特許第6833867号(P6833867)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ クゥアルコム・インコーポレイテッドの特許一覧

特許6833867ユーザ機器のための時間較正値を決定すること
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6833867
(24)【登録日】2021年2月5日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】ユーザ機器のための時間較正値を決定すること
(51)【国際特許分類】
   H04W 56/00 20090101AFI20210215BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20210215BHJP
   G01S 5/06 20060101ALI20210215BHJP
【FI】
   H04W56/00 150
   H04W64/00 140
   G01S5/06
【請求項の数】20
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2018-549813(P2018-549813)
(86)(22)【出願日】2017年2月27日
(65)【公表番号】特表2019-516271(P2019-516271A)
(43)【公表日】2019年6月13日
(86)【国際出願番号】US2017019726
(87)【国際公開番号】WO2017165085
(87)【国際公開日】20170928
【審査請求日】2020年1月28日
(31)【優先権主張番号】15/080,481
(32)【優先日】2016年3月24日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】ド、ジュ−ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ポン、レイマン・ワイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ゲンシェン
【審査官】 伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2015/0195674(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
G01S 5/00−5/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所与のエンティティにおいてユーザ機器(UE)のための時間較正値を推定する方法であって、
第1の同期ワイヤレス送信ネットワーク(SWTN)の少なくとも1つの地上波送信局のロケーションを取得することと、
前記少なくとも1つの地上波送信局に関連する送信局較正情報を決定することと、
前記少なくとも1つの地上波送信局とのワイヤレス通信範囲内にある前記UEのロケーションを決定することと、
前記取得された送信局ロケーションと、前記決定された送信局較正情報と、前記UEの前記決定されたロケーションとに基づいて、前記UEのための前記時間較正値を推定することと
を備え、
前記時間較正値が、前記UEの受信機における無線周波数(RF)処理による到着時間における時間オフセットである、
方法。
【請求項2】
前記UEの前記ロケーションが、少なくとも1つのSWTNの少なくとも1つの送信局からの信号に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記送信局較正情報が、前記少なくとも1つの地上波送信局からの前記UEにおいて受信された1つまたは複数の信号に関係する、少なくとも1つの順方向リンク較正(FLC)値と少なくとも1つの到着時間(TOA)値とを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記時間較正値を前記推定することは、前記取得された送信局ロケーションが、少なくとも1つの送信局ロケーションを含むことを必要とする、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つのSWTNが、さらに、前記第1のSWTNおよび/または1つまたは複数の地上波送信局を含む第2のSWTNを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記送信局較正情報が、前記少なくとも1つの地上波送信局からの前記UEにおいて受信された信号に関係する、順方向リンク較正(FLC)値のセットと到着時間(TOA)値のセットとを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のSWTNおよび/または前記第2のSWTNは、セルラーネットワーク、同期ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、またはそれらの任意の組合せである、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つのSWTNが前記UEと周波数同期されるか、または
前記少なくとも1つのSWTNは、前記UEと周波数同期と時間同期の両方が行われる、
請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記UEの前記ロケーションが、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)または前記第1のSWTNの少なくとも1つの送信局からの信号とは無関係に決定され、前記UEのロケーションを前記決定することは、前記取得された送信局ロケーションが、少なくとも3つの送信局ロケーションを含むことを必要とする、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記所与のエンティティがサーバに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記UEの前記ロケーションを前記決定することは、
前記UEから、(i)前記サーバが前記UEの前記ロケーションを導出することができる、少なくとも1つのSWTNの少なくとも1つの送信局からの信号のUEベース測定値、および/または(ii)前記UEのUE導出ロケーションを受信すること、
を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記推定された時間較正値に関連する信頼性レベルを改善するために、更新された送信局較正情報と前記UEに関連する更新されたロケーション決定とに基づいて、前記推定することを何回か繰り返すことによって、前記推定された時間較正値を改良することと、 前記信頼性レベルがしきい値を上回って上昇したことに応答して、前記改良された推定された時間較正値を前記UEのための代表時間較正値として確立すること、
をさらに備える、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記所与のエンティティが前記UEに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記推定された時間較正値をサーバに報告すること、
をさらに備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記報告することは、前記推定することが実施されるたびに実施されるか、または
前記報告することは、
前記推定された時間較正値に関連する信頼性レベルを改善するために、更新された送信局較正情報と前記UEに関連する更新されたロケーション決定とに基づいて、前記推定することを何回か繰り返すことによって、前記推定された時間較正値を改良することと、前記信頼性レベルがしきい値を上回って上昇したことに応答して、前記改良された推定された時間較正値を前記サーバに報告すること、
を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記サーバから、同じデバイスモデルおよび/またはデバイス動作モードを共有するUEのセットからの1つまたは複数の報告された時間較正値に基づく、代表時間較正値の指示を受信することと、
前記代表時間較正値に基づいて、前記UEの新しいロケーションを推定すること、
をさらに備える、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
ユーザ機器(UE)のための時間較正値を推定するように構成された所与のエンティティであって、
第1の同期ワイヤレス送信ネットワーク(SWTN)の少なくとも1つの地上波送信局のロケーションを取得するための手段と、
前記少なくとも1つの地上波送信局に関連する送信局較正情報を決定するための手段と、
前記少なくとも1つの地上波送信局とのワイヤレス通信範囲内にある前記UEのロケーションを決定するための手段と、
前記取得された送信局ロケーションと、前記決定された送信局較正情報と、前記UEの前記決定されたロケーションとに基づいて、前記UEのための前記時間較正値を推定するための手段と
を備え、
前記時間較正値が、前記UEの受信機における無線周波数(RF)処理による到着時間における時間オフセットである、
所与のエンティティ。
【請求項18】
前記所与のエンティティがサーバに対応するか、または
前記所与のエンティティが前記UEに対応する、
請求項17に記載の所与のエンティティ。
【請求項19】
前記推定された時間較正値をサーバに報告するための手段、
をさらに備える、請求項17に記載の所与のエンティティ。
【請求項20】
ユーザ機器(UE)のための時間較正値を推定するように構成された所与のエンティティによって実行されたとき、前記所与のエンティティに動作を実施させる、その上に記憶された命令を含んでいる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令が、前記所与のエンティティに、請求項1ないし16のいずれかに記載の方法を行わせるための命令を備える、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]実施形態は、ユーザ機器(UE)のための時間較正値(time calibration value)を決定することに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]しばしば、セルラーフォンなどのユーザ機器(UE)(またはモバイルデバイス)のロケーションを知ることが望ましい。たとえば、ロケーションサービス(LCS)クライアントは、緊急サービス呼の場合に、またはナビゲーション支援もしくは方向探知などの何らかのサービスをUEのユーザに提供するために、UEのロケーションを知ることを望む場合がある。「ロケーション」および「位置」という用語は同義であり、本明細書では互換的に使用される。UEのロケーションを決定する1つの方法は、複数のアンテナからの信号到着の時間の測定値に基づく。たとえば、UEは、複数の基地局アンテナからの受信信号における時間差を測定し得る。基地局アンテナの位置が知られているので、観測された時間差は、UEのロケーションを計算するために使用され得る。UEは、測定計算を実施するために基地局アルマナック(BSA)を利用し得、および/または、測定値を位置計算のためのロケーションサーバに送り得る。アドバンストフォワードリンクトリラテラレーション(AFLT:Advanced Forward Link Trilateration)という用語は、符号分割多元接続(CDMA)システムにおける地上測位について説明するために使用されるが、観測到着時間差(OTDOA)という用語は、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))およびロングタームエボリューション(LTE(登録商標))システムのコンテキストにおいて使用される。地上測位の精度は、基地局クロックと信号送信の同期に依存する。
【0003】
[0003]従来、UEの受信機におけるダウンリンクまたは順方向リンク測位システム信号の処理によるデバイス固有時間オフセットに対応する時間較正値は、UEの製造業者によって特定のUEのために手動で計算され得る。時間較正値は、異なるUEの受信機において異なる処理遅延を生じることがあるハードウェアおよび/またはソフトウェアのばらつきに対処する。たとえば、時間較正値は、ハードウェアばらつき(たとえば、アンテナタイプ、事前フィルタ処理、プロセッサタイプおよび/または強度)、低レベル処理のために使用されるファームウェア、測定エンジンソフトウェアなどに基づいて、UE間で変化することがある。製造業者において各UEのための時間較正値を手動で推定することは、費用がかかり、製造プロセスを遅くすることもある。
【発明の概要】
【0004】
[0004]実施形態は、同期ワイヤレス送信ネットワーク(SWTN:Synchronized Wireless Transmission Network)の少なくとも1つの地上波送信局のロケーションを取得することと、少なくとも1つの地上波送信局に関連する送信局較正情報を決定することと、少なくとも1つの地上波送信局をもつワイヤレス通信範囲内にあるUEのロケーションを決定することと、取得された送信局ロケーションと、決定された送信局較正情報と、UEの決定されたロケーションとに基づいて、UEのための時間較正値を推定することとを含む、所与のエンティティにおいてユーザ機器(UE)のための時間較正値を推定する方法を対象とする。
【0005】
[0005]別の実施形態は、UEの集団中の各UEについて推定される、時間較正値を取得することと、UEの集団の各UEについて、デバイスモデルおよび/またはデバイス動作モードを決定することと、決定されたデバイスモデルおよび/またはデバイス動作モードに基づいて、推定された時間較正値の各々を、複数の被アグリゲート時間較正値グループ(aggregated time calibration value group)のうちの1つにアグリゲートすることと、複数の被アグリゲート時間較正値グループの各々は、異なるデバイスモデルおよび/または異なるデバイス動作モードに関連する、少なくとも1つの被アグリゲート時間較正値グループについてアグリゲートされる、グループ固有時間較正値に基づいて、少なくとも1つの被アグリゲート時間較正値グループのための代表時間較正値(representative time calibration value)を計算することとを含む、ワイヤレス通信システムにおいて展開されたUEの集団のための時間較正値データを追跡するように構成されたサーバを動作させる方法を対象とする。
【0006】
[0006]別の実施形態は、SWTNの少なくとも1つの地上波送信局のロケーションを取得することと、少なくとも1つの地上波送信局に関連する送信局較正情報を決定することと、少なくとも1つの地上波送信局をもつワイヤレス通信範囲内にあるUEのロケーションを決定することと、取得された送信局ロケーションと、決定された送信局較正情報と、UEの決定されたロケーションとに基づいて、UEのための時間較正値を推定することとを行うように構成されたプロセッサとメモリとトランシーバ回路とを含む、UEのための時間較正値を推定するように構成された所与のエンティティを対象とする。
【0007】
[0007]別の実施形態は、ワイヤレス通信システムにおいて展開されたUEの集団のための時間較正値データを追跡するように構成されたサーバを対象とし、プロセッサとメモリとトランシーバ回路が、UEの集団中の各UEについて推定される、時間較正値を取得することと、UEの集団の各UEについて、デバイスモデルおよび/またはデバイス動作モードを決定することと、決定されたデバイスモデルおよび/またはデバイス動作モードに基づいて、推定された時間較正値の各々を、複数の被アグリゲート時間較正値グループのうちの1つにアグリゲートすることと、複数の被アグリゲート時間較正値グループの各々は、異なるデバイスモデルおよび/または異なるデバイス動作モードに関連する、少なくとも1つの被アグリゲート時間較正値グループについてアグリゲートされる、グループ固有時間較正値に基づいて、少なくとも1つの被アグリゲート時間較正値グループのための代表時間較正値を計算することとを行うように構成される。
【0008】
[0008]本開示の実施形態およびそれの付随する利点の多くのより完全な諒解は、以下の発明を実施するための形態を参照し、本開示を限定するためではなく単に例示するために提示される添付の図面とともに考察することによって、よりよく理解されれば、容易に得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】[0009]本開示の一実施形態によるUEのブロック図。
図2】[0010]本開示の一実施形態によるサーバを示す図。
図3】[0011]機能を実施するための構造的構成要素を含む通信デバイスを示す図。
図4】[0012]本開示の一実施形態による通信システムを示す図。
図5】[0013]本開示の別の実施形態による通信システムを示す図。
図6】[0014]本開示の一態様による、UEのための時間較正値を推定するプロセスを示す図。
図7A】[0015]本開示の一実施形態による、UEによって実施される図6のプロセスの例示的な実装形態を示す図。
図7B】[0016]本開示の一実施形態による、サーバによって実施される図6のプロセスの例示的な実装形態を示す図。
図8A】[0017]本開示の別の実施形態による、UEによって実施される図6のプロセスの例示的な実装形態を示す図。
図8B】[0018]本開示の別の実施形態による、サーバによって実施される図6のプロセスの例示的な実装形態を示す図。
図9A】[0019]本開示の別の実施形態による、UEによって実施される図6のプロセスの例示的な実装形態を示す図。
図9B】[0020]本開示の別の実施形態による、サーバによって実施される図6のプロセスの例示的な実装形態を示す図。
図10A】[0021]本開示の別の実施形態による、UEによって実施される図6のプロセスの例示的な実装形態を示す図。
図10B】[0022]本開示の別の実施形態による、サーバによって実施される図6のプロセスの例示的な実装形態を示す図。
図11】[0023]本開示の一実施形態による、サーバが、UEの特定のグループによって使用されるべき代表時間較正値を計算することを可能にするために、推定された時間較正値がクラウドソーシングされるプロセスを示す図。
図12】[0024]本開示の一実施形態による、図11のプロセスの例示的な実装形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0025]本開示の一実施形態は、ユーザ機器(UE)の受信機におけるダウンリンクまたは順方向リンクの測位システム信号の処理によるデバイス固有時間オフセットに対応する、時間較正値の推定を対象とする。UEの時間較正値を推定するために、同期ワイヤレス送信ネットワーク(SWTN)の少なくとも1つの地上波送信局のロケーションが、UEの決定されたロケーションと組み合わせて使用される。さらなる実施形態では、ネットワークサーバが、グループ中の個々のUEについて推定された時間較正値に基づいて、同じモデルおよび/またはデバイス動作モードを共有するUEのグループための代表時間較正値を計算する。以下で、例示的なデバイス構成および/またはネットワークアーキテクチャが、図1図5に関して説明され、その後、実施形態の異なる態様を強調する図6から図12の間の一連のフローチャートが続く。
【0011】
[0026]本開示の特定の実施形態を対象とする以下の説明および関連する図面において、本開示の態様が開示される。本開示の範囲から逸脱することなく、代替的な実施形態が考案され得る。さらに、本開示の関連する詳細を不明瞭にしないように、本開示のよく知られている要素については詳細に説明されないか、または省略される。
【0012】
[0027]「例示的」および/または「例」という単語は、本明細書では「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として説明されるいかなる実施形態も、必ずしも他の実施形態よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきであるとは限らない。同様に、「本開示の実施形態」という用語は、本開示のすべての実施形態が、説明される特徴、利点、または動作モードを含むことを必要としない。
【0013】
[0028]さらに、多くの実施形態が、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実施されるべき一連のアクションに関して説明される。本明細書で説明される様々なアクションは、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、あるいは両方の組合せによって実施され得ることが認識されよう。さらに、本明細書で説明されるこれらの一連のアクションは、実行時に、関連するプロセッサに本明細書で説明される機能を実施させるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した任意の形態のコンピュータ可読記憶媒体内で全体として実施されるべきものと見なされ得る。したがって、本開示の様々な態様は、すべてが請求する主題の範囲内に入ることが企図されているいくつかの異なる形態で実施され得る。
【0014】
[0029]本明細書でユーザ機器(UE)と呼ばれるクライアントデバイスは、モバイルまたは固定であり得、無線アクセスネットワーク(RAN)と通信し得る。本明細書で使用される「UE」という用語は、互換的に、「アクセス端末」または「AT」、「ワイヤレスデバイス」、「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」またはUT、「モバイル端末」、「モバイルデバイス」、「移動局」およびそれらの変形形態と呼ばれることがある。概して、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを通して、UEは、インターネットなどの外部ネットワークと接続され得る。もちろん、ワイヤードアクセスネットワーク、(たとえば、IEEE802.11などに基づく)WiFi(登録商標)ネットワークなどを介してなど、コアネットワークおよび/またはインターネットに接続する他の機構もUEのために可能である。UEは、限定はしないが、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)デバイス、外部または内部モデム、ワイヤレスまたはワイヤラインフォンなどを含む、いくつかのタイプのデバイスのいずれかによって実施され得る。UEがそれを通してRANに信号を送ることができる通信リンクはアップリンクチャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。RANがそれを通してUEに信号を送ることができる通信リンクはダウンリンクまたは順方向リンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用されるトラフィックチャネル(TCH:traffic channel)という用語は、アップリンク/逆方向トラフィックチャネルまたはダウンリンク/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことがある。
【0015】
[0030]図1は、本開示の一実施形態によるUE100のブロック図を示す。UE100は、様々なモバイル通信および/またはコンピューティングデバイスの機能を含むことができるかまたは実装することができ、例は、限定はしないが、現在存在するにせよ将来開発されるにせよ、タブレット、スマートフォン、ポータブルナビゲーションデバイス、ネットワーク対応腕時計などを含む。UE100は、プロセッサ111(またはプロセッサコア)と、1つまたは複数のデジタル信号プロセッサ(DSP)120と、メモリユニット140とを含む。UE100は、ワイヤレスネットワーク上で1つまたは複数のワイヤレスアンテナ132を介してワイヤレス信号134を送り受信するように構成されたワイヤレストランシーバ130をも含み得る。(1つまたは複数の)ワイヤレストランシーバ130はバス101に接続される。ここで、UE100は、単一のワイヤレストランシーバ130を有するものとして示されている。しかしながら、UE100は、WiFi、CDMA、広帯域CDMA(WCDMA)、ロングタームエボリューション(LTE)、Bluetooth(登録商標)短距離ワイヤレス通信技術などの複数の通信規格をサポートするために、複数のワイヤレストランシーバ130およびワイヤレスアンテナ132を代替的に有することができる。
【0016】
[0031]図1を参照すると、(1つまたは複数の)ワイヤレストランシーバ130は、複数のキャリア(異なる周波数の波形信号)上での動作をサポートし得る。マルチキャリア送信機は、複数のキャリア上で同時に被変調信号を送信することができる。各被変調信号は、符号分割多元接続(CDMA)信号、時分割多元接続(TDMA)信号、直交周波数分割多元接続(OFDMA)信号、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)信号などであり得る。各被変調信号は、異なるキャリア上で送られ得、パイロット、オーバーヘッド情報、データなどを搬送し得る。
【0017】
[0032]図1を参照すると、UE100は、衛星測位システム(SPS)アンテナ107を介して(たとえば、SPS衛星からの)SPS信号109を受信する、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)受信機105をも含む。GNSS受信機105は、単一のグローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)、または複数のそのようなシステムと通信することができる。GNSSは、限定はしないが、全地球測位システム(GPS)、Galileo、Glonass、Beidou(Compass)などを含むことができる。SPS衛星は、衛星、スペースビークル(SV:space vehicle)などとも呼ばれる。GNSS受信機105は、SPS信号109を全体的または部分的に処理し、UE100のロケーションを決定するためにこれらのSPS信号109を使用する。プロセッサ111、DSP120、およびメモリユニット140、ならびに/または(1つまたは複数の)専用プロセッサ(図示せず)も、SPS信号109を全体的または部分的に処理するために、および/またはUE100のロケーションを計算するために、GNSS受信機105とともに利用され得る。SPS信号109または他のロケーション信号からの情報の記憶は、メモリユニット140またはレジスタ(図示せず)を使用して実施される。図1には1つのプロセッサ111、DSP120、およびメモリユニット140のみが示されているが、これらの構成要素のいずれか、ペア、またはすべてのうちの2つ以上が、UE100によって使用され得る。
【0018】
[0033]図1を参照すると、メモリユニット140は、1つまたは複数の命令またはコードとして機能を記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体(複数可)を含むことができる。メモリユニット140を構成することができる媒体は、限定はしないが、RAM、ROM、FLASH、ディスクドライブなどを含む。概して、メモリユニット140によって記憶された機能は、プロセッサ111、DSP120、または他の専用プロセッサによって実行される。したがって、メモリユニット140は、本明細書で説明される機能をプロセッサ111に実施させるように構成されたソフトウェア(プログラミングコード、命令など)を記憶するプロセッサ可読メモリおよび/またはコンピュータ可読メモリである。代替的に、UE100の1つまたは複数の機能は、ハードウェアで全体的にまたは部分的に実施され得る。
【0019】
[0034]図1を参照すると、UE100は、視界内の他の通信エンティティおよび/またはUE100にとって利用可能な情報に基づいて、関連するシステム内でのそれの現在位置を様々な技法を使用して推定することができる。たとえば、UE100は、1つまたは複数のワイヤレスローカルエリアネットワーク(LAN)に関連するアクセスポイント(AP)、BluetoothまたはZigBee(登録商標)などの短距離ワイヤレス通信技術を利用するパーソナルエリアネットワーク(PAN)、SPS衛星、慣性ナビゲーションセンサー(たとえば、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計)から取得された情報、および/あるいはマップサーバまたはLCSサーバから取得されたマップ制約データを使用して、それの位置を推定することができる。これらの技法のうちの1つまたは複数が、UE100の事前の位置を決定するために使用され得る。
【0020】
[0035]図1を参照すると、UE100は、タッチディスプレイ、マイクロフォン、カメラ、加速度計、ソリッドステートコンパス、圧力センサー、磁力計、ジャイロスコープ、ならびに、キネティック(kinetic)、電気および/または磁気入力を受信するように構成された他の触覚デバイス(たとえば、ボタン、ノブ)などの1つまたは複数の他の入力デバイス145を含む。
【0021】
[0036]図2は、本開示の一実施形態による、サーバ150(たとえば、ロケーションサーバ)を示す。図2は、そのうちのいずれかまたはすべてが適宜に利用され得る、様々な構成要素の一般化された図を与える。図2は、したがって、個々のシステム要素が、比較的分離された様式または比較的より統合された様式で、どのように実装され得るかを概括的に示している。
【0022】
[0037]図2を参照すると、バス155を介して電気的に結合され得る(または、適宜に、他の方法で通信していることがある)ハードウェア要素を備えるサーバ150が示されている。ハードウェア要素は、限定はしないが、(デジタル信号処理チップ、グラフィックスアクセラレーションプロセッサなどの)1つまたは複数の汎用プロセッサおよび/または1つまたは複数の専用プロセッサを含む、1つまたは複数のプロセッサ160と、限定はしないが、マウス、キーボードなどを含むことができる1つまたは複数の入力デバイス165と、限定はしないが、ディスプレイデバイス、プリンタなどを含むことができる1つまたは複数の出力デバイス170とを含み得る。(1つまたは複数の)プロセッサ160は、たとえば、インテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、Intel(登録商標)CorporationまたはAMD(登録商標)によって作られるものなどの中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、ASICなどを含むことができる。他のプロセッサタイプも利用され得る。
【0023】
[0038]図2を参照すると、サーバ150は、1つまたは複数の非一時的ストレージデバイス175をさらに含み得(および/または、それらと通信していることがあり)、非一時的ストレージデバイス175は、限定はしないが、ローカルストレージおよび/またはネットワークアクセス可能ストレージを備えることができ、ならびに/あるいは、限定はしないが、ディスクドライブと、ドライブアレイと、光ストレージデバイスと、プログラム可能、フラッシュアップデート可能などであり得る、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)および/または読取り専用メモリ(「ROM」)などのソリッドステートストレージデバイスとを含むことができる。そのようなストレージデバイスは、限定はしないが、様々なファイルシステム、データベース構造などを含む、任意の適切なデータストアを実装するように構成され得る。
【0024】
[0039]図2を参照すると、サーバ150はまた、限定はしないが、モデム、ネットワークカード(ワイヤレスまたはワイヤード)、赤外線通信デバイス、(Bluetooth短距離ワイヤレス通信技術トランシーバ/デバイス、802.11デバイス、WiFiデバイス、WiMax(登録商標)デバイス、セルラー通信施設などの)ワイヤレス通信デバイスおよび/またはチップセットなどを含むことができる、通信サブシステム180を含み得る。通信サブシステム180は、データが、(一例を挙げると、以下で説明されるネットワークなどの)ネットワーク、他のサーバ、および/または本明細書で説明される任意の他のデバイスと交換されることを可能にし得る。多くの実施形態では、サーバ150は、上記で説明されたように、RAMまたはROMデバイスを含むことができるワーキングメモリ185をここで示されるようにさらに備えることになる。
【0025】
[0040]図2を参照すると、サーバ150はまた、オペレーティングシステム190、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、および/または1つまたは複数のアプリケーションプログラム195などの他のコードを含む、ワーキングメモリ185内に現在位置するものとして示されている、ソフトウェア要素を備えることができ、1つまたは複数のアプリケーションプログラム195は、様々な実施形態によって与えられるコンピュータプログラムを備え得、ならびに/あるいは、本明細書で説明される、他の実施形態によって与えられる方法を実装するようにおよび/またはシステムを構成するように設計され得る。単に例として、本明細書で説明される1つまたは複数のプロセスは、コンピュータ(および/またはコンピュータ内のプロセッサ)によって実行可能なコードおよび/または命令として実装され得る。そのようなコードおよび/または命令は、説明された方法に従って1つまたは複数の動作を実施するように汎用コンピュータ(または他のデバイス)を構成しおよび/または適応させるために使用され得る。
【0026】
[0041]これらの命令および/またはコードのセットは、上記で説明された(1つまたは複数の)非一時的ストレージデバイス175など、非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。場合によっては、記憶媒体は、サーバ150などのサーバ内に組み込まれ得る。他の実施形態では、記憶媒体は、サーバとは別個(たとえば、コンパクトディスクなどの取外し可能媒体)であり得、ならびに/あるいは、記憶媒体が、その上に記憶された命令/コードで汎用コンピュータをプログラムし、構成し、および/または適応させるために使用され得るようなインストールパッケージで提供され得る。これらの命令は、サーバ150によって実行可能である実行可能コードの形態をとり得、ならびに/あるいは、(たとえば、様々な一般に利用可能なコンパイラ、インストールプログラム、圧縮/解凍ユーティリティなどのいずれかを使用して)サーバ150上でコンパイルおよび/またはインストールしたときに実行可能コードの形態をとる、ソースコードおよび/またはインストール可能コードの形態をとり得る。
【0027】
[0042]特定の要望に従って、実質的な変形が行われ得る。たとえば、カスタマイズされたハードウェアも使用され得、ならびに/あるいは特定の要素が、ハードウェア、(アプレットなど、ポータブルソフトウェアを含む)ソフトウェア、またはその両方で実装され得る。さらに、ネットワーク入出力デバイスなど、他のコンピューティングデバイスへの接続が採用され得る。
【0028】
[0043]図2を参照すると、サーバ150は、本開示に従って方法を実施するために使用され得る。そのような方法のプロシージャの一部または全部は、(1つまたは複数の)プロセッサ160が、ワーキングメモリ185中に含まれている(オペレーティングシステム190、および/またはアプリケーションプログラム195などの他のコードに組み込まれ得る)1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスを実行したことに応答して、サーバ150によって実施され得る。そのような命令は、(1つまたは複数の)非一時的ストレージデバイス175のうちの1つまたは複数など、別のコンピュータ可読媒体からワーキングメモリ185に読み込まれ得る。単に例として、ワーキングメモリ185中に含まれている命令のシーケンスの実行は、(1つまたは複数の)プロセッサ160に、本明細書で説明された方法の1つまたは複数のプロシージャを実施することを行わせ得る。
【0029】
[0044]図3は、機能を実施するための構造的構成要素を含む通信デバイス300を示す。通信デバイス300は、限定はしないが、図1のUE100および/または図2のサーバ150を含む、上述の通信デバイスのいずれかに対応することができる。通信デバイス300は、SPS衛星送信局、基地局などの無線アクセスネットワーク(RAN)中に含まれる任意の構成要素、アクセスポイントまたはeノードB、コアネットワークの任意の構成要素などにさらに対応し得る。
【0030】
[0045]図3を参照すると、通信デバイス300は、情報を受信および/または送信するように構成されたトランシーバ回路305を含む。一例では、通信デバイス300がワイヤレス通信デバイス(たとえば、UE100)に対応する場合、情報を受信および/または送信するように構成されたトランシーバ回路305は、ワイヤレス受信機およびトランシーバならびに関連するハードウェア(たとえば、RFアンテナ、モデム、変調器および/または復調器、GNSS受信機など)などのワイヤレス通信インターフェース(たとえば、Bluetooth、WiFi、WiFi Direct(登録商標)、ロングタームエボリューション(LTE) Directなど)を含み得る。別の例では、情報を受信および/または送信するように構成されたトランシーバ回路305は、ワイヤード通信インターフェース(たとえば、シリアル接続、USBまたはファイアワイヤ接続、インターネットがそれを通してアクセスされ得るイーサネット(登録商標)接続など)に対応することができる。したがって、通信デバイス300が、何らかのタイプのネットワークベースのサーバ(たとえば、サーバ150)に対応する場合、情報を受信および/または送信するように構成されたトランシーバ回路305は、一例では、イーサネットプロトコルによってネットワークベースのサーバを他の通信エンティティに接続するイーサネットカードに対応することができる。さらなる一例では、情報を受信および/または送信するように構成されたトランシーバ回路305は、通信デバイス300がそれのローカル環境をそれによって監視することができる知覚または測定ハードウェア(たとえば、加速度計、温度センサー、光センサー、ローカルRF信号を監視するためのアンテナなど)を含むことができる。情報を受信および/または送信するように構成されたトランシーバ回路305はまた、実行されたとき、情報を受信および/または送信するように構成されたトランシーバ回路305の関連するハードウェアがそれの(1つまたは複数の)受信および/または送信機能を実施することを可能にする、ソフトウェアを含むことができる。ただし、情報を受信および/または送信するように構成されたトランシーバ回路305は、ソフトウェアのみに対応するものではなく、情報を受信および/または送信するように構成されたトランシーバ回路305は、それの機能を達成するために構造的なハードウェアに少なくとも部分的に依拠する。その上、情報を受信および/または送信するように構成されたトランシーバ回路305は、下にある機能が受信または送信機能に対応する限り、「受信」および「送信」以外の言い回しによって暗示されることがある。たとえば、取得すること、収集すること、取り出すこと、測定することなどの機能が、特定のタイプの受信機能であるものとして、いくつかのコンテキストにおいて、情報を受信および/または送信するように構成されたトランシーバ回路305によって実施され得る。別の例では、送ること、配信すること、伝達すること、フォワーディングすることなどの機能が、特定のタイプの送信機能であるものとして、いくつかのコンテキストにおいて、情報を受信および/または送信するように構成されたトランシーバ回路305によって実施され得る。他のタイプの受信および/または送信機能に対応する他の機能も、情報を受信および/または送信するように構成されたトランシーバ回路305によって実施され得る。
【0031】
[0046]図3を参照すると、通信デバイス300はさらに、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ310を含む。情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ310によって実施され得るタイプの処理の例示的な実装形態は、限定はしないが、決定を実施すること、接続を確立すること、異なる情報オプション間で選択を行うこと、データに関係する評価を実施すること、測定演算を実施するために通信デバイス300に結合されたセンサーと対話すること、情報をあるフォーマットから別のフォーマットに(たとえば、.wmvから.aviになど、異なるプロトコル間で)変換することなどを含む。たとえば、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ310は、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別のゲートまたはトランジスタ論理、個別のハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明される機能を実施するように設計されたそれらの任意の組合せを含むことができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ310は、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成)として実装され得る。情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ310はまた、実行されたとき、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ310の関連するハードウェアがそれの(1つまたは複数の)処理機能を実施することを可能にする、ソフトウェアを含むことができる。ただし、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ310は、ソフトウェアのみに対応するものではなく、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ310は、それの機能を達成するために構造的なハードウェアに少なくとも部分的に依拠する。その上、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ310は、下にある機能が処理機能に対応する限り、「処理」以外の言い回しによって暗示されることがある。たとえば、評価すること、決定すること、計算すること、識別することなどの機能が、特定のタイプの処理機能であるものとして、いくつかのコンテキストにおいて、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ310によって実施され得る。他のタイプの処理機能に対応する他の機能も、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ310によって実施され得る。
【0032】
[0047]図3を参照すると、通信デバイス300はさらに、情報を記憶するように構成されたメモリ315を含む。一例では、情報を記憶するように構成されたメモリ315は、少なくとも非一時的メモリおよび関連するハードウェア(たとえば、メモリコントローラなど)を含むことができる。たとえば、情報を記憶するように構成されたメモリ315に含まれる非一時的メモリは、RAM、フラッシュメモリ、ROM、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、EEPROM(登録商標)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体に対応することができる。情報を記憶するように構成されたメモリ315はまた、実行されたとき、情報を記憶するように構成されたメモリ315の関連するハードウェアがそれの(1つまたは複数の)記憶機能を実施することを可能にする、ソフトウェアを含むことができる。ただし、情報を記憶するように構成されたメモリ315は、ソフトウェアのみに対応するものではなく、情報を記憶するように構成されたメモリ315は、それの機能を達成するために構造的なハードウェアに少なくとも部分的に依拠する。その上、情報を記憶するように構成されたメモリ315は、下にある機能が記憶機能に対応する限り、「記憶」以外の言い回しによって暗示されることがある。たとえば、キャッシングすること、維持することなどの機能が、特定のタイプの記憶機能であるものとして、いくつかのコンテキストにおいて、情報を記憶するように構成されたメモリ315によって実施され得る。他のタイプの記憶機能に対応する他の機能も、情報を記憶するように構成されたメモリ315によって実施され得る。
【0033】
[0048]図3を参照すると、通信デバイス300はさらに、随意に、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路320を含む。一例では、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路320は、少なくとも出力デバイスおよび関連するハードウェアを含むことができる。たとえば、出力デバイスは、ビデオ出力デバイス(たとえば、ディスプレイスクリーン、USB、HDMI(登録商標)など、ビデオ情報を搬送することができるポートなど)、オーディオ出力デバイス(たとえば、スピーカー、マイクロフォンジャック、USB、HDMIなど、オーディオ情報を搬送することができるポートなど)、振動デバイス、および/あるいは情報がそれによって出力のためにフォーマットされるか、または通信デバイス300のユーザもしくはオペレータによって実際に出力され得る、任意の他のデバイスを含むことができる。たとえば、通信デバイス300が、図1のUE100に対応する場合、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路320は、ディスプレイスクリーンおよび/またはタッチスクリーンを含むことができる。さらなる一例では、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路320は、ローカルユーザを有しないネットワーク通信デバイス(たとえば、ネットワークスイッチまたはルータ、リモートサーバなど)など、いくつかの通信デバイスでは省略されることがある。情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路320はまた、実行されたとき、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路320の関連するハードウェアがそれの(1つまたは複数の)提示機能を実施することを可能にする、ソフトウェアを含むことができる。ただし、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路320は、ソフトウェアのみに対応するものではなく、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路320は、それの機能を達成するために構造的なハードウェアに少なくとも部分的に依拠する。その上、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路320は、下にある機能が提示機能に対応する限り、「提示」以外の言い回しによって暗示されることがある。たとえば、表示すること、出力すること、促すこと、伝達することなどの機能が、特定のタイプの提示機能であるものとして、いくつかのコンテキストにおいて、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路320によって実施され得る。他のタイプの記憶機能に対応する他の機能も、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路320によって実施され得る。
【0034】
[0049]図3を参照すると、通信デバイス300はさらに、随意に、ローカルユーザ入力を受信するように構成されたユーザインターフェース入力回路325を含む。一例では、ローカルユーザ入力を受信するように構成されたユーザインターフェース入力回路325は、少なくともユーザ入力デバイスおよび関連するハードウェアを含むことができる。たとえば、ユーザ入力デバイスは、ボタン、タッチスクリーンディスプレイ、キーボード、カメラ、オーディオ入力デバイス(たとえば、マイクロフォン、またはマイクロフォンジャックなど、オーディオ情報を搬送することができるポートなど)、および/または情報がそれによって通信デバイス300のユーザもしくはオペレータから受信され得る任意の他のデバイスを含むことができる。たとえば、通信デバイス300が、図1のUE100に対応する場合、ローカルユーザ入力を受信するように構成されたユーザインターフェース入力回路325は、ボタン、タッチスクリーンなどを含むことができる。さらなる例では、ローカルユーザ入力を受信するように構成されたユーザインターフェース入力回路325は、ローカルユーザを有しないネットワーク通信デバイス(たとえば、ネットワークスイッチまたはルータ、リモートサーバなど)など、いくつかの通信デバイスでは省略されることがある。ローカルユーザ入力を受信するように構成されたユーザインターフェース入力回路325はまた、実行されたとき、ローカルユーザ入力を受信するように構成されたユーザインターフェース入力回路325の関連するハードウェアがそれの(1つまたは複数の)入力受信機能を実施することを可能にする、ソフトウェアを含むことができる。ただし、ローカルユーザ入力を受信するように構成されたユーザインターフェース入力回路325は、ソフトウェアのみに対応するものではなく、ローカルユーザ入力を受信するように構成されたユーザインターフェース入力回路325は、それの機能を達成するために構造的なハードウェアに少なくとも部分的に依拠する。その上、ローカルユーザ入力を受信するように構成されたユーザインターフェース入力回路325は、下にある機能がローカルユーザ受信機能に対応する限り、「ローカルユーザ入力受信」以外の言い回しによって暗示されることがある。たとえば、取得すること、受信すること、集めることなどの機能は、特定のタイプのローカルユーザ受信機能であるものとして、いくつかのコンテキストにおいて、ローカルユーザ入力を受信するように構成されたユーザインターフェース入力回路325によって実施され得る。他のタイプのローカルユーザ入力受信機能に対応する他の機能も、ローカルユーザ入力を受信するように構成されたユーザインターフェース入力回路325によって実施され得る。
【0035】
[0050]図3を参照すると、305〜325の構成された構造的な構成要素は、関連する通信バス(明確に図示せず)を介して互いに暗黙的に結合される、別個のまたは異なるブロックとして示されているが、305〜325のそれぞれの構成された構造的な構成要素がそれらのそれぞれの機能をそれによって実施するハードウェアおよび/またはソフトウェアは、部分的に重複することがあることを諒解されよう。たとえば、305〜325の構成された構造的な構成要素の機能を容易にするために使用される任意のソフトウェアは、情報を記憶するように構成されたメモリ315に関連する非一時的メモリに記憶され得、それにより、305〜325の構成された構造的な構成要素は各々、情報を記憶するように構成されたメモリ315によって記憶されたソフトウェアの動作に部分的に基づいてそれらのそれぞれの機能(すなわち、この場合はソフトウェア実行)を実施する。同様に、305〜325の構成された構造的な構成要素のうちの1つに直接関連するハードウェアが時々、305〜325の構成された構造的な構成要素のうちの他のものによって借用または使用され得る。たとえば、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ310は、データを、情報を受信および/または送信するように構成されたトランシーバ回路305によって送信される前に、適切なフォーマットにフォーマットすることができ、それにより、情報を受信および/または送信するように構成されたトランシーバ回路305は、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ310に関連する構造的なハードウェアの動作に部分的に基づいて、それの機能(すなわち、この場合はデータの送信)を実施する。
【0036】
[0051]したがって、305〜325の様々な構造的な構成要素は、構造的なハードウェアを用いて少なくとも部分的に実装される態様を実施するものであり、ハードウェアから独立しているソフトウェアのみの実装形態および/または非構造的で機能的な解釈にマッピングするものではない。様々なブロック中の305〜325の構造的な構成要素の間の他の対話または協働が、以下でより詳細に説明される態様の検討から当業者に明らかになろう。
【0037】
[0052]図4は、本開示の一実施形態による通信システム400を示す。図4を参照すると、複数のGNSS送信局410(たとえば、GNSS衛星)を含むグローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)405と、同期地上波測位システム(STPS:Synchronized Terrestrial Positioning System)1...N450のセットとも通信している図1のUE100が示され、ここで、Nは、1よりも大きいかまたはそれに等しい整数である。STPS1...N450の各々は、(たとえば、AFLTなどを介した)位置終了のために使用されることが可能である信号を送信する複数の送信局(たとえば、セルラー基地局、同期WiFiアクセスポイントまたはワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)など)を含む。図4の実施形態では、STPS1は送信局455を含み、STPS2は送信局460を含み、STPS3...N-1(存在する場合)は各々、それぞれの送信局(図示せず)を含み、STPSNは送信局465を含む。再び図1を参照すると、UE100は、GNSS受信機105を介してGNSS405と通信し得、UE100は、(1つまたは複数の)ワイヤレストランシーバ130のうちの1つまたは複数を介してSTPS1...N450のうちの1つまたは複数と通信し得る。図4に関して、GNSS405とSTPS1...N450の両方が、同期ワイヤレス送信ネットワーク(SWTN)の例である。以下で説明されるSWTN(たとえば、GNSS405およびSTPS1...N450)は、周波数同期のみ行われ得るか、または代替的に、周波数同期と時間同期の両方が行われ得る。
【0038】
[0053]図5は、本開示の別の実施形態による通信システム500を示す。いくつかの態様では、図4の通信システム400のより具体的な態様が、図5に示されており、それにより、GNSS衛星510を含むGNSS、ならびに少なくともローカルトランシーバ530およびセルラートランシーバ520をそれぞれ含む2つのSTPSと通信している、UE100が示されている。
【0039】
[0054]図5を参照すると、UE100は、ワイヤレス通信ネットワークに無線信号を送信し、ワイヤレス通信ネットワークから無線信号を受信し得る。一例では、UE100は、ワイヤレス通信リンク522を介して、ワイヤレスベーストランシーバサブシステム(BTS)、ノードBまたは発展型ノードB(eNB)を備え得るセルラートランシーバ520にワイヤレス信号を送信するか、またはそこからワイヤレス信号を受信することによって、セルラー通信ネットワークと通信し得る。同様に、UE100は、ワイヤレス通信リンク532を介してローカルトランシーバ530にワイヤレス信号を送信するか、またはそこからワイヤレス信号を受信し得る。ローカルトランシーバ530は、アクセスポイント(AP)、フェムトセル、ホーム基地局、スモールセル基地局、ホームノードB(HNB)またはホームeノードB(HeNB)を備え得、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN、たとえば、IEEE802.11ネットワーク)、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN、たとえば、Bluetoothネットワーク)またはセルラーネットワーク(たとえば、LTEネットワークもしくは次の段落で説明されるような他のワイヤレスワイドエリアネットワーク)へのアクセスを与え得る。
【0040】
[0055]ワイヤレス通信リンク522をサポートし得るネットワーク技術の例は、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標):Global System for Mobile Communications)、符号分割多元接続(CDMA)、広帯域CDMA(WCDMA)、ロングタームエボリューション(LTE)、高速パケットデータ(HRPD)である。GSM、WCDMAおよびLTEは、3GPP(登録商標)によって定義された技術である。CDMAおよびHRPDは、第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2:3rd Generation Partnership Project 2)によって定義された技術である。WCDMAはまた、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)の一部であり、HNBによってサポートされ得る。セルラートランシーバ520は、(たとえば、サービス契約の下での)サービスのためのワイヤレス電気通信ネットワークへの加入者アクセスを与える機器の展開を備え得る。ここで、セルラートランシーバ520は、セルラートランシーバ520がアクセスサービスを提供することが可能である範囲に少なくとも部分的に基づいて、セル内の加入者デバイスにサービスする際に、セルラー基地局の機能を実施し得る。ワイヤレス通信リンク522をサポートし得る無線技術の例は、IEEE802.11、Bluetooth(BT)およびLTEである。
【0041】
[0056]特定の実装形態では、セルラートランシーバ520およびローカルトランシーバ530は、ネットワーク525を介して1つまたは複数のサーバ150と通信し得る。ここで、ネットワーク525は、ワイヤードリンクまたはワイヤレスリンクの任意の組合せを備え得、セルラートランシーバ520および/またはローカルトランシーバ530および/または1つまたは複数のサーバ150を含み得る。特定の実装形態では、ネットワーク525は、ローカルトランシーバ530またはセルラートランシーバ520を通したUE100と(1つまたは複数の)サーバ150との間の通信を容易にすることが可能なインターネットプロトコル(IP)インフラストラクチャまたは他のインフラストラクチャを備え得る。一実装形態では、ネットワーク525は、UE100とのモバイルセルラー通信を容易にするために、たとえば、基地局コントローラあるいはパケットベースまたは回路ベース交換センター(図示せず)など、セルラー通信ネットワークインフラストラクチャを備え得る。特定の実装形態では、ネットワーク525は、WiFi AP、ルータおよびブリッジなど、ローカルエリアネットワーク(LAN)要素を備え得、その場合、インターネットなどのワイドエリアネットワークへのアクセスを与えるゲートウェイ要素へのリンクを含むか、またはそれを有し得る。他の実装形態では、ネットワーク525は、LANを備え得、ワイドエリアネットワークへのアクセスを有することも有しないこともあるが、(サポートされる場合)そのようなアクセスをUE100に与えないことがある。いくつかの実装形態では、ネットワーク525は、複数のネットワーク(たとえば、1つまたは複数のワイヤレスネットワークおよび/またはインターネット)を備え得る。一実装形態では、ネットワーク525は、1つまたは複数のサービングゲートウェイまたはパケットデータネットワークゲートウェイを含み得る。さらに、(1つまたは複数の)サーバ150のうちの1つまたは複数は、拡張サービングモバイルロケーションセンター(E−SMLC)、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP)、SUPLロケーションセンター(SLC)、SUPL測位センター(SPC)、測位決定エンティティ(PDE)および/またはゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)であり得、これらの各々は、ネットワーク525における1つまたは複数のロケーション検索機能(LRF:location retrieval function)および/またはモビリティ管理エンティティ(MME)に接続し得る。
【0042】
[0057]特定の実装形態では、以下で説明されるように、UE100は、(たとえば、GPSまたは他の衛星測位システム(SPS)衛星510、セルラートランシーバ520、あるいはローカルトランシーバ530から受信された信号について)ロケーション関連測定値を取得することと、これらのロケーション関連測定値に基づいてUE100の位置フィックスまたは推定ロケーション(たとえば、事前のロケーション)を計算することとが可能な回路および処理リソースを有し得る。いくつかの実装形態では、UE100によって取得されたロケーション関連測定値は、(たとえば、1つまたは複数のサーバ150のうちの1つであり得る、)拡張サービングモバイルロケーションセンター(E−SLMC)またはSUPLロケーションプラットフォーム(SLP)などのロケーションサーバに転送され得、その後にロケーションサーバは、測定値に基づいてUE100についてのロケーションを推定または決定し得る。現在示されている例では、UE100によって取得されたロケーション関連測定値は、GPS、GLONASS、GalileoまたはBeidouなどの、SPSまたはGNSSに属する衛星から受信されたSPS信号509の測定値を含み得、ならびに/あるいは知られているロケーションに固定された地上波送信機(たとえば、セルラートランシーバ520など)から受信された(ワイヤレス通信リンク522および/または532などの)信号の測定値を含み得る。次いで、UE100または別個のロケーションサーバは、たとえば、GNSS、補助GNSS(A−GNSS:Assisted GNSS)、アドバンストフォワードリンクトリラテラレーション(AFLT)、観測到着時間差(OTDOA)または拡張セルID(E−CID)あるいはそれらの組合せなど、いくつかの測位方法のうちのいずれか1つを使用して、これらのロケーション関連測定値に基づいて、UE100についてのロケーション推定値を取得し得る。これらの技法(たとえば、A−GNSS、AFLTおよびOTDOA)のうちのいくつかでは、擬似距離またはタイミング差が、UE100において、パイロット、測位基準信号(PRS)、または送信機もしくは衛星によって送信され、UE100において受信された他の測位関連信号に少なくとも部分的に基づいて、知られているロケーションに固定されたしきい値数(たとえば、3またはそれ以上)の地上波送信機に対して、または正確に知られている軌道データをもつしきい値数(たとえば、4またはそれ以上)衛星に対して、またはそれらの組合せで測定され得る。ドップラー測定が、セルラートランシーバ520、ローカルトランシーバ530、およびGNSS衛星510、ならびにその中の様々な組合せなど、様々な信号源に対して行われ得る。1つまたは複数のサーバ150は、A−GNSS、AFLT、OTDOAおよびE−CIDなどの測位技法を容易にするために、たとえば、測定されるべき信号に関する情報(たとえば、信号タイミング)、地上波送信機のロケーションおよび識別情報、ならびに/またはGNSS衛星についての信号、タイミングおよび軌道情報を含む測位支援データをUE100に与えることが可能であり得る。1つまたは複数のサーバ150は、特定のベニューなどの特定の1つまたは複数の領域中のセルラートランシーバおよび/またはローカルトランシーバのロケーションおよび識別情報を示すアルマナックを備え得、送信電力および信号タイミングなど、セルラー基地局またはAPによって送信される信号を記述する情報を与え得る。E−CIDの場合、UE100は、セルラートランシーバ520および/またはローカルトランシーバ530から受信された信号の信号強度の測定値を取得し得、ならびに/あるいはUE100とセルラートランシーバ520またはローカルトランシーバ530との間のラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT:round trip signal propagation time)を取得し得る。UE100は、これらの測定値を、UE100についてのロケーションを決定するために1つまたは複数のサーバ150から受信された支援データ(たとえば、地上波アルマナックデータ、またはGNSSアルマナックおよび/もしくはGNSSエフェメリス情報などのGNSS衛星データ)とともに使用し得、または上記決定を実施するために1つまたは複数のサーバ150に測定値を転送し得る。
【0043】
[0058]図6は、本開示の一態様による、UEのための時間較正値を推定するプロセスを示す。図6のプロセスは、実装形態に基づいて変化することができる所与のエンティティによって実施される。たとえば、図6のプロセスを実施する所与のエンティティは、UE100(たとえば、図7A図8A図9Aおよび/または図10A参照)またはサーバ150(たとえば、図7B図8B図9Bおよび/または図10B)に対応することができる。
【0044】
[0059]図6を参照すると、所与のエンティティは、600において、同期ワイヤレス送信ネットワーク(SWTN)(たとえば、図4からのSTPS1...N450のいずれか)の少なくとも1つの地上波送信局(たとえば、図4の送信局455、460および/または465のうちの1つまたは複数)のロケーションを取得する。所与のエンティティは、605において、少なくとも1つの地上波送信局に関連する送信局較正情報を決定する。所与のエンティティは、610において、少なくとも1つの地上波送信局をもつワイヤレス通信範囲内にあるUEのロケーションを決定する。諒解されるように、600、605および610が実行される特定の順序は、変化することができ、600、605および610のうちのいくつかまたはすべてが、並行して実施され得る。所与のエンティティは、615において、取得された送信局ロケーションと、決定された送信局較正情報と、UE100の決定されたロケーションとに基づいて、UE100のための時間較正値を推定する。
【0045】
[0060]図7Aは、図6のプロセスの例示的な実装形態を示し、それによって、所与のエンティティは、本開示の一実施形態によるUE100に対応する。図7Aを参照すると、UE100は、(たとえば、図6の600と同様の)700Aにおいて、少なくとも1つのSTPS送信局のアンテナロケーションを取得する。本明細書で使用される、「アンテナ」ロケーションへの言及は、送信局のアンテナのロケーション(たとえば、GPS座標など)および/または送信局自体のロケーション(たとえば、所在地住所、GPS座標など)を指すために使用され得る。一例では、図5に示されたサーバ150のうちの1つが、基地局アルマナックサーバに対応し得る。基地局アルマナックサーバは、特定のベニューなどの特定の1つまたは複数の領域中のセルラートランシーバおよび/またはローカルトランシーバのロケーションおよび識別情報を示すアルマナックを維持し、送信電力および信号タイミングなど、セルラー基地局またはAPによって送信される信号を記述する情報を与え得る。したがって、一例では、700Aの決定は、UE100が、少なくとも1つのアンテナ(または送信局)の識別子を検出および取得することと、次いで、上述のアルマナックから少なくとも1つのアンテナ(または送信局)についての(1つまたは複数の)対応するロケーションをルックアップすることとを含む。別の例では、アルマナックデータの一部または全部が、UE100においてローカルに記憶され得(たとえば、アルマナックデータについてのネットワークルックアップ要求を回避するために、近くの地理的領域についてのアルマナックデータが、UE100においてメモリにプリロードされ得)、ロケーションルックアップ演算は、UE100においてローカルに実施され得る。
【0046】
[0061]図7Aを参照すると、UE100は、(たとえば、図6の605と同様の)705Aにおいて、少なくとも1つのSTPS送信局についての較正情報を決定する。一例では、705Aにおいて決定された較正情報は、順方向リンク較正(FLC:Forward Link Calibration)値を含み得る。700Aにおけるロケーションと同様に、アルマナックは、少なくとも1つの送信局についての知られているFLC値を記憶するように構成され得、その場合、FLC値は、700Aにおけるアンテナロケーションと同様に(たとえば、ローカルまたはリモートルックアップ演算を介して、少なくとも1つの関連するアンテナ識別子を使用して)ルックアップされ得る。さらなる一例では、705Aにおいて決定される較正情報の少なくともいくつかは、少なくとも1つのSTPS送信局によって送信される信号から、UE100によって測定され得る。特定の例では、較正情報は、1つまたは複数の到着時間(TOA:Time of Arrival)測定値を含み得る。さらなる一例では、FLC値は、1つまたは複数のTOA測定値に基づいて計算され得る。計算は、一例では、UE100において実行され得る。代替的に、UE100は、計算されたFLC値をUE100に返すことができる外部デバイス(たとえば、サーバ)に、TOA測定値を報告し得る。
【0047】
[0062]図7Aを参照すると、UE100は、(たとえば、図6の610と同様の)710Aにおいて、任意のよく知られているGNSSベース測位技法を使用して、3つまたはそれ以上のGNSS送信局410からの信号に基づいてそれの現在ロケーションを決定する。UE100は、次いで(たとえば、図6の615と同様の)715Aにおいて、それの時間較正値を推定する。一例では、715Aの推定は、以下で示されているように、式1に基づいて計算され得る。
【0048】
【数1】
【0049】
それによって、TOAmeasは、705Aにおいて測定されたTOAの平均を示し、GNSSlocは、710AからのGNSSベースロケーション推定値を示し、antennalocは、700Aにおいて取得されたアンテナロケーションを示し、FLCは、705Aにおいて取得されたFLC値を示す。
【0050】
[0063]時間較正値は(たとえば、UE100上のハードウェアおよび/またはソフトウェアが変更されない限りなど)実質的に一定であるので、UE100は、720Aにおいて、推定された時間較正値を経時的に改良し得る。720Aの改良は、推定された時間較正値に関連する信頼性レベルを改善するために、700A〜715Aを何回か繰り返すことを含むことができる。たとえば、720Aの改良は、式2に関して以下で示されるように確定された重みを用いた、推定された時間較正値の加重平均化を含むことができる。
【0051】
【数2】
【0052】
それによって、TOAmeas_UNC、GNSSLoc_UNC、antennaloc_UNC、FLC_UNCは、それぞれ、TOAmeas、GNSSloc、antennalocおよびFLCにおけるそれぞれの不確実性レベルを示す。
【0053】
[0064]図7Aを参照すると、次いで、725Aにおいて、UE100のための時間較正値がサーバ150に報告され得る。725Aにおける報告された時間較正値は、改良なしの715Aからの推定された時間較正値、すなわち、「生の(raw)」推定された時間較正値に対応することができる(その場合、図7Aに示されていないが、改良または重み付けが、サーバ150において生じ得る)。代替的に、725Aにおける報告された時間較正値は、確実性のしきい値レベル(または信頼性レベル)が達成されると、720Aからの改良または重み付けされた時間較正値に対応することができる。さらなる一例では、推定された時間較正値が、偶然、極めて高い確実性または信頼性レベルに関連していた(たとえば、725Aにおける報告をトリガするために使用される信頼性しきい値をすでに上回っている)場合、720Aの改良はまた、随意であり得る。代替的に、715Aにおいて推定され、および/または720Aにおいて改良された時間較正値は、サーバ150に報告される必要がまったくない。むしろ、UE100は、(たとえば、サーバ150を介してクラウドソーシングしない)それ自体の独立した使用のために、時間較正を推定および/または改良することができる。
【0054】
[0065]図7Bは、図6のプロセスの例示的な実装形態を示し、それによって、所与のエンティティは、本開示の一実施形態によるサーバ150に対応する。図7Bを参照すると、UE100は、700Bにおいて、少なくとも1つのSTPS送信局455についての較正情報を決定し、705Bにおいて、3つまたはそれ以上のGNSS送信局410からの信号を測定し、710Bにおいて、情報をサーバ150に報告する。
【0055】
[0066]一例では、700Bにおいて決定された較正情報は、図7Aの705Aにおいて決定された較正情報と同様であり得る。代替的に、較正情報(たとえば、FLC値など)の一部についての実際のルックアップ演算が、サーバ150において代わりに行われ得る。同様に、図7Aの700AにおいてUE100によって取得されたアンテナロケーションは、UE100において決定され、次いで710Bにおいて、サーバ150に報告され得るか、またはサーバ150が、(たとえば、710Bの報告された情報中で搬送された送信局識別子に基づいて)単独でアンテナロケーションをルックアップすることができる。同様に、UE100は、それのロケーションを決定し、次いで710Bにおいて、決定されたロケーションをサーバに送り得るか、または代替的に、UE100は、サーバ150がUEロケーション計算を実施することができるように、705Bからの生のGNSS測定値をサーバ150に送り得る。
【0056】
[0067]このことを念頭に置いて、サーバ150は、715Bにおいて、(710Bにおいて受信された報告された情報から、この情報を抽出すること、または、710Bからの報告された情報に少なくとも部分的に基づいて、関連情報を別個にルックアップおよび/または計算することのいずれかに基づいて)少なくとも1つのSTPS送信局についてのアンテナロケーションおよび較正情報を取得し、サーバ150はさらに、720Bにおいて、(たとえば、710Bにおいて受信された報告された情報から、この情報を抽出すること、または、710Bにおいて受信された生のGNSS信号測定値に少なくとも部分的に基づいて、関連情報を別個に計算することのいずれかに基づいて)UE100の現在ロケーションを決定する。サーバ150は、次いで、725Bにおいて、図7Aの715Aと同様に、式1に基づいてUE100のための時間較正値を推定する。諒解されるように、715B〜725Bは、図6の600〜615の例示的な実装形態に対応する。サーバ150は、次いで(たとえば、図7Aの720Aと同様の)730Bにおいて、UE100のための推定された時間較正値を随意に改良する。特に、730Bの改良は、推定された時間較正値に関連する信頼性レベルを改善するために、710Bからの異なる報告された情報に基づいて、715B〜725Bを何回か繰り返すことを含むことができる。さらなる一例では、推定された時間較正値が、偶然、極めて高い確実性または信頼性レベルに関連していた場合、730Bの改良は随意であり得る。また別の例では、(改良されたまたはそれ以外の)推定された時間較正値が特定の信頼性レベルを超えると、推定された時間較正値は成熟したと見なされ、その時点で、UE100は、測位プロシージャ(たとえば、GNSSベース、STPSベースおよび/またはハイブリッド測位プロシージャ)のためのTOA測定値を補償するために、推定された時間較正値を使用することを許可され得る。
【0057】
[0068]図8Aは、図6のプロセスの例示的な実装形態を示し、それによって、所与のエンティティは、本開示の別の実施形態によるUE100に対応する。図8Aを参照すると、UE100は、(たとえば、図6の600と同様の)800Aにおいて、少なくとも1つのSTPS送信局のアンテナロケーションを取得する。UE100はまた、(たとえば、図6の605と同様の)805Aにおいて、少なくとも1つのSTPS送信局についての較正情報を決定する。図8Aの実施形態では、少なくとも1つのSTPS送信局は、図4からの第1のSTPSまたはSTPS1450に関連する。800Aにおいて取得されたアンテナロケーションおよび805Aにおいて決定された較正情報は、それぞれ、図7Aの700Aおよび705Aと同様に実施され得、したがって、簡潔のためにさらに詳細に説明されない。
【0058】
[0069]図8Aを参照すると、UE100は、(たとえば、図6の610と同様の)810Aにおいて、図4からの第2のSTPSまたはSTPS2に関連する、3つまたはそれ以上のSTPS送信局460からの信号に基づいて、それの現在ロケーションを決定する。これは、710Aにおいてロケーションを決定するためにGNSSベース信号を使用した、図7Aとは対照的である。UE100は、次いで(たとえば、図6の615と同様の)815Aにおいて、それの時間較正値を推定する。一例では、815Aの推定は、以下で示されているように、式3に基づいて計算され得る。
【0059】
【数3】
【0060】
それによって、TOAmeasは、805Aにおいて測定されたTOAの平均を示し、STPSlocは、810AからのSTPSベースロケーション推定値を示し、antennalocは、800Aにおいて取得されたアンテナロケーションを示し、FLCは、805Aにおいて取得されたFLC値を示す。
【0061】
[0070]時間較正値は(たとえば、UE100上のハードウェアおよび/またはソフトウェアが変更されない限りなど)実質的に一定であるので、UE100は、820Aにおいて、推定された時間較正値を経時的に改良し得る。820Aの改良は、推定された時間較正値に関連する信頼性レベルを改善するために、800A〜815Aを何回か繰り返すことを含むことができる。たとえば、820Aの改良は、式4に関して以下で示されるように確定された重みを用いた、推定された時間較正値の加重平均化を含むことができる。
【0062】
【数4】
【0063】
それによって、TOAmeas_UNC、STPSLoc_UNC、antennaloc_UNC、FLC_UNCは、それぞれ、TOAmeas、STPSloc、antennalocおよびFLCにおけるそれぞれの不確実性レベルを示す。
【0064】
[0071]図8Aを参照すると、次いで、825Aにおいて、UE100のための時間較正値がサーバ150に報告され得る。825Aにおける報告は、図7Aの725Aと同様に実装され得、簡潔のためにさらに説明されない。図7Aの725Aに関して上述のように、代替実施形態では、815Aにおいて推定され、および/または820Aにおいて改良された時間較正値は、サーバ150に報告される必要がまったくない。むしろ、UE100は、(たとえば、サーバ150を介してクラウドソーシングしない)それ自体の独立した使用のために、時間較正を推定および/または改良することができる。
【0065】
[0072]図8Bは、図6のプロセスの例示的な実装形態を示し、それによって、所与のエンティティは、本開示の別の実施形態によるサーバ150に対応する。図8Bを参照すると、UE100は、800Bにおいて、少なくとも1つのSTPS送信局455についての較正情報を決定し、805Bにおいて、3つまたはそれ以上のSTPS送信局460からの信号を測定し、810Bにおいて、情報をサーバ150に報告する。
【0066】
[0073]一例では、800Bにおいて決定された較正情報は、図8Aの805Aにおいて決定された較正情報と同様であり得る。代替的に、較正情報(たとえば、FLC値など)の一部についての実際のルックアップ演算が、サーバ150において代わりに行われ得る。同様に、図8Aの800AにおいてUE100によって取得されたアンテナロケーションは、UE100において決定され、次いで810Bにおいて、サーバ150に報告され得るか、またはサーバ150が、(たとえば、810Bの報告された情報中で搬送された送信局識別子に基づいて)単独でアンテナロケーションをルックアップすることができる。同様に、UE100はそれのロケーションを決定し、次いで、810Bにおいて、決定されたロケーションをサーバに送り得るか、または代替的に、UE100は、サーバ150がUEロケーション計算を実施することができるように、805Bからの生のSTPS測定値をサーバ150に送り得る。
【0067】
[0074]このことを念頭に置いて、サーバ150は、815Bにおいて、(たとえば、810Bにおいて受信された報告された情報から、この情報を抽出すること、または、810Bからの報告された情報に少なくとも部分的に基づいて、関連情報を別個にルックアップおよび/または計算することのいずれかに基づいて)少なくとも1つのSTPS送信局455についてのアンテナロケーションおよび較正情報を取得し、サーバ150はさらに、820Bにおいて、(たとえば、810Bにおいて受信された報告された情報から、この情報を抽出すること、または、810Bにおいて受信された生のSPTS信号測定値に少なくとも部分的に基づいて、関連情報を別個に計算することのいずれかに基づいて)UE100の現在ロケーションを決定する。サーバ150は、次いで、825Bにおいて、図8Aの815Aと同様に、式3に基づいてUE100のための時間較正値を推定する。諒解されるように、815B〜825Bは、図6の600〜615の例示的な実装形態に対応する。サーバ150は、次いで(たとえば、図8Aの820Aと同様の)830Bにおいて、UE100のための推定された時間較正値を随意に改良する。特に、830Bの改良は、推定された時間較正値に関連する信頼性レベルを改善するために、810Bからの異なる報告された情報に基づいて、815B〜825Bを何回か繰り返すことを含むことができる。さらなる一例では、推定された時間較正値が、偶然、極めて高い確実性または信頼性レベルに関連していた場合、830Bの改良は随意であり得る。また別の例では、(改良されたまたはそれ以外の)推定された時間較正値が特定の信頼性レベルを超えると、推定された時間較正値は成熟したと見なされ、その時点で、UE100は、測位プロシージャ(たとえば、GNSSベース、STPSベースおよび/またはハイブリッド測位プロシージャ)のためのTOA測定値を補償するために、推定された時間較正値を使用することを許可され得る。
【0068】
[0075]図9Aは、図6のプロセスの例示的な実装形態を示し、それによって、所与のエンティティは、本開示の別の実施形態によるUE100に対応する。図9Aのプロセスは、900A〜905Aにおいてアンテナロケーションおよび較正情報がそれについて取得される送信局は、910Aにおいて、UE100のロケーションを決定するために使用されるものと同じSTPSの一部であることを除いて、図8Aと同様である。
【0069】
[0076]図9Aを参照すると、UE100は、(たとえば、図6の600と同様の)900Aにおいて、少なくとも1つのSTPS送信局のアンテナロケーションを取得する。UE100はまた、(たとえば、図6の605と同様の)905Aにおいて、少なくとも1つのSTPS送信局についての較正情報を決定する。図9Aの実施形態では、少なくとも1つのSTPS送信局は、図4からの第1のSTPSまたはSTPS1450に関連する。900Aにおいて取得されたアンテナロケーションおよび905Aにおいて決定された較正情報は、それぞれ、図7Aの700Aおよび705Aと同様に実施され得、したがって、簡潔のためにさらに詳細に説明されない。
【0070】
[0077]図9Aを参照すると、UE100は、(たとえば、図6の610と同様の)910Aにおいて、図4からの第1のSTPSまたはSTPS1にも関連する3つまたはそれ以上のSTPS送信局からの信号に基づいて、それの現在ロケーションを決定する。910AにおいてUE100のロケーションを決定するために使用される3つまたはそれ以上のSTPS送信局は、900A〜905Aにおいてアンテナロケーションおよび較正情報がそれについて取得されるSTPS送信局を含むことも含まないこともある。UE100は、次いで(たとえば、図6の615と同様の)915Aにおいて、それの時間較正値を推定する。一例では、915Aの推定は、式3(上記)に基づいて計算され得、それによって、TOAmeasは、905Aにおいて測定されたTOAの平均を示し、STPSlocは、910AからのSTPSベースロケーション推定値を示し、antennalocは、900Aにおいて取得されたアンテナロケーションを示し、FLCは、905Aにおいて取得されたFLC値を示す。
【0071】
[0078]時間較正値は(たとえば、UE100上のハードウェアおよび/またはソフトウェアが変更されない限りなど)実質的に一定であるので、UE100は、920Aにおいて、推定された時間較正値を経時的に改良し得る。920Aは、図8の820Aと同様であり、簡潔のためにさらに説明されない。次いで、925Aにおいて、UE100のための時間較正値がサーバ150に報告され得る。925Aにおける報告は、図7Aの725Aと同様に実装され得、簡潔のためにさらに説明されない。図7Aの725Aに関して上述のように、代替実施形態では、915Aにおいて推定され、および/または920Aにおいて改良された時間較正値は、サーバ150に報告される必要がまったくない。むしろ、UE100は、(たとえば、サーバ150を介してクラウドソーシングしない)それ自体の独立した使用のために、時間較正を推定および/または改良することができる。
【0072】
[0079]図9Bは、図6のプロセスの例示的な実装形態を示し、それによって、所与のエンティティは、本開示の別の実施形態によるサーバ150に対応する。図9Bのプロセスは、900Bおよび915Bにおいてアンテナロケーションおよび較正情報がそれについて取得される送信局は、905BにおいてUE100がそれからの信号を測定するものと同じSTPS(たとえば、STPS1)の一部であることを除いて、図3Bと同様である。この変形形態を除いて、900B〜930Bは、それぞれ、図8の800B〜830Bに実質的に対応し、簡潔のためにさらに説明されない。
【0073】
[0080]図7A図9Bは、1つの特定のSWTN(たとえば、図7A図7B中のGNSS、図8A図8B中のSTPS2、および図9A図9B中のSTPS1)からの信号に基づいてUE100のロケーションが決定される実施形態に関するが、代替実施形態は、1つまたは複数のSTPS送信局からの信号ならびに1つまたは複数のGNSS送信局からの信号に部分的に依拠する、「ハイブリッド」測位方式を実装することができる。さらに、UE100のロケーションはまた、図10A図10Bに関して以下で説明されるように、SWTNに依拠しない1つまたは複数のロケーション決定方式に従って決定され得る。
【0074】
[0081]図10Aは、図6のプロセスの例示的な実装形態を示し、それによって、所与のエンティティは、本開示の別の実施形態によるUE100に対応する。
【0075】
[0082]図10Aを参照すると、UE100は、(たとえば、図6の600と同様の)1000Aにおいて、少なくとも1つのSTPS送信局のアンテナロケーションを取得する。UE100はまた、(たとえば、図6の605と同様の)1005Aにおいて、少なくとも1つのSTPS送信局についての較正情報を決定する。STPSまたはGNSSからの信号測定値に基づいてUE100のロケーションを決定する代わりに、UE100は、(たとえば、図6の610と同様の)1010Aにおいて、STPSまたはGNSSとは無関係に基づいてそれの現在ロケーションを決定する。UE100が、STPSまたはGNSSとは無関係にそれのロケーションをどのように決定することができるかについての非限定的な例が、以下のように与えられる。
【0076】
・ UE100のオペレータが、UE100のロケーション(たとえば、所在地住所など)を手動で入力する、ならびに/あるいは
・ UE100が、ローカル短距離接続(たとえば、ワイヤード接続またはBluetooth、NFC、WiFi、もしくはWLANなどの短距離ワイヤレス通信接続、視覚的見通し線など)を介して、知られているロケーションを有するデバイスまたはオブジェクト(たとえば、それらの現在ロケーションが最近計算されたモバイルデバイス、家庭用電気器具などの固定デバイスなど)を検出し、それにより、UE100のロケーションが、デバイスからのしきい値距離内にあることが知られる。
【0077】
〇 例#1:UE100は、UE100およびデバイスがしきい値を下回るラウンドトリップ時間(RTT)を有することに基づいて、デバイスからのしきい値距離内にあるものと推論され得る。一事例では、UE100は、UE100がWiFi APに極めて近いことを暗示する低いRTT(たとえば、数ミリ秒)とともに、正確なロケーションにマッピングされ得るIDをもつWiFi APに接続し得、その場合、WiFi APのロケーションがUE100のロケーションとして使用され得る、および/または
〇 例#2:ポイントオブセール(POS)トランザクションにおいて、UE100が、ローカル短距離接続を介してPOS端末に接続し得、POS端末ロケーションは正確に知られている。
【0078】
〇 例#3:UE100が、近接したQRコード(登録商標)を走査するためにカメラを使用する。QRコードは、関連するロケーション、または関連するロケーションをルックアップするために使用され得るあるタイプのデバイス識別子に直接マッピングし得る、ならびに/あるいは
・ UE100が、屋内環境において、歩行者デッキレコニング(PDR:pedestrian deck reckoning)システムに基づいてそれのロケーションを決定する。
【0079】
[0083]UE100は、次いで(たとえば、図6の615と同様の)1015Aにおいて、それの時間較正値を推定する。一例では、1015Aの推定は、以下で示されているように、式5に基づいて計算され得る。
【0080】
【数5】
【0081】
それによって、TOAmeasは、1005Aにおいて測定されたTOAの平均を示し、UElocは、1010Aからの非STPSおよび非GNSSのUEロケーション推定値を示し、antennalocは、1000Aにおいて取得されたアンテナロケーションを示し、FLCは、1005Aにおいて取得されたFLC値を示す。
【0082】
[0084]時間較正値は(たとえば、UE100上のハードウェアおよび/またはソフトウェアが変更されない限りなど)実質的に一定であるので、UE100は、1020Aにおいて、推定された時間較正値を経時的に改良し得る。1020Aの改良は、推定された時間較正値に関連する信頼性レベルを改善するために、1000A〜1015Aを何回か繰り返すことを含むことができる。たとえば、1020Aの改良は、式6に関して以下で示されるように確定された重みを用いた、推定された時間較正値の加重平均化を含むことができる。
【0083】
【数6】
【0084】
それによって、TOAmeas_UNC、UELoc_UNC、antennaloc_UNC、FLC_UNCは、それぞれ、TOAmeas、UEloc、antennalocおよびFLCにおけるそれぞれの不確実性レベルを示す。
【0085】
[0085]図10Aを参照すると、次いで、1025Aにおいて、UE100のための時間較正値がサーバ150に報告され得る。1025Aにおける報告は、図7Aの725Aと同様に実装され得、簡潔のためにさらに説明されない。図7Aの725Aに関して上述のように、代替実施形態では、1015Aにおいて推定され、および/または1020Aにおいて改良された時間較正値は、サーバ150に報告される必要がまったくない。むしろ、UE100は、(たとえば、サーバ150を介してクラウドソーシングしない)それ自体の独立した使用のために、時間較正を推定および/または改良することができる。
【0086】
[0086]図10Bは、図6のプロセスの例示的な実装形態を示し、それによって、所与のエンティティは、本開示の別の実施形態によるサーバ150に対応する。図10Bを参照すると、UE100は、1000Bにおいて、少なくとも1つのSTPS送信局455についての較正情報を決定し、1005Bにおいて、情報をサーバ150に報告する。
【0087】
[0087]一例では、1000Bにおいて決定された較正情報は、図10Aの1005Aにおいて決定された較正情報と同様であり得る。代替的に、較正情報(たとえば、FLC値など)の一部についての実際のルックアップ演算が、サーバ150において代わりに行われ得る。同様に、図10Aの1000AにおいてUE100によって取得されたアンテナロケーションは、UE100において決定され、次いで1005Bにおいて、サーバ150に報告され得るか、またはサーバ150が、(たとえば、1005Bの報告された情報中で搬送された送信局識別子に基づいて)単独でアンテナロケーションをルックアップすることができる。同様に、UE100は、それのロケーションを決定し、次いで、1005Bにおいて、決定されたロケーション(たとえば、手動でユーザによって入力された所在地住所など)をサーバに送り得るか、または代替的に、UE100は、サーバ150がUE100のロケーションをそれによって決定することができる情報を送り得る(たとえば、UE100は、それ自体を、特定のプリンタへのワイヤード接続を有するものとして報告し、サーバ150は、プリンタに関連する登録されたロケーションをルックアップし、次いで、登録されたロケーションをUE100の暗黙的ロケーションとして使用することができる)。
【0088】
[0088]このことを念頭に置いて、サーバ150は、1010Bにおいて、(たとえば、1005Bにおいて受信された報告された情報からこの情報を抽出すること、または、1005Bからの報告された情報に少なくとも部分的に基づいて、関連情報を別個にルックアップおよび/または計算することのいずれかに基づいて)少なくとも1つのSTPS送信局455についてのアンテナロケーションおよび較正情報を取得し、サーバ150はさらに、1015Bにおいて、(たとえば、1005Bにおいて受信された報告された情報から、この情報を抽出することに基づいて、または、1005Bにおいて受信された報告中に含まれている2次情報に基づいて、UE100のロケーションを独立して計算することによってのいずれで)UE100の現在ロケーションを決定する。サーバ150は、次いで、1020Bにおいて、図10Aの1015Aと同様に、式5に基づいてUE100のための時間較正値を推定する。諒解されるように、1010B〜1020Bは、図6の600〜615の例示的な実装形態に対応する。サーバ150は、次いで(たとえば、図10Aの1020Aと同様の)1025Bにおいて、UE100のための推定された時間較正値を随意に改良する。特に、1025Bの改良は、推定された時間較正値に関連する信頼性レベルを改善するために、1005Bからの異なる報告された情報に基づいて、1010B〜1020Bを何回か繰り返すことを含むことができる。さらなる一例では、推定された時間較正値が、偶然、極めて高い確実性または信頼性レベルに関連していた場合、1025Bの改良は随意であり得る。また別の例では、(改良されたまたはそれ以外の)推定された時間較正値が特定の信頼性レベルを超えると、推定された時間較正値は成熟したと見なされ、その時点で、UE100は、測位プロシージャ(たとえば、GNSSベース、STPSベースおよび/またはハイブリッド測位プロシージャ)のためのTOA測定値を補償するために、推定された時間較正値を使用することを許可され得る。
【0089】
[0089]図6図10Bは各々、時間較正値が特定のUEについて推定されるプロセスに関する。上述のように、時間較正値は、同じデバイスモデル(たとえば、iPhone(登録商標) 6、iPad(登録商標) 3、Samsung Galaxy S6など)および/またはデバイス動作モード(たとえば、iOS v5、iOS v6、Android(登録商標) v5.1.1、Android v6.0.1など)など、いくつかの特性を共有するUEについて同様であり得る。図11は、本開示の一実施形態による、サーバ150が、UEの特定のグループによって使用されるべき代表時間較正値を計算することを可能にする、推定された時間較正値がクラウドソーシングされるプロセスに関する。
【0090】
[0090]図11を参照すると、サーバ150は、1100において、UEの集団中の各UEについて推定される、時間較正値を取得する。一例では、1100において取得された時間較正値は、図6図10Bのいずれかに関して上記で説明されたように取得され得る(たとえば、いくつかの時間較正値は、図7A図8A図9Aおよび図10Aの場合のように、UE自体において推定され、次いで、サーバ150に報告され得るが、他の時間較正値は、図7B図8B図9Bおよび図10Bなどの場合のように、いくつかのUEから報告された情報に基づいて、サーバ150において推定され得る)。サーバ150は、1105において、UEの集団の各UEについて、デバイスモデルおよび/またはデバイス動作モードを決定する。一例では、1105の決定は、図7Aの725A、図7Bの710Bなどに関して上記で説明された様々な報告プロシージャ中に、UEから報告された情報に基づき得る。
【0091】
[0091]本明細書で使用されるデバイスモデルは、同じ製造業者によって作られるUEのセットを指し、それによって、各UEは、受信信号の処理に影響を及ぼさない潜在的ハードウェアおよび/またはソフトウェア差異を除いて、同じモデルの他のデバイスと実質的に同等である。デバイスモデルは、一般に、特定のブランドまたは識別子を与えられ、潜在的に、関連するデバイスバージョン識別子をも与えられる(たとえば、iPhone 6、iPad 3、Galaxy S6など)。デバイスモデルは別様に構成され得る(たとえば、16GB、32GBまたは64GBのメモリをもつiPhone 6が利用可能であり、異なるメモリ構成および随意のセルラーデータ特徴をもつiPad 3が利用可能であるなど)が、これらの構成は、必ずしも、それぞれのUEのそれぞれの時間較正値に影響を及ぼすとは限らない。さらに、本明細書で使用されるデバイス動作モードは、時間較正値に影響を及ぼす可能性をもつ、それぞれのUEにおいて実装される任意のタイプの動作モードまたは設定構成として定義される。デバイス動作モードは、UE上で実行するファームウェアバージョン(たとえば、iOS 5、iOS 6、Android 5.1.1など)、UEが低電力モードで動作しているのか、UEのRFモードで動作しているのか、それらの任意の組合せで動作しているのかを含むことができる。UEのRFモードは、UEによって使用される特定のアンテナタイプ、UEによって使用されているアンテナの数、および/または他のアンテナ構成データを含み得る。他のアンテナ構成データは、UEにおける着信信号を処理するためにUEによって使用されている特定のRF処理モジュール、UEのアンテナのうちの1つまたは複数によって使用される周波数帯域(たとえば、0.7GHz、1.8GHz、1.9GHzなど)、UEのアンテナのうちの1つまたは複数によって転送されている信号の信号帯域幅(たとえば、1.4MHz、3MHz、5MHz、15MHz、20MHzなど)、および/またはそれらの任意の組合せを含み得る。
【0092】
[0092]図11を参照すると、サーバ150は、1110において、決定されたデバイスモデルおよび/またはデバイス動作モードに基づいて、UEの集団に関連する推定された時間較正値の各々を、複数の被アグリゲート時間較正値グループのうちの1つにアグリゲートする。特に、各被アグリゲート時間較正値グループは、異なるデバイスモデル、異なるデバイス動作モードまたはそれらの組合せに関連する。
【0093】
[0093]サーバ150は、1115において、少なくとも1つの時間較正値グループについてアグリゲートされた、グループ固有時間較正値に基づいて、少なくとも1つの被アグリゲート時間較正値グループのための代表時間較正値を計算する。一例では、特定の被アグリゲート時間較正値グループのための代表時間較正値は、特定の被アグリゲート時間較正値グループの一部である推定された時間較正値の個々の不確実性(または信頼性レベル)に基づき得る。特に低い信頼性レベルをもついくつかの推定された時間較正値は、それらのそれぞれの確実性が改良により改善するまで、関連する被アグリゲート時間較正値グループから完全に削除されることさえある。各被アグリゲート時間較正値グループのための代表時間較正値は、特定の被アグリゲート時間較正値グループの一部である推定された時間較正値の個々の信頼性レベルに基づいて、アグリゲート信頼性レベルを割り振られる。サーバ150は、代表時間較正値についてのアグリゲート信頼性レベルがしきい値を上回って上昇したとき、代表時間較正値が、対応する被アグリゲート時間較正値グループに関連するデバイスモデルおよび/またはデバイス動作モードを共有するUEによって使用されることを許可または承認し得る。許可または承認されると、代表時間較正値は、図12に関して以下で説明されるように、グループ固有デバイスモデルおよび/またはデバイス動作モードを共有するUEに配信され得る。
【0094】
[0094]図12は、本開示の一実施形態による、図11のプロセスの例示的な実装形態を示す。図12を参照すると、UEの第1、第2および第3のグループがワイヤレス通信環境において展開されると仮定する。UEの第1のグループは、モデル1およびモード1に対応するUEを含むものとして特徴づけられ、UEの第2のグループは、モデル1およびモード2に対応するUEを含むものとして特徴づけられ、UEの第3のグループは、モデル2に対応するUEを含むものとして特徴づけられる。したがって、第1および第2のグループは、異なるデバイス動作モードを実装する、UEの同じデバイスモデルを含むが、第3のグループは、UEの異なるデバイスモデルを全体的に含む。
【0095】
[0095]図12を参照すると、UEの第1および第2のグループのうちの1つまたは複数のUEが、(たとえば、図7Aの725A、図8Aの825A、図9Aの915Aおよび/または図10Aの1025Aの場合のように)1200および1205において、(経時的に)それらのそれぞれの時間較正値を推定および報告する。UEの第3のグループ中の1つまたは複数のUEは、(たとえば、図7Bの710B、図8Bの810B、図9Bの910Bおよび/または図10Bの1005Bの場合のように)1210において、情報を報告し、これは、サーバ150が、(たとえば、図7Bの725B、図8Bの825B、図9Bの925Bおよび/または図10Bの1020Bの場合のように)1215において、第3のグループ中の1つまたは複数のUEのためにそれぞれの時間較正値を推定することを可能にするのに十分である。第1、第2および第3のグループ中のUEは、必ずしも各UEをそれぞれのグループ中に備えるとは限らない。むしろ、以下でより詳細に説明されるように、グループ固有代表時間較正値は、時間較正値アグリゲーションプロシージャにおいて支援しなかったグループ中のUEに配信され得、したがって、これらのUEはまた、位置決定を助ける目的でグループ固有代表時間較正値を取得することの利益を得ることができる。
【0096】
[0096]図12を参照すると、1220において、サーバ150は、(たとえば、図11の1105の場合のように)1200、1205および1210において報告を与えたUEについてのデバイスモデルおよび/またはデバイス動作モードを決定する。この時点で、サーバ150は、1200において推定された時間較正値を報告した(1つまたは複数の)UEが、第1のグループ(モデル1、モード1)に分類され、1205において推定された時間較正値を報告した(1つまたは複数の)UEが、第2のグループ(モデル1、モード2)に分類され、1210において情報を報告した(1つまたは複数の)UEが、第3のグループ(モデル2)に分類されることに気づいていると仮定する。一例では、グループ分類はオペレータによって定義され得、サーバ150は、UEが識別されるようにUEをそれにグループ化するためのデバイスモデルおよび/またはデバイス動作モードのリストを含み得る。
【0097】
[0097]サーバ150は、(たとえば、図11の1110の場合のように)1225において、1215において決定された推定された時間較正値を、複数の被アグリゲート時間較正値グループのうちの1つにアグリゲートする。図12の実施形態では、上記で説明されたようにUEの第1、第2および第3のグループに対応する、3つの被アグリゲート時間較正値グループがある。(たとえば、1115の場合のように)1230において、第1、第2および第3のグループの各々について、それらのそれぞれの被アグリゲート時間較正値グループに基づいて、代表時間較正値が計算される。
【0098】
[0098]図11に関して上記で説明されたように、各代表時間較正値は特定の信頼性レベルに関連し得、サーバ150は、関連する信頼性値がしきい値を上回って上昇すると、特定の代表時間較正値の配信をトリガすることができる。1235において、第1、第2および第3のグループの代表時間較正値について信頼性値しきい値が超えられたと仮定する。したがって、サーバ150は、1235において、第1、第2および第3のグループの代表時間較正値を第1、第2および第3のグループ中のUEに配信する。上述のように、代表時間較正値がそれに対するUEは、1200〜1210において情報を実際には報告しなかった、関連するグループ中に偶然あるUEを含むことができるが、代表時間較正値は、これらの参加しているUEにも確実に報告され得る。第1、第2および第3のグループのうちのUEは、次いで、1240、1245および1250において、位置決定プロシージャのためにそれらのそれぞれのグループ固有代表時間較正値を使用し始め得る。たとえば、GNSSベース位置決定プロシージャ、STPSベース測位プロシージャまたはハイブリッド位置決定プロシージャにおいて使用される生のTOA測定値が、式7に関して以下で示されているように変更され得る。
【0099】
【数7】
【0100】
それによって、TOARawは、GNSSまたはSTPSからの「生の」測定されたTOAを示し、TimeCalibrationValueは、1235において配信されたグループ固有代表時間較正値を示し、TOACalは、測位アルゴリズムへの入力として使用され得る較正されたTOA値を指示する。
【0101】
[0099]図11または図12に明確に示されてはいないが、代表時間較正値は、配信の後に改良され続けることができ、時々更新され得る。また、デバイス動作モードが経時的に変化することがあり(たとえば、UEが、ソフトウェアのより新しいバージョンにアップグレードすることがあるなど)、これは、新しいグループとともに使用するために構成された新しい代表時間較正値の配信をトリガする、新しいグループとの関連付けをトリガすることができる。
【0102】
[00100]情報および信号は、多種多様な技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを、当業者は諒解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0103】
[00101]さらに、本明細書で開示される実施形態に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、上記では概してそれらの機能に関して説明された。そのような機能がハードウェアとして実装されるのかソフトウェアとして実装されるのかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈されるべきではない。
【0104】
[00102]本明細書で開示される実施形態に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明された機能を実施するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実施され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0105】
[00103]本明細書で開示される実施形態に関して説明された方法、シーケンスおよび/またはアルゴリズムは、ハードウェアで直接実装されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実装されるか、またはそれらの2つの組合せで実装され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に存在し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化され得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に存在し得る。ASICはユーザ端末(たとえば、UE)中に存在し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として存在し得る。
【0106】
[00104]1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびblu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0107】
[00105]上記の開示は本開示の例示的な実施形態を示しているが、添付の特許請求の範囲によって定義された本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更および修正が行われ得ることに留意されたい。本明細書で説明された本開示の実施形態による方法クレームの機能、ステップおよび/またはアクションは、特定の順序で実施されなくてもよい。さらに、本開示の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形への限定が明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1] 所与のエンティティにおいてユーザ機器(UE)のための時間較正値を推定する方法であって、
第1の同期ワイヤレス送信ネットワーク(SWTN)の少なくとも1つの地上波送信局のロケーションを取得することと、
前記少なくとも1つの地上波送信局に関連する送信局較正情報を決定することと、
前記少なくとも1つの地上波送信局をもつワイヤレス通信範囲内にある前記UEのロケーションを決定することと、
前記取得された送信局ロケーションと、前記決定された送信局較正情報と、前記UEの前記決定されたロケーションとに基づいて、前記UEのための前記時間較正値を推定することと
を備える、方法。
[C2] 前記UEの前記ロケーションが、少なくとも1つのSWTNの少なくとも1つの送信局からの信号に基づいて決定される、C1に記載の方法。
[C3] 前記少なくとも1つのSWTNが、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)を含む、C2に記載の方法。
[C4] 前記送信局較正情報が、前記少なくとも1つの地上波送信局からの前記UEにおいて受信された1つまたは複数の信号に関係する、少なくとも1つの順方向リンク較正(FLC)値と少なくとも1つの到着時間(TOA)値とを含む、C3に記載の方法。
[C5] 前記時間較正値を前記推定することは、前記取得された送信局ロケーションが、少なくとも1つの送信局ロケーションを含むことを必要とする、C3に記載の方法。
[C6] 前記少なくとも1つのSWTNが、さらに、前記第1のSWTNおよび/または1つまたは複数の地上波送信局を含む第2のSWTNを含む、C3に記載の方法。
[C7] 前記少なくとも1つのSWTNが、前記第1のSWTNおよび/または1つまたは複数の地上波送信局を含む第2のSWTNを含む、C2に記載の方法。
[C8] 前記送信局較正情報が、前記少なくとも1つの地上波送信局からの前記UEにおいて受信された信号に関係する、順方向リンク較正(FLC)値のセットと到着時間(TOA)値のセットとを含む、C7に記載の方法。
[C9] 前記時間較正値を前記推定することは、前記取得された送信局ロケーションが、少なくとも3つの送信局ロケーションを含むことを必要とする、C7に記載の方法。
[C10] 前記第1のSWTNおよび/または前記第2のSWTNが、セルラーネットワーク、同期ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、またはそれらの任意の組合せに、C7に記載の方法。
[C11] 前記少なくとも1つのSWTNが周波数同期されるか、または
前記少なくとも1つのSWTNは、周波数同期と時間同期の両方が行われる、
C2に記載の方法。
[C12] 前記UEの前記ロケーションが、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)または前記第1のSWTNの少なくとも1つの送信局からの信号とは無関係に決定される、C1に記載の方法。
[C13] 前記時間較正値を前記推定することは、前記取得された送信局ロケーションが、少なくとも3つの送信局ロケーションを含むことを必要とする、C12に記載の方法。
[C14] 前記所与のエンティティがサーバに対応する、C1に記載の方法。
[C15] 前記UEの前記ロケーションを前記決定することは、
前記UEから、(i)前記サーバが前記UEの前記ロケーションを導出することができる、少なくとも1つのSWTNの少なくとも1つの送信局からの信号のUEベース測定値、および/または(ii)前記UEのUE導出ロケーションを受信すること
を含む、
C14に記載の方法。
[C16] 前記推定された時間較正値に関連する信頼性レベルを改善するために、更新された送信局較正情報と前記UEに関連する更新されたロケーション決定とに基づいて、前記推定することを何回か繰り返すことによって、前記推定された時間較正値を改良することと、
前記信頼性レベルがしきい値を上回って上昇したことに応答して、前記改良された推定された時間較正値を前記UEのための代表時間較正値として確立することと
をさらに備える、C14に記載の方法。
[C17] 前記所与のエンティティが前記UEに対応する、C1に記載の方法。
[C18] 前記推定された時間較正値をサーバに報告すること
をさらに備える、C17に記載の方法。
[C19] 前記報告することは、前記推定することが実施されるたびに実施されるか、または
前記報告することは、
前記推定された時間較正値に関連する信頼性レベルを改善するために、更新された送信局較正情報と前記UEに関連する更新されたロケーション決定とに基づいて、前記推定することを何回か繰り返すことによって、前記推定された時間較正値を改良することと、前記信頼性レベルがしきい値を上回って上昇したことに応答して、前記改良された推定された時間較正値を前記サーバに報告することと
を含む、
C18に記載の方法。
[C20] 前記サーバから、同じデバイスモデルおよび/またはデバイス動作モードを共有するUEのセットからの1つまたは複数の報告された時間較正値に基づく、代表時間較正値の指示を受信することと、
前記代表時間較正値に基づいて、前記UEの新しいロケーションを推定することと
をさらに備える、C18に記載の方法。
[C21] 前記時間較正値が、前記UEの受信機における無線周波数(RF)処理による到着時間における時間オフセットである、C1に記載の方法。
[C22] ユーザ機器(UE)のための時間較正値を推定するように構成された所与のエンティティであって、
第1の同期ワイヤレス送信ネットワーク(SWTN)の少なくとも1つの地上波送信局のロケーションを取得するための手段と、
前記少なくとも1つの地上波送信局に関連する送信局較正情報を決定するための手段と、
前記少なくとも1つの地上波送信局をもつワイヤレス通信範囲内にある前記UEのロケーションを決定するための手段と、
前記取得された送信局ロケーションと、前記決定された送信局較正情報と、前記UEの前記決定されたロケーションとに基づいて、前記UEのための前記時間較正値を推定するための手段と
を備える、所与のエンティティ。
[C23] 前記UEの前記ロケーションが、少なくとも1つのSWTNの少なくとも1つの送信局からの信号に基づいて決定される、C22に記載の所与のエンティティ。
[C24] 前記少なくとも1つのSWTNが、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)を含むか、あるいは
前記少なくとも1つのSWTNが、前記第1のSWTNおよび/または1つまたは複数の地上波送信局を含む第2のSWTNを含むか、あるいは
それらの任意の組合せである、
C23に記載の所与のエンティティ。
[C25] 前記UEの前記ロケーションが、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)または前記第1のSWTNの少なくとも1つの送信局からの信号とは無関係に決定される、C22に記載の所与のエンティティ。
[C26] 前記所与のエンティティがサーバに対応するか、または
前記所与のエンティティが前記UEに対応する、
C22に記載の所与のエンティティ。
[C27] 前記推定された時間較正値をサーバに報告するための手段
をさらに備える、C22に記載の所与のエンティティ。
[C28] 前記サーバから、同じデバイスモデルおよび/またはデバイス動作モードを共有するUEのセットからの1つまたは複数の報告された時間較正値に基づく、代表時間較正値の指示を受信するための手段と、
前記代表時間較正値に基づいて、前記UEの新しいロケーションを推定するための手段と
をさらに備える、C27に記載の所与のエンティティ。
[C29] ユーザ機器(UE)のための時間較正値を推定するように構成された所与のエンティティであって、
同期ワイヤレス送信ネットワーク(SWTN)の少なくとも1つの地上波送信局のロケーションを取得することと、
前記少なくとも1つの地上波送信局に関連する送信局較正情報を決定することと、
前記少なくとも1つの地上波送信局をもつワイヤレス通信範囲内にある前記UEのロケーションを決定することと、
前記取得された送信局ロケーションと、前記決定された送信局較正情報と、前記UEの前記決定されたロケーションとに基づいて、前記UEのための前記時間較正値を推定することと
を行うように構成されたプロセッサ、メモリおよびトランシーバ回路
を備える、所与のエンティティ。
[C30] ユーザ機器(UE)のための時間較正値を推定するように構成された所与のエンティティによって実行されたとき、前記所与のエンティティに動作を実施させる、その上に記憶された命令を含んでいる非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、
前記所与のエンティティに、同期ワイヤレス送信ネットワーク(SWTN)の少なくとも1つの地上波送信局のロケーションを取得させるための少なくとも1つの命令と、
前記所与のエンティティに、前記少なくとも1つの地上波送信局に関連する送信局較正情報を決定させるための少なくとも1つの命令と、
前記所与のエンティティに、前記少なくとも1つの地上波送信局をもつワイヤレス通信範囲内にある前記UEのロケーションを決定させるための少なくとも1つの命令と、
前記所与のエンティティに、前記取得された送信局ロケーションと、前記決定された送信局較正情報と、前記UEの前記決定されたロケーションとに基づいて、前記UEのための前記時間較正値を推定させるための少なくとも1つの命令と
を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12