特許第6833975号(P6833975)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6833975
(24)【登録日】2021年2月5日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】電子タバコのアトマイザー
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/05 20200101AFI20210215BHJP
【FI】
   A24F40/05
【請求項の数】14
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-506766(P2019-506766)
(86)(22)【出願日】2016年6月22日
(65)【公表番号】特表2019-515691(P2019-515691A)
(43)【公表日】2019年6月13日
(86)【国際出願番号】CN2016086698
(87)【国際公開番号】WO2017197704
(87)【国際公開日】20171123
【審査請求日】2018年10月24日
(31)【優先権主張番号】201610323329.0
(32)【優先日】2016年5月16日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】507308153
【氏名又は名称】チャイナ タバコ フーナン インダストリアル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】劉 建福
(72)【発明者】
【氏名】鐘 科軍
(72)【発明者】
【氏名】郭 小義
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】代 遠剛
(72)【発明者】
【氏名】尹 新強
(72)【発明者】
【氏名】于 宏
(72)【発明者】
【氏名】易 建華
(72)【発明者】
【氏名】周 永権
【審査官】 岩瀬 昌治
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第105559151(CN,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0106153(US,A1)
【文献】 中国実用新案第204191592(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子タバコのアトマイザーであって、
ハウジング(3)と、前記ハウジング(3)の一端に接続されたマウスピース(6)とを備え、前記ハウジング(3)内にタンク(1)と霧化コア(2)が設けられ、前記霧化コア(2)は第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットを含み、前記第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットは対向配置され、前記第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットの間にマウスピース(6)に連通している隙間(4)が設けられ、前記第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットは、それぞれ、第1貯液体(7A)、第2貯液体(7B)に接触し、前記第1貯液体(7A)と第2貯液体(7B)は、いずれも前記タンク(1)に連通していること、
前記第1超音波霧化ユニットの一表面が第1霧化面、前記第2超音波霧化ユニットの一表面が第2霧化面であり、前記第1霧化面と第2霧化面は対向配置され、且つ前記隙間(4)は前記第1霧化面と第2霧化面に連通していること
前記第1超音波霧化ユニット及び前記第2超音波霧化ユニットで霧化された大粒子煙は、対向する前記第2超音波霧化ユニットの前記第2霧化面又は前記第1超音波霧化ユニットの前記第1霧化面により再び霧化されること
を特徴とする電子タバコのアトマイザー。
【請求項2】
前記第1貯液体(7A)は、一端が前記第1霧化面上に設けられ、他端が前記タンク(1)に連通しており、前記第2貯液体(7B)は、一端が前記第2霧化面上に設けられ、他端が前記タンク(1)に連通していること
を特徴とする請求項1に記載の電子タバコのアトマイザー。
【請求項3】
前記第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットは、いずれも前記ハウジング(3)の縦方向に延設されていること
を特徴とする請求項2に記載の電子タバコのアトマイザー。
【請求項4】
前記貯液体(7)の前記マウスピース(6)から離れた一端が前記タンク(1)に連通していること
を特徴とする請求項3に記載の電子タバコのアトマイザー。
【請求項5】
前記霧化コア(2)と前記タンク(1)は並設されていること
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子タバコのアトマイザー。
【請求項6】
前記第1超音波霧化ユニットは、第1圧電セラミックシート(8)と第1ホルダー(9)を含み、前記第1ホルダー(9)には、前記第1圧電セラミックシート(8)と第1貯液体(7A)を収納するための第1取付孔(10)が開けられ、前記第1ホルダー(9)における前記取付孔(10)の下方に第2取付孔(11)が設けられ、導液体(12)が前記第2取付孔(11)を貫通し且つ前記第2取付孔(11)内に固定され、前記第1貯液体(7A)の前記第2取付孔(11)に近い一側が前記導液体(12)に接触していること
を特徴とする請求項5に記載の電子タバコのアトマイザー。
【請求項7】
前記第1圧電セラミックシート(8)の前記第1貯液体(7A)に接触している一面が前記第1霧化面であること
を特徴とする請求項6に記載の電子タバコのアトマイザー。
【請求項8】
前記導液体(12)はシリコーンスリーブ(13)内に固定され、前記シリコーンスリーブ(13)は前記第2取付孔(11)内を着脱不能に貫通すること
を特徴とする請求項7に記載の電子タバコのアトマイザー。
【請求項9】
前記第2超音波霧化ユニットは、第2圧電セラミックシート(14)と第2ホルダー(15)を含み、前記第2ホルダー(15)には、前記第2圧電セラミックシート(14)を取り付けるための収納室(25)が設けられ、前記第2圧電セラミックシート(14)の前記第1圧電セラミックシート(8)に対向する一面が前記第2貯液体(7B)に接触し、前記第2貯液体(7B)にボス(16)が設けられ、該ボス(16)は、前記導液体(12)の前記第2取付孔(11)を貫通して延出した一端に接触していること
を特徴とする請求項5に記載の電子タバコのアトマイザー。
【請求項10】
前記第2圧電セラミックシート(14)の前記第2貯液体(7B)に接触している一面が前記第2霧化面であること
を特徴とする請求項9に記載の電子タバコのアトマイザー。
【請求項11】
前記霧化コア(2)は前記タンク(1)内のキャビティ(5)に設けられること
を特徴とする請求項5に記載の電子タバコのアトマイザー。
【請求項12】
前記第1超音波霧化ユニットは、第1圧電セラミックシート(8)と第1弾性パッド(23)とを含み、前記第1圧電セラミックシート(8)は、前記第1弾性パッド(23)を介して前記キャビティ(5)の内壁に当接して保持され、前記第2超音波霧化ユニットは、第2圧電セラミックシート(14)と第2弾性パッド(28)とを含み、前記第2圧電セラミックシート(14)は、前記第2弾性パッド(28)を介して前記キャビティ(5)の内壁に当接して保持されること
を特徴とする請求項11に記載の電子タバコのアトマイザー。
【請求項13】
前記第1弾性パッド(23)の中央部に第1貫通孔(17)が配置され、前記第2弾性パッド(28)の中央部に第2貫通孔(18)が配置され、前記第1貫通孔(17)と第2貫通孔(18)は、前記第1圧電セラミックシート(8)と第2圧電セラミックシート(14)の間に位置し、且つ前記第1霧化面と第2霧化面に連通していること
を特徴とする請求項12に記載の電子タバコのアトマイザー。
【請求項14】
前記タンク(1)外のハウジング(3)に覗き窓(19)が開けられること
を特徴とする請求項6〜13のいずれかに記載の電子タバコのアトマイザー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子タバコのアトマイザーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子タバコのアトマイザーは、電熱線で綿芯におけるリキッド(タバコタール)を加熱するのが一般的であるが、加熱過程において電熱線の温度が高いため、焼け焦げた匂いを発生させやすく、且つ電熱線に生じた高温がアトマイザーの外壁に伝達されて、電子タバコの昇温を引き起こし、エネルギー利用率が低く、喫煙感が悪く、同時にアトマイザーからリキッドが漏れやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の欠点を考慮した電子タバコのアトマイザーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記技術的課題を解決するために、本発明が採用する技術案は以下のとおりである。電子タバコのアトマイザーであって、ハウジングと前記ハウジングの一端に接続されたマウスピースとを備え、前記ハウジング内にタンクと霧化コアが設けられ、前記霧化コアは第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットを含み、前記第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットは対向配置され、前記第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットの間に隙間が設けられ、それにより前記第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットで霧化されたエアロゾルが対応する前記第1超音波霧化ユニット又は第2超音波霧化ユニットによりさらに霧化され、これにより、エアロゾルの粒子が大きいことによる喫煙感への影響の問題を解決する。前記隙間はマウスピースに連通し、前記第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットは、それぞれ、第1貯液体、第2貯液体に接触し、前記第1貯液体と第2貯液体は、いずれも前記タンクに連通している。
【0005】
前記第1超音波霧化ユニットの一表面が第1霧化面、前記第2超音波霧化ユニットの一表面が第2霧化面であり、前記第1霧化面と第2霧化面は対向配置され、且つ前記第1霧化面と第2霧化面の間に、前記第1霧化面と第2霧化面に連通する隙間が設けられ、それにより、気流が該隙間を介して煙を排出する。
【0006】
前記第1貯液体は、一端が前記第1霧化面上に設けられ、他端が前記タンクに連通しており、前記第2貯液体は、一端が前記第2霧化面上に設けられ、他端が前記タンクに連通しており、それにより、前記第1貯液体と第2貯液体は前記タンクにおける液体を前記第1霧化面と第2霧化面へガイドする。
【0007】
前記第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットは、いずれも前記ハウジングの前記超音波アトマイザーの縦方向に延設され、それにより、該超音波アトマイザーを垂直に置くと、前記第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットは垂直状態となり、前記貯液体の前記マウスピースから離れた一端が前記タンクに連通する。リキッドが貯液体の底部から貯液体全体に浸透されて、リキッドが重力方向と逆に浸透するため、霧化面へ過量のリキッドが蓄積されることがなく、アトマイザーの起動速度低下や最初に吸うときの煙量が少ないという問題を効果的に解決する。
【0008】
前記第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットは、いずれも前記ハウジングの縦方向に延設されており、それにより、該超音波アトマイザーを垂直に置く、前記圧電セラミックシートは垂直状態となる。
【0009】
本発明の好ましい一形態では、霧化コアと前記タンクは並設されている。
【0010】
第1超音波霧化ユニットは、第1圧電セラミックシートと第1ホルダーを含み、前記第1ホルダーに前記第1圧電セラミックシートと第1貯液体を収納するための第1取付孔が開けられ、前記第1ホルダーにおける前記取付孔の下方に第2取付孔が設けられ、導液体が前記第2取付孔を貫通し且つ前記第2取付孔内に固定され、前記第1貯液体の前記第2取付孔に近い一側が前記導液体に接触している。
【0011】
前記第1圧電セラミックシートの前記第1貯液体に接触している一面が前記第1霧化面である。前記導液体はシリコーンスリーブ内に固定され、前記シリコーンスリーブは前記第2取付孔内を着脱不能に貫通し、シリコーンスリーブは導液体の安定性をより高める。前記第2超音波霧化ユニットは、第2圧電セラミックシートと第2ホルダーを含み、前記第2ホルダーには、前記第2圧電セラミックシートを取り付けるための収納室が設けられ、前記第2圧電セラミックシートの前記第1圧電セラミックシートに対向する一面が前記第2貯液体に接触し、前記第2貯液体にボスが設けられ、該ボスは、前記導液体の前記第2取付孔を貫通して延出した一端に接触している。前記第2圧電セラミックシートの前記第2貯液体に接触している一面が前記第2霧化面である。それにより、前記第1霧化面と第2霧化面は対向配置され、気流が第1貯液体の前記第1霧化面に背向する表面と前記第2貯液体の前記第2霧化面に背向する表面との間の隙間を通過して煙を排出し、このように、煙量と煙の味わいを向上させる。
【0012】
本発明の別の実施例では、前記霧化コアは前記タンク内のキャビティに設けられる。
【0013】
前記第1超音波霧化ユニットは、第1圧電セラミックシートと第1弾性パッドとを含み、前記第1圧電セラミックシートは、前記第1弾性パッドを介して前記キャビティの内壁に当接して保持され、前記第2超音波霧化ユニットは、第2圧電セラミックシートを含み、前記第2圧電セラミックシートは、第2弾性パッドを介して前記キャビティの内壁に当接して保持される。そのため、着脱しやすくなるとともに、第1圧電セラミックシートと第2圧電セラミックシートの耐用年数が延びる。
【0014】
前記第1弾性パッドの中央部に第1貫通孔が配置され、前記第2弾性パッドの中央部に第2貫通孔が配置され、前記第1貫通孔と第2貫通孔は、前記第1圧電セラミックシートと第2圧電セラミックシートの間に位置し、それにより前記第1霧化面と第2霧化面に連通するようになる。
【0015】
前記タンク外のハウジングに覗き窓が開けられる。リキッドを補充する必要があるか否かを目視で判断することが容易になる。
【発明の効果】
【0016】
従来技術に比べて、本発明は下記の有益な効果を有する。本発明は、構成が簡単で、超音波原理を利用してリキッドなどの液体を霧化することにより、従来の電子タバコの焦げた匂いを発生させやすく、喫煙感が悪いという問題を解決する。2つの超音波霧化ユニットの霧化面が対向配置されるため、2つの超音波霧化ユニットは、作動時に、互いに向けて煙を放出して、大粒子煙を霧化面における貯液体で吸収して再び霧化させ、気流が2つの超音波霧化ユニットの間の隙間を通過するので、小粒子の煙が気流につれて排出され、これにより、煙量を増加するとともに、喫煙感を効果的に改善し、また、エネルギー利用率が高い。圧電セラミックシートがアトマイザーのハウジング内に垂直に配置されるため、圧電セラミックシートの霧化面への過量の液体蓄積による圧電セラミックシートの起動速度低下、煙量減少の問題を効果的に防止するとともに、従来の電子タバコのアトマイザーからリキッドが漏れやすいという問題を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施例1の構造模式図である。
図2】本発明の実施例1の第1超音波霧化ユニットの分解図である。
図3】本発明の実施例1の第2超音波霧化ユニットの分解図である。
図4】本発明の実施例1の第2超音波霧化ユニットの取付構造の模式図である。
図5】本発明の実施例1のアトマイザーの外観構造の模式図である。
図6】本発明の実施例2の構造模式図である。
図7】本発明の実施例2におけるキャビティとマウスピースの構造模式図である。
図8】本発明の実施例2における超音波霧化ユニットの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1に示されるように、本発明の実施例1に係るアトマイザーは、ハウジング3と前記ハウジング3の一端に接続されたマウスピース6とを備え、ハウジング1内にタンク1と霧化コア2が設けられ、前記霧化コア2は第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットを含み、前記第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットは対向配置され、前記第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットの間に隙間4が設けられ、前記隙間4はマウスピース6に連通し、前記第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットは、それぞれ、第1貯液体7A、第2貯液体7Bに接触し、前記第1貯液体7Aと第2貯液体7Bは、いずれも前記タンク1に連通している。
【0019】
前記第1超音波霧化ユニットの一表面が第1霧化面、前記第2超音波霧化ユニットの一表面が第2霧化面であり、前記第1霧化面と第2霧化面は対向配置され、且つ前記第1霧化面と第2霧化面の間に、前記第1霧化面と第2霧化面に連通している隙間4が配置される。
【0020】
前記第1貯液体7Aは、一端が前記第1霧化面上に設けられ、他端が前記タンク1に連通しており、前記第2貯液体7Bは、一端が前記第2霧化面上に設けられ、他端が前記タンク1に連通しており、それにより、前記第1貯液体7Aと第2貯液体7Bは、前記タンク1内の液体を前記第1霧化面と第2霧化面へガイドする。
【0021】
図2に示されるように、実施例1では、第1超音波霧化ユニットは、第1圧電セラミックシート8と第1ホルダー9を含み、前記第1ホルダー9には、前記第1圧電セラミックシート8と第1貯液体7Aを収納するための第1取付孔10が開けられ、第1ホルダー9における前記取付孔10の下方に第2取付孔11が設けられ、前記第2取付孔11内にシリコーンスリーブ13が固定され、シリコーンスリーブ12内に導液体12が取り付けられ、前記第1貯液体7Aの前記第2取付孔11に近い一側が前記導液体12に接触している。
【0022】
導液体としては、導液ロープが使用可能であり、リキッドを緩衝させる作用を果たし、導液速度が高すぎることによる液体蓄積や液体漏れの現象を避け、霧化面で霧化された煙が直接排出されて、煙蓄積による煙の味わいの劣化を防止する。
【0023】
図2に示されるように、第1取付孔10と第2取付孔11の間に連通口20が設けられ、導液体12に突起21が設けられ、シリコーンスリーブ13には突起21の大きさ及び形状とマッチングする貫通孔22が設けられ、取り付け時、突起21は貫通孔22を貫通して、連通口20内に嵌め込まれ、且つ第1貯液体7Aに接触している。
【0024】
第1圧電セラミックシート8を固定するために、第1ホルダー9に第1弾性パッド23が取り付けられる。第1弾性パッド23は突出部24を有し、取り付け時に、該突出部24は第1ホルダー9の取付口25に嵌め込まれる。第1弾性パッドはさらに、第1圧電セラミックシート8の変形を防止する役割を果たし、優れた緩衝作用を有する。
【0025】
図3に示されるように、第2超音波霧化ユニットは、第2圧電セラミックシート14と第2ホルダー15を含み、前記第2ホルダー15には前記第2圧電セラミックシート14を取り付けるための収納室25が設けられている。前記第2圧電セラミックシート14の前記第1圧電セラミックシート8に対向する一面は、前記第2貯液体7Bに密着している。前記第2貯液体7Bにボス16が設けられ、該ボス16は、前記導液体12の前記第2取付孔11を貫通して延出した一端に接触している。
【0026】
正電極26と負電極27は、圧電セラミックシートを駆動して振動させる。
【0027】
第2超音波アトマイザーの構造をより安定にするために、第2弾性パッド28を用いて第2圧電セラミックシート14を第2ホルダー15に押圧し、第2ホルダー15の第2弾性パッド28から離れた一側を側蓋29に接続する。
【0028】
図4に示されるように、第1ホルダー9には第2超音波霧化ユニットを収納するためのキャビティ30が設けられ、それによって、第2超音波霧化ユニットの交換や着脱を容易にする。第1ホルダー9のマウスピース6に近い一端には隙間4に連通している煙通路31が設けられ、該煙通路はマウスピース6のキャビティに連通している。
【0029】
図5に示されるように、実施例1のアトマイザーでは、そのハウジングに覗き窓19が開けられ、これにより、タンク1にあるリキッドの残量を容易に観察できる。ハウジング3のマウスピースに近い端部に補充プラグ32が設けられ、補充プラグを開いて、タンク1にリキッドを充填できる。ハウジング3の側面に、隙間4に連通する給気孔33が開けられる。
【0030】
図6図7に示されるように、本発明の実施例2に係るアトマイザーはハウジング3を含み、ハウジング3内にタンク1が設けられ、タンク1の中央部にキャビティ5が設けられ、該キャビティ5には第1超音波霧化ユニットと第2超音波霧化ユニットが固定される。キャビティ5の頂端はハウジング3を貫通して延び、且つマウスピース6に接続され、また、キャビティ5はマウスピース6のキャビティに連通している。
【0031】
図8に示されるように、第1超音波霧化ユニットは第1圧電セラミックシート8を含み、前記第1圧電セラミックシート8は、第1弾性パッド23によって前記キャビティ5の内壁に着脱不能に接続され、第2超音波霧化ユニットは第2圧電セラミックシート14を含み、前記第2圧電セラミックシート14は、第2弾性パッド28によって前記キャビティ5の内壁に着脱不能に接続される。ハウジング3のマウスピースに近い端部に補充プラグ32が設けられ、補充プラグを開いて、タンク1にリキッドが充填できる。
【0032】
図8に示されるように、第1弾性パッド23と第2弾性パッド28のいずれにも弾性柱34が設けられ、2つの圧電セラミックシートがそれぞれ対応した弾性パッドに密着したとき、前記弾性柱により、圧電セラミックシートと弾性パッドの間の隙間をなくして密着させ煙通路を塞ぐことにより、喫煙効果が悪影響を受けることを防止できる。
【0033】
第1弾性パッド23の中央部に第1貫通孔17が配置され、前記第2弾性パッド28の中央部に第2貫通孔18が配置され、前記第1貫通孔17と第2貫通孔18は前記第1圧電セラミックシート8と第2圧電セラミックシート14の間に位置し、且つ前記第1霧化面と第2霧化面に連通している。
【0034】
図7に示されるように、ハウジング3のマウスピース6から離れた一端は底蓋35でシールされ、底蓋35に電極36が固定され、電極36は絶縁リング37を介して底蓋35と絶縁されており、また、電極36の一端はキャビティ5内に延びている。
【0035】
本発明における霧化面とは、圧電セラミックシートの貯液体に接触している一面(即ち、霧化気体を放出可能な面)のことをいう。
【0036】
2つのセラミック霧化シートの霧化面は対向配置されているので、一方のセラミック霧化シートによる霧化において粒径の大きい煙分子が生じる場合、その煙分子を、他方のセラミック霧化シートの表面に向けて噴射し、再度霧化させることができ、それにより、粒径の大きい煙分子を粒径の小さい煙分子にして、煙の味わいをより滑らかにすることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8