特許第6832851号(P6832851)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6832851高Tgのモノリシックポリ(ビニルアセタール)シート
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6832851
(24)【登録日】2021年2月4日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】高Tgのモノリシックポリ(ビニルアセタール)シート
(51)【国際特許分類】
   C08J 5/18 20060101AFI20210215BHJP
   C08L 29/14 20060101ALI20210215BHJP
   B29C 48/08 20190101ALI20210215BHJP
   B32B 17/10 20060101ALI20210215BHJP
   C03C 27/12 20060101ALI20210215BHJP
   B29K 29/00 20060101ALN20210215BHJP
   B29L 7/00 20060101ALN20210215BHJP
【FI】
   C08J5/18CEX
   C08L29/14
   B29C48/08
   B32B17/10
   C03C27/12 D
   B29K29:00
   B29L7:00
【請求項の数】28
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2017-530647(P2017-530647)
(86)(22)【出願日】2015年12月4日
(65)【公表番号】特表2018-505245(P2018-505245A)
(43)【公表日】2018年2月22日
(86)【国際出願番号】US2015063890
(87)【国際公開番号】WO2016094213
(87)【国際公開日】20160616
【審査請求日】2018年12月3日
(31)【優先権主張番号】14/563,025
(32)【優先日】2014年12月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503316891
【氏名又は名称】ソルティア・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100112634
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 美奈子
(72)【発明者】
【氏名】カラギアンニス,アリストテリス
(72)【発明者】
【氏名】シロセク,メーガン・リー
(72)【発明者】
【氏名】ファルハウディー,ヤルダ
【審査官】 福井 弘子
(56)【参考文献】
【文献】 特開平03−122131(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/134599(WO,A1)
【文献】 国際公開第2013/134602(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08J 5/00−5/02
C08J 5/12−5/22
C08K 3/00−13/08
C08L 1/00−101/14
B32B 1/00−43/00
C03C 27/00−29/00
B29C 48/00−48/96
B29K 29/00
B29L 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)組成物の重量を基準として少なくとも60重量%の量の、130,000以下の重量平均分子量(M)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部であって、20部未満の量の可塑剤;
を含み;
少なくとも46℃のガラス転移温度(T)、及び190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有するモノリシック中間膜組成物であって、
組成物はモノリシック中間膜シートを含み、シートは少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、組成物。
【請求項2】
組成物は少なくとも50℃のガラス転移温度(T)を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
組成物は少なくとも60℃のガラス転移温度(T)を有する、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.9グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
組成物は少なくとも80重量%のポリ(ビニルアセタール)樹脂を含み、少なくとも55℃のガラス転移温度を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は45,000〜130,000の範囲である、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも8部であって、20部未満であり、組成物は少なくとも80重量%のポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリ(ビニルブチラール)単位を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
ポリ(ビニルアセタール)樹脂は6重量%〜35重量%のヒドロキシル基含量を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
ポリ(ビニルアセタール)樹脂は120センチポアズ以下の溶液粘度を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
ポリ(ビニルアセタール)は、ポリ(ビニルアセタール)の重量を基準として少なくとも60重量%で90重量%以下のビニルブチラール基含量を有する、請求項1〜10のいずれかに記載の組成物。
【請求項12】
90℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
シートは少なくとも5ミルの厚さを有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
シートは少なくとも400,000,000パスカルの40℃における弾性率E’を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
シートは、
(A)ガラスの層と、ポリ(ビニルアセタール)樹脂ではないポリマーフィルム;又は
(B)ガラスの2つの層;
の間に積層されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
(A)130,000以下の重量平均分子量(M)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部であって、20部未満の量の可塑剤;
を含み;
少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T)を有するモノリシック中間膜組成物であって、
組成物はモノリシック中間膜シートを含み、シートは少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、組成物。
【請求項17】
塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜18部の範囲であり、組成物は190℃において2.16kgの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリビニルブチラール単位を含む、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
ポリ(ビニルアセタール)樹脂は14重量%〜23重量%のヒドロキシル基含量を有し、ポリ(ビニルアセタール)は、ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量を基準として少なくとも60重量%で90重量%以下のビニルブチラール基含量を有し、組成物は100センチポアズ以下の溶液粘度を有する、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
(i)ダイ、及びバレルを有する押出機を含む押出システムを与え;
(ii)ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤をバレル中に供給し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含む溶融した熱可塑性組成物を押出機及びダイに通して押出されたシートを生成させ、ここで溶融した熱可塑性樹脂のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分であり;そして
(iii)シートを冷却して、少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T)を有するモノリシック中間膜シートを生成させる;
ことを含む、ポリ(ビニルアセタール)樹脂を含むモノリシック中間膜シートの製造方法であって、
組成物は少なくとも50℃のガラス転移温度(T)を有し、
ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)が130,000以下であり、
可塑剤の量が、ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部であって、20部未満である方法。
【請求項20】
熱可塑性組成物のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分であり、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量を基準として少なくとも60重量%のビニルブチラール含量を有する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
可塑性組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ダイの入口における熱可塑性樹脂の温度は240℃を超えない、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
シートの厚さは少なくとも5ミルであり、シートは少なくとも400,000,000パスカルの40℃における弾性率E’又は少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
熱可塑性組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも1グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
(A)第1のガラス層;
(B)モノリシック中間膜シート;及び
(C)第2のガラス層;
を含み;
モノリシック中間膜シートはガラス層の間に配置されており、モノリシック中間膜シートは、130,000以下の重量平均分子量(M)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及びポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部であって、20部未満の量の可塑剤を含み、シートは少なくとも60℃のガラス転移温度(T)を有するガラスパネル。
【請求項25】
シートは少なくとも40,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、請求項24に記載のガラスパネル。
【請求項26】
パネルは、100℃において1000時間測定して1mm以下のクリープ抵抗を示す、請求項24に記載のガラスパネル。
【請求項27】
クリープは0.5mm以下である、請求項26に記載のガラスパネル。
【請求項28】
クリープは0.2mm以下である、請求項27に記載のガラスパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、ポリ(ビニルアセタール)シート、より詳しくは穏当な加工条件において押出すことができる高いガラス転移温度を有するモノリシックのポリ(ビニルアセタール)シートに関する。より高いガラス転移温度(T)を有するポリ(ビニルアセタール)シートは、より高い周囲温度条件を経験するより厳しい構造用途における積層ガラスのための中間膜として用いることができる。
【背景技術】
【0002】
[0002]一般に、積層多層ガラスパネルとは、2つのガラス板の間にサンドイッチされているポリマーシート又は中間膜を含む積層体を指す。積層多層ガラスパネルは、建築用窓の用途、自動車、航空機、列車、及び他のモードの人及び商品の輸送手段の窓、及び光起電ソーラーパネルにおいて通常的に用いられている。初めの2つの用途は、通常は積層安全ガラスと呼ばれる。積層安全ガラスにおける中間膜の主要な機能は、ガラスに加えられる衝撃又は力から生起するエネルギーを吸収し、力が加えられてガラスが破損する場合であってもガラスの層を結合した状態で保持し、ガラスが鋭利な小片に分割されるのを阻止することである。更に、中間膜は、一般に、ガラスに非常により高い遮音等級を与え、UV及び/又はIR光の透過を減少させ、関連する窓の美的魅力を増大させる。光起電用途に関しては、中間膜の主要な機能は、商業用途及び家庭用途において電気を生成及び供給するのに用いる光起電ソーラーパネルを封入することである。
【0003】
[0003]中間膜は、一般に、ポリ(ビニルアセタール)のようなポリマー樹脂を1種類以上の可塑剤と混合し、押出など(しかしながらこれに限定されない)の当業者に公知の任意の適用可能なプロセス又は方法によって混合物をシートに溶融ブレンド又は溶融加工することによって製造される。場合によっては、種々の他の目的で他の更なる添加剤を加えることができる。中間膜シートが形成された後に、通常はそれを回収し、下記に記載するように、輸送及び貯蔵のため、並びにその後に多層ガラスパネルにおいて用いるためにロールにする。時には、適当な寸法及び厚さの中間膜シートを切断し、積重し、多層ガラスパネルにおいてその後に用いるためにかかる積重体で輸送する。
【0004】
[0004]以下において、一般に中間膜と組み合わせた多層ガラスパネルを製造する方法の簡単な説明を示す。まず、モノリシック又は幾つかの共押出若しくは予備積層した複数の層(多層中間膜)のいずれかの少なくとも1つの中間膜シートをガラスパネルのような2つの基材の間に配置し、過剰の中間膜を縁部から切除してアセンブリを形成する。複数のモノリシック中間膜シートを2つの基材の間に配置して複数のモノリシック中間膜を有する多層ガラスパネルを形成することは稀ではない。また、幾つかの共押出又は予備積層した複数の層を含む多層中間膜シート、或いはモノリシック中間膜シートと組み合わせた多層中間膜シートを2つの基材の間に配置して、多層中間膜を有する多層ガラスパネルを形成することも稀ではない。次に、当業者に公知の適用可能なプロセス又は方法によって、例えばニップローラー、真空バッグ、真空リング、真空積層機、又は他の脱気メカニズムを用いてアセンブリから空気を除去する。更に、当業者に公知の任意の方法によって、中間膜を基材に部分的にプレス接着する。最後の工程においては、最終的な一体構造を形成するために、オートクレーブ処理など(しかしながらこれに限定されない)の当業者に公知の高温・高圧積層プロセスによってこの予備接着をより永久的にする。
【0005】
[0005]ポリ(ビニルアセタール)構造中間膜であるSaflex(登録商標)DG41(約170,000の重量平均分子量(M)を有するポリ(ビニルブチラール)ポリマー(DG41))は、建築空間内における用途のために商業的に利用されている。DG41のガラス転移温度(T)は多くの建築用途に関して好適である(約46℃)が、建築空間内において与えられる可能性がある全ての範囲の用途において活用するために中間膜のTを上昇させることが望ましいであろう。より高いTの製品は、連続してより高い温度に曝露されるより厳しい建築用途、特により高い周囲温度において高い弾性率を必要とするもののために好適である可能性があるので望ましい。
【0006】
[0006]ポリ(ビニルアセタール)中間膜のTを上昇させる1つの方法は、ポリ(ビニルアセタール)樹脂中の可塑剤の量を減少させることである。しかしながら、可塑剤の量を減少させると、ポリマー組成物の流動性が低下して加工が非常に困難になる。DG41は、既に、(樹脂100部あたり約20部の可塑剤の)そのより低いレベルの可塑剤レベルのために、他のより高度に可塑化されているポリ(ビニルアセタール)中間膜と比べて押出において加工するのが困難である。DG41中における低い可塑剤レベルによってその流動性が低下して溶融流動性の低下がもたらされ、これは押出機のヘッド又はメルトポンプからダイプレートの背面への間の大きな圧力降下、並びに押出機産出量又は能力の対応する低下として現れる。DG41の加工は困難であるが、これは未だ許容しうるレベルである。しかしながら、可塑剤の量を更に減少させることによってポリ(ビニルアセタール)中間膜のTを上昇させようと試みると、ポリマー組成物の流動性が低下してその加工性が許容できなくなる可能性がある。
【0007】
[0007]可塑剤のレベルを増加させることはポリマー流動性の向上を助け、それによって押出機内での加工が容易になって、これは押出機ヘッド又はメルトポンプからダイの背面への間のより低い圧力として現れる。しかしながら、可塑剤レベルを増加させると、中間膜のTも低下する。
【0008】
[0008]向上したT及び好適な流動性の両方を有するポリ(ビニルアセタール)熱可塑性樹脂を提供することが望ましいであろう。既に述べたように加工条件は大きな圧力降下の影響を受けて産出能力の損失をもたらすので、Tの上昇は、単に可塑剤の量を減少させることによって達成することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
[0009]本発明者らは、上昇したT及び許容しうる流動性の両方を有していて、それによって穏当な速度で押出機を通して加工することができるポリ(ビニルアセタール)中間膜組成物を見出した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[0010]ここで、
(A)組成物の重量を基準として少なくとも60重量%の量のポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤;
を含み;
中間膜組成物は、少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T)、及び190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する組成物が提供される。
【0011】
[0011]また、
(A)160,000以下の重量平均分子量(M)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤;
を含み;
中間膜組成物は少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T)を有する組成物も提供される。
【0012】
[0012]それぞれの場合において、組成物は望ましくはモノリシック中間膜シートである。
[0013]更に、
(i)ダイ、及びバレルを有する押出機を含む押出システムを与え;
(ii)ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤をバレル中に供給し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含む溶融した熱可塑性組成物を押出機及びダイに通して押出されたシートを生成させ、ここで溶融した熱可塑性樹脂のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16kgの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分であり;そして
(iii)シートを冷却して、少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T)を有するモノリシック中間膜シートを生成させる;
ことを含む、ポリ(ビニルアセタール)を含むモノリシック中間膜シートの製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】[0014]図1は、異なるガラス転移温度(T)の値を有する種々のポリ(ビニルアセタール)樹脂に関して弾性率によって求められる剛性を示すグラフである。
図2】[0015]図2は、押出システムの略図である。
図3】[0016]図3は、例1〜5のクリープ抵抗のグラフ表示である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0017]「シート」又は「モノリシックシート」或いは「モノリシック中間膜」という用語は、本発明の熱可塑性組成物から形成される単一の一体の層又はシートである。モノリシック中間膜又はシートには、所望の場合には2種類以上の異なるタイプのポリマーの組み合わせを含ませることができる。
【0015】
[0018]ここで、
(A)組成物の重量を基準として少なくとも60重量%の量のポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤;
を含み;
中間膜組成物は、少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T)、及び190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する組成物が提供される。
【0016】
[0019]また、
(A)160,000以下の重量平均分子量(M)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤;
を含み;
中間膜組成物は少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T)を有する組成物も提供される。
【0017】
[0020]本組成物はポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含む。それぞれをより詳細に記載する。
[0021]ポリ(ビニルアセタール)樹脂は熱可塑性樹脂である。その製造方法は限定されない。これは、公知の水性又は溶剤アセタール化プロセスによって、例えばポリ(ビニルアルコール)(PVOH)を酸触媒の存在下においてブチルアルデヒドのようなアルデヒドと反応させ、次に樹脂を分離、安定化、及び乾燥することによって製造することができる。かかるアセタール化プロセスは、例えば米国特許第2,282,057号明細書及び米国特許第2,282,026号明細書、並びにVinyl Acetal Polymers, Encyclopedia of Polymer Science & Technology, 3版, vol.8, p.381-399 (2003)(これらの全ての開示事項を参照として本明細書中に包含する)において開示されている。
【0018】
[0022]ポリ(ビニルアセタール)樹脂は、通常は、残留ヒドロキシル含量、エステル含量、及びアセタール含量を有する。本明細書において用いる残留ヒドロキシル含量(PVOHとして計算)とは、ポリマー鎖上に残留しているヒドロキシル基を有する部分の重量%を指す。例えば、ポリ(ビニルアセタール)は、ポリ(酢酸ビニル)をPVOHに加水分解し、次にPVOHを、ブチルアルデヒド、プロピオンアルデヒドなどのようなアルデヒド、望ましくはブチルアルデヒドと反応させて、ビニルブチラール繰り返し単位を有するポリマーを形成することによって製造することができる。ポリ(酢酸ビニル)を加水分解するプロセスにおいては、通常はアセテート側基の全部がヒドロキシル基に転化する訳ではない。更に、ブチルアルデヒドとの反応によって、通常はPVOH上の全てのヒドロキシル基がアセタール基に転化する訳ではない。したがって、いずれの最終ポリ(ビニルブチラール)(PVB)においても、通常は、ポリマー鎖上の側基としてアセテート基(酢酸ビニル基として)のような残留エステル基及び残留ヒドロキシル基(ビニルヒドロキシル基として)、並びにアセタール(例えばブチラール)基(ビニルアセタール基として)が存在する。本明細書において用いる残留ヒドロキシル含量は、ASTM−1396にしたがって重量%基準で測定される。
【0019】
[0023]ポリビニルブチラール構造の例を用いて、重量%がどのように、関係するペンダント基に結合している部分単位を基準としているかを更に示す。
【0020】
【化1】
【0021】
[0024]ポリビニルブチラールの上記の構造を考慮すると、ブチラール又はアセタール含量はポリマー中の単位Aの重量%を基準とし、OH含量はポリマー中の単位B(ポリビニルOH部分又はPVOH)の重量%を基準とし、アセテート又はエステル含量はポリマー中の単位Cの重量%を基準とする。
【0022】
[0025]特に、与えられたタイプの可塑剤に関して、ポリマー中における可塑剤の相溶性は主としてポリマーのヒドロキシル含量によって決定される。通常は可塑剤の疎水性はポリマー鎖上に存在する親水性基がより少ないことにより合致しているために、より大きな残留ヒドロキシル含量を有するポリマーは、通常は低下した可塑剤相溶性又は容量と相関している。これとは逆に、より低い残留ヒドロキシル含量を有するポリマーは、通常は増加した可塑剤相溶性又は容量をもたらす。一般に、ポリマーの残留ヒドロキシル含量と可塑剤相溶性/容量の間のこの相関を操作及び利用して、適切な量の可塑剤をポリマー樹脂に加えることを可能にして、複数の中間膜の間の可塑剤含量の差を安定に維持することができる。
【0023】
[0026]組成物を製造するために用いるポリ(ビニルアセタール)樹脂のヒドロキシル基含量は特に限定されないが、好適な量は、少なくとも約6重量%、又は少なくとも約8重量%、又は少なくとも約10重量%、又は少なくとも約11重量%、又は少なくとも約12重量%、又は少なくとも約13重量%、又は少なくとも約14重量%、又は少なくとも約15重量%、又は少なくとも約16重量%、或いは少なくとも約17重量%で、それぞれの場合において約35重量%以下のPVOHである。例えば、PVOHとして計算される好適なヒドロキシル基の重量%の範囲としては、約6重量%〜35重量%、又は6重量%〜30重量%、又は6重量%〜25重量%、又は6重量%〜23重量%、又は6重量%〜20重量%、又は6重量%〜18重量%、又は6重量%〜17重量%、又は6重量%〜16重量%、又は6重量%〜15重量%、又は7重量%〜35重量%、又は7重量%〜30重量%、又は7重量%〜25重量%、又は7重量%〜23重量%、又は7重量%〜20重量%、又は7重量%〜18重量%、又は7重量%〜17重量%、又は7重量%〜16重量%、又は7重量%〜15重量%、又は8重量%〜35重量%、又は8重量%〜30重量%、又は8重量%〜25重量%、又は8重量%〜23重量%、又は8重量%〜20重量%、又は8重量%〜18重量%、又は8重量%〜17重量%、又は8重量%〜16重量%、又は8重量%〜15重量%、又は9重量%〜35重量%、又は9重量%〜30重量%、又は9重量%〜25重量%、又は9重量%〜23重量%、又は9重量%〜20重量%、又は9重量%〜18重量%、又は9重量%〜17重量%、又は9重量%〜16重量%、又は9重量%〜15重量%、又は10重量%〜35重量%、又は10重量%〜30重量%、又は10重量%〜25重量%、又は10重量%〜23重量%、又は10重量%〜20重量%、又は10重量%〜18重量%、又は10重量%〜17重量%、又は10重量%〜16重量%、又は10重量%〜15重量%、又は11重量%〜35重量%、又は11重量%〜30重量%、又は11重量%〜25重量%、又は11重量%〜23重量%、又は11重量%〜20重量%、又は11重量%〜18重量%、又は11重量%〜17重量%、又は11重量%〜16重量%、又は11重量%〜15重量%、又は12重量%〜35重量%、又は12重量%〜30重量%、又は12重量%〜25重量%、又は12重量%〜23重量%、又は12重量%〜20重量%、又は12重量%〜18重量%、又は12重量%〜17重量%、又は12重量%〜16重量%、又は12重量%〜15重量%、又は13重量%〜35重量%、又は13重量%〜30重量%、又は13重量%〜25重量%、又は13重量%〜23重量%、又は13重量%〜20重量%、又は13重量%〜18重量%、又は13重量%〜17重量%、又は13重量%〜16重量%、又は13重量%〜15重量%、又は14重量%〜35重量%、又は14重量%〜30重量%、又は14重量%〜25重量%、又は14重量%〜23重量%、又は14重量%〜20重量%、又は14重量%〜18重量%、又は14重量%〜17重量%、又は14重量%〜16重量%、又は14重量%〜15重量%、又は15重量%〜35重量%、又は15重量%〜30重量%、又は15重量%〜25重量%、又は15重量%〜23重量%、又は15重量%〜20重量%、又は15重量%〜18重量%、又は15重量%〜17重量%、又は15重量%〜16重量%、又は16重量%〜35重量%、又は16重量%〜30重量%、又は16重量%〜25重量%、又は16重量%〜23重量%、又は16重量%〜20重量%、又は16重量%〜18重量%、又は16重量%〜17重量%、又は17重量%〜35重量%、又は17重量%〜30重量%、又は17重量%〜25重量%、又は17重量%〜23重量%、又は17重量%〜20重量%、或いは17重量%〜18重量%が挙げられる。所望の場合には、ヒドロキシル価はかかる範囲の下限であってよい。一般に、より低いヒドロキシル価を有するポリ(ビニルアセタール)ポリマーは、より多くの可塑剤を吸収し、且つそれをより効率的に吸収する能力を有する。
【0024】
[0027]モノリシック中間膜組成物又はシートを製造するために用いるポリ(ビニルアセタール)樹脂はまた、ポリビニルエステル、例えばアセテートとして計算して20重量%以下、又は17重量%以下、或いは15重量%以下の残留エステル基、例えば13重量%以下、又は11重量%以下、又は9重量%以下、又は7重量%以下、又は5重量%以下、或いは4重量%以下の残留エステル基を含んでいてもよく、残りはアセタール、好ましくはブチルアルデヒドアセタールであるが、場合によっては他のアセタール基、例えば2-エチルヘキサナール基を少量で含む(例えば、米国特許第5,137,954号明細書(その全ての開示事項を参照として本明細書中に包含する)を参照)。重量%での残留エステル基の好適な範囲としては、0重量%〜20重量%、又は0重量%〜17重量%、又は0重量%〜15重量%、又は0重量%〜13重量%、又は0重量%〜11重量%、又は0重量%〜9重量%、又は0重量%〜7重量%、又は0重量%〜5重量%、又は0重量%〜4重量%、又は0重量%〜20重量%、又は0重量%〜17重量%、又は0重量%〜15重量%、又は0重量%〜13重量%、又は0重量%〜11重量%、又は0重量%〜9重量%、又は0重量%〜7重量%、又は0重量%〜5重量%、又は0重量%〜4重量%、又は1重量%〜20重量%、又は1重量%〜17重量%、又は1重量%〜15重量%、又は1重量%〜13重量%、又は1重量%〜11重量%、又は1重量%〜9重量%、又は1重量%〜7重量%、又は1重量%〜5重量%、又は1重量%〜4重量%、又は1重量%〜20重量%、又は1重量%〜17重量%、又は1重量%〜15重量%、又は1重量%〜13重量%、又は1重量%〜11重量%、又は1重量%〜9重量%、又は1重量%〜7重量%、又は1重量%〜5重量%、又は1重量%〜4重量%、又は2重量%〜20重量%、又は2重量%〜17重量%、又は2重量%〜15重量%、又は2重量%〜13重量%、又は2重量%〜11重量%、又は2重量%〜9重量%、又は2重量%〜7重量%、又は2重量%〜5重量%、又は2重量%〜4重量%、又は3重量%〜20重量%、又は3重量%〜17重量%、又は3重量%〜15重量%、又は3重量%〜13重量%、又は3重量%〜11重量%、又は3重量%〜9重量%、又は3重量%〜7重量%、又は3重量%〜5重量%、又は3重量%〜4重量%、又は3重量%〜20重量%、又は3重量%〜17重量%、又は3重量%〜15重量%、又は3重量%〜13重量%、又は3重量%〜11重量%、又は3重量%〜9重量%、又は3重量%〜7重量%、又は3重量%〜5重量%、又は3重量%〜4重量%、又は4重量%〜20重量%、又は4重量%〜17重量%、又は4重量%〜15重量%、又は4重量%〜13重量%、又は4重量%〜11重量%、又は4重量%〜9重量%、又は4重量%〜7重量%、又は4重量%〜5重量%、又は6重量%〜20重量%、又は6重量%〜17重量%、又は6重量%〜15重量%、又は6重量%〜13重量%、又は6重量%〜11重量%、或いは6重量%〜9重量%が挙げられる。残留ヒドロキシル基の測定と同様に、残留エステル基(例えばアセテート)の重量%は、その上にペンダントアセテート基などのアセテート基が結合しているポリマー骨格中の部分を基準とする。
【0025】
[0028]本発明において用いるポリ(ビニルアセタール)樹脂はまた、少なくとも50重量%、又は少なくとも55重量%、又は少なくとも60重量%、又は少なくとも65重量%、又は少なくとも70重量%、又は少なくとも75重量%、又は少なくとも80重量%、又は少なくとも85重量%、或いは少なくとも90重量%で、それぞれの場合において94重量%以下のアセタール含量も有していてよい。好適な範囲としては、50重量%〜94重量%、又は50重量%〜93重量%、又は50重量%〜92重量%、又は50重量%〜91重量%、又は50重量%〜90重量%、又は50重量%〜89重量%、又は50重量%〜88重量%、又は50重量%〜86重量%、又は50重量%〜85重量%、又は55重量%〜94重量%、又は55重量%〜93重量%、又は55重量%〜92重量%、又は55重量%〜91重量%、又は55重量%〜90重量%、又は55重量%〜89重量%、又は55重量%〜88重量%、又は55重量%〜86重量%、又は55重量%〜85重量%、又は60重量%〜94重量%、又は60重量%〜93重量%、又は60重量%〜92重量%、又は60重量%〜91重量%、又は60重量%〜90重量%、又は60重量%〜89重量%、又は60重量%〜88重量%、又は60重量%〜86重量%、又は60重量%〜85重量%、又は65重量%〜94重量%、又は65重量%〜93重量%、又は65重量%〜92重量%、又は65重量%〜91重量%、又は65重量%〜90重量%、又は65重量%〜89重量%、又は65重量%〜88重量%、又は65重量%〜86重量%、又は65重量%〜85重量%、又は70重量%〜94重量%、又は70重量%〜93重量%、又は70重量%〜92重量%、又は70重量%〜91重量%、又は70重量%〜90重量%、又は70重量%〜89重量%、又は70重量%〜88重量%、又は70重量%〜86重量%、又は70重量%〜85重量%、又は75重量%〜94重量%、又は75重量%〜93重量%、又は75重量%〜92重量%、又は75重量%〜91重量%、又は75重量%〜90重量%、又は75重量%〜89重量%、又は75重量%〜88重量%、又は75重量%〜86重量%、又は75重量%〜85重量%、又は80重量%〜94重量%、又は80重量%〜93重量%、又は80重量%〜92重量%、又は80重量%〜91重量%、又は80重量%〜90重量%、又は89重量%〜89重量%、又は80重量%〜88重量%、又は80重量%〜86重量%、又は80重量%〜85重量%、85重量%〜94重量%、又は85重量%〜93重量%、又は85重量%〜92重量%、又は85重量%〜91重量%、又は85重量%〜90重量%、又は85重量%〜89重量%、又は85重量%〜88重量%、又は85重量%〜86重量%、又は90重量%〜94重量%、又は90重量%〜93重量%、或いは90重量%〜92重量%が挙げられる。
【0026】
[0029]OH、エステル、及びアセタールの範囲の組合せは特に限定されない。範囲の組合せの幾つかは、下表1においてチェックした欄に対応するものであってよい。
【0027】
【表1】
【0028】
[0030]アセタール基は、ビニルプロピナール基、ビニルブチラール基などであってよく、望ましくはビニルブチラール基である。
[0031]通常の工業用ポリ(ビニルアセタール)モノリシック中間膜のための従来のポリ(ビニルアセタール)樹脂は、一般に、サイズ排除クロマトグラフィーによってCotts及びOuanoの低角レーザー光散乱(SEC/LALLS)法を用いてテトラヒドロフラン中で測定して、約180,000ダルトンより高く、好ましくは約185,000ダルトン〜約250,000ダルトンの重量平均分子量(M)を有する。しかしながら、160,000以下、又は155,000以下、又は150,000以下、又は145,000以下、又は140,000以下、又は135,000以下、又は130,000以下、又は125,000以下、又は120,000以下、又は115,000以下、又は110,000以下、又は105,000以下、又は100,000以下、又は95,000以下、又は90,000以下、又は85,000以下、或いは80,000以下で、それぞれの場合において少なくとも45,000、又は少なくとも50,000のMを有するポリ(ビニルアセタール)樹脂を用いることが有益であることが分かった。「分子量」という用語は重量平均分子量(M)を意味する。本明細書において示す分子量を求める方法には、移動相としてヘキサフルオロイソプロパノール(0.8mL/分)を用いることが含まれる。約20ミリグラムの樹脂を25mLのフラスコ中に秤量投入し、10mLの移動相を加えることによってそれぞれの試料を調製する。次に、ポリマーが完全に溶解するまでフラスコを自動振盪装置内に配置する。Viscotek GPCmax(自動サンプラー、ポンプ、及び脱気装置を有する)、Viscotek3重検出器TDA302(RALL/LALLS、粘度計、及びDRIの組み合わせ)を、カラムオーブン(Malvern Instruments, Malvern,英国から商業的に入手できる)と共に含む3検出器システムを用いて分析を行う。分離は、45℃に維持したタイプI−MB(1つの低及び2つの高範囲分子量)を含む3つのViscotek混合床カラムによって行う。報告された93.458の分子量、0.615の固有粘度、及び0.1875の屈折率の微分(dn/dc)の値を有する狭いポリ(メチルメタクリレート)標準試料(Viscotekから商業的に入手できる)を用いて、検出器装置全体を較正する。PVBに関しては、移動相の屈折率は1.2649であり、0.189のdn/dc値を用いる。データの計算のために、Viscotek Omnisec 4.7.0ソフトウエア(Malvern Instrumentsから商業的に入手できる)を用いる。
【0029】
[0032]本発明において用いることができるより低分子量のポリ(ビニルアセタール)樹脂によって、同等か又はより低い押出圧力を維持しながら、可塑剤の量を減少させる(これによってポリ(ビニルアセタール)樹脂のTが上昇する)ことが可能になる。用いる可塑剤の量を低下させることによって、E’(貯蔵)弾性率を増加させることもできる。単に可塑剤の量を低下させて従来の分子量のポリ(ビニルアセタール)樹脂のTを上昇させると、樹脂を加工するのが過度に困難になる可能性がある。同等の可塑剤装填量においてポリ(ビニルアセタール)樹脂の分子量とTの間に相関関係は必ずしも存在しない可能性があるが、ポリ(ビニルアセタール)樹脂の分子量を低下させ、可塑剤の量を低下させることによって、増加したE’弾性率も与えながら高いT値を有する熱可塑性樹脂を適切に加工することが可能になることが分かった。而して、高Tの用途に関してはより低分子量のポリ(ビニルアセタール)樹脂を用いることが望ましいことが分かった。
【0030】
[0033]好適なMの範囲の例としては、45,000〜160,000、又は45,000〜155,000、又は45,000〜150,000、又は45,000〜145,000、又は45,000〜140,000、又は45,000〜135,000、又は45,000〜130,000、又は45,000〜125,000、又は45,000〜120,000、又は45,000〜115,000、又は45,000〜110,000、又は45,000〜105,000、又は45,000〜100,000、又は45,000〜95,000、又は45,000〜90,000、50,000〜160,000、又は50,000〜155,000、又は50,000〜150,000、又は50,000〜145,000、又は50,000〜140,000、又は50,000〜135,000、又は50,000〜130,000、又は50,000〜125,000、又は50,000〜120,000、又は50,000〜115,000、又は50,000〜110,000、又は50,000〜105,000、又は50,000〜100,000、又は50,000〜95,000、又は50,000〜90,000、又は60,000〜160,000、又は60,000〜155,000、又は60,000〜150,000、又は60,000〜145,000、又は60,000〜140,000、又は60,000〜135,000、又は60,000〜130,000、又は60,000〜125,000、又は60,000〜120,000、又は60,000〜115,000、又は60,000〜110,000、又は60,000〜105,000、又は60,000〜100,000、又は60,000〜95,000、又は60,000〜90,000、70,000〜160,000、又は70,000〜155,000、又は70,000〜150,000、又は70,000〜145,000、又は70,000〜140,000、又は70,000〜135,000、又は70,000〜130,000、又は70,000〜125,000、又は70,000〜120,000、又は70,000〜115,000、又は70,000〜110,000、又は70,000〜105,000、又は70,000〜100,000、又は70,000〜95,000、又は70,000〜90,000、80,000〜160,000、又は80,000〜155,000、又は80,000〜150,000、又は80,000〜145,000、又は80,000〜140,000、又は80,000〜135,000、又は80,000〜130,000、又は80,000〜125,000、又は80,000〜120,000、又は80,000〜115,000、又は80,000〜110,000、又は80,000〜105,000、又は80,000〜100,000、又は80,000〜95,000、又は80,000〜90,000、90,000〜160,000、又は90,000〜155,000、又は90,000〜150,000、又は90,000〜145,000、又は90,000〜140,000、又は90,000〜135,000、又は90,000〜130,000、又は90,000〜125,000、又は90,000〜120,000、又は90,000〜115,000、又は90,000〜110,000、又は90,000〜105,000、又は90,000〜100,000、又は100,000〜160,000、又は100,000〜155,000、又は100,000〜150,000、又は100,000〜145,000、又は100,000〜140,000、又は100,000〜135,000、又は105,000〜160,000、又は105,000〜155,000、又は105,000〜150,000、又は105,000〜105,000、又は105,000〜140,000、又は105,000〜135,000、又は105,000〜130,000、110,000〜160,000、又は110,000〜155,000、又は110,000〜150,000、又は110,000〜145,000、又は110,000〜140,000、又は110,000〜135,000、或いは110,000〜130,000が挙げられる。
【0031】
[0034]本発明の組成物は、主としてポリ(ビニルアセタール)タイプの組成物である。この点に関し、本発明の組成物は、少なくとも60重量%、又は少なくとも65重量%、又は少なくとも70重量%、又は少なくとも75重量%、又は少なくとも80重量%、又は少なくとも85重量%、又は少なくとも90重量%、或いは少なくとも95重量%で、それぞれの場合において98重量%以下の量のポリ(ビニルアセタール)を含む。それぞれの場合において、ポリ(ビニルアセタール)樹脂は、望ましくはポリビニルブチラール樹脂である。
【0032】
[0035]本発明の組成物はまた、少なくとも1種類の可塑剤も含む。可塑剤は、それ自体をポリマーの鎖の間にはめ込んでそれらを離隔させ(「自由体積」を増加させ)、これによってポリマー樹脂のガラス転移温度(T)を大きく(通常は0.5℃〜4℃/phr)低下させて、材料をより軟質及びより流動性にすることによって機能する。この点に関し、中間膜中における可塑剤の量を調節してガラス転移温度の値に影響を与えることができる。ガラス転移温度は、中間膜のガラス状態から弾性状態への転移を示す温度である。一般に、可塑剤装填量がより高いとより低いTがもたらされる。従来のこれまで用いられていたモノリシック中間膜は、一般に音響(ノイズ減少)中間膜に関する約0℃、乃至ハリケーン用、構造用、及び航空機用中間膜用途に関する46℃までの範囲のTを有し、これはT範囲の上限においては加工するのが困難である。中間膜のガラス転移温度はまた、中間膜の剛性とも相関し;ガラス転移温度がより高いと中間膜はより剛性になる。一般に、30℃以上のガラス転移温度を有する中間膜は、積層ガラスの強度及びねじれ剛性を増加させる。他方において、より軟質の中間膜(一般に30℃より低いガラス転移温度を有する中間膜によって特徴付けられる)は、音響減衰効果(即ち吸音特性)に寄与する。
【0033】
[0036]本発明の中間膜は、有利には、少なくとも46℃、又は少なくとも46.5℃、又は少なくとも47℃、又は少なくとも50.0℃、又は少なくとも51℃、又は少なくとも52℃、又は少なくとも53℃、又は少なくとも54℃、又は少なくとも55℃、又は少なくとも56℃、又は少なくとも57℃、又は少なくとも58℃、又は少なくとも59℃、或いは少なくとも60℃のTを有する。上限は特に限定されない。これは、80℃以下、又は75℃以下、又は70℃以下、或いは65℃以下であってよい。好適な範囲としては、46℃〜80℃、又は46℃〜78℃、又は46℃〜75℃、又は46℃〜73℃、又は46℃〜70℃、又は46℃〜68℃、又は46℃〜65℃、又は46℃〜63℃、又は46.5℃〜80℃、又は46.5℃〜78℃、又は46.5℃〜75℃、又は46.5℃〜73℃、又は46.5℃〜70℃、又は46.5℃〜68℃、又は46.5℃〜65℃、又は46.5℃〜63℃、又は47℃〜80℃、又は47℃〜78℃、又は47℃〜75℃、又は47℃〜73℃、又は47℃〜70℃、又は47℃〜68℃、又は47℃〜65℃、又は47℃〜63℃、又は50℃〜80℃、又は50℃〜78℃、又は50℃〜75℃、又は50℃〜73℃、又は50℃〜70℃、又は50℃〜68℃、又は50℃〜65℃、又は50℃〜63℃、51℃〜80℃、又は51℃〜78℃、又は51℃〜75℃、又は51℃〜73℃、又は51℃〜70℃、又は51℃〜68℃、又は51℃〜65℃、又は51℃〜63℃、53℃〜80℃、又は53℃〜78℃、又は53℃〜75℃、又は53℃〜73℃、又は53℃〜70℃、又は53℃〜68℃、又は53℃〜65℃、又は53℃〜63℃、55℃〜80℃、又は55℃〜78℃、又は55℃〜75℃、又は55℃〜73℃、又は55℃〜70℃、又は55℃〜68℃、又は55℃〜65℃、又は55℃〜63℃、57℃〜80℃、又は57℃〜78℃、又は57℃〜75℃、又は57℃〜73℃、又は57℃〜70℃、又は57℃〜68℃、又は57℃〜65℃、或いは57℃〜63℃が挙げられる。
【0034】
[0037]ガラス転移温度(T)は、以下の手順を用いて流動測定動的分析によって求められる。ポリ(ビニルアセタール)シートを、直径25ミリメートル(mm)の試料ディスクに成形する。ポリ(ビニルアセタール)試料ディスクを、Rheometrics Dynamic Spectrometer IIの2つの直径25mmの平行プレート試験治具の間に配置する。ポリ(ビニルアセタール)試料の温度を2℃/分の速度で−20℃から70℃に上昇させながら、ポリ(ビニルアセタール)試料ディスクを剪断モードにおいて1ヘルツの振動数で試験する。温度に依存してプロットしたtanδ(減衰)の最大値の位置を用いてTを求める。実験は、この方法が±1℃の範囲内で再現可能であることを示している。
【0035】
[0038]本明細書において用いる中間膜中の可塑剤又は任意の他の成分の量は、重量/重量基準での樹脂100部あたりの部(phr)として測ることができる。例えば、30グラムの可塑剤を100グラムのポリマー樹脂に加える場合には、得られる可塑化ポリマーの可塑剤含量は30phrになる。本明細書において用いるように中間膜の可塑剤含量が与えられている場合には、可塑剤含量は中間膜を製造するために用いた溶融体中における可塑剤のphrに関連して決定される。
【0036】
[0039]中間膜は、ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたりの部(phr)で少なくとも5phr、又は少なくとも8phr、又は少なくとも10phr、又は少なくとも13phr、又は少なくとも15phr、又は少なくとも17phr、或いは少なくとも20phrで、28phr以下、又は25phr以下、又は23phr以下、又は20phr以下、又は18phr以下、又は17phr以下、又は15phr以下、又は13phr以下、又は10phr以下、又は9phr以下、又は8phr以下、或いは7phr以下の可塑剤を含む。層内の可塑剤の好適な範囲(phr)としては、5phr〜28phr、又は5phr〜25phr、又は5phr〜23phr、又は5phr〜20phr、又は5phr乃至20phr未満、又は5phr〜19phr、又は5phr〜18phr、又は5phr〜17phr、又は5phr〜15phr、又は5phr〜13phr、又は5phr〜10phr、又は5phr〜9phr、又は5phr〜8phr、又は5phr〜7phr、8phr〜28phr、又は8phr〜25phr、又は8phr〜23phr、又は8phr〜20phr、又は8phr乃至20phr未満、又は8phr〜19phr、又は8phr〜18phr、又は8phr〜17phr、又は8phr〜15phr、又は8phr〜13phr、又は8phr〜10phr、又は10phr〜28phr、又は10phr〜25phr、又は10phr〜23phr、又は10phr〜20phr、又は10phr乃至20phr未満、又は10phr〜19phr、又は10phr〜18phr、又は10phr〜17phr、又は10phr〜15phr、又は10phr〜13phr、又は13phr〜28phr、又は13phr〜25phr、又は13phr〜23phr、又は13phr〜20phr、又は13phr乃至20phr未満、又は13phr〜19phr、又は13phr〜18phr、又は13phr〜17phr、又は13phr〜15phr、又は15phr〜28phr、又は15phr〜25phr、又は15phr〜23phr、又は15phr〜20phr、又は15phr乃至20phr未満、又は15phr〜19phr、又は15phr〜18phr、又は15phr〜17phr、又は17phr〜28phr、又は17phr〜25phr、又は17phr〜23phr、又は17phr〜20phr、又は17phr乃至20phr未満、又は17phr〜19phr、又は17phr〜18phr、20phr〜28phr、又は20phr〜25phr、又は20phr〜23phr、又は23phr〜28phr、或いは23phr〜25phrが挙げられる。
【0037】
[0040]本発明の組成物中に存在する可塑剤の量の減少はT及び剛性の増加に寄与するので、それぞれの場合においてポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたりの部で20部以下、又は20部未満、又は19部以下、或いは18部以下で、少なくとも5部、又は少なくとも8部の可塑剤を用いることが望ましい。例えば、可塑剤の量は、それぞれの場合においてポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたりの部で望ましくは5部〜20部、又は5部乃至20部未満、又は5部〜19部、又は5部〜18部、又は5部〜17部、又は5部〜16部、又は5部〜15部、又は8部〜20部、又は8部乃至20部未満、又は8部〜19部、又は8部〜18部、又は8部〜17部、又は8部〜16部、又は8部〜15部、又は10部〜20部、又は10部乃至20部未満、又は10部〜19部、又は10部〜18部、又は10部〜17部、又は10部〜16部、或いは10部〜15部である。20phr未満の上限での任意の範囲は、これらの量は中間膜のTを増大させる傾向があるのでが特に望ましい。
【0038】
[0041]可塑剤の量の調節はより低い分子量を有するポリマーを用いることによって可能であり、可塑剤の減少した量によって、より高いTの中間膜シートを製造することが可能であり、一方、より低い分子量のポリ(ビニルアセタール)樹脂によって、許容し得る速度でシートを製造することも可能である。分子量及び可塑剤の量の選択の間の調節によって、種々の特性を生かすことが可能であり、大きな加工及び用途の範囲が開かれる。例えば、特定の用途が高い最終Tを必要としていない場合には、本発明によって可塑剤の量を増加させて、少なくとも46℃の組成物のTを維持しながら、ポリマーの流動性を更に向上させて押出機の産出量(能力)を増加させることが可能である。或いは、流動性を増加させることによって、押出温度を低下させながら押出機の能力又は産出量を一定に維持して、それによってエネルギーコストを節約することができる。押出温度は、ダイヘッドへの入口におけるポリマーの温度である。これらの目標がいずれも最重要ではなく、中間膜のTを最大にすることが所望の場合には、上記に記載したように、可塑剤の量を範囲の下限まで減少させて、240℃を超えず、又は更には235℃を超えず、或いは更には230℃を超えない押出温度において穏当なポリマーの流動性を維持しながら、より低分子量のポリマーを使用することを可能にすることができる。押出温度を240℃を超えない温度に維持することによって、望ましくない分解副生成物の形成が最小になる。
【0039】
[0042]用いる可塑剤のタイプは特に限定されない。可塑剤は、30個以下、又は25個以下、又は20個以下、又は15個以下、又は12個以下、或いは10個以下の炭素原子で、それぞれの場合において少なくとも6個の炭素原子の炭化水素セグメントを有する化合物であってよい。これらの中間膜において用いるのに好適な通常の可塑剤としては、中でも多塩基酸又は多価アルコールのエステルが挙げられる。好適な可塑剤としては、例えば、トリエチレングリコールジ(2−エチルヘキサノエート)(3GEH)、トリエチレングリコールジ(2−エチルブチレート)、トリエチレングリコールジヘプタノエート、テトラエチレングリコールジヘプタノエート、ジヘキシルアジペート、ジオクチルアジペート、ヘキシルシクロヘキシルアジペート、ジイソノニルアジペート、ヘプチルノニルアジペート、ジブチルセバケート、ブチルリシノレエート、ヒマシ油、ジブトキシエチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、トリオクチルホスフェート、ココナツ油脂肪酸のトリエチルグリコールエステル、ポリエチレンオキシドロジン誘導体のフェニルエーテル、オイル変性セバシン酸アルキド樹脂、トリクレシルホスフェート、及びこれらの混合物が挙げられる。望ましい可塑剤は3GEHである。
【0040】
[0043]本発明の組成物において、高屈折率可塑剤を単独か又は他の可塑剤と組み合わせて用いることができる。高屈折率可塑剤の例としては、中でも多塩基酸又は多価アルコールのエステル、ポリアジペート、エポキシド、フタレート、テレフタレート、ベンゾエート、トルエート、メリテート、及び他の特別な可塑剤が挙げられるが、これらに限定されない。高屈折率可塑剤の例としては、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリプロピレングリコールジベンゾエート、ポリプロピレングリコールジベンゾエート、イソデシルベンゾエート、2−エチルヘキシルベンゾエート、ジエチレングリコールベンゾエート、プロピレングリコールジベンゾエート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジベンゾエート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールベンゾエートイソブチレート、1,3−ブタンジオールジベンゾエート、ジエチレングリコールジ−o−トルエート、トリエチレングリコールジ−o−トルエート、ジプロピレングリコールジ−o−トルエート、1,2−オクチルジベンゾエート、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート、ジ−2−エチルヘキシルテレフタレート、ビスフェノールAビス(2−エチルヘキサノエート)、エトキシル化ノニルフェノール、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。より好ましい高屈折率可塑剤の例は、ジプロピレングリコールジベンゾエート、及びトリプロピレングリコールジベンゾエートである。
【0041】
[0044]可塑剤を使用することに加えて、種々の接着制御剤(ACA)を、ポリ(ビニルアセタール)樹脂と共に本発明のシートにおいて用いることができる。モノリシック中間膜配合物中のACAは、ガラスへのシートの接着性を制御して、ガラス積層体の衝撃に対するエネルギー吸収性を与える。本発明の中間膜の種々の態様においては、中間膜に、樹脂100部あたり約0.003部〜約0.15部のACA;樹脂100部あたり約0.01部〜約0.10部のACA;及び樹脂100部あたり約0.01部〜約0.04部のACA;を含ませることができる。かかるACAとしては、米国特許第5,728,472号明細書(その全ての開示事項を参照として本明細書中に包含する)に開示されているACA、残留酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、マグネシウムビス(2−エチルブチレート)、及び/又はマグネシウムビス(2−エチルヘキサノエート)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0042】
[0045]また、中間膜のブロッキングのレベルを減少させるために、本発明の組成物にアンチブロッキング剤を加えることもできる。アンチブロッキング剤は当該技術において公知であり、中間膜の特性に悪影響を与えない任意のアンチブロッキング剤を用いることができる。シートの光学特性、又はシートのガラスへの接着特性に悪影響を与えないでポリマーシートなどにおいてうまく用いることができる特に好ましいアンチブロッキング剤は、脂肪酸アミド(例えば米国特許第6,825,255号明細書(その全ての開示事項を本明細書中に包含する)を参照)である。
【0043】
[0046]最終生成物におけるその性能を向上させ、幾つかの更なる特性を中間膜に与えるために、他の添加剤を組成物中に導入することができる。かかる添加剤としては、当業者に公知の添加剤の中でも、染料、顔料、安定剤(例えば紫外線安定剤)、酸化防止剤、難燃剤、IR吸収剤又は遮断剤(例えばインジウムスズオキシド、アンチモンスズオキシド、六ホウ化ランタン(LaB)、及びセシウムタングステンオキシド)、加工助剤、流動向上添加剤、潤滑剤、耐衝撃性改良剤、成核剤、熱安定剤、UV吸収剤、UV安定剤、分散剤、界面活性剤、キレート剤、カップリング剤、接着剤、プライマー、強化添加剤、及び充填剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0044】
[0047]本モノリシック中間膜組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重下で少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する。ポリ(ビニルアセタール)樹脂の分子量及び可塑剤の量を調節して、少なくとも0.65のMFIを与えることができる。これらのMFIレベルにおいては、中間膜組成物/溶融した熱可塑性材料は、穏当に流動性であり、押出中に商業的に許容しうる産出量の範囲内である。低下した分子量の樹脂を有する組成物の高いMFIによって、向上した剛性及びTを有するシートを与えながらより幅広い加工の範囲が与えられる。MFIは、それぞれg/10分として表して少なくとも0.65g/10分であり、或いは少なくとも0.70g/10分、又は少なくとも0.80g/10分、又は少なくとも0.90g/10分、又は少なくとも1g/10分、又は少なくとも1.1g/10分、又は少なくとも1.2g/10分、又は少なくとも1.4g/10分、又は少なくとも1.5g/10分、又は少なくとも1.8g/10分、又は少なくとも2g/10分、又は少なくとも3g/10分、又は少なくとも5g/10分、又は少なくとも7g/10分、或いは少なくとも10g/10分であってよい。特に上限はないが、機械強度の維持のように実施を考慮すると、MFIは、それぞれg/10分として表して40g/10分を超えてはならず、又は30g/10分を超えてはならず、或いは25g/10分を超えてはならない。MFIが過度に低いと、商業的に有用な速度における加工性が過度に困難になる。MFIが過度に高いと、モノリシック中間膜が商業的に有用なパネルを与えない程度までシートの機械特性が低下する可能性がある。好適な範囲としては、0.65g/10分〜40g/10分、又は0.65g/10分〜30g/10分、又は0.65g/10分〜25g/10分、又は0.7g/10分〜40g/10分、又は0.7g/10分〜30g/10分、又は0.7g/10分〜25g/10分、又は0.8g/10分〜40g/10分、又は0.8g/10分〜30g/10分、又は0.8g/10分〜25g/10分、又は0.9g/10分〜40g/10分、又は0.9g/10分〜30g/10分、又は0.9g/10分〜25g/10分、又は1g/10分〜40g/10分、又は1g/10分〜30g/10分、又は1g/10分〜25g/10分、又は1.1g/10分〜40g/10分、又は1.1g/10分〜30g/10分、又は1.1g/10分〜25g/10分、又は1.2g/10分〜40g/10分、又は1.2g/10分〜30g/10分、又は1.2g/10分〜25g/10分、又は1.4g/10分〜40g/10分、又は1.4g/10分〜30g/10分、又は1.4g/10分〜25g/10分、又は1.5g/10分〜40g/10分、又は1.5g/10分〜30g/10分、又は1.5g/10分〜25g/10分、又は1.8g/10分〜40g/10分、又は1.8g/10分〜30g/10分、又は1.8g/10分〜25g/10分、又は2g/10分〜40g/10分、又は2g/10分〜30g/10分、又は2g/10分〜25g/10分、又は3g/10分〜40g/10分、又は3g/10分〜30g/10分、又は3g/10分〜25g/10分、又は5g/10分〜40g/10分、又は5g/10分〜30g/10分、又は5g/10分〜25g/10分、又は7g/10分〜40g/10分、又は7g/10分〜30g/10分、又は7g/10分〜25g/10分、又は10g/10分〜40g/10分、又は10g/10分〜30g/10分、或いは10g/10分〜25g/10分が挙げられる。本発明の組成物のMFIは、ASTM−D1238−13手順Aにしたがって求められる。
【0045】
[0048]本モノリシック中間膜組成物は、120センチポアズ(cps)以下の溶液粘度を有していてよい。ポリ(ビニルアセタール)樹脂の分子量及び可塑剤の量を調節して、125cps以下の熱可塑性組成物(樹脂及び可塑剤を含む)の溶液粘度を与えることができる。ここで用いる溶液粘度は、シート試料をるつぼ内に一晩配置して乾燥し;式:シート重量=3.195(100+phr)/100によってシート試料の重量を求め;39.57グラムのメタノールを有する4オンスのボトル内にシートを配置して溶解し;ボトルを20±0.1℃の一定温度の水浴中に1時間(しかしながら1.5時間を超えない)配置し;水浴中に粘度計(例えばCannon No.400)を5分間配置して平衡にし;ピペットによって10mLの溶液を粘度計に移し;粘度計の印の間の溶液流量を計測し;次に時間(秒)に粘度計ファクター(Cannon No.400に関しては1.038)をかけて粘度(cps)を求めることによって求められる。中間膜組成物及び熱可塑性組成物の好適な溶液粘度としては、センチポアズで125以下、120以下、又は110以下、又は100以下、又は90以下、又は85以下、又は80以下、又は70以下、又は65以下、又は60以下、又は55以下、又は50以下、又は45以下、又は40以下、又は35以下、或いは30以下が挙げられる。更には又は或いは、溶液粘度は少なくとも5cps又は少なくとも10cpsである。溶液粘度の好適な範囲としては、cpsで5cps〜125cps、又は10cps〜125cps、又は5cps〜120cps、又は10cps〜120cps、又は5cps〜110cps、又は10cps〜110cps、又は5cps〜100cps、又は10cps〜10cps、又は5cps〜95cps、又は10cps〜95cps、又は5cps〜90cps、又は10cps〜90cps、又は5cps〜85cps、又は10cps〜85cps、又は5cps〜80cps、又は10cps〜80cps、又は5cps〜70cps、又は10cps〜70cps、又は5cps〜65cps、又は10cps〜65cps、又は5cps〜60cps、又は10cps〜60cps、又は5cps〜55cps、又は10cps〜55cps、又は5cps〜50cps、又は10cps〜50cps、又は5cps〜45cps、又は10cps〜45cps、又は5cps〜40cps、又は10cps〜40cps、又は5cps〜35cps、又は10cps〜35cps、又は5cps〜30cps、或いは10cps〜30cpsが挙げられる。
【0046】
[0049]アンチブロッキング剤、着色剤、及びUV抑制剤(液体、粉末、又はペレット形態)のような共添加剤がしばしば用いられ、これらは押出機装置に到達する前に熱可塑性樹脂又は可塑剤中に混合することができ、或いは押出機装置の内部で熱可塑性樹脂と混合することができる。これらの添加剤は、熱可塑性組成物中、及び拡大解釈すると得られるモノリシック中間膜シート中に導入して、中間膜シートの幾つかの特性及び多層ガラスパネル製品(又は光起電モジュール)におけるその性能を向上させる。
【0047】
[0050]上記に記載の本発明の任意の組成物はモノリシック中間膜シートを含んでいてよい。
[0051]モノリシック中間膜シートは、中間膜シートの製造の当業者に公知の任意の好適なプロセスによって製造することができる。例えば、モノリシック中間膜シートは、浸漬被覆、溶液キャスト、圧縮成形、射出成形、溶融押出、メルトブロー、又は当業者に公知の中間膜シートを生成及び製造するための任意の他の手順によって形成することができると意図される。
【0048】
[0052]1つの方法においては、モノリシック中間膜シートは任意の通常のシート押出装置によって製造することができる。押出機は一軸又は二軸押出機であってよい。ここで、
(i)ダイ、及びバレルを有する押出機を含む押出システムを与え;
(ii)ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤をバレル中に供給し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含む溶融した熱可塑性組成物を押出機及びダイに通して押出されたシートを生成させ、ここで溶融した熱可塑性樹脂のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65g/10分であり;そして
(iii)シートを冷却して、少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T)を有するモノリシック中間膜シートを生成させる;
ことによってモノリシックポリ(ビニルアセタール)シートを製造することができる方法も提供される。
【0049】
[0053]図2を参照して、本発明の方法を更なる特徴と共に更に示す。
[0054]示されているように、押出機1、フィルター2、ダイ4、及びフィルター2とダイ4の間に配置されているメルトポンプ3から構成されている押出システムが提供される。
【0050】
[0055]押出機装置1においては、ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤並びに上記に記載の他の添加剤を含む熱可塑性組成物10の粒子を、供給システム11(例えばホッパー)を通して押出機1のバレル12中に供給し、加熱部材13によって加熱して、バレル12内において温度及び組成が概して均一である溶融した熱可塑性組成物を形成する。一般に、押出プロセスにおいては、上記に記載した任意の樹脂及び可塑剤などの熱可塑性樹脂及び可塑剤を予め混合して押出機装置中に供給する。例えば、まず熱可塑性ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤並びに場合によっては他の添加剤を混合してプレミックスを形成することによってプレミックスを得て、プレミックスをバレル12に供給することでプレミックスを押出機1中に供給することを本発明方法に含ませることができる。この方法は、一軸押出機を用いる場合に特に有用である。或いは、押出機のバレル12に供給される少なくとも2つの流れ(1つの流れはポリ(ビニルアセタール)熱可塑性樹脂を含み、第2の流れは可塑剤を含む)を与えて(図示せず)、2つの流れを押出機のバレルの内部で混合することができる。この技術は、二軸押出機を用いる場合に特に有用である。押出機の内部において可塑剤の存在下でポリ(ビニルアセタール)樹脂を溶融することによって、少なくとも2つの流れを押出機の内部で混合することができる。
【0051】
[0056]熱可塑性材料の粒子は、モーター15によって駆動される回転スクリュー14の作用によってバレル12内を送られ、剪断力と熱の組合せによって、バレル12内において熱可塑性材料の固形物が溶融して、溶融した熱可塑性組成物になり、これをフィルター2を通して送って粒子を濾去する。フィルター2の通過は圧力降下を引き起こし、これを補償するために、ギアポンプのようなメルトポンプ3をフィルター2とダイ4の間に配置することができる。押出機ダイ4は熱可塑性材料押出プロセスの構成要素であり、これによって最終のモノリシック中間膜シート製品にその外形が与えられる。連続プロファイルが存在する限りにおいては、ダイによって複数の形状を最終のモノリシック中間膜シートに与えることができる。
【0052】
[0057]本発明の熱可塑性組成物は、望ましくはバレル12内において240℃以下の温度にする。ポリ(ビニルアセタール)樹脂はより高い温度において分解副生成物を形成する傾向があるので、組成物が240℃より高い温度に遭遇すると、一般に黄色の相当な蓄積物が形成される危険性がある。溶融した熱可塑性ポリマー組成物は、望ましくは、バレル12内において240℃以下、又は238℃以下、又は235℃以下、又は233℃以下、又は232℃以下、又は230℃以下、又は228℃以下、又は226℃以下、又は225℃以下、或いは220℃以下の温度で、それぞれの場合において少なくとも150℃の温度にする。
【0053】
[0058]溶融した熱可塑性組成物は、メルトポンプ3の出口16から送られて、ライン17を通してダイ4に供給される。この図においては、熱可塑性組成物はメルトポンプの出口16とダイ4への出口の間に圧力降下に遭遇し、この圧力降下の大きさによって押出プロセスの産出量及び能力が影響を受ける。熱可塑性組成物の流動性が増加するにつれて、押出装置の産出量も増加する。熱可塑性組成物の流動性は、メルトポンプとダイの出口の間の圧力降下によって現れる。本発明の熱可塑性組成物は少量の可塑剤を用いる場合であっても流動性である(これは低分子量(M)のポリ(ビニルアセタール)樹脂を用いることによって可能である)ので、高いTを有する中間膜シートを得ながら、商業的に許容しうる方法で熱可塑性樹脂を加工することが可能である。本発明方法においては、許容し得る押出速度で製造される46℃以上又は50.0℃以上のTを有する中間膜シートを同時に得ながら、メルトポンプの出口及びダイ出口を横切る穏当な圧力降下を得ることができる。
【0054】
[0059]押出機内における熱可塑性組成物の流動性は、押出機内の条件において高いメルトフローインデックス(MFI)を有する組成物として表すことができる。本発明方法における熱可塑性組成物のMFIは、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分であってよい。
【0055】
[0060]押出ダイによって溶融体を連続外形に成形した後の状態におけるモノリシック中間膜は、「押出されたシート」と呼ぶ。本プロセスのこの段階においては、押出ダイによって熱可塑性組成物に特定の外形形状が与えられ、これによって押出されたシートが生成する。押出されたシートは一貫して高粘着性である。押出されたシートの少なくとも一部又は全部は、ダイから排出される際には溶融している。押出されたシートにおいては、熱可塑性組成物は、ダイから排出される際には未だ、シートが概して完全に「固化」する温度には冷却されていない。而して、押出されたシートが押出ダイから排出された後は、一般に次の工程は、ポリマー溶融体シートを冷却装置5によって冷却して少なくとも46.0℃のTを有するモノリシック中間膜シートを形成することである。冷却装置としては、ジェット噴霧器、ファン、冷却浴、及び冷却ローラーが挙げられるが、これらに限定されない。冷却工程は、押出されたシートを概して均一な非溶融冷却温度のモノリシック中間膜シートに固化させるように働く。押出されたシートとは対比的に、このモノリシック中間膜シートは溶融状態ではない。むしろ、これは固化された最終形態の冷却されたモノリシック中間膜シート製品である。中間膜シートを冷却して固化させたら、ナイフ6を用いてそれを切断し、ローラー/巻き取りシステム7によって引き取る。
【0056】
[0061]モノリシック中間膜シートの厚さ又はゲージは特に限定されず、所望の用途によって定まる。ガラスパネルにおいてモノリシック中間膜シートを用いるだけである用途における好適な厚さの例は、少なくとも5ミル、又は少なくとも10ミル、或いは少なくとも15ミルであり、所望のように厚くすることができる。シートは、所望の用途に応じて90ミル、又は120ミル、或いはそれ以上の厚さにすることができる。範囲の例としては、約5ミル〜120ミル(0.12mm〜3.03mm)、又は15ミル〜90ミル(約0.38mm〜約2.286mm)、又は約30ミル〜約60ミル(約0.762mm〜1.52mm)、或いは約15ミル〜約35ミル(約0.375mm〜約0.89mm)が挙げられる。他の用途においては、モノリシック中間膜シートの厚さ又はゲージは、特定の用途に関して所望のように60ミル(1.52mm)より大きくすることができる。
【0057】
[0062]ここで用いる多層パネルには、ガラス、アクリル樹脂、又はポリカーボネートのような単一の基材を含ませることができ、その上にモノリシック中間膜シートが配置され、最も通常的にはモノリシック中間膜の上に薄いポリマーフィルムが更に配置される。モノリシック中間膜シートとポリマーフィルムの組み合わせは、当該技術において一般に二重層と呼ばれる。二重層構造を有する代表的な多層パネルは、ガラス/モノリシック中間膜シート/ポリマーフィルムである。ポリマーフィルムは、平滑で薄くて剛性の基材を提供し、これはモノリシック中間膜シート単独によって通常得られるものよりも良好な光学特性を与え、性能向上層として機能する。ポリマーフィルムはポリ(ビニルアセタール)フィルムではなく、それ自体は必要な貫通抵抗及びガラス保持特性を与えないが、赤外吸収特性のような性能の向上を与えるという点で、ポリマーフィルムは本発明において用いるモノリシック中間膜シートと異なる。ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)が最も通常的に用いられるポリマーフィルムである。一般に、ポリマーフィルムはポリマーシートよりも薄い。ポリマーフィルムは、通常は厚さ約0.001mm〜0.2mmの厚さを有する。
【0058】
[0063]更に、多層パネルは、ガラス/モノリシック中間膜/ガラス;又はガラス/モノリシック中間膜/ポリマーフィルム/モノリシック中間膜/ガラスのような構造を有する二重ガラスであってよい。
【0059】
[0064]本発明の中間膜は、最も通常的には、2つの基材、好ましくは1対のガラスシートを、2つの基材の間に配置される中間膜と共に含む多層パネルにおいて用いられる。かかる構造の例はガラス/モノリシック中間膜シート/ガラスであり、ここではモノリシック中間膜シートに上述の多層中間膜を含ませることができ、中間膜の少なくとも1つは本発明方法によって製造されるポリ(ビニルアセタール)シートを含む。
【0060】
[0065]通常のガラス積層プロセスは次の工程:(1)2つの基材(例えばガラス)及び中間膜を組み立ててアセンブリにし;(2)IR放射材又は対流手段によってアセンブリを短時間加熱し;(3)アセンブリを、第1の脱気のために加圧ニップロール中に通し;(4)アセンブリに対して約50℃〜約120℃への2回目の加熱を行って、中間膜の縁部を封止するのに十分な一時的接着をアセンブリに与え;(5)アセンブリを第2の加圧ニップロールに通して、中間膜の端部を更に封止して更なる取扱いを可能にし;そして(6)アセンブリを、135℃〜150℃の間の温度及び150psig〜200psigの間の圧力において約30分間〜90分間オートクレーブ処理する;工程を含む。
【0061】
[0066]当該技術において公知であり、商業的に実施されている中間膜−ガラス界面の脱気(工程2〜5)において用いるための他の手段としては、空気を除去するために真空を用いる真空バッグ及び真空リングプロセスが挙げられる。
【0062】
[0067]別の積層プロセスは、まずアセンブリを脱気し、次に積層体を十分に高い温度及び真空において仕上げ処理する真空積層装置を用いることを含む。
[0068]本モノリシック中間膜シートはかかる高いTを有しているので、用途の幅が開かれて、広範囲の用途におけるそれらの使用が可能である。例えば、本モノリシック中間膜は、特に温度が室温を超える(25℃〜30℃)可能性がある厳しい構造用途において用いることができる。例としては、手すり、カーテンウォール、フローリングなどが挙げられる。
【0063】
[0069]本発明のモノリシック中間膜はまた、現時点では、ウォーキング又はランニングのようなファクターによって引き起こされる定期的な断続的ストレスを受けるか、或いは35℃を超える可能性がある温度条件下で荷重がかかる屋外用途のように、より高い温度において良好な弾性率を維持することが必要な用途において用いることもできる。本発明のモノリシック中間膜が適している用途の例としては、屋外階段、屋外プラットホーム、舗道又は歩道のスカイライトなどが挙げられる。
【0064】
[0070]本発明のモノリシック中間膜は、望ましくは少なくとも300,000,000パスカル、又は少なくとも400,000,000パスカル、又は少なくとも500,000,000パスカル、又は少なくとも600,000,000パスカル、又は少なくとも700,000,000パスカル、或いは少なくとも800,000,000パスカルの40℃における貯蔵弾性率E’を有する。特に上限はないが、実施上は本モノリシック中間膜は、40℃において3,000,000,000パスカルのように高く、又は2,000,000,000パスカルのように高く、或いは1,500,000,000パスカルのように高いE’弾性率を得ることができる。
【0065】
[0071]本発明のモノリシック中間膜は、望ましくはまた、或いは別の形態においては、少なくとも6,000,000パスカル、又は少なくとも7,000,000パスカル、又は少なくとも8,000,000パスカル、又は少なくとも9,000,000パスカル、又は少なくとも10,000,000パスカル、又は少なくとも20,000,000パスカル、又は少なくとも30,000,000パスカル、又は少なくとも40,000,000パスカル、又は少なくとも50,000,000パスカル、又は少なくとも60,000,000パスカル、又は少なくとも70,000,000パスカル、又は少なくとも80,000,000パスカル、又は少なくとも90,000,000パスカル、或いは少なくとも100,000,000パスカルの50℃における貯蔵弾性率E’を有する。特に上限はないが、実施上はモノリシック中間膜は、50℃において1,000,000,000パスカルのように高く、又は900,000,000パスカルのように高く、或いは800,000,000パスカルのように高いE’弾性率を得ることができる。
【0066】
[0072]本モノリシック中間膜の貯蔵弾性率E’は、ASTM−D5026−06(2014年再認可)にしたがって測定される。E’弾性率は、RSA-II装置を用いて動的機械分析によって得られる。幅9mmで厚さ0.765mmの試料を、頂部及び底部においてクランプで固定して張力下に配置する。クランプの間の試料の長さは22mmである。0.01%の強度の正弦波引張歪みを1Hzの振動数で一定範囲の温度にわたって試料に加えて、得られる応力応答を測定する。応力/歪みの比から、材料の変形に対する抵抗性の指標である弾性率が得られる。振動引張変形に関しては、E’は複素弾性率の実数部であり、貯蔵弾性率と呼ばれる。オーブンチャンバーによって温度制御を与え、加熱速度は3℃/分である。
【0067】
[0073]本発明のモノリシック中間膜から製造されるガラスパネルは、低いポリ(ビニルアセタール)樹脂の分子量においても1mm以下である許容しうるレベルのクリープ抵抗を維持する能力を有する。本発明のモノリシック中間膜を含むガラスパネルは、100℃及び1000時間において1mm以下、又は0.9mm以下、又は0.8mm以下、又は0.7mm以下、又は0.6mm以下、又は0.5mm以下、或いは0.4mm以下のクリープを示すことができる。
【0068】
[0074]クリープ抵抗を求める方法は、ガラスの2つのシート(1つのシートは6インチ×6インチ、他は6インチ×7インチの寸法を有する)の間にモノリシック中間膜を積層することである。このガラスパネル試験片を、100℃に設定したオーブン内において、ガラスの露出している1インチの部分によって吊下する。次に、試験片を所定の間隔で取り外し、測定して、ガラスの6インチ×6インチの片のどのくらい多くが6インチ×7インチのガラスに対してその元の位置から滑り落ちたかを求める。所定の間隔は、100時間、250時間、500時間、及び1000時間である。
【実施例】
【0069】
[0075]押出ダイを装備した1.25インチの押出機を用いて、実験室押出試験を行った。押出システムには、押出機のヘッドにおいてフィルター、次にギアポンプ、次にダイが装備されており、ギアポンプの速度は全ての例に関して44rpmにおいて一定に保持した。試験の経過中にわたって押出速度を測定したところ、全ての例に関して約47g〜48g/分であった。
【0070】
[0076]全ての場合において、トリエチレングリコールジ(2−エチルヘキサノエート)(3GEH)可塑剤を下表に記載するように種々のレベルで用いた。全ての場合において、同じ量の接着制御剤をプレミックス中で加えた。
【0071】
[0077]ギアポンプの出口に圧力トランスデューサーを取り付けた。対照試料と比べたギアポンプにおける圧力は、PVB樹脂の分子量を低下させる効果を示す。
[0078]対照のSaflex(登録商標)DG41シートを用いてTを測定し、実験例と比較した。Saflex(登録商標)DG41−PVBは構造用途用の商業製品であり、市場において入手できるために用いた。
【0072】
[0079]下表2に、それぞれの場合に関するギアポンプの出口における圧力並びに中間膜のTに対する樹脂のタイプ及び可塑剤装填量の効果を示す。ギアポンプ圧力は、押出環境中における熱可塑性樹脂の流動性の向上の指標である。
【0073】
【表2】
【0074】
[0080]例2は、例1の対照シートと実質的に同等のガラス転移温度(46.2℃と46.1℃)を示すことが分かる。例3は例1及び2とほぼ同等のガラス転移温度(45.8℃)を示し、これはTがポリ(ビニルアセタール)樹脂の分子量の関数ではないことを示している。同様に、例5と例6を比較することによっても、いずれも同じレベル(10phr)で可塑化され、同様のT(58.8℃と60.1℃)を有するので、Tは樹脂分子量の関数ではないことが示される。
【0075】
[0081]しかしながら、これらの例は、より低い分子量の樹脂を用いると可塑剤の量を減少させることができ、これによって組成物のTが上昇し、これは(より低い圧力降下によって示されるように)許容しうる値で達成することができることを示している。より低いMを有する樹脂及びより少量の可塑剤を用いた例4、5、及び6は、高いT(50℃を超える)を有するシートを生成する。更に、Tの上昇は、対照試料とほぼ同量又はそれより低い圧力降下によって示されるように、許容し得る値を犠牲にするものではない。
【0076】
[0082]例1及び2よりも低いMを有する樹脂及び同量の可塑剤を用いた例3は、樹脂の分子量(M)によって、その1.4の(0.57の例1と比べて)より高いMFI値によって示される向上した流動性のためにギアポンプにおけるより低い圧力が可能になることを示す。例6も、その20の劇的により高いMFIのために、ギアポンプにおける圧力低下は例1に対して約79%であり、例2に対して約78%であるという同じ論点を示している。
【0077】
[0083]例4、5、及び6は、例2よりも低いか又はほぼ同等の圧力降下でより高いTのモノリシックポリ(ビニルアセタール)中間膜を押出すことができることを示す。例5において示されるように、可塑剤レベルの更なる低下のためにギアポンプにおける圧力が上昇し始めるにつれて、(例6において見られるように)樹脂の分子量を減少させ続けて低い可塑剤レベルを補償することによって熱可塑性樹脂の流動性を向上させることができる。この効果は、例5と同じ低い可塑剤レベルを有するが、なお、分子量の減少のために、その低い圧力要件及びより高いMFIによって示されるように、全ての他の例と比べてギアポンプにおいて大きく向上した流動性を有する例6において見ることができる。
【0078】
[0084]例3〜6は、より高いMを有する樹脂を用いる対照例1と比べてより高いMFI値による向上した流動性の効果を示している。MFIは、可塑剤の量が減少するにつれて減少し始める(例3〜5)が、MFIは対照例よりも高いままであり、低い可塑剤レベルにおいてより低いMを有する樹脂を用いることによって更に低下させることができる。
【0079】
[0085]最後に、例6の非常に低い圧力は、例6の樹脂をより高い分子量の樹脂とのブレンドで用いて、より高いTの生成物を達成しながらプロセス条件を制御することができることを示唆している。
【0080】
[0086]例1〜6において製造した中間膜シートの流動特性も調べた。図1は、例3、4、5、及び6のシートが、30℃以上、例えば40℃及び50℃、並びに30℃〜65℃、又は30℃〜60℃、或いは30℃〜55℃の範囲内の全ての温度において非常により高い貯蔵弾性率E’を有し、この差は40℃〜55℃又は40℃〜50℃において非常に大きかったことを示す。弾性率は50℃〜55℃の温度においてもより高く、これは、これらの配合物が室温よりも高い条件に曝露される可能性がある構造用途において対照例1及び2よりも良好に機能することを示唆している。
【0081】
[0087]例1〜6のそれぞれを、上記に記載のクリープ抵抗試験にかけた。結果を図3にグラフで示す。図3から分かるように、本発明の中間膜から製造された全ての試験試料(例3〜6)は、より低いMを有するポリ(ビニルブチラール)樹脂を用いているにもかかわらず1mmより少ないクリープ抵抗を維持した。
【0082】
[0088]本発明は、本発明の実施に関して意図されるベストモードとして開示する特定の態様に限定されず、本発明は添付の特許請求の範囲内の全ての態様を包含すると意図される。
【0083】
[0089]更に、本発明の任意の単一の構成要素に関して与えられている任意の範囲、値、又は特徴は、互換的な場合には、本発明の任意の他の構成要素に関して与えられている任意の範囲、値、又は特徴と互換的に用いて、本明細書全体にわたって与えられているそれぞれの構成要素に関して規定されている値を有する一態様を形成することができることが理解される。
本発明は以下の実施態様を含む。
(1)(A)組成物の重量を基準として少なくとも60重量%の量のポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤;
を含み;
少なくとも46℃のガラス転移温度(T)、及び190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有するモノリシック中間膜組成物。
(2)組成物は少なくとも50℃のガラス転移温度(T)を有する、(1)に記載の組成物。
(3)組成物は少なくとも55℃のガラス転移温度(T)を有する、(2)に記載の組成物。
(4)組成物は少なくとも60℃のガラス転移温度(T)を有する、(3)に記載の組成物。
(5)組成物は少なくとも65℃のガラス転移温度(T)を有する、(4)に記載の組成物。
(6)組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.9グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の組成物。
(7)組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも1.2グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(3)に記載の組成物。
(8)組成物は少なくとも80重量%のポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む、(3)に記載の組成物。
(9)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は150,000を超えない、(1)に記載の組成物。
(10)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は140,000を超えない、(7)に記載の組成物。
(11)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は130,000を超えない、(8)に記載の組成物。
(12)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は110,000を超えない、(1)に記載の組成物。
(13)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は45,000〜130,000の範囲である、(1)に記載の組成物。
(14)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部である、(1)に記載の組成物。
(15)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも8部である、(11)に記載の組成物。
(16)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は140,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも8部であり、組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の組成物。
(17)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は140,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり約8部〜20部の範囲である、(1)に記載の組成物。
(18)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は150,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜20部の範囲であり、組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリ(ビニルブチラール)単位を含む、(1)に記載の組成物。
(19)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は6重量%〜35重量%のヒドロキシル基含量を有する、(1)に記載の組成物。
(20)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は120センチポアズ以下の溶液粘度を有する、(1)に記載の組成物。
(21)ポリ(ビニルアセタール)は、ポリ(ビニルアセタール)の重量を基準として少なくとも60重量%で90重量%以下のビニルブチラール基含量を有する、(1)に記載の組成物。
(22)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)100部あたり少なくとも5部で30部以下である、(1)に記載の組成物。
(23)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)100部あたり20部以下であり、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の組成物。
(24)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)100部あたり18部以下であり、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも2グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(23)に記載の組成物。
(25)組成物はモノリシック中間膜シートを含む、(17)に記載の組成物。
(26)シートは少なくとも5ミルの厚さを有する、(25)に記載の組成物。
(27)シートは少なくとも400,000,000パスカルの40℃における弾性率E’を有する、(25)に記載の組成物。
(28)シートは少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、(25)に記載の組成物。
(29)シートは、
(A)ガラスの層と、ポリ(ビニルアセタール)樹脂ではないポリマーフィルム;又は
(B)ガラスの2つの層;
の間に積層されている、(25)に記載の組成物。
(30)シートは少なくとも5ミルの厚さを有する、(29)に記載の組成物。
(31)(A)160,000以下の重量平均分子量(M)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤;
を含み;
少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T)を有するモノリシック中間膜組成物。
(32)組成物は少なくとも50℃のガラス転移温度(T)を有する、(31)に記載の組成物。
(33)組成物は少なくとも55℃のガラス転移温度(T)を有する、(31)に記載の組成物。
(34)組成物は少なくとも60℃のガラス転移温度(T)を有する、(31)に記載の組成物。
(35)組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(31)に記載の組成物。
(36)組成物は190℃において2.16kgの荷重で測定して少なくとも1グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(35)に記載の組成物。
(37)組成物は少なくとも70重量%のポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む、(35)に記載の組成物。
(38)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は150,000を超えない、(31)に記載の組成物。
(39)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は130,000を超えない、(38)に記載の組成物。
(40)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は110,000を超えない、(31)に記載の組成物。
(41)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜23部である、(31)に記載の組成物。
(42)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり8乃至20部未満である、(41)に記載の組成物。
(43)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は140,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり2部〜18部であり、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリビニルブチラール単位を含み、ポリ(ビニルアセタール)樹脂の量は組成物の重量を基準として少なくとも80重量%である、(31)に記載の組成物。
(44)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は150,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜18部の範囲であり、190℃において2.16kgの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリビニルブチラール単位を含む、(31)に記載の組成物。
(45)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は14重量%〜23重量%のヒドロキシル基含量を有する、(44)に記載の組成物。
(46)ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリビニルブチラール単位を含み、組成物は100センチポアズ以下の溶液粘度を有する、(31)に記載の組成物。
(47)ポリ(ビニルアセタール)は、ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量を基準として少なくとも60重量%で90重量%以下のビニルブチラール基含量を有する、(31)に記載の組成物。
(48)可塑剤の量はポリ(ビニルブチラール)樹脂100部あたり18部以下であり、組成物は190℃において2.16kgの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(31)に記載の組成物。
(49)組成物はモノリシック中間膜シートを含む、(31)に記載の組成物。
(50)シートは少なくとも5ミルの厚さを有する、(49)に記載の組成物。
(51)シートは、
(A)ガラスの層と、ポリ(ビニルアセタール)樹脂ではないポリマーフィルム;又は
(B)ガラスの2つの層;
の間に積層されている、(49)に記載の組成物。
(52)シートは少なくとも5ミルの厚さを有する、(51)に記載の組成物。
(53)(i)ダイ、及びバレルを有する押出機を含む押出システムを与え;
(ii)ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤をバレル中に供給し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含む溶融した熱可塑性組成物を押出機及びダイに通して押出されたシートを生成させ、ここで溶融した熱可塑性樹脂のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分であり;そして
(iii)シートを冷却して、少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T)を有するモノリシック中間膜シートを生成させる;
ことを含む、ポリ(ビニルアセタール)を含むモノリシック中間膜シートの製造方法。
(54)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は150,000を超えない、(53)に記載の方法。
(55)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は140,000を超えない、(54)に記載の方法。
(56)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は130,000を超えない、(55)に記載の方法。
(57)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は110,000を超えない、(56)に記載の方法。
(58)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は160,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜20部の範囲である、(53)に記載の方法。
(59)モノリシック中間膜シートのTは少なくとも55℃である、(58)に記載の方法。
(60)熱可塑性組成物のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分である、(53)に記載の方法。
(61)ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量を基準として少なくとも60重量%のビニルブチラール含量を有する、(53)に記載の方法。
(62)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の量は熱可塑性組成物の重量を基準として少なくとも70重量%である、(61)に記載の方法。
(63)熱可塑性組成物を少なくとも150℃で240℃以下の温度にする、(53)に記載の方法。
(64)可塑剤の量は5phr〜20phrの範囲であり、熱可塑性組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ダイの入口における熱可塑性樹脂の温度は240℃を超えない、(53)に記載の方法。
(65)シートの厚さは少なくとも5ミルである、(53)に記載の方法。
(66)シートの厚さは少なくとも5ミルである、(65)に記載の方法。
(67)シートは少なくとも400,000,000パスカルの40℃における弾性率E’を有する、(53)に記載の方法。
(68)シートは少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、(53)に記載の方法。
(69)熱可塑性組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも1グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(53)に記載の方法。
(70)熱可塑性組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも1.2グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(53)に記載の方法。
(71)(A)第1のガラス層;
(B)モノリシック中間膜シート;及び
(C)第2のガラス層;
を含み;
モノリシック中間膜シートはガラス層の間に配置されており、モノリシック中間膜シートは、160,000以下の重量平均分子量(M)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及び5重量%〜23重量%の量の可塑剤を含み、シートは少なくとも50℃のガラス転移温度(T)を有するガラスパネル。
(72)シートは少なくとも600,000,000パスカルの40℃における弾性率E’を有する、(71)に記載のガラスパネル。
(73)シートは少なくとも40,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、(71)に記載のガラスパネル。
(74)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は140,000以下である、(71)に記載のガラスパネル。
(75)シートのガラス転移温度(T)は少なくとも52℃である、(71)に記載のガラスパネル。
(76)パネルは、100℃において1000時間測定して1mm以下のクリープ抵抗を示す、(71)に記載のガラスパネル。
(77)クリープは0.5mm以下である、(76)に記載のガラスパネル。
(78)クリープは0.2mm以下である、(77)に記載のガラスパネル。
本発明は以下の他の実施態様を含む。
(1)(A)組成物の重量を基準として少なくとも60重量%の量のポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤;
を含み;
少なくとも46℃のガラス転移温度(T)、及び190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有するモノリシック中間膜組成物。
(2)組成物は少なくとも50℃のガラス転移温度(T)を有する、(1)に記載の組成物。
(3)組成物は少なくとも60℃のガラス転移温度(T)を有する、(2)に記載の組成物。
(4)組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.9グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の組成物。
(5)組成物は少なくとも80重量%のポリ(ビニルアセタール)樹脂を含み、少なくとも55℃のガラス転移温度を有する、(1)に記載の組成物。
(6)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は150,000を超えない、(1)に記載の組成物。
(7)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は45,000〜130,000の範囲である、(1)に記載の組成物。
(8)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも8部であり、ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は130,000を超えず、組成物は少なくとも80重量%のポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む、(1)に記載の組成物。
(9)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は150,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜20部の範囲であり、組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリ(ビニルブチラール)単位を含む、(1)に記載の組成物。
(10)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は6重量%〜35重量%のヒドロキシル基含量を有する、(1)に記載の組成物。
(11)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は120センチポアズ以下の溶液粘度を有する、(1)に記載の組成物。
(12)ポリ(ビニルアセタール)は、ポリ(ビニルアセタール)の重量を基準として少なくとも60重量%で90重量%以下のビニルブチラール基含量を有する、(1)〜(11)のいずれかに記載の組成物。
(13)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)100部あたり20部以下であり、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の組成物。
(14)組成物はモノリシック中間膜シートを含む、(1)〜(13)のいずれかに記載の組成物。
(15)シートは少なくとも5ミルの厚さを有する、(14)に記載の組成物。
(16)シートは少なくとも400,000,000パスカルの40℃における弾性率E’を有する、(14)に記載の組成物。
(17)シートは少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、(14)に記載の組成物。
(18)シートは、
(A)ガラスの層と、ポリ(ビニルアセタール)樹脂ではないポリマーフィルム;又は
(B)ガラスの2つの層;
の間に積層されている、(14)に記載の組成物。
(19)(A)160,000以下の重量平均分子量(M)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤;
を含み;
少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T)を有するモノリシック中間膜組成物。
(20)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は150,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜18部の範囲であり、組成物は190℃において2.16kgの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリビニルブチラール単位を含む、(19)に記載の組成物。
(21)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は14重量%〜23重量%のヒドロキシル基含量を有し、ポリ(ビニルアセタール)は、ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量を基準として少なくとも60重量%で90重量%以下のビニルブチラール基含量を有し、組成物は100センチポアズ以下の溶液粘度を有する、(20)に記載の組成物。
(22)(i)ダイ、及びバレルを有する押出機を含む押出システムを与え;
(ii)ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤をバレル中に供給し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含む溶融した熱可塑性組成物を押出機及びダイに通して押出されたシートを生成させ、ここで溶融した熱可塑性樹脂のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分であり;そして
(iii)シートを冷却して、少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T)を有するモノリシック中間膜シートを生成させる;
ことを含む、ポリ(ビニルアセタール)樹脂を含むモノリシック中間膜シートの製造方法。
(23)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は160,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜20部の範囲である、(22)に記載の方法。
(24)熱可塑性組成物のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分であり、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量を基準として少なくとも60重量%のビニルブチラール含量を有する、(22)に記載の方法。
(25)可塑剤の量は5phr〜20phrの範囲であり、熱可塑性組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ダイの入口における熱可塑性樹脂の温度は240℃を超えない、(22)に記載の方法。
(26)シートの厚さは少なくとも5ミルであり、シートは少なくとも400,000,000パスカルの40℃における弾性率E’又は少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、(22)に記載の方法。
(27)熱可塑性組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも1グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(22)に記載の方法。
(28)(A)第1のガラス層;
(B)モノリシック中間膜シート;及び
(C)第2のガラス層;
を含み;
モノリシック中間膜シートはガラス層の間に配置されており、モノリシック中間膜シートは、160,000以下の重量平均分子量(M)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及び5重量%〜23重量%の量の可塑剤を含み、シートは少なくとも50℃のガラス転移温度(T)を有するガラスパネル。
(29)シートは少なくとも40,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、(28)に記載のガラスパネル。
(30)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は140,000以下である、(28)に記載のガラスパネル。
(31)シートのガラス転移温度(T)は少なくとも52℃である、(28)に記載のガラスパネル。
(32)パネルは、100℃において1000時間測定して1mm以下のクリープ抵抗を示す、(28)に記載のガラスパネル。
(33)クリープは0.5mm以下である、(32)に記載のガラスパネル。
(34)クリープは0.2mm以下である、(33)に記載のガラスパネル。
本発明は以下の他の実施態様を含む。
(1)(A)組成物の重量を基準として少なくとも60重量%の量のポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤;
を含み;
少なくとも46℃のガラス転移温度(T)、及び190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有するモノリシック中間膜組成物であって、
組成物はモノリシック中間膜シートを含み、シートは少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、組成物。
(2)組成物は少なくとも50℃のガラス転移温度(T)を有する、(1)に記載の組成物。
(3)組成物は少なくとも60℃のガラス転移温度(T)を有する、(2)に記載の組成物。
(4)組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.9グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の組成物。
(5)組成物は少なくとも80重量%のポリ(ビニルアセタール)樹脂を含み、少なくとも55℃のガラス転移温度を有する、(1)に記載の組成物。
(6)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は150,000を超えない、(1)に記載の組成物。
(7)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は45,000〜130,000の範囲である、(1)に記載の組成物。
(8)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも8部であり、ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は130,000を超えず、組成物は少なくとも80重量%のポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む、(1)に記載の組成物。
(9)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は150,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜20部の範囲であり、組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリ(ビニルブチラール)単位を含む、(1)に記載の組成物。
(10)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は6重量%〜35重量%のヒドロキシル基含量を有する、(1)に記載の組成物。
(11)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は120センチポアズ以下の溶液粘度を有する、(1)に記載の組成物。
(12)ポリ(ビニルアセタール)は、ポリ(ビニルアセタール)の重量を基準として少なくとも60重量%で90重量%以下のビニルブチラール基含量を有する、(1)〜(11)のいずれかに記載の組成物。
(13)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)100部あたり20部以下であり、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の組成物。
(14)シートは少なくとも5ミルの厚さを有する、(1)に記載の組成物。
(15)シートは少なくとも400,000,000パスカルの40℃における弾性率E’を有する、(1)に記載の組成物。
(16)シートは、
(A)ガラスの層と、ポリ(ビニルアセタール)樹脂ではないポリマーフィルム;又は
(B)ガラスの2つの層;
の間に積層されている、(1)に記載の組成物。
(17)(A)160,000以下の重量平均分子量(M)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤;
を含み;
少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T)を有するモノリシック中間膜組成物であって、
組成物はモノリシック中間膜シートを含み、シートは少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、組成物。
(18)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は150,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜18部の範囲であり、組成物は190℃において2.16kgの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリビニルブチラール単位を含む、(17)に記載の組成物。
(19)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は14重量%〜23重量%のヒドロキシル基含量を有し、ポリ(ビニルアセタール)は、ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量を基準として少なくとも60重量%で90重量%以下のビニルブチラール基含量を有し、組成物は100センチポアズ以下の溶液粘度を有する、(18)に記載の組成物。
(20)(i)ダイ、及びバレルを有する押出機を含む押出システムを与え;
(ii)ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤をバレル中に供給し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含む溶融した熱可塑性組成物を押出機及びダイに通して押出されたシートを生成させ、ここで溶融した熱可塑性樹脂のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分であり;そして
(iii)シートを冷却して、少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T)を有するモノリシック中間膜シートを生成させる;
ことを含む、ポリ(ビニルアセタール)樹脂を含むモノリシック中間膜シートの製造方法であって、
組成物は少なくとも50℃のガラス転移温度(T)を有する方法。
(21)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は160,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜20部の範囲である、(20)に記載の方法。
(22)熱可塑性組成物のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分であり、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量を基準として少なくとも60重量%のビニルブチラール含量を有する、(20)に記載の方法。
(23)可塑剤の量は5phr〜20phrの範囲であり、熱可塑性組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ダイの入口における熱可塑性樹脂の温度は240℃を超えない、(20)に記載の方法。
(24)シートの厚さは少なくとも5ミルであり、シートは少なくとも400,000,000パスカルの40℃における弾性率E’又は少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、(20)に記載の方法。
(25)熱可塑性組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも1グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(20)に記載の方法。
(26)(A)第1のガラス層;
(B)モノリシック中間膜シート;及び
(C)第2のガラス層;
を含み;
モノリシック中間膜シートはガラス層の間に配置されており、モノリシック中間膜シートは、160,000以下の重量平均分子量(M)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及び5重量%〜23重量%の量の可塑剤を含み、シートは少なくとも60℃のガラス転移温度(T)を有するガラスパネル。
(27)シートは少なくとも40,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、(26)に記載のガラスパネル。
(28)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M)は140,000以下である、(26)に記載のガラスパネル。
(29)パネルは、100℃において1000時間測定して1mm以下のクリープ抵抗を示す、(26)に記載のガラスパネル。
(30)クリープは0.5mm以下である、(29)に記載のガラスパネル。
(31)クリープは0.2mm以下である、(30)に記載のガラスパネル。
図1
図2
図3