特許第6833293号(P6833293)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社マンダムの特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6833293
(24)【登録日】2021年2月5日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】乳化体臭抑制剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/894 20060101AFI20210215BHJP
   A61K 8/891 20060101ALI20210215BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20210215BHJP
   A61K 8/29 20060101ALI20210215BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20210215BHJP
   A61K 8/36 20060101ALI20210215BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20210215BHJP
   A61K 8/31 20060101ALI20210215BHJP
   A61K 8/92 20060101ALI20210215BHJP
   A61K 8/06 20060101ALI20210215BHJP
   A61K 8/26 20060101ALI20210215BHJP
   A61Q 15/00 20060101ALI20210215BHJP
【FI】
   A61K8/894
   A61K8/891
   A61K8/19
   A61K8/29
   A61K8/34
   A61K8/36
   A61K8/37
   A61K8/31
   A61K8/92
   A61K8/06
   A61K8/26
   A61Q15/00
【請求項の数】5
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2017-222031(P2017-222031)
(22)【出願日】2017年11月17日
(65)【公開番号】特開2019-94266(P2019-94266A)
(43)【公開日】2019年6月20日
【審査請求日】2020年1月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】390011442
【氏名又は名称】株式会社マンダム
(72)【発明者】
【氏名】木下 英利
(72)【発明者】
【氏名】志賀 一博
【審査官】 池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−171637(JP,A)
【文献】 特開2016−199483(JP,A)
【文献】 特開2017−122060(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00− 8/99
A61Q 1/00−90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分Aと、下記成分Bと、下記成分Cと、下記成分Dと、下記成分Eと、下記成分Fと、下記成分Gと、下記成分Hとを含有し、
前記成分Eの含有量が6.0〜25.0質量%であることを特徴とする乳化体臭抑制剤。
成分A:ポリエーテル変性シリコーン
成分B:(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー
成分C:活性炭と、前記活性炭の表面に存在する酸化チタンとを含む酸化チタン被覆活性炭
成分D:高級脂肪酸、高級アルコール、油脂、エステル油、炭化水素油、及びシリコーン油からなる群より選ばれた油分
成分E:多価アルコール
成分F:イソプロピルメチルフェノール
成分G:エタノール
成分H:水
【請求項2】
前記成分AのHLB値が2.0〜4.5である請求項1に記載の乳化体臭抑制剤。
【請求項3】
前記成分Cにおける、前記活性炭の平均粒径が15.0〜50.0μmであり、前記酸化チタンの平均粒径が0.01〜1.0μmである請求項1又は2に記載の乳化体臭抑制剤。
【請求項4】
さらに、下記成分J及び/又は下記成分Kを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の乳化体臭抑制剤。
成分J:制汗剤
成分K:成分F以外の殺菌剤
【請求項5】
ジェル状またはクリーム状である請求項1〜4のいずれか1項に記載の乳化体臭抑制剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は体臭抑制剤に関する。詳しくは、皮膚に塗布することなどにより、腋臭などの体臭に対して優れた防臭効果を発揮する乳化体臭抑制剤に関する。
【背景技術】
【0002】
大衆に不快感を与える、腋臭、足臭、汗臭等の体臭は、主に、皮脂等の脂質と汗との混合物が皮膚常在菌により分解されることにより生じる。例えば、腋臭は、腋窩に存在するアポクリン汗腺から分泌される分泌物に含まれる脂質の分解物である脂肪酸の臭気等に起因する。
【0003】
このような体臭を抑制するために、従来、殺菌、制汗や消臭などの様々な手法が用いられている(例えば、非特許文献1参照)。例えば、消臭成分として、酸化亜鉛を用いたデオドラント組成物が知られているが(例えば、特許文献1参照)、近年、より一層の体臭抑制機能の向上が求められている。
【0004】
上記要求に対し、酸化亜鉛などの従来一般的に知られている消臭成分と比べて極めて優れた消臭機能を有する活性炭を酸化チタンで被覆した酸化チタン被覆活性炭を、消臭成分として用いることが提案されている。例えば、特許文献2には、酸化チタン被覆活性炭を含有する体臭抑制剤とすることで、体臭抑制効果に優れ、活性炭が塗布対象を黒く汚す欠点が解消された体臭抑制剤が提案されている。さらに、特許文献3には、ポリエーテル変性シリコーンと(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマーとを用いて形成した油中水型の乳化系であり、酸化チタン被覆活性炭などを含有する乳化体臭抑制剤とすることで、体臭抑制効果、滑り性、塗布性などに優れた体臭抑制剤が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−148785号公報
【特許文献2】国際公開第2014/088039号
【特許文献3】特開2017−171637号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】光井武夫編、「新化粧品学」、第2版、株式会社南山堂、2001年、p.510−515
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記酸化チタン被覆活性炭を含有する乳化体臭抑制剤にイソプロピルメチルフェノールを配合した場合、製剤中のイソプロピルメチルフェノールの有効濃度が、イソプロピルメチルフェノールの配合量から算出される濃度より大きく低下する場合があり、所望の殺菌効果が得られなくなる可能性があることがわかった。そこで、イソプロピルメチルフェノールの有効濃度の低下が抑制された乳化体臭抑制剤を得ることが課題であった。
【0008】
従って、本発明の目的は、製剤中のイソプロピルメチルフェノールの有効濃度の低下が抑制されたイソプロピルメチルフェノール及び酸化チタン被覆活性炭を含有する乳化体臭抑制剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、鋭意検討した結果、ポリエーテル変性シリコーン、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、酸化チタン被覆活性炭、エタノール、水、並びに、高級脂肪酸、高級アルコール、油脂、エステル油、炭化水素油、及びシリコーン油からなる群より選ばれた油分を含有する乳化体臭抑制剤において、多価アルコール及びイソプロピルメチルフェノールを配合することにより、製剤中のイソプロピルメチルフェノールの有効濃度の低下を抑制できることを見出し本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は、下記成分Aと、下記成分Bと、下記成分Cと、下記成分Dと、下記成分Eと、下記成分Fと、下記成分Gと、下記成分Hとを含有することを特徴とする乳化体臭抑制剤を提供する。
成分A:ポリエーテル変性シリコーン
成分B:(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー
成分C:活性炭と、前記活性炭の表面に存在する酸化チタンとを含む酸化チタン被覆活性炭
成分D:高級脂肪酸、高級アルコール、油脂、エステル油、炭化水素油、及びシリコーン油からなる群より選ばれた油分
成分E:多価アルコール
成分F:イソプロピルメチルフェノール
成分G:エタノール
成分H:水
【0011】
上記成分AのHLB値は2.0〜4.5が好ましい。
【0012】
上記成分Cにおける、上記活性炭の平均粒径は15.0〜50.0μmであることが好ましく、上記酸化チタンの平均粒径は0.01〜1.0μmであることが好ましい。
【0013】
上記乳化体臭抑制剤は、さらに、下記成分J及び/又は下記成分Kを含むことが好ましい。
成分J:制汗剤
成分K:成分F以外の殺菌剤
【0014】
上記乳化体臭抑制剤は、ジェル状またはクリーム状であることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の乳化体臭抑制剤(以下、単に「本発明の体臭抑制剤」とも称する)は、酸化チタン被覆活性炭を含有することにより、優れた体臭抑制効果を有する。また、本発明の体臭抑制剤は、塗布時の滑り性、塗布後の白浮きの抑制効果、及びべたつきの抑制効果に優れるだけでなく、イソプロピルメチルフェノールを含有するにもかかわらず、製剤中のイソプロピルメチルフェノールの有効濃度の低下抑制効果に優れる。従って、本発明によれば、従来の酸化チタン被覆活性炭を含有する乳化体臭抑制剤の特性を維持しながら、製剤中のイソプロピルメチルフェノールの有効濃度の低下が抑制されたイソプロピルメチルフェノール及び酸化チタン被覆活性炭を含有する乳化体臭抑制剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の体臭抑制剤は、ポリエーテル変性シリコーン;(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー;酸化チタン被覆活性炭;高級脂肪酸、高級アルコール、油脂、エステル油、炭化水素油、及びシリコーン油からなる群より選ばれた油分;多価アルコール;イソプロピルメチルフェノール;エタノール;水を必須の成分として含有する。なお、本明細書においては、上記ポリエーテル変性シリコーンを「成分A」;上記(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマーを「成分B」;上記酸化チタン被覆活性炭を「成分C」;上記高級脂肪酸、高級アルコール、油脂、エステル油、炭化水素油、及びシリコーン油からなる群より選ばれた油分を「成分D」;上記多価アルコールを「成分E」;上記イソプロピルメチルフェノールを「成分F」;上記エタノールを「成分G」;上記水を「成分H」と称する場合がある。また、成分Cである酸化チタン被覆活性炭を構成する活性炭を、「活性炭(a)」と称する場合がある。また、成分Cである酸化チタン被覆活性炭を構成する酸化チタンを「酸化チタン(b)」と称する場合がある。
【0017】
また、本発明の体臭抑制剤は、制汗剤及び/又は殺菌剤を含むことが好ましく、制汗剤及び成分F以外の殺菌剤を含むことがより好ましい。なお、本明細書においては、上記制汗剤を「成分J」;上記成分F以外の殺菌剤を「成分K」と称する場合がある。
【0018】
本発明の体臭抑制剤は、上記成分A、成分B、成分C、成分D、成分E、成分F、成分G、成分H、成分J、成分K以外の成分を含んでいてもよい。また、本発明の体臭抑制剤に含まれる各成分、例えば、成分A〜Kやそれ以外の成分は、それぞれ、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
【0019】
本発明の体臭抑制剤は乳化組成物であり、特に、油中水型(W/Si型)の乳化組成物であることが好ましい。成分Aと成分Bとを用いて形成した、油中水型(所謂、W/Si型)の乳化組成物であることにより、べたつきが少なく使用感に優れる。また、撥水性の膜を形成して成分Cの肌への付着性を高め、汗などによる流れ落ちを防止することが期待される。
【0020】
本明細書における「製剤中のイソプロピルメチルフェノールの有効濃度」とは、乳化体臭抑制剤を液体クロマトグラフィーに供して検出されるイソプロピルメチルフェノールの濃度である。液体クロマトグラフィーによる検出では、酸化チタン被覆活性炭に吸着された成分は検出されない。よって、液体クロマトグラフィーに供して検出されるイソプロピルメチルフェノールは、酸化チタン被覆活性炭に吸着されずに製剤の液相中に存在し、使用時に殺菌効果を有効に発揮し得るイソプロピルメチルフェノールである。
【0021】
[成分A:ポリエーテル変性シリコーン]
上記成分Aは、シロキサン骨格(シリコーン鎖)とポリエーテル基(ポリエーテル鎖)を含むシリコーン化合物である。成分Aは、主鎖内にポリエーテル鎖とシリコーン鎖を含むブロック共重合体タイプや末端変性タイプのシリコーン化合物であってもよいし、シロキサン骨格の側鎖としてポリエーテル基が結合した側鎖変性タイプのシリコーン化合物であってもよい。成分Aは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
【0022】
上記シロキサン骨格(シリコーン鎖)としては、特に限定されないが、例えば、ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンなどが挙げられる。中でも、ジメチルポリシロキサンが好ましい。
【0023】
上記ポリエーテル基(ポリエーテル鎖)としては、特に限定されないが、例えば、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基、ポリオキシブチレン基などが挙げられる。
中でも、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基が好ましい。特に好ましくは、成分Aは、ポリエーテル基として、ポリオキシエチレン基のみを含む、又は、ポリオキシエチレン基とポリオキシプロピレン基とを含む。成分Aにおけるオキシアルキレン(例えば、オキシエチレン)の平均付加モル数は、特に限定されないが、3〜50が好ましく、より好ましくは3〜36である。
【0024】
成分AのHLB(Hydrophile−Lipophile Balance)値は、特に限定されないが、本発明の体臭抑制剤が適切な粘弾性のジェル状又はクリーム状となり、塗布しやすく垂れ落ちにくくなり使用性が向上する観点から、1.0〜5.0が好ましく、より好ましくは2.0〜4.5である。なお、上記HLB値は、グリフィン(Griffin)法により算出することができる。
【0025】
成分Aの具体例としては、例えば、PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG−10ジメチコン、PEG−11メチルエーテルジメチコン、PEG−3ジメチコン、PEG−9メチルエーテルジメチコン、セチルPEG/PPG−10/1ジメチコン、ラウリルPEG/PPG−18/18メチコン、ラウリルPEG−10トリス(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチコン、ポリシリコーン−13、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG/PPG−19/19ジメチコン等が挙げられる。
【0026】
PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンは、INCI(International Cosmetic Ingredient)名:PEG−9 POLYDIMETHYLSILOXYETHYL DIMETHICONEで表記される化合物である。PEG−10ジメチコンは、INCI名:PEG−10 DIMETHICONEで表記される化合物である。PEG−11メチルエーテルジメチコンは、INCI名:PEG−11 METHYL ETHER DIMETHICONEで表記される化合物である。PEG−3ジメチコンは、INCI名:PEG−3 DIMETHICONEで表記される化合物である。PEG−9メチルエーテルジメチコンは、INCI名:PEG−9 METHYL ETHER DIMETHICONEで表記される化合物である。セチルPEG/PPG−10/1ジメチコンは、INCI名:CETYL PEG/PPG−10/1 DIMETHICONEで表記される化合物である。ラウリルPEG/PPG−18/18メチコンは、INCI名:LAURYL PEG/PPG−18/18 METHICONEで表記される化合物である。ラウリルPEG−10トリス(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチコンは、INCI名:LAURYL PEG−10 TRIS(TRIMETHYLSILOXY)SILYLETHYL DIMETHICONEで表記される化合物である。ポリシリコーン−13は、INCI名:POLYSILICONE−13で表記される化合物である。ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンは、INCI名:LAURYL PEG−9 POLYDIMETHYLSILOXYETHYL DIMETHICONEで表記される化合物である。PEG/PPG−19/19ジメチコンは、INCI名:PEG/PPG−19/19 DIMETHICONEで表記される化合物である。
【0027】
成分Aの市販品としては、例えば、商品名「KF−6028」(HLB値=4.0,PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン;信越化学工業社製)、商品名「KF−6015」(HLB値=4.5,PEG−3ジメチコン;信越化学工業社製)、商品名「KF−6016」(HLB値=4.5,PEG−9メチルエーテルジメチコン;信越化学工業社製)、商品名「KF−6048」(HLB値=3.5,セチルPEG/PPG−10/1ジメチコン;信越化学工業社製)、商品名「KF−6017」(HLB値=4.5,PEG−10ジメチコン;信越化学工業社製)、商品名「KF−6011」(HLB値=14.5,PEG−11メチルエーテルジメチコン;信越化学工業社製)、商品名「KF−6038」(HLB値=3.0,ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン;信越化学工業社製)、商品名「5200 Formulation Aid」(HLB値=2.0,ラウリルPEG/PPG−18/18メチコン;東レ・ダウコーニング社製)、商品名「ES−5300 Formulation Aid」(HLB値=3.0,ラウリルPEG−10トリス(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチコン;東レ・ダウコーニング社製)、商品名「FZ−2233」(HLB値=2.5,ポリシリコーン−13;東レ・ダウコーニング社製)、商品名「SS2910」(HLB値=4.0,PEG−10ジメチコン;東レ・ダウコーニング社製)、商品名「BY22−008M」(HLB値=2.0,PEG/PPG−19/19ジメチコン;東レ・ダウコーニング社製)、商品名「BY25−337」(HLB値=2.0,PEG/PPG−19/19ジメチコン;東レ・ダウコーニング社製)などが挙げられる。
【0028】
本発明の体臭抑制剤中の成分Aの含有量は、本発明の体臭抑制剤100質量%に対して、0.5〜10.0質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜8.0質量%である。成分Aの含有量が0.5質量%以上であることにより、乳化安定性が向上するため好ましい。また、べたつき低減とコスト低減の観点から、成分Aの含有量は10.0質量%以下であることが好ましい。上記成分Aの含有量は、本発明の体臭抑制剤中の全ての成分Aの含有量の合計量である。
【0029】
[成分B:(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー]
上記成分Bは、ビニルジメチルポリシロキサンで架橋されたジメチルポリシロキサンである共重合体である。成分Bとしては、例えば、INCI名:DIMETHICONE/VINYL DIMETHICONE CROSSPOLYMERで表記される、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマーと称される化合物が挙げられる。成分Bは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
【0030】
成分Bの市販品としては、例えば、信越化学工業社製、商品名「KSG−15」;信越化学工業社製、商品名「KSG−16」;信越化学工業社製、商品名「KSG−1510」;信越化学工業社製、商品名「KSG−1610」などが挙げられる。
【0031】
本発明の体臭抑制剤中の成分Bの含有量は、特に限定されないが、本発明の体臭抑制剤100質量%に対して、0.5〜8.0質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜4.5質量%である。成分Bの含有量が0.5質量%以上であることにより、乳化安定性が向上するため好ましい。また、コスト低減の観点から、成分Bの含有量は8.0質量%以下であることが好ましい。上記成分Bの含有量は、本発明の体臭抑制剤中の全ての成分Bの含有量の合計量である。
【0032】
[成分C:酸化チタン被覆活性炭]
上記成分Cである酸化チタン被覆活性炭は、活性炭の表面に酸化チタンが存在する構造を有する複合体である。すなわち、成分Cは、活性炭(a)と、活性炭(a)の表面に存在する酸化チタン(b)を少なくとも含む。成分Cは、活性炭(a)、酸化チタン(b)以外の成分を含んでいてもよい。成分Cは優れた消臭効果を有するため、成分Cを配合することにより、本発明の体臭抑制剤の体臭抑制効果が向上する。また、W/Si型の乳化組成物は特有のべたつきが生じるが、本発明の体臭抑制剤においては、成分Cを配合することにより、上記べたつきが抑制され使用感が向上する。成分Cは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。また、活性炭(a)、酸化チタン(b)、および活性炭(a)、酸化チタン(b)以外の成分は、それぞれ、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
【0033】
上記活性炭(a)は、特に限定されないが、多孔質の炭素質物質である。活性炭(a)は、炭素以外にも、水素、酸素、無機成分等を含んでいてもよい。活性炭(a)は、特に限定されないが、粉末活性炭が好ましい。
【0034】
上記活性炭(a)の原料としては、特に限定されず、活性炭の原料として一般的に用いられるものを用いることができる。具体的には、例えば、ヤシ殻、木材、おが屑、石炭、フェノール樹脂、レーヨン、アクリロニトリル、石炭ピッチ、石油ピッチなどが挙げられる。中でも、ヤシ殻、木材、フェノール樹脂、石炭が好ましい。
【0035】
上記活性炭(a)の平均粒径(平均粒子径)は、特に限定されないが、15.0〜50.0μmが好ましく、より好ましくは18.0〜45.0μm、さらに好ましくは20.0〜42.0μmである。活性炭(a)の平均粒径が上記範囲内であることにより、成分Cが白色となり、本発明の体臭抑制剤を塗布した際に塗布対象である皮膚等を黒く汚すこと(以下、「塗布汚れ」と称する場合がある)が防止される効果がより一層向上し、なおかつ、体臭抑制効果もより一層向上するため好ましい。さらに、皮膚に塗布して用いる場合の使用感がより一層向上するため好ましい。上記平均粒径が15.0μm未満では、白色化するために十分な量の酸化チタンを被覆させると吸着能が低下する場合があり、塗布汚れ防止と体臭抑制効果を両立できなくなる場合がある。一方、上記平均粒径が50.0μmを超えると、体臭抑制剤を皮膚に塗布した場合にざらつきが生じ、使用感が低下する場合がある。
【0036】
なお、上記「活性炭(a)の平均粒径」は、成分Cを構成する活性炭全体の平均粒径を意味する。また、本明細書において、活性炭(a)の平均粒径は、レーザー回折散乱法により測定することができ、例えば、レーザー回折・散乱式粒度分析計「MT3300」(日機装株式会社製)により測定することができる。
【0037】
上記活性炭(a)の中心細孔径は、特に限定されないが、成分Cの吸着能を向上させ体臭抑制効果を向上させる観点から、0.1〜10.0nmが好ましく、より好ましくは0.5〜2.0nmである。活性炭(a)の中心細孔径は、特に限定されないが、例えば、BET法により測定することができ、例えば、細孔分布測定装置「Belsorp」(日本ベル株式会社製)により測定することができる。
【0038】
上記活性炭(a)のヨウ素吸着量は、特に限定されないが、成分Cの吸着能を向上させ体臭抑制効果を向上させる観点から、100〜3000mg/gが好ましく、より好ましくは500〜2000mg/gである。本明細書において、活性炭(a)のヨウ素吸着量は、滴定法(JIS K 1417)により測定することができる。
【0039】
上記活性炭(a)は、公知の製造方法により製造することができる。例えば、公知の活性炭を粉砕および分級する方法により製造することができる。また、活性炭(a)は市販品を用いることもできる。市販品としては、特に限定されないが、例えば、商品名「太閤A」(フタムラ化学株式会社製)などが挙げられる。
【0040】
上記酸化チタン(b)としては、特に限定されず、公知の酸化チタン(二酸化チタン)を用いることができる。上記酸化チタン(b)としては、特に限定されないが、例えば、ルチル型、アナターゼ型、ブルッカイト型の酸化チタンが挙げられる。
【0041】
上記酸化チタン(b)の平均粒径は、特に限定されないが、0.001〜1.0μmが好ましく、より好ましくは0.01〜0.5μm、より好ましくは0.1〜0.4μm、さらに好ましくは0.2〜0.3μmである。酸化チタン(b)の平均粒径が上記範囲内であることにより、成分Cを白色化する効果が向上するため、本発明の体臭抑制剤の塗布汚れを防止する効果がより一層向上するため好ましい。上記平均粒径が0.001μm未満では、酸化チタン被覆活性炭が灰色から黒色の範囲の色調となり、塗布汚れが生じ体臭抑制剤の実用適性が低下する場合がある。
【0042】
なお、上記「酸化チタン(b)の平均粒径」は、成分Cを構成する酸化チタン全体の平均粒径を意味する。また、本明細書において、酸化チタン(b)の平均粒径(球相当径)は、BET法(又は簡易BET法)により測定される比表面積より算出することができる。
【0043】
上記酸化チタン(b)は市販品を用いることができる。市販品としては、特に限定されないが、例えば、商品名「タイペークCR−50」(石原産業株式会社製)、商品名「MT−700B」(テイカ株式会社製)などが挙げられる。
【0044】
成分Cは、樹脂を含んでいてもよい。上記樹脂は、特に限定されないが、バインダー樹脂として用いられる。上記樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、セルロース樹脂などが挙げられる。中でも、アクリル樹脂(特に、水性アクリル樹脂)が好ましく、例えば、アクリル酸アルキル共重合体などが挙げられる。
【0045】
成分Cは、特に限定されないが、金属塩などを含んでいてもよい。
【0046】
成分Cにおいて、活性炭(a)100質量部に対する、酸化チタン(b)の質量割合は、特に限定されないが、10〜10000質量部が好ましく、より好ましくは100〜5000質量部、より好ましくは500〜2000質量部、より好ましくは500〜1500質量部、より好ましくは550〜1050質量部、さらに好ましくは600〜1000質量部である。すなわち、[活性炭(a):酸化チタン(b)](質量比)は、1:0.1〜1:100が好ましく、より好ましくは1:1〜1:50、より好ましくは1:5〜1:20、より好ましくは1:5〜1:15、より好ましくは1:5.5〜1:10.5、さらに好ましくは1:6〜1:10である。活性炭(a)に対する酸化チタン(b)の割合が上記範囲よりも小さい(酸化チタン(b)が少ない)場合には、酸化チタン被覆活性炭が灰色から黒色の範囲の色調となり、塗布汚れが生じ体臭抑制剤の実用適性が低下する場合がある。一方、活性炭(a)に対する酸化チタン(b)の割合が上記範囲よりも大きい(酸化チタン(b)が多い)場合には、酸化チタン被覆活性炭の吸着能が低下し、体臭抑制剤の体臭抑制効果が低下する場合がある。
【0047】
成分C中の、活性炭(a)の含有量と酸化チタン(b)の含有量の合計量は、特に限定されないが、成分C100質量%に対して、50.0質量%以上(50.0〜100質量%)が好ましく、より好ましくは70.0質量%以上、さらに好ましくは80.0質量%以上である。また、上限値は特に限定されず、好ましくは99.95質量%以下である。
90.0質量%以下であってもよく、85.0質量%以下であってもよい。
【0048】
成分C中の、上記樹脂の含有量は、特に限定されないが、活性炭(a)に対する酸化チタン(b)の付着性向上等の観点から、成分C100質量%に対して、0.005〜10.0質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜1.0質量%である。
【0049】
成分Cにおいて、酸化チタン(b)は、活性炭(a)の表面に存在する。すなわち、成分C(酸化チタン被覆活性炭)は、活性炭(a)が酸化チタン(b)により被覆された構造を有している。なお、成分Cにおいては、活性炭(a)の表面の全面が酸化チタン(b)によって被覆されていてもよいし、活性炭(a)の表面の一部のみが酸化チタン(b)によって被覆されていてもよい。
【0050】
成分Cは、活性炭(a)の表面上に、酸化チタン(b)を付着させることにより形成される。好ましくは、活性炭(a)の表面上に、上記樹脂を介して酸化チタン(b)を付着させることにより形成される。
【0051】
成分Cの製造方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いることが可能で、例えば、特開平4−256436号公報に記載の白色活性炭の製造方法、特開2005−263610号公報に記載の酸化チタン被覆活性炭の製造方法を用いることができる。
【0052】
成分Cの具体的な製造方法としては、例えば、以下のとおりである。活性炭(a)、酸化チタン(b)、および上記樹脂のエマルションを混合し、活性炭(a)の表面を酸化チタン(b)で被覆する。次いで、得られた酸化チタン(b)で被覆された活性炭(a)を乾燥し、さらに必要に応じて、粒状に解砕して、成分C(酸化チタン被覆活性炭)を得る。
【0053】
本発明の体臭抑制剤中の成分Cの含有量は、本発明の体臭抑制剤100質量%に対して、0.1〜10.0質量%が好ましく、より好ましくは0.2〜8.0質量%、さらに好ましくは0.5〜6.0質量%である。白色活性炭の含有量が0.1質量%以上であることにより、本発明の体臭抑制剤の体臭抑制効果がより一層向上する。また、成分Cの含有量が10.0質量%以下であることにより、本発明の体臭抑制剤の塗布時の滑り性や白浮きの抑制効果がより一層となるため好ましい。上記成分Cの含有量は、本発明の体臭抑制剤中の全ての成分Cの含有量の合計量である。
【0054】
[成分D:高級脂肪酸、高級アルコール、油脂、エステル油、炭化水素油、及びシリコーン油からなる群より選ばれた油分]
上記成分Dは高級脂肪酸、高級アルコール、油脂、エステル油、炭化水素油、及びシリコーン油からなる群より選ばれた油分(少なくとも1種の油分)である。本発明の体臭抑制剤においては、成分Dを配合することにより、白浮きが抑制され、塗布時(特に体臭抑制剤の乾き際)の滑り性が向上する。成分Dは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
【0055】
成分Dは、体臭抑制剤の塗布性向上の観点から、エステル油、炭化水素油、シリコーン油が好ましく、より好ましくはエステル油及びシリコーン油である。上記成分Dは、白浮き抑制効果、滑り性向上効果の観点からエステル油を、べたつきが抑制され使用感が向上するという観点からシリコーン油を必須成分として含むことが好ましい。
【0056】
上記エステル油としては、特に限定されないが、例えば、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット、オクタン酸イソセチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、イソノナン酸イソノニル、コハク酸ジオクチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、モノラウリン酸プロピレングリコール、イソステアリン酸ポリグリセリル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、オレイン酸エチルなどが挙げられる。
【0057】
上記シリコーン油としては、特に限定されないが、例えば、メチルポリシロキサン、平均重合度が650〜7000である高重合メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンなどの鎖状シリコーン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルシクロポリシロキサンなどの環状シリコーン;アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体などのアミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルキル変性シリコーンなどの変性シリコーンなどが挙げられる。
【0058】
シリコーン油の中でも、特にべたつきが抑制され使用感が向上するという観点から、環状シリコーンが好ましい。環状シリコーンの気圧1atmにおける沸点は、特に限定されないが、100〜250℃が好ましく、より好ましくは100〜230℃である。
【0059】
上記炭化水素油としては、特に限定されないが、例えば、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワレン、スクワランなどが挙げられる。
【0060】
上記高級脂肪酸としては、特に限定されないが、例えば、炭素数12〜22の脂肪酸が挙げられ、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸などが挙げられる。好ましくは、イソステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸などの分枝脂肪酸や不飽和脂肪酸が挙げられる。
【0061】
上記高級アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、炭素数6〜22の高級アルコールが挙げられ、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、べへニルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、オレイルアルコールなどが挙げられる。中でも、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、オレイルアルコールなどの分枝アルコールや不飽和アルコールが好ましい。
【0062】
上記油脂としては、マカデミアンナッツ油、ユーカリ油、ヤシ油、アボガド油、サフラワー油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、ククイナッツ油、シアバター、アーモンド油、ヒマワリ油、ローズヒップ油、オリーブスクワラン、シュガースクワラン、カメリアオイル、キウイフルーツシード油、ツバキ油、杏仁油、ゴマ油、大豆油、ホホバ油、ヒマシ油、ヘーゼルナッツ油、メドホーム油、ハッカ油、カロットオイル、大豆油、綿実油、コーン油、サフラワー油、菜種油、米ぬか油、カポック油、乳脂、ラード、魚油、鯨油などが挙げられる。
【0063】
本発明の体臭抑制剤中の成分Dの含有量は、本発明の体臭抑制剤100質量%に対して、10.0〜45.0質量%が好ましく、より好ましくは18.0〜35.0質量%である。成分Dの含有量が5.0質量%以上であることにより、白浮きの抑制効果がより一層向上するため好ましい。また、成分Fの含有量が20.0質量%以下であることにより、塗布時のべたつきの抑制効果がより一層向上するため好ましい。
【0064】
本発明の体臭抑制剤中のエステル油の含有量は、本発明の体臭抑制剤100質量%に対して、1.0〜15.0質量%が好ましく、より好ましくは1.5〜10.0質量%である。
【0065】
本発明の体臭抑制剤中の環状シリコーンの含有量は、本発明の体臭抑制剤100質量%に対して、5.0〜25.0質量%が好ましく、より好ましくは10.0〜20.0質量%である。環状シリコーンの含有量が上記範囲であることにより、体臭抑制剤のべたつきがより一層低減するため好ましい。
【0066】
[成分E:多価アルコール]
上記成分Eは、多価アルコールである。本発明の乳化体臭抑制剤においては、イソプロピルメチルフェノールに加えて成分Eを配合することにより、製剤中のイソプロピルメチルフェノールの有効濃度の低下を抑制することができる。酸化チタン被覆活性炭を含有する体臭抑制剤にイソプロピルメチルフェノールを配合した場合に、製剤中のイソプロピルメチルフェノールの有効濃度が、イソプロピルメチルフェノールの配合量から算出される濃度より大きく低下するという現象は、酸化チタン被覆活性炭の細孔にイソプロピルメチルフェノールが吸着されることが原因であると考えられるが、多価アルコールが存在することで、何らかの作用が働き、吸着が抑制されていると考える。
【0067】
上記多価アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、高重合ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、濃グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、グルコース、マルトース、マルチトール、スクロース、マンニトール、ソルビトール、ペンタエリスリトール(ペンタエリスリット、ペンタエリトリトール、ペンタエリトリット)、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオール等が挙げられる。中でも、水相との相溶性及びイソプロピレンメチルフェノールの溶解性の観点から、1,3−ブチレングリコール、濃グリセリン、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールが好ましい。なお、成分Eは1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
【0068】
本発明の体臭抑制剤中の成分Eの含有量は、特に限定されないが、本発明の体臭抑制剤100質量%に対して、5.0〜25.0質量%が好ましく、より好ましくは6.0〜22.0質量%であり、さらに好ましくは8.0〜20.0質量%である。成分Eの含有量が5.0質量%以上であることにより、製剤中のイソプロピルメチルフェノールの有効濃度の低下抑制効果が充分に発揮されるため好ましい。また、経時安定性の観点から、成分Eの含有量は25.0質量%以下が好ましい。上記成分Eの含有量は、本発明の体臭抑制剤中の全ての成分Eの含有量の合計量である。
【0069】
[成分F:イソプロピルメチルフェノール]
上記成分Fは、イソプロピルメチルフェノールである。成分Fはメタクレゾールとイソプロピルクロリド、或いはイソプロピルアルコールとを反応させて得られ、殺菌性と弱い収斂性とを持つ殺菌剤である。
【0070】
本発明の体臭抑制剤中の成分Fの含有量は、特に限定されないが、本発明の体臭抑制剤100質量%に対して、0.01〜1.0質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜0.8質量%であり、より好ましくは0.05〜0.5質量%である。成分Fの含有量が0.01質量%以上であることにより、充分な殺菌効果が発揮されるため好ましい。また、安全性の観点から、成分Fの含有量は1.0質量%以下であることが好ましい。
【0071】
[成分G:エタノール]
上記成分Fは、エタノールである。成分Gは、体臭抑制剤の速乾性を向上する役割を有する。本発明の体臭抑制剤中の成分Gの含有量は、本発明の体臭抑制剤100質量%に対して、3.0〜40.0質量%が好ましく、より好ましくは8.0〜30.0質量%である。成分Gの含有量が5.0質量%以上であることにより、速乾性がより一層向上するため好ましい。また、成分Gの含有量が40.0質量%以下であることにより、低刺激性がより一層向上するため好ましい。
【0072】
[成分H:水]
上記成分Hとしては、特に限定されないが、精製水が好ましい。本発明の体臭抑制剤中の成分Hの含有量は、特に限定されないが、乳化安定性向上の観点から、本発明の体臭抑制剤100質量%に対して、10.0〜80.0質量%が好ましく、より好ましくは20.0〜70.0質量%、さらに好ましくは25.0〜65.0質量%である。
【0073】
[成分J:制汗剤]
上記成分Jは、制汗剤である。制汗剤は、例えば、皮膚を収斂することにより汗の発生を抑制する薬剤である。成分Jとしては、特に限定されないが、例えば、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛などが挙げられる。中でも、クロルヒドロキシアルミニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛が好ましい。上記成分Jは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
【0074】
本発明の体臭抑制剤中の成分Jの含有量は、本発明の体臭抑制剤100質量%に対して、0.1〜50.0質量%が好ましく、より好ましくは0.2〜15.0質量%である。成分Hの含有量が0.1質量%以上であることにより、制汗効果による本発明の体臭抑制剤の体臭抑制効果がより一層向上する。また、成分Jの含有量が50.0質量%以下であることにより、べたつきがより一層抑制され、使用感がより一層向上するため好ましい。上記成分Jの含有量は、本発明の体臭抑制剤中の全ての成分Jの含有量の合計量である。
【0075】
[成分K:殺菌剤]
上記成分Kは成分F以外の殺菌剤である。殺菌剤は、例えば、体臭の原因となる物質を生成する皮膚常在菌の増殖を抑制する薬剤である。成分Kとしては、特に限定されないが、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸クロルヘキシジン、フェノール、トリクロロカルバニリド、グルコン酸クロルヘキシジン、トリクロサン、トリクロカルバン、ピロクトンオラミン、ジンクピリチオン、サリチル酸、ソルビン酸、塩化リゾチームなどが挙げられる。中でも、塩化ベンザルコニウムが好ましい。上記成分Kは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
【0076】
本発明の体臭抑制剤中の成分Kの含有量は、本発明の体臭抑制剤100質量%に対して、0.05〜1.0質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜0.5質量%である。
成分Kの含有量が0.05質量%以上であることにより、殺菌効果による本発明の体臭抑制剤の体臭抑制効果がより一層向上する。また、成分Kの含有量が1.0質量%以下であることにより、体臭抑制剤の低刺激性がより一層向上するため好ましい。上記成分Kの含有量は、本発明の体臭抑制剤中の全ての成分Kの含有量の合計量である。
【0077】
本発明の体臭抑制剤は、体臭抑制効果をより一層向上させる観点から、成分J及び/又は成分Kを含むことが好ましい。
【0078】
[その他の成分]
本発明の体臭抑制剤は、上記成分A〜K以外の成分(その他の成分)を含んでいてもよい。その他の成分としては、例えば、成分A以外の界面活性剤、ロウ類、ステロール類、保湿剤、増粘剤、pH調整剤、無機顔料、色素、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ビタミン類、美白剤、動植物抽出物、金属イオン封鎖剤、防腐剤、成分C以外の消臭剤、清涼化剤、香料等が挙げられる。
【0079】
本発明の体臭抑制剤は、成分C以外の消臭剤を含有してもよい。上記消臭剤は、例えば、臭いを発する物質と反応したり、臭いを発する物質を吸着したり、臭いをマスクしたりして、臭いを消す効果を有する薬剤である。上記消臭剤としては、特に限定されないが、例えば、酸化亜鉛などの金属酸化物、シリカ、アルキルジエタノールアミド、ヒドロキシアパタイト、茶抽出物、香料、酸化防止剤などが挙げられる。
【0080】
上記界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アルキルグリセリルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油、グリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリルエーテル脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、シリコーン界面活性剤などのノニオン界面活性剤;アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アシルN−メチルタウリン塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、N−アシルアミノ酸塩などのアニオン界面活性剤;塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウムなどのカチオン界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
【0081】
上記清涼化剤としては、特に限定されないが、例えば、メントール、メンチルグリセリルエーテル、乳酸メンチル、ハッカ油、ペパーミント油、カンファー、イシリンなどが挙げられる。上記酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、トコフェロール及びその誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体などが挙げられる。上記金属イオン封鎖剤としては、特に限定されないが、例えば、エデト酸塩、リン酸、ポリリン酸ナトリウムなどが挙げられる。上記pH調整剤としては、特に限定されないが、例えば、クエン酸、酒石酸などが挙げられる。
【0082】
[乳化体臭抑制剤]
本発明の体臭抑制剤は、イソプロピルメチルフェノールを含有するにもかかわらず、製剤中のイソプロピルメチルフェノールの有効濃度の低下が抑制された体臭抑制剤である。製剤中のイソプロピルメチルフェノールの有効濃度は、乳化体臭抑制剤を液体クロマトグラフィーに供して検出される濃度であり、製剤の液相中に存在し、使用時に殺菌効果を有効に発揮し得るイソプロピルメチルフェノールの濃度である。配合量から算出されるイソプロピルメチルフェノール濃度に対する有効濃度が、有効濃度の残存率となり、この残存率が高いほど、製剤中のイソプロピルメチルフェノールの有効濃度の低下が抑制されていることとなる。本発明の体臭抑制剤における製剤中のイソプロピルメチルフェノールの残存率は高いほど好ましく、殺菌効果の観点から、90.0%以上が好ましく、より好ましくは95.0%以上であり、さらに好ましくは98.0%以上である。
【0083】
本発明の体臭抑制剤は、特に限定されないが、クリーム、ジェル、ローションなどの剤型であることが好ましい。中でも、本発明の体臭抑制剤は、ジェル状またはクリーム状であることが好ましい。なお、本発明の体臭抑制剤の製剤化は、一般に知られている製造方法により行うことができる。
【0084】
本発明の体臭抑制剤は、体臭を抑制する目的で用いられる防臭剤(消臭剤、デオドラント剤とも称する)である。本発明の体臭抑制剤は、特に限定されないが、塗布汚れを防止する効果を有する観点から、皮膚に対して用いられる皮膚用の体臭抑制剤、衣類に対して用いられる衣類用の体臭抑制剤、または、履物に対して用いられる履物用の体臭抑制剤であることが好ましい。さらに、皮膚、衣類または履物に塗布(特に直接塗布)して用いる体臭抑制剤であることが好ましい。特に、白浮きの防止効果、滑り性に優れる観点から、皮膚に直接塗布して用いる体臭抑制剤であることが好ましい。本発明の体臭抑制剤を、身体に塗布する場合の塗布部としては、特に限定されないが、例えば、腋下、腕、足、足裏、首、胸、臀部などが挙げられる。上記衣類としては、特に限定されないが、例えば、ジャケット、ワイシャツ、コート、Tシャツ、トレーナー、セーター、ジャージ、ズボン、スラックス、ジーンズ、スカート、ワンピース、ドレス、下着、パジャマ、浴衣、帽子、スカーフ、バンダナ、マフラー、ネクタイ、手袋、帯、ベルト、靴下、足袋、レッグウォーマー、タイツなどが挙げられる。上記履物としては、特に限定されないが、例えば、靴、スニーカー、ハイヒール、パンプス、ミュール、ブーツ、サンダル、スリッパ、下駄などが挙げられる。
【0085】
上記特許文献(国際公開第2014/088039号)には、酸化チタン被覆活性炭(成分C)が従来の体臭抑制剤に用いられている消臭成分と比較して格段に優れた体臭抑制効果を有すること、及び体臭抑制剤に配合した場合に塗布汚れを引き起こさないことが見出され、酸化チタン被覆活性炭を含有することを特徴とする体臭抑制剤が記載されている。また、上記特許文献(特開2017−171637号公報)には、ポリエーテル変性シリコーンと(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマーとを用いて形成した油中水型の乳化系であり、酸化チタン被覆活性炭などを含有する乳化体臭抑制剤とすることで、体臭抑制効果、滑り性、塗布性などに優れた体臭抑制剤が記載されている。
【0086】
しかし、酸化チタン被覆活性炭を含有する体臭抑制剤にイソプロピルメチルフェノールを配合した場合、製剤中のイソプロピルメチルフェノールの有効濃度が、イソプロピルメチルフェノールの配合量から算出される濃度より大きく低下する場合があり、所望の殺菌効果が得られなくなる可能性があることがわかった。
【0087】
この課題に対して、本発明によれば、ポリエーテル変性シリコーン、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、酸化チタン被覆活性炭、エタノール、水、並びに、高級脂肪酸、高級アルコール、油脂、エステル油、炭化水素油、及びシリコーン油からなる群より選ばれた油分を含有する乳化体臭抑制剤において、多価アルコール及びイソプロピルメチルフェノールを配合することにより、塗布時の滑り性、塗布後の白浮きの抑制効果、及びべたつきの抑制効果に優れるだけでなく、製剤中のイソプロピルメチルフェノールの有効濃度の低下が抑制された体臭抑制剤を提供することができる。
【実施例】
【0088】
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。尚、配合量は、特記しない限り、有効成分の配合量であり、「質量%」で表す。
【0089】
酸化チタン被覆活性炭の製造例
活性炭(商品名「GW−B32/60」、クラレケミカル株式会社製)を解砕機を用いて破砕し、さらに分級して、平均粒径:40.9μmの活性炭(粉末活性炭)を得た。
45%アクリル酸アルキル共重合体液(商品名「ヨドゾールGH800F」、アクゾノーベル(AkzoNobel)社製)0.1gに、精製水5.1gを加え、十分に撹拌し、混合液(1)を得た。
混合液(1)2.7gを撹拌しながら、混合液(1)を上記で得られた活性炭(平均粒径:40.9μm)1.8gに混合し、混合液(2)を得た。
得られた混合液(2)に酸化チタン(商品名「タイペークCR−50」、石原産業株式会社製、平均粒径:0.25μm)10.8gを混合し、混合液(3)を得た。
次いで、得られた混合液(3)を115℃で2時間乾燥し、さらに、乾燥物を解砕機にて粉状に解砕して酸化チタン被覆活性炭を得た。
【0090】
実施例1〜23、比較例1、参考例1〜3
上記酸化チタン被覆活性炭を用い、表に示した組成(配合量)に従い、各成分を混合し、試験用乳化体臭抑制剤を調製した。なお、得られた乳化体臭抑制剤の性状は、いずれもジェル状であった。
【0091】
なお、表に記載の各成分の詳細は、以下の通りである。
PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン:商品名「KF−6028」、信越化学工業社製
PEG−10ジメチコン:商品名「KF−6017」、信越化学工業社製
PEG−11メチルエーテルジメチコン:「KF−6011」、信越化学工業社製
(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー:商品名「KSG−15」および商品名「KSG−16」を1:1で併用、いずれも信越化学工業社製
シリカ:商品名「SATINIER M13」、日揮触媒化成株式会社製
酸化チタン:商品名「タイペークCR−50」、石原産業株式会社製
イソプロピルメチルフェノール:商品名「イソプロピルメチルフェノール」、大阪化成株式会社製
クロルヒドロキシアルミニウム:商品名「PAC♯1000」、多木化学社製
【0092】
使用感の評価
各試験用乳化体臭抑制剤約0.2gを、前腕外側部に手で塗布し、以下のとおり、塗布時のべたつき、塗布時の滑り性、塗布後の白浮きのなさについて評価し、結果を表に記載した。評価は、専門評価員3名により、25℃、湿度50%RHの恒温恒湿の条件下で実施した。
【0093】
(1)塗布時のべたつき
乳化体臭抑制剤の塗布時の肌の感触から、べたつきを下記の基準で評価した。
<べたつきの評価基準>
◎(優れる):べたつきが極めてはやく消失する。
○(良好):べたつきがはやく消失する。
×(不良):べたつきがなくなるまでに時間がかかり、使用に適さない。
【0094】
(2)塗布時の滑り性
乳化体臭抑制剤の塗布時(乾き際)の肌の感触から、滑り性を下記の基準で評価した。
<滑り性の評価基準>
◎(優れる):指が引っ掛かる感触が全くなく、滑り性が良好である。
○(良好):指が引っ掛かる感触を僅かに感じるが、実用上全く気にならない。
△(使用可能):指が引っ掛かる感触を感じるが、使用可能である。
×(不良):指が引っ掛かる感触を強く感じ、使用に適さない。
【0095】
(3)塗布後の白浮き
乳化体臭抑制剤を塗布して乾いた後の肌の白浮きの有無を下記の基準で評価した。
<白浮きの評価基準>
◎(優れる):使用後の肌に白浮きがない。
○(良好):使用後の肌にわずかな白浮きを生じるが、実用上全く気にならない。
△(使用可能):使用後の肌に白浮きを生じるが、使用可能である。
×(不良):使用後の肌に白浮きが顕著に生じ、使用に適さない。
【0096】
有効濃度の評価
各試験用乳化体臭抑制剤約1.0gを精密に量り、メタノールを加えて正確に50mLとしたものを試料溶液とした。また、イソプロピルメチルフェノール標準品約0.2gを精密に量り、メタノールを加えて正確に200mLとする。この溶液2mLを正確にとり、メタノールを加えて正確に100mLとしたものを標準溶液とした。得られた各試料溶液及び標準溶液各20μLを正確に量り、下記条件で液体クロマトグラフィーによる分析を行った。
【0097】
液体クロマトグラフィー条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:280nm)
カラム:内径4.6mm、長さ150mmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリコンポリマー被覆シリカゲルを充填
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:メタノール/水混液(3:2)
流量:毎分1mL
【0098】
得られた分析結果から、試料溶液のイソプロピルメチルフェノールのピーク面積A及び標準溶液のイソプロピルメチルフェノールのピーク面積ASを求め、下記式によりイソプロピルメチルフェノールの有効濃度を算出した。なお、式中のWSはイソプロピルメチルフェノール標準品採取量(g)を、Wは試験用乳化体臭抑制剤採取量(g)を示す。
【0099】
式 イソプロピルメチルフェノールの有効濃度(%)=
(WS/10000)/(W/50)×(A/AS)×100
【0100】
そして、各試験用乳化体臭抑制剤の配合量から算出されるイソプロピルメチルフェノール濃度に対する有効濃度を算出することでイソプロピルメチルフェノールの残存率(IPMP残存率)を求め、表に記載した。残存率が高いほど製剤中のイソプロピルメチルフェノールの有効濃度の低下が抑制されており好ましいことを示す。
【0101】
【表1】
【0102】
【表2】
【0103】
【表3】
【0104】
以下に、本発明の体臭抑制剤(デオドラントジェルクリーム)の処方例を示す。
【0105】
処方例1
PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 5.0質量%
(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 1.45質量%
酸化チタン被覆活性炭 3.0質量%
デカメチルシクロペンタシロキサン 14.75質量%
メチルポリシロキサン 3.8質量%
パルミチン酸2−エチルヘキシル 5.0質量%
1,3−ブチレングリコール 8.0質量%
濃グリセリン 7.0質量%
ポリエチレングリコール400 2.0質量%
イソプロピルメチルフェノール 0.2質量%
クロルヒドロキシアルミニウム 9.3質量%
エタノール 8.0質量%
精製水 残部
【0106】
処方例2
PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコ 4.0質量%
(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 0.87質量%
酸化チタン被覆活性炭 1.0質量%
シリカ 5.0質量%
デカメチルシクロペンタシロキサン 12.85質量%
メチルポリシロキサン 2.28質量%
パルミチン酸2−エチルヘキシル 5.0質量%
1,3−ブチレングリコール 6.0質量%
濃グリセリン 2.0質量%
ポリエチレングリコール400 10.0質量%
イソプロピルメチルフェノール 0.1質量%
クロルヒドロキシアルミニウム 9.3質量%
メントール 0.2質量%
エタノール 15.0質量%
精製水 残部
【0107】
処方例3
PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 5.0質量%
(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 1.31質量%
(アクリル酸アルキル/ジメチコン)コポリマー 1.8質量%
酸化チタン被覆活性炭 1.0質量%
デカメチルシクロペンタシロキサン 23.48質量%
メチルポリシロキサン 3.42質量%
パルミチン酸2−エチルヘキシル 3.0質量%
1,3−ブチレングリコール 3.0質量%
ジプロピレングリコール 5.0質量%
ポリエチレングリコール400 10.0質量%
イソプロピルメチルフェノール 0.1質量%
クロルヒドロキシアルミニウム 4.65質量%
エタノール 10.0質量%
精製水 残部
【0108】
処方例4
PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 3.0質量%
(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 0.87質量%
(アクリル酸アルキル/ジメチコン)コポリマー 0.3質量%
酸化チタン被覆活性炭 1.0質量%
デカメチルシクロペンタシロキサン 13.55質量%
メチルポリシロキサン 2.28質量%
パルミチン酸2−エチルヘキシル 2.0質量%
1,3−ブチレングリコール 8.0質量%
濃グリセリン 10.0質量%
ポリエチレングリコール400 5.0質量%
イソプロピルメチルフェノール 0.1質量%
パラフェノールスルホン酸亜鉛 0.3質量%
塩化ベンザルコニウム 0.1質量%
トリクロサン 0.3質量%
メントール 0.1質量%
エタノール 15.0質量%
精製水 残部