特許第6831936号(P6831936)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6831936
(24)【登録日】2021年2月2日
(45)【発行日】2021年2月17日
(54)【発明の名称】ゲーム玩具
(51)【国際特許分類】
   A63F 1/02 20060101AFI20210208BHJP
【FI】
   A63F1/02 A
【請求項の数】9
【全頁数】40
(21)【出願番号】特願2020-66566(P2020-66566)
(22)【出願日】2020年4月2日
【審査請求日】2020年4月2日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】319013355
【氏名又は名称】小宮 海里
(74)【代理人】
【識別番号】100155158
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 仁
(72)【発明者】
【氏名】小宮 海里
【審査官】 高木 亨
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−070434(JP,A)
【文献】 特開平10−234930(JP,A)
【文献】 特開2001−224738(JP,A)
【文献】 実開平06−026957(JP,U)
【文献】 特開2000−093573(JP,A)
【文献】 特開2003−305151(JP,A)
【文献】 特開2005−253611(JP,A)
【文献】 「ラヴァゴやばすぎ!!リアル城之内ファイアーデッキでワンキルするのが強すぎる[遊戯王デュエルリンクス][実況]」,You Tube [online][video],2017年 7月31日,主に5:13を参照。,URL,https://www.youtube.com/watch?v=bTRK7_3rnyc
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 1/00−1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ異なる識別情報の付された(M(Mは2以上の自然数)×N(Nは1以上の自然数)+i(iは0又は1))種類の収集用遊技媒体を含む収集用遊技媒体群と、使用したプレイヤー又は選択した他プレイヤーに対して所定の効果を発揮する役割がそれぞれ付与された複数種類のアクション用遊技媒体を含むアクション用遊技媒体群とを含む遊技媒体群から、複数のプレイヤーの各々に対して前記(M×N+i)と同数の第1の数の遊技媒体を配り、残りの遊技媒体を山札として該山札を裏向きに置くための第1の場に置き、各プレイヤーは、1人ずつ順番に前記第1の場に置かれた前記山札から遊技媒体を1つ取り、(1)手持ちの遊技媒体のうち不要な遊技媒体を、該不要な遊技媒体を捨札として表向きに置くための第2の場に1つ置く、(2)手持ちの前記アクション用遊技媒体を他プレイヤーに対して1つ使用する、(3)手持ちの前記アクション用遊技媒体を自身に使用する、のうちいずれか1つを行うとともに、プレイヤーが望む場合に手持ちの前記収集用遊技媒体のうちから同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を前記Mと同数の第2の数毎に前記収集用遊技媒体を置くための第3の場に置くことが可能である一方、前記iが1で且つあがりを構成するときは1個又は(M+1)個の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を前記第3の場に置くことが可能であり、また、各プレイヤーは、手番に関係なく、手持ちの遊技媒体に(前記M−1)個以上の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を所持しているときに、前記第2の場に他プレイヤーが置いた同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を1つ取って前記第2の数の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を構成しこれを前記第3の場に置くことが可能であり、各プレイヤーは、手番終了時に手持ちの遊技媒体の数と前記第3の場に置かれた前記収集用遊技媒体の数との合計が前記第1の数となるようにゲームを進行して、前記第1の数と同数の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を前記第3の場に最初に置いたプレイヤーがあがりとなって1回のゲームが終了するゲームに用いられるゲーム玩具であって、
表面と裏面とを有する遊技媒体の表面に前記(M×N+i)種類の識別情報のうちのそれぞれ異なる1種類の識別情報を付した構成の(M×N+i)種類の収集用遊技媒体を、同じ識別情報ごとに前記第1の数以上の数ずつ含む収集用遊技媒体群と、
前記遊技媒体の表面に、名称と、該名称及び前記所定の効果の少なくとも一方に対応するイラストと、前記所定の効果の説明とがそれぞれ表示された複数種類のアクション用遊技媒体を種類ごとに複数ずつ含むアクション用遊技媒体群と、を含む遊技媒体群を備え、
前記アクション用遊技媒体群は、
選択した他プレイヤーに対して使用を宣言することで該他プレイヤーのゲーム進行を妨害する効果を発揮する役割が付与された第1のアクション用遊技媒体と、
各プレイヤーにそれぞれ用意された前記アクション用遊技媒体の置き場である第4の場のうち選択した他プレイヤーの前記第4の場に置くことで該他プレイヤーのゲーム進行を妨害する効果を発揮する役割が付与された第2のアクション用遊技媒体と、
使用するプレイヤーの前記第4の場に置くことで、置いたプレイヤーに対する前記第1のアクション用遊技媒体及び前記第2のアクション用遊技媒体の少なくとも一部の効果を無効にする効果を発揮する役割が付与された第3のアクション用遊技媒体と、
使用するプレイヤーの前記第4の場に置くことで、置いたプレイヤーのゲーム進行を補助する効果を発揮する役割が付与された第4のアクション用遊技媒体と、
使用を宣言することで、ゲームに参加している全てのプレイヤーのゲーム進行に影響を与える効果を発揮する役割が付与された第5のアクション用遊技媒体と、を含み、
前記第4のアクション用遊技媒体は、
所望の種類の前記収集用遊技媒体の代替として使用できる役割が付与された第1の補助用遊技媒体と、
前記第4の場に置くことで、置いたプレイヤーの勝利条件を変化させる効果を発揮する役割が付与された第2の補助用遊技媒体と、
前記第2の数と同数を揃えて前記第3の場に置くことで、置いたプレイヤーの勝利条件を満たす効果を発揮する第3の補助用遊技媒体と、
使用するプレイヤーの前記第4の場に置くことで、ゲーム終了時に、置いたプレイヤーの所持する前記第2の数と同数の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を得点に変える効果を発揮する役割が付与された第4の補助用遊技媒体とを含むことを特徴とするゲーム玩具。
【請求項2】
それぞれ異なる識別情報の付された(M(Mは2以上の自然数)×N(Nは1以上の自然数)+i(iは0又は1))種類の収集用遊技媒体を含む収集用遊技媒体群と、使用したプレイヤー又は選択した他プレイヤーに対して所定の効果を発揮する役割がそれぞれ付与された複数種類のアクション用遊技媒体を含むアクション用遊技媒体群とを含む遊技媒体群から、複数のプレイヤーの各々に対して前記(M×N+i)と同数の第1の数の遊技媒体を配り、残りの遊技媒体を山札として該山札を裏向きに置くための第1の場に置き、各プレイヤーは、1人ずつ順番に前記第1の場に置かれた前記山札から遊技媒体を1つ取り、(1)手持ちの遊技媒体のうち不要な遊技媒体を、該不要な遊技媒体を捨札として表向きに置くための第2の場に1つ置く、(2)手持ちの前記アクション用遊技媒体を他プレイヤーに対して1つ使用する、(3)手持ちの前記アクション用遊技媒体を自身に使用する、のうちいずれか1つを行うとともに、プレイヤーが望む場合に手持ちの前記収集用遊技媒体のうちから同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を前記Mと同数の第2の数毎に前記収集用遊技媒体を置くための第3の場に置くことが可能である一方、前記iが1で且つあがりを構成するときは1個又は(M+1)個の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を前記第3の場に置くことが可能であり、また、各プレイヤーは、手番に関係なく、手持ちの遊技媒体に(前記M−1)個以上の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を所持しているときに、前記第2の場に他プレイヤーが置いた同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を1つ取って前記第2の数の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を構成しこれを前記第3の場に置くことが可能であり、各プレイヤーは、手番終了時に手持ちの遊技媒体の数と前記第3の場に置かれた前記収集用遊技媒体の数との合計が前記第1の数となるようにゲームを進行して、前記第1の数と同数の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を前記第3の場に最初に置いたプレイヤーがあがりとなって1回のゲームが終了するゲームに用いられるゲーム玩具であって、
表面と裏面とを有する遊技媒体の表面に前記(M×N+i)種類の識別情報のうちのそれぞれ異なる1種類の識別情報を付した構成の(M×N+i)種類の収集用遊技媒体を、同じ識別情報ごとに前記第1の数以上の数ずつ含む収集用遊技媒体群と、
前記遊技媒体の表面に、名称と、該名称及び前記所定の効果の少なくとも一方に対応するイラストと、前記所定の効果の説明とがそれぞれ表示された複数種類のアクション用遊技媒体を種類ごとに複数ずつ含むアクション用遊技媒体群と、を含む遊技媒体群を備え、
前記アクション用遊技媒体群は、
選択した他プレイヤーに対して使用を宣言することで該他プレイヤーのゲーム進行を妨害する効果を発揮する役割が付与された第1のアクション用遊技媒体と、
各プレイヤーにそれぞれ用意された前記アクション用遊技媒体の置き場である第4の場のうち選択した他プレイヤーの前記第4の場に置くことで該他プレイヤーのゲーム進行を妨害する効果を発揮する役割が付与された第2のアクション用遊技媒体と、
使用するプレイヤーの前記第4の場に置くことで、置いたプレイヤーに対する前記第1のアクション用遊技媒体及び前記第2のアクション用遊技媒体の少なくとも一部の効果を無効にする効果を発揮する役割が付与された第3のアクション用遊技媒体と、
使用するプレイヤーの前記第4の場に置くことで、置いたプレイヤーのゲーム進行を補助する効果を発揮する役割が付与された第4のアクション用遊技媒体と、
使用を宣言することで、ゲームに参加している全てのプレイヤーのゲーム進行に影響を与える効果を発揮する役割が付与された第5のアクション用遊技媒体と、を含み、
前記第1のアクション用遊技媒体は、更に、前記遊技媒体の表面に前記名称及び前記所定の効果の少なくとも一方に対応するイラストと、三竦みの関係を示す3種のイラストのうちそれぞれ異なる1種が表示された、いずれも同じ妨害効果を発揮する役割が付与された3種類の勝負付き遊技媒体が各種2つ以上ずつ含まれており、
一のプレイヤーが前記勝負付き遊技媒体を、他のプレイヤーに対して使用したときに、前記他のプレイヤーが前記勝負付き遊技媒体を有していないときは前記他のプレイヤーが前記勝負付き遊技媒体の妨害効果を受け、一方、前記他のプレイヤーが前記勝負付き遊技媒体を有しているときは、三竦みによる勝負が発生して、選択された他のプレイヤーは手持ちの前記勝負付き遊技媒体を出して勝負を行い、負けた方のプレイヤーが前記勝負付き遊技媒体の妨害効果を受け、引き分けの場合は両者ともに妨害効果が発生しないように前記ゲームが構成されていることを特徴とするゲーム玩具。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記第1のアクション用遊技媒体は、
選択した他プレイヤーの前記第4の場に置かれているアクション用遊技媒体のうちの所望の1つを奪い取る効果を発揮する役割が付与された第1の妨害用遊技媒体と、
選択した他プレイヤーの前記第3の場に置かれている同じ識別情報の前記第2の数の前記収集用遊技媒体と、使用したプレイヤーの手持ちの前記第2の数の遊技媒体とを交換する効果を発揮する役割が付与された第2の妨害用遊技媒体とを含み、
前記第2のアクション用遊技媒体は、
選択した他プレイヤーの手番を1回休みにするとともに、該選択した他プレイヤーの次の手番が来るまで該他プレイヤー以外のプレイヤーが前記第2の場に置いた遊技媒体を取ることができない効果を発揮する役割が付与された第3の妨害用遊技媒体を含むゲーム玩具。
【請求項4】
請求項1乃至のいずれか1項において、
前記第4の場に置いて使用する前記アクション用遊技媒体は、遊技媒体の表面に更に前記第4の場が置き場所であることを示す情報が表示されているゲーム玩具。
【請求項5】
請求項1乃至のいずれか1項において、
前記収集用遊技媒体群は、各遊技媒体の表面に、各識別情報に共通の同じ種類の物体で且つそれぞれ異なる形状の前記物体のイラストが表示された複数種類の収集用遊技媒体を含み、
前記ゲームにおいて、前記収集用遊技媒体には、表示された前記物体の形状ごとに各識別情報に共通の異なる得点が対応付けられているゲーム玩具。
【請求項6】
請求項において、
前記物体のイラストは果物のイラストであり、
前記収集用遊技媒体群は、それぞれ異なる結実数の果物のイラストが表示された複数種類の収集用遊技媒体を含むゲーム玩具。
【請求項7】
請求項1乃至のいずれか1項において、
各前記収集用遊技媒体の表面には、付された識別情報の内容を示す文字が表示されているゲーム玩具。
【請求項8】
表面と裏面とを有する遊技媒体の表面に(M(Mは2以上の自然数)×N(Nは1以上の自然数)+i(iは0又は1))種類の識別情報のうちのそれぞれ異なる識別情報を付した構成の前記(M×N+i)種類の収集用遊技媒体を、同じ識別情報ごとに前記(M×N+i)以上の数ずつ含む収集用遊技媒体群と、
使用したプレイヤー又は選択した他プレイヤーに対して所定の効果を発揮する役割がそれぞれ付与され、前記遊技媒体の表面に、名称と、該名称及び前記所定の効果の少なくとも一方に対応するイラストと、前記所定の効果の説明とがそれぞれ表示された複数種類のアクション用遊技媒体を種類ごとに複数ずつ含むアクション用遊技媒体群と、を含む遊技媒体群を備え、
前記アクション用遊技媒体群は、
手番のプレイヤーが、選択した他プレイヤーに対して使用を宣言することで該他プレイヤーのゲーム進行を妨害する効果を発揮する役割が付与された第1のアクション用遊技媒体と、
手番のプレイヤーが、各プレイヤーにそれぞれ用意された前記アクション用遊技媒体の置き場である第1の置き場のうち選択した他プレイヤーの前記第1の置き場に置くことで該他プレイヤーのゲーム進行を妨害する効果を発揮する役割が付与された第2のアクション用遊技媒体と、
使用するプレイヤーの前記第1の置き場に置くことで、置いたプレイヤーに対する前記第1のアクション用遊技媒体及び前記第2のアクション用遊技媒体の少なくとも一部の効果を無効にする効果を発揮する役割が付与された第3のアクション用遊技媒体と、
使用するプレイヤーの前記第1の置き場に置くことで、置いたプレイヤーのゲーム進行を補助する効果を発揮する役割が付与された第4のアクション用遊技媒体と、
手番のプレイヤーが、使用を宣言することで、ゲームに参加している全てのプレイヤーのゲーム進行に影響を与える効果を発揮する役割が付与された第5のアクション用遊技媒体と、を含み、
前記第4のアクション用遊技媒体は、
所望の種類の前記収集用遊技媒体の代替として使用できる役割が付与された第1の補助用遊技媒体と、
使用するプレイヤーの前記第1の置き場に置くことで、置いたプレイヤーの勝利条件を変化させる効果を発揮する役割が付与された第2の補助用遊技媒体と、
前記Mと同数を揃えて各プレイヤーにそれぞれ用意された前記収集用遊技媒体の置き場である第2の置き場に置くことで、置いたプレイヤーの勝利条件を満たす効果を発揮する第3の補助用遊技媒体と、
使用するプレイヤーの前記第1の置き場に置くことで、ゲーム終了時に、置いたプレイヤーの所持する前記Mと同数の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を得点に変える効果を発揮する役割が付与された第4の補助用遊技媒体とを含むことを特徴とするゲーム玩具。
【請求項9】
表面と裏面とを有する遊技媒体の表面に(M(Mは2以上の自然数)×N(Nは1以上の自然数)+i(iは0又は1))種類の識別情報のうちのそれぞれ異なる識別情報を付した構成の前記(M×N+i)種類の収集用遊技媒体を、同じ識別情報ごとに前記(M×N+i)以上の数ずつ含む収集用遊技媒体群と、
使用したプレイヤー又は選択した他プレイヤーに対して所定の効果を発揮する役割がそれぞれ付与され、前記遊技媒体の表面に、名称と、該名称及び前記所定の効果の少なくとも一方に対応するイラストと、前記所定の効果の説明とがそれぞれ表示された複数種類のアクション用遊技媒体を種類ごとに複数ずつ含むアクション用遊技媒体群と、を含む遊技媒体群を備え、
前記アクション用遊技媒体群は、
手番のプレイヤーが、選択した他プレイヤーに対して使用を宣言することで該他プレイヤーのゲーム進行を妨害する効果を発揮する役割が付与された第1のアクション用遊技媒体と、
手番のプレイヤーが、各プレイヤーにそれぞれ用意された前記アクション用遊技媒体の置き場のうち選択した他プレイヤーの前記置き場に置くことで該他プレイヤーのゲーム進行を妨害する効果を発揮する役割が付与された第2のアクション用遊技媒体と、
使用するプレイヤーの前記置き場に置くことで、置いたプレイヤーに対する前記第1のアクション用遊技媒体及び前記第2のアクション用遊技媒体の少なくとも一部の効果を無効にする効果を発揮する役割が付与された第3のアクション用遊技媒体と、
使用するプレイヤーの前記置き場に置くことで、置いたプレイヤーのゲーム進行を補助する効果を発揮する役割が付与された第4のアクション用遊技媒体と、
手番のプレイヤーが、使用を宣言することで、ゲームに参加している全てのプレイヤーのゲーム進行に影響を与える効果を発揮する役割が付与された第5のアクション用遊技媒体と、を含み、
前記第1のアクション用遊技媒体は、更に、前記遊技媒体の表面に前記名称及び前記所定の効果の少なくとも一方に対応するイラストと、三竦みの関係を示す3種のイラストのうちそれぞれ異なる1種が表示された、いずれも同じ妨害効果を発揮する役割が付与された3種類の勝負付き遊技媒体が各種2つ以上ずつ含まれており、
一のプレイヤーが前記勝負付き遊技媒体を、他のプレイヤーに対して使用したときに、前記他のプレイヤーが前記勝負付き遊技媒体を有していないときは前記他のプレイヤーが前記勝負付き遊技媒体の妨害効果を受け、一方、前記他のプレイヤーが前記勝負付き遊技媒体を有しているときは、三竦みによる勝負が発生して、選択された他のプレイヤーは手持ちの前記勝負付き遊技媒体を出して勝負を行い、負けた方のプレイヤーが前記勝負付き遊技媒体の妨害効果を受け、引き分けの場合は両者ともに妨害効果が発生しないように前記ゲームが構成されていることを特徴とするゲーム玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カード等から構成された複数の遊技媒体を用いて行われるラミー系のゲームに用いられるゲーム玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ラミー系のゲームの1種として、例えば、非特許文献1に記載のカナスタがある。カナスタは、例えば、通常のカード52枚にジョーカー2枚を加えた計54枚のトランプを2組(計108枚)用いて行われ、手札の数字をそろえて公開することで点数を獲得し、この獲得した点数の合計を競うゲームである。同じ数字のカードの3枚以上の組み合わせをメルドといい、手札にてメルドを作ることでカードを公開できるが、上がるためには同じ数字のカードを7枚以上そろえたカナスタという組み合わせが必要になる。数字の2とジョーカーは、ワイルドカードで、3以外のどの数字として用いてもよい。赤の3(ハートとダイヤ)は、単独で公開することで点数にでき、黒の3(スペードとクローバー)は上がるときにしか出せない特殊なカードとなっている。カナスタでは、このようにあがりを補助するカードはあるが、相手プレイヤーを妨害するなどの他プレイヤーのゲーム進行に対して効果を及ぼすような特殊なカードはない。
【0003】
一方、ラミー系のカードゲームではないが、公知のウノ(UNO)には、専用のカードとして、赤、青、黄、緑の4色の「色カード」と、色指定のない「特殊カード」とを含む計108枚のカードがある。ウノは、各プレイヤーが、時計回りに順に、場に出されたカードと同じ色、数字又は記号のカードを手札から1枚ずつ出していき、誰か1人が手札を全部出し切ったらその時点で終了となるゲームである。ウノの特殊カードの中には、カナスタと同様のワイルドカードに加えて、左隣のプレイヤーに対して、強制的に山札からカードを取らせたり、手番をスキップして1回休みにしたりする妨害カードが存在する。このように自プレイヤーに加えて他プレイヤーのゲーム進行に影響を与える特殊なカード(以下、「アクションカード」という)によって、ゲームに面白味を加えている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】〔令和2年2月17日検索〕、インターネット(URL:http://gamefarm.jp/rule/canasta.html)
【非特許文献2】〔令和2年2月17日検索〕、インターネット(URL:https://nanapi.jp/ja/98076)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ラミー系のゲームにおいて、例えば、上記非特許文献2記載のウノに用いられるような他プレイヤーのゲーム進行に影響を与える役割を有したアクションカードを用いるものは存在しない。また、仮に、上記非特許文献1記載のカナスタのような既存のトランプを用いるラミー系のカードゲームにおいて、他プレイヤーのゲーム進行に影響を与えるアクションカードを設定する場合、既存のトランプカードに役割を対応付ける必要がある。そのため、アクションカードの種類が多くなるほど、プレイヤーがカード効果を識別しづらくなるといった問題がある。また、アクションカードに用いたトランプカードの分だけメルドやカナスタなどの役を形成するためのカードが減少するためプレイ人数の制限やゲームバランスなどに影響を及ぼす可能性がある。
【0006】
そこで、本発明は、上記従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、他プレイヤーのゲーム進行に影響を与えるアクション用の遊技媒体を用いる新規のラミー系のゲームに適用するのに好適なゲーム玩具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
〔発明1〕 上記目的を達成するために、発明1のゲーム玩具は、それぞれ異なる識別情報の付された(M(Mは2以上の自然数)×N(Nは1以上の自然数)+i(iは0又は1))種類の収集用遊技媒体を含む収集用遊技媒体群と、使用したプレイヤー又は選択した他プレイヤーに対して所定の効果を発揮する役割がそれぞれ付与された複数種類のアクション用遊技媒体を含むアクション用遊技媒体群とを含む遊技媒体群から、複数のプレイヤーの各々に対して前記(M×N+i)と同数の第1の数の遊技媒体を配り、残りの遊技媒体を山札として該山札を裏向きに置くための第1の場に置き、各プレイヤーは、1人ずつ順番に前記第1の場に置かれた前記山札から遊技媒体を1つ取り、(1)手持ちの遊技媒体のうち不要な遊技媒体を、該不要な遊技媒体を捨札として表向きに置くための第2の場に1つ置く、(2)手持ちの前記アクション用遊技媒体を他プレイヤーに対して1つ使用する、(3)手持ちの前記アクション用遊技媒体を自身に使用する、のうちいずれか1つを行うとともに、プレイヤーが望む場合に手持ちの前記収集用遊技媒体のうちから同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を前記Mと同数の第2の数毎に前記収集用遊技媒体を置くための第3の場に置くことが可能である一方、前記iが1で且つあがりを構成するときは1個又は(M+1)個の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を前記第3の場に置くことが可能であり、また、各プレイヤーは、手番に関係なく、手持ちの遊技媒体に(前記M−1)個以上の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を所持しているときに、前記第2の場に他プレイヤーが置いた同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を1つ取って前記第2の数の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を構成しこれを前記第3の場に置くことが可能であり、各プレイヤーは、手番終了時に手持ちの遊技媒体の数と前記第3の場に置かれた前記収集用遊技媒体の数との合計が前記第1の数となるようにゲームを進行して、前記第1の数と同数の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を前記第3の場に最初に置いたプレイヤーがあがりとなって1回のゲームが終了するゲームに用いられるゲーム玩具である。
【0008】
かかるゲーム玩具は、表面と裏面とを有する遊技媒体の表面に前記(M×N+i)種類の識別情報のうちのそれぞれ異なる1種類の識別情報を付した構成の(M×N+i)種類の収集用遊技媒体を、同じ識別情報ごとに前記第1の数以上の数ずつ含む収集用遊技媒体群と、前記遊技媒体の表面に、名称と、該名称及び前記所定の効果の少なくとも一方に対応するイラストと、前記所定の効果の説明とがそれぞれ表示された複数種類のアクション用遊技媒体を種類ごとに複数ずつ含むアクション用遊技媒体群と、を含む遊技媒体群を備える。
【0009】
加えて、前記アクション用遊技媒体群は、選択した他プレイヤーに対して使用を宣言することで該他プレイヤーのゲーム進行を妨害する効果を発揮する役割が付与された第1のアクション用遊技媒体と、各プレイヤーにそれぞれ用意された前記アクション用遊技媒体の置き場である第4の場のうち選択した他プレイヤーの前記第4の場に置くことで該他プレイヤーのゲーム進行を妨害する効果を発揮する役割が付与された第2のアクション用遊技媒体と、使用するプレイヤーの前記第4の場に置くことで、置いたプレイヤーに対する前記第1のアクション用遊技媒体及び前記第2のアクション用遊技媒体の少なくとも一部の効果を無効にする効果を発揮する役割が付与された第3のアクション用遊技媒体と、使用するプレイヤーの前記第4の場に置くことで、置いたプレイヤーのゲーム進行を補助する効果を発揮する役割が付与された第4のアクション用遊技媒体と、使用を宣言することで、ゲームに参加している全てのプレイヤーのゲーム進行に影響を与える効果を発揮する役割が付与された第5のアクション用遊技媒体と、を含む。
【0010】
このような構成であれば、アクション用遊技媒体の表面に表示された情報から各アクション用遊技媒体に付与された効果を視認することができる。また、第1〜第5のアクション用遊技媒体を使用することによって、各プレイヤー、選択したプレイヤー又は全プレイヤーのゲーム進行に影響(変化)を与えるアクションを行うことができる。
ここで、収集用遊技媒体に付される識別情報は、識別コードなどの文字、色、模様、光沢、質感、形状、絵その他の形態を異ならせることで識別力を持たせた情報である。
【0011】
〔発明2〕 さらに、発明2のゲーム玩具は、発明1のゲーム玩具において、前記第1のアクション用遊技媒体は、選択した他プレイヤーの前記第4の場に置かれているアクション用遊技媒体のうちの所望の1つを奪い取る効果を発揮する役割が付与された第1の妨害用遊技媒体と、選択した他プレイヤーの前記第3の場に置かれている同じ識別情報の前記第2の数の前記収集用遊技媒体と、使用したプレイヤーの手持ちの前記第2の数の遊技媒体とを交換する効果を発揮する役割が付与された第2の妨害用遊技媒体とを含み、前記第2のアクション用遊技媒体は、選択した他プレイヤーを1回休みにするとともに、該選択した他プレイヤーの次の手番が来るまで該他プレイヤー以外のプレイヤーが前記第2の場に置いた遊技媒体を取ることができない効果を発揮する役割が付与された第3の妨害用遊技媒体を含む。
【0012】
このような構成であれば、各プレイヤーは、第1〜第3の妨害用遊技媒体を使用することによって、上記各効果のいずれか1つにより、使用対象として選択した他プレイヤーのゲーム進行を妨害するアクションを行うことができる。
〔発明3〕 さらに、発明3のゲーム玩具は、発明1又は2のゲーム玩具において、前記第4のアクション用遊技媒体は、所望の種類の前記収集用遊技媒体の代替として使用できる役割が付与された第1の補助用遊技媒体と、前記第4の場に置くことで、置いたプレイヤーの勝利条件を変化させる効果を発揮する役割が付与された第2の補助用遊技媒体と、前記第2の数と同数を揃えて前記第3の場に置くことで、置いたプレイヤーの勝利条件を満たす効果を発揮する第3の補助用遊技媒体と、使用するプレイヤーの前記第4の場に置くことで、ゲーム終了時に、置いたプレイヤーの所持する前記第2の数と同数の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体を得点に変える効果を発揮する役割が付与された第4の補助用遊技媒体とを含む。
【0013】
このような構成であれば、各プレイヤーが、第1〜第4の補助用遊技媒体を使用することによって、上記各効果のいずれか1つにより、自身のゲーム進行を補助するアクションを行うことができる。
〔発明4〕 さらに、発明4のゲーム玩具は、発明1乃至3のいずれか1のゲーム玩具において、前記第4の場に置いて使用する前記アクション用遊技媒体は、遊技媒体の表面に更に前記第4の場が置き場所であることを示す情報が表示されている。
【0014】
このような構成であれば、各プレイヤーは、アクション用遊技媒体の表面に表示された情報から該当のアクション用遊技媒体の置き場所を視認することができる。
〔発明5〕 さらに、発明5のゲーム玩具は、発明1乃至4のいずれか1のゲーム玩具において、前記収集用遊技媒体群は、各遊技媒体の表面に、各識別情報に共通の同じ種類の物体で且つそれぞれ異なる形状の前記物体のイラストが表示された複数種類の収集用遊技媒体を含み、前記ゲームにおいて、前記収集用遊技媒体には、表示された前記物体の形状ごとに各識別情報に共通の異なる得点が対応付けられている。
【0015】
このような構成であれば、各プレイヤーは、収集用遊技媒体の表面に表示された物体の形状を各得点に結びつけることができる。
〔発明6〕 さらに、発明6のゲーム玩具は、発明5のゲーム玩具において、前記物体のイラストは果物のイラストであり、前記収集用遊技媒体群は、それぞれ異なる結実数の果物のイラストが表示された複数種類の収集用遊技媒体を含む。
このような構成であれば、各プレイヤーは、収集用遊技媒体の表面に表示された物体の結実数と得点とを結びつけることができる。
【0016】
〔発明7〕 さらに、発明7のゲーム玩具は、発明1乃至6のいずれか1のゲーム玩具において、各前記収集用遊技媒体の表面には、付された識別情報の内容を示す文字が表示されている。
このような構成であれば、各プレイヤーは、収集用遊技媒体の表面に表示された識別情報の内容を示す文字から、各収集用遊技媒体に付された識別情報の内容を判別することができる。
〔発明8〕 さらに、発明8のゲーム玩具は、発明1乃至7のいずれか1のゲーム玩具において、前記第1のアクション用遊技媒体は、更に、前記遊技媒体の表面に前記名称及び前記所定の効果の少なくとも一方に対応するイラストと、三竦みの関係を示す3種のイラストのうちそれぞれ異なる1種が表示された、いずれも同じ妨害効果を発揮する役割が付与された3種類の勝負付き遊技媒体が各種2つ以上ずつ含まれており、一のプレイヤーが前記勝負付き遊技媒体を、他のプレイヤーに対して使用したときに、前記他のプレイヤーが前記勝負付き遊技媒体を有していないときは前記他のプレイヤーが前記勝負付き遊技媒体の妨害効果を受け、一方、前記他のプレイヤーが前記勝負付き遊技媒体を有しているときは、三竦みによる勝負が発生して、選択された他のプレイヤーは手持ちの前記勝負付き遊技媒体を出して勝負を行い、負けた方のプレイヤーが前記勝負付き遊技媒体の妨害効果を受け、引き分けの場合は両者ともに妨害効果が発生しないように前記ゲームが構成されている。
【0017】
このような構成であれば、各プレイヤーは、他プレイヤーから勝負付き遊技媒体を使用された場合に、自身も勝負付き遊技媒体を有している場合は、三竦みによる勝負を行って、引き分けに持ち込んだり、相手方に妨害効果をお返ししたりすることができる。
〔発明9〕 さらに、上記目的を達成するために、発明9のゲーム玩具は、表面と裏面とを有する遊技媒体の表面に(M(Mは2以上の自然数)×N(Nは2以上の自然数)+i(iは0又は1))種類の識別情報のうちのそれぞれ異なる識別情報を付した構成の前記(M×N+i)種類の収集用遊技媒体を、同じ識別情報ごとに前記(M×N+i)以上の数ずつ含む収集用遊技媒体群と、使用したプレイヤー又は選択した他プレイヤーに対して所定の効果を発揮する役割がそれぞれ付与され、前記遊技媒体の表面に、名称と、該名称及び前記所定の効果の少なくとも一方に対応するイラストと、前記所定の効果の説明とがそれぞれ表示された複数種類のアクション用遊技媒体を種類ごとに複数ずつ含むアクション用遊技媒体群と、を含む遊技媒体群を備える。
【0018】
加えて、前記アクション用遊技媒体群は、手番のプレイヤーが、選択した他プレイヤーに対して使用を宣言することで該他プレイヤーのゲーム進行を妨害する効果を発揮する役割が付与された第1のアクション用遊技媒体と、手番のプレイヤーが、各プレイヤーにそれぞれ用意された前記アクション用遊技媒体の置き場のうち選択した他プレイヤーの前記置き場に置くことで該他プレイヤーのゲーム進行を妨害する効果を発揮する役割が付与された第2のアクション用遊技媒体と、使用するプレイヤーの前記置き場に置くことで、置いたプレイヤーに対する前記第1のアクション用遊技媒体及び前記第2のアクション用遊技媒体の少なくとも一部の効果を無効にする効果を発揮する役割が付与された第3のアクション用遊技媒体と、使用するプレイヤーの前記置き場に置くことで、置いたプレイヤーのゲーム進行を補助する効果を発揮する役割が付与された第4のアクション用遊技媒体と、
手番のプレイヤーが、使用を宣言することで、ゲームに参加している全てのプレイヤーのゲーム進行に影響を与える効果を発揮する役割が付与された第5のアクション用遊技媒体と、を含む。
【0019】
このような構成であれば、上記発明1に記載のゲーム玩具と同等の作用及び効果が得られる。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、発明1のゲーム玩具によれば、アクション用遊技媒体の表面に表示された情報から、各アクション用遊技媒体に付与された効果を容易に認識することができる。加えて、各プレイヤーは、第1〜第5のアクション用遊技媒体によって、自身や他プレイヤーのゲーム進行に変化を与えることができるので、ゲームに面白みを加えることができる。
さらに、発明2のゲーム玩具によれば、各プレイヤーは、第1〜第3の妨害用遊技媒体によって、他プレイヤーからアクション用遊技媒体を横取りして他プレイヤーを不利な状況にしたり、他プレイヤーの収集用遊技媒体を取り上げてあがりを阻止しつつ自身の勝利条件を満たしたり、他プレイヤーを1回休みにして例えば次の手番で上がってしまうのを防いだりすることが可能となる。その結果、これら妨害用遊技媒体によってゲームにより一層の面白みを加えることができる。
【0021】
さらに、発明3のゲーム玩具によれば、各プレイヤーは、第1〜第4の補助用遊技媒体によって、不足している収集用遊技媒体を補ったり、勝利条件を変化させたり、特殊なあがりをしたり、負けても得点を得たりすることが可能となる。その結果、プレイヤーは、これら補助用遊技媒体によって、自身のゲーム進行を補助することができる。
さらに、発明4のゲーム玩具によれば、アクション用遊技媒体の表示内容からその使用する際の置き場所を視認することができるので、各プレイヤーは、該当のアクション用遊技媒体の使用方法に迷うことなくゲームを楽しむことができる。
【0022】
さらに、発明5のゲーム玩具によれば、各プレイヤーに、各収集用遊技媒体の得点の違いを認識し易くすることが可能となる。
さらに、発明6のゲーム玩具によれば、例えば、結実数が多いほどより高い得点を対応付けるなどすることで、各プレイヤーに、各収集用遊技媒体の得点をより認識し易くすることが可能となる。
さらに、発明7のゲーム玩具によれば、表示された文字から収集用遊技媒体に付された識別情報の内容を把握することができるので、例えば、視覚的に似たような内容の複数種類の識別情報が付されていた場合でも、識別情報の内容を各プレイヤーに容易に判別させることが可能である。また、例えば、識別情報が遊技媒体の表面に着色された色である場合は、色の内容を示す文字(あか、あお、きいろなど)を表示することになるため、色覚異常の人でも容易にゲームを行うことができるゲーム玩具を提供することができる。
【0023】
さらに、発明8のゲーム玩具によれば、例えば、じゃんけん勝負によって、他プレイヤーを妨害できるか、自身が妨害を受けるかを決定することができるので、一方的に妨害を加えるよりもゲームに面白みを付加することができる。
また、発明9の遊技媒体によれば、上記発明1の効果と同等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本実施の形態に係るゲーム玩具を構成する遊技媒体の一例を示す図である。同図(a)は収集用カード1の一例を、同図(b)はアクションカード2の一例を、同図(c)はカードの裏面の一例を示している。
図2】本実施の形態に係る収集用カード1の一構成例を示す図である。同図(a)及び(b)では、結実数が2本及び3本の青色のバナナのイラスト12B−2及び3が表示されたあおバナナカード1B−2及び3が示されている。
図3】本実施の形態に係る収集用カード1の具体例を示す図である。同図(a)〜(c)では、それぞれ結実数が1〜3本の赤色、黄色及び桃色のバナナのイラスト12R−1、2及び3、12Y−1、2及び3並びに12P−1、2及び3が表示された、あかバナナカード1R−1、2及び3、きいろバナナカード1Y−1、2及び3及びピンクバナナカード1P−1、2及び3が示されている。
図4】本実施の形態に係る収集用カード1の具体例を示す図である。同図(a)〜(c)では、それぞれ結実数が1〜3本の水色、緑色及び紫色のバナナのイラスト12LB−1、2及び3、12G−1、2及び3並びに12Pu−1、2及び3が表示された、みずいろバナナカード1LB−1、2及び3、みどりバナナカード1G−1、2及び3及びむらさきバナナカード1Pu−1、2及び3が示されている。
図5】本実施の形態に係るアクションカード2の具体例を示す図である。同図(a)〜(c)は、ななバナナカード2B、ミザルカード2C及びキカザルカード2Dを示している。
図6】本実施の形態に係るアクションカード2の具体例を示す図である。同図(a)〜(c)は、イワザルカード2E、バナナジャックカード2F及びよこどりカード2Gを示している。
図7】本実施の形態に係るアクションカード2の具体例を示す図である。同図(a)〜(c)は、ボスザルカード2H−G、2H−C及び2H−Pを示している。
図8】本実施の形態に係るアクションカード2の具体例を示す図である。同図(a)及び(b)は、すべりざるカード2J−L及び2J−Rを示し、同図(c)は、ジャングルミッションカード2Kを示している。
図9】山札や捨札を置く場所や各カードをセットする場所を説明する図である。
図10】(a)〜(c)は、ゲームの流れを説明するための図である。
図11】(a)及び(b)は、捨札置場110からバナナカード1を獲得した場合のゲームの流れを説明するための図である。
図12】(a)〜(c)は、バナナゾーン120にカードをセットする手順を説明するための図であり、(d)は、バナナカード1の得点の一例を示す図である。
図13】(a)は、2色あがりの一例を示す図であり、(b)はミラクルあがりを示す図である。
図14】バナナジャックカード2Fを用いて他プレイヤーからバナナカードを奪う流れの一例を示す図である。
図15】キカザルカード2Dによって防御できるカードと、よこどりカード2Gによって奪うことができるカードとの関係を説明するための図である。
図16】ボスザルカード2H−G、2H−C及び2H−Pを用いた勝負の結果を説明するための図である。
図17】変形例に係るネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
図18】変形例に係るゲームサーバ300のハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
〔構成〕
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1乃至図18は、本実施の形態を示す図である。まず、本実施の形態の構成を説明する。
本実施形態に係るゲーム玩具は、複数のプレイヤーにて行うゲームに用いられ、それぞれ異なる(M(Mは2以上の自然数)×N(Nは2以上の自然数)+i(iは0又は1))種類の識別情報が付された(M×N+i)種類の収集用遊技媒体と、自プレイヤー又は他プレイヤーのゲーム進行に影響を与える効果を発揮する複数種類のアクション用遊技媒体とを備えている。
【0026】
かかるゲームでは、各プレイヤーは、同じ識別情報の収集用遊技媒体を収集し、自身の手番にて同じ識別情報の収集用遊技媒体をM個ずつのセットで場に公開する。そして、(M×N+i)個の収集用遊技媒体を最初に場に公開したプレイヤーがあがりとなって点数を獲得し1回のゲームが終了する。このゲームを複数回行って獲得した点数の合計を競う。
以下、具体例を挙げて本実施の形態に係るゲーム玩具の構成について説明する。具体例では、「M=3」、「N=2」、「i=1」とし、遊技媒体に付す識別情報を「色」とする。即ち、具体例に係るゲーム玩具は、それぞれ異なる色が着色された7種類の収集用遊技媒体を備え、同色の収集用遊技媒体を3個ずつ場に公開し、同色の7個の収集用遊技媒体を最初に場に公開したプレイヤーがあがりとなるゲームに使用されるゲーム玩具である。なお、識別情報は、色に限らず、模様、光沢、質感、形状、文字、絵などの他の情報から構成してもよい。
【0027】
ここで、図1は、本実施の形態に係るゲーム玩具を構成する遊技媒体の一例を示す図である。同図(a)は収集用カード1の一例を、同図(b)はアクションカード2の一例を、同図(c)はカードの裏面の一例を示している。
本実施の形態に係るゲーム玩具は、遊技媒体として、複数種類のカードを種類ごとに複数枚ずつ備えるものである。本実施の形態において、カードの種類としては、大きく分けて、図1(a)に示す収集用カード1と、図1(b)に示すアクションカード2とがある。
【0028】
これら収集用カード1及びアクションカード2は、図1(a)及び(b)に示すように、平面視でほぼスーパー楕円形状を成す薄板状のカード媒体10から構成されている。なお、カード媒体10の形状は、スーパー楕円形状に限らず、平面視で三角形、四角形、五角形、六角形などの多角形、円形、楕円形など他の形状としてもよい。また、カード媒体10は、例えばプラスチックなどの樹脂製のカード媒体から構成されている。なお、樹脂製のカード媒体に限らず、例えば紙製のカード媒体などの他の材料から構成してもよい。また、スーパー楕円形状については、〔令和2年3月11日検索〕、インターネット(URL:http://www.echna.ne.jp/~bunden/suprelips.html)を参照。
【0029】
図1(a)に示すように、収集用カード1を構成するカード媒体10の表面10sには、その中央部の略矩形の領域であるイラスト領域14以外の部分を特定の1色(図1(a)の例では青色)に着色して構成された枠部11が表示されている。加えて、枠部11の内側のイラスト領域14には、特定の1色(図1(a)の例では青色)に着色されたバナナの絵からなるイラスト12(図1(a)の例ではイラスト12B−1)が表示され、イラスト領域14の左上端には、特定の1色を示す例えば黒色の文字からなる色文字部13(図1(a)の例では「あお」の文字からなる色文字部13B)が表示されている。なお、本実施の形態では、収集用カード1のイラスト領域14のイラスト12と色文字部13以外の部分は例えば白色に着色されている。
【0030】
また、図1(b)に示すように、アクションカード2を構成するカード媒体10の表面10sには、例えば、上記枠部11と同様に、イラスト領域14以外の部分を共通の1色(例えば、黄色)で着色して構成された枠部21が表示されている。加えて、枠部21の上端部である上枠部21uには、アクションカード2の名称を例えば黒色の文字で示した名称部23(図1(b)の例では「2色あがり」の名称を示す名称部23A)が表示されている。さらに、枠部21の下端部である下枠部21bには、アクションカード2に割り当てられた効果(以下、「カード効果」と称す)を説明する文章である効果説明文24(図1(b)の例では、2色あがりの効果を示す効果説明文24A)が例えば黒色の文字で表示されている。なおさらに、イラスト領域14には、名称部23の示す名称又はカード効果の少なくとも一方に対応するイラスト22(図1(b)の例では2色あがりの効果に対応するイラスト22A)が表示されている。
【0031】
以下、イラスト12を、「バナナ絵12」と称し、イラスト22を、「キャラクター絵22」と称する。
また、図1(c)に示すように、カード媒体10の裏面10rには、収集用カード1及びアクションカード2に共通した絵柄である絵柄15が表示されている。絵柄15は、中央部に表示された地球をデフォルメした絵と、その上下に表示されたゲーム名を示す「バナナの木」のイラスト文字とを含んでいる。
(収集用カードの具体的な構成)
次に、本実施の形態のゲーム玩具を構成する収集用カード1について具体的に説明する。
【0032】
図2乃至図4は、本実施の形態に係る収集用カード1の具体例を示す図である。図2(a)及び(b)では、結実数が2本及び3本の青色のバナナのバナナ絵12B−2及び3が表示されたあおバナナカード1B−2及び3が示されている。また、図3(a)〜(c)では、それぞれ結実数が1〜3本の赤色、黄色及び桃色のバナナのバナナ絵12R−1、2及び3、12Y−1、2及び3並びに12P−1、2及び3が表示された、あかバナナカード1R−1、2及び3、きいろバナナカード1Y−1、2及び3及びピンクバナナカード1P−1、2及び3が示されている。また、図4(a)〜(c)では、それぞれ結実数が1〜3本の水色、緑色及び紫色のバナナのバナナ絵12LB−1、2及び3、12G−1、2及び3並びに12Pu−1、2及び3が表示された、みずいろバナナカード1LB−1、2及び3、みどりバナナカード1G−1、2及び3及びむらさきバナナカード1Pu−1、2及び3が示されている。
【0033】
本実施の形態のゲーム玩具は、収集用カード1として、図1乃至図4に示すように、あおバナナカード1B−1〜3と、あかバナナカード1R−1〜3と、きいろバナナカード1Y−1〜3とを備えている。加えて、ピンクバナナカード1P−1〜3と、みずいろバナナカード1LB−1〜3と、みどりバナナカード1G−1〜3と、むらさきバナナカード1Pu−1〜3とを備えている。
以下、収集用カード1を、「バナナカード1」と称する。
【0034】
各バナナカード1の末尾の数字は各バナナ絵12のバナナの本数(結実数)を示している。
例えば、あおバナナカード1B−1であれば、図1(a)に示すように、1本の青色に着色されたバナナのイラストからなるバナナ絵12B−1が表示され、あおバナナカード1B−2であれば、図2(a)に示すように、結実数2本の青色に着色されたバナナのイラストからなるバナナ絵12B−2が表示されている。また、あおバナナカード1B−3であれば、図2(b)に示すように、結実数3本の青色に着色されたバナナのイラストからなるバナナ絵12B−3が表示されている。また、これら3種類のあおバナナカード1B−1、1B−2及び1B−3において、バナナ絵12以外の表示内容は共通となっている。
【0035】
以下、バナナ絵のバナナの本数を区別しない場合に、末尾の「−1」、「−2」、「−3」を省略して記載する。例えば、あおバナナカード1B−1、1B−2及び1B−3であれば、これらを総じて「あおバナナカード1B」と略称する。他の色のバナナカード1についても同様である。
あかバナナカード1Rは、図3(a)に示すように、あおバナナカード1Bの青色の着色部分を赤色に着色するとともに、色文字部13Bに代えて「あか」の文字からなる色文字部13Rを表示した構成のカードである。同様に、きいろバナナカード1Y及びピンクバナナカード1Pは、図3(b)及び(c)に示すようにそれぞれ、着色部分を黄色及び桃色に着色するとともに、色文字部13Bに代えて「きいろ」及び「ピンク」の文字からなる色文字部13R及び13Pを表示した構成のカードである。
【0036】
また、みずいろバナナカード1LB、みどりバナナカード1G及びむらさきバナナカード1Puは、図4(a)〜(c)に示すようにそれぞれ、あおバナナカード1Bの青色の着色部分を、水色、緑色及び紫色にした構成のカードである。加えて、色文字部13Bに代えて「みずいろ」、「みどり」及び「むらさき」の文字からなる色文字部13LB、13G及び13Puを表示した構成のカードである。
また、本実施の形態のゲーム玩具は、1本のバナナ絵のバナナカード1については各色4枚ずつ、2本及び3本のバナナ絵のバナナカード1については各色3枚ずつの計70枚のバナナカード1から構成される収集用カード群(バナナカード群)を備えている。
【0037】
(アクションカード2の具体的な構成)
次に、本実施の形態のゲーム玩具を構成するアクションカード2について具体的に説明する。
図5乃至図8は、本実施の形態に係るアクションカード2の具体例を示す図である。図5(a)〜(c)は、ななバナナカード2B、ミザルカード2C及びキカザルカード2Dを示している。また、図6(a)〜(c)は、イワザルカード2E、バナナジャックカード2F及びよこどりカード2Gを示している。また、図7(a)〜(c)は、ボスザルカード2H−G、2H−C及び2H−Pを示している。また、図8(a)〜(c)は、すべりざるカード2J−L及び2J−Rと、ジャングルミッションカード2Kとを示している。
【0038】
本実施の形態のゲーム玩具は、アクションカード2として、図1並びに図5乃至図8に示すように、2色あがりカード2Aと、ななバナナカード2Bと、ミザルカード2Cと、キカザルカード2Dと、イワザルカード2Eと、バナナジャックカード2Fと、よこどりカード2Gとを備えている。加えて、ボスザルカード2H−G、2H−C及び2H−Pと、すべりざるカード2J−L及び2J−Rと、ジャングルミッションカード2Kと、ミッションカード(図示略)とを備えている。
【0039】
2色あがりカード2Aは、図1(b)に示すように、カード媒体10の表面10sのイラスト領域14の中央部に、2色のバナナカード1が計7枚並べて表示された略扇状の木のボードを頭上にかかげたサルの絵からなるキャラクター絵22Aが表示されたカードである。この2色あがりカード2Aのイラスト領域14の左下には、2色あがりカード2Aを使用する際にカードを置く場所を示す情報として例えば赤紫色に着色された楕円の表示部内に「バナナゾーンに置きます」の白抜きの文字を配置してなる置場表示部25が表示されている。加えて、枠部21の上枠部21uには、「2色あがり」の例えば黒色の文字からなる名称部23Aが表示され、下枠部21bには、「このカードがあればバナナの色2色であがれるでござる」の例えば黒色の文字からなる効果説明文24Aが表示されている。
【0040】
2色あがりカード2Aは、各プレイヤーのゲーム進行を補助する補助用カードであり、後述するバナナゾーン120(図9参照)に置くことで、2色のバナナカード1の組み合わせ(3枚+4枚)で上がることができるようになるカードである。即ち、置いたプレイヤーの勝利条件を変化させる効果(役割)が付与されたカードである。本実施の形態のゲーム玩具は、5枚の2色あがりカード2Aを備えている。
ななバナナカード2Bは、図5(a)に示すように、カード媒体10の表面10sのイラスト領域14の中央部に、結実数が7本の7色に着色されたバナナのイラストからなるキャラクター絵22Bが表示されたカードである。このななバナナカード2Bのイラスト領域14の右下から下枠部21bの上端にかかる位置には、例えば赤色に着色された円形の周縁部をギザギザの形状とした表示部内に「3枚揃えばミラクルあがりでござる!」の白抜きの文字を配置してなる特効表示部26が表示されている。加えて、枠部21の上枠部21uには、「ななバナナ」の例えば黒色の文字からなる名称部23Bが表示され、下枠部21bには、「どの色のバナナカードとしても使えるでござる」の例えば黒色の文字からなる効果説明文24Bが表示されている。
【0041】
ななバナナカード2Bは、各プレイヤーのゲーム進行を補助する補助用カードであり、2枚の同色のバナナカード1と一緒にバナナゾーン120に置くことで、同じ色のバナナカード(いわゆるワイルドカード)として使用することができる。加えて、ななバナナカード2Bを3枚揃えてバナナゾーン120に置くことでミラクルあがりという特殊なあがりを発生することができるカードである。本実施の形態のゲーム玩具は、5枚のななバナナカード2Bを備えている。
【0042】
ミザルカード2Cは、図5(b)に示すように、カード媒体10の表面10sに、2色あがりカード2Aの枠部21に代えて、枠部21の上枠部21uの形状をカードの名称を示す文字の外縁に沿った形状とした構成の枠部27が表示されたカードである。具体的に、ミザルカード2Cの上枠部27uは、表面10sの上端部に表示された「ミザル」の例えば黒色の文字からなる名称部23Cの外縁に沿った形状に構成されている。これにより、矩形のイラスト領域14の範囲が拡大されたイラスト領域16が形成される。なお、下枠部27bは、2色あがりカード2Aの枠部21の下枠部21bと同じ形状に構成されている。また、表面10sのイラスト領域16には、草の生えた地面の絵と空の絵と地面に刺さった何も書いていない木の看板の絵と中央より右側に上下端に亘ってそびえ立つとともに上部に左端へと延びる枝の生えた木の絵とからなる背景絵が表示されている。加えて、両手で目を覆うとともに木の絵の左端へと延びる枝に尻尾でぶら下がった木の実に擬態したサルの絵からなるキャラクター絵22Cが表示されている。このミザルカード2Cのイラスト領域16の右上には置場表示部25が表示され、下枠部27bには、「手札に同色のカード3枚揃っていたら、ゲーム終了時に点数に加算されるでござる」と、「同色3枚1セットで考えます」の例えば黒色の文字からなる効果説明文24Cが表示されている。
【0043】
ミザルカード2Cは、ゲームをあがれなかったプレイヤーを補助するカードであり、他のプレイヤーがあがった場合でも自身の手札に同色3枚のバナナカード1があった場合に点数を得られる効果が付与されたカードである。本実施の形態のゲーム玩具は、4枚のミザルカード2Cを備えている。
キカザルカード2Dは、図5(c)に示すように、カード媒体10の表面10sのイラスト領域16の中央部に、花柄の背景絵と、お洒落な帽子とドレスとで着飾ったサルの絵からなるキャラクター絵22Dとが表示されたカードである。このキカザルカード2Dの表面10sの上端部には「キカザル」の例えば黒色の文字からなる名称部23Dが表示され、イラスト領域16の左上には置場表示部25が表示されている。枠部27の上枠部27uは、名称部23Dの外縁部に沿った形状に構成され、下枠部27bには、「イワザル・バナナジャックから守られるでござる」の例えば黒色の文字からなる効果説明文24Dが表示されている。
【0044】
キカザルカード2Dは、他プレイヤーからの妨害の一部を防御する防御用カードであり、他プレイヤーからの後述するイワザルカード2E及びバナナジャックカード2Fの効果を無効にする効果が付与されたカードである。本実施の形態のゲーム玩具は、4枚のキカザルカード2Dを備えている。
イワザルカード2Eは、図6(a)に示すように、カード媒体10の表面10sのイラスト領域16の中央部に、草の生えた地面と空の絵とこの地面の絵の上に転がる岩と地面の上に岩で支えられた「バナナ×」と表示された木の看板の絵とからなる背景絵と、背景絵の地面の上にうつぶせになった岩に擬態するとともに口を両手でふさいだサルの絵からなるキャラクター絵22Eとが表示されたカードである。このイワザルカード2Eの表面10sの上端部には「イワザル」の例えば黒色の文字からなる名称部23Eが表示され、イラスト領域16の左上には置場表示部25が表示されている。枠部27の上枠部27uは、名称部23Eの外縁部に沿った形状に構成され、下枠部27bには、「相手のバナナゾーンに置き、1回休みにできるでござる」と、「このカードが置かれたときは「バナナ」は言えません」の例えば黒色の文字からなる効果説明文24Eが表示されている。
【0045】
イワザルカード2Eは、他プレイヤーのゲーム進行を妨害する妨害用カードであり、使用者が選択した他プレイヤーを1回休みにするとともに、休みのプレイヤーの次の手番が回ってくるまで、それ以外のプレイヤーが捨札置場110に置かれたバナナカード1を取れなくなる効果が付与されたカードである。本実施の形態のゲーム玩具は、4枚のイワザルカード2Eを備えている。
バナナジャックカード2Fは、図6(c)に示すように、カード媒体10の表面10sのイラスト領域16に、雲の浮かんだ空の絵と中央部に上下端に亘って延びる豆の木の蔦の絵とからなる背景絵と、この背景絵の蔦につかまり右手に結実数3本のバナナを持ったサルの絵からなるキャラクター絵22Fとが表示されたカードである。このバナナジャックカード2Fの表面10sの上端部には「バナナジャック」の例えば黒色の文字からなる名称部23Gが表示されている。枠部27の上枠部27uは、名称部23Fの外縁部に沿った形状に構成され、下枠部27bには、「相手のバナナゾーンから3枚交換することができるでござる」の例えば黒色の文字からなる効果説明文24Fが表示されている。
【0046】
バナナジャックカード2Fは、他プレイヤーのゲーム進行を妨害する妨害用カードであり、使用者が選択した他プレイヤーのバナナゾーン120に置かれたバナナカード1のうちの任意の同色の3枚を手持ちの任意の3枚のカードと交換することができる効果が付与されたカードである。本実施の形態のゲーム玩具は、4枚のバナナジャックカード2Fを備えている。
よこどりカード2Gは、図6(b)に示すように、カード媒体10の表面10sのイラスト領域14の中央部に、左羽を広げて立つ鳥の絵からなるキャラクター絵22Fが表示されたカードである。このよこどりカード2Gの枠部21の上枠部21uには、「よこどり」の例えば黒色の文字からなる名称部23Gが表示され、下枠部21bには、「他のプレイヤーのバナナゾーンにある「キカザル・2色あがり・ミザル」を1枚取れるでござる」の例えば黒色の文字からなる効果説明文24Gが表示されている。
【0047】
よこどりカード2Gは、他プレイヤーのゲーム進行を妨害する妨害用カードであり、他プレイヤーのバナナゾーン120に置かれたキカザルカード2D、2色あがりカード2A、ミザルカード2Cを1枚取ることができる効果が付与されたカードである。本実施の形態のゲーム玩具は、6枚のよこどりカード2Gを備えている。
ボスザルカード2H−Gは、図7(a)に示すように、カード媒体10の表面10sのイラスト領域16に、バナナが散乱した草の生えた地面の絵と空の絵とからなる背景絵と、この背景絵の散乱したバナナの上にしゃがんでバナナをかじっている強面のサルの絵と、このサルの絵の左上の吹き出し内にじゃんけんのグーを示す握りこぶしの絵が配置されたグー絵とからなるキャラクター絵22H−Gが表示されたカードである。このボスザルカード2H−Gの表面10sの上端部には「ボスザル」の例えば黒色の文字からなる名称部23Hが表示されている。枠部27の上枠部27uは、名称部23Hの外縁部に沿った形状に構成され、下枠部27bには、「相手の全カードを捨てさせ最初からやり直しさせるでござる」と、「ただしジャンケンに注意でござるよ」の例えば黒色の文字からなる効果説明文24Hが表示されている。
【0048】
ボスザルカード2H−Cは、図7(b)に示すように、ボスザルカード2H−Gの背景絵と一部異なる(サルの前方の地面にバナナが無い)背景絵と、ボスザルカード2H−Gのサルの絵と同じサルの絵と、ボスザルカード2H−Gの吹き出し内にグー絵に代えて指をチョキの形にしたチョキ絵とからなるキャラクター絵22H−Cが表示されたカードである。その他の構成については、ボスザルカード2H−Gと同様となっている。
ボスザルカード2H−Pは、図7(c)に示すように、ボスザルカード2H−Gの背景絵と同じ背景絵と、ボスザルカード2H−Gのサルの絵と同じサルの絵と、ボスザルカード2H−Gの吹き出し内にグー絵に代えて指をパーの形にしたパー絵とからなるキャラクター絵22H−Pが表示されたカードである。その他の構成については、ボスザルカード2H−Gと同様となっている。
【0049】
以下、ボスザルカード2H−G、2H−C及び2H−Pを区別する必要が無い場合に、「ボスザルカード2H」と略称する。
ボスザルカード2H−G、2H−C及び2H−Pは、三竦みの関係(本実施の形態ではジャンケンのグー、チョキ、パーの関係)を有するカードである。ボスザルカード2Hは、一のプレイヤーが、選択した他のプレイヤーに対して使用を宣言したときに、他のプレイヤーがボスザルカード2Hを持っている場合にジャンケン勝負が発生する。そして、勝負に負けた方のプレイヤーに対してカード効果が発生するカードである。なお、選択した他のプレイヤーがボスザルカード2Hを所持していない場合は、他のプレイヤーが強制的に負けとなり、同じ種類のボスザルカード2Hを所持している場合は「あいこ」となって、両者ともにカード効果が発生しない。また、カード効果を受けて全カードを捨てたユーザーは、山札からカードを7枚取ってゲームを再開する。即ち、振り出しに戻る。本実施の形態のゲーム玩具は、各種2枚ずつのボスザルカード2Hを備えている。
【0050】
すべりざるカード2J−Lは、図8(a)に示すように、カード媒体10の表面10sのイラスト領域16に、中央と左右とで色及び形状の異なる氷がはった地面の絵と空の絵とからなる背景絵と、この背景絵の中央の氷上で左側を向き且つ右脚を上げて転びそうになっている、帽子をかぶり、マフラーを首に巻き、且つスケートシューズを穿いたサルの絵からなるキャラクター絵22j−Lと、サルの足元に配置された左矢印の絵とが表示されたカードである。加えて、このすべりざるカード2J−Lのイラスト領域16の右下には、ジャングルミッションに係る情報として例えば赤紫色に着色された楕円の表示部内に「ジャングルミッションはすべりません」の白抜きの文字を配置してなる条件表示部28が表示されている。さらに、このすべりざるカード2J−Lの表面10sの上端部には「すべりざる」の例えば黒色の文字からなる名称部23Jが表示されている。枠部27の上枠部27uは、名称部23Jの外縁部に沿った形状に構成され、下枠部27bには、「全員の全てのカードが矢印方向に滑るでござる」と、「全カードがお隣へ1つ移動!」の例えば黒色の文字からなる効果説明文24Jが表示されている。
【0051】
すべりざるカード2J−Rは、図8(b)に示すように、すべりざるカード2J−Lの背景絵及びキャラクター絵22J−Lを左右反転した背景絵及びキャラクター絵22J−Rと、左右反転したサルの足元に配置された右矢印の絵とが表示されたカードである。加えて、このすべりざるカード2J−Rのイラスト領域16の左下には、条件表示部28が表示されている。その他の構成については、すべりざるカード2J−Lと同様となっている。
【0052】
以下、すべりざるカード2J−L及び2J−Rを区別する必要が無い場合に、「すべりざるカード2J」と略称する。
すべりざるカード2Jは、プレイヤーが使用を宣言することで、ミッションカードを除く全プレイヤーの全カードが、すべりざるカード2Jに表示された矢印の方向に1つ移動する効果が付与されたカードである。即ち、左矢印が表示されている場合は、各プレイヤーは、時計回り方向の隣(左隣)のプレイヤーに全カードを渡すことになる。一方、右矢印が表示されている場合は、各プレイヤーは、反時計回り方向の隣(右隣)のプレイヤーに全カードを渡すことになる。本実施の形態のゲーム玩具は、各種1枚ずつのすべりざるカード2Jを備えている。
【0053】
ジャングルミッションカード2Kは、図8(c)に示すように、カード媒体10の表面10sのイラスト領域16に、草の生えた地面の絵と空の絵と奥側に山積みされたバナナの絵とからなる背景絵と、奥側に横になって寝ている大人のサルの絵とが表示されたカードである。加えて、このサルの絵の上で「chance!」「chance!!」と叫びながらジャンプする子ザルの絵、及び右側の上端部から下端部に亘って「CHANCE monkey★」のロゴの入ったTシャツを着て、チェック模様の吹き出しで「チャンス!」と言いながら右手を胸前に上げつつ人差し指を上に向けて立て且つウインクをしているサルの絵からなるキャラクター絵22Kが表示されている。さらに、ウインクをしているサルの腰前あたりには右羽を広げた小さな鳥の絵が表示されている。さらに、このジャングルミッションカード2Kの表面10sの上端部には「ジャングルミッションカード」の例えば黒色の文字からなる名称部23Kが表示されている。枠部27の上枠部27uは、名称部23Kの外縁部に沿った形状に構成され、下枠部27bには、「ミッションカードを引いてミッションを成功させるでござる!」の例えば黒色の文字からなる効果説明文24Kが表示されている。
【0054】
ジャングルミッションカード2Kは、所持しているプレイヤーが使用することで、図示しないミッションカードの山札からミッションカードを1枚取ることができる効果が付与されたカードである。ミッションカードには、例えば、「取得した次のターンから予め決められたターン(例えば3ターン)の間に、アクションカード2を使用したら点数(例えば50点)をゲット」、「取得した次のターンから予め決められたターン(例えば5ターン)の間に、特定のアクションカード2を集めたら、点数(例えば100点)をゲット」などのミッションが表示されたカードである。各プレイヤーは、表示されたミッションをクリアすることで表示された点数を得ることができる。本実施の形態のゲーム玩具は、4枚のジャングルミッションカード2Kと、それぞれ異なるミッションが表示された12枚のミッションカード(不図示)とを備えている。なお、同じミッション内容のミッションカードを複数枚ずつ(例えば、6種類で各種2枚ずつ)含む構成としてもよい。
【0055】
なお、本実施の形態のゲームでは、ジャングルミッションカードを使用しなくてもゲームを行うことが可能となっている。即ち、プレイヤーは、使用するか否かをゲーム開始前に選択することができる。
また、本実施の形態では、アクションカード群の少なくとも一部のカードは、名称部23の示す名称に対して同じ読みで意味が違う言葉に置き換えた他のキャラクターの絵からなるキャラクター絵22が表示されている。本実施の形態では、上記説明したミザルカード2C、キカザルカード2D、イワザルカード2E、バナナジャックカード2F及びよこどりカード2Gが該当する。即ち、ミザルカード2Cは、三猿の「見ざる」が本来の意味なのに対して、木の実(ミ)に擬態したサルのキャラクター絵22Cが表示され、キカザルカード2Dは、三猿の「聞かざる」が本来の意味なのに対してサルを着飾らせたキャラクター絵22Dが表示されている。同様に、イワザルカード2Eは、三猿の「言わざる」が本来の意味であるのに対して、岩に擬態したサルのキャラクター絵22Eが表示され、バナナジャックカード2Fは、バナナをジャック(強奪)するといった本来の意味に対して、ジャックと豆の木をもじって豆の木の蔦を登るサルのキャラクター絵22Fが表示されている。よこどりカード2Gは、他プレイヤーのカードを横取りするという本来の意味に対して、鳥のキャラクター絵22Gが表示されている。
【0056】
以上説明したように、本実施の形態のゲーム玩具は、ミッションカード12枚を含め計54枚のアクションカード2(アクションカード群)を有している。従って、本実施の形態のゲーム玩具は、アクションカード群42枚に、バナナカード群70枚を加えた計124枚のカード群を備える。
(プレイ方法の説明)
次に、図9乃至図17に基づいて、本実施形態に係るゲーム(バナナの木)のプレイ方法を説明する。以下、各プレイヤーがバナナカード1及びアクションカード2をバナナゾーン120に置く行為を「カードをセットする」という。
【0057】
ここで、図9は、山札200や捨札210を置く場所や各カードをセットする場所を説明する図であり、図10(a)〜(c)は、ゲームの流れを説明するための図であり、図11(a)及び(b)は、捨札置場110からバナナカード1を獲得した場合のゲームの流れを説明するための図である。
また、図12(a)〜(c)は、バナナゾーン120にカードをセットする手順を説明するための図であり、(d)は、バナナカード1の点数の一例を示す図である。また、図13(a)は、2色あがりの一例を示す図であり、(b)は、ミラクルあがりを示す図である。
【0058】
また、図14は、バナナジャックカード2Fを用いて他プレイヤーからバナナカード1のセットを奪う流れの一例を示す図であり、図15は、キカザルカード2Dによって防御できるカードと、よこどりカード2Gによって横取りできるカードとの関係を説明するための図である。また、図16は、ボスザルカード2H−G、2H−C及び2H−Pを用いた勝負の結果を説明するための図である。
以下、3人のプレイヤーX、Y及びZでゲームを行う場合を例に挙げてゲームのプレイ方法を説明する。ここでは、4枚のジャングルミッションカード2K及び12枚のミッションカードを抜いた計108枚のカードを用いた場合のプレイ方法について説明する。
【0059】
まず、3人のプレイヤーのうちの一人(じゃんけんで負けた人など)が、108枚のカードをよくシャッフルして、各プレイヤーに7枚ずつ配る。即ち、プレイヤーX、Y及びZは、ゲーム開始時にそれぞれ7枚の手札を持った状態となる。次に、残りのカードを山札200として、図9に示すように、3人のプレイヤーX,Y及びZの向かい合う中央に設けられた山札置場100に裏向きに置く。また、山札置場100のすぐ隣に各プレイヤーが不要な手札(捨札210)を表向きに捨てる捨札置場110を設ける。さらに、各プレイヤーの前方で山札置場100及び捨札置場110よりも手前側に、図9中の矩形の破線で示すように、バナナゾーン120をそれぞれ設ける。ここで、バナナゾーン120は、バナナカード1を表向きにセットする場所であるとともに、所定のアクションカード2を表向きにセットする場所である。
【0060】
各プレイヤーは、例えばじゃんけんで勝った人から順番に、時計回りに山札200からカードを1枚ずつ取って、以下の(1)〜(3)のアクションのいずれか1つを行う。
(1)不要な手札を捨札置場110に1枚置く(以下、「捨てる」と表現する)。例えば、図10(a)の例では、山札200から取得したカードがあかバナナカード1R−3であり、手札のみずいろバナナカード1LB−1を不要なカードとして捨札置場110に捨てている。
【0061】
ここで、本実施の形態のゲームでは、各プレイヤーは、手番終了時に手持ちのカードとバナナゾーン120にセットされたバナナカード1との合計が7枚となるようにゲームを進行しなければならないというルールが設定されている。
(2)手札として所持している、宣言することで使用されるアクションカード2(以下、「宣言型のアクションカード2」と称す)を1枚使用し、使用後にそのカードを捨札置場110に捨てる。図10(b)の例では、ボスザルカード2H−Gを使用し、その後捨札置場110に捨てている。
【0062】
(3)手札として所持している、セットすることで使用状態となるアクションカード2(以下、「セット型のアクションカード2」と称す)をバナナゾーン120にセットする。図10(c)の例では、手札にあるキカザルカード2Dをバナナゾーン120の右端にセットしている。
なお、図10(c)の例では、手持ちのカードと、バナナゾーン120にセットされたカードとの合計が8枚となっているが、本実施の形態のゲームでは、バナナゾーン120にセットしたアクションカード2はこの枚数にカウントされないというルールが設定されている。即ち、キカザルカード2Dをバナナゾーン120にセットした後に手持ちのカードを1枚捨てなくてもよい。
【0063】
一方、各プレイヤーは、上記(1)〜(3)のいずれか1つのアクションを行った後に、自身が望む場合に、図11(a)に示すように、3枚の同色のバナナカード1の組を1セットとして、このセット単位でバナナカード1をバナナゾーン120にセットするアクションを行うことができる。図11(a)の例では、2枚のみずいろバナナカード1LB−2と1枚のみずいろバナナカード1LB−3の1セットをバナナゾーン120にセットしている。なお、既にバナナゾーン120にセットされた3枚の同色のバナナカード1と入れ替えることも可能である。即ち、バナナゾーン120にセットされたバナナカード1の色を例えば青色から赤色に変更したい場合などに、既にセットされている3枚のあおバナナカード1Bを、手札の3枚のあかバナナカード1Rと入れ替えてセットすることができる。
【0064】
また、各プレイヤーは、イワザルカード2Eがセットされてなく、且つ手札に2枚以上の同色のバナナカード1を所持している場合は、常に、他プレイヤーが捨札置場110に捨てた、手札と同色のバナナカード1を1枚取ってセットを構成し、この同色の3枚のバナナカード1のセットをバナナゾーン120にセットすることができる。但し、本実施の形態に係るゲームでは、捨札置場110にバナナカード1が捨てられたときに「バナナ!」と声に出して言うルールが設定されており、また、取ったバナナカード1で構成された1セットをバナナゾーン120に必ずセットするというルールが設定されている。このとき、既にバナナゾーン120にセットされた3枚の同色のバナナカード1と入れ替えることも可能である。また、捨札置場110からバナナカード1を取得した場合に、セットしたバナナカード1と手持ちのカードとの合計が8枚になるので手札から不要なカード1枚を捨札置場110に捨てる必要がある。
【0065】
具体例を挙げると、プレイヤーXが、例えば、図11(a)に示すように、手札に2枚のきいろバナナカード1Y−3を所持しているときに、プレイヤーY又はZが捨札置場110に例えばきいろバナナカード1Y−3を捨てたとする。このときに、プレイヤーXは、「バナナ!」と声に出して言うことで、捨札置場110に捨てられたきいろバナナカード1Y−3を取得することができる。そして、この取得したきいろバナナカード1Y−3と、手持ちの2枚のきいろバナナカード1Y−3とで1セットを構成し、この1セットを、図11(a)及び(b)に示すように、既にセットされている3枚のみずいろバナナカード1LBのセットと入れ替える。この入れ替えによって、手持ちの4枚のみずいろバナナカード1LB及び1枚のあおバナナカード1Bと、セットした3枚のきいろバナナカード1Yとで合計8枚となるので、あおバナナカード1Bを捨札置場110に捨てている。
【0066】
次に、バナナカード1のあがりまでのセット手順と、各バナナカード1に割り当てられた点数について具体例を挙げて説明する。以下、きいろバナナカード1Yを7枚揃えてあがる場合を例に挙げて説明する。
プレイヤーは、まず、自身の手番において、上記(1)〜(3)のいずれか1のアクションを行った後に、手札にきいろバナナカード1Yが3枚以上あるため、図12(a)に示すように、手持ちのきいろバナナカード1Yの3枚セットをバナナゾーン120にセットする。これにより、手札が4枚となる。次に、手札にきいろバナナカード1Yが3枚あるとき又は揃ったときに、後の自身の手番において、図12(b)に示すように、きいろバナナカード1Yの3枚セットを追加でバナナゾーン120にセットする。これにより、バナナゾーン120には6枚のきいろバナナカード1Yがセットされ、残り手札は1枚となる。引き続き、山札200からきいろバナナカード1Yを得たときに、自身の手番において、そのきいろバナナカード1Yをバナナゾーン120にセットすることで、あがりとなる。なお、本実施の形態のゲームでは、バナナゾーン120に3枚のきいろバナナカード1Yをセットした後に、別の手番で4枚のきいろバナナカード1Yを所持していた場合は、4枚いっぺんにバナナゾーン120にセットしてあがることも可能である。なお、この4枚いっぺんにセットするルールは禁止してもよい。
【0067】
また、あがった後の得点は、セットした各バナナカード1のバナナ絵12のバナナの本数によって変化する。具体的に、各バナナカード1の獲得できる点数は、図12(d)に示すように、バナナ絵12のバナナの本数が1本であれば1枚10点、2本であれば1枚20点、3本であれば1枚30点となる。図12(c)の例であれば、得点は「30×2+20×2+10×3=130点」となる。各色20点及び30点のバナナカード1は各3枚ずつ、10点のバナナカード1は4枚あるため、セットした同色のバナナカード1による単純な得点は最高で「30×3+20×3+10×1=160点」となる。また、本実施の形態のゲームでは、あがったプレイヤーにはさらにボーナス点(例えば50点)を与えるというルールが設定されている。
【0068】
また、図示省略するが、各プレイヤーは、他プレイヤーがあがったときに、バナナゾーン120にミザルカード2Cをセットしていて且つ手札に同色3枚以上のバナナカード1を有している場合に、同色3枚1セット分の点数を獲得することができる。なお、手札に同色で2セットのバナナカード1があった場合でも点数を得られるのは1セットのみとなっている。点数の計算方法は、通常のあがりの場合と同様である。
次に、2色あがりカード2Aを使用した場合のあがり方について説明する。
【0069】
2色あがりカード2Aは、バナナゾーン120にセットすることで使用状態となるカードであり、図13(a)に示すように、例えば、バナナゾーン120の右端にセットすることで使用状態とすることができる。
2色あがりカード2Aの使用状態では、2色のバナナカード1の組み合わせ(3枚+4枚)であがることができる。図13(a)の例では、3枚のあおバナナカード1Bと、4枚のみどりバナナカード1Gの組み合わせでのあがり状態を示している。なお、2色の組み合わせは、あおとみどりの組み合わせに限らず、どのような色の組み合わせでもよい。
【0070】
また、2色あがりカード2Aを使用することで、バナナの本数が3本のバナナ絵12のあるバナナカード1を最大6枚揃えてセットすることができるようになるため、通常の1色のあがりよりも獲得点数を高くすることができる。即ち、セットしたバナナカード1による単純な得点を最高で「30×6+20×1=200点」とすることができる。
次に、ななバナナカード2Bによるミラクルあがりについて説明する。
図13(b)に示すように、ミラクルあがりは、ななバナナカード2Bの3枚セットをバナナゾーン120にセットすることで発生するあがりである。ミラクルあがりは、バナナゾーン120にバナナカード1がセットされていても有効となるが、あがった後の得点は、ミラクルあがりに対して予め設定された点数(例えば150点)のみとなる。すなわち、ミラクルあがりをした場合は、バナナカード1の点数が加算されない。
【0071】
次に、ななバナナカード2Bをワイルドカードとして使用した場合のあがり方の一例を説明する。
ななバナナカード2Bは、上記説明したミラクルあがりを構成する役割の他に、プレイヤーの所望の色のバナナカード1として使用することができるワイルドカードとしての役割も有している。例えば、6枚のあおバナナカード1Bがバナナゾーン120にセットされている状態で、最後の1枚のあおバナナカード1Bの代わりにセットして、あがりを構成することができる。また、1枚に限らず、5枚のあおバナナカード1Bと2枚のななバナナカード2Bの組み合わせでもあがりを構成することができる。もちろん、他の色で揃えた場合でも同様にあがりを構成することができる。但し、ななバナナカード2Bを使用してあがっても、ななバナナカード2Bは点数にならないため、通常のあがりと比較して獲得点数が低くなる。
【0072】
また、例えば、バナナゾーン120に、2色あがりカード2Aがセットされており、2色のバナナカード1が計6枚セットされている状況では、ななバナナカード2Bを、セットされた2色のいずれか一方の色のバナナカード1としてセットすることができる。例えば、3枚のあおバナナカード1Bと、3枚のみどりバナナカード1Gとがセットされており、ななバナナカード2Bを、あおバナナカード1B又はみどりバナナカード1Gの代わりにセットして、あがりを構成することができる。また、例えば、3枚のあおバナナカード1Bと、2枚のみどりバナナカード1Gとがセットされている場合に、2枚のななバナナカード2Bをみどりバナナカード1Gの代わりにセットして、あがりを構成することができる。もちろん、あおとみどりの枚数が逆の場合に、あおバナナカード1Bの代わりとしてセットしてもあがりを構成できる。また、あおとみどりの組み合わせに限らず他の2色の組み合わせの場合でも同様にあがりを構成することができる。
【0073】
次に、バナナジャックカード2Fを使用して、他プレイヤーのバナナゾーン120からバナナカード1を奪取する方法について説明する。
図14に示すように、例えば、プレイヤーYが、プレイヤーXに対してバナナジャックカード2Fを使用したとする。この場合、プレイヤーYは、プレイヤーXのバナナゾーン120にセットされた3枚のあかバナナカード1Rを、自身の手札のうちの任意の3枚(例えば図14中の楕円で囲った3枚)と交換することができる。この任意の3枚は、バナナカード1とアクションカード2のいずれか一方のみで3枚でもよいし、両者を混合した3枚でもよい。例えば、プレイヤーYがあかバナナカード1Rを手札に4枚持っていた場合は、これら以外の3枚とプレイヤーXのバナナゾーン120にセットされた3枚のあかバナナカード1Rとを交換することで、あがりを構成できるあかバナナカード1Rを手札に揃えることができる。
【0074】
次に、キカザルカード2Dの効力と、よこどりカード2Gの効力とについて説明する。
キカザルカード2Dは、プレイヤーの手番のときに自身のバナナゾーン120にセットすることで効果を発揮するセット型のアクションカード2であり、よこどりカード2Gは、他プレイヤーへの使用を宣言することで効果を発揮する宣言型のアクションカード2である。
ここでは、図15に示すように、バナナゾーン120に、2色あがりカード2Aと、ミザルカード2Cと、キカザルカード2Dとがセットされている場合を例に挙げて説明する。
【0075】
この場合、図15に示すように、他プレイヤーからイワザルカード2E及びバナナジャックカード2Fを使用されても、キカザルカード2Dにより、これらのカード効果を無効にすることができる。
一方、他プレイヤーからよこどりカード2Gを使用された場合は、キカザルカード2Dではカード効果を無効にできず、2色あがりカード2A及びミザルカード2Cに加えて、キカザルカード2D自身も横取りされてしまう。なお、よこどりカード2Gの1回の使用において、これら3枚のうちいずれか1枚が横取りされることになる。他プレイヤーは横取りしたセット型のアクションカード2を自分の手札として、自身のバナナゾーン120にセットすることができる。
【0076】
また、図示省略するが、例えば、プレイヤーZが、プレイヤーXに対してイワザルカード2Eを使用し、プレイヤーXのバナナゾーン120にキカザルカード2Dがセットされていない場合は、プレイヤーXは「1回休み」となる。このとき、プレイヤーXの次の手番が来るまでは、プレイヤーXはもちろんプレイヤーY及びZは、「バナナ!」の宣言が禁止され、捨札置場110に捨てられたバナナカード1を取得することができない状態となる。
また、バナナゾーン120に、2色あがりカード2Aをセットして2色のバナナカード1を6枚セットしている状態のときに、よこどりカード2Gによって、2色あがりカード2Aを奪われたプレイヤーは、どちらか1色のバナナカード1を全て手札に戻す必要がある。
【0077】
次に、ボスザルカード2Hの使い方及び勝敗の判定方法について説明する。
ボスザルカード2Hは、プレイヤーが手札に所持しているときに、自分の手番で他プレイヤーに対して使用を宣言することで、そのプレイヤーの全カードを捨てさせてゲームを振り出しに戻すという比較的強力な妨害効果を発揮するカードである。但し、使用を宣言するだけで単純に効果を発揮するわけではなく、使用対象として選択した他プレイヤーがボスザルカード2Hを所持していた場合にボスザルカード2Hを用いたじゃんけん勝負が発生する。
【0078】
以下、図16に示すように、プレイヤーXがプレイヤーZに対して、ボスザルカード2H−Pを使用した場合を例に挙げてボスザルカード2Hを使用した場合の勝敗の判定方法について説明する。
まず、プレイヤーZがボスザルカード2H−Cを所持していた場合は、図16の(1)に示すように、ボスザルカード2H−CをプレイヤーXに対して提示することでプレイヤーZの勝ちとなる。この場合は、プレイヤーXが手札の全てとバナナゾーン120にセットされた全てのカードを捨札置場110に捨てて、山札200から新たに7枚のカードを取得して、ゲームを再開することになる。
【0079】
また、プレイヤーZがボスザルカード2H−Pを所持していた場合は、図16の(2)に示すように、ボスザルカード2H−PをプレイヤーXに対して提示することで勝負を引き分けとすることができる。この場合は、プレイヤーX及びZともにカード効果が発生せずに両者が捨札置場110にボスザルカード2H−Pを捨てることになる。
なお、プレイヤーZは、じゃんけん勝負に勝った場合と引き分けた場合との双方にて、勝負に用いたボスザルカード2Hを捨札置場110に捨てることになるため、手札とバナナゾーン120にセットしたバナナカード1との合計が6枚となって1枚不足する。そのため、プレイヤーZは、勝負の後に不足分を補充するため山札200からカードを1枚取得することになる。
また、プレイヤーZがボスザルカード2H−Gを所持又はボスザルカード2Hを未所持の場合は、図16(c)に示すように、ボスザルカード2H−Pを使用したプレイヤーXの勝ちとなる。この場合は、プレイヤーZが手札の全てとバナナゾーン120にセットしたカードの全てとを捨札置場110に捨てて、山札200から新たに7枚のカードを取得して、ゲームを再開することになる。
【0080】
このようにボスザルカード2Hは、強力なカード効果を有している反面、使用すれば確実に成功するものではない。そのため、使用に際して、例えば、他プレイヤーが、バナナゾーン120に6枚のバナナカード1をセットしていて、手札が1枚のときを狙うといった工夫をするなど成功率をあげることが肝要となる。
次に、すべりざるカード2Jを使用した場合のゲームの流れを説明する。
図示省略するが、例えば、プレイヤーYがすべりざるカード2J−Lを使用したとする。この場合は、全プレイヤーが時計回りの隣のプレイヤーに手札及びバナナゾーン120にセットしたカードの全てのカードを移動させることになる。即ち、プレイヤーXは、プレイヤーYに手札の全カードを渡すとともに、バナナゾーン120にセットした全カードをプレイヤーYのバナナゾーン120に移動する。同様に、プレイヤーYは、プレイヤーZに手札の全カードを渡すとともに、バナナゾーン120の全カードを移動し、プレイヤーZは、プレイヤーXに手札の全カードを渡すとともに、バナナゾーン120の全カードを移動する。なお、すべりざるカード2J−Rを使用した場合は、反時計回りに隣のプレイヤーに全カードを移動することになる。
【0081】
すべりざるカード2Jは、例えば、手札の内容が悪い場合や、隣の他プレイヤーがあがりそうになっているときなどに使用することで、一発逆転の展開を狙うことが可能なカードである。
以上説明したように、プレイヤーX、Y及びZは、上記(2)又は(3)のアクションを実行したときは、上記説明した様々なアクションカード2を使用して、自身のゲーム進行の補助、他プレイヤーのゲーム進行の妨害、他プレイヤーからの妨害に対する防御などを行ってゲームを進行することができる。
【0082】
そして、プレイヤーの1人がバナナゾーン120に、7枚の同色のバナナカード1をセットするか、2色上がりカード2Aを使用して7枚(3枚+4枚)の2色のバナナカード1をセットするか又は3枚のななバナナカード2Bをセットすることであがりとなって、1回のゲームが終了する。
なお、ゲームが終了する前に、山札置場100の山札200がすべて無くなった場合は、捨札置場110の捨札210をシャッフルしこれを山札200として山札置場100に裏向きに置いてゲームを継続する。
【0083】
また、1回のゲームが終了したときに、あがりとなったプレイヤーの点数を計算し、得点を付ける。このとき、あがれなかった他プレイヤーもミザルカード2Cをバナナゾーン120にセットし且つ終了時の手札に同色のバナナカード1が3枚以上あった場合に点数を計算し、得点を付ける。同様のゲームを複数回繰り返し行い、合計得点の高い順に順位をつける。あるいは、最初に合計得点が例えば500点を超えたプレイヤーの勝ちとする。
〔対応関係〕
カード媒体10は、発明1、4、5、8及び9の遊技媒体に対応し、収集用カード1及びバナナカード1は、発明1、2、3、5、6、7及び9の収集用遊技媒体に対応し、アクションカード2は、発明1、2、3、4、8及び9のアクション用遊技媒体に対応する。
【0084】
また、山札置場100は、発明1の第1の場に対応し、捨札置場110は、発明1及び2の第2の場に対応し、バナナゾーン120は、発明1乃至3の第3の場、発明1乃至4の第4の場、並びに発明9の置き場に対応する。また、バナナカード群は、発明1、6及び9の収集用遊技媒体群に対応し、アクションカード群は、発明1及び9のアクション用遊技媒体群に対応する。
また、キャラクター絵22A〜22G、22H−G、22H−C、22H−P、22J−L、22J−R及び22Kは、発明1、8及び9の名称及び所定の効果の少なくとも一方に対応するイラストに対応する。また、名称部23A〜23G、23H、23J及び23Kは、発明1、8及び9の名称に対応し、イラスト12及びバナナ絵12は、発明5及び6のイラストに対応し、イラスト22及びキャラクター絵22は、発明1、8及び9のイラストに対応する。また、効果説明文24は、発明1及び9の所定の効果の説明に対応する。
【0085】
また、バナナジャックカード2F、よこどりカード2G及びボスザルカード2Hは、発明1、2、8及び9の第1のアクション用遊技媒体に対応し、イワザルカード2Eは、発明1、2及び9の第2のアクション用遊技媒体に対応する。また、キカザルカード2Dは、発明1及び9の第3のアクション用遊技媒体に対応し、2色あがりカード2A、ななバナナカード2B及びミザルカード2Cは、発明1、3及び9の第4のアクション用遊技媒体に対応する。また、すべりざるカード2Jは、発明1及び9の第5のアクション用遊技媒体に対応する。
【0086】
また、よこどりカード2Gは、発明2の第1の妨害用遊技媒体に対応し、バナナジャックカード2Fは、発明2の第2の妨害用遊技媒体に対応し、イワザルカード2Eは、発明2の第3の妨害用遊技媒体に対応する。また、ボスザルカード2Hは、発明8の勝負付き遊技媒体に対応する。
〔実施の形態の効果〕
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態のゲーム玩具は、それぞれ異なる色で着色された(M+N+i)種類(本実施の形態では、M=3、N=2、i=1の7種類)の収集用カード1(バナナカード1)を含む収集用カード群(バナナカード群)と、使用したプレイヤー又は選択した他プレイヤーに対して所定の効果を発揮する役割がそれぞれ付与された複数種類のアクションカード2を含むアクションカード群とを含むカード群から、複数のプレイヤーの各々に対して(M+N+i)枚(本実施の形態では7枚)のカードを配り、残りのカードを山札200として該山札200を裏向きに置くための山札置場100に置き、各プレイヤーは、1人ずつ順番に山札置場100に置かれた山札200からカードを1枚取り、(1)手持ちのカードのうち不要なカードを、この不要なカードを捨札210として表向きに置くための捨札置場110に1枚置く、(2)手持ちのアクションカード2を他プレイヤーに対して1枚使用する、(3)手持ちのアクションカード2を自身に使用する、のうちいずれか1つを行うとともに、プレイヤーが望む場合に手持ちのバナナカード1のうちから同色のバナナカード1をM枚(本実施の形態では3枚)1セットとしてセットごとにバナナカード1を置くためのバナナゾーン120に置くことが可能な一方、各プレイヤーは、手番に関係なく、手持ちのカードに(M−1)枚(本実施の形態では2枚)以上の同色のバナナカード1を所持しているときに、捨札置場110に他プレイヤーが置いた同色のバナナカード1を1枚取って3枚の同色のバナナカード1を構成しこれをバナナゾーン120に置くとともに不要なカードを1枚捨札置場110に置く行動が可能であり、手持ちのカードの枚数とバナナゾーン120に置かれたバナナカード1の枚数との合計が常に7枚となるようにゲームを進行して、7枚の同色のバナナカード1をバナナゾーン120に最初に置いたプレイヤーがあがりとなって1回のゲームが終了するゲームに用いられるゲーム玩具である。
【0087】
かかるゲーム玩具は、表面10sと裏面10rとを有するカード媒体10の表面10sを7種類の色のうちのそれぞれ異なる1種類の色でそれぞれ着色した構成の7種類のバナナカード1を、同色ごとに7枚以上の枚数(本実施の形態では10枚)ずつ含む収集用カード群と、カード媒体10の表面10sに、名称部23と、該名称部23の示す名称及び所定の効果(カード効果)の少なくとも一方に対応するキャラクター絵22と、効果説明文24とがそれぞれ表示された複数種類(本実施の形態では15種類)のアクションカード2を種類ごとに1又は複数枚ずつ含むアクションカード群と、を含むカード群を備える。
【0088】
加えて、アクションカード群は、選択した他プレイヤーに対して使用を宣言することで該他プレイヤーのゲーム進行を妨害する効果を発揮する役割が付与された宣言型のアクションカード2を含む。加えて、各プレイヤーにそれぞれ用意されたアクションカード2の置き場であるバナナゾーン120のうち選択した他プレイヤーのバナナゾーン120に置くことでこの他プレイヤーのゲーム進行を妨害する効果を発揮する役割が付与されたセット型のアクションカード2を含む。さらに、使用するプレイヤーのバナナゾーン120に置くことで、置いたプレイヤーに対して他プレイヤーから使用されたアクションカード2の少なくとも一部の効果を無効にする効果を発揮する役割が付与されたセット型のアクションカード2(本実施の形態のキカザルカード2D)を含む。なおさらに、使用するプレイヤーのバナナゾーン120に置くことで、置いたプレイヤーのゲーム進行を補助する効果を発揮する役割が付与されたセット型のアクションカード2と、使用を宣言することで、ゲームに参加している全てのプレイヤーのゲーム進行に影響を与える効果を発揮する役割が付与された宣言型のアクションカード2(本実施の形態のすべりざるカード2J)とを含む。
【0089】
このような構成であれば、アクションカード2の表面10sに表示されたキャラクター絵22、名称部23及び効果説明文24から各アクションカード2に付与されたカード効果を視認することができる。これにより、各アクションカード2に付与されたカード効果を容易に認識することができる。また、複数種類のアクションカード2のいずれか1種を使用することによって、各プレイヤー、選択したプレイヤー又は全プレイヤーのゲーム進行に影響(変化)を与えることができるので、ゲームに、面白みを加えることができる。
【0090】
また、本実施の形態では、宣言型のアクションカード2は、選択した他プレイヤーのバナナゾーン120に置かれているアクションカード2(本実施の形態の2色あがりカード2A、ミザルカード2C及びキカザルカード2D)のうちの所望の1枚を横取りする効果を発揮する役割が付与されたよこどりカード2Gを含む。加えて、選択した他プレイヤーのバナナゾーン120に置かれている同色のM枚のバナナカード1と、使用したプレイヤーの手持ちのM枚のカードとを交換する効果を発揮する役割が付与されたバナナジャックカード2Fを含む。また、セット型のアクションカード2は、選択した他プレイヤーを1回休みにするとともに、選択した他プレイヤーの次の手番が来るまでこの他プレイヤーを含む全てのプレイヤーが捨札置場110に置かれたカードを取ることができない効果を発揮する役割が付与されたイワザルカード2Eを含む。
【0091】
このような構成であれば、各プレイヤーは、よこどりカード2G、バナナジャックカード2F、イワザルカード2Eを使用することによって、上記各効果のいずれか1つにより、使用対象として選択した他プレイヤーのゲーム進行を妨害することができる。即ち、他プレイヤーのセットしたアクションカード2を奪って他プレイヤーを不利な状況にしたり、他プレイヤーのセットしたバナナカード1を取り上げて他プレイヤーを妨害しつつ自身の勝利条件を満たしたり、他プレイヤーを1回休みにして例えば次の手番であがりとなるのを防いだりすることが可能となる。その結果、これら妨害用のカードによって、ゲームにより一層の面白みを加えることができる。
【0092】
また、本実施の形態では、アクションカード2は、所望の種類のバナナカード1の代替として使用できるとともに、3枚を揃えてバナナゾーン120に置くことで、置いたプレイヤーの勝利条件を満たす役割が付与されたななバナナカード2Bを含む。加えて、バナナゾーン120に置くことで、置いたプレイヤーの勝利条件を変化させる(本実施の形態では2色であがれる)効果を発揮する役割が付与された2色あがりカード2Aを含む。さらに、使用するプレイヤーのバナナゾーン120に置くことで、ゲーム終了時に、置いたプレイヤーの所持する3枚の同色のバナナカード1を得点に変える効果を発揮する役割が付与されたミザルカード2Cを含む。
【0093】
このような構成であれば、各プレイヤーは、ななバナナカード2Bを使用して不足している収集用遊技媒体を補ったり、または3枚揃えて特殊なあがりをしたり、2色あがりカード2Aを使用して2色であがれるように勝利条件を変化させたり、ミザルカード2Cを使用して負けても得点を得たりすることが可能となる。その結果、プレイヤーは、これら補助用のカードによって、自身のゲーム進行を補助することができる。
また、本実施の形態では、バナナゾーン120にセットして使用するアクションカード2(本実施の形態の2色あがりカード2A、ミザルカード2C、キカザルカード2D及びイワザルカード2E)は、カード媒体10の表面10sに更にバナナゾーン120が置き場所であることを示す情報である置場表示部25が表示されている。
【0094】
このような構成であれば、各プレイヤーは、上記各アクションカード2の表面10sに表示された置場表示部25から該当のアクションカード2の置き場所を視認することができる。これにより、プレイヤーは、該当のアクションカード2の使用方法(セットするか、宣言するか)に迷うことなくゲームを楽しむことができる。
また、本実施の形態では、収集用カード群(バナナカード群)は、各カード媒体10の表面10sに、各色共通の同じ種類の物体(本実施の形態では果物のバナナ)で且つ異なる形状(本実施の形態では結実数1〜3本)の物体のイラストが表示されたバナナカード1を含み、ゲームにおいて、バナナカード1には、表示された物体の形状ごとに各色共通の異なる得点(本実施の形態では10〜30点)が対応付けられている。
【0095】
具体的に、本実施の形態では、カード媒体10の表面10sに、結実数1〜3本のバナナうちいずれか1のバナナのイラスト(バナナ絵12)が表示されており、結実数1本のバナナ絵12のバナナカード1は10点、2本のバナナ絵12のバナナカード1は20点、3本のバナナ絵12のバナナカード1は30点の点数が対応付けられている。即ち、バナナの本数が多いほど高い得点が対応付けられている。
このような構成であれば、各プレイヤーは、バナナカード1の表面10sに表示されたバナナの本数を各得点に結びつけることができる。これにより、各プレイヤーに、各バナナカード1の得点を認識し易くすることが可能となる。特に、結実数と点数とを結びつけることで、各プレイヤーに、各バナナカード1の得点をより認識し易くすることが可能となる。
【0096】
また、本実施の形態では、各バナナカード1の表面10s側に、着色された色を示す文字(上記実施形態では、あお、あか、みどり等)が表示されている。
このような構成であれば、各プレイヤーは、バナナカード1の表面10sに表示された色を示す文字から、各バナナカード1の着色された色を判別することができる。これにより、表示された文字からバナナカード1の色を把握することができるので、例えば、色覚異常の人でも容易にゲームを楽しむことができるゲーム玩具を提供することができる。
【0097】
また、本実施の形態では、アクションカード群は、更に、カード媒体10の表面10sにカードの名称及びカード効果の少なくとも一方に対応するイラストと、三竦みの関係を示す3種のイラスト(本実施形態では、じゃんけんのグー、チョキ、パーの絵)のうちそれぞれ異なる1種が表示された、いずれも同じ妨害効果を発揮する役割が付与された3種類の勝負付き遊技媒体(本実施形態では、ボスザルカード2H−G、2H−C及び2H−P)が各種2枚以上(本実施の形態では各種2枚)ずつ含まれている。
【0098】
そして、本実施の形態では、ボスザルカード2Hを、一のプレイヤーが、他のプレイヤーに対して使用したときに、他のプレイヤーがボスザルカード2Hを有していないときは他のプレイヤーがボスザルカード2Hのカード効果を受け、一方、他のプレイヤーがボスザルカード2Hを有しているときは、じゃんけん勝負が発生して、選択された他のプレイヤーは手持ちのボスザルカード2Hを出して勝負を行い、負けた方のプレイヤーがボスザルカード2Hのカード効果を受け、引き分けの場合は両者ともにカード効果が発生しないようにゲームが構成されている。
【0099】
このような構成であれば、各プレイヤーは、他プレイヤーからボスザルカード2Hを使用された場合に、自身もボスザルカード2Hを有している場合は、三竦みによる勝負を行って、引き分けに持ち込んだり、仕掛けた側に妨害効果をお返ししたりすることができる。これにより、アクションカード2の妨害効果で一方的に妨害を行うよりもゲームに面白みを付加することができる。特に、三竦みの関係を持たせるアクションカード2の妨害効果を強力なもの(本実施の形態ではカードを全て捨てさせる効果)とすることで、白熱した勝負を行わせることが可能となる。
【0100】
〔変形例〕
上記実施の形態においては、物理的なカード群を備えたゲーム玩具を用いてゲームを行う構成を説明したが、この構成に限らない。上記実施の形態に係るゲーム玩具を用いたゲーム(以下、「カードゲーム」と称す)をコンピュータ上で仮想的に実現する構成としてもよい。以下、具体例を挙げて説明する。図17は、本変形例に係るネットワークシステムの構成を示すブロック図であり、図18は、本変形例に係るゲームサーバ300のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0101】
(構成)
図17に示すように、本変形例に係るネットワークシステムは、カードゲーム支援サービスを提供する企業の管理下にあるゲームサーバ300と、ユーザ(プレイヤー)ごとに設置されたユーザ端末400とを、インターネット199に接続した構成となっている。
カードゲーム支援サービスは、ゲームサーバ300を介して、複数のユーザ端末400をマッチングして、これら複数のユーザ端末400を操作する複数のユーザ間で、上記実施の形態のゲームと同様のカードゲームを、ユーザ端末400を介してコンピュータ上で行うことができるようにするサービスである。
【0102】
(ゲームサーバ300の構成)
ゲームサーバ300は、図18に示すように、制御プログラムに基づいて演算及びシステム全体を制御するCPU(Central Processing Unit)30と、所定領域に予めCPU30の制御プログラム等を格納しているROM(Read Only Memory)32と、ROM32等から読み出したデータやCPU30の演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM(Random Access Memory)34と、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F(interface)38とで構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバス39で相互に且つデータ授受可能に接続されている。なお、I/F38には、ネットワークアダプタの機能も含まれている。
【0103】
I/F38には、外部装置として、ヒューマンインターフェースとしてデータの入力が可能なキーボードやマウス等からなる入力装置40と、データやテーブル等をファイルとして格納する記憶装置42と、画像信号に基づいて画面を表示する表示装置44と、インターネット199に接続するための信号線(図示略)とが接続されている。
記憶装置42は、ユーザを管理するユーザ管理テーブルと、上記実施の形態のゲーム玩具を仮想化したカードデータを管理するカード管理テーブルと、プレイ中のカード情報を管理するプレイ管理テーブルとが登録されたデータベースを記憶している。
記憶装置42は、さらに、カードの画像データが登録されたカード画像ライブラリを記憶している。
ユーザ管理テーブルには、ユーザごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、ユーザID(ユニーク)、ユーザ名、メールアドレス、ログインパスワード、作成日、更新日、その他の情報が登録されている。
カード管理テーブルには、各種カードごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、カードID(ユニーク)、カード名(名称)、カード効果、カード枚数、作成日、更新日、その他の情報が登録されている。
プレイ管理テーブルには、ゲームをプレイするグループごとに1つのレコードが登録される。各レコードは、参加ユーザのユーザID、参加ユーザのプレイ順番、参加ユーザに配布したカード情報、参加ユーザの手札情報、山札のカード情報、捨札のカード情報、参加ユーザが公開した収集用カードの情報、参加ユーザが使用したアクションカードの情報、参加ユーザの得点情報、プレイ日、現プレイ回数、プレイ回数その他の情報が登録されている。
【0104】
(ゲームサーバ300で実行される処理)
以下、「バナナの木」をプレイする場合の処理を説明する。また、カードの符号についてもそのまま使用する。
ゲームサーバ300は、ユーザ端末400を介してログインした複数のプレイヤーをマッチングして、カードゲームを行うグループを形成し、これらグループに参加しているプレイヤーの各ユーザ端末400間のカードゲームをプレイするのに必要な各種データの送受信を制御するように構成されている。
具体的に、ゲームサーバ300は、マッチングしてグループ化した参加プレイヤーのユーザ端末400に対して、ゲーム開始を承認するか否かを決定するための情報を送信する。これにより、参加プレイヤー全員のユーザ端末400からゲーム開始を承認することを示す情報を受信すると、ゲームを開始する。
ゲームサーバ300は、ゲームを開始すると、まず、プレイの順番を決定する処理を実行する。決定した順番の情報は、参加プレイヤーの各ユーザ端末400に対して送信される。次に、参加プレイヤーのユーザ端末400からのプレイ回数の情報に応じてプレイ回数を設定する(プレイ管理テーブルに登録する)。
【0105】
次に、ゲームサーバ300は、ユーザ端末400からの使用カードを示す情報とカード管理テーブルとに基づいて、ゲームに使用するカード(例えば108枚のカード)をシャッフルする処理を実行する。例えば、ゲームに使用するカードのカードIDとその順番の情報とを対応付けたカード情報の配列データに基づき、カードの順番を乱数等で決定する処理を実行する。ここで、同じカードIDで複数枚あるカードについては、例えば、それぞれに固有の識別情報(例えば元のカードIDに連番を付したもの)を付加してそれぞれに順番をつけるようにする。なお、同じカードについて、その枚数分それぞれ異なるカードIDを設定する構成としてもよい。
その後、ゲームサーバ300は、手番のユーザから順番に各ユーザのユーザ端末400に対して、7枚ずつカードを配布する処理を実行する。例えば、配布するカードのカードID、カード効果、カード画像等の情報を含む初期配布データを各ユーザ端末400に送信する。このとき、ゲームに使用するカードの配列データから初期配布したカードのデータを除く処理を実行する。そして、処理後の配列データを山札データとして設定するとともに、各ユーザのユーザ端末400に配布したカードの情報を各ユーザの手札データとして設定する(プレイ管理テーブルに登録する)。
【0106】
引き続き、ゲームサーバ300は、手番のユーザのユーザ端末400に対して、山札データに含まれるカード群からシャッフルによって決定した順番で1枚のカードのカードID、カード効果、カード画像等の情報を含む配布データを送信する処理を実行する。
続いて、ゲームサーバ300は、手番のユーザのユーザ端末400からの要求に応じて、(A)指定された不要なカードのデータを捨札データとして受信するとともにこの捨札データを参加プレイヤーに対して公開し且つ手番のプレイヤーの手札データを更新するアクション処理、(B)指定されたアクションカード2を指定された他プレイヤーに対して使用するとともに手番のプレイヤーの手札データを更新するアクション処理、(C)指定されたアクションカード2を手番のユーザに対して使用するとともに手札データを更新するアクション処理、のうちいずれか1つのアクション処理を実行する。なお、上記(B)及び(C)のアクション処理では、使用されたアクションカード2のデータが捨札データとして公開されるか、または使用状態として公開される。
【0107】
また、手番のプレイヤーのユーザ端末400からの要求に応じて、前記手札データに含まれるバナナカード1のうちから同色の3枚のバナナカード1の公開用情報を参加プレイヤーに対して公開するとともに手番のプレイヤーの手札データを更新する処理を実行する一方、次の公開であがりとなるときに、1枚又は4枚の同色のバナナカード1の公開用情報を参加プレイヤーに対して公開するとともに手番のプレイヤーの手札データを更新する処理を実行する。なお、ゲームサーバ300は、公開用情報の公開とともに、手番のプレイヤーのユーザIDに対応付けて公開したバナナカード1の情報をプレイ管理テーブルに登録する。
なお、手番のプレイヤーは、バナナカード1の公開については、自分の手番であれば任意のタイミングで行うことが可能である。
以上の一連の処理によって、手番のプレイヤーのアクションが終了し、引き続き次の手番のプレイヤーのついて同様の処理が行われる。このような処理を参加プレイヤーが一巡するまで行い、一巡した後は、再び最初の手番のプレイヤーに対して同様の処理を実行する。
【0108】
また、ゲームサーバ300は、プレイヤーの手番に関係なく、各プレイヤーに対応するユーザ端末400からの要求に応じて、要求元のユーザ端末400の手札データの示す手札のなかに2枚以上の同色のバナナカード1が含まれているときに、他プレイヤーの捨札データとして公開された同色のバナナカード1を1枚取得して、3枚の同色のバナナカード1を構成しその公開用情報を参加プレイヤーに対して公開するとともにこのアクションを要求したプレイヤーの手札データを更新する処理を実行する。
なお、捨札データの公開、使用状態の公開、バナナカード1の公開用情報の公開は、例えば、図9に示すような画像を、参加プレイヤーのユーザ端末400の表示部に表示し、最新の捨札データに対応するカード画像を捨札置場に表示し、使用状態のアクションカードに対応するカード画像をバナナゾーン120の右端等に表示し、公開するバナナカード1のカード画像をバナナゾーン120に表示することで行う。このとき手札データについては、自プレイヤーのものだけ対応するカードの表面の画像を表示し、他プレイヤーについては手札の数に応じたカードの裏面の画像を表示する。
また、ゲームサーバ300は、各プレイヤーの手番の終了時に手札データに含まれるカードの枚数(カードIDの数)と、公開されたバナナカード1の枚数(カードIDの数)との合計が7枚となるようにゲームを進行するとともに、7枚の同色若しくは2色のバナナカード1の公開用情報又は3枚のななバナナカード2Bの公開用情報を最初に公開したプレイヤーをあがりとして1回のゲームを終了する処理を実行する。具体的に、プレイ管理テーブルに登録された情報に基づいて、あがりのプレイヤーと、ミザルカード2Cを使用したプレイヤーの得点計算と、プレイ管理テーブルに登録された得点情報の更新と、現プレイ回数情報の更新(+1回)とを行う処理を実行する。これにより、現プレイ回数とプレイ回数とが一致した場合は、ゲームを終了し、例えば、獲得点数が最も高いプレイヤーを勝利者とする。一方、現プレイ回数とプレイ回数とが一致しない場合は、次のゲームを開始する。
【0109】
(ユーザ端末400の構成)
ユーザ端末400は、例えば、スマートフォン、タブレットなどの情報通信端末から構成されている。そのハードウェア構成は、図示省略するが、CPUと、アプリケーションソフトなどのプログラムやプログラムを実行するためのデータ等を格納しているROMと、ROM等から読み出したデータやCPUの演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAMと、付属の各種装置に対してデータの入出力を媒介するI/Fとで構成されている。これらは、データを転送するための信号線で相互に且つデータ授受可能に接続されている。I/Fには、付属の各種装置として、データ入力が可能で且つ画像信号に基づいて画像を表示可能なタッチパネル式の表示入力装置、記憶装置、無線通信装置、ビデオカメラ等が接続されている。
ユーザ端末400には、カードゲームを実現するためのプログラムを含むアプリケーションソフトがインストールされている。プレイヤーは、自身の所持するユーザ端末400にて、このアプリケーションソフトを起動することで、インターネット199を介してゲームサーバ300にアクセスすることで、遠隔の他のプレイヤーとカードゲームを行うことができるようになっている。
【0110】
(ユーザ端末400で実行される処理)
ユーザ端末400は、カードゲーム用のアプリケーションソフトの起動に応じて、カードゲーム処理を実行する。これにより、ゲームサーバ300にアクセスして、表示入力装置の表示部にログイン画面を表示する。
ユーザ端末400は、表示入力装置を介したプレイヤーからのゲームサーバ300へのログイン指示に応じて、ログインIDとログインパスワードの情報をゲームサーバ300に送信する。これにより、ゲームサーバ300にログインする。これにより、ゲームサーバ300から送信されてきた、ゲーム準備画面(図示略)が表示入力装置の表示部に表示される。ゲーム準備画面では、マッチングの要求、ゲーム回数の設定、使用するカードの設定等を行うことが可能となっている。
ユーザ端末400は、表示入力装置を介したプレイヤーからのマッチング指示に応じて、マッチングを要求する情報をゲームサーバ300に送信する。これにより、ゲームサーバ300において、ログインしているプレイヤーの中から適正人数のプレイヤーをマッチングする処理が行われ、ゲーム参加者のグループが形成される。
【0111】
グループの形成後に、ユーザ端末400は、ゲームサーバ300からのゲーム開始の承認要求(ポップアップ画面等を表示)に対する、表示入力装置を介したプレイヤーからの承認指示に応じて、ゲーム開始を承認する情報をゲームサーバ300に送信する。これにより、ゲームが開始され、ゲームサーバ300からは、例えば、図9に示すようなプレイ画面の画像データと、決定したプレイ順番の情報と、初期配布データとが送信されてくる。ユーザ端末400は、これらのデータを受信し、表示入力装置の表示部にプレイ画面を表示するとともに、初期配布データに含まれる各種カードの情報に基づいて、プレイ画面中に手札の表面のカード画像を表示する。
その後、プレイヤーの手番になると、ゲームサーバ300から配布データが送信されてくるので、ユーザ端末400は、配布データを受信し、配布データに含まれる各種カードの情報に基づいて、プレイ画面中の手札のカード画像に、取得したカード画像を追加で表示する。この時点で手札が8枚となるので、ユーザ端末400は、表示入力装置を介したプレイヤーからの指示に応じて、上記(A)〜(C)のアクション処理のうちいずれか1のアクション処理の要求データをゲームサーバ300に送信する。
ここで、例えば、プレイ画面内の手札のカード画像をタッチすることでカードが選択され、カードが選択されることで表示されるアクション処理の選択画面から上記(A)〜(C)のアクション処理を選択することで選択したアクション処理の要求がゲームサーバ300に送信される。
【0112】
なお、アクションカード2を使用したときのアクション処理においては、上記実施形態の物理的なカードを使用したときと同様のカード効果に対応する処理が仮想的に行われる。
また、ユーザ端末400は、手番のプレイヤーが、表示入力装置を介してバナナカード1の公開を指示した場合は、この指示に応じて、表示入力装置を介してプレイヤーが選択した3枚の同色のバナナカード1の公開要求をゲームサーバ300に送信する。
これにより、ゲームサーバ300では、プレイ管理テーブル中の参加ユーザが公開した収集用カードの情報が更新され、ユーザ端末400では、プレイ画面のバナナゾーンに公開したカード画像が表示される。
また、捨札データとして収集用カード1のカード画像が公開されたときに、各プレイヤーは、手番に関係なく、例えば、表示入力装置を介してプレイ画面内に表示された不図示の「バナナ!」ボタン画像をタッチすることで、表示入力装置を介してプレイヤーが選択した2枚の同色のバナナカード1とこれらと同色の捨札のバナナカード1とのセットを公開する公開要求をゲームサーバ300に送信する。
なお、上記具体例では、カードの画像データや、プレイ画面の画像データなどを含む比較的容量の多い画像データをゲームサーバ300から取得する構成としたが、カード画像ライブラリやカード管理テーブル等をユーザ端末400の記憶装置に記憶し、ゲームサーバ300との間ではカードIDのデータのみなど画像データを除くデータの送受信を行う構成としてもよい。
【0113】
(本発明の他の構成)
なお、本発明は以下のような構成も取ることができる。
(1)複数のプレイヤーの各々の管理下にある複数の端末と通信可能に接続されるゲームシステムであって、
表面と裏面とを有する遊技媒体の表面に(M(Mは2以上の自然数)×N(Nは1以上の自然数)+i(iは0又は1))種類の識別情報のうちのそれぞれ異なる識別情報を付した構成の前記(M×N+i)種類の収集用遊技媒体のデータである収集用遊技媒体データを、同じ識別情報ごとに前記(M×N+i)以上の数ずつのセットとしたデータ群である収集用遊技媒体群データと、使用したプレイヤー又は選択した他プレイヤーに対して所定の効果を発揮する役割がそれぞれ付与され、前記遊技媒体の表面に、名称と、該名称及び前記所定の効果の少なくとも一方に対応するイラストと、前記所定の効果の説明とがそれぞれ表示された複数種類のアクション用遊技媒体のデータを種類ごとに複数ずつセットとしたデータ群であるアクション用遊技媒体群データとを含む遊技媒体群データを記憶する遊技媒体群データ記憶手段と、
前記複数の端末からの要求に応じて、ゲームに参加する複数のプレイヤーをマッチングするマッチング手段と、
前記遊技媒体群データ記憶手段に記憶された前記遊技媒体群データに基づいて、マッチングされた前記複数のプレイヤーである参加プレイヤーに対応する端末の各々に対して前記(M×N+i)と同数の第1の数の遊技媒体を配布する処理を実行するとともに、配布した遊技媒体を除く残りの遊技媒体群のデータを山札データとして設定する処理を実行する遊技媒体配布処理手段と、
参加プレイヤーのプレイの順番を決定する順番決定手段と、
前記順番決定手段で決定された順番に基づいて、手番のプレイヤーに対応する端末に、前記遊技媒体配布手段で設定された前記山札データに含まれる遊技媒体群のデータのうちから1つの遊技媒体のデータを送信するとともに、前記山札データを更新する処理を実行する遊技媒体取得制御手段と、
手番のプレイヤーに対応する端末からの要求に応じて、(1)指定された不要な遊技媒体のデータを捨札データとして受信するとともにこの捨札データを参加プレイヤーに対して公開し且つ手番のプレイヤーの手札のデータである手札データを更新する処理、(2)指定された前記アクション用遊技媒体を指定された他プレイヤーに対して使用するとともに前記手札データを更新する処理、(3)指定された前記アクション用遊技媒体データを前記手番のプレイヤーに対して使用するとともに前記手札データを更新する処理、のうちいずれか1つの処理を行う通常アクション処理手段と、
前記手番のプレイヤーに対応する端末からの要求に応じて、前記手札データに含まれる収集用遊技媒体データのうちから同じ識別情報の前記Mと同数の第2の数の前記収集用遊技媒体データの公開用情報を参加プレイヤーに対して公開するとともに前記手札データを更新する処理を実行する一方、前記iが1で且つ次の公開であがりとなるときに、1つ又は(M+1)個の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体データの公開用情報を参加プレイヤーに対して公開するとともに前記手札データを更新する処理を実行する第1の収集用遊技媒体公開処理手段と、
手番に関係なく、各プレイヤーに対応する端末からの要求に応じて、要求元の端末の前記手札データのなかに(前記M−1)個以上の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体データがあるときに、他プレイヤーの捨札データとして公開された同じ識別情報の前記収集用遊技媒体データを1つ取得して、前記第2の数の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体データを構成しその公開用情報を参加プレイヤーに対して公開する処理を実行する第2の収集用遊技媒体公開処理手段と、
各プレイヤーの手番の終了時に前記手札データに含まれる遊技媒体データの数と、公開された収集用遊技媒体データの数との合計が前記第1の数となるようにゲームを進行するとともに、前記第1の数と同数の同じ識別情報の前記収集用遊技媒体データを最初に公開したプレイヤーをあがりとして1回のゲームを終了する処理を実行するゲーム進行処理手段と、を備え、
前記アクション用遊技媒体群データは、
手番のプレイヤーに対応する端末からの使用要求に応じて、指定された他プレイヤーのゲーム進行を妨害する処理を実行する役割が付与された第1のアクション用遊技媒体データと、
手番のプレイヤーに対応する端末からの使用要求に応じて、指定された他プレイヤーへの使用状態を示す情報を設定するとともに、該使用状態の設定された他プレイヤーのゲーム進行を妨害する処理を実行する役割が付与された第2のアクション用遊技媒体データと、
手番のプレイヤーに対応する端末からの使用要求に応じて、手番のプレイヤーへの使用状態を示す情報を設定するとともに、該使用状態の設定されたプレイヤーに対する前記第1のアクション用遊技媒体データ及び前記第2のアクション用遊技媒体データの少なくとも一部の効果を無効にする処理を実行する役割が付与された第3のアクション用遊技媒体データと、
手番のプレイヤーに対応する端末からの使用要求に応じて、手番のプレイヤーのゲーム進行を補助する処理を実行する役割が付与された第4のアクション用遊技媒体データと、
手番のプレイヤーに対応する端末からの使用要求に応じて、参加プレイヤー全員のゲーム進行に影響を与える処理を実行する役割が付与された第5のアクション用遊技媒体データとを含むことを特徴とするゲームシステム。
【0114】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、収集用カード1を、カード媒体10の表面10sのイラスト領域14に結実数1〜3本のバナナの絵から構成される各色のバナナ絵12を表示するバナナカード1を例に挙げて説明したが、この構成に限らない。収集用カード1は、イラスト領域14に、例えば、イチゴ、ブドウ、桃などの他の果物の絵を表示した構成としてもよいし、果物に限らず、動物、植物などの他の生物の絵を表示する構成としてもよい。また、生物に限らず、車、船、飛行機などの無生物や、竜や怪獣などの実在しない物の絵を表示する構成としてもよい。同様に、アクションカード2のイラスト領域14及び16に表示するキャラクター絵22についても、サルや鳥、バナナの絵に限らず、ゲーム内容に合わせた他の絵を表示する構成としてもよい。
【0115】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、収集用カード群(バナナカード群)として、青、赤、黄、桃、水、緑及び紫の7種類の色種類で且つ各色3種類の形状の計21種類のバナナカード1を備える構成を例に挙げて説明したが、この構成に限らない。例えば、(M+N+i)の条件の範囲内で、収集用カード1の色種類を5色以上6色以下又は8色以上から構成してもよいし、形状も2種類以下又は4種類以上から構成してもよい。また、上記実施の形態及びその変形例においては、Nを2以上の自然数としたが、Nを1以上の自然数としてもよい。また、色の組み合わせも上記した7種類の色に限らず、他の色の組み合わせとしてもよい。
【0116】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、収集用カード1の色ごとの枚数を各色10枚ずつとし、その内訳を形状ごとに4枚、3枚、3枚とする例を説明したが、この構成に限らない。例えば、ゲームバランスが大きく崩れない範囲で各色他の枚数としてもよいし、形状ごとの枚数も他の枚数としてもよい。同様に、アクションカード群の種類数及び種類ごとの枚数もゲームバランスが大きく崩れない範囲で他の種類数及び枚数としてもよい。
【0117】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、ボスザルカード2Hに表示する三竦みの絵を、じゃんけんのグー、チョキ、パーを示す絵を表示する構成としたが、この構成に限らない。例えば、蛇、蛙、ナメクジの絵など他の三竦みの関係を示す絵を表示する構成としてもよい。また、一般的な三竦みの関係に限らず、オリジナルの三竦みの関係を作って、それぞれに対応する絵を表示する構成としてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、色文字部13として、「あお」、「あか」などの「ひらがな」を表示する構成としたが、この構成に限らない。例えば、ひらがなに限らず、漢字、カタカナ、ローマ字などの別の文字で表示する構成としてもよい。また、日本語に限らず、各プレイヤーの母国語を表す文字で表示する構成としてもよいし、例えば、日本語と英語を併記するなど複数の国の文字を混合して表示する構成としてもよい。
【0118】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、遊技媒体を、紙や樹脂製のカード媒体10から構成する例を説明したが、この構成に限らず、例えばタイルなどの他の媒体から構成してもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、本発明のゲーム玩具を、上記プレイ方法の説明で記載したルールのゲームに適用する例を説明したが、この構成に限らない。例えば、本発明のゲーム玩具を使用可能なゲームであれば、他のゲームに適用してもよい。
【符号の説明】
【0119】
1…収集用カード(バナナカード)、 1B…あおバナナカード、 1R…あかバナナカード、 1Y…きいろバナナカード、 1P…ピンクバナナカード、 1LB…みずいろバナナカード、 1G…みどりバナナカード、 1Pu…むらさきバナナカード、 2…アクションカード、 2A…2色あがりカード、 2B…ななバナナカード、 2C…ミザルカード、 2D…キカザルカード、 2E…イワザルカード、 2F…バナナジャックカード、 2G…よこどりカード、 2H…ボスザルカード、 2J…すべりざるカード、 2K…ジャングルミッションカード、 10…カード媒体、 10s…表面、 10r…裏面、 11,21,27…枠部、 12…バナナ絵、 13…色文字部、 14,16…イラスト領域、 21u,27u…上枠部、 21b,27b…下枠部、 22…キャラクター絵、 23…名称部、 24…効果説明文、 25…置場表示部、 26…特効表示部、 28…条件表示部、 100…山札置場、 110…捨札置場、 120…バナナゾーン、 200…山札、 210…捨札、 300…ゲームサーバ、 400…ユーザ端末、 30…CPU、 32…ROM、 34…RAM、 38…I/F、 39…バス、 40…入力装置、 42…記憶装置、 44…表示装置
【要約】
【課題】他プレイヤーのゲーム進行に影響を与えるアクション用の遊技媒体を用いる新規のラミー系のゲームに適用するのに好適なゲーム玩具を提供する。
【解決手段】ゲーム玩具は、カード媒体10の表面10sをそれぞれ異なる7種類の色で着色した構成の7種類の色種類の収集用カード1を、同色ごとに10枚ずつ含む収集用カード群と、カード媒体10の表面10sに、名称を示す文字から構成された名称部23と、名称部23の示す名称及びカード効果の少なくとも一方に対応するキャラクター絵22と、カード効果の説明文を示す文字から構成された効果説明文24とがそれぞれ表示された、使用したプレイヤー又は選択した他プレイヤーに対して所定のカード効果を発揮する役割がそれぞれ付与された15種類のアクションカード2を種類ごとに4〜6枚ずつ含むアクションカード群と、を含むカード群を備える。
【選択図】 図1
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