(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により、本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0011】
[実施形態1]
以下、図面を参照して実施形態1について詳細に説明する。
【0012】
(入退場管理システムの構成例)
図1は、実施形態1にかかる入退場管理システム1の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、入退場管理システム1は、エレベータ制御装置120、ゲート制御装置220、及び入退場管理装置300を備える。エレベータ制御装置120、ゲート制御装置220、及び入退場管理装置300は相互に情報の授受が可能に接続されている。
【0013】
ゲート制御装置220はフラッパゲート20a〜20dを制御する。ゲート制御装置220は、入退場者数カウント部221及び表示制御部222を備える。
【0014】
フラッパゲート20a〜20dは例えば建物の出入り口等に設置されている。なお、フラッパゲート20a〜20dの設置数は、
図1の例に限られず、複数設置されていればよい。また、これらのフラッパゲート20a〜20dを特に区別しないときには、単にフラッパゲート20と記載することがある。
【0015】
フラッパゲート20は、フラッパゲート20を通過して建物内に入場する入場者用のカードリーダ22enと、フラッパゲート20のカードリーダ22enと対向する位置に、建物内から退場する退場者用のカードリーダ22exとを備える。カードリーダ22en,22exは、入退場者が保有する磁気カードやIC(Integrated Circuit)カードの情報を読み取る。読み取られた情報は、磁気カードやICカードの保有者が建物に対する入退場が許可された者であるか否かを判定するのに用いられる。建物に対する入退場が許可された者でない場合には、フラッパゲート20のフラッパが作動して、その者の入退場を阻止する。
【0016】
フラッパゲート20は、そのフラッパゲート20が入場用であるか退場用であるかを示す入退場表示を表示する表示部21を備える。そして、表示部21に「入場用」の表示がなされたフラッパゲート20は入場用ゲートとして機能し、「退場用」の表示がなされたフラッパゲート20は退場用ゲートとして機能する。
【0017】
表示部21は、フラッパゲート20の建物内外に面する両面に設けられており、フラッパゲート20を通過する入退場者が視認できるようになっている。入退場者は、「入場用」「退場用」などの表示を確認して、適正なフラッパゲート20を選択して通過することができる。
【0018】
ゲート制御装置220の入退場者数カウント部221は、カードリーダ22en,22exによる情報の読み取り数を取得して、入場者数および退場者数をカウントする。つまり、カードリーダ22enに磁気カードやICカードなどがかざされて1回情報が読み取られると、入場者数1とカウントする。また、カードリーダ22exに磁気カードやICカードなどがかざされて1回情報が読み取られると、退場者数1とカウントする。
【0019】
ゲート制御装置220の表示制御部222は表示部21における表示を制御する。具体的には、後述する入退場管理装置300からの命令にしたがい、所定の表示部21に「入場用」「退場用」などの所定の表示をさせる。
【0020】
エレベータ制御装置120はエレベータ10を制御する。エレベータ制御装置120は、運行制御部121及び利用者数カウント部122を備える。
【0021】
エレベータ10は、フラッパゲート20の設置階も含め、例えば建物内の各階に乗り場11、行先階登録装置12、及び各階の乗り場11に着床する乗りかご(不図示)を備える。行先階登録装置12は、その階の乗り場11にいるエレベータ10の利用者による行先階の登録を受け付ける。
【0022】
運行制御部121は、エレベータ10の乗りかご等の各種動作を制御する。例えば、運行制御部121は、所定階の利用者による乗り場呼びが検出されると、つまり、行先階登録装置12を介した行先階の登録がなされると、その階へ乗りかごを運行させる。また、運行制御部121は、登録された行先階へと乗りかごを運行させる。
【0023】
利用者数カウント部122は、エレベータ10を利用して、フラッパゲート20の設置階以外の階からフラッパゲート20の設置階へと向かう利用者数をカウントする。すなわち、利用者数カウント部122は、行先階登録装置12がフラッパゲート20の設置階を行先階とする登録を1回受け付けると、利用者数1とカウントする。
【0024】
入退場管理装置300は、フラッパゲート20における入退場を管理する。入退場管理装置300は、ゲート情報取得部301、エレベータ情報取得部302、演算部303、及び出力部304を備える。
【0025】
ゲート情報取得部301は、その時々のフラッパゲート20における入場者数等、フラッパゲート20に関する各種情報をゲート制御装置220から取得する。
【0026】
エレベータ情報取得部302は、その時々のフラッパゲート20の設置階へと向かう利用者数等、エレベータ10に関する各種情報をエレベータ制御装置120から取得する。
【0027】
演算部303は、ゲート情報取得部301が取得した入場者数およびエレベータ情報取得部302が取得した利用者数から、フラッパゲート20における入退場者の比率を算出する。このとき、演算部303は、ゲート情報取得部301が取得した入場者数をそのまま入場者数として上記演算を行う。また、演算部303は、エレベータ情報取得部302が取得した利用者数を間もなく建物内から退場することが予測される退場者数として上記演算を行う。
【0028】
また、演算部303は、算出した入退場者の比率に基づき、複数のフラッパゲート20の表示部21における入退場に関する情報の表示の割り当て数を決定する。つまり、演算部303は、入場者数の比率が高ければ「入場用」を表示する表示部21の数を増やし、退場者数の比率が高ければ「退場用」を表示する表示部21の数を増やす。
【0029】
また、演算部303は、表示部21における入退場に関する情報の表示の割り当て数の決定にしたがって表示部21の表示を変更させる命令を生成する。ただし、この表示変更命令は、演算部303の決定に基づき出力部304が生成してもよい。
【0030】
出力部304は、生成された表示変更命令をゲート制御装置220へと出力する。上述のように、ゲート制御装置220の表示制御部222はこの命令を受け取って、これにしたがい各々のフラッパゲート20の表示部21の表示を変更させる。つまり、入退場に関する情報の表示の割り当て数に応じて、入場用ゲートとして機能するフラッパゲート20の数、及び退場用ゲートとして機能するフラッパゲート20の数が変化する。
【0031】
図2は、実施形態1にかかるフラッパゲート20における表示部21の表示の一例を示す模式図である。
【0032】
図2(a)に示すように、各々のフラッパゲート20a〜20dが有する表示部21のうち、フラッパゲート20a〜20cの表示部21には「入場用」の表示がなされ、フラッパゲート20dの表示部21には「退場用」の表示がなされている。このように、入場者の数が退場者の数より多いと予測されるときには、演算部303は「入場用」表示の割り当てを「退場用」表示よりも増やす決定をする。
【0033】
図2(b)に示すように、「入場用」の表示がされていたフラッパゲート20a〜20cの表示部21のうち、フラッパゲート20cの表示部21に「退場用」の表示がなされている。このように、退場者の数が増加すると予測されるときには、演算部303は「退場用」の表示の割り当てを増やす決定をする。
【0034】
(入退場管理装置による入退場管理処理の例)
次に、
図3を用いて、実施形態1の入退場管理装置300による入退場管理処理の例について説明する。
図3は、実施形態1にかかる入退場管理装置300による入退場管理処理の手順の一例を示すフロー図である。
【0035】
図3に示すように、入退場管理装置300のゲート情報取得部301は、複数のフラッパゲート20からの入場者の数をゲート制御装置220の入退場者数カウント部221から取得する(ステップS101)。エレベータ情報取得部302は、フラッパゲート20の設置階へと向かうエレベータ10の利用者の数をエレベータ制御装置110の利用者数カウント部122から取得する(ステップS102)。
【0036】
演算部303は、フラッパゲート20における入退場者の比率を算出する(ステップS103)。このとき、演算部303は、ゲート情報取得部301が取得した入場者の数をフラッパゲート20における入場者数として利用し、エレベータ情報取得部302が取得したエレベータ10の利用者の数をフラッパゲート20における退場者数として利用する。
【0037】
演算部303は、フラッパゲート20における入退場者の比率に基づき、フラッパゲート20の表示部21における入退場に関する情報の表示の割り当て数を決定する(S104)。また、演算部303は、決定した表示部21の割り当て数にしたがう表示を表示部21にさせる命令を生成する。ただし、かかる命令は出力部304が生成してもよい。
【0038】
出力部304は、上記命令をゲート制御装置220へと出力する。
【0039】
以上により、実施形態1の入退場管理装置300による入退場管理処理が終了する。その後、上記命令を受信したゲート制御装置220の表示制御部222は、入退場表示の割り当て数に基づき、各々の表示部21の表示を変更する。
【0040】
実施形態1の入退場管理装置300によれば、フラッパゲート20における入退場者数の比率に基づき表示部21における入退場表示の割り当て数を決定する。これにより、フラッパゲート20における混雑を抑制することができ、また、混雑時であっても退場者がスムースにフラッパゲート20を通過することができる。
【0041】
実施形態1の入退場管理装置300によれば、フラッパゲート20の設置階へと向かうエレベータ10の利用者数をフラッパゲート20から間もなく退場する退場者とみなし、フラッパゲート20における入退場者数の比率を算出する。予測される退場者数の増加に先駆けてフラッパゲート20の表示部21に適正な割り当ての表示をさせることができ、混雑を緩和することができる。
【0042】
実施形態1の入退場管理装置300によれば、フラッパゲート20の入退場者の増減とエレベータ10の利用者の増減とには相関があることから、ゲート制御装置220にエレベータ制御装置120を連動させている。これにより、表示部21における入退場表示の割り当てを適正に行うことができる。
【0043】
(変形例)
次に、
図4を用いて、実施形態1の変形例の入退場管理システムについて説明する。変形例の入退場管理システムは、表示部の表示変更の際に予告表示を行う点が上述の実施形態1とは異なる。
【0044】
図4は、実施形態1の変形例にかかるエレベータ制御装置によるエレベータの運行処理の手順の一例を示すフロー図にしたがうゲート制御装置の表示処理の手順の一例である。
【0045】
図4に示すように、変形例のエレベータ制御装置の運行制御部は、行先階登録装置12を介してフラッパゲートの設置階を行先階とする登録の受け付けを検出する(ステップS111)。運行制御部は、かかる乗り場呼びに応じて、乗り場呼び階、つまり、行先階登録装置12による登録があった階へと乗りかごを走行させ、乗り場呼び階への乗りかごの到着を検出する(ステップS112)。運行制御部は、乗りかごの乗り場呼び階への到着後、乗りかごを登録された行先階であるフラッパゲートの設置階へと走行させ、設置階への乗りかごの到着を検出する(ステップS113)。運行制御部は、乗りかごのフラッパゲートの設置階への到着後、設置階におけるエレベータ10の戸開を検出する(ステップS114)。
【0046】
変形例の入退場管理装置は、各ステップS111〜S115のうち、所定の処理が実行されると、それをゲート制御装置へと伝達する。具体的には、フラッパゲートの設置階を行先階とする登録の受け付けが検出されると(ステップS111)、入退場管理装置のエレベータ情報取得部がそれを取得し、出力部がゲート制御装置へとそれを出力する。また、フラッパゲートの設置階への乗りかごの到着が検出されると(ステップS113)、エレベータ情報取得部がそれを取得し、出力部がゲート制御装置へとそれを出力する。また、フラッパゲートの設置階におけるエレベータ10の戸開が検出されると(ステップS114)、エレベータ情報取得部がそれを取得し、出力部がゲート制御装置へとそれを出力する。
【0047】
変形例のゲート制御装置は、各ステップS111,S113,S114の実行が伝達されると、それをトリガに表示部に各種表示をさせる。具体的には、フラッパゲートの設置階を行先階とする登録の受け付けが検出されたタイミングで(ステップS111)、表示制御部は、「入場用」を表示している表示部のうち「退場用」の表示に割り当てを変更予定の表示部において、「入場用」表示の点滅を開始させる。表示制御部は、フラッパゲートの設置階への乗りかごの到着が検出されるまで(ステップS113)、表示部による表示の点滅を継続させる。フラッパゲートの設置階への乗りかごの到着が検出されたタイミングで(ステップS113)、表示制御部は表示部による表示の点滅を停止させる。フラッパゲートの設置階におけるエレベータ10の戸開が検出されたタイミングで(ステップS114)、表示制御部は、表示部の表示を「入場用」から「退場用」へと変更させる。
【0048】
変形例の入退場管理システムによれば、表示部の表示をいきなり変更するのではなく、変更予告を示す点滅表示をする。これにより、入場者がフラッパゲートを通過しようとする直前に表示部の表示が変更されてしまうことを抑制することができる。
【0049】
[実施形態2]
以下、図面を参照して実施形態2について詳細に説明する。実施形態2の入退場管理装置310は、建物の用途等に基づき、所定の時間帯における入退場表示の割り当てに制限を設ける点が上述の実施形態1とは異なる。
【0050】
(入退場管理システムの構成例)
図5は、実施形態2にかかる入退場管理システム2の構成の一例を示す図である。
図5において、実施形態1と同様の構成には同様の符号を付し、その説明を省略する。
【0051】
図5に示すように、入退場管理システム2は、エレベータ制御装置120、ゲート制御装置220、及び入退場管理装置310を備える。入退場管理装置310は、演算部303の代わりに演算部313を、そして、記憶部315を備える。
【0052】
記憶部315は、フラッパゲート20における時間帯ごとの退場者数予測情報を記憶する。フラッパゲート20が設置された建物の用途によって、時間帯ごとの退場者数の傾向は異なっている。例えば、建物が学校や事務所等であれば夕方以降の退場者が多く、建物が住宅等であれば朝方に退場者が多く、建物が病院や商業施設等であれば常時、人の出入りがある。退場者数予測情報は、このような建物の用途に基づく時間帯ごとの退場者の予測数の情報を含む。
【0053】
演算部313は、上述の実施形態1の演算部303と同様、取得した入場者数およびエレベータ10の利用者数から、フラッパゲート20における入退場者の比率を算出する。また、演算部313は、上述の実施形態1の演算部303と同様、入退場者の比率に基づき、フラッパゲート20の表示部21における入退場に関する情報の表示の割り当て数を決定する。
【0054】
演算部313は、さらに、記憶部315が記憶する退場者数予測情報を参照し、その時間帯において予測される退場者数を取得する。また、演算部313は、その時間帯において予測される退場者数が所定の閾値を超える場合には、予測される退場者数に基づき、表示部21における入退場に関する情報の表示の割り当て数の算出を再度行って、それ以降、その時間帯が経過して上記予測退場者数が所定の閾値以下となるまで、表示部21における入退場に関する情報の表示の割り当てを制限する。つまり、表示部21に対し、入退場に関する情報の表示の更なる割り当てを行わない。
【0055】
このような入退場表示の割り当ての制限は、例えば、入退場者の比率に基づき決定した割り当て数にしたがう命令を生成しない、あるいは、出力部304にその命令を出力させないことで、行うことができる。
【0056】
(入退場管理装置による入退場管理処理の例)
図6は、実施形態2にかかる入退場管理装置310による入退場管理処理の手順の一例を示すフロー図である。
図6のステップS201〜S204は、上述の実施形態1の
図3のステップS101〜S104と同一の処理である。
【0057】
図6に示すように、入退場者比率に基づき表示部21における入退場表示の割り当て数を算出した後、演算部313は、記憶部315が記憶する退場者数予測情報を参照する(ステップS205)。演算部313は、その時間帯の予測退場者数が所定の閾値以下となっているか否かを判定する(ステップS206)。
【0058】
予測退場者数が閾値以下であれば(ステップS206:Yes)、出力部304は、演算部313が算出した割り当て数に基づき、表示部21における表示変更命令をゲート制御装置220へと出力する(ステップS208)。
【0059】
予測退場者数が閾値を超えている場合には(ステップS206:No)、演算部313は、表示部21にける表示の割り当てを制限する(ステップS207)。
【0060】
図7は、実施形態2にかかる入退場管理装置310による表示の割り当て制限処理の手順の一例を示すフロー図である。
【0061】
図7に示すように、予測退場者数が閾値を超えている場合には、演算部313は、その時間帯の予測退場者数に基づき表示部21の入退場表示の割り当て数を決定する(ステップS211)。
【0062】
出力部304は、予測退場者数に基づき決定された割り当て数にしたがい表示部21の表示を変更させる命令をゲート制御装置220に出力する(ステップS212)。
【0063】
その後、演算部313は、表示部21の表示を変更させる命令を制限する(ステップS213)。すなわち、予測退場者数に基づき決定された割り当てから表示部21の表示が変更されないよう命令の生成または出力を制限する。
【0064】
演算部313は、現在時刻がその時間帯内であるか否かを判定する(ステップS214)。現在時刻がその時間帯内である場合には(ステップS214:Yes)、表示部21の表示を変更させる命令の制限を継続する。
【0065】
現在時刻がその時間帯から外れた場合には(ステップS214:No)、表示部21における表示の割り当て制限処理を終了する。
【0066】
以上により、実施形態2の入退場管理装置310による入退場管理処理が終了する。
【0067】
実施形態2の入退場管理装置310によれば、予測退場者数が所定の閾値を超える時間帯においては、表示部21における入退場表示の割り当てを制限する。これにより、退場者の多い混雑時間帯等において、入退場表示が頻繁に変更されることを抑制することができる。
【0068】
なお、実施形態2の演算部313は、記憶部305が記憶する退場者予測情報に基づき、表示部21における入退場表示の割り当て制限を行うこととしたが、予測される入場者数および予測される退場者数の両方の情報を含む入退場者予測情報を記憶部が有していてもよい。その場合、演算部が予測入退場者数の両方の数値に基づき、表示部21における入退場表示の割り当て制限を行ってもよい。
【0069】
また、建物の用途等に基づき、演算部が自身で時間帯ごとの退場者数を予測してもよい。あるいは、演算部が時間帯ごとの入退場者数の両方を予測してもよい。
【0070】
また、上述の実施形態1,2では、乗り場11に設置された行先階登録装置12からの情報に基づき、フラッパゲート20の設置階へと向かう利用者を検出して退場者数としていたが、これに限られない。乗り場にカードリーダを設置して、カードリーダへの登録内容から退場者数を推測してもよい。または、乗り場や乗りかご内に監視カメラ等の撮像装置を設置して、撮像装置からの撮像映像に基づき退場者数を推測してもよい。または、乗りかごに荷重検知装置を設置して、フラッパゲート設置階へと向かう乗りかご内の利用者数から退場者数を推測してもよい。
【0071】
また、上述の実施形態1,2では、フラッパゲート20a〜20dは建物の出入り口に設置されることとしたが、これに限られない。フラッパゲートは、建物内の所定階におけるエレベータの乗り場の出入り口や、建物内の所定の房室の出入り口等、例えば立ち入りが制限されるようなエリアの出入り口に設けられていてもよい。
【0072】
また、上述の実施形態1,2では、入退場管理装置300,310によってエレベータ制御装置120とゲート制御装置220とを連動させているが、これに限られない。エレベータ制御装置とゲート制御装置とは直接、情報のやり取りが可能に構成されていてもよい。この場合、例えば、ゲート制御装置に上記の入退場管理装置300,310の演算部303,313の機能を持たせることができる。
【0073】
[その他の実施形態]
上述の実施形態1,2等では、ゲート制御装置にエレベータ制御装置を連動させ、フラッパゲートにおける表示の適正化を図っている。しかし、エレベータ制御装置を他の制御機構等に連動させることも可能である。
【0074】
例えば、上述の実施形態1,2等では、演算部が間もなく建物内から退場する見込みの者の情報を取得する。このような演算部の機能を、建物等の出入り口のドアロック機構の制御に利用してもよい。このように、ドアロック機構にエレベータ制御装置を連動させることで、演算部により退場者情報が取得された場合には、退場者がスムースに退場できるようドアロックを解除しておくことができる。
【0075】
また例えば、上述の実施形態1,2等では、各種情報に基づいて演算部が入退場者の比率を算出する。このような演算部の機能を、エスカレータの昇降機構の制御に利用してもよい。このように、エスカレータの昇降機構にエレベータ制御装置を連動させることで、演算部により算出された入退場者の比率に応じて、出入り口のある階へと向かうエスカレータ数を増減させることができる。
【0076】
以上のように、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。