(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6831342
(24)【登録日】2021年2月1日
(45)【発行日】2021年2月17日
(54)【発明の名称】磁性層を有する化粧板
(51)【国際特許分類】
B32B 27/04 20060101AFI20210208BHJP
【FI】
B32B27/04 A
【請求項の数】18
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-6847(P2018-6847)
(22)【出願日】2018年1月19日
(65)【公開番号】特開2019-123193(P2019-123193A)
(43)【公開日】2019年7月25日
【審査請求日】2019年9月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000100698
【氏名又は名称】アイカ工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】横井 謙
(72)【発明者】
【氏名】香川 浩志
(72)【発明者】
【氏名】紫藤 和哉
(72)【発明者】
【氏名】近藤 建
【審査官】
深谷 陽子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2017−019272(JP,A)
【文献】
特開2014−101626(JP,A)
【文献】
特開2004−043983(JP,A)
【文献】
特開平08−058027(JP,A)
【文献】
特開2013−180429(JP,A)
【文献】
実開平07−006300(JP,U)
【文献】
特開2008−163508(JP,A)
【文献】
特開2015−083338(JP,A)
【文献】
特開2015−199346(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0262787(US,A1)
【文献】
中国実用新案第204738487(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00−43/00
B27D 5/00
C09J 7/00−7/04
E04F 13/00−13/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧板層と粘着剤層とを含む粘着剤付き化粧シートと、磁性層を備え、前記化粧板層は、化粧層と、混抄紙層とを含み、前記化粧層は化粧紙に熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂含浸化粧紙から成り、前記混抄紙層は結合水を有する珪酸マグネシウム混抄紙を基材として窒素系難燃剤、又はリン・窒素系難燃剤含む難燃剤含浸混抄紙から成り、前記粘着剤層の裏面側には磁性層を含むことを特徴とする磁性層を有する化粧板。
【請求項2】
前記化粧板層は、更に、繊維質基材を含むプリプレグからなるコア層を含む、請求項1に記載の磁性層を有する化粧板。
【請求項3】
前記化粧板層の積層構造が前記裏面側から順に、前記コア層、前記混抄紙層、前記化粧層である、請求項2に記載の磁性層を有する化粧板。
【請求項4】
前記混抄紙層中の窒素系難燃剤、又はリン・窒素系難燃剤の含有量が9〜90g/m2であることを特徴とする請求項1に記載の磁性層を有する化粧板。
【請求項5】
前記混抄紙中の前記リン・窒素系難燃剤は、リン酸グアニジン及びリン酸グアニル尿素の群から選ばれる1種以上からなることを特徴とする請求項4記載の磁性層を有する化粧板。
【請求項6】
前記混抄紙中の前記リン・窒素系難燃剤は、リン酸グアニジンであることを特徴とする請求項1記載の磁性層を有する化粧板。
【請求項7】
前記熱硬化性樹脂が、アミノ−ホルムアルデヒド樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の磁性層を有する化粧板。
【請求項8】
前記アミノ−ホルムアルデヒド樹脂は、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂であることを特徴とする請求項7に記載の磁性層を有する化粧板。
【請求項9】
前記コア層の前記プリプレグは、前記繊維質基材に吸熱性金属水酸化物とバインダー成分とを含む、請求項2に記載の磁性層を有する化粧板。
【請求項10】
前記バインダー成分がアクリル樹脂エマルジョンを含むことを特徴とする請求項9記載の磁性層を有する化粧板。
【請求項11】
前記コア層が、難燃剤を含むことを特徴とする請求項2、3、又は9いずれか1項に記載の磁性層を有する化粧板。
【請求項12】
前記難燃剤の含有量が、1〜100g/m2であることを特徴とする請求項11記載の磁性層を有する化粧板。
【請求項13】
前記難燃剤が窒素系難燃剤、又はリン・窒素系難燃剤であることを特徴とする請求項11又は12に記載の磁性層を有する化粧板。
【請求項14】
前記リン・窒素系難燃剤における窒素含有量は1〜50質量%であることを特徴とする請求項13に記載の粘着剤付き磁性層を有する化粧板。
【請求項15】
前記リン・窒素系難燃剤がリン酸グアニジンであることを特徴とする請求項14記載の化粧板。
【請求項16】
前記化粧板層の厚みは0.43〜0.69mmであることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の粘着剤付き磁性層を有する化粧板。
【請求項17】
前記磁性層は異方性磁性シートであることを特徴とする請求項1に記載の磁性層を有する化粧板。
【請求項18】
前記磁性層の厚みが0.32mm〜3.08mmであることを特徴とする請求項1又は17に記載の磁性層を有する化粧板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は裏面に磁性層を有する化粧板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、メラミン樹脂含浸化粧紙、フェノール樹脂含浸紙などを積層材料として用いたメラミン化粧板は机、テーブル、カウンターなどに以前より使用されている。
近年ではメラミン化粧板に不燃性を付与した不燃性化粧板が知られており、更に、メラミン化粧板の裏面の磁性層を設けることによりエレベーター等の金属製の壁面への取り付け、取り外しが容易にでき、簡易施工ができる化粧シートも知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−180429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、金属製の壁面に簡単に接着できるものではなく、また、粘着剤付き化粧シートの裏面に粘着剤層を設けると、建築基準法の不燃試験をクリアできない(総発熱量8MJ/m
2以下であるが、形状保持ができず不合格)という問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はかかる状況に鑑み検討されたもので、化粧板の裏面に粘着層を設け、更に粘着層の下に磁性層を設けて、金属製の壁面に簡易施工できる磁性層を有する化粧板を提供することを目的とする発明で、化粧板層と粘着剤層とを含む粘着剤付き化粧シートと、磁性層を備え、前記化粧板層は、化粧層と、混抄紙層とを含み、前記化粧層は化粧紙に熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂含浸化粧紙から成り、前記混抄紙層は結合水を有する珪酸マグネシウム混抄紙を基材として窒素系難燃剤、又はリン・窒素系難燃剤含む難燃剤混抄含浸紙から成り、前記粘着剤層の裏面側には磁性層を含むことを特徴とする磁性層を有する化粧板を用いることにより前記課題を解決することができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明の磁性層を有する化粧板は板厚が薄くても、加工しやすく、磁性層を設けることにより金属製の壁面に簡易施工でき、化粧板層と粘着剤層とを含む粘着剤付き化粧シートはバランスに優れ、反りが小さく、しかも不燃性に優れる。
【0007】
更に、通常化粧板は化粧層、コア層、必要に応じて表面層、中間層、裏打ち層などからなり、いずれも熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を含ませた樹脂含浸紙を用いるが、本発明で用いる混抄紙層は結合水を有する珪酸マグネシウム混抄紙を基材として樹脂を含浸せずに窒素系難燃剤、又はリン・窒素系難燃剤含む難燃剤混抄含浸紙でも化粧層とコア層の層間密着性に優れるといった予想しえなかった効果があった。
【0008】
また、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などは樹脂特有の熱収縮があり、樹脂を含浸しない場合や樹脂を含浸した場合に比べ難燃剤混抄含浸紙を用いた場合の方が化粧板層の寸法安定性に優れるといった効果がある。
【0009】
更にまた、本発明の磁性層を有する化粧板は消防法施工規則(第4条の3適用)の防炎性能試験に合格する性能を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に関わる粘着剤付き化粧シートの構成断面図。
【
図2】本発明の磁性層を有する化粧板の構成断面図。(異方性磁性シート)
【
図3】本発明の他の磁性層を有する化粧板の構成断面図。(等方性磁性シート)
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明に関わる化粧層には、アミノ−ホルムアルデヒド樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、或いはこれらの混合樹脂等の熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂液を、熱硬化性樹脂化粧板用の30〜140g/m
2の化粧紙に、数1で示される含浸率が80〜300%となるように含浸し、乾燥した樹脂含浸化粧紙が用いられる。樹脂の中でも、とりわけ好ましいのは、耐熱性、耐摩耗性などに優れるアミノアミノ−ホルムアルデヒド樹脂が好ましい。アミノ−ホルムアルデヒド樹脂は、メラミン、尿素、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のアミノ化合物とホルムアルデヒドとの縮合によって得ることができる。
特に好ましいのは、耐水性、耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性、耐汚染性、耐光性に優れるメラミン−ホルムアルデヒド樹脂である。
【0012】
【数1】
【0013】
本発明に係る混抄紙層には、耐熱性を有する繊維質基材に、難燃剤を含浸し、乾燥した難燃剤含浸紙を用いる。難燃剤含浸紙を用いることによりバランスに富み、しかも仕上がった化粧板の反りを抑制することができる。
【0014】
混抄紙層中の窒素系難燃剤、又はリン・窒素系難燃剤または熱硬化性樹脂の含有量(単位面積の混抄紙層が含む難燃剤または熱硬化性樹脂の重量)は9〜90g/m
2とするとよい。この範囲であれば化粧板の反りを抑制でき可撓性に優れる。含有量は固形分値である。
【0015】
耐熱性を有する繊維質基材としては、パルプと、結合水を有する珪酸化合物を主成分として、凝集バインダー、薬剤、有機繊維、無機繊維、定着剤などを添加したスラリーを丸網抄紙機、長網多筒型抄紙機、長網−円網コンビネーション抄紙機、傾斜抄紙機などで抄紙し、脱水、乾燥した60〜400g/m
2の混抄紙を用いる。このようにして得られた混抄紙は、自己消火性を有し、炎が広がることを抑えることができる。パルプは木材パルプ、木綿パルプ、植物繊維パルプ等の天然パルプが挙げられるが、特に広葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹クラフトパルプなどの繊維長が短い木材パルプを化学的に処理したケミカルパルプを用いると紙力強度があり、含浸適性に優れ好ましい。広葉樹晒クラフトパルプと針葉樹クラフトパルプは併用してもよく、また、晒、未晒のいずれでもよい。
【0016】
結合水を有する珪酸化合物としては、含水珪酸マグネシウム[Mg
8Si
12O
30(OH
2)
4(OH)
4 6〜8H
2O](セピオライト)、含水珪酸マグネシウム[Mg
3Si
4O
10(OH)
2](タルク)、含水珪酸マグネシウムアルミニウム[Mg
5Si
8O
20(OH)
2(H
2O)
4・4H
2O](アタパルジャイト)、含水珪酸アルミニウム[(Mg,Ce,Al)
3(Al,Si)
4O
10(OH)
2・4H
2O](バーミキュライト)などの含水珪酸マグネシウム化合物が挙げられる。特にセピオライトが不燃性、耐水性に優れ好ましい。結合水を有する珪酸化合物とパルプの混抄比率は、珪酸化合物の含有割合が40〜95重量%のものが好ましく、55〜85重量%のものがより好ましい。40重量%未満では不燃性能が低下しやすく、95重量%を超えると紙力が低下しやすくなる。
【0017】
難燃剤としては、リン系難燃剤、窒素系難燃剤、リン・窒素系難燃剤が好適に用いられる。リン系難燃剤としては、リン酸エステル、含リンポリオール、含リンアミン、窒素系難燃剤としてはメラミンシアヌレート、トリアジン化合物、グアニジン化合物、リン・窒素系難燃剤としてリン酸グアニジン、燐酸グアニル尿素が挙げられる。リン・窒素系難燃剤はリン系難燃剤と窒素系難燃剤との機能を併せ持つ化合物で、一分子中にリン原子と窒素原子とを共に有し、高温に曝されるとリンは強い脱水作用で酸素を遮断し、窒素はアンモニアガス等を発生し、酸素の遮断が行えるために、断熱・難燃効果が向上してプリプレグを燃えにくいものにする。
【0018】
難燃剤を含浸したにも拘らず、化粧層とコア層との層間密着性に優れる理由は定かではないが、難燃剤と化粧層に含まれる熱硬化性樹脂と、コア層に含まれる熱可塑性樹脂とが反応し、強固に結合している、或いは化粧層にアミノ−ホルムアルデヒド樹脂を含浸、乾燥させたアミノ−ホルムアルデヒド樹脂含浸紙、混抄紙層に難燃剤
として窒素系難燃剤、リン・窒素系難燃剤を
用いた場合、化粧層に含まれるアミノ基と混抄紙層に含まれている窒素とが、またコア層に含まれる熱可塑性樹脂或いはシランカップリング剤或いは難燃剤とが深く係わり合い結合していると思われる。層間密着性を判断するためJIS K 6902の耐煮沸性試験を行うのが通常であるが、難燃剤を含浸していない比較例2では熱圧成形後に手で簡単に層間剥離して、耐煮沸性試験をするまでもなかった。
【0019】
コア層には、繊維質基材にバインダー成分としての熱可塑性樹脂と、吸熱性金属水酸化物を必須成分として含むスラリーを含浸、乾燥したプリプレグを1枚以上用いる。
【0020】
繊維質基材としては、有機繊維基材や無機繊維基材等が挙げられ、有機繊維基材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ビニロン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン等、これらの変成物、エチレン−酢酸ビニル共重合体等に代表される各種共重合体からなる繊維、これらの混合物が挙げられる。
【0021】
無機繊維基材としては、例えば、ガラス繊維、ロックウール、炭素繊維等の無機繊維からなる不織布、織布等が挙げられ、無機繊維基材の坪量は、10〜200g/m
2の範囲が好ましい。無機繊維基材を用いた場合は、有機繊維基材を用いた場合よりも、化粧板の不燃性が一層向上する。無機繊維基材の中でも、特に、ガラス繊維不織布を用いた場合は、繊維方向がなく仕上がった化粧板の反りが抑制され、耐熱性、耐炎性、スラリーの含浸性が一層向上する。
【0022】
バインダー成分としての熱可塑性樹脂にはアクリル樹脂エマルジョンが好適に用いられる。特に、ガラス転移温度(Tg)が―20℃以上のアクリル樹脂エマルジョンを用いると、密着性や成形性が向上するため、より好ましい。その中でも、平均粒子径が150〜300nmのアクリル樹脂エマルジョンを用いると、コア層の結着力、及び化粧板の曲げ加工性や平滑性を一層向上させることができるため、さらに好ましい。平滑性が向上する理由は、アクリル樹脂エマルジョンが微粒子であるためであると推測できる。尚、平均粒子径は、レーザー光回折・散乱式粒子径測定装置(大塚電子株式会社製ELS−8000)を使用し、レーザーの照射時に検出された散乱光に基づいて計算した値である。
【0023】
熱可塑性樹脂の配合割合を、固形分でスラリー中3〜17重量%とするのが望ましく、上限以下であることにより、不燃性が一層向上するとともに、熱圧成形時に合成樹脂が染み出したりすることが起こりにくくなる。また、下限以上であることにより、プリプレグ同士の密着性が一層向上するとともに、繊維質基材へのスラリーの含浸量のコントロールが一層容易になる。
【0024】
コア層が含む熱可塑性樹脂の量(単位面積のコア層が含む熱可塑性樹脂の重量)は、10〜100g/m
2である。100g/m
2以下であることにより、化粧板の不燃性が一層向上する。また、100g/m
2以下であることにより、化粧板を熱圧成形により製造する場合、熱可塑性樹脂が染み出したりすることが起こりにくくなる。
【0025】
また、コア層が含む熱可塑性樹脂の量が10g/m
2以上であることにより、コア層をプリグレグから製造する場合、プリプレグ同士の密着性が一層向上する。また、10g/m
2以上であることにより、繊維質基材へスラリーを含浸させてコア層を製造する場合、スラリーの含浸量を一層容易にコントロールできる。
【0026】
吸熱性金属水酸化物は、結晶水を含み、高温時に分解し、水を放出する。反応は吸熱反応であるため燃焼時に温度上昇を抑制する効果があり、本発明の化粧板の不燃性を向上させる。吸熱性金属水酸化物としては、例えば、前記同様、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等が挙げられ、特に水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムが好適に用いられる。スラリー中の吸熱性金属水酸化物の配合割合は、20〜95重量%とすると密着性も良く不燃性能を有する化粧板になる。
【0027】
吸熱性金属水酸化物の平均粒子径は、例えば、1〜50μmの範囲内とすることができる。この平均粒子径は、レーザー回折・散乱法(マイクロトラック法)により検出された粒度分布(体積分布)から算出された算術平均径である。吸熱性金属水酸化物の平均粒子径が上記の範囲内であることにより、スラリー中での吸熱性金属水酸化物の分散性が向上し、スラリーの繊維質基材への含浸性が向上する。また、化粧板の表面が平滑な仕上がりとなる。
【0028】
コア層が含む吸熱性金属水酸化物の量(単位面積のコア層が含む吸熱性水酸化物の重量)は、50〜600g/m
2の範囲内が好ましい。この範囲内であることにより、コア層をプリグレグから製造する場合、プリプレグ同士の密着性を高め、また、化粧板の不燃性能を向上させることができる。
【0029】
前記のスラリーには、他に、吸熱性金属水酸化物以外の無機充填材、シランカップリング剤、難燃剤などを含んでもよい。
【0030】
無機充填材としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛等の炭酸塩、シリカ、タルク、フライアッシュ等が挙げられる。無機充填材の平均粒子径(レーザー回折・散乱法(マイクロトラック法)により検出された粒度分布(体積分布)から算出された算術平均径)は、例えば、0.05〜20μmの範囲内とすることができる。この場合、スラリーの繊維質基材への含浸適性が一層向上する。
【0031】
無機充填材の中でも、特に、炭酸塩、例えば炭酸カルシウムを選択することができる。この場合、化粧板の製造工程における作業性、切削性が一層向上する。炭酸カルシウムとしては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム(沈降性炭酸カルシウム)等を用いることができる。炭酸カルシウムの平均粒子径は、例えば、0.05〜10μm、より好ましくは0.1〜5μmとすることができる。0.05μm以上とすることにより、スラリー中で炭酸カルシウムの凝集が生じにくくなり、スラリーの繊維質基材への含浸性が向上する。また、10μm以下とすることにより、化粧板の表面が一層平滑となり、外観が向上する。
【0032】
尚、軽質炭酸カルシウムとは石灰石を焼成し化学的に製造される炭酸カルシウムを意味し、重質炭酸カルシウムとは白色結晶質石灰石を乾式又は湿式粉砕して造った微粉炭酸カルシウムを意味する。
【0033】
プレプリグに含まれる全無機充填材中に占める吸熱性金属水酸化物の配合割合は30〜100重量%とすることができる。この範囲内の場合、化粧板及び粘着剤付き化粧シートの不燃性及び切削性が一層向上する。
【0034】
本発明に関わる化粧板において、スラリー中にシランカップリング剤を含むことができる。この場合、シランカップリング剤を含まない場合よりも、JIS K−6902「熱硬化性樹脂高圧化粧板試験方法」の耐煮沸性において、重量増加率が一層小さくなり、また、プリプレグと中間層との密着性が一層向上する。シランカップリング剤の配合割合は、固形分換算でスラリー全成分中の0.1〜10重量%の範囲にする。
【0035】
シランカップリング剤としては、例えば、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等の(メタ)アクリロイルオキシ基含有シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル基含有シラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シラン、p−スチリルトリメトキシシラン等のスチリル基含有シラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有シラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカプト基含有シラン等が挙げられる。特に、エポキシ基含有シランやアミノ基含有シランを用いると、プレプリグにおける架橋密度が一層向上する。
【0036】
コア層が含むシランカップリング剤の量(単位面積のコア層が含むシランカップリング剤の重量)は、1〜20g/m
2の範囲内が好ましい。この範囲内であることにより、上述したシランカップリング剤による効果が一層顕著になる。
【0037】
コア層には前述と同様の難燃剤を含ませることができる。難燃剤における全窒素含有割合が1〜50重量%のものが好ましい。難燃剤の配合割合は、固形分換算でスラリー全成分中0.1〜15重量%の範囲にする。コア層が含む難燃剤の量(単位面積のコア層が含む難燃剤の重量)は、1〜100g/m
2の範囲内が好ましい。これらの範囲内であることにより、上述した難燃剤による効果が一層顕著になる。
【0038】
繊維質基材にスラリーを含浸する際は、数1で示される算出方法で、500〜1200%の範囲になるように含浸し、乾燥する。1200%以下であることにより、プレプリグからのスラリー固形分の脱落を防ぎ、プレプリグを取り扱い易くなる。500%以上であることにより、プレプリグの層間剥離が生じにくくなる。
【0039】
粘着剤層は粘着剤と離型紙とからなり、粘着剤としては、例えば、アクリル重合体と粘着付与剤とを含有するアクリル系粘着剤や、スチレン-ブタジエンを含有する溶剤ゴム系の粘着剤が挙げられる。ここで、アクリル系粘着剤のアクリル重合体を構成する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。ここに、(メタ)アクリル酸は、メタクリル酸又はアクリル酸を意味する。また、粘着付与剤としては、ロジン系、テルペン系、フェノール系、クマロン系などの粘着付与剤が挙げられる。離型紙にはシリコン離型剤を塗布加工した公知の離型紙が用いられる。粘着剤の厚みは50〜180μmであれば粘着力を発揮する。
【0040】
(磁性層の説明)
本発明に関わる磁性層はストロンチウムフェライト(ストロンチウムと鉄の複合酸化物)を主成分とし、バインダー成分として、例えば、塩素化ポリエチレンを混入し、シート状にした後に磁化することで着磁化して磁性シートとなる。フェライトには異方性と等方性の2種類の粒子が有り、前者は六方晶の板状で一方向にのみ磁化され、後者は球状に近い形でどの方向からも等しく磁化される性質を有している。本発明では異方性磁性シート或いは等方性磁性シートが用いられる。前者は一方向にだけ磁力を発生させるので、その分強力な吸着力を発揮し、後者は全ての方向に同じ磁力を発するため吸着力は弱くなる。異方性の優れる事は同じ厚みでも実施例1と実施例3、実施例2と実施例4との比較よりも明らかである。磁性シートの厚みは0.32〜3.08mmの範囲が好ましい。この範囲であれば吸着力が優れ、重量も軽く取り扱いやすいものとなる。
【0041】
着磁化には、シートの片面のみにN極とS極を交互に着磁してあり、着磁してある側の面しか吸着しない片面多極着磁タイプ、シートの両面にN極とS極を交互に着磁してあり、両面とも吸着させることができる両面多極着磁タイプ、シートの片面全面にN極を反対側全面にS極を着磁してあり、磁力が巾方向に出る両面着磁タイプが有り、本発明では片面多極着磁タイプが好適に用いられる。
【0042】
本発明の磁性層を有する化粧板は、化粧層と、混抄紙層と、必要に応じてコア層としてのガラス繊維布基材プリプレグを積層して、平板プレス、連続プレス等のプレス機で熱圧成形して化粧板を得た後、コア層或いは混抄紙層の外側には、粘着剤層を圧着、ラミネートし、磁性層を粘着加工することにより得ることができる。
【0043】
化粧板層の積層構造を下から順に、(B)混抄紙層、(A)化粧層、(B)混抄紙層、(C)コア層、(A)化粧層でも良いが、化粧板層の積層構造を下から順に、(C)コア層、(B)混抄紙層、(A)化粧層とすることにより(C)コア層の地合いが化粧板の表面に現れにくい、すなわち平滑性に優れるという利点がある。また、化粧板層の積層構造が下から順に、(B)混抄紙層、(C)コア層、(B)混抄紙層、(A)化粧層とすることにより厚みが厚くなる分曲げ加工性がやや劣るもののハンドリング性が向上し、取扱時に破損しにくくなる。
【0044】
化粧板層の厚みは0.43〜0.69mmであることが好ましい。この範囲内である場合、磁性層を有する化粧板のカールを一層抑制することができる。特に磁性層を有する化粧板の厚みがこの範囲である場合、常温での曲げ加工性にも優れる。
以下、本発明について実施例、比較例を挙げて詳細に説明する。
【実施例1】
【0045】
(A)化粧層(メラミン樹脂含浸紙)
坪量100g/m
2の木目柄の印刷を施した化粧紙にメラミン−ホルムアルデヒド樹脂を主成分とする樹脂液を数1で定義される算出方法で含浸率が130%となるように含浸し、乾燥してメラミン樹脂含浸紙紙を製造した。
【0046】
(B)混抄紙層
180g/m
2の珪酸マグネシウム混抄紙(商品名:GP−18、タイガレックス株式会社製、含水珪酸マグネシウム(セピオライト)80重量%、パルプ10重量%、ガラス繊維5重量%、及び有機バインダー5重量%)を用いて、難燃剤としてリン酸グアニジン(アピノン307、三和ケミカル株式会社製、全窒素含有量31%)を、数1で定義される算出方法で含浸率が20%(単位面積当たり36g/m
2)となるように含浸し、乾燥して、リン酸グアニジン含浸混抄紙を製造した。
【0047】
(C)コア層
ガラス繊維布基材プリプレグの製造(重量部は固形分換算値である)
バインダーとして、ガラス転移温度(Tg)が60℃で、2−エチルヘキシルアクリレートとメチルメタアクリレートを主モノマーとする平均粒子径が200nmのアクリル樹脂エマルジョン(品番RAX−208、アイカ工業株式会社製)を32重量部、
吸熱性金属水酸化物として、平均粒子径8μmの水酸化アルミニウムを300重量部、
シランカップリング剤として、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを2.7重量部、
難燃剤として、リン酸グアニジン(アピノン303、三和ケミカル株式会社製、全窒素含有量39%)を29重量部配合し、水を加えてスラリーを得た後、繊維質基材として、40g/m
2のガラス繊維不織布を用いて数1で定義される算出方法で含浸率が850%となるように含浸し、乾燥してガラス繊維布基材プリプレグを製造した。
【0048】
下から順に、(C)コア層としてのガラス繊維布基材プリプレグを1枚、(B)混抄紙層としてのリン酸グアニジン含浸混抄紙を1枚、(A)化粧層としてのメラミン樹脂含浸化粧紙を1枚積層して、平板プレス機で、温度132℃、圧力70kgf/cm
2、時間64分で熱圧成形して厚み0.48mmの化粧板を得た。
【0049】
シリコーン離型紙の上にアクリル樹脂を主成分とするアクリル系粘着剤が塗布された厚み50μmの粘着シート(日栄化工株式会社製)を準備した。化粧板のコア層側(裏面)に粘着シートを貼着して化粧シートを得た。
【0050】
次いで、化粧シートの裏面側の離型紙を剥がして、磁性シートとしてストロンチウムフェライトを主成分とする厚み0.4mmの異方性磁性シート(ニチレイマグネット株式会社製、吸着力25gf/cm
2以上、2.45kPa以上、磁束密度300Gauss以上)の片面多極着磁タイプを粘着加工して磁性層を有する化粧板を得た。
尚、吸着力はヤマト上皿自動はかり 普及型 SD−800gによる測定値で、磁束密度はKENETEC GAUSS METER TM701による測定値である。
【実施例2】
【0051】
実施例1において、磁性シートとしてストロンチウムフェライトを主成分とする厚み0.6mmの異方性磁性シート(ニチレイマグネット株式会社製、吸着力40gf/cm
2以上、3.92kPa以上、磁束密度360Gauss以上)の片面多極着磁タイプを粘着加工して磁性層を有する化粧板を得た。
【実施例3】
【0052】
実施例1において、磁性シートとしてストロンチウムフェライトを主成分とする厚み0.4mmの等方性磁性シート(ニチレイマグネット株式会社製、吸着力20gf/cm
2以上、1.96kPa以上、磁束密度250Gauss以上)の片面多極着磁タイプを粘着加工して磁性層を有する化粧板を得た。
【実施例4】
【0053】
実施例1において、磁性シートとしてストロンチウムフェライトを主成分とする厚み0.6mmの等方性磁性シート(ニチレイマグネット株式会社製、吸着力30gf/cm
2以上、2.94kPa以上、磁束密度310Gauss以上)の片面多極着磁タイプを粘着加工して磁性層を有する化粧板を得た。
【実施例5】
【0054】
実施例1において、リン酸グアニジンの代わりにビニルエステル樹脂を用いた以外は同様に実施した。
【0055】
比較例1
実施例1において、混抄紙層の繊維質基材として180g/m
2の珪酸マグネシウム混抄紙の代わりに110g/m
2の水酸化アルミニウム混抄紙(商品名:サンウォール、三善製紙社製、水酸化アルミニウム混抄割合69重量%)を用い、リン酸グアニジンの代わりにビニルエステル樹脂を用いた以外は同様に実施した。
【0056】
比較例2
実施例1において、混抄紙層に難燃剤のリン酸グアニジンを含浸しなかった以外は同様に実施したが、熱圧成形後に手で容易に剥離して化粧板が得られなかった。
【0057】
比較例3
実施例1において、180g/m
2の含水珪酸マグネシウム混抄紙の代わりに110g/m
2の水酸化アルミニウム混抄紙(商品名:サンウォール、三善製紙社製、水酸化アルミニウム混抄割合69重量%)を用いた以外は同様に実施した。
【0058】
比較例4
(D)ガラスクロス基材プリプレグの製造
115g/m
2のガラスクロス(倉敷紡績株式会社製)にバインダーとしてガラス転移温度(Tg)が60℃で、2−エチルヘキシルアクリレートとメチルメタアクリレートを主モノマーとする平均粒子径が200nmのアクリル樹脂エマルジョン(品番RAX−208、アイカ工業株式会社製)を数1で定義される算出方法で含浸率が30%となるよう含浸し、乾燥してガラスクロス基材プリプレグを製造した。
下から順に(D)ガラスクロス基材プリプレグを1枚と、実施例1で用いた(A)化粧層としてのメラミン樹脂含浸化粧紙を1枚積層した以外は同様に実施した
【0059】
混抄紙層の内容を表1に示す。
【表1】
【0060】
コア層のスラリー組成を表2に示す。
【表2】
【0061】
コア層中の各成分の含有量[g/m
2]を表3に示す。
【表3】
【0062】
粘着剤層と磁性層の内容を表4に示す。
【表4】
【0063】
化粧板の層構成を表5に示す。尚、表5中の水アルバランス紙とは水酸化アルミニウム混抄紙をいう。
【表5】
【0064】
化粧板、粘着剤付き化粧シートの評価結果を表6に示す。
【表6】
【0065】
磁性層を有する化粧板の評価の評価結果を表7に示す。
【表7】
【0066】
実施例4,5及び比較例4の化粧板の評価結果を表8に示す。
【表8】
【0067】
評価方法は以下の通りとした。
(1)化粧板の層間強度
熱圧成形後の化粧板の層間剥離の有無を確認し、熱圧成形後の層間剥離なしを○とした。耐煮沸性試験(JIS K 6902:2007「熱硬化性樹脂高圧化粧板試験方法」)を行った。耐煮沸性試験で異常なきを○とした。
【0068】
(2)厚み
化粧板の厚みをマイクロメーターで測定した。
【0069】
不燃性
(3)総発熱量
化粧板、粘着剤付き化粧シートに対してISO5660に準拠したコーンカロリーメーターによる20分試験の発熱性試験を行った。
(4)形状保持
ISO5660に準拠したコーンカロリーメーターによる20分試験の発熱性試験・評価方法において総発熱量が8MJ/m
2以下であり、最高発熱速度が10秒以上継続して200kW/m
2を超えず、試験後の試験体において裏面まで貫通する割れ、ひび等がない(形状が保持されている)場合を○、割れ、ひびが有る(形状が保持されていない)場合を×とした。
【0070】
(5)粘着剤付き化粧シートの粘着力
粘着剤付き化粧シートから、300mm×150mmの大きさの断片を切り出した。断片からシリコーン離型紙を剥がし粘着剤層と、厚さ2mmのアルミ板とを貼り合わせた。さらに、それらの上で、重さ2kgのハンドローラーを2往復させた。以上の工程により生じたものを試験体とする。試験体のうち、化粧層側の面を、40mm×40mmの治具に、接着剤(シアノアクリレート)を用いて貼り合わせた。
【0071】
温度23℃、相対湿度50%で1日養生後、建研式接着力試験機(オックスジャッキ株式会社製)を用いて、試験体に対し、アルミ板と粘着剤層とが離れる方向の力を加え、引張り強度を測定した。引張り強度の値を、粘着力の測定値とした。
【0072】
(6)防炎性能試験(表面および裏面)
消防法施行規則第4条の3第3項から第7項までを準拠した45°メッケルバーナー法による試験方法にて、着炎後バーナーを取り去ってから炎を上げて燃える状態がやむまでの経過時間(残炎時間)を測定した。着炎後バーナーを取り去ってから炎を上げずに燃える状態がやむまでの経過時間(残じん時間)を測定した。着炎後燃える状態がやむまでの時間内において炭化する面積(炭化面積)を測定した。
【0073】
(7)吸着力
鋼板下地に対し40mm角の磁性層を有する化粧板を貼りA4サイズの普通紙を留めることが出来る枚数を数えた。
比較例4では、化粧板自体のカールが激しく、化粧層側にマグネットが引っ張られたため、マグネットにて普通紙を留めておく吸着力が低下した。
【0074】
(8)外観(平滑性および透光性)
化粧板を目視により観察した。化粧層におけるクラックやゆず肌、下地の凹凸がなければ平滑性を「○」とし、軽微な凹凸があれば、平滑性を「△」とした。
また、実施例4と比較例4の化粧板の裏面に金属製直尺を宛がい、蛍光灯の光を背面より照射し、その状態で化粧板を撮影した。実施例4の化粧板の写真を
図4に示し、比較例4の化粧板の写真を
図5に示す。
図5では金属製直尺が透けて見えるが
図4では透けて見えなかった。すなわち、実施例4の化粧板の表面は隠蔽性が高いため、下地の色を拾わなかった。一方、比較例4の化粧板は隠蔽性が低いため、ガラスクロスの凹凸や下地の色を拾っていた。
【0075】
(9)化粧板の反りの評価
化粧板から、50mm×300mmのサンプルを切り出した。化粧板の繊維方向は、このサンプルの短手方向と平行である。このサンプルを、室温40℃、湿度30%の環境で24時間養生した。その後、サンプルを水平面上に置き、サンプルの長手方向における一端を水平面に押しつけた。そして、サンプルの長手方向における反対側の端部と、水平面との距離を測定した。この距離を、反り高さとする。反り高さは、サンプルのカールの大きさを反映している。
【0076】
(10)寸法変化率
JIS K 6902:2007「熱硬化性樹脂高圧化粧板試験方法」の寸法安定性試験に基づき測定した。
【符号の説明】
【0077】
1 化粧層
2 混抄紙層
3 コア層
5 粘着剤層
6 化粧板層
7 粘着剤付き化粧シート
8 異方性磁性層
9 等方性磁性層
21 磁性層を有する化粧板
22 磁性層を有する化粧板