(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本件発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、実施例と請求項の相互の関係は以下の通りである。実施例1は主に請求項1、6、11に関し、実施例2は主に請求項2、7、12に関し、実施例3は主に請求項3、8、13に関し、実施例4は主に請求項4、9、14に関する。実施例5は主に請求項5、10、15に関する。本件発明は、これら実施例に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
【実施例1】
【0017】
<概要>
本実施例にかかるリレー式誘導灯は、まず誘導灯の登録順位の設定、走行車両の流れる方向で最後尾に設置される親機からの信号による全誘導灯の周回型タイマーのリセット(全誘導灯における計時の同期)を行う。その上で、親機等からの信号等をトリガーとして各誘導灯の周回型タイマーの計時と登録順位とに基づいて発光部を制御し、全誘導灯にわたってリレー式の点滅を可能とする誘導灯である。なお、親機と子機は基本的な構成は同じであり、任意に選択される誘導灯を親機として残余を子機として利用可能である。
【0018】
図1(A)、
図1(B)、
図1(C)は、本実施例が想定しているリレー式誘導灯の動作を示す図である。
図1(A)では、時間の推移に従って全ての誘導灯が点灯(1)、消灯(2)、さらには点灯(3)を繰り返し、全体として同期して点滅しているように見える動作である。また、
図1(B)では、時間の推移に従って左側より順に3つずつの誘導灯が点灯し、全体として光が左から右、右から左へと左右に揺れるように見える動作である。このような点滅により、見る者の注意を喚起することができる。なお本例では3つずつの誘導灯が点灯しているが、これは1つや2つずつであっても、4つ以上ずつでも構わない。さらに
図1(C)では、時間の推移に従って左側より順に2つずつの誘導灯が点灯し、そのうちの一の誘導灯が一つ前のタイミングで点灯している誘導灯とオーバーラップして点灯することにより、左から右へと光が流れるように見える点滅動作を実現することが可能となっている。これによって運転者には走行方向を示唆し、交通の流れを作ることが可能となる。上記は、想定される一例を示したものにすぎず、このような流れに本発明の実施例を限定するものではない。
【0019】
以下では、本実施例のリレー式誘導灯の機能及びハードウェアの内容、並びに、処理の流れについて、詳細に説明する。
【0020】
<機能的構成>
図2は、本実施例にかかるリレー式誘導灯の機能的構成を示す図である。本実施例にかかるリレー式誘導灯(0200)は、「登録順位取得部」(0201)と、「登録順位保持部」(0202)と、「登録順位出力部」(0203)と、「周回型タイマー」(0204)と、「リセット信号取得部」(0205)と、「リセット部」(0206)と、「リセット信号出力部」(0207)と、「近距離無線部」(0208)と、「発光部」(0209)と、「制御部」(0210)と、を有する。
【0021】
「登録順位取得部」(0201)は、誘導灯の登録順位を取得する機能を有する。当該機能はメモリ(ROMおよびRAM)に格納された順位登録プログラムの順位取得ルーチン、およびCPU、通信モジュールなどの動作において実現される。「取得」とは、近距離無線部(0208)において受信した登録順位信号を認識し、登録順位保持部(0202)が格納可能な状態とすることである。「登録順位」は、道路に並べられた子機や親機の並び順を示す値であり、並び順の情報を点灯、消灯のタイミングを決定するために利用することで並び順に流れるような点滅を実現することができる。この値は例えば、ある値から始まる10進数の整数値であってインクリメントするものや、ある値から始まる整数値であってデクリメントするもの、アスキーコード順、n進数で表現された数値順、など、数値間の大小関係が規定できるものであれば、様々な表現を採用できる。登録順位が整数でインクリメントしていく場合、登録順位の値が「2」であれば登録順位の「1」の誘導灯の次のタイミングで発光するといった具合である。登録順位の値は上記のようなもののほか、点灯の態様によっては「1,2,3,1,2,3,…」といった循環型でも構わない。
【0022】
「登録順位保持部」(0202)は、上述の登録順位などを保持する機能を有する。保持されている登録順位は、登録順位出力部(0203)と制御部(0210)とに対して出力される。登録順位出力部への出力の際においては、登録順位保持部(0202)に保持されている登録順位の値をインクリメントまたはデクリメントさせる処理が含まれる場合がある。誘導灯が子機として機能している場合にはインクリメント又はデクリメントされた値は登録順位出力部への出力後には廃棄され、登録順位保持部に保持される登録順位はインクリメント又はデクリメント前の値である。誘導灯が親機として機能している場合にはインクリメント又はデクリメントされた値は登録順位出力部への出力後でも廃棄されず、登録順位保持部に保持される登録順位はインクリメント又はデクリメント後の値で上書きされる。登録順位の登録処理に関しては複数種類考えられるので、各場合に分けて詳細は後述する。上記処理は、誘導灯に内蔵のRAMおよび順位登録プログラムの順位格納ルーチンによって実現される。
【0023】
「登録順位出力部」(0203)は、保持されている登録順位を出力する機能を有する。具体的には登録順位保持部(0202)にて保持されている登録順位の値を近距離無線部に対して出力する。当該機能はCPUと、RAMやROM、これらに格納された順位登録プログラムの順位出力ルーチンおよび無線通信モジュールによって実現される。当部では登録順位保持部(0202)で行われている登録順位の値をインクリメント又はデクリメントする処理を代わって行ってもよい。
【0024】
順位登録動作についてのバリエーションを以下に説明する。なお順位登録動作は親機と子機とを近接させて行う。これは近距離無線部の出力が弱く、信号伝達距離が小さい(例えば数センチから数十センチ)ためと、近辺にある順位登録済の誘導灯又は順位登録待ちの誘導灯との混線を防ぐためである。例えば作業として推奨されうる態様は、子機とすべき誘導灯と親機として機能させている誘導灯とを軽く接触させて子機順位登録ボタンを押下するなどの態様である。
【0025】
第一の態様としては、親機として登録順位をインクリメントまたはデクリメント可能な登録順位保持部(0203)を有するリレー式誘導灯である。具体的には上記例の通り、親機側で登録順位保持部(0203)に保持している登録順位を、近距離無線部(0208)を介して子機に転送する。子機側では転送された登録順位が、登録順位取得部(0201)にて取得され、登録順位保持部(0202)に格納される。この時、登録が完了した旨をユーザーに知らせるために、子機の登録順位保持部(0202)に保持されている登録順位の値を子機の有するディスプレイ等で確認できるとよい。親機側では登録順位保持部(0203)にて、出力した登録順位をインクリメントさせインクリメント前の値を上書きし、登録順位出力部(0203)において上書きされて更新された登録順位を次の登録順位となる子機に対して出力する処理に移る。子機の登録が全て完了すると、親機の登録順位を格納する処理が行われる。例えば、親機として登録順位出力のための操作(例えば子機登録のための押しボタンの押下などに基づく)が一定時間行われない場合、登録完了ボタンを押下した場合など、登録する子機がいないものと認識、つまり子機の登録が完全て完了したと認識し、登録順位保持部(0202)に保持しているインクリメントされた登録順位を親機の登録順位として利用するように構成される。
【0026】
図3は上記第一の態様におけるリレー式誘導灯の順位登録動作の一例を示した図である。この順位登録動作は人間が親機を所持して子機の傍で登録操作をすることで実行される。この図によると、左から右(走行車両の上流側から下流側)へ親機(0301)が子機(0301〜0305)の近傍を順次通過し、登録順位を電波により出力する。子機はこの電波を受信し、子機のメモリに登録順位の値を格納する。図中最も左側に表わされている子機(0302)はすでに順位登録が完了しておりその値は0x09である。これに隣接する子機(0303)は親機より登録順位の値(0x0A)を受信し、メモリ内の所定領域のNullが0x0Aに更新される。つまり、この登録順位設定の態様では登録順位出力部(0203)は親機にて機能し、子機で機能することは必須ではない。
【0027】
第二の態様は、第一の態様に加え子機から確認応答を受け付けることが可能な態様である。子機からの確認応答に含まれる登録順位を取得し、親機として前記登録順位をインクリメントまたはデクリメントすることが可能な登録順位保持部(0203)を有するリレー式誘導灯である。具体的には、親機側で登録順位保持部(0203)の登録順位を出力し、これを子機が受信して登録順位取得部(0201)にて取得し登録順位保持部(0203)に格納する。この時、登録が完了した旨をユーザーに知らせるために、子機の登録順位保持部(0202)に保持されている登録順位の値を子機の有するディスプレイ等で確認できるとよい。格納された登録順位は登録順位出力部(0203)により出力され、確認応答として親機に転送される。すると、親機側の登録順位取得部にてこの登録順位が取得され、ついで登録順位保持部のすでに保持されている登録順位を上書きして登録順位保持部に格納される。この時、登録が完了した旨をユーザーに知らせるために、親機の登録順位保持部(0202)に保持されている登録順位の値を親機の有するディスプレイ等で確認できるとよい。登録順位保持部(0202)では、上書きされて更新された(一般的には更新によっても登録順位に変更はない)登録順位をインクリメントし、さらに上書き保持して、登録順位出力部から次の登録順位となる子機に対して登録順位を出力する処理に移る。この態様では親機、子機ともに登録順位出力部(0203)が機能する。親機では登録作業が完了すると、親機側でインクリメントした登録順位を親機の登録順位として登録順位保持部(0202)で利用するように構成される。登録作業の完了は、親機の登録順位出力部からの出力(例えば子機の順位登録ボタンの押下による)が所定時間内場合や、登録完了ボタンの押下などによって親機内で検知される。
【0028】
第三の態様としては、子機として登録順位をインクリメントまたはデクリメントして登録順位出力部から親機側に登録順位が出力可能な登録順位保持部(0202)を有するリレー式誘導灯である。親機側で登録順位を出力すると、子機側でこれを取得して、子機の登録順位保持部(0202)に格納される。この時、登録が完了した旨をユーザーに知らせるために、子機の登録順位保持部(0202)に保持されている登録順位の値を子機の有するディスプレイ等で確認できるとよい。格納された登録順位を子機の登録順位保持部(0202)または登録順位出力部(0203)がインクリメントして、その値を確認応答として親機に対して出力し、親機側ではこれを受信し登録順位取得部が取得した登録順位を登録順位保持部(0202)に格納する。なお、子機の登録順位保持部でインクリメント又はデクリメントされた登録順位は破棄され、子機の登録順位保持部には更新前の登録順位が依然保持される。格納された登録順位は次の順位となる子機に対して出力される。この態様でも親機、子機ともに登録順位出力部(0203)が機能する。親機の登録順位の格納は、最後に子機がインクリメントして出力した登録順位を親機の登録順位として登録順位保持部(0202)に格納することで行われる。この格納は順位登録作業の終了をするための押しボタンの押下、又は親機から所定時間内に子機に対して登録順位出力部からの登録順位の出力がない場合に順位登録作業の終了として検知され行われる。
【0029】
第四の態様としては、子機の台数分の登録順位を予め保持する登録順位保持部(0203)を有するリレー式誘導灯である。予め親機側の登録順位保持部(0202)で子機の台数分、順位を保持しておき、これを順次子機に対して出力し、子機の登録順位保持部(0202)に格納するといった動作である。この時、登録が完了した旨をユーザーに知らせるために、子機の登録順位保持部(0202)に保持されている登録順位の値を子機の有するディスプレイ等で確認できるとよい。この態様では親機の登録順位出力部が機能し、子機の登録順位出力部は必ずしも機能する必要がない。親機の登録順位について、本態様では子機の台数分の登録順位が既知であるため、はじめから親機の登録順位が登録順位保持部(0202)に格納されていてもよいし、末尾の子機の登録順位をインクリメントした値を親機の登録順位として認識し、登録順位保持部(0202)に格納してもよい。
【0030】
親機は子機と同様に登録順位を取得し設置され発光動作可能である。その場合の登録順位は先頭に発光する順位でもよいし、中途で発光する順位でもよいし、末尾で発光する順位でもよいが、リレー式誘導灯が高速道路などの逆走が安全確保上不適切な場所に設置されることを鑑みると、末尾に設置され登録順位が末尾となる値とした方が望ましい。すなわち、親機として最下位の登録順位を保持し、子機としてそれ以外の登録順位を保持する登録順位保持部を有するリレー式誘導灯が望ましい。
【0031】
本発明のリレー式誘導灯の親機と子機とは基本的に同一の構成を有する。そして、上記4つの態様で述べたように各構成要素が如何様な機能を発揮するかは、作業者が親機として使用するか、子機として使用するか、で選択されるように設計されている。
【0032】
「周回型タイマー」(0204)は、計時を行い、時刻を制御部(0210)に対して出力する機能を有する。「周回型」とは、タイマーの出力値(時刻)は、年/月/日/時/分/秒といったフォーマットで出力されている必要はなく、一定の周波数で時間の経過が出力できるものであればよいという趣旨である。例えば、1秒間隔で一回(1Hz)割り込みを発生させるなどの出力が考えられる。タイマーには、GPS(Global Positioning System)の電波や、標準電波が届かないトンネル内で設置される場面があることや、コスト面を考慮すると、RTC(Real Time Clock)を使用するのが望ましい。タイマーの出力するタイミング周波数は1Hz、32Hz、1.024kHz、32.768kHzなどをはじめとし、種々の値を取ることができる。
【0033】
「リセット信号取得部」(0207)は、リセット信号を取得する機能を有する。具体的には、近距離無線部(0208)で受信されたリセット信号を取得し、リセット部(0206)とリセット信号出力部(0207)に対して出力する。当該機能は無線通信モジュールや、CPU、システムバス、メモリに格納されているリセットプログラムのリセット信号取得ルーチンなどで実現される。「リセット信号」とはタイマーの計時をリセットするための信号である。「取得」の具体例としては、リセット信号を待ち受け、受信を検知するとリセット信号出力部(0207)及びリセット部(0208)がリセット信号を利用可能な状態とすることなどを指す。ここで、「リセット」とは、タイマーにおける計時をリセット信号の到来に基づいて初期化することである。例えば、起動より1Hzで3600カウント経過しているタイマーがあるとき、リセット信号を受信したら即時に、リセットプログラムによってリセット信号がタイマーに送られ、カウント0より1Hzで再びカウントを開始するといった処理である。「リセット」処理は、親機と全ての子機がほぼ同期された計時を行うことにより、
図1(C)で説明したような車両の進行方向に流れるような点滅を実現することを目的とする。
【0034】
「リセット部」(0206)は、リセット取得部が取得したリセット信号にて周回型タイマーをリセットする機能を有する。当該機能はCPU、システムバス、RAMやROMに保持されたリセットプログラムのリセットルーチン、タイマーモジュールなどで実現される。リセット信号取得部(0205)に相当するリセットプログラムリセット信号取得ルーチンによるコールによって、リセットプログラムのリセットルーチンが実行され、タイマーのリセット動作が実行されるといった具合である。なお、「リセット」の概念については上述のとおりである。なお、リセットをする目的は全誘導灯の周回タイマーを同期させる点にあるが、その同期の時期は二通りに区別できる。一つは誘導灯の発光部による点滅動作の開始前にそのリレー点滅などを流れるように行えるよう準備する段階である。他の一つは、周回タイマーが夜間点滅を開始してから経過した時間が長くなるにつれてそれぞれの周回タイマーの同期がずれてきた段階にて再同期させる段階である。
【0035】
「リセット信号出力部」(0207)は、リセット信号の取得に応じてリセット信号を出力する機能を有する。具体的には、リセット信号取得部(0205)に相当するリセットプログラムのリセット信号取得ルーチンによるコールによってリセット信号出力ルーチンが実行され、近距離無線部に対してリセット信号を出力する機能を有する。当該機能はCPU、システムバス、ROMやRAMに格納されたリセットプログラムのリセット信号出力ルーチン等で実現される。出力するリセット信号は受信し、取得したものであってもよいし、あらかじめリセット信号出力部が保持していたリセット信号であってもよい。
【0036】
なお、リセット処理においてはリセット信号出力部(0207)が登録順位に基づいてリセット信号を出力する態様が考えられる。すなわち、リセット信号を出力する際に登録順位を用いて信号の行方を限定する処理である。例えば、「登録順位10」の子機はリセット信号とともに「登録順位9及び8」のタグを付与して出力を行い、リセット信号の伝搬を登録順位9と8との子機に限定する処理である。この処理により、行き先が限定されないリセット信号をそれぞれの子機が転送し合うことにより発生するリセット信号の輻輳を防止することができる。この場合登録順位9の子機は、送られてきた登録順位に自身の登録順位よりも若い順位のものが含まれている(登録順位8)のでリセット信号出力部を機能させずリセット信号の出力を行わないように構成することも可能である。登録順位8の子機は送られてきた登録順位中自身の登録順位が最も若い登録順位なので「登録順位7及び6」のタグを付してリセット信号の出力を行うように構成する。つまりリセット信号の電波有効到達距離が隣接する子機間の距離の略2倍程度である場合にはこのように構成することでリセット信号の伝達効率をあげることができる。したがって隣接距離のn倍までリセット信号の電波有効到達距離がある場合にはその子機の上流側n個分の登録順位のタグを付して(ただし、上流側登録順位数k≦nの場合には上流側k個分)リセット信号をリセット信号出力部から出力するように構成するとよい。またこれらの場合、電波は指向性がないのでリセット信号を出力する子機の下流側にもリセット信号は流れるが、下流側では自身の登録順位のタグがリセット信号に付されていない場合にはそのリセット信号の取得処理ないしは取得処理に次ぐリセット部によるリセット処理やリセット信号出力部によるリセット信号出力処理は行わないように構成する。
【0037】
上記の場合、リセット信号は親機を源として出力され、登録順位を遡って(登録順位が車両進行方向にインクリメントされている場合)伝搬することが可能である。そして先頭(登録順位が最上位)の子機に信号が到達すると、当該子機はリセット信号の出力を行わない処理を行うことも可能である。
【0038】
「近距離無線部」(0208)は、前記各取得部及び各出力部の信号を他のリレー式誘導灯と送受信する機能を有する。具体的には、リセット信号出力部(0207)の出力するリセット信号を、無線通信モジュールにて他のリレー式誘導灯に向け送信することである。「近距離」とは、無線通信モジュールの性能によるが、およそ5m以内の範囲が望ましい。また、近距離無線部の出力を処理に応じて変化させてもよい。例えば登録順位出力部の出力処理の場合には低出力、例えば有効電波到達範囲が数センチメートル(例えば5〜15センチメートル)とし、リセット信号出力部の処理の場合には相対的に高出力、たとえば有効電波到達範囲が数メートル(例えば3メートルから10メートル)とするように構成してもよい。例えばそれ以上の範囲に電波を到達させる為には出力増大にともなって、電波法上の問題が生ずる可能性がある。例えば、周波数310MHz〜350MHz帯を使用する近距離無線用ICを使用した無線通信モジュールは低消費電力であり、小型化も容易であることから使用に適している。上記のように、リセット信号が転送されることにより親機から子機に伝搬される。その結果、親機と全ての子機が同じタイミングを発する周回タイマーを有することとなる。
【0039】
「発光部」(0209)は、制御部(0210)の制御に従って、リレー式誘導灯に内蔵された発光デバイスを点灯または消灯させる機能を有する。発光デバイスについては発光ダイオード(LED)を使用すると、消費電力を抑えることが可能である。
【0040】
「制御部」(0210)は、周回型タイマーの計時及び保持されている登録順位に従って発光部を制御する機能を有する。具体的には、登録順位保持部(0202)に保持されている登録順位の値を受け取り、周回型タイマー(0204)から時刻の入力を受け、発光部(0209)に対して点灯または消灯命令を出力する。当部の機能は、CPUとシステムバス、RAMやROMに格納されている制御プログラムにより実現されている。
【0041】
「登録順位に従って発光部を制御」とは、一例を
図1(C)で説明すると、登録順位1位と2位の誘導灯ではカウント0では制御部から発光部に点灯命令が出力され、発光部は発光を開始する(0101)。100カウント目には1位の誘導灯では制御部から発光部に対して消灯命令が出力され、発光部は発光を終了、すなわち消灯され、2位は発光したままであって、新たに3位の誘導灯の制御部から発光部に対して点灯命令が出力され発光部の発光が開始される(0102)。200カウント目では2位の制御部から発光部に対して消灯命令が出力され発光部は発光を終了、すなわち消灯れ、3位は発光したままであって、新たに4位の制御部から発光部に対して点灯命令が出力され発光部にて発光が開始される(0103)。300カウント目では、再び1位が発光を開始する処理が同様に行われ、同様に3位が消灯するといった具合である(0104)。上記動作の例はあくまで一例であり、本発明のリレー式誘導灯の制御動作はこれに限定されるものではない。
【0042】
<処理の流れ>
≪処理の流れ:概要≫
図4は、本実施例にかかるリレー式誘導灯を用いた場合の処理の流れの概要を示すフローチャートである。本発明のリレー式誘導灯の処理は、まず順位登録(ステップS0401)を行い、最初のタイマーのリセットを行う(ステップS0402)。リセットが行われると、制御・発光処理が実行される(ステップS0403)。次に、リセット信号が到来したか否かの判断を行う(ステップS0404)。リセット信号が到来したらタイマーをリセット(ステップS0405)する。リセット信号が到来していないとの判断結果の場合には、リセット処理をスキップする。そしてこれらの処理(ステップS0403〜ステップS405)を終了まで繰り返す。
【0043】
≪処理の流れ:順位登録≫
図5は、本実施例にかかるリレー式誘導灯を用いた場合の順位登録の処理の流れの一例を示すためのフローチャートである。親機(順位付与側)が登録順位を出力(ステップS0501)すると、子機(順位取得側)が登録順位の取得(ステップS0502)を行い、格納する(ステップS0503)。
【0044】
≪処理の流れ:リセット≫
図6は、本実施例にかかるリレー式誘導灯を用いた場合のリセット処理の流れの一例を示すためのフローチャートである。リセット信号は親機を端に発する。登録順位N+1の誘導灯N+1で出力(ステップS0601)されたリセット信号は登録順位Nの誘導灯Nにて取得(ステップS0602)され、受信したリセット信号にて周回型タイマーをリセットする(ステップS0603)。さらにリセット信号の取得に応じて登録順位N−1の誘導灯N−1にリセット信号を出力(ステップS0604)する。誘導灯N−1ではリセット信号を取得(ステップS0605)し、タイマーのリセット(ステップS0606)を行い次の処理に移る。なお上記処理は一例であり、リセット処理(ステップS0603)とリセット信号の出力(ステップS0604)は処理が前後してもよいし、同時並行処理で行ってもよい。
【0045】
またリセット信号と共に出力先の登録順位を付してリセット信号の出力を行うことで、取得先の誘導灯を限定することが可能である。上記でも述べたようにこれによりリセット信号の輻輳を防止できる。リセット信号が最上位の誘導灯に到達すると、その誘導灯はリセット信号を取得、タイマーのリセットを行うが、他の誘導灯に対してはもはやリセット信号の出力処理を行うことはない。
【0046】
このように本実施例のリレー式誘導灯は、リセット信号の取得に応じて自己の有するタイマーのリセットを行うのみならず、他のリレー式誘導灯に対してリセット信号を出力する転送処理が可能である。このため、小出力の電波であっても順次信号を転送することにより、遠方まで信号を到達させることが可能である。
【0047】
≪処理の流れ:制御・発光≫
図7は、本実施例にかかるリレー式誘導灯を用いた場合の制御と発光との処理の流れの一例を示すためのフローチャートである。この図にあるように、まず登録順位を取得する(ステップS0701)。次にタイマーカウントを取得する(ステップS0702)。次に点灯タイミングであるか否かの判断を行い(ステップS0703)、点灯タイミングであるとの判断結果であれば点灯を実行する(ステップS0704)。次に消灯タイミングであるか否かの判断を行い(ステップS0705)、消灯タイミングであるとの判断結果であれば消灯を実行する(ステップS0706)。
【0048】
<ハードウェア構成>
図8は、本実施例にかかるリレー式誘導灯のハードウェア構成を示す図である。以下、この図を用いて説明する。
【0049】
この図にあるように、本実施例にかかるリレー式誘導灯は、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」(0801)と、「ROM」(0802)と、「RAM」(0803)を備えている。ROM(0802)には、1.順位設定プログラムと、2.リセットプログラムと、3.制御プログラムとが格納されている。また、他のリレー式誘導灯と通信するための「通信モジュール」(0804)や、発光モード、親機子機などの切り替えを行うボタンやスイッチ、on/off装置などの「UI(ユーザインターフェース)」(0805)や、計時を行う「タイマーモジュール」(0806)や、「インターフェース(I/F)」(0809)を介してLEDなどが接続されている「発光器」(0807)などを備えている。また、出力装置としては「ビデオカード(V/C)」(0810)を介して「ディスプレイ装置」(0811)を備えていてもよい。そして、それらが「システムバス」(0808)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0050】
ここでボタン入力操作などを受け付けるU/I(0805)は、必ずしも親機自体に設けられているボタン等の機器に限られない。例えば親機に対して操作信号を送るリモートコントローラーや、スマートフォンなどの通信機器上で動作するアプリケーションプログラムなどもU/I(0805)に含まれるものとする(本明細書を通じて同様である)。
【0051】
また、RAM(0803)は、各種処理を行うプログラムをCPU(0801)に実行させるために読み出すと同時にそのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、このRAM(0803)にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、CPU(0801)で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている(本明細書を通じて同様である)。
【0052】
ここで、タイマーモジュール(0806)はソフトウエアで実装されたタイマーでもよいが、基板上に水晶発振子などを備えたRTCモジュールを使用すればより正確な計時が可能となり望ましい。
【0053】
≪順位登録処理≫
親機上ではROM(0802)に格納された1.順位登録プログラムがRAM(0803)に呼びだされ、CPU(0801)にて実行される。1.順位登録プログラムは、順位出力ルーチン、順位取得ルーチン、順位格納ルーチンからなる。1.順位登録プログラムは順位出力ルーチンを呼び出し、RAM上の変数Rの値で表された子機の順位を通信モジュール(0804)に出力する。この後にRAM(0803)上の変数の値をR→R+1とインクリメントする。通信モジュール(0804)ではRの値を電波で出力する。子機上ではROM(0802)に格納された1.順位登録プログラムがRAMに呼び出され、CPUにて実行される。1.順位登録プログラムは順位取得ルーチンを呼び出し、通信モジュール(0804)ではRの値を搬送する電波の到来を待つ。当該電波の受信次第その値を、順位格納ルーチンに渡す。当該ルーチンは、RAM(0803)に登録順位としてRの値を格納する。
【0054】
≪リセット処理≫
登録順位がN−1のリレー式誘導灯では、ROM(0802)に格納された2.リセットプログラムが起動している。当プログラムはリセット信号出力ルーチンと、リセットルーチンと、リセット信号取得ルーチンと、を有しており、これが実行される。すると通信モジュール(0804)を介してリセット信号が電波にて搬送され、登録順位がNのリレー式誘導灯にて受信される。受信したリセット信号はRAM(0803)上に展開されている2.リセットプログラムのリセット信号取得ルーチンにおいて検出され、2.リセットプログラムのリセットルーチンがコールされることにより、タイマーモジュール(0806)に対してリセットのメッセージを送る。これによりタイマーモジュール(0806)のカウンタはリセットされ再び時刻の出力を開始する。2.リセットプログラムのリセットルーチンは自己のタイマーモジュールにリセット信号を送ると共に、リセット信号出力ルーチンをコールして、リセット信号を他のリレー式誘導灯に対して出力するべく、通信モジュール(0804)に信号を送る。送られた信号は登録順位N+1の誘導灯に対して電波にて送信される。
【0055】
ここでのリセット信号の通信であるが、必ずしも登録順位N−1、N、N+1と順次送られる必要はない。例えば順位N−1の誘導灯の通信範囲の中に、登録順位N、N+1、N+2までの誘導灯が入っていれば、一気に3つの誘導灯がこれを受信してリセット処理を行っても良い。
【0056】
≪制御・発光処理≫
次に、誘導灯の制御・発光のハードウェア動作について説明する。ROM(0802)に格納されていた3.制御プログラムがRAM(0803)に展開され、CPU(0801)にて実行される。すると、3.制御プログラムはタイマーモジュール(0806)の時刻計測とRAM(0803)に格納されている登録順位を示す値であるRに基づいて、発光器(0807)を制御してLEDなどを点灯させる。具体的には、タイマーモジュール(0806)は所定のタイミングで割り込み等を発生させ、これを3.制御プログラムが検知する。3.制御プログラムはRの値を参照して、発光制御信号を出力する。例えば、Rの値が「3」であった誘導灯では、タイマーモジュールの時刻が200カウント目に発光するように制御信号を発光器に対して送るといった処理を行う。
【0057】
≪まとめ≫
以上の処理により、リレー式誘導灯は登録順位を登録することが可能である。この登録順位と、タイマーの計時とに基づいてLEDなどを制御し発光させることが可能である。また、他の誘導灯からリセット信号を受信しタイマーをリセットすることが可能である。さらに他の誘導灯に向けてリセット信号を転送することで親機からの電波が届かない遠方の誘導灯までリセット信号を到達させることができる。
【実施例2】
【0058】
<本実施例の概要>
本実施例に係るリレー式誘導灯は、実施例1の特徴に加えて、制御開始命令をさらに出力する機能をさらに有するリレー式誘導灯である。
【0059】
以下、機能的構成、処理の流れ、ハードウェア構成を順に説明する。
【0060】
<機能的構成>
図9は、本実施例にかかるリレー式誘導灯の機能的構成を示す図である。本実施例にかかるリレー式誘導灯(0900)は、実施例1と同様に、「登録順位取得部」と、「登録順位保持部」と、「登録順位出力部」とを有している。これら構成要件の図示は省略している。さらに実施例1と同様、「周回型タイマー」(0904)と、「リセット信号取得部」(0905)と、「リセット部」(0906)と、「リセット信号出力部」(0907)と、「近距離無線部」(0908)と、「発光部」(0909)と「制御部」(0910)とを有する。これらの機能的構成については、実施例1と同様であるので記載を省略する。以下では、本実施例で加わった「制御開始命令保持部」(0911)と、「制御開始命令出力部」(0912)と、「制御開始命令取得部」(0913)との機能について説明する。
【0061】
「制御開始命令保持部」(0911)は、制御部による発光部の制御開始命令を保持する機能を有する。具体的には制御部(0910)より制御開始命令を入力しこれをメモリ領域に格納する機能を有する。本機能はCPUとROMおよびRAM、これらに格納された制御開始命令プログラムの制御開始命令格納ルーチンなどで実現される。「制御開始命令」とは、制御を開始する旨の命令であり、周回型タイマー(0904)のカウントが開始されるタイミングで発せられる。制御開始命令は、リセット信号と同時に発せられる場合もある。また制御を「開始」することのみならず、「終了」することも本概念に含まれるが、別途制御終了命令保持部、制御終了命令出力部、制御終了命令取得部を有し、制御終了命令により、発光の停止や周回タイマーの停止などの処理を行ってもよい。「制御」とは制御部(0910)による一連の発光部(0909)に対する点灯制御のことを指す。このため「制御開始命令」は、例えば点灯モードすなわち発光部(0909)の発光パターンを選択(例えば
図1(A)と
図1(B)と
図1(C)とのいずれかを選択)する命令をも含まれる概念である。
【0062】
制御開始命令には様々な例が考えられる。例えば、路側に設置されている誘導灯には照度センサーが搭載されている場合がある。この照度センサーにより昼夜を判別し、一定の照度を下回ると夜間になったと判断して制御開始命令保持部(0911)に保持されている制御開始命令を後述の制御開始命令出力部(0912)を介して子機に出力をすることで、動作を開始する。この「動作を開始させる」処理が制御開始命令によるものである。
【0063】
「制御開始命令出力部」(0912)は保持されている制御開始命令を出力する機能を有する。具体的には制御開始命令保持部(0911)に保持されている制御開始命令を検知し、制御開始命令を近距離無線部に対して出力する機能を有する。この機能はCPUとRAMおよびROM、これらに格納されている制御開始命令プログラムの制御開始命令出力ルーチンなどにより実現される。「出力」とは制御開始命令のメッセージ(タイマー計時開始、点灯モード等)を記述した変数を、送信データとして通信モジュールに対し転送するといった処理などである。
【0064】
「制御開始命令取得部」(0913)は、制御開始命令を取得する機能を有する。「取得」とは、近距離無線部(0908)にて受信された制御開始命令の信号を検知、入力として受け取り、これを制御開始命令のメッセージとして制御開始命令保持部(0911)に格納する機能を指す。この機能はCPUとRAM及びROM、これらに格納されている制御開始命令プログラムの制御開始命令取得ルーチンなどにより実現される。
【0065】
制御開始処理については、順位登録処理と同様に、親機と子機において処理が異なる。親機の場合には制御開始命令保持部(0911)と制御開始命令出力部(0912)のみが機能するのに対し、子機は制御開始命令保持部(0911)と制御開始命令出力部(0912)とに加え、制御開始命令取得部(0913)が機能する。
【0066】
制御開始命令には命令の行方の登録順位が含まれていて良い。このように行方の登録順位を指定することで命令の行方を限定できる。これにより、複数の子機から出力された複数の制御開始命令を子機が転送し合うことにより生ずる制御開始命令の輻輳を回避することができる。また、登録順位の先頭の子機では、もはや制御開始命令を転送する必要がないことから、制御開始命令出力部(0912)が制御開始命令を停止する処理を行うといったことも考えられる。
【0067】
<処理の流れ>
図10は、本実施例にかかるリレー式誘導灯を用いた場合の制御開始命令処理の流れの一例を示すフローチャートである。この図にあるように、誘導灯M(登録順位M)において、制御開始命令を取得する(ステップS1001)。次にこれを格納する(ステップS1002)。次に誘導灯M−1(登録順位M−1)の誘導灯に対して出力する(ステップS1003)。これを誘導灯M−1において取得する(ステップS1004)。以下同様な処理が登録順位M−2以降の誘導灯に対しても行われる。
【0068】
<ハードウェア構成>
図11は、本実施例にかかるリレー式誘導灯のハードウェア構成を示す図である。以下、この図を用いて説明する。
【0069】
この図にあるように、本実施例にかかるリレー式誘導灯は、実施例1と同様に、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」(1101)と、「ROM」(1102)と、「RAM」(1103)を備えている。ROM(1102)には、1.順位設定プログラム(図示せず)と、2.リセットプログラムと(図示せず)、3.制御プログラムと(図示せず)、4.制御開始命令プログラムが格納されている。また、他のリレー式誘導灯と通信するための「通信モジュール」(1104)や、発光モード、親機子機などの切り替えを行うボタンやスイッチなどの「UI(ユーザインターフェース)」(1105)や、計時を行う「タイマーモジュール」(1106)や、「インターフェース(I/F)」(1109)を介してLEDなどが接続されている「発光器」(1107)や「照度センサー」(1112)などを備えている。また、出力装置としてはビデオカード(V/C)(1110)を介してディスプレイ装置(1111)を備えていてもよい。そして、それらが「システムバス」(1108)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0070】
ROM(1102)に格納された4.制御開始命令プログラムがRAM(1103)にロードされ、CPU(1101)において実行される。4.制御開始命令プログラムは、制御開始命令格納ルーチンと、制御開始命令出力ルーチンと、制御開始命令取得ルーチンとからなる。通信モジュール(1104)では、制御開始命令取得ルーチンが呼ばれ、他の誘導灯から出力された制御開始命令信号を待機している。通信モジュール(1104)に当該信号の電波が到達すると、割り込みが発生し、4.制御開始命令プログラムの制御開始命令格納ルーチンは制御開始命令信号を変数SとしてRAM(1103)に格納する。格納された変数は必要な情報(点灯モード等)が構造体となっていてもよく、この構造体のメンバが他のハードウェアの利用に付される。それとともに制御開始命令出力ルーチンが呼ばれ、他の誘導灯に対して制御開始命令信号を出力すべく、通信モジュール(1104)に対し当該変数の情報が出力される。
【実施例3】
【0071】
<本実施例の概要>
本実施例に係るリレー式誘導灯は、実施例2の特徴に加えて、親機と子機との判別が可能であり、点灯開始制御機能をさらに有するリレー式誘導灯である。
【0072】
以下、機能的構成、処理の流れ、ハードウェア構成を順に説明する。
【0073】
<機能的構成>
図12は、本実施例におけるリレー式誘導灯の機能的構成を示す図である。本実施例の機能的構成にかかるリレー式誘導灯(1200)は、実施例2と同様に、「登録順位取得部」と、「登録順位保持部」と、「登録順位出力部」とを有している。これら構成要件の図示は省略している。さらに実施例2と同様、「周回型タイマー」(1204)と、「リセット信号取得部」(1205)と、「リセット部」(1206)と、「リセット信号出力部」(1207)と、「近距離無線部」(1208)と、「発光部」(1209)と、「制御部」(1210)と、「制御開始命令保持部」(1211)と、「制御開始命令出力部」(1212)と、「制御開始命令取得部」(1213)とを有する。これらの機能的構成については、実施例1および2と同様であるので記載を省略する。以下では、本実施例で加わった「親機子機判別部」(1214)と、「点灯開始命令入力部」(1215)と、「点灯開始制御部」(1216)との機能について説明する。
【0074】
「親機子機判別部」(1214)は、親機か子機かを判別する機能を有する。具体的には、後述の点灯開始命令入力部(1215)からの信号の入力を誘導灯自身が「親機」の場合には通し、「子機」の場合には遮断するといった機能を有する。当該機能は、CPUとRAM及びROM、点灯開始制御プログラムの親機子機判別ルーチンなどにおいて実現される。
【0075】
「点灯開始命令入力部」(1215)は、点灯開始の命令を入力する機能を有する。具体的には使用者の点灯開始操作を受け付け、これを点灯開始入力信号として親機子機判別部(1214)に対して出力する機能である。本機能は、ボタンやスイッチなどのU/Iと、CPUなどで実現される。点灯開始命令の入力は、例えば点灯開始ボタンの押下や、点灯開始スイッチの操作、あるいは点灯モードスイッチによる点灯モードの選択の完了、など種々の態様が考えられる。
【0076】
「点灯開始制御部」(1216)は、自身が親機であると判断される場合には点灯開始命令の入力に従って、保持している制御開始命令を出力するように制御開始命令出力部を制御する機能を有する。具体的には親機子機判別部(1214)より、点灯開始命令の信号を入力として受け取り、制御開始命令出力部(1212)に対して、制御開始命令を出力するようにトリガーする機能である。当該機能は、CPU、ROMおよびRAM、これらに格納されている点灯開始制御プログラムの点灯開始制御ルーチンによって実現される。ここで「制御」とは、点灯開始制御プログラムの点灯開始制御ルーチンが、制御開始命令プログラムの制御開始命令出力ルーチンをコールして制御開始命令を近距離無線部に出力するといった処理を行うことである。
【0077】
<処理の流れ>
図13は、本実施例にかかるリレー式誘導灯を用いた場合の点灯開始命令処理の流れの一例を示すフローチャートである。この図にあるように、まず点灯開始命令が入力されたか否かの判断を行う(ステップS1301)。次に動作している誘導灯が親機であるか子機であるかの判断を行う(ステップS1302)。判断の結果、親機であった場合には、制御開始命令を出力するように制御する処理を行う(ステップS1303)。
【0078】
<ハードウェア構成>
図14は、本実施例にかかるリレー式誘導灯のハードウェア構成を示す図である。以下、この図を用いて説明する。
【0079】
この図にあるように、本実施例にかかるリレー式誘導灯は、実施例1と同様に、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」(1401)と、「ROM」(1402)と、「RAM」(1403)を備えている。ROM(1402)には、1.順位設定プログラム(図示せず)と、2.リセットプログラムと(図示せず)、3.制御プログラムと(図示せず)、4.制御開始命令プログラムと、5.点灯開始制御プログラムとが格納されている。また、他のリレー式誘導灯と通信するための「通信モジュール」(1404)や、発光モード、親機子機などの切り替えを行うボタンやスイッチ、on/off装置などの「UI(ユーザインターフェース)」(1405)や、計時を行う「タイマーモジュール」(1406)や、「インターフェース(I/F)」(1409)を介してLEDなどが接続されている「発光器」(1407)や「照度センサー」(1412)などを備えている。また、出力装置としてはビデオカード(V/C)(1410)を介してディスプレイ装置(1411)を備えていてもよい。そして、それらが「システムバス」(1408)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0080】
ROM(1402)に格納されている5.点灯開始制御プログラムはRAM(1403)上に展開され、CPU(1401)上にて実行される。5.点灯開始制御プログラムは親機子機判別ルーチンと、点灯開始制御ルーチンとからなる。該プログラムの親機子機判別ルーチンは当初、ボタン入力操作などU/I(1405)からの割り込み発生を待機している。割り込みが発生すると、RAM上に格納されている親機子機判別変数Pを参照する。Pの値が真(親機である)場合には、5.点灯開始制御プログラムの点灯開始制御ルーチンにより、4.制御開始命令プログラムを呼び出して制御開始命令を通信モジュールに出力するための処理を実行する。
【実施例4】
【0081】
<本実施例の概要>
本実施例に係るリレー式誘導灯は、実施例3の特徴に加えて、親機と子機との判別に応じて、リセット信号を出力するように制御が可能なリレー式誘導灯である。
【0082】
以下、機能的構成、処理の流れ、ハードウェア構成を順に説明する。
【0083】
<機能的構成>
図15は、本実施例におけるリレー式誘導灯の機能的構成を示す図である。本実施例の機能的構成にかかるリレー式誘導灯(1500)は、実施例3と同様に、「登録順位取得部」と、「登録順位保持部」と、「登録順位出力部」と、「発光部」と、「制御部」と、を有している。これら構成要件の図示は省略している。さらに実施例3と同様、「周回型タイマー」(1504)と、「リセット信号取得部」(1505)と、「リセット部」(1506)と、「リセット信号出力部」(1507)と、「近距離無線部」(1508)と、「制御開始命令保持部」(1511)と、「制御開始命令出力部」(1512)と、「制御開始命令取得部」(1513)と、「親機子機判別部」(1514)とを有する。これらの機能的構成については、実施例1および2と同様であるので記載を省略する。以下では、本実施例で加わった「制御時間長計測部」(1515)と、「第一時間長判断部」(1516)と、「リセットタイミング制御部」(1517)との機能について説明する。
【0084】
「制御時間長計測部」(1515)は、制御開始命令取得部による制御開始命令を取得してからの時間である制御時間長を計測する機能を有する。具体的には制御開始命令取得部(1513)から信号を受け取り、制御時間長の計測を周回型タイマーにより実行する。計測している時間は第一時間長判断部に出力される。本機能はCPU、周回型タイマー、ROMやRAM、これらに格納されているリセットタイミング制御プログラムの制御時間長計測ルーチンなどにより実現される。「制御時間長」とは制御開始命令が取得され、周回型タイマーにより計時が開始された時刻から現在の時刻までの時間である。「計測」とは周回型タイマーより時刻を取得することである。時刻の取得は、周回型タイマー(1504)の定期的な割り込みにより時刻情報を当部が取得するなどの処理が行われる。
【0085】
「第一時間長判断部」(1516)は、制御時間長が所定の値を超過したか、又は到達したか判断する機能を有する。具体的には、制御時間長計測部(1515)より制御時間長情報を入力として受け取り、所定の値との大小比較を実行する。制御時間長が所定の値と等しい、又は所定の値より大きくなった場合には、親機子機判別部(1514)に信号を出力する。当該機能は、CPUとROM又はRAMこれらに格納されているリセットタイミング制御プログラムの第一時間長判断ルーチンにより実現される。
【0086】
ここで、「所定の値」は、周回型タイマーが計測可能な時間であれば、何カウント、何秒間、何分間、何時間でもよいが、周回型タイマーの精度によって、誘導灯の点灯動作が乱れて見え始めるまでの時間に最適化した値を採用することが望ましい。リセット信号の出力により電波による通信が生じ、消費電力が大きくなるところによる電池の消耗を防ぐ趣旨である。
【0087】
「リセットタイミング制御部」(1517)は、親機子機判断部での判断が自身が親機であると判断された場合で、第一時間長判断部での判断結果が前記超過又は到達である場合に、前記リセット信号を出力するようにリセット信号出力部を制御する機能を有する。具体的には、親機子機判別部(1514)において親機であるとの判別結果により、出力された信号を受信し、リセット信号出力部(1507)においてリセット信号の出力を行う。当該機能はCPUや、ROMやRAM、これらに格納されているリセットタイミング制御プログラムのリセットタイミング制御ルーチンによって実現される。「リセット信号の出力」とは、例えば、リセット信号出力部(1507)で、リセット信号の出力を担っているリセットプログラムのリセットルーチンを呼び出すことによって実行されることを指す。
【0088】
<処理の流れ>
図16は、本実施例にかかるリレー式誘導灯を用いた場合の点灯開始命令処理の流れの一例を示すフローチャートである。この図にあるように、まず制御時間長の計測を行う(ステップS1601)。次に所定の値を超過または到達しているか否かの判断を行う(ステップS1602)。超過または到達している場合には、動作している誘導灯が親機か否かの判断を行う(ステップS1603)。親機である場合には、リセット信号を出力するように制御を行う(ステップS1604)。
【0089】
<ハードウェア構成>
図17は、本実施例にかかるリレー式誘導灯のハードウェア構成を示す図である。以下、この図を用いて説明する。
【0090】
この図にあるように、本実施例にかかるリレー式誘導灯は、実施例1と同様に、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」(1701)と、「ROM」(1702)と、「RAM」(1703)を備えている。ROM(1702)には、1.順位設定プログラム(図示せず)と、2.リセットプログラムと、3.制御プログラムと(図示せず)、4.制御開始命令プログラムと、5.点灯開始制御プログラム(必須でない)と、6.リセットタイミング制御プログラムとが格納されている。また、他のリレー式誘導灯と通信するための「通信モジュール」(1704)や、発光モード、親機子機などの切り替えを行うボタンやスイッチ、on/off装置などの「UI(ユーザインターフェース)」(1705)や、計時を行う「タイマーモジュール」(1706)や、「インターフェース(I/F)」(1709)を介してLEDなどが接続されている「発光器」(1707)や「照度センサー」(1712)などを備えている。また、出力装置としてはビデオカード(V/C)(1710)を介してディスプレイ装置(1711)を備えていてもよい。そして、それらが「システムバス」(1708)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0091】
ROM(1702)に格納された6.リセットタイミング制御プログラムがRAM(1703)に展開されCPU(1701)にて実行される。6.リセットタイミング制御プログラムは制御時間長計測ルーチンと、第一時間長判断ルーチンと、リセットタイミング制御ルーチンとからなる。当該プログラムの制御時間長計測ルーチンはタイマーモジュール(1706)からの時刻の入力を開始する。入力を開始するタイミングとしては5.点灯開始制御プログラムが4.制御開始命令プログラムを呼び出すための処理を実行するタイミングなどが考えられる。この時刻をt1とする。そして第一時間長計測ルーチンが、タイマーモジュール(1706)からの時刻の出力がある度に、現在の時刻をtとしてt−t1の時間と所定の値T1とで大小比較を行う。t−t1がT1よりも大きいかまたは等しい場合には、リセットタイミング制御ルーチンが、リセット信号を出力するように2.リセットプログラムのリセット信号出力ルーチンをコールする。
【実施例5】
【0092】
<本実施例の概要>
本実施例に係るリレー式誘導灯は、親機と子機とにかかわらず、リセット信号を取得していない場合に制御開始後一定時間が経過すると、他の誘導灯にリセット信号を出力するように制御が可能なリレー式誘導灯である。
【0093】
図18は本実施例に係るリレー式誘導灯の処理の概要を説明するための図である。ここで斜線部(例えば1801)はリレー式誘導灯の電波の到達範囲である。
図18(1)において向かって右端の誘導灯(1802)が親機の機能を発揮している。そしてその他の誘導灯は子機の機能を発揮している。リセット信号や制御開始命令等は右端の親機となった誘導灯(1802)から出力され、順に左側の子機に電波通信により伝播される。ところが、
図18(2)のように、故障、盗難等で途中の子機(1803)が動作しなくなった場合、親機(1804)が出力した信号が子機(1805)に到達しなくなる。本実施例のリレー式誘導灯は、このような時に所定の時間にリセット信号が到達しないことを条件に、
図18(3)のように、通信が途絶えた先の誘導灯(1806)が親機の機能を発揮するようになる。具体的には他の子機に向けリセット信号を出力することが可能となる。
【0094】
以下、機能的構成、処理の流れ、ハードウェア構成を順に説明する。
【0095】
<機能的構成>
図19は、本実施例におけるリレー式誘導灯の機能的構成を示す図である。本実施例の機能的構成にかかるリレー式誘導灯(1900)は、実施例3と同様に、「登録順位取得部」と、「登録順位保持部」と、「登録順位出力部」と、「発光部」と、「制御部」と、を有している。これら構成要件の図示は省略している。さらに実施例3と同様、「周回型タイマー」(1904)と、「リセット信号取得部」(1905)と、「リセット部」(1906)と、「リセット信号出力部」(1907)と、「近距離無線部」(1908)と、「制御開始命令保持部」(1911)と、「制御開始命令出力部」(1912)と、「制御開始命令取得部」(1913)と、「親機子機判別部」(1914)と、「制御時間長計測部」(1915)と、を有する。これらの機能的構成については、実施例4と同様であるので記載を省略する。以下では、本実施例で加わった「第二時間長判断部」(1918)と、「リセット信号取得判断部」(1919)と、「リセット信号出力制御部」(1920)の機能について説明する。
【0096】
「第二時間長判断部」(1918)は、制御時間長が所定の値を超過したか又は到達したか判断する機能を有する。具体的には、制御時間長計測部(1918)より制御時間長情報を入力として受け取り、所定の値との大小比較を行う。その結果所定の値よりも制御時間長が等しいまたは大きくなった場合には、リセット信号取得判断部(1919)に信号を出力する。当該機能は、CPUとROM又はRAMこれらに格納されているリセット信号出力制御プログラムの第二時間長判断ルーチンにより実現される。第二時間長の計測は、所定の値に達する度にゼロリセットされる。
【0097】
ここで、制御時間長の第二時間長判断部への入力処理は、第二時間長判断部(1918)が制御時間長計測部(1915)に対してポーリングを一定時間毎に実行することで時間を取得する処理でもよいし、第二時間長判断部(1918)を待機状態にして、制御時間長計測部(1915)が一定時間毎に割り込みを発生させ、時間を取得する処理でもよい。上記の「一定時間」は上記所定の値には拘束されない。
【0098】
上記「所定の値」すなわち「第二時間長」は、如何様な値でもとり得るが、第一時間長の倍数であると適時的にリセット信号の出力制御処理を行うことができる。例えば、第一時間長が3600秒である場合に、所定の値を2倍の7200秒としておけば、2度リセット信号が未達であったという事象を即時に検出することができる。
【0099】
「リセット信号取得判断部」(1919)は、第二時間長判断部の判断結果が超過又は到達である場合にリセット信号取得部がリセット信号を取得したか判断する機能を有する。具体的には、第二時間長判断部(1918)より判断結果の入力を受ける。リセット信号取得部(1905)からはリセット信号の取得の有無の入力を受ける。第二時間長判断部(1918)より入力があった場合に、前回入力後、リセット信号の取得があったとの入力がすでにあった状態であれば、判断結果は偽となり、リセット信号の取得がない状態であれば、判断結果は真となり、リセット信号出力制御部(1920)に信号を出力する。当該機能は、CPUとROM又はRAMこれらに格納されているリセット信号出力制御プログラムのリセット信号取得判断ルーチンにより実現される。
【0100】
「リセット信号出力制御部」(1920)はリセット信号取得判断部での判断結果が取得していないとの判断結果である場合にはリセット信号の取得がない場合でもリセット信号を出力するようにリセット信号出力部を制御する機能を有する。具体的には、リセット信号取得判断部(1919)より信号の入力を受け、リセット信号出力部(1907)に対して、リセット信号を出力するための信号を出力する。当該機能は、CPUとROM又はRAMこれらに格納されているリセット信号出力制御プログラムのリセット信号出力制御ルーチンにより実現される。
【0101】
<処理の流れ>
図20は、本実施例における処理の流れの一例を示すフローチャートである。この図にあるように、まず制御時間長を計測する(ステップS2001)。次に制御時間長と所定の値(第二時間長)との大小比較を行い制御時間長が所定の値と等しい又は大きい場合には次の処理に移る(ステップS2002)。それ以外の場合には、再度制御時間長を計測する処理(ステップS2001)に戻る。次に、リセット信号の取得の有無を判定する(ステップS2003)。取得が無い場合には、リセット信号を出力するように制御を行う(ステップS2004)。取得がある場合には、再び制御時間長の計測処理(ステップS2001)に戻る。
【0102】
<ハードウェア構成>
図21は、本実施例にかかるリレー式誘導灯のハードウェア構成を示す図である。以下、この図を用いて説明する。
【0103】
この図にあるように、本実施例にかかるリレー式誘導灯は、実施例1と同様に、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」(2101)と、「ROM」(2102)と、「RAM」(2103)を備えている。ROM(2102)には、1.順位設定プログラム(図示せず)と、2.リセットプログラムと、3.制御プログラム(図示せず)と、4.制御開始命令プログラム(図示せず)と、5.点灯開始制御プログラム(図示せず、必須でない)と、6.リセットタイミング制御プログラム(図示せず)と、7.リセット信号出力制御プログラムとが格納されている。また、他のリレー式誘導灯と通信するための「通信モジュール」(2104)や、発光モード、親機子機などの切り替えを行うボタンやスイッチ、on/off装置などの「UI(ユーザインターフェース)」(2105)や、計時を行う「タイマーモジュール」(2106)や、「インターフェース(I/F)」(2109)を介してLEDなどが接続されている「発光器」(2107)や「照度センサー」(2112)などを備えている。また、出力装置としてはビデオカード(V/C)(2110)を介してディスプレイ装置(2111)を備えていてもよい。そして、それらが「システムバス」(2108)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0104】
ROM(2102)に格納された7.リセット信号出力制御プログラムがRAM(1703)に展開されCPU(2101)にて実行される。7.リセット信号出力制御プログラムは、第二時間長判断ルーチンと、リセット信号取得判断ルーチンと、リセット信号出力制御ルーチンとからなる。当該プログラムはタイマーモジュール(2106)からの時刻の入力を開始する。この時刻をt2とする。そしてタイマーモジュール(2106)からの時刻の出力がある度に、第二時間長判断ルーチンが呼ばれ、現在の時刻をtとしてt−t2の時間と所定の値T2とで大小比較を行う。t−t2がT2よりも大きいかまたは等しい場合には、リセット信号取得判断ルーチンが呼ばれ、リセット信号の取得の有無の判断処理に進む。2.リセットプログラムによりリセット信号取得ルーチンが呼び出されると、リセット信号取得判断ルーチンはこれを検出してフラグrを立てる。このフラグが立っている場合には、7.リセット信号出力制御プログラムはなにも実行しない。フラグが立っていない場合、リセット信号出力制御ルーチンが2.リセットプログラムのリセット信号出力ルーチンを呼び出し実行する。