【課題を解決するための手段】
【0007】
後記実施形態の図面(
図1〜5)の符号を援用して本発明を説明する。
請求項1の発明にかかる皮むき器(1)においては、先端部に刃体(5)を有する皮むき腕(2)と先端部に当接部(8)を有する支持腕(3)とを互いに分離して備え、この両先端部間に間隔をあけて皮むき腕(2)と支持腕(3)とを第一連結部(6,9)で互いに着脱可能に連結し得る
ことを特徴とし、皮むき腕(2)に支持腕(3)を第二連結部(7,10)で着脱可能に連結することができ、この第二連結部(7,10)による連結状態(Q)では、この皮むき腕(2)に支持腕(3)を皮むき腕(2)の刃体(5)を避けて重合し得る。
【0008】
請求項1の発明では、皮むき腕(2)と支持腕(3)とを互いに連結した皮むき器(1)を使用するばかりではなく、皮むき腕(2)と支持腕(3)とを互いに分離して、皮むき腕(2)のみを使用したり、支持腕(3)のみを使用したりすることができる。従って、多様な使用状態で皮むき器(1)を使用して、使い勝手の良い皮むき器(1)を提供することができる。また、皮むき腕(2)と支持腕(3)とを互いに連結した皮むき器(1)を使用する場合に、両先端部間の間隔に指を入れて皮むき器(1)を容易にかつ安全に把持することができる。
また、皮むき腕(2)と支持腕(3)とを互いに分離した場合に、第二連結部(7,10)で皮むき腕(2)に支持腕(3)を連結して支持腕(3)の紛失を防ぐばかりではなく、支持腕(3)により邪魔されることなく皮むき腕(2)により具の外皮(K)を剥くことができる。
【0009】
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明において、第一連結部(6,9)による連結状態(P)では、皮むき腕(2)の厚み方向の両側である内側及び外側と、支持腕(3)の厚み方向の両側である内側及び外側とのうち、皮むき腕(2)の内側と支持腕(3)の内側とが互いに連続してそれらの内側間で生じる皮むき空間(11)を皮むき腕(2)の先端部と支持腕(3)の先端部との間の皮むき口(11a)で開放した。請求項2の発明では、皮むき腕(2)と支持腕(3)とを互いに連結した皮むき器(1)を使用する場合に、皮むき口(11a)で皮むき腕(2)の先端部と支持腕(3)の先端部とが間隔をあけて具に当接するため、皮むき器(1)が安定して具に接触し、さらには皮むき空間(11)に指を入れて皮むき器(1)を容易にかつ安全に把持することができる。
【0010】
請求項1または請求項2の発明を前提とする請求項3の発明にかかる第一連結部(6,9)による連結状態(P)において、皮むき腕(2)及び支持腕(3)はそれらの先端部間で互いに接近及び離間し得る。請求項3の発明では、皮むき腕(2)の先端部と支持腕(3)の先端部とを互いに接近及び離間させて、皮むき作業を容易に行うことができる。
【0011】
請求項3の発明を前提とする請求項4の発明にかかる第一連結部(6,9)による連結状態(P)において、皮むき腕(2)及び支持腕(3)は、弾性力により両先端部を互いに離間させて両先端部間の皮むき口(11a)を保持することができ、両先端部間の皮むき口(11a)でその弾性力に抗して両先端部を互いに接近させ得る。請求項4の発明では、皮むき腕(2)の先端部と支持腕(3)の先端部とを弾性力を利用して容易に接近及び離間させることができる。
【0012】
請求項4の発明を前提とする請求項5の発明にかかる第一連結部(6,9)による連結状態(P)において、皮むき腕(2)と支持腕(3)とのうち少なくとも一方に持たせた可撓性により弾性力を生じさせる。請求項5の発明では、皮むき腕(2)と支持腕(3)とのうち少なくとも一方に持たせた可撓性により弾性力を容易に生じさせることができる。
【0013】
請求項1〜5のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする請求項6の発明にかかる皮むき腕(2)において、刃体(5)の刃縁(5a)の延設方向(Y)は、皮むき腕(2)の先端部と基端部とを結ぶ長手方向(X)に交差している。請求項6の発明では、皮むき腕(2)を長手方向(X)に移動させて具の外皮(K)を剥くことができる。
【0015】
次に、請求項以外の技術的思想について実施形態の図面の符号を援用して説明する。
請求項1〜
6のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする第
7の発明にかかる第一連結部(6,9)による連結状態(P)において、第一連結部(6,9)を皮むき腕(2)の基端部と支持腕(3)の基端部とに設けた。第
7の発明では、皮むき腕(2)及び支持腕(3)に第一連結部(6,9)を容易に設けることができる。
【0016】
第
7の発明を前提とする第
8の発明にかかる第一連結部(6,9)による連結状態(P)において、第一連結部は皮むき腕(2)の基端部と支持腕(3)の基端部とのうち一方の基端部に設けた係止突部(6)と他方の基端部に設けた係止孔部(9)とを互いに嵌合したものである。第
8の発明では、係止突部(6)と係止孔部(9)とにより簡単な第一連結部にすることができる。
【0017】
請求項1〜
6のうちいずれか一つの請求項の発明、または第
7の発明または第
8の発明を前提とする第
9の発明にかかる皮むき腕(2)において刃体(5)は、皮むき腕(2)の先端部と基端部とを結ぶ長手方向(X)に交差する方向(Y)へ延びる中心線(4a)を中心に回動可能に支持されている。第
9の発明では、具の外皮(K)の形態が曲面であったり凹凸形状等であったりしても、皮むき腕(2)をその長手方向(X)に移動させる際に、刃体(5)はその形態に順応して回動するため、具の外皮(K)を容易に剥くことができる。
【0018】
第
9の発明を前提とする第1
0の発明にかかる皮むき腕(2)において刃体(5)は、皮むき腕(2)の幅方向(Y)へ延びる中心線(4a)を中心に回動可能に支持され、その刃体(5)の刃縁(5a)の延設方向(Y)は皮むき腕(2)の幅方向(Y)へ延びる。第1
0の発明では、皮むき腕(2)をその長手方向(X)に移動させて刃体(5)により具の外皮(K)を容易に剥くことができる。
【0019】
請求項
1の発明を前提とする第1
1の発明にかかる第二連結部(7,10)による連結状態(Q)において、皮むき腕(2)の厚み方向の両側である内側及び外側と、支持腕(3)の厚み方向の両側である内側及び外側とのうち、皮むき腕(2)の外側に支持腕(3)の内側を重合し得る。第1
1の発明では、皮むき腕(2)と支持腕(3)とを互いに分離して第二連結部(7,10)で皮むき腕(2)に支持腕(3)を連結した場合に、支持腕(3)により邪魔されることなく皮むき腕(2)により具の外皮(K)を剥くことができる。
【0020】
第1
1の発明を前提とする第1
2の発明にかかる第二連結部(7,10)による連結状態(Q)において、支持腕(3)の当接部(8)は皮むき腕(2)の刃体(5)に隣接している。第1
2の発明では、皮むき腕(2)に支持腕(3)をコンパクトに重合することができる。
【0021】
請求項
1の発明または第1
1の発明または第1
2の発明を前提とする第1
3の発明にかかる第二連結部(7,10)による連結状態(Q)において、第二連結部は、支持腕(3)と皮むき腕(2)とのうち、一方に設けた係止突部(10)と他方に設けた係止孔部(7)とを互いに嵌合したものである。第1
3の発明では、係止突部(10)と係止孔部(7)とにより簡単な第二連結部にすることができる。
【0022】
請求項1〜
6のうちいずれか一つの請求項の発明、または第
7〜1
3の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする第1
4の発明において、支持腕(3)の当接部は凹凸歯(8)を有している。第1
4の発明では、皮むき腕(2)と支持腕(3)とを互いに連結した皮むき器(1)を使用する場合に、支持腕(2)を当接部としての凹凸歯(8)により具の外皮(K)に容易に支持することができる。また、当接部としての凹凸歯(8)を利用して支持腕(3)のみを有効に使用することができる。