(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記かご内操作盤制御部は、前記一部のかご内操作盤を無効化した後、前記乗りかごが前記次停止予定階床に着床して戸開し、戸閉すると、無効化したかご内操作盤を有効化する
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ制御装置。
前記かご内操作盤制御部は、前記一部のかご内操作盤を無効化した後、前記乗りかごが前記次停止予定階床に着床して戸開し、当該かご内操作盤を無効化してから所定時間が経過すると、無効化したかご内操作盤を有効化する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータ制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
《第1実施形態》
〈第1実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第1実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成について、
図1を参照して説明する。
【0011】
本実施形態によるエレベータ1Aは、n階建ての建物の昇降路2内を昇降する乗りかご3と、当該建物内の各階のエレベータホール4−1〜4−nにそれぞれ設置されたホール操作盤41−1〜41−nと、乗りかご3およびホール操作盤41−1〜41−nに接続されたエレベータ制御装置5Aとを備える。乗りかご3は、エレベータホール4−1〜4−n側の側板に設置されたかごドア31と、乗り込んだ利用者が行先階を指定するかご呼び操作を行うための操作ボタン(図示せず)を有する第1かご内操作盤32−1および第2かご内操作盤32−2と、乗りかご3内を撮影するかご内カメラ装置33とを有する。第1かご内操作盤32−1は、かごドア31近くに設置され、第2かご内操作盤32−2は、乗りかご3奥側の側板に設置されている。
【0012】
ホール操作盤41−1〜41−nは、エレベータホール4−1〜4−nにいる利用者が、乗りかご3を呼び寄せるホール呼び操作を行うための操作ボタン(図示せず)を有する。以下、エレベータホール4−1〜4−nのうち、いずれの階床のエレベータホールであるかを特定する必要がない場合には、エレベータホール4と記載する。同様に、ホール操作盤41−1〜41−nについては、ホール操作盤41と記載する。
【0013】
エレベータ制御装置5Aは、かご内利用者検出部としてのかご内利用者数検出部51と、かご呼び登録情報取得部52と、ホール呼び登録情報取得部53と、かご内操作盤制御部54Aとを有する。
【0014】
かご内利用者数検出部51は、かご内カメラ装置33で撮影された撮像情報に基づいて、乗りかご3内の利用者数を検出する。かご呼び登録情報取得部52は、利用者の操作により、第1かご内操作盤32−1または第2かご内操作盤32−2で指定された階床を行先階とするかご呼びの登録情報を取得する。ホール呼び登録情報取得部53は、利用者の操作により、ホール操作盤41−1〜41−nで登録された各階床のホール呼び登録情報を取得する。
【0015】
かご内操作盤制御部54Aは、通常運転中は、第1かご内操作盤32−1と第2かご内操作盤32−2との双方を有効にする。また、乗りかご3内に利用者がおらず、次停止予定階床でホール呼びが登録されているときに、乗りかご3内の複数のかご内操作盤のうち、かごドア31近くに設置された一部のかご内操作盤(本実施形態においては第1かご内操作盤32−1)を無効化する。
【0016】
かご内操作盤制御部54Aは、かご内利用者数検出部51で1人以上の利用者が検出されているか否か、または、第1かご内操作盤32−1もしくは第2かご内操作盤32−2で行先階を指定する操作が行われているか否かに基づいて、乗りかご3内に利用者がいるか否かを判定する。またかご内操作盤制御部54Aは、かご呼び登録情報取得部52で取得された情報およびホール呼び登録情報取得部53で取得された情報に基づいて、次停止予定階を判定する。
【0017】
〈第1実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態におけるエレベータ1Aの動作について、
図2のフローチャートを参照して説明する。通常運転中に(S1)、かご内操作盤制御部54Aにより、乗りかご3内に利用者がいないと判定されると(S2の「YES」)、次停止予定階床でホール呼びが登録されているか否かが判定される(S3)。
【0018】
ここで、次停止予定階床でホール呼びが登録されていると判定されると(S3の「YES」)、乗りかご3奥側の第2かご内操作盤32−2は有効な状態が継続され、かごドア31近くの第1かご内操作盤32−1が無効化される(S4)。そして、ステップS2に戻り、乗りかご内3に利用者乗り込み、利用者がいると判定される(S2の「NO」)かまたは、次停止予定階床でホール呼びが登録されていない状態になる(S3の「NO」)と、ステップS1の通常運転に戻り、第1かご内操作盤32−1と第2かご内操作盤32−2との双方が有効な状態に設定される。
【0019】
以上の第1実施形態によれば、空の乗りかごに最初に乗り込んだ利用者をなるべく乗りかごの奥に誘導することができ、以降に他の利用者が乗り込み易くなるため、乗りかごになるべく多くの利用者を乗車させて効率よく運転させることができる。
【0020】
《第2実施形態》
〈第2実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第2実施形態によるエレベータ制御装置5Bを用いたエレベータ1Bの構成は、第1実施形態で説明したエレベータ1Aの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
【0021】
本実施形態においてかご内操作盤制御部54Bは、一部のかご内操作盤を無効化した後、乗りかご3が次停止予定階床に着床して戸開し、戸閉すると、無効化したかご内操作盤を有効化する。
【0022】
〈第2実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態におけるエレベータ1Bの動作について、
図3のフローチャートを参照して説明する。
図3において、ステップS1〜S4で実行される処理は、第1実施形態で説明した処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0023】
ステップS4で第1かご内操作盤32−1が無効化された後、乗りかご3が次停止予定階床に着床して戸開し、戸閉すると(S5の「YES」)、かご内操作盤制御部54Bにより、無効化した第1かご内操作盤32−1が有効な状態に戻される(S6)。
【0024】
以上の第2実施形態によれば、一部のかご内操作盤を無効化し、乗りかごが着床階床で戸開後、戸閉して利用者が乗り込まない状態になったときには無効化したかご内操作盤を有効に戻すことで、エレベータの運転効率が高い状態を維持しつつ、利用者の利便性を向上させることができる。
【0025】
《第3実施形態》
〈第3実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第3実施形態によるエレベータ制御装置5Cを用いたエレベータ1Cの構成は、第2実施形態で説明したエレベータ1Bの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
【0026】
本実施形態においてかご内操作盤制御部54Cは、一部のかご内操作盤を無効化した後、乗りかご3が次停止予定階床に着床して戸開し、当該かご内操作盤を無効化してから所定時間が経過すると、無効化したかご内操作盤を有効化する。
【0027】
〈第3実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態におけるエレベータ1Cの動作について、
図4のフローチャートを参照して説明する。
図4において、ステップS1〜S4で実行される処理は、第1実施形態で説明した処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0028】
ステップS4で第1かご内操作盤32−1が無効化された後、乗りかご3が次停止予定階床に着床して戸開し、戸閉する前に、当該第1かご内操作盤32−1を無効化してから所定時間が経過すると(S5の「NO」→S7の「YES」)、無効化した第1かご内操作盤32−1が有効な状態に戻される(S6)。
【0029】
以上の第3実施形態によれば、一部のかご内操作盤を無効化した後、所定時間が経過したときには無効化したかご内操作盤を有効に戻すことで、エレベータの運転効率が高い状態を維持しつつ、利用者の利便性を向上させることができる。
【0030】
《第4実施形態》
〈第4実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第4実施形態によるエレベータ制御装置5Dを用いたエレベータ1Dの構成について、
図5を参照して説明する。エレベータ1Dは、乗りかご3内にかご内表示装置34が設置され、エレベータ制御装置5Dがかご内表示制御部55を有する他は、第3実施形態で説明したエレベータ1Cの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。かご内表示装置34は、乗りかご3内の一か所(例えばかごドア31の横)に設置されてもよいし、第1かご内操作盤32−1、第2かご内操作盤32−2それぞれの近傍に設置されてもよい。
【0031】
エレベータ制御装置5Dのかご内表示制御部55は、かご内操作盤制御部54Dにより一部のかご内操作盤が無効化されたときに、当該かご内操作盤が無効化されたことを示す操作盤状態情報をかご内表示装置34に表示させる。
【0032】
〈第4実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態におけるエレベータ1Dの動作について、
図6のフローチャートを参照して説明する。
図6において、ステップS1〜S4で実行される処理は、第1実施形態で説明した処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0033】
ステップS4で第1かご内操作盤32−1が無効化されると、かご内表示制御部55により、当該かご内操作盤が無効化されたことを示す操作盤状態情報がかご内表示装置34に出力され、表示される(S8)。その後、乗りかご3が次停止予定階床に着床し戸開して戸閉する(S5の「YES」)かまたは、第1かご内操作盤32−1を無効化してから所定時間が経過すると(S7の「YES」)、無効化した第1かご内操作盤32−1が有効な状態に戻される(S6)。
【0034】
以上の第4実施形態によれば、一部のかご内操作盤を無効化したときに、当該無効化したことを示す情報を乗りかご内の利用者に報知することで、利用者の利便性の低下を防止することができる。
【0035】
《第5実施形態》
〈第5実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第5実施形態によるエレベータ制御装置5Eを用いたエレベータ1Eの構成について、
図7を参照して説明する。エレベータ1Eは、各階床のエレベータホール4−1〜4−nにそれぞれ、ホール表示装置42−1〜42−nが設置され、エレベータ制御装置5Eがホール表示制御部56を有する他は、第4実施形態で説明したエレベータ1Dの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
【0036】
エレベータ制御装置5Eのホール表示制御部56は、かご内操作盤制御部54Eにより一部のかご内操作盤が無効化されたときに、当該かご内操作盤が無効化されたことを示す操作盤状態情報をホール表示装置42−1〜42−nに表示させる。
【0037】
〈第5実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態におけるエレベータ1Eの動作について、
図8のフローチャートを参照して説明する。
図8において、ステップS1〜S4で実行される処理は、第1実施形態で説明した処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0038】
ステップS4で第1かご内操作盤32−1が無効化されると、かご内表示制御部55により、当該かご内操作盤が無効化されたことを示す操作盤状態情報がかご内表示装置34に出力されるとともに、ホール表示制御部56により、当該操作盤状態情報がホール表示装置42−1〜42−nに表示される(S9)。このとき、操作盤状態情報を、すべての階床のホール表示装置42−1〜42−nに表示させてもよいし、次停止予定階のホール表示装置42のみに表示させてもよい。
【0039】
その後、乗りかご3が次停止予定階床に着床し戸開して戸閉する(S5の「YES」)かまたは、第1かご内操作盤32−1を無効化してから所定時間が経過すると(S7の「YES」)、無効化した第1かご内操作盤32−1が有効な状態に戻される(S6)。
【0040】
以上の第5実施形態によれば、一部のかご内操作盤を無効化したときに、当該無効化したことを示す情報を乗りかご内の利用者およびエレベータホールの待ち利用者に報知することで、利用者の利便性の低下を防止することができる。
【0041】
《第6実施形態》
〈第6実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第6実施形態によるエレベータ制御装置5Fを用いたエレベータ1Fの構成について、
図9を参照して説明する。エレベータ1Fは、乗りかご3内に利用者検知センサ35が設置され、エレベータ制御装置5Fが通過利用者検出情報取得部57を有する他は、第5実施形態で説明したエレベータ1Eの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。利用者検知センサ35は、乗りかご3内のかごドア31から乗りかご3奥の中間位置に設置され、当該位置を通過して乗りかご3奥に移動する利用者を検出する。
【0042】
エレベータ制御装置5Fの通過利用者検出情報取得部57は、利用者検知センサ35による検出情報に基づいて、乗りかご3の中間位置を通過して奥側に移動した利用者の検出情報を取得する。かご内操作盤制御部54Fは、一部のかご内操作盤を無効化した後、通過利用者検出情報取得部57で、乗りかご内の所定位置を奥側に通過した利用者の検出情報が取得されると、無効化したかご内操作盤を有効化する。
【0043】
〈第6実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態におけるエレベータ1Fの動作について、
図10のフローチャートを参照して説明する。
図10において、ステップS1〜S7、S9で実行される処理は、第5実施形態で説明した処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0044】
ステップS7で第1かご内操作盤32−1を無効化してから所定時間が経過する前に(S7の「NO」)、乗りかご3内の中間位置を通過して乗りかご3奥側に移動する利用者の検出情報が取得されると(S10の「YES」)、かご内操作盤制御部54Fにより、無効化した第1かご内操作盤32−1が有効化される(S6)。
【0045】
以上の第6実施形態によれば、一部のかご内操作盤を無効化した後に、利用者が乗りかご奥側に移動したことを検出すると、無効化したかご内操作盤を有効に戻すことで、エレベータの運転効率が高い状態を維持しつつ、利用者の利便性を向上させることができる。
【0046】
《第7実施形態》
〈第7実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第7実施形態によるエレベータ制御装置5Gを用いたエレベータ1Gの構成は、第6実施形態で説明したエレベータ1Fの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
【0047】
本実施形態においてかご内操作盤制御部54Gは、一部のかご内操作盤を無効化した後、かご内利用者数検出部51で検出された乗りかご3内の利用者数が所定値を超えると、無効化したかご内操作盤を有効化する。
【0048】
〈第7実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態におけるエレベータ1Gの動作について、
図11のフローチャートを参照して説明する。
図11において、ステップS1〜S7、S9、S10で実行される処理は、第6実施形態で説明した処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0049】
ステップS10で、乗りかご3内の中間位置を通過して乗りかご3奥に移動する利用者の検出情報が取得されず(S10の「NO」)、乗りかご3内の利用者数が所定値を超えると(S11の「YES」)、かご内操作盤制御部54Gにより、無効化した第1かご内操作盤32−1が有効化される(S6)。
【0050】
以上の第7実施形態によれば、一部のかご内操作盤を無効化した後に、かご内利用者数が所定値を超えると、乗りかごの奥側に利用者が乗り込んでいると判断して無効化したかご内操作盤を有効に戻すことで、エレベータの運転効率が高い状態を維持しつつ、利用者の利便性を向上させることができる。
【0051】
《第8実施形態》
〈第8実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第8実施形態によるエレベータ制御装置5Hを用いたエレベータ1Hの構成は、第7実施形態で説明したエレベータ1Gの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
【0052】
本実施形態においてかご内操作盤制御部54Hは、一部のかご内操作盤を無効化した後、有効なかご内操作盤でかご呼び操作が行われると、無効化したかご内操作盤を有効化する。
【0053】
〈第8実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態におけるエレベータ1Hの動作について、
図12のフローチャートを参照して説明する。
図12において、ステップS1〜S7、S9〜S11で実行される処理は、第7実施形態で説明した処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0054】
ステップS11で、乗りかご3内の利用者数が所定値を超えていないと判定され(S11の「NO」)、有効な第2かご内操作盤32−2でかご呼び操作が行われると、かご内操作盤制御部54Hにより、無効化した第1かご内操作盤32−1が有効化される(S6)。
【0055】
以上の第8実施形態によれば、一部のかご内操作盤を無効化した後に、有効なかご内操作盤でかご呼び操作が行われると(S12の「YES」)、乗りかごの奥側に利用者が乗り込んだと判断して無効化したかご内操作盤を有効に戻すことで、エレベータの運転効率が高い状態を維持しつつ、利用者の利便性を向上させることができる。
【0056】
《第9実施形態》
〈第9実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第9実施形態によるエレベータ制御装置5Jを用いたエレベータ1Jの構成について、
図13を参照して説明する。エレベータ1Jは、各階床のエレベータホール4−1〜4−nにそれぞれ、ホールカメラ装置43−1〜43−nが設置され、エレベータ制御装置5Jがホール待ち利用者数検出部58を有する他は、第8実施形態で説明したエレベータ1Hの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。ホールカメラ装置43−1〜43−nはそれぞれ、設置されたエレベータホール4−1〜4−nを撮影し、撮像情報をエレベータ制御装置5Jに送信する。
【0057】
エレベータ制御装置5Jのホール待ち利用者数検出部58は、ホールカメラ装置43−1〜43−nから送信された撮像情報に基づいて、各階床のエレベータホール4−1〜4−nにいる待ち利用者数を検出する。かご内操作盤制御部54Jは、ホール待ち利用者数検出部58で検出された次停止予定階床の待ち利用者数が所定値以下であるときに、一部のかご内操作盤を無効化する。
【0058】
〈第9実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態におけるエレベータ1Jの動作について、
図14のフローチャートを参照して説明する。
図14において、ステップS1〜S3で実行される処理は、第1実施形態で説明した処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0059】
ステップS3で、次停止予定階床でホール呼びが登録されていると判定されると(S3の「YES」)、ホール待ち利用者数検出部58で検出された次停止予定階床のエレベータホール4の待ち利用者数が所定値以下であれば(S13の「YES」)、かごドア31近くの第1かご内操作盤32−1が無効化される(S4)。以降、ステップS5〜S7、S9〜S12で実行される処理は、第8実施形態で説明した処理と同様であるため、詳細な説明は所略する。
【0060】
以上の第9実施形態によれば、次停止予定階床のエレベータホールの待ち利用者数が所定値以下である場合にのみ、一部のかご内操作盤を無効化する対象とすることで、乗りかご内が空いていてもなるべく利用者を奥側に移動させることができ、エレベータの運転効率が高い状態を維持しつつ、利用者の利便性を向上させることができる。
【0061】
《第10実施形態》
〈第10実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第10実施形態によるエレベータ制御装置5Kを用いたエレベータ1Kの構成について、
図15を参照して説明する。エレベータ1Kは、エレベータ制御装置5Kがかご内利用者位置検出部59を有する他は、第9実施形態で説明したエレベータ1Jの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
【0062】
エレベータ制御装置5Kのかご内利用者位置検出部59は、乗りかご3内の利用者の位置を検出する。かご内操作盤制御部54Kは、乗りかご3内の利用者数が所定値以下であり、次停止予定階床を行先階とするかご呼びが登録されておらず、無効化対象のかご内操作盤の近傍に利用者がいないときに、一部のかご内操作盤を無効化する。
【0063】
〈第10実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態におけるエレベータ1Kの動作について、
図16Aおよび
図16Bのフローチャートを参照して説明する。通常運転中に(S1)、かご内操作盤制御部54Aにより、乗りかご3内に利用者がいると判定されると(S2の「NO」)、かご内操作盤制御部54Kにおいて、乗りかご3内の利用者数が所定値を超えているか否かが判定される(S14)。
【0064】
ここで、乗りかご3内の利用者数が所定値以下であると判定されたときには(S14の「NO」)、次停止予定階床を行先階とするかご呼びが登録されているか否かが判定される(S15)。ここで、次停止予定階床を行先階とするかご呼びが登録されていないと判定されたときには(S15の「NO」)、かごドア31近くの第1かご内操作盤32−1の近傍に利用者がいるか否かが判定される(S16)。
【0065】
ここで、第1かご内操作盤32−1の近傍に利用者いないと判定されると(S16の「NO」)、ステップS3に移行し、第1かご内操作盤32−1を無効化するか否かを決定するための判定処理が実行される。ステップS3以降に実行される処理は、第9実施形態で説明した処理と同様であるため、詳細な説明は所略する。
【0066】
以上の第10実施形態によれは、乗りかごが空いていて利用者が移動可能であり、次停止予定階床で降車予定の利用者がいなく、かごドア近くの操作盤の近傍に利用者がいないときに当該かごドア近くの操作盤を無効にすることで、利用者の利便性を低下させずになるべく奥側に移動させ、エレベータの運転効率を高くすることができる。
【0067】
《第11実施形態》
〈第11実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの構成〉
本発明の第11実施形態によるエレベータ制御装置5Lを用いたエレベータ1Lの構成は、第10実施形態で説明したエレベータ1Kの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
【0068】
本実施形態においてかご内操作盤制御部54Lは、エレベータ1Lが混雑すると予測される混雑時間帯(例えば、通勤時間帯、昼休み等の混雑が予測される時間帯)の情報を予め保持し、現在時刻が当該時間帯に属するときに、乗りかご3内の第1かご内操作盤32−1の有効/無効切り替え処理を実行する。
【0069】
〈第11実施形態によるエレベータ制御装置を用いたエレベータの動作〉
本実施形態におけるエレベータ1Lの動作について、
図17Aおよび
図17Bのフローチャートを参照して説明する。
図17において、ステップS1〜S3、S13〜S16で実行される処理は、第10実施形態で説明した処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0070】
ステップS13において、検出された次停止予定階床のエレベータホール4の待ち利用者数が所定値を超えていると判定されると(S13の「YES」)、現在時刻が混雑時間帯に属していれば(S17の「YES」)、かごドア31近くの第1かご内操作盤32−1が無効化される(S4)。以降、ステップS5〜S7、S9〜S12で実行される処理は、第8実施形態で説明した処理と同様であるため、詳細な説明は所略する。
【0071】
以上の第11実施形態によれば、混雑が予測される時間帯のみ、かごドア近くのかご内操作盤の有効/無効切り替え処理を行うようにすることで、利用者の利便性を低下させずに、エレベータの運転効率を高くすることができる。
【0072】
上述した第1〜第11実施形態においては、乗りかご3内に2つのかご内制御盤が設置された場合について説明したが、さらに多くのかご内操作盤が設置されていてもよい。この場合、複数のかご内操作盤のうちの一部を無効化する際には、少なくとも1つのかご内操作盤が有効であれば、無効化する操作盤の数はいくつでもよく、乗りかご3内やエレベータホール4の利用者数や運転状況等に応じて変更させてもよい。
【0073】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【解決手段】実施形態によればエレベータ制御装置は、乗りかご内に設置された複数のかご内操作盤に接続され、かご内利用者検出部とホール呼び登録情報取得部とかご内操作盤制御部とを備える。かご内利用者検出部は、乗りかご内の利用者の有無を検出する。 ホール呼び登録情報取得部は、エレベータの各階床のホール呼び登録情報を取得する。かご内操作盤制御部は、乗りかご内に利用者がおらず、次停止予定階床でホール呼びが登録されているときに、複数のかご内操作盤のうち、乗りかごのかごドア近くに設置された一部のかご内操作盤を無効化する。