(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6830952
(24)【登録日】2021年1月29日
(45)【発行日】2021年2月17日
(54)【発明の名称】物体のセキュリティのためのストランドによって形成されたロック
(51)【国際特許分類】
E05B 71/00 20060101AFI20210208BHJP
E05B 67/14 20060101ALI20210208BHJP
【FI】
E05B71/00 G
E05B67/14
【請求項の数】23
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-507768(P2018-507768)
(86)(22)【出願日】2016年4月29日
(65)【公表番号】特表2018-521250(P2018-521250A)
(43)【公表日】2018年8月2日
(86)【国際出願番号】EP2016000694
(87)【国際公開番号】WO2016173716
(87)【国際公開日】20161103
【審査請求日】2019年4月26日
(31)【優先権主張番号】102015005411.2
(32)【優先日】2015年4月29日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102015005412.0
(32)【優先日】2015年4月29日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】517377695
【氏名又は名称】アレクサンドラ バウム
(74)【代理人】
【識別番号】100097456
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 徹
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンドラ バウム
(72)【発明者】
【氏名】ロクサーナ ミクシュ
【審査官】
藤脇 昌也
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3163872(JP,U)
【文献】
独国実用新案第29512550(DE,U1)
【文献】
欧州特許出願公開第02733287(EP,A2)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0007628(US,A1)
【文献】
国際公開第2010/103327(WO,A2)
【文献】
国際公開第02/059442(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00 − 85/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体のセキュリティのためのセキュリティストランド(3;51;71)であって、
該セキュリティストランドが、実質的に織物繊維からなり、
該織物繊維が、編組織物として存在し、
該セキュリティストランドが、3つ、4つ、又はそれ以上の、織物繊維製の編組織物又は織布を含み、
該編組織物又は織布が、編組織物又は織布が後に配置される編組織物又は織布のコアを形成するように、相互に係合し、かつ
その上、印刷することができる織物繊維製の更なる編組織物又は織布がさらに配置される
ことを特徴とする、前記セキュリティストランド(3;51;71)。
【請求項2】
金属層が、各編組織物又は織布層の間に配置されることを特徴とする、請求項1記載のセキュリティストランド(3;51;71)。
【請求項3】
前記セキュリティストランド(3;51;71)及び/又は前記織物繊維が、紫外線不透過性であるように構成されたシースを有することを特徴とする、請求項1又は2記載のセキュリティストランド(3;51;71)。
【請求項4】
前記織物繊維が、アラミド及び/又は超高分子量ポリエチレン(UHMWP)を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項記載のセキュリティストランド(3;51;71)。
【請求項5】
前記金属層が、金属ワイヤ、金属箔、又は前記織物繊維の金属被覆を含むことを特徴とする、請求項2記載のセキュリティストランド(3;51;71)。
【請求項6】
少なくとも前記織物繊維の外層が、被覆のために活性化されるものとすることを特徴とする、請求項5記載のセキュリティストランド(3;51;71)。
【請求項7】
前記シースが、研磨材料を含むこと、及び/又は該シースが、プラスチック材料を含むことを特徴とする、請求項3記載のセキュリティストランド(3;51;71)。
【請求項8】
前記シースが、テフロン、アクリル、及び/又はシリコーンを含むことを特徴とする、請求項7記載のセキュリティストランド(3;51;71)。
【請求項9】
少なくとも1つの導電体(67)が、前記セキュリティストランド(51)中に配置され、かつ該導電体(67)が切断されたときにアラームを発するアラーム手段が設けられていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項記載のセキュリティストランド(51)。
【請求項10】
前記セキュリティストランドが、両端にアイレット又はループを有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項記載のセキュリティストランド(3;51;71)。
【請求項11】
前記セキュリティストランドが、一端にアイレット又はループを有し、かつ他端に特定のロック装置又はセキュリティ装置においてロックされ得る適切なセキュリティ要素を有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項記載のセキュリティストランド(3;51;71)。
【請求項12】
物体のセキュリティためのストランドロック(1)であって、請求項1〜11のいずれか一項記載のセキュリティストランド(3;51;71)、ロックハウジング(7)、ラッチ(29)を有するロックピン(9)、及び該ロックピン(9)上に配置され、かつ該セキュリティストランドに接続される結合要素(31)を備え、
第1の動作状態において、ラッチ(29)に対して結合要素(31)が、結合要素(31)のロックピン(9)を中心とする任意回転が可能であるようにフリーホイール機構を有し、かつ
第2の動作状態において、結合要素(31)がロックピン(9)に、結合要素(31)の回転がラッチ(29)に直接作用して該ラッチ(29)を作動させるように固定結合されていることを特徴とする、前記ストランドロック(1)。
【請求項13】
前記物体が、自転車又はオートバイである、請求項12記載のストランドロック(1)。
【請求項14】
前記動作状態が、トランスポンダ(32)によって遠隔制御可能であることを特徴とする、請求項12又は13記載のストランドロック(1)。
【請求項15】
前記ロックハウジング(7)及びロックピン(9)の各々が、ストランドロック(1)の閉じた状態で、互いに支持し合う端面を有し、セキュリティストランド(3)が、該各端面によってのみ固定部にアクセスし得るように、ロックハウジング(7)及び/又はロックピン(9)に固定されることを特徴とする、請求項12〜14のいずれか一項記載のストランドロック(1)。
【請求項16】
前記ロックハウジング(7)内のロックピン(9)のレセプタクルが、回転しないように構成されることを特徴とする、請求項12〜15のいずれか一項記載のストランドロック(1)。
【請求項17】
前記ロックピン(9)が、前記ロックハウジング(7)に対して、回転対称でないように構成されることを特徴とする、請求項16記載のストランドロック(1)。
【請求項18】
前記ロックピン(9)が、ロックハウジング(7)内の対応する溝(35)に係合する回動可能なラッチ(29)を有することを特徴とする、請求項12〜17のいずれか1項記載のストランドロック(1)。
【請求項19】
ロックハウジング(7)、及びラッチ(29)を有するロックピン(9)を有し、かつロックピン(9)に配置された結合要素(33)を有する請求項12〜18のいずれか一項記載のストランドロック(1)のクロージャ(5)であって、
第1の動作状態において、ラッチ(29)に対して結合要素(31)が、結合要素(31)のロックピン(9)を中心とする任意回転が可能であるようにフリーホイール機構を有し、かつ
第2の動作状態において、結合要素(31)がロックピン(9)に、結合要素(31)の回転がラッチ(29)に直接作用して該ラッチ(29)を作動させるように固定結合されていることを特徴とする、前記クロージャ(5)。
【請求項20】
前記ロックハウジング(7)及びロックピン(9)の各々が、前記ストランドロック(1)の閉じた状態で互いに支持し合う端面を有し、
前記セキュリティストランド(3)が、該各端面によってのみ固定部にアクセスし得るように、ロックハウジング(7)及び/又はロックピン(9)に固定されることを特徴とする、請求項19項記載のクロージャ(5)。
【請求項21】
前記ロックハウジング(7)内のロックピン(9)のレセプタクルが、回転しないように構成されることを特徴とする、請求項19又は20記載のクロージャ(5)。
【請求項22】
前記ロックピン(9)が、前記ロックハウジング(7)に対して、回転対称でないように構成されることを特徴とする、請求項21記載のクロージャ(5)。
【請求項23】
前記ロックピン(9)が、ロックハウジング(7)内の対応する溝(35)に係合する回動可能なラッチ(29)を有することを特徴とする、請求項19〜22のいずれか1項記載のクロージャ(5)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体のセキュリティのためのストランドロック、及びセキュリティストランド(securing strand)、及びストランドロックのクロージャに関する。
【背景技術】
【0002】
様々なタイプの物体のセキュリティのためのロックが知られている。これらは、南京錠、U字ロック、及びケーブルロックを含み、該ケーブルロックは、螺旋ロックも含む。自転車及びオートバイの分野では、スポークロック、ハンドルバーロック、及び底部ブラケットロックなども知られているが、これらは、それぞれの物体に固定接続されている。自転車及びオートバイとは別に、他の物体も、このようなロックによって盗難又は不正開錠から保護することができる。
【0003】
本発明は、特にストランドロックに関し、該ストランドロックは、ケーブルロックが柔軟性を有し、従って保護するべき物体に適合させることができるため、典型的には該ケーブルロックも含む。ケーブルロックは、通常は、ケーブルを形成するために共に捩じられた金属ワイヤからなるセキュリティケーブル(securing cable)を有する。金属製ケーブルロックに限定されないようにするために、用語「ストランドロック」が選択された。なぜなら、「ストランド」は、他の材料から形成してもよく、任意に金属を含んでもよいためである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、このようなストランドロックを改善することにある。本発明によるストランドロックは、特に、十分な抵抗性を有すると同時に、低重量で柔軟性が高い。また、非常に簡単に操作することができるロックが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1記載のストランドロックによって、及び請求項13記載のセキュリティストランドによって、及び請求項14記載のクロージャによって達成される。有利な改良形態が、従属請求項及び以下の説明に記載されている。
【0006】
この目的は、主に金属ワイヤからなる、通常使用されるセキュリティケーブルの代わりに、これ以降、織物繊維を有するセキュリティストランドをセキュリティストランドに使用することで達成できることが分かった。このため、ストランドロックは、同じ抵抗性を維持したまま、使用者による前記ストランドロックの運搬及び操作がより快適であるよう、相当軽くてより柔軟であるように設計することができる。好ましくは、本明細書では、セキュリティストランドは、任意に存在する金属被覆又はホイル型若しくはワイヤ型の中間層、及び外部シース、及び繊維用の結合剤又は接着剤のそれぞれは別として、実質的に織物繊維のみから構成される。
【0007】
従って、物体、特に自転車及びオートバイのセキュリティのための本発明によるストランドロックは、セキュリティストランド、該セキュリティストランドの一側に配置されたロックハウジング(locking housing)、及び該セキュリティストランドの他側に配置され、かつ該ロックハウジング内にロック方式で受け取られるセキュリティピン(securing pin)(ロックピン(locking pin))を備え、前記ストランドロックは、該セキュリティストランドが切断抵抗性の織物繊維を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の文脈における「セキュリティピン」又は「ロックピン」はそれぞれ、ピンの方式で構成されているロック要素を意味するだけではなく、少なくとも一部が別のロック手段の中に受け取られるあらゆるロック手段を意味し、このため、本発明の文脈におけるこれらの他のロック手段は、「ロックハウジング」と呼ばれる。
【0009】
加えて、織物繊維は、好ましくは、伸長に十分に耐えることができる。従って、物体(例えば、スピーカーボックス)を、吊るしたときにも保護することができ、同時にストランドロックは、該物体の荷重も支える。
【0010】
有利な一改良形態では、織物繊維は、アラミド及び/又は超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE)を含むものとする。このような織物繊維は、特に切断抵抗性及び引き裂き抵抗性である。
【0011】
抵抗性は、織物繊維が編組織物(braided fabric)として存在するときに著しく増加させることができ、好ましくは、第2の編組織物のコアを形成する少なくとも1つの第1の編組織物が存在する。このような編組織物は、管状織物として継ぎ目なく製造することができる。あるいは、織布(woven fabric)を使用することもできる。本明細書では、2つだけではなく、3つ、4つ、又はそれ以上の編組織物又は織布が存在しても良い。しかしながら、いずれの場合も、内側の編組織物又は織布が後に配置される編組織物又は織布のコアを形成するように、交絡が存在する。
【0012】
セキュリティストランドの断面に対して異なって配置される織物繊維の材料特性、又は異なる編組織物又は織布の材料特性のそれぞれは、本明細書では、同一となるように選択することができる。しかしながら、前記材料特性は、好ましくは、セキュリティストランドの最適な全体的特性が生じるように異なる。例えば、より内側の織物繊維は、高い引張強度を有し、より外側の織物繊維は、高い切断抵抗性を有し得る。
【0013】
金属層が織物繊維の上及び/又は下に配置されるときに難燃性が非常に高く、金属層は、好ましくは、金属ワイヤ、金属箔、又は織物繊維の金属被覆を含み、該金属層は、特にコンパクトであるように構成される。しかしながら、特に螺旋状に有利に配置される単一ワイヤを有する、コンパクトではない層が存在しても良い。
【0014】
この層は、少なくとも織物繊維の外層が被覆のために活性化されるときに、この文脈で特に好都合である。これは、例えば、最も外側の繊維層に割れ目を生じさせるプラズマ処理によって行うことができる。例えば、PVD(物理蒸着)、電子ビーム蒸着、ガルバノ法、又は浸漬によって設けられる金属被覆は、この場合、著しく改善された要領で付着する。
【0015】
しかしながら、このような活性化は、例えば、プラスチックによる他の被覆でも有利である。なぜなら、この場合、繊維と被覆との間のより本質的な結合を達成できるためである。
【0016】
有利な設計の一実施態様では、セキュリティストランド及び/又は織物繊維は、好ましくは紫外線不透過性であるように構成されるシースを有するものとする。このため、織物繊維は、天候の影響から効率的に保護される。更に、このシースはまた、繊維複合材から突き出た織物繊維も一緒に保持する。更に、セキュリティの面を必ずしも満たさなくてもよいが、ストランドロックを特定の要領で図形的にデザインするために印刷することができる織物繊維を、シース上に配置することができる。あるいは、シースにも、所望のデザインを達成するために印刷する又は色を合わせることができる。
【0017】
このシースはまた、被覆として構成することもでき、上記の活性化を果たすこともできる。
【0018】
シースが研磨材料を含むと、該シースに係合する工具は鈍り得る。このような研磨材料は、砂、削りくず、又は粉末、例えば、グラナイト又はコランダムであり得る。
【0019】
シースは、セキュリティストランドの特に有効な保護を提供するプラスチック材料、特に、テフロン、アクリル、及び/又はシリコーンを更に含み得る。
【0020】
ストランドロックのインテリジェントセキュリティは、少なくとも1つの導電体がセキュリティストランド内に配置され、そして該導電体が切断されたときにアラームを発するアラーム手段が設けられたときに可能となる。次いで、このアラームは、適切な送信手段によって、ストランドロックの所有者の携帯コンピュータ装置のアプリケーションに直接送信することができる。
【0021】
この少なくとも1つの導電体は、互いに組み合わせることもできる様々な方法で存在させることができる。従って、前記導電体は、内部コアと一体にすることができる;前記導電体は、金属層に関連して存在させることができる;又は前記導電体は、織物繊維と一体にする、例えば、少なくとも1つの繊維編組織物(textile braided fabric)又は織布にそれぞれ含めることができる。
【0022】
特に有利な設計の一実施態様では、ロックピンが、セキュリティストランドに対して第1の動作状態で、フリーホイール機構を有するように構成され、かつ該ロックピンが、ロックハウジングに対して第2の動作状態で、ロック可能及びロック解除可能であるように構成され、該動作状態が、好ましくは、特にトランスポンダによって遠隔制御可能であるものとする。この結果、ストランドロックを、特に容易かつ迅速に操作することができる。従って、フリーホイール機構が存在するか、又はロックピンが、ロックハウジングに対して、ロック可能及びロック解除可能なように構成される。
【0023】
独立した保護が、フリーホイール機構を有するこの設計の実施態様について要求される、即ち、切断抵抗性の織物繊維を有するセキュリティストランドの構成を、この設計の実施態様に提供する必要はなく、任意のセキュリティストランドをこの実施態様に使用することができる。
【0024】
有利な一改良形態では、結合要素が、ロックピンとセキュリティストランドとの間に設けられ、該セキュリティストランドは、該結合要素に固定接続される。結果として、第1の動作状態のフリーホイール機構が、ロックピンと結合要素との間に存在する。
【0025】
有利な一改良形態では、クロージャは、相互に係合するクロージャ手段を有し、該クロージャ手段は、いずれの場合も、該クロージャのロックされた状態で、互いに支持し合う端面を有するものとする。本明細書では、セキュリティストランドは、クロージャ手段の端面によってのみ固定部にアクセス可能であるように、少なくとも1つのクロージャ手段に固定されるものとする。結果として、不正アクセスの場合に、操作に対して高いレベルのセキュリティが提供される。
【0026】
このタイプの固定は、特に好ましくは、両方のクロージャ手段の場合に提供される。結果として、例えば、セキュリティストランドは、ロックハウジング及びロックピン又は結合要素のそれぞれに固定される。
【0027】
操作についての高いレベルのセキュリティは、ロックハウジング及び/又はロックピン又は結合要素のそれぞれの内部へのアクセスが、それぞれの端面によって行われるときにも存在する。
【0028】
この文脈だけではなく、ロックハウジングにおけるロックピンのレセプタクルは回転しないように構成され、該ロックピンは、好ましくは、該ロックハウジングに対して、回転対称でないように構成される。結果として、ロック機構を、非常に単純に提供することができる。
【0029】
ロック機構は、構造に関して、ロックピンが、ロックハウジングの対応する溝に係合する回動可能なラッチを有する場合であっても、非常に単純に提供することができる。
【0030】
独立した保護が、本発明によるセキュリティストランドについて要求され、該独立した保護は、ロックと共に、例えば、拡張セキュリティ手段として使用することができる。この場合、セキュリティストランドは、ロックに固定するためのアイレットを備えた少なくとも2つの端部を有し得る。
【0031】
ロックは、本発明によるストランドロック、例えば、南京錠又は同様の錠であり得る。
【0032】
アイレットの代替として、ループを設けることもできる。このようなループ又はアイレットは、例えば、金属又はプラスチックのクランプによってセキュリティストランドの湾曲端部を該セキュリティストランドに固定することによって形成することができ、好ましくは、接続部が、特にインサート成型で金属被覆されるものとする。このために、プラスチック材料が特に適している。ループはまた、縫い合わせてからプラスチックで成型して形成することができる。
【0033】
2つのアイレット又はループの代替として、唯1つのアイレット又はループが存在してもよく、セキュリティストランドの他端は、このようなアイレット又はループを有していないが、専用のロック装置又はセキュリティ装置のそれぞれでブロックすることができる適切なセキュリティ要素を有する。従って、セキュリティストランドを該物体の周りに回して、該セキュリティストランドの自由端をアイレット又はループに通して引っ張り、次いで該自由端のブロックを行って、物体のセキュリティを達成することができる。ブロック機構は、例えば、Kensington Computer Products GroupのKensington(登録商標)ロックと同様に構成することができる。
【0034】
独立した保護が、本発明によるストランドロックのクロージャについて更に要求され、これは、例として、本発明によるセキュリティストランド或いは任意のその他のセキュリティストランドと共に使用することができ、このため、通常のストランドロックと比較して取り扱いの点で著しく有利になる。このクロージャは、2つの動作状態に関して本発明による特定の特性を有する。
【0035】
本発明の特徴及び更なる利点は、図面に関連した好ましい例示的な実施態様の以下の説明の文脈で明らかになるであろう。本明細書では、図面は完全に概略的である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】
図1は、第1の視野での第1の好ましい設計の実施態様の本発明によるストランドロックを示している。
【
図2】
図2は、
図1の本発明によるセキュリティストランドの構成を示している。
【
図3】
図3a及び
図3bは、開いた状態にある、
図1の本発明によるストランドロックのクロージャを示している。
【
図4】
図4は、ロックされた状態にある、
図1の情報によるストランドロックのクロージャを示している。
【
図5】
図5は、開いた状態にある、第2の好ましい設計の実施態様の本発明によるストランドロックを示している。
【
図6】
図6は、ロックされた状態にある、
図5の本発明によるストランドロックを示している。
【
図7】
図7は、開いた状態にある、第3の好ましい設計の実施態様の本発明によるストランドロックを示している。
【
図8】
図8は、ロックされた状態にある、
図7の本発明によるストランドロックを示している。
【発明を実施するための形態】
【0037】
第1の好ましい設計の実施態様の本発明によるストランドロック1は、
図1〜
図4の様々な図面に単に概略的に例示され、より良く理解するための個々の内部要素は、部分的に透明に示されている。
【0038】
ストランドロック1は、本発明によるセキュリティストランド3(一周しているが、見やすくするために部分的にしか示されていない)、及び本発明によるクロージャ5を有し、該クロージャ5は、該セキュリティストランド3に固定され、ここで、クロージャ5は、ロックハウジング7及びロックピン9を有することが分かる。
【0039】
図2から分かるように、本発明によるセキュリティストランド3は、実質的に織物繊維10、特にDSM N.V.社による繊維Dyneema(登録商標)(UHMW-PE、例えば、SK38又はSK78)のみを有し、前記繊維は、いずれの場合も、編まれて編組織物に形成されている。編組コア11は、本明細書では、アルミホイル13によって取り囲まれた編組Dyneema(登録商標)繊維からなる。これらの両方が、同様にDyneema(登録商標)繊維が編み組された編組織物15のコアを形成する。編組織物15は、アルミホイル17によって取り囲まれ、この全てが、同様にDyneema(登録商標)繊維が編み組された編組織物19のコアを形成する。この編組織物19は、グラナイト粉末又は他の研磨材料と混合されたシリコーン又は他のプラスチックからなるシース21によって取り囲まれている。
【0040】
図2に例示されているように、アルミホイル13、17の代わりに又はこれに加えて、ワイヤ被覆23、25を設けることができる。所望の抵抗性に応じて、図示されている3つの編組織物11、15、19の1つのみ又は2つを使用することもできる。4つ以上の編組織物も使用することができる。
【0041】
セキュリティストランド3の全体の特性は、編組織物が異なる特性を有する場合は良い影響を受け得る。セキュリティストランド3が全体として、切断などによって及び伸長によっても外部から破壊できないように、例えば、編組織物11、15は、高い引張抵抗性を有するべきであり、かつ編組織物19は、高い切断強度を有するべきである。
【0042】
本発明によるクロージャ5は、
図3及び
図4により詳細に例示されている。ロックハウジング7は、ロックピン9に対する回転対称でないレセプタクル27を有することが分かり、該ロックピン9は、該セレプタクル27に対応するように構成され、従って、該レセプタクル27内に導入して、回転により固定可能である。提案される例示的な実施態様の形状は、シリンダ錠の形状であり、従って、ロックピン9の断面は、キーホールの形状である。
【0043】
ロックピン9は、該ロックピン9の長手方向に対して垂直に回動することができる回動可能なラッチ29を有する。更に、セキュリティストランド3に連結された結合要素31が、ロックピン9上に設けられている。
【0044】
結合要素31は、ロックピン9に対して、該結合要素31の該ロックピン9を中心とする任意回転が第1の動作状態では両方向に可能であるタイプの条件付きフリーホイール機構を有する。結合要素31は、第2の動作状態では、該結合要素31の回転が、ラッチ29に直接作用して該ラッチ29を作動させることができるようにロックピン9に固定結合されている。
【0045】
2つの動作状態の切り替えは、任意のキーによって行うことができ、例示的な実施態様では、トランスポンダ32によって結合要素31の内部にある対応する受信、評価、及び作動ユニット(不図示)に送信されるデジタルキーが、好ましくは使用される。条件付きフリーホイール機構の正確な機械的実施の説明は、該条件付きフリーホイール機構が、例えば、SimonsVoss Technologies社によるドアのセキュリティの分野におけるトランスポンダ作動性ロックシステムにより公知であるため省略される。この特有の設計が、本明細書での新規性であり、該設計により、このようなシステムがまずケーブルロックの分野で利用可能になる。
【0046】
該受信、評価、及び作動ユニットへの電力供給は、結合要素31の内部に配置される少なくとも1つのDC電流源(不図示)によって行われる。このDC電流源へのアクセスは、結合要素31の端面33を介して行われ、該端面33は、ロックされた状態(
図4を参照されたい)では、操作によってアクセスできないようにロックハウジング7によって覆われている。
【0047】
図3bから分かるように、ロックハウジング7のレセプタクル27は、溝35を有し、該溝35の位置及び寸法は、ストランドロック1が
図4に示されている状態にロックされている場合、ロックピン9のラッチ29が該溝35の中で回動できるように構成されている。
【0048】
セキュリティストランド3のロックハウジング7及びロックピン9への固定は、該ロックハウジング7及び該ロックピン9のそれぞれが、編組によって取り囲まれて、該セキュリティストランド3に接着結合されたアイレット(不図示)を有することで達成される。スリーブ37、39がそれぞれ、セキュリティストランド3及びロックハウジング7又はロックピン9に接着固定され、これらのアイレット上に配置されている。エポキシ樹脂が接着結合に適しており、アラミド又は炭素繊維の形態のいわゆるプリプレグ又はハイブリッド繊維はそれぞれ、好ましくは、スリーブの製造に使用される。ロックハウジング7及びロックピン9自体が、伸張性の高い弾性の鋼などから形成されているため、例えば、自転車の場合は、ADFC(ドイツ国のAllgemeiner Deutscher Fahrrad-Club e.V. - General Bicycle Club)の技術指針TR3422「Empfehlenswerte bewegliche Fahrrad-Schlosser, Anforderungen an Sicherheit und Gebrauchstauglichkeit; Prufverfahren(セキュリティ及びユーザビリティに関して推奨される自転車用携帯型ロック、要件;試験方法(“Recommended portable bicycle locks, requirements in terms of security and usability; test method”))」で確立されている全てのセキュリティ要件に対応したストランドロック1全体が得られる。
【0049】
次に、本発明によるストランドロック1は、以下のように動作する。ストランドロック1は、
図4に例示されている状態では、ロックされていて開けることができない。ロックピン9は、ロックハウジング7に対して回転しないように固定され、クロージャ5は、溝35でのラッチ29との係合によってロックされている。結合要素31のロックハウジング7に対する回転は、条件付きフリーホイール機構によって可能である(再び
図1を参照されたい)。
【0050】
ストランドロック1の所有者(不図示)の認証では、前記所有者が、第1のステップで、例えば、トランスポンダ32を使用して無線方式又は同様の遠隔送信で、結合要素31の内部の受信、評価、及び作動ユニット(不図示)によって読み取られて、正しいと確認される認証信号を送信し、この信号により、前記受信、評価、及び作動ユニットが、フリーホイール機構のスイッチを切り、これにより、ラッチ29が結合要素31に固定結合される。
【0051】
これにより、第2のステップで、ラッチ29を、使用者が結合要素31をロックハウジング7に対して回転させることによって溝35から移動させることができ、これにより、ロックピン9をロックハウジング7から引き戻してクロージャ5を開けることができる。続いて、ストランドロック1によって最初に保護された物体(不図示)を再び自由に利用することができる。
【0052】
再び物体を保護するために、第3のステップで、ロックピン9をロックハウジング7の中に再び導入し、従ってクロージャ5が閉じられ(
図3a及び
図3bを参照されたい)、結合要素31をロックハウジング7に対して回転させることによって、ラッチ29を溝35の中に移動させる(再び
図1及び
図4を参照されたい)。第4のステップで、受信、評価、及び作動ユニッを使用してトランスポンダ32を再び作動させることによって、条件付きフリーホイール機構のスイッチを再び入れ、これにより、該トランスポンダ32の使用でストランドロック1が再びロック解除されるまで、該ストランドロック1が確実にロックされる。
【0053】
この例のフリーホイール機構は、トランスポンダ32によってその都度スイッチが入れられるため、上記のようにロックが解除されて開けられたストランドロック1はその後、該フリーホイール機構のスイッチが切られたままであり、該トランスポンダ32を作動させなくても再び直接ロックすることができる。
【0054】
しかしながら、対照的に、第4のステップの怠りによる不許可のロック解除及び非ロックを防止するべき場合は、代替として、条件付きフリーホイール機構が、トランスポンダ32の作動から特定の期間後、例えば、3〜5秒後に自動的にスイッチが入れられるようにすることができる。
【0055】
また任意に、使用者が、例えば、トランスポンダ32のスイッチによって、又は該トランスポンダ32の作動の特定の組み合わせによって、これらの2つの異なる状態を切り替えできるようにすることもできる。
【0056】
ロック及びロック解除の方法を容易にするために、溝35は、ラッチ29が一方向のみに回動できるように一方向のみに延在し、また特定の角度、例えば、90°(
図3bを参照されたい)のみに延在し、かつクロージャ5の意図しない全てのロック解除が防止されるように戻り止めを有するものとする。
【0057】
提案される例示的な実施態様では、ロックピン9は、キーホールの断面と同様の断面を有する。しかしながら、ロックピン9のロックハウジング7に対する回動を防止する回転対称でない他の断面、例えば、三角形又は四角形の断面も可能である。
【0058】
しかしながら、この代替として、シリンダの形態である、円形の断面を有するロックピンも、ボール又はローラの形態で同様に存在し得る1つ又は複数のラッチを回動させて前記シリンダから外に出すことができる場合に使用することができる。このような設計の実施態様は、例えば、ボール機構が連発銃であるチャンバクロージャから公知である。この場合、溝は、360°一周するように構成するべきであり、かつクロージャ5は、結合要素31がロックピン9に対して回動してロックされる。従って、ロックピン9に係合する対応する面を設けなければならない。
【0059】
第2の好ましい設計の実施態様のストランドロック50は、
図5及び
図6の様々な図面に単に概略的に例示され、より良い理解のための個々の内部の要素は、部分的に透明に描かれている。
【0060】
このストランドロック50は、同様にセキュリティストランド51及びクロージャ53から構成され、該クロージャ53は、ロックハウジング55及び回転対称なロックピン57を有することが分かる。ロックピン57は、一周している溝59を有する。クロージャ53の閉じた状態(
図6を参照されたい)では、ロックピン57が、対応する円筒レセプタクル61内に挿入されているときに、トランスポンダ65によって作動されて溝59の中に導入されるボルト63によって、該クロージャ53のロックを行うことができる。
【0061】
この設計の実施態様の場合には、ボルト63の移動は、それぞれの駆動装置によって(不図示であるが、例えば、ロックハウジング53の内部のモータによって)提供されるため、手動での回転は省略される。
【0062】
更に、一周している導電体67が、セキュリティストランド51内に配置され、該導電体67が切断されたときにアラームを発するアラーム手段(不図示)が設けられている。
【0063】
第3の好ましい設計の実施態様の本発明によるストランドロック70が、
図7a及び
図7bの様々な図面に単に概略的に例示され、より良い理解のための個々の内部要素は、部分的に透明に描かれている。
【0064】
このストランドロック70は、同様にセキュリティストランド71及びクロージャ73から構成され、該クロージャ73は、ロックハウジング75及び回転対称なロックピン77を有することが分かる。ロックピン77は、一周している溝79を有する。クロージャ73の閉じた状態(
図7bを参照されたい)では、ロックピン77が、対応する円筒レセプタクル(不図示)内に挿入されているときに、該クロージャ73のロックを、トランスポンダ83によって作動されると溝79の中に導入されるボルト81によって行うことができる。表示装置85が、クロージャ73がロックされているかどうかを知らせる。
【0065】
この設計の実施態様の場合には、この設計により、1つのボルト81の移動のみが提供され、クロージャ73は、ストランドロック70が、例えば、自転車のフレーム(不図示)上に固定して配置できるように片側に構成されている。
【0066】
この代替として、クロージャ73は、また、セキュリティストランド71の一端87から分離されるよう構成されるものとすることができる。この端部87は、例えば、自転車のフレームに固定接続することができ、このため、該フレームによって該フレーム上に配置されるロックハウジング75を端部87に間接的に接続することができる。
【0067】
更に、ストランドロック1、50、70の操作がより容易となるように、通常のタイプのロールアップ機構(不図示)をセキュリティストランド3、51、71に設けることもできる。
【0068】
非常に単純で簡単に操作できる高い弾性のストランドロック1が本発明によって提供されることが上の例示から明らかになり、公知のケーブルロックと比較される本明細書の前記ストランドロック1は、高度の柔軟性及び低重量によって区別される。
【0069】
反対の記述がない限り、本発明の全ての特徴は、他の特徴と自由かつ独立に互いに組み合わせることができる。図面の描写に示されている特徴はまた、反対の記述がない限り、本発明の特徴として、他の特徴、特に請求項の特徴と組み合わせることもできる。例えば、中間層13、17、或いはシース21、又はワイヤ被覆23、25は、必ずしも使用しなくても良く、互いに延びている僅か2本又は3本の編組織物11、15、19を使用することができる。本明細書では、主題の特徴は、方法の特徴として言い換えられた形で使用することもでき、方法の特徴は、主題の特徴として言い換えられた形で使用することができる。
【符号の説明】
【0070】
1 ストランドロック
3 セキュリティストランド
5 クロージャ
7 ロックハウジング
9 セキュリティピン、ロックピン
10 織物繊維
11 編組織物コア
13 アルミホイル
15 編組織物
17 アルミホイル
19 編組織物
21 シース
23、25 ワイヤ被覆
27 ロックピン用のレセプタクル
29 ラッチ
31 結合要素
32 トランスポンダ
33 結合要素31の端面
35 溝
37、39 スリーブ
50 ストランドロック
51 セキュリティストランド
53 クロージャ
55 ロックハウジング
57 ロックピン
59 溝
61 溝59用のレセプタクル
62 ボルト
65 トランスポンダ
67 導電体
70 ストランドロック
71 セキュリティストランド
73 クロージャ
75 ロックハウジング
77 ロックピン
79 溝
81 ボルト
83 トランスポンダ
85 表示装置
本件出願は、以下の構成の発明を提供する。
(構成1)
物体、特に自転車及びオートバイのセキュリティのためのストランドロック(1;50;70)であって、セキュリティストランド(3;51;71)、ロックハウジング(5;55;75)、及び該セキュリティストランド(3;51;71)上に配置され、該ロックハウジング(5;55;75)内にロック方式で受け取られるロックピン(9;57;77)を備え、該セキュリティストランド(3;51;71)が、切断抵抗性の織物繊維を有することを特徴とする、前記ストランドロック(1;50;70)。
(構成2)
前記織物繊維が、アラミド及び/又は超高分子量ポリエチレン(UHMWP)を含むことを特徴とする、構成1記載のストランドロック(1;50;70)。
(構成3)
前記織物繊維が、編組織物又は織布として存在し、好ましくは、それぞれ第2の編組織物のコア又は第2の織布のコアを形成する少なくとも1つの第1の編組織物、又は第1の織布が存在することを特徴とする、構成1又は2記載のストランドロック(1;50;70)。
(構成4)
金属層が、前記織物繊維の下及び/又は上に配置され、該金属層が、好ましくは、金属ワイヤ、金属箔、又は該織物繊維の金属被覆を含み、該金属層が、特にコンパクトになるように構成され、特に、少なくとも該織物繊維の外層が、被覆のために活性化されるものとすることを特徴とする、構成1〜3のいずれか1項記載のストランドロック(1;50;70)。
(構成5)
前記セキュリティストランド(3;51;71)及び/又は前記織物繊維が、好ましくは紫外線不透過性であるように構成されたシースを有することを特徴とする、構成1〜4のいずれか1項記載のストランドロック(1;50;70)。
(構成6)
前記シースが、研磨材料を含むこと、並びに/又は該シースが、プラスチック材料、特にテフロン、アクリル、及び/若しくはシリコーンを含むことを特徴とする、構成記載のストランドロック(1;50;70)。
(構成7)
少なくとも1つの導電体(67)が、前記セキュリティストランド(51)の中に配置され、かつ該導電体(67)が切断されたときにアラームを発するアラーム手段が設けられていることを特徴とする、構成1〜6のいずれか1項記載のストランドロック(50)。
(構成8)
前記ロックピン(9)が、前記セキュリティストランド(3)に対して第1の動作状態で、フリーホイール機構を有するように構成され、かつ該ロックピン(9)が、前記ロックハウジング(7)に対して第2の動作状態で、ロック可能及びロック解除可能であるように構成され、該動作状態が、好ましくは、特にトランスポンダ(32)によって遠隔制御可能であることを特徴とする、構成1〜7のいずれか1項記載のストランドロック(1)。
(構成9)
前記ロックハウジング(7)及び前記ロックピン(7)が、いずれの場合も、前記ストランドロック(1)のロックされた状態で互いに支持し合う端面を有し、前記セキュリティストランド(3)が、該各端面によってのみ固定部にアクセス可能であるように、該ロックハウジング(7)及び/又は該ロックピン(9)に固定されることを特徴とする、構成1〜8のいずれか1項記載のストランドロック(1)。
(構成10)
前記ロックピン(9)が、結合要素(31)を有し、前記セキュリティストランド(3)が、該結合要素(31)に固定接続されることを特徴とする、構成1〜9のいずれか1項記載のストランドロック(1)。
(構成11)
前記ロックハウジング(7)内の前記ロックピン(9)のレセプタクルが、回転しないように構成され、該ロックピン(9)が、該ロックハウジング(7)に対して、好ましくは回転対称でないように構成されることを特徴とする、構成1〜10のいずれか1項記載のストランドロック(1)。
(構成12)
前記ロックピン(9)が、前記ロックハウジング(7)の対応する溝(35)に係合する回動可能なラッチ(29)を有することを特徴とする、構成1〜11のいずれか1項記載のストランドロック(1)。
(構成13)
構成1〜12のいずれか1項記載のセキュリティストランドに関連した特徴を有することを特徴とする、物体のセキュリティのためのセキュリティストランド。
(構成14)
ロックハウジング(7)及びロックピン(9)を有するストランドロック(1)のクロージャ(5)であって、該ロックピン(9)が、セキュリティストランド(3)に対して第1の動作状態で、フリーホイール機構を有するように構成され、かつ該ロックピン(9)が、該ロックハウジング(7)に対して第2の動作状態で、ロック可能及びロック解除可能であるように構成されていることを特徴とする、前記クロージャ(5)。
(構成15)
構成8〜12のいずれか1項記載のクロージャに関連した特徴を有することを特徴とする、構成14記載のクロージャ(5)。