(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
高熱エポキシ組成物の硬化サンプルが、示差走査熱量測定により測定した場合、270℃未満、好ましくは150℃〜270℃の間、好ましくは170℃〜270℃の間のガラス転移温度を有する、請求項3に記載の高熱エポキシ組成物。
高熱エポキシ組成物の硬化サンプルが、動的機械熱分析器により測定した場合、175℃〜275℃の間、好ましくは190℃〜275℃の間のガラス転移温度を有する、請求項3に記載の高熱エポキシ組成物。
硬化剤が、4-アミノフェニルスルホン(DDS)、4,4'-メチレンビス-(2,6-ジエチルアニリン)(MDEA)、4,4'-メチレンジアニリン、ジエチルトルエンジアミン、4,4'-メチレンビス-(2,6-ジメチルアニリン)、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、2,4-ビス(p-アミノベンジル)アニリン、3,5-ジエチルトルエン-2,4-ジアミン、3,5-ジエチルトルエン-2,6-ジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、好ましくは、4-アミノフェニルスルホン(DDS)、4,4'-メチレンビス-(2,6-ジエチルアニリン)(MDEA)、又は前述したものの少なくとも1種を含む組み合わせである、請求項3に記載の高熱エポキシ組成物。
補助エポキシ化合物が、脂肪族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物、ビスフェノールAエポキシ化合物、ビスフェノールFエポキシ化合物、フェノールノボラックエポキシポリマー、クレゾール-ノボラックエポキシポリマー、ビフェニルエポキシ化合物、トリグリシジルp-アミノフェノール、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、多官能エポキシ化合物、ナフタレンエポキシ化合物、ジビニルベンゼンジオキシド化合物、2-グリシジルフェニルグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、多芳香族型エポキシポリマー、又は前述したものの少なくとも1種を含む組み合わせである、請求項1から9のいずれか一項に記載の高熱エポキシ組成物。
補助エポキシ化合物が、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシラート、N,N-ジグリシジル-4-グリシジルオキシアニリン、N,N,N',N'-テトラグリシジル-4,4'-ジアミノジフェニルメタン、又は前述したものの少なくとも1種を含む組み合わせである、請求項1から10のいずれか一項に記載の高熱エポキシ組成物。
高熱エポキシ化合物が式(1-a)を有し、補助エポキシ化合物が、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシラート、N,N-ジグリシジル-4-グリシジルオキシアニリン、N,N,N',N'-テトラグリシジル-4,4'-ジアミノジフェニルメタン、又は前述したものの少なくとも1種を含む組み合わせである、請求項1から14のいずれか一項に記載の高熱エポキシ組成物。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明者らは、望ましい特性を提供する組成物を発見した。組成物は、高熱エポキシ化合物と、高熱エポキシ化合物とは異なる補助エポキシ化合物とを含む。組成物は、ASTM D3418に従い測定される-10℃〜62℃の間のガラス転移温度を含む、望ましい特性を有する。一実施形態において、組成物のガラス転移温度は、ASTM D3418に従い測定される15℃〜62℃の間である。一実施形態において、組成物のガラス転移温度は、ASTM D3418に従い測定される30℃〜62℃の間である。一実施形態において、組成物のガラス転移温度は、ASTMD3418に従い測定される40℃〜62℃の間である。一実施形態において、組成物の平行板粘度は、80℃で2,100,000cP以下である。一実施形態において、組成物の平行板粘度は、80℃で1,700,000cP以下である。一実施形態において、組成物の平行板粘度は、80℃で400,000cP以下である。一実施形態において、組成物の平行板粘度は、80℃で140,000cP以下である。
【0011】
実施形態において、高熱エポキシ化合物は、式(I)〜(IX):
【0013】
(式中、出現ごとのR
1及びR
2は、それぞれ独立してエポキシド含有官能基であり;出現ごとのR
a及びR
bは、それぞれ独立してハロゲン、C
1〜C
12アルキル、C
2〜C
12アルケニル、C
3〜C
8シクロアルキル、又はC
1〜C
12アルコキシであり;出現ごとのp及びqは、それぞれ独立して0〜4であり;出現ごとのR
13は、独立してハロゲン、又はC
1〜C
6アルキル基であり;出現ごとのcは、独立して0〜4であり;出現ごとのR
14は、独立してC
1〜C
6アルキル、フェニル、又は最大5個のハロゲン若しくはC
1〜C
6アルキル基で置換されたフェニルであり;出現ごとのR
gは、独立してC
1〜C
12アルキル若しくはハロゲンであるか、又は2つのR
g基が、それらが結合している炭素原子と一緒になって4、5若しくは6員シクロアルキル基を形成し;tは、0〜10である)
を有する。
【0014】
実施形態において、出現ごとのR
1及びR
2は、それぞれ独立して:
【0016】
(式中、R
3a及びR
3bは、それぞれ独立して水素、又はC
1〜C
12アルキルである)
とすることができる。特定の実施形態において、R
1及びR
2は、それぞれ独立して
【0019】
実施形態において、高熱エポキシ化合物は、式
【0021】
(式中、出現ごとのR
a及びR
bは、それぞれ独立してハロゲン、C
1〜C
12アルキル、C
2〜C
12アルケニル、C
3〜C
8シクロアルキル、又はC
1〜C
12アルコキシであり;出現ごとのp及びqは、それぞれ独立して0〜4であり;出現ごとのR
13は、独立してハロゲン、又はC
1〜C
6アルキル基であり;出現ごとのcは、独立して0〜4であり;出現ごとのR
14は、独立してC
1〜C
6アルキル、フェニル、又は最大5個のハロゲン若しくはC
1〜C
6アルキル基で置換されたフェニルであり;出現ごとのR
gは、独立してC
1〜C
12アルキル若しくはハロゲンであるか、又は2つのR
g基が、それらが結合している炭素原子と一緒になって4、5若しくは6員シクロアルキル基を形成し;tは、0〜10である)
を有する。
【0022】
一部の実施形態において、出現ごとのR
a及びR
bは、それぞれ独立してハロゲン、C
1〜C
12アルキル、又はC
1〜C
12アルコキシであり;出現ごとのp及びqは、それぞれ独立して0〜2であり;出現ごとのR
13は、独立してハロゲン、又はC
1〜C
3アルキル基であり;出現ごとのcは、独立して0〜2であり;出現ごとのR
14は、独立してC
1〜C
6アルキル、又はフェニルであり;出現ごとのR
gは、独立してC
1〜C
12アルキルであるか、2つのR
g基が、それらが結合している炭素原子と一緒になって4、5若しくは6員シクロアルキル基を形成し;tは、1〜5である。
【0023】
一部の実施形態において、出現ごとのR
a及びR
bは、それぞれ独立してC
1〜C
6アルキル、又はC
1〜C
6アルコキシであり;出現ごとのp及びqは、それぞれ独立して0〜2であり;出現ごとのR
13は、独立してC
1〜C
3アルキル基であり;出現ごとのcは、独立して0〜2であり;出現ごとのR
14は、独立してC
1〜C
3アルキル、又はフェニルであり;出現ごとのR
gは、独立してC
1〜C
6アルキルであり;tは、1〜5である。
【0024】
実施形態において、高熱エポキシ化合物は、式(1-a)、(2-a)、又は(4-b)
【0027】
一実施形態において、高熱エポキシ化合物は、式(1-a)
【0029】
を有する。高熱エポキシ化合物は、例えば、WO2016/014536に記載の方法により調製することができる。高熱エポキシ化合物は、対応するビスフェノール化合物[例えば、式(1')〜(9')のビスフェノール]に由来するものとすることができる。
【0031】
ビスフェノールは、エピクロロヒドリン等のエポキシド源との混合物で提供することができる。結果として得られる混合物は、選択した温度にて触媒量の塩基で処理することができる。適する塩基としては、炭酸塩(例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、又は溶存二酸化炭素)、及び水酸化物塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、又は水酸化アンモニウム)が挙げられるが、これに限定されない。塩基は、粉末(例えば、粉末水酸化ナトリウム)として添加することができる。塩基は、ゆっくりと(例えば、60〜90分の期間をかけて)添加することができる。反応混合物の温度は、例えば20℃〜24℃に維持することができる。反応物は、選択した期間(例えば、5時間〜24時間、又は8時間〜12時間)撹拌することができる。反応は、水性溶媒を、場合によって1つ又は複数の有機溶媒(例えば、酢酸エチル)と共に添加することによりクエンチすることができる。水性層を抽出(例えば、酢酸エチルで)することができ、有機抽出物を乾燥させ濃縮することができる。粗成生物は、精製(例えば、シリカゲルクロマトグラフィにより)し、単離することができる。単離生成物は、80%以上、85%以上、又は90%以上の収率で得ることができる。
【0032】
特定の実施形態において、組成物は、高性能液体クロマトグラフィ(HPLC)により判定した場合、純度が95%以上、好ましくは97%以上、好ましくは99%以上である高熱エポキシ化合物を含むことができる。WO2016/014536A1及び米国公開第2015/041338号は、低オリゴマー含有量の高純度エポキシがより低い粘度を呈し、それがプリプレグ及びラミネートを製造するために加工中の繊維の浸潤を促進できることを開示する。
【0033】
高熱エポキシ化合物は、3ppm以下、2ppm以下、1ppm以下、500ppb以下、400ppb以下、300ppb以下、200ppb以下、又は100ppb以下の金属不純物含有量を有することができる。金属不純物は、鉄、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、又はそれらの組み合わせであってもよい。化合物は、0.1質量%以下の未知不純物含有量を有することができる。化合物は、試験方法ASTM D1209を用いて測定した場合、40以下、35以下、30以下、25以下、20以下、19以下、18以下、17以下、16以下、又は15以下の色APHA値を有することができる。
【0034】
高熱エポキシ化合物は、エポキシドオリゴマー不純物を実質的に含まないものとすることができる。エポキシドは、高性能液体クロマトグラフィにより判定した場合、3%以下、2%以下、1%以下、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下、又は0.1%以下のオリゴマー不純物含有量を有することができる。エポキシドは、95%以上の純度、96%以上の純度、97%以上の純度、98%以上の純度、99%以上の純度、又は100%の純度のビスエポキシドの純度に対応するエポキシ当量を有することができる。エポキシ当量(EEW)は、1モルのエポキシ基を含有するグラム単位の材料の質量である。それは、化合物の1分子中のエポキシ基の数で除した化合物の分子量でもある。
【0035】
高熱エポキシ組成物は、高熱エポキシ化合物とは異なる補助エポキシ化合物を含む。一実施形態において、高熱エポキシ組成物は、5〜50質量%の補助エポキシ化合物を含む。一実施形態において、高熱エポキシ組成物は、5〜25質量%の補助エポキシ化合物を含む。一実施形態において、高熱エポキシ組成物は、5〜10質量%の補助エポキシ化合物を含む。
【0036】
実施形態において、補助エポキシ化合物は、脂肪族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物、ビスフェノールAエポキシ化合物、ビスフェノールFエポキシ化合物、フェノールノボラックエポキシポリマー、クレゾール-ノボラックエポキシポリマー、ビフェニルエポキシ化合物、トリグリシジルp-アミノフェノール、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、多官能エポキシ化合物、ナフタレンエポキシ化合物、ジビニルベンゼンジオキシド化合物、2-グリシジルフェニルグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、多芳香族型エポキシポリマー、ビスフェノールS型エポキシ化合物、イソシアヌラート型エポキシ化合物、ヒダントイン型エポキシ化合物、又は上記のうちの少なくとも1種を含む組み合わせである。実施形態において、補助エポキシ化合物は、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシラート、N,N-ジグリシジル-4-グリシジルオキシアニリン、N,N,N',N'-テトラグリシジル-4,4'-ジアミノジフェニルメタン、又は上記のうちの少なくとも1種を含む組み合わせである。
【0039】
(式中、Aは、価数nの有機又は無機基であり、Xは、酸素又は窒素であり、mは、1又は2であってXの価数と一致し、Rは、水素又はメチルであり、nは、1〜1000、具体的には1〜8、より具体的には2又は3又は4である)
を有することができる。
【0040】
他の補助エポキシ化合物としては、例えば、ハロゲン化ヒダントインエポキシ化合物、トリフェニルメタンエポキシ化合物、テトラフェニルエタンのテトラフェニル-グリシジル-エーテル(4官能エポキシ化合物)、及びノボラック型エポキシ化合物が挙げられる。
【0041】
補助エポキシ化合物としては、下記の構造:
【0043】
(式中、Rの各出現は、独立して水素又はメチルであり;Mの各出現は、独立して、場合によってオキシラン、カルボキシ、カルボキサミド、ケトン、アルデヒド、アルコール、ハロゲン、又はニトリルを更に含むC1〜C18ヒドロカルビレンであり;Xの各出現は、独立して水素、クロロ、フルオロ、ブロモ、又は場合によってカルボキシ、カルボキサミド、ケトン、アルデヒド、アルコール、ハロゲン、若しくはニトリルを更に含むC1〜C18ヒドロカルビルであり;Bの各出現は、独立して炭素-炭素単結合、C1〜C18ヒドロカルビル、C1〜C12ヒドロカルビルオキシ、C1〜C12ヒドロカルビルチオ、カルボニル、スルフィド、スルホニル、スルフィニル、ホスホリル、シラン、又はカルボキシアルキル、カルボキサミド、ケトン、アルデヒド、アルコール、ハロゲン、若しくはニトリルを更に含むこうした基であり;nは、1〜20であり;p及びqの各出現は、独立して0〜20である)
を有するものが挙げられる。
【0044】
多くの用途のための補助エポキシ化合物としては、エピクロロヒドリン又はエピブロモヒドリンとフェノール化合物との反応により製造されるものが挙げられる。適するフェノールの化合物としては、レソルシノール、カテコール、ヒドロキノン、2,6-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロキシナプタレン、2-(ジフェニルホスホリル)ヒドロキノン、ビス(2,6-ジメチルフェノール)2,2'-ビフェノール、4,4-ビフェノール、2,2',6,6'-テトラメチルビフェノール、2,2',3,3',6,6'-ヘキサメチルビフェノール、3,3',5,5'-テトラブロモ-2,2'6,6'-テトラメチルビフェノール、3,3'-ジブロモ-2,2',6,6'-テトラメチルビフェノール、2,2',6,6'-テトラメチル-3,3'5-ジブロモビフェノール、4,4'-イソプロピリデンジフェノール(ビスフェノールA)、4,4'-イソプロピリデンビス(2,6-ジブロモフェノール)(テトラブロモビスフェノールA)、4,4'-イソプロピリデンビス(2,6-ジメチルフェノール)(テラメチルビスフェノールA)、4,4'-イソプロピリデンビス(2-メチルフェノール)、4,4'-イソプロピリデンビス(2-アリルフェノール)、4,4'-(1,3-フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール(ビスフェノールM)、4,4'-イソプロピリデンビス(3-フェニルフェノール)、4,4'-(1,4-フェニレンジイソプロイリデン)ビスフェノール(ビスフェノールP)、4,4'-エチリデンジフェノール(ビスフェノールE)、4,4'-オキシジフェノール、4,4'-チオジフェノール、4,4'-チオビス(2,6-ジメチルフェノール)、4,4'-スルホニルジフェノール、4,4'-スルホニルビス(2,6-ジメチルフェノール)4,4'-スルフィニルジフェノール、4,4'-ヘキサフルオロイソプロイリデン)ビスフェノール(ビスフェノールAF)、4,4'-(1-フェニルエチリデン)ビスフェノール(ビスフェノールAP)、ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2,2-ジクロロエチレン(ビスフェノールC)、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノール-F)、ビス(2,6-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)メタン、4,4'-(シクロペンチリデン)ジフェノール、4,4'-(シクロヘキシリデン)ジフェノール(ビスフェノールZ)、4,4'-(シクロドデシリデン)ジフェノール4,4'-(ビシクロ[2.2.1]ヘプチリデン)ジフェノール、4,4'-(9H-フルオレン-9,9-ジイル)ジフェノール、3,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)イソベンゾフラン-1(3H)-オン、1-(4-ヒドロキシフェニル)-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-オール、1-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1,3,3,4,6-ペンタメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-オール、3,3,3',3'-テトラメチル-2,2',3,3'-テトラヒドロ-1,1'-スピロビ[インデン]-5,6'-ジオール(スピロビインダン)、ジヒドロキシベンゾフェノン(ビスフェノールK)、トリス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、トリス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、トリス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、トリス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)メタン、テトラキス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、テトラキス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルホスフィンオキシド、ジシクロペンタジエニルビス(2,6-ジメチルフェノール)、ジシクロペンタジエニルビス(2-メチルフェノール)、ジシクロペンタジエニルビスフェノール等、及びこれらの混合物が挙げられる。一部の例において、エポキシ化合物は、ビスフェノールAジグリシジルエーテルエポキシ化合物を含む。
【0045】
他の適する補助エポキシ化合物としては、N-グリシジルフタルイミド、N-グリシジルテトラヒドロフタルイミド、フェニルグリシジルエーテル、p-ブチルフェニルグリシジルエーテル、スチレンオキシド、ネオヘキセンオキシド、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、レソルシノール型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、オルトクレゾールノボラック型エポキシ化合物、アジピン酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、及びフタル酸ジグリシジルエステルが挙げられる。
【0046】
他の補助エポキシ化合物としては、フェノール-ホルムアルデヒドノボラックのグリシジルエーテル等のフェノール化合物のグリシジルエーテル、クレゾール-ホルムアルデヒドノボラック、t-ブチルフェノール-ホルムアルデヒドノボラック、sec-ブチルフェノール-ホルムアルデヒドノボラック、tert-オクチルフェノール-ホルムアルデヒドノボラック、クミルフェノール-ホルムアルデヒドノボラック、デシルフェノール-ホルムアルデヒドノボラックを含むアルキル置換フェノール-ホルムアルデヒド化合物が挙げられる。他の有用な補助エポキシ化合物は、ブロモフェノール-ホルムアルデヒドノボラック、クロロフェノールホルムアルデヒドノボラック、フェノール-ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼンノボラック、フェノール-ビス(ヒドロキシメチルビフェニル)ノボラック、フェノール-ヒドロキシベンズアルデヒドノボラック、フェノール-ジシクロペンタジエンノボラック、ナフトール-ホルムアルデヒドノボラック、ナフトール-ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼンノボラック、ナフトール-ビス(ヒドロキシメチルビフェニル)ノボラック、ナフトール-ヒドロキシベンズアルデヒドノボラック、及びナフトール-ジシクロペンタジエンノボラック等のグリシジルエーテル、並びにこれらの混合物である。
【0047】
他の適する補助エポキシ化合物としては、多価脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテルが挙げられる。こうした多価アルコールの例としては、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ポリアルキレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、及びペンタエリトリトールが挙げられる。
【0048】
更なる適する補助エポキシ化合物は、エピクロロヒドリン又は類似のエポキシ化合物を、シュウ酸、アジピン酸、グルタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸若しくはヘキサヒドロフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、及び二量化脂肪酸等の脂肪族、脂環式、又は芳香族ポリカルボン酸と反応させることにより得られるポリグリシジルエステルである。例は、テレフタル酸ジグリシジル及びヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルである。更に、分子鎖上にランダムに分布したエポキシド基を含有し、例えば、アクリル酸又はメタクリル酸のグリシジルエステル等のこうしたエポキシド基を含有するオレフィン性不飽和化合物を使用するエマルション共重合により調製できるポリエポキシド化合物を使用することができる。
【0049】
使用できる更なる補助エポキシ化合物の例は、複素環式環系に基づくもの、例えばヒダントインエポキシ化合物、トリグリシジルイソシアヌラート及びそのオリゴマー、トリグリシジル-p-アミノフェノール、トリグリシジル-p-アミノジフェニルエーテル、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジルジアミノジフェニルエーテル、テトラキス(4-グリシジルオキシフェニル)エタン、ウラゾールエポキシド、ウラシルエポキシド、並びにオキサゾリジノン修飾エポキシ化合物である。
【0050】
補助エポキシ化合物の他の例は、アニリン、例えばN,N-ジグリシジルアニリン、ジアミノジフェニルメタン等の芳香族アミンに基づくポリエポキシド、並びに3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシラート、4,4'-(1,2-エポキシエチル)ビフェニル、4,4'-ジ(1,2-エポキシエチル)ジフェニルエーテル、及びビス(2,3-エポキシシクロペンチル)エーテル等の脂環式エポキシ化合物である。
【0051】
補助エポキシ化合物の他の例は、上述の官能基の組み合わせを含有する化合物、例えば4-アミノフェノールから得られる混合多官能エポキシ化合物である。
【0052】
単官能補助エポキシ化合物の例としては、2-エチルヘキシルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、t-ブチルグリシジルエーテル、o-クレシルグリシジルエーテル、及びノニルフェノールグリシジルエーテルが挙げられる。
【0053】
オキサゾリジノン修飾補助エポキシ化合物、例えばAngew. Makromol. Chem.、vol. 44、(1975)、151〜163頁、及びSchrammに対する米国特許第3,334,110号に開示されたものも使用することができる。一例は、適切な促進剤の存在下でのビスフェノールAジグリシジルエーテルとジフェニルメタンジイソシアナートの反応生成物である。
【0054】
補助エポキシ化合物は、エポキシ化合物とビスフェノール等のフェノールとの縮合により調製することができる。典型的な例は、ビスフェノールAをビスフェノールAジグリシジルエーテルと縮合させてオリゴマー性ジグリシジルエーテルを生成するものである。別の例においては、エポキシ化合物を誘導するために使用するものとは同様でないフェノールを使用することができる。例えば、テトラブロモビスフェノールAは、ビスフェノールAジグリシジルエーテルと縮合させてハロゲンを含有するオリゴマー性ジグリシジルエーテルを生成することができる。
【0055】
補助エポキシ化合物は、室温で固体とすることができる。従って、一部の実施形態において、エポキシ化合物は、25℃〜150℃の軟化点を有する。補助エポキシ化合物は、室温で液体又は軟化固体とすることができる。従って、一部の実施形態において、補助エポキシ化合物は、25℃未満の軟化点を有する。
【0056】
高熱エポキシ組成物は、硬化プロモーターを含むことができる。「硬化プロモーター(curing promoter)」という用語は、本明細書において使用された場合、エポキシ化合物の硬化におけるその役割が、とりわけ硬化剤(hardener)、硬化促進剤(hardening accelerator)、硬化触媒、及び硬化共触媒の役割として様々に記載される化合物を包含する。硬化プロモーターは、芳香族ジアミン化合物とすることができる。
【0057】
一実施形態において、高熱エポキシ組成物は、硬化剤を含む。一実施形態において、硬化剤は、アミン化合物である。実施形態において、アミン化合物は、4-アミノフェニルスルホン(DDS)、4,4'-メチレンジアニリン、ジエチルトルエンジアミン、4,4'-メチレンビス(2,6-ジエチルアニリン)、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、2,4-ビス(p-アミノベンジル)アニリン、3,5-ジエチルトルエン-2,4-ジアミン、3,5-ジエチルトルエン-2,6-ジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、又は上記のうちの少なくとも1種を含む組み合わせとすることができる。実施形態において、アミン化合物は、4-アミノフェニルスルホン(DDS)、4,4'-メチレンビス-(2,6-ジエチルアニリン)(MDEA)、又は上記のうちの少なくとも1種を含む組み合わせとすることができる。一実施形態において、硬化剤は、メチル-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸無水物(NMA)である。硬化プロモーターの量は、硬化プロモーターの種類、並びに高熱エポキシ組成物の他の成分の特性及び量に依存する。例えば、硬化プロモーターが芳香族ジアミンアミン化合物である場合、高熱エポキシ組成物の10〜30質量パーセントの量で使用することができる。
【0058】
硬化プロモーターは、芳香族二無水物とすることができる。実施形態において、芳香族二無水物化合物は、一般構造
【0062】
、他のビスフェノール、-C(CF
3)
2-、-O-、又は-C(=O)-とすることができる)
を有する。
【0063】
硬化プロモーターの例としては、4,4'-(4,4'-イソプロピリデンジフェノキシ)ビス-(フタル酸無水物)(CAS登録番号38103-06-9)、4,4'-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物(CAS登録番号1107-00-2)、4,4'-オキシジフタル酸無水物(CAS登録番号1823-59-2)、ベンゾフェノン-3,3',4,4'-テトラカルボン酸二無水物(CAS登録番号2421-28-5)、及び3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(CAS登録番号2420-87-3)、並びに具体的には以下の式を有する化合物が挙げられる。
【0065】
硬化プロモーターは、二環式無水物とすることができる。実施形態において、二環式無水物化合物は、メチル-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸無水物(CAS登録番号25134-21-8)、及びcis-5-ノルボルネン-endo-2,3-ジカルボン酸無水物(CAS登録番号129-64-6)、並びに具体的には以下の式を有する化合物とすることができる。
【0067】
一実施形態において、高熱エポキシ組成物の硬化サンプルは、示差走査熱量測定により測定した場合、270℃未満のガラス転移温度を有する。一実施形態において、高熱エポキシの硬化サンプルは、示差走査熱量測定により測定した場合、150℃〜270℃の間のガラス転移温度を有する。一実施形態において、高熱エポキシの硬化サンプルは、示差走査熱量測定により測定した場合、170℃〜270℃の間のガラス転移温度を有する。一実施形態において、高熱エポキシの硬化サンプルは、動的機械熱分析器により測定した場合、175℃〜275℃の間のガラス転移温度を有する。一実施形態において、高熱エポキシの硬化サンプルは、動的機械熱分析器により測定した場合、190℃〜275℃の間のガラス転移温度を有する。
【0068】
一実施形態において、組成物は、溶媒を含有しない。高熱エポキシ組成物は、均一なエポキシブレンドを調製するために溶媒を含むことができ、次いで、溶媒を除去することができる。
【0069】
高熱エポキシ組成物の用途としては、例えば、酸浴容器;中和タンク;航空機構成要素;橋桁;橋床;電解槽;排気筒;洗浄器;スポーツ設備;階段;歩行路;ボンネット及びトランクの蓋等の自動車外板;フロアパン;空気取入口;ヒータダクトを含むパイプ及びダクト;工業用ファン、ファンハウジング、及び送風機;工業用ミキサ;艇体及びデッキ;埠頭防舷材;タイル及びコーティング;建材パネル;事務機器ハウジング;ケーブルトレイを含むトレイ;コンクリート改質剤;食洗機及び冷蔵庫部品;電気封入剤;電気パネル;電気精錬タンク、硬水軟化剤タンク、燃料タンク、並びに様々なフィラメント巻回タンク及びタンクライニングを含むタンク;家具;ガレージドア;グレーチング;保護用ボディーギア;鞄;アウトドア自動車;圧力タンク;プリント配線基板;光導波路;レードーム;手すり;タンクカー等の鉄道部品;ホッパー車カバー;自動車ドア;トラックベッドライナー;衛星通信用アンテナ;標識;太陽エネルギーパネル;電話開閉器ハウジング;トラクタ部品;変圧器カバー;フェンダ、ボンネット、ボディー、キャブ、及びベッド等のトラック部品;接地絶縁、ターン絶縁、及び相分離絶縁を含む回転機械用絶縁体;整流器;心線絶縁及びコード及びレーシングテープ;ドライブシャフト継手;プロペラ羽根;ミサイル構成要素;ロケットモータケース;翼部;サッカーロッド;胴体部;翼外板及びフレアリング(flaring);エンジンナセル;カーゴドア;テニスラケット;ゴルフクラブシャフト;釣り竿;スキー及びスキーポール;自転車部品;横向きリーフスプリング;自動車スモッグポンプ等のポンプ;電気ケーブルジョイント等の電気的構成要素、包埋材、及び工具;巻線及び高密度実装多素子組立体;電気機械デバイスのシーリング材;バッテリケース;抵抗器;ヒューズ及び過熱遮断デバイス;プリント配線板用コーティング;コンデンサ、変圧器、クランクケースヒータ等の成形品;コイル、コンデンサ、抵抗器、及び半導体を含む小型成型電子部品;化学加工、パルプ及び紙、発電、並びに廃水処理における鋼の代替物;洗浄塔;構造部材、グレーチング、及び安全性レールを含む構造用途用引抜部品;水泳プール、水泳プールスライダー、温水浴槽、及びサウナ;ボンネット下用途用ドライブシャフト;コピー機用乾燥トナー;船舶用工具及び複合材;熱シールド;潜水艦船体;プロトタイプ生成;実験モデルの開発;ラミネートトリム;ドリル取付具;接合治具;検査具;工業用金属成型金型;航空機ストレッチブロック及びハンマーフォーム;真空成型工具;製造及び組立エリア、クリーンルーム、金属工作室、制御室、研究室、駐車ガレージ、冷凍庫、冷却器、及び屋外積降場用床材を含む床材;静電気防止用導電性組成物;装飾的床材;橋梁用伸縮継手;構造用コンクリートのひび割れ補修及び修復用注入性モルタル;タイル用グラウチング;機械レール;金属ダボ;ボルト及び支柱;オイル及び燃料貯蔵タンクの修復、並びに他の多数の用途が挙げられる。
【0070】
本明細書に記載の組成物及び方法を、下記の非限定的実施例により更に説明する。
【実施例】
【0071】
Table 1(表1)に列挙した材料を使用した。具体的に別段の指示がない限り、下記の実施例における各成分の量は、組成物の全質量を基準とした質量パーセントである。
【0072】
【表1】
【0073】
Table 2(表2)に列挙した試験方法を用いて組成物の試験を行った。別段の指示がない限り、試験方法は全て、本願の出願日現在で有効な試験方法である。
【0074】
【表2】
【0075】
(実施例1)
比較例
比較例A、B、及びCは、温度上昇に伴うPPPBP-エポキシ/DDSサンプルの粘度に対する効果を示す。PPPBP-エポキシ(81.7グラム)を160℃に加熱し、DDS(18.3グラム)を添加して溶解させた。温度を120℃(比較例A)、140℃(比較例B)、又は160℃(比較例C)に低下させ、スピンドル粘度を経時的に測定した。
【0076】
調査した温度範囲に亘り、粘度は時間と共に急速に上昇する。粘度が高いほど、例えば流動性の低下、複合材料中の繊維強化材料の不適切な湿潤、可使時間の減少、及び早期のゲル化に繋がる可能性がある。
【0077】
120℃未満では結晶化が始まるので、加工は120℃以上で行わなければならない。ただし、Table 3(表3)に示すように、120℃を超える温度では、粘度は経時的に著しく上昇する。
【0078】
【表3】
【0079】
(実施例2)
高熱エポキシ組成物
PPPBP-エポキシを用いて組成物を調製する際に高温が必要となることを回避するため、補助エポキシ化合物を使用した高熱エポキシ組成物を調製した。一実施形態において、補助エポキシ化合物は、室温で液体である。これらの非晶質のブレンドは、室温付近又はそれ以下のガラス転移温度を呈することができる。記載する高熱エポキシ組成物は、溶媒を必要としない。一実施形態において、均一なエポキシブレンドを調製するために溶媒を使用することができ、次いで、溶媒は除去することができる。
【0080】
非晶質組成物を調製する手順
手順1:補助エポキシ化合物を100〜140℃に温め、撹拌しながらPPPBP-エポキシを添加した。PPPBP-エポキシが溶解した後、混合物を冷却した。
【0081】
手順2:PPPBP-エポキシと補助エポキシ化合物を計量して一緒に容器に入れ、撹拌しながら加熱した。PPPBP-エポキシが溶解した後、混合物を室温まで放冷させた。
【0082】
以下の実施例では、手順1を用いた。
【0083】
結晶融点がないことは、混合物が非晶質であったことを示唆する。PPPBP-エポキシの高結晶融点(Tm)を比較例Dに示す。以下の表において、NDは、吸熱転移(溶融)が検出されなかったことを示す。
【0084】
PPPBP-エポキシとBPA DGE-1の組成物に対するガラス転移温度測定の結果をTable 4(表4)に示す。調査した組成範囲に亘り、いかなる結晶融点の兆候もなかった。BPA DGE-1は、均一な非晶質ブレンドの製造に有効であった。加えて、組成物のガラス転移温度は、BPA DGE-1の使用量が増加すると共に低下する。
【0085】
【表4】
【0086】
PPPBP-エポキシとNPG DGEの組成物に対するガラス転移温度測定の結果をTable 5(表5)に示す。調査した組成範囲に亘り、いかなる結晶融点の兆候もなかった。NPG DGEは、均一な非晶質ブレンドの製造に有効であった。加えて、組成物のガラス転移温度は、NPG DGEの使用量が増加すると共に低下する。
【0087】
【表5】
【0088】
PPPBP-エポキシとECHMの組成物に対するガラス転移温度測定の結果をTable 6(表6)に示す。調査した組成範囲に亘り、いかなる結晶融点の兆候もなかった。ECHMは、均一な非晶質ブレンドの製造に有効であった。加えて、組成物のガラス転移温度は、ECHMの使用量が増加すると共に低下する。
【0089】
【表6】
【0090】
以下の実施例では、手順2を用いた。
【0091】
PPPBP-エポキシとBPA-DGE-2の組成物に対するガラス転移温度測定の結果をTable 7(表7)に示す。調査した組成範囲に亘り、いかなる結晶融点の兆候もなかった。BPA DGE-2は、均一な非晶質ブレンドの製造に有効であった。加えて、組成物のガラス転移温度及び粘度は、BPA DGE-2の使用量が増加すると共に低下する。
【0092】
【表7】
【0093】
PPPBP-エポキシとBISF-DGEの組成物に対するガラス転移温度測定の結果をTable 8(表8)に示す。調査した組成範囲に亘り、いかなる結晶融点の兆候もなかった。BISF-DGEは、均一な非晶質ブレンドの製造に有効であった。加えて、組成物のガラス転移温度及び粘度は、BISF-DGEの使用量が増加すると共に低下する。
【0094】
【表8】
【0095】
PPPBP-エポキシとTGAPの組成物に対するガラス転移温度測定の結果をTable 9(表9)に示す。調査した組成範囲に亘り、いかなる結晶融点の兆候もなかった。TGAPは、均一な非晶質ブレンドの製造に有効であった。加えて、組成物のガラス転移温度及び粘度は、TGAPの使用量が増加すると共に低下する。
【0096】
【表9】
【0097】
PPPBP-エポキシとTGDDMの組成物に対するガラス転移温度測定の結果をTable 10(表10)に示す。調査した組成範囲に亘り、いかなる結晶融点の兆候もなかった。TGDDMは、均一な非晶質ブレンドの製造に有効であった。加えて、組成物のガラス転移温度及び粘度は、TGDDMの使用量が増加すると共に低下する。
【0098】
【表10】
【0099】
実験は、補助エポキシ化合物を高熱エポキシに添加すると、均一な非晶質ブレンドが得られることを示している。加えて、補助エポキシ化合物を添加すると、組成物にガラス転移温度と粘度の低下がもたらされる。均一な非晶質エポキシブレンドのガラス転移温度及び粘度が低下すると、硬化剤とのブレンド、並びにプリプレグ、ラミネート、及び複合材料を形成するための加工が容易になる。
【0100】
(実施例3)
成形品
成形品の調製における高熱エポキシと補助エポキシ化合物の均一な非晶質エポキシブレンドの使用を以下に示す。
【0101】
成形品の調製は、90〜140℃のエポキシポリマーを混合することを伴っていた。場合により、ブレンドが均一になった後、温度を80〜110℃に低下させた。固体硬化剤は、均一なエポキシブレンドに添加する前に溶融させた。液体硬化剤は、撹拌しながら添加した。配合したポリマーを真空炉中100℃で脱気した後、型に流し込み、硬化スケジュールA又はBに従い硬化させた。
【0102】
場合により、成形品を製造する時間を短縮するため、ブレンドが均一になった後も、温度を140℃に維持した。固体硬化剤は、均一なエポキシブレンドに添加する前に溶融させた。液体硬化剤は、撹拌しながら添加した。配合したポリマーを真空下140℃で脱気した後、型に流し込み、硬化スケジュールA又はBに従い硬化させた。
【0103】
場合により、ブレンドが均一になった後、温度を室温に低下させ、一晩保存した。翌日、ブレンドを80〜110℃に温めた。固体硬化剤は、均一なエポキシブレンドに添加する前に溶融させた。液体硬化剤は、撹拌しながら添加した。配合したポリマーを真空炉中100℃で脱気した後、型に流し込み、硬化スケジュールA又はBに従い硬化させた。
【0104】
場合により、脱気したポリマーのサンプルを、80及び90℃での小振幅振動レオロジー試験に使用した。
【0105】
硬化スケジュールA
ポリマーを型に流し込んだ後、120℃の炉に入れた。30分後、温度を130℃に上昇させた。30分後、温度を140℃に上昇させた。30分後、温度を150℃に上昇させた。30分後、温度を175℃に上昇させた。30分後、温度を220℃に上昇させた。60分後、炉を止め、一晩放冷させた。試験のために成形品を型から取り出した。
【0106】
硬化スケジュールB
ポリマーを140℃に予熱した型に流し込んだ後、140℃の炉に入れた。60分後、温度を160℃に上昇させた。60分後、温度を180℃に上昇させた。60分後、温度を200℃に上昇させた。30分後、温度を220℃に上昇させた。30分後、炉を止めた。室温に冷却した後、成形品を型から取り出して試験を行った。
【0107】
成形品を、DDS硬化剤を含むPPPBP-エポキシとBPA-DGE-2のブレンドから、硬化スケジュールBを用いて調製した。硬化前に、脱気したポリマーのサンプルを採取し、80及び90℃で小振幅振動レオロジー試験を用いて粘度を判定した。Table 11(表11)は、ガラス転移温度と粘度の結果を示す。BPA-DGE-2の使用は、配合したポリマーにおいて粘度の有意な低下をもたらした。成形品は、非常に高いガラス転移温度を示した。
【0108】
【表11】
【0109】
成形品を、PPPBP-エポキシとBISF-DGEのブレンドから、硬化スケジュールBを用いて調製した。実施例33は、硬化剤としてMDEAを使用した。実施例34〜37及び比較例Kは、硬化剤としてDDSを使用した。硬化前に、脱気したポリマーのサンプルを採取し、90℃で小振幅振動レオロジー試験を用いて粘度を判定した。Table 12(表12)は、ガラス転移温度と粘度の結果を示す。BISF-DGEの使用は、配合したポリマーにおいて粘度の有意な低下をもたらした。成形品は、非常に高いガラス転移温度を示した。
【0110】
【表12】
【0111】
成形品を、PPPBP-エポキシとTGAPのブレンドから、硬化スケジュールBを用いて調製した。実施例38は、硬化剤としてMDEAを使用した。実施例39〜41及び比較例Lは、硬化剤としてDDSを使用した。硬化前に、脱気したポリマーのサンプルを採取し、90℃で小振幅振動レオロジー試験を用いて粘度を判定した。Table 13(表13)は、ガラス転移温度と粘度の結果を示す。TGAPの使用は、配合したポリマーにおいて粘度の有意な低下をもたらした。成形品は、非常に高いガラス転移温度を示した。
【0112】
【表13】
【0113】
成形品を、DDS硬化剤を含むPPPBP-エポキシとTGDDMのブレンドから、硬化スケジュールBを用いて調製した。硬化前に、脱気したポリマーのサンプルを採取し、90℃で小振幅振動レオロジー試験を用いて粘度を判定した。Table 14(表14)は、ガラス転移温度と粘度の結果を示す。TGDDMの使用は、配合したポリマーにおいて粘度の有意な低下をもたらした。成形品は、非常に高いガラス転移温度を示した。
【0114】
【表14】
【0115】
成形品を、DDS硬化剤を含むPPPBP-エポキシと2種の補助エポキシ化合物:ECHMとNPGDGE又はDGEBPA-1のいずれかのブレンドから、硬化スケジュールAを用いて調製した。Table 15(表15)は、ガラス転移温度の結果を示す。成形品は、非常に高いガラス転移温度を示した。
【0116】
【表15】
【0117】
実施例16は、PPPBP-エポキシのエポキシブレンドと共に無水物硬化剤を使用した場合を示す。成形品を、NMA硬化剤と1-MeI触媒を含むPPPBP-エポキシとBPADGE-2のブレンドから、硬化スケジュールAを用いて調製した。触媒量は、ppm(ポリマー100質量部当たりの部数)で表す。Table 16(表16)は、成形サンプルに対するガラス転移温度の結果を示す。成形品は、非常に高いガラス転移温度を示した。
【0118】
【表16】
【0119】
組成物、方法、物品、及び他の態様を、下記の実施形態により更に説明する。
【0120】
実施形態1:式:
【0121】
【化17】
【0122】
(式中、出現ごとのR
1及びR
2は、それぞれ独立してエポキシド含有官能基であり;出現ごとのR
a及びR
bは、それぞれ独立してハロゲン、C
1〜C
12アルキル、C
2〜C
12アルケニル、C
3〜C
8シクロアルキル、又はC
1〜C
12アルコキシであり;出現ごとのp及びqは、それぞれ独立して0〜4であり;出現ごとのR
13は、独立してハロゲン、又はC
1〜C
6アルキル基であり;出現ごとのcは、独立して0〜4であり;出現ごとのR
14は、独立してC
1〜C
6アルキル、フェニル、又は最大5個のハロゲン若しくはC
1〜C
6アルキル基で置換されたフェニルであり;出現ごとのR
gは、独立してC
1〜C
12アルキル若しくはハロゲンであるか、又は2つのR
g基が、それらが結合している炭素原子と一緒になって4、5若しくは6員シクロアルキル基を形成し;tは、0〜10である)
を有する高熱エポキシ化合物と;高熱エポキシ化合物とは異なる補助エポキシ化合物とを含む高熱エポキシ組成物であって、ASTM D3418に従い測定される-10℃〜62℃の間、好ましくは15℃〜62℃の間、好ましくは30℃〜62℃の間、好ましくは40℃〜62℃の間のガラス転移温度を有し、80℃で2,100,000cP以下、好ましくは80℃で1,700,000cP以下、好ましくは80℃で400,000cP以下、又は好ましくは80℃で140,000cP以下の平行板粘度を有する組成物。
【0123】
実施形態2:5〜50質量%、好ましくは5〜25質量%、好ましくは5〜10質量%の補助エポキシ化合物を含む、実施形態1に記載の組成物。
【0124】
実施形態3:硬化剤を更に含む、実施形態1又は2の組成物。
【0125】
実施形態4:組成物の硬化サンプルが、示差走査熱量測定により測定した場合、270℃未満、好ましくは150℃〜270℃の間、好ましくは170℃〜270℃の間のガラス転移温度を有する、実施形態3に記載の組成物。
【0126】
実施形態5:組成物の硬化サンプルが、動的機械熱分析器により測定した場合、175℃〜275℃の間、好ましくは190℃〜275℃の間のガラス転移温度を有する、実施形態3に記載の組成物。
【0127】
実施形態6:硬化剤がアミン化合物である、実施形態3に記載の組成物。
【0128】
実施形態7:硬化剤が、4-アミノフェニルスルホン(DDS)、4,4'-メチレンビス-(2,6-ジエチルアニリン)(MDEA)、4,4'-メチレンジアニリン、ジエチルトルエンジアミン、4,4'-メチレンビス-(2,6-ジメチルアニリン)、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、2,4-ビス(p-アミノベンジル)アニリン、3,5-ジエチルトルエン-2,4-ジアミン、3,5-ジエチルトルエン-2,6-ジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、好ましくは、4-アミノフェニルスルホン(DDS)、4,4'-メチレンビス-(2,6-ジエチルアニリン)(MDEA)、又は上記のうちの少なくとも1種を含む組み合わせである、実施形態3に記載の組成物。
【0129】
実施形態8:硬化剤が、芳香族二無水物又は二環式無水物である、実施形態3に記載の組成物。
【0130】
実施形態9:硬化剤が、メチル-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸無水物(NMA)である、実施形態3に記載の組成物。
【0131】
実施形態10:補助エポキシ化合物が、脂肪族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物、ビスフェノールAエポキシ化合物、ビスフェノールFエポキシ化合物、フェノールノボラックエポキシポリマー、クレゾール-ノボラックエポキシポリマー、ビフェニルエポキシ化合物、トリグリシジルp-アミノフェノール、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、多官能エポキシ化合物、ナフタレンエポキシ化合物、ジビニルベンゼンジオキシド化合物、2-グリシジルフェニルグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、多芳香族型エポキシポリマー、又は上記のうちの少なくとも1種を含む組み合わせである、実施形態1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
【0132】
実施形態11:補助エポキシ化合物が、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシラート、N,N-ジグリシジル-4-グリシジルオキシアニリン、N,N,N',N'-テトラグリシジル-4,4'-ジアミノジフェニルメタン、又は上記のうちの少なくとも1種を含む組み合わせである、実施形態1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
【0133】
実施形態12:出現ごとのR1及びR2が、それぞれ独立して:
【0134】
【化18】
【0135】
(式中、R
3a及びR
3bは、それぞれ独立して水素、又はC
1〜C
12アルキルである)
である、実施形態1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
【0136】
実施形態13:高熱エポキシ化合物が、式(1-a)、(2-a)、又は(4-b)
【0137】
【化19】
【0138】
を有する、実施形態1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
【0139】
実施形態14:溶媒を含有しない、実施形態1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
【0140】
組成物、方法、及び物品は、代替として、本明細書に開示する任意適切な成分又はステップを含む、それらからなる、又は本質的にそれらからなることができる。組成物、方法、及び物品は、追加又は代替として、別の状況では組成物、方法、及び物品の機能又は目的の達成に必要ではない任意のステップ、成分、材料、原材料、アジュバント、又は種を欠くか、又は実質的に含まないように配合することができる。
【0141】
単数形の「1つの(a)」「1つの(an)」及び「その(the)」は、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数の指示対象を含む。「又は(Or)」は、文脈により明らかにそうでないことが指示されない限り、「及び/又は」を意味する。
【0142】
同じ成分又は特性に関する全ての範囲の終点は、包含的であり、独立して組み合わせ可能である(例えば、「25質量%以下、又は5質量%〜20質量%」の範囲は、「5質量%〜25質量%」の範囲の終点と全ての中間値を含む等)。より広い範囲に加えたより狭い範囲又はより具体的な群の開示は、より広い範囲又はより大きな群を放棄するものではない。他用に定義しない限り、本明細書において使用される技術的及び科学的用語は、本開示が属する技術分野の当業者により一般に理解される意味と同じ意味を有する。「組み合わせ」は、ブレンド、混合物、合金、反応生成物等を含む。
【0143】
本明細書において使用される場合、「ヒドロカルビル」及び「炭化水素」という用語は、炭素と水素を含み、場合によって1〜3個のヘテロ原子、例えば、酸素、窒素、ハロゲン、ケイ素、硫黄、又はそれらの組み合わせを含む置換基を広く指し;「アルキル」は、直鎖又は分岐鎖の飽和一価炭化水素基を指し;「アルキレン」は、直鎖又は分岐鎖の飽和二価炭化水素基を指し;「アルキリデン」は、単一の共通の炭素原子上に両方の原子価を有する直鎖又は分岐鎖の飽和二価炭化水素基を指し;「アルケニル」は、炭素-炭素二重結合により結合した少なくとも2個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖の一価炭化水素基を指し;「シクロアルキル」は、少なくとも3個の炭素原子を有する非芳香族一価単環式又は多環式炭化水素基を指し、「シクロアルケニル」は、不飽和度が少なくとも1の少なくとも3個の炭素原子を有する非芳香族環状二価炭化水素基を指し;「アリール」は、単数又は複数の芳香族環中に炭素のみを含有する芳香族一価基を指し;「アリーレン」は、単数又は複数の芳香族環中に炭素のみを含有する芳香族二価基を指し;「アルキルアリール」は、上記に定義するようなアルキル基で置換されたアリール基を指し、4-メチルフェニルが例示的アルキルアリール基であり;「アリールアルキル」は、上記に定義するようなアリール基で置換されたアルキル基を指し、ベンジルが例示的アリールアルキル基であり;「アシル」は、カルボニル炭素架橋(-C(=O)-)を介して結合した表示数の炭素原子を含む上記に定義するようなアルキル基を指し;「アルコキシ」は、酸素架橋(-O-)を介して結合した表示数の炭素原子を含む上記に定義するようなアルキル基を指し;「アリールオキシ」は、酸素架橋(-O-)を介して結合した表示数の炭素原子を含む上記に定義するようなアリール基を指す。
【0144】
別段の指示がない限り、上記の基のそれぞれは、化合物の合成、安定性、又は使用に著しく悪影響を及ぼさないという条件で、非置換又は置換とすることができる。本明細書において使用された場合、「置換」という用語は、指定された原子の通常の価数を超えないという条件で、指定された原子又は基上の少なくとも1個の水素が別の基に置き換えられることを意味する。置換基がオキソ(即ち、=O)である場合、原子上の2個の水素が置き換えられる。置換基又は変数の組み合わせは、置換が化合物の合成又は使用に著しく悪影響を及ぼさないという条件で、許容される。「置換」位置に存在できる例示的な基としては、シアノ;ヒドロキシル;ニトロ;アジド;アルカノイル(例えばアシル等のC
2〜
6アルカノイル基);カルボキサミド;C
1〜
6若しくはC
1〜
3アルキル、シクロアルキル、アルケニル、及びアルキニル(少なくとも1つの不飽和結合と、2〜8個若しくは2〜6個の炭素原子を有する基を含む);C
1〜
6若しくはC
1〜
3アルコキシ;C
6〜10アリールオキシ、例えばフェノキシ;C
1〜
6アルキルチオ;C
1〜
6若しくはC
1〜
3アルキルスルフィニル;C
1〜
6若しくはC
1〜
3アルキルスルホニル;アミノジ(C
1〜
6若しくはC
1〜
3)アキル;少なくとも1つの芳香環を有するC
6〜12アリール(例えば、フェニル、ビフェニル、ナフチル等、各環は置換又は非置換芳香族のいずれかである);1〜3個の別々の環若しくは縮合環と、6〜18個の環炭素原子を有するC
7〜19アリールアルキル;又は1〜3個の別々の環若しくは縮合環と、6〜18個の環炭素原子を有するアリールアルコキシ(ベンジルオキシが例示的アリールアルコキシである)が挙げられるが、これに限定されない。当該技術分野において典型的であるように、構造から延びる線は、末端メチル基-CH
3を意味する。
【0145】
引用される特許、特許出願及び他の参照文献は全て、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。しかし、本願中の用語が、組み込まれている参照文献中の用語と相反するか、又は矛盾する場合、本願の用語は、組み込まれている参照文献からの矛盾する用語よりも優先される。
【0146】
例示を目的として典型的実施形態を説明したが、前述の説明は本明細書の範囲を限定するものと見なすべきではない。従って、本明細書の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者には様々な修正形態、適合形態、及び代替形態が思い浮かぶ可能性がある。