(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の部分は、外向きの外表面と、該外表面の反対側の内表面とを有する上壁を含み、前記第1の部分は前記第2の部分の前記内表面に面する、請求項1又は2に記載の容器システム。
前記蓋は第1の係合部材を備え、前記容器は、前記蓋が前記閉鎖位置にあるときに前記第1の係合部材と係止可能に係合する第2の係合部材を備え、前記第1の部分を前記第1の位置から前記第2の位置に移動させることは、前記係合部材を係合解除させることになる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の容器システム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示は、改善されたクロージャ機構を含んだ容器システムに関する。本容器システムは、第1の部分と第2の部分とを有する蓋を含んでもよく、第1の部分は第2の部分に非一体的に連結され、第1の部分を第1の位置から第2の位置に移動させることにより、蓋を閉鎖位置から開放位置へ移動させることが可能である。第1の部分は、蓋を開放位置に移動させるために押し込まれなければならない1つ以上のプッシュパッドを含んでもよい。第1の部分は回転可能であってもよく、また、蓋を開放位置に移動させるために回転されることを必要としてもよい。蓋を開放するために、プッシュパッドは押し込まれることを必要としてもよく、また第1の部分は回転されることを必要としてもよい。本開示はまた、同様の機構を含んだクロージャシステム及び蓋に関する。
【0014】
本開示の容器システム及び関連するプロセスについて、以下で更に詳細に説明する。
【0015】
本明細書で使用するとき、特許請求の範囲で使用されるときの「a」及び「an」という冠詞は、特許請求又は記載されているもののうちの1つ又は2つ以上を意味すると理解される。本明細書で使用するとき、「含む(include)」、「含む(includes)」、及び「含んでいる(including)」という用語は、非限定的であることを意味する。本開示の組成物は、本開示の成分を含み、それらから本質的になり、又はそれらからなることができる。
【0016】
本明細書では、「実質的に含まない(substantially free of)」又は「実質的に含まない(substantially free from)」という用語が使用され得る。これは、指示される材料が最小限の量であり、組成物の一部を形成するように意図的にその組成物に添加されたものでないこと、又は、好ましくは、分析的に検出可能な濃度で存在しないことを意味する。それは、指示される材料が意図的に含まれる他の材料のうちの1つの中に不純物としてのみ存在する、組成物を含むことを意味する。指示される材料は、あったとしても、組成物の1重量%未満、又は0.1重量%未満、又は0.01重量%未満、又は更には0重量%のレベルで存在してもよい。
【0017】
本明細書で使用するとき、「布地ケア組成物」という語句は、布地処理用に設計された組成物及び配合物を含む。かかる組成物は、洗濯洗浄組成物及び洗剤、布地柔軟化組成物、布地強化組成物、布地消臭組成物、予洗い用洗剤(laundry prewash)、洗濯前処理剤、洗濯添加剤、スプレー製品、ドライクリーニング剤若しくは組成物、洗濯すすぎ添加剤、洗浄添加剤、すすぎ後布地トリートメント、アイロン助剤、単位用量配合物、遅延送達配合物、多孔性基材若しくは不織布シート上又は中に含有される洗剤、及び本明細書の教示を考慮すると当業者に明白であり得る他の好適な形態を含む、これらに限定されない。かかる組成物を、洗濯前処理剤、洗濯後処理剤として使用してもよく、あるいは洗濯動作のすすぎ又は洗浄サイクル中に加えてもよい。
【0018】
別途記載のない限り、成分又は組成物の濃度は全て、当該成分又は組成物の活性部分に関するものであり、かかる成分又は組成物の市販の供給源に存在し得る不純物、例えば、残留溶媒又は副生成物は除外される。
【0019】
本明細書における全ての温度は、特に断らない限り、摂氏(℃)を単位とする。特に指示がない限り、本明細書における全ての測定は、20℃及び大気圧下で行う。
【0020】
本開示の全ての実施形態において、全ての比率(%)は、特に記載のない限り、全組成物の重量に対するものである。特に記載のない限り、全ての比は重量比である。
【0021】
本明細書の全体を通して記載される全ての最大数値限定は、それよりも小さい全ての数値限定を、かかるより小さい数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているかのように包含するものと理解すべきである。本明細書の全体を通して記載される全ての最小数値限定は、それよりも高い全ての数値限定を、かかるより高い数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているかのように包含する。本明細書の全体を通して記載される全ての数値範囲は、かかるより広い数値範囲内に入るより狭い全ての数値範囲を、かかるより狭い数値範囲が全てあたかも本明細書に明確に記載されているかのように包含する。
【0022】
容器システム
本開示は容器システムに関する。
図1に示すように、容器システム100は、容器102と蓋104とを含み得る。容器102は、本体200とフレーム300とを含み得る。蓋104は、ダイアルの形態をなし得る第1の部分400と、カバーの形態をなし得る第2の部分500とを含み得る。
【0023】
容器システム100又はその構成要素は、任意の好適な材料から作製されてよい。本体200は、ポリエチレンテレフタレートなどの好適なプラスチック材料から成形されてよい。任意の好適なポリオレフィン及び/又はポリエステルを使用することができる。フレーム300及び/又は蓋104若しくはその一部分は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、若しくはエラストマー、又はこれらの材料のブレンドなどの成形可能な熱可塑性材料から部分的に又は全体的に形成されてよい。
【0024】
容器本体200は、清澄な透明又は半透明の材料から形成されてよく、フレーム300及び/又は蓋104は実質的に不透明の材料から形成されてよい。容器システム100の全体が、実質的に不透明の材料から形成されてもよい。容器システム100を形成するために用いられる材料は、1種類以上の色を有してもよい。容器本体200、フレーム300、及び/又は蓋104は全て、同じ色のものであってもよい(例えば、全てがオレンジ色又は全てが緑色)。蓋104は、メジャー色とマイナー色とを有してもよい。蓋104は、第1の色の第1の部分400(例えば、ダイアル)と、第2の色の第2の部分(例えば、カバー)とを備えてもよい。第1の色と第2の色は異なっていてもよいが、このことは、第1の部分400又はその一部分(例えば、プッシュパッド410、411)を視覚的に目立つようにするのに役立ち得る。
【0025】
図2に示すように、蓋104、例えば第2の部分500は、フレーム300にヒンジによって連結されてもよい。フレーム300は本体200に連結してもよい。蓋104の第1の部分400は第2の部分500に連結してもよい。第1の部分400は通常、第2の部分500に非一体的に連結される。
【0026】
図3に示すように、容器は、本体200と、本体200に連結するフレーム300とを含み得る。フレーム300は開口部310を画定してもよい。開口部310は、本体200の貯蔵容量部210へのアクセスをもたらし得る。
【0027】
図4に示すように、本体200は、底壁220と、少なくとも1つの側壁222とを含んでもよい。本体200の壁は、貯蔵容量部210を画定してもよく、また、任意の好適な形状、例えば、円筒形又は方形容器の形状をなしてよい。本体は、前壁224と、後壁225と、2つの側壁222、223とを含んでよい。壁222、223、224、225は、実質的に平坦であっても、凸状であっても、それらの組み合わせであってもよい。
【0028】
壁222、223、224、225は、貯蔵容量部210に向かって内向きに延びる平坦部分又は更には凹状部分を含んでもよい。尖った若しくは凸状に丸められた角部を有する代わりに、本体200は、平坦及び/又は凹状である角部を含んでもよい。本体200の少なくとも一部分の断面が実質的に八角形の形状を有してもよい。平坦及び/又は凹状の部分は、本体200の開口部240の付近に配置されてもよい。平坦及び/又は凹状の部分は、容器を消費者によってより掴みやすくかつ/又は拾い上げやすくする把持表面を提供し得る。平坦及び/又は凹状の部分はまた、充填及び/又は包装の間に製造業者によって移動されているとき、例えば、箱、枠箱、又はパレットなどの二次包装の中にあるいはその上に置かれているとき、ロボットアームによって容器を拾い上げることをより容易にし得る。
【0029】
本体200はネック230を含んでもよい。ネック230はリム232において終端してもよい。リム232は、本体200の開口部240を画定してもよい。開口部240は周辺部234を有してもよい。ネック240は、開口部240の中心軸線202に面する内表面236を有してもよい。ネック230は外表面237を有してもよく、この外表面は、ネック230の内表面236の反対側にあり、中心軸線202から離れる側に向いている。
【0030】
例えば、容器に内容物を充填するのを容易にするために、本体が比較的大きな開口部240を有することが望ましくなり得る。
図5に示すように、本体200の開口部240は、ネック230の内表面236から反対側へと測定される主寸法242を有してもよい。主寸法242は、100mm、又は約125mm、又は約150mmから約300mm、又は約250mm、又は200mmの長さを有してもよい。
【0031】
本体200の開口部240は、ネック240の内表面236から反対側へと測定される副寸法244を有してもよい。副寸法は典型的には、主寸法に対して垂直である。副寸法244は、約50mm〜約150mm、又は約70mm〜約125mm、又は約75mm〜約100mmの長さを有してもよい。
【0032】
主寸法と副寸法は同じ測定値を有してもよいが(すなわち、比が1:1である)、それらが異なる場合、主寸法がより大きな測定値となる。典型的には、主寸法242は一方の側壁からその反対の側壁にかけて測定される。典型的には、副寸法244は前壁から後壁にかけて測定される。主寸法242は約175mmであってもよく、副寸法244は約85mmであってもよい。
【0033】
本体開口部240の主寸法242の長さと副寸法244の長さとの比は、1:1、又は約1.5:1、又は約2:1から約4:1、又は約3:1、又は約2:1であってよく、この比は約2:1であってもよい。この比が1であるかあるいは1に近いとき、開口部240は、正方形又は円形の形状に近くなり得、また、本体200に内容物を充填することを比較的容易にする大きな面積が開口部240にもたらされ得る。この比が1よりも大きい場合、本体200は、その深さよりも幅広となり得るが、これはすなわち、容器システム100が、少なくとも1つの壁、例えば前壁224において、比較的大きな表面積を有することができ、それによって、前方から後方にかけて占めるスペースを比較的小さくすると共に、大きな棚状のくぼみが設けられ得る。
【0034】
本体200は、フレーム300又は蓋104を本体200に固定するために、フレーム300及び/又は蓋104上の相補的な連結構造330と係合する少なくとも1つの連結機構250を備えてもよい。連結機構250は、本体200のネック230の上にあってもその近くにあってもよい。
【0035】
連結機構250は、リブ、ビード、ねじ山、タブ、スロット、又はこれらの組み合わせから選択されてよい。連結機構は、フレーム300及び/又は蓋104上に位置するタブ332を受容するように構成され得るスロット252であってもよい。本体200は、複数の連結機構250を備えてもよい。この複数には、異なるサイズを有する連結機構250が含まれてもよい。例えば、複数の連結機構250は複数のスロット252、253を含んでもよい。複数のスロットは、少なくとも1つの主スロット252と、少なくとも1つの副スロット253とを含んでもよく、主スロット252は、少なくとも1つの副スロット253よりも大きい。
【0036】
本体200は、少なくとも2つ、又は少なくとも3つ、又は少なくとも4つの主スロット252など、複数の主スロット252を備えてもよい。主スロット252は実質的に、本体200の角部に位置してもよい。
【0037】
本体200は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、又は少なくとも8つ、又は少なくとも9つの副スロット253など、複数の副スロット253を備えてもよい。
【0038】
本体200は、4つの主スロット252と、7つ、又は8つ、又は9つの副スロット253を備えてもよい。リム232のうちの後壁225に隣接する部分は、リム232のうちの前壁224に隣接する部分よりも多くのスロットを備えてもよい。典型的には、フレーム300又は蓋104は、スロット252、253の数が増加するほど、より安定的に本体200に取り付けられることになる。
【0039】
本体200は、他の手段によってフレーム300及び/又は蓋104に連結されてもよく、その手段は連結機構250を含まなくてもよく、あるいは連結機構250と組み合わせて使用されてもよい。例えば、本体200は、溶接、例えば超音波溶接によって、又は接着剤によって、フレーム300及び/又は蓋104に連結されてもよい。
【0040】
本体200は、本体200に支持を加えるのを支援し得る支持壁260又はバットレスを含んでもよい。支持壁260は、壁から貯蔵容量部210の中へと延びてもよく、また底壁220に接合されてもよい。
【0041】
本開示の容器システム100は、フレーム300を含んでもよい。容器システム100の構成に応じて、フレーム300は、例えば、本体200に連結されることによって、容器102の一部となってもよく、あるいは、フレーム300はクロージャシステム110の一部であってもよい。フレーム300は、又は更には種々のサイズ若しくは形状を有する複数のフレーム300は、種々の寸法及び/又は種々の形状の本体開口部210を有し得る様々な容器に対して、製造業者が単一の蓋104を使用することを可能にし得る。
【0042】
フレーム300は、外表面318を有する上壁317を含んでもよく、この外表面は、フレーム300が本体200に連結されるとき、本体200の開口部210から離れる側に向くものである。
【0043】
図6に示すように、フレーム300は外側周辺部320を有してもよい。上壁317は、外側周辺部320に外側縁部326を有してもよい。外側縁部326は、軸方向下向きに延びるスカートへと遷移するショルダーを含んでもよい。
【0044】
フレーム300は内側周辺部322を有してもよい。内側周辺部322は開口部310を画定してもよい。開口部310は、主寸法312と副寸法313とを有してもよい。主寸法312は、75mm、又は約100mm、又は約125mmから約250mm、又は約200mm、又は約200mm、又は約175mm、又は約150mmの長さを有してもよい。副寸法313は、約50mm、又は約60mmから約150mm、又は約100mm、又は約75mmの長さを有してもよい。フレーム300の開口部310の主寸法312は、フレーム300が本体200に連結されているとき、本体200の開口部の主寸法242に対して実質的に平行となり得る。フレーム300の開口部310の副寸法313は、フレーム300が本体200に連結されているとき、本体200の開口部の副寸法244に対して実質的に平行となり得る。
【0045】
本体の開口部240は、フレームの開口部310と比べて、相対的により大きくてもよい。相対的に大きな開口部240を本体200に有することは、単位用量物品600などの材料を貯蔵容量部210に供給することをより容易にし得る。しかしながら、そのような開口部240に嵌合するように十分に大きな蓋104を設けること、及び/又は、蓋104が本体200若しくはフレーム300から係合解除されると蓋104が自動的に開放するように(例えば、「ポップアップ」又は「オートリフト」機能)、そのような大きな蓋104に十分な付勢力を与えることは困難となることもある。したがって、対応する蓋104も同様に相対的により小さくなり得るように、フレーム300が相対的により小さな開口部310を有することが望ましくなり得る。フレームの開口部310の主寸法312は、本体の開口部240の主寸法242よりも小さくてもよい。フレームの開口部310の副寸法313は、本体の開口部240の副寸法244よりも小さくてもよい。
【0046】
図7に示すように、フレーム300は連結構造330を含んでもよい。連結構造330は、フレーム300を本体200に固定するために、本体200上の相補的な連結機構250と係合するように構成されてもよい。連結構造330は、フレーム300の外側周辺部320に位置してもその近くに位置してもよい。連結構造330は、本体200に向かって実質的に軸方向下向きに延びてもよい。
【0047】
連結構造330は、任意の好適な構成をなしてよい。連結構造330は、本体200の連結機構250に連結可能となるように、例えばその連結機構によって受容可能となるように、構成されてもよい。連結構造330のうちの少なくともいくつか又は全てが、タブ332、334の形態をなしてもよい。タブ332、334は、本体200のスロット252、253による受容が可能となるようにサイズを定められ構成されてもよい。タブ332、334は、本体200のスロット252、253を通過するときに撓曲され、次いで元の位置に復帰し、それによってタブ332、334を定位置にロックし得る弾性材料から作製されてもよい。
【0048】
タブ332、334は、支持部分336と係止部分339とを含んでもよい。支持部分336は、フレーム300に取り付けられる近位部分337を含んでもよく、この近位部分は、外側周辺部320に又はその近くにある位置にあってもよい。支持部分336は、近位部分337から離間配置された遠位部分338を含んでもよい。係止部分339は、タブ332、334の遠位部分338に又はその近くに位置してもよい。係止部分339は、本体200の連結機構250と係合して本体からフレーム300が離脱するのを食い止めるように、サイズを定められ構成されてもよい。係止部分339は、径方向内向き又は径方向外向きなど、支持部分336に実質的に直交する方向に延びてもよい。
【0049】
連結構造330は、主タブ332と副タブ334とを備えてもよい。主タブ332は副タブ334よりも大きくてもよい。主タブ332は、フレーム300の角部314に又はその近くに位置してもよい。この位置における主タブ332はより良好な保全性をもたらすと考えられる。副タブ334は、主タブ332及び/又は角部314から離れて位置してもよい。副タブ334の数は、主タブ332の数よりも多くてもよい。フレーム300は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、又は少なくとも4つの主タブ332を備えてよい。フレーム300は、少なくとも2つ、少なくとも4つ、少なくとも6つ、又は少なくとも8つの副タブ334を備えてよい。更に多数のタブ332、334が更なる保全性をもたらすと考えられる。
【0050】
フレーム300はスカート315を含んでもよく、このスカートは、フレーム300が本体200に連結されるとき、上壁317から、例えば上壁317の内表面319から、本体200の貯蔵容量部210に向かって下向きに垂下するものである。スカート315は、フレーム300の開口部310にあっても又はその近くにあってもよい。スカート315は、開口部310の周りで連続的であっても、又は不連続的であってもよい。スカート315は、フレーム300の連結構造330から径方向内向きに位置してもよい。
【0051】
フレーム300は支持ウェブ323を備えてもよい。支持ウェブ323は、フレーム300に構造的支持を加えてもよい。支持ウェブ323は、スカート315から径方向外向きに延びてもよい。支持ウェブ323は、フレーム300の上壁318に隣接してもよい。支持ウェブ323は、上壁317、例えば内表面319の近くにある基端部324と、上壁318から離れた末端部325とを有してもよい。支持ウェブ323は、例えば、ウェブ323の基端部324から末端部325に向かって先細になっていてもよい。そのような先細りは、フレーム300と本体200とが連結されるときに、それらの間の位置合わせを促進し得る。
【0052】
フレーム300はヒンジ部分340を備えてもよい。ヒンジ部分340は、例えば、蓋104の第2の部分500又はカバー上で、蓋104のヒンジ部分510に連結してもよい。ヒンジ部分340は、任意の好適な構成を有してよい。例えば、リビングヒンジであってもよく、あるいはピンを含んでもよい。ヒンジ動作可能に連結される代わりに、フレーム300と蓋104は摺動可能に連結されて、貯蔵容量部210にアクセスするために蓋104を摺動させることを可能にしてもよい。
【0053】
フレーム300は、付勢手段130のためのポート342を備えてもよい。ポート342は、付勢手段130を受容するようにサイズを定められ構成されてもよい。ポート342は、上壁317、例えば、外表面318又は内表面319上に位置してもよい。ポート342は、付勢手段130がフレームの外表面318及び/又は内表面319と実質的に共面となるように、フレーム300の中に差し込まれてもよい。
【0054】
フレーム300は、蓋104の第1の係合部材450と係合するように、例えば、その第1の係合部材を受容するように構成された第2の係合部材350を含んでもよい。典型的には、第1の係合部材450と第2の係合部材350とが係合されるとき、蓋300は開放位置に移動され得ない。第2の係合部材350は、フレーム300の開口部310にあっても又はその近くにあってもよい。第2の係合部材350は、スカート315上に、例えば、径方向の内側に向いたスカート315の内表面316上に位置してもよい。第2の係合部材350は、蓋104又はフレーム400が適切に操作されるまで第1の係合部材450の相対運動(例えば、係合解除されること又は回転すること)を制限する、少なくとも1つの止め壁351を有してもよい。第2の係合部材350は、ラッチを受容するキャッチであってもよい。
【0055】
フレーム300が本体200に連結されるとき、フレーム300の上壁317の外側縁部326は、容器本体200のネック230の内側に入れ子にされてもよい。そのような位置では、外側縁部326は、容器システム100の外側から直ちにアクセスできない。この構成は、付加的な保全性が望まれる容器システム100にとって特に有利となり得るものであり、入れ子により、フレーム300及び/又は蓋104は、指でこじ開けることによっても、あるいは製造又は出荷の間に他の容器又は機器と偶発的に接触することによっても、容易にはこじ開けられ得ない。
【0056】
図8に示すように、本開示の容器システム100は蓋104を含み得る。蓋104は、フレーム300又は本体200にヒンジにより連結可能であってもよい。蓋104は、蓋104が開口部310を被覆し、それによって貯蔵容量部210へのアクセスをブロックする閉鎖位置と、蓋104が開口部310を被覆せず、それによって貯蔵容量部210へのアクセスを可能にする開放位置とを有するように、容器102に対して位置決め可能であってもよい。
【0057】
蓋104は、第1の部分400と第2の部分500とを含んでもよい。第1の部分500は、第2の部分に非一体的に連結されてもよい。第1の部分400は、第2の部分500に対して移動可能であってもよい。第1の部分400は、第1の位置から第2の位置へと移動可能であってもよい。第1の部分400を第1の位置から第2の位置へと移動させることにより、蓋104を閉鎖位置から開放位置へ移動させることが可能である。第2の部分500は、開放位置から閉鎖位置へと復帰可能であってもよい。蓋104は、蓋104が適切に閉鎖位置にあるという信号、例えば可聴信号(例えば、クリック音)を消費者に提供するように構成されてもよい。
【0058】
第2の部分は、外側に面する外表面531と、外表面531の反対側の内表面532とを有し得る上壁530を有してもよい。第1の部分400は、第2の部分500の内表面532に実質的に面してもよい。上壁530は外側縁部533を有してもよい。
【0059】
蓋104は、少なくとも1つのヒンジ部分510を備えてもよい。ヒンジ部分510は、蓋104の第2の部分500の一部であってもよい。ヒンジ部分510は、フレーム300のヒンジ部分340に連結してもよい。ヒンジ部分510は、任意の好適な構成を有してよい。例えば、リビングヒンジであってもよく、あるいはピンを含んでもよい。
【0060】
蓋104、例えば第2の部分500は、付勢手段130のためのポート520を備えてもよい。ポート520は、付勢手段130を受容するようにサイズを定められ構成されてもよい。ポート520は、蓋104又は第2の部分500の上壁530、例えば、外表面531又は内表面532上に位置してもよい。ポート520は、付勢手段が第2の部分500の外表面531及び/又は内表面532と実質的に共面となるように、蓋104の中に差し込まれてもよい。
【0061】
蓋104はしるし135を備えてもよい。しるし135は、第2の部分500、例えば、上壁530の外表面531を含めて、上壁530上に位置してもよい。蓋104が開放位置にあるとき、蓋104を再閉鎖するためのリマインダー又は指示を含み得る、例えば使用状況及び/又は安全性に関する通知を消費者に提供するために、上壁530の内表面532上にしるし135を有することが望ましくなり得る。しるし135は、蓋104と一体的に成形され、蓋に印刷され、かつ/又は蓋に(ラベル又はステッカーによって)貼り付けられてもよい。しるし135は、テキスト、グラフィック、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。しるし135は、安全のための指示、説明のための指示、商標若しくはブランド名、又はこれらの組み合わせを示してよい。説明のための指示は、例えば、プッシュパッド410、411を押す方向を示す矢印及び/又は容器システム100を開放するために必要な回転の方向を示す矢印によって、容器システム100を開放する方法を示してもよい。本体200、フレーム300、蓋104、第1の部分400、及び/又は第2の部分500を含めて、容器システム100の任意の部分が、上述のしるし135のいずれかを含んでもよい。
【0062】
図8〜10に示すように、第2の部分500は少なくとも1つのアパーチャ540、541を含んでもよい。第1の部分400、例えば、プッシュパッド410、411は、少なくとも1つのアパーチャ540、541を通じてアクセス可能であってもよい。
【0063】
図9に示すように、蓋104は第1の係合部材450を備えてもよい。第1の係合部材450は、フレーム300又は本体200上に位置し得る第2の係合部材350と係合するように構成されてもよい。第1の係合部材450は、蓋104の第1の部分400又は第2の部分500、典型的には第1の部分400上に位置してもよい。典型的には、蓋104を開放位置に移動させるためには、第1の係合部材450は、第2の係合部材350に対して相対的に移動されなければならない(例えば、回転されるか又は径方向内向きに移動されなければならない)。第1の係合部材450は、キャッチと係合するラッチであってもよい。
【0064】
図9及び10に示すように、蓋104の第2の部分500の上壁530は、異なる相対的な軸方向高さにある部分を含んでもよい。上壁530は谷部535を含んでもよい。谷部535は、外壁530の外側部分534と内側部分539とを少なくとも部分的に分割してもよい。谷部535は、外側部分534に対して径方向内向きに、かつ/又は内側部分539に対して径方向外向きにあってもよい。谷部535は、外側部分534に隣接する側壁536と、内側部分539に隣接する側壁538と、側壁536と538との間に配設された床部537とを含んでもよく、床部537は、蓋104が外側部分534及び/又は内側部分539と比較して閉鎖位置にあるときに、貯蔵容量部210により近接して軸方向に位置付けられてもよい。アパーチャ540、541は、側壁538及び/又は内側部分539上に配設されてもよい。外側部分534及び内側部分539は、交差領域560に接触してもよく、あるいはそれらは接触しなくてもよい。
【0065】
外側部分534及び内側部分539は、実質的に同一平面上にあってもよく、このことは、容器システム100の積重ね、保管、及び/又は輸送を容易にし得る。アパーチャ540、541及びプッシュパッド410、411を谷部535内に(すなわち、上壁530の外側部分534及び/又は内側部分539によって形成される平面の実質的に下方に)配置することは、多数の利点をもたらし得る。例えば、開口機構を凹ませることにより、積重ね、保管、及び/又は輸送が容易となり得る。開口機構の薄型化は、例えば、蓋開閉プロセス及び/又は輸送中に損傷からそれを保護するのに役立ち得る。薄型化はまた、特に前側から見たときに(例えば、パッケージが棚上にあるときに消費者によって見られるように)、「清潔な」見た目のパッケージを製造業者に提供する。
【0066】
内側部分539は、メサのように上壁530から隆起してもよい。そのような場合、上壁530は、外側部分534と、内側部分539と、外側部分534の近くの近位端部と内側部分539の近くの遠位端部とを有する側壁538と、を備えてもよく、ここで内側部分539は、外側部分534の上方に軸方向に上昇している。外側部分534は、内側部分539を実質的に囲繞してもよい。
【0067】
図10及び11に示すように、第2の部分500は、第1の部分400の第2の部分500への連結を容易にする少なくとも1つの連結部分562、563、564を有してもよい。連結部分562、563、564は、上壁530の内表面532から軸方向下向きに垂下してもよい。連結部分562、563、564は、上壁530の内側部分539から下向きに垂下してもよい。連結部分562、563、564は、第1の部分400の回転を可能にするように構成されてもよい。連結部分562、563、564はタブであってもよい。
【0068】
図11に示すように、第2の部分500は、上壁530から垂下するポスト568を含んでもよい。ポスト568は、回転軸(RA)と実質的に整列してもよい。第1の部分400は、ポスト530上に配置され、それを中心に相対的に回転するように構成されてもよい。ポスト568は、位置合わせ、組立て、及び/又は回転を容易にし得るリブ569又は他の不規則部を含んでもよい。ポスト568及び/又はリブ569は、上壁530の近くの基端部から末端部へと上壁530から離れて先細になってもよい。
【0069】
第2の部分500は、第1の部分400の相対運動を制限する機構を含んでもよい。例えば、第2の部分500のうちのアパーチャ540、541を画定している領域は、少なくとも1つの突出部565a、565bを含んでもよい。突出部565a、565bは、谷部535の底部537の一部であってもよい。突出部565a、565bは、第1の部分400が別様に操作され得る(例えば、回転され得る)前に、第1の部分400がある方法で操作されなければならない(例えば、プッシュパッドが径方向内向きに押し込まれなければならない)ように、構成されてもよい。突出部565a、565bは、プッシュパッドが径方向内向きに押し込まれない限り、第1の部分400が回転することを防止し得る。
【0070】
第2の部分500は、少なくとも1つの回転ストッパ566、567を含んでもよい。少なくとも1つの回転ストッパ566、567は、典型的には更なる回転を妨げるように配置されることによって第1の部分400の回転を制限する構造であってもよい。回転ストッパ566、567は、上壁530の内表面532上に、例えば、内側部分539上に配設されてもよい。
【0071】
第2の部分500は後壁570を含んでもよい。後壁570は、上壁530の内表面532から下向きに垂下してもよい。後壁570は、第2の部分500に対する第1の部分400の水平運動を制限するように構成及び配置されてもよい。後壁570は、第1の部分400が第2の部分500と係合されたときに、第1の部分400のうちの第1の係合部材450の反対側にある部分の近くに位するように配置されてもよい。蓋104が、第1の部分400の回転時に開放されるように設計されているとき、後壁570のそのような位置は、例えば、容器システムの落下又は他の衝撃力による偶発的又は意図しない開放を低減するのに役立ち得る。後壁570は、組立中における蓋104の第1の部分400と第2の部分500との位置合わせを支援してもよい。後壁570は、連続的であっても不連続的であってもよい。後壁570は、ポストであってもフランジであってもよい。
【0072】
第2の部分500は、上壁530の内表面532から下向きに垂下する少なくとも1つのプッシュパッド止め壁を含んでもよい。第2の部分500のプッシュパッド止め壁は、第1の部分400のプッシュパッド410、411に対して径方向内向きに配置されてもよい。プッシュパッド止め壁は、プッシュパッド410、411上の過剰な衰耗、並びに/又は第1及び第2の部分400、500の偶発的な係合解除を防止するように、プッシュパッド410、411の径方向運動を制限してもよい。
【0073】
蓋104、例えば、第2の部分500は、任意の好適な形状を有してもよい。その形状は典型的には、フレーム300の開口部310及び/又は内側周辺部322に対して相補的である。その形状は、実質的に矩形であっても、円形であっても、又は概ね楕円形の形状であってもよい。蓋104及び/又は第2の部分500の円形又は楕円形の形状は、フレーム300が比較的より大きな表面積を有することを可能にすることが好ましい場合があり、これにより、製造中により良好な把持表面(例えば、吸引カップによって)が得られ、かつ/又は、積重ね表面がより大きくなりかつより安定することで容器システム100の積重ねがより良好となり得る。円形又は楕円形の形状もまた、蓋104上の鋭利な角部を排除するために好ましくなり得る。
【0074】
上壁530は、
図9〜11に示されるように、垂下スカート542を有してもよい。スカート542は、蓋104が閉鎖位置にあるとき、上部壁530から容器200の貯蔵容量部210に向かって下向きに垂下してもよい。スカート542は、上壁530の外側縁部533において又はその近くで上壁530から垂下してもよい。スカート542は、上壁530から遠位にある下側縁部543で終端してもよい。スカート542は、上壁530の外側縁部533の周りで連続的であっても不連続的であってもよい。スカート542は、スカート542が上壁530と会合するところ(例えば、外側縁部533)から、スカート542の下側縁部543にかけて測定される深さ544を有してもよい。スカートの深さ544は、上壁530の周辺部の周りで一定であっても可変であってもよい。スカート542は、約1mm、又は約2mm、又は約5mmから約20mm、又は約15mm、又は約10mmの深さを有してもよい。より深いスカート542により、下側縁部543の下方に指又は他のレバーを配することがより困難になるので、蓋104が意図されない時期にこじ開けられる機会を最小化するために、相対的により大きな深さ544が好まれることもある。しかしながら、深さ544は、蓋104の開放を妨げない程度の大きさであるべきである。
【0075】
図12は、蓋104の第1の部分400の上面斜視図を示す。第1の部分400は基部プレート402を有してもよい。基部プレート402は内表面404を有してもよい。内表面404は、第1の部分400が第2の部分500と係合されているとき、第2の部分500、例えば上壁530の内表面532に面してもよい。
【0076】
第1の部分400は、基部プレート402から垂下するスカート406を有してもよい。スカート406及び基部プレート402は、第1の部分400の内部領域405を画定してもよい。スカート406は、基部プレート402の周りで連続的であっても不連続的であってもよい。スカート406は、基部プレート402から遠位側にあるリム407で終端してもよい。
【0077】
第1の部分400は、回転軸RAの周りで回転可能であってもよい。第1の部分400は、回転軸RAと同心であるアパーチャ416を画定してもよい。アパーチャ416は、第2の部分500のポスト568を受容するように構成されてもよい。第1の部分400は、アパーチャ416を画定する基部プレート402から垂下する円筒417を含んでもよく、この円筒417は、ポスト568を受容するように構成されてもよい。
【0078】
第1の部分400は、第2の部分500の連結部分562、563と係合するように構成された連結機構408、409を含んでもよい。例えば、連結機構408、409は、第2の部分500の連結部分562、563、564(例えば、タブ)を受容するように構成されたスロットであってもよい。連結機構408、409は、第2の部分500に対する第1の部分400の移動(例えば、回転)を可能にするように構成されてもよい。
【0079】
第1の部分400は、スカート406から延在する壁420、421を含んでもよい。壁420は、スカート406の周りで連続的であっても不連続的であってもよい。壁420、421は、スカート406の近く、例えば、スカート406のリム407の近くにある近位端部422、423を含んでもよい。壁は、スカート406から離れて位置する遠位端部424、425を含んでもよい。壁420、421は、軸方向においてスカート406に対して実質的に平行であってもよい。
【0080】
壁420、421は、壁420、421の遠位端部424、425から径方向外向きに延在する少なくとも1つのレッジ426、427を含んでもよい。レッジ426、427は、特に、プッシュパッド410、411が径方向内向きに押し下げられるときに、容器の内容物との視覚的接触を遮断するのに有用となり得る。レッジ426、427はまた、内容物が容器から飛び出さないようにかつ/又は外部材料(例えば、水分、粉塵、及び/若しくは汚れ)が容器に入らないように、物理的障害を設けてもよい。更に、レッジ426、427は、プッシュパッド410、411が意図されていない方向(例えば、径方向外向き)に移動することを阻止してもよい。
【0081】
少なくとも1つのレッジ426、427は、少なくとも1つの間隙428、429を含んでもよい。レッジ426、427内に少なくとも1つの間隙428、429を設けることにより、第1の部分400の柔軟性が改善され、プッシュパッド410、411はより容易に押し下げられ得る。所望の程度の柔軟性をもたらすために当業者が間隙428、429のサイズ及び/又は配置を操作し得ることが理解される。少なくとも1つのレッジ426、427は、第1の部分400及び/又はプッシュパッド410、411の改善された弾力性をもたらし得る間隙428、429を有さなくてもよい。
【0082】
第1の部分400は、少なくとも1つのプッシュパッド410又は少なくとも2つのプッシュパッド410、411を含んでもよい。プッシュパッド410、411は、スカート406から延在する壁420、421の一部であってもよい。プッシュパッド410、411は、押圧されると、回転軸RAに向かって径方向内向きに移動可能であってもよい。少なくとも2つのプッシュパッド410、411が存在する場合、プッシュパッド410、411は、回転軸RAの周りで互いに円周方向に離間配置されてもよく、これらは典型的には、直径方向に対向する(すなわち、円周方向に180°、離間配置されている)。
【0083】
プッシュパッド410、411は、押圧されると、蓋104が閉鎖位置にあるときに、軸方向に、好ましくは貯蔵容量部210に向かって軸方向下向きに移動可能であってもよい。
【0084】
プッシュパッド410、411を屈曲させるのに必要な力は、パッドサイズ、ヒンジ配置、補剛リブ、使用される材料、意図的な脆弱領域(例えば、薄化領域、スコアリング、アパーチャ、間隙などによる)、又は当業者に明らかな他の変数を選択することによって調節されてもよい。プッシュパッド410、411を屈曲させるのに必要な押圧力は、典型的には約1ポンド〜約5ポンド、又は約1.5ポンド〜約3ポンドである。
【0085】
プッシュパッド410、411は、リブ、バンプ、及び/又はディンプルなどの凹凸部412を含んでもよい。そのような凹凸部412は、プッシュパッド410、411を押圧し、かつ/又は第1の部分400を回転させるときに、摩擦をもたらし、プッシュパッド410、411をより把持しやすいものにし得る。リブなどの凹凸部412は、力が加えられるべき好ましい位置を強調又は規定し得る。凹凸部412はバンプであってもよい。
【0086】
プッシュパッド410、411は、一方のプッシュパッド410の径方向外向き表面434からもう一方のプッシュパッド411の径方向外向き表面435にかけて測定される一定の距離だけ離れていてもよい。この距離は、ユーザが片手で蓋104を操作することが可能となり得るように、成人の機能的な手のスパンに適合するように選択されてもよい。プッシュパッド410、411は、2cm、又は3cm、又は4cm、又は5cmから12cm、又は10cm、又は8cm、又は6cmだけ離れて配設されてもよい。プッシュパッド410と411との間の距離と、フレーム300の開口部310及び/又は容器本体200の開口部240の主寸法との比率は、1:10、又は1:8、又は1:6、又は1:5から1:1.5、又は1:2、又は1:3、又は1:4であってもよい。この比率は、プッシュパッド410、411を操作するために必要とされる手のスパン(好ましくは、好都合な操作が可能となるように比較的小さい)と比較して、開口部のサイズ(好ましくは、効率的な充填が可能となるように比較的大きい)を最適化するように選択されてもよい。
【0087】
第1のアーム400は第1の係合部材450を含んでもよい。上述したように、第1の係合部材450は、フレーム300又は本体200上に位置し得る第2の係合部材350と係合するように構成されてもよい。第1の係合部材450は、キャッチと係合するラッチであってもよい。
【0088】
第1の部分400は止め壁430、431を含んでもよい。止め壁430、431は、基部プレート402から、例えば、第1の部分400の内部領域405の中へと垂下してもよい。止め壁430、431は、第2の部分500の少なくとも1つの回転ストッパ566、567と係合し、それによって第1の部分400の回転を制限するようにサイズ決め及び配置されてもよい。
【0089】
第1の位置から第2の位置へと回転するとき、又はその逆に回転するとき、第1の部分400は、第2の部分500に対して、約1°、又は約5°、又は約10°、又は約15°から約180°、又は約90°、又は約60°、又は約45°、又は約30°、又は約25°の角度にわたって回転する。回転の程度は、能動的に開放されていないときに、安全性を維持しながら蓋104を容器102から係合解除させるのに十分な大きさであるべきである。しかしながら、例えば、消費者が自身の手を再配置する必要なく片手で容器システム100を開放し得るように、使用の利便性のために比較的小さい回転の程度が望ましい場合がある。
【0090】
第1の部分400は、少なくとも1つの支持壁470、471、472を含んでもよい。少なくとも1つの支持壁470は、基部プレート402から垂下してもよい。少なくとも1つの支持壁470は、アパーチャ416及び/又は回転軸RAと実質的に同心であってもよく、少なくとも1つの支持壁471は、アパーチャ416及び/又は回転軸RAから実質的に径方向に延在してもよく、少なくとも1つの支持壁472は、付勢構造体460を実質的にトレースしてもよく、又はこれらの任意の組み合わせであってもよい。
【0091】
蓋104は付勢構造体460を備えてもよい。付勢構造体460は、第2の位置への移動後に第1の部分400を第1の位置に戻すように構成されてもよい。第1の部分400、第2の部分500、又はそれら両方が付勢構造体460を備えてもよい。第1の部分400は付勢構造体460を備えてもよい。付勢構造体460は、第1の部分400の内部領域405に位置してもよい。付勢構造体460は、基部プレート402から少なくとも部分的に垂下してもよい。
【0092】
図12に示すように、付勢構造体460は、第1の端部461と、第2の端部462と、それらの間に配設された中間部分463とを備えてもよい。付勢構造体460は、第1の端部461で基部プレート402に固定され、第2の端部で円筒417に固定されてもよく、第2の端部462は、基部プレート402に固定されてもよい。付勢構造体460に力が加えられると(例えば、第1の位置から第2の位置への回転時に)、付勢構造体460、例えば中間部分463は弾性変形してもよく、その力が解放されると、付勢構造体460は、第1の部分400を第1の位置に復帰させてもよい。
【0093】
付勢構造体460は、第1の部分400又は第2の部分500の残部と一体的に形成されてもよく、例えば、それらは単一の部品として成形されてもよい。付勢構造体460は、第1の部分400及び/又は第2の部分500とは別の部品であってもよい。
【0094】
付勢構造体は、少なくとも第1の付勢構造体460と、第2の付勢構造体465とを備えてもよい。第1及び第2の付勢構造体460、465は、互いから円周方向に離間されてもよく、それらは、直径方向に対向していてもよい。
【0095】
付勢構造体460、465は、ばねシステムを備えてもよい。ばねシステムは、
図12に示すように、1つ以上のばねを備えてもよい。付勢構造体460は、弾性バンド、金属ばね、フランジ、又は任意の他の好適な付勢手段を備えてもよい。付勢構造体460は、C字形状、S字形状、又は更には直線状のフランジを含めて、任意の好適な形状を有してよい。
【0096】
付勢構造体460、465は、(
図12に示すように)第1の部分400上に位置してもよく、また第2の部分500上の相対的に静止した相補的構造体と係合してもよい。図示されていないが、付勢構造体460、465は第2の部分500上に位置してもよく、また第1の部分400上の相対的に静止した相補的構造体と係合してもよいことが認識される。
【0097】
一例として、
図13〜16は、上面図から見た、使用条件下での第1の部分400と第2の部分500とフレーム300との相対的な相互作用を示す。
【0098】
参考のために、
図8は、閉鎖した弛緩位置にある蓋の上面図を示す。第1の部分400は第1の位置にあり、プッシュパッド410、411は押圧されておらず、付勢構造体460、461は弛緩している。プッシュパッド410、411が押圧されていないとき、突出部565a、565bがそのような回転を阻止することにより、第1の部分400は第2の部分500に対して回転され得ない。更に、第1の部分400の第1の係合部材450は、蓋104が開放位置に移動され得ないように、フレーム300の第2の係合部材350と係合される。
【0099】
図13は、大きな矢印によって明らかにされるように、プッシュパッド410、411が径方向内向きに押圧されたときのシステムを示す。プッシュパッド410、411はここで、第1の部分400が回転され得るように、突出部565a、565bから離れている。
【0100】
図14は、
図13と同じことを示しているが、この図では第2の部分500は示されていない。第1の部分400(例えば、ダイアル)は、フレーム300上のキャッチ351と係合されるラッチ451を含む。このロック機構が係合されるため、プッシュパッド410、411が半径方向内向きに押圧されても、蓋は依然として開放され得ない。全体として、第1の部分400は第1の位置にあり(ただしプッシュパッド410、411は押圧されている)、付勢構造体460、461は弛緩した「ホーム」ポジションにある。
【0101】
図15では、第1の部分400は、第2の位置へと、第2の部分500に対して約15°〜25°回転されている。プッシュパッド410、411の少なくとも一部分は、突出部565a、565bを越えて摺動している。
【0102】
図16は、
図15と同じことを示しているが、この図では第2の部分500は示されていない。第1の係合部材450は、ここで、蓋104が開放位置に移動され得るように、第2の係合部材350から係合解除される。付勢構造体460、461は変形され、張力が解放されると第1の部分400を第1の位置に復帰させる。
【0103】
容器システム100は、第1の係合部材450と第2の係合部材350とが係合されていないときに蓋104を開放位置に付勢する付勢手段130を含んでもよい。蓋104の「オートリフト」又は「ポップアップ」動作は、消費者にとって便利である。加えて、「ポップアップ」動作は、蓋104が閉鎖位置に固定されてないときに、消費者に警告し得る。
【0104】
容器システム100は、蓋104が開放位置にあるときに所定の点で停止するように構成されてもよい。
図17は、蓋104が開放位置にある容器システム100の側面断面図を示す。容器システム100は、開放位置(破線T−Tによって大まかに示される)と比較した、閉鎖位置(破線S−Sで大まかに示される)にある蓋104の相対位置によって形成される角度θが、約90°〜約150°、又は約110°〜約135°となるように構成されてもよい。蓋が、閉鎖位置から270°未満又は180°未満である所定の角度で停止することが有利となり得る。例えば、そのような所定の角度により、ヒンジシステム及び/又は付勢手段130に及ぼされる衰耗はより少なくなり得る。この所定の角度は、消費者が蓋104を再閉鎖することを促されるように、容器を保管するのに相対的に不便にする角度に蓋104を保ち得るものであり、このことは、安全性及び/又は製品安定性の理由から有益となり得る。加えて、この所定の角度は、蓋104が開放位置にあるときに蓋の内表面に位置するしるしが好都合に視認される角度に蓋104を保持してもよく、そのようなしるしは、安全リマインダー、指示、マーケティング情報などを含んでもよく、蓋104はそのようなしるしを備えてもよい。
【0105】
付勢手段130は、蓋104を開放位置に付勢するための任意の好適な機構であってもよい。付勢手段130は、容器システム100の1つ以上の部分と一体であってもよい。付勢手段130は、容器システムから取り外し可能及び/又は交換可能であってもよい。付勢手段130は、ばね、弾性インサート、弾性バンド、弾性フランジ、又は任意の他の好適な手段から選択されてもよい。付勢手段130は、プラスチック、シリコン、金属、又はこれらの組み合わせなどの任意の好適な材料で作製されてもよい。保管及び/又は繰返し使用の際に変形又は反りをほとんど又は全く示さない付勢手段130及び/又は付勢手段130の材料を選択することが望ましい場合がある。
【0106】
付勢手段130は弾性インサート132であってもよい。弾性インサートは、任意の好適な弾性材料から作製されてよい。弾性インサートは熱可塑性エラストマーであってもよい。熱可塑性エラストマーは、例えば、バイインジェクション成形によって、容器システム100の1つ以上の部品と共成形されてもよい。例えば、熱可塑性エラストマーは、フレーム300及び/又は蓋104、典型的にはフレーム300及び第2の部分500との共成形(例えば、バイインジェクション成形)によって形成されてもよい。弾性インサートは、フレーム300及び/又は蓋104と異なる材料であってもよい。
【0107】
図18は、
図16の円Dの拡大図を示す。付勢手段130は、容器102及び蓋104に連結される弾性インサート132であってもよい。より具体的には、インサート132は、それぞれ容器102及び蓋104のポート342、520内に位置するように構成されてもよい。蓋104が閉鎖位置にあるとき、インサート132はC字形状に曲げられる。第1及び第2の係合部材450、350が係合解除されると、インサート132は蓋104を開放位置へと持ち上げる。上述のように、蓋104は、閉鎖位置から180°未満の所定の開放位置又は角度で停止してもよい。
【0108】
付勢手段130は、熱可塑性エラストマインサート132などの付勢手段130が作動されるまで、蓋104が第1の開口部で開放位置まで完全に開放しないように選択されてもよい。そのような場合、蓋104は中間位置まで開放されるが、この中間位置は、開放位置において形成される角度よりも小さい、閉鎖位置に対して形成される角度で配設されるものである。中間位置と閉鎖位置とによって形成される角度は、約5°〜約60°、又は約10°〜約45°であってもよい。ユーザは、第1の開放において、蓋104を中間位置からその完全開放位置へと押しやらなければならない。第1の開放の後、付勢手段130は、十分に作動されてもよく、また、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、又は更には8時間など、第1の開放の後の特定の時間期間内のその後の開放時に蓋104をその完全開放位置に自動的に付勢してもよい。保管又は輸送中の偶発的な開放及びその後の漏れ又は製品損失を最小限に抑える一方で、特定の日に複数回の使用(例えば、洗濯回数)を経て「ポップアップ」蓋の利便性及び心地よさを依然として提供するために、そのようなシステムが好まれ得る。
【0109】
本開示の容器システム100は、不正開封防止機構480を含んでもよい。
図19に示されるように、不正開封防止機構480は、容器システム100に、例えば、蓋104の第1又は第2の部分400、500に着脱可能に取り付けられてもよい。不正開封防止機構480は、脆弱部分に、例えば、脆弱線481に取り付けられてもよい。不正開封防止機構480は、第2の部分500(例えば、カバー)に取り付けられてもよく、また、例えば、アパーチャ540、541の一部を塞ぐことによって、プッシュパッド410、411が押圧されたときでも、第1の部分400の回転を阻止するように配置されてもよい。不正開封防止機構480は、蓋104の第1の部分400(例えば、ダイアル)に取り付けられてもよい。不正開封防止機構480は、蓋104とタブ200とを連結するステッカーを含んでもよい。
【0110】
本開示の容器システム100は、本明細書に明示的に例示される構成以外の構成を含めて、当業者に認識可能な任意の好適な構成で本開示の構成要素のいずれかを含んでもよい。例えば、第1の部分400(例えば、ダイアル)は、容器本体200の側壁に近接するフレーム300に連結されてもよい。第1の部分400を第1の位置から第2の位置に移動させると、第2の部分500(例えば、カバー)は、閉鎖位置から開放位置へ移動して、例えばヒンジにより開放することが可能であってもよい。第1の部分400は、容器本体200の前壁の中心に近いが、フレーム300に連結されてもよい。第1の部分400は本体200に連結されてもよい。そのような構成は、蓋104及び本体の前壁の両方が滑らかで清潔な外観を有し得るようにするために望ましくなることがあり、ダイアルは本体200の後壁に配置されてもよい。当業者であれば、本容器システム100の様々な連結及び係合機構が、これら又は他の構成を容易にするために必要に応じて再構成され得ることを認識するであろう。
【0111】
容器システム100は、任意の好適な材料又は組成物を含んでよい。典型的な材料及び組成物としては、布地ケア処理剤、硬質表面洗浄剤、石鹸、シャンプー、コンディショニング剤、殺虫剤、塗料、溶媒、工業用化学物質、工業用金物類(例えば、釘、ねじなど)、薬剤、ピル、食品などが挙げられるが、これらに限定されない。その材料は感水材料であってもよく、すなわち、その材料は、液状水又は水蒸気に曝されたときに溶解又は分解する傾向を有する。その材料は、消費者製品、好ましくは家庭用ケア製品、好ましくは洗浄組成物、より好ましくは、単位用量物品の形態をなす洗浄組成物であってもよい。
【0112】
有用な組成物の非限定的な例には、ライトデューティ及びヘビーデューティの液体洗剤組成物、硬質表面洗浄用組成物(自動食器洗浄機での使用を目的とする組成物を含めた食器用ケア組成物など)、洗濯に広く使用されている洗剤ジェル、漂白及び洗濯用添加剤、シャンプー、ボディソープ、並びに他のパーソナルケア組成物が挙げられる。組成物は、液体、ゲル、固体、単位用量物品、又はこれらの混合物の形態を取り得る。液体組成物は、固体を含んでいてもよい。固体は、マイクロカプセル、ビーズ、ヌードル、若しくは1つ以上の真珠色のボール、又はこれらの混合物などの、粉末又は凝集物を含み得る。このような固体要素は、洗浄を通して、又は前処理、遅延、若しくは順次放出成分として技術的利点をもたらし得る。追加的又は代替的に、固体要素は、審美的効果を提供し得る。
【0113】
いくつかの態様では、組成物は、以下の成分の非限定的リスト、すなわち、乳白剤、酸化防止剤、布地ケア有益剤、洗浄酵素、沈着助剤、レオロジー変性剤、ビルダー、漂白剤(bleaching agent)、漂白剤前駆体、漂白触媒、キレート剤、香料、白色剤、パールエッセンス剤酵素安定剤系、アニオン性染料の固着剤を含む除去剤、アニオン性界面活性剤の錯化剤、及びこれらの混合物、任意の漂白剤又は蛍光剤、汚れ除去ポリマー、分散剤、抑泡剤、染料、着色剤、トルエンスルホネート、キュメンスルホネート、及びナフタレンスルホネートなどのヒドロトロープ、カラー粒子、着色ビーズ、球体、又は押出物、粘土質柔軟化剤、腐食防止剤及び/又は変色防止剤、すすぎ補助剤のうちの1種類以上を含んでもよい。付加的又は代替的に、組成物は、界面活性剤及び/又は溶媒系を含有してもよい。
【0114】
組成物は、自由流動性の粒状又は粉末状の組成物など、すくい取られ得る流動性組成物であってもよい。そのような場合、容器システム100は、容器システム100に適合するように、またすくい取り可能な組成物をすくい取るように適合されたすくいを更に備えてもよい。
【0115】
本明細書に記載される容器システム100は、物品の形態をなす組成物を収容するのに特に有用である。
図20は、単位用量物品600の例を示す。物品600は、成人の手によって把持されるのに好適となり得る。そのような物品600は、約10mm〜約100mm、又は約20mm〜約70mm、又は約35mm〜約55mm、又は約40mm〜約50mmの物品幅602を有し得る。物品600が矩形の形状である場合、物品幅602は、2つの平行な辺の間の最大距離として測定される。物品600が可変幅を有する場合、物品幅602はそのような幅の平均値である。そのような物品600は、約10mm〜約100mm、又は約15mm〜約70mm、又は約20mm〜約50mm、又は約25mm〜約35mmの高さ604を有し得る。物品600が可変高さを有するとき、物品高さ604は物品の最大高さで測定される。
【0116】
通常、本明細書に記載される容器システム100は、典型的には洗浄組成物、より典型的には洗濯洗剤又は硬質表面処理組成物の単位用量の組成物の(例えば、15、25、50、66、77などの数量の)物品600を収容するのに有用である。単位用量の物品600はパウチであってもよい。パウチは、モノソル社(MonoSol,LLC)から入手可能なものを含めて、ポリビニルアルコールフィルムなどの水溶性フィルム620から形成されてもよい。フィルム620は、組成物をコンパートメントに封入してもよい。パウチは単一のコンパートメントを備えてもよく、あるいは複数のコンパートメント630、640、650を備えてもよい。
【0117】
パウチは、パウチの外部から視認され得る多様な色を有し得る様々な組成物を収容してもよい。多区画パウチは、それぞれ個々の区画に同じ又は異なる組成物を収容することができる。コンパートメントは、並んでいても又は重なり合ってもよく、例えば、1つ又は2つのより小さなコンパートメント640、650が1つのより大きなコンパートメント630に重ね合わされてもよい。この多区画機構は、不適合な成分(例えば、漂白剤と酵素)を含有する組成物を互いから物理的に分離し、又は仕切って保持するのに用いることができる。このような仕切りは、このような成分の耐用年数を延ばし、及び/又は物理的不安定性を低減できると考えられる。
【0118】
単位用量物品600の組成物は、典型的には、低濃度の水を有する。いくつかの態様では、組成物600は、組成物600の約50重量%未満、又は約30重量%未満、又は約20重量%未満、又は約15重量%未満、又は約12重量%未満、又は約10重量%未満、又は約8重量%未満、又は5重量%未満、又は2重量%未満の水を含む。いくつかの態様において、組成物600は、組成物600の約0.1重量%〜約20重量%、又は約1重量%〜約重量12%、又は約5重量%〜約10重量%の水を含む。
【0119】
クロージャシステム
本開示は、クロージャシステム110に関する。
図21は、本開示によるクロージャシステム110の例を示す。本開示によるクロージャシステム110の使用により、製造業者は、容器200の製造及び保管をクロージャシステム110の製造及び保管と分離することが可能となり得る。製造業者はまた、いくつかの異なるサイズ又は形状の容器200に対して本開示によるクロージャシステム110を使用して、包装の簡素化を達成することもできる。
【0120】
クロージャシステム110は、フレーム300にヒンジにより連結された蓋104を備えてもよい。フレーム300は、容器の開放端部に連結可能となるように構成されてもよい。この蓋は、第1の部分400と第2の部分500とを備えてもよい。第1の部分400はダイアルの形態をなしてもよい。第2の部分500はカバーの形態をなしてもよい。第1の部分400は、第2の部分500に非一体的に連結されてもよい。第1の部分400を第1の位置から第2の位置へと移動させることにより、蓋104をフレーム300に対して閉鎖位置から開放位置へ移動させることが可能である。
【0121】
上記のフレーム300、第1の部分400、及び第2の部分500は、本開示によるクロージャシステム110における使用に好適となり得るものであり、また、容器システム100に関して本明細書で提示される詳細は、本開示のクロージャシステム110にも概ね等しく当てはまる。
【0122】
本開示はまた、クロージャシステム100を含む容器システム100にも関する。例えば、本開示は、貯蔵容量部210へのアクセスを提供する開口部240を有する容器200を含んだ容器システム100、及びクロージャシステム100に関する。クロージャシステム110は、カバー500を、また任意選択によりフレームを含んでもよく、カバー500は、容器200又は任意選択のフレーム300にヒンジにより連結され、貯蔵容量部210へのアクセスを阻止する閉鎖位置及び貯蔵容量部210へのアクセスを可能にする開放位置から移動可能である。クロージャシステム110はまた、カバー500に回転可能に連結されたダイアル400を含んでもよく、そのダイアル400は少なくとも1つのプッシュパッド410、411を有する。ダイアル400はまた、容器200又は任意選択のフレーム300と着脱可能に係合可能な少なくとも1つの係合構造体450を含んでもよく、この係合構造体450は、容器200又は任意選択のフレーム400と係合されたとき、カバー500が閉鎖位置から開放位置に移動することを防止する。プッシュパッド410、411を押下することにより、ダイアル400はカバー500に対して回転し、それによって係合構造体450を容器200又は任意選択のフレーム300から係合解除して、カバー500を開放位置に移動可能にすることが可能である。ダイアル400は、2つのプッシュパッド410、411を含んでもよい。容器200は、消費者製品、好ましくは家庭用ケア製品、好ましくは洗浄組成物、より好ましくは単位用量物品600の形態をなす洗浄組成物を収容してもよい。
【0123】
蓋
本開示は、蓋104に関する。本開示の蓋104は、上述のように、第1の部分400(例えば、ダイアル)と第2の部分500(例えば、カバー)とを含んでもよい。本開示の蓋104は、上述のように、フレーム300又は容器本体200に連結可能であってもよい。
【0124】
アレイ
本開示は、容器システムの配列に関する。
図22に示すように、この配列は、第1の容器システム100と、第2の容器システム150とを含んでもよく、各容器システム100、150は、容器本体200、151と、クロージャシステム110、152とを含む。本明細書で記載されるようなフレーム及び/又は蓋を含み得る、第1の容器システム100のクロージャシステム110は、第2の容器システム150のクロージャシステム152と同じであってもよい。
【0125】
第1の容器システム100の本体200は、第2の容器システム150の本体151と比較して異なるサイズ(例えば、容積)及び/又は形状のものであってもよい。第1及び第2の容器システム200、151の本体は、何らかの形式で異なっていてもよいが、本体開口部は同様又は実質的に同様であってもよく、これにより、単一のタイプのクロージャシステム110の使用が促進され得る。換言すれば、同じクロージャシステム(例えば、フレーム及び蓋)が、異なる特性を有する複数の容器本体上で使用されてもよい。
【0126】
第1の容器システム100の本体200は、第2の容器システム150の本体151と同じであってもよい。第2の容器システム150は、第1の容器システム100上に積み重ねられてもよい。第1の容器システムの蓋の上壁は、第2の容器システムの本体の底壁を受容するようにサイズ決め及び構成されてもよい。本体は、クロージャシステムが取り付けられていないときに、もう一方に入れ子にされてもよい。
【0127】
プロセス
本開示は、容器システムに充填するためのプロセスに関する。このプロセスは、以下の工程、すなわち、容器本体200が貯蔵容量部210を含む本体200を設ける工程と、材料を貯蔵容量部210に供給する工程と、クロージャシステム110を本体200に設ける工程であって、クロージャシステムは、フレーム300にヒンジにより連結された蓋104を含む、工程と、を含み得る。フレーム300は、容器本体の開放端部に連結可能となるように構成されてもよい。この蓋は、第1の部分400と第2の部分500とを備えてもよい。第1の部分400はダイアルの形態をなしてもよい。第2の部分500はカバーの形態をなしてもよい。第1の部分400は、第2の部分500に非一体的に連結されてもよい。第1の部分を第1の位置から第2の位置へと移動させることにより、蓋104をフレーム300に対して閉鎖位置から開放位置へ移動させることが可能である。クロージャシステム110は、蓋104が閉鎖位置にある状態で本体200に設けられてもよい。クロージャシステム110は、蓋104が開放位置にある状態で本体200に設けられてもよく、蓋104は次いで、閉鎖位置に移動される。
【0128】
本開示は、クロージャシステム110を作製するためのプロセスに関する。このプロセスは次の工程、すなわち、上述のように第1の部分400(例えば、ダイアル)を設ける工程と、上述のように第2の部分500(例えば、カバー)を設ける工程と、第1の部分400と第2の部分500とを互いに連結する工程と、を含み得る。このプロセスは、フレーム300を設ける工程を更に含んでもよい。フレーム300は、第2の部分500にヒンジにより連結されてもよい。フレーム300と第2の部分500は、例えば、単一の部品として成形されることによって、単一の部品として設けられてもよい。このプロセスは、第2の部分500を閉鎖位置から開放位置に付勢する付勢手段130を設ける工程を更に含んでもよい。付勢手段は、当業者に知られているインサート成形技術(例えば、バイインジェクション成形)によってフレーム300及び/又は第2の部分500と共に形成され得る、熱可塑性エラストマインサートなどの弾性インサート132であってもよい。フレーム300及び第2の部分500は、開放位置に設けられ、次いで閉鎖位置に移動されてもよい。
【0129】
本開示は、容器システム100をケースに装填する方法に関する。本開示による複数の容器システム100、150が提供される。第1の容器システム100が箱に移送され、第2の容器システム150が箱に移送される。第1及び第2の容器システム100、150は、ロボットによって移送されてもよい。ロボットは、1つ以上のアームを有してもよい。アームは、容器の形状に適合するように構成されてもよい。ロボットは、容器システムを持ち上げてもよい。容器システム100を持ち上げるとき、ロボットは容器本体200の側壁を把持してもよい。容器システム100を持ち上げるとき、ロボットのアームは、容器本体200のリム232の近くのレッジの下に配置され、持ち上げ、レッジと接触してもよい。ロボットのアームは、側壁222、223の凹部分に配置されてもよい。凹状の形状により、レッジはより深い寸法を有し、そのため、ロボットアームによって持ち上げられるより大きな表面を設けることになり得る。
【0130】
本開示は、容器システム100にアクセスするためのプロセスに関する。このプロセスは次の工程、すなわち、本開示による容器システム100を設ける工程と、蓋104の第1の部分400(例えば、ダイアル)を蓋104の第2の部分500(例えば、カバー)に対して第1の位置から第2の位置へ移動させる工程と、容器本体200の貯蔵容量部210へのアクセスを可能にするために、蓋104を閉鎖位置から開放位置へ移動させる工程と、を含み得る。このプロセスは、第1の部分400のプッシュパッド410、411を径方向内向きに押圧する工程、及び/又は第1の部分400を第2の部分500に対して回転させる工程を含んでもよい。容器システム100は、任意選択的に付勢手段104が第1の開放の際に作動した後に、蓋104を閉鎖位置から開放位置へ自動的に持ち上げる付勢手段130を含んでもよい。このプロセスは、貯蔵容量部210から単位用量物品600などの少なくともいくつかの材料を除去する工程を含んでもよい。このプロセスは、開放位置から閉鎖位置へと移動させることによって蓋104を再閉鎖する工程を含んでもよい。容器システム100は、蓋104が適切に閉鎖位置にあるときに信号(例えば、「クリック」などの可聴信号)を供給してもよい。
【0131】
組み合わせ
本開示の具体的に想到される組み合わせを、ここで以下のアルファベットを付した段落に記載する。これらの組み合わせは、事実上例示的なものであり、制限的であることを意図したものではない。
【0132】
A.容器システムであって、貯蔵容量部へのアクセスをもたらす開口部を有する容器と、容器にヒンジにより連結された蓋であって、蓋が開口部を被覆する閉鎖位置と、蓋が開口部を被覆しない開放位置とを有し、蓋は第1の部分と第2の部分とを有し、第1の部分は第2の部分に非一体的に連結され、第1の部分を第1の位置から第2の位置に移動させることにより、蓋を閉鎖位置から開放位置へ移動させることが可能である、蓋と、を備える、容器システム。
B.容器は、本体と、本体に連結可能であるフレームとを備える、段落Aに記載の容器システム。
C.蓋はフレームにヒンジにより連結される、段落Bに記載の容器システム。
D.第2の部分は、外向きの外表面と、その外表面の反対側の内表面とを有する上壁を含み、第1の部分は第2の部分の内表面に面する、段落A〜Cのいずれかに記載の容器システム。
E.第1の部分は、第2の部分よりも小さい周辺部を有する、段落A〜Dのいずれかに記載の容器システム。
F.第1の部分は、プッシュパッド、好ましくは2つのプッシュパッドを備える、段落A〜Eのいずれかに記載の容器システム。
G.プッシュパッドは、押圧されると、中心軸に向かって径方向内向きに移動可能である、段落Fに記載の容器システム。
H.第2の部分は、少なくとも1つのプッシュパッドがそれを通じてアクセス可能となる少なくとも1つのアパーチャを備える、段落A〜Gのいずれかに記載の容器システム。
I.第1の部分は、第2の部分に対して回転可能である、段落A〜Hのいずれかに記載の容器システム。
J.第1の部分は、第1の部分上の少なくとも1つのプッシュパッドが押圧されるまで、第2の部分に対して回転することを防止される、段落A〜Iのいずれかに記載の容器システム。
K.第2の部分は、プッシュパッドが押圧されるまで第1の部分の回転を防止する突出部を含む、段落A〜Jのいずれかに記載の容器システム。
L.蓋は、第1の部分が第2の位置への移動後に第1の位置に自動的に復帰するように構成される、段落A〜Kのいずれかに記載の容器システム。
M.第1の部分、第2の部分、又は両方が、第2の位置への移動後に第1の部分を第1の位置に復帰させる付勢構造体を備える、段落Lに記載の容器システム。
N.第1の部分が付勢構造体を備える、段落Mに記載の容器システム。
O.付勢構造体はばねシステムを備える、段落Mに記載の容器システム。
P.蓋は第1の係合部材を備え、容器は、蓋が閉鎖位置にあるときに第1の係合部材と係止可能に係合する第2の係合部材を備え、第1の部分を第1の位置から第2の位置に移動させることにより、係合部材を係合解除させることが可能である、段落A〜Oのいずれかに記載の容器システム。
Q.第1の部分は、第1の係合部材を備え、好ましくは一体的に備える、段落A〜Pのいずれかに記載の容器システム。
R.第1の係合部材はラッチであり、第2の係合部材はキャッチである、段落A〜Qのいずれかに記載の容器システム。
S.クロージャシステムは、第1の係合部材と第2の係合部材とが係合されていないときに蓋が開放位置に押しやられるように、蓋を開放位置に付勢する付勢手段を含む、段落A〜Rのいずれかに記載の容器システム。
T.クロージャシステムが、蓋を開放位置に付勢する付勢手段を含む、段落A〜Sのいずれかに記載の容器システム。
U.付勢手段は熱可塑性エラストマーである、段落A〜Tのいずれかに記載の容器システム。
V.開放位置は事前に決定され、開放位置と比較した、閉鎖位置にある蓋の相対位置によって形成される角度θは、約90°〜約150°、又は約110°〜約135°である、段落A〜Uのいずれかに記載の容器システム。
W.容器は、消費者製品、好ましくは家庭用ケア製品、好ましくは洗浄組成物、より好ましくは、単位用量物品の形態をなす洗浄組成物を収容する、段落A〜Vのいずれかに記載の容器システム。
X.貯蔵容量部へのアクセスをもたらす開口部を有する容器と、クロージャシステムであって、カバーと、任意選択のフレームとを備え、カバーは、容器又は任意選択のフレームにヒンジにより連結され、貯蔵容量部へのアクセスを妨げる閉鎖位置から、貯蔵容量部へのアクセスを可能にする開放位置へと移動可能である、クロージャシステムと、を備える容器システムであって、ダイアルがカバーに回転可能に連結され、ダイアルは少なくとも1つのプッシュパッドを有し、ダイアルは、容器又は任意選択のフレームと着脱可能に係合可能な少なくとも1つの係合構造体を有し、係合構造体は、容器又は任意選択のフレームと係合されると、蓋が閉鎖位置から開放位置に移動するのを防止し、プッシュパッドを押圧することにより、ダイアルをカバーに対して回転させ、それによって係合構造体を容器又は任意選択のフレームから係合解除して、カバーを開放位置に移動可能にすることが可能である、容器システム。
Y.ダイアルは2つのプッシュパッドを備える、段落Xに記載の容器システム。
Z.容器は、消費者製品、好ましくは家庭用ケア製品、好ましくは洗浄組成物、より好ましくは単位用量物品の形態をなす洗浄組成物を収容する、段落X〜Yのいずれかに記載の容器システム。
AA.フレームにヒンジにより連結された蓋を備えるクロージャシステムであって、フレームは、容器の開放端部に連結可能となるように構成され、蓋は第1の部分と第2の部分とを備え、第1の部分は第2の部分に非一体的に連結され、第1の部分を第1の位置から第2の位置に移動させることにより、蓋をフレームに対して閉鎖位置から開放位置へ移動させることが可能である、クロージャシステム。
AB.容器システムに材料を充填するプロセスであって、次の工程、すなわち、容器本体を設ける工程であって、本体は貯蔵容量部を含む、工程と、材料を貯蔵容量部に供給する工程と、本体にクロージャシステムを設ける工程であって、クロージャシステムは、フレームにヒンジにより連結された蓋を含み、フレームは、容器本体の開放端部に連結可能であり、蓋は、第1の部分と第2の部分とを備え、第1の部分は、第2の部分に非一体的に連結され、第1の部分を第1の位置から第2の位置に移動させることにより、蓋をフレームに対して閉鎖位置から開放位置へ移動させることが可能である、工程と、を含む、プロセス。
AC.クロージャシステムを作製するプロセスであって、次の工程、すなわち、カバー及びフレームを設ける工程であって、カバーはフレームにヒンジにより連結される、工程と、クロージャシステムを形成するために、回転可能なダイアルをカバーに連結する工程と、を含む、プロセス。
AD.フレームと第2の部分とが単一の部品として成形される、段落ACに記載のクロージャシステムを作製する、プロセス。
AE.プロセスは、カバーの第2部分をフレームに対して閉鎖位置から開放位置に付勢する付勢手段を設ける工程を更に含む、段落AC〜ADのいずれかに記載のクロージャシステムを作製するプロセス。
AF.付勢手段は、インサート成形によってカバー及びフレームに設けられる弾性インサートである、段落AEに記載のクロージャシステムを作製するプロセス。
AG.容器システムにアクセスするプロセスであって、次の工程、すなわち、段落A〜Zのいずれかに記載の容器システムを設ける工程と、蓋の第1の部分を第2の部分に対して第1の位置から第2の位置に移動させる工程と、蓋を閉鎖位置から開放位置に移動させる工程と、少なくともいくつかの材料を貯蔵容量部から除去する工程と、蓋を開放位置から閉鎖位置に移動させることによって、容器システムを閉鎖する工程と、を含む、プロセス。
AH.容器システムは、蓋が開放位置から閉鎖位置に適切に移動されたときに、信号、好ましくは可聴信号を供給する、段落AGに記載の容器システムにアクセスするプロセス。
【0133】
本明細書で開示する寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限られるとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0134】
相互参照されるか又は関連する全ての特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、明示的に除外されるか、又は別途制限されない限り、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献と組み合わせたときに、そのような任意の発明を教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照することによって組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0135】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。