(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の形態について説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0010】
[帳票処理装置の構成]
図1は、情報処理装置としての帳票処理装置10の構成を示す図である。
帳票処理装置10は、一般的なPC(Personal Computer)により構成され、ユーザが業務アプリケーションを用いて帳票等の書類に記載された業務データを登録(入力)するとデータベース化してこれを保存し、管理している。
【0011】
帳票処理装置10は、表示制御手段、記憶制御手段、検索手段、設定手段としてのCPU(Central Processing Unit)11と、RAM(Random Access Memory)12と、ROM(Read Only Memory)13と、表示手段としての表示部14と、記憶手段としての記憶部15と、入力部16と、スキャナ部17と、通信部18と、を備え、各部はバス19を介して接続されている。
【0012】
CPU11は、帳票処理装置10の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPU11は、ROM13に記憶されている各種処理プログラムを読み出してRAM12に展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0013】
例えば、CPU11は、表示制御手段として機能し、業務アプリケーションを起動させ、表示部14に、後述する電子帳票画面D1(
図2参照)を表示させる。
また、CPU11は、ユーザの操作に応じて、電子帳票画面D1に画像データを挿入する。その際、CPU11は、電子帳票画面D1に挿入された画像データと、電子帳票画面D1における画像データの挿入された挿入領域と、を関連づけて記憶部15に記憶させる。
また、CPU11は、ユーザの操作に応じて、電子帳票閲覧時に、挿入した画像データを検索する。具体的には、CPU11は、検索条件として指定された電子帳票画面D1の入力項目と関連する関連領域と、記憶部15に記憶された挿入領域とが少なくとも一部重なるか否かにより、挿入領域と関連づいた画像データを検索する。
【0014】
RAM12は、揮発性のメモリである。RAM12には、実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータ等が格納される。
【0015】
ROM13は、各種プログラム及び各種データを記憶する読み出し専用の半導体メモリである。ROM13には、取込画像挿入プログラム131、手書き画像挿入プログラム132、画像検索プログラム133等が記憶されている。
【0016】
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electro-Luminescent)ディスプレイ等で構成され、CPU11からの表示制御信号に従って画面表示を行う。
表示部14には、例えば、電子帳票画面D1などが表示される。
【0017】
図2は、表示部14に表示される電子帳票画面D1の一例を示す図である。
図2の電子帳票画面D1は、見積書に関するものであって、顧客情報の入力項目を有する顧客情報領域D11と、商品情報の入力項目を有する商品情報領域D12と、備考情報の入力項目を有する備考情報領域D13と、画面に表示された見積書のページを示すページ情報領域D14と、を備える。
このうち、商品情報領域D12には、「商品名」、「個数」、「単価」、「金額」、及び「補足」の入力項目からなる一列の商品情報が、複数列備えられている。
【0018】
具体的に、
図2の例においては、顧客情報領域D11には、顧客情報として「顧客名:田中」が入力されている。
また、商品情報領域D12には、第1の商品情報、第2の商品情報、及び第3の商品情報が入力されている。
第1の商品情報は、「商品名:時計」、「個数:2」、「単価:5000」、「金額:10000」が入力されている。第1の商品情報の「補足」は、空欄である。
第2の商品情報は、「商品名:電卓」、「個数:3」、「単価:1200」、「金額:3600」が入力されている。第2の商品情報の「補足」は、空欄である。
第3の商品情報は、「商品名:はさみ」、「個数:1」、「単価:300」、「金額:300」が入力されている。第3の商品情報の「補足」は、空欄である。
また、備考情報領域D13は、空欄である。
また、ページ情報領域D14には、1ページ目の見積書であることを示す「1」が表示されている。なお、ページ情報領域D14に表示される数字は、自動で発番される構成とすることができる。
【0019】
記憶部15は、HDD(Hard Disk Drive)や不揮発性メモリ等により構成され、情報を読み出し及び書き込み可能に記憶する。具体的に、記憶部15には、電子帳票情報テーブル151、画像データ情報テーブル152、取込画像記憶部153、手書き画像記憶部154等が記憶されている。
【0020】
図3は、電子帳票情報テーブル151の構成を示す図である。
電子帳票情報テーブル151は、電子帳票画面D1の各ページに含まれる内容を、ページ毎に管理するためのテーブルである。
図3に示すように、電子帳票情報テーブル151は、ページ情報151Aと、項目情報151Bと、項目詳細情報151Cと、から構成されている。
【0021】
ページ情報151Aには、電子帳票画面D1の一画面毎に対応した、1〜Nページのページ情報アドレスが格納されている。
項目情報151Bには、各ページ情報に紐づけられた、1〜N個の項目情報アドレスが格納されている。
項目詳細情報151Cには、各項目情報に紐づけられた、1〜N個の項目詳細情報が格納されている。項目詳細情報は、「項目名」、「項目種」、「項目値」、「領域(左、上、右、下)」から構成されている。
【0022】
「項目名」は、電子帳票画面D1上に表示される入力項目の名称を表し、例えば、「顧客名」「備考」「商品名」「個数」「単価」「金額」「補足」等である。
「項目種」は、その入力項目のデータの種類を表し、例えば、顧客情報領域D11に入力された顧客情報や、備考情報領域D13に入力された備考情報は、「ページデータ」である。また、商品情報領域D12に入力された商品情報は、「明細データ」である。
「項目値」は、その入力項目に入力された内容を表す。
「領域」は、その入力項目の電子帳票画面D1上の位置を表す。
【0023】
図4は、
図2の電子帳票画面D1に登録されたデータが、
図3の電子帳票情報テーブル151に格納された状態を示す図である。
この場合、ページ情報151Aには、電子帳票画面D1の1ページ目のページ情報アドレス(ページ情報「1」アドレス)が格納される。
また、項目情報151Bには、17個の項目情報アドレス(項目情報「1〜17」アドレス)が格納される。
また、項目詳細情報151Cには、17個の各項目情報に紐づけられた17個の項目詳細情報(項目詳細情報「1〜17」)が格納される。
【0024】
例えば、項目詳細情報1は、「項目名:顧客名」、「項目種:ページデータ」、「項目値:田中」、「領域(左、上、右、下):(10,10,90,20)」から構成されている。また、項目詳細情報2は、「項目名:備考」、「項目種:ページデータ」、「項目値:なし」、「領域(左、上、右、下):(10,80,230,100)」から構成されている。また、項目詳細情報3は、「項目名:商品名」、「項目種:明細データ」、「項目値:時計」、「領域(左、上、右、下):(10,40,90,50)」から構成されている。
【0025】
図5は、画像データ情報テーブル152の構成の一例を示す図である。
画像データ情報テーブル152は、取込画像挿入処理又は手書き画像挿入処理(詳細は後述)により取得した画像データ情報を格納するためのテーブルである。
画像データ情報テーブル152には、電子帳票画面D1に挿入された画像データと、電子帳票画面D1における画像データの挿入された挿入領域と、が関連づけて記憶されている。
取込画像挿入処理又は手書き画像挿入処理により画像データ情報を取得すると、画像データ情報テーブル152に新しいレコードが追加される。
【0026】
具体的に、画像データ情報テーブル152の各レコードは、「ページ」、「ID」、「名称」、「画像種」、「ファイルパス」、及び「領域」の項目を備えている。
図5の例では、第1のレコード及び第2のレコードが格納された場合を示している。
第1のレコードには、「ページ:1」、「ID:0001」、「名称:−」、「画像種:ファイル」、「ファイルパス:C:\Data\Watch.bmp」、及び「領域:(190,40,220,50)」が格納されている。
第2のレコードには、「ページ:1」、「ID:0002」、「名称:地図」、「画像種:手書き」、「ファイルパス:D:\Data\Chizu.bmp」、及び「領域:(40,80,130,100)」が格納されている。
【0027】
取込画像記憶部153には、スキャナ部17や通信部18により予め取り込まれて取得された画像データ(取込画像データ)が格納されている。具体的には、例えば、時計、電卓、はさみ等の商品の画像データが格納されている。
【0028】
手書き画像記憶部154には、電子帳票画面D1に対して、ユーザが手書きで入力した手書き情報を保持する画像データ(手書き画像データ)が格納されている。具体的には、例えば、手書き地図、補足メモ等の手書き情報が保持された画像データが格納されている。
【0029】
入力部16は、カーソルキー、文字入力キー、数字入力キー、各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスと、を含む構成である。入力部16は、ユーザによるキーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号をCPU11に出力する。
【0030】
スキャナ部17は、例えば、商品の印刷された原稿等を読み取って画像データを取得する。スキャナ部17にて取得された画像データは、記憶部15の取込画像記憶部153に記憶される。
【0031】
通信部18は、ネットワークインターフェース等により構成され、通信ネットワークNを介して接続された外部機器との間でデータの送受信を行う。通信部18は、通信ネットワークNを介して、例えば、商品の画像データを取得する。通信部18にて取得された画像データは、記憶部15の取込画像記憶部153に記憶される。
【0032】
[帳票処理装置の動作]
次に、帳票処理装置10の動作について説明する。
本実施の形態の帳票処理装置10は、電子帳票画面D1での業務データの登録時などに、電子帳票画面D1に画像データを挿入(貼り付け入力)する画像挿入処理を実行することが可能である。
また、本実施の形態の帳票処理装置10は、複数の電子帳票画面D1を対象にした画像の一括検索条件としてある項目が指定された場合に、複数の電子帳票画面D1分について、該指定された項目に割り当てられた入力領域に挿入された画像データを領域情報に基づいて記憶部15に記憶されている画像から選択し、該選択した画像を示す情報を一覧表示させる。
【0033】
以下、帳票処理装置10における、電子帳票画面D1に対する画像挿入処理の具体的な制御について説明する。
画像挿入処理としては、取込画像データを挿入する取込画像挿入処理と、手書き画像データを挿入する手書き画像挿入処理と、が実行可能である。
ここでは、取込画像挿入処理により、
図6に示すように、商品情報領域D12の第1の商品情報の「補足」欄に、取込画像G1を挿入することとする。
また、手書き画像挿入処理により、
図6に示すように、備考情報領域D13に、手書き情報(手書き地図)J1を含む手書き画像G2を挿入することとする。
【0034】
(取込画像挿入処理)
図7は、取込画像挿入処理を示すフローチャートである。かかる処理は、CPU11とROM13に記憶されている取込画像挿入プログラム131との協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0035】
先ず、CPU11は、ユーザの操作に応じて、画像データを挿入する領域を選択する(ステップS11)。ここでは、
図6に示すように、電子帳票画面D1における商品情報領域D12の第1の商品情報の「補足」欄の一部の領域R1を、画像データを挿入する領域として選択する。領域R1は、第1の商品情報の「補足」欄の「領域:(180,40,230,50)」の一部である「領域:(190,40,220,50)」で定義される。
【0036】
次いで、CPU11は、ユーザの操作に応じて、記憶部15の取込画像記憶部153に記憶された画像データの中から挿入する画像データを選択する(ステップS12)。
【0037】
次いで、CPU11は、記憶部15の画像データ情報テーブル152から、既に使用されている「ID」の最大値を取得して(ステップS13)、取得した最大値に「+1」した値を新たに付与する「ID」として発行する(ステップS14)。
例えば、画像データ情報テーブル152に画像データ情報が格納されていない場合、「ID」の最大値は「0000」であるため、新たに付与する「ID」は、「0001」となる。
【0038】
次いで、CPU11は、発行した「ID」を用いて、上記ステップS12にて選択した画像データの情報を画像データ情報テーブル152に記録し(ステップS15)、本処理を終了する。
ここでは、
図5の第1のレコードが記録されたこととする。即ち、画像データを挿入する電子帳票画面D1のページが「1」であるため、「ページ:1」と記憶される。また、挿入する画像データが、取込画像記憶部153に予め記憶された取込画像データであり、「画像種:ファイル」と記憶される。また、挿入する画像データのファイルパスとして、「ファイルパス:C:\Data\Watch.bmp」と記憶される。また、画像データを挿入する領域R1として、「領域:(190,40,220,50)」と記憶される。
【0039】
(手書き画像挿入処理)
図8は、手書き画像挿入処理を示すフローチャートである。かかる処理は、CPU11とROM13に記憶されている手書き画像挿入プログラム132との協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0040】
先ず、ユーザの操作により、電子帳票画面D1に対して、手書きで所定情報(手書き情報)が入力される(ステップS21)。ここでは、
図6に示すように、電子帳票画面D1における備考情報領域D13に手書き情報J1として手書き地図が入力されることとする。
【0041】
次いで、CPU11は、
図9に示すように、入力された手書き情報J1を、電子帳票画面D1と同じサイズのビットマップに記録して手書き画像G2とし、電子帳票画面D1に重ねて表示させる(ステップS22)。なお、手書き画像G2は、手書き画像記憶部154に記憶される。
【0042】
次いで、ユーザの操作により、電子帳票画面D1上において手書き画像データを挿入する領域が指定されると(ステップS23)、CPU11は、電子帳票画面D1上で指定された領域を、電子帳票画面D1における手書き画像データの挿入される領域であると認識し、当該指定された領域を、手書き画像データが挿入される挿入領域として設定する(ステップS24)。
なお、上記ステップS23の領域指定を、CPU11が自動で行う構成であっても良い。即ち、上記ステップS21で電子帳票画面D1に入力した手書き情報J1を囲む矩形の領域を取得し、これを用いることとしても良い。
ここでは、
図6に示すように、電子帳票画面D1における備考情報領域D13の一部の領域R2が、挿入領域として指定されたこととする。領域R2は、備考情報領域D13の「領域:(10,80,230,100)」の一部である、「領域:(40,80,130,100)」で定義される。
【0043】
次いで、ユーザの操作により、指定された領域に設定する名称が入力され、入力された名称に基づいて、指定された領域に名称が設定される(ステップS25)。
ここでは、領域に設定される名称として「地図」というテキストデータがユーザ操作により入力され、「地図」という名称が、手書き画像データが挿入される領域の名称として設定される。
【0044】
次いで、CPU11は、記憶部15の画像データ情報テーブル152から、既に使用されている「ID」の最大値を取得して(ステップS26)、取得した最大値に「+1」した値を新たに付与する「ID」として発行する(ステップS27)。
例えば、画像データ情報テーブル152に1つの画像データ情報が格納されている場合、「ID」の最大値は「0001」であるため、新たに付与する「ID」は、「0002」となる。
【0045】
次いで、CPU11は、発行した「ID」を用いて、手書き画像データの情報を画像データ情報テーブル152に記録し(ステップS28)、本処理を終了する。
ここでは、
図5の第2のレコードが記録されたこととする。即ち、画像データを挿入する電子帳票画面D1のページが「1」であるため、「ページ:1」と記憶される。また、挿入する画像データが手書き画像データであり、「画像種:手書き」と記憶される。また、手書き画像データの記憶先が、ファイルパスとして、「ファイルパス:D:\Data\Chizu.bmp」と記憶される。また、電子帳票画面D1の備考情報領域D13に対して指定された領域R2が、手書き画像データが挿入された挿入領域として「領域:(40,80,130,100)」と記憶される。
【0046】
このように、CPU11は、取込画像挿入プログラム131又は手書き画像挿入プログラム132を実行することにより、記憶制御手段として機能している。
また、CPU11は、手書き画像挿入プログラム132を実行することにより、設定手段として機能している。
【0047】
取込画像挿入処理において、電子帳票画面D1上の画像データの挿入領域と、挿入する画像データを関連付けて記録することができる。
また、手書き画像挿入処理において、手書き画像データに対して挿入領域を設定し、電子帳票画面D1上の手書き画像データの挿入領域と、挿入する手書き画像データを関連付けて記録することができる。
【0048】
次に、帳票処理装置10における、電子帳票画面D1に対する画像検索処理の具体的な制御について説明する。
ここでは、検索条件として、項目名及び詳しい商品名を指定して画像を検索する場合を例示して説明する。
【0049】
(画像検索処理)
図10は、画像検索処理を示すフローチャートである。かかる処理は、CPU11とROM13に記憶されている画像検索プログラム133との協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0050】
先ず、ユーザの操作により、検索条件が指定される(ステップS101)。ここでは、「項目名:商品名」で、詳しい商品名として「時計」を、検索条件として指定することとする。
【0051】
次いで、CPU11は、電子帳票情報テーブル151の、未取得のページ情報151Aを取得し(ステップS102)、ページ情報があるか(取得できたか)否かを判断する(ステップS103)。
【0052】
ページ情報がない場合(ステップS103:NO)、CPU11は、検索結果の画像を一覧表示して(ステップS104)、本処理を終了する。
一方、ページ情報がある場合(ステップS103:YES)、CPU11は、ページ情報アドレスから、項目情報151Bを取得し(ステップS105)、項目情報アドレスから、未取得の項目詳細情報151Cがあるか否かを判断する(ステップS106)。
【0053】
そして、未取得の項目詳細情報151Cがない場合(ステップS106:NO)、CPU11は、上記ステップS102に戻って以降の処理を繰り返す。
一方、未取得の項目詳細情報151Cがある場合(ステップS106:YES)、CPU11は、未取得の項目詳細情報151Cから、「項目名」「項目値」を取得する(ステップS107)。
【0054】
次いで、CPU11は、検索条件と一致するか否かを判断する(ステップS108)。ここでは、CPU11は、「項目名」が「商品名」と一致し、「項目値」が「時計」と一致するか否かを判断する。
【0055】
そして、検索条件と一致しないと判断した場合(ステップS108:NO)、CPU11は、上記ステップS106に戻って以降の処理を繰り返す。
一方、検索条件と一致すると判断した場合(ステップS108:YES)、CPU11は、その項目詳細情報151Cから、「領域」を取得する(ステップS109)。
【0056】
次いで、CPU11は、画像データ情報テーブル152から、未取得の画像データ情報を取得する(ステップS110)。
【0057】
次いで、CPU11は、画像データ情報があるか(取得できたか)否かを判断し(ステップS111)、画像データ情報がない場合(ステップS111:NO)、上記ステップS106に戻って以降の処理を繰り返す。
一方、画像データ情報がある場合(ステップS111:YES)、CPU11は、項目詳細情報151Cの「項目種」はページデータであるか否かを判断する(ステップS112)。
【0058】
そして、「項目種」がページデータである場合(ステップS112:YES)、CPU11は、項目詳細情報151Cの「領域」と、画像データ情報の「領域」が重なる部分があるか否かを判断し(ステップS113)、重なる部分がある場合(ステップS113:YES)、検索結果に、画像データ情報の「ID」を記憶する(ステップS114)。
一方、重なる部分がない場合(ステップS113:NO)、CPU11は、上記ステップS110に戻って以降の処理を繰り返す。
【0059】
また、「項目種」がページデータでない場合(即ち、「項目種」が明細データの場合)(ステップS112:NO)、CPU11は、項目詳細情報151Cの「領域」の値を参照し、上下の値が同一の全ての項目詳細情報に対して、画像データ情報の「領域」が重なる部分があるか否かを判断する(ステップS115)。例えば、
図4に示した項目詳細情報3の領域を取得している際には、項目詳細情報4、5、6、7の領域について判断されることとなる。よって、
図4に示した項目詳細情報7の領域と、画像データ情報の「領域」とが、重なる部分があると判断される。
つまり、かかるステップS115では、CPU11は、電子帳票画面D1における指定された入力項目の上端及び下端と明細データを表示する領域の左端及び右端とで囲まれた領域と、画像データ情報に記憶された挿入領域とが少なくとも一部重なるか否かを判断している。
【0060】
そして、重なる部分がある場合(ステップS115:YES)、CPU11は、上記ステップS114に移行し、重なる部分がない場合(ステップS115:NO)、CPU11は、上記ステップS110に移行する。
【0061】
このように、CPU11は、画像検索プログラム133を実行することにより、検索手段として機能している。
【0062】
なお、上記の説明では、「項目名」及び詳しい「商品名」を検索条件として画像を検索する場合を例示したが、検索条件をこれ以外に指定することもできる。
例えば、「項目名」のみを検索条件として画像を検索する場合であって、具体的に「項目名:備考」を検索条件として指定することとすると、上記ステップS101において、このような検索条件が指定され、上記ステップS108において、CPU11は、「項目名」が「備考」と一致するか否かの判断を行う。そして、それ以外は、
図10で説明した処理と同一の処理を行うこととなる。
【0063】
ここで、
図11(a)(b)(c)は、検索する項目を「項目名:商品名」とし、その項目に入力されている商品名が「時計」であることを検索条件(第1の検索条件)として指定した画像検索処理を行った結果、選択された(検索された)画像を示す情報の一覧表示例である。
ここでは、項目名及びその項目に入力されている商品名を検索条件として画像データを検索しているため、指定した商品(ここでは時計)の画像を示す情報の一覧が表示される。
図11(a)は、選択された画像を示す情報として、選択された画像の名称が一覧表示されている例である。具体的には、画像の名称である「時計A」「時計B」「時計C」が、一覧表示されている。
また、
図11(b)は、選択された画像を示す情報として、選択された画像に対応するサムネイル画像(縮小画像)が一覧表示されている例である。具体的には、「時計A」「時計B」「時計C」のサムネイル画像が一覧表示されている。
また、
図11(c)は、選択された画像を示す情報として、選択された画像が元の大きさのまま(縮小画像でなく)一覧表示されている例である。具体的には、「時計A」「時計B」「時計C」の画像が一覧表示されている。
【0064】
また、
図11(d)(e)(f)は、検索する項目を「項目名:備考」とすることを検索条件(第2の検索条件)として指定した画像検索処理を行った結果、選択された(検索された)画像を示す情報の一覧表示例である。
ここでは、検索する項目を「項目名:備考」とすることを検索条件として画像データを検索しているため、指定した項目名(ここでは備考)に挿入された画像を示す情報の一覧が表示される。
図11(d)は、選択された画像を示す情報として、画像の名称が一覧表示されている例である。具体的には、画像の名称である「手書き地
図1」「手書き地
図2」が、一覧表示されている。
また、
図11(e)は、選択された画像を示す情報として、画像に対応するサムネイル画像が一覧表示されている例である。具体的には、「手書き地
図1」「手書き地
図2」のサムネイル画像が一覧表示されている。
また、
図11(f)は、選択された画像を示す情報として、選択された画像が元の大きさのまま(縮小画像でなく)一覧表示されている例である。具体的には、「手書き地
図1」「手書き地
図2」の画像が一覧表示されている。
【0065】
以上のように、本実施の形態によれば、帳票処理装置10のCPU11は、所定の項目毎に当該項目に対応させて所定の情報を入力するための入力領域が割り当てられた電子帳票画面D1を表示させ、入力領域に情報として画像が貼り付け入力された場合に、画像が貼り付け入力された領域情報を画像に対応付けて記憶部15に記憶させ、複数の電子帳票画面D1を対象にした画像の一括検索条件として項目が指定された場合に、複数の電子帳票画面D1分について、該指定された項目に割り当てられた入力領域に貼り付け入力された画像を領域情報に基づいて記憶部15に記憶されている画像から選択し、該選択した画像を示す情報を一覧表示させる。
このため、電子帳票画面D1に貼り付け入力された画像を容易に検索することができる。
【0066】
また、本実施の形態によれば、帳票処理装置10のCPU11は、選択した画像を示す情報として、画像の名称を一覧表示させる。
このため、検索の結果、選択された画像の名称を、一括で確認することができる。
【0067】
また、本実施の形態によれば、帳票処理装置10のCPU11は、選択した画像を示す情報として、画像に対応するサムネイル画像を一覧表示させる。
このため、検索の結果、選択された画像を、サムネイル画像により一括で確認することができる。
【0068】
また、本実施の形態によれば、帳票処理装置10のCPU11は、所定の項目を有する電子帳票画面D1を表示部14に表示させ、電子帳票画面D1に挿入(貼り付け入力)された画像データと、電子帳票画面D1における画像データの挿入された挿入領域と、を関連づけて記憶部15に記憶させ、検索条件として指定された電子帳票画面D1における項目に対応する領域の領域範囲と、記憶部15に記憶された挿入領域の領域範囲とが重なるか否かにより、指定された項目と関連する挿入領域を導出し、導出された挿入領域に挿入された画像データを検索する。
このため、電子帳票画面D1上の所定の項目を検索条件として検索する際、その項目の領域と関連する画像データを検出することができるので、電子帳票閲覧時に、電子帳票データから画像データを検索することができ、検索を容易に行うことができる。
【0069】
また、本実施の形態によれば、CPU11は、電子帳票画面D1に対して手書き入力された手書き画像データが挿入される挿入領域を設定し、手書き画像データと設定した挿入領域とを関連づけて記憶し、検索条件として指定された項目の領域の領域範囲と挿入領域の領域範囲とが重なるか否かにより、指定された入力項目と関連する挿入領域を導出し、導出された挿入領域に挿入された手書き画像データを検索する。
このため、電子帳票閲覧時に、電子帳票データから、手書き画像データを検索することができる。
【0070】
また、本実施の形態によれば、電子帳票画面D1において、項目には、商品情報の明細データが入力され、CPU11は、指定された項目の上端及び下端と明細データを表示する領域の左端及び右端とで囲まれた領域の領域範囲と、記憶部15に記憶された挿入領域の領域範囲とが少なくとも一部重なるか否かにより、挿入領域に挿入された画像データを検索する。
このため、電子帳票画面D1の商品情報の項目であっても、左右方向に検索を行い、画像データを検索することができる。
【0071】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲をその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
【0072】
〔付記〕
<請求項1>
所定の項目毎に当該項目に対応させて所定の情報を入力するための入力領域が割り当てられた帳票を表示させる表示制御手段と、
前記入力領域に前記情報として画像が貼り付け入力された場合に、前記画像が貼り付け入力された領域情報を前記画像に対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
複数の帳票を対象にした画像の一括検索条件として前記項目が指定された場合に、前記複数の帳票分について、該指定された項目に割り当てられた入力領域に貼り付け入力された画像を前記領域情報に基づいて前記記憶手段に記憶されている画像から選択し、該選択した画像を示す情報を一覧表示させる検索手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
<請求項2>
前記検索手段は、前記選択した画像を示す情報として、画像の名称を一覧表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
<請求項3>
前記検索手段は、前記選択した画像を示す情報として、画像に対応するサムネイル画像を一覧表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
<請求項4>
コンピュータを、
所定の項目毎に当該項目に対応させて所定の情報を入力するための入力領域が割り当てられた帳票を表示させる表示制御手段、
前記入力領域に前記情報として画像が貼り付け入力された場合に、前記画像が貼り付け入力された領域情報を前記画像に対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段、
複数の帳票を対象にした画像の一括検索条件として前記項目が指定された場合に、前記複数の帳票分について、該指定された項目に割り当てられた入力領域に貼り付け入力された画像を前記領域情報に基づいて前記記憶手段に記憶されている画像から選択し、該選択した画像を示す情報を一覧表示させる検索手段、
として機能させるためのプログラム。