(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上方に向けて気体を噴出する噴出口を有する複数の開口部と気体を吸引する吸引口を有する複数の開口部とを有し、前記複数の開口部の上方に基板を浮上させる塗布ステージと、
前記塗布ステージ上で浮上する前記基板を移動方向に移動させる基板移動部と、
前記基板移動部により前記移動方向に移動させられる前記基板の上面に処理液を供給して塗布するノズルと、を備え、
前記塗布ステージは、前記ノズルの下方に位置する塗布浮上領域と、前記移動方向において前記塗布浮上領域の上流側に位置する上流側浮上領域と、前記移動方向において前記塗布浮上領域の下流側に位置する下流側浮上領域とを有し、
前記塗布浮上領域、前記上流側浮上領域および前記下流側浮上領域はいずれも複数の開口部を前記移動方向に沿って並べた開口行を水平面内において前記移動方向と直交する列方向に配列して前記基板を浮上させ、
前記塗布浮上領域において、前記複数の開口行が前記移動方向に対して傾斜なしで配置され、
前記上流側浮上領域と前記下流側浮上領域において、前記複数の開口行が前記開口行において前記開口部を3つの配列グループに区分けされ、各配列グループが前記移動方向と平行な方向に配列され、前記列方向における各配列グループの位置が相互に異なっている
ことを特徴とする塗布装置。
上方に向けて気体を噴出する噴出口を有する複数の開口部と気体を吸引する吸引口を有する複数の開口部とを有し、前記複数の開口部の上方に基板を浮上させる塗布ステージと、
前記塗布ステージ上で浮上する前記基板を移動方向に移動させる基板移動部と、
前記基板移動部により前記移動方向に移動させられる前記基板の上面に処理液を供給して塗布するノズルと、を備え、
前記塗布ステージは、前記ノズルの下方に位置する塗布浮上領域と、前記移動方向において前記塗布浮上領域の上流側に位置する上流側浮上領域と、前記移動方向において前記塗布浮上領域の下流側に位置する下流側浮上領域とを有し、
前記塗布浮上領域、前記上流側浮上領域および前記下流側浮上領域はいずれも複数の開口部を前記移動方向に沿って並べた開口行を水平面内において前記移動方向と直交する列方向に配列して前記基板を浮上させ、
前記塗布浮上領域において、前記複数の開口行が前記移動方向に対して傾斜なしで配置され、
前記上流側浮上領域において、前記複数の開口行が前記開口行において前記開口部を3つの配列グループに区分され、各配列グループが前記移動方向と平行な方向に配列され、前記列方向における各配列グループの位置が相互に異なり、
前記下流側浮上領域において、各開口行において前記開口部が3つの配列グループに区分けされ、各配列グループの列位置がそれぞれ上流側浮上領域側の列位置と異なっている
ことを特徴とする塗布装置。
上方に向けて気体を噴出する噴出口を有する複数の開口部と気体を吸引する吸引口を有する複数の開口部とを有し、前記複数の開口部の上方に基板を浮上させる塗布ステージと、
前記塗布ステージ上で浮上する前記基板を移動方向に移動させる基板移動部と、
前記基板移動部により前記移動方向に移動させられる前記基板の上面に処理液を供給して塗布するノズルと、を備え、
前記塗布ステージは、前記ノズルの下方に位置する塗布浮上領域と、前記移動方向において前記塗布浮上領域の上流側に位置する上流側浮上領域と、前記移動方向において前記塗布浮上領域の下流側に位置する下流側浮上領域とを有し、
前記塗布浮上領域、前記上流側浮上領域および前記下流側浮上領域はいずれも複数の開口部を前記移動方向に沿って並べた開口行を水平面内において前記移動方向と直交する列方向に配列して前記基板を浮上させ、
前記塗布浮上領域において、前記複数の開口行が前記移動方向に対して傾斜なしで配置され、
前記上流側浮上領域と前記下流側浮上領域において、前記複数の開口行が前記開口行において前記開口部を3つの配列グループに区分され、各配列グループが前記移動方向と平行な方向に配列され、前記列方向における各配列グループの位置が相互に異なり、前記塗布浮上領域を挟んで前記上流側浮上領域と前記下流側浮上領域とが対称である
ことを特徴とする塗布装置。
上方に向けて気体を噴出する噴出口を有する複数の開口部と気体を吸引する吸引口を有する複数の開口部とを有し、前記複数の開口部の上方に基板を浮上させる塗布ステージと、
前記塗布ステージ上で浮上する前記基板を移動方向に移動させる基板移動部と、
前記基板移動部により前記移動方向に移動させられる前記基板の上面に処理液を供給して塗布するノズルと、を備え、
前記塗布ステージは、前記ノズルの下方に位置する塗布浮上領域と、前記移動方向において前記塗布浮上領域の上流側に位置する上流側浮上領域と、前記移動方向において前記塗布浮上領域の下流側に位置する下流側浮上領域とを有し、
前記塗布浮上領域、前記上流側浮上領域および前記下流側浮上領域はいずれも複数の開口部を前記移動方向に沿って並べた開口行を水平面内において前記移動方向と直交する列方向に配列して前記基板を浮上させ、
前記塗布浮上領域において、前記複数の開口行が前記移動方向に対して傾斜なしで配置され、
前記上流側浮上領域と前記下流側浮上領域において、前記複数の開口行が前記開口行において前記開口部を2つの配列グループに区分され、各配列グループが前記移動方向と平行な方向に配列され、前記列方向における各配列グループの位置が相互に異なる
ことを特徴とする塗布装置。
上方に向けて気体を噴出する噴出口を有する複数の開口部と気体を吸引する吸引口を有する複数の開口部とを有する浮上ステージにより前記複数の開口部の上方に基板を浮上させながら移動方向に移動させる第1の工程と、
前記移動方向に移動させられる前記基板の上面にノズルから処理液を供給して塗布する第2の工程と、を備え、
前記第1の工程では、前記ノズルの下方に位置する塗布浮上領域と、前記移動方向において前記塗布浮上領域の上流側に位置する上流側浮上領域と、前記移動方向において前記塗布浮上領域の下流側に位置する下流側浮上領域との全部で複数の開口部を前記移動方向に沿って並べた開口行を水平面内において前記移動方向と直交する列方向に配列し、しかも前記塗布浮上領域において、前記複数の開口行が前記移動方向に対して傾斜なしで配置され、前記上流側浮上領域と前記下流側浮上領域において、前記複数の開口行が前記開口行において前記開口部を3つの配列グループに区分けされ、各配列グループが前記移動方向と平行な方向に配列され、前記列方向における各配列グループの位置が相互に異なっている、前記浮上ステージにより前記基板を浮上させている
ことを特徴とする塗布方法。
上方に向けて気体を噴出する噴出口を有する複数の開口部と気体を吸引する吸引口を有する複数の開口部とを有する浮上ステージにより前記複数の開口部の上方に基板を浮上させながら移動方向に移動させる第1の工程と、
前記移動方向に移動させられる前記基板の上面にノズルから処理液を供給して塗布する第2の工程と、を備え、
前記第1の工程では、前記ノズルの下方に位置する塗布浮上領域と、前記移動方向において前記塗布浮上領域の上流側に位置する上流側浮上領域と、前記移動方向において前記塗布浮上領域の下流側に位置する下流側浮上領域との全部で複数の開口部を前記移動方向に沿って並べた開口行を水平面内において前記移動方向と直交する列方向に配列し、しかも前記塗布浮上領域において、前記複数の開口行が前記移動方向に対して傾斜なしで配置され、前記上流側浮上領域において、前記複数の開口行が前記開口行において前記開口部を3つの配列グループに区分され、各配列グループが前記移動方向と平行な方向に配列され、前記列方向における各配列グループの位置が相互に異なり、前記下流側浮上領域において、各開口行において前記開口部が3つの配列グループに区分けされ、各配列グループの列位置がそれぞれ上流側浮上領域側の列位置と異なっている、前記浮上ステージにより前記基板を浮上させている
ことを特徴とする塗布方法。
上方に向けて気体を噴出する噴出口を有する複数の開口部と気体を吸引する吸引口を有する複数の開口部とを有する浮上ステージにより前記複数の開口部の上方に基板を浮上させながら移動方向に移動させる第1の工程と、
前記移動方向に移動させられる前記基板の上面にノズルから処理液を供給して塗布する第2の工程と、を備え、
前記第1の工程では、前記ノズルの下方に位置する塗布浮上領域と、前記移動方向において前記塗布浮上領域の上流側に位置する上流側浮上領域と、前記移動方向において前記塗布浮上領域の下流側に位置する下流側浮上領域との全部で複数の開口部を前記移動方向に沿って並べた開口行を水平面内において前記移動方向と直交する列方向に配列し、しかも前記塗布浮上領域において、前記複数の開口行が前記移動方向に対して傾斜なしで配置され、前記上流側浮上領域と前記下流側浮上領域において、前記複数の開口行が前記開口行において前記開口部を3つの配列グループに区分され、各配列グループが移動方向と平行な方向に配列され、列方向における各配列グループの位置が相互に異なり、前記塗布浮上領域を挟んで前記上流側浮上領域と前記下流側浮上領域とが対称である、前記浮上ステージにより前記基板を浮上させている
ことを特徴とする塗布方法。
上方に向けて気体を噴出する噴出口を有する複数の開口部と気体を吸引する吸引口を有する複数の開口部とを有する浮上ステージにより前記複数の開口部の上方に基板を浮上させながら移動方向に移動させる第1の工程と、
前記移動方向に移動させられる前記基板の上面にノズルから処理液を供給して塗布する第2の工程と、を備え、
前記第1の工程では、前記ノズルの下方に位置する塗布浮上領域と、前記移動方向において前記塗布浮上領域の上流側に位置する上流側浮上領域と、前記移動方向において前記塗布浮上領域の下流側に位置する下流側浮上領域との全部で複数の開口部を前記移動方向に沿って並べた開口行を水平面内において前記移動方向と直交する列方向に配列し、しかも前記塗布浮上領域において、前記複数の開口行が前記移動方向に対して傾斜なしで配置され、前記上流側浮上領域と前記下流側浮上領域において、前記複数の開口行が前記開口行において前記開口部を2つの配列グループに区分され、各配列グループが前記移動方向と平行な方向に配列され、前記列方向における各配列グループの位置が相互に異なる、前記浮上ステージにより前記基板を浮上させている
ことを特徴とする塗布方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1実施形態>
図1は本発明に係る塗布装置の第1実施形態の全体構成を模式的に示す図である。また、
図2は塗布装置を鉛直上方から見た平面図である。さらに、
図3は
図2から塗布機構を取り外した平面図である。この塗布装置1は、
図1の左手側から右手側に向けて水平姿勢で搬送される基板Sの上面Sfに塗布液を本発明の「処理液」の一例として供給して塗布するスリットコータである。なお、以下の各図において装置各部の配置関係を明確にするために、基板Sの搬送方向を「X方向」とし、
図1の左手側から右手側に向かう水平方向を「+X方向」と称し、逆方向を「−X方向」と称する。また、X方向と直交する水平方向Yのうち、装置の正面側を「−Y方向」と称するとともに、装置の背面側を「+Y方向」と称する。さらに、鉛直方向Zにおける上方向および下方向をそれぞれ「+Z方向」および「−Z方向」と称する。
【0013】
まず
図1を用いてこの塗布装置1の構成の概要を説明し、その後で各部のより詳細な構造について説明する。なお、塗布装置1の基本的な構成や動作原理は、本願出願人が先に開示した特許第5346643号に記載されたものと共通している。そこで、本明細書では、塗布装置1の各構成のうちこれらの公知文献に記載のものと同様の構成を適用可能なもの、およびこれらの文献の記載から構造を容易に理解することのできるものについては詳しい説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を主に説明することとする。
【0014】
塗布装置1では、基板Sの移動方向Xに沿って、入力コンベア100、入力移載部2、浮上ステージ部3、出力移載部4、出力コンベア110がこの順に近接して配置されており、以下に詳述するように、これらにより略水平方向に延びる基板Sの移動経路が形成されている。なお、以下の説明において基板Sの移動方向Xと関連付けて位置関係を示すとき、「基板Sの移動方向Xにおける上流側」を単に「上流側」と、また「基板Sの移動方向Xにおける下流側」を単に「下流側」と略することがある。この例では、ある基準位置から見て相対的に(−X)側が「上流側」、(+X)側が「下流側」に相当する。
【0015】
処理対象である基板Sは
図1の左手側から入力コンベア100に搬入される。入力コンベア100は、コロコンベア101と、これを回転駆動する回転駆動機構102とを備えており、コロコンベア101の回転により基板Sは水平姿勢で下流側、つまり(+X)方向に搬送される。入力移載部2は、コロコンベア21と、これを回転駆動する機能および昇降させる機能を有する回転・昇降駆動機構22とを備えている。コロコンベア21が回転することで、基板Sはさらに(+X)方向に移動して浮上ステージ部3に向けて搬送される。また、コロコンベア21が昇降することで基板Sの鉛直方向位置が変更される。このように構成された入力移載部2により、基板Sは入力コンベア100から浮上ステージ部3に移載される。
【0016】
浮上ステージ部3は、基板の移動方向Xに沿って3分割された平板状のステージを備える。すなわち、浮上ステージ部3は入口浮上ステージ31、塗布ステージ32および出口浮上ステージ33を備えており、これらの各ステージの上面は互いに同一平面の一部をなしている。入口浮上ステージ31および出口浮上ステージ33のそれぞれの上面には浮上制御機構35から供給される圧縮空気を噴出する噴出口を有する開口部がマトリクス状に多数設けられており、噴出される気流から付与される浮力により基板Sが浮上する。こうして基板Sの下面がステージ上面から離間した状態で水平姿勢に支持される。基板Sの下面とステージ上面との距離、つまり浮上量は、例えば10マイクロメートルないし500マイクロメートルとすることができる。これら入口浮上ステージ31および出口浮上ステージ33の具体的構成としては、例えば特許第5346643号に記載のものを適用可能である。
【0017】
一方、塗布ステージ32の上面では、圧縮空気を噴出する噴出口を有する開口部(後で説明する
図4中の符号321)と、基板Sの下面とステージ上面との間の空気を吸引する吸引口を有する開口部(後で説明する
図4中の符号322)とが交互に配置されている。浮上制御機構35が噴出口からの圧縮空気の噴出量と吸引口からの吸引量とを制御することにより、基板Sの下面と塗布ステージ32の上面との距離が精密に制御される。これにより、塗布ステージ32の上方を通過する基板Sの上面Sfの鉛直方向位置が規定値に制御される。なお、塗布ステージ32における開口部の配置については、後で詳述するように、従来装置と大きく相違している。
【0018】
なお、入口浮上ステージ31には、リフトピンが配設されており、浮上ステージ部3にはこのリフトピンを昇降させるリフトピン駆動機構34が設けられている。
【0019】
入力移載部2を介して浮上ステージ部3に搬入される基板Sは、コロコンベア21の回転により(+X)方向への推進力を付与されて、入口浮上ステージ31上に搬送される。入口浮上ステージ31、塗布ステージ32および出口浮上ステージ33は基板Sを浮上状態に支持するが、基板Sを水平方向に移動させる機能を有していない。浮上ステージ部3における基板Sの搬送は、入口浮上ステージ31、塗布ステージ32および出口浮上ステージ33の下方に配置された基板移動部5により行われる。
【0020】
基板移動部5は、基板Sの下面周縁部に部分的に当接することで基板Sを下方から支持するチャック機構51と、チャック機構51上端の吸着部材(後の
図3中の符号513)に設けられた吸着パッドおよび吸着溝(図示省略)に負圧を与えて基板Sを吸着保持させる機能およびチャック機構51をX方向に往復走行させる機能を有する吸着・走行制御機構52とを備えている。チャック機構51が基板Sやダミー板を保持した状態では、基板Sの下面やダミー板の下面は浮上ステージ部3の各ステージの上面よりも高い位置に位置している。したがって、基板Sは、チャック機構51により周縁部を吸着保持されつつ、浮上ステージ部3から付与される浮力により全体として水平姿勢を維持する。
【0021】
入力移載部2から浮上ステージ部3に搬入されて浮上ステージ部3によりステージ上面から浮上された基板Sをチャック機構51が保持し、その状態でチャック機構51が(+X)方向に移動することで、基板Sが入口浮上ステージ31の上方から塗布ステージ32の上方を経由して出口浮上ステージ33の上方へ移動される。当該基板Sは、出口浮上ステージ33の(+X)側に配置された出力移載部4に受け渡される。
【0022】
出力移載部4は、コロコンベア41と、これを回転駆動する機能および昇降させる機能を有する回転・昇降駆動機構42とを備えている。コロコンベア41が回転することで、基板Sに(+X)方向への推進力が付与され、基板Sは移動方向Xに沿ってさらに搬送される。また、コロコンベア41が昇降することで基板Sの鉛直方向位置が変更される。そして、出力移載部4により、基板Sは出口浮上ステージ33の上方から出力コンベア110に移載される。
【0023】
出力コンベア110は、コロコンベア111と、これを回転駆動する回転駆動機構112とを備えており、コロコンベア111の回転により基板Sはさらに(+X)方向に搬送され、最終的に塗布装置1外へと払い出される。なお、入力コンベア100および出力コンベア110は塗布装置1の構成の一部として設けられてもよいが、塗布装置1とは別体のものであってもよい。また例えば、塗布装置1の上流側に設けられる別ユニットの基板払い出し機構が入力コンベア100として用いられてもよい。また、塗布装置1の下流側に設けられる別ユニットの基板受け入れ機構が出力コンベア110として用いられてもよい。
【0024】
このようにして移動される基板Sの移動経路上に、基板Sの上面Sfに塗布液を塗布するための塗布機構7が配置されている。塗布機構7は、Y方向に延設された吐出口(図示省略)を有するノズル71と、ノズル71に対しメンテナンスを行うためのメンテナンスユニット75とを備えている。ノズル71では、吐出口がノズル本体の下部に下向きに開口して設けられ、図示しない塗布液供給部から塗布液の供給を受けて吐出口から塗布液が吐出される。
【0025】
ノズル71は、位置決め機構73によりX方向およびZ方向に移動位置決め可能となっている。位置決め機構73により、ノズル71が塗布ステージ32の上方の塗布位置(点線で示される位置)に位置決めされる。塗布位置に位置決めされたノズル71から塗布液が吐出されて、塗布ステージ32との間を搬送されてくる基板Sに塗布される。こうして基板Sの上面Sfへの塗布液の塗布が行われる。
【0026】
メンテナンスユニット75は、ノズル71を洗浄するための洗浄液を貯留するバット751と、予備吐出ローラ752と、ノズルクリーナ753と、予備吐出ローラ752およびノズルクリーナ753の動作を制御するメンテナンス制御機構754とを備えている。メンテナンスユニット75の具体的構成としては、例えば特開2010−240550号公報に記載された構成を適用することが可能である。
【0027】
ノズル71が予備吐出ローラ752の上方で吐出口が予備吐出ローラ752の上面に対向する位置(予備吐出位置)では、ノズル71の吐出口から予備吐出ローラ752の上面に対して塗布液が吐出される。ノズル71は、塗布位置へ位置決めされるのに先立って予備吐出位置に位置決めされ、吐出口から所定量の塗布液を吐出して予備吐出処理を実行する。このように塗布位置へ移動させる前のノズル71に予備吐出処理を行わせることにより、塗布位置での塗布液の吐出をその初期段階から安定させることができる。
【0028】
メンテナンス制御機構754が予備吐出ローラ752を回転させることで、吐出された塗布液はバット751に貯留された洗浄液に混合されて回収される。また、ノズル71がノズルクリーナ753の上方位置(洗浄位置)にある状態では、ノズルクリーナ753が洗浄液を吐出しながらY方向に移動することにより、ノズル71の吐出口およびその周囲に付着した塗布液が洗い流される。
【0029】
また、位置決め機構73は、ノズル71を洗浄位置よりも下方でノズル下端がバット751内に収容される位置(待機位置)に位置決めすることが可能である。ノズル71を用いた塗布処理が実行されないときには、ノズル71はこの待機位置に位置決めされる。なお、図示を省略しているが、待機位置に位置決めされたノズル71に対し吐出口における塗布液の乾燥を防止するための待機ポッドが配置されてもよい。
【0030】
この他、塗布装置1には、装置各部の動作を制御するための制御ユニット9が設けられている。制御ユニット9は所定の制御プログラムや各種データを記憶する記憶手段、この制御プログラムを実行することで装置各部に所定の動作を実行させるCPUなどの演算手段、ユーザや外部装置との情報交換を担うインターフェース手段などを備えている。
【0031】
図4は塗布ステージでの開口部の配置構造を模式的に示す図であり、(a)欄では従来例で採用していた配置構造が示される一方、(b)欄では本実施形態で採用していた配置構造が示されている。なお、(a)欄および(b)欄では、上段の図面において移動方向Xに並ぶ開口行(次に詳述する)の一列分が破線により図示され、当該一列分の開口行を拡大したものが中段に図示され、そのうち移動方向Xの最上流側の開口行を拡大したものが下段に図示されている。また、
図4においては、理解容易の目的で、必要に応じて塗布ステージ32の各部の寸法や数を誇張または簡略化して描いている。以下、
図4を参照しつつ塗布ステージ32における開口部の配置を詳細に説明する。
【0032】
本実施形態では、
図4に示すように、塗布ステージ32は、移動方向Xに沿って3つの浮上領域32A、32B、32Cが設けられている。これらのうち浮上領域32Bは塗布位置に位置決めされるノズル71の下方に位置しており、本発明の「塗布浮上領域」の一例に相当している。そこで、以下の説明においては、浮上領域32Bを「塗布浮上領域32B」と称する。
【0033】
また、移動方向Xにおいて塗布浮上領域32Bの上流側に位置する浮上領域32Aが入口浮上ステージ31から搬入されてくる基板Sの塗布ステージ32とのギャップを狭めて塗布浮上領域32Bでステージ上面に近づけて塗布浮上領域32Bに送り込む。このように浮上領域32Aは本発明の「上流側浮上領域」の一例に相当している。そこで、以下の説明においては、浮上領域32Aを「上流側浮上領域32A」と称する。
【0034】
さらに、移動方向Xにおいて塗布浮上領域32Bの下流側に位置する浮上領域32Cが塗布浮上領域32Bから移動方向Xに移動される基板Sの塗布ステージ32とのギャップを広げて出口浮上ステージ33でステージ上面から遠ざけて出口浮上ステージ33に送り込む。このように浮上領域32Cは本発明の「下流側浮上領域」の一例に相当している。そこで、以下の説明においては、浮上領域32Cを「下流側浮上領域32C」と称する。
【0035】
塗布ステージ32では、塗布ステージ32と基板Sとのギャップを高精度に制御するために、上流側浮上領域32A、塗布浮上領域32Bおよび下流側浮上領域32Cの全部において、圧縮空気を噴出する噴出口を有する開口部321と基板Sの下面とステージ上面との間の空気を吸引する吸引口を有する開口部322とを複数個配置している。より具体的には、開口部321、322を移動方向Xに沿って並べた開口行323が移動方向Xと直交する列方向Yに配列されている。ただし、塗布浮上領域32Bにおいては、上流側浮上領域32Aおよび下流側浮上領域32Cよりもさらに高精度にギャップ制御する必要があることから、
図4に示すように、移動方向Xにおける開口行323での開口部321、322のピッチおよび列方向Yにおける開口行323のピッチは上流側浮上領域32Aおよび下流側浮上領域32Cでのそれらよりも短く設定されている。なお、以下において、開口部321、322を区別することなく説明する場合には、「開口部320」と称する。
【0036】
ここで
図4の(a)欄に示すように、特許文献1に記載の従来例と同様に、開口行323の全部において開口行323を構成する複数の開口部320を移動方向Xに一列に配置してもよい。この場合、
図4の(a)欄の中段に示すように、移動方向Xに並ぶ開口行323では、全開口部320が列方向Yにおいて同一の列位置Py1に配置される。このため、塗布ステージ32のステージ上面に近接しながらステージ上面の上方を移動方向Xに移動する基板Sのうち当該列位置Py1に対向するストライプ状の部位では開口部320の上方を連続的に通過することとなり、噴出口や吸引口の存在により比較的低い温度となる。一方、列位置Py1に隣接する列位置に対向する基板部位では、開口部320から外れたステージ上面の上方を連続的に通過することとなり、ステージ上面からの熱転写を強く受けて比較的高い温度となる。このように塗布ステージ32から基板Sへの熱影響が列方向Y、つまり基板Sの幅方向に偏り、温度ムラが発生する。その結果、例えば
図5の(a)欄に示すように、実際に基板Sの上面Sfに塗布された塗布液の膜厚を計測すると、基板Sの幅方向Yにおいて膜厚は一定の膜厚範囲(T1≦膜厚≦T2)に収まるものの、膜厚が列方向Yにおける開口行323のピッチに対応した周期で変動しており、基板Sの移動方向Xと平行な方向に延びる塗布ムラが確認された。
【0037】
そこで、本実施形態では、従来例と同様に、塗布浮上領域32Bでは開口行323を列方向Yに狭ピッチで配列するとともに上流側浮上領域32Aおよび下流側浮上領域32Cでは開口行323を列方向Yに広ピッチで配列しているものの、各開口行323において開口部320の配列を相違させている。より詳しくは、
図4の(b)欄に示すように、上流側浮上領域32Aでは、各開口行323において開口部320が移動方向Xに対して傾斜する傾斜方向(同図中の点線Daで示す方向)に広ピッチで配列されている、このため、同図の(b)欄中の下段に示すように、各開口行323では、開口部320は列方向Yにおいて開口行323を構成する開口部320の個数(同実施形態では、9個)に分散している。すなわち、列方向Yにおける開口部320の位置はそれぞれ異なる列位置Py1〜Py9となっている。この点については、下流側浮上領域32Cにおいても上流側浮上領域32Aと同一である。また、塗布浮上領域32Bにおいては、各開口行323において開口部320が移動方向Xに対して傾斜する傾斜方向(同図中の点線Dbで示す方向)に狭ピッチで配列されている点を除き、上流側浮上領域32Aと同一である。さらに、本実施形態では、上流側浮上領域32Aでの開口部320の傾斜角θa(移動方向Xに対する点線Daの傾斜角度)、塗布浮上領域32Bでの開口部320の傾斜角θb(移動方向Xに対する点線Dbの傾斜角度)および下流側浮上領域32Cでの開口部320の傾斜角θc(移動方向Xに対する点線Dcの傾斜角度)は、以下の関係式
|θa|=|θc|>|θb| … 式(1)
を満足するように設定されている。
【0038】
このように全ての浮上領域32A〜32Cでは、開口行323毎に、開口行323を構成する複数の開口部320が列方向Yに分散して配置されている。このため、塗布ステージ32の上面のうち開口部320が設けられていない非開口領域と基板Sとが近接して当該非開口領域から基板Sに熱転写される機会も列方向Yに分散され、基板Sの幅方向(列方向Yと平行な方向)における熱影響の偏りが少なくなっている。
【0039】
このような技術的特徴を有する塗布装置1では、制御ユニット9が予め記憶された処理プログラムを実行して各部を制御することにより、次のようにして基板Sの上面に塗布液を塗布する。すなわち、塗布指令が与えられると、入力コンベア100から浮上ステージ部3に塗布前の基板Sが移載される。一方、メンテナンスユニット75において、ノズル71に対して予備吐出処理が実行される。その後で、ノズル71が塗布浮上領域32Bの上方の塗布位置(
図1の点線位置)に移動され、吐出口(図示省略))を鉛直下方に向けて位置決めされて静止する。また、ノズル71の移動と同時あるいは前後して、基板Sが移動方向Xに浮上移動され、基板Sの上面Sfのうち最初に塗布すべき領域が塗布位置に位置した時点で基板移動が停止され、基板Sは静止状態となる(第1の工程)。それに続いて、ノズル71の吐出口を基板Sの上面に近接させた状態で一定時間の間に制御ユニット9は一定量の塗布液をノズル71に圧送してビード(基板Sの上面Sf上での液溜り)を形成する。
【0040】
そして、移動方向Xへの基板Sの移動と、ノズル71からの塗布液の吐出とが実行され、基板Sの上面Sfへの塗布液の塗布が実行される(第2の工程)。これは、基板Sの上面Sf全体あるいは一部(有効塗布面)に塗布液が供給されるまで継続され、塗布処理が完了した時点では、基板Sの上面Sfのうち最後に塗布すべき領域が塗布位置に位置した状態で基板Sの移動は停止され、基板Sは静止する。この後、ノズル71が塗布位置からメンテナンスユニット75に向けて移動される。一方、塗布液が塗布された基板Sは再び移動方向Xに移動され、出力移載部4を介して塗布装置1から搬出される。
【0041】
このように塗布装置1では、塗布ステージ32により浮上させられた状態で基板Sを移動方向Xに移動させながらノズル71から基板Sの上面Sfに塗布液を供給して塗布している。このため、基板Sは塗布ステージ32に近接して塗布ステージ32からの熱転写を受けるが、上記したように本実施形態では、非開口領域から基板Sに熱転写される機会も列方向Yに分散され、基板Sの幅方向(列方向Yと平行な方向)における熱影響の偏りが少ない。したがって、塗布ムラを抑制することができる。実際に塗布装置1により塗布された塗布液の膜厚を計測すると、例えば
図5の(b)欄に示すように、基板Sの幅方向Yにおいて膜厚は一定の膜厚範囲(T1≦膜厚≦T2)に収まるとともに膜厚の変動が抑えられており、本実施形態に係る塗布装置1を用いることで塗布ムラを抑制して良好な塗布液の液膜を形成することが可能であることが確認されている。
【0042】
また、塗布処理を行う際に、基板Sの移動を一時的に停止させ、基板Sの一部を塗布ステージ32上で浮上させたまま静止させる必要がある。この静止状態においては、基板Sの特定部位(塗布ステージ32の上方で待機している部位)に対する塗布ステージ32からの熱転写が移動時よりも多くなるが、上記した開口部320の配置構造を採用していることから基板Sの幅方向における熱影響の偏りを抑えて塗布ムラを効果的に抑制することができる。
【0043】
<第2実施形態>
図6は本発明に係る塗布装置の第2実施形態における塗布ステージでの開口部の配置構造を模式的に示す図である。この第2実施形態が第1実施形態と大きく相違している点は、(1)塗布浮上領域32Bでの開口部320の配置構造と、(2)上流側浮上領域32Aおよび下流側浮上領域32Cでの開口部320の分散状態とであり、その他については第1実施形態と同一である。そこで、以下においては相違点を中心に説明し、同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
【0044】
まず相違点(1)について説明する。第1実施形態では、塗布浮上領域32Bでの開口部320の傾斜角θbをゼロ以外の値に設定しているが、第2実施形態では傾斜角θbをゼロに設定している。つまり、第2実施形態での塗布浮上領域32Bについては、従来例と同様に、各開口行323において開口部320が移動方向Xに狭ピッチで配列されるとともに複数の開口行323が列方向Yに狭ピッチで配列されており、複数の開口部320が基板Sの移動方向Xを行とし、列方向(基板Sの幅方向)Yを列とする2次元マトリックス状に配置されている。なお、このような配置構成を第1実施形態の塗布浮上領域32Bに適当することは可能である。
【0045】
次に、相違点(2)について説明する。第1実施形態では、各開口行323において開口部320の列位置を相互に相違させて列方向Yに開口部321,322を分散させている。これに対し、第2実施形態では、
図6に示すように、上流側浮上領域32A中の各開口行323において開口部320を3つの配列グループG1〜G3に区分けしている。各配列グループG1〜G3は、
図6の下段の図面に示すように、隣接する3つの開口部320は移動方向Xと平行な方向に配列されているものの、列方向Yにおける配列グループG1〜G3の位置はそれぞれ列位置Py1〜Py3であり、相互に異なっている。また、下流側浮上領域32Cにおいても同様の開口部320の配置構造を有している。このため、第1実施形態と同様に、上流側浮上領域32Aおよび下流側浮上領域32Cでは、開口行323毎に、開口行323を構成する複数の開口部320が列方向Yに分散して配置されており、非開口領域から基板Sに熱転写される機会も列方向Yに分散されている。したがって、基板Sの幅方向(列方向Yと平行な方向)における熱影響の偏りが少なく、塗布ムラを抑制することができる。
【0046】
<第3実施形態>
図7は本発明に係る塗布装置の第3実施形態における塗布ステージでの開口部の配置構造を模式的に示す図である。上記第2実施形態では、上流側浮上領域32Aと下流側浮上領域32Cとを同一構成を有している。つまり、第2実施形態では、下流側浮上領域32C中の各開口行323において開口部320は3つの配列グループに区分けされ、各配列グループの列位置はそれぞれ「Py1」、「Py2」、「Py3」となっている。したがって、上流側浮上領域32Aの3つの配列グループと下流側浮上領域32Cの3つの配列グループとは1対1で対応しながら移動方向Xに並んでいる。
【0047】
これに対し、第3実施形態では、
図7に示すように、下流側浮上領域32C中の各開口行323において開口部320は3つの配列グループG4〜G6に区分けされ、しかも配列グループG4〜G6の列位置はそれぞれ上流側浮上領域32A側の列位置Py1〜py3と異なる列位置Py4〜py6となっている。このように開口部320を配置することで、上流側浮上領域32Aと下流側浮上領域32Cとの間で開口部320が列方向Yに重なるのを回避することができる。その結果、列方向Yにおいて塗布ステージ32での開口部320の分散の度合いを高めることができ、塗布ムラをより効果的に抑制することができる。なお、このように開口部320の列位置を浮上領域毎に相違させるという技術事項については、上記第1実施形態や後で説明する第4実施形態ないし第7実施形態に対して適用してもよい。
【0048】
<第4実施形態>
図8は本発明に係る塗布装置の第4実施形態における塗布ステージでの開口部の配置構造を模式的に示す図である。上記第2実施形態では、上流側浮上領域32Aと下流側浮上領域32Cとを同一構成を有している。これに対し、
図8に示すように、塗布浮上領域32Bを挟んで上流側浮上領域32Aと下流側浮上領域32Cとが対称となるように開口部320を設けてもよい。このような構成を有する第4実施形態においても、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0049】
<第5実施形態>
上記第2実施形態ないし第4実施形態では、各開口行323において、開口部320を3つの配列グループG1〜G3に振り分けているが、振り分け数はこれに限定されるものではなく、2、4ないし最大数(開口行323を構成する開口部320の個数)のいずれかに設定してもよい(なお、最大数に振り分けたものは第1実施形態に相当する)。以下、振り分け数を「2」に設定した場合について
図9を参照しつつ説明する。
【0050】
図9は本発明に係る塗布装置の第5実施形態における塗布ステージでの開口部の配置構造を模式的に示す図である。この第5実施形態が第2実施形態と大きく相違しているのは、上流側浮上領域32Aおよび下流側浮上領域32Cでの開口部320の振り分け数が「2」となっている点であり、その他については第2実施形態と同一である。
【0051】
第5実施形態では、
図9に示すように、上流側浮上領域32A中の各開口行323において開口部320を2つの配列グループG1、G2に区分けしている。より詳しくは、
図9の下段の図面に示すように、開口部321、322が移動方向Xに沿ってジグザグ状に配置されており、列方向Yにおいて上流側(同図の下側)で移動方向Xと平行に配列された開口部322により配列グループG1が構成される一方、列方向Yにおいて下流側(同図において上側)で移動方向Xと平行に配列された開口部321により配列グループG2が構成されている。そして、列方向Yにおける配列グループG1、G2の位置はそれぞれ列位置Py1、Py2であり、相互に異なっている。また、下流側浮上領域32Cにおいても同様の開口部320の配置構造を有している。このため、第2実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0052】
<第6実施形態>
上記第1実施形態ないし第5実施形態では、上流側浮上領域32A、塗布浮上領域32Bおよび下流側浮上領域32Cのいずれにおいても、互いに列方向Yに隣接する開口行323を移動方向Xにおける揃えているが、いずれかの浮上領域において隣接する開口行323を移動方向Xにずらして配置してもよい。例えば第1実施形態において塗布浮上領域32Bで互いに列方向Yに隣接する開口行323を移動方向Xに半ピッチだけずれて配置し、開口部320をジグザグ状に配置してもよい(
図10参照)。
【0053】
<第7実施形態>
上記第1実施形態ないし第6実施形態では、各開口行323において開口部321、322を交互に配置しているが、例えば
図11に示すように、互いに列方向Yに隣接する開口行323のうちの一方を開口部321で構成し、他方を開口部322で構成してもよい。
【0054】
<その他>
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば上記第1実施形態(
図4の(b)欄)、第6実施形態(
図10)および第7実施形態(
図11)では、上記関係式(1)を満足するように傾斜角θa〜θcがそれぞれ設定されているが、傾斜角θa〜θcの大小および傾斜方向については任意である。
【0055】
また、上記第2実施形態ないし第5実施形態では、塗布浮上領域32Bでの開口部320の傾斜角θbをゼロに設定しているが、第1実施形態等と同様に、塗布浮上領域32Bでの開口部320の傾斜角θbをゼロ以外の値に設定してもよい。