(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
酸素(O)が高濃度にドープされることにより、(1)Siドープ、Geドープによるキャリヤ濃度制御が困難になる(通常、10
18cm
−3程度のキャリヤ濃度に制御するが、Oの濃度が上記の通りこれを超える場合がある)、(2)GaN基板表面に存在するOの存在や同原子の拡散等により、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法によるその上への(デバイス)成長が阻害される可能性がある、等の問題が発生し得る。このため、酸素(不純物)濃度を小さくすることが望まれている。本発明は、HVPE法でC面以外の成長面にIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長させた場合におけるIII族窒化物半導体の結晶中にドープされる酸素(不純物)の濃度を制御することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、
III族窒化物半導体で構成され、
{11−22}面から30°傾いた面である成長面を有し、
第1の不純物であるOと、第2の不純物であるSi又はGeとを含み、
SIMS(Secondary Ion Spectrometry)で測定した前記第1の不純物の濃度をD1、前記第2の不純物の濃度をD2とすると、1.5≦D1/D2≦4を満たす自立基板が提供される。
【0006】
また、本発明によれば、
III族窒化物半導体で構成され、
{11−22}面から30°傾いた面である成長面を有し、
第1の不純物であるOと、第2の不純物であるSi又はGeとを含み、
SIMSで測定した前記第1の不純物の濃度をD1、前記第2の不純物の濃度をD2とすると、1.5≦D1/D2≦4を満たすIII族窒化物半導体層を有する基板が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、
{11−22}面から30°傾いた面を成長面として有する下地基板を準備する準備工程と、
前記下地基板の上に、HVPE(Hydride Vapor Phase Epitaxy)法により、第1の不純物であるOと、第2の不純物であるSi又はGeとをドーピングしながらIII族窒化物半導体を成長させる成長工程と、
を有し、
前記成長工程では、前記成長工程の後に前記III族窒化物半導体の層を測定対象としてSIMSで測定した前記第1の不純物の濃度をD1、前記第2の不純物の濃度をD2とすると、1.5≦D1/D2≦4を満たすように、前記III族窒化物半導体の成長条件を最適化する自立基板の製造方法が提供される。
【0008】
また、本発明によれば、
自立基板上に、III族窒化物半導体で構成され、
{11−22}面から30°傾いた面を成長面として有する第1の層が形成された積層体を準備する準備工程と、
前記第1の層の上に、HVPE法により、第1の不純物であるOと、第2の不純物であるSi又はGeとをドーピングしながらIII族窒化物半導体を成長させる成長工程と、
を有し、
前記成長工程では、前記成長工程の後に前記III族窒化物半導体の層を測定対象としてSIMSで測定した前記第1の不純物の濃度をD1、前記第2の不純物の濃度をD2とすると、1.5≦D1/D2≦4を満たすように、前記III族窒化物半導体の成長条件を最適化する基板の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、HVPE法でC面以外の成長面にIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長させた場合におけるIII族窒化物半導体の結晶中にドープされる酸素(不純物)の濃度を制御することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の自立基板の製造方法の実施形態について図面を用いて説明する。なお、図はあくまで発明の構成を説明するための概略図であり、各部材の大きさ、形状、数、異なる部材の大きさの比率などは図示するものに限定されない。
【0012】
まず、本実施形態の概要について説明する。HVPE法でC面以外の成長面にIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長させた場合、成長したIII族窒化物半導体の結晶中にO(不純物)が意図せず高濃度でドープされやすい。例えば、濃度がM×10
19/cm
3(1≦M≦9)程度と高くなる。Oのソースは、HVPE装置の部材であるSiO
2で構成された反応管等であると推測される。
【0013】
本発明者らは、III族窒化物半導体の結晶の成長条件を調整し、他の不純物、具体的にはSi及びGeの少なくとも一方をIII族窒化物半導体の結晶中にドープさせ、これらの濃度を高くすると、III族窒化物半導体の結晶中におけるOの濃度が低減することを見出した。また、本発明者らは、V/III比を最適化することで、Si及びGeの少なくとも一方をIII族窒化物半導体の結晶中に多くドープさせ、III族窒化物半導体の結晶中におけるOの濃度を低減できることを見出した。
【0014】
本実施形態では、HVPE法でC面以外の成長面にIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長させる際、V/III比を最適化し、SiをIII族窒化物半導体の結晶中に多くドープすることで、当該結晶中におけるOの濃度を低減する。Geを高濃度にドープする例は、第2の実施形態で説明する。
【0015】
次に、
図1のフローチャートを用いて、本実施形態の自立基板の製造方法の一例について説明する。図示するように、本実施形態の自立基板の製造方法は、準備工程S10と、成長工程S20とを有する。
【0016】
準備工程S10では、C面と異なる面を成長面として有する下地基板を準備する。下地基板は、III族窒化物半導体で構成された基板であってもよいし、サファイア基板等の異種基板であってもよい。
【0017】
成長工程S20では、下地基板の上に、HVPE法により、第1の不純物であるOと、第2の不純物であるSiをドーピングしながらIII族窒化物半導体を成長させる。なお、第1の不純物であるOは、例えばHVPE装置100の部材等をソースとして、意図せずドープされる不純物であってもよい。
【0018】
当該工程の結果、
図2に示すように、下地基板10と、III族窒化物半導体層20との積層体が得られる。本実施形態では、このような積層体を自立基板とすることもできるし、また、当該積層体から下地基板10を研磨等により除去したものを自立基板とすることもできる。さらに、III族窒化物半導体層20から一部をスライス等で切り出して、自立基板としてもよい。
【0019】
なお、成長工程S20では、成長工程S20の後にIII族窒化物半導体層20を測定対象としてSIMSで測定した第1の不純物の濃度をD1、第2の不純物の濃度をD2とすると、1.5≦D1/D2≦4を満たすように、III族窒化物半導体の成長条件を最適化する。例えば、成長工程S20では、V/III比が20以上50以下、好ましくは30以上50以下の成長条件で、III族窒化物半導体を成長させる。その他の成長条件は従来技術と同様であり、例えば成長温度:900℃以上1100℃以下等とすることができる。以下の実施例で示すように、当該成長条件でIII族窒化物半導体を成長させると、上記1.5≦D1/D2≦4を満たすことができる。
【0020】
ここで、
図3を用いて、ハイドライド気相成長(HVPE)装置100でGaNをエピタキシャル成長させる一例を説明する。
【0021】
図示するHVPE装置100は、反応管121と、反応管121内に設けられている基板ホルダ123とを備える。反応管121は、SiO
2(石英等)で構成される。基板ホルダ123には下地基板41(上述した下地基板10)が保持される。また、HVPE装置100は、III族原料ガスを反応管121内に供給するIII族原料ガス供給部139と、窒素原料ガスを反応管121内に供給する窒素原料ガス供給部137とを備える。さらに、HVPE装置100は、ガス排出管135と、ヒータ129、130とを備える。
【0022】
基板ホルダ123は、反応管121の下流側に回転軸132により回転自在に設けられている。ガス排出管135は、反応管121のうち基板ホルダ123の下流側に設けられている。
【0023】
III族原料ガス供給部139は、ガス供給管126とソースボート128とIII族(Ga)原料127と反応管121のうち遮蔽板136の下の層とを含む。
【0024】
窒素原料ガス供給部137は、ガス供給管124と反応管121のうち遮蔽板136の上の層とを含む。
【0025】
III族原料ガス供給部139は、III族原子のハロゲン化物(たとえば、GaCl)を生成し、これを基板ホルダ123に保持された下地基板41の表面に供給する。
【0026】
ガス供給管126の供給口は、III族原料ガス供給部139内の上流側に配置されている。このため、供給されたハロゲン化水素ガス(たとえば、HClガス)は、III族原料ガス供給部139内でソースボート128中のIII族原料127と接触するようになっている。
【0027】
これにより、ガス供給管126から供給されるハロゲン含有ガスは、ソースボート128中のIII族原料127の表面または揮発したIII族分子と接触し、III族分子をハロゲン化してIII族のハロゲン化物を含むIII族原料ガスを生成する。なお、このIII族原料ガス供給部139の周囲にはヒータ129が配置され、III族原料ガス供給部139内は、たとえば800〜900℃程度の温度に維持される。
【0028】
反応管121の上流側は、遮蔽板136により2つの層に区画されている。図中の遮蔽板136の上側に位置する窒素原料ガス供給部137中を、ガス供給管124から供給されたアンモニアが通過し、熱により分解が促進される。なお、この窒素原料ガス供給部137の周囲にはヒータ129が配置され、窒素原料ガス供給部137内は、たとえば800〜900℃程度の温度に維持される。
【0029】
図中の右側に位置する成長領域122には、基板ホルダ123に保持された下地基板41が配置され、この成長領域122内でGaN等のIII族窒化物半導体の成長が行われる。この成長領域122の周囲にはヒータ130が配置され、成長領域122内は、たとえば1000℃〜1050℃程度の温度に維持される。
【0030】
以下の実施例で示すように、III族窒化物半導体の成長を、部材の一部(例:反応管121)がSiO
2(石英等)で構成されたHVPE装置を用いてV/III比が20以上50以下の成長条件で行った場合、成長したIII族窒化物半導体の結晶中にSi(不純物)がドープされる。Siのソースは、反応管121を構成するSiO
2(石英等)等であると推測される。このように、本実施形態によれば、Siのソースを別途用意する必要がなく、成長条件を最適化するのみで、Siを高濃度にドープすることができる。
【0031】
このような本実施形態の自立基板の製造方法によれば、以下の自立基板が得られる。
【0032】
III族窒化物半導体で構成され、
C面と異なる面で構成された成長面を有し、
第1の不純物であるOと、第2の不純物であるSi又はGeとを含み、
SIMSで測定した前記第1の不純物の濃度をD1、前記第2の不純物の濃度をD2とすると、1.5≦D1/D2≦4を満たす自立基板。
【0033】
すなわち、本実施形態の製造方法によれば、第1の不純物の濃度に対する第2の不純物の濃度の割合を十分に高め、第1の不純物の濃度を十分に低減した自立基板が得られる。そして、本実施形態の製造方法によれば、第1の不純物の濃度D1を、5×10
17/cm
3≦D1≦9×10
17/cm
3まで低減した自立基板が得られる。結果、本実施形態の製造方法によれば、O以外の不純物(例:Si)によるキャリヤ濃度制御が可能となる。また、GaN基板表面に存在するOの存在や同原子の拡散等により、MOCVD法によるその上への(デバイス)成長が阻害される不都合を軽減できる。
【0034】
さらに、本実施形態の製造方法によれば、上記自立基板に対してホール効果測定装置で測定したホール濃度をHとすると、(D1+D2)×0.7≦H≦(D1+D2)×1.3を満たすことができる。すなわち、ホール濃度は、第1の不純物の濃度及び第2の不純物の濃度の和と、ほぼ同等となる。このことから、第1の不純物及び第2の不純物いずれも、キャリヤとして機能することが分かる。本実施形態の場合、第1の不純物の濃度を小さくするが、代わりにドープする第2の不純物もキャリヤとして機能するため、十分なキャリヤ濃度を確保することができる。
【0035】
<変形例1>
第1の不純物であるOと、第2の不純物であるSiとを含み、SIMSで測定した第1の不純物の濃度をD1、第2の不純物の濃度をD2とすると、1.5≦D1/D2≦4を満たすIII族窒化物半導体の層は、下地基板10の上に形成されるもの(
図2の20)に限定されない。
【0036】
例えば、準備工程S10では、III族窒化物半導体で構成される自立基板30上に、III族窒化物半導体で構成され、C面と異なる面を成長面として有する第1の層40が形成された積層体を準備してもよい。第1の層40は、自立基板30の直上に形成されてもよいし、自立基板30上に他の層(単層、複層いずれでもよい)を介して形成されてもよい。
【0037】
そして、成長工程S20では、このような積層体の第1の層40の直上に、III族窒化物半導体をエピタキシャル成長させてもよい。成長工程S20の詳細は、上述の通りである。
【0038】
当該変形例によれば、
図4に示すように、自立基板30と、第1の層40と、III族窒化物半導体層50とを有する基板が得られる。
【0039】
III族窒化物半導体層50は、III族窒化物半導体で構成され、C面と異なる面で構成された成長面を有する。そして、第1の不純物であるOと、第2の不純物であるSi又はGeとを含み、SIMSで測定した第1の不純物の濃度をD1、第2の不純物の濃度をD2とすると、1.5≦D1/D2≦4を満たす。
【0040】
すなわち、当該変形例によれば、第2の不純物の割合を十分に高め、第1の不純物の濃度を十分に低減したIII族窒化物半導体層を有する基板が得られる。そして、当該変形例によれば、III族窒化物半導体層中の第1の不純物の濃度D1を、5×10
17/cm
3≦D1≦9×10
17/cm
3まで低減することができる。結果、上記と同様な作用効果を実現できる。
【0041】
さらに、当該変形例によれば、上記自立基板に対してホール効果測定装置で測定したホール濃度をHとすると、(D1+D2)×0.7≦H≦(D1+D2)×1.3を満たすことができる。すなわち、ホール濃度は、第1の不純物の濃度及び第2の不純物の濃度の和と、ほぼ同等となる。このことから、第1の不純物及び第2の不純物いずれも、キャリヤとして機能することが分かる。本実施形態の場合、第1の不純物の濃度を小さくするが、代わりにドープする第2の不純物もキャリヤとして機能するため、十分なキャリヤ濃度を確保することができる。
【0042】
<変形例2>
第2の不純物をSiに代えて、Geとすることもできる。例えば、Ge(第2の不純物)のソースとして、GeCl
4を使用することができる。そして、H
2ガス(キャリヤガス)を、温度を10℃程度に保ったGeCl
4(液体)内にくぐらせ、GeCl
4を蒸気として反応炉内に送り込む。例えば、反応炉内におけるGeCl
4の分圧は1×10
−6atm程度にする。なお、Ge(第2の不純物)のソースとして、Geを含む部材を反応炉内に設置してもよい。
【0043】
そして、第2の不純物がSiの場合と同様に、成長工程S20におけるIII族窒化物半導体の成長条件を1.5≦D1/D2≦4を満たすように最適化する。例えば、成長工程S20では、V/III比が20以上50以下、好ましくは30以上50以下の成長条件で、III族窒化物半導体を成長させる。当該変形例においても、上記と同様の作用効果を実現できる。
【実施例】
【0044】
<実施例1>
(11−22)面を約30°傾けた面を成長面として有するGaN基板を準備した。そして、当該GaN基板の上に、
図3を用いて説明したHVPE装置で、以下の成長条件でGaNをエピタキシャル成長させた。
【0045】
成長温度:1040℃
V/III比:40
成長時間:120分
成長速度:7.5μm/h
【0046】
図5に、エピタキシャル成長させたGaN中のO、Si、Cの濃度をSIMSで分析した結果を示す。Oの濃度は7×10
17/cm
3、ホール測定により算出したキャリヤ濃度は1.2×10
18/cm
3であった。
【0047】
<実施例2>
(11−22)面を約30°傾けた面を成長面として有するGaN基板を準備した。そして、当該GaN基板の上に、
図3を用いて説明したHVPE装置で、以下の成長条件でGaNをエピタキシャル成長させた。
【0048】
成長温度:1040℃
V/III比:20
成長時間:60分
成長速度:239μm/h
【0049】
図6に、ピタキシャル成長させたGaN中のO、Si、Cの濃度をSIMSで分析した結果を示す。Oの濃度は5×10
18/cm
3、ホール測定により算出したキャリヤ濃度は5.7×10
18/cm
3であった。
【0050】
以上より、V/III比を最適化することで、Siの濃度及びOの濃度を調整できることが分かる。そして、V/III比を最適化することで、Siの濃度を高め、Oの濃度を低減できることが分かる。実施例1及び実施例2いずれにおいても、Oの濃度は、M×10
19/cm
3(1≦M≦9)よりも小さくなっている。また、Siの濃度とOの濃度の和は、ホール濃度とほぼ同等であり、これら不純物がキャリヤとして機能することが分かる。
【0051】
以下、参考形態の例を付記する。
1. III族窒化物半導体で構成され、
C面と異なる面で構成された成長面を有し、
第1の不純物であるOと、第2の不純物であるSi又はGeとを含み、
SIMSで測定した前記第1の不純物の濃度をD1、前記第2の不純物の濃度をD2とすると、1.5≦D1/D2≦4を満たす自立基板。
2. 1に記載の自立基板において、
ホール効果測定装置で測定したホール濃度をHとすると、
(D1+D2)×0.7≦H≦(D1+D2)×1.3を満たす自立基板。
3. 1又は2に記載の自立基板において、
5×10
17/cm
3≦D1≦9×10
17/cm
3を満たす自立基板。
4. III族窒化物半導体で構成され、
C面と異なる面で構成された成長面を有し、
第1の不純物であるOと、第2の不純物であるSi又はGeとを含み、
SIMSで測定した前記第1の不純物の濃度をD1、前記第2の不純物の濃度をD2とすると、1.5≦D1/D2≦4を満たすIII族窒化物半導体層を有する基板。
5. 4に記載の基板において、
ホール効果測定装置で測定したホール濃度をHとすると、
(D1+D2)×0.7≦H≦(D1+D2)×1.3を満たす基板。
6. 4又は5に記載の基板において、
5×10
17/cm
3≦D1≦9×10
17/cm
3を満たす基板。
7. C面と異なる面を成長面として有する下地基板を準備する準備工程と、
前記下地基板の上に、HVPE法により、第1の不純物であるOと、第2の不純物であるSi又はGeとをドーピングしながらIII族窒化物半導体を成長させる成長工程と、
を有し、
前記成長工程では、前記成長工程の後に前記III族窒化物半導体の層を測定対象としてSIMSで測定した前記第1の不純物の濃度をD1、前記第2の不純物の濃度をD2とすると、1.5≦D1/D2≦4を満たすように、前記III族窒化物半導体の成長条件を最適化する自立基板の製造方法。
8. 7に記載の自立基板の製造方法において、
前記成長工程では、V/III比が20以上50以下の成長条件で、III族窒化物半導体を成長させる自立基板の製造方法。
9. 自立基板上に、III族窒化物半導体で構成され、C面と異なる面を成長面として有する第1の層が形成された積層体を準備する準備工程と、
前記第1の層の上に、HVPE法により、第1の不純物であるOと、第2の不純物であるSi又はGeとをドーピングしながらIII族窒化物半導体を成長させる成長工程と、
を有し、
前記成長工程では、前記成長工程の後に前記III族窒化物半導体の層を測定対象としてSIMSで測定した前記第1の不純物の濃度をD1、前記第2の不純物の濃度をD2とすると、1.5≦D1/D2≦4を満たすように、前記III族窒化物半導体の成長条件を最適化する基板の製造方法。
10. 9に記載の基板の製造方法において、
前記成長工程では、V/III比が20以上50以下の成長条件で、III族窒化物半導体を成長させる基板の製造方法。