(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ヒドロフルオロアルカンが、1,1,1,2−テトラフルオロエタン及び/又は1,1−ジフルオロエタンを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬質表面処理用組成物。
前記高分子アルキレン酸化物ブロック共重合体が、エチレン酸化物−プロピレン酸化物ブロック共重合体を含む、請求項2〜8のいずれか1項に記載の硬質表面処理用組成物。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本出願は、一般に洗浄組成物の分野、特に、便器の内面のような硬質表面の洗浄に特に有用であり得る洗浄組成物に関する。本出願は、典型的には、垂直又は傾斜した硬質表面などの硬質表面への塗布時に自己粘着する洗浄組成物を提供する。組成物は一般にゲルであり、好ましくはエアロゾル形態で塗布され得る。この塗布方法を達成するために、水系組成物は、適切な容器に噴射剤と共に包装され得る。多くの実施形態では、水系組成物及び噴射剤は、散布装置の単一区画内に収容される。噴射剤は、好ましくは水系洗浄組成物中に少なくとも部分的に可溶性である。
【0004】
本発明の水系組成物は、水と、典型的には各々少なくとも1つの親水性基を含む1つ以上の有機分子を含む粘着促進剤とを含む。水系組成物はまた、一般に、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両性及び/又は双性イオン性界面活性剤の群から選択される少なくとも1つの界面活性剤も含み、1種以上の界面活性剤は全部又は一部が粘着促進剤として役立ててもよい。いくつかの実施形態では、水系組成物はまた、10重量%の組成物と脱イオン水との平衡化混合物が少なくとも約10のpHを有するように、十分な量の塩基性剤を含んでもよい。
【0005】
本発明の組成物では、粘着促進剤は、多糖類、親水性合成高分子及び/又は1つ以上の親水性ポリアルコキシ基を含む有機分子を含んでもよい。1つ以上の親水性ポリアルコキシ基を1つ以上含む有機分子の適切な例としては、ポリエチレングリコール、アルコキシル化アルコール、アルコキシル化ポリオール部分エステル及び高分子アルキレン酸化物ブロック共重合体が含まれる。粘着促進剤は、エトキシル化アルコール、エトキシル化ポリオール部分エステル及びエチレン酸化物−プロピレン酸化物ブロック共重合体を含んでもよい。
【0006】
本発明の水系組成物は、好ましくは約50〜80℃、より一般には約55〜70℃のゲル溶融温度を有する。かなり典型的には、本発明の水系組成物は、25℃で少なくとも約150,000mPa・sの粘度を有し、多くの場合25℃で約250,000〜800,000mPa・sの粘度を有する。本発明の水系洗浄組成物のより高粘度の形態、例えば、25℃で少なくとも約500,000mPa・s、多くの場合25℃で約600,000〜800,000mPa・sの粘度を有するものは、好ましく少なくとも約150gの硬度を有してもよい。
【0007】
本発明の洗浄組成物をエアロゾル形態で容易に包装及び散布するために、本発明の洗浄組成物は、好ましくは散布装置の単一区画内に噴射剤及び水系組成物を共に製剤化してもよい。例えば、水系組成物は、フルオロカーボン、ヒドロフルオロアルカン、ヒドロフルオロアルケン及び/又は揮発性エーテル化合物などの噴射剤を、該組成物と直接接触させて含んでもよい。多くの例では、噴射剤は、本発明の水系組成物中に少なくとも部分的に可溶性である。これは、ゲル及び噴射剤が散布装置内で直接接触している間に、ゲル中に溶解する噴射剤の可溶化効果のために水系ゲル洗浄組成物を薄くしてもよい。多くの例では、この効果は、溶解した噴射剤の可溶化効果によってゲルを少なくとも部分的に液化させ得る。周辺圧力条件下で一端表面上に噴射剤が散布されると、噴射剤は大部分が消散し、洗浄組成物は、典型的には硬質表面に自己粘着可能なゲルの形態で付着される。
【0008】
一実施形態は、粘着促進剤、界面活性剤及び水を含む硬質表面処理用水系組成物を提供する。水系組成物は、典型的には、散布装置の単一区画内に噴射剤と共に包装される。粘着促進剤は、少なくとも1つの親水性基を有する有機分子を含む。界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両性及び双性イオン性界面活性剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され、1以上の界面活性剤は全部又は一部が粘着促進剤として役立て得る。一般に、水系組成物は硬質表面への塗布時に自己粘着性である。粘着促進剤の適切な例としては、多糖類、親水性合成高分子及び/又は1つ以上の親水性ポリアルコキシ基を含む有機分子が含まれる。洗浄組成物はまた、ポリオール湿潤剤(例えば、グリセリン)、香料成分、粘着促進剤とは異なる非イオン性界面活性剤、鉱油及び1種以上の追加の補助剤などの1つ以上の追加成分を含んでもよい。
【0009】
本発明の組成物における使用が考えられる噴射剤は、水系組成物をエアロゾル化する任意のタイプの噴射剤又は噴射剤の混合物を含んでもよい。典型的には、このようなエアロゾル化を提供するために液体噴射剤が使用される。用語「液体噴射剤」の使用により、そのような噴射剤は室温で気体であるが、エアロゾル散布装置内に見られる圧力下で少なくとも部分的に液化することが考えられる。
【0010】
選択された噴射剤はまた、不活性であるべきであり、即ち、水系組成物の成分と反応すべきではない。本発明の組成物での使用に適した噴射剤としては、非ハロゲン化炭化水素、例えばプロパン、ジメチルエーテル、フルオロカーボン及び/又はヒドロフルオロカーボン噴射剤が含まれる。一般に、本発明の水系組成物は、ジメチルエーテル及び/又はヒドロフルオロカーボン噴射剤と共に包装されてもよい。これらの種々の噴射剤の混合物も本発明の組成物に容認可能に含まれる。
【0011】
用いられる噴射剤の量は、製剤化される特定のエアロゾル組成物及びその物理的特性に基づいて変化する。エアロゾル中の成分の割合が考慮される必要がある。従って、存在する噴射剤の量は、原則として、所望量の成分を容器から排出するのに十分な量であるべきである。エアロゾル中の噴射剤の充足は、典型的には、エアロゾル容器内部の蒸気圧を参照して決定される。一般に、蒸気圧が70°Fで約40〜120psig、一般に約50〜100psigの範囲に達すると、十分な量の噴射剤が散布器に導入された。典型的には、噴射剤の蒸気圧から生じる散布容器内の圧力は、70°Fで約50〜80psigの範囲内であってもよい。
【0012】
上記の圧力に達するために、噴射剤は、典型的には、容器に導入される全材料の約2〜25重量%、一般には約5〜20重量%の範囲の量で存在する。ジメチルエーテルを使用すると、他の噴射剤が使用される場合よりも多くの噴射剤が容器に含まれることを必要とすることがある。これは、ジメチルエーテルが有機溶媒及び/又は他の有機材料へ露出されるときに、その蒸気圧の特徴的な低下を起こすことに起因する。
【0013】
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、活性成分を便器又は他の硬質表面の比較的広い領域に送達する利益を消費者に提供してもよい。いくつかの実施形態では、自己粘着性組成物の安定性の改善は、高分子アルキレン酸化物ブロック共重合体(例えば、エチレン酸化物−プロピレン酸化物ブロック共重合体)又は他の界面活性剤と共にエトキシル化アルコールの特定のブレンドの組成物中への包含によって達成され得る。多くの実施形態では、硬質表面上の(例えば、便器内面などの)組成物の容量は、それぞれの水の定期的な流れ(例えば、便器洗い流し)の間及びその後に部分的に溶解し、湿潤膜を提供し、典型的には硬質表面上の組成物からあらゆる方向に放出される。上記硬質表面上の組成物の容量から生じる湿潤膜は、硬質表面の即時及び残留処理のために、組成物の活性成分(例えば、洗浄性界面活性剤及び/又はスケール可溶化剤などの洗浄剤)の送達ビヒクルを提供し得る。該組成物は、組成物中に存在する少なくとも1種の活性製剤を湿潤膜を介して、容量配置のための所定の位置から離れた硬質表面の拡張領域に送達するために使用され得る。
【0014】
一態様では、本明細書に記載された自己粘着性洗浄組成物を使用して硬質表面を処理する方法も提供される。本発明の方法は、典型的には、例えば、組成物のエアロゾル形態を硬質表面の所定の部分に散布することによって、処理すべき硬質表面上に自己粘着性組成物の容量を直接塗布することを含む。水が自己粘着性組成物及び硬質表面を通過すると、その自己粘着性組成物の容量上に流れる水中にその自己粘着性組成物の一部が放出される。流れる水中に放出される自己粘着性組成物の一部は、硬質表面の少なくとも一部に湿潤膜を提供してもよい。例えば、上記方法は、便器の内測を処理するために使用されてもよい。任意の容量の自己粘着性組成物を便器の内面に直接塗布してもよい。便器が洗い流されると、水が自己粘着性組成物の容量を通過して自己粘着性組成物の一部が便器内を流れる水中に放出される。
【0015】
さらに、当業者であれば、計量散布器と組み合わせて使用する場合、散布器は、意図される用途に適した任意の容積及び/又はサイズで組成物の容量を提供し得ることを理解するであろう。同様に、散布器の形状は、所望される任意の形状であってもよい。例えば、例示的な実施形態では、本発明のゲル組成物を散布するために、好ましくはエアロゾル塗布を介して散布器が使用される。そのような散布器は、意図された目的に好ましい様々な形状で組成物を散布可能である。断面形状の非限定的な例は、正方形、円、三角形、楕円形、星形、リング状などから選択してもよい。
【発明を実施するための形態】
【0017】
一態様では、本明細書に記載された水系組成物は、送達及び分散を助けるために、適切な容器内で噴射剤と併用することができる。噴射剤は、圧縮ガス(例えば、不活性圧縮ガスなど)、炭化水素、ヒドロフルオロアルカン、ヒドロフルオロアルケン、フルオロカーボン、揮発性エーテル化合物又はこれらの任意の組み合わせであってもよい。典型的には、噴射剤としては、フルオロカーボン、ヒドロフルオロアルカン、ヒドロフルオロアルケン、揮発性エーテル化合物、又はこれらの任意の組み合わせなどの液体噴射剤が含まれる。非常に多くの場合、噴射剤としては、揮発性エーテル化合物(例えば、ジメチルエーテル)、ヒドロフルオロアルカン(例えば、及び/又は)又はこれらの任意の組み合わせが含まれる。
【0018】
本発明の水系組成物は、一般に、多糖類、親水性合成高分子及び/又は1つ以上の親水性ポリアルコキシ基を含む有機化合物を含む粘着促進剤を含む。1つ以上の親水性ポリアルコキシ基を含む有機化合物の適切な例としては、ポリエチレングリコール、アルコキシル化アルコール、アルコキシル化ポリオール部分エステル及び高分子アルキレン酸化物ブロック共重合体が含まれる。例えば、粘着促進剤は、エトキシル化アルコール、エトキシル化ポリオール部分エステル、ポリエチレングリコール及び/又はエチレン酸化物−プロピレン酸化物ブロック共重合体を含んでもよい。
【0019】
本発明の水系組成物は、好ましくは約50〜80℃、より一般には約55〜70℃のゲル溶融温度を有する。かなり典型的には、本発明の水系組成物は、25℃で少なくとも約150,000mPa・sの粘度を有し、多くの場合25℃で約250,000〜800,000mPa・sの粘度を有する。本発明の水系組成物のより高粘度の形態、例えば、25℃で少なくとも約500,000mPa・s、多くの場合25℃で約600,000〜800,000mPa・sの粘度を有するものは、好ましくは少なくとも約150gの硬度を有してもよい。多くの実施形態では、水系組成物は、25℃で約300,000〜700,000mPa・sの粘度を有するゲル形態である。
【0020】
一態様では、本明細書に記載の水系組成物は、分散を助けるために適切な容器内で噴射剤と併用されることができる。噴射剤は、圧縮ガス(好ましくは不活性圧縮ガス)、ヒドロフルオロアルカン、ヒドロフルオロアルケン、フルオロカーボン、揮発性エーテル化合物又はこれらの任意の組み合わせであってもよい。典型的には、噴射剤としては、フルオロカーボン、ヒドロフルオロアルカン、ヒドロフルオロアルケン、揮発性エーテル化合物、又はこれらの任意の組み合わせが含まれる。
【0021】
選択された噴射剤はまた、不活性であるべきであり、即ち、水系組成物の成分と反応すべきではない。本発明の組成物に使用するのに適した噴射剤には、非ハロゲン化炭化水素、例えばメタン、エタン、プロパン、ブタン、イソブタン、並びにジメチルエーテルのような揮発性エーテル化合物が含まれる。フルオロカーボン及び/又はヒドロフルオロカーボン噴射剤も使用してもよい。これらの種々の噴射剤の混合物も本発明の組成物に容認可能に含まれる。
【0022】
1つの適切な噴射剤には、その水溶性の点でジメチルエーテルである。ジメチルエーテルは近年、例えばDymel(登録商標)A(E.I.Du Pont de Nemours&Co.−“DuPont”)のようなエアロゾルシステムの噴射剤として市販されており、その水溶性の点で好ましい噴射剤である。適用目的として本発明の洗浄組成物の効率的な噴霧化のために噴射剤相の大部分として有用であるだけでなく、特定の水溶性有機溶媒及び/又は洗浄組成物の他の成分と組み合わせて優れた共溶媒力を提供し得るため有用であることが判明された。
【0023】
適切なヒドロフルオロアルカンの例としてはジフルオロメタン、(場合によってはHFC−32として知られている)、ペンタフルオロエタン(場合によってはHFC−125と呼ばれる)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(場合によってはHFC−134aと呼ばれる、DuPontから商品名Dymel(登録商標)134aとして販売されている)、1,1−ジフルオロエタン(場合によってはHFC−152と呼ばれる)、1,2−ジフルオロエタン(場合によってはHFC−152aと呼ばれる、DuPontから商品名Dymel(登録商標)152aとして販売されている)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(場合によってはHFC−227eaと呼ばれる)、1,1,1,3,3,3,−ヘキサフルオロプロパン(場合によってはHFC−236faと呼ばれる)、又はこれらの混合物が含まれるが、これら限定されない。
【0024】
ヒドロフルオロアルケンの例としては、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロプ−1−エン、(場合によってはHFO−1234zeと呼ばれる)又は2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(場合によってはHFO−1234yfと呼ばれる)、又はこれらの混合物が含まれるが、これら限定されない。
【0025】
適切な揮発性エーテル化合物の例としては、ジメチルエーテル(Dymel(登録商標)Aとしても知られる)などのアルキルエーテル、及びフルオロ化エーテルが含まれるが、これら限定されない。適切なフルオロ化エーテルの例としては、2−(ジフルオロメトキシ)−1,1,1,2−テトラフルオロ−エタン(デスフルランとしても知られている)、1,1,1,3,3,3,−ヘキサフルオロ−2−(フルオロメトキシ)プロパン(セロフルランとしても知られている)、ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エーテル(Flurothylとしても知られる)、CF
3−O−CF
3(E−116としても知られている)、HCF
2−O−CF
2H(E−134としても知られている)、HCF
2−O−CFH
2(E−143としても知られている)及びCF
3−O−CF
2H(E−125としても知られている)が含まれるが、これら限定されない。
【0026】
使用し得る噴射剤の量は、組成物中の成分、加圧容器の内部容積、及び組成物と噴射剤との混合速度に応じて変化し得る。一態様では、加圧送達装置に導入される噴射剤の量は、72°F(約22℃)で約30〜150、約40〜120、約50 60〜90又は55〜80psiの蒸気圧を生成する。他の態様では、噴射剤の量は、組成物の全量の約5〜20重量%、一般には約10〜15重量%である。組成物は、例えば、適切な弁システム及びノズルを備えるプロパンタイプシリンダ又はエアロゾル缶などの業界標準の加圧送達装置に包装してもよい。使用される噴射剤の種類及び量に応じて、噴射剤はまた、溶媒として作用し、組成物中の残りの成分を希釈及び/又は薄くしてもよい。
【0027】
噴射剤を収容するように製剤化された組成物は、一般に、加圧された送達装置から散布されるとき、良好な放出特性及び噴霧特性を有する。組成物は、加圧された送達装置内の比較的低い内圧を保持し、これは一貫した一様な方法で粘着ゲルを放出して装置から送達することに関して好ましい。一態様では、噴霧圧力変動は、72°Fで0〜60psi、又は72°Fで0〜20psi、好ましくは72°Fで0〜10psiである。
【0028】
特定の態様では、本発明の洗浄組成物は、アルコキシル化アルコールのような粘着促進剤、ポリオール保湿剤、鉱油、ポリエチレングリコール及び水を含む水系組成物と直接接触する噴射剤を含んでもよい。水系組成物はまた、アニオン性界面活性剤(例えば、エトキシル化脂肪アルコール硫酸エステル及び/又はスルホン酸エステルなど)、香料及び/又はC
10〜C
15脂肪アルコールを含んでもよい。例えば、洗浄組成物は、エキシル化アルコール、アニオン性硫酸エステル(例えばラウレス硫酸ナトリウムなど)、グリセリン、鉱油、ポリエチレングリコール及び水を含む水系組成物及び噴射剤を含んでもよい。例示的な実施形態では、水系組成物は、平均15〜40個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
14〜C
22脂肪アルコールを約20〜35重量%、ラウレス硫酸ナトリウムを約10〜25重量%、グリセリンを約2〜10重量%、ポリエチレングリコールを約0.5〜5重量%、鉱油を約0.5〜3重量%、及び水を少なくとも約40重量%を含むゲル(噴射剤の非存在下)である。そのような水系組成物はまた、香料成分を約1〜10重量%を含んでもよい。
【0029】
特定の態様では、本発明の洗浄組成物は、アルコキシル化脂肪アルコールのような粘着促進剤、ポリオール保湿剤、親水性ポリアクリル酸塩共重合体、エトキシル化C
10〜C
15アルコール非イオン性界面活性剤及び水を含む水系組成物と直接接触する噴射剤を含んでもよい。水系組成物はまた、香料、ポリエチレングリコール及び/又は鉱油を含んでもよい。例えば、洗浄組成物は、エキシル化アルコール(例えば、平均15〜40個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
14〜C
22脂肪アルコール)、グリセリン、平均2〜5個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
10〜C
15アルコール、ペンダント第4級アンモニウム基を含む両性ポリアクリル酸塩共重合体(例えば、Rhodiaから入手可能なMIRAPOL SURF S)、及び水を含む水系組成物及び噴射剤を含んでもよい。例示的な実施形態では、水系組成物は、平均約15〜40個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
14〜C
22脂肪アルコールを約20〜35重量%、エトキシル化C
10〜C
15アルコールを約1〜5重量%、グリセリンを約2〜10重量%、両性ポリアクリル酸塩共重合体を約0.5〜2重量%及び水を少なくとも約40重量%を含むゲル(噴射剤の非存在下)である。このような水系組成物はまた、香料成分を約1〜10重量%、ポリエチレングリコールを約0.5〜5重量%及び/又は鉱油を約0.5〜3重量%含んでもよい。
【0030】
特定の態様では、洗浄組成物は、アルコキシル化アルコール(例えば、エトキシル化アルコール)、高分子アルキレン酸化物ブロック共重合体(例えば、エチレン酸化物−プロピレン酸化物ブロック共重合体)、鉱油、及び水を含む。いくつかの実施形態では、洗浄組成物は、天然又は合成高分子樹脂、ポリオール湿潤剤(例えば、グリセリン、ソルビトール及び/又は他の糖アルコールなど)、及び/又はアルコキシル化アルコールではないアニオン性及び/又は両性界面活性剤及び/又は非イオン性界面活性剤などの1つ以上の追加の成分を含んでもよい。任意に、洗浄組成物はまた、香料、錯化剤及び/又は漂白剤などの1つ以上の補助剤を含んでもよい。アルコキシル化アルコール成分は、様々なエトキシル化度を有するエトキシル化アルコールの混合物を含んでもよい。例えば、エトキシル化アルコール成分は、平均約20〜50個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
14〜C
30アルコール及び平均約5〜15のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
8〜C
15アルコールを含んでもよい。いくつかの実施形態では、そのような組成物は、少なくとも約150gの硬度及び/又は約50〜80℃のゲル溶融温度を有するゲルであってもよい。
【0031】
他の態様では、洗浄組成物は、粘着促進剤がエトキシル化アルコール、例えば平均15〜50個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
12〜C
30アルコール、エチレン酸化物−プロピレン酸化物ブロック共重合体、鉱油、及び水を含む。いくつかの実施形態では、洗浄組成物は、平均20〜50個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
14〜C
30アルコールである第1級エトキシル化アルコールを約15〜40重量%、エチレン酸化物−プロピレン酸化物ブロック共重合体を約1〜15重量%、鉱油を約0.5〜10重量%、及び水を含んでもよい。洗浄組成物は、多くの場合、平均約5〜15個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
8〜C
15アルコールも含んでもよい。
【0032】
特定の態様では、本発明の洗浄組成物は、アルコキシル化脂肪アルコールのような粘着促進剤、ポリオール保湿剤、鉱油、カチオン性界面活性剤、及び水を含む水系組成物と直接接触する噴射剤を含んでもよい。そのような水系組成物はまた、香料成分及び/又は他の添加剤を含んでもよい。例えば、洗浄組成物は、エキシル化アルコール(例えば、平均15〜40個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
14〜C
22脂肪アルコール)と、グリセリンと、鉱油と、ペンダント第4級アンモニウム基を有するアルキルポリグルコシド誘導体のようなカチオン性界面活性剤と、水とを含む水系組成物及び噴射剤を含んでもよい。例示的な実施形態では、水系組成物は、約15〜40個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
14〜C
22脂肪アルコールを約20〜35重量%、鉱油を約0.5〜3重量%、グリセリンを約2〜10重量%、アルキルポリグルコシド誘導体を約1〜5重量%、及び水を少なくとも約40重量%を含むゲル(噴射剤の非存在下)である。そのような水系組成物はまた、香料成分を約1〜10重量%を含んでもよい。
【0033】
特定の態様では、本発明の洗浄組成物は、アルコキシル化脂肪アルコールのような粘着促進剤、アニオン性界面活性剤(例えば、エトキシル化脂肪アルコール硫酸エステル及び/又はスルホン酸エステル)、ポリオール保湿剤、鉱油、親水性ポリアクリル酸塩共重合体及び水を含む水系組成物と直接接触する噴射剤を含んでもよい。水系組成物はまた、香料成分を含んでもよい。例えば、洗浄組成物は、エキシル化アルコール(例えば、平均15〜40個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
14〜C
22脂肪アルコール)と、アニオン性硫酸エステル(例えば、ラウレス硫酸ナトリウム)と、グリセリンと、鉱油と、ペンダント第4級アンモニウム基を含む両性ポリアクリル酸塩共重合体(例えば、Rhodiaから入手可能なMIRAPOL SURF S)と、水とを含む水系組成物及び噴射剤を含んでもよい。例示的な実施形態では、水系組成物は、約15〜40個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
14〜C
22脂肪アルコールを約20〜35重量%、ラウレス硫酸ナトリウムを約10〜25重量%、両性ポリアクリル酸塩共重合体を約0.1〜3重量%、グリセリンを約2〜10重量%、鉱油を約1〜3重量%、及び水を少なくとも約40重量%を含むゲル(噴射剤の非存在下)である。そのような水系組成物はまた、香料成分を約1〜10重量%を含んでもよい。
【0034】
本発明の組成物はまた、非イオン性、アニオン性、カチオン性、双性イオン性及び/又は両性界面活性剤及びこれらの混合物から選択される界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤は粘着促進剤とは異なる。いくつかの実施形態では、組成物は、界面活性剤を約20重量%以下、約0.1重量%〜15重量%、約0.5〜10重量%、約1〜約5重量%、又は約10〜20重量%を含んでもよい。界面活性剤は、粘着促進剤とは異なる1つ以上のアルコキシル化アルコールを含んでもよい。アルコキシル化アルコールは、1種以上のエトキシル化アルコールを含んでもよい。エトキシル化アルコールは、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。いくつかの実施形態では、エトキシル化アルコールは、平均5〜15個のエチレン酸化物単位、より一般には5〜12個のエチレン酸化物単位を有するC
8〜C
16アルコールを含んでもよい。典型的には、存在する場合、エトキシル化アルコールとしては、平均5〜12個のエチレン酸化物単位を有するC
9〜C
15直鎖及び/又は分岐鎖アルコールが含まれる。非限定的な例としては、平均10個のエチレン酸化物単位を有する分枝鎖イソC
13アルコールエトキシレートであるゲナポール(登録商標)X−100(CLARIANTから入手可能)である。
【0035】
本発明の洗浄組成物中に非イオン性界面活性剤として存在し得る他のエトキシル化アルコールとしては、平均4〜12個のエチレン酸化物単位を有するC
5〜C
15アルコールを含む直鎖又は分岐鎖エトキシ化アルコールが含まれる。非限定的な例としては、平均6個のエチレン酸化物単位を有するC
9〜C
11エトキシル化アルコールであるTomadol(登録商標)91−6、平均8つのエチレン酸化物単位を有する合成C
13〜C
15エトキシル化オキソアルコールであるLUTENSOL(登録商標)AO−8(BASFから入手可能)、平均7個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化ラウリルアルコールであるゲナポール(登録商標)LA 070S−(CLARIANTから入手可能)、及び7個のエチレン酸化物単位を有する分岐鎖第2級エトキシル化アルコールであるTERGITOL(登録商標)15−S−7(DOW Chemicalから入手可能)が含まれる。適切なエトキシル化直鎖アルコールの他の例としては、例えば平均5〜12個のエチレン酸化物単位を有するC
10〜C
15 n−アルキル基を有するエトキシル化直鎖アルコールが含まれる。非限定的な例としては、平均10個のEO基を有するエトキシル化トリデシルアルコールであるLUTENSOL(登録商標)TDA 10(BASFから入手可能)が含まれる。
【0036】
存在し得る他の非イオン性界面活性剤としては、第2級エトキシル化アルコール、例えばC
11〜C
15第2級エトキシル化アルコールが含まれるが、これら限定されない。使用に適した第2級エトキシル化アルコールは、TERGITOL(登録商標)(Dow Chemicalから入手可能)の商品名で販売されている。例えば、TERGITOL(登録商標)15−S、より詳細にはTERGITOL(登録商標)15−S−12は、平均約12個のエチレン酸化物基を有するC
11〜C
15第2級エトキシレートアルコールである。
【0037】
他の例示的な有用な非イオン性界面活性剤としては、様々な公知の非イオン性界面活性剤化合物が含まれる。実際には、窒素に結合した遊離水素を有するカルボキシ、ヒドロキシ、アミド又はアミノ基を有する任意の疎水性化合物は、エチレン酸化物又はその多水化生成物、ポリエチレングリコールと縮合して、様々な水溶解度を有する非イオン性界面活性剤化合物を形成し、これは疎水性及び親水性ポリエチレンオキシ要素の相対的長さに依存する。例示的な非イオン性化合物には、アルキル芳香族ヒドロキシ化合物のポリオキシエチレンエーテル、例えばアルキル化ポリオキシエチレンフェノール、長鎖脂肪族アルコールのポリオキシエチレンエーテル(例えばエトキシル化アルコール)、疎水性プロピレン酸化物高分子のポリオキシエチレンエーテル及び高級アルキルアミン酸化物が含まれる。
【0038】
任意に水系洗浄組成物中に存在し得る更なる非イオン性界面活性剤はアルキルポリグリコシド(例えば、Glucopon(登録商標)425N)である。適切なアルキルポリグリコシドとしては、アルカリ性でありかつ電解質に安定な周知の非イオン性界面活性剤が含まれる。アルキルモノ及びポリグリコシドは、一般に、単糖類又は単糖類に加水分解可能な化合物を、酸性媒体中の脂肪アルコールのようなアルコールと反応させることによって調製される。脂肪アルコールは、約8〜30個、典型的には8〜18個の炭素原子を有してもよい。このようなアルキルグリコシドの例としては、50%C
9〜C
11アルキルポリグリコシド(Henkel Corp、Ambler Paから市販されている)であると報告されているAPG 325 CS GLYCOSIDEと50%C
10〜C
16アルキルポリグリコシドであると報告されているGLUCOPON(登録商標)625 CSが含まれる。いくつかの実施形態では、非イオン性界面活性剤は、平均5〜12個のエチレン酸化物単位を有するアルキルポリグリコシド及び/又はエトキシル化C
8〜C
15アルコールを含んでもよい。
【0039】
本発明の組成物に使用するのに適したアルキルポリグリコシドは、下記式であってもよい。
[化1]
RO−(R’O)
x−Z
n
ここで、Rは8〜20個の炭素原子を含む1価の脂肪族ラジカルであり(脂肪族基は直鎖又は分枝鎖の飽和又は不飽和であってもよい)、R’は2〜4つの炭素原子を含む2価のアルキルラジカル、好ましくはエチレン又はプロピレンであり、xは平均値が約0〜約12の数であり、Zはグルコース、ガラクトース、グルコシル又はガラクトシル残基などの5又は6つの炭素原子を含む還元糖部分であり、nは平均値が約1〜約10の数である。いくつかの例示的なアルキルポリグリコシドは、GLUCOPON(登録商標)(ここで、Zはグルコース部分であり、xは0である)の名称で販売されている。
【0040】
更なる適切な非イオン性界面活性剤には、直鎖アルキルアミン酸化物が含まれる。典型的な直鎖アルキルアミン酸化物としては、式:R
1−N(R
2)(R
3)Oの水溶性アミン酸化物が含まれ、ここでR
1は典型的にはC
8〜C
18アルキル部分であり、R
2及びR
3部分は典型的には水素、C
1〜C
3アルキル基、及びC
1〜C
3ヒドロキシアルキル基からなる群から選択される。多くの場合、R
1はC
8〜C
18n−アルキルであり、R
2及びR
3はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル及び/又は3−ヒドロキシプロピルである。直鎖アミン酸化物界面活性剤は、特に、直鎖C
10〜C
18アルキルジメチルアミン酸化物及び直鎖C
8〜C
12アルコキシエチルジ(ヒドロキシエチル)アミン酸化物を含んでもよい。特に適切なアミン酸化物には、直鎖C
10、直鎖C
10〜C
12、及び直鎖C
12〜C
14アルキルジメチルアミン酸化物が含まれる。アミン酸化物非イオン性界面活性剤の他の例としては、アルキルアミドプロピルアミン酸化物、例えばラウリル/ミリスチルアミドプロピルアミン酸化物(例えば、ラウリル/ミリスチルアミドプロピルジメチルアミン酸化物)が含まれる。
【0041】
更なる適切な非イオン性界面活性剤には、ポリエトキシ化脂肪エステルが含まれる。これらには、例えば、ポリエトキシル化ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート及び/又はソルビタンモノステアレート、及びポリエトキシル化ヒマシ油が含まれる。このような界面活性剤の特定の例は、エチレン酸化物(例えば、10〜25モル)とソルビタンモノオレエートとの縮合生成物及びエチレン酸化物(例えば、20〜40モル)とヒマシ油との縮合生成物である。
【0042】
組成物は、鉱油、ポリオール保湿剤、及び補助剤の1つ以上をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、鉱油、ポリオール保湿剤、抗菌剤、及び香料成分の1つ以上をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、鉱油を約10重量%以下、約0.1〜5重量%、又は約0.2〜3重量%含んでもよい。
【0043】
適切なポリオール湿潤剤の例としては、グリセリン、グリコール類(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコールなど)、糖アルコール類(例えば、ソルビトール、キシリトール、及びマルチトールなど)、糖類(例えば、グルコース、ガラクトース、又はグルコシル又はガラクトシル残基を有する化合物など)、及びこれらの混合物が含まれる。いくつかの実施形態では、組成物はポリオール保湿剤を0重量%〜約20重量%、又はより好ましくは約1重量%〜10重量%含んでもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、グリセリンを約1重量%〜10重量%又は約1重量%〜5重量%含んでもよい。
【0044】
本明細書で使用する補助剤としては、追加の機能性材料のような成分又は製剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、機能性材料は、洗浄組成物に所望の特性及び機能性を提供するために含まれ得る。この適用の目的上、用語「機能材料」は、濃縮液及び/又は使用溶液、例えば水溶液に分散又は溶解されたときに、特定の用途について有益な特性を提供する材料を含む。本発明の組成物は、任意に他の汚れ消化成分、界面活性剤、消毒剤、洗剤充填材、清浄剤、酸味料、錯化剤、殺生剤及び/又は殺菌剤、腐食防止剤、再付着防止剤、泡抑制剤、二酸化チタンのような不透明化剤、染料、漂白剤(過酸化水素及び他の過酸化物)、酵素、酵素安定化系、ビルダー、増粘剤又はゲル化剤、湿潤剤、分散剤、安定剤、分散剤高分子、洗浄化合物、pH調整剤(酸及びアルカリ剤)、汚れ防止剤、及び/又は香料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、香料成分を、約10重量%以下、約1重量%〜10重量%、又は約2重量%〜8重量%含んでもよい。
[実施例]
【0045】
以下の実施例は、上記の様々な実施形態による本発明の洗浄組成物をより具体的に例示することを意図している。これらの実施例は、決して本発明の技術の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0046】
以下の表1は、本出願による洗浄ゲルの多くの例示的製剤の組成を示す。添加された任意の噴射剤のない対応する製剤のゲル点及び粘度(30℃でのkcP単位)を表に示す。
【0047】
図1は、密閉された透明なガラス容器内で噴射剤DMEと最初に接触した後の、かつ密閉容器内でDMEと24時間接触させた後の、洗浄ゲル製剤(A)、(B)及び(C)の写真を示す。各容器の内容物は、約40gの水系ゲル製剤及び約6gのDMEを含んだ。主にDMEから生じる各容器の蒸気圧は約61psigであった。示されるように、24時間有機エーテル噴射剤と接触させた後、噴射剤の一部がゲル中に溶解し、実質量のゲルが液化する。液化されたゲルは、ゲルの上に加圧されたDME蒸気によって駆動されたエアロゾルとして、容器から散布してもよい。このようにして便器の内面に付着した洗浄ゲル製剤の塊は、表面に粘着し、数日間にわたって1日に15回洗い流されるときに徐々に溶解しながら粘着を保持可能である。
【0048】
図2は、散布器ヘッドスペース内のゲルの上に加圧DME蒸気によって駆動されたエアロゾル製剤として散布した後の2つの洗浄ゲル製剤の塊の写真を示す。
図2の左側に示す塊は、製剤(B)のような組成を有するゲルのサンプルからのものである。
図2の右側に示されている塊は、製剤(A)の組成と同様の組成を有するゲルのサンプルからのものである。溶解した噴射剤の実質量が、エアロゾル散布プロセス中の損失によって、付着したゲル材料のガス放出によってゲル製剤から消散すると、このゲルは、固形製剤と比較して液化ゲルの粘度を低下させることにより、このように散布することができる。DME及び/又はDymel(登録商標)ヒドロフルオロカーボンが散布された洗浄ゲルとは対照的に、LPG(典型的にはプロパン、i−ブタン及びn−ブタンの組み合わせ)を使用してエアロゾルゲルを生成する試みは、ゲル材料の可溶化/薄化をもたらさず、したがって、そのような材料を散布することに失敗する。
【0050】
以下では、本明細書に記載される主題の多くの例示的な実施形態が参照される。以下の実施形態は、本明細書に記載される主題の様々な特徴、特性、及び利点を含み得る例示的な実施形態を記載する。従って、以下の実施形態は、全ての可能な実施形態を網羅していると見なされるべきではなく、本明細書に記載される方法、材料及び組成物の範囲を限定するものではない。
【0051】
一実施形態は、水と、少なくとも1つの親水性基を有する有機分子を含む粘着促進剤とを含む水系組成物を含有する硬質表面処理用組成物を提供する。得られた組成物の量をエアロゾル容器に載置し、噴射剤を適切な量(例えば約5〜20重量%、一般に約10〜15重量%)で充填してもよい。水系組成物は、典型的には、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両性、双性イオン性及びこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の界面活性剤も含み、少なくとも1種の界面活性剤の1つ以上は、全部又は一部が、少なくとも1種の粘着促進剤として役立て得る。水系組成物はまた、ポリオール湿潤剤と、香料成分と、各々炭素数8〜15の炭素鎖を含む1つ以上の直鎖第1級アルコールと、1種以上の補助剤とを含む。エアロゾルの硬質表面への塗布後、組成物は一般に硬質表面に自己粘着するゲルの形態である。ゲルは、典型的には、25℃で少なくとも約150,000cPの粘度を有する。ゲルは約55〜80℃のゲル溶融温度を有してもよい。
【0052】
上述の水系組成物では、粘着促進剤は、少なくとも1つの親水性ポリアルコキシ基、例えばポリエチレングリコール、アルコキシル化アルコール、アルコキシル化ポリオール部分エステル及び/又は高分子アルキレン酸化物ブロック共重合体を含む有機化合物を含んでもよい。一般に、粘着促進剤は、平均15〜50個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
14〜C
22アルコールを含み、多くの場合、平均20〜35個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化直鎖C
14〜C
22第1級脂肪族アルコールを含む。組成物は、散布後(例えば、エアロゾル塗布時)、硬質表面に自己粘着するゲルを提供してもよい。
【0053】
上述の水系組成物では、有利には、フルオロカーボン、ヒドロフルオロアルカン、ヒドロフルオロアルケン、揮発性エーテル化合物、又はこれらの任意の組み合わせを含む噴射剤と共に包装される。噴射剤は、一般に、散布装置に載置される材料の約5〜20重量%を構成し、逆に水系組成物の約80〜95重量%を含む。典型的には、噴射剤は、ヒドロフルオロアルカン及び/又は揮発性エーテル化合物(例えば、ジメチルエーテル)を含む。ヒドロフルオロアルカンは、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(Dymel(登録商標)134a)及び/又は1,1−ジフルオロエタン(Dymel(登録商標)152a)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、噴射剤は、フルオロ化エーテルを含む揮発性エーテル化合物を含んでもよい。
【0054】
いくつかの実施形態では、水と、親水性合成高分子を含む粘着促進剤とを含む水系組成物を含有する硬質表面処理用組成物が提供される。親水性合成高分子は、ポリアクリル酸塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、又はこれらの混合物であってもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、水と多糖類粘着促進剤とを含む水系組成物を含有する硬質表面処理用組成物が提供される。多糖類は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、キサンタンガム、寒天、ゼラチンガム、アカシアガム、イナゴマメ粉、グアーガム、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、本発明の水系組成物は、平均15〜50個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
14〜C
22アルコール及びエチレン酸化物−プロピレン酸化物ブロック共重合体を含む粘着促進剤を含んでもよい。そのような水系組成物はまた、鉱油と、ポリオール保湿剤と、任意に香料成分とを含んでもよい。
【0057】
いくつかの実施形態では、本発明の水系組成物は、平均15〜50個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
14〜C
22アルコールを含む粘着促進剤と、ポリオール保湿剤と、親水性ポリアクリル酸塩と、各々炭素数8〜15の炭素鎖を含む平均2〜10個のエチレン酸化物単位を有する1種以上のエトキシル化直鎖第1級アルコールと、任意に香料成分とを含んでもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、本発明の水系組成物は、ポリエチレングリコール及び平均15〜50個のエチレン酸化物単位を有するエトキシル化C
14〜C
22アルコールを含む粘着促進剤と、ポリオール保湿剤と、親水性ポリアクリル酸塩と、各々炭素数8〜15の炭素鎖を含む1つ以上の直鎖第1級アルコールと、アニオン界面活性剤と、任意に香料成分とを含んでもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、本発明の水系組成物は、エトキシル化アルコールを含む粘着促進剤と、高分子アルキレン酸化物ブロック共重合体とを含んでもよい。高分子アルキレン酸化物ブロック共重合体は、EO−POブロック共重合体、EO−PO−EOブロック共重合体、C
8〜C
18アルコールEO−PO付加物、C
8〜C
18アルコールPO−EO付加物及び/又はEO−POジアルキルエーテルなどのエチレン酸化物−プロピレン酸化物ブロック共重合体を含んでもよい。
【0060】
本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、本明細書に開示された方法及び組成物に様々な置換及び変更を施すことができることは、当業者には容易に明らかであろう。使用された用語及び表現は、限定ではなく説明の用語として使用されており、示され説明された特徴又はその一部の均等物を排除するような用語及び表現を使用する意図はないが、本発明の範囲内で種々の変更が可能であることが認識される。従って、本発明は、特定の実施形態及び任意の特徴によって例示されているが、本明細書に開示された概念の変更及び/又は変形は、当業者によって採用されてもよく、そのような変更及び変形が本発明の範囲内にあると理解されるべきである。
【0061】
加えて、本発明の特徴又は態様がマーカッシュグループ又は代替の他のグループ化に関して記載されている場合、当業者は、本発明がそれによってマーカッシュ群又は他の群中の任意の個々の部材又は多数部材の下位群に関して記載されることを認識するであろう。
【0062】
また、逆に示されない限り、様々な数値が実施形態に提供される場合、追加の実施形態は、任意の2つの異なる値を範囲の端点として取ることによって記載される。そのような範囲も、記載された発明の範囲内である。