特許第6834102号(P6834102)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6834102
(24)【登録日】2021年2月8日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】靴下
(51)【国際特許分類】
   A41B 11/00 20060101AFI20210215BHJP
【FI】
   A41B11/00 A
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-254878(P2016-254878)
(22)【出願日】2016年12月28日
(65)【公開番号】特開2018-104861(P2018-104861A)
(43)【公開日】2018年7月5日
【審査請求日】2019年9月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001339
【氏名又は名称】グンゼ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120341
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 幹雄
(72)【発明者】
【氏名】内海 創太
(72)【発明者】
【氏名】原田 美紀
【審査官】 原田 愛子
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭56−156808(JP,U)
【文献】 特開2012−167401(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/090191(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部から踵部を経て爪先部までを長手方向とする筒状編地で構成された靴下であって、
前記筒状編地の正面側の屈曲部分に、短手方向である周方向に延在する細幅形状のしわ抑制部を2以上備え、
前記しわ抑制部の編み密度が、前記屈曲部分における前記しわ抑制部以外の筒状編地の編み密度より小さく、
前記しわ抑制部の形状が前記筒状編地の正面側から左右側にかけて湾曲しているとともに前記開口部側のしわ抑制部と前記爪先部側のしわ抑制部とが異なる湾曲方向である、靴下。
【請求項2】
前記開口部側のしわ抑制部は、短手方向の先端が開口部側へ曲げられて湾曲して、
前記爪先部側のしわ抑制部は、短手方向の先端が爪先部側へ曲げられて湾曲している、請求項1に記載の靴下。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筒状編地で構成された靴下に関し、特に、筒状編地の正面側の屈曲部分にしわが発生することを抑制することのできる靴下に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、靴下の正面側の屈曲部分(脛から足首までを覆うボディ部と足甲、足裏および足指を覆うフット部との境界近傍)は、急角度で折れ曲がる側面形状を備えるために着用時においてしわが発生しやすい。これは、この屈曲部分(着用者の足首の正面側)において靴下の編地が円滑に屈曲せずに、しわが発生すると考えられる。このしわの発生を防止するには、本来、靴下の屈曲部分全体の編地を薄くすることがよいが、靴下の屈曲部分全体の編地を薄くすると、足首の締付力を維持することができなくなる。
【0003】
このような観点から、特許第5165122号公報(特許文献1)は、丸編で編み立てられる筒状編地からなり、少なくとも身部及び足部を備えたフートウェアを開示する。このフートウェアは、前記筒状編地における着用者の爪先に対応する爪先成形部分である爪先部と、前記筒状編地における前記着用者の踵に対応するかかと成形部分であるかかと部と、前記身部の一部並びに前記爪先部及びかかと部を除く前記足部として編成され、当該着用者の距腿関節を支持するフィギュアエイト部と、前記フィギュアエイト部における、前記爪先部に一端が連結され、当該フィギュアエイト部を除く前記身部に他端が連結され、前記筒状編地の正面側に延在する保持部と、前記フィギュアエイト部における、前記保持部を除く編地であり、前記身部及び足部にかけて前記保持部及びかかと部間で連続する支持部と、を備え、前記筒状編地の長さ方向における前記支持部の伸縮抵抗が、前記筒状編地の長さ方向における前記保持部の伸縮抵抗より大きいことを特徴とする。
【0004】
さらに、このフートウェアは、前記筒状編地の正面側の屈曲部分に周方向に延在されるしわ抑制部を備え、前記筒状編地の長さ方向における前記しわ抑制部の伸縮抵抗が、前記筒状編地の長さ方向における前記保持部の伸縮抵抗より小さいことを特徴とする。このしわ抑制部は、保持部の一部に靴下の周方向に延在する編地とすることにより、フィギュアエイト部による足首の締付力を維持しつつ、靴下の屈曲部分に生じるしわを逃すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第5165122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示された靴下(フートウェア)においては、略長方形形状のしわ抑制部を靴下の長さ方向に3つ並設している。
しかしながら、このような形状では、屈曲部に発生するしわを十分に抑制することができていない。
本発明は、従来技術の上述の問題点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところは、筒状編地で構成された靴下において正面側の屈曲部分にしわが発生することを好適に抑制することのできる靴下を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る靴下は以下の技術的手段を講じている。
すなわち、本発明に係る靴下は、開口部から踵部を経て爪先部までを長手方向とする筒状編地で構成された靴下であって、前記筒状編地の正面側の屈曲部分に、短手方向である周方向に延在する細幅形状のしわ抑制部を備え、前記しわ抑制部の編み密度が、前記屈曲部分における前記しわ抑制部以外の筒状編地の編み密度(編み密度の一例として単位面積あたりの編糸の本数が考えられる)より小さく(編目が詰んでいないで編目が粗なしわ抑制部が、編目が詰んでいるので編目が密なしわ抑制部以外よりも伸びやすく)、前記しわ抑制部の形状が、前記筒状編地の正面側よりも左右側において細い、および/または、前
記筒状編地の正面側から左右側にかけて湾曲している。
【0008】
ここで、前記屈曲部分における前記しわ抑制部と前記しわ抑制部以外の筒状編地との編み密度の差異を伸縮抵抗の差異に替えて、前記しわ抑制部の伸縮抵抗が前記屈曲部分における前記しわ抑制部以外の筒状編地の伸縮抵抗より小さくても構わない(しわ抑制部がしわ抑制部以外よりも伸びやすい)。なお、このような伸縮抵抗の差異を伸縮性の異なる編糸を採用して編成することにより実現しても構わない。
【発明の効果】
【0009】
本発明の靴下によれば、筒状編地で構成された靴下において正面側の屈曲部分にしわが発生することを好適に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の形態に係る靴下(右足用)の概略側面図(A)および概略上面図(B)である。
図2】ユーザの(右)足Fに図1の靴下を着用した場合の概略側面図である。
図3】ユーザの(右)足Fに図1の靴下を着用した場合の概略斜視図である。
図4】本発明の実施の形態の変形例に係る靴下の概略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態に係る靴下を、図面に基づき詳しく説明する。ここで、靴下の構造には様々なものがあり、本発明は特定の構造に限定されるものではなく、後述する特徴を備えたものであれば、どのような靴下の構造であっても、靴下を構成する編地の編み組織および編み糸がどのようなものであっても構わない。そのため、以下に示す靴下の構造自体は単なる例示でしかない。なお、本発明は、アンクレット型と呼ばれる足首くらいまでの長さの靴下に、特に好ましい。
【0012】
また、以下に示す靴下は左右共用ではなく左右で別々のデザインとしたり左右ペアで統一感のあるデザインとしたりできる点で好ましいが、左右共用とすると左右を履き間違いすることがない点で好ましい。
図1(A)は本実施の形態に係る靴下100(左右ペアの一方の右足用)の概略側面図であって図1(B)はその概略上面図であって、図2(A)および図2(B)はユーザの右足Fに靴下100を着用した場合の概略側面図であって、図3(A)および図3(B)はその場合の概略斜視図である。なお、図1(A)および図1(B)は、着用前の靴下100を平面状に折り畳んで平面に載置した図であって、着用時を想定した図ではない。
【0013】
図1図3において、この靴下100は、開口部(穿き口)102から踵部110までを構成し脛(または脛下、以下同じ)から足首までを覆う環状のボディ部104と、踵部110から爪先部108までを構成し足甲、足裏および足指を覆う先端が閉じられた環状のフット部106とを備えている。
開口部102は、ゴム編みまたはそれに類する編み組織、または、ゴム糸を挿入した編み組織で構成することが好ましい。たとえば、丸編み機を用いて、開口部102をゴム編みまたはゴム糸を挿入した平編みで編成することにより締め付け力を大きくし、靴下100のずれ落ちを防止している。
【0014】
開口部102、ボディ部104およびフット部106の編み組織は、特に制約されるものではなく、従来の靴下と同様な編み組織、たとえば、平編み組織(メリヤス編、天竺編、ジャージーともいう)で編成される。このように編み組織は特に限定されないものの、後述するように、この靴下100には、筒状編地の正面側の屈曲部分(ボディ部104とフット部106との境界近傍)に、筒状編地の短手方向である周方向に延在する細幅形状のしわ抑制部120が編成されることが特徴である。これらのしわ抑制部120は、このしわ抑制部120の編み密度が屈曲部分におけるしわ抑制部120以外の筒状編地の編み密度より小さく、伸縮抵抗(締め付け力)が小さい。
【0015】
ここで、編み密度を変化させる方法としては、編み組織を変更するものと含む。たとえば、屈曲部分におけるしわ抑制部120以外の筒状編地を上述したようにメリヤス編みで編成して、しわ抑制部120をタック編みで編成することが挙げられる。さらに、伸縮抵抗(締め付け力)を、屈曲部分におけるしわ抑制部120以外の筒状編地よりもしわ抑制
部120の方が小さくなるように、編み密度(編み組織の変更を含む)ではなく編み組織の編み糸の弾性力を変更して(弾性力の小さい編み糸を採用して)しわ抑制部120を編成することもできる。
【0016】
このような特徴以外については、この靴下100は通常の靴下と同様にして編成される。たとえば、フット部106を構成する踵部110は、ゴアライン(図示しない)を中心として何回も目減らし・目増やしを行って編成されている。フット部106を構成する爪先部108は、足底側から編成を始め、ゴアラインを中心として何回も目減らし・目増やしを行って編成されている。フット部106における爪先部108および踵部110ならびにしわ抑制部120以外は平編み等の任意の組織で編成されている。
【0017】
このような靴下100の特徴的な構成であるしわ抑制部120について説明する。この靴下100は、限定されるものではないが、正面側の屈曲部分(ボディ部104とフット部106との境界近傍)に3ヶ所(3ヶ所に限定されるものではない)のしわ抑制部120(詳しくは開口部102側から第1しわ抑制部120A、第2しわ抑制部120Bおよび第3しわ抑制部120C)を備える。
【0018】
図1図3(特に図1(B))に示すように、このしわ抑制部120は、筒状編地の正面側の屈曲部分に、靴下100を形成する筒状編地の短手方向である周方向に延在する細幅形状であって、その形状が、筒状編地の正面側よりも左右側において細く(幅W(1)>幅W(2)>幅W(3))、かつ、筒状編地の正面側から左右側にかけて湾曲している(いわゆる三日月型形状)。
【0019】
図1(B)に示すように、限定されるものではないが、第1しわ抑制部120A、第2しわ抑制部120Bおよび第3しわ抑制部120Cは、同じ形状を備えるとともに、第1しわ抑制部120Aおよび第2しわ抑制部120Bは同じ湾曲方向であって、第3しわ抑制部120Cがこれらとは湾曲方向が異なる。より詳しくは、第1しわ抑制部120Aおよび第2しわ抑制部120Bは、この靴下100の筒状編地の短手方向の先端が開口部102側へ曲げられており、第3しわ抑制部120Cは、この靴下100の筒状編地の短手方向の先端が爪先部108側へ曲げられている。
【0020】
なお、第2しわ抑制部120Bが第3しわ抑制部120Cと同じ方向へ湾曲していても構わない。ただし、2つ以上のしわ抑制部120を備える場合には、開口部102側のしわ抑制部120(ここでは第1しわ抑制部120A)および爪先部108側のしわ抑制部120(こでは第3しわ抑制部120C)とは異なる湾曲方向であることが好ましく、それらの湾曲方向については、開口部102側のしわ抑制部120は短手方向の先端が開口部102側へ曲げられて湾曲して、爪先部108側のしわ抑制部120は短手方向の先端が爪先部108側へ曲げられて湾曲していることが好ましい。
【0021】
図2および図3に示すように、このような特徴を備えた靴下100をユーザが足Fに着用した場合において、その正面側の屈曲部分(ボディ部104とフット部106との境界近傍)の足の立体形状に起因して筒状編地の短手方向の中央部と端部とではしわの発生状態が異なっているにも関わらず(しわは中央部で大きく発生する傾向があり端部で小さく発生する傾向がある)、以下の作用効果によりしわを好適に抑制することができる。
・第1の作用効果
しわ抑制部120の幅が筒状編地の正面側よりも左右側において細く(幅W(1)>幅W(2)>幅W(3))なっているので、しわが大きく発生する傾向がある中央部では大きな幅(W(1))のしわ抑制部が大きく作用して、編糸が少ない領域が大きいので(および/または伸縮力が弱い領域が大きいので)大きく発生する傾向のしわを好適に抑制することができ、しわが小さく発生する傾向がある端部では小さい幅(W(3))のしわ抑制部が小さく作用して、編糸が少ない領域が小さいので(および/または伸縮力が弱い領域が小さいので)小さく発生する傾向のしわを好適に抑制することができる。
・第2の作用効果
しわ抑制部120が筒状編地の正面側から左右側にかけて湾曲しているので、編糸が少ない(および/または伸縮力が弱い)しわ抑制部120をしわ抑制部120以外の筒状編地が開口部102側または爪先108側(図1(B)に示す白抜き矢印または黒塗り矢印
の方向)へ強く引っ張るので、しわを好適に抑制することができる。すなわち、第1のしわ抑制部120A(および第1のしわ抑制部120B)においては開口部102側(図1(B)に示す白抜き矢印の方向)へ筒状編地により引っ張られて、第3のしわ抑制部120Cにおいては爪先部108側(図1(B)に示す黒塗り矢印の方向)へ筒状編地により引っ張られて、この屈曲部にしわが発生すること好適に抑制することができる。
・第3の作用効果
複数(ここでは3個)のしわ抑制部120を(その湾曲方向を変更して)設けたので、上述した(1)および(2)の作用効果が相乗的に発現するので、この屈曲部にしわが発生すること極めて好適に抑制することができる。
【0022】
以上のようにして、本実施の形態に係る靴下100には、筒状編地の正面側の屈曲部分(ボディ部104とフット部106との境界近傍)に、この筒状編地の短手方向である周方向に延在する細幅形状のしわ抑制部120が編成され、このしわ抑制部120の編み密度が屈曲部分におけるしわ抑制部120以外の筒状編地の編み密度より小さく、伸縮抵抗(締め付け力)が小さい。さらに、このしわ抑制部120の形状は、細幅形状であるとともに、筒状編地の正面側よりも左右側において細く、かつ、筒状編地の正面側から左右側にかけて湾曲している、いわゆる三日月型形状を備えるので、この靴下100を着用したときの正面側の屈曲部分にしわが発生することを好適に抑制することができる。
【0023】
<変形例>
以下において、本実施の形態の変形例に係る靴下200および靴下300を図4を参照して説明する。なお、これらの靴下200および靴下300は、上述した実施の形態に係る靴下100のしわ抑制部120とは異なる形状のしわ抑制部220およびしわ抑制部320を備える。しわ抑制部220およびしわ抑制部320は、しわ抑制部120にそれぞれ対応する。より詳しくは、しわ抑制部220Aおよびしわ抑制部320Aがしわ抑制部120Aに、しわ抑制部220Bおよびしわ抑制部320Bがしわ抑制部120Bに、しわ抑制部220Cおよびしわ抑制部320Cがしわ抑制部120Cに、それぞれ対応する。それ以外の構造であって実施の形態と同じ構造については実施の形態と同じ符号を付している。それらについての説明は、上述した説明と重複するために、ここでは繰り返して説明しない。
【0024】
上述した靴下100のしわ抑制部120の形状は筒状編地の正面側よりも左右側において細く(幅W(1)>幅W(2)>幅W(3))、かつ、筒状編地の正面側から左右側にかけて湾曲している、いわゆる三日月型形状であったが、図4(A)に示す靴下200のしわ抑制部220の形状は筒状編地の正面側よりも左右側において細いが(幅W(4)>幅W(5)>幅W(6))筒状編地の正面側から左右側にかけて湾曲しておらず、図4(B)に示す靴下300のしわ抑制部320の形状は筒状編地の正面側も左右側も幅は同じであるが(全て幅W(7))筒状編地の正面側から左右側にかけて湾曲している。
【0025】
図4(A)に示す靴下200においても上述した第1の作用効果が発現するために靴下200の屈曲部にしわが発生すること好適に抑制することができ、
図4(B)に示す靴下300においても上述した第2の作用効果が発現するために靴下300の屈曲部にしわが発生すること好適に抑制することができ、
図4(A)に示す靴下200および図4(B)に示す靴下300においても、しわ抑制部220およびしわ抑制部320を複数(ここでは3個)設けることにより、上述した第3の作用効果が発現するために靴下200および靴下300の屈曲部にしわが発生すること好適に抑制することができる。
【0026】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は、開口部から踵部を経て爪先部までを長手方向とする筒状編地で構成された靴下に好ましく、靴下の正面側の屈曲部分にしわが発生することを好適に抑制することがで
きる点で特に好ましい。
【符号の説明】
【0028】
100、200、300 靴下
102 開口部
104 ボディ部
106 フット部
108 爪先部
110 踵部
120、220、320 しわ防止部
図1
図2
図3
図4