【実施例】
【0020】
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
【0021】
下記例では、以下の配合処方による配合物を使用した。
【0022】
【表1】
【0023】
*1:天然ゴムNR(TSR20)
*2:酸化亜鉛(正同化学工業(株)製酸化亜鉛3種)
*3:カーボンブラック(新日化カーボン(株)製HTC−100(FEF))
*4:ステアリン酸(日油(株)製ビーズステアリン酸)
*5:老化防止剤RD(大内新興化学工業(株)製ノクラック224)
*6:老化防止剤(ワックス)(精工化学(株)製サンタイトR)
*7:可塑剤(山文油化(株)製ペトロラタムYR)
*8:硫黄(鶴見化学工業(株)製金華印油入微粉硫黄)
*9:加硫促進剤NS(大内新興化学工業(株)製ノクセラーNS−P)
【0024】
【表2】
【0025】
*10:クロロプレンゴムCR(昭和電工エラストマー社製ショウプレンWRT)
*11:酸化マグネシウム(和光純薬工業(株)製)
*12:カーボンブラック(新日化カーボン(株)製HTC−100(FEF))
*13:ステアリン酸(日油(株)製ビーズステアリン酸)
*14:老化防止剤OD3(精工化学(株)製ノンフレックスOD−3)
*15:ナフテン油(JXエネルギー(株)製コウモレックス2号)
*16:酸化亜鉛(正同化学工業(株)製酸化亜鉛3種)
*17:加硫促進剤DM(三新化学工業(株)製サンセラーDM)
*18:加硫促進剤マスターゴム(三新化学工業(株)製サンミックス22−80E)
【0026】
【表3】
【0027】
*19:NBR(中高ニトリル)(日本ゼオン(株)製Nipol 1042)
*20:NBR(高ニトリル)(日本ゼオン(株)製Nipol 1041)
*21:酸化亜鉛(東邦亜鉛(株)製銀嶺)
*22:カーボンブラック(キャボットジャパン社製ショウブラックN326)
*23:ステアリン酸(日油(株)製ビーズステアリン酸)
*24:老化防止剤OD(川口化学工業(株)製アンテージOD)
*25:老化防止剤3C(精工化学(株)製オゾノン3C)
*26:可塑剤DBS(セバシン酸系誘導体)
*27:硫黄(鶴見化学工業(株)製金華印油入微粉硫黄)
*28:加硫促進剤DM(三新化学工業(株)製サンセラーDM)
【0028】
【表4】
【0029】
*29:クロロプレンゴムCR(昭和電工エラストマー社製ショウプレンWRT)
*30:カーボンブラック(新日化カーボン(株)製HTC−100(FEF))
*31:ステアリン酸(日油(株)製ビーズステアリン酸)
*32:フェノール樹脂(住友ベークライト(株)製スミライトレジンPR−175)
*33:ナフテン油(JXエネルギー(株)製コウモレックス2号)
*34:酸化亜鉛(正同化学工業(株)製酸化亜鉛3種)
*35:トリアジンチオール系化合物(2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン、三協化成(株)製ジスネットF(TTCA))
*36:硫黄(鶴見化学工業(株)製金華印油入微粉硫黄)
*37:加硫促進剤DM(三新化学工業(株)製サンセラーDM)
*38:加硫促進剤マスターゴム(三新化学工業(株)製サンミックス22−80E)
【0030】
【表5】
【0031】
*39:ポリ塩化ビニリデン(旭化成ケミカルズ(株)製サランF310)
*40:トリアジンチオール系化合物(2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン、三協化成(株)製ジスネットF(TTCA))
【0032】
なお、表4の配合物4は、トルエンに溶解させ、全固形分15質量%濃度の糊状とした(接着性組成物1)。なお表4ではトリアジンチオール系化合物としての使用量を記載している。また表5の配合物5は、メチルエチルケトンに溶解させ、全固形分15質量%濃度の糊状とした(接着性組成物2)。なお表5ではトリアジンチオール系化合物としての使用量を記載している。
【0033】
実施例1
表1の配合物1の配合処方に基づき、各種成分を混練し、8インチ径ロール機により約3mmの厚みにシート出しを行い、NRシートを調製した。同様に、表2の配合物2の配合処方に基づき、各種成分を混練し、8インチ径ロール機により約3mmの厚みにシート出しを行い、CRシートを調製した。
調製されたNRシート全面に、表4の配合物4(接着性組成物1)を2回にわたり適量塗布し、乾燥させた後、その上にCRシートを圧着して貼り合わせた。
一晩放置後、ブラダープレス(圧力0.4MPa)を用い、150℃、40分の条件により加硫接着を行い、供試体(幅25.4mm、長さ150mm)を切り出した。
(株)島津製作所製オートグラフを用い、剥離速度50mm/分、室温の条件でT形剥離を行い、NRシートおよびCRシート間の中央値剥離強度(単位=幅25.4mm当たりのN)を測定した。
その結果、中央値剥離強度は約65N/25.4mmであった。
図1は、オートグラフにより測定された剥離強度のグラフである。
【0034】
比較例1
実施例1において、接着性組成物1を使用せず、その替わりにメチルエチルケトンを塗布したこと以外は実施例1を繰り返した。
その結果、中央値剥離強度は約20N/25.4mmであった。
【0035】
実施例2
表1の配合物1の配合処方に基づき、各種成分を混練し、8インチ径ロール機により約3mmの厚みにシート出しを行い、NRシートを調製した。同様に、表4の配合物4の配合処方に基づき、各種成分を混練し、8インチ径ロール機により約3mmの厚みにシート出しを行い、CRシートを調製した。
調製されたNRシート1全面に、メチルエチルケトンを2回にわたり適量塗布し、乾燥させた後、その上にCRシートを圧着して貼り合わせた。
一晩放置後、ブラダープレス(圧力0.4MPa)を用い、150℃、40分の条件により加硫接着を行い、供試体(幅25.4mm、長さ150mm)を切り出した。
(株)島津製作所製オートグラフを用い、剥離速度50mm/分、室温の条件でT形剥離を行い、NRシートおよびCRシート間の中央値剥離強度(単位=幅25.4mm当たりのN)を測定した。
その結果、中央値剥離強度は約88N/25.4mmであった。
【0036】
実施例3
表1の配合物1の配合処方に基づき、各種成分を混練し、8インチ径ロール機により約3mmの厚みにシート出しを行い、NRシートを調製した。同様に、表3の配合物3の配合処方に基づき、各種成分を混練し、8インチ径ロール機により約3mmの厚みにシート出しを行い、NBRシートを調製した。
調製されたNRシート全面に、表5の配合物5(接着性組成物2)を2回にわたり適量塗布し、乾燥させた後、その上にNBRシートを圧着して貼り合わせた。
一晩放置後、ブラダープレス(圧力0.4MPa)を用い、150℃、40分の条件により加硫接着を行い、供試体(幅25.4mm、長さ150mm)を切り出した。
(株)島津製作所製オートグラフを用い、剥離速度50mm/分、室温の条件でT形剥離を行い、NRシートおよびNBRシート間の中央値剥離強度(単位=幅25.4mm当たりのN)を測定した。
その結果、中央値剥離強度は約99N/25.4mmであった。
【0037】
比較例2
実施例3において、接着性組成物2を使用せず、その替わりにメチルエチルケトンを塗布したこと以外は実施例3を繰り返した。
その結果、中央値剥離強度は約18N/25.4mmであった。
【0038】
なお、前記実施例におけるT形剥離試験において、剥離箇所の応力集中を避けるために各シートに裏打ち布を貼着した場合、各中央値剥離強度はさらに5〜8倍上昇することを、本発明者は確認している。