(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6831383
(24)【登録日】2021年2月1日
(45)【発行日】2021年2月17日
(54)【発明の名称】レーザーアニーリング装置及びそのためのレーザーアニーリング方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/268 20060101AFI20210208BHJP
H01L 21/20 20060101ALI20210208BHJP
【FI】
H01L21/268 T
H01L21/268 J
H01L21/20
【請求項の数】22
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-534060(P2018-534060)
(86)(22)【出願日】2016年12月28日
(65)【公表番号】特表2019-507493(P2019-507493A)
(43)【公表日】2019年3月14日
(86)【国際出願番号】CN2016112662
(87)【国際公開番号】WO2017114424
(87)【国際公開日】20170706
【審査請求日】2018年8月20日
(31)【優先権主張番号】201511021931.0
(32)【優先日】2015年12月30日
(33)【優先権主張国】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】309012351
【氏名又は名称】シャンハイ マイクロ エレクトロニクス イクイプメント(グループ)カンパニー リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ツゥイ グオドン
(72)【発明者】
【氏名】ラン ヤンピン
(72)【発明者】
【氏名】マー ミンイン
(72)【発明者】
【氏名】ソン チュンフェン
(72)【発明者】
【氏名】スン ガン
【審査官】
桑原 清
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−256879(JP,A)
【文献】
特開2003−347236(JP,A)
【文献】
特開2015−164194(JP,A)
【文献】
特開2007−251015(JP,A)
【文献】
特開2011−187761(JP,A)
【文献】
特表2011−502788(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/268
H01L 21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハー・テーブル上のウエハーのレーザーアニーリングのためのレーザーアニーリング装置であって、
調整可能なパワーでレーザービームを出力する少なくとも2つのレーザーを備えるレーザー光源システム;
前記レーザー光源システムと連結されたレーザー調節システムであって、レーザーと1対1で対応する少なくとも2つのレーザー調節装置を含み、レーザービームのパワー及びレーザービームによってウエハーの表面に形成される光スポットの位置をモニターするように構成されるとともに、レーザービームの入射角及び光スポットの形状を調節するように構成される、前記レーザー調節システム;
ウエハーの表面の光スポットが形成される箇所の温度をリアルタイムに計測するように構成された温度監視システム;及び、
前記レーザー光源システム、前記レーザー調節システム、前記温度監視システム、及び、前記ウエハー・テーブルのそれぞれに連結された中央コントロールシステムであって、前記レーザー光源システム、前記レーザー調節システム、温度監視システム、及び、前記ウエハー・テーブルからのデータを受け取るとともに、前記レーザー光源システム、前記レーザー調節システム、及び、前記ウエハー・テーブルを制御するように構成される中央コントロールシステム、を備え、
前記中央コントロールシステムは、ウエハーの表面の光スポットが形成される位置に及び当該位置における反射率に基づいて、プロセス・パラメータの最適なセットを決定するように構成され、
前記レーザー光源システムと前記レーザー調節システムは、前記プロセス・パラメータの最適なセットに基づいて、前記光スポットが形成されるウエハーの位置を露光するように構成され、前記温度監視システムは、前記光スポットが形成されたウエハーの位置の温度を測定し、測定した温度を中央コントロールシステムに送信するように構成され、
前記中央コントロールシステムは、前記ウエハーの表面の光スポットが形成される位置の温度に基づいて、当該温度が所定の温度範囲内であるかどうか決定し、当該温度が所定の温度範囲内でない場合、当該位置の露光温度を記録し、前記ウエハーの同じ反射率を有する次の位置が露光される際、前記所定の温度範囲内の露光温度で前記ウエハーが露光されるように、露光温度が前記所定の温度範囲内となるように、前記レーザー光源システム及び前記レーザー調節システムのパラメータを調節し、当該温度が所定の温度範囲内である場合、露光されるべき次の位置に前記光スポットが位置するように、前記ウエハー・テーブルにウエハーを移動させるように構成されている、レーザーアニーリング装置。
【請求項2】
レーザー光源コントロールシステムが前記中央コントロールシステムと前記レーザー光源システムとの間に連結されており、前記レーザー光源コントロールシステムは、前記中央コントロールシステムから、前記レーザー光源システムのレーザーのそれぞれから出力されるレーザービームのパワーに対する制御アクションを示す制御コマンドを受け取るとともに、制御アクションの結果を前記中央コントロールシステムにフィードバックするように構成されている、請求項1に記載のレーザーアニーリング装置。
【請求項3】
レーザー調節コントロールシステムが前記中央コントロールシステムと前記レーザー調節システムとの間に連結されており、前記レーザー調節コントロールシステムは、前記中央コントロールシステムから、前記レーザー調節システムのレーザー調節装置のそれぞれに対する制御アクションを示す制御コマンドを受け取るとともに、制御アクションの結果を前記中央コントロールシステムにフィードバックするように構成されている、請求項1に記載のレーザーアニーリング装置。
【請求項4】
ウエハー・テーブル・コントロールシステムは、前記中央コントロールシステムと前記ウエハー・テーブルとの間に配置されており、前記ウエハー・テーブル・コントロールシステムは、前記中央コントロールシステムから、前記ウエハー・テーブルの動きに対する制御アクションを示す制御コマンドを受け取るとともに、制御アクションの結果を前記中央コントロールシステムにフィードバックするように構成されている、請求項1に記載のレーザーアニーリング装置。
【請求項5】
前記温度監視システムは、高温計又は反射率検出器である、請求項1に記載のレーザーアニーリング装置。
【請求項6】
レーザーは光ファイバーによってレーザー調節装置に接続されている、請求項1に記載のレーザーアニーリング装置。
【請求項7】
レーザー調節装置のそれぞれは、光路に沿って順番に配置される、スポット検出システム、エネルギー減衰システム、光ホモジナイザーシステム、回転及び平行移動部材を備え、前記スポット検出システムは、複数のレーザーのうち対応する1つと前記中央コントロールシステムとに連結され、前記回転及び平行移動部材は、ウエハーより上に配置されており、ウエハー面上へのレーザービームの入射角を変える、又は、ウエハー面における光スポットの位置を調節する、請求項1に記載のレーザーアニーリング装置。
【請求項8】
前記スポット検出システムは、パワーメーター、CCD検出器、及び、イメージ・コレクターを備える、請求項7に記載のレーザーアニーリング装置。
【請求項9】
前記光ホモジナイザーシステムは、マイクロレンズアレイ、又は、オプティカルインテグレーターロッドとして実装されている、請求項7に記載のレーザーアニーリング装置。
【請求項10】
ビーム拡大コリメートシステムは、前記エネルギー減衰システムと前記光ホモジナイザーシステムとの間に配置されている、請求項7に記載のレーザーアニーリング装置。
【請求項11】
前記回転及び平行移動部材は、ガルバノメーターレンズ、及び、圧電セラミックアクチュエーターを備える、請求項7に記載のレーザーアニーリング装置。
【請求項12】
F−θレンズは、前記回転及び平行移動部材と前記ウエハーとの間に配置されている、請求項7に記載のレーザーアニーリング装置。
【請求項13】
少なくとも2つのレーザーから出力されるレーザービームは、少なくとも2つの異なる波長を備える、請求項1に記載のレーザーアニーリング装置。
【請求項14】
請求項1乃至13の何れか一項に記載されたレーザーアニーリング装置を使用する、以下のステップを備えるアニーリング方法:
S1)ウエハーをウエハー・テーブルに載置し、前記ウエハーが水平となるように調節すること;
S2)前記レーザー調節システムのレーザー調節装置によって、光スポットが形成されるウエハーの位置を決定し、当該位置における反射率に基づいてプロセス・パラメータの最適なセットを決定すること;
S3)前記レーザー光源システムと前記レーザー調節システムを調節し、前記プロセス・パラメータの最適なセットに基づいて、前記光スポットが形成されるウエハーの位置を露光して、前記温度監視システムによって当該位置の温度を測定し、測定した温度を中央コントロールシステムに送信すること;
S4)受信した測定温度に基づいて、前記中央コントロールシステムによって、当該温度が所定の温度範囲内であるかどうか決定し、当該温度が所定の温度範囲内でない場合、当該位置における露光温度を記録し、ウエハーの同じ反射率を有する次の位置が露光される際、前記所定の温度範囲内の露光温度でウエハーが露光されるように、前記レーザー光源システム及び前記レーザー調節システムのパラメータを調節し、当該温度が所定の温度範囲内である場合、露光されるべき次の位置に前記光スポットが位置するように、前記ウエハー・テーブルにウエハーを移動させること;及び、
S5)前記次の位置が最終ポジションか否かを判断し、前記次の位置が最終ポジションではない場合、ステップS2〜ステップS4の処理を繰り返し、前記次の位置が最終ポジションである場合、本処理を終了する。
【請求項15】
ステップS2における前記プロセス・パラメータの最適なセットの決定が以下のステップ:
S21)それぞれのレーザーの波長を選ぶこと;
S22)ウエハーの前記位置の1つ毎に、それぞれのレーザーのレーザービームの入射角及びパワーをそれぞれ含むパラメータの複数のセットを決定すること;
S23)前記選ばれたパラメータ・セット毎に、ウエハーの前記位置の1つにおけるレーザービームの反射率及び吸光度を測定して、温度モデルを用いる前記選ばれたパラメータ・セットの露光温度を決定すること;及び、
S24)前記露光温度が所定の温度範囲内であるかどうかを決定し、前記露光温度が所定の温度範囲内でない場合、次のパラメータ・セットのためにステップS23を実行し、前記露光温度が所定の温度範囲内である場合、前記選ばれたパラメータ・セットをプロセス・パラメータの最適なセットとして決定し、前記ウエハー・テーブルにウエハーを次の位置へと移動させ、ステップS23に戻り、ウエハーのすべての位置が処理されるまで当該方法を繰り返すこと、
を備える、請求項14に記載のアニーリング方法。
【請求項16】
請求項1乃至13の何れか一項に記載されたレーザーアニーリング装置を使用する、以下のステップを備えるアニーリング方法:
S1)ウエハーをウエハー・テーブルに載置し、ウエハーの表面形状とウエハーの材料の反射率インデックスを含むプロセス・パラメータを取得すること;
S2)前記プロセス・パラメータに基づいて少なくとも2つのレーザーを選択し、選択したレーザーによってレーザービームを出射させ、レーザービームのアニーリング角度及びパワーを調節すること;及び、
S3)前記複数のレーザービームによって共同で形成された光スポットによって前記ウエハーの表面をアニーリングすること。
【請求項17】
ステップS1において、異なる種類のウエハーの測定された表面形状から予め確立されたアニーリング・パラメータ・モデルから、ウエハーの種類に基づいて、プロセス・パラメータが選択される、請求項16に記載のアニーリング方法。
【請求項18】
ステップS1において、ウエハーの表面形状をリアルタイムで測定することによって、プロセス・パラメータを取得する、請求項16に記載のアニーリング方法。
【請求項19】
プロセス・パラメータは、ウエハーの表面形状と、ウエハー材料の反射率インデックスとを含む、請求項16乃至18の何れか一項に記載のアニーリング方法。
【請求項20】
ステップS2において、材料の前記反射率インデックスに基づいて、異なる波長のレーザービームを出射する少なくとも2つのレーザーを選択し、レーザービームのパワーを調節する、請求項19に記載のアニーリング方法。
【請求項21】
ステップS2において、前記表面形状に基づいて、レーザー調節装置の対応するものを用いてレーザービームの入射角を調節することによって、異なるアニーリング角度を可能にする、請求項20に記載のアニーリング方法。
【請求項22】
ステップS3において、前記光スポットは、ウエハーの表面形状とその材料の反射率インデックスと互換性を有するエネルギー分布を有する、請求項19に記載のアニーリング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザーアニーリング分野に関し、特に、レーザーアニーリング装置及び関連するレーザーアニーリング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製作では、シリコン基板の裏側(backside)の予め定められた部分へのイオン注入プロセスにおいて、リン(P)イオンが注入される部分は、ホウ素(B)イオンが注入される部分より表面のより近くにしばしば位置し、Bイオンは、表面からより遠くに位置するPイオンに比べて、通常、より高い濃度を有する。しかしながら、このようなイオン注入プロセスは、シリコン基板の表面の近くの結晶化を阻害するため、シリコン基板の表面の近くにおいてイオンの分布が無秩序になってしまう。このような問題を解決するため、レーザーアニーリングは、通常、ガラス基板のような絶縁基板上に形成される半導体膜上に行われる。これにより、結晶化を生じさせ、又は、結晶化を促進させ、そして、アモルファス材料を多結晶又は単結晶に変化させる。そのようなレーザーアニーリング・プロセスによって処理される場合、注入されたドーパントイオンは整然と結晶質の原子の間で分散し、これにより、処理された材料の電気特性を効果的に改善することができる。
【0003】
ウエハーが、例えば、TSV(Through Silicon Via)プロセス等のフォトリソグラフィープロセスを経た後では、異なる特性を示す異なるナノスケールジオメトリーがウエハーの表面の異なる場所に存在する。これらのジオメトリーのため、入射レーザー光のエネルギーの吸収は、ウエハー面において変化する。その結果、次のレーザーアニーリング・プロセスにおいて、ウエハー面における温度分布は均一ではなく、いわゆるパターン効果が生じる。
【0004】
図1は、フォトリソグラフィープロセスが行われたウエハーの表面を模式的に表す。図示されるように、ウエハー面には、図において黒いブロックによって表現された、複数のダイ(die)1’が存在する。
図2に示すように、ダイ1’とともに、それぞれ異なる材料の表面の部分を備える周期的ナノスケール構造が、ウエハー面に存在する。その結果、入射光のウエハー面の反射率R(x,y)は、表面の位置によって異なる。
【0005】
さらに、電磁波の理論に従って、特定の材料の表面の反射率R(λ,θ)は、入射光の波長λとその入射角θとの関数で表される。レーザー光が特定の波長であり、ウエハー面に異なる入射角でレーザー光が入射する場合、ウエハー面の反射率R
λ(θ)は、光の入射角によって変化する。
図3A及び
図3Bは、
図2に示す異なる材料である表面の部分A、B、C、及び、Dに500nmのレーザービーム及び800nmのレーザービームが入射した際における、当該表面部分の反射率プロファイルを、入射角の関数として示す。図示するように、同じ波長の入射光では、反射率R
λ(θ)は入射角によって異なり、一方、同じ入射角では、反射率R
λ(θ)は入射光の波長によって異なる。
【0006】
要約すると、フォトリソグラフィープロセスを経たウエハーでは、その表面に入射するレーザー光の反射率R(λ,θ,x,y)は、光が入射する表面の位置、入射光の波長、及び、入射角に関連する。
【0007】
従来のレーザーアニーリング技術は、全て、ウエハー面において目標アニーリング温度T
0に達するまで、処理されるウエハーの表面を照射するエネルギー源としてレーザーを使用している。しかし、これらの従来のレーザーアニーリング技術で使用されるレーザーは、全て、1つの波長のレーザー光を出射するものであり、ウエハー面のパターン効果の発生を防ぐことができない。そのため、製造される装置の性能の均一性に対して重大な悪影響を及ぼす可能性があり、フォトリソグラフィーの性能と信頼性に支障をきたす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の問題を解決するために、本発明は、レーザーアニーリング装置、及び、関連するアニーリング方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明において提供されるレーザーアニーリング装置は、ウエハー・テーブル上のウエハーのレーザーアニーリングのためのレーザーアニーリング装置であって、以下を備える:
調整可能なパワーでレーザービームを出力する少なくとも2つのレーザーを備えるレーザー光源システム;
前記レーザー光源システムと連結されたレーザー調節システムであって、レーザーと1対1で対応する少なくとも2つのレーザー調節装置を含み、レーザービームのパワー及びレーザービームによってウエハーの表面に形成される光スポットの位置をモニターするように構成されるとともに、レーザービームの入射角及び光スポットの形状を調節するように構成される、前記レーザー調節システム;
ウエハーの表面の光スポットが形成される箇所の温度をリアルタイムに計測するように構成された温度監視システム;及び、
前記レーザー光源システム、前記レーザー調節システム、前記温度監視システム、及び、前記ウエハー・テーブルのそれぞれに連結された中央コントロールシステムであって、前記レーザー光源システム、前記レーザー調節システム、温度監視システム、及び、前記ウエハー・テーブルからのデータを受け取るとともに、前記レーザー光源システム、前記レーザー調節システム、及び、前記ウエハー・テーブルを制御するように構成される中央コントロールシステム。
【0010】
さらに、レーザー光源コントロールシステムが前記中央コントロールシステムと前記レーザー光源システムとの間に連結されており、前記レーザー光源コントロールシステムは、前記中央コントロールシステムから、前記レーザー光源システムのレーザーのそれぞれから出力されるレーザービームのパワーに対する制御アクションを示す制御コマンドを受け取るとともに、制御アクションの結果を前記中央コントロールシステムにフィードバックするように構成されていてもよい。
【0011】
さらに、レーザー調節コントロールシステムが前記中央コントロールシステムと前記レーザー調節システムとの間に連結されており、前記レーザー調節コントロールシステムは、前記中央コントロールシステムから、前記レーザー調節システムのレーザー調節装置のそれぞれに対する制御アクションを示す制御コマンドを受け取るとともに、制御アクションの結果を前記中央コントロールシステムにフィードバックするように構成されていてもよい。
【0012】
さらに、ウエハー・テーブル・コントロールシステムは、前記中央コントロールシステムと前記ウエハー・テーブルとの間に配置されており、前記ウエハー・テーブル・コントロールシステムは、前記中央コントロールシステムから、前記ウエハー・テーブルの動きに対する制御アクションを示す制御コマンドを受け取るとともに、制御アクションの結果を前記中央コントロールシステムにフィードバックするように構成されていてもよい。
【0013】
さらに、温度監視システムは、高温計又は反射率検出器であってもよい。
【0014】
さらに、レーザーは光ファイバーによってレーザー調節装置に接続していてもよい。
【0015】
さらに、レーザー調節装置のそれぞれは、光路に沿って順番に配置される、スポット検出システム、エネルギー減衰システム、光ホモジナイザーシステム、回転及び平行移動部材を備え、前記スポット検出システムは、複数のレーザーのうち対応する1つと前記中央コントロールシステムとに連結され、前記回転及び平行移動部材は、ウエハーより上に配置されていてもよい。
【0016】
さらに、スポット検出システムは、パワーメーター、CCD検出器、及び、イメージ・コレクターを備えていてもよい。
【0017】
さらに、光ホモジナイザーシステムは、マイクロレンズアレイ、又は、オプティカルインテグレーターロッドとして実装されてもよい。
【0018】
さらに、ビーム拡大コリメートシステムは、前記エネルギー減衰システムと前記光ホモジナイザーシステムとの間に配置されていてもよい。
【0019】
さらに、回転及び平行移動部材は、ガルバノメーターレンズ、及び、圧電セラミックアクチュエーターを備えていてもよい。
【0020】
さらに、F−θレンズは、回転及び平行移動部材とウエハーとの間に配置されてもよい。
【0021】
さらに、少なくとも2つのレーザーから出力されるレーザービームは、少なくとも2つの異なる波長を備えていてもよい。
【0022】
本発明は、また、上記のレーザーアニーリング装置を用いるアニーリング方法を提供する。当該アニーリング方法は、以下のステップを備える:
S1)ウエハーをウエハー・テーブルに載置し、前記ウエハーが水平となるように調節すること;
S2)前記レーザー調節システムのレーザー調節装置によって、光スポットが形成されるウエハーの位置を決定し、当該位置における反射率に基づいてプロセス・パラメータの最適なセットを決定すること;
S3)前記レーザー光源システムと前記レーザー調節システムを調節し、前記プロセス・パラメータの最適なセットに基づいて、前記光スポットが形成されるウエハーの位置を露光して、前記温度監視システムによって当該位置の温度を測定し、測定した温度を中央コントロールシステムに送信すること;
S4)受信した測定温度に基づいて、前記中央コントロールシステムによって、当該温度が所定の温度範囲内であるかどうか決定し、当該温度が所定の温度範囲内でない場合、当該位置における露光温度を記録し、ウエハーの同じ反射率を有する次の位置が露光される際、前記所定の温度範囲内の露光温度でウエハーが露光されるように、前記レーザー光源システム及び前記レーザー調節システムのパラメータを調節し、当該温度が所定の温度範囲内である場合、露光されるべき次の位置に前記光スポットが位置するように、前記ウエハー・テーブルにウエハーを移動させること;及び、
S5)前記次の位置が最終ポジションか否かを判断し、前記次の位置が最終ポジションではない場合、ステップS2〜ステップS4の処理を繰り返し、前記次の位置が最終ポジションである場合、本処理を終了する。
【0023】
ステップS2における前記プロセス・パラメータの最適なセットの決定が以下のステップ:
S21)それぞれのレーザーの波長を選ぶこと;
S22)ウエハーの前記位置の1つ毎に、それぞれのレーザーのレーザービームの入射角及びパワーをそれぞれ含むパラメータの複数のセットを決定すること;
S23)前記選ばれたパラメータ・セット毎に、ウエハーの前記位置の1つにおけるレーザービームの反射率及び吸光度を測定して、温度モデルを用いる前記選ばれたパラメータ・セットの露光温度を決定すること;及び、
S24)前記露光温度が所定の温度範囲内であるかどうかを決定し、前記露光温度が所定の温度範囲内でない場合、次のパラメータ・セットのためにステップS23を実行し、前記露光温度が所定の温度範囲内である場合、前記選ばれたパラメータ・セットをプロセス・パラメータの最適なセットとして決定し、前記ウエハー・テーブルにウエハーを次の位置へと移動させ、ステップS23に戻り、ウエハーのすべての位置が処理されるまで当該方法を繰り返すこと、
を備える。
【0024】
本発明は、また、上記のレーザーアニーリング装置を用いる他のアニーリング方法を提供する。当該アニーリング方法は、以下のステップを備える:
S1)ウエハーをウエハー・テーブルに載置し、ウエハーのプロセス・パラメータを取得すること;
S2)前記プロセス・パラメータに基づいて少なくとも2つのレーザーを選択し、選択したレーザーによってレーザービームを出射させ、レーザービームのアニーリング角度及びパワーを調節すること;及び、
S3)前記複数のレーザービームによって共同で形成された光スポットによって前記ウエハーの表面をアニーリングすること。
【0025】
さらに、ステップS1において、異なる種類のウエハーの測定された
表面形状から予め確立されたアニーリング・パラメータ・モデルから、ウエハーの種類に基づいて、プロセス・パラメータが選択されてもよい。
【0026】
さらに、ステップS1において、ウエハーの
表面形状をリアルタイムで測定することによって、プロセス・パラメータを取得してもよい。
【0027】
さらに、プロセス・パラメータは、ウエハーの
表面形状と、ウエハー材料の反射率インデックスとを含んでいてもよい。
【0028】
さらに、ステップS2において、材料の前記反射率インデックスに基づいて、異なる波長のレーザービームを出射する少なくとも2つのレーザーを選択してもよく、レーザービームのパワーを調節してもよい。
【0029】
さらに、ステップS2において、前記
表面形状に基づいて、レーザー調節装置の対応するものを用いてレーザービームの入射角を調節することによって、異なるアニーリング角度を可能にしてもよい。
【0030】
さらに、ステップS3において、前記光スポットは、ウエハーの
表面形状とその材料の反射率インデックスと互換性を有するエネルギー分布を有していてもよい。
【0031】
本発明に係るレーザーアニーリング装置及びアニーリング方法では、ウエハーは、プロセス・パラメータの選ばれた最適なセットで、異なる波長を有するとともに相互に補完的な態様で協同する、レーザー光源システムの複数の独立したレーザーからのレーザービームによって、共同でアニーリングされる。その結果、最適なアニーリング温度が達成され、表面におけるパターン効果を効果的に低減することができる。さらに、中央コントロールシステムによる調節及び温度監視システムからのフィードバックによって、サーマルバジェット及び熱拡散を低減するとともに、より均一な、制御可能な態様でアニーリングが実行されることにより、アニーリング装置に適合可能なプロセスの促進に強い影響を与える。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】
図1は、従来のフォトリソグラフィープロセスが行われたウエハーの表面を模式的に表す。
【
図2】
図2は、従来のウエハーの内部構造を模式的に示す。
【
図3A】
図3Aは、
図2に示す異なる材料である表面の部分A、B、C、及び、Dに500nmのレーザービーム及び800nmのレーザービームが入射した際における、当該表面部分の反射率プロファイルを、入射角の関数として示す。
【
図3B】
図3Bは、
図2に示す異なる材料である表面の部分A、B、C、及び、Dに500nmのレーザービーム及び800nmのレーザービームが入射した際における、当該表面部分の反射率プロファイルを、入射角の関数として示す。
【
図4】
図4は、本発明に係るレーザーアニーリング装置の構造概略図である。
【
図5】
図5は、本発明に係るレーザー調節装置の構造概略図である。
【
図6】
図6は、3つの異なるレーザーから出射されるレーザービームによってウエハーの表面に形成される光スポットを模式的に示す。
【
図7】
図7は、500nmと800nmの波長のレーザービームを用いたアニーリング・プロセスにおける、プロセス・パラメータのセット数に対する温度偏差の変化を示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明は、添付の図面を参照しながら、より詳細に説明される。
【0034】
本発明は、
図4に示すように、ウエハー・テーブル2に載置されるウエハー1のレーザーアニーリングのためのレーザーアニーリング装置を提供する。
【0035】
ウエハー1の表面上に対してアニーリング・レーザービームを出力するため、レーザーアニーリング装置は、少なくとも2つのレーザー31を有するレーザー光源システム3を含む。レーザービームは、レーザー31から、独立して調整可能なパワーレベルで、異なる波長で、出力されてもよい。
【0036】
レーザーアニーリング装置は、また、レーザー光源システム3に接続しており、ウエハー1より上に位置するレーザー調節システム4を含む。レーザー調節システム4は、それぞれのレーザー31と1対1で対応する、少なくとも2つのレーザー調節装置41を含む。すなわち、レーザー調節装置41の数は、レーザー31の数と等しい。レーザー調節装置41のそれぞれは、対応する1つのレーザー31について、レーザーから出射されるレーザービームのパワーと、ウエハー1の表面においてレーザービームによって形成される光スポットの位置とをモニターし、光スポットの形とレーザービームの入射角とを調節するように、構成される。好ましくは、レーザー調節システム4は、レーザービームを転送するために、光ファイバー7によってレーザー光源システム3に接続していてもよい。
【0037】
レーザーアニーリング装置は、また、ウエハー1より上に配置され、ウエハー面の光スポットが形成される位置の温度をリアルタイムで計測するように構成される温度監視システム5を含む。好ましくは、温度監視システム5は、ウエハー面の光スポットが形成される位置の温度をリアルタイムで計測するための高温計又は反射率検出器として、実装されてもよく、取得したリアルタイムの温度データは、フィードバックコントロールの根拠として中央コントロールシステム6にフィードバックされてもよい。
温度監視システム5は、中央コントロールシステム6及び他の構成要素との連結を説明する目的のためだけに、
図4において模式的に図示されるものであり、装置におけるその実際の位置を制限されるものではない。したがって、温度監視システム5が、
図4において示された位置に限定されるものではないと解釈されるべきである。
【0038】
レーザーアニーリング装置は、また、レーザー光源システム3、レーザー調節システム4、温度監視システム5、及び、ウエハー・テーブル2のそれぞれに連結し、レーザー光源システム3、レーザー調節システム4、温度監視システム5、及び、ウエハー・テーブル2からデータを受け取って、レーザー光源システム3、レーザー調節システム4、及び、ウエハー・テーブル2をコントロールするように構成される中央コントロールシステム6を含む。
具体的には、当該装置で実行されるアニーリング・プロセスにおいて、光スポットが形成されるウエハー面の位置の温度が、所定の温度範囲T
0±ΔTの範囲内(ここで、T
0は、ウエハー面の光スポットが形成される位置の目標アニーリング温度を意味し、ΔTは、許容できる温度偏差を意味する)で維持されるように、温度監視システム5からの温度データは、中央コントロールシステム6によって処理されてもよく、レーザー光源システム3とレーザー調節システム4にリアルタイムにフィードバックされてもよく、コントロールの2つの自由度として提供されるレーザービームのパワーと入射角に反映されてもよい。
【0039】
図5に示すように、レーザー調節装置41のそれぞれは、光路に沿って順に配置された、スポット検出システム411、エネルギー減衰システム412、光ホモジナイザーシステム413、及び、回転及び平行移動部材414、を含んでいてもよい。スポット検出システム411は、対応する1つのレーザー31、及び、中央コントロールシステム6に連結しており、パワーメーター、CCD検出器、及び、イメージ・コレクターを含む。スポット検出システム411は、レーザーからのレーザービームのパワーと、レーザービームによって形成された光スポットの位置とをリアルタイムにモニターし、中央コントロールシステム6にこれらのデータを出力することができる。エネルギー減衰システム412は、偏光ビームスプリッティング・プリズムと減衰器、又は、波長板を備えていてもよく、エネルギー減衰システム412を通過するレーザービームの部分を計測するか、又は、当該ビームの偏光方向を変化させることによって、レーザービームがウエハー面に与えるエネルギーを調節するように構成される。光ホモジナイザーシステム413は、ウエハー面でレーザービームによって形成される光スポットの特定の光強度分布を形成するため、マイクロレンズアレイ又はオプティカルインテグレーターロッドとして実装されてもよい。回転及び平行移動部材414は、ガルバノメーターレンズ、及び、圧電セラミックアクチュエーターを備えていてもよい。回転及び平行移動部材414は、レーザービームがウエハー面の上の入射する角度を変えるために、又は、ウエハー面における光スポットの位置を調節するために、ウエハー1より上に配置されてもよく、回転又は転送してもよい。
【0040】
引き続き
図5を参照すると、ビーム拡大コリメートシステム415は、エネルギー減衰システム412と光ホモジナイザーシステム413との間に配置されてもよい。ビーム拡大コリメートシステム415は、レーザービームをコリメートするとともに、ウエハー面上に形成される光スポットの形状を調節するための1つのレンズ又はテレスコープシステムとして、実装されてもよい。レーザービームがウエハー面上において所定のエネルギー分布を有する光スポットを形成できるように、F−θレンズ416は、ウエハー1と回転及び平行移動部材414との間に配置されてもよい。
図6は、3つの異なるレーザー31から出射されるレーザービームによってウエハー面上に形成される光スポットを模式的に示す。一般に、レーザーアニーリング・プロセスにおいて、光スポットの形は、線形分布、すなわち、スキャン方向において狭い形状となり、非スキャン方向においてより広い形状となると考えられる。光スポットは、レーザー調節システムからのレーザービームによって形成される複数の光スポットの完全又は部分的な重なりから、形成されてもよい。一般的なケースでは、光スポットは、スキャン方向において、所望する強度及びエネルギー分布を有し、非スキャン方向において均一な強度とエネルギー分布を有する。
【0041】
引き続き
図4を参照すると、中央コントロールシステム6とレーザー光源システム3との間に、レーザー光源システム3のレーザー31から所望するパワーをレーザービーム出力に与えるための中央コントロールシステム6から制御アクションを示す制御コマンドを受け取るとともに、制御アクションの結果を中央コントロールシステム6にフィードバックするように構成された、レーザー光源コントロールシステム8が連結されていてもよい。さらに、レーザー光源システム3のレーザー31のそれぞれは、レーザー光源コントロールシステム8を介して、出力しているレーザービームの波長及びパワーに関する情報を中央コントロールシステム6に、転送してもよい。
【0042】
引き続き
図4を参照すると、中央コントロールシステム6とレーザー調節システム4との間に、レーザー調節システム4のレーザー調節装置41から出射されるレーザービームが所望する角度で入射するとともに、所望する形状を有するように、中央コントロールシステム6から制御アクションを示す制御コマンドを受け取るように構成されるとともに、制御アクションの結果を中央コントロールシステム6にフィードバックするのに適している、レーザー調節コントロールシステム9が連結されていてもよい。
【0043】
好ましくは、中央コントロールシステム6とウエハー・テーブル2との間に、中央コントロールシステム6からウエハー・テーブル2の動きに対する制御アクションを示す制御コマンドを受け取るとともに、制御アクションの結果を中央コントロールシステム6にフィードバックするように構成された、ウエハー・テーブル・コントロールシステム10が配置されてもよい。具体的には、ウエハー面のあらゆる位置が光スポットによってアニーリングされ得るように、ウエハー・テーブル2は、少なくとも水平に自由に動いてウエハー1を光スポットに対して動くことができるモーションステージとして、実装されてもよい。当然のことながら、ウエハー1は、レーザー光源システム3の焦点深度の範囲内に位置する必要がある。
【0044】
以上に記載されたように、本発明は、また、レーザーアニーリング装置を用いるアニーリング方法を提供する。そして、それは以下のステップを含む。
【0045】
ステップS1において、ウエハー1は、ウエハー・テーブル2に載置され、ウエハー1の水平方向が調節される。換言すれば、ウエハー1は、水平となるように調節される。
【0046】
ステップS2において、レーザー調節システム4のレーザー調節装置41の位置に基づいて決定されたウエハー1の光スポットが形成される位置である位置スポット(x,y)と、プロセス・パラメータ
【数1】
の最適なセットとが、位置スポット(x,y)におけるウエハーの反射率R(x,y)に基づいて決定される。ここで、
【数2】
は、波長λ
Nを有し、ウエハー面に角度θ
Nで入射する、N番目のレーザ31からのレーザービームの強度を意味する。具体的には、光スポットが形成されるウエハーの位置スポット(x,y)は、ウエハー1に対するレーザー調節装置41の回転及び平行移動部材414の位置に基づいて決定されてもよい。プロセス・パラメータの最適なセットの決定は、以下のステップを備えていてもよい:
S21)個々のレーザー31の波長λi,i=1、2・・・Nを選ぶこと;
S22)ウエハー1のあらゆる位置スポット(x,y)に対して、個々のレーザー31の入射角及び出力パワーを調節し、個々のレーザー31の入射角及び出力パワーをそれぞれ備えるmセットのパラメータを決定すること、ここで、定格のパワーにおいてそれぞれのレーザー31のパワーは最大であり、入射角
【数3】
は0度以上90度以下である;
S23)パラメータの選ばれた1つのセットについて、ウエハー1の位置(x,y)におけるレーザー31からのレーザービームの反射率
【数4】
と吸光度
【数5】
を測定して、温度モデルを用いる選ばれたパラメータ・セットのために露光温度Tmを決定すること;及び
S24)ステップS23を実行して、露光温度Tmが所定の温度範囲T
0±ΔTの範囲内であるかどうか決定し、露光温度Tmが所定の温度範囲T
0±ΔTの範囲である場合には、プロセス・パラメータ
【数6】
の最適なセットとしてパラメータの特定のセットを決定し、ウエハー・テーブル2がウエハー1を次の位置へ移動させ、ステップS23に戻ること。そして、ウエハー1のすべての位置が処理されるまで、当該プロセスを繰り返すこと。
【0047】
ステップS3において、レーザー光源システム3とレーザー調節システム4は、それぞれ、レーザー光源コントロールシステム8とレーザー調節コントロールシステム9によって調節される。光スポットが形成されるウエハーの位置は、プロセス・パラメータの最適なセットに基づいて露光され、当該位置の温度は、温度監視システム5によって測定される。次いで、中央コントロールシステム6に測定した温度が送信される。
【0048】
ステップS4において、中央コントロールシステム6は、受信した測定温度に基づいて、当該温度が所定の温度範囲T
0±ΔTの範囲内であるかどうか、決定する。当該温度が所定の温度範囲T
0±ΔTの範囲内でない場合、露光温度T(x,y)が記録され、ウエハーの同じ反射率を有する次の位置が露光される際、所定の温度範囲内の露光温度で当該位置が露光されるように、中央コントロールシステム6は、記録された露光温度T(x,y)に基づいて、それぞれ、レーザー光源コントロールシステム8とレーザー調節コントロールシステム9によって、レーザー光源システム3とレーザー調節システム4のパラメータ(レーザービームのパワーと入射角を含む)を調節する。当該温度が所定の温度範囲T
0±ΔTの範囲内である場合、ウエハー・テーブル・コントロールシステム10は、中央コントロールシステム6の制御の下、露光されるべき次の位置に光スポットが位置するように、ウエハー・テーブル2にウエハー1を移動させる。
【0049】
ステップS5に、当該位置が最終ポジションか否かを決定し、当該位置が最終ポジションではない場合、ステップS2〜ステップS4の処理を繰り返し、当該位置が最終ポジションである場合、本処理を終了する。
【0050】
図7は、500nmと800nmの波長のレーザービームを用いたアニーリング・プロセスにおける、プロセス・パラメータのセット数(最高4500)に対する温度偏差ΔTの変化を示す。図に示されるように、温度偏差は110℃以上350℃以下であり、本明細書において開示したアニーリング方法がパターン効果を減らす効果的可能な解決を提供することを証明する。
【0051】
本発明は、以上に記載されたレーザーアニーリング装置を用いるもう1つのアニーリング方法を提供する。そして、それは以下のステップを含む。
【0052】
ステップS1において、ウエハー1をウエハー・テーブル2に載置し、ウエハー1の表面のプロセス・パラメータを取得する。プロセス・パラメータは、ウエハーの
表面形状と、ウエハーの材料の反射率インデックスを含んでいてもよい。異なる種類のウエハーの測定された
表面形状から予め確立されたアニーリング・パラメータ・モデルから、ウエハー1の種類に基づいて、プロセス・パラメータが選択されてもよいし、ウエハーの
表面形状をリアルタイムで測定することによって、プロセス・パラメータが取得されてもよい。
【0053】
ステップS2において、プロセス・パラメータに基づいて、レーザー31のうちの少なくとも2つが、レーザービームを出射するために選ばれる。さらに、レーザー調節システム4を調節することによって、異なるアニーリング角度が実現され、レーザー光源システム3を調節することによって、異なるアニーリング出力レベルが実現される。具体的には、ウエハーの材料の反射率インデックスに基づいて、レーザー31のうちの少なくとも2つは異なる波長のレーザービームを出射するために選ばれてもよく、レーザービームのパワーレベルは調節されてもよい。さらに、ウエハーの
表面形状に基づいて、レーザービームの入射角は、レーザー調節装置41の回転及び平行移動部材414を介して調節されてもよく、これにより、異なるアニーリング角度が実現する。
【0054】
ステップS3において、ウエハーの表面をアニーリングする光スポットは、レーザービームによって共同で形成される。具体的には、光スポットは、ウエハーの
表面形状とその材料の反射率インデックスと互換性を有するエネルギー分布を有していてもよい。
【0055】
まとめると、本発明に係るレーザーアニーリング装置とアニーリング方法では、ウエハー1はプロセス・パラメータの選ばれた最適なセットで、異なる波長を有するとともに相互に補完的な態様で協同する、複数の独立したレーザー31からのレーザービームによって、共同でアニーリングされる。その結果、最適なアニーリング温度が達成され、表面におけるパターン効果を効果的に低減することができる。
さらに、中央コントロールシステム6による調節及び温度監視システム5からのフィードバックによって、サーマルバジェット及び熱拡散を低減するとともに、より均一な、制御可能な態様でアニーリングが実行されることにより、アニーリング装置に適合可能なプロセスの促進に強い影響を与える。
【0056】
本発明の2、3の実施形態がここに記述されたが、これらの実施形態は単なる説明であり、発明の範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。本発明の思想を逸脱しない範囲でなされる、様々な省略、代替、及び、変更は、本発明の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0057】
図1において、1’はダイを意味する。
図4乃至8において:1−ウエハー;2−ウエハー・テーブル;3−レーザー光源システム;31−レーザー;4−レーザー調節システム;41−レーザー調節装置;411−スポット検出システム;412−エネルギー減衰システム;413−光ホモジナイザーシステム;414−回転及び平行移動部材;415−ビーム拡大コリメートシステム;416−F−θレンズ;5−温度監視システム;6−中央コントロールシステム;7−光ファイバー;8−レーザー光源コントロールシステム;9−レーザー調節コントロールシステム;10−ウエハー・テーブル・コントロールシステム。