(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第一表示制御部は、前記向き判別部で判別された向きが前記第一の向きである場合、前記第一表示部に前記携帯端末装置から受信した経路案内に関する情報を表示させ、前記向き判別部で判別された向きが前記第二の向きである場合、前記第一表示部に前記情報表示装置におけるコンテンツ操作用の画像を表示させる、
請求項1に記載の情報表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施の形態1>
本実施の形態に係る情報表示装置について、並びにその情報表示装置と携帯端末装置とを備えた情報表示システムについて、
図1〜
図11を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る情報表示装置の一構成例を示すブロック図で、
図2は、その情報表示装置で充電される携帯端末装置の一構成例を示すブロック図である。
【0013】
図1に示すように、本実施の形態に係る情報表示装置1は、情報を表示する第一表示部22を備えるとともに、前方パネル25及び送電部26で例示する載置部28を備える。また、本実施の形態に係る情報表示装置1は、その全体を制御する制御部10を備えることができる。さらに、情報表示装置1は、第一記憶部21、第一操作部23、前方パネル駆動部24、及び第一通信部27を備えることができる。
【0014】
なお、第一表示部22、第一記憶部21、第一操作部23、及び第一通信部27、並びに制御部10内の一部の部位においては、部位の頭に「第一」を付している。同様に、携帯端末装置3側の一部の部位においては、部位の頭に「第二」を付している。これらは、情報表示装置1側の部位と携帯端末装置3側の部位とを区別のために便宜上、付したものに過ぎない。
【0015】
制御部10は、第一コンテンツ制御部11、第一表示制御部12、第一操作制御部13、パネル動作制御部14、向き判別部15、送電制御部16、及び第一通信制御部17を有することができる。
【0016】
制御部10又はその一部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、作業用メモリ、及び不揮発性の記憶装置などによって、或いは集積回路(Integrated Circuit)によって実現される。この記憶装置にCPUによって実行される制御用のプログラムを格納しておき、CPUがそのプログラムを作業用メモリに読み出して実行することで、制御部10又はその一部の機能を果たすことができる。第一記憶部21は、この記憶装置の一部とすることもできる。
【0017】
第一記憶部21は、例えば半導体メモリ、ハードディスク等の記憶装置によって実現することができ、情報表示装置1において第一表示部22で表示させるコンテンツ等を記憶することができる。第一コンテンツ制御部11は、第一記憶部21に記憶されたコンテンツに再生処理を施し、映像コンテンツの場合には第一表示制御部12及び図示しない音声制御部に渡し、音声コンテンツの場合にはその音声制御部に渡す。これにより、映像コンテンツが第一表示部22及び図示しないスピーカ等の音声出力部から出力され、音声コンテンツがその音声出力部から出力されることになる。第一コンテンツ制御部11は、後述する第一通信部27又は他の通信手段を用いて、他の記憶装置からコンテンツ等を取得して再生処理を行ってもよい。
【0018】
第一表示部22は、情報を表示できればよく、一般的に情報を画像として表示するため画像表示部と称することもできる。第一表示部22は、主に、液晶パネルや有機EL(Electro-Luminescence)パネルなどの表示パネルで構成することができる。第一表示部22は、上述した第一記憶部21に記憶されたコンテンツの画像、その他の情報表示装置1の内部で生成された画像、或いは外部から受信した画像などを表示する。なお、上記画像には静止画像だけでなく動画像(映像)も含まれるものとする。第一表示制御部12は、第一表示部22に情報を表示させる制御を行う。つまり、第一表示制御部12は、第一表示部22への情報表示を制御する。
【0019】
第一操作部23は、第一表示部22における表示面である第一表示面でのタッチ操作を受け付ける操作部である。第一操作部23は、第一表示部22に組み込まれるか重ねられたタッチセンサを有することができ、ユーザは第一表示部22の第一表示面をタッチすることで操作情報を入力することができる。なお、第一操作部23は、ハードウェアキーを有することもできる。第一操作制御部13は、第一表示部22に表示された情報に対する操作を制御する部位である。第一操作制御部13は、第一操作部23から入力された操作情報を、その操作に関連する部位に渡し、その操作情報を反映させる制御を行うことができる。なお、第一操作制御部13の機能は、第一操作部23に組み込んでおくこともできる。
【0020】
前方パネル駆動部24は、前方パネル25を開閉するための駆動を行う。前方パネル25は、閉めた状態で第一表示部22を覆うような蓋状の部材とすることができ、その例及び開閉の方式の例については
図3等を参照して後述する。パネル動作制御部14は、前方パネル駆動部24による駆動を、つまり前方パネル25の動作を制御する。無論、前方パネル駆動部24を設けず、前方パネル25を手動で開閉させるような機構を採用することもできる。なお、情報表示装置1は、前方パネル駆動部24の有無に拘わらず、前方パネル25の開閉を検知するセンサなどを設けておくことができる。
【0021】
送電部26は、非接触充電部の一例であり、
図2で例示する近接された携帯端末装置3に対し、携帯端末装置3のバッテリ45を非接触で充電するために給電(送電)を行う。送電部26は、例えば電磁誘導を利用して、携帯端末装置3側に送電を行うことができ、この送電の方式は問わない。送電制御部16は、非接触充電部による携帯端末装置3への充電を制御する部位、つまり送電部26による送電を制御する部位であり、以下、充電制御部16と称する。なお、向き判別部15については後述するが、充電制御部16は向き判別部15に充電に関する情報を伝達するように構成することができる。
【0022】
第一通信部27は、携帯端末装置3との通信(後述する第二通信部47との通信)を行う部位であり、通信インタフェースを有することができる。第一通信部27及び第二通信部47はいずれも、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信方式の通信部とすることができるが、双方の通信方式が同じであれば、情報表示装置1と携帯端末装置3との間での情報のやりとりは可能となる。第一通信制御部17は、第一通信部27による通信を制御する。なお、情報表示装置1には、携帯端末装置3以外との通信を行うための通信部を別途設けておくことができる。
【0023】
図2に示すように、情報表示装置1による非接触充電の対象となる携帯端末装置3は、受電部46と、バッテリ45で例示する蓄電部と、を備える。また、携帯端末装置3は、その全体を制御する制御部30、第二記憶部41、第二表示部42、第二操作部43、及び第二通信部47を備えることができる。携帯端末装置3としては、携帯電話機(スマートフォンと称されるものも含む)、タブレット端末などが適用できるが、可搬型のPC(Personal Computer)とすることもできる。
【0024】
制御部30は、第二コンテンツ制御部31、第二表示制御部32、第二操作制御部33、受電制御部36、及び第二通信制御部37を有することができる。
【0025】
制御部30又はその一部は、例えば、CPU、作業用メモリ、及び不揮発性の記憶装置などによって、或いは集積回路によって実現される。この記憶装置にCPUによって実行される制御用のプログラムを格納しておき、CPUがそのプログラムを作業用メモリに読み出して実行することで、制御部30又はその一部の機能を果たすことができる。第二記憶部41は、この記憶装置の一部とすることもできる。
【0026】
第二記憶部41は、例えば半導体メモリ、ハードディスク等の記憶装置によって実現することができ、携帯端末装置3において第二表示部42で表示させるコンテンツ等を記憶することができる。第二コンテンツ制御部31は、第二記憶部41に記憶されたコンテンツに再生処理を施し、映像コンテンツの場合には第二表示制御部32及び図示しない音声制御部に渡し、音声コンテンツの場合にはその音声制御部に渡す。これにより、映像コンテンツが第二表示部42及び図示しないスピーカ等の音声出力部から出力され、音声コンテンツがその音声出力部から出力されることになる。第二コンテンツ制御部31は、後述する第二通信部47又は他の通信手段を用いて、他の記憶装置からコンテンツ等を取得して再生処理を行ってもよい。
【0027】
第二表示部42は、情報を表示できればよく、一般的に情報を画像として表示するため画像表示部と称することもできる。第二表示部42は、主に、液晶パネルや有機ELパネルなどの表示パネルで構成することができる。第二表示部42は、上述した第二記憶部41に記憶されたコンテンツの画像、その他の携帯端末装置3の内部で生成された画像、或いは外部から受信した画像などを表示する。第二表示制御部32は、第二表示部42に情報を表示させる制御を行う。つまり、第二表示制御部32は、第二表示部42への情報表示を制御する。
【0028】
第二操作部43は、第二表示部42における表示面である第二表示面でのタッチ操作を受け付ける操作部(端末側操作部)である。第二操作部43は、第二表示部42に組み込まれるか重ねられたタッチセンサを有することができ、ユーザは第二表示部42の第二表示面をタッチすることで操作情報を入力することができる。なお、第二操作部43は、ハードウェアキーを有することもできる。第二操作制御部33は、第二表示部42に表示された情報に対する操作を制御する部位である。第二操作制御部33は、第二操作部43から入力された操作情報を、その操作に関連する部位に渡し、その操作情報を反映させる制御を行うことができる。なお、第二操作制御部33の機能は、第二操作部43に組み込んでおくこともできる。
【0029】
受電部46は、近接された送電部26からの給電を受ける部位である。送電部26について上述したように、送電部26及び受電部46による充電の方式は問わない。受電制御部36は、受電部46による受電を制御する部位であり、充電を制御するため、充電制御部と称することもできる。受電制御部36は、例えば、バッテリ45が満充電になった場合、受電部46の機能を停止させるなどして受電を停止させるなどの制御を行うことができる。
【0030】
第二通信部47は、情報表示装置1との通信(第一通信部27との通信)を行う部位であり、通信インタフェースを有することができる。第二通信制御部37は、第二通信部47による通信を制御する。なお、携帯端末装置3には、情報表示装置1以外との通信を行うための通信部を別途設けておくことができる。
【0031】
次に、
図3〜
図8を併せて参照しながら、本実施の形態に係る情報表示装置1の載置部28における携帯端末装置3の載置に関して、並びに載置時の表示に関して説明する。
図3は、情報表示装置1の後述する第一状態における一例を示す正面図で、
図4は、情報表示装置1の後述する第二状態における一例を示す正面側から見た斜視図である。また、
図5は、
図4における情報表示装置1において携帯端末装置3を載置した様子の一例を示す正面側から見た斜視図で、
図6は、携帯端末装置3を
図5の例とは逆方向に載置した様子の一例を示す斜視図である。また、
図7は、向き判別部15での判定処理の一例を説明するための図である。また、
図8は、情報表示装置1の自動車内での設置場所の一例を示す概略図である。
【0032】
載置部28は、携帯端末装置3を載置するための部位であって、送電部26で例示した、携帯端末装置3を載置させた状態で携帯端末装置3に充電を行う非接触充電部を有する。また、載置部28は、前方パネル25で例示した、例えば平板状等の部材を有する。なお、載置部28は、第一表示部22の第一表示面22aに蓋をするため、蓋部と称することもできる。
図3及び
図4で例示するように、前方パネル25は、情報表示装置1の筐体1aに設けられ、例えば位置26aの部分に送電部26を収容しておくことができる。また、送電制御部16も上記の部材の内部に収容しておくことができる。上記の部材の内部には、第一通信部27及び第一通信制御部17の双方、又は第一通信部27を収容しておくこともできる。
【0033】
また、情報表示装置1は、第一表示部22における第一表示面22aを覆う第一状態と、第一表示面22aを露出させ且つ携帯端末装置3を載置することが可能な第二状態と、の間で、前方パネル25で例示したこの部材を変化させる機構を有することができる。以下、この機構を開閉機構と称する。この開閉機構の、自動で開閉を行う機構の例が、前方パネル駆動部24に該当する。パネル動作制御部14は、第一状態と第二状態との間で、前方パネル25の動作を制御することになる。
【0034】
第一状態は、
図3で例示するような前方パネル25を閉めた状態を指すことができる。第二状態は、
図4で例示するような前方パネル25を開けた状態を指すことができる。第二状態では、送電部26による充電が可能となる。即ち、第一状態は、前方パネル25の携帯端末装置3を載置する側の面(位置26aに示すマークが表示されている面)が第一表示面22aと同じ方向を向くように配置される状態を指すことができる。そして、第二状態は、前方パネル25が第一表示面22aに直交して配置される状態を指すことができる。なお、第一状態、第二状態は、それぞれ第一モード、第二モードと称することができ、それぞれ第一形態、第二形態と称することもできる。
【0035】
開閉機構における開閉の方式は基本的に問わず、例えば、
図3及び
図4で例示した変化を行わせる場合、開閉機構は、次のような機構となる。即ち、この場合の開閉機構は、前方パネル25を開ける際(第一状態から第二状態へ移行させる場合)、前方パネル25の上側を下に移動させながら前方パネル25の下側を前方へ向けてスライドさせる機構となる。また、この場合の開閉機構は、前方パネル25を閉める際(第二状態から第一状態へ移行させる場合)、その逆の動作を行わせるような機構となる。
【0036】
第一状態及び第二状態は、このような状態に限ったものではない。但し、情報表示装置1の設置と携帯端末装置3の載置とを考慮し、第一状態は前方パネル25が第一表示部22の第一表示面22aに対向して配置される状態で、第二状態は前方パネル25が第一表示部22の第一表示面22aに直交して配置される状態であることが望ましい。そのような他の例として、第一状態は、前方パネル25の携帯端末装置3を載置する側の面が第一表示面22aに対向するように配置される状態を指し、第二状態は、前方パネル25が第一表示面22aに直交して配置される状態を指すこともできる。この例では、開閉機構として、開ける際に前側に前方パネル25の上側を倒し、閉める際にその逆の動作を行わせるような機構を採用することができる。なお、上述した直交とは厳密に90度には限定されず、90度前後にある程度の幅のある角度が許容される。
【0037】
第二状態における第一表示部22は、次のような表示状態とすることができる。
第一表示制御部12は、
図4の第一表示面22aで例示したように、前方パネル25が第二状態である場合に、第一表示部22へ情報を表示させる制御を行うことができる。第二状態であるか第一状態であるかは、パネル動作制御部14の制御内容から判定することができ、或いは上述したセンサを設けておけばその検知結果などで判定することもできる。なお、第一表示制御部12は、前方パネル25が第二状態であっても携帯端末装置3が前方パネル25に載置されていない場合には、情報を表示しないといった制御を採用することもできる。
【0038】
本実施の形態において、第一表示部22へ表示させる情報は、携帯端末装置3を充電する際に載置する向きによって異ならせることができる。上述したように、第二状態における携帯端末装置3への充電は、載置部28に(つまり前方パネル25に)携帯端末装置3を載置した状態で行われる。
【0039】
充電制御部16は、載置部28に携帯端末装置3が載置された場合、携帯端末装置3への充電処理を行うよう送電部26を制御する。つまり、充電制御部16は、前方パネル25が第二状態で且つ前方パネル25に携帯端末装置3が載置された場合、載置された携帯端末装置3への充電処理を行うよう(給電を開始するよう)送電部26を制御する。なお、この場合、前方パネル25が第二状態であるか第一状態であるかの判定を実行してもよいが、この判定を実行しなくても携帯端末装置3が載置されたことが判定できればよい。第二状態にならないと携帯端末装置3が載置できないためである。
【0040】
そして、第一表示制御部12は、向き判別部15で判別された向きが第一の向きである場合と、第一の向きとは異なる第二の向きである場合とで、第一表示部22に表示させる情報を変更して表示させる。つまり、第一表示制御部12は、第一表示部22へ表示させる対象の情報を、判別された向きによって変更する制御を行う。この変更する制御は、例えば、次のように表示させる情報のソースを切り替える制御とすることができる。即ち、第一表示制御部12は、向き判別部15で判別された向きが第一の向きである場合、第一表示部22に携帯端末装置3から受信した情報を表示させる。以下、携帯端末装置3から受信した情報を、携帯端末装置3に基づく情報と称する。一方で、第一表示制御部12は、向き判別部15で判別された向きが第一の向きとは異なる第二の向きである場合、第一表示部22に携帯端末装置3に基づく情報以外の情報を表示させる。以下、携帯端末装置3に基づく情報以外の情報を、情報表示装置1に基づく情報と称して説明する。
【0041】
図5では、前方パネル25において、携帯端末装置3を第一の向きに載置した状態を例示しており、便宜上、第一の向きに載置された携帯端末装置3を携帯端末装置3aとして説明する。また、
図6では、前方パネル25において、携帯端末装置3を第二の向きに載置した状態を例示しており、便宜上、第二の向きに載置された携帯端末装置3を携帯端末装置3bとして説明する。
図5の例では、携帯端末装置3aから受信したナビゲーション画像(経路案内に関する情報が含まれる地図画像)が第一表示面22aに表示されている。一方、
図6の例では、情報表示装置1の内部(例えば第一記憶部21)に記憶されたコンテンツの画像が第一表示面22aに表示されている。このように、
図5及び
図6では、双方の場面のそれぞれにおける第一表示面22aにおいて、互いに異なるソースから異なる画像が表示されている。但し、双方の場面のそれぞれにおいて第一表示面22aに表示される各情報のソースが互いに異なっても、結果的に同じ画像となる場合はある。
【0042】
上述した向き判別部15について説明する。向き判別部15は、載置部28に載置された携帯端末装置3の向き(載置向き)を判別する。上述のように、送電部26は載置された携帯端末装置3に対して非接触充電を行う機能を有するが、向き判別部15はこの機能を利用して向きを判別することが好ましい。この場合、充電制御部16は、向き判別部15に充電に関する情報を伝達するように構成しておくことができる。
【0043】
図7に例示するように、送電部26は、前方パネル25に設けられた載置領域25aの中央付近に埋め込まれることができるが、互いに位置をずらしたコイル26b,26cでなるコイルアレイ26dを有することができる。なお、載置領域25aは、前方パネル25に、例えば一般的な携帯端末装置3の大きさに合った凹部として形成しておくことができる。一方で、
図7に例示するように、携帯端末装置3に設ける受電部46を構成するコイル46aは、携帯端末装置3の上下方向における中央部分からずらした位置に設けておくことができる。
【0044】
このような構成により、充電制御部16は、いずれのコイル26b,26cで充電可能であるのかを判定することができる。充電制御部16がその判定の結果を向き判別部15に伝達することで、向き判別部15は携帯端末装置3の向きを判別すること、つまり携帯端末装置3a,3bのいずれで示す状態であるのかを判別することができる。
【0045】
なお、向き判別部15は、この例に限らず、非接触充電機能を利用して判別を行うように構成することもでき、また、非接触充電機能を利用しないで判別を行うように構成することもできる。例えば、携帯端末装置3を別途設けたカメラで認識するなどして向きを判定するなど、非接触充電機能を利用しないで向きを判別するように構成することもできる。
【0046】
また、携帯端末装置3a及び携帯端末装置3bで例示するように、携帯端末装置3は、第二表示部42の第二表示面42aを上向きにして前方パネル25に載置させることで充電されるような構造を採用することができる。そのため、携帯端末装置3は、第二表示面42aと反対側の面寄りに受電部46を内蔵しておくなどすればよい。
【0047】
携帯端末装置3bは、携帯端末装置3aを上下反転(左右反転)させたものであり、この例のように、第一の向きは第二の向きと逆向きとすることが、向き判別部15での判別が行い易いため好ましいと言える。ここで、逆向きとは実質的に逆向きであればよく、丁度180度異なる向きである必要はない。
【0048】
また、
図8で例示するように、情報表示装置1は、例えば、自動車の車内のダッシュボード63などに設置することができる。なお、
図8において、61はウインドシールド、62はリアビューミラー、64はインストルメントパネル、65はステアリングホイールである。
【0049】
次に、
図9を併せて参照しながら、情報表示装置1で実行される処理例について説明する。
図9は、情報表示装置1で実行される処理の一例を説明するためのフロー図である。ここで、情報表示装置1の利用開始時は、第一状態であることを前提として説明するが、これに限ったものではない。利用開始時とは、情報表示装置1の電源がオンとなった時などとすることができる。
【0050】
まず、パネル動作制御部14(又は制御部10)は、第一状態から第二状態へ移行したか否かを判定する(ステップS101)。第一状態から第二状態へは、例えば、情報表示装置1が起動した場合に自動的に移行するようにしておくことができる。或いは、第一状態から第二状態へ移行させるようなユーザ操作が受け付けられるまでは、第一状態を維持し、ユーザ操作が受け付けられた場合、第二状態に移行するようにすることもできる。このようなユーザ操作としては、例えば、ユーザが電気的スイッチを押した場合、又はユーザが前方パネルを押したことを検出した場合などが挙げられる。
【0051】
ステップS101でYESの場合、第一表示制御部12は、第一表示部22に情報を表示させ、これにより情報表示が開始される(ステップS102)。ここで表示される情報は任意とすることができる。例えば、情報表示装置1のメニュー画像、情報表示装置1が備えるオーディオコンテンツ再生画像、情報表示装置1が備えるナビゲーション画像などを、第一表示部22に表示させることができる。或いは、携帯端末装置3との通信により、携帯端末装置3で機能しているオーディオコンテンツ再生画像、携帯端末装置3で機能しているナビゲーション画像などを、第一表示部22に表示させることもできる。なお、ステップS101でNOの場合、処理を終了する。
【0052】
ステップS102に続き、充電制御部16は、携帯端末装置(単に端末装置とも称する)3の載置が検出されたか否かを判定する(ステップS103)。充電制御部16は、例えば、送電部26からの間欠送電に対する受電部46からの信号検出により、携帯端末装置3が載置されていることを検出することができる。
【0053】
ステップS103でYESの場合、充電制御部16は充電処理を開始する(ステップS104)。ここで、充電処理とは、残電力を検出して満充電でなければ充電を行い、満充電の場合は充電を停止する処理とすることができる。この充電処理には、満充電以外に、温度異常時に充電を停止するような処理も含むことができる。
【0054】
携帯端末装置3が載置されてステップS104で充電処理開始が開始された後、向き判別部15が、載置された携帯端末装置3が第一の向きで載置されているか、否か(第二の向きで載置されているか)を判定する(ステップS105)。
【0055】
ステップS105でYESの場合(第一の向きの場合)、第一表示制御部12は、第一表示部22に携帯端末装置3に基づく情報を表示させる制御を行う(ステップS106)。この制御に際し、制御部10は、例えば、第一通信制御部17に指示して第一通信部27を介して当該情報を携帯端末装置3から受信させる制御を行う。
【0056】
ステップS106において表示される携帯端末装置3に基づく情報は、例えば、
図5で例示したように携帯端末装置3のナビゲーション機能によるナビゲーション画像とすることができる。携帯端末装置3のナビゲーション機能は、携帯端末装置3に、例えばApple CarPlay(登録商標)、Android Auto(登録商標)などのアプリケーションをインストールすることで実現させることができる。
【0057】
特に、情報表示装置1にナビゲーション機能がない場合や、情報表示装置1にナビゲーション機能がある場合であっても携帯端末装置3のナビゲーション機能を利用したい場合などに有益となる。第一表示部22に携帯端末装置3のナビゲーション機能によるナビゲーション画像を表示させ、その画像に対する操作を情報表示装置1の第一操作部23で受け付け可能にしておくことができる。第一操作部23で受け付けた操作情報を携帯端末装置3に第一通信部27を介して送信して、その応答を受信することで、このような処理が実現できる。
【0058】
また、他の例として、ステップS106において表示される携帯端末装置3に基づく情報は、例えば、携帯端末装置3で再生されるコンテンツ画像とすることもできる。ユーザが情報表示装置1のコンテンツ再生表示に代えて携帯端末装置3のコンテンツ再生表示を利用したい場合に有益となる。
【0059】
ステップS102の段階など、事前に携帯端末装置3に基づく情報を表示している場合には、ステップS106においてはこの表示を継続させれば済む。但し、ステップS106では予め定められた機能による画像を表示させるようにすることもできる。つまり、情報表示装置1は、ステップS106で携帯端末装置3に基づく情報を表示する場合、予め定められた情報(例えばナビゲーション画像、コンテンツ画像など)を表示するように設定可能に構成することもできる。その設定内容に従い、携帯端末装置3に情報を要求することで、設定された情報を第一表示部22に表示させることができる。無論、情報表示装置1は、ステップS102で携帯端末装置3に基づく情報を表示する場合にも、同様に予め定められた情報を表示するように設定可能に構成することもできる。
【0060】
一方で、ステップS105でNOの場合(第二の向きの場合)には、第一表示制御部12は、第一表示部22に情報表示装置1に基づく情報を表示させる制御を行う(ステップS107)。これにより、例えば
図6で例示したような第一記憶部21に記憶されたコンテンツ画像、或いは情報表示装置1のナビゲーション機能によるナビゲーション画像などを第一表示部22に表示させることができる。ステップS102の段階など、事前に情報表示装置1に基づく情報を表示している場合には、ステップS107においてはこの表示を継続させれば済む。但し、ステップS106の場合と同様の考えに基づき、ステップS107では予め定められた機能による画像を表示させるようにすることもできる。
【0061】
ステップS106の処理後、並びにステップS107の処理後、充電制御部16は、携帯端末装置3の取り外しが検出(検知)されたか否かを判定する(ステップS108)。ステップS108では、送電部26からの間欠送電に対する受電部46からの信号が検出されない場合、携帯端末装置3が載置されなくなった(取り外された)と判定することができる。
【0062】
一方で、ステップS103でNOの場合、つまり携帯端末装置3が載置されていない場合には、ステップS107と同様に、第一表示制御部12は、第一表示部22に情報表示装置1に基づく情報を表示させる制御を行う(ステップS109)。
【0063】
ステップS109の処理後、並びにステップS108でYESの場合、パネル動作制御部14(又は制御部10)は、第二状態から第一状態へ移行したか否かを判定する(ステップS110)。ここでの判定方法もステップS101での判定方法と同様とすることができる。ステップS110でYESの場合、第一表示制御部12は、第一表示部22の表示を終了させ(ステップS111)、処理を終了する。一方で、ステップS110でNOの場合、ステップS103へ戻り、同様の処理が実行される。
【0064】
次に、情報表示装置1の他の表示例について、
図10及び
図11を併せて参照しながら説明する。
図10及び
図11は、いずれも、情報表示装置1において携帯端末装置3bを載置した様子の他の例を示す正面側から見た斜視図である。
図10及び
図11を参照してここで説明する2つの例における情報表示装置1はいずれも、前方パネル25において携帯端末装置3を第一の向きに載置した状態で、例えば
図5で示したように、携帯端末装置3aから受信した経路案内に関する情報を表示させるものとする。但し、経路案内に関する情報に限らず、携帯端末装置3aから受信した他種の情報であっても同様に適用できる。
【0065】
図10で例示する情報表示装置1では、第一表示制御部12が、向き判別部15で判別された向きが第二の向きである場合、第一表示部22に情報表示装置1におけるコンテンツ操作用の画像を表示させる。つまり、この情報表示装置1は、前方パネル25において携帯端末装置3を第二の向きに載置した状態で、例えば
図10で示したように、情報表示装置1におけるコンテンツ操作用の画像を第1表示面22aに表示させる。この画像は、GUI(Graphical User Interface)画像とすることができる。
【0066】
図10では、AUDIO(オーディオコンテンツ)、VIDEO(ビデオコンテンツ)、TV(テレビ放送コンテンツ)、FM(FM[Frequency Modulation]放送コンテンツ)の各種コンテンツを選択可能な状態で表示した例を挙げている。但し、コンテンツ操作用の画像はこれに限ったものではない。なお、このうちオーディオコンテンツ、ビデオコンテンツは、例えば、第一記憶部21に記憶させておくことができる。
図10においてユーザによってコンテンツの種類が選択されると、情報表示装置1は、その種類のコンテンツの一覧(図示せず)を表示させることができ、また、その一覧の中から選択されたコンテンツを再生させることができる。
【0067】
これにより、携帯端末装置3を載置する向きだけで、携帯端末装置3から受信した経路案内と情報表示装置1におけるコンテンツ操作用の画像(コンテンツ操作画面)とで表示を切り替えることができる。
【0068】
図11で例示する情報表示装置1は、自動車等の車両において用いられる装置であり、車両情報取得部(図示せず)を備えるものとする。車両情報取得部は、車両に関する情報(車両情報)を車両の本体側から取得する部位であり、例えば制御部10に備えることができる。車両情報取得部は、車両本体側と例えばCAN(Controller Area Network)等を介して接続しておくことができる。車両情報としては、例えば車両の走行速度、一定期間の平均燃費、総走行距離、指定された時点からの走行距離など、様々な情報が挙げられる。例えば、車両に、車両の後方など、車両の周囲を撮影するカメラを備えておき、そのカメラで撮影された映像(又は静止画像)を、車両情報とすることもできる。
【0069】
そして、この情報表示装置1では、第一表示制御部12が、向き判別部15で判別された向きが第二の向きである場合、第一表示部22に車両情報取得部で取得された車両に関する情報を表示させる。つまり、この情報表示装置1は、前方パネル25において携帯端末装置3を第二の向きに載置した状態で、例えば
図11で示したように、速度(走行速度)、燃費(平均燃費)等の車両情報を第1表示面22aに表示させる。
【0070】
これにより、携帯端末装置3を載置する向きだけで、携帯端末装置3から受信した経路案内と情報表示装置1を搭載した車両の車両情報とで表示を切り替えることができる。
【0071】
以上に説明したように、本実施の形態に係る情報表示装置1によれば、情報を表示させながら携帯端末装置3を容易に充電させることが可能になり、且つ表示させる情報を容易に選択することが可能になる。つまり、この情報表示装置1では、携帯端末装置3を非接触で充電すること、充電中に情報を表示させること、及びその情報をユーザが容易に選択することが可能になる。ここで、第一表示部22に表示させること自体がその機能を利用していると言えるため、表示させる情報を容易に選択できることは、容易に所望の機能(携帯端末装置3の機能も含む)を選択できることを意味する。
【0072】
<実施の形態2>
実施の形態2に係る情報表示装置及び情報表示システムについて、
図12〜
図16を併せて参照しながら説明する。
図12は、本実施の形態に係る情報表示装置において携帯端末装置を載置した様子の一例を示す正面側から見た斜視図である。
図13〜
図15は、本実施の形態に係る情報表示装置におけるタッチ操作の設定例について説明するための図で、
図16は、本実施の形態に係る情報表示装置で実行される処理の一例を説明するためのフロー図である。本実施の形態に係る情報表示装置及び携帯端末装置は、
図1及び
図2で説明したものと基本的に同様の構成を有することができ、本実施の形態について情報表示装置1及び携帯端末装置3の構成に基づき説明する。本実施の形態においても、基本的に実施の形態1で説明した様々な例が適用できる。
【0073】
実施の形態1で説明したように、本実施の形態においても、第一表示制御部12は、向き判別部15で判別された向きが第一の向きである場合、第一表示部22に携帯端末装置3から受信した情報を表示させる。例えば、第一表示制御部12は、
図12に示すように、第1表示面22aには携帯端末装置3aから受信したナビゲーション画像(経路案内を示す情報を含む地図画像)を表示させることができる。
【0074】
但し、本実施の形態では、向き判別部15で判別された向きが第一の向きである場合に、さらに次のような制御もなされる。即ち、第二表示制御部32は、向き判別部15で判別された向きが第一の向きである場合、第一表示部22に表示する情報(
図12の例では経路案内を示す情報)を操作する操作画像を、第二表示部42に表示させる。
図12では、上記操作画像として、表示範囲を移動させる操作を受け付ける十字アイコン、目的地を変更する操作を受け付ける目的地変更アイコン、ルート(経路)を変更する操作を受け付けるルート変更アイコンが操作可能な状態で第二表示面42aに表示された例を挙げている。特に、第二表示制御部32は、
図12で例示したように、上記操作画像を、第一表示部22での表示の向きに合わせた向きで第二表示部42に表示させる。
【0075】
なお、上述のような表示制御のために、第二表示制御部32は、向き判別部15で第一の向きに載置されたことが判別されたことを知る必要がある。そのため、携帯端末装置3は、向き判別部15での判別結果を、例えば第二通信部47と第一通信部27との間の通信により、情報表示装置1から受信可能となっている。例えば、情報表示装置1の制御部10は、携帯端末装置3から受信した情報を表示させる制御を行うに際し、第一通信制御部17に指示して第一通信部27を介して当該情報を携帯端末装置3から受信させる制御(携帯端末装置3への情報要求)を行う。携帯端末装置3は、この情報要求を受信することで、向き判別部15での判別結果を間接的に知り得る。よって、携帯端末装置3では、この情報要求を受信した場合、第一表示部22で表示させる情報を返信するとともに、第二表示制御部32がこの情報要求をトリガとして上記操作画像を第二表示部42に表示させることができる。
【0076】
上記操作画像を表示させておくことで、携帯端末装置3に備えられたハードウェアキーにより、第一表示部22に表示する情報(
図12の例では経路案内を示す情報)について操作を行うことができる。しかし、上記操作画像をタッチ操作により操作可能とすることが望ましい。よって、本実施の形態においても携帯端末装置3は第二操作部43を備えることが好ましい。そして、第二操作部43は、向き判別部15で判別された向きが第一の向きである場合、第二表示部42に表示される上記操作画像に対するタッチ操作を受け付ける。
【0077】
図12の例では、携帯端末装置3は、単独でナビゲーション機能を動作させた場合に、地図表示(経路設定済みである場合にはその経路の表示も含む)とともに、経路、目的地等の設定メニューの表示が可能になっていることを前提としている。この前提では、例えば、携帯端末装置3は、単独でナビゲーション機能を動作させた場合に、
図5の第一表示面22aへの表示画像のような画像が第二表示部42において表示される。なお、設定メニューの表示の代わりにその設定メニューへの遷移操作のためのアイコンが表示されていてもよい。
【0078】
このような構成により、情報表示装置1に
図12のように載置された携帯端末装置3aは、上記前提における地図表示に代えて、ナビゲーション機能の操作メニューを第二表示部42に表示させることができる。この例に限らず、操作メニューは、第二表示部42において地図の表示面積を狭くしてそのスペースに大きく表示させることもできる。これにより、情報表示装置1に充電のために載置するだけで、携帯端末装置3における表示(この例では地図と操作メニューの表示)を分離させることができる。また、このとき、第二操作部43により、第二表示面42aにおいて例えばナビゲーション機能についてのタッチ操作を受け付けることができる。
【0079】
以下、携帯端末装置3の第二表示面42aにおけるタッチ操作の設定例について説明する。
図12で例示したように、向き判別部15で判別された向きが第一の向きである場合で且つ第二表示部42での表示がある場合には、第二操作部43は、第二表示部42に表示されている情報に対して、第一の向きの状態でのタッチ操作をそのまま受け付ける。この点については、基本的に携帯端末装置3がタッチ操作をそのまま受け付けて処理すればよいため、その説明を省略する。
【0080】
一方で、
図5又は
図6で例示したように、向き判別部15で判別された向きが第一又は第二の向きである場合で且つ第一表示部22での表示がある場合には、携帯端末装置3の第二表示面42aにおけるタッチ操作に対して、以下に説明するような制御がなされる。
図13〜
図15を参照しながら、情報表示装置1が次のような第一操作制御部13を備える例を挙げて説明する。即ち、第一操作制御部13は、第一表示部22に表示された情報が情報表示装置1又は携帯端末装置3のいずれに基づく情報であっても、その情報に対する操作を制御する(その情報の操作処理を行う)。特に、第一操作制御部13は、第一表示部22に表示された情報が携帯端末装置3又は情報表示装置1のいずれに基づく情報であっても、携帯端末装置3の第二操作部43での操作を受け付ける。これにより、第二操作部43を用いて第一表示部22に表示されたGUI(Graphical User Interface)を操作することができる。
【0081】
図13は、第一表示部22における表示面の座標を示す図、
図14は、第一の向きに携帯端末装置3が載置された場合のタッチ操作の設定例を示す図、
図15は、第二の向きに携帯端末装置3が設置された場合のタッチ操作の設定例を示す図である。
【0082】
第一操作制御部13は、向き判別部15で判別された向きが第一の向きである場合、第一表示部22に表示されている情報に対して、第一の向きの状態での第二操作部43によるタッチ操作を上記操作として制御する。なお、第一の向きに向けた携帯端末装置3aを第二表示部42の第二表示面42aを上向きにして前方パネル25に載置させることで、第一の向きに基づく第二表示面42a上でのタッチ操作を第二操作部43で受け付けることができる。
【0083】
この場合、第一表示部22に表示されている情報は、上述したように携帯端末装置3に基づく情報となる。以下、
図13に示すように、第一表示部22では、第一表示面22aにおいて座標(水平軸がx0〜x1、鉛直軸がy0〜y1)に基づいて情報が表示されることを前提として説明する。なお、第二操作部43の縦横比が第一表示部22の第一表示面22aの縦横比と同じである例を挙げるが、互いに異なる場合には、第二操作部43は、第一表示部22の縦横比に合わせた範囲を有効としてもよい。
【0084】
例えば、第一操作制御部13は、第一の向きで載置された
図5の携帯端末装置3aに対しては、第二操作部43による第一の向きでのタッチ操作を有効としておけばよい。第二操作部43による第一の向きでのタッチ操作は、例えば、
図14に示す第二表示面42aにおける座標(水平軸がx0〜x1、鉛直軸がy0〜y1)に基づくタッチ操作を指すことができる。このような座標上のタッチ操作は、第一表示面22aの対応する座標に対するタッチ操作として処理されることになる。
【0085】
第二操作部43によるタッチ操作を有効とするためには、例えば、第一操作制御部13は、第一通信制御部17を介して第一通信部27から第二操作部43でのタッチ操作の情報を受信できるようにしておけばよい。この場合、第二操作部43も可動状態を維持しておけばよい。なお、携帯端末装置3に基づくタッチ操作を有効とする場合にも、同時に、第一操作部23に基づくタッチ操作を有効にしたままの状態を維持しておくこともできる。
【0086】
但し、第一操作制御部13は、第二操作部43によるタッチ操作を有効とする場合には、第一操作部23によるタッチ操作を無効にしておくことが、指により表示画像が隠れるような操作を防止できるため好ましい。特に、自動車に情報表示装置1を搭載した場合などに、安全性の観点から好ましいと言える。
【0087】
一方で、第一操作制御部13は、向き判別部15で判別された向きが第二の向きである場合、第一表示部22に表示されている情報に対して、第二の向きの状態での第二操作部43によるタッチ操作を上記操作として制御する。なお、第二の向きに向けた携帯端末装置3bを第二表示部42の第二表示面42aを上向きにして前方パネル25に載置させることで、第二の向きに基づく第二表示面42a上でのタッチ操作を第二操作部43で受け付けることができる。この場合、第一表示部22に表示されている情報は、実施の形態1で説明したように情報表示装置1に基づく情報となる。
【0088】
例えば、第一操作制御部13は、第二の向きで載置された
図6、
図10、
図11の携帯端末装置3bに対しては、第二操作部43による第二の向きでのタッチ操作を有効としておけばよい。第二操作部43による第二の向きでのタッチ操作は、例えば、
図15に示す第二表示面42aにおける座標(水平軸がx0〜x1、鉛直軸がy0〜y1)に基づくタッチ操作を指すことができる。このような座標上のタッチ操作は、第一表示面22aの対応する座標に対するタッチ操作として処理されることになる。
【0089】
第一操作制御部13が、第二操作部43によるタッチ操作を有効とする場合に第一操作部23によるタッチ操作を無効にしておく例を挙げた。特に、第一操作制御部13は、向き判別部15で判別された向きが第一の向きである場合に、第一操作部23によるタッチ操作を無効にすることが好ましい。即ち、第一操作部23は、向き判別部15で判別された向きが第一の向きである場合、第一表示面22aでのタッチ操作を無効とすることが好ましい。
【0090】
一方で、第二の向きの場合には、第一表示部22には情報表示装置1に基づく情報が表示されているため、そのまま第一操作部23によるタッチ操作を有効にしておいてもよい。特に、情報表示装置1に基づく情報を第一表示部22に表示した状態での第一操作部23によるタッチ操作になれているユーザにとっては有益となるためである。このように、第一操作部23は、向き判別部15で判別された向きが第二の向きである場合、第一表示面22aに表示される情報(上記受信した情報以外の情報)に対するタッチ操作を受け付けることが好ましい。
【0091】
次に、
図16を併せて参照しながら、本実施の形態に係る情報表示装置1で実行される処理例について、
図9の処理例との相違点を中心に説明する。よって、ここでも
図5と
図6の表示例に基づき説明する。なお、
図16のステップS201〜S206,S208,S210〜S213は、それぞれ
図9のステップS101〜S106,S107,S108〜S111と同様である。
【0092】
携帯端末装置3が載置されてステップS204で充電処理開始が開始され、ステップS205で向き判別部15によって向きが判別された後、第一の向きであった場合にはステップS206にて
図5で例示の携帯端末装置3aに基づく情報が第一表示部22に表示される。その後(又はステップS206に先立ち)、第一操作制御部13は、第一の向きでのタッチ操作、つまり第一の向きにおける携帯端末装置3aに基づくタッチ操作を有効に設定する(ステップS207)。この場合、第二操作部43はタッチ操作を受け付けているが、情報表示装置1側からの制御などにより、第二表示制御部32が第二表示部42での表示をオフにする。なお、ステップS206,S207の処理後は、ステップS210の処理がなされる。
【0093】
一方で第二の向きであった場合には、ステップS208にて
図6で例示の情報表示装置1に基づく情報が第一表示部22に表示される。その後(又はステップS208に先立ち)、第一操作制御部13は、第二の向きでのタッチ操作、つまり第二の向きにおける携帯端末装置3bに基づくタッチ操作を有効に設定する(ステップS209)。この場合にも、第二操作部43はタッチ操作を受け付けているが、情報表示装置1側からの制御などにより、第二表示制御部32が第二表示部42での表示をオフにする。なお、ステップS208,S209の処理後は、ステップS210の処理がなされる。
【0094】
以上に説明したように、本実施の形態によれば、実施の形態1による効果に加え、第一表示部22に表示させた情報を、運転席側などからも容易に操作することができる。また、自分の手で第一表示部22の表示内容を隠さないので、安全且つ容易に操作することができる。特に、
図12の例では、操作メニューを分離して携帯端末装置3aへのタッチ操作で操作することができるため、運転席側などからも容易に操作することができるようになる。
【0095】
<他の実施の形態等>
上述した各実施の形態では、
図1に示す情報表示装置1の各部位の機能について説明したが、情報表示装置1としてこれらの機能が実現できればよい。また、各実施の形態では、
図2に示す携帯端末装置3の各部位の機能について説明したが、携帯端末装置3としてこれらの機能が実現できればよい。なお、各実施の形態では、情報表示装置1と携帯端末装置3とが無線通信方式で通信することを前提として説明したが、無線通信方式に比べて接続の手間がかかるものの有線で接続するように構成することもできる。また、情報表示装置1を自動車内に設置することを前提として説明したが、情報表示装置はこれ以外の場所で利用することもできる。また、情報表示装置1が第一状態と第二状態との間で変化させる開閉機構を有することを前提として説明したが、情報表示装置1は、この開閉機構を有さず第二状態で示したような状態で固定されたような形状を有するものであってもよい。
【0096】
また、各実施の形態に係る情報表示装置1は、次のようなハードウェア構成を有することができる。
図17は、情報表示装置1に含まれるハードウェア構成の一例を示す図である。
【0097】
図17に示す情報表示装置100は、図示しない通信インタフェース及びユーザインタフェース(タッチセンサ等)などのインタフェース103とともに、プロセッサ101及びメモリ102を有する。上述した各実施の形態で説明した制御部10は、プロセッサ101がメモリ102に記憶された制御プログラムを読み込んで実行することにより実現される。つまり、この制御プログラムは、プロセッサ101を
図1の制御部10として機能させるためのプログラムである。この制御プログラムは、
図1の情報表示装置1に、制御部10における処理を実行させるためのプログラムであると言える。なお、携帯端末装置3に対してもこの説明を援用することができる。その説明は省略するが、例えば、携帯端末装置3は図示しない通信インタフェース及びユーザインタフェース(タッチセンサ等)などのインタフェース103とともに、プロセッサ101及びメモリ102を有することができる。
【0098】
上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータ(装置を含むコンピュータ)に供給することができる。ここで言う装置は、情報表示装置又は携帯端末装置を指す。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)を含む。さらに、この例は、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/Wを含む。さらに、この例は、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0099】
さらに、上述した様々な実施の形態において、情報表示装置における情報表示処理や充電処理の手順を説明したように、本開示は、表示部及び載置部を備えた情報表示装置における情報表示方法としての形態も採り得る。この情報表示方法は、次の充電ステップ、判別ステップ、及び表示ステップを含む。上記の充電ステップは、載置部に携帯端末装置が載置された場合、携帯端末装置への充電処理を行うよう非接触充電部を制御するステップである。上記の判別ステップは、載置部に載置された携帯端末装置の向きを判別するステップである。上記の表示ステップは、判別された向きが第一の向きである場合と、判別された向きが第一の向きとは異なる第二の向きである場合とで、第一表示部に表示させる情報を変更して表示させるステップである。なお、その他の例については、上述した様々な実施の形態で説明した通りである。また、上述の制御プログラムは、情報表示装置に(例えば情報表示装置の制御部に)このような情報表示方法を実行させるためのプログラムであると言える。
【0100】
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施の形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0101】
この出願は、2018年8月3日に出願された日本出願特願2018−146803を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。