特許第6832037号(P6832037)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6832037-ゲル状クレンジング化粧料 図000006
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6832037
(24)【登録日】2021年2月3日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】ゲル状クレンジング化粧料
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/34 20060101AFI20210215BHJP
   A61Q 1/14 20060101ALI20210215BHJP
   A61K 8/39 20060101ALI20210215BHJP
【FI】
   A61K8/34
   A61Q1/14
   A61K8/39
【請求項の数】7
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-199654(P2019-199654)
(22)【出願日】2019年11月1日
【審査請求日】2019年11月20日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514015972
【氏名又は名称】エスコ 株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085224
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 重隆
(72)【発明者】
【氏名】石井 純一
(72)【発明者】
【氏名】谷本 康
【審査官】 星 浩臣
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−263719(JP,A)
【文献】 特開2010−106258(JP,A)
【文献】 特開2004−331573(JP,A)
【文献】 韓国登録特許第10−0712255(KR,B1)
【文献】 特開2019−189584(JP,A)
【文献】 特開2018−070470(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00−8/99
A61Q 1/00−90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の(A)および(B)を含有し、かつ水性ポリマーおよびオイルを含有せず、25℃における粘度が200,000mPa・s以上である、クレンジング化粧料。
(A)多価アルコールを、化粧料全体に対して60〜90wt%。
(B)HLB値が10〜12であるポリグリセリン脂肪酸エステルを、化粧料全体に対して10〜40wt%。
【請求項2】
0℃〜45℃の使用温度範囲ではゲル状態である、請求項1に記載のクレンジング化粧料。
【請求項3】
(A)多価アルコールが、炭素数が3〜6のジオール、及びトリオールから選択される少なくとも1種である、請求項1または2記載のクレンジング化粧料。
【請求項4】
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルのグリセリン部の重合度が10である、請求項1〜3のいずれかに記載のクレンジング化粧料。
【請求項5】
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルが、脂肪酸の炭素数16〜18であるポリグリセリン脂肪酸エステルである、請求項1〜4のいずれかに記載のクレンジング化粧料。
【請求項6】
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルとして、ポリグリセリン脂肪酸モノエステルとポリグリセリン脂肪酸ジエステルとを併用する、請求項1〜5のいずれかに記載のクレンジング化粧料。
【請求項7】
温感ゲルである、請求項1〜6のいずれかに記載のクレンジング化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メイク料を皮膚から除去する際に用いる水系クレンジング化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
クレンジング化粧料の製剤においては、そのメイク落とし性能を達成するために、メイク料となじんで落とすことが可能となる、オイルを主剤としたオイル系製剤、界面活性剤や溶剤を主剤とした水系製剤が存在する。 双方の製剤は、それぞれに長所と短所を有する。オイル製剤はメイク落とし性能に優れる反面、肌に合わず皮膚トラブルを生じる消費者や、皮膚の脂質を過度に除去することから、乾燥をストレスに感じる消費者が存在する。
【0003】
一方の水系のクレンジング化粧料においては、油性成分を含まないために、さっぱりとした使用感で皮膚トラブルを生じにくい。しかし、界面活性剤と溶剤にメイク落とし性能が依存することから、オイル系製剤に比較するとメイク落とし性能が劣るとされてきた。特に日焼け止めなどのシリコン製剤の化粧料は落ちにくい性質があり、水系のクレンジング化粧料では十分なメイク落とし効果が得られないという問題点があった。
【0004】
特許文献1には、HLBの異なる2種の非イオン界面活性剤、水酸基を有する水溶性化合物、液状油及び水を含有する、透明ゲル(ジェル:液晶構造)剤型のクレンジング組成物が報告されている。しかしながら、このようなクレンジング組成物は、安定性を維持することが難しいという問題があった。さらに、特許文献1のクレンジング組成物は油剤の配合割合が高いために、剤自体が油性感を有し使用感がよくないだけでなく、洗い流したあとの肌に油性感が残ってしまうという問題があった。
【0005】
ところで、消費者のニーズとして、チューブ容器や手指の間から液垂しにくく、顔へ塗布した際に温かく伸びが良いためマッサージしながらクレンジングできるなど使用感がよいことから、適度な粘性を有するクレンジング化粧料が好まれている。
【0006】
この課題に対して、オイル系クレンジング化粧料の場合においては、粘性を有するオイルを選択することや、オイルをゲル化せしめるゲル化剤としてポリエチレンや12-ヒドロキシステアリン酸などを使用して増粘させた技術が用いられて解決がなされている。
一方、水系のクレンジング化粧料を増粘するためには、例えば特許文献2のように、カルボマーといった水性の増粘性ポリマーを使用する手段が用いられてきたが、結果的に十分なゲル化が得られない、ないしはメイク落ち性能が不十分であるかの、いずれかの課題を抱える結果となっている。また、近年、消費者のニーズは自然派指向となっており、水性ポリマーを含む化粧料は好まれない傾向がある。したがって、水性ポリマーを使用せずに適度な粘性を持つ水系製剤のクレンジング化粧料が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−184415号公報
【特許文献2】特開2018−016613号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、オイルを含まない水系製剤のクレンジング化粧料でありながら、オイル製剤のクレンジング化粧料に近いメイク落とし性能を有し、かつ、カルボマーなどのポリマーを使用せずして適度な粘性を持った、使い勝手に優れたゲル状のクレンジング化粧料を提供することにある
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、多価アルコールの一種であるグリセリン(グリセロール)と、特定のポリグリセリン脂肪酸エステルとの相溶領域、または連続相領域においてゲルが形成され、このD相はクレンジング化粧料として活用することでオイルを連続相に取り込み、メイク落ち機能に優れることを見出した。また、多価アルコールの種類を選択し、一方のポリグリセリン脂肪酸エステルにおいても、HLB領域、さらには脂肪酸組成を選択することによって、メイク落ち機能・ゲル粘性、さらには使用時の使用感・使用後の保湿性能に優れたクレンジング化粧料が達成されることを見出し、発明を完成させるに至った。
本発明は以下に示すとおりである。
<1>以下の(A)および(B)を含有する、クレンジング化粧料。
(A)多価アルコールを、化粧料全体に対して60〜90wt%。
(B)HLB値が10〜12であるポリグリセリン脂肪酸エステルを、化粧料全体に対して10〜40wt%。
<2>0℃〜45℃の使用温度範囲ではゲル状態であり、25℃における粘度が200,000mPa・s以上である、<1>に記載のクレンジング化粧料。
<3>(A)多価アルコールが、炭素数が3〜6のジオール、及びトリオールから選択される少なくとも1種である、<1>または<2>に記載のクレンジング化粧料。
<4>(B)成分のポリグリセリン脂肪酸エステルのグリセリン部の重合度が10である、<1>〜<3>いずれかに記載のクレンジング化粧料。
<5>(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルが、脂肪酸の炭素数16〜18であるポリグリセリン脂肪酸エステルである、<1>〜<4>のいずれかに記載のクレンジング化粧料
<6>前記成分(B)のポリグリセリン脂肪酸エステルとして、ポリグリセリン脂肪酸モノエステルとポリグリセリン脂肪酸ジエステルとを併用する<1>〜<5>のいずれかに記載のクレンジング化粧料。
<7>温感ゲルである、<1>〜<6>に記載のクレンジング化粧料。
<8>クレンジング化粧料の粘度を調整する方法であって、
(A)多価アルコールおよび(B)HLB値が10〜12であるポリグリセリン脂肪酸エステルを配合することを特徴とする、方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、多価アルコールと、グリセリンに脂肪酸が付与されたモノエステルおよび/またはジエステルである界面活性剤とを含有することを特徴とし、オイルおよび増粘性ポリマーを含有せず、顔に塗布した際の使用感や温感やマッサージ性が良好で、かつ、メイク料とのなじみが良好でメイク落とし性能が高く、洗い流した後に潤い感のあるクレンジング化粧料が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例2−1において、(a)メイク料を塗布したプレートの状態を示す写真(b)メイク料とクレンジング化粧料をなじませた後のプレートの状態を示す写真(c)水洗後のプレートの状態を示す写真
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に用いる(A)成分は多価アルコールである。(A)多価アルコールは、単独で用いても良く、2種以上を併用することもできる。(A)多価アルコールとしては、炭素数が3〜6のジオール、及びトリオールが好ましく、例えば、グリセリン(グリセロール)、ジプロピレンジオール、ブチレンジオール、プロピレンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ジグリセロール等を用いることができる。
本発明の(A)成分の多価アルコールの含有量は、所望の効果が十分に発揮されるのであれば特に限定されないが、クレンジング化粧料100質量%中、60〜90質量%が好ましく、75〜80質量%であることがより好ましい。
【0013】
本発明に用いる(B)成分は、HLB値が10〜12である、非イオン界面活性剤であるポリグリセリン脂肪酸エステルである。(B)成分は、1種を単独で用いても良く、2種以上を適宜組み合わせて用いても良い。(B)成分のHLB値が12より大きいと、洗浄力が強くなりすぎて肌への刺激が強いだけでなく、得られるクレンジング化粧料の粘度が低くなるため好ましくない。また、(B)成分のHLBが10より小さい場合にも、得られるクレンジング化粧料の粘度が低くなる。さらに多価アルコールとの相溶性が低下し全体が不均一になる場合もあり、好ましくない。
本発明の(B)成分のポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量は、所望の効果が十分に発揮されるのであれば特に限定されないが、クレンジング化粧料100質量%中、10〜40質量%が好ましく、15〜30質量%であることがより好ましい。
本発明の(B)成分のポリグリセリン脂肪酸エステルとして使用可能な界面活性剤の例として、日光ケミカルズ社製のDecaglyn1−ISV、Decaglyn2−ISV、Decaglyn2−SVが挙げられる。
また、本発明の(B)成分のポリグリセリン脂肪酸エステルのグリセリン部の重合度(縮合体の1分子を構成しているグリセリンの分子数)は10であることが好ましい。
【0014】
本発明の(B)成分のポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸の炭素数は、16〜18であることが好ましい。炭素数16〜18の脂肪酸を構成要素とするポリグリセリン脂肪酸エステルを用いることにより、得られるクレンジング化粧料に適度な粘性が生じる。また、炭素数が15以下の脂肪酸を構成要素とするポリグリセリン脂肪酸エステルは多価アルコールと相溶しないため、好ましくない。(B)成分のポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸としては、炭素数18のオレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸であることが最も好ましい。
【0015】
本発明の(B)成分のポリグリセリン脂肪酸エステルは、ポリグリセリン脂肪酸モノエステルおよび/またはポリグリセリン脂肪酸ジエステルを用いることができる。さらに、(B)成分として、ポリグリセリン脂肪酸モノエステルとポリグリセリン脂肪酸ジエステルを併用することができる。
【0016】
なお、本発明のクレンジング化粧料は、(B)成分以外の界面活性剤、例えばソルビタン脂肪酸エステルやHLB値が10〜12の範囲にないポリグリセリン脂肪酸エステルを、ゲルの特性に影響しない範囲で含有してもよい。
【0017】
本発明のクレンジング化粧料は、適度な粘性を有する。適度な粘性とは、粘度が200,000mPa・s以上である。粘度が上述の範囲であれば、容器から液漏れすることはなく、手にとる際に容器や手指から垂れ落ちる心配がない。また、粘度が上述の範囲であれば、顔に塗布した際に適度に進展し指の滑りがよくなるため、良好なマッサージ性が得られる。
【0018】
本発明のクレンジング化粧料は、上記の必須成分に加え、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲で、水、美容成分、防腐剤、pH調整剤、中和剤、酸化防止剤、香料等の化粧料に常用される各種原料を配合することができる。
【実施例】
【0019】
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ 限定されるものではない。
【0020】
〔1〕 相溶性試験
HLB値の異なる各種ポリグリセリン脂肪酸エステル、またはトリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンを、表1に示す配合量で多価アルコールとしてグリセリンに混合し、相溶性およびゲル化状態を評価した。結果は表1に示す。
なお、粘度は、回転粘度計Thermo社HAAKE Viscotester 6plusを用いて、回転数およびローターを適宜調節しながら、25℃で30秒間測定した。
【0021】
【表1】

【0022】
表1のゲル化試験の結果から、HLB値が10〜12の範囲にあるポリグリセリン脂肪酸エステルを用いると、適度な粘度を有し、かつゲル化したクレンジング化粧料が得られることが分かる。
【0023】
〔2〕メイク落とし性能試験
人工皮膚プレートとモニターにより本発明のクレンジング化粧料のメイク落とし性能を評価した。
〔2−1〕人工皮膚プレートを用いた評価
以下の手順に従って、実施例1および比較例1〜3について、耐水性の高い代表的なメイク料2種(リップグロス、クリームファンデーション)に対するメイク落とし性能を評価した。結果は表2に示す。
手順1:人工皮膚「バイオスキンプレート#W」(株式会社ビューラックス社製)を洗浄剤にて洗浄し、よく乾燥させる。
手順2:試験用に選定されたリップグロス(左側)、クリームファンデーション(右側)をプレートに塗布し、手指にておよそ縦3cm、幅1cmの範囲に、プレートのキメにメイク料が入り込むように塗り込み、差異が生じないよう均一になじませる。(図1-(a))
手順3:塗布したメイク料に触れない箇所に、各検体試料をおよそ1gずつ滴下する。
手順4:手指にて各検体をメイク料に広げ、強い指圧を加えずに30往復してメイク料となじませる。(図1-(b))
手順5:プレートに物理的摩擦を加えないよう留意しながらプレートを水で洗い流し、残留したメイク料を目視にて観察する。(図1-(c))
完全にメイク料が除去され残留していない状態を○、洗浄前より薄くなっているが、少量のメイク料が残っていることが確認できる状態を△、はっきりとメイク料の残存が確認できる状態を×として評価を行った。
〔2−2〕モニターによる官能評価
実施例1〜3および比較例1〜3について、被験者10名(女性6名、男性4名)がクレンジング化粧料を使用し、「液ダレ」「のび」「メイク落ち」「温感」「ぬるつき」「潤い」「マッサージ性」の7項目について、◎、○、△、×で評価した。その後、◎:3点、○:2点、△:1点、×:0点として10名の平均値を算出した。結果は表3に示す。
(各評価項目の詳細)
液ダレ:容器のふたを開けたとき、また、皮膚に乗せたとき液が垂れないか
延び:皮膚上で延ばすとき、伸展の容易性
メイク落ち:化粧料をクレンジングする能力
温感:施用したとき温感があるか
ぬるつき:最後に水で洗い落としたとき、ぬめり感が残るか
潤い:最後に水で洗い落としたとき、潤い感があるか(潤いまで洗い落としていないか)
マッサージ性:広範にクレンジングするとき、マッサージするように十分に伸展しクレンジングできるか
〔2−3〕日焼け止め料に対するクレンジング性能評価
実施例1と比較例1〜3について、特に落としにくいメイク料である日焼け止め料に対するクレンジング性能を、モニター4名(女性2名、男性2名)が使用して◎、○、△、×で評価した。その後、◎:3点、○:2点、△:1点、×:0点として4名の平均値を算出した。結果は表4に示す。
【0024】
以下に、実施例1〜3として用いたクレンジング化粧料の配合および比較例1〜3として用いたクレンジング化粧料の詳細を示す。
<実施例1>
グリセリン 40.0%
ジプロピレングリコール 25.0%
ブチレングリコール 10.0%
ジイソステアリン酸ポリグリセリル−10
(Decaglyn2−ISV 日光ケミカルズ社製 HLB=10.0) 15.0%
イソステアリン酸ポリグリセリル−10 5.0%
(Decaglyn1−ISV 日光ケミカルズ社製 HLB=12.0) 5.0%
ジステアリン酸ポリグリセリル−10 5.0%
(Decaglyn2−SV 日光ケミカルズ社製) 5.0%
<実施例2>
グリセリン 40.0%
ジプロピレングリコール 25.0%
ブチレングリコール 10.0%
ジイソステアリン酸ポリグリセリル−10
(Decaglyn2−ISV 日光ケミカルズ社製 HLB=10.0) 15.0%
ミリスチン酸ポリグリセリル−10
(Decaglyn1−M 日光ケミカルズ社製) 5.0%
ジステアリン酸ポリグリセリル−10
(Decaglyn2−SV 日光ケミカルズ社製) 5.0%
<実施例3>
グリセリン 40.0%
ジプロピレングリコール 25.0%
ブチレングリコール 10.0%
ジイソステアリン酸ポリグリセリル−10
(Decaglyn2−ISV 日光ケミカルズ社製 HLB=10.0) 15.0%
ミリスチン酸ポリグリセリル−10
(Decaglyn1−M 日光ケミカルズ社製) 5.0%
トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)
(レオドールTW−O320V 花王社製) 5.0%
<比較例1>
ジェルクレンジング(ノンオイル)(既存製品)
<比較例2>
ホットクレンジング(ノンオイル)(既存製品)
<比較例3>
オイルクレンジング(既存製品)
【0025】
【表2】

【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
表2および3のメイク落とし性能評価試験、また、表4の日焼け止め料に対するクレンジング性能評価試験それぞれの結果から、本発明のクレンジング化粧料は、水系クレンジングはもとより、既存のオイルクレンジングに比べても遜色のないメイク落とし性能を有することがわかる。また、本発明のクレンジング化粧料は、液ダレや伸び、マッサージ性、温感の点において十分な性能を有し使用感に優れているだけでなく、オイルクレンジングの問題点である使用後のぬるつきおよび潤いについても優れた評価を受けていることが分かる。さらに、適度な粘性を得るための水性ポリマーを使用しないことから自然派指向の消費者からも好まれる。


【要約】
【課題】メイク落とし性能に優れたゲル状クレンジング化粧料を提供する。
【解決手段】多価アルコールと、HLB値が10〜12であるポリグリセリン脂肪酸エステルを含有するクレンジング化粧料であって、オイルおよび増粘性ポリマーを含有せず、顔に塗布した際の使用感やマッサージ性が良好で、かつ、メイク料とのなじみが良好でメイク落とし性能が高く、洗い流した後に潤い感のあるクレンジング化粧料が提供される。
【選択図】図1
図1