(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の通信端末から前記データ処理装置までの通信距離は、前記複数の通信端末から前記予め定められた宛先までの通信距離よりも短い、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
前記送信先制御部は、前記複数の通信端末に、前記撮影場所に対応する前記データ処理装置を示す送信先情報を送信することにより、前記複数の通信端末のそれぞれから送信される複数の映像データの送信先が前記撮影場所に対応する前記データ処理装置となるように制御する、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
前記送信先制御部は、前記複数の通信端末と、前記撮影場所に対応する前記データ処理装置との間でVPNを構築することにより、前記複数の通信端末のそれぞれから送信される複数の映像データの送信先が前記撮影場所に対応する前記データ処理装置となるように制御する、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
前記第1の映像編集ソフトは、予め設定された第1の条件に従って前記複数の映像データを編集し、前記第2の映像編集ソフトは、前記第1の条件とは異なる第2の条件に従って前記複数の映像データを編集する、請求項10に記載のシステム。
前記送信先制御部は、前記複数の通信端末に、前記撮影場所に対応するデータセンタを示す送信先情報を送信することにより、前記複数の通信端末のそれぞれから送信される複数の映像データの送信先が前記撮影場所に対応する前記データセンタとなるように制御する、請求項12から14のいずれか一項に記載の管理装置。
前記送信先制御部は、前記複数の通信端末と、前記撮影場所に対応する前記データセンタとの間でVPNを構築することにより、前記複数の通信端末のそれぞれから送信される複数の映像データの送信先が前記撮影場所に対応する前記データセンタとなるように制御する、請求項12から14のいずれか一項に記載の管理装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0013】
図1は、システム10の一例を概略的に示す。
図2は、データセンタ200の配置の一例を概略的に示す。システム10は、管理装置100と、複数のデータセンタ200のそれぞれに設置された複数のデータ処理装置210とを備える。
【0014】
複数のデータセンタ200は、互いに所在地が異なる。複数のデータセンタ200は、国内の各地に配置されてよい。また、複数のデータセンタ200は、一つの地域内の各地に配置されてもよい。例えば日本の場合、複数のデータセンタ200は、都道府県及び市区町村等の地域単位で配置されてよい。
図2は、複数のデータセンタ200が日本国内の各地に配置されている場合を例示している。データセンタ200の数は、任意の数であってよい。
【0015】
システム10を提供するシステム提供者は、例えば、自らが所有する複数のデータセンタ200を用いる。また、システム提供者は、他社が所有する複数のデータセンタ200を用いてもよい。この場合、システム提供者は、他社のデータセンタ200に自らが所有するデータ処理装置210を設置してよく、また、他社のデータセンタ200に設置されている他社のデータ処理装置210を用いてもよい。システム提供者は、自らが所有する少なくとも1つのデータセンタ200と、他社が所有する少なくとも1つのデータセンタ200とを用いてもよい。
【0016】
システム提供者は、システム10によって、撮影場所30においてカメラ310によって撮影された映像データを管理する管理サービスを提供する。撮影場所30は、例えば、スタジアム及びホール等のイベントの開催場所であってよい。なお、撮影場所30は、映像データの撮影が行われる場所であればどのような場所であってもよい。
【0017】
本実施形態に係る管理装置100は、撮影場所30においてカメラ310によって撮影された映像データの送信先が、撮影場所30に対応するデータセンタ200に設置されたデータ処理装置210(撮影場所30に対応するデータ処理装置210と記載する場合がある。)となるように制御する。
【0018】
撮影場所30に対応するデータセンタ200とは、例えば、複数のデータセンタ200のうち、撮影場所30に最も近いデータセンタ200であってよい。また、撮影場所30に対応するデータセンタ200とは、撮影場所30を起点とする予め定められた範囲内に位置するデータセンタ200であってもよい。予め定められた範囲内に複数のデータセンタ200が存在する場合、撮影場所30に対応するデータセンタ200は、その複数のデータセンタ200のうちのいずれであってもよい。
【0019】
また、撮影場所30に対応するデータセンタ200とは、システム提供者が、撮影場所30において撮影された映像データを送信する送信先として適していると判断して設定したデータセンタ200であってもよい。また、撮影場所30に対応するデータセンタ200とは、管理サービスを享受するサービス享受者が、撮影場所30において撮影された映像データを送信する送信先として適していると判断して設定したデータセンタ200であってもよい。サービス享受者は、撮影場所30で撮影された映像データを放送する者であってよく、例えば、放送事業者である。なお、これに限らず、サービス享受者は任意の者であってもよい。
【0020】
撮影場所30に対応するデータ処理装置210は、撮影場所30に対応するデータセンタ200に設置されているデータ処理装置210であってよい。
【0021】
カメラ310によって撮影された映像データは、通信端末300によって送信され得る。通信端末300は、カメラ310に結合されてよく、結合部を介してカメラ310から映像データを取得してよい。また、通信端末300は、カメラ310と有線接続されてよく、有線接続を介してカメラ310から映像データを受信してよい。当該有線接続の例としては、USBケーブル及び各種AVケーブル等が挙げられる。また、通信端末300は、カメラ310と無線接続されてよく、無線接続を介してカメラ310から映像データを取得してよい。当該無線接続の例としては、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Z−Wave(登録商標)等の近距離無線通信が挙げられる。通信端末300とカメラ310とは、一体であってもよい。
【0022】
カメラ310によって撮影された映像データは、カメラ310によって圧縮されて、通信端末300に送信されてよい。また、カメラ310によって撮影された映像データは、カメラ310とは別体のコーデック機器によって圧縮されて、通信端末300に送信されてもよい。また、カメラ310によって撮影された映像データは、通信端末300によって圧縮されてもよい。
【0023】
管理装置100は、例えば、複数の通信端末300に、撮影場所30に対応するデータ処理装置210を示す送信先情報を設定することにより、複数の通信端末300のそれぞれから送信される複数の映像データの送信先が撮影場所30に対応するデータ処理装置210となるように制御する。送信先情報は、通信においてデータ処理装置210を識別可能な情報であってよく、例えば、IPアドレス等である。管理装置100は、例えば、ネットワーク20を介して、送信先情報を通信端末300に設定する。
【0024】
ネットワーク20は、例えば、3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、及び5G(5th Generation)等の移動体通信網を含む。また、ネットワーク20は、インターネットを含んでよい。また、ネットワーク20は、公衆無線LAN(Local Area Network)を含んでよい。また、ネットワーク20は、いわゆる専用網を含んでよい。
【0025】
複数の通信端末300は、ネットワーク20を介して、映像データをデータ処理装置210に対して送信する。ここでは、複数の通信端末300が、5G(5th Generation)の基地局40を介して、映像データをデータ処理装置210に対して送信する例を主に挙げて説明するが、これに限らず、複数の通信端末300は、3Gの基地局及びLTE(Long Term Evolution)の基地局等を介して、映像データをデータ処理装置210に送信してもよい。また、複数の通信端末300は、WiFi(登録商標)(Wireless Fidelity)のアクセスポイントを介して、映像データをデータ処理装置210に送信してもよい。
【0026】
複数の通信端末300のそれぞれから送信された複数の映像データを受信したデータ処理装置210は、複数の映像データを編集して編集済映像データを生成する。データ処理装置210は、複数の映像データに対して、映像の選択、切り出し、結合、拡大、縮小、テロップ等の挿入、及び音声編集等の公知の様々な編集を実行可能であってよい。複数の映像データが、例えば、サッカー及び野球等のスポーツの試合の映像データである場合、編集済映像データは、時間の流れに沿って複数の映像データが組み合わされた映像データであり得る。
【0027】
データ処理装置210は、映像を編集する映像編集者の指示に従って複数の映像データを編集して、編集済映像データを生成してよい。また、データ処理装置210は、複数の映像データを自動的に編集して編集済映像データを生成してもよい。
【0028】
ネットワーク20が5Gに準拠する場合、データ処理装置210は、いわゆるMEC(Mobile Edge Computing)の機能を利用してもよい。ここでMECとは、コアノードを基地局の近辺に設置し、データ処理を基地局の近辺のデータセンタで実行することである。従って、データセンタ200は5GのMECを利用したものであってもよい。
【0029】
データ処理装置210は、生成した編集済映像データを予め定められた宛先に送信してよい。予め定められた宛先は、例えば、システム提供者等によって設定される。例えば、宛先として、放送局50が設定される。この場合、データ処理装置210は、編集済映像データを放送局50に送信する。また例えば、宛先として、放送局50の近辺に位置し、複数のデータ処理装置210をとりまとめる中央データ処理装置が設定されてもよい。この場合、データ処理装置210は、編集済映像データを中央データ処理装置に送信する。中央データ処理装置は、受信した編集済映像データを放送局50に送信する。
【0030】
撮影場所30に対応するデータ処理装置210は、放送局50よりも撮影場所30に近いので、通信端末300からデータ処理装置210までの通信距離は、通信端末300から放送局50までの通信距離よりも短い。また、複数の映像データと、当該複数の映像データから生成された編集済映像データとは、データ量が異なり、前者に対して後者の方が、データ量が少ない。したがって、本実施形態に係るシステム10によれば、複数の通信端末300のそれぞれが放送局50に対して映像データを送信し、放送局50において編集済映像データを生成する場合と比較して、全体の通信量を低減することができ、通信コストを低減することができる。
【0031】
なお、従来このような映像の中継は、移動中継車によって実現されていた。従来の移動中継車は、撮影場所30の近くまで移動し、撮影場所30に位置する複数のカメラから映像を受信して、映像を編集し、放送局50に送信していた。このような従来の仕組みに対して、本実施形態に係るシステム10によれば、撮影場所30がどのような場所であっても、その撮影場所30に対応するデータ処理装置210を用いることによって、上述したような効率的な映像の管理を実現でき、移動中継車を現地まで移動させる手間及びコスト等を無くすことができる。また、移動中継車を用いる場合、撮影場所30に位置する複数のカメラと移動中継車とを接続する同軸ケーブル及び光ファイバ等の回線を準備する必要があったが、本実施形態に係るシステム10によれば、通信端末300及び基地局40によって映像データを送信することができるので、このような回線の準備を不要とすることができる。
【0032】
また、従来からクラウド型の映像編集ソフトが知られている。クラウド型の映像編集ソフトとは、インターネット上のサーバに設置された映像編集ソフトであり、利用者はハードやソフトを購入することなく、使用時間などに応じて従量課金を支払うことで使用することができる。クラウド型の映像編集ソフトを用いれば、移動中継車を用いなくても、複数のカメラ310によって撮影された映像データをインターネット上のクラウド型の映像編集ソフトに送信して、クラウド型の映像編集ソフトから放送局50に編集済映像データを送信することも可能である。しかし、この場合、複数のカメラ310のそれぞれによって撮影された複数の映像データをインターネット上のクラウド型の映像編集ソフトに送信する必要がある。インターネット上のサーバは必ずしも撮影場所の近くに設置されているとは限らない。仮にインターネット上のサーバが国外や国内の遠隔地に設置されている場合には、複数の映像データを遠隔地まで送信する必要がある。それに対して、本実施形態に係るシステム10によれば、複数の映像データが、まず、撮影場所30に対応するデータ処理装置210に送信され、データ処理装置210によって生成された編集済映像データが放送局50に送信されるので、クラウド型の映像編集ソフトを用いる場合と比較して、全体の通信量を低減することができる。
【0033】
システム提供者による映像管理サービスの提供形態として、様々な形態を採用し得る。例えば、システム提供者は、サービス享受者に対して、カメラ310及び通信端末300を貸し出す。また、システム提供者は、カメラ310は貸し出さずに、通信端末300をサービス享受者に対して貸し出してもよい。システム提供者は、管理装置100によって撮影場所30に対応するデータ処理装置210を示す送信先情報を設定した通信端末300をサービス享受者に対して貸し出してよい。また、送信先情報は、カメラ310及び通信端末300をサービス享受者に貸し出した後に設定されてもよい。例えば、管理装置100は、サービス享受者に貸し出された後に、ネットワーク20を介して、撮影場所30に対応するデータ処理装置210を示す送信先情報を通信端末300に送信することによって、当該送信先情報を通信端末300に設定する。
【0034】
また、システム提供者は、通信端末300が移動体通信端末である場合に、SIMカードのみをサービス享受者に対して貸し出してもよい。この場合、システム提供者は、自ら用意した通信端末300に、システム提供者から貸し出されたSIMカードを挿入してよい。SIMカードには、撮影場所30に対応するデータ処理装置210を示す送信先情報が設定されていてよい。また、当該送信先情報は、通信端末300にSIMカードが挿入された後に、管理装置100によって、ネットワーク20を介して通信端末300に送信されてもよい。
【0035】
システム提供者は、さらにコーデック機器をサービス享受者に貸し出してもよい。サービス享受者は、自らが用意したコーデック機器を用いてもよい。また、カメラ310及び通信端末300の少なくともいずれかがコーデックを有してもよい。
【0036】
図3は、システム10による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、撮影場所30に位置する複数の通信端末300に対して、管理装置100が送信先を遠隔で設定する場合の処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、サービス享受者からシステム提供者に対して、撮影場所30が既に通知されているものとして説明する。
【0037】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102では、管理装置100が、撮影場所30に対応するデータ処理装置210を選択する。S104では、撮影場所30に位置する複数の通信端末300が、管理装置100に対して、映像管理サービスを要求するサービス要求を送信する。S106では、管理装置100が、S102において選択したデータ処理装置210を示す送信先情報を複数の通信端末300に送信することによって、送信先を設定する。
【0038】
S108では、複数の通信端末300のそれぞれが、カメラ310によって撮影された映像データを、S106において設定された送信先であるデータ処理装置210に対して送信する。S110では、データ処理装置210が、S108において受信した複数の映像データを編集して、編集済映像データを生成する。S112では、データ処理装置210が、S110において生成した編集済映像データを放送局50に送信する。
【0039】
映像が生中継である場合、通信端末300からデータ処理装置210に対する映像データの送信、データ処理装置210による編集済映像データの生成及び放送局50への送信は適宜実行されてよい。映像が生中継でない場合、例えば、通信端末300からデータ処理装置210に対する映像データの送信は、カメラ310による撮影が終了した後に実行されてよい。
【0040】
なお、
図3では、管理装置100が、撮影場所30に対応するデータ処理装置210を示す送信先情報を通信端末300に送信することによって、通信端末300による映像データの送信先が、撮影場所30に対応するデータ処理装置210となるように制御したが、これに限らない。管理装置100は、例えば、複数の通信端末300と、撮影場所30に対応するデータ処理装置210との間でVPN(Virtual Private Network)を構築することによって、通信端末300による映像データの送信先が、撮影場所30に対応するデータ処理装置210となるように制御してもよい。例えば、S106において、管理装置100は、S104でサービス要求を送信した複数の通信端末300と、S102において選択したデータ処理装置210との間でVPNを構築し、当該VPNにおいてデータ処理装置210を識別可能な識別情報を、複数の通信端末300に設定する。
【0041】
図4は、システム10による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、管理装置100が、移動体通信加入者の情報を管理する加入者情報管理装置60に格納されている通信端末300に対する情報を変更することにより、通信端末300から送信される映像データの送信先を設定する場合の処理の流れの一例を概略的に示す。加入者情報管理装置60は、例えば、いわゆるHLR(Home Location Register)であってよい。
図3と同様、サービス享受者からシステム提供者に対して、撮影場所30が既に通知されているものとして説明する。
【0042】
S202では、管理装置100が、撮影場所30に対応するデータ処理装置210を選択する。S204では、管理装置100が、加入者情報管理装置60によって管理されている複数の通信端末300のそれぞれに対応する情報を変更することによって、複数の通信端末300の映像データの送信先が、S202において選択したデータ処理装置210となるように設定する。
【0043】
通信端末300がシステム提供者からサービス享受者に貸し出された場合、管理装置100は、貸し出された通信端末300の端末識別情報を記録しておき、加入者情報管理装置60によって管理されている当該端末識別情報に対応する情報を変更する。サービス享受者の通信端末300が用いられる場合、例えば、サービス享受者は、予め、通信端末300の端末識別情報を管理装置100に登録する。管理装置100は、加入者情報管理装置60によって管理されている、登録された端末識別情報に対応する情報を変更する。
【0044】
S206では、複数の通信端末300が、位置登録を行う。複数の通信端末300のそれぞれは、位置登録要求を基地局40に送信する。位置登録要求を受信した基地局40は、加入者情報管理装置60に、複数の通信端末300の位置登録を行う。S208では、加入者情報管理装置60によって、複数の通信端末300のそれぞれに対応付けて管理されている端末情報が、複数の通信端末300のそれぞれに送信される。複数の通信端末300のそれぞれは、当該端末情報によって、映像データの送信先であるデータ処理装置210を特定する。
【0045】
S210では、複数の通信端末300のそれぞれが、カメラ310によって撮影された映像データを、S208において特定した送信先であるデータ処理装置210に対して送信する。S212では、データ処理装置210が、S210において受信した複数の映像データを編集して、編集済映像データを生成する。S214では、データ処理装置210が、S212において生成した編集済映像データを放送局50に送信する。
【0046】
図5は、管理装置100の機能構成の一例を概略的に示す。管理装置100は、格納部110、選択部120、位置情報取得部122、撮影場所受付部124、及び送信先制御部130を備える。なお、管理装置100がこれらのすべての構成を備えることは必須とは限らない。
【0047】
格納部110は、各種情報を格納する。格納部110は、複数のデータセンタ200のそれぞれの位置情報を格納してよい。格納部110は、複数のデータ処理装置210のそれぞれの位置情報を格納してよい。データ処理装置210の位置情報は、当該データ処理装置210が設置されているデータセンタ200の位置情報と同一であってもよい。
【0048】
格納部110は、サービス享受者に貸し出された通信端末300の端末識別情報を格納してよい。また、格納部110は、サービス享受者によって登録された通信端末300の端末識別情報を格納してよい。また、格納部110は、サービス享受者に貸し出されたSIMカードに格納されている端末識別情報を格納してよい。
【0049】
選択部120は、複数のデータ処理装置210から、撮影場所30に対応するデータ処理装置210を選択する。選択部120は、例えば、システム提供者によって指定されたデータ処理装置210を選択する。選択部120は、サービス享受者によって指定されたデータ処理装置210を選択してもよい。
【0050】
位置情報取得部122は、撮影場所30の位置情報を取得する。位置情報取得部122は、例えば、システム提供者によって入力された位置情報を取得する。位置情報取得部122は、サービス享受者によって入力された位置情報を取得してもよい。
【0051】
選択部120は、位置情報取得部122が取得した撮影場所30の位置情報に基づいて、複数のデータ処理装置210から、撮影場所30に対応するデータ処理装置210を選択してもよい。例えば、選択部120は、格納部110に格納されている複数のデータ処理装置210のそれぞれの位置情報と、位置情報取得部122が取得した撮影場所30の位置情報とに基づいて、撮影場所30に対応するデータ処理装置210を選択する。
【0052】
選択部120は、例えば、複数のデータ処理装置210のうち、撮影場所30に最も近いデータ処理装置210を選択する。また、選択部120は、複数のデータ処理装置210のうち、撮影場所30を起点とする予め定められた範囲内に位置するデータ処理装置210を選択してもよい。予め定められた範囲内に複数のデータ処理装置210が存在する場合、選択部120は、その複数のデータ処理装置210のうちのいずれかを選択してよい。
【0053】
撮影場所受付部124は、撮影場所30の指定を受け付ける。撮影場所受付部124は、例えば、システム提供者からの撮影場所30の指定を受け付ける。撮影場所受付部124は、サービス享受者からの撮影場所30の指定を受け付けてもよい。撮影場所受付部124は、例えば、撮影場所の名称の指定を受け付ける。また、撮影場所受付部124は、例えば、地図上に複数の撮影場所の候補を配置した表示データを表示して、当該表示データに対するポインティング入力を受け付けることによって、撮影場所30の指定を受け付ける。
【0054】
撮影場所受付部124が撮影場所30の指定を受け付けた場合、位置情報取得部122は、撮影場所受付部124が指定を受け付けた撮影場所30の位置情報を取得してよい。位置情報取得部122は、例えば、複数の撮影場所30のそれぞれの位置情報が登録されている登録情報を参照することにより、撮影場所受付部124が指定を受け付けた撮影場所30の位置情報を取得してよい。
【0055】
送信先制御部130は、撮影場所30に位置する複数の通信端末300のそれぞれから送信される撮影場所30において撮影された複数の撮影データの送信先が、選択部120によって選択されたデータ処理装置210となるように制御する。送信先制御部130は、任意の手法によって、このような制御を行ってよい。
【0056】
例えば、送信先制御部130は、複数の通信端末300のそれぞれに対して、選択部120によって選択されたデータ処理装置210を示す送信先情報を設定する。また、例えば、送信先制御部130は、複数の通信端末300と、選択部120によって選択されたデータ処理装置210との間でVPNを構築する。送信先制御部130は、構築したVPN上でデータ処理装置210を識別可能な識別情報を複数の通信端末300に通知することによって、複数の通信端末300の映像データの送信先が、当該データ処理装置210となるように制御してよい。
【0057】
また、例えば、送信先制御部130は、加入者情報管理装置60によって管理されている、複数の通信端末300のそれぞれに対応する情報を変更する。送信先制御部130は、例えば、複数の通信端末300のそれぞれに対応する情報に、映像データの送信先を、選択部120によって選択されたデータ処理装置210とする情報を追加する。
【0058】
送信先制御部130は、例えば、第1の撮影場所30に対応するデータ処理装置210が選択部120によって選択された場合、複数の通信端末300のそれぞれに対応する情報に、映像データの送信先を、第1の撮影場所30に対応するデータ処理装置210とする情報を追加する。そして、その後に、例えば、第2の撮影場所30に対応するデータ処理装置210が選択部120によって選択された場合、送信先制御部130は、映像データの送信先を、第1の撮影場所30から、第2の撮影場所30に変更すべく、情報を変更する。これにより、例えば、サービス享受者が、九州の撮影場所30において映像管理サービスを享受した後、北海道の撮影場所30において映像管理サービスの享受を希望する場合に、加入者情報管理装置60によって管理されている情報を変更することによって、容易にサービス享受者が望むサービスを提供することができる。
【0059】
図6は、データ処理装置210の機能構成の一例を概略的に示す。データ処理装置210は、データ受信部212、データ編集部220、及びデータ送信部230を備える。データ受信部212は、複数の通信端末300のそれぞれによって送信された複数の映像データを受信する。
【0060】
データ編集部220は、データ受信部212が受信した複数の映像データを編集して、編集済映像データを生成する。データ編集部220は、映像編集者の指示に従って複数の映像データを編集して編集済映像データを生成してよい。また、データ編集部220は、複数の映像データを自動的に編集して編集済映像データを生成してもよい。データ編集部220は、例えば、複数の映像データから編集済映像データを生成する映像編集AIを用いて、編集済映像データを生成してよい。
【0061】
データ編集部220は、複数の映像編集ソフトを有してよい。
図6では、データ編集部220が、2つの映像編集ソフト222、映像編集ソフト224を有する場合を例示している。映像編集ソフト222及び映像編集ソフト224は、それぞれ異なる映像編集者の指示に従って編集済映像データを生成してよい。例えば、映像編集ソフト222は、データ受信部212が受信した複数の映像データを第1の映像編集者の指示に従って編集して、編集済映像データを生成し、映像編集ソフト224は、データ受信部212が受信した複数の映像データを第1の映像編集者とは異なる第2の映像編集者の指示に従って編集して、編集済映像データを生成する。これにより、同じ映像ソースを用いて、複数の映像編集者が同時にそれぞれの嗜好に合わせた映像編集を行うことができる。
【0062】
また、映像編集ソフト222及び映像編集ソフト224は、それぞれ自動的に編集済映像データを生成してもよい。例えば、映像編集ソフト222は、データ受信部212が受信した複数の映像データを、予め設定された第1の条件に従って編集して編集済映像データを生成し、映像編集ソフト224は、データ受信部212が受信した複数の映像データを、第1の条件とは異なる第2の条件に従って編集して編集済映像データを生成する。
【0063】
第1の条件及び第2の条件は、任意に設定されてよい。例えば、映像がサッカー及び野球等のスポーツの試合の映像である場合、第1の条件は、対戦する一方のチームの映像を優先的に使用することであり、第2の条件は、対戦する他方のチームの映像を優先的に使用することであってよい。また、第1の条件は、第1の選手の映像を優先的に使用することであり、第2の条件は、第1の選手とは異なる第2の選手の映像を優先的に使用することであってよい。
【0064】
なお、映像編集ソフト222及び映像編集ソフト224は、互いに異なる映像編集AIを用いて、編集済映像データを生成してもよい。例えば、映像編集ソフト222は、データ受信部212が受信した複数の映像データを、第1の映像編集AIを用いて編集することによって編集済映像データを生成し、映像編集ソフト224は、データ受信部212が受信した複数の映像データを、第1の映像編集AIとは異なる第2の映像編集AIを用いて編集することによって編集済映像データを生成する。
【0065】
従来の移動中継車では、複数の映像から一つの映像が生成されて、放送局50に送信されていたが、本実施形態に係るデータ処理装置210によれば、複数の嗜好のそれぞれに合った編集済映像データを生成することができる。
【0066】
データ送信部230は、データ編集部220によって生成された編集済映像データを予め定められた宛先に送信する。データ送信部230は、例えば、映像編集ソフト222及び映像編集ソフト224のそれぞれによって編集済映像データが生成された場合、映像編集ソフト222及び映像編集ソフト224によって生成された2つの編集済映像データを、同一の宛先に送信してよい。また、データ送信部230は、映像編集ソフト222及び映像編集ソフト224によって生成された2つの編集済映像データを、異なる宛先に送信してもよい。
【0067】
図7は、管理装置100又はデータ処理装置210として機能するコンピュータ1000の一例を概略的に示す。本実施形態に係るコンピュータ1000は、ホストコントローラ1092により相互に接続されるCPU1010、RAM1030、及びグラフィックコントローラ1085を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ1094によりホストコントローラ1092に接続されるROM1020、通信I/F1040、ハードディスクドライブ1050、DVDドライブ1070及び入出力チップ1080を有する入出力部を備える。
【0068】
CPU1010は、ROM1020及びRAM1030に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィックコントローラ1085は、CPU1010などがRAM1030内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、ディスプレイ1090上に表示させる。これに代えて、グラフィックコントローラ1085は、CPU1010などが生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0069】
通信I/F1040は、有線又は無線によりネットワークを介して他の装置と通信する。また、通信I/F1040は、通信を行うハードウエアとして機能する。ハードディスクドライブ1050は、CPU1010が使用するプログラム及びデータを格納する。DVDドライブ1070は、DVD−ROM1072からプログラム又はデータを読み取り、RAM1030を介してハードディスクドライブ1050に提供する。
【0070】
ROM1020は、コンピュータ1000が起動時に実行するブート・プログラム及びコンピュータ1000のハードウエアに依存するプログラムなどを格納する。入出力チップ1080は、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポートなどを介して各種の入出力装置を入出力コントローラ1094へと接続する。
【0071】
RAM1030を介してハードディスクドライブ1050に提供されるプログラムは、DVD−ROM1072、又はICカードなどの記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM1030を介してハードディスクドライブ1050にインストールされ、CPU1010において実行される。
【0072】
コンピュータ1000にインストールされ、コンピュータ1000を管理装置100又はデータ処理装置210として機能させるプログラムは、CPU1010などに働きかけて、コンピュータ1000を、管理装置100又はデータ処理装置210の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1000に読込まれることにより、ソフトウエアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段である格納部110、選択部120、位置情報取得部122、撮影場所受付部124、及び送信先制御部130として機能する。また、これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1000に読込まれることにより、ソフトウエアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段であるデータ受信部212、データ編集部220、及びデータ送信部230として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の管理装置100又はデータ処理装置210が構築される。
【0073】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0074】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。