特許第6828590号(P6828590)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6828590チャット端末装置、チャットシステム、チャット表示方法、及びチャット表示プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6828590
(24)【登録日】2021年1月25日
(45)【発行日】2021年2月10日
(54)【発明の名称】チャット端末装置、チャットシステム、チャット表示方法、及びチャット表示プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0482 20130101AFI20210128BHJP
   G06F 3/0485 20130101ALI20210128BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20210128BHJP
【FI】
   G06F3/0482
   G06F3/0485
   G06F13/00 650B
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-101731(P2017-101731)
(22)【出願日】2017年5月23日
(65)【公開番号】特開2018-197916(P2018-197916A)
(43)【公開日】2018年12月13日
【審査請求日】2019年9月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小野田 英明
(72)【発明者】
【氏名】鵜▲崎▼ 次郎
(72)【発明者】
【氏名】望月 聖樹
【審査官】 岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/069114(WO,A1)
【文献】 特開2017−041286(JP,A)
【文献】 特開2002−222471(JP,A)
【文献】 特開2011−215530(JP,A)
【文献】 特開2011−072735(JP,A)
【文献】 特開2015−071076(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048−3/0489
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
試合の状況を示す試合状況データと、前記試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされるサーバから前記試合状況データ及び前記チャットデータを取得する通信部と、
前記通信部により取得された前記試合状況データ及び前記チャットデータを、前記サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記試合状況データ及び前記チャットデータを表示部の異なる領域に表示させる制御部と
を備え
前記試合状況データには前記試合の出場者のアクション毎に作成される試合状況タグ情報が付けられており、前記チャットデータには入力される度に作成されるチャットデータタグ情報が付けられており、
前記試合状況データと前記チャットデータとは、前記試合状況タグ情報およびチャットデータタグ情報に基づいて、前記アップロード時刻によって対応付けられ、
前記制御部は、前記記憶部に記憶され前記アップロード時刻が対応した前記試合状況データと前記チャットデータとを前記表示部の異なる領域に同期して表示させ、
前記表示部において前記試合状況データ及び前記チャットデータの一方のデータの表示が変更される場合、他方のデータの表示については、前記一方のデータのアップロード時刻から過去に遡って直近の前記他方のデータのタグ情報を検出し、前記他方のデータのタグ情報に対応した前記他方のデータが表示されるように変更する
チャット端末装置。
【請求項2】
前記制御部は、変更した前記他方のデータの表示領域に対してハイライト表示を行う
請求項に記載のチャット端末装置。
【請求項3】
前記制御部は、変更した前記他方のデータの表示を最新の表示に戻す操作を行うための案内表示を前記表示部に表示する
請求項又は請求項に記載のチャット端末装置。
【請求項4】
試合の状況を示す試合状況データと、前記試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされるサーバと、
前記サーバから前記試合状況データ及び前記チャットデータを取得する通信部と、前記通信部により取得された前記試合状況データ及び前記チャットデータを前記サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記試合状況データ及び前記チャットデータを表示部の異なる領域に表示させる制御部と、を有するチャット表示端末と
を備え
前記試合状況データには前記試合の出場者のアクション毎に作成される試合状況タグ情報が付けられており、前記チャットデータには入力される度に作成されるチャットデータタグ情報が付けられており、
前記試合状況データと前記チャットデータとは、前記試合状況タグ情報およびチャットデータタグ情報に基づいて、前記アップロード時刻によって対応付けられ、
前記制御部は、前記記憶部に記憶され前記アップロード時刻が対応した前記試合状況データと前記チャットデータとを前記表示部の異なる領域に同期して表示させ、
前記表示部において前記試合状況データ及び前記チャットデータの一方のデータの表示が変更される場合、他方のデータの表示については、前記一方のデータのアップロード時刻から過去に遡って直近の前記他方のデータのタグ情報を検出し、前記他方のデータのタグ情報に対応した前記他方のデータが表示されるように変更する
チャットシステム。
【請求項5】
試合の状況を示す試合状況データと、前記試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされたサーバから前記試合状況データ及び前記チャットデータを取得することと、
取得した前記試合状況データ及び前記チャットデータを、前記サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶部に記憶させることと、
前記記憶部に記憶された前記試合状況データ及び前記チャットデータを表示部の異なる領域に表示させることと
含み、
前記試合状況データには前記試合の出場者のアクション毎に作成される試合状況タグ情報が付けられており、前記チャットデータには入力される度に作成されるチャットデータタグ情報が付けられており、
前記試合状況データと前記チャットデータとは、前記試合状況タグ情報およびチャットデータタグ情報に基づいて、前記アップロード時刻によって対応付けられ、
前記記憶部に記憶され前記アップロード時刻が対応した前記試合状況データと前記チャットデータとを前記表示部の異なる領域に同期して表示させ、
前記表示部において前記試合状況データ及び前記チャットデータの一方のデータの表示が変更される場合、他方のデータの表示については、前記一方のデータのアップロード時刻から過去に遡って直近の前記他方のデータのタグ情報を検出し、前記他方のデータのタグ情報に対応した前記他方のデータが表示されるように変更する
チャット表示方法。
【請求項6】
試合の状況を示す試合状況データと、前記試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされたサーバから前記試合状況データ及び前記チャットデータを取得する処理と、
取得した前記試合状況データ及び前記チャットデータを、前記サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶部に記憶させる処理と、
前記記憶部に記憶された前記試合状況データ及び前記チャットデータを表示部の異なる領域に表示させる処理と
をコンピュータに実行させ
前記試合状況データには前記試合の出場者のアクション毎に作成される試合状況タグ情報が付けられており、前記チャットデータには入力される度に作成されるチャットデータタグ情報が付けられており、
前記試合状況データと前記チャットデータとは、前記試合状況タグ情報およびチャットデータタグ情報に基づいて、前記アップロード時刻によって対応付けられ、
前記記憶部に記憶され前記アップロード時刻が対応した前記試合状況データと前記チャットデータとを前記表示部の異なる領域に同期して表示させる処理と、
前記表示部において前記試合状況データ及び前記チャットデータの一方のデータの表示が変更される場合、他方のデータの表示については、前記一方のデータのアップロード時刻から過去に遡って直近の前記他方のデータのタグ情報を検出し、前記他方のデータのタグ情報に対応した前記他方のデータが表示されるように変更する処理とを前記コンピュータに実行させる
チャット表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チャット端末装置、チャットシステム、チャット表示方法、及びチャット表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スポーツ競技等の試合が行われる際、例えば試合に参加又は直接観戦できない者であっても試合状況を把握することができるように、チャットを用いて試合状況等を知らせることが行われている。例えば特許文献1には、オンラインゲームの仮想スポーツバーにおいて、試合状況とチャットの内容とをリアルタイムで同時に表示させる構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−71076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、リアルタイムでスコアボードとチャットとを確認することは可能であるが、試合終了後等に試合状況の変化とチャットの表示の変化とを対応付けて確認することは困難である。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、試合内容を振り返る場合に試合状況の変化とチャットの表示の変化とを対応させて確認することが可能なチャット端末装置、チャットシステム、チャット表示方法、及びチャット表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るチャット端末装置は、試合の状況を示す試合状況データと、前記試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされるサーバから前記試合状況データ及び前記チャットデータを取得する通信部と、前記通信部により取得された前記試合状況データ及び前記チャットデータを、前記サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記試合状況データ及び前記チャットデータを表示部の異なる領域に表示させる制御部とを備える。
【0007】
本発明に係るチャットシステムは、試合の状況を示す試合状況データと、前記試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされるサーバと、前記サーバから前記試合状況データ及び前記チャットデータを取得する通信部と、前記通信部により取得された前記試合状況データ及び前記チャットデータを前記サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記試合状況データ及び前記チャットデータを表示部の異なる領域に表示させる制御部と、を有するチャット表示端末とを備える。
【0008】
本発明に係るチャット表示方法は、試合の状況を示す試合状況データと、前記試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされたサーバから前記試合状況データ及び前記チャットデータを取得することと、取得した前記試合状況データ及び前記チャットデータを、前記サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶部に記憶させることと、前記記憶部に記憶された前記試合状況データ及び前記チャットデータを表示部の異なる領域に表示させることとを備える。
【0009】
本発明に係るチャット表示プログラムは、試合の状況を示す試合状況データと、前記試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされたサーバから前記試合状況データ及び前記チャットデータを取得する処理と、取得した前記試合状況データ及び前記チャットデータを、前記サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶部に記憶させる処理と、前記記憶部に記憶された前記試合状況データ及び前記チャットデータを表示部の異なる領域に表示させる処理とをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、試合内容を振り返る場合に試合状況の変化とチャットの表示の変化とを対応させて確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本実施形態に係るチャットシステムの一例を示すブロック図である。
図2図2は、本実施形態に係るチャット端末装置の入力部及び表示部の一例を示す図である。
図3図3は、スコアデータ記憶部に記憶されるスコアデータの一例を示す図である。
図4図4はチャットデータ記憶部に記憶されるチャットデータの一例を示す図である。
図5図5は、同期データ記憶部に記憶される同期データの一例を示す図である。
図6図6は、チャット表示領域の表示が変更された場合の一例を示す図である。
図7図7は、本実施形態に係るチャットシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、変形例に係る表示部の表示状態を示す図である。
図9図9は、変形例に係る表示部の表示状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係るチャット端末装置、チャットシステム、チャット表示方法及びチャット表示プログラムの実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0013】
図1は、本実施形態に係るチャットシステム100の一例を示すブロック図である。図1に示すチャットシステム100は、例えば野球等のスポーツ競技において、試合内容に関するチャットを行う場合に用いられる。このチャットシステム100を用いることにより、例えば試合に参加又は直接観戦できない者であっても試合状況を把握することができるように、チャットを用いて試合状況等を知らせることが可能である。以下、スポーツ競技として野球を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではなく、サッカー、バレーボール、テニス、バドミントン等、他のスポーツ競技においても同様の説明が可能である。また、チャットシステム100は、例えばダンス大会(舞踊競技)、ピアノコンクール(演奏競技)、かるた大会(カード競技又はテーブルゲーム競技)、カラオケ大会(歌唱競技)等のスポーツ以外の競技にも適応可能である。
【0014】
図1に示すように、チャットシステム100は、カメラ10と、スコア入力部20と、サーバ30と、チャット端末装置40、40Aとを備える。カメラ10は、例えば試合場において試合内容を撮影する。カメラ10で撮影した撮影データは、例えばサーバ30に送信され、サーバ30において管理される。カメラ10は、1台であっても複数台であってもよい。なお、本実施形態において、カメラ10は、設けられなくてもよい。
【0015】
スコア入力部20は、試合の状況を示す試合状況データをサーバ30に入力する。本実施形態では、野球の試合の状況を示す試合状況データとして、例えばスコアデータが挙げられる。スコアデータは、野球のスコアブックに記載されるスコアを構成するデータであり、投手の投球を起点とした一連のイベントを構成する個々のイベントである。スコアは、スコアデータの集合である。したがって、投手が1球投げるごとに複数のスコアデータが作成され、これにより1つのスコアが作成される。例えば、1塁に出塁している状態での打撃結果がライトフライアウトになって1塁走者もタッチアウトになった場合、打者がアウトというスコアデータと、ライトフライというスコアデータと、1塁走者がアウトというスコアデータが作成され、これらのスコアデータから1つのスコアが構成されることになる。
【0016】
スコアには、上記に例示したスコアデータの他にも、打者のアクション、野手のアクション、カウントの確定、既に出塁している走者がいる場合はその走者の進塁状況、その他、打者や野手のその他の行動などのスコアデータが含まれ得る。具体的には、スコアには、ストライク、ボール、ファウル、打撃結果、打球の種類、捕球野手、進塁結果などのスコアデータが含まれ得る。打撃結果は、アウト、1塁打、2塁打、3塁打、本塁打などの情報である。打球の種類は、ゴロ、ライナー、フライ、バントなどの情報であり、さらに細かく分類してもよい。捕球野手は、実際に打球を捕球した野手または野手の守備位置を特定するための情報である。進塁結果は、たとえば「1塁から2塁」など、出塁していた走者の進塁に関する情報であり、その他に打者や野手のその他の行動などを含めることができる。
【0017】
スコア入力部20としては、例えば上記のスコアデータを電子データとしてサーバ30に入力するアプリケーション等が挙げられる。この場合、スコア入力部20は、サーバ30の外部に設置されるパーソナルコンピュータ等の処理装置に設けられてもよい。また、スコア入力部20は、サーバ30に設けられてもよい。
【0018】
サーバ30は、チャットシステム100を統括的に管理する。サーバ30は、チャットシステム100の管理を行うための各種アプリケーション、データ、プログラム等を有する。サーバ30としては、例えばパーソナルコンピュータ、ワークステーション等が用いられるが、これに限定されない。
【0019】
サーバ30においては、複数のチャットグループが設定されている。チャットグループは、例えば競技ごと、試合ごと、又はチームごとに個別に設定されている。サーバ30は、チャットグループ毎に、以下説明する各種処理を行う。
【0020】
サーバ30には、スコア入力部20により入力されたスコアデータと、試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとが入力される。サーバ30は、入力されたスコアデータ及びチャットデータをアップロードする。また、サーバ30は、入力されたスコアデータに基づいてチャットデータを生成し、当該チャットデータをアップロードする。例えば、サーバ30は、新たなスコアデータが入力される度に、当該スコアデータの内容を文字等で表したチャットデータを生成可能である。これにより、スコアデータが更新される場合に、更新されたスコアデータをチャットの情報として確認することが可能となる。
【0021】
サーバ30は、スコアデータ及びチャットデータをアップロードした場合、アップロード時刻のデータをスコアデータ及びチャットデータにそれぞれ含ませる。つまり、サーバ30にアップロードされたスコアデータ及びチャットデータは、アップロード時刻のデータを含んでいる。サーバ30は、スコアデータ及びチャットデータを管理する管理アプリケーションを有する。また、サーバ30は、入力されたスコアデータに基づいてチャットデータを生成するチャット生成アプリケーションを有する。また、サーバ30には、カメラ10により撮影された撮影データが入力されてもよい。
【0022】
チャット端末装置40、40Aは、入力部41と、表示部42と、通信部43と、記憶部44と、制御部45とを有している。入力部41、表示部42、通信部43、記憶部44及び制御部45は、例えばバスライン等を介して接続されている。チャット端末装置40としては、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット、ノート型パーソナルコンピュータ等の携帯型情報端末が挙げられる。
【0023】
入力部41は、情報を入力するための所定の入力操作が可能である。入力部41は、入力操作に応じて、制御部45に対する指示信号を出力する。入力部41としては、例えばタッチパネル等の入力装置が用いられる。なお、入力部41として、タッチパネルに加えて又はタッチパネルに代えて、ボタン、レバー、ダイヤル、スイッチ又は他の入力装置が用いられてもよい。入力部41は、所定の入力操作に応じた指示信号を出力する。表示部42は、文字及び画像を含む各種情報を表示する。表示部42は、液晶パネル等の表示パネルを有する。表示部42は、映像を含む情報を表示可能である。
【0024】
図2は、本実施形態に係るチャット端末装置40の入力部41及び表示部42の一例を示す図である。図2に示すように、チャット端末装置40は、例えばタッチパネル型の入力部41及び表示部42を有している。つまり、表示部42である表示パネルに入力部41であるタッチパネルが重ねて配置されている。
【0025】
表示部42には、例えばスコア表示領域42aと、チャット表示領域42bと、グループ表示領域42gとが表示されている。スコア表示領域42aには、スコアデータが表示される。例えば、スコア表示領域42aには、イニングごとに得点が表示されるスコアボード81や、ランナーの進塁状況を表示する進塁表示82、イニングを表示するイニング表示83、チームごとの総得点を表示する得点表示84、ボールカウント及びアウトカウントを表示するカウント表示85、打者を表示する打者表示86、投手を表示する投手表示87等が表示される。なお、スコア表示領域42aの表示については、これに限定されるものではなく、例えば一部の表示を省略可能としてもよい。
【0026】
チャット表示領域42bには、チャットデータが表示される。例えば、チャット表示領域42bには、サーバ30で生成されたチャットデータであるサーバメッセージ88や、チャット端末装置40とは異なる他のチャット端末装置40Aで入力されたチャットデータである他者メッセージ89、チャット端末装置40で入力されたチャットデータである自己メッセージ90等が表示される。サーバメッセージ88は、例えばサーバ30に入力されたスコアデータの内容を文字により示したものである。図2の上側のサーバメッセージ88aは、例えば8回裏に打者007がセンター前ヒットを打った、という内容である。このサーバメッセージ88aに対応するスコアデータは、例えば後述する図3の投球IDA092に示す内容である。なお、投球IDA092に示す内容では、打者007の投球結果情報は「一塁打」であるが、同投球IDA092における野手のアクション等、他の内容をサーバ30が追加してチャットデータを生成してもよい。また、図2の下側のサーバメッセージ88bは、8回裏に打者008が三振した、という内容である。このサーバメッセージ88bに対応するスコアデータは、例えば後述する図3の投球IDA095に示す内容である。
【0027】
なお、サーバメッセージ88及び他者メッセージ89は、例えばチャット表示領域42bの左側の領域に表示される。また、自己メッセージ90は、例えばチャット表示領域42bの右側の領域に表示される。また、サーバメッセージ88と他者メッセージ89とは、例えばメッセージが表示される枠の種類が異なるなど、区別して表示してもよい。これにより、サーバメッセージ88と他者メッセージ89とを識別可能となる。グループ表示領域42gには、チャット端末装置40の操作者の属するグループの情報が表示される。
【0028】
入力部41は、タッチパネルの表面のうち所定の領域に対してタッチ操作、スクロール操作等の操作が行われた場合、操作が行われた領域の位置情報及び操作内容を含む所定の指示信号を出力する。当該位置情報は、例えば表示部42の位置に対応して設定されている。なお、入力部41及び表示部42の構成は、上記構成に限定するものではない。
【0029】
通信部43は、有線又は無線によって外部機器との間で情報の通信を行う。通信部43は、例えば外部のサーバ30との間でチャットデータ、スコアデータ等の送受信を行う。
【0030】
記憶部44は、例えばハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等のストレージを有している。なお、記憶部44として、リムーバブルディスク等の外部記憶媒体が用いられてもよい。記憶部44は、チャット端末装置40のオペレーティングシステムや、入力部41、表示部42及び通信部43の動作を制御するための各種プログラム、チャットを行うためのチャットアプリケーション、各種プログラム、及びデータ等を記憶する。例えば、記憶部44は、表示部42に表示させるスコア表示領域42a、チャット表示領域42b、グループ表示領域42g等のフレームデータ等が記憶されてもよい。
【0031】
また、記憶部44は、スポーツ競技の試合の状況を示す試合状況データと、試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされたサーバ30から試合状況データ及びチャットデータを取得する処理と、取得した試合状況データ及びチャットデータをサーバ30にアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶部44に記憶させる処理と、記憶部44に記憶された試合状況データ及びチャットデータを表示部42の異なる領域に表示させる処理とを備えるチャット表示プログラムを記憶する。
【0032】
記憶部44は、スコアデータ記憶部51と、チャットデータ記憶部52と、同期データ記憶部53とを有する。
【0033】
スコアデータ記憶部51は、通信部43で受信したスコアデータを記憶する。図3は、スコアデータ記憶部51に記憶されるスコアデータの一例を示す図である。図3に示す例では、8回裏のスコアデータが示されている。図3に示すスコアデータは、打者スコアデータ61と、走者スコアデータ62と、タグ情報63とを有している。打者スコアデータ61は、投球ID64と、打席ID65と、イニング情報66と、表裏情報67と、打順情報68と、個人ID69と、投球結果情報70と、出塁情報71とを含んでいる。なお、スコアデータとして、野手のアクション等の他の情報を含んでもよい。
【0034】
投球ID64は、投手が投球を行う毎に1つ作成される。投球ID64は、インデックスとして投球ID番号が投球順に昇順で付与される。打席ID65は、1つの打席が完了する毎、つまり、スコアが確定される毎に1つ作成される。同一の打席には、1つ又は複数の投球が含まれる。打席ID65は、1つの打席について、インデックスとして打席ID番号が昇順で付与される。
【0035】
イニング情報66は、投球ID64及び打席ID65が作成されるイニング数を示す情報である。表裏情報67は、イニングにおける表及び裏を示す情報である。打順情報68は、1つのスコアに対応する打順を示す情報であり、1から9までの整数で表される。個人ID69は、1つのスコアにおける打者を識別する情報である。個人ID69は、不図示のテーブル等によって該当する打者の氏名等の情報と関連づけられている。
【0036】
投球結果情報70は、1つの投球IDについての結果を示す情報である。1つの打席における最後の投球に対する投球結果情報は、当該1つの打席における打撃結果に相当する。出塁情報71は、打席ID65における打者の出塁状況を示す情報である。出塁情報71は、例えば0または1で表される。出塁情報71が0の場合は、当該打者がアウトになり出塁しなかった状況を示す。出塁情報71が1の場合は、当該打者が安打や四死球等にて出塁した状況を示す。
【0037】
タグ情報63は、投球ID64毎に作成されるスコアデータを識別する情報である。タグ情報63は、投球ID64が作成される毎に1つ作成される。タグ情報63は、インデックスとしてタグ番号(TA0085、TA0086、…)が昇順で付与される。なお、投球ID64の投球ID番号をタグ情報として用いてもよい。
【0038】
チャットデータ記憶部52は、通信部43で受信したチャットデータを記憶する。図4は、チャットデータ記憶部52に記憶されるチャットデータの一例を示す図である。図4に示すように、チャットデータは、入力ID75と、入力者ID76と、入力内容77と、タグ情報78とを含む。
【0039】
入力ID75は、チャットデータがサーバ30に入力又は生成される毎に1つ作成される。入力者ID76は、1つのチャットデータにおける入力者を識別する情報である。例えば、サーバ30によって生成されたチャットデータの場合、入力者ID76は所定の値(例えば「999」等)としてもよい。入力内容77は、チャット表示領域42bに表示されるメッセージの内容を示す情報である。入力内容77は、例えば文字データ又は所定のイラストデータを含む。タグ情報78は、入力ID75毎に作成されるチャットデータを識別する情報である。タグ情報78は、入力ID75が作成される毎に1つ作成される。タグ情報78は、インデックスとしてタグ番号(TC0054、TC0055、…)が昇順で付与される。なお、入力ID75のID番号をタグ情報として用いてもよい。
【0040】
同期データ記憶部53は、スコアデータとチャットデータとを対応付ける同期データを記憶する。図5は、同期データ記憶部53に記憶される同期データの一例を示す図である。図5に示すように、同期データは、タグ情報79及びアップロード時刻情報80を有している。タグ情報79は、上記のスコアデータのタグ情報63及びチャットデータのタグ情報78に対応する情報である。タグ情報79は、アップロード時刻情報80に沿った順序で配置される。タグ情報79は、例えば対応するタグ情報63及びタグ情報78と同一のタグ番号(TA0085、TA0086、…、TA0092、TC0054、TC0055、TA0093、…)が付与されているが、これに限定されるものではない。例えば、タグ情報79は、タグ情報63及びタグ情報78とは独立した一連のタグ番号が付与されてもよい。アップロード時刻情報80は、タグ情報79に対応付けられるスコアデータ及びチャットデータがサーバ30にアップロードされた時刻を示す。タグ情報79及びアップロード時刻情報80により、スコアデータとチャットデータとが、アップロード時刻によって対応付けられて記憶されることになる。
【0041】
制御部45は、入力部41、表示部42及び通信部43の各部の制御を行う。また、制御部45は、入力部41による指示信号に応じた演算、処理等を行う。制御部45は、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置や、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の記憶装置を有している。制御部45は、データ取得制御部54と、記憶制御部55と、表示制御部56とを有する。
【0042】
データ取得制御部54は、通信部43を介してサーバ30にアクセスし、サーバ30にアップロードされているスコアデータ及びチャットデータを取得する。
【0043】
記憶制御部55は、取得したスコアデータ及びチャットデータをアップロード時刻によって対応付けて記憶部44に記憶させる。記憶制御部55は、スコアデータのタグ情報63とチャットデータのタグ情報78とをアップロード時刻の時系列順に配置してタグ情報79とする。タグ情報79及びアップロード時刻情報80により、スコアデータとチャットデータとがアップロード時刻の時系列順に並んだ状態で記憶される。
【0044】
表示制御部56は、表示部42に表示される表示内容を制御する。表示制御部56は、記憶部44に記憶されるスコアデータに基づいて、スコア表示領域42aの表示内容を制御する。例えばサーバ30から新たなスコアデータが取得されて記憶部44に記憶された場合、記憶された最新のスコアデータに基づいてスコア表示領域42aの表示内容を更新する。これにより、表示制御部56は、スコア表示領域42aに表示されるスコアデータをリアルタイムで更新することが可能である。
【0045】
また、表示制御部56は、記憶部44に記憶される過去のスコアデータに基づいて、スコア表示領域42aの表示内容を制御可能である。例えば、操作者が入力部41等により表示させたいイニング等を入力する操作を行う場合、表示制御部56は、入力結果に応じたスコアデータをスコア表示領域42aに表示する。したがって、例えば試合中又は試合終了後において、試合内容を振り返ることが可能となる。
【0046】
また、表示制御部56は、記憶部44に記憶されるチャットデータに基づいて、チャット表示領域42bの表示内容を制御する。表示制御部56は、チャットデータをチャット表示領域42bに表示する際、当該チャット表示領域42bに表示可能な数のチャットデータをアップロード時刻に基づいて時系列で一方向に並べて表示する。本実施形態では、例えば図2に示すように、チャットデータが時系列でチャット表示領域42bの図中の上方から下方に並んで表示される。
【0047】
また、表示制御部56は、サーバ30から新たなチャットデータが取得されて記憶部44に記憶された場合、記憶部44に記憶された最新のチャットデータに基づいてチャット表示領域42bの表示内容を更新する。この場合、表示制御部56は、チャット表示領域42bにおいて時系列的に直近に表示されたチャットデータの下方に新たなチャットデータを表示させるスペースがあるか否かを判断する。新たなチャットデータを表示させるスペースがある場合、表示制御部56は、当該スペースに新たなチャットデータを表示させる。また、新たなチャットデータを表示させるスペースが無い場合、表示制御部56は、チャット表示領域42bに表示されている中で時系列的に最も古いチャットデータ、つまり、チャット表示領域42bに表示される最も上側のチャットデータを、チャット表示領域42bの上方に押し出す方向にチャット表示領域42b全体をスクロールさせる。そして、表示制御部56は、スクロールによって空いた下部のスペースに新たなチャットデータを表示させる。これにより、表示制御部56は、サーバ30に新たなチャットデータがアップロードされ、記憶部44に記憶される毎に、チャット表示領域42bに表示されるチャットデータをリアルタイムで更新することが可能である。
【0048】
また、表示制御部56は、記憶部44に記憶される過去のチャットデータに基づいて、チャット表示領域42bの表示内容を制御可能である。例えば、操作者が入力部(タッチパネル)41のチャット表示領域42b内をタッチした状態でタッチ位置を上方又は下方にスライドさせる場合、つまり、チャット表示領域42bを手動でスクロールさせる操作を行う場合、表示制御部56は、スクロール方向及びスクロール量に応じて、チャット表示領域42bに表示させるチャットデータを変更する。例えば、操作者が当該タッチ位置を上方にスライドさせた場合には、それまで表示されていたチャットデータよりも時間的に後にアップロードされたチャットデータがチャット表示領域42bに表示される。また、操作者が当該タッチ位置を下方にスライドさせた場合には、それまで表示されていたチャットデータよりも時間的に前にアップロードされたチャットデータがチャット表示領域42bに表示される。なお、チャット表示領域42bに表示されるチャットデータを変更する手法は上記に限定されず、例えばボタンやキーボード、マウス等、他の手法により行ってもよい。
【0049】
また、本実施形態において、表示制御部56は、アップロード時刻が対応したスコアデータとチャットデータとを、表示部42のスコア表示領域42a及びチャット表示領域42bに同期して表示させることができる。例えば、上記のように、操作者の操作によってチャット表示領域42bの表示が変更される場合、表示制御部56は、チャット表示領域42bの表示の変更に応じて、スコア表示領域42aの表示を変更してもよい。つまり、表示制御部56は、表示の変更後にチャット表示領域42bに表示されるチャットデータのアップロード時刻に対応するスコアデータを、スコア表示領域42aに表示させてもよい。
【0050】
この場合、表示制御部56は、変更後にチャット表示領域42bに表示されるチャットデータのうちいずれか1つ、例えば最も新しいチャットデータのアップロード時刻を同期データ記憶部53から検出する。次に、表示制御部56は、検出したアップロード時刻から過去に遡って直近のアップロード時刻となるスコアデータのタグ情報79を検出する。次に、表示制御部56は、検出したタグ情報79に対応するスコアデータをスコアデータ記憶部51から抽出する。そして、表示制御部56は、抽出したスコアデータをスコア表示領域42aに表示させる。
【0051】
図6は、チャット表示領域42bの表示が変更された場合の一例を示す図である。図6では、チャット表示領域42bの表示を図2に示す状態(8回裏)から図中の上側にスクロールさせて、試合終了時(9回裏)の状態とした場合を示している。この場合、図6に示すように、チャット表示領域42bには、サーバメッセージ88c〜88eが表示されている。サーバメッセージ88cは、例えば9回裏に打者004がレフトフライでアウトになった、という内容のチャットデータである。また、サーバメッセージ88dは、9回裏に打者005がセカンドゴロでアウトになった、という内容のチャットデータである。また、サーバメッセージ88eは、試合終了になったことを示すチャットデータである。
【0052】
また、スコア表示領域42aでは、チャット表示領域42bのサーバメッセージ88c〜88eに対応するアップロード時刻のスコアデータが表示されている。例えば、スコアボード81には、9回裏の点数0が表示されており、試合が終了した状態が示されている。また、進塁表示82、イニング表示83、カウント表示84、得点表示85、打者表示86、投手表示87についても、同様に試合が終了した状態の表示である。
【0053】
なお、図6に示す状態から、チャット表示領域42bの表示を図中の下側にスクロールさせて、図2に示す状態に戻すことも可能である。このように、スコアデータとチャットデータとをアップロード時刻によって対応付けて表示することにより、例えば試合終了後、試合内容を振り返る場合等に、スコアデータの変化とチャットデータの表示の変化とを対応させて確認することが可能となる。
【0054】
同様に、表示制御部56は、例えば操作者の操作によってスコア表示領域42aの表示内容が変更される場合、スコア表示領域42aの表示の変更に応じて、チャット表示領域42bの表示を変更してもよい。この場合、変更後にスコア表示領域42aに表示されるスコアデータのアップロード時刻に対応するチャットデータを、チャット表示領域42bに表示させることができる。
【0055】
この場合、表示制御部56は、変更後にスコア表示領域42aに表示されるスコアデータのアップロード時刻を同期データ記憶部53から検出する。次に、表示制御部56は、検出したアップロード時刻から過去に遡って直近のアップロード時刻となるチャットデータのタグ情報79を検出する。次に、表示制御部56は、検出したタグ情報79に対応するチャットデータをスコアデータ記憶部51から抽出する。そして、表示制御部56は、抽出したチャットデータを含む複数のチャットデータをチャット表示領域42bに表示させる。このとき、例えば抽出したチャットデータがチャット表示領域42bの中で最新のチャットデータとなるように、最も下方に表示させる。また、当該チャットデータの上方には、チャット表示領域42bに表示可能な範囲で時系列的に1つずつ前のチャットデータを表示させる。なお、チャットデータの表示の方法についてはこれに限定されず、他の方法で表示させてもよい。
【0056】
なお、表示制御部56は、アップロード時刻が対応したスコアデータとチャットデータとを表示部42のスコア表示領域42a及びチャット表示領域42bに同期して表示させる場合、スコア表示領域42a及びチャット表示領域42bの変化を所定の周期で検出する。これにより、スコア表示領域42a及びチャット表示領域42bの変化を確実に検出可能となる。なお、表示制御部56は、スコア表示領域42a及びチャット表示領域42bの変化を画面操作イベントから検出してもよい。
【0057】
次に、上記のように構成されたチャットシステム100の動作を説明する。図7は、本実施形態に係るチャットシステム100の動作の一例を示すフローチャートである。図7は、本実施形態に係るチャット表示方法の一例を示している。図7に示すように、サーバ30においては、スコア入力部20からスコアデータが入力され、チャット端末装置40、40A等によりチャットデータが入力される。また、サーバ30は、スコアデータに基づいて、チャットデータを生成する。サーバ30は、これらのスコアデータ及びチャットデータをアップロードし、チャット端末装置40、40A等により受信可能な状態とする(ステップST10)。
【0058】
サーバ30にスコアデータ及びチャットデータがアップロードされた場合、チャット端末装置40において、データ取得制御部54は、サーバ30からスコアデータ及びチャットデータを取得させる(ステップST20)。ステップST20において、データ取得制御部54は、例えば通信部43を介してサーバ30にスコアデータ及びチャットデータをダウンロードする許可を得るための信号を送信する。サーバ30では、当該信号を受信した場合、所定の認証等を行った後、スコアデータ及びチャットデータをチャット端末装置40に送信する。
【0059】
サーバ30からスコアデータ及びチャットデータを取得した場合、記憶制御部55は、取得したスコアデータ及びチャットデータをアップロード時刻によって対応付けて記憶部44に記憶させる(ステップST30)。ステップST30により、同期データ記憶部53にタグ情報79及びアップロード時刻情報80が記憶される。
【0060】
その後、表示制御部56は、記憶部44に記憶されたスコアデータ及びチャットデータに基づいて、表示部42に表示される表示内容を制御する。このとき、表示制御部56は、アップロード時刻が対応したスコアデータとチャットデータとを、表示部42のスコア表示領域42a及びチャット表示領域42bに同期して表示させることができる(ステップST40)。
【0061】
その後、表示制御部56は、所定の周期でチャット表示領域42bの表示が変更されたか否かを検出する(ステップST50)。チャット表示領域42bの表示が変更されない場合には(ステップST50のNo)、ステップST50の動作を繰り返し行わせる。また、チャット表示領域42bの表示が変更される場合(ステップST50のYes)、表示制御部56は、チャット表示領域42bの表示の変更に応じて、スコア表示領域42aの表示を変更する(ステップST60)。同様に、表示制御部56は、所定の周期でスコア表示領域42aの表示が変更されたか否かを検出し、スコア表示領域42aの表示が変更される場合、当該スコア表示領域42aの表示の変更に応じて、チャット表示領域42bの表示を変更する。なお、ステップST50において、表示制御部56は、所定の周期でチャット表示領域42bの表示が変更されたか否かを変更することに替えて、例えばスコア表示領域42a及びチャット表示領域42bの変化を画面操作イベントから検出する処理を行ってもよい。
【0062】
以上のように、本実施形態に係るチャット端末装置40は、スポーツ競技の試合の状況を示すスコアデータと、試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされるサーバ30からスコアデータ及びチャットデータを取得する通信部43と、通信部43により取得されたスコアデータ及びチャットデータを、サーバ30にアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶する記憶部44と、記憶部44に記憶されたスコアデータ及びチャットデータを表示部42の異なる領域に表示させる制御部45とを備える。
【0063】
これにより、記憶部44に記憶されアップロード時刻に基づいてスコアデータとチャットデータとを対応させて取り扱うことができる。このため、例えば、表示部42のスコア表示領域42a及びチャット表示領域42bに、アップロード時刻が対応するスコアデータとチャットデータとを対応させて表示することが可能となる。したがって、例えば試合中又は試合終了後において、過去の試合内容を振り返ることが可能となる。
【0064】
また、本実施形態に係るチャット端末装置40において、制御部45は、記憶部44に記憶されアップロード時刻が対応したスコアデータとチャットデータとを表示部42のスコア表示領域42a及びチャット表示領域42bに同期して表示させる。これにより、アップロード時刻が対応したスコアデータとチャットデータとを容易に対応付けて確認することができる。
【0065】
また、本実施形態に係るチャット端末装置40において、制御部45は、表示部42においてスコアデータ及びチャットデータの一方のデータの表示が変更される場合、他方のデータの表示については、変更後に表示される一方のデータのアップロード時刻に対応した他方のデータが表示されるように変更する。これにより、スコアデータの表示とチャットデータの表示とを変更させる際も、アップロード時刻に対応した状態で同期させて変更させることができる。
【0066】
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。例えば上記実施形態では、チャット表示領域42bの表示を、図6に示す試合終了後の状態から8回裏の状態に変更した場合、スコア表示領域42aの表示は、チャット表示領域42bの表示と同期して8回裏の状態に変更される。この場合、スコア表示領域42aの表示は、最新の試合状況を表示したものではない。
【0067】
図8は、変形例に係る表示部42の表示状態を示す図である。図8に示すように、スコア表示領域42aが変更された場合、表示制御部56は、スコア表示領域42aの表示が最新の表示ではないことを示すため、例えば外縁部分に枠91等のハイライト表示を行ってもよい。これにより、操作者は、スコア表示領域42aの状態が最新の状態ではないことを容易に把握することができる。
【0068】
図9は、変形例に係る表示部42の表示状態を示す図である。図9に示すように、表示制御部56は、スコア表示領域42aの表示を最新の表示に戻すためのボタン92を表示させてもよい。これにより、スクロール操作等を行うことなく、スコア表示領域42aの表示を素早く最新の表示に戻すことができる。また、図9に示す状態において、最新の試合状況が更新された場合、ボタン92を点滅させたり、ハイライト表示をさせたりすることにより、試合状況が変化していることを操作者に容易に把握させることができる。
【0069】
また、上記実施形態では、スコアデータを表示させる領域をスコア表示領域42aに限定した場合を説明したが、これに限定されない。例えば、をチャット表示領域42bにスコアデータを表示させてもよい。
【符号の説明】
【0070】
10…カメラ、20…スコア入力部、30…サーバ、40,40A…チャット端末装置、41…入力部、42…表示部、42a…スコア表示領域、42b…チャット表示領域、42g…グループ表示領域、43…通信部、44…記憶部、45…制御部、51…スコアデータ記憶部、52…チャットデータ記憶部、53…同期データ記憶部、54…データ取得制御部、55…記憶制御部、56…表示制御部、61…打者スコアデータ、62…走者スコアデータ、63,78,79…タグ情報、65…打席ID、66…イニング情報、67…表裏情報、68…打順情報、70…情報、71…出塁情報、75…入力ID、77…入力内容、81…スコアボード、82…進塁表示、83…イニング表示、84…カウント表示、85…得点表示、86…打者表示、87…投手表示、88,88a〜88e…サーバメッセージ、89…他者メッセージ、90…自己メッセージ、91…枠、92…ボタン、100…チャットシステム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9