特許第6833958号(P6833958)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6833958エレベータ制御装置およびエレベータ制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6833958
(24)【登録日】2021年2月5日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】エレベータ制御装置およびエレベータ制御方法
(51)【国際特許分類】
   B66B 1/14 20060101AFI20210215BHJP
【FI】
   B66B1/14 F
   B66B1/14 L
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-221793(P2019-221793)
(22)【出願日】2019年12月9日
【審査請求日】2019年12月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】390025265
【氏名又は名称】東芝エレベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】荒井 佑樹
【審査官】 加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−091718(JP,A)
【文献】 特開平06−271210(JP,A)
【文献】 特開平08−091717(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータの乗りかごが無人状態のときに乗り込んだ第1利用者の行先階指定操作により登録された第1利用者かご呼び登録の情報を取得するかご呼び登録情報取得部と、
前記乗りかご内が非満員状態であるか否かを判定する非満員判定部と、
前記乗りかごがいずれかの階床に着床した際に、乗り込まなかった利用者を積み残しとして検出する積み残し検出部と、
前記第1利用者の前記乗りかご内の滞在時間である第1利用者かご滞在時間を測定する第1利用者かご滞在時間測定部と、
前記かご呼び登録情報取得部で前記第1利用者かご呼び登録の情報が取得され、前記非満員判定部で前記乗りかご内が非満員状態であると判定され、前記第1利用者が前記乗りかごに乗り込んだ後に前記積み残し検出部で積み残しが検出され、前記第1利用者かご滞在時間が、前記第1利用者用に予め設定された第1判定時間を超えると、前記第1利用者かご呼びへの応答が完了するまで、ホール呼びに非応答とする第1特殊運転モードに切り替える運転モード切替部と
を備えることを特徴とするエレベータ制御装置。
【請求項2】
前記かご呼び登録情報取得部は、前記第1利用者以外の他利用者の行先階指定操作により登録された他利用者かご呼び登録の情報をさらに取得し、
前記他利用者の前記乗りかご内の滞在時間である他利用者かご滞在時間を測定する他利用者かご滞在時間測定部をさらに備え、
前記運転モード切替部は、前記かご呼び登録情報取得部で前記他利用者かご呼び登録の情報が取得され、前記非満員判定部で前記乗りかご内が非満員状態であると判定され、過去の所定時間内に前記積み残し検出部で積み残しが検出され、前記他利用者かご滞在時間が、前記他利用者用に予め設定された第1判定時間を超えると、前記他利用者かご呼びへの応答が完了するまで、ホール呼びを非応答とする第1特殊運転モードに切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ制御装置。
【請求項3】
予め設定された、時間帯ごとの前記第1判定時間の情報を記憶する第1判定時間記憶部をさらに備え、
前記運転モード切替部は、前記第1判定時間記憶部に記憶された情報に基づいて、現在時刻に該当する第1判定時間を特定し、特定された第1判定時間を用いて前記第1特殊運転モードへの切り替え要否を判定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータ制御装置。
【請求項4】
登録されているかご呼びおよびホール呼びそれぞれについて、応答が完了するまでの呼び応答所要時間を推定する呼び応答所要時間推定部をさらに備え、
前記運転モード切替部は、前記第1利用者かご滞在時間に、前記第1利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値、または前記他利用者かご滞在時間に、前記他利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値が、予め設定された第2判定時間を超えると、該当するかご呼びへの応答が完了するまで、該当する利用者の総乗車時間が所定値以下となる範囲で応答可能なホール呼び以外のホール呼びを非応答とする第2特殊運転モードに切り替える
ことを特徴とする請求項2に記載のエレベータ制御装置。
【請求項5】
前記運転モード切替部は、前記第1利用者かご滞在時間に、前記第1利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値、または前記他利用者かご滞在時間に、前記他利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値が、予め設定された第2判定時間を超えると、該当するかご呼びへの応答が完了するまで、該当する利用者の総乗車時間が所定値以下となる範囲で応答可能であり且つ、過去の所定時間内に積み残しが発生した階床のホール呼び以外のホール呼びを非応答とする第3特殊運転モードに切り替える
ことを特徴とする請求項4に記載のエレベータ制御装置。
【請求項6】
各階床のエレベータホールで、積み残しが発生してから継続して待機する待ち利用者の待機時間を測定する利用者待機時間測定部をさらに備え、
前記運転モード切替部は、前記第1利用者かご滞在時間に、前記第1利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値、または前記他利用者かご滞在時間に、前記他利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値が、予め設定された第2判定時間を超えると、該当するかご呼びへの応答が完了するまで、該当する利用者の総乗車時間が所定値以下となる範囲で応答可能であり、過去の所定時間内に積み残しが発生して該当する待ち利用者の待機時間が所定値以上である階床のホール呼び以外のホール呼びを非応答とする第4特殊運転モードに切り替える
ことを特徴とする請求項5に記載のエレベータ制御装置。
【請求項7】
エレベータの乗りかごが無人状態のときに乗り込んだ第1利用者の行先階指定操作によりかご呼びが登録された後、前記乗りかごが非満員状態でいずれかの階床に着床した際に乗り込まなかった積み残しの利用者を検出し、前記第1利用者の前記乗りかご内の滞在時間が、予め設定された第1判定時間を超えると、該当するかご呼びへの応答が完了するまで、ホール呼びに非応答とする第1特殊運転モードに切り替える
ことを特徴とするエレベータ制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エレベータ制御装置およびエレベータ制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータは、利用者の操作によるホール呼びおよびかご呼びに順次応答しながら走行する。ホール呼びが発生した際には、満員状態ではなく乗り込み可能な乗りかごが該当する階床のエレベータホールに着床することで、当該ホール呼びへの応答が行われる。利用者は、自身が行ったホール呼び操作に応答して着床した乗りかごに乗り込み、目的階まで移動することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−114661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ホール呼びに応答して乗りかごがエレベータホールに着床して戸開した際に、乗りかご内がある程度混雑していると、エレベータホールの利用者が乗り込まないことがある。特に、昼食時間帯のオフィスビルでは、複数の階床で同時間帯に大人数が同方向のエレベータを利用するため、目的階(食堂階や出入り口階等)に近い階床ではホール呼びに応答して戸開した乗りかごが満員に近い状態である場合が多い。そのため、戸開してもエレベータホールの利用者が乗り込まないにも関わらず、目的階近くの複数階床で着床、戸開、および戸閉が繰り返され、乗りかご内の利用者が目的階に到着するまでに長時間かかってしまうという問題があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、エレベータが混雑していても、乗りかごに乗車した利用者が乗車から所定時間内に目的階に到着できるように制御する、エレベータ制御装置およびエレベータ制御方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための実施形態によればエレベータ制御装置は、積み残し検出部と第1利用者かご滞在時間測定部と運転モード切替部とを備える。積み残し検出部は、乗りかごがいずれかの階床に着床した際に、乗り込まなかった利用者を積み残しとして検出する。第1利用者かご滞在時間測定部は、エレベータの乗りかごが無人状態のときに乗り込んだ第1利用者の乗りかご内の滞在時間を測定する。運転モード切替部は、第1利用者のかご呼び登録の情報が取得された後に、乗りかごが非満員状態で積み残しが検出され、第1利用者かご滞在時間が予め設定された第1判定時間を超えると、該当するかご呼びへの応答が完了するまで、ホール呼びに非応答とする第1特殊運転モードに切り替える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1〜第6実施形態によるエレベータ制御装置を利用したエレベータの構成を示す全体図。
図2】第1実施形態によるエレベータ制御装置の構成を示すブロック図。
図3】第1実施形態によるエレベータ制御装置の動作を示すフローチャート。
図4】第2実施形態によるエレベータ制御装置の構成を示すブロック図。
図5】第2実施形態によるエレベータ制御装置の動作を示すフローチャート。
図6】第3実施形態によるエレベータ制御装置の構成を示すブロック図。
図7】第3実施形態によるエレベータ制御装置の動作を示すフローチャート。
図8】第4実施形態によるエレベータ制御装置の構成を示すブロック図。
図9】第4実施形態によるエレベータ制御装置の動作を示すフローチャート。
図10】第5実施形態によるエレベータ制御装置の構成を示すブロック図。
図11】第5実施形態によるエレベータ制御装置の動作を示すフローチャート。
図12】第6実施形態によるエレベータ制御装置の構成を示すブロック図。
図13】第6実施形態によるエレベータ制御装置の動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
《第1実施形態》
〈第1実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第1実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成について、図1を参照して説明する。
【0009】
本実施形態によるエレベータ1Aは、n階建ての建物の昇降路2内を昇降する乗りかご3と、当該建物内の各階のエレベータホール4−1〜4−nにそれぞれ設置されたホール操作盤41−1〜41−nと、乗りかご3およびホール操作盤41−1〜41−nに接続されたエレベータ制御装置5Aとを備える。乗りかご3は、エレベータホール4−1〜4−n側の側板に設置されたかごドア31と、乗り込んだ利用者が行先階を指定するかご呼び操作を行うための操作ボタン(図示せず)を有するかご内操作盤32と、乗りかご3内を撮影するかご内カメラ装置33とを有する。
【0010】
ホール操作盤41−1〜41−nは、エレベータホール4−1〜4−nにいる利用者が、乗りかご3を呼び寄せるホール呼び操作を行うための操作ボタン(図示せず)を有する。以下、エレベータホール4−1〜4−nのうち、いずれの階床のエレベータホールであるかを特定する必要がない場合には、エレベータホール4と記載する。同様に、ホール操作盤41−1〜41−nについては、ホール操作盤41と記載する。
【0011】
エレベータ制御装置5Aは、図2に示すように、かご呼び登録情報取得部501と、非満員判定部502と、積み残し検出部503と、かご内利用者数検出部504と、第1利用者かご滞在時間測定部505と、第1判定時間記憶部506と、運転モード切替部507Aと、運転制御部508とを有する。
【0012】
本実施形態においてエレベータ制御装置5Aは、乗りかご3が無人状態のときに乗り込んだ利用者を「第1利用者」として認識し、第1利用者以外の利用者を「他利用者」として認識する。また、乗りかご3が、非満員状態でホール呼びに応答して該当する階床に停止して戸開したときに、当該階床のエレベータホール4から乗りかご3に乗り込まなかった利用者を、「積み残し」として認識する。
【0013】
かご呼び登録情報取得部501は、乗りかご3に乗り込んだ利用者の行先階指定操作により登録されたかご呼び登録の情報を取得する。非満員判定部502は、乗りかご3内が非満員状態であるか否かを判定する。積み残し検出部503は、乗りかご3がいずれかの階床に着床した際に発生した積み残しを検出する。
【0014】
かご内利用者数検出部504は、かご内カメラ装置33で撮影された撮像情報に基づいて、乗りかご3内にいる利用者の人数を検出する。第1利用者かご滞在時間測定部505は、かご内カメラ装置33で撮影された撮像情報に基づいて、または、かご呼び登録情報取得部501におけるかご呼び登録情報の取得状況に基づいて、第1利用者の乗りかご3内の滞在時間である第1利用者かご滞在時間を測定する。第1判定時間記憶部506は、利用者のかご滞在時間に基づいて、エレベータ1Aの運転モードを通常運転モードから特殊運転モードに切り替えるか否かを判定するために予め設定された、第1利用者用の第1判定時間の情報を記憶する。第1特殊運転モードは、第1利用者により登録されたかご呼びへの応答が完了するまで、ホール呼びに非応答とする運転モードである。
【0015】
運転モード切替部507Aは、かご呼び登録情報取得部501で第1利用者かご呼び登録の情報が取得され、乗りかご3が非満員状態であり、第1利用者が乗り込んだ後に積み残し検出部503で積み残しが検出され、第1利用者かご滞在時間が第1判定時間記憶部506に記憶された第1判定時間を超えると、第1特殊運転モードに切り替える。運転制御部508は、運転モード切替部507Aによる切替処理に基づいて、エレベータ1A内の機器を所定の運転モードで運転させる。
【0016】
〈第1実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態によるエレベータ1Aの動作について、図3のフローチャートを参照して説明する。通常運転モードで運転中に(S1)、運転モード切替部507Aにおいて、無人の乗りかご3内に第1利用者が乗り込んだか否かが判定される(S2)。第1利用者が乗りかご3内に乗り込んだか否かは、かご内利用者数検出部504で検出された乗りかご3内の利用者が0人から1人に変更されたか否かにより、判定される。
【0017】
第1利用者が乗りかご3内に乗り込んだと判定されると(S2の「YES」)、かご呼び登録情報取得部501において第1利用者の操作によるかご呼びが登録されたか否かが判定される(S3)。第1利用者の操作によるかご呼びが登録されたと判定されると(S3の「YES」)、第1利用者かご滞在時間測定部505において、かご内カメラ装置33で撮影された撮像情報に基づいて、第1利用者の乗りかご3内の滞在時間である第1利用者かご滞在時間t1の測定が開始される(S4)。
【0018】
その後、第1利用者が登録したかご呼びへの応答が完了する前に(S5の「NO」)、非満員判定部502で乗りかご3内が非満員と判定されている状態で(S6の「YES」)、積み残し検出部503でいずれかの階床で積み残しが検出され(S7の「YES」)、第1利用者かご滞在時間t1が第1判定時間記憶部506に記憶された第1判定時間を超えたと判定されると(S8の「YES」)、運転モード切替部507Aにより、ホール呼びに非応答とする第1特殊運転モードに切り替えられる(S9)。
【0019】
第1特殊運転モードに切り替えられると、第1利用者かご滞在時間測定部505における第1利用者かご滞在時間t1の測定が終了される(S10)。そして、該当するかご呼びへの応答が完了すると(S11の「YES」)、ステップS1の通常運転モードに戻る。
【0020】
ステップS6において乗りかご3内が満員と判定されたとき(S6の「NO」)、ステップS7において積み残しが検出されていないとき(S7の「NO」)、または、ステップS8において第1利用者かご滞在時間t1が第1判定時間を超えていないとき(S8の「NO」)には、ステップS5に戻る。ステップS5において、第1特殊運転モードに切り替えられずに該当するかご呼びへの応答が完了すると(S5の「YES」)、第1利用者かご滞在時間測定部505における第1利用者かご滞在時間t1の測定が終了され(S12)、ステップS1に戻り、通常運転モードが継続される(S1)。
【0021】
以上の第1実施形態によれば、エレベータが混雑してホール呼びが多く発生しても、乗りかごに乗車した第1利用者が乗車から所定時間内に目的階に到着することができる。
【0022】
《第2実施形態》
〈第2実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第2実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成について、図4を参照して説明する。
【0023】
本実施形態によるエレベータ1Bは、エレベータ制御装置5Bが、他利用者かご滞在時間測定部509を有する他は、第1実施形態で説明したエレベータ1Aと同様の構成を有するため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
【0024】
本実施形態において、第1判定時間記憶部506は、利用者のかご滞在時間に基づいて、エレベータ1Bの運転モードを通常運転モードから特殊運転モードに切り替えるか否かを判定するために予め設定された、他利用者用の第1判定時間の情報をさらに記憶する。この他利用者用の第1判定時間は、第1実施形態で説明した第1利用者用の第1判定時間と同じでもよいし、異なっていてもよい。他利用者かご滞在時間測定部509は、第1利用者以外の他利用者の乗りかご3内の滞在時間である他利用者かご滞在時間を測定する。また、運転モード切替部507Bは、かご呼び登録情報取得部501で他利用者かご呼び登録の情報が取得され、乗りかご3が非満員状態であり、他利用者が乗り込んだ後に積み残し検出部503で積み残しが検出され、他利用者かご滞在時間測定部509で測定された他利用者かご滞在時間が第1判定時間記憶部506に記憶された他利用者用の第1判定時間を超えると、該当するかご呼びへの応答が完了するまで、ホール呼びを非応答とする第1特殊運転モードに切り替える。
【0025】
〈第2実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態によるエレベータ1Bの動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。本実施形態では、図3に示した第1実施形態によるエレベータ1Aの動作と並行して、図5に示す動作が実行される。
【0026】
本実施形態において通常運転モードで運転中に(S21)他利用者が乗りかご3内に乗り込んだと判定されると(S22の「YES」)、かご呼び登録情報取得部501において他利用者の操作によるかご呼びが登録されたか否かが判定される(S23)。他利用者の操作によるかご呼びが登録されたと判定されると(S23の「YES」)、他利用者かご滞在時間測定部509において、かご内カメラ装置33で撮影された撮像情報に基づいて、他利用者の乗りかご3内の滞在時間である他利用者かご滞在時間t2の測定が開始される(S24)。
【0027】
その後、他利用者が登録したかご呼びへの応答が完了する前に(S25の「NO」)、非満員判定部502で乗りかご3内が非満員と判定されている状態で(S26の「YES」)、過去の所定時間内に積み残し検出部503でいずれかの階床で積み残しが検出され(S27の「YES」)、他利用者かご滞在時間t2が第1判定時間記憶部506に記憶された他利用者用の第1判定時間を超えたと判定されると(S28の「YES」)、運転モード切替部507Bにより、該当するかご呼びへの応答が完了するまで、ホール呼びに非応答とする第1特殊運転モードに切り替えられる(S29)。
【0028】
第1特殊運転モードに切り替えられると、他利用者かご滞在時間測定部509における他利用者かご滞在時間t2の測定が終了される(S30)。そして、該当するかご呼びへの応答が完了すると(S31の「YES」)、ステップS21の通常運転モードに戻る。
【0029】
ステップS26において乗りかご3内が満員と判定されたとき(S26の「NO」)、ステップS27において積み残しが検出されていないとき(S27の「NO」)、または、ステップS28において他利用者かご滞在時間t2が他利用者用の第1判定時間を超えていないとき(S28の「NO」)には、ステップS25に戻る。ステップS25において、第1特殊運転モードに切り替えられずに該当するかご呼びへの応答が完了すると(S25の「YES」)、他利用者かご滞在時間測定部509における他利用者かご滞在時間t2の測定が終了され(S32)、ステップS21に戻り、通常運転モードが継続される(S21)。
【0030】
以上の第1実施形態によれば、エレベータが混雑してホール呼びが多く発生しても、乗りかごに乗車した第1利用者および他利用者が乗車から所定時間内に目的階に到着することができる。
【0031】
《第3実施形態》
〈第3実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第3実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成について、図6を参照して説明する。
【0032】
本実施形態によるエレベータ1Cは、エレベータ制御装置5Cが、時刻取得部510を有する他は、第2実施形態で説明したエレベータ1Bと同様の構成を有するため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
【0033】
本実施形態において、時刻取得部510は、現在時刻情報を取得する。第1判定時間記憶部506は、時間帯ごとに予め設定された第1利用者用の第1判定時間の情報を記憶する。例えば、出勤時間帯や昼食時などの混雑時間帯は、他の通常時間帯よりも長い時間で、第1判定時間が設定される。運転モード切替部507Cは、第1判定時間記憶部506に記憶された情報に基づいて、現在時刻に該当する第1判定時間を特定し、第1特殊運転モードへの切り替え要否の判定処理に用いる。
【0034】
〈第3実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態によるエレベータ1Cの動作について、図7のフローチャートを参照して説明する。図7において、ステップS1〜S7で実行される処理は、第1実施形態で説明した処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0035】
本実施形態においてステップS7で積み残しが検出されると(S7の「YES」)、運転モード切替部507Cにより、時刻取得部510で取得された現在時刻情報および第1判定時間記憶部506に記憶された情報に基づいて、現在時刻に該当する第1判定時間が特定される(S13)。そして、第1利用者かご滞在時間t1が、特定された第1判定時間を超えたと判定されると(S8の「YES」)、運転モード切替部507Cにより第1特殊運転モードに切り替えられる(S9)。
【0036】
以降、ステップS10〜S12で実行される処理は、第1実施形態で説明した処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0037】
また、第2実施形態で説明した他利用者の乗車時間を所定時間以内にする制御においても、同様に現在時刻に該当する他利用者用の第1判定時間を用いて処理を行うようにしてもよい。
【0038】
以上の第3実施形態によれば、利用者の乗車時間が所定時間以内になるようにエレベータを制御する際に、エレベータの混雑状況に応じて判定時間を変更することで、精度よく利用者の利便性を向上させることができる。
【0039】
《第4実施形態》
〈第4実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第4実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成について、図8を参照して説明する。
【0040】
本実施形態によるエレベータ1Dは、エレベータ制御装置5Dが、各階高情報記憶部511と、運転速度情報記憶部512と、位置検出部513と、ホール呼び登録情報取得部514と、呼び応答所要時間推定部515と、第2判定時間記憶部516とをさらに有する他は、第3実施形態で説明したエレベータ1Cの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
【0041】
本実施形態において各階高情報記憶部511は、エレベータ1Dが設置されている建物における各階床の階高情報を記憶する。運転速度情報記憶部512は、エレベータ1Dの乗りかご3の走行速度に関する情報、例えば定格速度や停止時の減速タイミングに関する情報を記憶する。位置検出部513は、乗りかご3の現在位置を検出する。ホール呼び登録情報取得部514は、ホール操作盤41−1〜41−nで行われたホール呼び操作に基づいて登録されたホール呼び登録情報を取得する。
【0042】
呼び応答所要時間推定部515は、かご呼び登録情報取得部501で取得されたかご呼び登録情報、各階高情報記憶部511に記憶された各階床の階高情報、運転速度情報記憶部512に記憶された乗りかご3の走行速度に関する情報、位置検出部513で検出された乗りかご3の位置情報、および、ホール呼び登録情報取得部514で取得されたホール呼び登録情報に基づいて、登録されているかご呼びおよびホール呼びそれぞれについて、応答が完了するまでの応答所要時間を所定時間間隔で推定する。
【0043】
第2判定時間記憶部516は、利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値に基づいて、エレベータ1Dの運転モードを通常運転モードから特殊運転モードに切り替えるか否かを判定するために予め設定された第2判定時間の情報を記憶する。
【0044】
運転モード切替部507Dは、第1利用者かご滞在時間に、第1利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値、または他利用者かご滞在時間に、他利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値が、第2判定時間記憶部516に記憶された第2判定時間を超えると、該当するかご呼びへの応答が完了するまで第2特殊運転モードに切り替える。第2特殊運転モードは、該当する利用者の総乗車時間が所定値以下となる範囲で応答可能なホール呼び以外のホール呼びを非応答とする運転である。
【0045】
〈第4実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態によるエレベータ1Dの動作について、図9のフローチャートを参照して説明する。図9において、ステップS41〜S44で実行される処理は、第1実施形態で説明したステップS1〜S4の処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0046】
本実施形態においてステップS44において第1利用者かご滞在時間t1の測定が開始された後、第1利用者が登録したかご呼びへの応答が完了する前に(S45の「NO」)、呼び応答所要時間推定部515で推定された、第1利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値が取得される(S46)。
【0047】
そして、第1利用者かご滞在時間t1に、第1利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値が、第2判定時間記憶部516に記憶された第2判定時間を超えると(S47の「YES」)、第2特殊運転モードに切り替えられる(S48)。
【0048】
第2特殊運転モードに切り替えられると、第1利用者かご滞在時間測定部505における第1利用者かご滞在時間t1の測定が終了される(S49)。そして、該当するかご呼びへの応答が完了すると(S50の「YES」)、ステップS41の通常運転モードに戻る。
【0049】
ステップS47において、第1利用者かご滞在時間t1に、第1利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値が、第2判定時間記憶部516に記憶された第2判定時間を超えていないとき(S47の「NO」)には、ステップS45に戻る。
【0050】
以上の第4実施形態によれば、呼びへの応答中に、応答完了時の利用者のかご滞在時間が所定値以上にならないように制御することで、さらに高い精度で、利用者の利便性を向上させることができる。
【0051】
他の形態として、他利用者かご滞在時間に、他利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値が第2判定時間を超えたときに、運転モード切替部507Dが第2特殊運転モードに切り替えるようにしてもよい。
【0052】
その際、第2特殊運転モードに切り替えるか否かを判定するために「他利用者かご滞在時間t2+該当するかご呼びへの応答所要時間の推定値」と比較する第2判定時間は、「第1利用者かご滞在時間t1+該当するかご呼びへの応答所要時間の推定値」と比較する第2判定時間と同じでもよいし、異なる時間で設定してもよい。
【0053】
《第5実施形態》
〈第5実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第5実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成について、図10を参照して説明する。
【0054】
本実施形態によるエレベータ1Eは、エレベータ制御装置5Eが、積み残し発生階記憶部517を有する他は、第4実施形態で説明したエレベータ1Dの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
【0055】
本実施形態において積み残し発生階記憶部517は、過去の所定時間内に積み残しが発生した階床の情報を記憶する。運転モード切替部507Eは、第1利用者かご滞在時間に、第1利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値が、予め設定された第2判定時間を超えると、該当するかご呼びへの応答が完了するまで第3特殊運転モードに切り替える。第3特殊運転モードは、該当する利用者の総乗車時間が所定値以下となる範囲で応答可能であり且つ、積み残し発生階記憶部517に記憶された階床のホール呼び以外のホール呼びを非応答とする運転モードである。
【0056】
〈第5実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態によるエレベータ1Eの動作について、図11のフローチャートを参照して説明する。図11において、ステップS61〜S64で実行される処理は、第1実施形態で説明したステップS1〜S4の処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0057】
本実施形態においてステップS64において第1利用者かご滞在時間t1の測定が開始された後、第1利用者が登録したかご呼びへの応答が完了する前に(S65の「NO」)、乗りかご3の現在位置から運転方向側で、ホール呼びが登録され、且つ過去の所定時間内に積み残しが発生した階床があるか否かが判定される(S66)。
【0058】
該当する階床があると判定された場合には(S66の「YES」)、呼び応答所要時間推定部515で推定された、第1利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値が取得される(S67)。そして、第1利用者かご滞在時間t1に、第1利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値が、第2判定時間記憶部516に記憶された第2判定時間を超えると(S68の「YES」)、第3特殊運転モードに切り替えられる(S69)。
【0059】
第3特殊運転モードに切り替えられると、第1利用者かご滞在時間測定部505における第1利用者かご滞在時間t1の測定が終了される(S70)。そして、該当するかご呼びへの応答が完了すると(S71の「YES」)、ステップS61の通常運転モードに戻る。
【0060】
ステップS68において、第1利用者かご滞在時間t1に、第1利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値が、第2判定時間記憶部516に記憶された第2判定時間を超えていないとき(S68の「NO」)には、ステップS65に戻る。
【0061】
以上の第5実施形態によれば、現在の運転方向にホール呼びが登録され、且つ所定時間内に積み残しが発生した階床がある場合にのみ、応答中の呼びへの応答完了時に利用者のかご滞在時間が所定値以上になるか否かの判定処理を行うようにすることで、演算処理の工数を低減させて効率よくエレベータ制御を行うことができる。
【0062】
他の形態として、他利用者によるかご呼びが登録された後、乗りかご3の現在位置から運転方向側でホール呼びが登録され、且つ過去の所定時間内に積み残しが発生した階床があり、他利用者かご滞在時間に、他利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値が第2判定時間を超えたときに、運転モード切替部507Eが第3特殊運転モードに切り替えるようにしてもよい。
【0063】
《第6実施形態》
〈第6実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第6実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成について、図12を参照して説明する。
【0064】
本実施形態によるエレベータ1Fは、エレベータ制御装置5Fが、ホール利用者待機時間測定部518を有する他は、第5実施形態で説明したエレベータ1Eの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
【0065】
ホール利用者待機時間測定部518は、各階床のエレベータホール4−1〜4−nで、積み残しが発生してから継続して待機する待ち利用者の待機時間を測定する。運転モード切替部507Fは、第1利用者かご滞在時間に、第1利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値が、予め設定された第2判定時間を超えると、該当するかご呼びへの応答が完了するまで第4特殊運転モードに切り替える。第4特殊運転モードは、該当する利用者の総乗車時間が所定値以下となる範囲で応答可能であり、過去の所定時間内に積み残しが発生して該当する待ち利用者の待機時間が所定値以上である階床のホール呼び以外のホール呼びを非応答とする運転である。
【0066】
〈第6実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態によるエレベータ1Fの動作について、図13のフローチャートを参照して説明する。図13において、ステップS81〜S86で実行される処理は、第5実施形態で説明したステップS61〜S66の処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0067】
本実施形態においてステップS86で、乗りかご3の現在位置から運転方向側で、ホール呼びが登録され、且つ過去の所定時間内に積み残しが発生した階床があると判定された場合には(S86の「YES」)、ホール利用者待機時間測定部518で測定された該当する階床の待ち利用者の待機時間が、所定値以上であるか否かが判定される(S87)。
【0068】
ここで、該当する階床の待ち利用者の待機時間が所定値以上であると判定されると(S87の「YES」)、呼び応答所要時間推定部515で推定された、第1利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値が取得される(S88)。そして、第1利用者かご滞在時間t1に、第1利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値が、第2判定時間記憶部516に記憶された第2判定時間を超えると(S89の「YES」)、第4特殊運転モードに切り替えられる(S90)。
【0069】
第4特殊運転モードに切り替えられると、第1利用者かご滞在時間測定部505における第1利用者かご滞在時間t1の測定が終了される(S91)。そして、該当するかご呼びへの応答が完了すると(S92の「YES」)、ステップS81の通常運転モードに戻る。
【0070】
以上の第6実施形態によれば、現在の運転方向にホール呼びが登録され、且つ所定時間内に積み残しが発生して該当する待ち利用者の待機時間が所定値以上である階床がある場合にのみ、応答中の呼びへの応答完了時に利用者のかご滞在時間が所定値以上になるか否かの判定処理を行うようにすることで、演算処理の工数を低減させて効率よくエレベータ制御を行うことができる。
【0071】
他の形態として、他利用者によるかご呼びが登録された後、乗りかご3の現在位置から運転方向側でホール呼びが登録され、且つ過去の所定時間内に積み残しが発生して該当する待ち利用者の待機時間が所定値以上の階床があり、他利用者かご滞在時間に、他利用者により登録されたかご呼びへの呼び応答所要時間の推定値を加算した値が第2判定時間を超えたときに、運転モード切替部507Fが第4特殊運転モードに切り替えるようにしてもよい。
【0072】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0073】
1A,1B,1C,1D,1E,1F…エレベータ、2…昇降路、3…乗りかご、4,4−1〜4−n…エレベータホール、5A,5B,5C,5D,5E,5F…エレベータ制御装置、31…かごドア、32…かご内操作盤、33…かご内カメラ装置、41,41−1〜41−n…ホール操作盤、501…かご呼び登録情報取得部、502…非満員判定部、503…積み残し検出部、504…かご内利用者数検出部、505…第1利用者かご滞在時間測定部、506…第1判定時間記憶部、507A,507B,507C,507D,507E,507F…運転モード切替部、508…運転制御部、509…他利用者かご滞在時間測定部、510…時刻取得部、511…各階高情報記憶部、512…運転速度情報記憶部、513…位置検出部、514…ホール呼び登録情報取得部、515…呼び応答所要時間推定部、516…第2判定時間記憶部、517…積み残し発生階記憶部、518…ホール利用者待機時間測定部
【要約】
【課題】 エレベータが混雑していても、乗りかごに乗車した利用者が乗車から所定時間内に目的階に到着できるように制御する、エレベータ制御装置およびエレベータ制御方法を提供する。
【解決手段】 実施形態によればエレベータ制御装置は、積み残し検出部と第1利用者かご滞在時間測定部と運転モード切替部とを備える。積み残し検出部は、乗りかごがいずれかの階床に着床した際に、乗り込まなかった利用者を積み残しとして検出する。第1利用者かご滞在時間測定部は、エレベータの乗りかごが無人状態のときに乗り込んだ第1利用者の乗りかご内の滞在時間を測定する。運転モード切替部は、第1利用者のかご呼び登録の情報が取得された後に、乗りかごが非満員状態で積み残しが検出され、第1利用者かご滞在時間が予め設定された第1判定時間を超えると、該当するかご呼びへの応答が完了するまで、ホール呼びに非応答とする第1特殊運転モードに切り替える。
【選択図】図2
図1
図2
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図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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図12
図13