(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向も、遊技者から見た場合の左方向や、右方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した状態における遊技者から見た方向を意味する。
【0018】
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、
図1を参照しながら説明する。本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
【0019】
(回転リール62)
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個すべての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を、図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
【0020】
(リールユニット60)
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個の駆動モータ(図示せず)と、この各駆動モータによってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記駆動モータ及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。
【0021】
(区間報知ランプ90)
前記図柄表示窓部16の下方には、現在の演出状態が後述する「許容区間」(
図15参照)であることを報知する区間報知ランプ90が設けられている。
この区間報知ランプ90は、演出状態が後述する「非許容区間」(
図15参照)から「許容区間」に移行したことを契機にメイン制御手段200により点灯され、演出状態が「許容区間」である間は常時点灯されている。
そして、区間報知ランプ90は、演出状態が「許容区間」から「非許容区間」に移行したことを契機にメイン制御手段200(
図15参照)により消灯される。
【0022】
(操作部30)
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。この操作部30は、メダル投入口38と、精算スイッチ36と、ストップスイッチ50と、スタートスイッチ40と、マックスベットスイッチ34とを備えている。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件として後述するメダル投入口38からあらかじめメダルを投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル数とする。
【0023】
(ストップスイッチ50)
前記メダル投入口38の下には、クレジット機能によりクレジットしたメダルのすべてを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。この精算スイッチ36の左側には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
【0024】
(スタートスイッチ40)
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するマックスベットスイッチ34の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
【0025】
(マックスベットスイッチ34)
このスタートスイッチ40の上には、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34が設けられている。
なお、マックスベットスイッチ34に加えて、又はマックスベットスイッチ34に代えて、クレジットしたメダル数を1枚減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチを設けても良い。
【0026】
(貯留払出手段24等)
筐体12内部の下部には、いわゆるホッパーユニットであって、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができる貯留払出手段24(
図3参照)と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチを有すると共に各部品に電力を供給するための電源装置(図示せず)とが配置されている。
【0027】
(メダル払出口28等)
前記前扉14の下部には、所定の場合に貯留払出手段24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
【0028】
(演出装置70)
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させる演出装置70が形成されている。この演出装置70は、前扉14に配置されているものであって、スピーカー72と、画像表示装置84と、演出用ランプ78とを備えている。なお、回転リール62は、通常、遊技進行のために用いられるが、遊技の進行を停止している状態において、通常の回転動作とは異なる挙動による演出(いわゆるリール演出)を示すことにより演出装置70の一種としても使用される。
【0029】
(スピーカー72)
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
【0030】
(画像表示装置84)
前記画像表示装置84は、その画面に種々の映像を表示するための表示デバイスであり、動画を含んだ映像の表示を行うための液晶画像表示装置を有する演出ユニットを構成するものである。
【0031】
(演出用ランプ78)
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
【0032】
(遊技の流れの説明)
本実施の形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、後述するメイン制御手段200の各遊技状態に対応した抽選テーブルを用いて役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組合せによって、当選した役を構成する図柄61の組合せが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃ったときに所定の利益が付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技(1ゲーム)が終了するものである。
【0033】
なお「有効ライン86」は後述の停止図柄判定手段230の判定対象となるラインを意味し、後述する小役の「入賞」等は有効ライン86上に役に対応した図柄61の組合せが揃うことを意味する。本実施の形態の有効ライン86は、左回転リール64と中回転リール66と右回転リール68との下段を結んだラインの1本からなるものである。
【0034】
(図柄61)
図2に示すように、左回転リール64、中回転リール66及び右回転リール68の表面には、「R7(赤7)」、「G7(緑7)」、「BR(バー)」、「B1(ベル)」、「C1(チェリー1)」、「C2(チェリー2)」、「RP(リプレイ)」、「MD」、「T1」、「T2」の複数の種々の図柄61が形成されている。
これらの図柄61は、それぞれの絵柄がプリントされたテープを回転リール62の外周表面に貼付することで形成されている。なお、
図2の図柄61の番号(図柄番号)は、回転リール62の外周表面に物理的に付されているものではなく、仮想的な番号であって、各図柄61の停止を制御するためのプログラムで特定の図柄61を指定するためのものである。
【0035】
(制御装置100)
図3に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技状態を制御するメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うために演出状態を制御するサブ制御手段300とを備えている。
【0036】
なお、メイン制御手段200とサブ制御手段300との間は、メイン制御手段200への不正操作を防止するために、メイン制御手段200からサブ制御手段300への一方向の通信により行われ、サブ制御手段300からメイン制御手段200への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。メイン制御手段200は、マックスベットスイッチ34、精算スイッチ36、スタートスイッチ40、ストップスイッチ50の入力を受け付け、役抽選を行い、リールユニット60、貯留払出手段24及び区間報知ランプ90の作動を制御する。サブ制御手段300は、メイン制御手段200から信号を入力し、演出装置70としてのスピーカー72、画像表示装置84、演出用ランプ78の作動を制御する。
【0037】
なお、特に図示していないが、メイン制御手段200を有するメイン基板と、サブ制御手段300を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御手段200は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御手段300は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
【0038】
メイン制御手段200及びサブ制御手段300は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
【0039】
本実施の形態に係る遊技機10では、
図14に示すように、通常に行われるノーマル遊技状態(RT0、RT1)が設けられている。このノーマル遊技状態(RT0、RT1)よりも再遊技役(リプレイ役)の当選確率が高く(或いは低く)設定されているRT遊技状態(リプレイタイム)が設けられている。これらの遊技は、メイン制御手段200により制御される。
【0040】
また、演出状態としてストップスイッチ50の押し順や当選図柄61等を報知することによって役に係る図柄61の組合せを有効ライン86上に揃って停止させるためのアシストをするアシストタイム(AT)状態が設けられている。
アシストタイム(AT)状態は、
図15に示すように、非許容区間通常状態(非アシストタイム(AT)状態)よりも遊技者に有利な遊技となるように形成されている。
【0041】
ここで、RT遊技状態で行われている遊技をリプレイタイム遊技(RT遊技)、AT状態で行われている遊技をアシストタイム遊技(AT遊技)としている。
AT遊技は、所定の開始条件を達成したときに開始可能であり、所定の終了条件を達成したときに終了可能に形成されている。具体的には、AT遊技は、AT移行抽選に当選した場合や、許容区間中に所定の条件を満たした場合に開始可能であり、所定の条件を満たすことにより終了可能なものである。なお、これらの開始条件や終了条件に限定されるものではなく、他の内容の条件に設定しても良いものである。
【0042】
(メイン制御手段200)
図3に示すように、メイン制御手段200は、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、払出制御手段240、遊技制御手段250、AT制御手段260、送信手段270の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。なお、AT制御手段260は、メイン制御手段200とサブ制御手段300との両方に分けて有するようにしても良い。
【0043】
以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62がすべて停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
メイン制御手段200は、遊技を制御するためのものであって、遊技を進行させるためのものである。以下、本実施の形態における遊技について説明する。
規定の賭け数(3枚)が設定されると、1本の有効ライン86(
図1参照)が設定される。なお、本実施の形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として3が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、マックスベットスイッチ34を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転停止から所定の時間(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべての回転リール62の回転が開始する。
【0044】
本実施の形態では、役として、大別すると、BE(ベル)、CH(チェリー)などの小役(メダルの払い出しを伴う役や、演出状態の移行の契機となる役)、再遊技(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役)、移行役(遊技状態の移行を伴う役)が設けられている。
回転リール62の回転開始後、所定の条件、本実施の形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後予め定められた速度に達すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
【0045】
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべての回転リール62の回転が停止する。
このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組合せが揃うと、当該図柄61の組合せに対応した処理が行われる。本実施の形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者に利益が付与されるように形成されている。例えば小役に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
【0046】
また、有効ライン86上に再遊技役(リプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
【0047】
(役抽選手段210)
役抽選手段210は、当選役を決定する役抽選を実行するものである。すなわち、役抽選手段210は、メイン制御手段200が備える手段であり、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役の当否抽選)を行うためのものである。
役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための抽選テーブルを、主な分類として遊技状態毎に、RT0用(
図6参照)、RT1用(
図7参照)、RT2用(
図8参照)、RT3(ボーナス内部中)用(
図9参照)、ボーナス遊技用(RBB1一般用、シフトRB1用、シフトRB2用)(
図10〜
図12参照)のそれぞれに対応して備えており、メイン制御手段200のROM上に記憶されている。
【0048】
役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。なお、役抽選手段210による処理は、後述するステップS11(
図21参照)において行われる。
【0049】
役抽選の当選確率は、複数段階、本実施の形態では、6段階(設定1〜設定6)設定されており、役抽選手段210は、複数段階の設定値毎に予め定められた抽選確率で当選か否かを決定する役抽選を行う。
そして、設定値毎の抽選確率は、役により、設定値によって抽選確率が変動するもの(設定差あり)と、変動しないもの(設定差なし)とが設けられている。
【0050】
(リール制御手段220)
リール制御手段220は、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50が停止操作されるときの順番(押し順)が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。リール制御手段220による処理は、後述するステップS12(
図21参照)において行われる。
【0051】
(停止図柄判定手段230)
停止図柄判定手段230は、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。なお、停止図柄判定手段230による処理は、後述するステップS13(
図21参照)において行われる。
【0052】
(払出制御手段240)
払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の処理を行うためのものである。払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されるとメダルの払い出しを行う。なお、払出制御手段240による処理は、後述するステップS14(
図21参照)において行われる。
【0053】
(遊技制御手段250)
遊技制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技制御手段250は、
図3に示すように、大別すると、ノーマル遊技制御手段251、RT制御手段252、ボーナス内部中制御手段253、ボーナス遊技制御手段254の各手段を有する。
【0054】
(ノーマル遊技制御手段251)
ノーマル遊技制御手段251は、「ノーマル遊技状態」の進行を制御するものである。ここで、「ノーマル遊技状態」は、後述するRT制御手段252による「RT遊技状態」(リプレイタイム遊技状態)以外の遊技状態をいい、
図14を用いて後述する「RT0」、「RT1」を含む。
【0055】
(RT制御手段252)
RT制御手段252は、「RT遊技状態」の進行を制御するものである。ここで、「RT遊技状態」は、
図14を用いて後述する「RT2」を含む。
【0056】
(ボーナス内部中制御手段253)
ボーナス内部中制御手段は、
図14を用いて後述する「RBB1内部当選状態」を制御するものである。
【0057】
(ボーナス遊技制御手段254)
ボーナス遊技制御手段254は、
図14を用いて後述する「ボーナス遊技状態」を制御するものである。
【0058】
(AT制御手段260)
AT制御手段260は、「AT状態」及び「ART状態」中の「AT」を制御するためのものである。そして、後述する演出制御手段320を用いてストップスイッチ50の押し順を報知させる演出等を実行させる。
「AT状態」は、いわゆる「アシストタイム」ともよばれ、当該「AT状態」に移行すると、当選した小役の押し順が報知される遊技(AT)が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄の組合せを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。また、「AT状態」は、本実施の形態では、メイン制御手段200側で制御され、このとき、メイン制御手段200側のRT制御手段252で制御される「RT遊技状態」に移行すると、「ART」状態となる。「ART」状態は、「RT遊技状態」で、且つ「AT状態」の遊技状態をいう。
【0059】
また、AT制御手段260は、CZ中に、予め定められた役に当選した場合に「AT状態」へ移行するか否かの抽選(AT移行抽選)を行い、当該AT移行抽選に当選した場合に、「AT状態」に移行する。
なお、「CZ」終了後、「AT状態」に移行することを報知する前兆状態を経てから「AT状態」へ移行するようにしても良い。
【0060】
(送信手段270)
送信手段270は、サブ制御手段300へ信号を送信するためのものである。
【0061】
(サブ制御手段300)
サブ制御手段300は、
図3に示すように、受信手段310及び演出制御手段320の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。なお、図示しないが、演出制御手段320が行うAT状態におけるストップスイッチ50の押し順の報知は、メイン制御手段200に別の手段を設け、メイン制御手段200が行うようにしても良い。
【0062】
以上の構成をもって、サブ制御手段300は、メイン制御手段200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
具体的には、サブ制御手段300は、演出用ランプ78を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、画像表示装置84を駆動するための液晶制御基板(図示せず)に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。
【0063】
(受信手段310)
受信手段310は、送信手段270からの信号を受信するものである。
【0064】
(演出制御手段320)
演出制御手段320は、遊技制御手段250及びAT制御手段260の状態により、
図15に示す各演出の状態の演出を制御するものである。
また、メイン制御手段200のAT制御手段260からストップスイッチ50の押し順を報知させるコマンドを受信した場合に当該ストップスイッチ50の押し順を報知させる演出等、を実行する。
【0065】
(役の図柄組合せについて)
つぎに、
図4を用いて、役抽選手段210により抽選される役の図柄組合せについて説明する。
具体的には、ボーナス役(RBB1)として、左回転リール64、中回転リール66、右回転リール68の順(以下同様)に、「R7、R7、R7」の図柄の組合せの役、第1特別役の一例であるシフトRB1役(RB1)として、「G7、G7、G7」の図柄の組合せの役、第2特別役の一例であるシフトRB2役(RB2)として、「BR、BR、BR」の図柄の組合せの役、再遊技役(RPC)として、「RP、RP、RP」などの図柄の組合せの役、小役(BE)として、「B1、B1、B1」の図柄の組合せの役、小役(ATA1)として、「R7、T1、T1」の図柄の組合せの役、小役(CH)として、「R7、R7、MD」の図柄の組合せの役が設けられている。
ここで、CH(チェリー)は、当選確率の低いいわゆるレア役に設定されている。
なお、役抽選手段210により抽選される役の種類と図柄の組合せについては、
図4に示すものに限定されない。
【0066】
つぎに、
図5を用いて、当選役グループと遊技状態(
図14参照)毎の抽選対象について説明する。
図5は、予め定められた複数種類の当選役グループを示し、各当選役グループは、1つの役又は複数の役の組合せから構成される。
そして、役抽選手段210は、役抽選によりいずれかの当選役グループが当選するか否かを決定している。
【0067】
そのため、当選役グループが複数の役から構成されている場合は、当選役グループの複数の役に同時に当選(重複して当選)していることとなる。また、役抽選の結果、いわゆる「ハズレ」は、いずれの当選役グループも当選しなかった場合を示している。
また、当選役グループは、ストップスイッチ50の押し順が設定されているものがあり、ストップスイッチ50の押し順によって成立(入賞)する役が異なるように設定されている。
【0068】
図5に示すように、当選役グループ「RBB1」には、「RBB1」が含まれ、
図14を用いて後述する遊技状態が、「RT0」、「RT1」、「RT2」の場合に抽選される。
また、当選役グループ「RB1」には、「RB1」が含まれ、遊技状態が、「RBB1一般状態」、「シフトRB1」、「シフトRB2」の場合に抽選される。
当選役グループ「左正解ベル1」には、「BE」、「ATA1」、「ATA4」が含まれ、遊技状態が、「RT0」、「RT1」、「RT2」、「RT3」、「RBB1一般状態」の場合に抽選される。そして、左ストップスイッチLが最初に停止操作された場合(左第一停止)に「BE」が入賞し、その他の場合は、「ATA1」、「ATA4」が入賞する。
【0069】
図6〜
図12を用いて、遊技状態と設定値とにおける抽選確率について説明する。
図6に示すように、例えば、遊技状態が「RT0」の場合で、設定値が「設定1」の場合は、当選役グループ「RBB1」が「327/65536」の確率(約1/200の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「327/65536」の確率(約1/200の当選確率)で抽選される。
すなわち、「RBB1」は設定値による差がない当選役グループである。
【0070】
同様に、設定値が「設定1」の場合は、当選役グループ「通常リプレイ」が「9500/65536」の確率(約1/7の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「9500/65536」の確率(約1/7の当選確率)で抽選される。
すなわち、「通常リプレイ」は設定値による差がない当選役グループである。
【0071】
図7に示すように、例えば、遊技状態が「RT1」の場合で、設定値が「設定1」の場合は、当選役グループ「昇格リプレイ」が「4369/65536」の確率(約1/15の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「4369/65536」の確率(約1/15の当選確率)で抽選される。
すなわち、「昇格リプレイ」は設定値による差がない当選役グループである。
【0072】
同様に、設定値が「設定1」の場合は、当選役グループ「特殊役」が「1000/65536」の確率(約1/60の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「1000/65536」の確率(約1/60の当選確率)で抽選される。
すなわち、「特殊役」は設定値による差がない当選役グループである。
【0073】
図8に示すように、例えば、遊技状態が「RT2」の場合で、設定値が「設定1」の場合は、当選役グループ「通常リプレイ」が「44000/65536」の確率(約1/1.5の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「44000/65536」の確率(約1/1.5の当選確率)で抽選される。
すなわち、「通常リプレイ」は設定値による差がない当選役グループである。
そして、「RT2」は、「RT0」(
図6参照)、「RT1」(
図7参照)に比べ、「通常リプレイ」の当選確率が高く設定されている。
【0074】
同様に、設定値が「設定1」の場合は、当選役グループ「左正解ベル1」が「1100/65536」の確率(約1/5の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「1100/65536」の確率(約1/5の当選確率)で抽選される。
すなわち、「左正解ベル1」は設定値による差がない当選役グループである。
【0075】
図9に示すように、例えば、遊技状態が「RT3」の場合で、設定値が「設定1」の場合は、当選役グループ「通常リプレイ」が「16000/65536」の確率(約1/4の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「16000/65536」の確率(約1/4の当選確率)で抽選される。
すなわち、「通常リプレイ」は設定値による差がない当選役グループである。
そして、「RT3」は、「RT0」(
図6参照)、「RT1」(
図7参照)に比べ、「通常リプレイ」の当選確率が高く設定され、ボーナス役(RBB1)に対応する図柄組合せが停止表示されるまで、メダルの消費を少なくしている。
【0076】
図10に示すように、例えば、遊技状態が「RBB1一般状態」の場合で、設定値が「設定1」の場合は、当選役グループ「シフトRB1」が「6553/65536」の確率(約1/10の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「6553/65536」の確率(約1/10の当選確率)で抽選される。
すなわち、「シフトRB1」は設定値による差がない当選役グループである。
【0077】
同様に、設定値が「設定1」の場合は、当選役グループ「シフトRB2」が「9362/65536」の確率(約1/7の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「4369/65536」の確率(約1/15の当選確率)で抽選される。
すなわち、「シフトRB2」は設定値による差がある当選役グループであり、設定値が高くなるほど、当選確率が低くなるように設定されている。
【0078】
図11に示すように、例えば、遊技状態が「シフトRB1状態」の場合で、設定値が「設定1」の場合は、当選役グループ「シフトRB1」が「6553/65536」の確率(約1/10の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「6553/65536」の確率(約1/10の当選確率)で抽選される。
すなわち、「シフトRB1」は設定値による差がない当選役グループである。
【0079】
同様に、設定値が「設定1」の場合は、当選役グループ「シフトRB2」が「9362/65536」の確率(約1/7の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「4369/65536」の確率(約1/15の当選確率)で抽選される。
すなわち、「シフトRB2」は設定値による差がある当選役グループであり、設定値が高くなるほど、当選確率が低くなるように設定されている。
【0080】
図12に示すように、例えば、遊技状態が「シフトRB2状態」の場合で、設定値が「設定1」の場合は、当選役グループ「シフトRB1」が「6553/65536」の確率(約1/10の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「6553/65536」の確率(約1/10の当選確率)で抽選される。
すなわち、「シフトRB1」は設定値による差がない当選役グループである。
【0081】
同様に、設定値が「設定1」の場合は、当選役グループ「シフトRB2」が「9362/65536」の確率(約1/7の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「4369/65536」の確率(約1/15の当選確率)で抽選される。
すなわち、「シフトRB2」は設定値による差がある当選役グループであり、設定値が高くなるほど、当選確率が低くなるように設定されている。
【0082】
また、上述した
図6〜
図12に示す抽選確率を役毎に割り当てられた乱数値の範囲に当てはめた
図13を用いて説明する。
「RT1」の場合は、設定値を問わず、「通常リプレイ」、「昇格リプレイ」、「押し順正解9枚役」(左正解ベル1〜4、中正解ベル1〜4、右正解ベル1〜4)に当選しやすいことが分かる。
【0083】
「RBB一般状態」の場合は、設定1の場合は、「押し順正解9枚役」(左正解ベル1〜4、中正解ベル1〜4、右正解ベル1〜4)、「シフトRB1」、「シフトRB2」に当選しやすいことが分かり、設定6の場合は、「押し順正解9枚役」(左正解ベル1〜4、中正解ベル1〜4、右正解ベル1〜4)、「シフトRB1」、「シフトRB2」に当選しやすいことが分かるが、設定1に比べ、「シフトRB2」に当選しにくいことが分かる。
また、遊技状態が「シフトRB1状態」、「シフトRB2状態」の場合は、「シフトRB1」、「シフトRB2」は、全小役と同時に当選することが分かる。なお、本実施の形態では、「全小役」に対応する図柄組合せが優先的に停止表示されるように設定されている。そのため、「シフトRB1状態」、「シフトRB2状態」では、「シフトRB1」、「シフトRB2」は、役抽選により当選しても対応する図柄が停止表示されず、「全小役」が停止表示されるため、遊技者は「シフトRB1」と「シフトRB2」とのいずれの種類のシフトRBが当選したかは分からないようにしている。
【0084】
(
図14を用いた遊技状態の説明)
つぎに、
図14を用いて「遊技状態」について説明する。
「遊技状態」は、メイン制御手段200により管理され、
図14に示すように、大別すると、「ノーマル遊技状態」、「RT遊技状態」、「RBB1内部当選状態」、「ボーナス遊技」がある。「RT」は、いわゆる「リプレイタイム」の略語であり、「RT遊技状態」に移行すると、再遊技役に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が高くなる。
【0085】
「ノーマル遊技状態」は、ノーマル遊技制御手段251により制御され、「RT0」と、「RT1」とがある。
「RT0」は、工場出荷時、設定変更後、ボーナス遊技状態終了後に滞在する遊技状態である。
「RT0」から「RT1」には、RT1移行図柄であるAT役こぼし図柄、いわゆるベルこぼし図柄を停止表示させた時に移行する。ここで「AT役こぼし図柄」とは、図示しないが、例えば、中第一停止が正解の中正解ベル1に当選し、押し順不正解(ストップスイッチ50を左第一操作または右第一操作)した際に停止表示される図柄である。「RT0」では押し順が報知されず、遊技者は基本的にはストップスイッチ50を左第一停止で操作することが多い。この場合、例えば中第一停止が正解の中正解ベル1当選時にはAT役こぼし図柄が停止表示され、「RT1」に移行することとなる。
【0086】
「RT遊技状態」は、RT制御手段252により制御され、「ノーマル遊技状態」より再遊技役への当選確率の高い「RT2」がある。
ここで、「ノーマル遊技状態」から「RT遊技状態」、具体的には、「RT1」から「RT2」には、RT2移行図柄、いわゆる昇格リプレイ図柄を停止表示させた時に移行する。本実施の形態では、昇格リプレイ当選時に
図4に示す、RTT1〜RTT9のいずれかの図柄組合せが停止表示された場合に移行する。
【0087】
また、「RT2」においてAT役こぼし図柄などのRT1移行図柄を停止表示させると「RT1」に移行する。ここで「AT役こぼし図柄」とは、上述したとおり、例えば、中第一停止が正解の中正解ベル1に当選し、押し順不正解(ストップスイッチ50を左第一操作または右第一操作)した際に停止表示される図柄である。例えば、「RT2」において遊技状態が
図15のART遊技では押し順が報知されるが、AT遊技が終了すると、押し順が報知されず、遊技者は基本的にはストップスイッチ50を左第一停止で操作することが多い。この場合、例えば中第一停止が正解の中正解ベル1当選時にはAT役こぼし図柄が停止表示され、「RT1」に移行することとなる。
【0088】
「RBB1内部当選状態」は、ボーナス内部中制御手段253により制御され、ボーナス移行役、本実施の形態では、役抽選によりRBB1に当選した場合に移行するボーナス役のフラグが立った状態であり、RBB1に対応した図柄の組合せを揃えることで「ボーナス遊技状態」へ移行する。
【0089】
「ボーナス遊技状態」は、ボーナス遊技制御手段254により制御され、「ボーナス図柄」(ボーナス役に対応した図柄61の組合せ)を揃えることで移行する。
「ボーナス遊技状態」は、本実施の形態では、RBBであり、所定の枚数、例えば200枚を超えるメダルの払い出しで終了し、その後、「RT0」を経由して「RT1」に移行する。
【0090】
「ボーナス遊技状態」には、「RBB1一般状態」、「シフトRB1状態」、「シフトRB2状態」とがある。
(RBB1一般状態)
「RBB1一般状態」は、「シフトRB1状態」、「シフトRB2状態」を除いた状態であり、上述したように、200枚を超えるメダルの払い出しで終了する。
なお、後述するように、本実施の形態では、「ボーナス遊技」へ移行した場合は、「許容区間」へ移行するため、押し順ベルに当選した場合は、押し順ナビが実行される。
【0091】
(シフトRB1状態)
「シフトRB1状態」は、第1特別遊技状態の一例であって、「RBB1一般状態」において、「RB1」に当選し、「RB1」に対応する図柄組合せが停止表示されることにより移行する状態であり、所定の終了条件の成立、本実施の形態では、8回の入賞、又は12回の遊技により終了し、「RBB1一般状態」に移行する。
また、8回の入賞、又は12回の遊技を消化する前に、ボーナス遊技状態の終了条件である200枚を超えるメダルの払い出しがあった場合は、途中で終了する。
なお、「RBB1一般状態」から「シフトRB1状態」への移行や、「シフトRB1状態」に関しては、図を用いて後述する。
【0092】
(シフトRB2状態)
「シフトRB2状態」は、第2特別遊技状態の一例であって、「RBB1一般状態」において、「RB2」に当選し、「RB2」に対応する図柄組合せが停止表示されることにより移行する状態であり、所定の終了条件の成立、本実施の形態では、8回の入賞、又は12回の遊技により終了し、「RBB1一般状態」に移行する。
また、8回の入賞、又は12回の遊技を消化する前に、ボーナス遊技状態の終了条件である200枚を超えるメダルの払い出しがあった場合は、途中で終了する。
なお、「RBB1一般状態」から「シフトRB2状態」への移行や、「シフトRB2状態」に関しては、図を用いて後述する。
【0093】
(
図15を用いた許容区間の説明)
つぎに、図を用いて、許容区間について説明する。
図に示すように、「非許容区間」、「許容区間」がある。
(非許容区間)
「非許容区間」は、「許容区間」を除いた区間であり、役抽選により予め定められた押し順でストップスイッチ50の操作がされた場合に入賞となる押し順役に当選した場合に、当該押し順を遊技者に報知不可能な区間である。
「非許容区間」としては、「非許容区間通常状態」がある。
なお、「非許容区間」の種類や数は、上述したものに限定されない。
【0094】
(非許容区間通常状態)
「非許容区間通常状態」は、後述する「許容区間」における「許容区間通常状態」、「ART状態」などの特殊な状態を除いた状態である。
この「非許容区間通常状態」は
図14の「RT0」、「RT1」(主として「RT1」)の遊技状態の演出状態である。
【0095】
(許容区間)
「許容区間」は、「非許容区間」から移行可能であり、当該押し順を遊技者に報知可能な区間である。
「許容区間」としては、「許容区間通常状態」、「ART準備状態」と「ART状態」を含む「AT状態」がある。
なお、「許容区間」の種類や数は、上述したものに限定されない。
【0096】
(許容区間通常状態)
「許容区間通常状態」は、「非許容区間」から「許容区間」に移行した場合に、ボーナス遊技状態への移行を契機とした許容区間への移行を除き、最初に滞在する状態である。
「非許容区間」から「許容区間」、具体的には、「非許容区間通常状態」から「許容区間通常状態」へは、役抽選により、契機となる役、本実施の形態では、CH(チェリー)に当選した場合に行われる許容区間移行抽選に当選することにより次の遊技から移行する。
なお、許容区間への移行は、移行抽選の契機となる役に当選した場合に、当該役に予め定められた抽選確率で行う場合に限定されず、所定の役に当選した場合には許容区間移行抽選を行うことなく、移行が決定するようにしても良い。
【0097】
また、所定の役に当選した場合に許容区間移行抽選を行うことなく移行が決定する場合には、例えば「C1(チェリー1)」と「C2(チェリー2)」との同種の図柄(チェリー)が割り当てられた組合せの役の一方を当該所定の役に割り当て、他方の役では許容区間への移行が決定しないようにしても良い。例えば、「C1(チェリー1)」と「C2(チェリー2)」の合算の抽選値の数値範囲が「1000」である場合、「C1(チェリー1)」の数値範囲を「700」、「C2(チェリー2)」の数値範囲を「300」とし、「C1(チェリー1)」に当選したときは許容区間へ移行せず、「C2(チェリー2)」に当選したときは許容区間へ移行するようにする。
これにより、図柄が似ているため、当選した役を一見しただけでは許容区間への移行が決定しているか分かり難くすることができ、遊技者の興趣を次遊技まで持ち越すことが可能となる。
【0098】
ここで、移行抽選の契機となる役、本実施の形態ではCH(チェリー)を含む当選役グループ「特殊役」の抽選確率は、上述したように、設定値による差がないように設定されている(
図7参照)。
すなわち、設定値1の場合であっても、設定値6であっても同じ抽選確率(1000/65536)で抽選されるようにされている。
【0099】
なお、「非許容区間」から「許容区間」へは、移行抽選の契機となる役に当選した際に行われる許容区間移行抽選に当選した場合に移行する場合に限定されず、役抽選により予め定められた役に当選すると許容区間移行抽選をすることなく、「許容区間」への移行が決定されるようにしても良い。
【0100】
また、本実施の形態では、ボーナス役である「RBB1」に入賞し、「ボーナス遊技状態」(
図14参照)に移行した場合は、「非許容区間」から「許容区間」へ移行するようにしている。
ここで、ボーナス役である「RBB1」の抽選確率は、上述したように、設定値による差がないように設定されている(
図6〜
図9参照)。
すなわち、設定値1の場合であっても、設定値6であっても同じ抽選確率(327/65536)で抽選されるようにされている。
【0101】
「許容区間通常状態」から「AT状態」へは、
図16〜
図20を用いて後述するが、シフトRB1中RB1内部当選状態中に行われる、特殊遊技状態に関する処理の一例であるAT移行抽選(ナビ抽選)に当選することで移行する。
ここで、AT移行抽選(ナビ抽選)は、所定の抽選確率で行われるが、かかる抽選確率は、設定値による差がないようにされている。
また、特殊遊技状態に関する処理には、AT移行抽選(ナビ抽選)に限定されず、AT状態へ移行した後に、当該AT状態の遊技期間を上乗せすることや、AT状態を継続させること、当該AT状態の遊技期間を上乗せさせるか否かの抽選や、AT状態を継続させるか否かの抽選であっても良いし、又、AT状態へ高確率で移行するいわゆるチャンスゾーンなどへの移行や当該チャンスゾーンへの移行抽選などであっても良い。また、AT状態への移行が決定した場合の当該AT状態の遊技期間を決定する処理などであっても良い。
【0102】
「AT状態」の状態としては、「ART準備状態」、「ART状態」がある。
(ART準備状態)
「ART準備状態」は、遊技状態が、
図14の「RT1」である場合の「AT状態」であり、「RT1」で、「RT2」へ移行する役である昇格リプレイ(RTT1〜RTT9)に当選した場合には、当該昇格リプレイに対応したストップスイッチ50の押し順が報知される。そして、当該報知に従ってストップスイッチ50が操作された場合には、RT2移行図柄、いわゆる昇格リプレイ図柄が停止表示され、遊技状態が「RT2」に移行し、「ART状態」に移行する。
【0103】
(ART状態)
「ART状態」は、役抽選により特定役に当選した時に、特定役に対応する遊技者に有利となるストップスイッチ50の操作態様を遊技者に報知する特殊遊技状態の一例であり、非許容区間通常状態や許容区間通常状態より遊技者に有利な状態である。
「ART状態」に移行すると、当選した小役の押し順が報知される遊技(AT)が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役や再遊技役の図柄の組合せを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。
そして、「AT状態」と、
図14の遊技状態の「RT」とを合わせて、ART状態となる。
【0104】
「AT状態」は、所定の遊技期間、本実施の形態では、1セット当たり50ゲームを消化することを終了条件とする遊技である。そして、50ゲーム消化時に、AT制御手段260によりAT継続抽選が行われ、当該AT継続抽選に当選した場合は、再度1セット当たり50ゲームのAT状態が継続され、AT継続抽選に当選しなかった場合は、「AT状態」を終了させ、「非許容区間通常状態」へ戻る。「AT状態」が終了すると、ストップスイッチ50の押し順の報知が終了され、これに伴い、RT1移行図柄を表示した場合に、遊技状態が「RT1」に移行し、「RT」が終了する。すなわち、RT1移行図柄は、左第一停止、中第一停止が不正解の役に当選し、押し順「不正解」(ストップスイッチ50を左第一停止、中第一停止で操作)した際に停止表示される図柄61である。ATが終了しているため押し順の報知が行われず、遊技者はストップスイッチ50を左第一停止で操作するため、ベル役に当選してもRT1移行図柄が停止表示され、「RT1」に移行する。
なお、「AT状態」のゲーム数を消化する前に、「許容区間」の開始から1500ゲーム消化していた場合は、「AT状態」のゲーム数の消化を待たずに「AT状態」を終了し、「非許容区間」へ移行する。
【0105】
つぎに、
図16〜
図20を用いて、ボーナス遊技状態中のAT移行抽選(ナビ抽選)の流れについて説明する。
図16は、ボーナス遊技状態終了後、AT状態へ移行する場合の一例を示すものである。
具体的には、まず、ノーマル遊技状態中の3ゲーム目に、ボーナス役であるRBB1に当選と同時に、当該RBB1の図柄の組合せが停止表示されることで、次のゲームにおいてノーマル遊技状態からボーナス遊技状態へ移行する。
かかる移行に伴い、上述したように、ボーナス役の図柄の組合せが停止表示された次のゲームにおいて、非許容区間から許容区間へ移行する。
【0106】
そして、ボーナス遊技状態のRBB1一般状態が開始され、RBB1一般状態において
図10に示す抽選確率に基づいて、役抽選が行われる。
図中のXゲーム目に、役抽選によりRB1を含む当選役グループ「シフトRB1」に当選し、RB1の図柄が停止表示されることで、RBB1一般状態からシフトRB1状態へ移行する。
【0107】
かかるシフトRB1状態中の、8回の入賞又は12回の遊技を消化するまで、例えばX+2ゲーム目に、再度、役抽選によりRB1を含む当選役グループ「シフトRB1」に当選することで、シフトRB1状態中のシフトRB1中RB1内部当選状態に移行する。しかしながら、「シフトRB1」は全小役と同時当選するため全小役が停止表示されることとなり、遊技者はいずれの種類の「シフトRB」が当選したかは分からず、期待感を持続させることができる。
そして、シフトRB1中RB1内部当選状態中に、特殊遊技状態に関する処理として遊技者にとって有利となり得る処理の一例としてAT移行抽選(ナビ抽選)が行われる。
なお、ここで、内部当選状態中には、「シフトRB1」に当選した当該遊技も含まれる。
【0108】
AT移行抽選(ナビ抽選)に当選した場合は、ボーナス遊技状態終了後、AT準備状態へ移行する。
一方、図示しないが、シフトRB1状態中の、8回の入賞又は12回の遊技を消化するまでに、AT移行抽選(ナビ抽選)に当選しなかった場合は、ボーナス遊技状態終了後、AT状態へ移行せずに、許容区間から非許容区間へ移行する。
すなわち、本実施の形態は、ボーナス遊技状態中にRB1に当選し、当該RB1の当選により移行するシフトRB1状態中に、再度RB1に当選することにより、当該シフトRB1状態が終了するまでAT移行抽選(ナビ抽選)が可能となるものである。
【0109】
なお、本例は、ノーマル遊技状態から直接ボーナス遊技状態へ移行する場合を例に挙げて説明した、この場合に限定されず、RBB1内部当選状態を経由してボーナス遊技状態へ移行する場合もある。
なお、「シフトRB1状態」中に、当選役グループ「シフトRB1」に当選した場合は、AT状態へ移行するか否かの期待感を与える演出やAT状態への移行の当落告知演出が行われる前兆を経由した後にART準備状態へ移行するようにしても良い。これは、「シフトRB1」に当選しても、「シフトRB1」は全小役と同時当選するため全小役が停止表示されることとなり、遊技者は「シフトRB1」が当選したかが分からないため、当該前兆でAT状態への移行に期待感を持続させるためである。
【0110】
図17は、AT移行抽選(ナビ抽選)が行われないため、ボーナス遊技状態終了後、AT状態へ移行しない場合の一例を示すものである。
具体的には、まず、ノーマル遊技状態中の3ゲーム目に、ボーナス役であるRBB1に当選と同時に、当該RBB1の図柄の組合せが停止表示されることで、次のゲームにおいてノーマル遊技状態からボーナス遊技状態へ移行する。
かかる移行に伴い、上述したように、ボーナス役の図柄の組合せが停止表示された次のゲームにおいて、非許容区間から許容区間へ移行する。
【0111】
そして、ボーナス遊技状態のRBB1一般状態が開始され、RBB1一般状態において
図10に示す抽選確率に基づいて、役抽選が行われる。
図中のXゲーム目に、役抽選によりRB2を含む当選役グループ「シフトRB2」に当選し、RB2の図柄が停止表示されることで、RBB1一般状態からシフトRB2状態へ移行する。
【0112】
かかるシフトRB2状態中の、8回の入賞又は12回の遊技を消化するまで、例えばX+2ゲーム目に、再度、役抽選によりRB2を含む当選役グループ「シフトRB2」に当選することで、シフトRB2状態中のシフトRB2中RB2内部当選状態に移行する。しかしながら、「シフトRB2」は全小役と同時当選するため全小役が停止表示されることとなり、遊技者はいずれの種類の「シフトRB」が当選したかは分からず、期待感を持続させることができる。
そして、シフトRB2中RB2内部当選状態中は、特殊遊技状態に関する処理として遊技者にとって有利となり得る処理の一例としてのAT移行抽選(ナビ抽選)を行わない。
【0113】
すなわち、
図10に示すように、シフトRB2状態への移行の契機となった「シフトRB2」は、設定値による差がある当選役グループであり、AT移行抽選(ナビ抽選)が行われないように設定されている。
ここで、「AT移行抽選(ナビ抽選)が行われないように設定されている」には、AT移行抽選(ナビ抽選)が行われないように規制手段等を備えることで抽選が行われないようにする場合や、AT移行抽選(ナビ抽選)処理自体が行われない場合が含まれる。
なお、AT移行抽選(ナビ抽選)が行われないように設定されている場合に限定されず、AT移行抽選(ナビ抽選)は行われるが、抽選確率を「0%」に設定することで、AT移行抽選(ナビ抽選)に当選しないようにしても良い。
そのため、ボーナス遊技状態の終了に伴い、許容区間から非許容区間へ移行する。
【0114】
なお、本例は、ノーマル遊技状態から直接ボーナス遊技状態へ移行する場合を例に挙げて説明した、この場合に限定されず、RBB1内部当選状態を経由してボーナス遊技状態へ移行する場合もある。
なお、「シフトRB2状態」中に、当選役グループ「シフトRB2」に当選した場合は、AT状態へ移行するか否かの期待感を与える演出やAT状態への移行の当落告知演出が行われる前兆を経由した後にノーマル遊技状態へ移行するようにしても良い。これは、「シフトRB2」に当選しても、「シフトRB2」は全小役と同時当選するため全小役が停止表示されることとなり、遊技者は「シフトRB2」が当選したかが分からないため、当該前兆でAT状態への移行に期待感を持続させるためである。
【0115】
図18は、AT移行抽選(ナビ抽選)が行われないため、ボーナス遊技状態終了後、AT状態へ移行しない場合の一例を示すものである。
具体的には、まず、ノーマル遊技状態中の3ゲーム目に、ボーナス役であるRBB1に当選と同時に、当該RBB1の図柄の組合せが停止表示されることで、次のゲームにおいてノーマル遊技状態からボーナス遊技状態へ移行する。
かかる移行に伴い、上述したように、ボーナス役の図柄の組合せが停止表示された次のゲームにおいて、非許容区間から許容区間へ移行する。
【0116】
そして、ボーナス遊技状態のRBB1一般状態が開始され、RBB1一般状態において
図10に示す抽選確率に基づいて、役抽選が行われる。
図中のXゲーム目に、役抽選によりRB2を含む当選役グループ「シフトRB2」に当選し、RB2の図柄が停止表示されることで、RBB1一般状態からシフトRB2状態へ移行する。
【0117】
かかるシフトRB2状態中の、8回の入賞又は12回の遊技を消化するまで、例えばX+2ゲーム目に、役抽選によりRB1を含む当選役グループ「シフトRB1」に当選することで、シフトRB2状態中のシフトRB2中RB1内部当選状態に移行する。しかしながら、「シフトRB1」は全小役と同時当選するため全小役が停止表示されることとなり、遊技者はいずれの種類の「シフトRB」が当選したかは分からず、期待感を持続させることができる。
そして、シフトRB2中RB1内部当選状態中は、特殊遊技状態に関する処理として遊技者にとって有利となり得る処理の一例としてのAT移行抽選(ナビ抽選)を行わない。
すなわち、「シフトRB1」に当選してシフトRB2中RB1内部当選状態に移行したとしても、
図10に示すように、シフトRB2状態への移行の契機となった「シフトRB2」は、設定値による差がある当選役グループであり、AT移行抽選(ナビ抽選)が行われないように設定されている。
そのため、ボーナス遊技状態の終了に伴い、許容区間から非許容区間へ移行する。
【0118】
なお、本例は、ノーマル遊技状態から直接ボーナス遊技状態へ移行する場合を例に挙げて説明した、この場合に限定されず、RBB1内部当選状態を経由してボーナス遊技状態へ移行する場合もある。
【0119】
図19は、AT移行抽選(ナビ抽選)が行われないため、ボーナス遊技状態終了後、AT状態へ移行しない場合の一例を示すものである。
具体的には、まず、ノーマル遊技状態中の3ゲーム目に、ボーナス役であるRBB1に当選と同時に、当該RBB1の図柄の組合せが停止表示されることで、次のゲームにおいてノーマル遊技状態からボーナス遊技状態へ移行する。
かかる移行に伴い、上述したように、ボーナス役の図柄の組合せが停止表示された次のゲームにおいて、非許容区間から許容区間へ移行する。
【0120】
そして、ボーナス遊技状態のRBB1一般状態が開始され、RBB1一般状態において
図10に示す抽選確率に基づいて、役抽選が行われる。
図中のXゲーム目に、役抽選によりRB1を含む当選役グループ「シフトRB1」に当選し、RB1の図柄が停止表示されることで、RBB1一般状態からシフトRB1状態へ移行する。
【0121】
かかるシフトRB1状態中の、8回の入賞又は12回の遊技を消化するまで、例えばX+2ゲーム目に、役抽選によりRB2を含む当選役グループ「シフトRB2」に当選することで、シフトRB1状態中のシフトRB1中RB2内部当選状態に移行する。しかしながら、「シフトRB2」は全小役と同時当選するため全小役が停止表示されることとなり、遊技者はいずれの種類の「シフトRB」が当選したかは分からず、期待感を持続させることができる。
そして、シフトRB1中RB2内部当選状態中は、特殊遊技状態に関する処理として遊技者にとって有利となり得る処理の一例としてのAT移行抽選(ナビ抽選)を行わない。
すなわち、
図10に示すように、シフトRB1中RB2内部当選状態への移行の契機となった「シフトRB2」は、設定値による差がある当選役グループであり、AT移行抽選(ナビ抽選)が行われないように設定されている。
そのため、ボーナス遊技状態の終了に伴い、許容区間から非許容区間へ移行する。
【0122】
なお、本例は、ノーマル遊技状態から直接ボーナス遊技状態へ移行する場合を例に挙げて説明した、この場合に限定されず、RBB1内部当選状態を経由してボーナス遊技状態へ移行する場合もある。
【0123】
図20は、ボーナス遊技状態終了後、AT状態へ移行する場合の一例を示すものであり、ボーナス遊技状態中に、シフトRB1状態やシフトRB2状態に複数回移行する一例を示すものである。
具体的には、まず、ノーマル遊技状態中の3ゲーム目に、ボーナス役であるRBB1に当選と同時に、当該RBB1の図柄の組合せが停止表示されることで、次のゲームにおいてノーマル遊技状態からボーナス遊技状態へ移行する。
かかる移行に伴い、上述したように、ボーナス役の図柄の組合せが停止表示された次のゲームにおいて、非許容区間から許容区間へ移行する。
【0124】
そして、ボーナス遊技状態のRBB1一般状態が開始され、RBB1一般状態において
図10に示す抽選確率に基づいて、役抽選が行われる。
図中の例えば、6ゲーム目において、役抽選によりRB1を含む当選役グループ「シフトRB1」に当選し、RB1の図柄が停止表示されることで、RBB1一般状態からシフトRB1状態(1回目)へ移行する。
【0125】
かかるシフトRB1状態(1回目)中の、8回の入賞又は12回の遊技を消化するまで、例えば8ゲーム目に、再度、役抽選によりRB1を含む当選役グループ「シフトRB1」に当選することで、シフトRB1状態中のシフトRB1中RB1内部当選状態に移行する。しかしながら、「シフトRB1」は全小役と同時当選するため全小役が停止表示されることとなる。
そして、シフトRB1中RB1内部当選状態中に、特殊遊技状態に関する処理として遊技者に有利となり得る処理の一例としてAT移行抽選(ナビ抽選)が行われる。
【0126】
AT移行抽選(ナビ抽選)に当選した場合は、ボーナス遊技状態終了後、AT状態へ移行する権利を獲得(ストック)する。
その後、シフトRB1状態の、8回の入賞又は12回の遊技を消化することで、RBB1一般状態に移行する。
RBB1一般状態を1遊技実行した後、シフトRB1状態中である8ゲーム目に当選した「シフトRB1」に基づいて、再度、シフトRB1状態(2回目)へ移行する。
【0127】
かかるシフトRB1状態(2回目)中の、8回の入賞又は12回の遊技を消化するまで、例えばX+3ゲーム目に、再度、役抽選によりRB1を含む当選役グループ「シフトRB1」に当選することで、シフトRB1状態中のシフトRB1中RB1内部当選状態に移行する。しかしながら、「シフトRB1」は全小役と同時当選するため全小役が停止表示されることとなる。
そして、シフトRB1中RB1内部当選状態中に、特殊遊技状態に関する処理として遊技者に有利となり得る処理の一例としてAT移行抽選(ナビ抽選)が行われる。
【0128】
AT移行抽選(ナビ抽選)に当選した場合は、ボーナス遊技状態終了後、AT状態へ移行する権利を獲得(ストック)する。
その後、シフトRB1状態の、8回の入賞又は12回の遊技を消化することで、RBB1一般状態に移行する。
RBB1一般状態を1遊技実行した後、シフトRB1状態中であるX+3ゲーム目に当選した「シフトRB1」に基づいて、再度、シフトRB1状態(3回目)へ移行する。
【0129】
かかるシフトRB1状態(3回目)中の、8回の入賞又は12回の遊技を消化するまで、例えばY+4ゲーム目に、役抽選によりRB2を含む当選役グループ「シフトRB2」に当選することで、シフトRB1状態中のシフトRB1中RB2内部当選状態に移行する。しかしながら、「シフトRB2」は全小役と同時当選するため全小役が停止表示されることとなる。
そして、シフトRB1中RB2内部当選状態中は、特殊遊技状態に関する処理の一例としてのAT移行抽選(ナビ抽選)を行わない。
すなわち、
図10に示すように、シフトRB1中RB2内部当選状態への移行の契機となった「シフトRB2」は、設定値による差がある当選役グループであり、AT移行抽選(ナビ抽選)が行われないように設定されている。
【0130】
本一例では、ボーナス遊技状態中に、2回のAT状態へ移行する権利を獲得(ストック)しているため、1回分のAT状態へ移行する権利を行使して、ボーナス遊技状態終了後、AT準備状態へ移行する。
そして、1回のAT状態の終了後、残りの1回分のAT状態へ移行する権利を行使して、再度、AT状態を開始する。
【0131】
(
図21を用いた遊技の基本的な流れの説明)
図21に示すフローチャートに基づいて、メイン制御手段200が1回の遊技毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
【0132】
ステップS10において、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、メイン制御手段200により、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS11に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップS10となる。
【0133】
なお、このステップS10の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御手段200により、当該遊技の賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数(3枚)に達しているか否かの判定が行われる。
【0134】
ステップS11において、役抽選手段210により、役抽選処理が行われる。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御手段200からサブ制御手段300へ送信される。役抽選処理が終了すると、次のステップS12に進む。
【0135】
ステップS12において、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理が行われる。回転リール62が所定の回転速度に達した後、メイン制御手段200により、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、リール制御手段220により、各回転リール62の回転が停止させられる。このときのストップスイッチ50(左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチR)の当選役に対応する押し順は、メイン制御手段200に形成された所定の記憶領域に記憶されると共に、その後の処理にて読み出される。
【0136】
また、すべての停止操作終了後、メイン制御手段200の送信手段270からサブ制御手段300の受信手段310へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。そして、すべての回転リール62の回転変動処理が終了すると、次のステップS13に進む。
ステップS13において、停止図柄判定手段230により、有効ライン86上の図柄61の組合せに対して所定の役の図柄61の組合せが揃っているか否かの入賞等の判定処理が行われる。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御手段200からサブ制御手段300へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS14に進む。
【0137】
ステップS14において、払出制御手段240により、停止図柄判定手段230の判定結果に対応した払出処理等が行われる。なお、判定結果、払出が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理が終了する。
【0138】
以上のように、本実施の形態では、以下の効果を奏する。
すなわち、本実施の形態では、ボーナス遊技状態からAT状態に移行するか否かを察知し難くし、ボーナス遊技状態における期待感を持続させる遊技機を提供することができる。
【0139】
本実施の形態では、さらに、特別遊技状態の種類がシフトRB1状態であるかシフトRB2状態であるかと、当選した特別役の種類がRB1であるかRB2であるかとで、特殊遊技状態に関するする処理としてAT移行抽選(ナビ抽選)を行う場合と、行わない場合とを分けることが可能となり、より一層、特殊遊技状態に移行するか否かを察知し難くし、より一層、ボーナス遊技状態における期待感を持続させることが可能な遊技機を提供することができる。
【0140】
本実施の形態では、さらに、設定値によって第2特別役であるRB2に当選する確率を変えることで、設定値により特殊遊技状態に関する処理としてAT移行抽選(ナビ抽選)を行うか否かの差を設けることが可能な遊技機を提供することができる。
【0141】
本実施の形態では、さらに、設定値による当選確率に差がない役である第1特別役であるRB1に当選した場合は、遊技者にとって有利な処理として、AT移行抽選(ナビ抽選)が行われ、設定値による当選確率の差がある役である第2特別役であるRB2に当選した場合は、特殊遊技状態に関する処理が行われないようにすることが可能な遊技機を提供することができる。
すなわち、例えば、設定値が高いほど、第2特別役の当選確率を下げることで、第2特別役に当選することなく、第1特別役に当選する可能性を上げることができ、遊技者に有利となり得る処理に設定値による差を設けることが可能となる。
【0142】
本実施の形態では、さらに、ボーナス遊技状態に移行した場合は、許容区間に移行することが可能な遊技機を提供することができる。
【0143】
(第2の実施の形態)
つぎに、第2の実施の形態について
図22〜
図30を用いて説明する。
上述した、第1の実施の形態は、ボーナス遊技状態に、シフトRB状態として、シフトRB1状態とシフトRB2状態との2個設け、ボーナス遊技状態中にシフトRB1状態に移行するRB1とシフトRB2状態に移行するRB2とが設定されているが、第2の実施の形態では、シフトRB状態としてシフトRB1状態の1個のみ設け、ボーナス遊技状態中にシフトRB1状態に移行する役として、RB1が設定され、当該RB1と同時当選する小役を異ならせることで特殊遊技状態に関する処理を異ならせている点で異なるようになっている。
なお、上述した第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明し、重複する部分については説明を簡略又は省略する。
【0144】
(役の図柄組合せについて)
つぎに、
図22を用いて、役抽選手段210により抽選される役の図柄組合せについて説明する。
具体的には、特別役の一例であるシフトRB役(RB1)として、「RP、RP、BE」の図柄の組合せの役などが設けられている。
【0145】
つぎに、
図23を用いて、当選役グループと遊技状態(
図14参照)毎の抽選対象について説明する。
図23は、予め定められた複数種類の当選役グループを示し、各当選役グループは、1つの役又は複数の役の組合せから構成される。
そして、役抽選手段210は、役抽選によりいずれかの当選役グループが当選するか否かを決定している。
【0146】
そのため、当選役グループが複数の役から構成されている場合は、当選役グループの複数の役に同時に当選(重複して当選)していることとなる。また、役抽選の結果、いわゆる「ハズレ」は、いずれの当選役グループも当選しなかった場合を示している。
また、当選役グループは、ストップスイッチ50の押し順が設定されているものがあり、ストップスイッチ50の押し順によって成立(入賞)する役が異なるように設定されている。
【0147】
図23に示すように、当選役グループ「通常リプレイ1」には、「RPC1」が含まれ、「通常リプレイ2」には、「RPC1」、「RPC2」が含まれ、「通常リプレイ3」には、「RPC1」、「RPC3」が含まれる。そして、遊技状態が、「RBB1一般状態」においても抽選される。
【0148】
そして、本実施の形態では、第1特別役の一例が、「RB1+通常リプレイ1」(
図24〜
図30参照)であり、当該「RB1+通常リプレイ1」が第1の実施の形態における「シフトRB1」に相当する。また、第2特別役の一例が、「RB1+通常リプレイ1+通常リプレイ2」(
図24〜
図30参照)であり、当該「RB1+通常リプレイ1+通常リプレイ2」が第1の実施の形態における「シフトRB2」に相当する。
ここで、「RB1+通常リプレイ1」は、「RB1」の当選役グループと「通常リプレイ1」の当選役グループが同時に当選しており、「RB1+通常リプレイ1+通常リプレイ2」は、「RB1」の当選役グループと「通常リプレイ1」の当選役グループと「通常リプレイ2」の当選役グループとが同時に当選している。
【0149】
図24〜
図29を用いて、遊技状態と設定値とにおける抽選確率について説明する。
図24に示すように、例えば、遊技状態が「RT0」の場合で、設定値が「設定1」の場合は、当選役「RBB1」が「327/65536」の確率(約1/200の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「327/65536」(約1/200の当選確率)の確率で抽選される。
すなわち、「RBB1」は設定値による差がない当選役である。
【0150】
同様に、設定値が「設定1」の場合は、当選役「通常リプレイ1」が「11000/65536」の確率(約1/6の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「11000/65536」の確率(約1/6の当選確率)で抽選される。
すなわち、「通常リプレイ1」は設定値による差がない当選役である。
【0151】
同様に、設定値が「設定1」の場合は、当選役「通常リプレイ1+通常リプレイ2」が「15715/65536」の確率(約1/4.2の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「7334/65536」の確率(約1/8.9の当選確率)で抽選される。
すなわち、「通常リプレイ1+通常リプレイ2」は設定値による差がある当選役であり、設定値が高くなるほど、当選確率が低くなるように設定されている。
ここで、「通常リプレイ1+通常リプレイ2」は、
図23に示す「通常リプレイ1」の当選役グループと「通常リプレイ2」の当選役グループとが同時に当選するものである。
【0152】
同様に、設定値が「設定1」の場合は、当選役「通常リプレイ1+通常リプレイ3」が「4369/65536」の確率(約1/15の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「9362/65536」の確率(約1/7の当選確率)で抽選される。
すなわち、「通常リプレイ1+通常リプレイ3」は設定値による差がある当選役であり、設定値が高くなるほど、当選確率が高くなるように設定されている。
ここで、「通常リプレイ1+通常リプレイ3」は、
図23に示す「通常リプレイ1」の当選役グループと「通常リプレイ3」の当選役グループとが同時に当選するものである。
【0153】
図25に示すように、例えば、遊技状態が「RT1」の場合で、設定値が「設定1」の場合は、当選役「昇格リプレイ」が「4369/65536」の確率(約1/15の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「4369/65536」の確率(約1/15の当選確率)で抽選される。
すなわち、「昇格リプレイ」は設定値による差がない当選役である。
【0154】
同様に、設定値が「設定1」の場合は、当選役「特殊役」が「1000/65536」の確率(約1/60の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「1000/65536」の確率(約1/60の当選確率)で抽選される。
すなわち、「特殊役」は設定値による差がない当選役である。
【0155】
図26に示すように、例えば、遊技状態が「RT2」の場合で、設定値が「設定1」の場合は、当選役「通常リプレイ1+通常リプレイ3」が「13738/65536」の確率(約1/4.7の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「21731/65536」の確率(約1/3の当選確率)で抽選される。
すなわち、「通常リプレイ」は設定値による差がある当選役であり、設定値が高くなるほど、当選確率が高くなるように設定されている。
【0156】
図27に示すように、例えば、遊技状態が「RT3」の場合で、設定値が「設定1」の場合は、当選役「通常リプレイ1+通常リプレイ3」が「8738/65536」の確率(約1/7.5の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「13731/65536」の確率(約1/4.7の当選確率)で抽選される。
すなわち、「通常リプレイ1+通常リプレイ3」は設定値による差がある当選役であり、設定値が高くなるほど、当選確率が高くなるように設定されている。
【0157】
図28に示すように、例えば、遊技状態が「RBB1一般状態」の場合で、設定値が「設定1」の場合は、当選役「RB1+通常リプレイ1」が「11000/65536」の確率(約1/6の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「11000/65536」の確率(約1/6の当選確率)で抽選される。
すなわち、「RB1+通常リプレイ1」は設定値による差がない当選役である。
ここで、「RB1+通常リプレイ1」は、
図23に示す「RB1」の当選役グループと「通常リプレイ1」の当選役グループとが同時に当選するものである。
【0158】
同様に、設定値が「設定1」の場合は、当選役「RB1+通常リプレイ1+通常リプレイ2」が「15715/65536」の確率(約1/4.2の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「7334/65536」の確率(約1/8.9の当選確率)で抽選される。
すなわち、「RB1+通常リプレイ1+通常リプレイ2」は設定値による差がある当選役グループであり、設定値が高くなるほど、当選確率が低くなるように設定されている。
ここで、「RB1+通常リプレイ1+通常リプレイ2」は、
図23に示す「RB1」の当選役グループと「通常リプレイ1」の当選役グループと「通常リプレイ2」の当選役グループとが同時に当選する当選役ものである。
また、遊技状態が「RBB1一般状態」の場合は、「RB1」は「通常リプレイ1」または「通常リプレイ1+通常リプレイ2」と同時当選しているが、いずれにおいても「通常リプレイ1」が停止表示されるため、又、RB1が共通する役、すなわち図柄が同じであるため、「RB1+通常リプレイ1」が当選したのか、「RB1+通常リプレイ1+通常リプレイ2」が当選したのかが遊技者には分からないようになっている。このような構成にすることで、いずれが当選したかが分からず期待感を持続させることができる。
【0159】
図29に示すように、例えば、遊技状態が「シフトRB1状態」の場合で、設定値が「設定1」の場合は、当選役「RB1+全小役+3枚役1」(第1特別役の一例)が「11000/65536」の確率(約1/6の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「11000/65536」の確率(約1/6の当選確率)で抽選される。
すなわち、「RB1+全小役+3枚役1」は設定値による差がない当選役である。
ここで、「RB1+全小役+3枚役1」は、
図23に示す「RB1」と「全小役」と「3枚役1」とが同時に当選する当選役である。
【0160】
同様に、設定値が「設定1」の場合は、当選役「RB1+全小役+3枚役2」(第2特別役の一例)が「15715/65536」の確率(約1/4.2の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「7334/65536」の確率(約1/8.9の当選確率)で抽選される。
すなわち、「RB1+全小役+3枚役2」は設定値による差がある当選役であり、設定値が高くなるほど、当選確率が低くなるように設定されている。
また、遊技状態が「シフトRB1状態」の場合は、「RB1」は「全小役」と「3枚役1」または「3枚役2」と同時当選しているため、払出枚数の多い「全小役」が停止表示されることとなる。
なお、「シフトRB1状態」中に、「RB1+全小役+3枚役1」(第1特別役の一例)、または「RB1+全小役+3枚役2」(第2特別役の一例)に当選した場合は、AT状態へ移行するか否かの期待感を与える演出やAT状態への移行の当落告知演出が行われる前兆を経由した後にART準備状態やノーマル遊技状態へ移行するようにしても良い。これは、いずれの「RB1」に当選しても、「RB1」は全小役と同時当選するため全小役が停止表示されることとなり、遊技者はいずれの「RB1」が当選したかが分からないため、当該前兆でAT状態への移行に期待感を持続させるためである。もちろん、「RB1+全小役+3枚役1」(第1特別役の一例)、または「RB1+全小役+3枚役2」(第2特別役の一例)に当選しなかった場合であっても、AT状態へ移行するか否かの期待感を与える演出やAT状態への移行の当落告知演出が行われる前兆を経由した後にART準備状態へ移行するようにしても良い。これは、いずれの「RB1」に当選してもしなくても、当該「シフトRB1」状態中は「全小役」が停止表示されることとなり、遊技者はそもそもいずれの「RB1」に当選したかが分からないため、当該前兆でAT状態への移行に期待感を持続させるためである。
【0161】
また、上述した
図24〜
図29に示す抽選確率を役毎に割り当てられた乱数値の範囲に当てはめた
図30を用いて説明する。
「RBB1一般状態」の場合は、設定値を問わず、「通常リプレイ1+通常リプレイ2」、「押し順正解9枚役」(左正解ベル1〜4、中正解ベル1〜4、右正解ベル1〜4)に当選しやすいことが分かり、設定1の場合は、「RB1+通常リプレイ1+通常リプレイ2」に当選しやすいことが分かり、設定6の場合は、設定1に比べ「RB1+通常リプレイ1+通常リプレイ2」に当選しにくいことが分かる。
【0162】
「シフトRBB1状態」の場合は、設定1の場合は、「RB1+全小役+3枚役2」に当選しやすいことが分かり、設定6の場合は、設定1に比べ「RB1+全小役+3枚役2」に当選しにくいことが分かる。
【0163】
(遊技状態の説明)
つぎに、図示しないが、本実施の形態の「遊技状態」について説明する。
上述した第1の実施の形態では、ボーナス遊技状態に、シフトRB状態として、シフトRB1状態とシフトRB2状態との2個設けているが(
図14参照)、本実施の形態では、シフトRB状態としてシフトRB1状態の1個のみ設けている。
すなわち、本実施の形態の遊技状態は、第1の実施の形態の
図14に示す遊技状態から「シフトRB2状態」を除いたものとなる。
【0164】
以上のように、本実施の形態では、以下の効果を奏する。
すなわち、本実施の形態では、ボーナス遊技状態からAT状態に移行するか否かを察知し難くし、ボーナス遊技状態における期待感を持続させる遊技機を提供することができる。
【0165】
本実施の形態では、さらに、特別遊技状態の種類が「RB1+通常リプレイ1」のシフトRB1状態であるか、「RB1+通常リプレイ1+通常リプレイ2」のシフトRB1状態であるかと、当選した特別役の種類が「RB1+通常リプレイ1」(RB1+全小役+3枚役1)であるか「RB1+通常リプレイ1+通常リプレイ2」(RB1+全小役+3枚役2)であるかとで、特殊遊技状態に関するする処理としてAT移行抽選(ナビ抽選)を行う場合と、行わない場合とを分けることが可能となり、より一層、特殊遊技状態に移行するか否かを察知し難くし、より一層、ボーナス遊技状態における期待感を持続させることが可能な遊技機を提供することができる。
【0166】
本実施の形態では、さらに、設定値によって第2特別役である「RB1+通常リプレイ1+通常リプレイ2」(RB1+全小役+3枚役2)に当選する確率を変えることで、設定値により特殊遊技状態に関する処理としてAT移行抽選(ナビ抽選)を行うか否かの差を設けることが可能な遊技機を提供することができる。
【0167】
本実施の形態では、さらに、設定値による当選確率に差がない役である第1特別役であるRB1に当選した場合は、遊技者にとって有利な処理として、AT移行抽選(ナビ抽選)が行われ、設定値による当選確率の差がある役である第2特別役であるRB2に当選した場合は、特殊遊技状態に関する処理が行われないようにすることが可能な遊技機を提供することができる。
すなわち、例えば、設定値が高いほど、第2特別役の当選確率を下げることで、第2特別役に当選することなく、第1特別役に当選する可能性を上げることができ、遊技者に有利となり得る処理に設定値による差を設けることが可能となる。
【0168】
本実施の形態では、さらに、ボーナス遊技状態に移行した場合は、許容区間に移行することが可能な遊技機を提供することができる。
【0169】
(第3の実施の形態)
つぎに、第3の実施の形態について
図31〜
図34を用いて説明する。
上述した第1の実施の形態及び第2の実施の形態は、ボーナス遊技状態中に設定値による差がないRB1に当選し、当該RB1の当選により移行するシフトRB1状態中に、再度RB1に当選することにより、当該シフトRB1状態が終了するまでAT移行抽選(ナビ抽選)が可能となるものであるが、第3の実施の形態では、ボーナス遊技状態への移行を契機に、AT状態への移行の権利を獲得するが、ボーナス遊技状態にRB1に当選し、当該RB1の当選により移行するシフトRB1状態中に、再度RB1に当選することにより、AT状態への移行の権利を破棄するものである。すなわち、RB1の当選により移行するシフトRB1状態中に、再度RB1に当選することにより、遊技者に不利な展開となる点で、有利な展開となる第1の実施の形態及び第2の実施の形態とは異なるようになっている。
なお、上述した第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明し、重複する部分については説明を簡略又は省略する。
【0170】
図31を用いて、当選役グループ「シフトRB1」と、「シフトRB2」との抽選確率について説明する。
なお、他の当選役グループについては、上述した第1の実施の形態の
図10〜
図12と同様であるため説明を省略する。
【0171】
図31に示すように、遊技状態が「RBB1一般状態」、「シフトRB1状態」、「シフトRB2状態」の場合に共通して、設定値が「設定1」の場合は、当選役グループ「シフトRB1」が「20000/65536」の確率(約1/3.2の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「20000/65536」の確率(約1/3.2の当選確率)で抽選される。
すなわち、「シフトRB1」は設定値による差がない当選役グループである。
【0172】
同様に、設定値が「設定1」の場合は、当選役グループ「シフトRB2」が「2000/65536」の確率(約1/32.7の当選確率)で抽選され、設定値が「設定6」の場合は、「5000/65536」の確率(約1/13.1の当選確率)で抽選される。
すなわち、「シフトRB2」は設定値による差がある当選役グループであり、設定値が高くなるほど、当選確率が高くなるように設定されている。
【0173】
そのため、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態とは異なり、設定値が高い方が「シフトRB2」に当選しやすくなり、遊技者にとっても「シフトRB2」に当選した場合は、後述するように、AT状態への移行の権利が破棄されることはないため有利となる。
【0174】
なお、遊技状態が「RBB1一般状態」、「シフトRB1状態」、「シフトRB2状態」の場合に同じ当選確率が設定される場合に限定されず、異なっていても良い。
【0175】
図32〜
図34を用いて、ボーナス遊技状態中のAT移行抽選(ナビ抽選)の流れについて説明する。
図32は、ボーナス遊技状態終了後、AT状態へ移行しない場合の一例を示すものである。
具体的には、まず、ノーマル遊技状態中の3ゲーム目に、ボーナス役であるRBB1に当選と同時に、当該RBB1の図柄の組合せが停止表示されることで、次のゲームにおいてノーマル遊技状態からボーナス遊技状態へ移行する。
かかる移行に伴い、上述したように、ボーナス役の図柄の組合せが停止表示された次のゲームにおいて、非許容区間から許容区間へ移行する。また、AT状態への移行の権利を獲得する。
【0176】
そして、ボーナス遊技状態のRBB1一般状態が開始され、RBB1一般状態において
図10、
図31に示す抽選確率に基づいて、役抽選が行われる。
RBB1一般状態中の6ゲーム目に、役抽選によりRB1を含む当選役グループ「シフトRB1」に当選し、RB1の図柄が停止表示されることで、RBB1一般状態からシフトRB1状態へ移行する。
【0177】
かかるシフトRB1状態中の、8回の入賞又は12回の遊技を消化するまで、例えば8ゲーム目に、再度、役抽選によりRB1を含む当選役グループ「シフトRB1」に当選することで、シフトRB1状態中のシフトRB1中RB1内部当選状態に移行する。
そして、かかる「シフトRB1」当選に伴い、遊技者にとって不利になり得る処理(特殊遊技状態に関する処理)の一例としてのAT状態への移行の権利が破棄される。
そのため、シフトRB1状態が、8回の入賞又は12回の遊技を消化することで、RBB1一般状態に移行し、ボーナス遊技状態の終了に伴い、ボーナス遊技状態終了後他の状態へ移行するまでの経過状態である前兆を経由した後に、非許容区間、ノーマル遊技状態に戻る。また、前兆についてはAT状態へ移行するか否かの期待感を与える演出やAT状態への移行の当落告知演出を行うようにするのが好適である。これは、8ゲーム目に「シフトRB1」に当選しても、「シフトRB1」は全小役と同時当選するため全小役が停止表示されることとなり、遊技者は「シフトRB1」が当選したかが分からないため、当該前兆でAT状態への移行に期待感を持続させるためである。
【0178】
なお、本例は、ノーマル遊技状態から直接ボーナス遊技状態へ移行する場合を例に挙げて説明した、この場合に限定されず、RBB1内部当選状態を経由してボーナス遊技状態へ移行する場合もある。
【0179】
図33は、ボーナス遊技状態終了後、AT状態へ移行する場合の一例を示すものである。
具体的には、まず、ノーマル遊技状態中の3ゲーム目に、ボーナス役であるRBB1に当選と同時に、当該RBB1の図柄の組合せが停止表示されることで、次のゲームにおいてノーマル遊技状態からボーナス遊技状態へ移行する。
かかる移行に伴い、上述したように、ボーナス役の図柄の組合せが停止表示された次のゲームにおいて、非許容区間から許容区間へ移行する。また、AT状態への移行の権利を獲得する。
【0180】
そして、ボーナス遊技状態のRBB1一般状態が開始され、RBB1一般状態において
図10、
図31に示す抽選確率に基づいて、役抽選が行われる。
図中の6ゲーム目に、役抽選によりRB2を含む当選役グループ「シフトRB2」に当選し、RB2の図柄が停止表示されことで、RBB1一般状態からシフトRB2状態へ移行する。
【0181】
かかるシフトRB2状態中の、8回の入賞又は12回の遊技を消化するまで、例えば8ゲーム目に、再度、役抽選によりRB2を含む当選役グループ「シフトRB2」に当選することで、シフトRB2状態中のシフトRB2中RB2内部当選状態に移行する。
そして、かかる「シフトRB2」当選に伴い、遊技者にとって不利になり得る処理(特殊遊技状態に関する処理)の一例としてのAT状態への移行の権利の破棄が行われず、AT状態への移行の権利はそのまま維持される。
そのため、シフトRB1状態が、8回の入賞又は12回の遊技を消化することで、RBB1一般状態に移行し、ボーナス遊技状態の終了に伴い、ボーナス遊技状態終了後他の状態へ移行するまでの経過状態である前兆を経由した後に、AT準備状態へ移行する。また、前兆についてはAT状態へ移行するか否かの期待感を与える演出やAT状態への移行の当落告知演出を行うようにするのが好適である。これは、8ゲーム目に「シフトRB2」に当選しても、「シフトRB2」は全小役と同時当選するため全小役が停止表示されることとなり、遊技者は「シフトRB2」が当選したかが分からないため、当該前兆でAT状態への移行に期待感を持続させるためである。
【0182】
なお、本例は、ノーマル遊技状態から直接ボーナス遊技状態へ移行する場合を例に挙げて説明した、この場合に限定されず、RBB1内部当選状態を経由してボーナス遊技状態へ移行する場合もある。
【0183】
また、
図33は、遊技者にとって不利になり得る処理(特殊遊技状態に関する処理)の一例としてAT状態への移行の権利の破棄が行われない例として、シフトRB2状態中に、「シフトRB2」に当選した場合を上げて説明したが、
図32のシフトRB1状態中に、「シフトRB1」に当選した場合以外、すなわち、シフトRB1状態中に、「シフトRB2」に当選した場合、シフトRB2状態中に、「シフトRB1」に当選した場合であっても、AT状態への移行の権利の破棄は行われず、AT状態への移行の権利はそのまま維持される。つまり、「シフトRB2」は、設定値による差がある当選役グループであり、特殊遊技に関する処理(第3の実施の形態では、遊技者にとって不利になり得る処理)が行われることがない。
【0184】
図34は、ボーナス遊技状態終了後、AT状態へ移行しない場合の一例を示すものであり、ボーナス遊技状態中に、シフトRB1状態やシフトRB2状態に複数回移行する一例を示すものである。
具体的には、まず、ノーマル遊技状態中の3ゲーム目に、ボーナス役であるRBB1に当選と同時に、当該RBB1の図柄の組合せが停止表示されることで、次のゲームにおいてノーマル遊技状態からボーナス遊技状態へ移行する。
かかる移行に伴い、上述したように、ボーナス役の図柄の組合せが停止表示された次のゲームにおいて、非許容区間から許容区間へ移行する。また、AT状態への移行の権利を獲得する。
【0185】
そして、ボーナス遊技状態のRBB1一般状態が開始され、RBB1一般状態において
図10、
図31に示す抽選確率に基づいて、役抽選が行われる。
図中の6ゲーム目に、役抽選によりRB2を含む当選役グループ「シフトRB2」に当選し、RB2の図柄が停止表示されることで、RBB1一般状態からシフトRB2状態(1回目)へ移行する。
【0186】
かかるシフトRB2状態(1回目)中の、8回の入賞又は12回の遊技を消化するまで、例えば8ゲーム目に、役抽選によりRB1を含む当選役グループ「シフトRB1」に当選することで、シフトRB2状態中のシフトRB2中RB1内部当選状態に移行する。
そして、かかる「シフトRB1」当選に伴い、遊技者にとって不利になり得る処理(特殊遊技状態に関する処理)の一例としてのAT状態への移行の権利の破棄が行われず、AT状態への移行の権利はそのまま維持される。すなわち、シフトRB2状態への移行の契機となった「シフトRB2」は、設定値による差がある当選役グループであり、特殊遊技に関する処理が行われないように設定されているため、シフトRB2状態中に「シフトRB1」に当選してもAT状態への移行の権利の破棄は行われない。
その後、シフトRB2状態の、8回の入賞又は12回の遊技を消化することで、RBB1一般状態に移行する。
【0187】
RBB1一般状態を1遊技実行した後、シフトRB2状態である8ゲーム目に当選した「シフトRB1」に基づいて、シフトRB1状態(1回目)へ移行する。
かかるシフトRB1状態(1回目)中の、8回の入賞又は12回の遊技を消化するまで、例えばX+3ゲーム目に、役抽選によりRB1を含む当選役グループ「シフトRB1」に当選することで、シフトRB1状態中のシフトRB1中RB1内部当選状態に移行する。
そして、かかる「シフトRB1」当選に伴い、遊技者にとって不利になり得る処理(特殊遊技状態に関する処理)の一例としてのAT状態への移行の権利が破棄される。
その後、シフトRB1状態の、8回の入賞又は12回の遊技を消化することで、RBB1一般状態に移行する。
【0188】
RBB1一般状態を1遊技実行した後、シフトRB1状態中であるX+3ゲーム目に当選した「シフトRB1」に基づいて、シフトRB1状態(2回目)へ移行する。
かかるシフトRB1状態(2回目)中の、8回の入賞又は12回の遊技を消化するまで、例えばY+5ゲーム目に、役抽選によりRB2を含む当選役グループ「シフトRB2」に当選することで、シフトRB1状態中のシフトRB1中RB2内部当選状態に移行する。
そして、かかる「シフトRB2」当選に伴い、既にAT状態への移行の権利は破棄されているため、当該破棄された状態がそのまま維持される。
【0189】
本一例では、AT状態への移行の権利が破棄されているため、ボーナス遊技状態の終了に伴い、ボーナス遊技状態終了後他の状態へ移行するまでの経過状態である前兆を経由した後に、非許容区間、ノーマル遊技状態に戻る。また、前兆についてはAT状態へ移行するか否かの期待感を与える演出やAT状態への移行の当落告知演出を行うようにするのが好適である。これは、8ゲーム目、X+3ゲーム目、Y+5ゲーム目にいずれの「シフトRB」に当選しても、「シフトRB」は全小役と同時当選するため全小役が停止表示されることとなり、遊技者はいすれの「シフトRB」に当選したかが分からないため、当該前兆でAT状態への移行に期待感を持続させるためである。
【0190】
なお、本例は、ノーマル遊技状態から直接ボーナス遊技状態へ移行する場合を例に挙げて説明した、この場合に限定されず、RBB1内部当選状態を経由してボーナス遊技状態へ移行する場合もある。
【0191】
なお、本実施の形態では、第1の実施の形態を用いて説明したが、第2の実施の形態における「RB1+通常リプレイ1」をシフトRB1と、「RB1+通常リプレイ1+通常リプレイ2」をシフトRB2と読み替えることで、本実施の形態に用いることも可能である。
【0192】
以上のように、本実施の形態では、以下の効果を奏する。
すなわち、本実施の形態では、ボーナス遊技状態からAT状態に移行するか否かを察知し難くし、ボーナス遊技状態における期待感を持続させる遊技機を提供することができる。
【0193】
本実施の形態では、さらに、特別遊技状態の種類がシフトRB1状態であるかシフトRB2状態であるかと、当選した特別役の種類がRB1であるかRB2であるかとで、特殊遊技状態に関するする処理としてAT移行抽選(ナビ抽選)を行う場合と、行わない場合とを分けることが可能となり、より一層、特殊遊技状態に移行するか否かを察知し難くし、より一層、ボーナス遊技状態における期待感を持続させることが可能な遊技機を提供することができる。
【0194】
本実施の形態では、さらに、設定値によって第2特別役であるRB2に当選する確率を変えることで、設定値により特殊遊技状態に関する処理としてAT移行抽選(ナビ抽選)を行うか否かの差を設けることが可能な遊技機を提供することができる。
【0195】
本実施の形態では、さらに、設定値による当選確率に差がない役である第1特別役であるRB1に当選した場合は、遊技者にとって不利になり得る処理として、AT移行権利破棄が行われ、設定値による当選確率の差がある役である第2特別役であるRB2に当選した場合は、特殊遊技状態に関する処理が行われないようにすることが可能な遊技機を提供することができる。
すなわち、例えば、設定値が高いほど、第2特別役の当選確率を上げることで、第1特別役に当選することなく、第2特別役に当選する可能性を上げることができ、遊技者に不利となり得る処理に設定値による差を設けることが可能となる。
【0196】
本実施の形態では、さらに、ボーナス遊技状態に移行した場合は、許容区間に移行することが可能な遊技機を提供することができる。