特許第6832272号(P6832272)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6832272機械的脆弱領域を備える自動車両前面エアガイド
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6832272
(24)【登録日】2021年2月3日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】機械的脆弱領域を備える自動車両前面エアガイド
(51)【国際特許分類】
   B60K 11/04 20060101AFI20210215BHJP
   B60R 19/48 20060101ALI20210215BHJP
   B60K 5/00 20060101ALN20210215BHJP
【FI】
   B60K11/04 K
   B60R19/48 P
   !B60K5/00 E
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-504738(P2017-504738)
(86)(22)【出願日】2015年7月23日
(65)【公表番号】特表2017-522224(P2017-522224A)
(43)【公表日】2017年8月10日
(86)【国際出願番号】FR2015052020
(87)【国際公開番号】WO2016016549
(87)【国際公開日】20160204
【審査請求日】2018年5月10日
(31)【優先権主張番号】1457540
(32)【優先日】2014年8月1日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】504037391
【氏名又は名称】コンパニ・プラステイツク・オムニウム
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(72)【発明者】
【氏名】ルッセル ティエリー
(72)【発明者】
【氏名】ファイト アーノルド
【審査官】 結城 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−158265(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第102008039806(DE,A1)
【文献】 特開2010−58737(JP,A)
【文献】 実開平2−32429(JP,U)
【文献】 特開2015−174528(JP,A)
【文献】 特開平10−166969(JP,A)
【文献】 特開2012−86660(JP,A)
【文献】 特開2013−180742(JP,A)
【文献】 特開2007−1503(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 11/04, 5/00,
B60R 19/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアガイド(1)が自動車両上に搭載されるときに前記自動車両(4)の前面を通って冷却系統(5)に入る空気をシール可能に導くチャネル(3)を備える自動車両の前面(2)のためのエアガイド(1)であって、前記チャネル(3)は機械的脆弱領域(6)を備え、前記機械的脆弱領域(6)は、前記機械的脆弱領域(6)が形状を変えるときに前記自動車両の縦軸に沿って前記エアガイド(1)を短縮することが可能なプログラムされた永久的な形状変更領域を定め、前記チャネルを形成する各壁は、少なくとも2つの段付きの平面から成り、段付きの2つの平面間に形成される段部は、前記機械的脆弱領域を形成し、2つの平面間の前記段部は、シールを提供することができる厚さのフィルムによって形成される、ことを特徴とする、エアガイド(1)。
【請求項2】
前記チャネル(3)を形成する壁は所与の一般的厚みを有し、前記機械的脆弱領域(6)は前記一般的厚みに比べてより薄い領域を有し、前記より薄い領域は永久的なライン状の形状変更領域を形成する、請求項に記載のエアガイド(1)。
【請求項3】
前記機械的脆弱領域(6)は、前記チャネル(3)において連続したライン状の形状変更領域を形成する、請求項1または2に記載のエアガイド(1)。
【請求項4】
車両正中面に平行な矢状面(PS)と水平面(PT)とに垂直な冠状面(PF)に実質的に平行な前記チャネル(3)の各壁におけるライン状の形状変更領域の数Nは、前記エアガイド(1)の長さにしたがって定められる、請求項1〜のいずれか1項に記載のエアガイド(1)。
【請求項5】
前記チャネル(3)は、前方から見て四辺形を形成する一組の壁から成る、請求項1〜のいずれか1項に記載のエアガイド(1)。
【請求項6】
前記フィルムの厚さは0.2mm未満であり、前記壁の一般的厚みは約2mmである、請求項1に記載のエアガイド(1)。
【請求項7】
前記フィルムの厚さは、前記エアガイド(1)のコーナーのような衝撃が生じた場合に多くの力を受ける前記エアガイド(1)の領域に位置する、請求項に記載のエアガイド(1)。
【請求項8】
前記エアガイドが前記自動車両上に搭載されるときに、前記エアガイドとバンパーとの間のシールを形成するのに適した軟質材料でできている裾部を備える、請求項1〜のいずれか1項に記載のエアガイド(1)。
【請求項9】
請求項1〜のいずれか1項に記載の少なくとも1つのエアガイド(1)を備える自動車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車分野および特に、特に車両エンジンを冷却するための入口を有するタイプの自動車両前面の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車両前面は、少なくともバンパーを備える、エアクーラーの前に位置する一組の構成要素に関連する。
【0003】
表面は、ショック要素(アブソーバ)、ビーム、フェアリング要素、エアガイド要素、フロントウィング、光ユニットなどをさらに備えてよい。
【0004】
通常、自動車両前面は、エンジンを冷却するために自動車両の先頭に設けられる冷却空気入口を有する。冷却空気入口は、しばしば格子で装飾される。
【0005】
一般に、冷却は、空気/クーラント交換器(ラジエータとも呼ばれる)、および/またはインタークーラーによって実行される。
【0006】
これらの2つの装置は、それらがそれらの冷却機能を実行することができるために、車両の外側からの空気の流れによって供給されなければならない。
【0007】
ラジエータは、通常、中央冷却空気入口によって供給される。その一方で、インタークーラーは、通常、バンパーの正面横の冷却空気入口によって供給される。
【0008】
これらの空気入口によって、車両外側からの空気は、冷却系統に向けて空気を導く空気ダクトに入ることができる。
【0009】
車両の先頭での衝撃の間、前面に作用する力は、その剛性に起因して空気ダクトによって冷却系統に伝達される。それにより、この系統に高度に損害を与える。
【0010】
この課題を解決するために、エアガイドを有しない前面は公知である。しかしながら、エアガイドの欠如は、新鮮な空気の最適な空気の流れを提供しない。そして、冷却系統をより効率的にしない。
【0011】
この課題を解決するために、2つの異なる有機材料から成るエアガイドも公知である。これらの2材料エアガイドは、一般に少なくとも2つのポリプロピレン(PP)パーツから成る。そして、パーツのうちの1つは、より柔軟性のポリプロピレンを用いる。しかしながら、これらの2材料エアガイドは、エアガイドによる力の伝達を十分に制限しなくて、したがって、車両衝撃が生じた場合に冷却系統を効果的に保存することに失敗する。
【0012】
最後に、高い比率の軟質材料(例えばエラストマータイプの)を含むエアガイドも公知である。材料の柔軟性は、衝撃の一部を吸収する。そして、それに応じて、冷却系統上に作用する圧力を制限する。しかしながら、軟質材料でできているエアガイドは、それらの挙動(柔軟性による形状変化)に起因して、冷却系統(制御フラップなど)とバンパーとの間の界面にとって困難である。さらに、軟質材料でできているこれらのエアガイドは、比較的高価である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、車両の先頭での衝撃の間、前面に作用する力の冷却系統への伝達を制限する自動車両前面エアガイドを提供することによって、これらの不利な点を克服することを意図する。これを達成するために、本発明によるエアガイドは、先頭衝撃の間、X軸(車両の縦軸)に沿ってそれを短縮することが可能な機械的脆弱領域を備える。
【課題を解決するための手段】
【0014】
このように、本発明は、エアガイドが自動車両上に搭載されるときに車両の前面を通って冷却系統に入る空気をシール可能に導くチャネルを備える自動車両前面エアガイドに関する。チャネルは機械的脆弱領域を備え、機械的脆弱領域は、前記機械的脆弱領域が形状を変えるときに車両の縦軸(X軸)に沿ってそれを短縮することが可能なプログラムされた永久的な形状変更領域を定める。
【0015】
これらの機械的脆弱領域は、車両衝撃が生じた場合に冷却系統への損害をこれにより防止する。前面バンパーを後方へ移動させる車両の縦衝撃の間、バンパーは、バンパーと冷却系統との間を結びつけるエアガイド上にスラストを作用させる。そして、機械的脆弱領域が特定のレベルの力の下で破損するために調整されるので、それらは、冷却系統に伝達される力を制限するために、形状を変えて、次いで破損する。
【0016】
本発明によるエアガイドはまた、シール領域を形成するために、軟質材料の使用をバンパーの界面だけに制限する。これにより、その部分のコストを減らす。
【0017】
機械的脆弱領域は、厚みのまたは材料の変化を含んでよい。例えば、チャネルを形成する壁は、所与の一般的厚みを有してよい。そして、機械的脆弱領域は、一般的厚みに比べてより薄い領域をこの場合有してよい。そして、前記のより薄い領域は、永久的な形状変更ラインを形成する。
【0018】
好ましくは、チャネルの短縮を最適化するように、機械的脆弱領域は、チャネルの実質的に前部において連続したラインを形成する。
【0019】
チャネルの短縮を最適化するために、冠状面(PF)に実質的に平行な各チャネル壁における形状変更ラインの数Nは、エアガイドの長さにしたがって定められることもできる。
【0020】
一実施形態によれば、チャネル(3)は、前部において四辺形を形成する一組の壁から成る。
【0021】
一実施形態によれば、チャネルを形成する各壁は、少なくとも2つの段付きの平面から成り、2つの段付きの平面間に交差を形成する表面は、機械的脆弱領域を形成する。
【0022】
この実施形態によれば、2つの平面間の交差は、シールを提供するために最小制限厚さのフィルムによって形成されることができる。最小制限厚さは慣例で0.2mm未満であり、壁の一般的厚みは約2mmであることができる。
【0023】
好ましくは、最小制限厚さは、エアガイドのコーナーのような衝撃が生じた場合に最も多くの力を受けそうなエアガイドの領域に位置する。
【0024】
最後に、本発明によれば、エアガイドが車両上に搭載されるときに、エアガイドとバンパーとの間のシールを形成するのに適した軟質材料でできている裾部を都合よく備える。
【0025】
本発明は、本発明による少なくとも1つのエアガイドを備える自動車両の前面にも関する。
【0026】
本発明は、本発明による前面を備える自動車両にも関する。
【0027】
本発明は、単に例証として与えられて、いかなる形であれ制限しない添付図面を読むことでよりよく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、車両前面上に搭載される本発明によるエアガイドの実施例を示す。
図2a図2aは、機械的脆弱領域を作り出すための異なる解決策を示す。
図2b図2bは、機械的脆弱領域を作り出すための異なる解決策を示す。
図2c図2cは、機械的脆弱領域を作り出すための異なる解決策を示す。
図2d図2dは、機械的脆弱領域を作り出すための異なる解決策を示す。
図3図3は、本発明によるエアガイドの実施例の車両のY平面に沿った断面(横断面)を示す。
図4a図4aは、機械的脆弱領域を形成する表面によって接続された2つの段付き面を詳細に示す。
図4b図4bは、図4aの詳細の位置で衝撃によって誘導される形状変化を詳細に示す。
図5図5は、車両の前部から後部の方へ図3のチャネルと異なり増加する断面を備えるチャネルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1に示される例示の実施形態によれば、自動車両前面(2)用のエアガイド(1)は、エアガイド(1)が自動車両上に搭載されるときに、車両(4)の前面を通って冷却系統(5)に入る空気をシール可能に導くチャネル(3)を備える。
【0030】
チャネル(3)は、車両の右半分から左半分を切り離している車両正中面に平行な矢状面(PS)または「Y平面」、および、車両の上部および下部を切り離している平面に平行な水平面(PT)または「Z平面」、および、車両の前部および後部を切り離している平面に平行な冠状面(PF)または「X平面」、を備える。水平面(PT)は、矢状面(PS)に対して垂直である。冠状面(PF)は、水平面(PT)および矢状面(PS)に対して垂直である。
【0031】
本発明によれば、チャネル(3)は機械的脆弱領域(6)を備え、機械的脆弱領域(6)は、これらの機械的脆弱領域が特にエアガイドに対する衝撃(CH)が生じた場合に形状を変えるときに、車両の縦軸(X軸)に沿ってエアガイド(1)を短縮することが可能な永久的な形状変更領域を定める。チャネル(3)の縦軸は、チャネル(3)の矢状面(PS)内に存在している軸である。
【0032】
このように、バンパーが後方に移動する場合に:
−駐車時の衝撃のような低速度での小さい衝撃(概して10km/h未満の速度で発生する衝撃)の間、バンパー、エアガイドおよび冷却系統は、いかなる損害も負うことなく受け取る力を吸収する。
−エアガイドの可融性が使われるより高速度(概して10km/hおよび特に15km/hより大きい)での保険タイプ衝撃の間、エアガイドの機械的虚弱領域(6)は、最初に圧縮される。次いで、エアガイド(1)は、冷却系統(5)に損害を与えることなく、これらの機械的脆弱領域(6)において破損する。
【0033】
チャネル(3)は、その側部(横/上/下)上の、そしてその2つの端部(前/後)で開いた「比較的気密な」ダクトを一緒に形成する、平らなまたはそうでない1つ以上の壁から成ってよい。チャネルは、例えば任意のインタークーラーを備える車両のための、車両上でのアセンブリの間例えば任意の、隣接する(またはそうでない)いくつかのより小さいチャネルから成ってよい。図1に示されるように、それは、前部(冠状面(PF)の断面)において四辺形を形成する一組の壁(図1上の4つの壁)から成ってもよい。
【0034】
さまざまな解決策は、機械的脆弱領域(6)を作り出すために利用できる。
【0035】
例えば、材料の変更はなされてよい。すなわち、級機械的強さのより弱い材料が用いられてよい。
【0036】
厚みの変更はなされてもよい。すなわち、局所的に薄い領域がチャネル(3)を形成する壁においてなされてもよい。このように、チャネル(3)を形成する壁は、所与の一般的厚みを有する。そして、機械的脆弱領域(6)は、一般的厚みに比べてより薄い領域を有する。そして、前記のより薄い領域は、永久的な形状変更ライン(折り畳みまたは破損による)を形成する。シールの損失が全空気の流れと比較して重要でない場合には、これらのより薄い領域は、開いたウインドウ(図2d)でもよい。
【0037】
エアガイドが衝撃応力を受けるとき、選ばれた位置での形状−変化を支持する特別な形を集積することもできる:レベル変化(図2a)、傾斜(図2b)、「ブルドーザ」接合(図2c)など。
【0038】
これらのさまざまな解決策は、図2a〜図2dに示される。これらの解決策は、組み合わされてもよい。
【0039】
都合のよいことに、これらの機械的脆弱領域(6)が長手方向にエアガイド(1)を短縮することができる永久的な形状変更領域を定めるように、これらの領域(6)は、エアガイド(1)の実質的に正面の断面の連続したラインを形成する。
【0040】
冠状面(PF)に実質的に平行な各壁における形状変更ラインの数Nは、エアガイド(1)の長さにしたがって定められる。衝撃の間、エアガイドが冷却系統を保護するために十分に短縮するように、充分な数の形状変更ラインは事実必要とされる。この設計ステップは、当業者に公知である。
【0041】
一実施形態によれば、チャネル(3)の各壁は、車両縦軸に実質的に沿って、段付きの断面を有する。図3は、車両のY平面に沿った断面(横断面)を示す。このように、各壁は、少なくとも2つの段付きの平面から成る。図4aは、機械的脆弱領域を形成する表面によって接続された2つの段付きの平面を詳細に示す。図4bは、図4aの詳細の位置で衝撃により誘発された形状変化を詳細に示す。
【0042】
衝撃の間、ステップのレベルは、互いの下に部分的に収縮することが可能でなければならない。次のものの下で導かれると共に摺動するために、各レベル(ステップ)がその平坦な形状を実質的に保持する場合、これらの相対移動は可能である(促進される)。したがって、衝撃の間、各レベルの堅さを保存するために、しかしこの衝撃の間、2つのレベル(壊れやすい領域)間を破損するために、レベルの材料厚さは、前記材料に応じて選択される。収縮効果による短縮が少なくとも2つのレベルを必要とする一方で、例えば、300mmのエアガイド深さ(Xの)のための、そして150mmの軸方向の形状変更を吸収するために、より多くのレベルを計画することが好ましい:
−2つのレベル(および1つの壊れやすい領域)だけについては、これら2つのレベル間に100%(150mm以上)の収縮が必要とされる。
−4つのレベル(および3つの壊れやすい領域)については、それは、2つの連続するレベル間に66%以上(50mm以上)の「良好な」収縮を保証するのに十分である。
【0043】
さらに、道路上の実際の衝撃の状況下では、衝撃は厳密に正面からでなくてよく(すなわちY0においてではなく、位置Y0に関して横方向のシフトを有して、またはX軸に関してゼロ以外の角度に沿って、など)、そしてこの場合には、収縮の間、レベルを導く条件はエアガイドのすべての領域において同じではない。
【0044】
したがって、短縮が4つまたは5つのレベルにより得られるのを保証することは、ちょうど2つによる場合に比べてより容易である。
【0045】
図1の実施例によれば、チャネル(3)は、4つの壁、すなわち、段付きの矢状の断面を有する水平面(PT)と平行な2つの壁、および、段付きの横断面を有する矢状面(PS)と平行な2つの壁、から成る。
【0046】
このように、各壁は、少なくとも2つの段付きの平面から成る。短縮を妨害するのを回避するために、ステップは、エアガイドのすべての側部上に好ましくは事実なければならない。2つの段付きの平面は、平面に実質的に垂直な表面によって接続される2つの実質的に平行な平面である。2つの段付きの平面間に交差を形成する表面は、機械的脆弱領域(6)を形成する。
【0047】
一実施形態によれば、2つの平面間の交差は、最小制限厚さのフィルムによって形成される。最小制限厚さは、射出成形プロセスによって得られることができる、その一方、交差で気密性を保証する、最小の厚みである。
【0048】
一実施形態によれば、最小制限厚さは0.2mm未満である。そして、機械的脆弱領域(6)から離れた壁の一般的厚みは約2mmである。
【0049】
代わりの実施形態によれば、チャネル(3)は、車両の前部から後部まで、増加する(図5)または減少する(図3)断面を備えてよい。これらの変形例の1つによれば、機械的脆弱領域(6)を形成するステップは、所与の方向において、上昇しているかまたは下降している。
【0050】
代わりの実施形態によれば、エアガイド(1)は、成形によって単一ピースにおいて得られることができる。または、それは、(例えば、車両上のアクセスしやすさおよび組立に関する条件に依存して)別に成形されて、その後組立てられる、いくつかのパーツから成ってよい。各パーツ間の接合は、例えば、パーツのエッジでオーバーラップする溝およびリブによって、気密性を改善する形状を都合よく備えてよい。
【0051】
1つの好ましい実施形態によれば、これらの機械的脆弱領域(6)は、より高い機械的剛性のエアガイド(1)の部分に位置する。より高い機械的剛性のこれらの部分は、衝撃が生じた場合の形状変更の可能性が事実ほぼない。したがって、それらは、過剰な力を冷却系統に伝達することができる。これらのより剛性のパーツは、特に、「コーナー効果」または「ボックス効果」によって剛性を生成する直立側壁と水平壁との間の接合である。というのも、各壁は他の壁のための補剛リブとして作用するからである。
【0052】
このように、機械的脆弱領域(6)は、存在する:
−優先的に、「コーナー」または「ボックス」効果によって最も剛性のパーツにおいて;
−次いで、これらの剛性パーツに隣接したパーツにおいて;
−最後に、任意にしかし好ましくはこれらの剛性パーツの間に。
【0053】
壁上の段付きの平面の数は、エアガイド(1)の長さにしたがって定められる。衝撃の間、エアガイドが冷却系統を保護するために十分に短縮するように、充分な数の形状変更ラインは事実必要とされる。
【0054】
エアガイド(1)は、エアガイドが車両上に搭載されるときに、エアガイドとバンパー(8)との間のシールを形成するのに適した軟質材料でできている裾部またはダクト(7)を都合よく備える。
【0055】
エアガイド(1)は、冷却系統(5)上にエアガイド(1)を支持して、固定するための手段(9)を都合よく備える。
【0056】
本発明は、本発明による少なくとも1つのエアガイド(中央またはインタークーラー)を備える自動車両前面にも関する。
【0057】
本発明は、本発明による前面を備える自動車両にも関する。

図1
図2a
図2b
図2c
図2d
図3
図4a
図4b
図5