特許第6833097号(P6833097)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6833097
(24)【登録日】2021年2月4日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】仕上げパネル固定装置
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/08 20060101AFI20210215BHJP
   E04F 15/024 20060101ALI20210215BHJP
【FI】
   E04F13/08 101E
   E04F15/024 603F
【請求項の数】7
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2020-501107(P2020-501107)
(86)(22)【出願日】2018年3月19日
(65)【公表番号】特表2020-511607(P2020-511607A)
(43)【公表日】2020年4月16日
(86)【国際出願番号】KR2018003159
(87)【国際公開番号】WO2018174488
(87)【国際公開日】20180927
【審査請求日】2019年9月20日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0035566
(32)【優先日】2017年3月21日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519342116
【氏名又は名称】ジョーウン−デコ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】JOEUN−DECO CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】シン, チョン カン
【審査官】 瓦井 秀憲
(56)【参考文献】
【文献】 欧州特許出願公開第02110491(EP,A1)
【文献】 韓国登録特許第10−1234675(KR,B1)
【文献】 米国特許第04633635(US,A)
【文献】 特開平06−057904(JP,A)
【文献】 実開昭60−191625(JP,U)
【文献】 韓国登録特許第10−1639273(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/08
E04F 15/024
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面又は床に仕上げパネルを設けられるように前記壁面又は床に固設される支持フレームに嵌合されるベースと、
前記ベースの一側に結合され、他の側は前記仕上げパネルを把持できるように形成された把持クリップと、を備え
前記ベースは、
前記把持クリップを上部から下部へ挿装できるように上下を貫通する取付穴が設けられた取付プレートと、
前記把持クリップが前記取付プレートの下方へ引き出されることを防止するように、前記取付プレートの下方に結合されて前記把持クリップを支持する補強プレートと、
を備えることを特徴とする仕上げパネル固定装置。
【請求項2】
前記取付プレートには、前記把持クリップが前記取付プレートの上方へ引き出されることを防止するように、前記取付穴周辺の前記取付プレートの上面から上方へ傾斜して延びて前記把持クリップに干渉される引出防止突起が形成されることを特徴とする請求項に記載の仕上げパネル固定装置。
【請求項3】
前記取付プレートには、前記把持クリップが前記取付プレートの上方へ引き出されることを防止するように、前記取付穴の周辺の前記取付プレートの底面から上方へ引き込まれて前記把持クリップの一部分が進入される引出防止溝が形成されることを特徴とする請求項に記載の仕上げパネル固定装置。
【請求項4】
前記ベースは、前記補強プレートと前記取付プレートとを互いに結合させるための嵌合部をさらに備え、
前記嵌合部は前記補強プレートの上面から上方へ突出する複数の嵌合突起と、該嵌合突起が通過できるように前記取付プレートを上下に貫通する嵌合穴と、を含むことを特徴とする請求項に記載の仕上げパネル固定装置。
【請求項5】
前記ベースは、前記把持クリップの下方において前記把持クリップを弾性支持する弾性部をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の仕上げパネル固定装置。
【請求項6】
前記弾性部は、前記把持クリップの下方の前記補強プレートの一部分を切開し、上方へ折り曲げて形成した弾性片を含むことを特徴とする請求項に記載の仕上げパネル固定装置。
【請求項7】
前記弾性部は、外力が働く場合外形が変形され、外力が除去されれば元の状態に復帰する弾性体を含むことを特徴とする請求項に記載の仕上げパネル固定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は仕上げパネル固定装置に係り、さらに詳しくは屋内外の壁面又は床の仕上げをするために仕上げパネルを取り付ける際、仕上げパネルを安定的、かつ、簡便に取り付けられる仕上げパネル固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、建築物の壁体において外部に露出される箇所には外観を美しく装飾できるように壁構造体の表面に仕上げ工事を施すようになる。こうした壁仕上げ工事において、従来から多様な方式の仕上げが知られて施されており、最近は天然石材、人造石、金属板材、合成樹脂板材、木板などのように、一定サイズの四角パネル状の仕上げパネルを建築物の壁体に連続して取り付けて施工する方式が建築物の壁体の仕上げ方式として幅広く施されている傾向である。
【0003】
従来の仕上げパネルの相互組み立て及び取り外し、それから壁体構造物との取付のための技術の一例として、韓国特許公開第10-2005-0104117号には「建築物の装飾パネルの施工構造及びその施工方法」が開示されている。
【0004】
かかる建築物の装飾パネルの施工構造及びその施工方法は、壁に設けられて壁と装飾パネルとの間隔を調節できるパネル固定装置、装飾パネルが設けられるパネル固定装置の前面に形成され上側部が開放された係止溝、それから装飾パネルの背面に設けられ係止溝に係止されれば装飾パネルを動きを抑えるようにする係止金具とを含めて構成される。
【0005】
前述した従来の施工構造及びその施工方法は、施工された装飾パネルのなす壁面が凹凸がなく滑らかになるようにしているが、施工したい装飾パネルの数ほど壁に固定アングルを設けるべきであり、また固定アングルに固定ブラケットを一々ボルトとナットを使用して組み立てすべきであり、また固定ブラケットに装飾パネルをボルトとナットとを使用して組み立てしなければならないなど、組み立て過程が複雑であるから組み立て及び取り外しに長時間かかって実効性に欠ける問題がある。
【0006】
かかる問題点を解決するために、韓国特許公開第10-2009-0053661号には「壁体構造」が開示されているところ、これによれば、壁体コンクリートに固定され、複数の横バーと複数の縦バーとが一体に形成された固定フレーム、固定フレームの横バーと縦バーに配置されて壁体コンクリートを仕上げて平面のプレートと該プレートからプレートの後方へ向けて折り曲げられた弾性片を含む仕上げパネル、固定フレームと仕上げパネルのうちいずれか一つには被係止手段が備えられ、他の一つには被係止手段に係合する係止手段が備わってなされた構成である。
【0007】
これは、組み立て及び取り外しが簡単な長所があるものの、各仕上げパネルのための被係止手段が固定フレームに各々設けられているべきであり、特に被係止手段によって前記固定フレームに仕上げパネルが装着された状態で仕上げパネルが固定されていないことから、外部要因によって固定フレームの被係止手段から仕上げパネルが離脱しやすくなるなどの問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前述した事情に鑑みて案出されたもので、本発明の目的とするところは、組立過程が極めて簡便であるから組み立て及び取り外し時間を短縮することができ、外力による仕上げパネルの動きを抑えるように仕上げパネルに対する固定力を高めてメンテナンスを容易にする仕上げパネル固定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述したような本発明に係る仕上げパネル固定装置は、壁面又は床に仕上げパネルを設けられるように前記壁面又は床に固設される支持フレームに結合されるベースと、該ベースに一側が結合され、他の側は前記仕上げパネルを把持できるように形成された把持クリップとを備える。
【0010】
前記ベースは前記把持クリップを下部から上部へ挿装できるように上下を貫通する取付穴が設けられた取付プレートと、前記把持クリップが前記取付プレートの下方に引き出されることを防止するように前記取付プレートの下方に結合され前記把持クリップを支持する補強プレートと、を備える。
【0011】
そして、前記取付プレートには、前記把持クリップが前記取付プレートの上方へ引き出されることを防止するように、前記取付穴付近の前記取付プレートの上面から上方へ傾斜して延びて前記把持クリップに干渉される引出防止突起が形成されることもできる。
【0012】
また、前記取付プレートには、前記把持クリップが前記取付プレートの上方へ引き出されることを防止するように前記取付穴付近の前記取付プレートの底面から上方へ引き込まれて前記把持クリップの一部分が進入される引出防止溝が形成されうる。
【0013】
一方、前記ベースは前記補強プレートと前記取付プレートを互いに結合させるための嵌合部をさらに備え、前記嵌合部は前記補強プレートの上面から上方へ突出する複数の嵌合突起と、該嵌合突起が通過できるように前記取付プレートを上下に貫通する嵌合穴とを含めて構成される。
【0014】
また、前記ベースは前記把持クリップの下方で前記把持クリップを弾性支持する弾性部をさらに備えることができる。
【0015】
一例として、前記弾性部は、前記把持クリップの下方の前記補強プレートの一部分を切開し、上方へ折り曲げて形成した弾性片を含めて構成できる。
【0016】
他の例として、前記弾性部は外力が働くと外形が変形され、該外力が除去されれば元の状態に復帰する弾性体を含めて構成することもできる。
【0017】
一方、前記把持クリップは複数個であり、互いに隣接して配置され、前記ベースと直交するように前記ベース上に垂設され、互いに直交するように折り曲げられた第1垂直部及び第2垂直部と、前記第1垂直部と前記第2垂直部の上部から各々前記第1垂直部と前記第2垂直部から遠ざかるよう延びて、前記仕上げパネルのスカート部の側面を加圧する第1加圧リブ及び第2加圧リブと、前記第1垂直部と前記第2垂直部の下部から各々前記第1垂直部と前記第1垂直部から遠ざかるよう延びて、前記ベースに密着して支持される第1水平部及び第2水平部とを含めて構成できる。
【0018】
また、前記ベースに前記把持クリップを固定するための固定部をさらに備え、該固定部は前記ベースと前記第1水平部又は第2水平部を貫通して締結される締結部材を含めて構成することもできる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明によれば、組み立て及び取付が極めて簡便であるから組み立て、取付及び取り外しの時間を短縮することができ、外力による仕上げパネルの動きを防止するように仕上げパネルに対する固定力を向上することによって外壁の仕上げにも適用でき、メンテナンスを容易にする長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明の一の実施形態に係る仕上げパネル固定装置が壁面仕上げに使われる例を示した分離斜視図である。
図2図2は、図1に示された仕上げパネル固定装置の斜視図である。
図3図3は、図2に示された仕上げパネル固定装置の分離斜視図である。
図4図4は、図2に示された仕上げパネル固定装置の断面図である。
図5図5は、図2に示された仕上げパネル固定装置の断面図である。
図6図6は、本発明に係る仕上げパネル固定装置の他の例を示した断面図である。
図7図7は、弾性部の一の実施形態を示した断面図である。
図8図8は、図7に示された弾性部の動作を示した断面図である。
図9図9は、弾性部の他の実施形態を示した断面図である。
図10図10は、図9に示された弾性部の動作を示した断面図である。
図11図11は、本発明に係る仕上げパネル固定装置が床の仕上げに使われる例を示した断面図である。
図12図12は、本発明に係る仕上げパネル固定装置の他の実施形態を示した斜視図である。
図13図13は、図12に示された仕上げパネル固定装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付した図面を参照しながら本発明の好ましい一の実施形態に係る仕上げパネル固定装置について詳述する。
【0022】
図1ないし図5及び図11には本発明の一の実施形態に係る仕上げパネル固定装置1が示されている。図1ないし図5及び図11を参照すれば、本発明の一の実施形態に係る固定装置はベース100と把持クリップ200とを備える。
【0023】
前記ベース100は、図1ないし図5図11に示したように、壁面5又は床6に仕上げパネル3を取り付けられるように、壁面5又は床6に固設される支持フレーム7に着脱自在に結合されるものであって、取付プレート110と補強プレート120とを備える。
【0024】
前記ベース100は、支持フレーム7の長手方向の両側から内側に挿入して設けることができ、これとは違って、一面に形成された開口部側に進ませてから一定角度回転させて設けることもできる。
【0025】
前記取付プレート110は、所定の厚みを有し、上面と底面が平らな四角板状に形成され、縁角部が緩やかにラウンド処理されている。
【0026】
そして、前記取付プレート110には後述する把持クリップ200を下部から上部へ挿入して装着できるように取付プレート110の上面と底面とを貫通する複数の取付穴111が設けられる。前記取付穴111は長方形に形成され、その内周面は示したように取付プレート110の上面と底面に各々直交するように垂直方向に形成される。
【0027】
なお、前記取付穴111の内周面は、図6に示したように、後述する把持クリップ200の加圧リブ220の外周面と接するように上部に行くほどその幅が次第に狭くなるよう形成され、加圧リブ220がなす傾斜と対応する傾斜で形成されるのが好ましい。
【0028】
また、前記取付プレート110には取付穴111の周辺に後述する補強プレート120との結合のための複数の嵌合穴112と、固定ボルト又は固定ピースなどを通じて支持フレーム7に固定させるための複数の第1固定穴113が互いに離隔して形成される。
【0029】
そして、前記取付プレート110には、把持クリップ200が取付プレート110の上方へ引き出されることを防止する引出防止突起114がさらに形成される。前記引出防止突起114は取付穴111付近の取付プレート110の上面から上方へ傾斜して延びて、把持クリップ200の加圧リブ220に干渉される。
【0030】
また、前記取付プレート110には把持クリップ200が取付プレート110の上方へ引き出されることを防止する引出防止溝115がさらに形成される。前記引出防止溝115は、取付穴111付近の取付プレート110の底面から上方へ一定深さ引き込まれて把持クリップ200の一部分、詳細には把持クリップ200の係止突起が進入できるように形成される。引出防止溝115に進入された把持クリップ200の係止突起は、取付プレート110によって取付プレート110の上側へ動くことが防止される。
【0031】
前記補強プレート120は取付プレート110の取付穴111に取り付けられた把持クリップ200が取付プレート110の下方に引き出されることを防止するよう取付プレート110の下方に結合されて把持クリップ200を支持するものであって、取付プレート110の外形と対応するように所定の厚みを有し、上面と底面が平らな四角板状に形成され、縁角部が緩やかにラウンド処理される。
【0032】
そして、前記補強プレート120には、取付プレート110の嵌合穴112と各々対応する位置に嵌合突起122が備えられており、第1固定穴113と各々対応する位置には固定ボルト又は固定ピースなどが通過できるように第2固定穴123が形成される。
【0033】
前記把持クリップ200はベース100の一側に結合され、他の側は仕上げパネル3を把持できるように形成されたもので、本実施形態においては取付板210と加圧リブ220を含めて構成される。
【0034】
前記取付板210は取付穴111と対応するサイズ及び形状に形成され、一側がさらに長い長方形に形成され、取付プレート110より薄いか対応する厚さみ形成される。
【0035】
そして、前記加圧リブ220は取付板210の幅方向の両側の端部から各々取付板210から遠ざかるよう所定長さ延び、端部が互いに近づく方向に傾斜して形成され、その端部には仕上げパネル3のスカート部3aが加圧リブ220の間へ容易に進入できるように互いに遠ざかる方向に折り曲げられた折曲部が形成される。
【0036】
そして、本発明に係る仕上げパネル固定装置1のベース100は、補強プレート120と取付プレート110を互いに結合させるための嵌合部をさらに備える。
【0037】
前記嵌合部は、補強プレート120の上面から上方へ突出する複数の嵌合突起122と、嵌合突起122が通過できるように取付プレート110を上下に貫通する嵌合穴112を含めて構成される。前記嵌合突起122は、取付プレート110の厚みより長く形成することによって、嵌合穴112を通過させた後一側に折り曲げることによって取付プレート110を補強プレート120にしっかり結合することもできる。
【0038】
前記嵌合部の一例として、嵌合突起122と嵌合穴112の構造を適用したが、これとは違って、リベット部材や固定ボルト又は固定ピースなどを用いて互いを結合することもできるのは勿論である。
【0039】
一方、本発明に係る仕上げパネル固定装置1は、図6に示したように、引出防止突起114を省き、取付穴111の内周面を加圧リブ220の傾斜度と対応する傾斜度を有するように形成することで、取付穴111によって把持クリップ200が取付プレート110の上方へ引き出されることを防止することもできる。
【0040】
また、本発明に係る仕上げパネル固定装置1のベース100は、図7ないし図10に示したように、把持クリップ200の下方から把持クリップ200を上方へ弾性的に支持する弾性部130及び補強プレート120に対して取付プレート110を所定間隔隔てて支持する凸部140をさらに備えることもできる。
【0041】
前記弾性部130の一例として、図7及び図8には把持クリップ200の下方の補強プレート120の一部を切開し、該切開された部分を上方へ一定角度折り曲げて形成した弾性片131を適用することができる。前記弾性片131は上方に折り曲げ又は撓んで形成され、補強プレート120と連結された一側端部を基準にして他の側の端部が上下に振動できるようになる。
【0042】
そして、前記凸部140は、補強プレート120の一部が下方から上方へ膨らんだ状態で形成され、その上面は取付プレート110の底面が密着できるように平らに形成される。そして、凸部140の上面には前述したような嵌合突起122が形成されうる。
【0043】
かかる構造は、図8に示したように仕上げパネル3のスカート部3aを把持クリップ200の加圧リブ220の間へ進ませる際、加圧リブ220の外周面と引出防止突起114が接する加圧リブ220の局部に力が集中しつつ加圧リブ220が撓むことを防止できる。
【0044】
すなわち、凸部140は、取付プレート110と補強プレート120との間に加圧リブ220が補強プレート120側へ後退可能な空間部を提供し、後退してきた把持クリップ200は加圧リブ220が引出防止突起114と接しない状態になりつつ、引出防止突起114に干渉されず自然に広まるようになる。
【0045】
また、弾性部130は、把持クリップ200が後退する際は下方に撓んでいてから仕上げパネル3のスカート部3aが加圧リブ220の間に完全に進入された後は弾性によって把持クリップ200を取付プレート110方向に加圧することによって把持クリップ200を元の位置、すなわち取付穴111の内部に復帰させるのみならず、取付穴111の内部に引き続き位置させることによって、把持クリップ200の加圧リブ220が広がらないようにする。
【0046】
前記弾性部130は、図9及び図10に示したように、外力が働くと外形が変形され、外力が除去されれば元の状態に復帰するパッド状の弾性体132を含めて構成できる。前記弾性体132は仕上げパネル3のスカート部3aを把持クリップ200の加圧リブ220の間に進入させる際は後退される把持クリップ200によって体積が縮まってから、仕上げパネル3のスカート部3aが加圧リブ220の間に完全に進入した後は弾性によって体積が拡張、すなわち元の状態に復帰しつつ把持クリップ200を取付プレート100方向に加圧できる高弾性の素材を適用するのが望ましい。
【0047】
一方、図12及び図13には本発明の他の実施形態に係る仕上げパネル固定装置2が示されている。図12及び図13を参照すれば、本実施形態に係る仕上げパネル固定装置2はベース100と把持クリップ300及び固定部とを備える。
【0048】
前記把持クリップ300は、一定面積を有する平板を一部切開し折り曲げて形成したもので、複数枚よりなり、ベース100に4方向に互いに隣接して配置される。
【0049】
前記把持クリップ300はベース100と直交するようにベース100上に垂設され、互いに直交するように折り曲げられた第1垂直部311及び第2垂直部312と、第1垂直部311と第2垂直部312の上端から各々第1垂直部311と第2垂直部312から遠ざかるように延びて仕上げパネル3のスカート部3aの側面を加圧する第1加圧リブ321及び第2加圧リブ322と、第1垂直部311と第2垂直部312の下端から各々第1垂直部311と第2垂直部312から遠ざかるよう延びて、ベース100に密着して支持される第1水平部331及び第2水平部332を含む。
【0050】
一側の把持クリップ300の第1加圧リブ321は、隣接する他の側の把持クリップ300の第2加圧リブ322と向かい合うように配置されており、一側の把持クリップ300の第2加圧リブ322は隣接する他の把持クリップ300の第1加圧リブ321と向かい合うように配置されて、仕上げパネル3のスカート部3aの両側面を各々加圧して把持するようになっている。すなわち、把持クリップ300だけでは仕上げパネル3のスカート部3aを把持することができず、隣接する把持クリップ300と共にしてこそ把持できるようになるものである。
【0051】
前記第1加圧リブ321と第2加圧リブ322は、各々第1垂直部311と第2垂直部312から多数回折り曲げられた構造を適用したが、これとは違って、曲線状に曲がって形成できることは勿論である。
【0052】
前記固定部はベース100に把持クリップ300を固定させるためのものであって、ベース100と第1水平部331又は第2水平部332を貫通して締結される締結部材410を含む。前記締結部材410はリベットや固定ボルト又は固定ピースを適用でき、本実施形態においては上部と下部が平らなリベット部材を適用する。
【0053】
一方、本発明に係る仕上げパネル固定装置は、示したように4つの把持クリップを各々直交する4方向に配置して、隣接する4つの仕上げパネルを固定できるようになるものを適用したが、かかる構造に限定されない。一例として、本発明に係る仕上げパネル固定装置は、現場の状況に合わせて一つのベースに一つの把持クリップを設けるか、一つのベースに2つの把持クリップを互いに直交する方向に、あるいは互いに並んだ方向に設けることができ、1つのベースに3つの把持クリップを互いに直交する方向に設けることもできる。
【0054】
また、本発明に係る仕上げパネル固定装置のベースは、設置スペースの制約によって、図示した例のような四角形に一定部分を切断した構造も適用可能である。すなわち、1つのベースに4つの把持クリップを装着した状態でベースを一定方向に切断して1つのベースに3つの把持クリップが取り付けられた箇所と、1つのベースに1つの把持クリップが取り付けられた箇所とに分離して使用できることは勿論である。
【0055】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到しうることは明らかであり、これについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13