特許第6829521号(P6829521)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6829521
(24)【登録日】2021年1月26日
(45)【発行日】2021年2月10日
(54)【発明の名称】ラッチ機構を有するコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/639 20060101AFI20210128BHJP
   G02B 6/36 20060101ALI20210128BHJP
   H01R 24/84 20110101ALI20210128BHJP
   H01R 13/28 20060101ALI20210128BHJP
   H01R 13/46 20060101ALN20210128BHJP
【FI】
   H01R13/639 Z
   G02B6/36
   H01R24/84
   H01R13/28
   !H01R13/46 D
【請求項の数】3
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-538046(P2018-538046)
(86)(22)【出願日】2016年10月3日
(65)【公表番号】特表2018-536267(P2018-536267A)
(43)【公表日】2018年12月6日
(86)【国際出願番号】US2016055126
(87)【国際公開番号】WO2017066024
(87)【国際公開日】20170420
【審査請求日】2019年10月2日
(31)【優先権主張番号】62/239,998
(32)【優先日】2015年10月12日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100110803
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 太朗
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【弁理士】
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100157185
【弁理士】
【氏名又は名称】吉野 亮平
(72)【発明者】
【氏名】マシューズ,アレクサンダー アール.
【審査官】 山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第06443626(US,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0178732(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0009167(US,A1)
【文献】 実開平05−033486(JP,U)
【文献】 米国特許第03467942(US,A)
【文献】 国際公開第2013/180646(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 24/84
H01R 13/28
H01R 13/639
H01R 13/627
H01R 13/46
G02B 6/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手方両性型コネクタと接続するように構成された両性型コネクタを備えるデバイスであって、前記コネクタは、前記コネクタと前記相手方コネクタを機械的に掛止解除させるように構成されたラッチ機構を有し、前記コネクタの前記ラッチ機構は、前記コネクタと前記相手方コネクタを掛止解除させるように作動させられると、前記コネクタの保持構造及び前記相手方コネクタの保持構造の両方を係合解除させ、前記ラッチ機構が、反対方向に運動し、前記コネクタと前記相手方コネクタの前記保持機構を係合解除させる第1のアーム及び第2のアームを含み、前記ラッチ機構が、前記第1のアーム及び前記第2のアームに接続されたピボットアームを含み、支点の周りの前記ピボットアームの回転が前記第1のアームと前記第2のアームを反対方向に運動させる、デバイス。
【請求項2】
ラッチ機構を有するコネクタであって、前記ラッチ機構は、
前記コネクタの第1の側部に配置された第1の保持構造と、
前記コネクタの第2の側部に配置された第2の保持構造と、
前記コネクタの前記第2の保持構造を相手方コネクタの第1の保持構造から係合解除させるように構成された第1の係合解除構造と、
前記相手方コネクタの第2の保持構造を前記コネクタの前記第1の保持構造から係合解除させるように構成された第2の係合解除構造と、
前記第1の係合解除構造及び前記第2の係合解除構造の運動を生じさせ、前記第1の保持構造からの前記第2の保持構造の係合解除を生じさせるように構成されたアクチュエータ機構と、
を含む、コネクタ。
【請求項3】
ラッチ機構を有するコネクタであって、前記ラッチ機構は、
前記コネクタの第1の側部上に配置された保持構造と、
前記第1の側部と反対側の前記コネクタの第2の側部上に配置された相補保持構造であって、前記コネクタの前記保持構造は、相手方コネクタの相補保持構造と係合するように構成されており、前記コネクタの前記相補保持構造は、前記相手方コネクタの保持構造と係合するように構成されている、相補保持構造と、
第1の端部及び第2の端部を有する作動レバーと、
前記コネクタの前記第1の側部に沿って配置された第1のアームであって、前記第1のアームは、第1の端部及び第2の端部、並びに前記第1のアームの前記第2の端部に配置された1つ以上のカムを有する、第1のアームと、
前記第1のアームの前記第1の端部を前記作動レバーの前記第2の端部に取り付けている連結機構と、
前記コネクタの前記第2の側部に沿って配置された第2のアームであって、前記第2のアームは、第1の端部及び第2の端部、並びに前記第2のアームの前記第2の端部に配置された少なくとも1つのカムを有する、第2のアームと、
前記作動レバーの前記第2の端部に剛体的に取り付けられており、ヒンジによって前記第2のアームの前記第1の端部に取り付けられたピボットアームと、
を含み、
前記レバーの作動が、前記レバーの前記第2の端部を中心とした前記レバーの前記第1の端部の回転を生じさせ、前記レバーの前記第1の端部の前記回転が前記ピボットアームを、支点を中心として回転させ、前記支点を中心とした前記ピボットアームの回転が前記第1のアームと前記第2のアームを、それぞれ、前記コネクタの前記第1の側部及び前記第2の側部に沿って反対方向に運動させ、前記第1のアームの運動が前記第1のアームの前記第2の端部における前記カムに、前記コネクタの前記保持構造を前記相手方コネクタの前記相補保持構造から係合解除させ、前記第2のアームの運動が前記第2のアームの前記第2の端部における前記カムに、前記コネクタの前記相補保持構造を前記相手方コネクタの前記保持構造から係合解除させる、コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、ラッチ式コネクタアセンブリ、並びに関連するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コネクタアセンブリは、コネクタ及び相手方コネクタと呼ばれる、一対のコネクタを含む。コネクタは、コネクタハウジング、及びコネクタハウジング内に配置された複数の構成要素を含み得、相手方コネクタは相手方コネクタハウジングを含み、相手方コネクタハウジング内には複数の相手方構成要素が配置されている。コネクタの構成要素は、相手方コネクタの相手方構成要素と結合し、例えば、電気又は光接続を作るように構成されている。例えば、電気コネクタアセンブリでは、コネクタの構成要素は、相手方コネクタの相手方電気接点に電気的に結合するように構成された電気接点である。光コネクタでは、コネクタの構成要素は、相手方コネクタの相手方光学要素又はデバイスに光学的に結合するように構成された光学要素又は光学デバイスである。
【0003】
コネクタアセンブリは、コネクタ対の各コネクタが、ケーブル、例えば、1つ以上の光導波路を含むケーブル、又は1つ以上の電線を含むケーブルに取り付けられ、これによって支持され、それにより、コネクタ対のコネクタ同士を接続することでケーブル間の接続がもたらされる、インラインコネクタアセンブリとすることができる。いくつかの構成では、コネクタ対のコネクタハウジングの一方又は両方は、電気トレース、光導波路、又はファイバケーブルが配線されたバックプレーン又はその他の回路に取り付けられている。この構成では、コネクタを接続することで、基板−ケーブル間、又はバックプレーン−回路基板間の信号接続がもたらされる。更に他の構成では、両方のコネクタを回路基板に取り付けることができ、そのため、コネクタ対のコネクタ同士を接続することで基板間の接続がもたらされる。
【0004】
コネクタ対のコネクタ及び相手方コネクタは「性別」が付与され、「オス型」又は「メス型」と指定される場合がある。「メス型」コネクタは概して、「オス型」コネクタを受け入れ、保持するレセプタクルである。両性型コネクタは、オス型要素及びメス型要素の両方を有するものである。いくつかの両性型コネクタアセンブリでは、コネクタ及び相手方コネクタは同一である。
【発明の概要】
【0005】
いくつかの実施形態は、相手方両性型コネクタと接続するように構成された両性型コネクタに関する。コネクタは、コネクタと相手方コネクタを機械的に掛止解除させるように構成されたラッチ機構を含む。コネクタのラッチ機構は、コネクタと相手方コネクタを掛止解除させるように作動させられると、コネクタの保持構造及び相手方コネクタの保持構造の両方を係合解除させる。
【0006】
いくつかの実施形態はコネクタのためのラッチ機構に関する。第1の保持構造がコネクタの第1の側部に配置されており、第2の保持構造がコネクタの第2の側部に配置されている。第1の係合解除構造は、コネクタの第2の保持構造を相手方コネクタの第1の保持構造から係合解除させるように構成されている。第2の係合解除構造は、相手方コネクタの第2の保持構造をコネクタの第1の保持構造から係合解除させるように構成されている。アクチュエータ機構が、第1の係合解除構造及び第2の係合解除構造の運動を生じさせ、第2の保持構造を第1の保持構造から係合解除させるように構成されている。
【0007】
いくつかの実施形態は、ラッチ機構を有するコネクタに関する。ラッチ機構は、コネクタの第1の側部上に配置された保持構造、及び第1の側部と反対側のコネクタの第2の側部上に配置された相補保持構造を含む。コネクタの保持構造は、相手方コネクタの相補保持構造と係合するように構成されており、コネクタの相補保持構造は、相手方コネクタの保持構造と係合するように構成されている。第1のアームがコネクタの第1の側部に沿って配置されており、第1のアームは第1の端部及び第2の端部を有し、1つ以上のカムが第1のアームの第2の端部に配置されている。連結機構が第1のアームの第1の端部を作動レバーの第2の端部に取り付けている。第2のアームがコネクタの第2の側部に沿って配置されており、第2のアームは第1の端部及び第2の端部を有し、少なくとも1つのカムが第2のアームの第2の端部に配置されている。ピボットアームが作動レバーの第2の端部に剛体的に取り付けられており、ヒンジによって第2のアームの第1の端部に取り付けられている。作動レバーの作動は、レバーの第2の端部を中心としたレバーの第1の端部の回転を生じさせ、レバーの第1の端部の回転はピボットアームを、支点を中心として回転させ、支点を中心としたピボットアームの回転は第1のアームと第2のアームを、それぞれ、コネクタの第1の側部及び第2の側部に沿って反対方向に運動させる。第1のアームの運動は第1のアームの第2の端部におけるカムに、コネクタの保持構造を相手方コネクタの相補保持構造から係合解除させる。第2のアームの運動は第2のアームの第2の端部におけるカムに、コネクタの相補保持構造を相手方コネクタの保持構造から係合解除させる。
【0008】
いくつかの実施形態は、コネクタを相手方コネクタから掛止解除させる方法に関する。ピボットアーム並びに第1のサイドアーム及び第2のサイドアームに結合された作動レバーが運動させられる。ピボットアームは作動レバーの運動に応じて回転させられる。第1のサイドアームと第2のサイドアームはピボットアームの回転に応じて反対方向に並進運動する。コネクタの第2の保持構造は第2のサイドアームの運動に応じて相手方コネクタの第1の保持構造から係合解除する。相手方コネクタの第2の保持構造は第1のサイドアームの運動に応じてコネクタの第1の保持構造から係合解除する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】いくつかの実施形態に係る、コネクタと相手方コネクタとを備えるコネクタアセンブリの断面概略図である。
図1B】いくつかの実施形態に係る、コネクタと相手方コネクタとを備えるコネクタアセンブリの断面概略図である。
図2A】接続位置におけるコネクタアセンブリの左側及び右側斜視図をそれぞれ示す。
図2B】接続位置におけるコネクタアセンブリの左側及び右側斜視図をそれぞれ示す。
図2C】不接続位置における図2A及び図2Bのコネクタアセンブリの左側及び右側斜視図をそれぞれ示す。
図2D】不接続位置における図2A及び図2Bのコネクタアセンブリの左側及び右側斜視図をそれぞれ示す。
図3A】いくつかの実施形態に係る、(掛止解除されている最中でない)中立位置におけるラッチ機構を有する光コネクタの左側及び右側斜視図をそれぞれ示す。
図3B】いくつかの実施形態に係る、(掛止解除されている最中でない)中立位置におけるラッチ機構を有する光コネクタの左側及び右側斜視図をそれぞれ示す。
図4A】いくつかの実施形態に係る、部分的に外されたラッチ位置における図2A図2Bのラッチ機構を示す。
図4B】いくつかの実施形態に係る、部分的に外されたラッチ位置における図2A図2Bのラッチ機構を示す。
図5A】いくつかの実施形態に係る、完全に外されたラッチ位置における図2A及び図2Bのラッチ機構を示す。
図5B】いくつかの実施形態に係る、完全に外されたラッチ位置における図2A及び図2Bのラッチ機構を示す。
図5C】作動レバーの動作による支点を中心としたラッチ機構のピボットアームの回転の詳細図を提供する。
図6】ピン及びソケットを用いて達成されるコネクタと相手方コネクタとの整列であって、図6の整列構造は、いくつかの実施形態に係る図2A及び図2Bに示されるようなラッチ機構との併用に適している、整列を示す。
図7】ピン、及びソケットを含む相手方コネクタを含む電気又は光結合デバイス間の整列であって、ピンのうちの少なくとも1つは1つ以上の平坦面を含み、図7の整列構造は、いくつかの実施形態に係る図2A及び図2Bに示されるようなラッチ機構との併用に適している、整列を示す。
図8A】両性型である電気又は光結合デバイス間の整列であって、図8A及び図8Bの整列構造は、いくつかの実施形態に係る図2A及び図2Bに示されるようなラッチ機構との併用に適している、整列を示す。
図8B】両性型である電気又は光結合デバイス間の整列であって、図8A及び図8Bの整列構造は、いくつかの実施形態に係る図2A及び図2Bに示されるようなラッチ機構との併用に適している、整列を示す。
図9A】いくつかの実施形態に係る図2A及び図2Bに示されるようなラッチ機構との併用に適した両性型整列構造の一例を提供する。
図9B】いくつかの実施形態に係る図2A及び図2Bに示されるようなラッチ機構との併用に適した両性型整列構造の一例を提供する。
図9C】いくつかの実施形態に係る図2A及び図2Bに示されるようなラッチ機構との併用に適した両性型整列構造の一例を提供する。
図9D】いくつかの実施形態に係る図2A及び図2Bに示されるようなラッチ機構との併用に適した両性型整列構造の一例を提供する。 図は、必ずしも一定の比率の縮尺ではない。図中に用いられる同じ数字は、同じ構成要素を示す。しかしながら、特定の図中のある構成要素を示す数字の使用は、同じ数字を付した別の図中の構成要素を限定しようとするものではないことは理解されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書に記載されている諸実施形態はコネクタアセンブリのためのラッチ機構に関する。ラッチ機構は、コネクタの構成要素と相手方コネクタの相手方構成要素との偶発的分離を防止するために、コネクタ対のコネクタ同士を機械的に固定された状態に維持するように動作する。いくつかの実施形態では、コネクタアセンブリは、両性型であるコネクタを含み、接続する対の各コネクタは同一である。本明細書において開示される諸実施形態に係るラッチ機構は、コネクタアセンブリのどちらの端部又はどちらの側部からでも、コネクタを相手方コネクタから掛止解除させるように動作させることができる。本明細書において開示されるコンパクトなシングルエンドラッチ機構は、同一の相手方コネクタと接続、掛止、掛止解除、及び接続解除する能力を有する小設置面積コネクタを提供するために用いることができる。例えば、本明細書に記載されているようなラッチ機構及び/若しくは整列構造を有するコネクタは、同一のインラインコネクタと接続させてこれに掛止させ、ケーブル間接続を提供することができ、又はマルチモジュールバックプレーン若しくはフロントプレーン型搬送設備のコネクタと接続させてこれに掛止させ、高信号密度、高信号数の基板間接触面を提供することができる。
【0011】
図1A及び図1Bは、いくつかの実施形態に係る、コネクタ101と相手方コネクタ111とを備えるコネクタアセンブリ100の断面概略図である。図1Aは、接続位置におけるコネクタ101及び相手方コネクタ111を示し、図1Bは、不接続位置におけるコネクタ101及び相手方コネクタ111を示す。図示の実施形態では、コネクタ101と相手方コネクタ111は同一で、両性型であり、「オス型」構造及び「メス型」構造を各々有する。コネクタ101は、ハウジング102、及びハウジング102内に配置されたコネクタ構成要素103、例えば、電気接点又は光学要素を含む。相手方コネクタ111は同一のハウジング112を含み、その内部にはコネクタ構成要素113が配置されており、相手方コネクタ111のコネクタ構成要素113は、コネクタ101のコネクタ構成要素103と結合し、例えば、電気又は光接続を形成するように構成されている。
【0012】
コネクタ101と相手方コネクタ111は、接続の間におけるコネクタ101と相手方コネクタ111との整列を容易にするように構成された相補整列構造107a、107b、117a、117bを含み得る。相補整列構造107a、107b、117a、117bは、コネクタ101が接続軸199に沿って相手方コネクタ111に対して運動する際に、コネクタ101と相手方コネクタ111のハウジング102、112及び/又はコネクタ構成要素103、113を係合させ、整列させるように構成されている。
【0013】
コネクタと相手方コネクタ101、111は、アクチュエータ機構105a、115a、係合解除構造105b、115b、及び保持要素106a、106b、116a、116bを含むラッチ機構104、114を各々有する。コネクタラッチ機構104の保持要素106aは、相手方コネクタ111のラッチ機構114の相補相手方保持要素116bと機械的に係合し、これらに掛止するように構成されている。保持要素106bは、相手方コネクタ111の相補相手方保持要素116aと機械的に係合し、これらに掛止するように構成されている。
【0014】
コネクタ101のアクチュエータ機構105aは、人間のユーザによって、係合解除構造105bに、コネクタ101の保持要素106bを相手方コネクタ111の保持要素116aから係合解除させ(掛止解除させ)、相手方コネクタ111の保持要素116bをコネクタ101の保持要素106aから係合解除させる(掛止解除させる)ように動作させられ得る。相手方コネクタ111のアクチュエータ機構115aは、人間のユーザによって、係合解除構造115bに、相手方コネクタ111の保持要素116bをコネクタ101の保持要素106aから係合解除させ(掛止解除させ)、コネクタ101の保持要素106bを相手方コネクタ111の保持要素116aから係合解除させる(掛止解除させる)ように動作させられ得る。コネクタ101のアクチュエータ機構105a又は相手方コネクタ111のアクチュエータ機構115aのどちらを作動させても、コネクタの保持要素106bを相手方コネクタの保持要素116aから掛止解除させ、相手方コネクタ111の保持要素116bをコネクタ101の保持要素106aから掛止解除させる。それゆえ、コネクタ101と相手方コネクタ111は、アクチュエータ機構105a、115aのうちの一方のみを作動させることによって係合解除させることができ、コネクタ対を掛止解除させるために両方のアクチュエータ機構105a、115aを作動させる必要はない。コネクタ対のどちらのコネクタからでも作動させることができるラッチ機構は本明細書において「シングルエンド作動」ラッチ機構と呼ばれる。
【0015】
図2A図5Cは、シングルエンド作動ラッチ機構204、214を各々有するコネクタ201と相手方コネクタ211を含むコネクタアセンブリ200の図である。図2A図5Cに示される例示的なコネクタアセンブリ200は、相手方コネクタの相手方光コネクタ構成要素と光学的に結合するように構成された光コネクタ構成要素、例えば、光結合ユニットとも呼ばれる光フェルールを含む光コネクタアセンブリ200として示されている。本明細書において開示されるシングルエンド作動ラッチ機構を光コネクタアセンブリのために示しているのは便宜上のことであり、シングルエンド作動ラッチ機構は、任意の種類のコネクタアセンブリ、例えば、電気コネクタアセンブリ、光電子コネクタアセンブリ、並びに/又は電気構成要素及び光学構成要素の両方を含み、電路及び光路の両方を接続するコネクタアセンブリとともに利用可能であろうことは理解されるであろう。
【0016】
図2A及び図2Bは、接続位置におけるコネクタアセンブリ200の左側及び右側斜視図をそれぞれ示す。図2C及び図2Dは、不接続位置におけるコネクタアセンブリ200の左側及び右側斜視図をそれぞれ示す。接続の間において、コネクタ201は接続軸299に沿って相手方コネクタ211に対して運動する。本実施形態では、コネクタ201と相手方コネクタ211は同一で、両性型であり、「オス型」要素及び「メス型」要素を各々有する。コネクタ201は、ハウジング202、及びハウジング202内に配置された光フェルール203(「光結合ユニット」とも呼ばれる)を含む。相手方コネクタ211はハウジング212を含み、ハウジング212内には光フェルール213が配置されている。コネクタ201の光フェルール203は、コネクタ201、211が接続させられると、相手方コネクタ211の光フェルール213と光学的に結合するように構成されている。
【0017】
コネクタ201は、アクチュエータ機構205と、係合解除構造223、229と、保持要素206a、206bとを含むラッチ機構204を有する。図示の実施形態では、アクチュエータ機構205は、作動レバー221、サイドアーム222、224、ピボットアーム225、支点226、連結機構228、及び図3A図5Cに示されるようなヒンジ継手227を含む。相手方コネクタ211は、アクチュエータ機構215と、係合解除構造233、239と、保持要素216a、216bとを含むラッチ機構214を有する。コネクタ対200が接続させられると、コネクタラッチ機構204の保持要素206aは相手方コネクタ211のラッチ機構214の相補相手方保持要素216bと機械的に係合し、これに掛止する。コネクタラッチ機構214の保持要素216aは、コネクタ201のラッチ機構204の相補相手方保持要素206bと機械的に係合し、これに掛止するように構成されている。
【0018】
図示の例では、保持要素206a、216aは双対キャッチであり、保持要素206b、216bはラッチである。アクチュエータ機構205の動作によって作動させられると、コネクタ201の係合解除構造229は、コネクタ201のラッチ206bを相手方コネクタ211の相手方キャッチ216aから係合解除させる(掛止解除させる)ように構成されており、係合解除構造223は、相手方コネクタ211のラッチ216bをコネクタ201のキャッチ206aから掛止解除させるように構成されている。アクチュエータ機構215の動作によって作動させられると、相手方コネクタ211の係合解除構造239は、相手方コネクタ211のラッチ216bをコネクタ201のキャッチ206aから掛止解除させるように構成されており、係合解除構造233は、コネクタ201のラッチ206bを相手方コネクタ211のキャッチ216aから掛止解除させるように構成されている。コネクタ201のアクチュエータ機構205又は相手方コネクタ211のアクチュエータ機構215のどちらを動作させても、コネクタのラッチ206bと相手方コネクタ211のラッチ216bの両方を掛止解除させる。それゆえ、コネクタ201と相手方コネクタ211は、アクチュエータ機構205、215の一方のみを動作させることによって掛止解除させることができ、保持要素206a、206b、216a、216bを掛止解除させるために両方のアクチュエータ機構205、215を動作させる必要はない。コネクタアセンブリ200のコネクタ201、211の各々はシングルエンド作動ラッチ機構を含み、コネクタ対のコネクタと相手方コネクタとは、アクチュエータ機構205、215の一方を動作させることによってコネクタアセンブリのどちらの端部からでも掛止解除させることができる。コネクタ201のアクチュエータ機構205と相手方コネクタ211のアクチュエータ機構215の両方を動作させることは、コネクタ対200を掛止解除させるために必要とされない。
【0019】
図3A図5Cはアクチュエータ機構205及び係合解除構造223、229の構成要素をより詳細に示し、シングルエンド作動ラッチ機構204の掛止解除動作を示す。図3A及び図3Bは、(掛止解除されている最中でない)中立位置におけるラッチ機構204を有する光コネクタ201の左側及び右側斜視図をそれぞれ示す。ラッチ機構204は、コネクタ201の第1の側部201a上に配置された第1の保持構造206a(例えば、双対キャッチ)と、第1の側部201aと反対側のコネクタ201の第2の側部201b上に配置された第2の保持構造206b(例えば、ラッチ)とを含む。
【0020】
アクチュエータ機構205は、第1の端部221a及び第2の端部221bを有する作動レバー221を含む。第1のサイドアーム222がハウジング201の第1の側部201aに沿って配置されている。第1のサイドアームは第1の端部222a及び第2の端部222bを有する。連結機構228が作動レバー221の第2の端部221bを第1のサイドアームの第1の端部222aに接続している。連結機構228は、レバー221に取り付けられた第1のヒンジ継手228a、及び第1のサイドアーム222の第1の端部222aに取り付けられた第2のヒンジ継手228bを含み得る。代替的に、連結機構228は、レバーに取り付けられた第1のヒンジ継手、及び第1のサイドアームの第1の端部に取り付けられた屈曲可能ブレードを含み得る。
【0021】
第1の係合解除構造、例えば、1つ以上のカム223が第1のサイドアーム222の第2の端部222bに配置されている。いくつかの実施形態では、第1のサイドアーム222は、キャッチ206aの両側部上で延びる2つのサブアームを含み、カム223がサブアームの各々の第2の端部に配置されている。アクチュエータ機構205は、ハウジング201の第2の側部201bに沿って配置された第2のサイドアーム224を含む。第2のサイドアーム224は第1の端部224a及び第2の端部224bを有する。第2の係合解除構造、例えば、カム229が第2のサイドアーム224の第2の端部224bに配置されている。アクチュエータ機構205は、作動レバー221の第2の端部221bに剛体的に取り付けられており、ヒンジ継手227によって第2のアーム224の第1の端部224aに取り付けられた、支点226の周りに旋回するピボットアーム225を含む。
【0022】
図4A図5Cは掛止解除動作をより詳細に示す。図4A及び図4Bは、部分的に外されたラッチ位置におけるラッチ機構204を示す。図5A及び図5Bは、完全に外されたラッチ位置におけるラッチ機構204を示す。ラッチ機構204は、作動レバー221に力を印加することによってコネクタ201を相手方コネクタ(図4A図5Cには示されていないが、図2A図2Dに示されている)から掛止解除させるように動作させられる。作動レバー221の作動は、作動レバー221を、矢印298によって指示されるように、第1のサイドアーム222に接続されたレバーの第2の端部221bを中心として回転させる。レバー221の第2の端部221bはピボットアーム225に剛体的に取り付けられており、レバー221の回転は支点226を中心としたピボットアーム225の回転を生じさせる。図5Cは、作動レバー221の動作による支点226を中心としたピボットアーム225の回転の詳細図を提供する。支点226を中心としたピボットアーム225の回転は第1のサイドアーム222及び第2のサイドアーム224を接続軸299に沿って反対方向に運動させる。掛止解除の間に、第1のサイドアーム222は、矢印297によって指示される方向に運動する。第2のサイドアーム224は、矢印296によって指示される方向に運動する。第1のサイドアーム222の運動によって、第1のサイドアーム222の第2の端部222bにおけるカム223は相手方コネクタ211(図2B及び図2D参照)のラッチ216bを接続軸299と垂直な軸に沿ってコネクタハウジング201の第1の側部201aから離す。相手方コネクタラッチ216bの運動はラッチ216bをキャッチ206bから係合解除させる。
【0023】
矢印296によって指示される第2のサイドアーム224の反対方向の運動は、第2のサイドアーム224の第2の端部224bに配置されたカム229をラッチ206bの下に滑り込ませ、ラッチ206bを接続軸299と垂直な軸に沿ってコネクタハウジング201の第2の側部201bから離す。コネクタラッチ206bの運動はラッチ206bを相手方コネクタ211(図4Aには示されていないが、図2A及び図2Cに示されている)のキャッチ216aから係合解除させる。
【0024】
本明細書に記載されているラッチ機構の構成要素は任意の好適な材料、例えば、金属、プラスチックなどで作製され得る。動かないラッチ機構の部分はコネクタハウジングの一部として成型されてもよい。例えば、いくつかの実装形態では、レバー、ピボットアーム、支点、サイドアーム、ラッチ、及びカムは金属で作製され、キャッチはコネクタハウジングの成型部分である。
【0025】
いくつかの実施形態では、上述されたラッチ機構に加えて、コネクタは、コネクタが相手方コネクタと接続させられると、コネクタを相手方コネクタと整列させ、コネクタ構成要素、例えば、光学要素、電気接点、光電デバイスなどの適切な整列を容易にするように構成された整列構造を含み得る。図6図9Dは、本明細書に記載されているラッチ機構と併せて実装することができるコネクタ整列構造の例を示す。図6図9Dは整列構造の代表的な非限定的セットを示しており、多くの他の種類の整列構造を本開示のラッチ機構とともに代替的に、又は追加的に用いることができるであろうことは理解されるであろう。図6図8Dに示される整列構造は本開示のラッチ機構とともに用いられ得るが、図6図8Dでは、整列構造が見えるよう、ラッチ機構は示されていない。
【0026】
図6に示されるように、コネクタアセンブリ600の電気又は光結合デバイス601と相手方の電気又は光結合デバイス611との間の整列は、ピン621a、621b及びソケット622a、622b、例えば、円形ピン及び円形ソケットを用いて達成され得る。これらの実装形態では、ピン621a、621b及びソケット622a、622bの正確な配置が接続の間における引っかかりを防止する。例えば、光結合デバイスは電気及び/若しくは光フェルール又は電気及び/若しくは光コネクタを含み得る。
【0027】
円形ピン及びソケットが用いられる場合には、滑らかな接続を提供するためのピンとソケットとの間の十分な隙間と、位置決め誤差との間のトレードオフが存在する。ピンとソケットとの間の隙間が比較的大きい場合には、接続は滑らかであるが、コネクタ構成要素同士の整列は精度が低下し得る。対照的に、ピンとソケットとの間の隙間が比較的小さい場合には、整列はより高精度になるが、ピンとソケットとは接続の間に引っかかり得る。
【0028】
図7に示されるいくつかの実施形態では、(図7に指示されるx軸に沿った)ピンの長さの少なくとも一部分に沿った平坦面又はその他の浮彫(relief)構造を有するピンを用いることで、滑らかな接続と正確な整列との両方を達成するために必要な隙間を緩和する。図7は、ソケット722a、722bを含むコネクタ701と、ピン721a、721bを含む相手方コネクタ711との間の整列を示す。ピン721bは1つ以上の平坦面723を有する。円形ピン721aは、ソケッド(socked)722a内に挿入された際に、コネクタの4つの自由度(y軸に沿った並進運動、z軸に沿った並進運動、y軸を中心とした回転(ピッチ)、z軸を中心とした回転(ヨー)を規制することができる。浮彫のあるピン721bは第5の自由度(x軸を中心とした回転(ロール)を規制する。第6の最後の自由度(x軸に沿った並進運動)はコネクタ701、711の最後の接続面704、714によって規制される。
【0029】
図6及び図7は、オス型コネクタ及びメス型コネクタを有するコネクタ対を示している。代替実施形態では、図6及び図7に示される整列構造は、コネクタと相手方コネクタの両方が両性型であり、オス型構造及びメス型構造の両方を有するように構成され得ることは理解されるであろう。
【0030】
図8A及び図8Bは、デバイス801、811が両性型である、電気又は光結合デバイス801並びに相手方電気又は光結合デバイス811の上面図及び下面図である。図8A及び図8Bの整列構造は、図2A及び図2Bに示されるラッチ機構との併用に適している。図8A及び図8Bに示されるように、各結合デバイス801、811はオス型及びメス型の整列構成要素の両方を含む。結合デバイス801は、結合デバイス811のソケット822bと係合するピン821aを含む。結合デバイス801はまた、結合デバイス811のピン821bと係合するソケット822aを含む。
【0031】
図9A図9Dは、上述されたようなラッチ機構との併用に適した両性型整列構造の別の例を提供する。本例では、コネクタアセンブリ900は、本例では光コネクタである、コネクタ901及び同一の相手方コネクタ911を含む。コネクタ901、911はハウジング902、912を含み、ハウジング内には光フェルール903、913が配置されている。コネクタ901は整列構造921a、921bを含む。本例では、整列構造921aは、断面において「T」の形状を近似するt字形柱であり、整列構造921bは、相手方コネクタ911のt字形柱922aを受け入れる寸法に作られたt字形スロット921bである。相手方コネクタ911は、t字形柱922aを含む整列構造、及び相手方コネクタのt字形柱921aを受け入れる寸法に作られたt字形スロット922bを含む整列構造を含む。本実施形態では、コネクタ901の整列構造921a、921bはハウジング902の一部であり、コネクタ911の整列構造922a、922bはハウジング912の一部である。本例で説明されるt字形柱及びt字形スロットは、例えば、上述された円形ピン及びソケットと比較して、コネクタ及び相手方コネクタの設置面積の低減をもたらすために用いることができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、t字形柱921a、922aの側部931、932、941、942及びt字形スロット922a、922bの側部933、934、943、944はテーパをつけられていてもよく、それにより、t字形柱921a、922aとt字形スロット921b、922bとの間の隙間はコネクタの接続面においてより大きく、t字形柱921a、922aとt字形スロット921b、922bとの間の隙間は、t字形柱921a、922aが接続の間にt字形スロット922b、921bの奥へと挿入されるにつれて、漸進的により小さくなる。図9A及び図9Bは、初期接続位置におけるコネクタ901及び相手方コネクタ911の左側及び右側斜視図をそれぞれ示す。図9C及び図9Dは、接続の間における、t字形柱がt字形スロット内への途中約3分の1まで挿入された位置における、コネクタ901及び相手方コネクタ911の左側及び右側斜視図をそれぞれ示す。コネクタ901、911が、図9C及び図9Dに示される位置にある時には、t字形柱921a、922aとt字形スロット922b、921bとの間の隙間は、初期接続隙間と比較して、低減されている。例えば、コネクタ901、911が、図9C及び図9Dに示される位置にある時のt字形柱921a、922aとt字形スロット922b、921bとの間の隙間は最小値にあってもよい。このようにt字形柱921a、922a及びt字形スロット921b、922bの側部931、932、941、942、933、934、943、944にテーパをつけることは、6つの自由度のうちの5つ、例えば、3つの直交軸のうちの2つに沿った並進運動及び3つの直交軸を中心とした回転を規制し、第6の自由度は、接続軸299と平行な直交軸に沿った並進運動であることで、精密な整列を向上させる。
【0033】
図9A図9Dに示される整列構造は、コネクタの両側部上のコンパクトな整列構造を用いて、5つの自由度を、精度良く、引っかかりの傾向を減少させて規制する。第6の自由度(接続軸に沿った並進運動)は、上述されたように、コネクタハウジングの接続面によって規制され得る。
【0034】
本明細書において説明されるラッチ機構は、コネクタ対、例えば、両性型コネクタ対を確実に掛止及び掛止解除させるために用いることができる。本明細書において開示されるコネクタアセンブリは、コネクタアセンブリのどちらの側部からでも容易に掛止解除させることができる。従来のコネクタアセンブリでは、両性型コネクタの確実な掛止は、両性型コネクタを固定するための追加の構成要素を必要としたか、又は掛止解除は接続対の各コネクタ上における作動を必要とする。
【0035】
本開示のラッチ機構は、コネクタ構成要素を整列させるための整列構造とともに用いることができる。上述されたt字形スロット及びt字形柱整列構造の平坦性は、精密な整列をもたらすための空間を減少させ、接続接触面を越えて突出するコネクタハウジングの区域が最小限に抑えられる。コンパクトな双対ラッチ構造は、同一のコネクタと接続、掛止、掛止解除、及び接続解除する能力を有する小設置面積コネクタを可能にする。上述されたようなラッチ機構及び/又は整列構造を有するコネクタは、マルチモジュールバックプレーン又はフロントプレーン型搬送設備内に差し込み、この上に掛止させ、高信号密度、高信号数の基板間接触面を提供することができる。
【0036】
本明細書において開示されるラッチ機構は、2012年10月5日に出願された同一所有者の米国特許出願第61/710,077号に記載されているものなどの光フェルール及び光コネクタとの併用に有用である。同出願はその全体が本明細書において参照により組み込まれる。本明細書に記載されている掛止アプローチと併せて用いられ得るフェルール、整列フレーム、及びコネクタに関する追加の情報が、本明細書において参照により組み込まれる、以下の同一所有者の、同時に出願された米国特許出願において提供されている:題「Optical Ferrules」を有し、弁護士整理番号76982US002によって識別される、米国特許出願第62/240,069号、題「Ferrules,Alignment Frames and Connectors」を有し、弁護士整理番号75767US002によって識別される、米国特許出願第62/240,066号、題「Optical Cable Assembly with Retainer」を有し、弁護士整理番号76662US002によって識別される、米国特許出願第62/240,008号、題「Optical Coupling Device with Waveguide Assisted Registration」を有し、弁護士整理番号76660US002によって識別される、米国特許出願第62/240,010号、題「Optical Ferrules and Optical Ferrule Molds」を有し、弁護士整理番号75985US002によって識別される、米国特許出願第62/239,996号、題「Optical Ferrules with Waveguide Inaccessible Space」を有し、弁護士整理番号76778US002によって識別される、米国特許出願第62/240,002号、題「Configurable Modular Connectors」を有し、弁護士整理番号75907US002によって識別される、米国特許出願第62/104,196号、及び題「Hybrid Connectors」を有し、弁護士整理番号76908US002によって識別される、米国特許出願第62/240,005号。
【0037】
本開示に記載されている項目は以下のものを含む:
項目1.
相手方両性型コネクタと接続するように構成された両性型コネクタを備えるデバイスであって、コネクタは、コネクタと相手方コネクタを機械的に掛止解除させるように構成されたラッチ機構を有し、コネクタのラッチ機構は、コネクタと相手方コネクタを掛止解除させるように作動させられると、コネクタの保持構造と相手方コネクタの保持構造の両方を係合解除させる、デバイス。
【0038】
項目2. コネクタが電気コネクタである、項目1に記載のデバイス。
【0039】
項目3. コネクタが光コネクタである、項目1に記載のデバイス。
【0040】
項目4. コネクタが電路及び光路の両方を接続する、項目1に記載のデバイス。
【0041】
項目5. ラッチ機構が、反対方向に運動し、コネクタと相手方コネクタの保持機構を係合解除させる第1のアーム及び第2のアームを含む、項目1〜4の及びに記載のデバイス。
【0042】
項目6. ラッチ機構が、第1のアーム及び第2のアームに接続されたピボットアームを含み、支点の周りのピボットアームの回転が第1のアームと第2のアームを反対方向に運動させる、項目5に記載のデバイス。
【0043】
項目7. ラッチ機構が、ピボットアームに結合されたレバーを含み、それにより、レバーに印加された力がレバーを回転させ、ピボットアームを支点の周りに回転させる、項目6に記載のデバイス。
【0044】
項目8. コネクタの保持構造が、相手方コネクタの1つ以上のキャッチと係合するように構成されたラッチを含み、相手方コネクタの保持構造が、コネクタの1つ以上のキャッチと係合するように構成されたラッチを含む、項目7に記載のデバイス。
【0045】
項目9. ラッチ機構が、コネクタのラッチを相手方コネクタのキャッチから係合解除させるように構成された第1の係合解除構造と、相手方コネクタのラッチをコネクタのキャッチから係合解除させるように構成された第2の係合解除構造とを含む、項目8に記載のデバイス。
【0046】
項目10. 第1の係合解除構造が、第2のアームの端部に配置されたカムを含み、第2の係合解除構造が、第1のアームの端部に配置された双対カムを含む、項目9に記載のデバイス。
【0047】
項目11. コネクタが、相手方コネクタの相補整列構造と係合するように構成された整列構造を含む、項目1〜11のいずれか一項に記載のデバイス。
【0048】
項目12. 整列構造が、コネクタの第1の側部上のT字形ピン、及びコネクタの第2の側部上のT字形スロットを含む、項目11に記載のデバイス。
【0049】
項目13. T字形ピン及びT字形スロットのうちの少なくとも一方の側部がテーパをつけられている、項目12に記載のデバイス。
【0050】
項目14: ラッチ機構を有するコネクタであって、ラッチ機構は、
コネクタの第1の側部に配置された第1の保持構造と、
コネクタの第2の側部に配置された第2の保持構造と、
コネクタの第2の保持構造を相手方コネクタの第1の保持構造から係合解除させるように構成された第1の係合解除構造と、
相手方コネクタの第2の保持構造をコネクタの第1の保持構造から係合解除させるように構成された第2の係合解除構造と、
第1の係合解除構造と第2の係合解除構造の運動を生じさせ、第1の保持構造からの第2の保持構造の係合解除を生じさせるように構成されたアクチュエータ機構と、
を含む、コネクタ。
【0051】
項目15. 第1の保持構造が1つ以上のキャッチを含む、項目14に記載のコネクタ。
【0052】
項目16. 第2の保持構造が1つ以上のラッチを含む、項目14又は15に記載のコネクタ。
【0053】
項目17. 第1の係合解除構造が少なくとも1つのカムを含む、請求項14〜16のいずれか一項に記載のコネクタ。
【0054】
項目18. 第2の係合解除構造が1つ以上のカムを含む、項目14〜17のいずれか一項に記載のコネクタ。
【0055】
項目19. アクチュエータ機構が、レバーによって動作させられる可動の第1のアーム及び第2のアームを含み、アクチュエータ機構が、第1の係合解除構造と第2の係合解除構造の運動を生じさせるように構成されている、項目14〜18のいずれか一項に記載のコネクタ。
【0056】
項目20. ラッチ機構を有するコネクタであって、ラッチ機構は、
コネクタの第1の側部上に配置された保持構造と、
第1の側部と反対側のコネクタの第2の側部上に配置された相補保持構造であって、コネクタの保持構造は、相手方コネクタの相補保持構造と係合するように構成されており、コネクタの相補保持構造は、相手方コネクタの保持構造と係合するように構成されている、相補保持構造と、
第1の端部及び第2の端部を有する作動レバーと、
コネクタの第1の側部に沿って配置された第1のアームであって、この第1のアームは、第1の端部及び第2の端部、並びに第1のアームの第2の端部に配置された1つ以上のカムを有する、第1のアームと、
第1のアームの第1の端部を作動レバーの第2の端部に取り付けている連結機構と、
コネクタの第2の側部に沿って配置された第2のアームであって、この第2のアームは、第1の端部及び第2の端部、並びに第2のアームの第2の端部に配置された少なくとも1つのカムを有する、第2のアームと、
作動レバーの第2の端部に剛体的に取り付けられており、ヒンジによって第2のアームの第1の端部に取り付けられたピボットアームと、
を含み、
レバーの作動が、レバーの第2の端部を中心としたレバーの第1の端部の回転を生じさせ、レバーの第1の端部の回転がピボットアームを、支点を中心として回転させ、支点を中心としたピボットアームの回転が第1のアームと第2のアームを、それぞれ、コネクタの第1の側部及び第2の側部に沿って反対方向に運動させ、第1のアームの運動が第1のアームの第2の端部におけるカムに、コネクタの保持構造を相手方コネクタの相補保持構造から係合解除させ、第2のアームの運動が第2のアームの第2の端部におけるカムに、コネクタの相補保持構造を相手方コネクタの保持構造から係合解除させる、コネクタ。
【0057】
項目21.
保持構造が1つ以上のキャッチを含み、
相補保持構造が1つ以上のラッチを含む、
項目20に記載のコネクタ。
【0058】
項目22. 保持構造が双対キャッチであり、相補保持構造が単独ラッチである、項目20又は21に記載のコネクタ。
【0059】
項目23. 連結機構が、レバーに取り付けられた第1のヒンジ継手、及び第1のアームの第1の端部に取り付けられた第2のヒンジ継手を含む、項目20〜22のいずれか一項に記載のコネクタ。
【0060】
項目24. 連結機構が、レバーに取り付けられた第1のヒンジ継手、及び第1のアームの第1の端部に取り付けられた屈曲可能ブレードを含む、項目20〜23のいずれか一項に記載のコネクタ。
【0061】
項目25. 第1のアームの第2の端部に配置された1つ以上のカムが双対カムであり、第2のアームの第2の端部に配置された少なくとも1つのカムが単独カムである、項目20〜24のいずれか一項に記載のコネクタ。
【0062】
項目26.
第1のアームが2つのサブアームを含み、
1つ以上のカムが、一方のカムがサブアームの各々の第2の端部に置かれるように配置された2つのカムを構成する、
項目20〜25のいずれか一項に記載のコネクタ。
【0063】
項目27. 相手方コネクタの相補整列構造と係合するように構成された整列構造を更に含む、項目20〜26のいずれか一項に記載のコネクタ。
【0064】
項目28. 整列構造が、コネクタの第1の側部上のT字形ピン、及びコネクタの第2の側部上のT字形スロットを含む、項目27に記載のコネクタ。
【0065】
項目29. T字形ピン及びT字形スロットのうちの少なくとも一方の側部がテーパをつけられている、項目28に記載のコネクタ。
【0066】
項目30. コネクタを相手方コネクタから掛止解除させる方法であって、
ピボットアーム並びに第1のサイドアーム及び第2のサイドアームに結合された作動レバーを動作させることと、
作動レバーを動作させることに応じて第1のサイドアームと第2のサイドアームを反対方向に並進運動させることと、
第2のサイドアームの運動に応じてコネクタの第2の保持構造を相手方コネクタの第1の保持構造から係合解除させることと、
第1のサイドアームの運動に応じて相手方コネクタの第2の保持構造をコネクタの第1の保持構造から係合解除させることと、
を含む方法。
【0067】
項目31.
コネクタの第2の保持構造を相手方コネクタの第1の保持構造から係合解除させることが、コネクタのラッチを相手方コネクタのキャッチから係合解除させることを含み、
相手方コネクタの第2の保持構造をコネクタの第1の保持構造から係合解除させることが、相手方コネクタのラッチをコネクタのキャッチから係合解除させることを含む、
項目30に記載の方法。
【0068】
特に指示のない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用する加工寸法(feature size)、量、及び物理的特性を表す全ての数は、全ての場合において、「約」という用語により修飾されていると理解すべきである。したがって、特に反対の記載がない限り、上記の明細書及び添付の特許請求の範囲において説明されている数値パラメータは、本明細書において開示される教示を利用して当業者が得ようとする所望の特性に応じて変わり得る近似値である。端点による数値範囲の使用は、その範囲内の全ての数(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)、及びその範囲内の任意の範囲を含む。
【0069】
当業者には、上述された実施形態の様々な改変及び変更が明らかであり、本開示は、本明細書に記載される例示的な実施形態に限定されないことを理解すべきである。読者は、開示する1つの実施形態の特徴を、特に断りのない限りはその他の全ての開示する実施形態にもまた適用し得ると考えるべきである。本明細書で参照する全ての米国特許、特許出願、特許出願公開、並びに他の特許及び非特許文献は、上記の開示に矛盾しない範囲内で、参照により組み込まれていることも理解されたい。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D