【実施例】
【0069】
[0075]押出ダイを装備した1.25インチの押出機を用いて、実験室押出試験を行った。押出システムには、押出機のヘッドにおいてフィルター、次にギアポンプ、次にダイが装備されており、ギアポンプの速度は全ての例に関して44rpmにおいて一定に保持した。試験の経過中にわたって押出速度を測定したところ、全ての例に関して約47g〜48g/分であった。
【0070】
[0076]全ての場合において、トリエチレングリコールジ(2−エチルヘキサノエート)(3GEH)可塑剤を下表に記載するように種々のレベルで用いた。全ての場合において、同じ量の接着制御剤をプレミックス中で加えた。
【0071】
[0077]ギアポンプの出口に圧力トランスデューサーを取り付けた。対照試料と比べたギアポンプにおける圧力は、PVB樹脂の分子量を低下させる効果を示す。
[0078]対照のSaflex(登録商標)DG41シートを用いてT
gを測定し、実験例と比較した。Saflex(登録商標)DG41−PVBは構造用途用の商業製品であり、市場において入手できるために用いた。
【0072】
[0079]下表2に、それぞれの場合に関するギアポンプの出口における圧力並びに中間膜のT
gに対する樹脂のタイプ及び可塑剤装填量の効果を示す。ギアポンプ圧力は、押出環境中における熱可塑性樹脂の流動性の向上の指標である。
【0073】
【表2】
【0074】
[0080]例2は、例1の対照シートと実質的に同等のガラス転移温度(46.2℃と46.1℃)を示すことが分かる。例3は例1及び2とほぼ同等のガラス転移温度(45.8℃)を示し、これはT
gがポリ(ビニルアセタール)樹脂の分子量の関数ではないことを示している。同様に、例5と例6を比較することによっても、いずれも同じレベル(10phr)で可塑化され、同様のT
g(58.8℃と60.1℃)を有するので、T
gは樹脂分子量の関数ではないことが示される。
【0075】
[0081]しかしながら、これらの例は、より低い分子量の樹脂を用いると可塑剤の量を減少させることができ、これによって組成物のT
gが上昇し、これは(より低い圧力降下によって示されるように)許容しうる値で達成することができることを示している。より低いM
wを有する樹脂及びより少量の可塑剤を用いた例4、5、及び6は、高いT
g(50℃を超える)を有するシートを生成する。更に、T
gの上昇は、対照試料とほぼ同量又はそれより低い圧力降下によって示されるように、許容し得る値を犠牲にするものではない。
【0076】
[0082]例1及び2よりも低いM
wを有する樹脂及び同量の可塑剤を用いた例3は、樹脂の分子量(M
w)によって、その1.4の(0.57の例1と比べて)より高いMFI値によって示される向上した流動性のためにギアポンプにおけるより低い圧力が可能になることを示す。例6も、その20の劇的により高いMFIのために、ギアポンプにおける圧力低下は例1に対して約79%であり、例2に対して約78%であるという同じ論点を示している。
【0077】
[0083]例4、5、及び6は、例2よりも低いか又はほぼ同等の圧力降下でより高いT
gのモノリシックポリ(ビニルアセタール)中間膜を押出すことができることを示す。例5において示されるように、可塑剤レベルの更なる低下のためにギアポンプにおける圧力が上昇し始めるにつれて、(例6において見られるように)樹脂の分子量を減少させ続けて低い可塑剤レベルを補償することによって熱可塑性樹脂の流動性を向上させることができる。この効果は、例5と同じ低い可塑剤レベルを有するが、なお、分子量の減少のために、その低い圧力要件及びより高いMFIによって示されるように、全ての他の例と比べてギアポンプにおいて大きく向上した流動性を有する例6において見ることができる。
【0078】
[0084]例3〜6は、より高いM
wを有する樹脂を用いる対照例1と比べてより高いMFI値による向上した流動性の効果を示している。MFIは、可塑剤の量が減少するにつれて減少し始める(例3〜5)が、MFIは対照例よりも高いままであり、低い可塑剤レベルにおいてより低いM
wを有する樹脂を用いることによって更に低下させることができる。
【0079】
[0085]最後に、例6の非常に低い圧力は、例6の樹脂をより高い分子量の樹脂とのブレンドで用いて、より高いT
gの生成物を達成しながらプロセス条件を制御することができることを示唆している。
【0080】
[0086]例1〜6において製造した中間膜シートの流動特性も調べた。
図1は、例3、4、5、及び6のシートが、30℃以上、例えば40℃及び50℃、並びに30℃〜65℃、又は30℃〜60℃、或いは30℃〜55℃の範囲内の全ての温度において非常により高い貯蔵弾性率E’を有し、この差は40℃〜55℃又は40℃〜50℃において非常に大きかったことを示す。弾性率は50℃〜55℃の温度においてもより高く、これは、これらの配合物が室温よりも高い条件に曝露される可能性がある構造用途において対照例1及び2よりも良好に機能することを示唆している。
【0081】
[0087]例1〜6のそれぞれを、上記に記載のクリープ抵抗試験にかけた。結果を
図3にグラフで示す。
図3から分かるように、本発明の中間膜から製造された全ての試験試料(例3〜6)は、より低いM
wを有するポリ(ビニルブチラール)樹脂を用いているにもかかわらず1mmより少ないクリープ抵抗を維持した。
【0082】
[0088]本発明は、本発明の実施に関して意図されるベストモードとして開示する特定の態様に限定されず、本発明は添付の特許請求の範囲内の全ての態様を包含すると意図される。
【0083】
[0089]更に、本発明の任意の単一の構成要素に関して与えられている任意の範囲、値、又は特徴は、互換的な場合には、本発明の任意の他の構成要素に関して与えられている任意の範囲、値、又は特徴と互換的に用いて、本明細書全体にわたって与えられているそれぞれの構成要素に関して規定されている値を有する一態様を形成することができることが理解される。
本発明は以下の実施態様を含む。
(1)(A)組成物の重量を基準として少なくとも60重量%の量のポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤;
を含み;
少なくとも46℃のガラス転移温度(T
g)、及び190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有するモノリシック中間膜組成物。
(2)組成物は少なくとも50℃のガラス転移温度(T
g)を有する、(1)に記載の組成物。
(3)組成物は少なくとも55℃のガラス転移温度(T
g)を有する、(2)に記載の組成物。
(4)組成物は少なくとも60℃のガラス転移温度(T
g)を有する、(3)に記載の組成物。
(5)組成物は少なくとも65℃のガラス転移温度(T
g)を有する、(4)に記載の組成物。
(6)組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.9グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の組成物。
(7)組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも1.2グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(3)に記載の組成物。
(8)組成物は少なくとも80重量%のポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む、(3)に記載の組成物。
(9)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は150,000を超えない、(1)に記載の組成物。
(10)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は140,000を超えない、(7)に記載の組成物。
(11)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は130,000を超えない、(8)に記載の組成物。
(12)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は110,000を超えない、(1)に記載の組成物。
(13)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は45,000〜130,000の範囲である、(1)に記載の組成物。
(14)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部である、(1)に記載の組成物。
(15)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも8部である、(11)に記載の組成物。
(16)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は140,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも8部であり、組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の組成物。
(17)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は140,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり約8部〜20部の範囲である、(1)に記載の組成物。
(18)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は150,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜20部の範囲であり、組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリ(ビニルブチラール)単位を含む、(1)に記載の組成物。
(19)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は6重量%〜35重量%のヒドロキシル基含量を有する、(1)に記載の組成物。
(20)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は120センチポアズ以下の溶液粘度を有する、(1)に記載の組成物。
(21)ポリ(ビニルアセタール)は、ポリ(ビニルアセタール)の重量を基準として少なくとも60重量%で90重量%以下のビニルブチラール基含量を有する、(1)に記載の組成物。
(22)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)100部あたり少なくとも5部で30部以下である、(1)に記載の組成物。
(23)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)100部あたり20部以下であり、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の組成物。
(24)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)100部あたり18部以下であり、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも2グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(23)に記載の組成物。
(25)組成物はモノリシック中間膜シートを含む、(17)に記載の組成物。
(26)シートは少なくとも5ミルの厚さを有する、(25)に記載の組成物。
(27)シートは少なくとも400,000,000パスカルの40℃における弾性率E’を有する、(25)に記載の組成物。
(28)シートは少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、(25)に記載の組成物。
(29)シートは、
(A)ガラスの層と、ポリ(ビニルアセタール)樹脂ではないポリマーフィルム;又は
(B)ガラスの2つの層;
の間に積層されている、(25)に記載の組成物。
(30)シートは少なくとも5ミルの厚さを有する、(29)に記載の組成物。
(31)(A)160,000以下の重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤;
を含み;
少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T
g)を有するモノリシック中間膜組成物。
(32)組成物は少なくとも50℃のガラス転移温度(T
g)を有する、(31)に記載の組成物。
(33)組成物は少なくとも55℃のガラス転移温度(T
g)を有する、(31)に記載の組成物。
(34)組成物は少なくとも60℃のガラス転移温度(T
g)を有する、(31)に記載の組成物。
(35)組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(31)に記載の組成物。
(36)組成物は190℃において2.16kgの荷重で測定して少なくとも1グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(35)に記載の組成物。
(37)組成物は少なくとも70重量%のポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む、(35)に記載の組成物。
(38)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は150,000を超えない、(31)に記載の組成物。
(39)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は130,000を超えない、(38)に記載の組成物。
(40)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は110,000を超えない、(31)に記載の組成物。
(41)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜23部である、(31)に記載の組成物。
(42)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり8乃至20部未満である、(41)に記載の組成物。
(43)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は140,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり2部〜18部であり、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリビニルブチラール単位を含み、ポリ(ビニルアセタール)樹脂の量は組成物の重量を基準として少なくとも80重量%である、(31)に記載の組成物。
(44)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は150,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜18部の範囲であり、190℃において2.16kgの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリビニルブチラール単位を含む、(31)に記載の組成物。
(45)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は14重量%〜23重量%のヒドロキシル基含量を有する、(44)に記載の組成物。
(46)ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリビニルブチラール単位を含み、組成物は100センチポアズ以下の溶液粘度を有する、(31)に記載の組成物。
(47)ポリ(ビニルアセタール)は、ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量を基準として少なくとも60重量%で90重量%以下のビニルブチラール基含量を有する、(31)に記載の組成物。
(48)可塑剤の量はポリ(ビニルブチラール)樹脂100部あたり18部以下であり、組成物は190℃において2.16kgの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(31)に記載の組成物。
(49)組成物はモノリシック中間膜シートを含む、(31)に記載の組成物。
(50)シートは少なくとも5ミルの厚さを有する、(49)に記載の組成物。
(51)シートは、
(A)ガラスの層と、ポリ(ビニルアセタール)樹脂ではないポリマーフィルム;又は
(B)ガラスの2つの層;
の間に積層されている、(49)に記載の組成物。
(52)シートは少なくとも5ミルの厚さを有する、(51)に記載の組成物。
(53)(i)ダイ、及びバレルを有する押出機を含む押出システムを与え;
(ii)ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤をバレル中に供給し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含む溶融した熱可塑性組成物を押出機及びダイに通して押出されたシートを生成させ、ここで溶融した熱可塑性樹脂のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分であり;そして
(iii)シートを冷却して、少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T
g)を有するモノリシック中間膜シートを生成させる;
ことを含む、ポリ(ビニルアセタール)を含むモノリシック中間膜シートの製造方法。
(54)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は150,000を超えない、(53)に記載の方法。
(55)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は140,000を超えない、(54)に記載の方法。
(56)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は130,000を超えない、(55)に記載の方法。
(57)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は110,000を超えない、(56)に記載の方法。
(58)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は160,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜20部の範囲である、(53)に記載の方法。
(59)モノリシック中間膜シートのT
gは少なくとも55℃である、(58)に記載の方法。
(60)熱可塑性組成物のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分である、(53)に記載の方法。
(61)ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量を基準として少なくとも60重量%のビニルブチラール含量を有する、(53)に記載の方法。
(62)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の量は熱可塑性組成物の重量を基準として少なくとも70重量%である、(61)に記載の方法。
(63)熱可塑性組成物を少なくとも150℃で240℃以下の温度にする、(53)に記載の方法。
(64)可塑剤の量は5phr〜20phrの範囲であり、熱可塑性組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ダイの入口における熱可塑性樹脂の温度は240℃を超えない、(53)に記載の方法。
(65)シートの厚さは少なくとも5ミルである、(53)に記載の方法。
(66)シートの厚さは少なくとも5ミルである、(65)に記載の方法。
(67)シートは少なくとも400,000,000パスカルの40℃における弾性率E’を有する、(53)に記載の方法。
(68)シートは少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、(53)に記載の方法。
(69)熱可塑性組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも1グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(53)に記載の方法。
(70)熱可塑性組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも1.2グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(53)に記載の方法。
(71)(A)第1のガラス層;
(B)モノリシック中間膜シート;及び
(C)第2のガラス層;
を含み;
モノリシック中間膜シートはガラス層の間に配置されており、モノリシック中間膜シートは、160,000以下の重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及び5重量%〜23重量%の量の可塑剤を含み、シートは少なくとも50℃のガラス転移温度(T
g)を有するガラスパネル。
(72)シートは少なくとも600,000,000パスカルの40℃における弾性率E’を有する、(71)に記載のガラスパネル。
(73)シートは少なくとも40,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、(71)に記載のガラスパネル。
(74)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は140,000以下である、(71)に記載のガラスパネル。
(75)シートのガラス転移温度(T
g)は少なくとも52℃である、(71)に記載のガラスパネル。
(76)パネルは、100℃において1000時間測定して1mm以下のクリープ抵抗を示す、(71)に記載のガラスパネル。
(77)クリープは0.5mm以下である、(76)に記載のガラスパネル。
(78)クリープは0.2mm以下である、(77)に記載のガラスパネル。
本発明は以下の他の実施態様を含む。
(1)(A)組成物の重量を基準として少なくとも60重量%の量のポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤;
を含み;
少なくとも46℃のガラス転移温度(T
g)、及び190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有するモノリシック中間膜組成物。
(2)組成物は少なくとも50℃のガラス転移温度(T
g)を有する、(1)に記載の組成物。
(3)組成物は少なくとも60℃のガラス転移温度(T
g)を有する、(2)に記載の組成物。
(4)組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.9グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の組成物。
(5)組成物は少なくとも80重量%のポリ(ビニルアセタール)樹脂を含み、少なくとも55℃のガラス転移温度を有する、(1)に記載の組成物。
(6)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は150,000を超えない、(1)に記載の組成物。
(7)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は45,000〜130,000の範囲である、(1)に記載の組成物。
(8)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも8部であり、ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は130,000を超えず、組成物は少なくとも80重量%のポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む、(1)に記載の組成物。
(9)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は150,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜20部の範囲であり、組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリ(ビニルブチラール)単位を含む、(1)に記載の組成物。
(10)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は6重量%〜35重量%のヒドロキシル基含量を有する、(1)に記載の組成物。
(11)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は120センチポアズ以下の溶液粘度を有する、(1)に記載の組成物。
(12)ポリ(ビニルアセタール)は、ポリ(ビニルアセタール)の重量を基準として少なくとも60重量%で90重量%以下のビニルブチラール基含量を有する、(1)〜(11)のいずれかに記載の組成物。
(13)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)100部あたり20部以下であり、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の組成物。
(14)組成物はモノリシック中間膜シートを含む、(1)〜(13)のいずれかに記載の組成物。
(15)シートは少なくとも5ミルの厚さを有する、(14)に記載の組成物。
(16)シートは少なくとも400,000,000パスカルの40℃における弾性率E’を有する、(14)に記載の組成物。
(17)シートは少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、(14)に記載の組成物。
(18)シートは、
(A)ガラスの層と、ポリ(ビニルアセタール)樹脂ではないポリマーフィルム;又は
(B)ガラスの2つの層;
の間に積層されている、(14)に記載の組成物。
(19)(A)160,000以下の重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤;
を含み;
少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T
g)を有するモノリシック中間膜組成物。
(20)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は150,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜18部の範囲であり、組成物は190℃において2.16kgの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリビニルブチラール単位を含む、(19)に記載の組成物。
(21)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は14重量%〜23重量%のヒドロキシル基含量を有し、ポリ(ビニルアセタール)は、ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量を基準として少なくとも60重量%で90重量%以下のビニルブチラール基含量を有し、組成物は100センチポアズ以下の溶液粘度を有する、(20)に記載の組成物。
(22)(i)ダイ、及びバレルを有する押出機を含む押出システムを与え;
(ii)ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤をバレル中に供給し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含む溶融した熱可塑性組成物を押出機及びダイに通して押出されたシートを生成させ、ここで溶融した熱可塑性樹脂のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分であり;そして
(iii)シートを冷却して、少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T
g)を有するモノリシック中間膜シートを生成させる;
ことを含む、ポリ(ビニルアセタール)樹脂を含むモノリシック中間膜シートの製造方法。
(23)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は160,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜20部の範囲である、(22)に記載の方法。
(24)熱可塑性組成物のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分であり、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量を基準として少なくとも60重量%のビニルブチラール含量を有する、(22)に記載の方法。
(25)可塑剤の量は5phr〜20phrの範囲であり、熱可塑性組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ダイの入口における熱可塑性樹脂の温度は240℃を超えない、(22)に記載の方法。
(26)シートの厚さは少なくとも5ミルであり、シートは少なくとも400,000,000パスカルの40℃における弾性率E’又は少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、(22)に記載の方法。
(27)熱可塑性組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも1グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(22)に記載の方法。
(28)(A)第1のガラス層;
(B)モノリシック中間膜シート;及び
(C)第2のガラス層;
を含み;
モノリシック中間膜シートはガラス層の間に配置されており、モノリシック中間膜シートは、160,000以下の重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及び5重量%〜23重量%の量の可塑剤を含み、シートは少なくとも50℃のガラス転移温度(T
g)を有するガラスパネル。
(29)シートは少なくとも40,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、(28)に記載のガラスパネル。
(30)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は140,000以下である、(28)に記載のガラスパネル。
(31)シートのガラス転移温度(T
g)は少なくとも52℃である、(28)に記載のガラスパネル。
(32)パネルは、100℃において1000時間測定して1mm以下のクリープ抵抗を示す、(28)に記載のガラスパネル。
(33)クリープは0.5mm以下である、(32)に記載のガラスパネル。
(34)クリープは0.2mm以下である、(33)に記載のガラスパネル。
本発明は以下の他の実施態様を含む。
(1)(A)組成物の重量を基準として少なくとも60重量%の量のポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤;
を含み;
少なくとも46℃のガラス転移温度(Tg)、及び190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有するモノリシック中間膜組成物であって、
組成物はモノリシック中間膜シートを含み、シートは少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、組成物。
(2)組成物は少なくとも50℃のガラス転移温度(Tg)を有する、(1)に記載の組成物。
(3)組成物は少なくとも60℃のガラス転移温度(Tg)を有する、(2)に記載の組成物。
(4)組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.9グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の組成物。
(5)組成物は少なくとも80重量%のポリ(ビニルアセタール)樹脂を含み、少なくとも55℃のガラス転移温度を有する、(1)に記載の組成物。
(6)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(Mw)は150,000を超えない、(1)に記載の組成物。
(7)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(Mw)は45,000〜130,000の範囲である、(1)に記載の組成物。
(8)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも8部であり、ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(Mw)は130,000を超えず、組成物は少なくとも80重量%のポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む、(1)に記載の組成物。
(9)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(Mw)は150,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜20部の範囲であり、組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリ(ビニルブチラール)単位を含む、(1)に記載の組成物。
(10)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は6重量%〜35重量%のヒドロキシル基含量を有する、(1)に記載の組成物。
(11)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は120センチポアズ以下の溶液粘度を有する、(1)に記載の組成物。
(12)ポリ(ビニルアセタール)は、ポリ(ビニルアセタール)の重量を基準として少なくとも60重量%で90重量%以下のビニルブチラール基含量を有する、(1)〜(11)のいずれかに記載の組成物。
(13)可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)100部あたり20部以下であり、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の組成物。
(14)シートは少なくとも5ミルの厚さを有する、(1)に記載の組成物。
(15)シートは少なくとも400,000,000パスカルの40℃における弾性率E’を有する、(1)に記載の組成物。
(16)シートは、
(A)ガラスの層と、ポリ(ビニルアセタール)樹脂ではないポリマーフィルム;又は
(B)ガラスの2つの層;
の間に積層されている、(1)に記載の組成物。
(17)(A)160,000以下の重量平均分子量(Mw)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂;及び
(B)ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤;
を含み;
少なくとも46.0℃のガラス転移温度(Tg)を有するモノリシック中間膜組成物であって、
組成物はモノリシック中間膜シートを含み、シートは少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、組成物。
(18)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(Mw)は150,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜18部の範囲であり、組成物は190℃において2.16kgの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリビニルブチラール単位を含む、(17)に記載の組成物。
(19)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は14重量%〜23重量%のヒドロキシル基含量を有し、ポリ(ビニルアセタール)は、ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量を基準として少なくとも60重量%で90重量%以下のビニルブチラール基含量を有し、組成物は100センチポアズ以下の溶液粘度を有する、(18)に記載の組成物。
(20)(i)ダイ、及びバレルを有する押出機を含む押出システムを与え;
(ii)ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤をバレル中に供給し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含む溶融した熱可塑性組成物を押出機及びダイに通して押出されたシートを生成させ、ここで溶融した熱可塑性樹脂のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分であり;そして
(iii)シートを冷却して、少なくとも46.0℃のガラス転移温度(Tg)を有するモノリシック中間膜シートを生成させる;
ことを含む、ポリ(ビニルアセタール)樹脂を含むモノリシック中間膜シートの製造方法であって、
組成物は少なくとも50℃のガラス転移温度(Tg)を有する方法。
(21)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(Mw)は160,000を超えず、可塑剤の量はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり5部〜20部の範囲である、(20)に記載の方法。
(22)熱可塑性組成物のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分であり、ポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量を基準として少なくとも60重量%のビニルブチラール含量を有する、(20)に記載の方法。
(23)可塑剤の量は5phr〜20phrの範囲であり、熱可塑性組成物は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.7グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有し、ダイの入口における熱可塑性樹脂の温度は240℃を超えない、(20)に記載の方法。
(24)シートの厚さは少なくとも5ミルであり、シートは少なくとも400,000,000パスカルの40℃における弾性率E’又は少なくとも10,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、(20)に記載の方法。
(25)熱可塑性組成物は、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも1グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(20)に記載の方法。
(26)(A)第1のガラス層;
(B)モノリシック中間膜シート;及び
(C)第2のガラス層;
を含み;
モノリシック中間膜シートはガラス層の間に配置されており、モノリシック中間膜シートは、160,000以下の重量平均分子量(Mw)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及び5重量%〜23重量%の量の可塑剤を含み、シートは少なくとも60℃のガラス転移温度(Tg)を有するガラスパネル。
(27)シートは少なくとも40,000,000パスカルの50℃における弾性率E’を有する、(26)に記載のガラスパネル。
(28)ポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(Mw)は140,000以下である、(26)に記載のガラスパネル。
(29)パネルは、100℃において1000時間測定して1mm以下のクリープ抵抗を示す、(26)に記載のガラスパネル。
(30)クリープは0.5mm以下である、(29)に記載のガラスパネル。
(31)クリープは0.2mm以下である、(30)に記載のガラスパネル。