【実施例】
【0031】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【0032】
製造例1:セイヨウナシ果実エキス
セイヨウナシの果実10kgを輪切りにし、これに50体積%1,3−ブチレングルコール溶液25Lを加え、15日間冷所に静置した後ろ過した。ろ液を冷所に10日間静置して熟成させ、沈殿やオリをろ過して除去し、50体積%1,3−ブチレングルコール溶液を加えて25kgとし、セイヨウナシ果実エキスを得た。
【0033】
実施例1〜10及び比較例1〜5:ふき取り化粧料
表1及び表2に示す組成及び下記製造方法にてふき取り化粧料を調製し、角質除去について、以下に示す評価方法及び判定基準により評価判定し、結果を表1及び表2に示した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
(注1)PEMULEN TR−1(NOVEON社製)
(注2)シリコン KF−6012(信越化学工業社製)
(注3)KF−96−100CS(信越化学工業社製)
(注4)ハイコール K−350(カネダ社製)
(注5)ファーメンテージ セイヨウナシB(一丸ファルコス社製)
(注6)製造例1にて得られたセイヨウナシ果実エキス
(注7)リンゴ抽出液 BG(丸善製薬社製)
【0037】
(製造方法)
A.成分1〜7を60℃に加温し、均一に混合する。
B.成分8〜12を60℃に加温し、均一に混合する。
C.AとBを均一混合した後、冷却する。
D.Cに成分13〜15を加え均一混合し、ふき取り化粧料を得た。
【0038】
(角質除去)
実施例及び比較例の各試料について、化粧品評価専門パネル5名が顔に使用した。コットンに0.5gの試料を塗布し、それを用いて頬を5回こすり、コットンを乾燥させた。乾燥したコットンからテープストリッピングを1回行い、そのテープは4%パラフォルムアルデヒド固定液(武藤化学株式会社製)等の固定液を用いて固定した後、PBS溶液で洗浄を行った。その後1%エオシンY溶液(和光純薬工業社製)にて染色し、一定の時間染色した後流水にて洗浄を行った。洗浄を行ったテープをスライドガラス等に張り付けたのち、適宜カバーガラス等で覆い観察用に供した。スライドガラス試料はオリンパス社製の倒立型蛍光顕微鏡を用いて観察し、一定の倍率で顕微鏡写真を撮影した。顕微鏡写真を用い、一画像中の染色された角質を数えて、以下の評価基準に従って5段階に評価し、その平均点を以下の判定基準に従って判定した。実施例1及び比較例2を使用して除去された角質の顕微鏡写真を
図1に示す。
[評価基準]
5:染色された角質が非常に多い
4:染色された角質が多い
3:染色された角質がある
2:染色された角質がほとんどない
1:染色された角質が全くない
[判定基準]
[評点の平均点] :[判定]
4.5点を超える : ◎
3.5点を超え4.5点以下 : ○
2点を超え3.5点以下 : △
2点以下 : ×
【0039】
表1及び表2の結果から明らかなように、実施例1〜10のふき取り化粧料は角質除去に優れるものであった。一方、成分(A)を含有しない比較例1は、角質除去が劣っており、また、成分(B)を含有しない比較例2、成分(C)を含有しない比較例3は角質除去が悪いものでった。また、ナシ属植物の抽出物又は果汁の代わりにリンゴ果実エキスを含有した比較例4は角質除去が劣っており、シリコーン油の代わりに流動パラフィンを含有した比較例5は角質除去が悪いものであった。
【0040】
〔実施例11:乳液〕
(成分) (%)
1.モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 1.0
2.セスキオレイン酸ソルビタン 0.5
3.マカデミアンナッツ油 0.5
4.ホホバ油 0.5
5.ジメチルポリシロキサン (注3) 0.5
6.デカメチルシクロペンタシロキサン 0.5
7.精製水 残 量
8.エデト酸二ナトリウム 0.1
9.メチルパラベン 0.2
10.フェノキシエタノール 0.5
11.グリセリン 5.0
12.1,3−ブチレングルコール 1.0
13.プロピレングリコール 2.0
14.乳酸ナトリウム 0.5
15.キサンタンガム 0.05
16.精製水 10.0
17.乳酸桿菌/セイヨウナシ果汁発酵液(注5) 0.15
18.エタノール 3.0
19.香料 0.01
【0041】
(製造方法)
A:成分15を70℃に加熱した成分16で膨潤する。
B:成分1〜6を70℃で加熱混合する。
C:成分7〜14を70℃で加熱溶解後、Bに添加し、乳化する。
D:Cを室温まで冷却後、成分17〜19とAを添加し、乳液を得た。
【0042】
実施例11の乳液をコットンに塗布し、顔に使用したところ、角質除去に優れたものであった。
【0043】
〔実施例12:クリーム〕
(成分) (%)
1.ポリオキシエチレン(40モル)ソルビタンモノステアレート 2.0
2.自己乳化型グリセリルモノステアレート 5.0
3.ステアリン酸 5.0
4.ベヘニルアルコール 0.5
5.デカメチルシクロペンタシロキサン 25.0
6.ヤシ油 5.0
7.酢酸トコフェロール 0.1
8.メチルパラベン 0.1
9.乳酸桿菌/セイヨウナシ果汁発酵液(注5) 0.2
10.キサンタンガム(2%水溶液) 7.0
11.1,3−ブチレングリコール 5.0
12.精製水 残 量
13.香料 0.05
【0044】
(製造方法)
A.成分8〜12を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分1〜7を加熱混合し、70℃に保つ。
C.BをAに加えて混合し、均一に乳化する。
D.Cを冷却後、成分13を加え、均一に混合してクリームを得た。
【0045】
実施例12のクリームをコットンに塗布し、顔に使用したところ、角質除去に優れたものであった。
【0046】
実施例13:ふき取りクレンジング
(成分) (%)
1.リン脂質 (注8) 0.1
2.ポリオキシエチレン脂肪酸モノエタノールアミド (注9) 0.5
3.米ヌカ油 0.1
4.デカメチルシクロペンタシロキサン 0.2
5.ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリ
シロキサン共重合体 (注2) 0.3
6.ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 (注10) 0.2
7.ジメチルポリシロキサン (注11) 0.1
8.ポリオキシプロピレンメチルグルコシド (注12) 0.5
9.グリセリン 1.0
10.1,3−ブチレングリコール 5.0
11.精製水 残 量
12.キサンタンガム 0.1
13.カルボキシビニルポリマー (注13) 0.1
14.アルキル変性カルボキシビニルポリマー (注1) 0.1
15.エタノール 10.0
16.PPG−6デシルテトラデセス−20 1.0
17.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
18.香料 0.1
19.乳酸桿菌/セイヨウナシ果汁発酵液(注5) 0.05
(注8)レシノール S−10(日光ケミカルズ社製)
(注9)アミゼット 5C(川研ファインケミカル社製)
(注10)シリコン KF−6017(信越化学工業社製)
(注11)SH200C FLUID 6CS(東レ・ダウコーニング社製)
(注12)GLUCAM P−10(LUBRIZOL ADVANCED MATERIALS社製)
(注13)CARBOPOL 980(LUBRIZOL ADVANCED MATERIALS社製)
【0047】
(製造方法)
A:成分1〜7を70℃で均一に溶解混合する。
B:成分8〜14を70℃で均一に混合する。
C:BにAを添加し70℃で乳化する
D:Cを40℃まで冷却し、成分15〜19を添加して均一に混合し、ふき取りクレンジングを得た。
【0048】
実施例13のふき取りクレンジングをコットンに塗布し、顔に使用したところ、角質除去に優れたものであった。