特許第6833024号(P6833024)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6833024密封性能検査方法、装置、および記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6833024
(24)【登録日】2021年2月4日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】密封性能検査方法、装置、および記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G01M 3/26 20060101AFI20210215BHJP
【FI】
   G01M3/26 M
【請求項の数】15
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-519716(P2019-519716)
(86)(22)【出願日】2016年10月12日
(65)【公表番号】特表2019-536996(P2019-536996A)
(43)【公表日】2019年12月19日
(86)【国際出願番号】CN2016101897
(87)【国際公開番号】WO2018068226
(87)【国際公開日】20180419
【審査請求日】2019年5月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】▲蒋▼ ▲進▼
【審査官】 山口 剛
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−121965(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第103884479(CN,A)
【文献】 特開2014−119456(JP,A)
【文献】 特開2011−080861(JP,A)
【文献】 特開平07−151637(JP,A)
【文献】 特開平11−037890(JP,A)
【文献】 特開2012−163539(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 3/00 − 3/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置が密封されていないとき、前記装置に圧力を加え、前記圧力を維持するステップと、
前記装置を密封するステップと、
前記装置が密封された後、前記装置に加えられた前記圧力を解放するステップと、
前記装置が密封され、前記装置に加えられた前記圧力が解放された後、前記装置内部の第1の気圧値を取得するステップと、
気圧差を計算するステップであって、前記気圧差は、前記装置外部の気圧値と前記第1の気圧値との間の差である、ステップと、
前記気圧差に基づいて前記装置の密封性能を判定するステップと
を含む、密封性能検査方法。
【請求項2】
前記気圧値が、前記装置の密封された空洞内に配置された気圧計を使用して取得される、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記気圧差に基づいて前記装置の密封性能を判定する前記ステップが、
前記気圧差が事前設定された第1のしきい値以上であるという判定に基づいて、前記装置の前記密封性能が十分であると判定するステップと、
前記気圧差が事前設定された第1のしきい値より小さいという判定に基づいて、前記装置の前記密封性能が不十分であると判定するステップと
を含む、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
前記第1の気圧値、前記装置外部の前記気圧値、前記気圧差、または前記装置の前記密封性能の判定を前記装置の表示インターフェースに表示するステップ
をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
装置が密封され、前記装置の表面に物体を置くことによって前記装置に圧力が加えられたとき、前記装置内部の第1の気圧値を取得するステップと、
気圧差を計算するステップであって、前記気圧差が、前記第1の気圧値とヘッドホンジャックの内部に設置された気圧計を使用して取得される前記装置外部の気圧値との間の差である、ステップと、
前記気圧差に基づいて前記装置の密封性能を判定するステップと
を含む、密封性能検査方法。
【請求項6】
前記第1の気圧値が、前記装置の密封された空洞内に配置された気圧計を使用して取得される、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記気圧差に基づいて前記装置の密封性能を判定する前記ステップが、
前記気圧差が事前設定された第1のしきい値以上であるという判定に基づいて、前記装置の前記密封性能が十分であると判定するステップと、
前記気圧差が事前設定された第1のしきい値より小さいという判定に基づいて、前記装置の前記密封性能が不十分であると判定するステップと
を含む、
請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法が、
前記第1の気圧値、前記装置外部の前記気圧値、前記気圧差、または前記装置の前記密封性能の判定を前記装置の表示インターフェースに表示するステップ
の少なくとも1つをさらに含む、請求項5から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
装置であって、前記装置が、
装置が密封され、前記装置の表面に物体を置くことによって前記装置に圧力が加えられたとき、前記装置内部の第1の気圧値を取得するように構成された第1の処理ユニットと、
気圧差を計算するように構成された第1の計算ユニットであって、前記気圧差が、前記第1の気圧値とヘッドホンジャックの内部に設置された気圧計を使用して取得される前記装置外部の気圧値との間の差である、第1の計算ユニットと、
前記気圧差に基づいて前記装置の密封性能を判定するように構成された第1の判定ユニットと
を備える、装置。
【請求項10】
前記装置の密封された空洞内に配置され、前記第1の気圧値を取得するように構成された気圧計
をさらに備える、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第1の判定ユニットが、具体的に、
前記気圧差が事前設定された第1のしきい値以上であるという判定に基づいて、前記装置の前記密封性能が十分であると判定し、または
前記気圧差が事前設定された第1のしきい値より小さいという判定に基づいて、前記装置の前記密封性能が不十分であると判定するように構成される、
請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記第1の気圧値、前記装置外部の前記気圧値、前記気圧差、または前記装置の前記密封性能の判定の少なくとも1つを表示するように構成された表示ユニット
をさらに備える、請求項9から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
装置を密封するために使用される構成部品、気圧計、プロセッサ、メモリ、およびバスを備える前記装置であって、
前記気圧計、前記プロセッサ、および前記メモリが、前記バスを使用して互いに結合接続しており、
前記メモリがコンピュータ実行可能プログラムコードを記憶するように構成され、前記実行可能プログラムコードが命令を備え、前記プロセッサが前記命令を実行すると、前記命令により、前記装置が請求項1から4のいずれか一項に記載の密封性能検査方法を実行することが可能になる、
装置。
【請求項14】
装置を密封するために使用される構成部品、気圧計、プロセッサ、メモリ、およびバスを備える前記装置であって、
前記気圧計、前記プロセッサ、および前記メモリが、前記バスを使用して互いに結合接続しており、
前記メモリがコンピュータ実行可能プログラムコードを記憶するように構成され、前記実行可能プログラムコードが命令を備え、前記プロセッサが前記命令を実行すると、前記命令により、前記装置が請求項5から8のいずれか一項に記載の密封性能検査方法を実行することが可能になる、
装置。
【請求項15】
記憶媒体であって、前記記憶媒体が不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であり、前記不揮発性コンピュータ可読記憶媒体が少なくとも1つのプログラムを記憶し、各プログラムが命令を備え、前記命令がプロセッサを有する装置によって実行されると、前記装置が、請求項1から4のいずれか一項に記載の密封性能検査方法、または請求項5から8のいずれか一項に記載の密封性能検査方法を実行することが可能になる、記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密封性能検査技術の分野に関し、詳細には、密封性能検査方法、装置、および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、より多くの装置(たとえば、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、タブレットコンピュータなどの電子デバイス)が防水機能を備えている。装置が故障したとき、通常、装置の防水機能が故障しているかどうかを検査する必要がある。
【0003】
防水機能が故障すると、装置内部の密閉された空洞から空気が漏れる。したがって、装置の防水機能が故障しているかどうかを検査するために、通常、漏れ検出器などの特殊なデバイスを使用して装置の密封性能が検査される。装置の密封性能を検査するための既存の方法は、高コスト、高検査誤り率、および高電力消費などの問題を抱えている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態は、比較的低コストで装置の密封性能を正確かつ効率的に検査するために、密封性能検査方法、装置、および記憶媒体を提供する。
【0005】
本発明の実施形態の第1の態様は、
装置を密封するために使用される構成部品が装置内に設置された後、第1の気圧値を取得するステップであって、第1の気圧値が、装置に圧力が加えられたときの装置内部の気圧値である、ステップと、第1の気圧差を計算するステップであって、第1の気圧差が、第1の気圧値と装置外部の気圧値との間の差である、ステップと、第1の気圧差に基づいて装置の密封性能を判定するステップと
を含む、密封性能検査方法を提供する。
【0006】
本発明のこの実施形態では、装置の密封性能は、装置外部の気圧値と装置内部の気圧値との間の気圧差に基づいて判定される。気密性検査用の外部デバイスが導入されていないので、コストが削減される。加えて、外部検査デバイスの接続用パイプラインを使用する必要がないので、外部接続用パイプラインが検査エラーなどの問題をもたらすことが回避され、検査精度が改善される。検査手順が簡単なので、装置の密封性能を比較的迅速に判定することができ、検査効率が向上する。
【0007】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、装置を密封するために使用される構成部品はカードトレイであってもよい。
【0008】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、装置の表面に事前設定された重量を有する平衡錘などの物体を置くことにより、装置に圧力が加えられてもよい。確かに、代替として、装置を直接押し付けることにより、または別の物体を置くことにより、装置に圧力が加えられてもよい。特定の重量を有する平衡錘などの物体を置くことによって圧力が加えられる場合、操作がより便利になり、標準操作が容易になり、検査効率が向上することに留意されたい。
【0009】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、第1の気圧値は、装置の密封された空洞内に配置された気圧計を使用して取得されてもよい。
【0010】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、第1の気圧差に基づいて装置の密封性能を判定するステップは、第1の気圧差が事前設定された第1のしきい値以上であるかどうかを判定するステップであって、第1の気圧差が第1の気圧値と装置外部の気圧値との間の差である、ステップと、第1の気圧差が事前設定された第1のしきい値以上であるとき、装置の密封性能が望ましいと判定するか、または第1の気圧差が事前設定された第1のしきい値より小さいとき、装置の密封性能が不十分であると判定するステップとを含む。
【0011】
装置外部の気圧値は、1つの標準気圧に等しいと見なされてもよいことに留意されたい。精度を改善するために、装置外部の気圧値は、代替として、外部空気と通じている気圧計を使用して取得されてもよく、たとえば、装置のヘッドホンジャック内に配置された気圧計を使用して取得されてもよい。具体的には、ヘッドホンジャック内に配置された気圧計は、装置のメインボードに電気的に接続されてもよい。装置外部の気圧値は、代替として、装置を密封するために使用される構成部品が開封されるときに、装置の密封された空洞内部に配置された気圧計を使用して取得されてもよいことに留意されたい。
【0012】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、対話性および検査精度を改善するために、第1の気圧値、装置外部の気圧値、第1の気圧差、および/または装置の密封性能の検査結果は、装置の表示インターフェースに表示されてもよい。すなわち、第1の気圧値、装置外部の気圧値、第1の気圧差、および検査結果のうちの1つまたは複数が、装置の表示インターフェースに表示されてもよい。装置の密封性能の検査結果が表示されるとき、検査結果は、テキスト、音声、および異なる色のアイコンなどの1つまたは複数の形式で表示されてもよい。
【0013】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、装置外部の気圧値は、装置の密封された空洞外部の気圧計を使用して取得されてもよく、装置内部の気圧値、すなわち第1の気圧値は、装置の密封された空洞内部の気圧計を使用して取得されてもよい。装置外部の気圧値および第1の気圧値は、装置の表示インターフェースにリアルタイムで表示される。装置を密封するために使用された構成部品が取り外された後、表示インターフェースに表示された装置内部の第1の気圧値が装置外部の気圧値に等しいときのみ、構成部品は再び装置内に設置される。装置の密封性能が望ましい場合、装置を密封するために使用される構成部品が装置内に設置され、装置に圧力が加えられた後、第1の気圧値が増大する、すなわち、段階的変化プロセスが存在する。変化がないとき、第1の気圧値として対応する値が使用される。このようにして、検査精度が改善される。
【0014】
本発明の実施形態の第2の態様は、
装置を密封するために使用された構成部品が装置から取り外された後、装置に圧力を加え、圧力を維持し、装置を密封するために使用される構成部品が装置内に設置され、装置に加えられた圧力が解放されたとき、装置内部の第2の気圧値を取得するステップと、第2の気圧差を計算するステップであって、第2の気圧差が装置外部の気圧値と第2の気圧値との間の差である、ステップと、第2の気圧差に基づいて装置の密封性能を判定するステップと
を含む、密封性能検査方法を提供する。
【0015】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、第2の気圧値は、装置の密封された空洞内に配置された気圧計を使用して取得される。
【0016】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、第2の気圧差に基づいて装置の密封性能を判定するステップは、第2の気圧差が事前設定された第2のしきい値以上であるかどうかを判定するステップであって、第2の気圧差が装置外部の気圧値と第2の気圧値との間の差である、ステップと、第2の気圧差が事前設定された第2のしきい値以上であるとき、装置の密封性能が望ましいと判定するか、または第2の気圧差が事前設定された第2のしきい値より小さいとき、装置の密封性能が不十分であると判定するステップとを含む。
【0017】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、検査の直感性を向上させるために、第2の気圧値、装置外部の気圧値、第2の気圧差、および/または装置の密封性能の検査結果は、装置の表示インターフェースに表示されてもよい。すなわち、第2の気圧値、装置外部の気圧値、第2の気圧差、および検査結果のうちの1つまたは複数が、装置の表示インターフェースに表示されてもよい。装置の密封性能の検査結果が表示されるとき、検査結果は、テキスト、音声、および異なる色のアイコンなどの1つまたは複数の形式で表示されてもよい。
【0018】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、検査精度を改善するために、装置の表面に事前設定された重量を有する物体を置く方法を使用して装置に圧力が加えられてもよく、事前設定された重量を有する物体は平衡錘などの一般的な物体であってもよい。装置を密封するために使用される構成部品は、カードトレイなどの構成部品であってもよい。カードトレイが装置から取り外されると、装置外部の気圧値および装置内部の第2の気圧値が、装置の表示インターフェースにリアルタイムで表示されてもよい。表示インターフェースに表示された装置内部の第2の気圧値が装置外部の気圧値に等しいときのみ、装置に対する密封動作を実行するためにカードトレイが装置内に設置される。装置の密封性能が望ましい場合、カードトレイが装置内に設置され、装置に加えられた圧力が解放された後、第2の気圧値が減少する、すなわち、段階的変化プロセスが存在する。変化がないとき、第2の気圧値として対応する値が使用される。このようにして、検査精度が改善される。
【0019】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、検査精度を改善するために、プリセット領域に圧力が加えられていることを示すために、装置の表示インターフェースにプリセット領域が表示されてもよい。たとえば、事前設定された重量を有する物体がプリセット領域内に置かれてもよい。たとえば、事前設定された重量を有する物体が円内に置かれていることを示すために、装置の表示インターフェースに円が表示されてもよい。
【0020】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、コストを削減するために、装置外部の気圧値は、装置の密封された空洞内に配置された気圧計を使用して取得されてもよい。すなわち、装置を密封するために使用された構成部品が装置から取り外された後、装置の密封された空洞内の気圧計によって取得された気圧値が装置外部の気圧値として使用される。
【0021】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、コストを削減し柔軟性を向上させるために、装置外部の気圧値は、気圧値を測定するように構成された外部デバイスから取得されてもよい。
【0022】
場合によっては、検査精度を改善するために、異なるモデルの装置が異なる第2の気圧差に対応してもよい。
【0023】
本発明の実施形態の第3の態様は装置を提供する。装置は、第1の処理ユニットと、第1の計算ユニットと、第1の判定ユニットとを含む。
【0024】
第1の処理ユニットは、装置を密封するために使用される構成部品が装置内に設置された後に、第1の気圧値を取得するように構成され、第1の気圧値は、装置に圧力が加えられたときの装置内部の気圧値である。第1の計算ユニットは、第1の気圧差を計算するように構成され、第1の気圧差は、第1の気圧値と装置外部の気圧値との間の差である。第1の判定ユニットは、第1の気圧差に基づいて装置の密封性能を判定するように構成される。
【0025】
装置内部の気圧値は、装置の密封された空洞内に配置された気圧計を使用して取得されてもよい。
【0026】
第1の判定ユニットは、具体的に、第1の気圧差が事前設定された第1のしきい値以上であるかどうかを判定することであって、第1の気圧差が第1の気圧値と装置外部の気圧値との間の差である、判定することと、第1の気圧差が事前設定された第1のしきい値以上であるとき、装置の密封性能が望ましいと判定するか、または第1の気圧差が事前設定された第1のしきい値より小さいとき、装置の密封性能が不十分であると判定することとを行うように構成されてもよい。
【0027】
装置は表示ユニットをさらに含む。表示ユニットは、第1の気圧値、装置外部の気圧値、第1の気圧差、および/または装置の密封性能の検査結果を表示するように構成される。すなわち、第1の気圧値、装置外部の気圧値、第1の気圧差、および検査結果のうちの1つまたは複数が、装置の表示インターフェースに表示されてもよい。検査結果が表示されるとき、検査結果は、テキスト、音声、および異なる色のアイコンなどの1つまたは複数の形式で表示されてもよい。
【0028】
本発明の実施形態の第4の態様は装置を提供する。装置は、装置を密封するために使用される構成部品、気圧計、プロセッサ、メモリ、およびバスを含む。気圧計、プロセッサ、およびメモリは、バスを使用して互いに結合接続している。メモリは、コンピュータ実行可能プログラムコードを記憶するように構成され、実行可能プログラムコードは命令を含む。プロセッサが命令を実行すると、命令により、装置が第1の態様および第1の態様の可能な実装形態による密封性能検査方法を実行することが可能になる。装置の問題を解決する実装形態および有益な効果については、第1の態様および第1の態様の密封性能検査方法の可能な実装形態、ならびにそれらの有益な効果を参照されたい。したがって、装置の実装形態については、第1の態様および第1の態様の密封性能検査方法の可能な実装形態を参照されたい。説明は再び繰り返されない。
【0029】
本発明の実施形態の第5の態様は装置を提供する。装置は、第2の処理ユニットと、第2の計算ユニットと、第2の判定ユニットとを含む。第2の処理ユニットは、装置を密封するために使用された構成部品が装置から取り外された後、装置に圧力を加え、圧力を維持し、装置を密封するために使用される構成部品が装置内に設置され、装置に加えられた圧力が解放されたとき、装置内部の第2の気圧値を取得するように構成される。第2の計算ユニットは、第2の気圧差を計算するように構成され、第2の気圧差は、装置外部の気圧値と第2の気圧値との間の差である。第2の判定ユニットは、第2の気圧差に基づいて装置の密封性能を判定するように構成される。装置内部の気圧値は、装置の密封された空洞内に配置された気圧計を使用して取得されてもよい。
【0030】
第2の判定ユニットは、具体的に、第2の気圧差が事前設定された第2のしきい値以上であるかどうかを判定し、第2の気圧差が事前設定された第2のしきい値以上であるとき、装置の密封性能が望ましいと判定するか、または第2の気圧差が事前設定された第2のしきい値より小さいとき、装置の密封性能が不十分であると判定するように構成されてもよい。
【0031】
装置は表示ユニットをさらに含む。表示ユニットは、第2の気圧値、装置外部の気圧値、第2の気圧差、および/または装置の密封性能の検査結果を表示するように構成される。
【0032】
本発明の実施形態の第6の態様は装置を提供する。装置は、装置を密封するために使用される構成部品、気圧計、プロセッサ、メモリ、およびバスを含む。気圧計、プロセッサ、およびメモリは、バスを使用して互いに結合接続している。メモリは、コンピュータ実行可能プログラムコードを記憶するように構成され、実行可能プログラムコードは命令を含む。プロセッサが命令を実行すると、命令により、装置が第2の態様および第2の態様の可能な実装形態による密封性能検査方法を実行することが可能になる。装置の問題を解決する実装形態および有益な効果については、第2の態様および第2の態様の密封性能検査方法の可能な実装形態、ならびにそれらの有益な効果を参照されたい。したがって、装置の実装形態については、第2の態様および第2の態様の密封性能検査方法の可能な実装形態を参照されたい。説明は再び繰り返されない。
【0033】
本発明の実施形態では、装置の密封性能は、装置外部の気圧値と装置内部の気圧値との間の気圧差に基づいて判定される。気密性検査用の外部デバイスが導入されていないので、コストが削減される。加えて、外部検査デバイスの接続用パイプラインを使用する必要がないので、外部接続用パイプラインが検査エラーなどの問題をもたらすことが回避され、検査精度が改善される。検査手順が簡単なので、装置の密封性能を比較的迅速に判定することができ、検査効率が向上する。
【0034】
本発明の実施形態における技術的解決策をより明確に記載するために、以下で、実施形態を記載するために必要とされる添付図面を簡単に記載する。明らかに、以下の説明における添付図面は本発明のいくつかの実施形態を示すにすぎず、当業者は、創造的な努力なしに、これらの添付図面から他の図面をさらに導出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1-a】本発明の一実施形態による、密封性能検査方法の概略フローチャートである。
図1-b】本発明の一実施形態による、部分的な装置およびカードトレイの概略構造図である。
図2】本発明の一実施形態による、別の密封性能検査方法の概略フローチャートである。
図3】本発明の一実施形態による、装置の概略構造図である。
図4】本発明の一実施形態による、別の装置の概略構造図である。
図5】本発明の一実施形態による、別の装置の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明の実施形態は、比較的低コストで装置の密封性能を正確かつ効率的に検査するために、密封性能検査方法、装置、および記憶媒体を提供する。
【0037】
本発明の発明目的、特徴、および利点をより明確かつ分かりやすくするために、以下では、本発明の実施形態における添付図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決策を明確かつ完全に記載する。明らかに、以下に記載される実施形態は、本発明の実施形態のすべてではなく、一部にすぎない。創造的な努力なしに本発明の実施形態に基づいて当業者によって取得されるすべての他の実施形態は、本発明の保護範囲内に入るべきである。
【0038】
本発明の実施形態では、装置は、ユーザ機器(User Equipment、略して「UE」)、移動局(Mobile Station、略して「MS」)、モバイル端末(Mobile Terminal)、コンピュータ、またはマイクロコンピュータなどのデバイスと呼ばれる場合がある。装置は、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network、略して「RAN」)を使用して、1つまたは複数のコアネットワークと通信することができる。たとえば、ユーザ機器は、携帯電話(もしくは「セルラ」フォンと呼ばれる)、モバイル端末付きコンピュータなどであってもよい。たとえば、装置は、代替として、無線アクセスネットワークと音声および/またはデータを交換する、ポータブル、ポケットサイズ、ハンドヘルド、コンピュータ内蔵、または車載のモバイル装置であってもよい。このことは本発明では限定されない。たとえば、装置は、マルチキャリア特性を有する有線アクセス装置をさらに含む。
【0039】
図1−aを参照すると、図1−aは、本発明の一実施形態による密封性能検査方法の概略フローチャートである。図1−aに示された密封性能検査方法は、以下のステップを含んでもよい。
【0040】
101:装置を密封するために使用される構成部品が装置内に設置された後に、第1の気圧値を取得し、第1の気圧値は装置に圧力が加えられたときの装置内部の気圧値である。
【0041】
装置に加えられる圧力は、装置の表面を直接押し付けることによりユーザによって加えられる圧力であってもよく、装置の表面に物体を置くことによって装置に加えられる圧力であってもよい。たとえば、装置の表面に事前設定された重量を有する平衡錘などの物体を置くことにより、装置に圧力が加えられる。
【0042】
特定の重量を有する平衡錘などの物体を置くことによって装置に圧力が加えられる場合、操作がより便利になり、標準操作が容易になり、検査効率が向上する。たとえば、1キログラム、1.2キログラム、1.5キログラムなどの重量を有する平衡錘が装置の表面に置かれてもよい。
【0043】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、装置を密封するために使用される構成部品は、最初に装置から取り外され、次いで装置内に設置されてもよい。したがって、装置の内部空気は、最初に装置の外部空気と通じ、次いで装置の外部空気から隔離されてもよく、その結果、構成部品が装置内に設置され、装置に圧力が加えられる前に、装置内部の気圧値は装置外部の気圧値に等しい。
【0044】
装置内部の第1の気圧値は、装置の密封された空洞内に配置された気圧計を使用して取得されてもよい。たとえば、第1の気圧値は、装置のメインボード内に設置された気圧計を使用して取得されてもよい。
【0045】
装置を密封するために使用される構成部品は、図1−bに示されたカードトレイAであってもよい。カードトレイAが取り外された後、装置内部の密封された空洞は外部空気と通じることができる。カードトレイAは装置を密封するために装置内に設置されてもよく、その結果、装置内部の密封された空洞は外部空気から隔離される。
【0046】
102:第1の気圧差を計算し、第1の気圧差は第1の気圧値と装置外部の気圧値との間の差である。
【0047】
装置外部の気圧値は、1つの標準気圧に等しいと見なされてもよい。場合によっては、精度を改善するために、装置外部の気圧値は、代替として、装置のメインボードに電気的に接続され、装置の密封された空洞外部に位置する気圧計を使用して取得されてもよい。たとえば、装置外部の気圧値を取得する気圧計は、ヘッドホンジャックの内部に設置されてもよい。装置外部の気圧値は、代替として、装置を密封するために使用される構成部品が開封されるときに、装置の密封された空洞内部に配置された気圧計を使用して取得されてもよいことを理解されたい。場合によっては、装置外部の気圧値は、気圧値を測定するように構成された外部デバイスから取得されてもよい。たとえば、外部気圧計が気圧値を取得し、測定された気圧値を有線またはワイヤレス方式で装置に送信する。
【0048】
103:第1の気圧差に基づいて装置の密封性能を判定する。
【0049】
具体的には、第1の気圧差が事前設定された第1のしきい値以上であるかどうかが判定されてもよい。第1の気圧差は、第1の気圧値と装置外部の気圧値との間の差である。第1の気圧差が事前設定された第1のしきい値以上であるとき、装置の密封性能が望ましいと判定されてもよい。第1の気圧差が事前設定された第1しきい値より小さい場合、装置の密封性能が不十分であると判定されてもよい。
【0050】
本発明のこの実施形態では、装置の密封性能は、装置外部の気圧値と装置内部の気圧値との間の気圧差に基づいて判定される。外部の気密性検査デバイスが導入されていないので、コストが削減される。加えて、外部検査デバイスの接続用パイプラインを使用する必要がないので、外部接続用パイプラインが検査エラーなどの問題をもたらすことが回避され、検査精度が改善される。検査手順が簡単なので、装置の密封性能を比較的迅速に判定することができ、検査効率が向上する。
【0051】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、対話性および検査精度を改善するために、第1の気圧値、装置外部の気圧値、第1の気圧差、および/または装置の密封性能の検査結果は、装置の表示インターフェースに表示されてもよい。すなわち、第1の気圧値、装置外部の気圧値、第1の気圧差、および検査結果のうちの1つまたは複数が、装置の表示インターフェースに表示されてもよい。検査結果が表示されるとき、検査結果は、テキスト、音声、および異なる色のアイコンなどの1つまたは複数の形式で表示されてもよい。
【0052】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、装置を密封するために使用される構成部品は、最初に装置から取り外され、次いで装置内に設置されてもよい。装置を密封するために使用された構成部品が取り外された後、装置を密封するために使用される構成部品は、表示インターフェースに表示された装置内部の第1の気圧値が装置外部の気圧値に等しいときのみ、装置の外部空気から装置の内部空気を隔離するために装置内に設置される。装置の密封性能が望ましい場合、構成部品が装置内に設置され、装置に圧力が加えられると、第1の気圧値が増大し、装置内部の密封された空洞が加圧されるので、段階的変化プロセスが存在する。変化がないとき、第1の気圧値として対応する値が使用される。このようにして、検査精度が改善される。
【0053】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、検査精度を改善するために、プリセット領域に圧力が加えられていることを示すために、装置の表示インターフェースにプリセット領域が表示されてもよい。たとえば、装置の表示インターフェースに円が表示されてもよく、円内に圧力が加えられていることを示す。
【0054】
場合によっては、検査精度を改善するために、異なるモデルの装置が異なる第1の圧力差に対応してもよい。
【0055】
同様に、別の実施形態では、装置を密封するために使用された構成部品が最初に開封されてもよく、装置に圧力が加えられ、加えられた圧力が維持され、次いで、構成部品が装置内に設置され、次に装置に加えられた圧力が解放される。装置に加えられた圧力が解放される前後で、装置内部の気圧値と装置外部の気圧値との間の圧力差が検査される。圧力差に基づいて装置の密封性能が判定される。具体的には、図2に示された密封性能検査方法は、以下のステップを含んでもよい。
【0056】
201:装置を密封するために使用された構成部品が装置から取り外された後、装置に圧力を加え、圧力を維持し、構成部品が装置内に設置され、装置に加えられた圧力が解放されたとき、装置内部の第2の気圧値を取得する。
【0057】
装置を密封するために使用される構成部品は、装置のカードトレイなどの構成部品であってもよい。構成部品が装置から取り外されると、装置内部の密封された空洞は外部空気と通じることができる。構成部品が装置内に設置されると、装置内部の密封された空洞は外部空気から隔離されてもよい。
【0058】
装置に加えられる圧力は、装置の表面を直接押し付けることによりユーザによって加えられる圧力であってもよく、装置の表面に物体を置くことによって装置に加えられる圧力であってもよい。たとえば、装置の表面に事前設定された重量を有する平衡錘などの物体を置くことにより、装置に圧力が加えられる。
【0059】
特定の重量を有する平衡錘などの物体を置くことによって装置に圧力が加えられる場合、操作がより便利になり、標準操作が容易になり、検査効率が向上する。たとえば、1キログラム、1.2キログラム、1.5キログラムなどの重量を有する平衡錘が装置の表面に置かれてもよい。
【0060】
装置内部の第2の気圧値は、装置の密封された空洞内に配置された気圧計を使用して取得されてもよい。たとえば、第2の気圧値は、装置のメインボード内に設置された気圧計を使用して取得されてもよい。
【0061】
202:第2の気圧差を計算し、第2の気圧差は装置外部の気圧と第2の気圧値との間の差である。
【0062】
装置外部の気圧値は、1つの標準気圧に等しいと見なされてもよい。場合によっては、精度を改善するために、装置外部の気圧値は、代替として、装置のメインボードに電気的に接続され、装置の密封された空洞外部に位置する気圧計を使用して取得されてもよい。たとえば、装置外部の気圧値を取得する気圧計は、ヘッドホンジャックの内部に設置されてもよい。装置外部の気圧値は、代替として、装置を密封するために使用される構成部品が開封されるときに、装置の密封された空洞内部に配置された気圧計を使用して取得されてもよいことを理解されたい。場合によっては、装置外部の気圧値は、気圧値を測定するように構成された外部デバイスから取得されてもよい。たとえば、外部気圧計が気圧値を取得し、測定された気圧値を装置に送信する。
【0063】
203:第2の気圧差に基づいて装置の密封性能を判定する。
【0064】
具体的には、第2の気圧差が事前設定された第2のしきい値以上であるかどうかが判定されてもよい。第2の気圧差が事前設定された第2のしきい値以上であるとき、装置の密封性能が望ましいと判定される。第2の気圧差が事前設定された第2のしきい値より小さいとき、装置の密封性能が不十分であると判定される。
【0065】
本発明のこの実施形態では、装置の密封性能は、装置外部の気圧値と装置内部の気圧値との間の気圧差に基づいて判定される。気密性検査用の外部デバイスが導入されていないので、コストが削減される。加えて、外部検査デバイスの接続用パイプラインを使用する必要がないので、外部接続用パイプラインが検査エラーなどの問題をもたらすことが回避され、検査精度が改善される。検査手順が簡単なので、装置の密封性能を比較的迅速に判定することができ、検査効率が向上する。
【0066】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、対話性および検査精度を改善するために、第2の気圧値、装置外部の気圧値、第2の気圧差、および/または装置の密封性能の検査結果は、装置の表示インターフェースに表示されてもよい。すなわち、第2の気圧値、装置外部の気圧値、第2の気圧差、および検査結果のうちの1つまたは複数が、装置の表示インターフェースに表示されてもよい。検査結果が表示されるとき、検査結果は、テキスト、音声、および異なる色のアイコンなどの1つまたは複数の形式で表示されてもよい。場合によっては、装置を密封するために使用された構成部品が取り外された後、装置に圧力が加えられるとき、表示インターフェースに表示された装置内部の第2の気圧値が装置外部の気圧値に等しいときのみ、装置に加えられた圧力が解放される。このようにして、検査精度が改善される。
【0067】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、検査精度を改善するために、プリセット領域に圧力が加えられていることを示すために、装置の表示インターフェースにプリセット領域が表示されてもよい。たとえば、装置の表示インターフェースに円が表示されてもよく、円内に圧力が加えられていることを示す。
【0068】
場合によっては、検査精度を改善するために、異なるモデルの装置が異なる第2の圧力差に対応してもよい。
【0069】
図3を参照すると、本発明の一実施形態は装置を提供する。装置は、装置の密封性能を検査する機能を有する。具体的には、図3に示された装置300は、第1の処理ユニット301と、第1の計算ユニット302と、第1の判定ユニット303とを含んでもよい。
【0070】
第1の処理ユニット301は、本発明の方法実施形態における図1−aのステップ101の方法を実行するように構成される。第1の処理ユニット301の実装形態については、本発明の方法実施形態における図1−aのステップ101の対応する説明を参照されたく、詳細はここでは再び記載されない。
【0071】
第1の計算ユニット302は、本発明の方法実施形態における図1−aのステップ102の方法を実行するように構成される。第1の計算ユニット302の実装形態については、本発明の方法実施形態における図1−aのステップ102の対応する説明を参照されたく、詳細はここでは再び記載されない。
【0072】
第1の判定ユニット303は、本発明の方法実施形態における図1−aのステップ103の方法を実行するように構成される。第1の判定ユニット303の実装形態については、本発明の方法実施形態における図1−aのステップ103の対応する説明を参照されたく、詳細はここでは再び記載されない。
【0073】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、装置は、第1の気圧値、装置外部の気圧値、第1の気圧差、および/または装置の密封性能の検査結果を表示するように構成された表示ユニット304をさらに含む。すなわち、第1の気圧値、装置外部の気圧値、第1の気圧差、および検査結果のうちの1つまたは複数が、装置の表示インターフェースに表示されてもよい。
【0074】
本発明のこの実施形態では、装置は、装置外部の気圧値と装置内部の気圧値との間の気圧差に基づいて、装置の密封性能を判定する。気密性検査用の外部デバイスが導入されていないので、コストが削減される。加えて、外部検査デバイスの接続用パイプラインを使用する必要がないので、外部接続用パイプラインが検査エラーなどの問題をもたらすことが回避され、検査精度が改善される。検査手順が簡単なので、装置の密封性能を比較的迅速に判定することができ、検査効率が向上する。
【0075】
装置は気圧計をさらに含んでもよく、装置内部の気圧値は、装置の密封された空洞内部に配置された気圧計を使用して取得されてもよいことに留意されたい。
【0076】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、第1の判定ユニット303は、具体的に、第1の気圧差が事前設定された第1のしきい値以上であるかどうかを判定し、第1の気圧差が事前設定された第1のしきい値以上であるとき、装置の密封性能が望ましいと判定するか、または第1の気圧差が事前設定された第1のしきい値より小さいとき、装置の密封性能が不十分であると判定するように構成される。
【0077】
図4を参照すると、本発明の一実施形態は装置を提供する。装置は、装置の密封性能を検査する機能を有する。具体的には、図4に示された装置400は、第2の処理ユニット401と、第2の計算ユニット402と、第2の判定ユニット403とを含んでもよい。
【0078】
第2の処理ユニット401は、本発明の方法実施形態における図2のステップ201の方法を実行するように構成される。第2の処理ユニット401の実装形態については、本発明の方法実施形態における図2のステップ201の対応する説明を参照されたく、詳細はここでは再び記載されない。
【0079】
第2の計算ユニット402は、本発明の方法実施形態における図2のステップ202の方法を実行するように構成される。第2の計算ユニット402の実装形態については、本発明の方法実施形態における図2のステップ202の対応する説明を参照されたく、詳細はここでは再び記載されない。
【0080】
第2の判定ユニット403は、本発明の方法実施形態における図2のステップ203の方法を実行するように構成される。第2の判定ユニット403の実装形態については、本発明の方法実施形態における図2のステップ203の対応する説明を参照されたく、詳細はここでは再び記載されない。
【0081】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、装置は、第2の気圧値、装置外部の気圧値、第2の気圧差、および/または装置の密封性能の検査結果を表示するように構成された表示ユニット404をさらに含む。すなわち、第2の気圧値、装置外部の気圧値、第2の気圧差、および検査結果のうちの1つまたは複数が、装置の表示インターフェースに表示されてもよい。
【0082】
本発明のこの実施形態では、装置は、装置外部の気圧値と装置内部の気圧値との間の気圧差に基づいて、装置の密封性能を判定する。気密性検査用の外部デバイスが導入されていないので、コストが削減される。加えて、外部検査デバイスの接続用パイプラインを使用する必要がないので、外部接続用パイプラインが検査エラーなどの問題をもたらすことが回避され、検査精度が改善される。検査手順が簡単なので、装置の密封性能を比較的迅速に判定することができ、検査効率が向上する。
【0083】
装置は気圧計をさらに含んでもよく、装置内部の気圧値は、装置の密封された空洞内部に配置された気圧計を使用して取得されてもよいことに留意されたい。
【0084】
場合によっては、本発明のいくつかの可能な実装形態では、第2の判定ユニット403は、具体的に、第2の気圧差が事前設定された第2のしきい値以上であるかどうかを判定し、第2の気圧差が事前設定された第2のしきい値以上であるとき、装置の密封性能が望ましいと判定するか、または第2の気圧差が事前設定された第2のしきい値より小さいとき、装置の密封性能が不十分であると判定するように構成される。
【0085】
図5を参照すると、図5は本発明の一実施形態による装置500を示す。装置500は、装置の密封性能を検査する機能を有する。具体的には、図5に示された装置500は、プロセッサ501、メモリ502、第1の気圧計503、装置を密封するために使用される第1の構成部品504、およびバス505を含んでもよい。プロセッサ501、メモリ502、第1の気圧計503、および第1の構成部品504は、バス505を使用して互いに結合接続している。本発明のいくつかの可能な実装形態では、装置500は、装置500外部の気圧値を測定するように構成された第2の気圧計506をさらに含んでもよいことに留意されたい。
【0086】
メモリ502は、コンピュータ実行可能プログラムコードを記憶するように構成され、実行可能プログラムコードは命令を含む。プロセッサ501が命令を実行すると、命令は本発明の方法実施形態の方法を実行する。図1−aのステップ101からステップ103の方法を参照するか、または図2のステップ201からステップ203の方法および方法実施形態における装置の実行プロセスの対応する説明を参照されたい。詳細は本明細書では再び記載されない。
【0087】
本発明のいくつかの可能な実装形態では、装置500は、第1の気圧値、装置外部の気圧値、第1の気圧差、および/または装置の密封性能の検査結果を表示するように構成されたディスプレイ507をさらに含む。すなわち、第1の気圧値、装置外部の気圧値、第1の気圧差、および検査結果のうちの1つまたは複数が、ディスプレイ507の表示インターフェースに表示されてもよい。
【0088】
あるいは、ディスプレイ507は、第2の気圧値、装置外部の気圧値、第2の気圧差、および/または装置の密封性能の検査結果を表示するように構成される。すなわち、第2の気圧値、装置外部の気圧値、第2の気圧差、および検査結果のうちの1つまたは複数が、ディスプレイ507の表示インターフェースに表示されてもよい。
【0089】
同じ独創的なアイデアに基づいて、本発明の実施形態において提供された装置によって問題を解決する原理は、本発明の方法実施形態における密封性能検査方法の原理と同様である。したがって、装置の実装形態については、方法の実装形態を参照されたい。簡潔な説明のために、詳細は本明細書では再び記載されない。
【0090】
本発明のこの実施形態では、装置の密封性能は、装置外部の気圧値と装置内部の気圧値との間の気圧差に基づいて判定される。気密性検査用の外部デバイスが導入されていないので、コストが削減される。加えて、外部検査デバイスの接続用パイプラインを使用する必要がないので、外部接続用パイプラインが検査エラーなどの問題をもたらすことが回避され、検査精度が改善される。検査手順が簡単なので、装置の密封性能を比較的迅速に判定することができ、検査効率が向上する。
【0091】
本発明の一実施形態は、コンピュータ記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ記憶媒体はプログラムを記憶することができる。プログラムが実行されると、方法実施形態に記載された密封性能検査方法のうちのいずれか1つの一部またはすべてのステップが実行される。
【0092】
上記の実施形態では、各実施形態の説明はそれぞれの焦点を有する。一実施形態において詳細に記載されていない部分については、他の実施形態における関連説明を参照されたい。
【0093】
説明を簡潔にするために、上記の方法実施形態は一連の動作として表現されていることに留意されたい。しかしながら、本発明によれば、いくつかのステップが他の順序で実行されるか、または同時に実行されてもよいので、本発明は記載された動作順序に限定されないことを、当業者は諒解するべきである。加えて、本明細書に記載されたすべての実施形態が例示的な実施形態であり、関連する動作およびモジュールは必ずしも本発明に必須ではないことも、当業者は諒解するべきである。
【0094】
本出願において提供されたいくつかの実施形態では、開示された装置は他の方式で実装されてもよいことを理解されたい。たとえば、記載された装置実施形態は一例にすぎない。たとえば、ユニット分割は論理的な機能分割にすぎず、実際の実装形態では他の分割であってもよい。たとえば、複数のユニットまたは構成部品は組み合わされるか、もしくは別のシステムに統合されてもよく、またはいくつかの機能は無視されるか、もしくは実行されなくてもよい。加えて、表示または説明された相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを介して実装されてもよい。装置間またはユニット間の間接結合または通信接続は、電気または他の形態で実装されてもよい。
【0095】
別々の部分として記載されたユニットは、物理的に分かれていてもいなくてもよく、ユニットとして表示された部分は、物理ユニットであってもそうでなくてもよく、1つの場所に配置されてもよく、または複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。ユニットの一部またはすべては、実施形態の解決策の目的を達成するために、実際の要件に基づいて選択されてもよい。
【0096】
加えて、本発明の実施形態における機能ユニットは1つの処理ユニットに統合されてもよく、またはユニットの各々は物理的に単独で存在してもよく、または2つ以上のユニットは1つのユニットに統合されてもよい。統合ユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。
【0097】
上記の統合ユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売または使用されるとき、統合ユニットはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。そのような理解に基づいて、本発明の技術的解決策は本質的に、または従来技術に寄与する部分は、または技術的解決策のすべてもしくは一部は、ソフトウェア製品の形態で実装されてもよい。ソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、本発明の実施形態に記載された上記の方法のステップのすべてまたは一部を実行するように、(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスであってもよく、具体的にコンピュータデバイス内のプロセッサであってもよい)コンピュータデバイスに命令するためのいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体には、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、読取り専用メモリ(ROM、Read−Only Memory)、またはランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)などの、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体が含まれる。
【0098】
上記の実施形態は本発明の技術的解決策を記載するためのものにすぎず、本発明を限定するためのものではない。上記の実施形態を参照して本発明が詳細に記載されたが、当業者は、本発明の実施形態の技術的解決策の趣旨および範囲から逸脱することなく、上記の実施形態に記載された技術的解決策に修正をさらに行うか、またはそれらのいくつかの技術的特徴に同等の置換を行うことができることを理解するべきである。
【符号の説明】
【0099】
300 装置
301 第1の処理ユニット
302 第1の計算ユニット
303 第1の判定ユニット
304 表示ユニット
400 装置
401 第2の処理ユニット
402 第2の計算ユニット
403 第2の判定ユニット
404 表示ユニット
500 装置
501 プロセッサ
502 メモリ
503 第1の気圧計
504 第1の構成部品
505 バス
506 第2の気圧計
507 ディスプレイ
A カードトレイ
図1-a】
図1-b】
図2
図3
図4
図5