(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1に開示されているチケット発行システムでは、チケット用紙に予め印刷されている裏面番号を読み取って、これをサーバに通知しているだけである。このため、上記特許文献1に開示されているチケット発行システムには、チケット用紙への裏面番号の印刷時に、印字が誤っていたり、同じ裏面番号が存在していたりした場合に、これらのことを検出できないので、チケットを管理することができないという問題がある。
【0009】
また、上記特許文献1に開示されているチケット発行システムでは、一部のチケット用紙がチケット発行端末から物理的に抜き取られた場合であっても、チケットは発行されてしまう。このため、上記特許文献1に開示されているチケット発行システムには、チケット用紙の抜き取りを発見することが難しいという問題もある。
【0010】
本発明の目的の一例は、上記問題を解消し、チケットの不正使用の抑制及びチケットの管理の適正化を図り得る、チケット管理装置、チケット管理システム、チケット管理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるチケット管理装置は、
チケットを発行する端末装置から、発行予定のチケットとなるチケット用紙に予め付加されている番号を取得する、チケット番号取得部と、
前記発行予定のチケットに付加されているべき番号を算出する、チケット番号算出部と、
取得された番号と算出された番号とを比較して、一致しているかどうかを判定する、チケット番号検査部と、
一致していると判定された場合に、前記端末装置に対して、前記発行予定のチケットの発行の許可を通知する、検査結果通知部と、
を備えている、ことを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるチケット管理システムは、チケットを発行する端末装置と、チケット管理装置とを備え、
前記チケット管理装置は、
前記端末装置から、発行予定のチケットが印刷されるチケット用紙に予め印刷されている番号を取得する、チケット番号取得部と、
前記発行予定のチケットに印刷されているべき番号を算出する、チケット番号算出部と、
取得された番号と算出された番号とを比較して、一致しているかどうかを判定する、チケット番号検査部と、
一致していると判定された場合に、前記端末装置に対して、前記発行予定のチケットの発行の許可を通知する、検査結果通知部と、
を備えている、ことを特徴とする。
【0013】
更に、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるチケット管理方法は、
(a)チケットを発行する端末装置から、発行予定のチケットとなるチケット用紙に予め付加されている番号を取得する、ステップと、
(b)前記発行予定のチケットに付加されているべき番号を算出する、ステップと、
(c)前記(a)のステップで取得された番号と前記(b)のステップで算出された番号とを比較して、一致しているかどうかを判定する、ステップと、
(d)前記(c)のステップで一致していると判定された場合に、前記端末装置に対して、前記発行予定のチケットの発行の許可を通知する、ステップと、
を有する、ことを特徴とする。
【0014】
加えて、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるプログラムは、
コンピュータに、
(a)チケットを発行する端末装置から、発行予定のチケットとなるチケット用紙に予め付加されている番号を取得する、ステップと、
(b)前記発行予定のチケットに付加されているべき番号を算出する、ステップと、
(c)前記(a)のステップで取得された番号と前記(b)のステップで算出された番号とを比較して、一致しているかどうかを判定する、ステップと、
(d)前記(c)のステップで一致していると判定された場合に、前記端末装置に対して、前記発行予定のチケットの発行の許可を通知する、ステップと、
を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明によれば、チケットの不正使用の抑制及びチケットの管理の適正化を図ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで、本実施の形態1における情報端末100の構成について更に具体的に説明する。図
1に示すように、情報端末100は、表示制御部11及び画像表示部12に加え、ルール管理部13と、システム部14と、システム情報取得部15と、属性値設定部16と、入力受付部17と、ルール格納部18と、属性値リスト格納部19とを備えている。
【0018】
[装置構成及びシステム構成]
最初に、本実施の形態におけるチケット管理装置及びチケット管理システムの構成について
図1を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態におけるチケット管理装置及びチケット管理システムの概略構成を示すブロック図である。
【0019】
図1に示すように、本実施の形態におけるチケット管理システム40は、チケット管理装置10と、チケットを発行する端末装置20(以下「チケット発行端末」と表記する。)とを備えている。また、
図1に示すように、チケット管理装置10と、チケット発行端末20とは、インターネット等のネットワーク30を介して接続されている。
【0020】
更に、
図1に示すように、チケット管理装置10は、チケット番号取得部11と、チケット番号算出部12と、チケット番号検査部13と、検査結果通知部14とを備えている。
【0021】
チケット番号取得部11は、チケット発行端末20から、発行予定のチケットとなるチケット用紙に予め付加されている番号(以下「プレ付加番号」と表記する。)を取得する。チケット番号算出部12は、発行予定のチケットに付加されているべき番号(以下「算出番号」と表記する。)を算出する。
【0022】
チケット番号検査部13は、チケット番号取得部11によって取得されたプレ付加番号と、チケット番号算出部12によって算出された算出番号とを比較して、一致しているかどうかを判定する。検査結果通知部14は、チケット番号検査部13によって一致していると判定された場合に、チケット発行端末20に対して、発行予定のチケットの発行の許可を通知する。
【0023】
このように、チケット管理装置10は、チケットに付加されているべき予定番号を算出し、算出した予定番号が、チケット用紙に実際に予め付加されている番号と一致しているかどうかを判定する。このため、チケット管理装置10によれば、チケット用紙に予め付加されている番号に誤りがあったり、同じ番号が重複していたりすると、一致しないと判定されるので、このような事態が検出される。また、同様に、チケット管理装置10によれば、チケット用紙が抜き採られた場合にも、一致しないと判定されるので、チケット用紙の抜き取りの検出も可能となる。従って、本実施の形態によれば、チケットの不正使用の抑制とチケットの管理の適正化とが図られることになる。
【0024】
続いて、
図2を用いて、本実施の形態におけるチケット管理装置10及びチケット管理システム40の構成をより具体的に説明する。
図2は、本発明の実施の形態におけるチケット管理装置及びチケット管理システムの概略構成を示すブロック図である。
【0025】
図2に示すように、本実施の形態では、チケット管理装置10は、複数のチケット発行端末20を管理している。
図2の例では、1つのチケット発行端末20の構成のみが具体的に示されているが、他のチケット発行端末20の構成もこれと同様である。
【0026】
図2に示すように、チケット発行端末20は、チケット用紙供給部21と、読取部22と、チケット番号通知部23と、検査結果取得部24と、印字内容通知部25と、印刷部26と、チケットを排出するための排出口27とを備えている。
【0027】
チケット用紙供給部21は、ロール状に巻き取られたチケット用紙28を備え、このロール状のチケット用紙28を回転させることによって、チケット用紙28を読取部22及び印刷部26に供給する。チケット用紙28には、通しの番号が設定間隔で予め付加されている。また、チケット用紙28への番号の付加は、番号を示す数字又は文字を印刷することによって行なわれていても良いし、番号を表す2次元コードを印刷することによって行なわれていても良い。なお、この場合の印刷には、番号等が印刷されたシールを貼付することも含まれる。
【0028】
なお、チケット用紙28は、ロール状に限定されず、短冊状であっても良い。この場合は、チケット用紙供給部21は、短冊状のチケット用紙を一枚ずつ読取部22及び印刷部26に供給する。
【0029】
読取部22は、チケット用紙28に予め印刷されている数字、文字又は2次元コードを読み取って、プレ付加番号を特定する。具体的には、読取部22は、光源及び受光素子を有する光学式のスキャナーである。また、読取部22は、読取によって特定したプレ付加番号をチケット番号通知部23に渡す。
【0030】
また、本実施の形態では、プレ付加番号を特定するための、数字、文字、又は2次元コードは、チケット用紙の表面のみ、裏面のみ、表面と裏面との両方のいずれに印刷されていても良く、読取部22の構成は、印刷されている部位に応じた構成とすれば良い。また、数字、文字、又は2次元コードが、表面と裏面との両方に印刷されている場合は、番号は、表面と裏面とで異なっていても良い。この場合、予め付加される番号は2種類となる。
【0031】
チケット番号通知部23は、読取部22から、特定されたプレ付加番号を受け取ると、ネットワーク30を介して、特定されたプレ付加番号を、チケット管理装置10のチケット番号取得部11に通知する。
【0032】
検査結果取得部24は、後述するチケット管理装置10の検査結果通知部14から、番号(プレ付加番号)の検査結果を受け取り、受け取った検査結果を、印字内容通知部25に引き渡す。印字内容通知部25は、検査結果取得部24より検査結果を受け取ると、先に保持していた申込内容などの印字要求内容と受け取った検査結果とを印刷部26に引き渡す。
【0033】
印刷部26は、印字内容通知部25より、申込内容などの印字要求内容と検査結果とを受け取る。そして、印刷部26は、検査結果が「チケット番号は未使用」であることを示している場合、申込内容などの印字要求内容をチケット用紙28に印字し、印字した部分を排出口27から排出する。なお、チケット用紙28が、上述したように、ロール状の連続した用紙である場合は、印刷部26は、チケット用紙28を所定の長さで切り取り、切り取った部分をチケット29として排出する。
【0034】
一方、印刷部26は、番号の検査結果が「チケット番号は未使用以外(使用済)」であることを示している場合は、チケット用紙に申込内容などの印字要求内容を印字することはなく、チケット29を排出口27から排出することもない。
【0035】
また、
図2に示すように、本実施の形態では、チケット管理装置10は、チケット番号取得部11、チケット番号算出部12、チケット番号検査部13、及び検査結果通知部14に加えて、チケット番号登録部15と、チケット番号格納部16とを更に備えている。
【0036】
チケット番号取得部11は、本実施の形態では、ネットワーク30を介して、チケット発行端末20のチケット番号通知部23から、読取部22で特定された番号(プレ付加番号)を取得する。そして、チケット番号取得部11は、取得した通知番号をチケット番号算出部12に引き渡す。
【0037】
チケット番号算出部12は、本実施の形態では、チケット番号取得部11からプレ付加番号を受け取ると、予め設定されているルールに沿って算出番号を算出する。このとき、用いられるルールとしては、既に算出している最新の算出番号を用いたルール、例えば、最新の算出番号の値に1を加算することを規定したルールが挙げられる。また、ルールとしては、複雑な数式を用いたルール、例えば、最新の算出番号の値を10で除算し、除算後の値に20を乗算し、乗算後の値に3を加算することを規定したルールも挙げられる。
【0038】
そして、チケット番号算出部12は、チケット番号取得部11から受け取ったプレ付加番号と、ルールを用いて算出した算出番号とを比較し、比較の結果、両者が一致する場合は、受け取ったプレ付加番号を、チケット番号検査部13に引き渡す。一方、チケット番号算出部12は、比較の結果、両者が一致しない場合は、「チケット番号が不一致」であることを示す検査結果を、検査結果通知部14に引き渡す。具体的には、例えば、「チケット番号が不一致」であることが「0」に設定されているとすると、チケット番号算出部12は、検査結果通知部14に対して、「チケット番号が不一致」であることを示す検査結果として「0」を出力する。
【0039】
チケット番号検査部13は、本実施の形態では、チケット番号算出部12から通知番号を受け取ると、まず、受け取った通知番号がチケット番号格納部16に格納されているかどうかを判定する。受け取った通知番号がチケット番号格納部16に格納されていない場合は、チケット番号検査部13は、「チケット番号は未使用」であることを示す検査結果を、検査結果通知部14に引き渡す。
【0040】
また、この場合、チケット番号検査部13は、受け取った通知番号をチケット番号登録部15に引き渡す。これにより、チケット番号登録部15は、チケット番号検査部13から受け取ったプレ付加番号を、チケット番号格納部16に格納させる。また、チケット番号登録部15は、算出番号もチケット格納部16に格納させても良い。これにより、チケット番号算出部12で一致していると判定されたプレ付加番号は、チケット番号格納部16に登録されることになる。
【0041】
一方、チケット番号検査部13は、受け取った通知番号がチケット番号格納部16に格納されている場合は、「プレ付加番号は登録済である」ことを示す検査結果を、検査結果通知部14に引き渡す。
【0042】
検査結果通知部14は、チケット番号算出部12又はチケット番号検査部13から検査結果の値を受け取ると、受け取った検査結果を、ネットワーク30を介して、チケット発行端末20に送信する。具体的には、検定結果の内容に応じて値が設定されているので、検査結果通知部14は、受け取った検査結果の値を、チケット発行端末20の検査結果取得部24に引き渡す。
【0043】
ここで、
図3を用いて、チケット番号格納部16に格納されている番号について説明する。
図3は、本発明の実施の形態においてチケット番号格納部に格納されている番号の一例を示す図である。
図3の例では、チケット番号格納部16には、プレ付加番号が通知された日時と共に、該当するプレ付加番号と、その際に算出された算出番号とが格納されている。
【0044】
このように、本実施の形態では、チケット管理装置10によって、既に使用された番号が登録され、チケット用紙に申込内容などの印字要求内容が印字される前に、チケット用紙に付加されている番号が、既に登録されているかどうかが判定される。このため、既に使用された番号であるかがチェックされるので、既に使用された番号が付加されたチケットの発行が回避される。この結果、番号の算出処理と共に、番号の印刷に失敗しているチケット用紙によるチケットの発行、偽造されたチケット用紙によるチケットの発行を防ぐことが可能となる。
【0045】
[装置動作及びシステム動作]
次に、本発明の実施の形態におけるチケット管理装置10及びチケット管理システム40の動作について
図4を用いて説明する。
図4は、本発明の実施の形態におけるチケット管理装置の動作を示すフロー図である。以下の説明においては、適宜
図1〜
図3を参酌する。また、本実施の形態では、チケット管理装置10を動作させることによって、チケット管理方法が実施される。よって、本実施の形態におけるチケット管理方法の説明は、以下のチケット管理装置10の動作説明に代える。
【0046】
まず、前提として、チケット発行端末20において、ユーザが、情報を入力してチケットの発行を申し込むとする。これにより、チケット用紙供給部21によって、チケット用紙が、読取部22へと供給されるので、読取部22は、チケット用紙に予め印刷されている数字、文字又は2次元コードを読み取って、プレ付加番号を特定し、これをチケット番号通知部23に渡す。そして、チケット番号通知部23は、ネットワーク30を介して、特定されたプレ付加番号を、チケット管理装置10のチケット番号取得部11に通知する。
【0047】
続いて、
図4に示すように、チケット管理装置10において、チケット番号取得部11は、ネットワーク30を介して、チケット発行端末20から、プレ付加番号を取得する(ステップA1)。そして、チケット番号取得部11は、取得したプレ付加番号を、チケット管理装置10のチケット番号算出部12に引き渡す。
【0048】
次に、チケット番号算出部12は、チケット番号取得部11からプレ付加番号を受け取ると、予め設定されているルールに沿って番号を算出する(ステップA2)。
【0049】
次に、チケット番号算出部12は、ステップA1で取得されたプレ付加番号と、ステップA2で算出した番号(算出番号)とを比較し、両者が一致しているかどうかを判定する(ステップA3)。
【0050】
ステップA3の判定の結果、プレ付加番号と算出番号とが一致していない場合は、チケット番号算出部12は、「プレ付加番号と算出番号とが一致しない」ことを示す判定結果を、検査結果通知部14に引き渡す。その後、後述のステップA7が実行される。
【0051】
一方、ステップA3の判定の結果、プレ付加番号と算出番号とが一致している場合は、チケット番号算出部12は、受け取ったプレ付加番号を、チケット番号検査部13に引き渡す。それにより、チケット番号検査部13は、チケット番号算出部12から引き渡されたプレ付加番号がチケット番号格納部16に格納されているかどうかを判定する(ステップA4)。
【0052】
ステップA4の判定の結果、プレ付加番号がチケット番号格納部16に格納されている場合は、チケット番号検査部13は、「プレ付加番号は登録済である」ことを示す検査結果を、検査結果通知部14に引き渡す。その後、後述のステップA7が実行される。
【0053】
一方、ステップA4の判定の結果、プレ付加番号がチケット番号格納部16に格納されていない場合、チケット番号検査部13は、「チケット番号は未使用」であることを示す検査結果を、検査結果通知部14に引き渡す。また、チケット番号検査部13は、チケット番号算出部12から引き渡されたプレ付加番号を、チケット番号登録部15に引き渡す。その後、ステップA5及びA6が実行される。
【0054】
ステップA5では、チケット番号登録部15は、チケット番号検査部13から引き渡されたプレ付加番号を、チケット番号格納部16に格納させ、これを登録する。また、ステップA6では、検査結果通知部14は、チケット番号は未使用であることを示す検査結果を、ネットワーク30を介して、チケット発行端末20に送信する。これにより、チケット発行端末20でのチケットの発行が許可される。また、このことから、チケット番号格納部16に格納される番号は、発行が許可されたチケット29となるチケット用紙28に付加されている番号である。
【0055】
一方、ステップA7では、検査結果通知部14は、チケット番号算出部12またはチケット番号検査部13から引き渡された検査結果、即ち「プレ付加番号と算出番号とが一致しない」又は「プレ付加番号は登録済である」ことを示す検査結果を、ネットワーク30を介してチケット発行端末に送信する。これにより、チケット発行端末20でのチケットの発行が不許可とされる。
【0056】
ステップA6又はA7が実行されると、チケット発行端末20においては、検査結果取得部24が、ネットワーク30を介して、チケット管理装置10の検査結果通知部14からの検査結果を受信する。そして、検査結果通知部14は、受信した検査結果を印字内容通知部25に引き渡す。
【0057】
続いて、チケット発行端末20において、印字内容通知部25は、検査結果取得部24から引き渡された検査結果と、保持していた申込内容などの印字要求内容とを、印刷部26に引き渡す。
【0058】
印刷部26は、まず、印字内容通知部25から引き渡された検査結果を確認する。そして、確認の結果、検査結果が「チケット番号は未使用」であることを示している場合は、印刷部26は、印字内容通知部25から引き渡された印字要求内容をチケット用紙28に印字する。また、印刷部26は、印字がなされたチケット用紙28を、チケット29として、排出口27から排出する。なお、チケット用紙28が、上述したように、ロール状の連続した用紙である場合は、印刷部26は、チケット用紙28を所定の長さで切り取り、切り取った部分をチケット29として排出する。
【0059】
一方、印刷部26は、検査結果が「チケット番号は未使用以外(使用済)」であることを示している場合は、処理を実行しない。よって、チケット用紙28に印字要求内容が印字されることはなく、チケット29が排出口27から排出されることもない。
【0060】
[実施の形態における効果]
本実施の形態では、チケット用紙28に予め付加されている番号とチケット管理装置10で算出される番号とが一致しているかどうかが判定され、両者が一致していない場合は、チケットは発行されない。従って、チケット用紙に予め付加されている番号に誤りがあったり、同じ番号が重複していたりした場合、両者が一致していないので、チケットが発行されることはない。結果、チケットの不正使用の抑制とチケットの管理の適正化とが図られることになる。
【0061】
また、チケット用紙が抜き採られた場合も、両者が一致していないと判定されるので、この場合も、チケットの不正使用の抑制とチケットの管理の適正化とが図られる。更に、この場合、判定の結果から、チケット発行端末20からのチケット用紙28の物理的な抜き取りの検出が可能となる。
【0062】
更に、本実施の形態では、チケット用紙に予め付加されている番号は、チケット発行の際に、チケット管理装置10によって保持されている。このため、既に使用された番号がチケット管理装置10に通知された場合、チケット管理装置10は、通知された番号が既に使用されているかどうかを検出することができる。
【0063】
また、本実施の形態では、チケット用紙に予め付加されている番号と、チケット管理装置10によって保持されている番号とが、一致しない場合、チケット用紙28には、印字要求内容は印字されない。結果、既に使用された番号が付加されたチケットの発行が回避され、番号の印刷に失敗しているチケット用紙によるチケットの発行、偽造されたチケット用紙によるチケットの発行を防ぐことが可能となる。
【0064】
更に、本実施の形態では、チケット用紙28に予め付加されている番号の番号体系の変更は、チケット管理装置10のチケット番号算出部12で採用されるルールの変更によって対応できる。このため、本実施の形態によれば、チケット発行端末20の数が多い場合であっても、1台のチケット管理装置10によって、全てのチケット発行端末における番号体系を、一括して短期間で変更できる。
【0065】
[プログラム]
本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータに、
図4に示すステップA1〜A7を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態におけるチケット管理装置10とチケット管理方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、チケット番号取得部11、チケット番号算出部12、チケット番号検査部13、検査結果通知部14、及びチケット番号登録部15として機能し、処理を行なう。
【0066】
また、本実施の形態におけるプログラムは、複数のコンピュータによって構築されたコンピュータシステムによって実行されても良い。この場合は、例えば、各コンピュータが、それぞれ、チケット番号取得部11、チケット番号算出部12、チケット番号検査部13、検査結果通知部14、及びチケット番号登録部15のいずれかとして機能しても良い。また、チケット番号格納部16は、本実施の形態におけるプログラムを実行するコンピュータとは別のコンピュータ上に構築されていても良い。
【0067】
ここで、本実施の形態におけるプログラムを実行することによって、チケット管理装置10を実現するコンピュータについて
図5を用いて説明する。
図5は、本発明の実施の形態におけるチケット管理装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【0068】
図5に示すように、コンピュータ110は、CPU111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。
【0069】
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施の形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶装置である。また、本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施の形態におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであっても良い。
【0070】
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクドライブの他、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が挙げられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。
【0071】
データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
【0072】
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash(登録商標))及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記録媒体、又はCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記録媒体が挙げられる。
【0073】
なお、本実施の形態におけるチケット管理装置10は、プログラムがインストールされたコンピュータではなく、各部に対応したハードウェアを用いることによっても実現可能である。更に、チケット管理装置10は、一部がプログラムで実現され、残りの部分がハードウェアで実現されていてもよい。
【0074】
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)〜(付記12)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0075】
(付記1)
チケットを発行する端末装置から、発行予定のチケットとなるチケット用紙に予め付加されている番号を取得する、チケット番号取得部と、
前記発行予定のチケットに付加されているべき番号を算出する、チケット番号算出部と、
取得された番号と算出された番号とを比較して、一致しているかどうかを判定する、チケット番号検査部と、
一致していると判定された場合に、前記端末装置に対して、前記発行予定のチケットの発行の許可を通知する、検査結果通知部と、
を備えている、ことを特徴とするチケット管理装置。
【0076】
(付記2)
発行が許可されたチケットとなるチケット用紙に予め付加されている前記番号を格納する、チケット番号格納部を更に備え、
前記チケット番号検査部が、一致していると判定した場合に、取得された前記番号が、前記番号格納部に格納されているかどうかを判定し、
前記検査結果通知部は、一致していると判定され、更に、格納されていないと判定された場合に、前記端末装置に対して、前記発行予定のチケットの発行の許可を通知する、
付記1に記載のチケット管理装置。
【0077】
(付記3)
前記チケット番号算出部は、既に算出している最新の番号を用いたルールに沿って、前記発行予定のチケットに付加されているべき番号を算出する、
付記1または2に記載のチケット管理装置。
【0078】
(付記4)
チケットを発行する端末装置と、チケット管理装置とを備え、
前記チケット管理装置は、
前記端末装置から、発行予定のチケットが印刷されるチケット用紙に予め印刷されている番号を取得する、チケット番号取得部と、
前記発行予定のチケットに印刷されているべき番号を算出する、チケット番号算出部と、
取得された番号と算出された番号とを比較して、一致しているかどうかを判定する、チケット番号検査部と、
一致していると判定された場合に、前記端末装置に対して、前記発行予定のチケットの発行の許可を通知する、検査結果通知部と、
を備えている、
ことを特徴とするチケット管理システム。
【0079】
(付記5)
前記チケット管理装置が、発行が許可されたチケットとなるチケット用紙に予め付加されている前記番号を格納する、チケット番号格納部を更に備え、
前記チケット番号検査部が、一致していると判定した場合に、取得された前記番号が、前記番号格納部に格納されているかどうかを判定し、
前記検査結果通知部は、一致していると判定され、更に、格納されていないと判定された場合に、前記端末装置に対して、前記発行予定のチケットの発行の許可を通知する、
付記4に記載のチケット管理システム。
【0080】
(付記6)
前記チケット番号算出部は、既に算出している最新の番号を用いたルールに沿って、前記発行予定のチケットに付加されているべき番号を算出する、
付記4または5に記載のチケット管理システム。
【0081】
(付記7)
(a)チケットを発行する端末装置から、発行予定のチケットとなるチケット用紙に予め付加されている番号を取得する、ステップと、
(b)前記発行予定のチケットに付加されているべき番号を算出する、ステップと、
(c)前記(a)のステップで取得された番号と前記(b)のステップで算出された番号とを比較して、一致しているかどうかを判定する、ステップと、
(d)前記(c)のステップで一致していると判定された場合に、前記端末装置に対して、前記発行予定のチケットの発行の許可を通知する、ステップと、
を有する、ことを特徴とするチケット管理方法。
【0082】
(付記8)
(e)発行が許可されたチケットとなるチケット用紙に予め付加されている前記番号を格納する、ステップと、
(f)前記(c)のステップで一致していると判定した場合に、前記(a)のステップで取得された前記番号が、前記(e)のステップで格納されているかどうかを判定する、ステップと、を更に有し、
前記(d)のステップにおいて、一致していると判定され、更に、前記(f)のステップでは格納されていないと判定された場合に、前記端末装置に対して、前記発行予定のチケットの発行の許可を通知する、
付記7に記載のチケット管理方法。
【0083】
(付記9)
前記(b)のステップにおいて、既に算出している最新の番号を用いたルールに沿って、前記発行予定のチケットに付加されているべき番号を算出する、
付記7または8に記載のチケット管理方法。
【0084】
(付記10)
コンピュータに、
(a)チケットを発行する端末装置から、発行予定のチケットとなるチケット用紙に予め付加されている番号を取得する、ステップと、
(b)前記発行予定のチケットに付加されているべき番号を算出する、ステップと、
(c)前記(a)のステップで取得された番号と前記(b)のステップで算出された番号とを比較して、一致しているかどうかを判定する、ステップと、
(d)前記(c)のステップで一致していると判定された場合に、前記端末装置に対して、前記発行予定のチケットの発行の許可を通知する、ステップと、
を実行させる、プログラム。
【0085】
(付記11)
前記コンピュータに、
(e)発行が許可されたチケットとなるチケット用紙に予め付加されている前記番号を格納する、ステップと、
(f)前記(c)のステップで一致していると判定した場合に、前記(a)のステップで取得された前記番号が、前記(e)のステップで格納されているかどうかを判定する、ステップと、を更に実行させ、
前記(d)のステップにおいて、一致していると判定され、更に、前記(f)のステップでは格納されていないと判定された場合に、前記端末装置に対して、前記発行予定のチケットの発行の許可を通知する、
付記10に記載のプログラム。
【0086】
(付記12)
前記(b)のステップにおいて、既に算出している最新の番号を用いたルールに沿って、前記発行予定のチケットに付加されているべき番号を算出する、
付記10または11に記載のプログラム。