(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
1または複数の転院元医療機関の各々で用いられる1または複数の転院元医療機関用情報端末、複数の転院先候補医療機関の各々で用いられる複数の転院先候補医療機関用情報端末、1または複数の転院元医療機関の各々で用いられる1または複数の電子カルテ装置、各転院元医療機関用情報端末、転院先候補医療機関用情報端末、および各電子カルテ装置とネットワークを介して接続された転院支援装置を含み、
各電子カルテ装置は、複数の患者毎に施設内患者識別情報に対応付けた氏名、生年月日、性別、症状、診療科、かかりつけ医、およびかかりつけ医療機関のうち少なくとも一つを含む患者情報を記憶し、外部からの読み出し要求に応じて記憶手段から患者情報を読み出し送信可能に構成されており、
転院元医療機関用情報端末は、
転院希望患者の施設内患者識別情報入力を含む転院希望患者の新規登録画面要求操作、および転院先候補医療機関用情報端末で登録された受け入れ回答情報の閲覧操作を含む各種操作を行なう操作手段と、
転院希望患者の新規登録画面の表示、および受け入れ回答情報の表示を含む各種表示を行なう表示手段と、
転院希望患者の施設内患者識別情報入力を含む新規登録画面要求操作に従う転院支援装置に対する新規登録画面要求、氏名、性別、年齢、症状、診療科、かかりつけ医、および転院希望日のうち少なくとも症状と転院希望日とを含む転院希望患者情報の登録操作に従う転院支援装置に対する登録要求、ならびに転院先候補医療機関の受け入れ回答情報の閲覧操作に従う転院支援装置に対する受け入れ回答情報の閲覧要求および返信された受け入れ回答情報の表示手段への表示を行なう処理手段と、
を含み、
転院先候補医療機関用情報端末は、
転院希望患者情報の閲覧操作、および受け入れ回答情報登録操作を含む各種操作を行なう操作手段と、
転院希望患者情報の表示を含む各種表示を行なう表示手段と、
転院希望患者の閲覧操作に従う転院支援装置に対する閲覧要求および返信された転院希望患者情報の表示手段への表示、ならびに受け入れ回答情報の登録操作に従う転院支援装置に対する受け入れ回答情報の登録要求を行なう処理手段と、
を含み、
転院支援装置は、
転院希望患者情報、受け入れ回答情報を転院希望患者毎に対応付けて蓄積する蓄積手段と、
転院元医療機関用情報端末から施設内患者識別情報を含む新規登録画面要求を受けると、同じ転院元医療機関に付属する電子カルテ装置から対応する患者情報を入手し、入手した患者情報を既入力とした新規登録画面を返信し、転院元医療機関用端末から登録要求を受けた転院希望患者情報を蓄積手段に蓄積させ、転院元医療機関用情報端末から閲覧要求を受けた受け入れ回答情報を蓄積手段から読み出し要求元に返信し、転院先候補医療機関用情報端末から閲覧要求を受けた転院希望患者情報を蓄積手段から読み出し要求元に返信し、転院先候補医療機関用情報端末から登録要求を受けた受け入れ回答情報を蓄積手段に蓄積させる処理手段と、
を含むこと、
を特徴とする転院支援システム。
1または複数の転院元医療機関の各々で用いられる1または複数の転院元医療機関用情報端末、複数の転院先候補医療機関の各々で用いられる複数の転院先候補医療機関用情報端末、1または複数の転院元医療機関の各々で用いられる1または複数の電子カルテ装置、各転院元医療機関用情報端末、転院先候補医療機関用情報端末、および各電子カルテ装置とネットワークを介して接続された転院支援装置を含み、
各電子カルテ装置は、複数の患者毎に施設内患者識別情報に対応付けた氏名、生年月日、性別、症状、診療科、かかりつけ医、およびかかりつけ医療機関のうち少なくとも一つを含む患者情報を記憶し、外部からの読み出し要求に応じて記憶手段から患者情報を読み出し送信可能に構成されており、
転院元医療機関用情報端末は、
転院希望患者の施設内患者識別情報入力を含む転院希望患者の新規登録画面要求操作、転院先候補医療機関用情報端末で登録された受け入れ回答情報の閲覧操作、および転院先と転院日を含む受け入れ先決定情報の登録操作を含む各種操作を行なう操作手段と、
転院希望患者の新規登録画面の表示、および受け入れ回答情報の表示を含む各種表示を行なう表示手段と、
転院希望患者の施設内患者識別情報入力を含む新規登録画面要求操作に従う転院支援装置に対する新規登録画面要求、氏名、性別、年齢、症状、診療科、かかりつけ医、および転院希望日のうち少なくとも症状と転院希望日とを含む転院希望患者情報の登録操作に従う転院支援装置に対する登録要求、転院先候補医療機関の受け入れ回答情報の閲覧操作に従う転院支援装置に対する受け入れ回答情報の閲覧要求および返信された受け入れ回答情報の表示手段への表示、ならびに受け入れ先決定情報の登録操作に従う転院支援装置に対する登録要求を行なう処理手段と、
を含み、
転院先候補医療機関用情報端末は、
転院希望患者情報の閲覧操作、および受け入れ回答情報登録操作を含む各種操作を行なう操作手段と、
転院希望患者情報の表示を含む各種表示を行なう表示手段と、
転院希望患者の閲覧操作に従う転院支援装置に対する閲覧要求および返信された受け入れ決定情報付の転院希望患者情報の表示手段への表示、ならびに受け入れ回答情報の登録操作に従う転院支援装置に対する受け入れ回答情報の登録要求を行なう処理手段と、
を含み、
転院支援装置は、
転院希望患者情報、受け入れ回答情報、および受け入れ先決定情報を転院希望患者毎に対応付けて蓄積する蓄積手段と、
転院元医療機関用情報端末から施設内患者識別情報を含む新規登録画面要求を受けると、同じ転院元医療機関に付属する電子カルテ装置から対応する患者情報を入手し、入手した患者情報を既入力とした新規登録画面を返信し、転院元医療機関用端末から登録要求を受けた転院希望患者情報および受け入れ先決定情報を蓄積手段に蓄積させ、転院元医療機関用情報端末から閲覧要求を受けた受け入れ回答情報を蓄積手段から読み出し要求元に返信し、転院先候補医療機関用情報端末から閲覧要求を受けた転院希望患者情報を受け入れ決定情報とともに蓄積手段から読み出し要求元に返信し、転院先候補医療機関用情報端末から登録要求を受けた受け入れ回答情報を蓄積手段に蓄積させる処理手段と、
を含むこと、
を特徴とする転院支援システム。
1または複数の転院元医療機関の各々で用いられる1または複数の転院元医療機関用情報端末、複数の転院先候補医療機関の各々で用いられる複数の転院先候補医療機関用情報端末、各転院元医療機関用情報端末、転院先候補医療機関用情報端末、および各電子カルテ装置とネットワークを介して接続された転院支援装置を含み、
転院元医療機関用情報端末は、
氏名、性別、年齢、症状、診療科、かかりつけ医、および転院希望日のうち少なくとも症状と転院希望日とを含む転院希望患者情報の登録操作、ならびに転院先候補医療機関用情報端末で登録された受け入れ回答情報の閲覧操作を含む各種操作を行なう操作手段と、
転院希望患者の新規登録画面の表示、および受け入れ回答情報の表示を含む各種表示を行なう表示手段と、
転院希望患者情報の登録操作に従う転院支援装置に対する登録要求、ならびに転院先候補医療機関の受け入れ回答情報の閲覧操作に従う転院支援装置に対する受け入れ回答情報の閲覧要求および返信された受け入れ回答情報の表示手段への表示を行う処理手段と、
を含み、
転院先候補医療機関用情報端末は、
転院希望患者情報の閲覧操作、および受け入れ回答情報登録操作を含む各種操作を行なう操作手段と、
転院希望患者情報の表示を含む各種表示を行なう表示手段と、
転院希望患者の閲覧操作に従う転院支援装置に対する閲覧要求および返信された転院希望患者情報の表示手段への表示、ならびに受け入れ回答情報の登録操作に従う転院支援装置に対する受け入れ回答情報の登録要求を行なう処理手段と、
を含み、
転院支援装置は、
転院希望患者情報、および受け入れ回答情報を転院希望患者毎に対応付けて蓄積する蓄積手段と、
転院元医療機関用情報端末と転院先候補医療機関用情報端末から登録要求を受けた転院希望患者情報、および受け入れ回答情報を蓄積手段に蓄積させ、転院元医療機関用情報端末から閲覧要求を受けた受け入れ回答情報を蓄積手段から読み出し要求元に返信し、転院先候補医療機関用情報端末から閲覧要求を受けた転院希望患者情報を蓄積手段から読み出し要求元に返信する処理手段と、
を含むこと、
を特徴とする転院支援システム。
1または複数の転院元医療機関の各々で用いられる1または複数の転院元医療機関用情報端末、複数の転院先候補医療機関の各々で用いられる複数の転院先候補医療機関用情報端末、各転院元医療機関用情報端末、転院先候補医療機関用情報端末、および各電子カルテ装置とネットワークを介して接続された転院支援装置を含み、
転院元医療機関用情報端末は、
氏名、性別、年齢、症状、診療科、かかりつけ医、および転院希望日のうち少なくとも症状と転院希望日とを含む転院希望患者情報の登録操作、転院先候補医療機関用情報端末で登録された受け入れ回答情報の閲覧操作、ならびに転院先と転院日を含む受け入れ先決定情報の登録操作を含む各種操作を行なう操作手段と、
転院希望患者の新規登録画面の表示、および受け入れ回答情報の表示を含む各種表示を行なう表示手段と、
転院希望患者情報の登録操作に従う転院支援装置に対する登録要求、転院先候補医療機関の受け入れ回答情報の閲覧操作に従う転院支援装置に対する受け入れ回答情報の閲覧要求および返信された受け入れ回答情報の表示手段への表示、ならびに受け入れ先決定情報の登録操作に従う転院支援装置に対する登録要求を行なう処理手段と、
を含み、
転院先候補医療機関用情報端末は、
転院希望患者情報の閲覧操作、および受け入れ回答情報登録操作を含む各種操作を行なう操作手段と、
転院希望患者情報の表示を含む各種表示を行なう表示手段と、
転院希望患者の閲覧操作に従う転院支援装置に対する閲覧要求および返信された受け入れ決定情報付の転院希望患者情報の表示手段への表示、ならびに受け入れ回答情報の登録操作に従う転院支援装置に対する受け入れ回答情報の登録要求を行なう処理手段と、
を含み、
転院支援装置は、
転院希望患者情報、受け入れ回答情報、および受け入れ先決定情報を転院希望患者毎に対応付けて蓄積する蓄積手段と、
転院元医療機関用情報端末と転院先候補医療機関用情報端末から登録要求を受けた転院希望患者情報、受け入れ回答情報、および受け入れ先決定情報を蓄積手段に蓄積させ、転院元医療機関用情報端末から閲覧要求を受けた受け入れ回答情報を蓄積手段から読み出し要求元に返信し、転院先候補医療機関用情報端末から閲覧要求を受けた転院希望患者情報を受け入れ決定情報とともに蓄積手段から読み出し要求元に返信する処理手段と、
を含むこと、
を特徴とする転院支援システム。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態に係る転院支援システムの構成図である。
【
図3】
図1中の転院支援装置の蓄積手段に蓄積される情報の説明図である。
【
図4】
図1中の転院元医療機関用情報端末の動作を示すフローチャートである。
【
図5】
図1中の転院元医療機関用情報端末の動作を示すフローチャートである。
【
図6】
図1中の転院元医療機関用情報端末の動作を示すフローチャートである。
【
図7】
図1中の転院元医療機関用情報端末の動作を示すフローチャートである。
【
図8】
図1中の転院先医療機関用情報端末の動作を示すフローチャートである。
【
図9】
図1中の転院先医療機関用情報端末の動作を示すフローチャートである。
【
図10】
図1中の転院支援装置の動作を示すフローチャートである。
【
図11】
図1中の転院支援操作の動作を示すフローチャートである。
【
図12】
図1中の転院支援操作の動作を示すフローチャートである。
【
図13】転院元医療機関用情報端末の画面表示例を示す説明図である。
【
図14】転院元医療機関用情報端末の画面表示例を示す説明図である。
【
図15】転院元医療機関用情報端末の画面表示例を示す説明図である。
【
図16】転院元医療機関用情報端末の画面表示例を示す説明図である。
【
図17】転院元医療機関用情報端末の画面表示例を示す説明図である。
【
図18】転院元医療機関用情報端末の画面表示例を示す説明図である。
【
図19】転院先医療機関用情報端末の画面表示例を示す説明図である。
【
図20】転院先医療機関用情報端末の画面表示例を示す説明図である。
【
図21】転院先医療機関用情報端末の画面表示例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0014】
図1は本発明の一実施形態に係る転院支援システムの構成図である。
【0015】
図1において、X1、X2、X3、・・は各々別の転院元医療機関を示し、各転院元医療機関X1、X2、X3、・・には転院元医療機関用情報端末の一例としてのパソコンA1、A2、A3、・・と、患者情報を蓄積し、外部からの読み出し要求に応じて患者情報を送信する機能を有するコンピュータシステムで構築された電子カルテ装置EK1、EK2、EK3、・・が備えられている。Y1、Y2、Y3、・・は各々別の転院先候補医療機関を示し、各転院先候補医療機関Y1、Y2、Y3、・・には転院先候補医療機関用情報端末の一例としてのパソコンB1、B2、B3、・・が備えられている。これらのパソコンA1、A2、A3、・・、電子カルテ装置EK1、EK2、EK3、・・、B1、B2、B3、・・はインターネット網10を介して転院支援装置Zと接続されている。
【0016】
図2(1)、(2)に示すように各パソコンAi、Bi(i=1、2、3、・・)はプログラムを記憶した記憶手段1a、1b、各種情報を表示する表示手段2a、2b、キーボード、マウス等を含み、各種の登録操作、閲覧操作等を行う操作手段3a、3b、外部の転院支援装置Z等と各種情報を送受信する通信手段4a、4b、記憶手段1に記憶されたプログラムに基づき、操作者の操作に従って各種の登録処理や閲覧処理を行う処理手段5a、5bを含む。
【0017】
電子カルテ装置EK1、EK2、EK3、・・はプログラムと患者毎の患者情報を蓄積した記憶手段(図示せず)、外部と通信する通信手段(図示せず)、通信手段を介して外部から入力した読み出し要求に従い記憶手段から患者情報を読み出し通信手段を介して外部に送信する処理手段等を有している。患者情報には転院元医療機関Xiの中だけで通用する患者識別情報の一例としての施設内患者ID、姓(カナ)と名(カナ)、生年月日、性別、症状、診療科、かかりつけ医師名、かかりつけ医療機関名等が含まれている。
【0018】
転院支援装置Zはパソコン、サーバー等のコンビュータシステムで構築されており、転院元医療機関毎に分けて、転院希望患者一人ずつにつき、転院希望患者情報(全医療機関で共通して用いる患者共有ID、施設内患者ID、姓(カナ)と名(カナ)、生年月日、性別、症状、診療科、かかりつけ医師名、かかりつけ医療機関名、転院希望日)、転院先候補医療機関が回答した受け入れ可否を示す受け入れ回答情報、転院元医療機関が転院先候補医療機関と調整して受け入れ先と転院日を決定した内容を示す受け入れ決定情報等)を対応付けて蓄積する蓄積手段20と、外部の転院元医療機関X1、X2、・・、転院先候補医療機関Y1、Y2、・・に備えられたパソコンA1、A2、・・、B1、B2、・・からインターネット網10および通信手段21を介して受信した転院希望患者管理情報、受け入れ回答情報、受け入れ決定情報を蓄積手段20に蓄積したり、蓄積手段20から個別の転院希望患者情報(または個別の転院希望患者情報と受け入れ回答情報、転院決定情報を組み合わせた情報)を読み出して通信手段21を介して送信したり、複数の転院希望患者情報(または複数の転院希望患者情報に受け入れ回答情報、転院決定情報を組み合わせた情報)を読み出し一覧にして通信手段21を介して送信したりする処理手段22を備えている。ここで、転院希望患者とは、ある医療機関において他の医療機関に転院させたい対象として位置付けられている患者を示す。
【0019】
蓄積手段20はハードディスク装置、SSD装置等の大容量記憶装置から成り、
図3に蓄積手段20に蓄積される情報内容を示す。
図3では、転院元医療機関X1、X2、X3、・・毎に分けて、個別の転院希望患者についての転院希望患者情報(患者共用ID、施設内患者ID、性(カナ)と名(カナ)、生年月日、性別、症状、診療科、かかりつけ医師名、かかりつけ医療機関名、転院希望日、転院希望患者に対する転院先候補医療機関Y1、Y2、Y3、・・の受け入れ回答情報(受け入れの可否、受け入れ可の場合の受け入れ可能日、受け入れ予定病床の種類、連絡先)、転院元医療機関が転院先候補医療機関との間で調整して決定した受け入れ先決定情報(転院日、受け入れ先医療機関名))が対応付けて記憶される例を示す。
【0020】
次に、
図4乃至
図21を参照して上記した実施形態の動作を説明する。
図4乃至
図7は転院元医療機関X1、X2、X3、・・に備えられたパソコンA1、A2、A3、・・の処理手段5aの動作を示すフローチャート、
図8と
図9は転院先候補医療機関Y1、Y2、Y3、・・に備えられたパソコンB1、B2、B2、・・の処理手段5bの動作を示すフローチャート、
図10乃至
図12は転院支援装置Zの処理手段22の動作を示すフローチャート、
図13乃至
図18は転院元医療機関X1、X2、X3、・・に備えられたパソコンA1、A2、A3、・・の表示手段2aに表示される画面説明図、
図19乃至
図21は転院先候補医療機関Y1、Y2、Y3、・・に備えられたパソコンB1、B2、B3、・・の表示手段2bに表示される画面説明図である。
【0021】
(1)転院希望患者情報の登録
例えば、転院元医療機関X1のスタッフCがある新規の転院希望患者の情報を複数の転院先候補医療機関Y1、Y2、Y3、・・に公開し、受け入れ先を探したい場合、パソコンA1により外部の転院支援装置Zにログインする。転院支援装置Zの処理手段22は通信手段21を介して
図13のような転院元医療機関用の初期画面を返信し、表示手段2に表示させる(
図4のステップS10、
図10のS110乃至S112、
図4のS11)。スタッフCが転院希望患者につき転院元医療機関内だけで用いている施設内患者ID(ここでは一例として0088とする)を、操作手段4aを用いて入力窓30に入力し、新規登録ボタン31を押して新規登録を選択すると、パソコンA1の処理手段5aは転院元医療機関コードと施設内患者IDを含む新規登録画面要求を、インターネット網10を介して転院支援装置Zに送信させる(S15)。
【0022】
新規登録画面要求は通信手段21で受信されて処理手段22に入力される。処理手段22は新規登録画面要求を受け、新規の転院希望患者につき各医療機関共通で用いるユニークな患者共有ID(ここでは1000000とする)を生成し、通信手段21を介して要求元医療機関X1の電子カルテ装置EK1に施設内患者IDに対応する各種患者情報の読み出し要求をし、返信された患者情報を患者共有IDとともに既入力とした新規登録画面を作成して、転院元医療機関X1のパソコンA1に返信する。パソコンA1の処理手段5aは通信手段3aを介して入力した新規登録画面を表示手段2aに表示させる(
図10のS113乃至S115、S16、
図14参照)。
【0023】
スタッフCは既入力な新規登録画面を見て施設内患者ID「0088」に対応する患者情報に不足がある場合は、キーボード、マウスを用いて入力する。更に転院希望日を入力窓49、50に入力し、登録ボタン51を押すと、パソコンA1の処理手段5aは転院元医療機関コード(=X1)と転院希望患者情報を含む新規登録要求を、インターネット網10を経由して転院支援装置Zへ送信し、画面を
図12に戻す(
図4のS17乃至S20)。
【0024】
転院支援装置Zの処理手段22は新規登録要求に基づき、蓄積手段20の転院元医療機関X1の記憶部に、今回受信した転院希望患者情報を追加して蓄積する(
図10のS116、S117、
図3参照)。
【0025】
転院元医療機関X1において他の新規な転院希望患者が発生した場合も、同様にして転院支援装置Zに追加登録できる。
【0026】
若し、スタッフCがある既登録の転院希望患者情報の内、転院希望日等の登録内容を変更したい場合、
図13の画面において、入力窓30に施設内患者IDを入力し、登録事項表示/更新ボタン32を押して登録事項の表示/更新を選択する。パソコンA1の処理手段5aは転院元医療機関コードと施設内患者IDを含む登録事項表示/更新画面要求を転院支援装置Zへ送信する(
図5のS30、S31)。通信手段21を介して当該要求を受けた処理手段22は、蓄積手段20から該当する転院希望患者情報を読み出して返信し、パソコンA1に表示させる(
図10のS118、S119、
図5のS32、
図15参照)。スタッフCが修正したい項目を入力し直し、更新登録ボタン52を押すと、パソコンA1の処理手段5aは転院元医療機関コード(=X1)と修正後の全ての転院希望患者情報を含む更新要求を、インターネット網10を経由して転院支援装置Zへ送信させ、画面を
図13に戻す(
図5のS33乃至S36)。
【0027】
通信手段21を介して当該要求を受けた処理手段22は更新要求に基づき、蓄積手段20に蓄積された同一の転院元医療機関、患者共有ID、施設内患者IDに係る転院希望患者情報を書き換えて更新する(
図10のS120、S121)。
【0028】
また、転院支援装置Zに既登録のある転院希望患者情報を削除したい場合、スタッフCは
図13の画面において、入力窓30に施設内患者IDを入力し、削除ボタン33を押し、登録事項の削除を選択する。パソコンA1の処理手段5aは転院元医療機関コード(=X1)と施設内患者IDを含む削除要求を転院支援装置Zへ送信する(
図5のS37、S38)。通信手段21を介して当該要求を受けた処理手段22は蓄積手段20に蓄積された同一の転院元医療機関、施設内患者IDに該当する転院希望患者情報を削除する(
図10のS122、S123)。
【0029】
他の転院元医療機関X2、X3、・・のスタッフも同様にして、パソコンA2、A3、・・を用いて転院希望患者情報の新規登録、更新、削除を行うことができる。
【0030】
(2)転院希望患者情報の閲覧
例えば、転院先候補医療機関Y1のスタッフDがパソコンB1を用いて、転院元医療機関X1、X2、X3・・の転院希望患者情報を閲覧したい場合、パソコンB1により外部の転院支援装置Zにログインする。転院支援装置Zの処理手段22は
図18のように転院先候補医療機関用の初期画面を返信する。パソコンB1の処理手段5bは通信手段4bを介して入力した初期画面を表示手段2bに表示させる(
図8のS80、
図10のS110、S111、
図12のS140、
図8のS81)。スタッフDが所望の1または複数の転院元医療機関だけ閲覧したい場合、チェックボックス61、62、・・の中から所望の1または複数にチェックする。全ての転院元医療機関を閲覧したい場合、全ての転院元医療機関を選択するチェックボックス60にチェックする。年齢を限定したい場合、入力窓70に上限の生年月日、入力窓71に下限の生年月日を入力する。男または女だけ閲覧したい場合はチェックボックス72または73にチェックし、男女どちらも閲覧したい場合はチェックボックス74にチェックする。症状を限定したい場合は、骨折、喘息等の症状を入力窓75に入力する。また、所望の1または複数の診療科だけ閲覧したい場合はチェックボックス81、82・・の中から所望の1または複数にチェックする。全ての診療科を閲覧したい場合、全ての診療科を選択するチェックボックス80にチェックする。かかりつけ医を限定したい場合は入力窓90に入力し、かかりつけ医療機関を限定したい場合は入力窓91に入力する。転院希望日を限定したい場合は、入力窓92に下限の年月日、入力窓93に上限の年月日を入力する。
【0031】
このようにして検索条件を入力後、閲覧ボタン100を押すと、パソコンB1の処理手段5bは転院先候補医療機関のコードと検索条件情報を含む転院希望患者情報の閲覧要求を通信手段4bにより転院支援装置Zへ送信させる(
図8のS82乃至S85)。通信手段21を介して当該要求を受けた処理手段22は蓄積手段20から検索条件に合致する転院希望患者を抽出し、転院希望患者情報および受け入れ決定情報と、受け入れ決定情報が受け入れ決定済みを示していない場合の要求元の転院先候補医療機関Y1の受け入れ回答情報の内、受け入れ希望/受け入れ不可の情報と受け入れ希望日、受け入れ不可理由の情報を組み合わせて一覧にした転院希望患者情報の一覧情報を作成し、要求元に返信し、画面表示させる(
図12のS141、S142、
図8のS86、
図20参照)。
図20はチェックボックス60とチェックボックス80だけチェックして閲覧ボタン100を押した場合の例を示す。
【0032】
スタッフDは画面の表示から、検索条件に合致したどのような転院希望患者がいるかを一目で把握することができ、更に、受け入れ先が決定済みか否かと、スタッフDの所属する医療機関Y1が受け入れ回答したか否か、受け入れ回答していた場合の内容も把握できる。
【0033】
なお、IDまたは名前の分かっている特定の一人の転院希望患者だけ閲覧したい場合、
図19の画面において入力窓94に患者共有IDを入力するか、入力窓95、96に姓と名を入力し、閲覧ボタン100を押せばよい。
【0034】
(3)受け入れ回答情報の入力
スタッフDが
図20の画面の内、例えば上から4行目のヨコハマハナコについて、受け入れ可能または受け入れ不能の回答をしたい場合、4行目をクリックして選択状態にし(4行目がハイライト表示または反転表示される)、回答入力ボタン101を押す。パソコンB1の処理手段5bは選択された転院希望患者の患者共用IDを含む回答入力画面要求を転院支援装置Zへ送信させる(S87、S88)。通信手段21を介して当該要求を受けた処理手段22は蓄積手段20から患者共有IDに対応する転院希望患者に関する転院希望患者情報を読み出し、回答入力画面を作成し、要求元に返信し、画面表示させる(
図12のS143、S144、
図8のS89、
図21参照)。
【0035】
スタッフDは、画面から氏名、生年月日、性別、症状、診療科、かかりつけ医、転院希望日等を確認し、受け入れ希望であれば、受け入れ可のチェックボックス110にチェックし、受け入れ予定病床の種類(一般、療養型等)をプルダウンメニュー111から選択して入力するとともに、入力窓112、113に受け入れ可能日を入力する。そして、連絡先の入力窓114、115に氏名と電話番号を入力し、回答送信ボタン120を押す。若し、受け入れ不可であれば、受け入れ不可のチェックボックス116にチェックし、受け入れ不可の理由(例えば、満床、医師休診等)をプルダウンメニュー117から選択して入力し、回答送信ボタン120を押す。パソコンB1の処理手段5bは入力された回答を転院支援装置Zへ送信させ、画面を
図20に戻す(
図9のS100乃至S103)。
【0036】
通信手段21を介して回答を受けた処理手段22は蓄積手段20に患者共有IDに対応付けて転院先候補医療機関Y1の回答として書き込み、登録する(
図12のS145、S146)。他の転院希望患者に対しても同様に受け入れ回答情報を登録できる。他の転院先候補医療機関についても全く同様にして、所望の転院元医療機関、所望の診療科の転院希望患者情報の閲覧、受け入れ回答情報の登録ができる。
【0037】
(4)受け入れ回答情報の閲覧
例えば、転院元医療機関X1のスタッフCがパソコンA1を用いて、転院先候補医療機関Y1、Y2、Y3、・・の受け入れ回答情報を閲覧したい場合、パソコンA1により外部の転院支援装置Zにログインする。転院支援装置Zの処理手段22は
図13のように初期画面を返信し、パソコンA1に表示させる。スタッフCが全転院希望患者の受け入れ回答情報の一覧を閲覧したい場合、チェックボックス34にチェックし、閲覧ボタン35を押すと、パソコンA1の処理手段5aは受け入れ回答情報の一覧要求を転院支援装置Zへ送信させる(
図7のS60、S61)。通信手段21を介して当該要求を受けた処理手段22は蓄積手段20から要求元の転院元医療機関X1について蓄積された全ての転院希望患者に関する転院希望患者情報、受け入れ回答情報、受け入れ決定情報を組み合わせた受け入れ回答一覧情報を作成し、要求元に返信し、画面表示させる(
図10のS124、S125、
図7のS62、
図16参照)。
【0038】
スタッフCは画面の表示から、各転院先候補医療機関Y1、Y2、Y3、・・がどの転院希望患者を受け入れ可能かまたは不能か、一目で把握できる。
【0039】
(5)転院の調整と受け入れ決定情報の入力
例えば上から4行目のヨコハマハナコについて、転院先候補医療機関Y1に受け入れを希望する場合、該当するマス目(上から4行目、左から4列目のマス目)内をクリックして選択状態にし(該当するマス目がハイライト表示または反転表示される)、転院設定ボタン120を押す。パソコンA1の処理手段5aは選択された転院希望患者の患者共有IDを含む受け入れ決定情報入力画面要求を転院支援装置Zへ送信させる(
図7のS63乃至S64)。通信手段21を介して当該要求を受けた処理手段22は蓄積手段20から患者共有IDに対応する転院希望患者に関する転院希望患者情報、受け入れ回答情報を読み出して受け入れ決定情報入力画面を作成し、要求元に返信し、画面表示させる(
図10のS126、S127、
図7のS65、
図17参照)。
【0040】
スタッフCは、画面から転院可能日、受け入れ予定病床の種類等を確認し、受け入れ先として決定希望であれば、連絡先として表示された相手のスタッフと電話等で受け入れ調整する。受け入れ調整が成立した場合、スタッフCは、転院日の入力窓130に転院日を入力し、プルダウンメニュー131から転院先の医療機関を選択入力し、登録ボタン132を押す。パソコンA1の処理手段5aは患者共有IDと入力された受け入れ決定情報を転院支援装置Zへ送信させ、画面を
図16に戻す(
図7のS66乃至S69)。通信手段21を介して受け入れ決定情報を入力した処理手段22は、受け入れ決定情報を患者共有IDと対応付けて蓄積手段20に登録する(
図10のS128、S129)。
【0041】
他の転院希望患者に対しても同様に受け入れ決定情報を登録できる。
【0042】
他の転院元医療機関も全く同様にして、受け入れ回答情報の一覧を閲覧したり、所望の転院希望患者について受け入れ調整と、受け入れ決定情報の登録をしたりすることが可能である。なお、受け入れ調整が成立しない場合、
図17の画面で戻るボタン133を押すと、パソコンA1の処理手段5aは元の
図16の一覧画面に戻すので(
図7のS70)、他の受け入れ可能な転院先候補医療機関と受け入れ調整をすればよい。
【0043】
(6)個別の転院希望患者の受け入れ回答情報の閲覧、受け入れ決定情報の入力
例えば、転院元医療機関X1のスタッフCがパソコンA1を用いて、ある特定の転院希望患者についての受け入れ回答情報を閲覧したい場合、ログイン後の
図13の画面で、チェックボックス36にチェックし、所望患者の施設内患者IDを入力窓37に入力し、閲覧ボタン38を押すと、パソコンA1の処理手段5aは施設内患者IDを含む個別の転院希望患者の受け入れ回答情報の閲覧要求を転院支援装置Zへ送信させる(
図6のS40乃至S43)。通信手段21を介して当該要求を受けた処理手段22は蓄積手段20から施設内患者IDの転院希望患者について蓄積された転院希望患者情報、受け入れ回答情報、受け入れ決定情報を組み合わせて受け入れ回答情報閲覧画面を作成し、要求元に返信して表示させる(
図11のS130、S131、
図6のS44、
図18参照)。
【0044】
スタッフCは画面の表示から、所望の転院希望患者につきどの転院先候補医療機関が受け入れ可能かまたは不能か、一目で把握できる。
【0045】
例えば1つ目の転院先候補医療機関Y1に受け入れを希望する場合、該当するマス目内をクリックして選択状態にし(該当するマス目がハイライト表示または反転表示される)、転院設定ボタン140を押すと、パソコンAの処理手段5aは
図17の受け入れ決定情報入力画面を表示させるので(
図7のS63、S64、
図11のS132、S133、
図7のS65)、前述と同様にして受け入れ調整後、受け入れ決定情報を入力し、登録すればよい(
図7のS66乃至S69、
図11のS134、S135)。
【0046】
転院元医療機関が登録した受け入れ決定情報は、転院先候補医療機関が転院希望患者情報を閲覧したときに表示されるので、受け入れ決定済みか否か、一目で把握することができ、無駄な回答入力をしなくて済む。
【0047】
この実施形態によれば、ある転院元医療機関Xiのスタッフが外部の複数の転院先候補医療機関Y1、Y2、Y3、・・との間である転院希望患者の転院調整をしたい場合、パソコンAiを用いて転院希望患者情報と転院希望日を転院支援装置Zに登録すれば、複数の転院先候補医療機関Y1、Y2、Y3、・・のスタッフがパソコンB1、B2、B3、・・を用いて転院支援装置Zから転院希望患者情報と転院希望日を入手し、閲覧可能となるので、各転院先候補医療機関Y1、Y2、Y3、・・に個々に電話等で転院希望患者の存在を連絡する手間が省ける。
【0048】
また、転院元医療機関Xiのスタッフが新規の転院希望患者情報を登録する際、パソコンAiにより施設内患者IDを入力して新規登録画面の要求をすると、転院支援装置Zが転院元医療機関Xiの電子カルテ装置EKiから施設内患者IDに対応付けて記憶された名前、生年月日、性別、症状、診療科、かかりつけ医、かかりつけ医療機関等の患者情報を入手し、これらの情報を自動で既入力とした新規登録画面を返信するので、スタッフによる新規登録操作の手間が軽減する。
【0049】
また、転院希望患者情報と転院希望日を閲覧した転院先候補医療機関Y1、Y2、Y3、・・のスタッフが受け入れ可否を示す受け入れ回答をしたい場合、パソコンB1、B2、B3、・・を用いて受け入れ回答情報を転院支援装置Zに登録すれば、転院元医療機関XiのスタッフがパソコンAiを用いて受け入れ回答情報を入手し、閲覧可能となるので、各転院先候補医療機関Y1、Y2、Y3、・・に個々に電話等で受け入れの可否を問い合わせる手間が省ける。
【0050】
また、受け入れ回答情報に転院先候補医療機関の連絡先が含まれているので、受け入れ可能な転院先候補医療機関のスタッフと迅速に転院調整の打ち合わせを行うことができる。
【0051】
また、転院調整後、転院元医療機関XiのスタッフがパソコンAiに転院先と転院日を含む受け入れ先決定情報を転院支援装置Zに転院希望患者情報に対応付けて登録すると、転院先候補医療機関Y1、Y2、Y3、・・が転院希望患者情報を閲覧する際、受け入れ先決定情報付の転院希望患者情報が表示されるので、受け入れ先が未決定の患者を容易に把握できる。
【0052】
また、各転院先候補医療機関Y1、Y2、Y3・・は、転院希望患者情報の閲覧をする際、転院元医療機関、年齢、性別、症状、診療科、かかりつけ医、かかりつけ医療機関、転院希望日等を任意に組み合わせた条件で絞り込むことができ、必要な転院希望患者情報を効率的に閲覧可能である。また、患者共有IDまたは名前で特定した一人の転院希望患者情報だけ閲覧することも可能である。
【0053】
なお、上記の実施形態では、パソコンAiにより施設内患者IDを入力した新規登録画面の要求をすると、転院支援装置Zが転院元医療機関Xiの電子カルテ装置EKiから施設内患者IDに対応付けて記憶された名前、生年月日、性別、症状、診療科、かかりつけ医、かかりつけ医療機関等の患者情報を入手し、これらの情報を自動で既入力とした新規登録画面を返信するようにしたが、転院支援装置Zは単に患者共有IDだけ既入力とした新規登録画面を返信し、パソコンAiの側で電子カルテ装置Zにアクセスして患者情報を入手し、新規登録画面に自動で既入力とするか、または、スタッフが自ら手入力するようにしてもよい。
【0054】
また、施設内患者識別情報は、施設内患者IDのほか、氏名等個人を特定する他の種類の情報としてもよい。