(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0004】
一般に、ゴルフクラブヘッドの溝およびゴルフクラブヘッドの溝を製造する方法が本明細書に開示される。本明細書に記載された製造の方法、装置、および/または製品に関連するゴルフ用具は、いかなる特定の時にも、ゴルフの規則に準拠するものでも準拠しないものでもよい。さらに、本明細書に提示された図は、例示のためのものであり、1つまたは複数の図は原寸に比例して示されていないことがある。本明細書に記載された製造の装置、方法、および製品は、この点において限定されるものではない。
【0005】
図1の例では、パター100が示されている。本明細書ではパター100の溝について述べるが、本明細書に記載された製造の装置、方法、および製品はその他のタイプのクラブヘッド(たとえば、ドライバー・タイプのクラブヘッド、フェアウェイウッド・タイプのクラブヘッド、ハイブリッド・タイプのクラブヘッド、アイアン・タイプのクラブヘッドなど)に適用可能であり得る。たとえば、アイアン・タイプのクラブヘッドの溝が、2009年8月5日に出願の米国特許出願公開第2010/0035702号に詳細に記載され、その開示の全体が参照によって明確に組み込まれる。したがって、本明細書においてパターに言及することがあればそれは、任意のタイプのゴルフ・クラブを含み得る。
【0006】
パター100はパターフェース110を有するパターヘッド102を含む。パターフェース110は、概して平面であってよい。パターフェース110は打球面112を含み、打球面112はパターフェース110と概して同じ平面上にあってもよいし、パターフェース110からわずかに外側に突出していてもよい。打球面112は、パターフェース110と同じ大きさであっても、(
図1に示されるように)それより小さくてもよい。打球面112は、一般にゴルフ・ボール(図示せず)を打撃するために使用されるパターフェース110上の領域とすることができる。しかし、個人は、打球面112の外側のパターフェース110の区域で球を打撃することもできる。
【0007】
打球面112は、パターフェース110の連続した、または一体の部分であってもよいし、パターフェース110に取り付けられたインサートとして形成されてもよい。そのようなインサートは、パターフェース110と同じ材料で、または異なる材料で構成することができ、次いでパターフェース110に取り付けられ得る。打球面112は、全体的に溝120として示される1つまたは複数の溝、および1つまたは複数のランド部分170を含むことができる。たとえば、打球面112は、全体的に122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、および144として示される12の溝を有して示される。溝120は、120などの単一の参照番号によって全体的に参照され得る。しかし、打球面112上の溝のうちの1つを特定して述べる場合に、その特定の溝に対する参照番号が使用され得る。
【0008】
2つの隣接する溝は、ランド部分170によって分離され得る。各溝120と隣接する溝120の間のランド部分170は、別の対の隣接し合う溝120の間のランド部分170と同じ幅を有するか、またはそれとは異なる幅を有することができる。ランド部分170は、打球面112の上面を画成することもできる。一般に、2つ以上の溝120を互いに平行とすることができる。たとえば、溝122および124は、互いに平行とすることができる。しかし、溝120は、任意に互いに対して配向されてよい。たとえば、任意の溝120が対角に、垂直に、および/または水平に配向されてもよい。
図2の例に示されるように、1つまたは複数の溝120は、実質的に直線であり、隣接する溝120に概して平行であり、パターフェース110のトゥ端部180とヒール端部190の間に延在することができる。
【0009】
下記に詳細に述べるように、溝120の深さ、長さ、幅、水平断面形状、および/または垂直断面形状は、直線的に、非直線的に、規則的なまたは非規則的な段階的な間隔で、弓状に、および/または1つもしくは複数の幾何学的な形状に従って、トゥ端部180からヒール端部190にかけて、および/またはパターヘッド102の上部レール182からソール192にかけて増加、減少、および/または変化し得る。本明細書に記載された製造の装置、方法、および製品は、この点において限定されるものではない。
【0010】
図2を参照すると、打球面112は溝122〜144を有して示される。打球面112は、パターフェース110と共に製造されるなどパターフェース110の一体の部分とすることができる。あるいは、打球面112は、パターフェース110に取り付けられたインサートであってもよい。各溝120は、トゥ端部180からヒール端部190にかけて延在して、対応する長さ193を画成することができる(溝144の長さ193のみが
図2に示される)。溝120の一部または全ての長さ193は、上部レール182からソール192にかけての方向で変わり、それによって各溝120は、打球面112の周縁部の形状とほぼ一致し得る。たとえば、溝の長さが上部レール182の付近から打球面112の中心184にかけて増加し、中心184からソール192の付近にかけて減少することができる。中心184は、打球面112の幾何学的な中心とすることができる。あるいは、中心184は、打球面112の慣性または重量に関係した中心を表わしてもよい。しかし、一般に、中心184は、典型的には打球面112の球を打撃する領域によって画成されてもよい。
図1に示すように、溝120の長さ193は同様とすることができる。
図2に示す例などのその他の例では、溝の長さ193は、上部レール182付近から中心184にかけて減少し、ソール192から中心184にかけて減少することができる。したがって、打球面112上に配置されたどの溝の長さも、開示の範囲内にある。
【0011】
図3に示す別の例では、打球面212が溝220を含むことができる(溝222〜244として具体的に示される)。打球面212は、パターフェース110の一体の部分であるか、またはパターフェース110に取り付けられた別個の部片とすることができる。したがって、打球面212を述べる場合、パター100およびパターヘッド102の部分は、上記に述べた同じ参照番号によって参照される。
【0012】
図4は、溝232の概略図を示し、
図5は
図3の断面線5−5での溝232の水平断面を示す。溝232は、垂直の境界線によって
図3および
図4に視覚的に画成される領域271〜275として全体的に示される、水平に広がる領域に分割されて示される。水平領域271〜275は、トゥ端部180の付近からヒール端部190の付近にかけておよび/または上部レール182の付近からソール192の付近にかけての溝232の水平断面プロファイルでの変化を画成することができる。溝の水平断面プロファイルは、溝のある区域の長さ、深さ、幅、断面形状、および/または構造材料などの溝の長さ293に沿った溝の任意の特性を指し示すことができる。
図3〜
図7の例では、溝220は、溝220の長さ293を画成する第1の垂直壁250および第2の垂直壁252を含む。各溝220は、溝220の深さを画成する底面254を有する。各溝の深さは、領域271〜275の溝220の断面プロファイルに従って第1の壁250から第2の壁252にかけて変わることができる。各溝220は、溝220の垂直の境界を画成する第1の水平壁256および第2の水平壁258も含む。第1の水平壁256と第2の水平壁258の間の距離は溝220の幅280を画成する。幅280は、
図38〜
図45の例に示されるように第1の垂直壁250から第2の垂直壁252にかけて変わることができ、溝は長さ590、第1の幅594、第2の幅595、および/または第3の幅596を有することができる。しかし、
図3〜
図7の例では、第1の水平壁256および第2の水平壁258は、概ね平行であり、概ね一定の幅280を画成する。
【0013】
図5を参照すると、領域271の底面254は、領域271と領域272の間の境界で第1の深さ282を画成するために下方に傾斜、または湾曲している。領域272の底面254は、領域272と領域273の間の境界で第1の深さ282から第2の深さ284にかけてより急勾配で下方に湾曲して移行する。底面254が領域273で平坦であれば、第2の深さ284は概して溝232の最大深さを画成することができる。しかし底面254が平坦でなければ、溝232の最大深さは領域273の別の部分で画成され得る。溝220のうちのいずれもが、垂直軸yを中心に対称とすることができる。したがって、y軸の各側の溝220の形状は、y軸のもう一方の側の溝232の形状の鏡像となることができる。しかし、溝220のいずれもが、非対称であってもよい。領域271および275は溝232の浅い部分を画成し、領域273は溝232のより深い中央部分を画成する。溝220の任意の最も深い部分は溝220の中心にあることができる。領域272および274は、底面254の深さ282から深さ284にかけての移行を容易にする。
【0014】
図3および
図5を参照すると、各溝220の全体的な断面プロファイルが上部レール182からソール190にかけて依然として概ね同様であり得る。しかし、各溝220の領域271〜275の長さ、幅、および/または深さを含む断面プロファイルは、上部レール182からソール192にかけて漸進的に変わってもよい。
図6および
図7では、溝238および244の水平断面がそれぞれ示される。たとえば、溝238の領域271〜275は、溝232の領域271〜275よりもそれぞれ長さが短くなっている。同様に、溝244の領域271〜275は、溝238の領域271〜275よりもそれぞれ長さが短くなっている。別の例では、溝238の領域271〜275は、溝232の領域271〜275よりもそれぞれ深さが小さくなり得る。同様に、溝244の領域271〜275は、溝238の領域271〜275よりもそれぞれ深さが小さくなり得る。
【0015】
上部レール182から打球面212のほぼ中心にかけて溝222〜232の領域271〜275の長さ、深さ、および/または幅が漸進的に増加すること、および打球面212のほぼ中心からソール192にかけて溝232〜244の領域271〜275の大きさが減少することにより、中央の打撃ゾーン260(
図3に示される)が形成され、それはアドレス位置で個人が見た場合にゴルフ・ボールの形状に似ていることができる。ゴルフ・ボールをおおよそ視覚的に表示することは、個人が打球面212をボールと整列させるのを助長することができる。溝220の最も深い部分を画成する領域273は、打球面212の中心で長さがより長く、上部レール182およびソール192に向かって長さが漸進的に減少してもよい。同様に、移行領域272および274は、打球面212の中央で最大の長さを有し、上部レール182およびソール192に向かって長さが漸進的に減少してもよい。領域271〜275の長さは打球面212上の溝220の位置に応じて変わることができるが、各溝220の同様の領域の深さは同様であるか、または異なり得る。たとえば、溝232の最大深さは、溝244の最大深さと同様であってもよい。あるいは、溝222〜244の深さは、溝220の打球面212に対する位置に基づいて変わることができる。あるいは、溝222〜244の深さは、上部レール182からソールにかけて任意に変わってもよい。上記の例は特定の数の水平領域を説明し得るが、本明細書に記載された製造の装置、方法、および製品はより多くの、またはより少ない水平領域を含んでいてもよい。
【0016】
図8に示す別の例では、打球面312が溝320を含む(溝322〜344として具体的に示される)。打球面312は、パターフェース110の一体の部分であるか、またはパターフェース110に取り付けられた別個の部片とすることができる。したがって、打球面312を述べる場合、パター100およびパターヘッド102の部分は、上記に述べた同じ参照番号によって参照される。
【0017】
図9は、溝332の概略図を示し、
図10は
図8の断面線10−10での溝332の水平断面を示す。溝332は、垂直の境界線によって
図8および
図9に視覚的に画成される、水平に広がる領域371〜375に分割されて示される。水平領域371〜375は、トゥ端部180の付近からヒール端部190の付近にかけて、および/または上部レール182の付近からソール192の付近にかけての溝332の水平断面プロファイルでの変化を画成することができる。溝の水平断面プロファイルは、溝のある区域の長さ、深さ、幅、断面形状、および/または構造材料などの溝の長さ393に沿った溝の任意の特性を指し示すことができる。
図8〜
図12の例では、溝320は、溝320の長さ393を画成する第1の垂直壁350および第2の垂直壁352を含む。各溝320は、溝320の深さを画成する底面354を有する。各溝の深さは、領域371〜375の溝320の断面プロファイルに従って第1の壁350から第2の壁352にかけて変わることができる。各溝320は、溝320の垂直の境界を画成する第1の水平壁356および第2の水平壁358も含む。第1の水平壁356と第2の水平壁358の間の距離は溝320の幅380を画成する。幅380は、
図38〜
図45の例に示されるように第1の垂直壁350から第2の垂直壁352にかけて変わることができる。しかし、
図8〜
図12の例では、第1の水平壁256および第2の水平壁258は、概ね平行であり、概ね一定の幅380を画成する。
【0018】
図10を参照すると、領域371の底面354は、領域371と領域372の間の境界で第1の深さ382を画成するために概して平坦および/またはわずかに傾斜し得る。領域372の底面354は、領域372と領域373の間の境界で第1の深さ382から第2の深さ384にかけて下方への段差によって移行する。領域372の底面354は、概して平坦および/またはわずかに傾斜し、それによって溝320が領域372で概して均一の深さ384を有し得る。領域372の底面354は、第2の深さ384から第3の深さ386にかけて下方への段差によって移行する。領域373の底面354は、概して平坦またはわずかに傾斜し、それによって溝320が領域373で概して均一の深さ386を有する。溝320のうちのいずれも、垂直軸yを中心に対称とすることができる。したがって、y軸の各側の溝320の形状は、y軸のもう一方の側の溝320の形状の鏡像となる。しかし、溝320のいずれもが、非対称であってもよい。深さ386は、溝320の最大深さを表す。
【0019】
図10〜
図12を参照すると、溝320の全体的な断面プロファイルが上部レール182からソール190にかけて依然として概ね同様であり得る。しかし、各溝320の領域371〜375の長さ、幅、および/または深さを含む断面プロファイルは、上部レール182からソール192にかけて漸進的に変わってもよい。
図11および
図12では、溝338および344の水平断面がそれぞれ示される。たとえば、溝338の領域371〜375は、溝332の領域371〜375よりもそれぞれ長さが短くなっている。同様に、溝344の領域371〜375は、溝338の領域371〜375よりもそれぞれ長さが短くなっている。別の例では、溝338の領域371〜375は、溝332の領域371〜375よりもそれぞれ深さが小さくなり得る。同様に、溝344の領域371〜275は、溝338の領域371〜375よりもそれぞれ深さが小さくなり得る。
【0020】
上部レール182から打球面312の中心にかけて溝322〜332の領域371〜375の長さ、深さ、および/または幅が漸進的に増加すること、および/または打球面312の中心からソール192にかけて溝332〜344の領域371〜375の大きさが減少することにより、中央の打撃ゾーン360(
図8に示される)が形成され、それはアドレス位置で個人が見た場合にゴルフ・ボールの形状に不連続に似ていることができる。ゴルフ・ボールをおおよそ視覚的に表示することは、個人が打球面312をボールと整列させるのを助長することができる。溝360の最も深い部分を画成する領域373は、打球面312の中心で長さがより長く、上部レール182およびソール192に向かって長さが漸進的に減少してもよい。同様に、移行領域372および374は、打球面312の中央で最大の長さを有し、上部レール182およびソール192に向かって長さが漸進的に減少してもよい。領域371〜375の長さは打球面312上の溝320の位置に応じて変わるが、各溝320の同様の領域の深さは同様であるか、または異なり得る。たとえば、溝344の最大深さは、溝332の最大深さと同様であってもよい。あるいは、溝322〜344の深さは、溝320の打球面312上の位置に基づいて変わってもよい。あるいは、溝322〜344の深さは、上部レール182からソールにかけて任意に変わってもよい。上記の例は特定の数の水平領域を説明し得るが、本明細書に記載された製造の装置、方法、および製品はより多くの、またはより少ない水平領域を含んでいてもよい。
【0021】
図13に示す別の例では、打球面412が溝420を含む(溝422〜444として具体的に示される)。打球面412は、パターフェース110の一体の部分であるか、またはパターフェース110に取り付けられた別個の部片とすることができる。したがって、打球面412を述べる場合、パター100およびパターヘッド102の部分は、上記に述べた同じ参照番号によって参照される。
【0022】
図14は、溝432の概略図を示し、
図15は
図13の断面線15−5での溝432の水平断面を示す。溝432は、溝432の境界線および溝432の中心の垂直線によって
図13および
図14に視覚的に画成される、水平に広がる領域471および472に分割されて示される。水平領域471および472は、トゥ端部180の付近からヒール端部190の付近にかけて、および/または上部レール182の付近からソール192の付近にかけての溝432の水平断面プロファイルでの変化を画成することができる。溝の水平断面プロファイルは、溝のある区域の長さ、深さ、幅、断面形状、および/または構造材料などの溝の長さ493に沿った溝の任意の特性を指し示すことができる。
図13〜
図17の例では、溝420は、溝420の長さ493を画成する第1の垂直壁450および第2の垂直壁452を含む。各溝420は、溝420の深さを画成する底面454を有する。各溝の深さは、領域471および472の溝420の断面プロファイルに従って第1の壁450から第2の壁452にかけて変わることができる。各溝420は、溝420の垂直の境界を画成する第1の水平壁456および第2の水平壁458も含む。第1の水平壁456と第2の水平壁458の間の距離は溝420の幅480を画成する。幅480は、
図38〜
図45の例に示されるように第1の垂直壁450から第2の垂直壁452にかけて変わることができる。しかし、
図13〜
図17の例では、第1の水平壁456および第2の水平壁458は、概ね平行であり、概ね一定の幅480を画成する。
【0023】
図15を参照すると、領域471の底面454が直線的なプロファイルを有し、下方に傾斜している。溝450は、中央の垂直軸yを中心に対称である。したがって、領域472の底面454は、同様の直線的なプロファイルを有し、領域471の底面454と同様に下方に傾斜する。したがって、溝420の深さは、第1の壁452および第2の壁454の深さ482から溝420の中央の深さ484にかけて次第に増加する。深さ484は、溝420の最も深い部分を表し、それは溝420の中心にあってもよい。
【0024】
図15〜
図17を参照すると、溝420の全体的な断面プロファイルが上部レール182からソール190にかけて依然として概ね同様であり得る。しかし、各溝420の領域471および472の長さ、および/または深さを含む断面プロファイルは、上部レール182からソール192にかけて漸進的に変わってもよい。たとえば、溝438の領域471および472は、溝332の領域471および472よりもそれぞれ長さが短くなっている。同様に、溝444の領域471および471は、溝438の領域471および472よりもそれぞれ長さが短くなっている。別の例では、溝438の領域471および472は、溝432の領域471および472よりもそれぞれ深さが小さくてもよい。同様に、溝444の領域471および472は、溝438の領域471および472よりもそれぞれ深さが小さくてもよい。
【0025】
上部レール182から打球面412の中心にかけて溝422〜432の領域471および472の長さ、深さ、および/または幅が漸進的に増加すること、および/または打球面412の中心からソール192にかけて溝432〜444の領域471および472の大きさが減少することにより、中央の打撃ゾーン460(
図13に示される)が形成される。領域471および472は、打球面412の中央で最大の長さを有し、上部レール182およびソール192に向かって長さが漸進的に減少してもよい。領域471および472の長さは打球面412上の溝420の位置に応じて変わるが、各溝420の同様の領域の深さは同様であるか、または異なり得る。たとえば、溝444の最大深さは、溝432の最大深さと同様であり得る。あるいは、溝422〜444の深さは、溝420の打球面412上の位置に基づいて変わってもよい。あるいは、溝422〜444の深さは、上部レール182からソールにかけて任意に変わってもよい。上記の例は特定の数の水平領域を説明し得るが、本明細書に記載された製造の装置、方法、および製品はより多くの、またはより少ない水平領域を含んでいてもよい。
【0026】
図18に示す別の例では、打球面512が溝520を含む(溝522〜544として具体的に示される)。打球面512は、パターフェース110の一体の部分であるか、またはパターフェース110に取り付けられた別個の部片とすることができる。したがって、打球面512を述べる場合、パター100およびパターヘッド102の部分は、上記に述べた同じ参照番号によって参照される。
【0027】
図19は、溝532の概略図を示し、
図20は
図18の断面線20−20での溝532の水平断面を示す。溝532は、溝532の境界線および溝532の中心の垂直線によって
図18および
図19に視覚的に画成される、水平に広がる領域571および572に分割されて示される。水平領域571および572は、トゥ端部180の付近からヒール端部190の付近にかけて、および/または上部レール182の付近からソール192の付近にかけての溝532の水平断面プロファイルでの変化を画成することができる。溝の水平断面プロファイルは、溝のある区域の長さ、深さ、幅、断面形状、および/または構造材料などの溝の長さ593に沿った溝の任意の特性を指し示すことができる。
図18〜
図22の例では、溝520は、溝520の長さ593を画成する第1の垂直壁550および第2の垂直壁552を含む。各溝520は、溝520の深さを画成する底面554を有する。各溝の深さは、領域571および572の溝520の断面プロファイルに従って第1の壁550から第2の壁552にかけて変わることができる。各溝520は、溝520の垂直の境界を画成する第1の水平壁556および第2の水平壁558も含む。第1の水平壁556と第2の水平壁558の間の距離は溝520の幅580を画成する。幅580は、
図38〜
図45の例に示されるように第1の垂直壁550から第2の垂直壁552にかけて変わることができる。しかし、
図18〜
図22の例では、第1の水平壁556および第2の水平壁558は、概ね平行であり、概ね一定の幅580を画成する。
【0028】
図20を参照すると、領域571の底面554が直線的なプロファイルを有し、下方に傾斜している。領域572の底面554も直線的なプロファイルを有し、下方に傾斜している。しかし、第2の壁552は第1の壁550よりも長いので、領域572の底面554は領域571の底面554よりも小さな傾斜を有する。したがって、この例の溝550は、垂直中心軸yを中心に非対称である。したがって、溝250は、第1の壁550によって画成された第1の深さ582、第2の壁552によって画成された第2の深さ584、および中心の深さ586を有し、領域571および572の下方に傾斜した底面554に従って、中心の深さ586には深さ582および584からそれぞれ次第に達する。中心の深さ586は、溝520の任意の最も深い部分の深さとすることができる。
【0029】
図20〜
図22を参照すると、溝520の全体的な断面プロファイルが上部レール182からソール190にかけて依然として概ね同様であり得る。しかし、各溝520の領域571および572の長さ、幅、および/または深さを含む断面プロファイルは、上部レール182からソール192にかけて漸進的に変わってもよい。
図21および
図22では、溝538および544の水平断面がそれぞれ示される。たとえば、溝538の領域571および572は、溝532の領域571および572よりもそれぞれ長さが短くなっている。同様に、溝544の領域571および572は、溝538の領域571および572よりもそれぞれ長さが短くなっている。別の例では、溝538の領域571および572は、溝532の領域571および572よりもそれぞれ深さが小さくてもよい。同様に、溝544の領域571および572は、溝538の領域571および572よりもそれぞれ深さが小さくてもよい。
【0030】
上部レール182から打球面512の中心にかけて溝522〜532の領域571および572の長さ、深さ、および/または幅が漸進的に増加すること、および/または打球面512の中心からソール192にかけて溝532〜544の領域571および572の大きさが減少することにより、中央の打撃ゾーン560(
図18に示される)が形成される。領域571および572は、打球面512の中央で最大の長さを有し、上部レール182およびソール192に向かって長さが漸進的に減少してもよい。領域571および572の長さは打球面512上の溝520の位置に応じて変わるが、各溝520の同様の領域の深さは同様であるか、または異なり得る。たとえば、溝544の最大深さは、溝532の最大深さと同様であり得る。あるいは、溝522〜544の深さは、打球面512上の溝520の位置に基づいて変わってもよい。あるいは、溝522〜544の深さは、上部レール182からソールにかけて任意に変わってもよい。上記の例は特定の数の水平領域を説明し得るが、本明細書に記載された製造の装置、方法、および製品はより多くの、またはより少ない水平領域を含んでいてもよい。
【0031】
上記に述べた溝220、320,420、および520は、パター100で使用するための溝の水平断面プロファイルの4つの例を示す。水平断面プロファイルのその他の例が
図29〜
図37に示され、各溝は、長さ590、第1の深さ591、第2の深さ592、および/または第3の深さ593を有することができる。溝は任意の数の水平領域によって定義することができ、任意の1つまたは複数の領域は同様の特徴または異なる特徴を有することができる。たとえば、y軸を中心に対称または非対称とすることができる溝は、トゥ端部180からヒール端部190にかけて同様の、または様々な深さを画成する直線的および非直線的な形状の複雑な組合せを伴う底面を有することができる。そのような溝は多数の水平領域によって示すことができ、そこで各領域は1つまたは複数の示された複雑な形状を画成する。したがって、上記に述べた水平領域の数、配置、大きさ、およびその他の特徴は、本開示による溝の断面プロファイルを決して限定するものではない。
【0032】
上記の例では、各対応する打球面上の溝は、同様の形状を有する。しかし、打球面上の溝は、異なる形状を有することができる。たとえば、打球面は溝220および320の組合せを含むことができる。別の例では、打球面は溝420および520の組合せを含むことができる。したがって、溝の断面プロファイルの任意の組合せを打球面上に使用して、パターに特定の打球特性を与えてもよい。
【0033】
溝の水平断面プロファイルは、次第に、かつ比例的に上部レール182から打球面の中心にかけて変わってもよく、打球面の中心からソール192にかけて漸進的に変わってもよい。示したように漸進的に変わることにより、上部レール182およびソール192の付近よりも打球面の中心で大きな打球ゾーンを画成することができる。さらに、溝の水平断面プロファイルが示したように漸進的に変化することによって、打球面の中心および打球面の中心の周りで上部レール182およびソール192の付近の溝よりも長く深い溝断面を有する溝が提供される。しかし、上記に述べた溝の漸進変化は、例示的なものであり、その他の漸進変化スキームを使用して、特定の打球特性を打球面の様々な部分に与えてもよい。
【0034】
図23を参照すると、別の例による打球面612が溝620を有して示される。
図24〜
図26は、
図23の断面線24−24から見た溝620の垂直断面形状を示す。
図24では、溝620の垂直断面形状は箱形、矩形、または方形である。
図25では、溝620の垂直断面形状はV字形である。
図26では、溝620の垂直断面形状はU字形である。
図24〜
図26の垂直断面溝形状は、本開示による任意の溝に適用可能である。たとえば、溝220の垂直断面形状は、
図24の溝620に従って矩形または方形とすることができる。別の例では、溝620の垂直断面形状は、
図25の溝620に従ってV字形とすることができる。さらに、溝の垂直断面形状は、トゥ端部180からヒール端部190にかけて変わることができる。たとえば、
図4および
図5を参照すると、溝220は、領域271および275で方形または矩形の垂直断面形状、領域271および274でU字形の垂直断面形状、および領域273でV字形の垂直断面形状を有することができる。さらに、溝の垂直断面形状も上部レール182からヒール端部190にかけて変わることができる。たとえば、上部レール182およびソール192の付近の溝は、方形の垂直断面形状を有することができ、クラブフェースの中心の溝はU字形の垂直断面形状を有することができる。
【0035】
上記の例のパターの打球面は、上部レール182からソール192にかけて溝を有して示される。しかし、打球面はより多くの、またはより少ない溝を有するか、あるいは溝を備えていない区域を有することができる。たとえば、打球面は打球面の中心区域にいくつかの溝を有し、上部レール182またはソール192の付近の区域には溝を備えていなくてもよい。
【0036】
溝は、打球面を横切って水平に延在することには限定されない。打球面は上記に述べたように深さが変わる垂直の溝、あるいは変化する水平および/または垂直の断面プロファイルを備える垂直の溝と水平の溝の組合せを有することができる。溝の向きは、マトリクス様の打球面がパターに設けられるようなものであってもよい。
【0037】
図27を参照すると、溝720を有する打球面712が3つの部分に水平に分割されてもよく、それはトゥ部分780、中央部分785、およびヒール部分790である。打球面712は、上記に述べた打球面212および312と同様とすることができる。したがって、溝720はそれぞれ上記に述べた溝220および320と同様の領域271〜275、および371〜375を有する。上記に述べた3つの部分は、打球面712を水平に分割し、上部レール182からソール192にかけて垂直に広がる。トゥ部分780は、トゥ端部180の付近にあり、ヒール部分790はヒール端部190の付近にあり、中央部分785はトゥ部分780とヒール部分790の間にある。様々な例によれば、トゥ部分780およびヒール部分790の溝720の深さは、中央部分785の溝720の深さよりも大きくなくてもよい。1つの例では、トゥ端部180の最も近くか、またはヒール端部190の最も近くにある溝720の最も浅い深さは、約0.003インチとすることができる。中央部分785またはその付近で、溝720の深さが、上記に述べたように約0.017インチの深さに増加することができる。可変の深さは、少なくとも0.020インチであるが0.022インチ未満である深さを有する部分を含むことができる。可変の幅は、少なくとも0.035インチであるが0.037インチ未満である幅を有する部分を含むことができる。
【0038】
図28を参照すると、打球面712は3つの部分に垂直に分割され、それは上部レール部分782、中間部分786、およびソール部分792である。これらの部分は、打球面712を垂直に分割し、トゥ端部180からヒール端部190にかけて水平に広がる。上部レール部分782は、上部レール182の付近にあり、ソール部分792はソール192の付近にあり、中間部分786は上部レール部分782とソール部分792の間にある。溝720の最深部分の長さは、上部レール部分782から中間部分786にかけて、および中間部分786からソール部分792にかけて変わることができる。たとえば、上記に述べた例に対して、溝の最深部分の長さは、上部レール部分782とソール部分792の間の中央に近接して配置された溝720を指し示すことができる。
図27および
図28に示されるように、溝710の長さは、中間部分786で最も大きくなり、上部レール部分782に向かって、またソール部分792に向かって次第に減少することができる。
【0039】
図29〜
図37は、本開示による異なる溝の水平断面プロファイルの例を示す。上記の例では、溝220、320,420、および520の幅は矩形のプロファイルを有して示される。しかし、本開示による溝は、
図38〜
図45の例によって示される異なる幅プロファイルを有することができる。したがって、本開示による溝は任意の水平断面プロファイル、垂直断面プロファイル、幅プロファイル、および/または深さプロファイルを有することができる。
【0040】
溝の長さ、深さ、幅、および/または断面形状での変化を含む溝の断面プロファイルは、球速、コントロール、および/またはスピンに影響を与える可能性がある。開示された可変の深さの溝は、パターフェースによって打撃された後の球速の一貫性を、プラスチックパターフェースインサートよりも約50%、また非溝加工アルミニウムパターフェースインサートよりも約40%向上させることができる。本開示による溝を有するパターによって球を打撃することにより、(1)球速がより低くなり、それによって球の転がり距離が減少する可能性があり、(2)ヒール・ショットおよびトゥ・ショットがセンター・ヒットと比べて球速が低下し、球の転がり距離も短くなる可能性があり、(3)ハンディキャップの比較的低い競技者、および比較的高い競技者がパターフェースの異なる位置で球を打撃することを可能にする(ハンディキャップのより高い競技者は打球面のより低いところで打撃する傾向にあり、ハンディキャップのより低い競技者は打球面のより高いところで打撃する傾向にある。また、ハンディキャップの比較的高い競技者はより広い打撃位置の範囲を有する可能性があり、それに対してハンディキャップの比較的低い競技者はより狭い打撃位置の範囲を有する可能性があり、および/または(4)溝が面の中央にあるパターフェースはセンター・ショットに対して球速/転がり距離が減少する可能性があり、それによってセンター・ショット/ヒール・ショット/トゥ・ショットに対する球速/転がり距離がより一貫性のあるものになる可能性がある。
【0041】
図46を参照すると、可変の断面プロファイルの溝を有するパターフェース810の別の例が示されている。パターフェース810は、14個の溝を有して示され、トゥ端部180の付近の溝822〜828、パターフェース810の中央にある溝830〜840、およびヒール端部190の付近にある溝842〜848に分類される。この例では、より目立つ溝がパターフェース810の中央に配置され、より目立たない溝が中央の周辺部にある。より目立つ溝はより目立たない溝と比べて深さおよび/または幅がより大きい溝を指し示すことができる。
図46に示されるように、溝832〜838は、パターフェース810上の残りの溝よりも目立っていてもよい。さらに、パターフェース810の部分は溝がないものであってもよい。これらの部分は参照番号850で参照される。
【0042】
図47を参照すると、可変の断面プロファイルの溝を有するパターフェース910の別の例が示されている。パターフェース910は、10個の溝922〜940を有して示される。各溝の長さは、上部レール182からソール190にかけて漸進的に増加する。各溝922〜940または溝の集合922〜940は異なる垂直断面形状を有していてもよい。たとえば、溝922〜930は箱形の垂直断面を有して示されるが、溝932〜940は、V字形垂直断面を有して示される。
【0043】
図48を参照すると、別の実施形態による溝922の水平断面が示されている。溝922の底面954が、溝の縁950および952から溝922の最大深さ951にかけて次第に後退して示される。本開示による任意の溝が溝922と同じ水平断面形状を有することができる。本開示による任意の溝が同じ深さ951を有することができる。しかし、深さ951は溝の長さが減少するにつれて比例して減少され得る。
【0044】
図49に示される別の例では、打球面1012が溝1220(溝1222〜1256として具体的に示される)を含むことができる。打球面1012は、パター100で使用するためのものとすることができる。したがって、パター100およびパターヘッド102の部分は上記に示されたものと同じ参照番号で参照される。溝は、本開示による任意の断面形状、長さ、および幅を有することができる。
【0045】
図49を参照すると、別の例による溝1220を有する打球面1012の側断面図が示されている。打球面1012は、溝1220に対して2つの部分に分割され得る。打球面1012は、上部レール部分1282、およびソール部分1286を含むことができる。上部レール部分1282およびソール部分1286は、打球面1012を垂直に分割し、トゥ端部180からヒール端部190にかけて水平に広がる。上部レール部分1282は、概して、中心線1284によって表される打球面1012の中央部分から上部レール182の付近にかけて延在し、溝1222を含むことができる。ソール部分1286は、概して、ソール192の付近から中央部分1284にかけて延在し、溝1224を含むことができる。ソール部分1286の溝1224は、1つまたは複数の位置で各溝1224に沿って上部レール部分1282の溝1222よりも大きな深さを有することができる。上部レール部分1282でより浅い溝1222を有することにより、パターにより打撃された後でゴルフ・ボールが前方に転がる速度が増加し、それによってより一貫して円滑な球の転がりが提供される。あるいは、溝1220の深さは、1つまたは複数の溝のステップで中央部分1284から上部レール182(図示せず)にかけて漸進的に減少することができる。別の例では、対の溝の深さは中央部分1284から上部レール182(図示せず)にかけて漸進的に減少することができる。したがって、ソール192から上部レール182にかけて溝の深さが減少することは、各溝、対の溝、または様々な集合の溝に対するものであってもよい。
【0046】
図50を参照すると、ソール部分1286の溝1224は、1つまたは複数の位置で各溝1224に沿って上部レール部分1282の溝1222よりも小さな深さを有することができる。あるいは、溝1220の深さは、1つまたは複数の溝のステップで中央部分1284および/またはソール192から上部レール182(図示せず)にかけて漸進的に増加することができる。別の例では、対の溝の深さは中央部分1284および/またはソール192から上部レール182(図示せず)にかけて漸進的に増加することができる。したがって、中央部分1284および/またはソール192から上部レール182にかけて溝の深さが増加することは、各溝、対の溝、または様々な集合の溝に対するものであってもよい。
【0047】
図51および
図52は、本開示によるその他の例を示す。
図51を参照すると、パターヘッド1300が、複数の水平の溝1320および垂直の溝1322を有する打球面1312を含む。各溝1320および1322は、トゥ端部1380からヒール端部1390の付近にかけて、および/または上部レール1382からソール1392にかけての可変の断面プロファイル、深さプロファイル、幅プロファイル、長さプロファイル、および/またはその他の溝の特徴など、別の溝と比べて異なる構成を有することができる。たとえば、水平の溝1320の深さは、1つまたは複数の溝のステップで上部レール1382からソール1386にかけて漸進的に増加することができる。本明細書に記載された製造の装置、方法、および製品は、この点において限定されるものではない。
【0048】
図52を参照すると、パターヘッド1400は、複数の第1の対角の溝1420および第2の対角の溝1422を有する打球面1412を含む。第1の対角の溝1420は、概して互いに平行とすることができる。第2の対角の溝1422は、概して互いに平行とすることができる。第1の対角の溝1420および第2の対角の溝1422は、
図52に示されるように互いに横断することができる。たとえば、第1の対角の溝1420は、第2の対角の溝1422と30°、45°、60°、または90°で交差することができる。各溝1420および1422は、トゥ端部1480からヒール端部1490の付近にかけて、および/または上部レール1482からソール1492にかけての可変の断面プロファイル、深さプロファイル、幅プロファイル、長さプロファイル、および/またはその他の溝の特徴など、別の溝と比べて異なる構成を有することができる。たとえば、第1の対角の溝1420の深さは、1つまたは複数の溝のステップで上部レール1482からソール1486にかけて漸進的に増加することができる。本明細書に記載された製造の装置、方法、および製品は、この点において限定されるものではない。
【0049】
図52を参照すると、1つの例によるゴルフクラブヘッドを製造する方法2000が示されている。方法2000は、トゥ端部、ヒール端部、上部レール、およびソールによって画成されるゴルフクラブフェース(ブロック2002)を形成することを含む。ゴルフクラブフェースはゴルフクラブヘッドと共に形成されてもよく、それによってゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブフェースが一体の連続した部分になる。あるいは、ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブフェースは別個に形成されてもよい。次いで、ゴルフクラブフェースは、接着剤、テープ、溶接、はんだ付け、留め具、および/またはその他の適切な方法およびデバイスを使用することによってゴルフクラブフェースに取り付けられ得る。ゴルフクラブヘッドおよび/またはゴルフクラブフェースは任意の材料から製造され得る。たとえば、ゴルフクラブヘッドおよび/またはゴルフクラブフェースは、チタン、チタン合金、その他のチタンベースの材料、鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、その他の金属、金属合金、プラスチック、木、複合材料、またはその他の適切なタイプの材料から作製され得る。ゴルフクラブヘッドおよび/またはゴルフクラブフェースは、スタンピング(すなわち機械プレスまたはスタンピングプレス、板抜き、エンボス加工、曲げ加工、フランジング、またはコイニング、鋳造、を使用した打抜き)、射出成形、鍛造、機械加工、またはそれらの組合せ、金属、プラスチック、および/または複合部品を製造するために使用されるその他の工程、ならびに/あるいはその他の適切な工程などの様々な工程を使用して形成され得る。1つの例では、パターヘッドを製造する場合、パターフェースおよび/または打球面の材料は、パターフェースにある打球および転がりの特徴を与えるように決定され得る。別の例では、打球面212がパターフェース110とは別個になり、パターフェース110上の対応して形成された窪みに挿入され、取り付けられる場合、打球面212はパターフェース110よりも軽い材料から構成され、パターの全体的な重量を概して低減することができる。
【0050】
方法2000によれば、溝は上部レールとソールの間でクラブフェースおよび/またはクラブヘッドに形成され、それによって各溝がトゥ端部とヒール端部の間に延在し、溝の深さは上部レールとソールの間に延在する方向、およびヒール端部とトゥ端部の間に延在する方向において変わる(ブロック2004)。溝は、鋳造、鍛造、機械加工、スピン・フライス加工(spin milled)、および/またはその他の適切な工程などの様々な工程を使用して形成され得る。溝の垂直断面形状は、溝が製造される方法に応じたものであってよい。たとえば、溝を機械加工する場合の切削ビットのタイプは、溝の垂直断面形状を決定することができる。溝の垂直断面形状は上記に述べた例のように対称とすることができ、または非対称とすることができる(図示せず)。1つの例では、溝の幅は、0.032インチとすることができ、それは切削ビットの幅とすることができる。したがって、溝を機械加工する場合、切削ビットの形状および寸法は溝の形状および寸法を決定することができる。
【0051】
溝は、打球面をスピン・フライス加工し、または溝を打球面にスタンピングまたは鍛造することによって製造され得る。溝は、パターヘッドに製造され、上記に述べたような打球面をパターヘッドに直接的に形成してもよい。溝は、溝をパターヘッドにプレス成形することによって製造されてもよい。たとえば、プレスによってパターヘッド上の材料を変形および/または移動させて溝を形成することができる。溝は、フライス工具の回転軸がパターフェースに垂直であるフライス加工工程によって製造されてもよい。フライス工具の回転軸は、パターフェースに垂直以外の角度で配向されてもよい。溝は、円滑に切り通された1つの材料を重ね合わせてベースのまたは堅固な材料に貫通溝を形成することによって製造されてもよい。溝は、パターフェース材料をレーザおよび/または熱エッチング、または浸食することによって製造されてもよい。溝は、フォトマスクを使用してパターフェース材料を化学的に浸食することによって製造されてもよい。溝は、ワックスまたは石油化学物質などの化学マスクを使用してパターフェース材料を電気/化学浸食することによって製造されてもよい。溝は、砂などの研磨材料の担持媒体として空気または水を使用して面材料を研磨することによって製造されてもよい。上記に論じた方法の任意の1つまたは組合せがパターヘッド上に溝の1つまたは複数を製造するために使用され得る。さらに、任意の材料に窪みを形成するために使用されるその他の方法を使用して溝を製造することができる。
【0052】
ゴルフの規則は時折変わる可能性がある(たとえば、ゴルフ基準機構および/または運営団体によって新しい規定が採用される可能性があり、以前の規則が除外または修正される可能性がある)ので、本明細書に記載された製造の方法、装置、および/または製品に関連するゴルフ用具は、いかなる特定の時にも、ゴルフの規則に準拠するものでも準拠しないものでもよい。したがって、本明細書に記載された製造の方法、装置、および/または製品に関連するゴルフ用具は、適合または非適合のゴルフ用具として広告され、販売に供され、および/または売却され得る。本明細書に記載された製造の方法、装置、および/または製品は、この点において限定されるものではない。
【0053】
特定の作業の順について上記で述べたが、これらの作業はその他の時系列で行われてもよい。たとえば、上記に述べた2つ以上の作業は順次に、並行して、または同時に行われてもよい。あるいは、2つ以上の作業が逆の順で行われてもよい。さらに、上記に述べた1つまたは複数の作業は全く行われなくてもよい。本明細書に記載された製造の装置、方法、および製品は、この点において限定されるものではない。
【0054】
本発明について様々な態様と関連して述べたが、本発明はさらなる修正が可能であることが理解されるであろう。本出願では、概して、本発明の原理に従い、かつ本発明が関係する当分野で知られている慣例的な行いの範囲内で生じるような本開示からの逸脱を含む、本発明の任意の変更、使用または適合を包含することが意図されている。