(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の塗装方法では、凸部においては基材の地色が現れることになるため、色出しのバリエーションに欠けるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、陰影感を出すことで意匠性向上を図ることができるとともに、色出しのバリエーションを高めることができる塗装建材の製造方法を提供することを主たる目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決すべく、第1の発明の塗装建材の製造方法は、表面に凹凸を有する基材に塗装を行うことで塗装建材を製造する塗装建材の製造方法であって、前記基材の表面に不透明な第1着色塗料を塗布する第1塗装工程と、前記第1着色塗料を乾燥させることで前記基材の表面に第1塗装層を形成する第1乾燥工程と、前記第1塗装層の表面に透明又は半透明な第2着色塗料を塗布する第2塗装工程と、前記第2着色塗料を乾燥させることで前記第1塗装層の表面に第2塗装層を形成する第2乾燥工程と、を備え、前記第2塗装工程では、前記第2着色塗料として、粘度が15〜100mPa・Sのものを用いることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、表面に凹凸を有する基材に塗装が施される際、まず基材の表面に不透明な第1着色塗料が塗布され、その塗布された第1着色塗料が乾燥されることで基材表面に第1塗装層が形成される。この場合、第1塗装層の表面には、基材表面の凹凸に応じた凹凸が形成されることになる。次に、第1塗装層の表面に透明又は半透明な第2着色塗料が塗布され、その塗布された第2着色塗料が乾燥されることで第1塗装層の表面に第2塗装層が形成される。第2塗装工程では、第2着色塗料として、粘度が15〜100mPa・Sのものが用いられる。この場合、第2着色塗料が、凹凸を有する第1塗装層の表面に塗布された際に、第2着色塗料が第1塗装層の表面にて凸部上から凹部上へと流れ易くすることができる。そのため、第2着色塗料の厚み(ひいては第2塗装層の厚み)を凸部上では小さく、凹部上では大きくすることが可能となり、その結果、透明着色層(又は半透明着色層)からなる第2塗装層を凸部上では薄く(淡く)、凹部上では濃く見せることが可能となる。したがって、この場合、第1塗装層(ひいては基材)の凹凸に応じた濃淡をつけることができ、それによって陰影感を出すことが可能となる。
【0008】
また、第2塗装層は透明又は半透明である一方、第1塗装層は不透明着色層となっているため、基材の地色が第2塗装層の表面に現れることはない。また、第2塗装層は透明着色層(又は半透明着色層)となっているため、この場合、第1塗装層の色と第2塗装層の色との組み合わせによる色が第2塗装層の表面色として現れることになる。これにより、第1塗装層及び第2塗装層の各色を調整することで第2塗装層の表面色を決定することができ、その結果、色出しのバリエーションを高めることができる。よって、以上より、陰影感を出すことで意匠性向上を図ることができるとともに、色出しのバリエーションを高めることができる。
【0009】
第2の発明の塗装建材の製造方法は、第1の発明において、前記第1着色塗料に含まれる顔料は前記第2着色塗料に含まれる顔料よりも色の淡い顔料となっていることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、第1着色塗料の顔料が第2着色塗料の顔料よりも淡い(薄い)色の顔料とされているため、第1着色塗料を用いて形成される第1塗装層を淡い色の着色層とすることができる。ここで、第2塗装層が透明着色層(又は半透明着色層)からなる上述の構成では、第2塗装層の厚みが小さいほど、第2塗装層の表面に第1塗装層の色が現れ易くなる。このため、第1塗装層を淡い色の着色層とした場合、第2塗装層において厚みが小さくなっている部位、換言すると第1塗装層(ひいては基材)の凸部上の部位では、凹部上の部位と比べて、第1塗装層の淡い色が第2塗装層の表面に現れ易くなる。これにより、基材の凹部上と凸部上とで濃淡をよりつけることが可能となり、その結果、より一層陰影感を出すことが可能となる。
【0011】
第3の発明の塗装建材の製造方法は、第2の発明において、前記第1着色塗料の顔料は白色顔料であることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、第1着色塗料の顔料が白色顔料とされているため、第1塗装層を、特に色の淡い白色着色層とすることができる。これにより、基材の凹部上と凸部上とで濃淡をより一層つけることが可能となり、その結果、陰影感をより一層出すことが可能となる。
【0013】
第4の発明の塗装建材の製造方法は、第1乃至第3のいずれかの発明において、前記第1塗装工程では、前記第1着色塗料として、粘度が40mPa・S以上のものを用いることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、第1塗装工程では、第1着色塗料として、粘度が40mPa・S以上のものが用いられている。この場合、基材の表面に第1着色塗料が塗布された際に、第1着色塗料が基材表面にて凸部上から凹部上へと流れにくくすることができるため、第1着色塗料の厚み(ひいては第1塗装層の厚み)を凹部上及び凸部上のそれぞれで比較的均一にし易くすることができる。そのため、第1塗装層の表面に、基材表面の凹凸に応じた凹凸が形成され易くすることができる。これにより、第2塗装層の厚みを第1塗装層の凸部上では小さく凹部上では大きくすることで、凹部上と凸部上とで濃淡をつけ陰影感を出すという上記第1の発明の効果を確実に得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、
図1は外壁材を示す縦断面図である。なお、
図1では便宜上、塗装層の厚みを実際よりも大きくして示している。
【0017】
図1に示すように、外壁材10は、矩形平板状の基材11と、その基材11の表面に形成された第1塗装層12と、第1塗装層12の表面に形成された第2塗装層13とを備える。基材11は、窯業系サイディングボードにより構成され、その表面(素地表面)には微細な凹凸(凹凸柄)が多数形成されている。なお、基材11としては、必ずしも窯業系サイディングボードを用いる必要はなく、押出セメント板やALC等他の窯業系材料を用いてもよい。また、合板等の木質系材料や、塩化ビニル等の樹脂系材料、ステンレス鋼板等の金属材料を用いてもよい。なお、外壁材10が塗装建材に相当する。
【0018】
第1塗装層12は、基材11の表面に不透明な第1着色塗料16が塗布されることにより形成されている。第1着色塗料16は、樹脂液(樹脂成分)と顔料とを含んでなる。この場合、樹脂液としては、例えばアクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン樹脂、アルキル樹脂等を含む樹脂液を用いることができる。また、顔料(着色顔料)としては、白色、灰色(グレー)、青色、赤色、水色等の顔料を用いることができる。ただ、好ましくは、顔料として、後述する第2着色塗料17の顔料よりも淡い(薄い)色の顔料を用いるのがよく、より好ましくは白色顔料を用いるのがよい。このように、第1塗装層12は不透明な第1着色塗料16を用いて形成されるため、第1塗装層12は不透明着色層として形成される。
【0019】
第2塗装層13は、第1塗装層12の表面に透明な第2着色塗料17が塗布されることにより形成されている。第2着色塗料17は、樹脂液(樹脂成分)と顔料とを含むカラークリア塗料からなる。樹脂液としては、第1着色塗料16と同様、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン樹脂、アルキル樹脂等を含む樹脂液を用いることができる。また、顔料(着色顔料)としては、ベージュ色、灰色(グレー)、茶色等の顔料を用いることができる。ただ、好ましくは、顔料として、第1着色塗料16の顔料よりも色の濃い顔料を用いるのがよい。このように、第2塗装層13は透明な第2着色塗料17を用いて形成されるため、第2塗装層13は透明着色層として形成される。
【0020】
なお、第2着色塗料17としては必ずしも透明なものを用いる必要はなく、半透明のものを用いてもよい。
【0021】
第1塗装層12及び第2塗装層13は、例えばスプレー塗装により形成される。但し、塗装方法は、スプレー塗装に限定されることなくロール塗装等その他の方法を用いてもよい。また、本外壁材10では、塗装層が第1塗装層12及び第2塗装層13の2層のみ形成された2層構造とされている。
【0022】
次に、基材11に対して塗装を行う際の塗装方法(塗装手順)について
図2を用いながら説明する。
図2は、かかる塗装方法を説明するための図である。
【0023】
基材11に対して塗装を行う際には、例えば基材11をベルトコンベア上に寝かせた状態(載置した状態)で行う。この場合、基材11を、その表面を上方に向けた状態でベルトコンベア上に寝かせる(
図2(a)参照)。
【0024】
塗装に際してはまず、基材11の表面に第1着色塗料16を塗布する第1塗装工程(第1塗布工程)を行う。この工程では、第1着色塗料16として、粘度が40mPa・s以上のものが用いられる。この場合、第1着色塗料16が基材11の表面に塗布された際に、第1着色塗料16が基材11表面にて凸部上から凹部上へと流れにくくすることができる。そのため、
図2(b)に示すように、基材11表面にて凹部上における第1着色塗料16の厚みt1と、凸部上における第1着色塗料16の厚みt2とを比較的均一に(換言すると比較的近い大きさに)し易くすることが可能となる。この場合、基材11の表面全域において第1着色塗料16が比較的均一の厚みで塗布されるため、第1着色塗料16の表面が基材11表面の凹凸に応じた凹凸状とされる。
【0025】
次に、基材11の表面に塗布された第1着色塗料16を乾燥させる第1乾燥工程を行う。この工程では、基材11が乾燥炉の中に入れられて第1着色塗料16の乾燥が行われる。この工程により第1着色塗料16に含まれる水分が除去されて当該塗料16が固化し、その結果、基材11の表面に第1塗装層12が形成される。また、第1塗装層12の表面には、基材11表面の凹凸に応じた凹凸が形成される。
【0026】
次に、第1塗装層12の表面に第2着色塗料17を塗布する第2塗装工程(第2塗布工程)を行う。この工程では、第2着色塗料17として、粘度が15〜100mPa・sのものが用いられる。この場合、第2着色塗料17が第1塗装層12の表面に塗布された際、第2着色塗料17が第1塗装層12の表面にて凸部上から凹部上へと流れ易くすることができる。このため、
図2(c)に示すように、凹部上における第2着色塗料17の厚みt3を凸部上における第2着色塗料17の厚みt4よりも大きくすることが可能となる(t3>t4)。
【0027】
ちなみに、第2着色塗料17の粘度は15mPa・s以上とされているため、第2着色塗料17が凸部上から凹部上へと流れ易くされてはいるものの、凸部上にて所定厚み分の第2着色塗料17を滞留させることが可能となっている。そのため、第2着色塗料17を第1塗装層12の表面全域に亘り確実に塗布することが可能となっている。
【0028】
また、第2着色塗料17の粘度を上記の数値範囲内で調整することで、第2着色塗料17の各厚みt3,t4を大小調整することが可能となる。詳しくは、第2着色塗料17の粘度を小さくすれば、第2着色塗料17が第1塗装層12の表面にて凸部上から凹部上へとより流れ易くなるため、この場合、凹部上における第2着色塗料17の厚みt3をより大きくすることができ、凸部上における第2着色塗料の厚みt4をより小さくすることができる。つまりは、この場合、各厚みt3,t4の差(t3―t4)をより大きくすることができる。
【0029】
一方、第2着色塗料17の粘度を大きくすれば、第2着色塗料17が第1塗装層12の表面にて凸部上から凹部上へと流れにくくなるため、この場合、凹部上における第2着色塗料17の厚みt3をより小さくすることができ、凸部上における第2着色塗料の厚みt4をより大きくすることができる。つまり、この場合には、各厚みt3,t4の差(t3―t4)をより小さくすることができる。このようにして、第2着色塗料17の粘度を調整することで、第2着色塗料17の各厚みt3,t4を調整することが可能となる。
【0030】
次に、第1塗装層12に塗布された第2着色塗料17を乾燥させる第2乾燥工程を行う。この工程では、第1乾燥工程と同様、例えば基材11が乾燥炉に入れられることで第2着色塗料17の乾燥が行われる。この工程により第2着色塗料17が固化すると、第1塗装層12の表面に第2塗装層13が形成される。
【0031】
ここで、上述したように、第2着色塗料17は、前工程(第2塗装工程)にて、その厚みが第1塗装層12の表面における凹部上では大きく、凸部上では小さくなるよう塗布されるため、本乾燥工程により形成される第2塗装層13もこれと同様、その厚みが凹部上では大きく、凸部上では小さくされる。具体的には、第2塗装層13の厚みは、第2着色塗料17の厚みと同じく、凹部上ではt3となり、凸部上ではt4となる(t3>t4)。
【0032】
このように、第2塗装層13の厚みが凹部上では大きく、凸部上では小さくされるため、透明着色層からなる第2塗装層13は凹部上では濃く、凸部上では薄く(淡く)見えることとなる。したがって、この場合、第1塗装層12(ひいては基材11)の凹凸に応じて濃淡をつけることができ、それによって陰影感を出すことが可能となる。
【0033】
また、上述したように、第2着色塗料17の粘度を調整することにより、凹部上における第2着色塗料17の厚みt3(つまりは第2塗装層13の厚みt3)と、凸部上における第2着色塗料17の厚みt4(つまりは第2塗装層13の厚みt4)とをそれぞれ調整することが可能となっているため、この場合、第2着色塗料17の粘度を調整して第2塗装層13の各厚みt3,t4を調整することで、第2塗装層13の濃淡の度合い(濃淡の差)を調整することが可能となる。具体的には、第2着色塗料17の粘度を小さくして第2塗装層13の各厚みt3,t4の差(t3−t4)を大きくすることで、第2塗装層13の濃淡の度合いを大きくすることが可能となる。また、第2着色塗料17の粘度を大きくして第2塗装層13の各厚みt3,t4の差(t3−t4)を小さくすることで、第2塗装層13の濃淡の度合いを小さくすることが可能となる。
【0034】
なお、第2塗装層13において濃淡(コントラスト)を(大きすぎず小さすぎず)適度につける上では、第2着色塗料17の粘度を15〜100mPa・sとするのが好ましく、より好ましくは粘度を25〜50mPa・sとするのがよい。
【0035】
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
【0036】
上述した塗装方法により、凹凸を有する基材11に対し塗装を行えば陰影感を出すことが可能となる。また、第2塗装層13が透明の着色層とされている一方で、第1塗装層12が不透明の着色層となっているため、基材11の地色が第2塗装層13の表面に現れることはない。また、第2塗装層13が透明の着色層とされていることから、この場合、第1塗装層12の色と第2塗装層13の色との組み合わせによる色が第2塗装層13の表面色として現れることになる。これにより、第1塗装層12及び第2塗装層13の各色を調整することで第2塗装層13の表面色を決定することができ、その結果、色出しのバリエーションを高めることができる。よって、以上より、陰影感を出すことで意匠性向上を図ることができるとともに、色出しのバリエーションを高めることができる。
【0037】
また、第1着色塗料16に含まれる顔料を第2着色塗料17に含まれる顔料よりも色の淡い(薄い)顔料とすることで、第1着色塗料16を用いて形成される第1塗装層12を淡い色の着色層とすることができる。この場合、第2塗装層13にてその厚みが小さくなっている部位、つまりは第1塗装層12(ひいては基材11)の表面における凸部上の部位では、凹部上の部位と比べて、第1塗装層12の淡い色が第2塗装層13の表面に現れ易くなる。このため、基材11の凹部上と凸部上とで濃淡をよりつけることが可能となり、その結果、より一層陰影感を出すことが可能となる。
【0038】
さらに、第1着色塗料16の顔料を白色とすることで、第1塗装層12を特に色の淡い白色着色層とすることができる。これにより、基材11の凹部上と凸部上とで濃淡をより一層つけることが可能となり、その結果、陰影感をより一層出すことが可能となる。
【0039】
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
【0040】
・上記実施形態では、第1着色塗料16として、粘度が
40mPa・s以上のものを用いたが、第1着色塗料16としては、必ずしもかかる粘度のものを用いる必要はない。例えば、基材11表面の凹凸が大きくされている場合(換言すると凹部の深さが深い場合)には、基材11表面に第1着色塗料16を塗布した際、第1着色塗料16が凸部側から凹部側へと流れ易くなっているため、そのような場合には、第1着色塗料16として、粘度が上記範囲のものを用いなくてもよい。つまり、第1着色塗料16として、かかる粘度のものを用いなくても、第1着色塗料16の表面に基材11表面の凹凸に応じた凹凸が形成されることになる。
【0041】
・上記実施形態では、建材としての外壁材10に本発明を適用したが、内壁材や屋根材等その他の建材に本発明を適用してもよい。表面に凹凸を有する基材(建築基材)に塗装を行うのであれば、建材の種類にかかわらず本発明を適用することが可能である。
【実施例】
【0042】
以下、本発明につき具体例を挙げて説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0043】
基材としては、窯業系サイディングボードを用いた。この基材の表面には、微細な凹凸が多数形成されている。
【0044】
第1着色塗料としては、エナメル塗料(日本ペイント製)を希釈せずに用いた。また、第1着色塗料としては、白色顔料を含む白色塗料を用い、その粘度は100mPa・sであった。なお、この粘度は、20℃においてB型粘度計を用いて測定した。
【0045】
第2着色塗料としては、カラークリア塗料(日本ペイント製)を希釈率40〜70%で希釈したものを用いた。また、第2着色塗料としては、灰色(グレー)顔料を含む塗料を用い、その粘度は30mPa・sであった。なお、この粘度は、20℃においてB型粘度計を用いて測定した。
【0046】
基材11の塗装に際してはまず、第1着色塗料を塗布量150〜200g/m2で基材の表面にスプレー塗布した(第1塗装工程)。次に、塗布した第1着色塗料を乾燥炉内で80℃の温度条件下で10分間乾燥させた(第1乾燥工程)。次に、上記乾燥によって形成された第1塗装層の表面に第2着色塗料をスプレーにて塗布量100〜150g/m2で塗布した(第2塗装工程)。次に、塗布した第2着色塗料を乾燥炉内で90℃の温度条件下で10分間乾燥させた(第2乾燥工程)。これにより、第1塗装層の表面に第2塗装層が形成され、外壁材が製造された。
【0047】
上記製造された外壁材(第2塗装層)の表面には、基材の凹凸に応じた濃淡がつけられており、それによって陰影感が付与されている。これにより、意匠性の向上が図られている。
【0048】
また、塗装後の外壁材について第1塗装層及び第2塗装層の各厚みを測定したところ、第1塗装層の厚みは、基材の凹部上では30〜50μm(t1)であり、基材の凸部上では15〜25μm(t2)であった。また、第2塗装層の厚みは、基材の凹部上では25〜40μm(t3)であり、基材の凸部上では3〜10μm(t4)であった。