(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
携帯電話網を介してデータの送受信を行う通信端末と、携帯電話網に接続され、かつ、前記通信端末の端末識別を行う識別サーバと、該識別サーバに接続され、かつ、各前記通信端末がインターネット接続サービスに必要とする個別認証情報を保存する保存サーバとを有し、
前記通信端末は、
自通信端末をユニークに特定する固有値があらかじめ付与されているとともに、
前記識別サーバに初めて接続する際に必要とする接続設定用初回認証情報をあらかじめ保存し、かつ、自通信端末に関する前記個別認証情報を取得した際に該個別認証情報を保存するための記憶部と、
自通信端末を使用するユーザに関するユーザ識別情報を保存しているSIMカードを挿入するSIMカードスロットと、
前記識別サーバに初めて接続する際に前記接続設定用初回認証情報を含む接続要求を前記携帯電話網を介して前記識別サーバに送信する初回接続手段と、
前記固有値と前記ユーザ識別情報とを含む個別認証情報取得要求を前記携帯電話網を介して前記識別サーバに送信する取得要求手段と、
前記識別サーバおよび前記携帯電話網を介して前記保存サーバから自通信端末の前記個別認証情報を受け取った際に、該個別認証情報を前記記憶部に保存し、インターネット接続サービス用の個別認証を自動的に設定する自動設定手段と、を有し、
前記識別サーバは、
各前記通信端末の前記固有値を含む端末情報をあらかじめ登録する識別サーバ用記憶部と、
前記通信端末から前記接続設定用初回認証情報を含む前記接続要求を前記携帯電話網を介して受け取った際に、前記携帯電話網を介して要求元の前記通信端末と接続する接続手段と、
前記通信端末から前記個別認証情報取得要求を前記携帯電話網を介して受け取った際に、該個別認証情報取得要求に含まれている前記固有値が前記識別サーバ用記憶部内の前記端末情報に登録されているか否かを確認する端末識別手段と、
前記端末識別手段において前記通信端末から受け取った前記個別認証情報取得要求に含まれている前記固有値が前記識別サーバ用記憶部内の前記端末情報に登録されていることを確認した場合、前記通信端末から受け取った前記ユーザ識別情報を含む前記個別認証情報取得要求を、前記保存サーバに転送する取得要求転送手段と、
転送した前記個別認証情報取得要求に応じて前記保存サーバから前記個別認証情報を受け取った際に、受け取った前記個別認証情報を前記個別認証情報取得要求の送信元の前記通信端末に前記携帯電話網を介して転送する個別認証情報転送手段と、
を有することを特徴とする通信ネットワークシステム。
複数台の前記保存サーバが前記通信端末の出荷先の仮想移動体通信事業者ごとにグループ分けされていて、前記保存サーバ特定情報は、該出荷先の仮想移動体通信事業者を示す出荷先情報である
ことを特徴とする請求項2に記載の通信ネットワークシステム。
携帯電話網を介してデータの送受信を行う通信端末と、携帯電話網に接続され、かつ、前記通信端末の端末識別を行う識別サーバと、該識別サーバに接続され、かつ、各前記通信端末がインターネット接続サービスに必要とする個別認証情報を保存する保存サーバとを有する通信ネットワークシステムにおける前記通信端末に前記個別認証情報を自動的に設定し、
前記通信端末は、
自通信端末をユニークに特定する固有値があらかじめ付与されているとともに、
前記識別サーバに初めて接続する際に必要とする接続設定用初回認証情報をあらかじめ記憶部に保存し、かつ、自通信端末に関する前記個別認証情報を取得した際に該個別認証情報を前記記憶部に保存する保存ステップと、
自通信端末を使用するユーザに関するユーザ識別情報を保存しているSIMカードを挿入するSIMカードスロットから前記ユーザ識別情報を読み出す読み出しステップと、
前記識別サーバに初めて接続する際に前記接続設定用初回認証情報を含む接続要求を前記携帯電話網を介して前記識別サーバに送信する初回接続ステップと、
前記固有値と前記ユーザ識別情報とを含む個別認証情報取得要求を前記携帯電話網を介して前記識別サーバに送信する取得要求ステップと、
前記識別サーバおよび前記携帯電話網を介して前記保存サーバから自通信端末の前記個別認証情報を受け取った際に、該個別認証情報を前記保存ステップにより前記記憶部に保存して、インターネット接続サービス用の個別認証を自動的に設定する自動設定ステップと、
前記識別サーバは、
各前記通信端末の前記固有値を含む端末情報を識別サーバ用記憶部にあらかじめ登録する端末情報登録ステップと、
前記通信端末から前記接続設定用初回認証情報を含む前記接続要求を前記携帯電話網を介して受け取った際に、前記携帯電話網を介して要求元の前記通信端末と接続する接続ステップと、
前記通信端末から前記個別認証情報取得要求を前記携帯電話網を介して受け取った際に、該個別認証情報取得要求に含まれている前記固有値が前記識別サーバ用記憶部内の前記端末情報に登録されているか否かを確認する端末識別ステップと、
前記端末識別ステップにおいて前記通信端末から受け取った前記個別認証情報取得要求に含まれている前記固有値が前記識別サーバ用記憶部内の前記端末情報に登録されていることを確認した場合、前記通信端末から受け取った前記ユーザ識別情報を含む前記個別認証情報取得要求を、前記保存サーバに転送する取得要求転送ステップと、
転送した前記個別認証情報取得要求に応じて前記保存サーバから前記個別認証情報を受け取った際に、受け取った前記個別認証情報を前記個別認証情報取得要求の送信元の前記通信端末に前記携帯電話網を介して転送する個別認証情報転送ステップと、
を有していることを特徴とする個別認証情報設定方法。
携帯電話網を介してデータの送受信を行う通信端末と、携帯電話網に接続され、かつ、前記通信端末の端末識別を行う識別サーバと、該識別サーバに接続され、かつ、各前記通信端末がインターネット接続サービスに必要とする個別認証情報を保存する保存サーバとを有する通信ネットワークシステムにおいて、前記通信端末に前記個別認証情報を自動的に設定する動作をコンピュータによって実行し、
前記通信端末は、
自通信端末をユニークに特定する固有値があらかじめ付与されているとともに、
前記識別サーバに初めて接続する際に必要とする接続設定用初回認証情報をあらかじめ記憶部に保存し、かつ、自通信端末に関する前記個別認証情報を取得した際に該個別認証情報を前記記憶部に保存する保存処理と、
自通信端末を使用するユーザに関するユーザ識別情報を保存しているSIMカードを挿入するSIMカードスロットから前記ユーザ識別情報を読み出す読み出し処理と、
前記識別サーバに初めて接続する際に前記接続設定用初回認証情報を含む接続要求を前記携帯電話網を介して前記識別サーバに送信する初回接続処理と、
前記固有値と前記ユーザ識別情報とを含む個別認証情報取得要求を前記携帯電話網を介して前記識別サーバに送信する取得要求処理と、
前記識別サーバおよび前記携帯電話網を介して前記保存サーバから自通信端末の前記個別認証情報を受け取った際に、該個別認証情報を前記保存処理により前記記憶部に保存して、インターネット接続サービス用の個別認証を自動的に設定する自動設定処理と、を有し、
前記識別サーバは、
各前記通信端末の前記固有値を含む端末情報を識別サーバ用記憶部にあらかじめ登録する端末情報登録処理と、
前記通信端末から前記接続設定用初回認証情報を含む前記接続要求を前記携帯電話網を介して受け取った際に、前記携帯電話網を介して要求元の前記通信端末と接続する接続処理と、
前記通信端末から前記個別認証情報取得要求を前記携帯電話網を介して受け取った際に、該個別認証情報取得要求に含まれている前記固有値が前記識別サーバ用記憶部内の前記端末情報に登録されているか否かを確認する端末識別処理と、
前記端末識別処理において前記通信端末から受け取った前記個別認証情報取得要求に含まれている前記固有値が前記識別サーバ用記憶部内の前記端末情報に登録されていることを確認した場合、前記通信端末から受け取った前記ユーザ識別情報を含む前記個別認証情報取得要求を、前記保存サーバに転送する取得要求転送処理と、
転送した前記個別認証情報取得要求に応じて前記保存サーバから前記個別認証情報を受け取った際に、受け取った前記個別認証情報を前記個別認証情報取得要求の送信元の前記通信端末に前記携帯電話網を介して転送する個別認証情報転送処理と、
を有していることを特徴とする個別認証情報設定プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述したように、仮想移動体通信事業者からンターネット接続サービスに必要となる個別認証情報が該仮想移動体通信事業者のインターネット接続サービスを利用するユーザに提供された際に、ユーザが使用する通信端末に対して個別認証情報を設定することが必要になる。
【0008】
本発明に関連する前記特許文献2、特許文献3等には、該個別認証情報を通信端末に自動的に設定する技術が提案されているが、いずれもIPアドレスを利用するものであり、前述したように、LTE/3G等の現在の携帯電話網を使用する通信端末においては、該個別認証情報を通信端末に自動的に設定することができなく、ユーザが手動で設定することが必要であり、ユーザの負担を軽減することができない。このように現状の技術には、インターネット接続サービスに必要な個別認証情報を通信端末に自動的に設定することができず、解決するべき課題があった。
【0009】
(本開示の目的)
本開示の目的は、かかる課題に鑑み、携帯電話網を使用する場合であっても、インターネット接続サービスに必要とする個別認証情報を通信端末に自動的に設定することが可能な通信ネットワークシステム、自動ネットワーク接続方法および自動ネットワーク接続プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の課題を解決するため、本発明による通信ネットワークシステム、個別認証情報設定方法および個別認証情報設定プログラムは、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
【0011】
(1)本発明による通信ネットワークシステムは、
携帯電話網を介してデータの送受信を行う通信端末と、携帯電話網に接続され、かつ、前記通信端末の端末識別を行う識別サーバと、該識別サーバに接続され、かつ、各前記通信端末がインターネット接続サービスに必要とする個別認証情報を保存する保存サーバとを有し、
前記通信端末は、
自通信端末をユニークに特定する固有値があらかじめ付与されているとともに、
前記識別サーバに初めて接続する際に必要とする接続設定用初回認証情報をあらかじめ保存し、かつ、自通信端末に関する前記個別認証情報を取得した際に該個別認証情報を保存するための記憶部と、
自通信端末を使用するユーザに関するユーザ識別情報を保存しているSIMカードを挿入するSIMカードスロットと、
前記識別サーバに初めて接続する際に前記接続設定用初回認証情報を含む接続要求を前記携帯電話網を介して前記識別サーバに送信する初回接続手段と、
前記固有値と前記ユーザ識別情報とを含む個別認証情報取得要求を前記携帯電話網を介して前記識別サーバに送信する取得要求手段と、
前記識別サーバおよび前記携帯電話網を介して前記保存サーバから自通信端末の前記個別認証情報を受け取った際に、該個別認証情報を前記記憶部に保存し、インターネット接続サービス用の個別認証を自動的に設定する自動設定手段と
を有することを特徴とする。
【0012】
(2)本発明による個別認証情報設定方法は、
携帯電話網を介してデータの送受信を行う通信端末と、携帯電話網に接続され、かつ、前記通信端末の端末識別を行う識別サーバと、該識別サーバに接続され、かつ、各前記通信端末がインターネット接続サービスに必要とする個別認証情報を保存する保存サーバとを有する通信ネットワークシステムにおける前記通信端末に前記個別認証情報を自動的に設定し、
前記通信端末は、
自通信端末をユニークに特定する固有値があらかじめ付与されているとともに、
前記識別サーバに初めて接続する際に必要とする接続設定用初回認証情報をあらかじめ記憶部に保存し、かつ、自通信端末に関する前記個別認証情報を取得した際に該個別認証情報を前記記憶部に保存する保存ステップと、
自通信端末を使用するユーザに関するユーザ識別情報を保存しているSIMカードを挿入するSIMカードスロットから前記ユーザ識別情報を読み出す読み出しステップと、
前記識別サーバに初めて接続する際に前記接続設定用初回認証情報を含む接続要求を前記携帯電話網を介して前記識別サーバに送信する初回接続ステップと、
前記固有値と前記ユーザ識別情報とを含む個別認証情報取得要求を前記携帯電話網を介して前記識別サーバに送信する取得要求ステップと、
前記識別サーバおよび前記携帯電話網を介して前記保存サーバから自通信端末の前記個別認証情報を受け取った際に、該個別認証情報を前記保存ステップにより前記記憶部に保存して、インターネット接続サービス用の個別認証を自動的に設定する自動設定ステップと
を有していることを特徴とする。
【0013】
(3)本発明による個別認証情報設定プログラムは、
携帯電話網を介してデータの送受信を行う通信端末と、携帯電話網に接続され、かつ、前記通信端末の端末識別を行う識別サーバと、該識別サーバに接続され、かつ、各前記通信端末がインターネット接続サービスに必要とする個別認証情報を保存する保存サーバとを有する通信ネットワークシステムにおいて、前記通信端末に前記個別認証情報を自動的に設定する動作をコンピュータによって実行し、
前記通信端末は、
自通信端末をユニークに特定する固有値があらかじめ付与されているとともに、
前記識別サーバに初めて接続する際に必要とする接続設定用初回認証情報をあらかじめ記憶部に保存し、かつ、自通信端末に関する前記個別認証情報を取得した際に該個別認証情報を前記記憶部に保存する保存処理と、
自通信端末を使用するユーザに関するユーザ識別情報を保存しているSIMカードを挿入するSIMカードスロットから前記ユーザ識別情報を読み出す読み出し処理と、
前記識別サーバに初めて接続する際に前記接続設定用初回認証情報を含む接続要求を前記携帯電話網を介して前記識別サーバに送信する初回接続処理と、
前記固有値と前記ユーザ識別情報とを含む個別認証情報取得要求を前記携帯電話網を介して前記識別サーバに送信する取得要求処理と、
前記識別サーバおよび前記携帯電話網を介して前記保存サーバから自通信端末の前記個別認証情報を受け取った際に、該個別認証情報を前記保存処理により前記記憶部に保存して、インターネット接続サービス用の個別認証を自動的に設定する自動設定処理と
を有していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の通信ネットワークシステム、個別認証情報設定方法および個別認証情報設定プログラムによれば、主に、以下のような効果を奏することができる。
【0015】
すなわち、本発明においては、携帯電話網のようなIPアドレスからユーザ識別を行うことのできないネットワークを介してインターネット接続を行う場合であっても、通信端末のユーザは、自通信端末に関する固有値とユーザ識別情報とを用いて携帯電話網を介して識別サーバにアクセスする操作を行うだけで、インターネット接続サービスに必要とする個別認証情報を自動的に取得して設定することができる。而して、通信端末のユーザは、現状の技術のように、自通信端末に対して前記個別認証情報を手動で設定する必要がなく、設定の手間を省き、かつ、設定ミスの発生を防止して、インターネット接続サービスを容易に享受することができる。すなわち、携帯電話網を使用してインターネット接続サービスを受ける通信端末のユーザの利便性を大幅に向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明による通信ネットワークシステム、個別認証情報設定方法および個別認証情報設定プログラムの好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明による通信ネットワークシステムおよび個別認証情報設定方法について説明するが、かかる個別認証情報設定方法をコンピュータにより実行可能な個別認証情報設定プログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、個別認証情報設定プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。また、以下の各図面に付した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではないことも言うまでもない。
【0018】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、携帯電話網を経由して個別認証情報の取得要求をしてくる通信端末の識別を固有値すなわち端末識別番号(IMEI:International Mobile Subscriber Identity)により行う識別サーバと各通信端末の個別認証情報をあらかじめ保存する保存サーバとを備え、保存サーバが、識別サーバからの識別結果の通知を受け取ることにより、取得要求元の通信端末の個別認証情報を検索して、検索した個別認証情報を、携帯電話網を経由して、取得要求元の通信端末に返送することにより、該通信端末が自通信端末の個別認証情報を自動的に取得して設定することができることを、主要な特徴としている。
【0019】
<本発明の実施形態>
次に、本発明に係る通信ネットワークシステムについて図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】
(本発明の実施形態の構成例)
まず、本発明に係る通信ネットワークシステムのシステム構成について、その一例を、
図1を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る通信ネットワークシステムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【0021】
図1に示すように、本発明の実施形態に係る通信ネットワークシステムは、携帯電話網40を介して接続された通信端末10と、識別サーバ20と、該識別サーバ20に接続された保存サーバ30とを少なくとも含んで構成される。
【0022】
ユーザが使用する通信端末10は、インターネット接続サービスのための個別認証情報を取得する個別認証情報取得要求を、携帯電話網40を介して、識別サーバ20に対して送信して、要求した個別認証情報を保存サーバ30から識別サーバ20、携帯電話網40を介して返送してもらうことによって、個別認証情報を自動的に設定する機能を有している。ここで、通信端末10は、
図1に示すように、内部に、携帯電話網通信部11、制御部12、記憶部13、SIMカードスロット14を少なくとも備えている。なお、通信端末10には、自通信端末10をユニークに特定する固有値すなわち端末識別番号(IMEI:International Mobile Subscriber Identity)があらかじめ付与されている。
【0023】
携帯電話網通信部11は、携帯電話網40を介して個別認証情報やデータの送受信を行う。制御部12は、自通信端末10の動作の制御を行う。記憶部13は、認証情報や端末設定に関する情報を保存する。SIMカードスロット14は、SIMカード50を挿抜するスロットである。なお、記憶部13には、識別サーバ20に初めて接続する際に必要とする接続設定用初回認証情報131があらかじめ設定されている。また、記憶部13は、自通信端末10に関する個別認証情報を保存サーバ30から取得した際に該個別認証情報を保存する領域も有している。また、SIMカード50には、自通信端末10を使用するユーザに関するユーザ識別情報(IMSI:International Mobile Subscriber Identity)501が保存されている。
【0024】
なお、制御部12は、内部に、接続部121、取得要求部122、自動設定部123を少なくとも備えている。
【0025】
接続部121は、識別サーバ20に初めて接続する際に記憶部13にあらかじめ設定されている接続設定用初回認証情報を少なくとも含む接続要求を携帯電話網40を介して識別サーバ20に送信して、識別サーバ20と接続する動作を行う。また、取得要求部122は、自通信端末10に付与されている固有値すなわち端末識別番号(IMEI)とSIMカード50に保存されているユーザ識別情報(IMSI)とを少なくとも含む個別認証情報取得要求を携帯電話網40を介して識別サーバ20に送信する動作を行う。また、自動設定部123は、識別サーバ20、携帯電話網40を介して保存サーバ30から自通信端末10の個別認証情報を受け取った際に、該個別認証情報を記憶部13に保存して、インターネット接続サービス用の個別認証を自動的に設定する動作を行う。
【0026】
次に、識別サーバ20は、個別認証情報取得要求を送信してきた通信端末10を、当該通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)を用いて識別するとともに、当該通信端末10からユーザ識別情報(IMSI)を取得して、取得したユーザ識別情報(IMSI)を付した個別認証情報取得要求を保存サーバ30に対して転送する機能と、保存サーバ30から返送されてきた個別認証情報を、要求元の通信端末10に対して携帯電話網40を介して返送する機能と、を有している。ここで、
図2に示すように、識別サーバ20は、内部に、識別サーバ用通信部21、識別サーバ用制御部22、識別サーバ用記憶部23を少なくとも備えている。
図2は、
図1に示した識別サーバ20の内部構成の一例を示すブロック構成図である。
【0027】
識別サーバ用通信部21は、携帯電話網40を介して、通信端末10から接続設定用初回認証情報や個別認証情報取得要求を受信したり、通信端末10に対して個別認証情報を送信したり、通信端末10との間で任意の各種データを送受信する機能を有する。さらに、識別サーバ用通信部21は、保存サーバ30に対して個別認証情報取得要求を送信したり、保存サーバ30から個別認証情報を受信したり、保存サーバ30との間で各種データを送受信する機能を有する。
【0028】
また、識別サーバ用記憶部23は、各通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)を少なくとも含む端末情報(IMEI、出荷先情報)231をあらかじめ登録している。
図2に示す端末情報231には、通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)に紐付けた状態で、出荷先情報(当該通信端末10の出荷先の仮想移動体通信事業者を示す情報)が登録されている例を示している。該出荷先情報は、本実施形態においては使用することがないが、他の実施形態として後述するように、複数台の保存サーバ30が接続されている場合に、適切な保存サーバを特定する保存サーバ特定情報となる情報である。すなわち、複数台の保存サーバ30のうち、固有値すなわち端末識別番号(IMEI)が示す通信端末10の個別認証情報を登録している保存サーバを特定する保存サーバ特定情報として用いるための情報である。
【0029】
また、識別サーバ用制御部22は、自識別サーバ20の動作を制御する機能を有し、端末識別部221、接続部222、取得要求転送部223、個別認証情報転送部224を少なくとも内部に備えている。
【0030】
端末識別部221は、通信端末10から個別認証情報取得要求を携帯電話網40を介して受け取った際に、該個別認証情報取得要求に含まれている固有値すなわち端末識別番号(IMEI)が識別サーバ用記憶部23内の端末情報231に登録されているか否かを確認することによって、該通信端末10を識別する動作を行う。また、接続部222は、通信端末10から接続設定用初回認証情報を含む接続要求を携帯電話網40を介して受け取った際に、該接続設定用初回認証情報に基づいて認証動作を行い、認証が得られた場合には、携帯電話網40を介して要求元の通信端末10と接続する動作を行う。
【0031】
また、取得要求転送部223は、端末識別部221において通信端末10から受け取った個別認証情報取得要求に含まれている固有値すなわち端末識別番号(IMEI)が識別サーバ用記憶部23内の端末情報231に登録されていることを確認した場合、通信端末10から受け取ったユーザ識別情報(IMSI)を少なくとも含む個別認証情報取得要求を、保存サーバ30に転送する動作を行う。また、個別認証情報転送部224は、転送した前記個別認証情報取得要求に応じて保存サーバ30から個別認証情報を受け取った際に、受け取った該個別認証情報を個別認証情報取得要求の送信元の通信端末10に携帯電話網40を介して転送する動作を行う。
【0032】
また、保存サーバ30は、各通信端末10の個別認証情報をあらかじめ保存していて、識別サーバ20から転送されてきたユーザ識別情報(IMSI)に基づいて、保存している各通信端末10の個別認証情報の中から、識別サーバ20から転送されてきた個別認証情報取得要求の送信元の通信端末10に関する個別認証情報を抽出して、識別サーバ20に対して返送する機能を有している。ここで、
図3に示すように、保存サーバ30は、内部に、保存サーバ用通信部31、保存サーバ用制御部32、保存サーバ用記憶部33を少なくとも備えている。
図3は、
図1に示した保存サーバ30の内部構成の一例を示すブロック構成図である。
【0033】
保存サーバ用通信部31は、携帯電話網40を介して、識別サーバ20から個別認証情報取得要求を受信したり、識別サーバ20に対して個別認証情報を送信したり、識別サーバ20との間で各種データを送受信する機能を有する。また、保存サーバ用記憶部33には、各通信端末10のユーザ識別情報(IMSI)とインターネット接続サービスに必要とする情報(APN(Access Point Name:接続先情報)、ユーザ名、パスワード)とを紐付けた状態の個別認証情報(IMSI、APN、ユーザ名、パスワード)331をあらかじめ登録している。
【0034】
また、保存サーバ用制御部32は、自保存サーバ30の動作を制御する機能を有し、取得要求された個別認証情報の検索を行う個別認証情報検索部321を少なくとも内部に備えている。つまり、個別認証情報検索部321は、識別サーバ20から転送されてきた通信端末10の個別認証情報取得要求を受け取った際に、該個別認証情報取得要求に含まれているユーザ識別情報(IMSI)が、保存サーバ用記憶部33の個別認証情報331に登録されているか否かを確認し、登録されていた場合には、該ユーザ識別情報(IMSI)に該当する個別認証情報を保存サーバ用記憶部33から読み出して、識別サーバ20に送信する動作を行う。
【0035】
以下、
図1のシステム構成図を参照しながら、個別認証情報をユーザの通信端末10に自動的に設定する仕組みの一例について説明する。ここで、
図1の通信ネットワークシステムは、前述したように、ユーザの通信端末10がLTE/3Gベースの携帯電話網40を介して識別サーバ20に接続することが可能であり、また、該識別サーバ20には保存サーバ30が接続されている。
【0036】
なお、
図1に示す保存サーバ30は、前述したように、各通信端末10の個別認証情報(IMSI、APN、ユーザ名、パスワード)をあらかじめ保存しているサーバである。また、
図1に示す識別サーバ20は、前述したように、通信端末10のユーザ識別情報(IMSI)を用いて端末識別を行い、接続している保存サーバ30から該当する通信端末10の個別認証情報を取得するサーバである。
【0037】
通信端末10は、自通信端末10の個別認証情報の取得要求を識別サーバ20に対して行う場合、まず、制御部12の接続部121において、記憶部13にあらかじめ設定されている接続設定用初回認証情報131を用いて、携帯電話網40を介して、識別サーバ20に接続要求を送信する。識別サーバ20は、識別サーバ用制御部22の接続部222において、該接続要求に含まれている接続設定用初回認証情報131による認証を行うことにより、携帯電話網40を介した要求元の通信端末10との接続を行う。
【0038】
通信端末10は、識別サーバ20に接続されたことを確認すると、次に、制御部12の取得要求部122において、自通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)およびSIMカード50に保存されたユーザ識別情報(IMSI)501を少なくとも含む個別認証情報取得要求を識別サーバ20に送信する。通信端末10からの個別認証情報取得要求の通知を受け取った識別サーバ20は、識別サーバ用制御部22の端末識別部221において、通信端末10から通知されてきた該通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)と識別サーバ20内の識別サーバ用記憶部23にあらかじめ保存されている各端末情報(IMEI、出荷先情報)231それぞれとを比較する。
【0039】
識別サーバ用記憶部23にあらかじめ保存されている端末情報231の端末識別番号(IMEI)を検索して、通知されてきた通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)と一致する情報が存在していた場合には、識別サーバ用制御部22の取得要求転送部223が動作して、当該通信端末10から受け取っているユーザ識別情報(IMSI)501を含む個別認証情報取得要求を保存サーバ30に転送する。
【0040】
識別サーバ20からユーザ識別情報(IMSI)501を含む個別認証情報取得要求を受け取った保存サーバ30は、
図3に示した保存サーバ用制御部32の個別認証情報検索部321において、識別サーバ20から転送されてきたユーザ識別情報(IMSI)501に基づいて、自保存サーバ30内の保存サーバ用記憶部33にあらかじめ保存されている各通信端末10の個別認証情報(IMSI、APN(Access Point Name:接続先情報)、ユーザ名、パスワード)331を検索する。転送されてきたユーザ識別情報(IMSI)501と一致するIMSIを有する個別認証情報を検索すると、保存サーバ30は、検索した個別認証情報を、識別サーバ20に転送する。
【0041】
識別サーバ20は、保存サーバ30から個別認証情報を受け取ると、識別サーバ用制御部22の個別認証情報転送部224において、受け取った個別認証情報を、通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)を用いて、携帯電話網40を経由して、個別認証情報取得要求の送信元の通信端末10に通知する。
【0042】
通信端末10は、保存サーバ30から識別サーバ20、携帯電話網40を介して通知されてきた個別認証情報を受け取ると、制御部12の自動設定部123において、受け取った個別認証情報を自通信端末10内の記憶部13に保存して、インターネット接続サービス用の個別認証を自動的に設定する。以降、通信端末10は、記憶部13に保存した個別認証情報を用いてインターネット接続サービスの個別認証設定を行うことができる。
【0043】
而して、通信端末10は、ユーザが手動で個別認証情報の設定を行うことなく、携帯電話網40のようなIPアドレスによるユーザ識別を行うことができないネットワークに接続されている場合であっても、自動的に、インターネット接続サービスのための個別認証情報の設定を行うことができるという効果が得られる。つまり、携帯電話網40のようなIPアドレスによるユーザ識別を行うことができないネットワークに接続されている場合には、ユーザが通信端末10に対して手動で個別認証情報を設定する必要があるという現状の技術における課題を解決することができる。
【0044】
(本発明の実施形態の動作の説明)
次に、本発明の一実施形態として
図1に示した通信ネットワークシステムの動作について、
図4のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
図4は、
図1に示した通信ネットワークシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
図4のフローチャートにおいては、通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)とSIMカード50に保存されたユーザ識別情報(IMSI)501とを用いて、保存サーバ30にあらかじめ保存されている当該通信端末10の個別認証情報(IMSI、APN、ユーザ名、パスワード)を自動的に取得して設定するまでの動作についてその一例を説明している。
【0045】
図4のフローチャートにおいて、通信端末10が、インターネット接続サービアスを享受するために、自通信端末10の個別認証情報(IMSI、APN、ユーザ名、パスワード)を取得しようとして、自通信端末10の電源をオン(On)にすると(ステップS1)、制御部12は、まず、SIMカードスロット14に、ユーザ識別情報(IMSI)501が格納されているSIMカード50が挿入されているか否かを確認する(ステップS2)。挿入されていなかった場合には(ステップS2のNo)、個別認証情報の自動設定動作を行うことなく、
図4の処理を終了する(ステップS10)。
【0046】
一方、SIMカードスロット14に、ユーザ識別情報(IMSI)501が格納されているSIMカード50が挿入されていた場合には(ステップS2のYes)、挿入されたSIMカード50が初めて挿入されたSIMカードであるか否かを確認する(ステップS3)。挿入されたSIMカード50が初めて挿入されたSIMカードではなかった場合(ステップS3のNo)、自通信端末10は、当該ユーザに関する個別認証情報を既に取得済みになっていて、記憶部13に保存されているので、前回接続時に取得した個別認証情報を使用することとし、個別認証情報の重複する自動的な設定動作は行わない。すなわち、記憶部13に保存されている個別認証情報をインターネット接続サービス用に設定して、
図4のフローチャートを終了する(ステップS11)。
【0047】
これに対して、挿入されたSIMカード50が初めて挿入されたSIMカードであった場合(ステップS3のYes)、制御部12の接続部121において、記憶部13にあらかじめ保存されている接続設定用初回認証情報131を読み出して、該接続設定用初回認証情報131を含む接続要求を、携帯電話網通信部11から、携帯電話網40を介して、識別サーバ20に送信して、識別サーバ20との間の接続をまず行う。識別サーバ20との間の接続がなされると、次に、制御部12の取得要求部122において、自通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)とSIMカード50に保存されているユーザ識別情報(IMSI)501とを含む個別認証情報取得要求を作成して、携帯電話網通信部11から、接続している識別サーバ20に対して通知する(ステップS4)。
【0048】
識別サーバ20は、通信端末10からの該個別認証情報取得要求を、識別サーバ用通信部21を介して受け取ると、識別サーバ用制御部22の端末識別部221が動作して、通信端末10から通知されてきた個別認証情報取得要求に含まれている該通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)と識別サーバ用記憶部23にあらかじめ登録されている端末情報(IMEI、出荷先情報)内の端末識別番号(IMEI)231とを比較して、両者の端末識別番号(IMEI)が一致する端末情報231が、識別サーバ用記憶部23に登録されているか否かを確認する(ステップS5)。
【0049】
通信端末10から通知されてきた個別認証情報取得要求に含まれている該通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)と一致する端末識別番号(IMEI)が、識別サーバ用記憶部23にあらかじめ登録されている端末情報(IMEI、出荷先情報)231内に存在していなかった場合には(ステップS5のNo)、未登録の通信端末10からの個別認証情報取得要求であると判定する。したがって、識別サーバ20は、端末識別番号(IMEI)が一致していない旨、すなわち、通信端末10から通知されてきた個別認証情報取得要に含まれている該通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)が登録されていない旨を、要求元の通信端末10に通知して、個別認証情報の自動的な設定動作を行うことなく、
図4のフローチャートを終了する(ステップS12)。
【0050】
一方、通信端末10から通知されてきた個別認証情報取得要求に含まれている該通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)と一致する端末識別番号(IMEI)が、識別サーバ用記憶部23にあらかじめ登録されている端末情報(IMEI、出荷先情報)231内に存在していた場合には(ステップS5のYes)、登録済みの通信端末10からの個別認証情報取得要求であると判定する。したがって、識別サーバ20においては、識別サーバ用制御部22の取得要求転送部223が動作して、通信端末10から通知されてきた個別認証情報取得要求に含まれている該通信端末10のユーザ識別情報(IMSI)501を少なくとも含む個別認証情報取得要求を、保存サーバ30に転送する(ステップS6)。
【0051】
保存サーバ30は、識別サーバ20から転送されてきた該個別認証情報取得要求を、保存サーバ用通信部31を介して受け取ると、保存サーバ用制御部32の個別認証情報検索部321が動作して、識別サーバ20から転送されてきた通信端末10の個別認証情報取得要求に含まれている該通信端末10のユーザ識別情報(IMSI)501と保存サーバ用記憶部33にあらかじめ登録されている個別認証情報(IMSI、APN、ユーザ名、パスワード)331内のユーザ識別情報(IMSI)とを比較して、両者のユーザ識別情報(IMSI)が一致する個別認証情報331が、保存サーバ用記憶部33に登録されているか否かを確認する(ステップS7)。
【0052】
識別サーバ20から転送されてきた通信端末10の個別認証情報取得要求に含まれているユーザ識別情報(IMSI)501と一致するユーザ識別情報(IMSI)が、保存サーバ用記憶部33にあらかじめ登録されている個別認証情報(IMSI、APN、ユーザ名、パスワード)331内に存在していなかった場合には(ステップS7のNo)、未契約の通信端末10からの個別認証情報取得要求であると判定する。したがって、保存サーバ30は、契約情報が一致していない旨、すなわち、通信端末10から通知されてきた個別認証情報取得要に含まれている該通信端末10のユーザ識別情報(IMSI)が登録されていない旨を、識別サーバ20を経由して、個別認証情報取得要求の送信元の通信端末10に通知して、個別認証情報の自動的な設定動作を行うことなく、
図4のフローチャートを終了する(ステップS13)。
【0053】
一方、識別サーバ20から転送されてきた通信端末10の個別認証情報取得要求に含まれている該通信端末10のユーザ識別情報(IMSI)501と一致するユーザ識別情報(IMSI)が、保存サーバ用記憶部33にあらかじめ登録されている個別認証情報(IMSI、APN、ユーザ名、パスワード)331内に存在していた場合には(ステップS7のYes)、契約済みの通信端末10からの個別認証情報取得要求であると判定する。したがって、保存サーバ30は、識別サーバ20から転送されてきた通信端末10の個別認証情報取得要求に含まれている該通信端末10のユーザ識別情報(IMSI)501と同じユーザ識別情報(IMSI)を含む個別認証情報を保存サーバ用記憶部33の個別認証情報(IMSI、APN、ユーザ名、パスワード)331から抽出して、識別サーバ20、携帯電話網40を経由して、個別認証情報取得要求の送信元の通信端末10に通知する(ステップS8)。
【0054】
通信端末10は、保存サーバ30から識別サーバ20、携帯電話網40を経由して通知されてきた個別認証情報を携帯電話網通信部11を介して受け取ると、制御部12の自動設定部123において、受け取った該個別認識情報を記憶部13に保存して、保存した該個別認証情報によりインターネット接続サービス用の個別認証を自動的に設定してインタ―ネットへのネットワーク接続を実施する(ステップS9)。
【0055】
通信端末10において、個別認証情報の自動設定を一度終了した後は、通信端末10の制御部12は、SIMカードスロット14に対するSIMカードの挿抜状態を監視する状態に復帰し、SIMカードスロット14に新たなSIMカード50が挿入されたことを検出すると、再度、ステップS2に復帰して、個別認証情報の自動設定動作手順を実施する動作を繰り返す。
【0056】
かくのごとき手順の動作を行って、通信端末10は、識別サーバ20、保存サーバ30にアクセスすることによって、携帯電話網40を経由してインターネットへのネットワーク接続を行うために必要な個別認証情報を自動的に取得して設定することができる。
【0057】
以上に説明したように、携帯電話網40を介して個別認証情報取得要求や各種のデータの送受信を行う通信端末10は、識別サーバ20に初めて接続する際に必要とする接続設定用初回認証情報131を記憶部13にあらかじめ保存するとともに、当該通信端末10のユーザに関するユーザ識別情報(IMSI)501を保存しているSIMカード50を挿入するためのSIMカードスロット14を備えている。
【0058】
また、通信端末10は、SIMカード50の挿入が確認されたことを契機として、識別サーバ20に初めて接続する際には、携帯電話網40を介して、接続設定用初回認証情報131を含む接続要求を識別サーバ20に対して送信する機能と、識別サーバ20と接続された後、携帯電話網40を介して、自通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)およびユーザ識別情報(IMSI)を含む個別認証情報取得要求を識別サーバ20に送信する機能と、を少なくとも備えている。
【0059】
さらに、通信端末10は、保存サーバ30から識別サーバ20、携帯電話網40を介して送信されてきた自通信端末10の個別認証情報を記憶部13に保存し、インターネット接続サービス用の個別認証情報として自動的に設定してネットワーク接続を実施する機能も備えている。
【0060】
また、端末の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)を用いて端末識別を行う識別サーバ20は、各通信端末10の端末情報(IMEI、出荷先情報)231を識別サーバ用記憶部23にあらかじめ登録している。
【0061】
また、識別サーバ20は、携帯電話網40を介して、通信端末10から受け取った接続設定用初回認証情報131に基づいて該通信端末10と接続する機能と、該通信端末10から受け取った個別認証情報取得要求に含まれている当該通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)が自識別サーバ20に登録されているか否かを確認する機能と、要求元の通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)が登録されている場合、該通信端末10から受け取ったユーザ識別情報(IMSI)が少なくとも含まれている個別認証情報取得要求を保存サーバ30に対して送信する機能と、を少なくとも備えている。
【0062】
さらに、識別サーバ20は、保存サーバ30から個別認証情報を受け取った際に、該個別認証情報を、携帯電話網40を介して、個別認証情報取得要求の送信元の通信端末10に対して転送する機能も備えている。
【0063】
また、識別サーバ20と接続されていて各通信端末10の個別認証情報を保存する保存サーバ30は、契約している各通信端末の個別認証情報(IMSI、APN、ユーザ名、パスワード)331を保存サーバ用記憶部33にあらかじめ登録して保存している。
【0064】
また、保存サーバ30は、識別サーバ20から受け取った通信端末10の個別認証情報取得要求に含まれている該通信端末10のユーザ識別情報(IMSI)が自保存サーバ30に登録されているか否かを確認する機能と、該通信端末10のユーザ識別情報(IMSI)が登録されている場合には、該通信端末10に関する個別認証情報(IMSI、APN、ユーザ名、パスワード)331を抽出して、識別サーバ20に対して送信する機能と、を少なくとも備えている。
【0065】
したがって、
図4に示したような手順の動作を行うことによって、通信端末10は、識別サーバ20、保存サーバ30にアクセスして、携帯電話網40を経由してインターネットへのネットワーク接続を行うために必要な個別認証情報を自動的に取得して設定することができる。
【0066】
(本発明の実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本実施形態においては、以下のような効果が得られる。
【0067】
すなわち、本実施形態においては、携帯電話網40のようなIPアドレスからユーザ識別を行うことのできないネットワークを介してインターネット接続を行う場合であっても、通信端末10のユーザは、自通信端末10に関する固有値すなわち端末識別番号(IMEI)とユーザ識別情報(IMSI)501とを用いて携帯電話網40を介して識別サーバ20にアクセスする操作を行うだけで、インターネット接続サービスに必要とする個別認証情報を自動的に取得して設定することができる。而して、通信端末10のユーザは、現状の技術のように、自通信端末10に対して前記個別認証情報を手動で設定する必要がなく、設定の手間を省き、かつ、設定ミスの発生を防止して、インターネット接続サービスを容易に享受することができる。すなわち、携帯電話網40を使用してインターネット接続サービスを受ける通信端末10のユーザの利便性を大幅に向上させることができる。
【0068】
<本発明の他の実施形態>
次に、本発明に係る通信ネットワークシステムについて、前述の
図1〜
図4に示した実施形態とは異なる他の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0069】
(本発明の他の実施形態の構成例)
まず、本発明の他の実施形態に係る通信ネットワークシステムのシステム構成について、
図1とは異なる他の例を、
図5を参照しながら説明する。
図5は、本発明に係る通信ネットワークシステムのシステム構成の
図1とは異なる他の例を示すシステム構成図である。
【0070】
図5に示すように、本発明の他の実施形態に係る通信ネットワークシステムは、
図1に示した通信ネットワークシステムとは異なり、各通信端末10の個別認証情報を保存する保存サーバが複数台備えられていて、識別サーバにおいて適切な保存サーバを選択してデータの送受信を行う構成からなっている。つまり、
図5に示す通信ネットワークシステムは、携帯電話網40を介して接続された通信端末10、識別サーバ20Aと、該識別サーバ20Aに接続された複数台の保存サーバすなわち第1保存サーバ301、第2保存サーバ302、第3保存サーバ303…、第n保存サーバ30nと、を少なくとも含んで構成される。
【0071】
ユーザが使用する通信端末10は、
図1の場合と全く同じ構成であり、インターネット接続サービスのための個別認証情報を取得する個別認証情報取得要求を、携帯電話網40を介して、識別サーバ20Aに対して送信して、要求した個別認証情報を識別サーバ20Aから返送してもらうことによって、個別認証情報を自動的に設定する機能を有し、内部に、携帯電話網通信部11、制御部12、記憶部13、SIMカードスロット14を少なくとも備えている。つまり、複数台の保存サーバすなわち第1保存サーバ301、第2保存サーバ302、第3保存サーバ303…、第n保存サーバ30nのうち、どの保存サーバに、当該通信端末10の個別認証情報取得要求に該当する個別認証情報が保存されているかということは、通信端末10として判別する必要がない構成としている。
【0072】
これに対して、識別サーバ20Aは、
図2に示した識別サーバ20と同様の構成からなっているが、複数台の保存サーバすなわち第1保存サーバ301、第2保存サーバ302、第3保存サーバ303…、第n保存サーバ30nのうち、どの保存サーバに、当該通信端末10の個別認証情報取得要求に該当する個別認証情報が保存されているかを判別する機能を有している。識別サーバ20Aは、前述した
図2に示したように、識別サーバ用記憶部23内の端末情報231には、出荷先情報が、通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)と紐付けた状態で登録されている。ここで、該出荷先情報は、前述したように、通信端末10ごとの個別認証情報を保存している複数台の保存サーバすなわち第1保存サーバ301、第2保存サーバ302、第3保存サーバ303…、第n保存サーバ30nのどの保存サーバに個別認証情報取得要求に該当する個別認証情報が保存されているかを特定するための保存サーバ特定情報である。
【0073】
つまり、識別サーバ20Aは、第1保存サーバ301、第2保存サーバ302、第3保存サーバ303…、第n保存サーバ30nのように、保存サーバ30が複数台接続されている場合、識別サーバ用記憶部23に登録する端末情報231として、各通信端末10の個別認証情報を登録している保存サーバ30を特定する保存サーバ特定情報をそれぞれの通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)に紐付けた状態であらかじめ登録している。なお、本他の実施形態においては、前述したように、該保存サーバ特定情報として、出荷先情報(当該通信端末10の出荷先の仮想移動体通信事業者を示す情報)が通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)に紐付けた状態で登録されている例について説明している。
【0074】
そして、
図2に示した識別サーバ用制御部22の取得要求転送部223は、端末識別部221において個別認証情報取得要求に含まれている固有値すなわち端末識別番号(IMEI)が登録されていることを確認した識別サーバ用記憶部23の端末情報231に、該固有値すなわち端末識別番号(IMEI)に紐付けた状態で登録されている保存サーバ特定情報(
図2の場合は出荷先情報)を読み出す。しかる後、複数台の保存サーバすなわち第1保存サーバ301、第2保存サーバ302、第3保存サーバ303…、第n保存サーバ30nのうち、読み出した該保存サーバ特定情報(
図2の場合は出荷先情報)により特定された保存サーバに、通信端末10から受け取ったユーザ識別情報(IMSI)を少なくとも含む個別認証情報取得要求を転送するように動作する。
【0075】
言い換えると、識別サーバ20Aは、通信端末10から個別認証情報取得要求の通知を受け取った際に、通信端末10から通知されてきた該個別認証情報取得要求に含まれている該通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)と一致する端末識別番号(IMEI)が、識別サーバ用記憶部23にあらかじめ登録されている端末情報(IMEI、出荷先情報)231内に存在していた場合には、該当する端末情報(IMEI、出荷先情報)231に含まれている出荷先情報(すなわち保存サーバ特定情報)を読み出す。そして、読み出した出荷先情報(すなわち保存サーバ特定情報)に基づいて、複数台の保存サーバすなわち第1保存サーバ301、第2保存サーバ302、第3保存サーバ303…、第n保存サーバ30nのうち、該当する通信端末10の個別認証情報を保存している保存サーバを特定して選択する機能を備えている。
【0076】
而して、かかる場合のように、出荷先情報を保存サーバ特定情報として用いる場合には、それぞれの仮想移動体通信事業者(MVNO)が出荷している通信端末10に関する個別認証情報(IMSI、APN、ユーザ名、パスワード)331の自動設定を、一つのシステムによって実施することが可能になり、通信端末10のユーザの利便性をさらに向上させることができるという効果が得られる。
【0077】
なお、該出荷先情報とは、前述したように、通信端末10を出荷した仮想移動体通信事業者(MVNO)を特定する情報であり、
図2に示したように、本他の実施形態においては、識別サーバ用記憶部23の端末情報(IMEI、出荷先情報)231として、通信端末の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)と仮想移動体通信事業者(MVNO)を特定する出荷先情報とを紐付けてあらかじめ登録している。
【0078】
したがって、本他の実施形態においては、識別サーバ20Aは、通信端末10から通知されてきた該個別認証情報取得要求に含まれている該通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)に紐付けた状態にある出荷先情報を読み出す。そして、読み出した出荷先情報に基づいて、複数台の保存サーバすなわち第1保存サーバ301、第2保存サーバ302、第3保存サーバ303…、第n保存サーバ30nのうち、いずれの保存サーバが、該当する仮想移動体通信事業者(MVNO)が出荷した通信端末10に関する個別認証情報を保存している適切な保存サーバであるかを特定して、特定した保存サーバに該通信端末10からの個別認証情報取得要求を転送するように動作する。
【0079】
つまり、複数台の保存サーバすなわち第1保存サーバ301、第2保存サーバ302、第3保存サーバ303…、第n保存サーバ30nは、いずれも、
図3に示した保存サーバ30と同じ構成からなっているが、本他の実施形態においては、複数台の保存サーバすなわち第1保存サーバ301、第2保存サーバ302、第3保存サーバ303…、第n保存サーバ30nそれぞれの保存サーバ用記憶部33には、出荷先情報(例えば仮想移動体通信事業者(MVNO)を特定する情報)が示す出荷先(例えば仮想移動体通信事業者)ごとの個別認証情報(IMSI、APN、ユーザ名、パスワード)331を保存している。
【0080】
なお、識別サーバ20Aの識別サーバ用記憶部23にあらかじめ登録している端末情報(IMEI、出荷先情報)231として、通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)と紐付ける情報に関しては、複数台の保存サーバすなわち第1保存サーバ301、第2保存サーバ302、第3保存サーバ303…、第n保存サーバ30nのうち、該当する保存サーバを特定することができる情報すなわち保存サーバ特定情報であれば良く、必ずしも、通信端末10を出荷した仮想移動体通信事業者(MVNO)を示す出荷先情報でなくても構わない。つまり、複数台の保存サーバを仮想移動体通信事業者ごとにグループ分けして設置するのではなく、複数台の保存サーバを例えばインターネット接続サービスを利用する地域別や企業別等にグループ分けするようにしても良いし、任意の指標を用いてグループ分けを行うようにして構わない。
【0081】
(本発明の他の実施形態の動作の説明)
次に、本発明の他の実施形態として
図5に示した通信ネットワークシステムの動作について、
図6のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
図6は、
図5に示した通信ネットワークシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
図6のフローチャートは、ステップS6aについて、先の実施形態として説明した
図4のフローチャートにおけるステップS6の処理内容と異なるだけであり、ステップS6a以外の各ステップ(ステップS1〜ステップS5、ステップS7〜ステップS13)については、
図4のフローチャートのステップS6以外の各ステップ(ステップS1〜ステップS5、ステップS7〜ステップS13)と全く同じであり、同じステップ符号を用いて示している。したがって、
図6のステップS1〜ステップS5、ステップS7〜ステップS13に関するここでの重複する説明は割愛して、
図4のステップS6と異なるステップS6aの処理内容について、以下に説明する。
【0082】
図6のフローチャートのステップS5において、識別サーバ20Aは、通信端末10から通知されてきた個別認証情報取得要求に含まれている該通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)と一致する端末識別番号(IMEI)が、識別サーバ用記憶部23にあらかじめ登録されている端末情報(IMEI、出荷先情報)内に存在していた場合には(ステップS5のYes)、登録済みの通信端末10からの個別認証情報取得要求であると判定して、通信端末10の個別認証情報取得要求を該当する保存サーバに転送するために、ステップS6aの処理に移行する。
【0083】
ステップS6aにおいては、まず、通信端末10から通知されてきた個別認証情報取得要求に含まれている該通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)と一致する端末識別番号(IMEI)を有している端末情報(IMEI、出荷先情報)を識別サーバ用記憶部23から抽出して、該端末識別番号(IMEI)に紐付けられている出荷先情報を読み出す。
【0084】
該出荷先情報は、前述したように、本他の実施形態においては、複数台の保存サーバすなわち第1保存サーバ301、第2保存サーバ302、第3保存サーバ303…、第n保存サーバ30nのうち、どの保存サーバに、個別認証情報取得要求の送信元の通信端末10に関する個別認証情報(IMSI、APN、ユーザ名、パスワード)331が保存されているかを特定する情報として利用している。すなわち、本他の実施形態においては、複数台の保存サーバは、前述したように、通信端末10の出荷先の仮想移動体通信事業者(MVNO)ごとにグループ分けして、それぞれの仮想移動体通信事業者(MVNO)が出荷した通信端末10に関する個別認証情報(IMSI、APN、ユーザ名、パスワード)331を保存している場合を例にとって説明している。
【0085】
したがって、識別サーバ20Aは、次に、個別認証情報取得要求の送信元の通信端末10の固有値すなわち端末識別番号(IMEI)に一致した端末識別番号(IMEI)に紐付けられている出荷先情報に基づいて、複数台の保存サーバすなわち第1保存サーバ301、第2保存サーバ302、第3保存サーバ303…、第n保存サーバ30nのうち、当該通信端末10に関する個別認証情報(IMSI、APN、ユーザ名、パスワード)331を保存している適切な保存サーバ例えば第1保存サーバ301を特定する。そして、識別サーバ20Aは、特定した保存サーバ例えば第1保存サーバ301に対して、通信端末10から通知されてきた個別認証情報取得要求に含まれている該通信端末10のユーザ識別情報(IMSI)501を少なくとも含む個別認証情報取得要求を転送する。
【0086】
以上のステップS6aの処理を終了すると、ステップS7の処理に移行するが、ステップS7以降の動作については、前述したように、
図4のフローチャートと全く同じであるので、ここでの重複する説明は割愛する。
【0087】
(本発明の他の実施形態の効果の説明)
先に
図1〜
図4に示した実施形態における効果に加えて、本他の実施形態においてはさらに以下のような効果が得られる。すなわち、出荷先情報が示す仮想移動体通信事業者(MVNO)ごとに保存サーバを設置しているので、それぞれの仮想移動体通信事業者(MVNO)が出荷している通信端末10に関する個別認証情報(IMSI、APN、ユーザ名、パスワード)331の自動設定を、一つのシステムによって実施することが可能になり、通信端末10のユーザの利便性をさらに向上させることができる。
【0088】
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。