(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
消耗品を収容する交換部品が装着される装着部と、前記消耗品を消費することによって記録媒体に画像を形成する画像形成部とを備える画像形成装置が実行する画像形成方法であって、
前記装着部に装着された前記交換部品が、第1交換部品であるか、前記第1交換部品と相違する第2交換部品であるかを判定する第1判定ステップと、
前記交換部品が前記第1交換部品であると前記第1判定ステップで判定した場合に前記消耗品の吐き出しの基準となる印字率を示す第1基準印字率として、予め設定された印字率を用いることを決定する決定ステップと、
前記第1判定ステップで前記交換部品が前記第1交換部品であるか前記第2交換部品であるかを判定した結果に基づいて、前記記録媒体に形成される画像の印字率が基準印字率以下であるか否かを判定する第2判定ステップと、
前記画像形成部に前記記録媒体に画像を形成することなく前記消耗品の吐き出しを実行させる吐出ステップと
を含み、
前記決定ステップにおいて、前記交換部品が前記第2交換部品であると前記第1判定ステップで判定した場合に前記消耗品の吐き出しの基準となる印字率を示す第2基準印字率として設定された印字率を調整し、
前記交換部品が前記第1交換部品であると前記第1判定ステップで判定し、前記記録媒体に形成される画像の印字率が前記第1基準印字率以下であると前記第2判定ステップで判定した場合に、前記吐出ステップにおいて、前記画像形成部に前記記録媒体に画像を形成することなく前記消耗品の吐き出しを実行させ、
前記交換部品が前記第2交換部品であると前記第1判定ステップで判定し、前記記録媒体に形成される画像の印字率が前記第2基準印字率以下であると前記第2判定ステップで判定した場合に、前記吐出ステップにおいて、前記画像形成部に前記記録媒体に画像を形成することなく前記消耗品の吐き出しを実行させる、画像形成方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面(
図1〜
図9)を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0012】
まず、
図1を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の構成について説明する。
図1は、画像形成装置100の構成を示す図である。画像形成装置100は、カラー複合機である。
【0013】
図1に示すように、画像形成装置100は、画像形成ユニット1、画像読取ユニット2、原稿搬送ユニット3、操作パネル14及び制御部8を備える。画像形成ユニット1は、用紙Pに画像を形成する。画像読取ユニット2は、原稿Rに形成された画像を読み取り、画像情報を生成する。原稿搬送ユニット3は、原稿Rを画像読取ユニット2に搬送する。操作パネル14は、ユーザーからの操作を受け付ける。制御部8は、画像形成装置100の動作を制御する。
【0014】
画像形成ユニット1は、給送部12、搬送部L、トナー供給部13、画像形成部4、定着部16及び排出部17を備える。画像形成部4は、転写部5を含む。
【0015】
給送部12は、用紙Pを搬送部Lへ供給する。搬送部Lは、用紙Pを転写部5及び定着部16を経由して排出部17まで搬送する。用紙Pは、「記録媒体」の一例に相当する。
【0016】
トナー供給部13は、画像形成部4にトナーを供給する。トナー供給部13には、トナーコンテナTCc、トナーコンテナTCm、トナーコンテナTCy及びトナーコンテナTCkが装着される。トナーコンテナTCc〜トナーコンテナTCkは、「交換部品」の一例に相当する。以下の説明において、トナーコンテナTCc〜トナーコンテナTCkの各々を、トナーコンテナTCと総称する場合がある。トナー供給部13は、「装着部」の一例に相当する。
【0017】
トナーコンテナTCcには、シアン色のトナーTN1が収納される。トナーコンテナTCcは、画像形成部4にシアン色のトナーTN1を供給する。トナーコンテナTCmには、マゼンタ色のトナーTN2が収納される。トナーコンテナTCmは、画像形成部4にマゼンタ色のトナーTN2を供給する。トナーコンテナTCyには、イエロー色のトナーTN3が収納される。トナーコンテナTCyは、画像形成部4にイエロー色のトナーTN3を供給する。トナーコンテナTCkには、黒色のトナーTN4が収納される。トナーコンテナTCkは、画像形成部4に黒色のトナーTN4を供給する。シアン色のトナーTN1、マゼンタ色のトナーTN2、イエロー色のトナーTN3及び黒色のトナーTN4は、「消耗品」の一例に相当する。シアン色のトナーTN1、マゼンタ色のトナーTN2、イエロー色のトナーTN3及び黒色のトナーTN4の各々を、トナーTNと総称する場合がある。
【0018】
トナーコンテナTCcは、IC(Integrated Circuit)タグ61を備える。ICタグ61は、トナーコンテナTCcの周面に配置される。ICタグ61は、トナーコンテナTCcの識別情報JDcを記憶する。トナーコンテナTCmは、ICタグ62を備える。ICタグ62は、トナーコンテナTCmの周面に配置される。ICタグ62は、トナーコンテナTCmの識別情報JDmを記憶する。
【0019】
トナーコンテナTCyは、ICタグ63を備える。ICタグ63は、トナーコンテナTCyの周面に配置される。ICタグ63は、トナーコンテナTCyの識別情報JDyを記憶する。トナーコンテナTCkは、ICタグ64を備える。ICタグ64は、トナーコンテナTCkの周面に配置される。ICタグ64は、トナーコンテナTCkの識別情報JDkを記憶する。以下の説明において、ICタグ61〜ICタグ64の各々を、ICタグ6と総称する場合がある。また、識別情報JDc、識別情報JDm、識別情報JDy及び識別情報JDkの各々を、識別情報JDと総称する場合がある。
【0020】
トナー供給部13には、トナーコンテナTCc〜トナーコンテナTCkが着脱自在である。トナー供給部13は、残量センサーS1、リーダー71、残量センサーS2、リーダー72、残量センサーS3、リーダー73、残量センサーS4及びリーダー74を備える。
【0021】
残量センサーS1は、トナーコンテナTCcに収納されているシアン色のトナーTN1の残量RTcを検出する。リーダー71は、ICタグ61からトナーコンテナTCcの識別情報JDcを読み取る。残量センサーS2は、トナーコンテナTCmに収納されているマゼンタ色のトナーTN2の残量RTmを検出する。リーダー72は、ICタグ62からトナーコンテナTCmの識別情報JDmを読み取る。
【0022】
残量センサーS3は、トナーコンテナTCyに収納されているイエロー色のトナーTN3の残量RTyを検出する。リーダー73は、ICタグ63からトナーコンテナTCyの識別情報JDyを読み取る。残量センサーS4は、トナーコンテナTCkに収納されている黒色のトナーTN4の残量RTkを検出する。リーダー74は、ICタグ64からトナーコンテナTCkの識別情報JDkを読み取る。以下の説明において、残量センサーS1〜残量センサーS4の各々を、残量センサーSと総称する場合がある。また、リーダー71〜リーダー74の各々を、リーダー7と総称する場合がある。残量RTc、残量RTm、残量RTy及び残量RTkの各々を、残量RTと総称する場合がある。
【0023】
画像形成部4は、用紙Pに画像を形成する。転写部5は、中間転写ベルト54を備える。画像形成部4が、中間転写ベルト54上にシアン色、マゼンタ色、イエロー色、及び黒色のトナー像を転写する。複数色のトナー像が中間転写ベルト54上で重畳され、中間転写ベルト54上に画像が形成される。転写部5は、中間転写ベルト54上に形成された画像を、用紙P上に転写する。その結果、用紙Pに画像が形成される。画像形成部4については、後述にて
図2を参照して詳細に説明する。
【0024】
定着部16は、用紙Pを加熱及び加圧し、用紙Pに形成された画像を用紙Pに定着する。排出部17は、用紙Pを画像形成装置100の外部に排出する。
【0025】
操作パネル14は、タッチパネル141を備える。タッチパネル141は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)を備え、種々の画像を表示する。また、タッチパネル141は、タッチセンサーを備え、ユーザーからの操作を受け付ける。
【0026】
制御部8は、プロセッサー81及び記憶部82を備える。プロセッサー81は、例えばCPU(Central Processing Unit)を備える。記憶部82は、半導体メモリーのようなメモリーを備え、HDD(Hard Disk Drive)を備えてもよい。記憶部82は、制御プログラムを記憶している。
【0027】
次に、
図1及び
図2を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成部4の構成について説明する。
図2は、画像形成部4の構成の一例を示す図である。
図2に示すように、画像形成部4は、画像形成部4c、画像形成部4m、画像形成部4y及び画像形成部4kを備える。
【0028】
画像形成部4c、画像形成部4m、画像形成部4y及び画像形成部4kの各々は、露光部41、感光体ドラム42、現像部43、帯電ローラー44及びクリーニングブレード45を備える。画像形成部4c、画像形成部4m、画像形成部4y及び画像形成部4kの構成は、供給されるトナーの色が異なるのみで、その他の構成は略同一である。したがって、以下の説明では、シアン色のトナーTN1が供給される画像形成部4cの構成について説明し、画像形成部4c以外の画像形成部4m、画像形成部4y及び画像形成部4kの構成についての説明は省略する。
【0029】
画像形成部4cは、露光部41c(41)、感光体ドラム42c(42)、現像部43c(43)、帯電ローラー44c(44)及びクリーニングブレード45c(45)を有する。
【0030】
帯電ローラー44cは、感光体ドラム42cを所定の電位に帯電させる。露光部41cは、感光体ドラム42cにレーザー光を照射して露光し、感光体ドラム42cに静電潜像を形成する。現像部43cは、現像ローラー431cを有する。現像ローラー431cは、感光体ドラム42cにシアン色のトナーTN1を供給し、静電潜像を現像してトナー像を形成する。このようにして、感光体ドラム42cの周面にシアン色のトナー像が形成される。
【0031】
クリーニングブレード45cは、その先端(
図2では上端)が、感光体ドラム42cの周面と摺接する。感光体ドラム42cの周面とクリーニングブレード45cの先端とが摺接することで、感光体ドラム42cの周面に残留するシアン色のトナーTN1が除去される。
【0032】
転写部5は、用紙Pにトナー像を転写する。転写部5は、一次転写ローラー51、二次転写ローラー52、駆動ローラー53、中間転写ベルト54及び従動ローラー55を備える。一次転写ローラー51は、感光体ドラム42からシアン色、マゼンタ色、イエロー色、及び黒色のトナー像を中間転写ベルト54に転写する。一次転写ローラー51は、一次転写ローラー51c、一次転写ローラー51m、一次転写ローラー51y及び一次転写ローラー51kを含む。
【0033】
駆動ローラー53は、中間転写ベルト54を駆動する。中間転写ベルト54は、一次転写ローラー51、駆動ローラー53及び従動ローラー55に張架された無端ベルトである。中間転写ベルト54は、駆動ローラー53によって、矢印D1及び矢印D2に示すように、反時計回りに回転駆動される。従動ローラー55は、中間転写ベルト54の回転に伴って回転駆動される。ブレード56は、中間転写ベルト54の表面に残留しているトナーTN1を除去する。
【0034】
二次転写ローラー52は、駆動ローラー53に押圧され、二次転写ローラー52と駆動ローラー53との間にニップ部Nが形成される。二次転写ローラー52は、用紙Pがニップ部Nを通過する際に、中間転写ベルト54上のトナー像を用紙Pに転写する。
【0035】
次に、
図1〜
図3を参照して、本発明の実施形態に係る制御部8の構成について説明する。
図3は、制御部8の構成の一例を示す図である。
【0036】
図3に示すように、制御部8は、第1判定部801、受付部802、決定部803、第1調整部804、第2判定部805、吐出部806、カウント部807及び第2調整部808を備える。具体的には、制御部8のプロセッサー81は、制御プログラムを実行することによって、第1判定部801、受付部802、決定部803、第1調整部804、第2判定部805、吐出部806、カウント部807及び第2調整部808として機能する。
【0037】
第1判定部801は、トナー供給部13に装着されたトナーコンテナTCが、第1コンテナTC1であるか、第2コンテナTC2であるかを判定する。第2コンテナTC2は、第1コンテナTC1と相違する。第1コンテナTC1は、例えば、専用品を示す。第2コンテナTC2は、例えば、非専用品を示す。具体的には、第1判定部801は、リーダー7を介して、トナー供給部13に装着されたトナーコンテナTCの識別情報JDを取得し、トナーコンテナTCの識別情報JDに基づいて、トナーコンテナTCが、第1コンテナTC1であるか、第2コンテナTC2であるかを判定する。
【0038】
受付部802は、タッチパネル141を介して、用紙Pに形成する画像の濃度を、設定された濃度と比較して濃くする旨の指示を受け付ける。
【0039】
決定部803は、トナーコンテナTCが第1コンテナTC1であると第1判定部801が判定した場合に、予め設定された印字率PR1を、第1基準印字率PRA1に決定する。第1基準印字率PRA1は、トナーコンテナTCが第1コンテナTC1である場合に、トナーTNの吐き出しの基準となる印字率を示す。印字率PR1は、例えば5%を示す。
【0040】
トナーコンテナTCが第2コンテナTC2であると第1判定部801が判定した場合に、決定部803は、第2基準印字率PRA2を調整する。第2基準印字率PRA2は、トナーコンテナTCが第2コンテナTC2である場合に、トナーTNの吐き出しの基準となる印字率を示す。以下では、第1基準印字率PRA1と第2基準印字率PRA2とを基準印字率PRAと総称する場合がある。
【0041】
第1調整部804は、第1印字率ΔPR1の値を調整する。第1印字率ΔPR1については、後述にて
図4を参照して詳細に説明する。
【0042】
第2判定部805は、トナーコンテナTCが第2コンテナTC2であると第1判定部801が判定した場合に、用紙Pに形成される画像の印字率PRが、第2基準印字率PRA2以下であるか否かを判定する。また、第2判定部805は、トナーコンテナTCが第1コンテナTC1であると第1判定部801が判定した場合に、用紙Pに形成される画像の印字率PRが、第1基準印字率PRA1以下であるか否かを判定する。
【0043】
吐出部806は、第2判定部805の判定結果に基づき、トナーTNの吐き出しを実行する。「トナーTNの吐き出し」とは、現像部43に貯留されたトナーTNの流動の停滞、及び、現像部43内のトナーTNの過剰な帯電を解消するために、用紙Pに画像を形成することなく、現像部43に貯留されたトナーTNを感光体ドラム42に向けて強制的に吐き出すことを示す。
【0044】
カウント部807は、吐出回数NSをカウントする。吐出回数NSは、吐出部806がトナーTNの吐き出しを実行した回数を示す。
【0045】
第2調整部808は、第2印字率ΔPR2の値を調整する。第2印字率ΔPR2については、後述にて
図4を参照して詳細に説明する。
【0046】
以上、
図1~
図3を参照して説明したように、本発明の実施形態では、トナーコンテナTCが第2コンテナTC2(例えば、非純正コンテナ)であると判定した場合に、決定部803が、第2基準印字率PRA2を調整する。第2基準印字率PRA2は、トナーTNの吐き出しの基準となる印字率を示す。したがって、トナーコンテナTCが第2コンテナTC2である場合にも、適切な頻度でトナーTNの吐き出しを行うことが可能になる。
【0047】
また、トナーコンテナTCが第2コンテナTC2であると判定した場合に、用紙Pに形成される画像の印字率PRが第2基準印字率PRA2以下であるか否かを第2判定部805が判定し、第2判定部805の判定結果に基づき、吐出部806がトナーTNの吐き出しを実行する。また、トナーコンテナTCが第1コンテナTC1であると判定した場合に、用紙Pに形成される画像の印字率PRが第1基準印字率PRA1以下であるか否かを第2判定部805が判定し、第2判定部805の判定結果に基づき、吐出部806がトナーTNの吐き出しを実行する。よって、例えば、用紙Pに形成される画像の印字率PRが第2基準印字率PRA2以下、又は第1基準印字率PRA1以下である場合に、トナーTNの吐き出しを実行できる。したがって、濃度薄の発生を抑制できる。「濃度薄」とは、設定濃度と比較して、用紙Pに形成された画像の濃度が薄い現象を示す。
【0048】
次に、
図3及び
図4を参照して、制御部8の構成について更に説明する。
図4は、タッチパネル141に表示する濃度調整画面900の一例を示す画面図である。濃度調整画面900は、受付部802によって表示される。
【0049】
図4に示すように、濃度調整画面900には、薄くボタン901、濃くボタン902、設定濃度表示部903、OKボタン904及びキャンセルボタン905が表示される。
【0050】
薄くボタン901は、ユーザーが画像の濃度DNを薄くする場合にタッチされる。濃くボタン902は、ユーザーが画像の濃度DNを濃くする場合にタッチされる。
【0051】
設定濃度表示部903は、設定されている濃度DNを表示する。設定濃度表示部903は、濃度スケール903aとインジケーターINとを含む。濃度スケール903aは、画像の濃度DNのイメージを画像として表示する。例えば、濃度スケール903aでは、5段階の濃度DNを示す。インジケーターINは、設定されている濃度を示す。すなわち、インジケーターINが指し示す濃度スケール903aの位置は、設定されている濃度DNを示す。
【0052】
薄くボタン901をユーザーがタッチすると、インジケーターINが左側に移動する。濃くボタン902をユーザーがタッチすると、インジケーターINが右側に移動する。
【0053】
ユーザーが設定濃度表示部903に表示された濃度DNに決定する場合に、OKボタン904がタッチされる。ユーザーが設定濃度表示部903に表示された濃度DNをキャンセルする場合に、キャンセルボタン905がタッチされる。キャンセルボタン905がタッチされると、インジケーターINはデフォルトの位置(例えば、濃度スケール903aの長手方向の中央位置)に戻る。
【0054】
受付部802は、濃度調整画面900を介して、用紙Pに形成する画像の濃度を、設定された濃度と比較して濃くする旨の指示を受け付ける。具体的には、受付部802は、濃度調整画面900において、濃くボタン902をユーザーがタッチした後、OKボタン904がタッチされた場合に、高濃度化指示CDを受け付ける。高濃度化指示CDは、画像の濃度DNを濃くする指示を示す。
【0055】
高濃度化指示CDを受付部802が受け付ける度に、決定部803は、第2基準印字率PRA2が第1印字率ΔPR1だけ増加するように第2基準印字率PRA2を調整する。第1印字率ΔPR1は、例えば、2%である。
【0056】
「印字率」とは、用紙Pに形成される画像の積算面積SR1の、用紙Pの面積SR2に対する比率(SR1/SR2)のことである。具体的には、積算面積SR1は、用紙Pに形成されるシアン色のトナーTN1の画像の積算面積と、用紙Pに形成されるマゼンタ色のトナーTN2の画像の積算面積と、用紙Pに形成されるイエロー色のトナーTN3の画像の積算面積と、用紙Pに形成される黒色のトナーTN4の画像の積算面積との和を示す。
【0057】
また、吐出回数NSが所定回数NSAに到達する度に、決定部803は、第2基準印字率PRA2が第2印字率ΔPR2だけ減少するように第2基準印字率PRA2を調整する。第2印字率ΔPR2は、例えば1%である。
【0058】
以上、
図3及び
図4を参照して説明したように、本発明の実施形態では、高濃度化指示CDを受け付ける度に、決定部803は、第2基準印字率PRA2が第1印字率ΔPR1だけ増加するように第2基準印字率PRA2を調整する。第2基準印字率PRA2が増加することによって、トナーTNの吐き出しの頻度が増加する。したがって、濃度薄の発生を抑制できる。
【0059】
吐出回数NSが所定回数NSAに到達する度に、決定部803は、第2基準印字率PRA2が第2印字率ΔPR2だけ減少するように第2基準印字率PRA2を調整する。第2基準印字率PRA2が減少することによって、トナーTNの吐き出しの頻度が減少する。したがって、トナーTNの消費量が増大することを抑制できる。
【0060】
なお、本発明の実施形態では、第1印字率ΔPR1が、例えば2%であるが、本発明はこれに限定されない。第1印字率ΔPR1の値が調整されてもよい。すなわち、第1調整部804が、第1印字率ΔPR1の値を調整してもよい。具体的には、第1調整部804が、ユーザーによる操作に基づいて、第1印字率ΔPR1の値を調整してもよい。第1印字率ΔPR1の値を増加する程、第2基準印字率PRA2が大きくなり易い。よって、トナーTNの吐き出しの頻度が増加する。したがって、濃度薄の発生を抑制できる。第1印字率ΔPR1の値を減少する程、第2基準印字率PRA2が大きくなり難い。よって、トナーTNの吐き出しの頻度が減少する。したがって、トナーTNの消費量を削減できる。
【0061】
なお、本発明の実施形態では、第2印字率ΔPR2が、例えば1%であるが、本発明はこれに限定されない。第2印字率ΔPR2の値が調整されてもよい。すなわち、第2調整部808が、第2印字率ΔPR2の値を調整してもよい。具体的には、第2調整部808が、ユーザーによる操作に基づいて、第2印字率ΔPR2の値を調整してもよい。第2印字率ΔPR2の値を増加する程、第2基準印字率PRA2が小さくなり易い。よって、トナーTNの吐き出しの頻度が減少する。したがって、トナーTNの消費量を削減できる。第2印字率ΔPR2の値を減少する程、第2基準印字率PRA2が小さくなり難い。よって、トナーTNの吐き出しの頻度が増加する。したがって、濃度薄の発生を抑制できる。
【0062】
次に、
図3〜
図9を参照して、制御部8の処理について説明する。
図5及び
図6は、制御部の処理の一例を示すフローチャートである。
まず、
図5のステップS101に示すように、制御部8は、トナー供給部13にトナーコンテナTCが装着されたか否かを判定する。
トナー供給部13にトナーコンテナTCが装着されていないと制御部8が判定した場合(ステップS101でNO)には、処理が待機状態になる。トナー供給部13にトナーコンテナTCが装着されたと制御部8が判定した場合(ステップS101でYES)には、処理がステップS103に進む。
そして、ステップS103において、第1判定部801が、トナーコンテナTCが第2コンテナTC2であるか否かを判定する。
トナーコンテナTCが第2コンテナTC2ではないと第1判定部801が判定した場合(ステップS103でNO)には、処理が
図6に示すステップS121に進む。トナーコンテナTCが第2コンテナTC2であると第1判定部801が判定した場合(ステップS103でYES)には、処理がステップS105に進む。
【0063】
そして、ステップS105において、制御部8は、記憶部82に記憶された印字率PR2を基準印字率PRAに設定する。印字率PR2は、例えば8%を示す。
次に、ステップS107において、カウント部807は、吐出回数NSを零に初期化する。
次に、ステップS109において、制御部8は、「第1制御処理」を実行する。
「第1制御処理」は、基準印字率PRAを増加させる処理を示す。具体的には、「第1制御処理」は、高濃度化指示CDが実行された場合に、基準印字率PRAが第1印字率ΔPR1だけ増加するように基準印字率PRAを調整する処理を示す。「第1制御処理」については、後述にて
図7を参照して詳細に説明する。
次に、ステップS111において、制御部8は、「吐出制御処理」を実行する。
「吐出制御処理」は、トナーTNの吐き出しを実行する処理を示す。具体的には、「吐出制御処理」は、用紙Pに形成される画像の印字率PRが基準印字率PRA以下である場合に、トナーTNの吐き出しを実行する処理を示す。「吐出制御処理」については、後述にて
図8を参照して詳細に説明する。
【0064】
次に、ステップS113において、制御部8は、「第1制御処理」を「第2制御処理」に切り換えるか否かを判定する。制御部8は、例えば、画像を形成した用紙Pが所定枚数以上であるか否かに応じて、「第1制御処理」を「第2制御処理」に切り換えるか否かを判定する。所定枚数は、例えば、1000枚である。
「第1制御処理」を「第2制御処理」に切り換えないと制御部8が判定した場合(ステップS113でNO)には、処理がステップS109に戻る。「第1制御処理」を「第2制御処理」に切り換えると制御部8が判定した場合(ステップS113でYES)には、処理がステップS115に進む。
そして、ステップS115において、制御部8は、「第2制御処理」を実行する。
「第2制御処理」は、基準印字率PRAを減少させる処理を示す。具体的には、「第2制御処理」は、吐出回数NSが所定回数NSAに到達する度に、基準印字率PRAが第2印字率ΔPR2だけ減少するように基準印字率PRAを調整する処理を示す。「第2制御処理」については、後述にて
図9を参照して詳細に説明する。
次に、ステップS117において、制御部8は、「吐出制御処理」を実行する。
次に、ステップS119において、制御部8は、「第2制御処理」を「第1制御処理」に切り換えるか否かを判定する。制御部8は、例えば、画像を形成した用紙Pが所定枚数以上であるか否かに応じて、「第2制御処理」を「第1制御処理」に切り換えるか否かを判定する。所定枚数は、例えば、1000枚である。
「第2制御処理」を「第1制御処理」に切り換えないと制御部8が判定した場合(ステップS119でNO)には、処理がステップS115に戻る。「第2制御処理」を「第1制御処理」に切り換えると制御部8が判定した場合(ステップS119でYES)には、処理がステップS109に戻る。
【0065】
ステップS103でNOの場合には、
図6に示すように、ステップS121において、制御部8は、予め設定された印字率PR1を基準印字率PRAに設定する。
次に、ステップS123において、カウント部807は、吐出回数NSを零に初期化する。
次に、ステップS125において、制御部8は、「吐出制御処理」を実行し、処理がステップS121に戻る。
【0066】
図7は、制御部8の「第1制御処理」の一例を示すフローチャートである。
図7に示すように、ステップS201において、受付部802が、高濃度化指示CDを受け付けたか否かを判定する。
高濃度化指示CDを受け付けていないと受付部802が判定した場合(ステップS201でNO)には、処理が
図5に示すステップS111にリターンする。高濃度化指示CDを受け付けたと受付部802が判定した場合(ステップS201でYES)には、処理がステップS203に進む。
そして、ステップS203において、決定部803は、基準印字率PRAが第1印字率ΔPR1だけ増加するように基準印字率PRAを調整する。
次に、ステップS205において、カウント部807は、吐出回数NSを零に初期化し、処理が
図5に示すステップS111にリターンする。
【0067】
図8は、制御部8の「吐出制御処理」の一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、ステップS301において、制御部8は、プリントジョブJBを受け付けたか否かを判定する。プリントジョブJBは、用紙Pに画像を形成するジョブを示す。
プリントジョブJBを受け付けていないと制御部8が判定した場合(ステップS301でNO)には、処理がステップS315に進む。プリントジョブJBを受け付けたと制御部8が判定した場合(ステップS301でYES)には、処理がステップS303に進む。
そして、ステップS303において、制御部8は、用紙Pに形成する画像の印字率PRを算出する。
次に、ステップS305において、制御部8は、画像形成部4がプリントジョブJBを実行するように画像形成部4を制御する。
次に、ステップS307において、制御部8は、プリントジョブJBが終了したか否かを判定する。
プリントジョブJBが終了していないと制御部8が判定した場合(ステップS307でNO)には、処理がステップS305に戻る。プリントジョブJBが終了したと制御部8が判定した場合(ステップS307でYES)には、処理がステップS309に進む。
【0068】
そして、ステップS309において、第2判定部805は、印字率PRが基準印字率PRA以下であるか否かを判定する。
印字率PRが基準印字率PRA以下ではないと第2判定部805が判定した場合(ステップS309でNO)には、処理がステップS315に進む。印字率PRが基準印字率PRA以下であると第2判定部805が判定した場合(ステップS309でYES)には、処理がステップS311に進む。
そして、ステップS311において、吐出部806が、「トナーTNの吐き出し」を実行する。
次に、ステップS313において、カウント部807は、吐出回数NSを「1」だけインクリメントする。
次に、ステップS315において、制御部8は、残量RTが略零であるか否かを判定する。すなわち、制御部8は、トナーコンテナTCが空であるか否かを判定する。
残量RTが略零であると制御部8が判定した場合(ステップS315でYES)には、処理が終了する。残量RTが略零ではないと制御部8が判定した場合(ステップS315でNO)には、処理が
図5に示すステップS113又は
図5に示すステップS119にリターンする。具体的には、
図5に示すステップS111において「吐出制御処理」が実行されている場合には、処理がステップS113にリターンし、ステップS117において「吐出制御処理」が実行されている場合には、処理がステップS119にリターンする。
【0069】
図9は、制御部8の「第2制御処理」の一例を示すフローチャートである。
図9に示すように、ステップS401において、決定部803が、吐出回数NSが所定回数NSA以上であるか否かを判定する。
吐出回数NSが所定回数NSA以上ではないと決定部803が判定した場合(ステップS401でNO)には、処理が
図5に示すステップS117にリターンする。吐出回数NSが所定回数NSA以上ではあると決定部803が判定した場合(ステップS401でYES)には、処理がステップS403に進む。
そして、ステップS403において、決定部803が、基準印字率PRAが第2印字率ΔPR2だけ減少するように基準印字率PRAを調整する。
次に、ステップS405において、カウント部807が、吐出回数NSを零に初期化して、処理が
図5に示すステップS117にリターンする。
【0070】
ステップS103が、「第1判定ステップ」の一例に相当し、ステップS105及びステップS121が「決定ステップ」の一例に相当する。
【0071】
以上、
図3〜
図9を参照して説明したように、本発明の実施形態では、トナーコンテナTCが交換された場合に、カウント部807は吐出回数NSを零に初期化する。したがって、トナーコンテナTCが交換された場合にも、吐出回数NSを適正にカウントできる。
【0072】
なお、本発明の実施形態では、カウント部807は、トナーコンテナTCが交換された場合に吐出回数NSを零に初期化するが、本発明はこれに限定されない。第1コンテナTC1から第2コンテナTC2に変更された場合、又は、第1コンテナTC1から第2コンテナTC2に変更された場合に限って、カウント部807が吐出回数NSを零に初期化してもよい。
【0073】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)〜(3))。図面は、理解し易くするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合がある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0074】
(1)
図1及び
図2を参照して説明したように、本発明の実施形態では、「消耗品」がトナーであり、「交換部品」がトナーコンテナTCであるが、本発明はこれに限定されない。「消耗品」を消費することによって用紙Pに画像を形成すればよい。例えば、「消耗品」がインクであり、「交換部品」がインクカートリッジでもよい。この場合には、「画像形成装置」は、インクジェット記録装置である。
【0075】
(2)
図1及び
図2を参照して説明したように、本発明の実施形態では、画像形成装置100がカラー複合機であるが、本発明はこれに限定されない。画像形成装置100が用紙Pに画像を形成すればよい。例えば、画像形成装置100がモノクロの複合機でもよいし、画像形成装置100がカラープリンターでもよい。
【0076】
(3)
図1〜
図3を参照して説明したように、本発明の実施形態では、第1コンテナTC1が、専用品を示し、第2コンテナTC2が非専用品を示すが、本発明はこれに限定されない。第1コンテナTC1が「第1品質」のトナーを収納し、第2コンテナTC2が「第2品質」のトナーを収納していればよい。「第1品質」のトナーは、「第2品質」のトナーと比較して品質が相違する。