【実施例】
【0026】
以下に実施例を記載するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
尚、実施例中の部は質量部である。
光照射具のピーク波長の測定方法
分光光度計(Gretag Macbeth社製、Spectro Eye)を用いて、未照射時の反射スペクトルを基準にして光照射時の反射スペクトルを測定し、各波長でのスペクトル差を率に換算して強度とし、最も高い値の波長をピーク波長とした。
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物の吸光度測定及び吸光度積算値の測定
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物1部をエタノール8000部に混合、溶解し、溶解部をデカンテートして溶液を抽出し、セルに溶液を入れて青色系LED〔京セミ(株)製、KED405UH3(ピーク発光波長405nm)〕を1分間照射した後、日立製作所製U−3210形自記分光光度計にて吸光度を320nmから700nmの波長の範囲で測定した。測定した吸光度−波長特性グラフについて、400nmから長波長側で吸光度が最小になる波長(X)を求め、波長(X)から700nmの吸光度積算値を求めた。
以下の表に適用するジアリールエテン系フォトクロミック化合物及びスピロナフトオキサジン系フォトクロミック化合物の発色時の色、波長(X)、吸光度積算値Yd、Yc、Z、Z1、式1(Yc/Yd)の値、式2(Z/Yc)の値、式3(Z1/Yc)の値を示す。
【0027】
【表1】
なお、表中の発色時の色は、青色系LED〔京セミ(株)製、KED405UH3(ピーク発光波長405nm)〕を1分間照射したときの色調を表す。
【0028】
【表2】
【0029】
表中のフォトクロミック化合物について説明する。
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物1は、1,2−ビス[2−メチル−6−(1−ピペリジノ)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン。
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物2は、1,2−ビス(2−ブチル−6−ニトロ−3−ベンゾフラニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン。
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物3は、1,2−ビス(2−メチル−6−ニトロ−3−ベンゾフラニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン。
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物4は、1,2−ビス(6−ジベンジルアミノ−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン。
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物5は、1,2−ビス[2−エチル−6−(1−ピペリジノ)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン。
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物6は、1,2−ビス(6−ジベンジルアミノ−2−エチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン。
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物7は、1,2−ビス(2−フェニル−3−ベンゾフラニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン。
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物8は、1,2−ビス(2,5−ジフェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン。
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物9は、1,2−ビス[2−(4−メトキシフェニル)−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン。
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物10は、1,2−ビス[3−メトキシ−2−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン。
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物11は、1,2−ビス[3−メチル−2−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン。
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物12は、1,2−ビス(2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン。
スピロナフトオキサジン系フォトクロミック化合物13は、1,3,3−トリメチル−6′−(1−モルホリノ)−スピロインドリンナフトオキサジン。
【0030】
実施例1
光照射具の作製
円筒形の本体(直径20mm、長さ150mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0031】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物1(1部)を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液50部に均一に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて基材として白色ABS製ミニカーにスプレーガンにて塗装し、フォトクロミック層を設けて玩具(光変色性ミニカー)を得た。
【0032】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が白色から紫色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0033】
消色具の作製
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、塩化ビニル樹脂100部を混合して成形したシート(消色具)を得た。
【0034】
前記紫色に変色した玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射装置を用いて光照射したところ、照射箇所が紫色から白色に変色した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が白色から紫色に変色した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0035】
実施例2
光照射具の作製
円筒形の本体(直径25mm、長さ200mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0036】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物1(1部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製 商品名:ピコラスティックA−5)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料10部をアクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液70部に均一に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて、基材として肌色塩化ビニル製人形にスプレーガンにて星形の像を塗装し、フォトクロミック層(フォトクロミック像)を設けて玩具(光変色性人形)を得た。
【0037】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が肌色から紫色に変色して星形の像が現出し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0038】
消色具の作製
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、塩化ビニル樹脂100部を混合して成形したシート(消色具)を得た。
【0039】
前記紫色に変色した玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射装置を用いて光照射したところ、照射箇所が紫色から肌色に変色して星形の像は視認されなくなった。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が白色から紫色に変色して星形の像が現出した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0040】
実施例3
光照射具の作製
内部に空洞を有する円筒形の本体(直径100mm、長さ250mm)内に電源として電池を内蔵し、本体の空洞に向けて光照射できるように光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0041】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物1(0.001部)を、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−75)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を混合してフォトクロミックインキを得た。
前記フォトクロミックインキを用いて、基材として白色布帛にスクリーン印刷にて全面に印刷してフォトクロミック層を設けて光変色性布帛を得た。
前記光変色性布帛を裁断、縫製して人形用ドレスを作製して玩具(光変色性人形用衣装)を得た。
【0042】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具を光照射具の内部に収容して光照射したところ、照射箇所が白色から紫色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0043】
消色具の作製
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、塩化ビニル樹脂100部を混合して成形したシート(消色具)を得た。
【0044】
前記紫色に変色した玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射装置を用いて光照射したところ、照射箇所が紫色から白色に変色した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が白色から紫色に変色した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0045】
実施例4
光照射具の作製
円筒形の本体(直径15mm、長さ130mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付けて光照射具を得た。
【0046】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物2(1部)を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液50部に均一に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて白色ABS製ミニカーにスプレーガンにて水玉の像を塗装し、フォトクロミック層(フォトクロミック像)を設けて玩具(光変色性ミニカー)を得た。
【0047】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が白色から赤色に変色して水玉の像が現出し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0048】
消色具の作製
紫外線吸収剤として(BASF社製、製品名:チヌビン328)1部、紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、塩化ビニル樹脂100部を混合して成形したシート(消色具)を得た。
【0049】
前記赤色に変色した玩具に消色具を配置して太陽光を照射したところ、照射箇所の水玉の像が赤色から白色に変色した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所に水玉の像が現出した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0050】
実施例5
光照射具の作製
円筒形の本体(直径15mm、長さ130mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付けて光照射具を得た。
【0051】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物2(1部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製 商品名:ピコラスティックA−5)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料10部をアクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液70部に均一に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて、基材として肌色塩化ビニル製人形にスプレーガンにて塗装し、フォトクロミック層を設けて玩具(光変色性人形)を得た。
【0052】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が肌色から赤色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0053】
消色具の作製
紫外線吸収剤として(BASF社製、製品名:チヌビン328)1部、紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、塩化ビニル樹脂100部を混合して成形したシート(消色具)を得た。
【0054】
前記赤色に変色した玩具に消色具を配置して太陽光を照射したところ、照射箇所が赤色から肌色に変色した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が肌色から赤色に変色した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0055】
実施例6
光照射具の作製(
図2参照)
円筒形の本体21(直径15mm、長さ130mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源22としてLED(ピーク波長430nm)を取り付けて光照射具2を得た。
【0056】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物2(3部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−75)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を混合してフォトクロミックインキを得た。
前記フォトクロミックインキを用いて、基材として白色布帛にスクリーン印刷にて全面に印刷してフォトクロミック層を設けて光変色性布帛を得た。
前記光変色性布帛を裁断、縫製して平面状の玩具3(光変色性シート)を作製した。
た。
【0057】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具1は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ照射箇所が白色から赤色に変色して文字を形成することができ、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0058】
消色具の作製
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、塩化ビニル樹脂100部を混合して成形したシート(消色具)を得た。
【0059】
前記赤色に変色した玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が赤色から白色に変色して文字は視認されなくなった。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が白色から赤色に変色して文字が現出した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0060】
実施例7
光照射具の作製
U字形状のプラスチック製本体内に電源として電池を内蔵し、本体の凹部にリフレクターと、複数の光源としてLED(ピーク波長460nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0061】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物3(1.5部)を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液50部に均一に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて基材として白色ABS製ミニカーにスプレーガンにて塗装し、フォトクロミック層を設けて玩具(光変色性ミニカー)を得た。
【0062】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が白色から橙色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が460nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0063】
消色具の作製
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NUBIAN ORANGE PA−2200(オリヱント化学社製)〕3部、紫外線吸収剤として2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール2部、PET樹脂100部を混合して成形した中空成形体の一部に「矢印」の像を型抜きして消色具を得た。
【0064】
前記橙色の玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射具を用いて光照射したところ、「矢印」の像を型抜きした箇所以外の照射箇所が橙色から白色に変色し、「矢印」の像が現出した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が白色から橙色に変色して「矢印」の像は視認されなくなった。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0065】
実施例8
光照射具の作製
U字形状のプラスチック製本体内に電源として電池を内蔵し、本体の凹部にリフレクターと、複数の光源としてLED(ピーク波長460nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0066】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物3(0.5部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料10部を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液70部に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて、基材として黄色塩化ビニル製アヒル成形物の表面にスプレーガンにて塗装し、フォトクロミック層を設けて玩具(光変色性形象物)を得た。
【0067】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、黄色から橙色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が460nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0068】
消色具の作製
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NUBIAN ORANGE PA−2200(オリヱント化学社製)〕3部、紫外線吸収剤として2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール2部、PET樹脂100部を混合して成形した中空成形体の一部に「ハート」の像を型抜きして消色具を得た。
【0069】
前記橙色の玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射具を用いて光照射したところ、「ハート」の像を型抜きした箇所以外の照射箇所が橙色から黄色に変色し、「ハート」の像が現出した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が黄色から橙色に変色して「ハート」の像は視認されなくなった。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0070】
実施例9
光照射具の作製
U字形状のプラスチック製本体内に電源として電池を内蔵し、本体の凹部にリフレクターと、複数の光源としてLED(ピーク波長460nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0071】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物3(0.1部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製 商品名:ピコラスティックA−5)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料10部をアクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液70部に均一に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて、基材として肌色塩化ビニル製人形にスプレーガンにて塗装し、フォトクロミック層を設けて玩具(光変色性人形)を得た。
【0072】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が肌色から茶色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が460nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0073】
消色具の作製
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕1部、アルギン酸ナトリウム3部、水97部を混合した水溶性ジェル(消色具)を作製した。
【0074】
前記茶色の玩具に水溶性ジェルを塗布して白色のLEDを備えた光照射具を用いて光照射したところ、ジェルを塗布した部分は茶色から肌色に変色し、あたかも日焼け治療ジェルのように機能した。
次に、ジェルを除去して光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が肌色から茶色に変色し、あたかも日焼けしたようになった。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0075】
実施例10
光照射具の作製
円筒形の本体(直径25mm、長さ200mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0076】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物4(0.005部)を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液50部に均一に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて基材として白色ABS製ミニカーにスプレーガンにて水玉の像を塗装し、フォトクロミック層(フォトクロミック像)を設けて玩具(光変色性ミニカー)を得た。
【0077】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が白色から紫色に変色して水玉の像が現出し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0078】
消色具の作製
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕1部、アルギン酸ナトリウム3部、水97部を混合した水溶性ジェル(消色具)を作製した。
【0079】
前記水玉の像が現出した玩具に水溶性ジェルを部分的に塗布して白色のLEDを備えた光照射具を用いて光照射したところ、ジェルを塗布した部分の水玉の像は消色した。
次に、ジェルを除去して光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が白色から紫色に変色して水玉の像が現出した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0080】
実施例11
光照射具の作製
円筒形の本体(直径25mm、長さ200mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0081】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物4(1部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−75)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を混合してフォトクロミックインキを得た。
前記フォトクロミックインキを用いて、基材として白色布帛にスクリーン印刷にて全面に印刷してフォトクロミック層を設けて光変色性布帛を得た。
前記光変色性布帛を裁断、縫製して人形用ドレスを作製して玩具(光変色性人形用衣装)を得た。
【0082】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具を光照射具の内部に収容して光照射したところ、照射箇所が白色から紫色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0083】
消色具の作製
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NUBIAN ORANGE PA−2200(オリヱント化学社製)〕3部、紫外線吸収剤として2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール2部、PET樹脂100部を混合して成形した中空成形体の一部に「ハート」の像を型抜きして消色具を得た。
【0084】
前記紫色の玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射具を用いて光照射したところ、「ハート」の像を型抜きした箇所以外の照射箇所が紫色から白色に変色し、「ハート」の像が現出した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が白色から紫色に変色して「ハート」の像は視認されなくなった。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0085】
実施例12
光照射具の作製
円筒形の本体(直径15mm、長さ130mm)内の表面に電源として太陽電池を設け、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付けて光照射具を得た。
【0086】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物5(0.1部)を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液50部に均一に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて基材として白色ABS製ミニカーにスプレーガンにて塗装し、フォトクロミック層を設けて玩具(光変色性ミニカー)を得た。
【0087】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が白色から青色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0088】
消色具の作製
PETフィルム上に、紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合したインキを用いて、スクリーン印刷により「S」の文字を印刷して消色具を得た。
【0089】
前記青色の玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射具を用いて光照射したところ、「S」の文字を印刷した箇所以外の照射箇所が青色から白色に変色し、「S」の文字が現出した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が白色から青色に変色して「S」の文字は視認されなくなった。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0090】
実施例13
光照射具の作製
円筒形の本体(直径15mm、長さ130mm)内の表面に電源として太陽電池を設け、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付けて光照射具を得た。
【0091】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物5(1.5部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料10部を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液70部に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて、基材として白色塩化ビニル製白鳥成形物の表面にスプレーガンにて塗装し、フォトクロミック層を設けて玩具(光変色性形象物)を得た。
【0092】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が青色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0093】
消色具の作製
PETフィルム上に、紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合したインキを用いて、スクリーン印刷により「ハート」の模様を印刷して消色具を得た。
【0094】
前記青色の玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射具を用いて光照射したところ、「ハート」の模様を印刷した箇所以外の照射箇所が青色から白色に変色し、ハートの模様が現出した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が白色から青色に変色して「ハート」の模様は視認されなくなった。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0095】
実施例14
光照射具の作製
円筒形の本体(直径15mm、長さ130mm)内の表面に電源として太陽電池を設け、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付けて光照射具を得た。
【0096】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物5(1部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料40部、低密度ポリエチレン樹脂(メルトフローレート1.3)1000部、金属石鹸系滑剤0.5部を混合しタンブラーミキサーで均一に分散した後、押出成形機を用いて成形し、変色性成形用樹脂組成物(樹脂ペレット)を得た。
前記変色性成形用樹脂組成物を用いて、飛行機型の金型を使用しブロー成形により玩具(光変色性飛行機玩具)を得た。
【0097】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が無色から青色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0098】
消色具の作製
PETフィルム上に、紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合したインキを用いて、スクリーン印刷により「M」の文字を印刷して消色具を得た。
【0099】
前記青色の玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射具を用いて光照射したところ、「M」の文字を印刷した箇所以外の照射箇所が青色から白色に変色し、「M」の文字が現出した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が白色から青色に変色して「M」の文字は視認されなくなった。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0100】
実施例15
光照射具の作製
紫外線吸収剤(BASF社製、製品名:チヌビンPS)1部、アクリル樹脂50%キシレン溶液50部、イソシアネート系硬化剤10部を混合して紫外線吸収インキを得た。
前記紫外線吸収インキを用いて、LED(ピーク波長405nm)の表面に塗工して紫外線吸収層を設けた。
円筒形の本体(直径20mm、長さ150mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源として前記LEDを取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0101】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物6(0.5部)を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液50部に均一に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて基材として白色ABS製ミニカーにスプレーガンにて塗装し、フォトクロミック層を設けて玩具(光変色性ミニカー)を得た。
【0102】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が白色から青色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が405nmであるが紫外線吸収層により紫外線が吸収された青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0103】
消色具の作製
透明性繊維から構成される織布の表面に、紫外線を含む500nm未満の波長の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕をバインダー樹脂により固着させて消色具を得た。
【0104】
前記青色の玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射具を用いて光照射したところ、青色から白色に変色した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が白色から青色に変色した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0105】
実施例16
光照射具の作製
円筒形の本体(直径15mm、長さ130mm)内に蓄電池を内蔵し、本体表面に太陽電池を設け、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付けて光照射具を得た。
前記光照射具は太陽光下により発電し、蓄電池に充電して光照射が可能であり、太陽光下及び屋内でも光照射が可能である。
【0106】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物6(2部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料10部を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液70部に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて、基材として白色塩化ビニル製白鳥成形物の表面にスプレーガンにて塗装し、フォトクロミック層を設けて玩具(光変色性形象物)を得た。
【0107】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ照射箇所が白色から青色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0108】
消色具の作製
透明性繊維から構成される織布の表面に、紫外線を含む500nm未満の波長の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕をバインダー樹脂により固着させて消色具を得た。
【0109】
前記青色の玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射具を用いて光照射したところ、青色から白色に変色した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が白色から青色に変色した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0110】
実施例17
光照射具の作製
円筒形の本体(直径15mm、長さ130mm)の先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設け、本体の後部から電気コードを延設して光照射具を得た。
【0111】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物6(1部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−75)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を混合してフォトクロミックインキを得た。
前記フォトクロミックインキを用いて、基材として白色布帛にスクリーン印刷にて全面に印刷してフォトクロミック層を設けて光変色性布帛を得た。
前記光変色性布帛を裁断、縫製して平面状の玩具(光変色性シート)を作製し、周囲の一部に電池を内蔵した電源ボックスを設けた。
前記光照射具の電気コードと、玩具の電源ボックスとを電気的に接続して光変色性玩具を得た。
【0112】
前記光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ照射箇所が白色から青色に変色して文字を形成することができ、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0113】
消色具の作製
紫外線吸収剤として(BASF社製、製品名:チヌビンPS)1部、紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、塩化ビニル樹脂100部を混合して成形したシート(消色具)を得た。
【0114】
前記青色に変色した玩具に消色具を配置して太陽光を照射したところ、照射箇所が青色から白色に変色して文字は視認されなくなった。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が白色から青色に変色して文字が現出した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0115】
実施例18
光照射具の作製
紫外線吸収剤(BASF社製、製品名:チヌビンPS)1部、アクリル樹脂50%キシレン溶液50部、イソシアネート系硬化剤10部を混合して紫外線吸収インキを得た。
前記紫外線吸収インキを用いて、LED(ピーク波長405nm)の表面に塗工して紫外線吸収層を設けた。
円筒形の本体(直径20mm、長さ150mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源として前記LEDを取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0116】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物1(0.5部)を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液50部に均一に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて基材として白色ABS製ミニカーにスプレーガンにて塗装し、フォトクロミック層を設けて玩具(光変色性ミニカー)を得た。
【0117】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が白色から紫色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が405nmであるが紫外線吸収層により紫外線が吸収された青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0118】
U字形状のプラスチック製本体内に電源として電池を内蔵し、本体の凹部にリフレクターと、複数の光源としてLED(ピーク波長660nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて消色具を得た。
前記紫色に変色した玩具に前記消色具を用いて光照射したところ、紫色から白色に変色した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が白色から紫色に変色した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0119】
実施例19
光照射具の作製
円筒形の本体(直径25mm、長さ200mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長400nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
なお、前記光照射具には、光源を覆う着脱自在のステンシルを備えてなり、前記ステンシルは柔軟性を有する透明性基材に部分的に花柄の光遮蔽像を設けなる。
【0120】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物1(0.02部)を、ポリ塩化ビニルゾル(株式会社コバヤシ製、商品名:ES−108A)40部に分散し、フォトクロミック液状組成物を得た。
前記フォトクロミック液状組成物をハート形の型に流し込み、200℃で硬化させて玩具(光変色性成形体)を得た。
【0121】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が白色から紫色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
また、光照射具の光源にステンシルをセットして玩具に押し付けて光照射したところ、照射箇所が白色から紫色に変色して花柄が現出し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が400nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0122】
消色具の作製
円筒形の本体(直径25mm、長さ200mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長630nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて消色具を得た。
【0123】
前記紫色に変色した玩具に前記消色具を用いて光照射したところ、紫色から白色に変色した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が紫色に変色した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0124】
実施例20
光照射具の作製
環状のプラスチック製本体内に電源として電池を内蔵し、本体の内面部にリフレクターと、光源としてLEDを取り付け、本体外面部に電源スイッチと切替スイッチを設けて光照射具を得た。
なお、前記光源はピーク波長400nmのLEDが複数取り付けられている他、ピーク波長660nmのLEDが複数の取り付けられており、切替スイッチにより各LEDの発光と消光を制御して光照射具としての機能と光消色具としての機能の双方を有する。
【0125】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物2(0.2部)を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の20%キシレン溶液50部に均一に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて金属光沢性を有する基材として鏡面を有する玩具(鏡玩具)にスプレーガンにて星形を塗装し、フォトクロミック層を設けて玩具(光変色性鏡)を得た。
【0126】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いてピーク波長400nmのLEDから光照射したところ、照射箇所が赤色の星形に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光照射具の光源はピーク発光波長が400nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0127】
前記赤色の星形に変色した玩具に光照射具(光消色具)を用いてピーク波長660nmのLEDから光照射したところ、赤色から白色に変色した。次に光照射具を用いて再度ピーク波長400nmのLEDから光照射したところ、照射箇所が白色から赤色の星形に変色した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0128】
実施例21
光照射具の作製
U字形状のプラスチック製本体内に電源として電池を内蔵し、本体の凹部にリフレクターと、複数の光源としてLED(ピーク波長405nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0129】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物3(0.04部)を、ポリ塩化ビニルゾル(株式会社コバヤシ製、商品名:ES−108A)40部に均一に分散し、フォトクロミック液状組成物を得た。
前記フォトクロミック液状組成物を用いて金属光沢性を有する基材としてホログラムフィルム上に付着させ、200℃で硬化させてフォトクロミック層を設けて玩具(光変色性シート)を得た。
【0130】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が橙色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が405nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0131】
消色具の作製
U字形状のプラスチック製本体内に電源として電池を内蔵し、本体の凹部にリフレクターと、複数の光源としてLED(ピーク波長660nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光消色具を得た。
【0132】
前記橙色に変色した玩具に消色具を用いて光照射したところ、橙色から白色に変色した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が白色から橙色に変色した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0133】
実施例22
光照射具の作製
円筒形の本体(直径25mm、長さ200mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0134】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物2(0.5部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製 商品名:ピコラスティックA−5)15部、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール10部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部をアクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を混合して得られたフォトクロミックインキを調整した。
支持体として白色厚紙の全面に前記フォトクロミックインキを用いてスクリーン印刷により印刷してフォトクロミック層を設け、更にその上に粘着層を介して厚み16μmの透明PETフィルムをラミネート加工して玩具(光変色性シート)を得た。
【0135】
ステンシル(成形体)の作製
透明性支持体として半球形状の樹脂成形物の球面上に、アシッドブルーPH7部、アクリル樹脂エマルジョン95部、消泡剤2部、粘度調整剤3部を混合した非変色インキをタンポ印刷により青色の「×」の記号を印刷して光透過性有色像を得た。
次いで、透明性支持体の平面部分にNOVOPERM YELLOW H10G(PIGMENT YELLOW 81)5部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキをタンポ印刷により黄色の「○」の記号を印刷して光遮蔽性有色像を形成してステンシル(成形体)を得た。
【0136】
前記光照射具と玩具とステンシルとを組み合わせた光変色性玩具は、玩具に青色の「×」及び黄色の「○」の記号が重なって視認されるステンシルを載置して光照射具を用いて光照射した後、ステンシルを取り外したところ、玩具に赤地に白色の「○」の記号が形成され、「×」の記号は殆ど形成されず、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0137】
消色具の作製
円筒形の本体(直径25mm、長さ200mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長630nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて消色具を得た。
【0138】
前記赤色に変色した玩具に前記消色具を用いて光照射したところ、赤色から白色に変色した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が赤色に変色した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0139】
実施例23
光照射具の作製
円筒形の本体(直径25mm、長さ200mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0140】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物1(0.6部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−75)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を混合してフォトクロミックインキを調整した。
支持体として白色厚紙の全面に前記フォトクロミックインキを用いてスクリーン印刷により印刷してフォトクロミック層を設けて玩具(光変色性シート)を得た。
【0141】
ステンシル(成形体)の作製
透明性支持体として半球形状の樹脂成形物の球面上に、PV ファスト レッド E5B(PIGMENT VIOLET 19)4部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキをタンポ印刷により赤色の魚の絵柄を印刷して光透過性有色像を得た。
次いで、透明性支持体の平面部分にカーボンブラック1部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液99部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキをタンポ印刷により黒色の骨の絵柄を印刷して光遮蔽性有色像を形成してステンシル(成形体)を得た。
【0142】
前記光照射具と玩具とステンシルとを組み合わせた光変色性玩具は、玩具に赤色の魚の絵柄及び黒色の骨の絵柄が重なって視認されるステンシルを載置して光照射具を用いて光照射し、ステンシルを取り外したところ、玩具に紫地に白色の骨の絵柄が形成され、魚の絵柄は殆ど形成されず、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0143】
消色具の作製
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、塩化ビニル樹脂100部を混合して成形した消去具(シート)を得た。
【0144】
前記紫地に白色の骨の絵柄が形成された玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が紫色から白色に変色した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が白色から紫色に変色した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0145】
実施例24
光照射具の作製
円筒形の本体(直径20mm、長さ150mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0146】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物7(1部)を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液50部に均一に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて基材として白色ABS製ミニカーにスプレーガンにて塗装し、フォトクロミック層を設けて玩具(光変色性ミニカー)を得た。
【0147】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が鋭敏に白色から橙色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0148】
消色具の作製
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、塩化ビニル樹脂100部を混合して成形したシート(消色具)を得た。
【0149】
前記橙色に変色した玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射装置を用いて光照射したところ、照射箇所が橙色から白色に変色した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が鋭敏に白色から橙色に変色した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0150】
実施例25
光照射具の作製
円筒形の本体(直径15mm、長さ130mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付けて光照射具を得た。
【0151】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物8(3部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−75)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を混合してフォトクロミックインキを得た。
前記フォトクロミックインキを用いて、基材として白色布帛にスクリーン印刷にて全面に印刷してフォトクロミック層を設けて光変色性布帛を得た。
前記光変色性布帛を裁断、縫製して平面状の玩具(光変色性シート)を作製した。
た。
【0152】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ照射箇所が鋭敏に白色から青色に変色して文字を形成することができ、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0153】
消色具の作製
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、塩化ビニル樹脂100部を混合して成形したシート(消色具)を得た。
【0154】
前記青色に変色した玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が青色から白色に変色して文字は視認されなくなった。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が鋭敏に白色から青色に変色して文字が現出した。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0155】
実施例26
光照射具の作製
円筒形の本体(直径25mm、長さ200mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0156】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物9(1部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−75)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を混合してフォトクロミックインキを得た。
前記フォトクロミックインキを用いて、基材として白色布帛にスクリーン印刷にて全面に印刷してフォトクロミック層を設けて光変色性布帛を得た。
前記光変色性布帛を裁断、縫製して人形用ドレスを作製して玩具(光変色性人形用衣装)を得た。
【0157】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具を光照射具の内部に収容して光照射したところ、照射箇所が鋭敏に白色から橙色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0158】
消色具の作製
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NUBIAN ORANGE PA−2200(オリヱント化学社製)〕3部、紫外線吸収剤として2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール2部、PET樹脂100部を混合して成形した中空成形体の一部に「ハート」の像を型抜きして消色具を得た。
【0159】
前記橙色の玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射具を用いて光照射したところ、「ハート」の像を型抜きした箇所以外の照射箇所が橙色から白色に変色し、「ハート」の像が現出した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が鋭敏に白色から橙色に変色して「ハート」の像は視認されなくなった。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0160】
実施例27
光照射具の作製
円筒形の本体(直径15mm、長さ130mm)内の表面に電源として太陽電池を設け、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付けて光照射具を得た。
【0161】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物10(1.5部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料10部を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液70部に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて、基材として白色塩化ビニル製白鳥成形物の表面にスプレーガンにて塗装し、フォトクロミック層を設けて玩具(光変色性形象物)を得た。
【0162】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が鋭敏に黄色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0163】
消色具の作製
PETフィルム上に、紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合したインキを用いて、スクリーン印刷により「ハート」の模様を印刷して消色具を得た。
【0164】
前記黄色の玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射具を用いて光照射したところ、「ハート」の模様を印刷した箇所以外の照射箇所が黄色から白色に変色し、ハートの模様が現出した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が鋭敏に白色から黄色に変色して「ハート」の模様は視認されなくなった。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0165】
実施例28
光照射具の作製
円筒形の本体(直径15mm、長さ130mm)内の表面に電源として太陽電池を設け、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付けて光照射具を得た。
【0166】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物11(1部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料40部、低密度ポリエチレン樹脂(メルトフローレート1.3)1000部、金属石鹸系滑剤0.5部を混合しタンブラーミキサーで均一に分散した後、押出成形機を用いて成形し、変色性成形用樹脂組成物(樹脂ペレット)を得た。
前記変色性成形用樹脂組成物を用いて、飛行機型の金型を使用しブロー成形により玩具(光変色性飛行機玩具)を得た。
【0167】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具セットは、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が鋭敏に無色から黄色に変色し、この状態は室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
なお、前記光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具を得ることができた。
【0168】
消色具の作製
PETフィルム上に、紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合したインキを用いて、スクリーン印刷により「M」の文字を印刷して消色具を得た。
【0169】
前記黄色の玩具に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射具を用いて光照射したところ、「M」の文字を印刷した箇所以外の照射箇所が黄色から白色に変色し、「M」の文字が現出した。次に光照射具を用いて再度光照射したところ、照射箇所が鋭敏に白色から黄色に変色して「M」の文字は視認されなくなった。前記変化は繰り返し行なうことができた。
【0170】
比較例1
光照射具の作製
円筒形の本体(直径20mm、長さ150mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0171】
玩具の作製
表中のジアリールエテン系フォトクロミック化合物12(1部)を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液50部に均一に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて基材として白色ABS製ミニカーにスプレーガンにて塗装し、フォトクロミック層を設けて玩具(光変色性ミニカー)を得た。
【0172】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射しても変色しないため、光変色性玩具としての実用性を満足させていなかった。
【0173】
比較例2
光照射具の作製
円筒形の本体(直径20mm、長さ150mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
【0174】
玩具の作製
表中のスピロナフトオキサジン系フォトクロミック化合物13(1部)を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液50部に均一に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて基材として白色ABS製ミニカーにスプレーガンにて塗装し、フォトクロミック層を設けて玩具(光変色性ミニカー)を得た。
【0175】
前記光照射具と玩具を組み合わせた光変色性玩具は、玩具に光照射具を用いて光照射したところ、照射箇所が白色から紫色に変色するものの、光照射を止めるとすぐに消色するため、玩具としての応用展開を満足させることはできなかった。