特許第6834472号(P6834472)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6834472媒体分離装置、媒体収納庫及び媒体取引装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6834472
(24)【登録日】2021年2月8日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】媒体分離装置、媒体収納庫及び媒体取引装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 3/52 20060101AFI20210215BHJP
   G07D 9/00 20060101ALI20210215BHJP
   G07D 1/00 20060101ALI20210215BHJP
   B65H 3/06 20060101ALI20210215BHJP
【FI】
   B65H3/52 330K
   G07D9/00 Z
   G07D1/00 Z
   B65H3/06 C
   B65H3/52 330A
【請求項の数】10
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2016-253167(P2016-253167)
(22)【出願日】2016年12月27日
(65)【公開番号】特開2018-104147(P2018-104147A)
(43)【公開日】2018年7月5日
【審査請求日】2019年8月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174104
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 康一
(72)【発明者】
【氏名】小松 広和
(72)【発明者】
【氏名】盛林 孝祐
【審査官】 松林 芳輝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−083942(JP,A)
【文献】 特開2003−128274(JP,A)
【文献】 特開昭61−226429(JP,A)
【文献】 実開昭59−138975(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 1/00−3/68
G07D 1/00
G07D 3/00
G07D 9/00
G07D 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィードローラと、該フィードローラと対向するゲートローラとにより媒体を分離する分離部と、
前記フィードローラと同軸において前記フィードローラに対し軸方向の外側に設けられ、媒体を搬送する繰出ローラと、
前記繰出ローラと当接し、該繰出ローラとの間で媒体を挟持するテンションローラと
を備え、
前記繰出ローラは、
該繰出ローラの外周面に亘って形成された摩擦部と、
軸方向における前記フィードローラから離間した側の端部に形成され前記テンションローラが前記繰出ローラと当接していない箇所において前記摩擦部を含む前記繰出ローラの表面同等の径方向の高さであり、前記テンションローラが前記繰出ローラと当接している箇所において、前記摩擦部を含む前記繰出ローラの表面よりも径方向に突出するリブと
を有することを特徴とする
媒体分離装置。
【請求項2】
前記媒体と前記リブとの摩擦力は、前記媒体と前記ゲートローラとの摩擦力よりも小さい
ことを特徴とする請求項に記載の媒体分離装置。
【請求項3】
前記リブは、前記繰出ローラにおいて軸方向における前記フィードローラから離間した側の端部に形成された外側リブであり、
前記繰出ローラは、前記繰出ローラにおいて軸方向における前記フィードローラに近接する側の端部に形成された内側リブをさらに有する
ことを特徴とする請求項1に記載の媒体分離装置。
【請求項4】
前記内側リブは、前記外側リブよりも径方向の高さが低く形成される
ことを特徴とする請求項に記載の媒体分離装置。
【請求項5】
押圧板により押し付けられた媒体を前記分離部へ送り出すピッカローラをさらに有する
ことを特徴とする請求項1に記載の媒体分離装置。
【請求項6】
前記繰出ローラは、前記繰出ローラの全周のうちの一部に亘って前記リブが形成されることにより、前記軸方向における前記フィードローラから離間した側の端部に、前記リブが形成されていないリブ無部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の媒体分離装置。
【請求項7】
前記フィードローラは、外周面の一部に渡ってフィードローラ摩擦部が形成され、
前記リブは、前記リブ無部が前記フィードローラ摩擦部と同位相に形成される
ことを特徴とする請求項に記載の媒体分離装置。
【請求項8】
前記リブは、前記リブ無部が前記フィードローラ摩擦部以下の回転角度で形成される
ことを特徴とする請求項に記載の媒体分離装置。
【請求項9】
媒体が収納される媒体収納空間と、
前記媒体収納空間から媒体を分離して繰り出す分離繰出部と
を備え、
前記分離繰出部は、
フィードローラと、該フィードローラと対向するゲートローラとにより媒体を分離する分離部と、
前記フィードローラと同軸において前記フィードローラに対し軸方向の外側に設けられ、媒体を搬送する繰出ローラと、
前記繰出ローラと当接し、該繰出ローラとの間で媒体を挟持するテンションローラと
を備え、
前記繰出ローラは、
該繰出ローラの外周面に亘って形成された摩擦部と、
軸方向における前記フィードローラから離間した側の端部に形成され前記テンションローラが前記繰出ローラと当接していない箇所において前記摩擦部を含む前記繰出ローラの表面同等の径方向の高さであり、前記テンションローラが前記繰出ローラと当接している箇所において、前記摩擦部を含む前記繰出ローラの表面よりも径方向に突出するリブと
を有することを特徴とする
媒体収納庫。
【請求項10】
顧客に対して媒体を排出する排出部と、
媒体が収納される媒体収納空間から媒体を分離して繰り出す分離繰出部を有する媒体収納庫と
を備え、
前記分離繰出部は、
フィードローラと、該フィードローラと対向するゲートローラとにより媒体を分離する分離部と、
前記フィードローラと同軸において前記フィードローラに対し軸方向の外側に設けられ、媒体を搬送する繰出ローラと、
前記繰出ローラと当接し、該繰出ローラとの間で媒体を挟持するテンションローラと
を備え、
前記繰出ローラは、
該繰出ローラの外周面に亘って形成された摩擦部と、
軸方向における前記フィードローラから離間した側の端部に形成され前記テンションローラが前記繰出ローラと当接していない箇所において前記摩擦部を含む前記繰出ローラの表面同等の径方向の高さであり、前記テンションローラが前記繰出ローラと当接している箇所において、前記摩擦部を含む前記繰出ローラの表面よりも径方向に突出するリブ
を有することを特徴とする
媒体取引装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は媒体分離装置、媒体収納庫及び媒体取引装置に関し、例えば媒体としての紙幣を出金する紙幣出金機に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば現金自動取引装置の紙幣収納庫等において集積された紙幣を1枚ずつ分離して繰り出す分離繰出部が提案されている(例えば、特許文献1参照)。分離繰出部は、集積された紙幣を送り出すピッカローラと、ゲート部において互いに対向し紙幣を分離するフィードローラ及びゲートローラと、フィードローラと同軸に設けられた繰出ローラに紙幣を押し付け該繰出ローラとの間で紙幣を挟持することにより紙幣を外部へ繰り出すテンションローラとを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−103770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのような現金自動取引装置においては、先行する紙幣に対する後続の紙幣の分離繰出部からの繰り出しを始める前の段階においては、後続の紙幣をゲート部に留めておくことにより、紙幣の搬送間隔を正常に保つと共に、紙幣のスキューを防止することが望まれている。
【0005】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、信頼性を向上し得る媒体分離装置、媒体収納庫及び媒体取引装置を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するため本発明の媒体分離装置においては、フィードローラと、該フィードローラと対向するゲートローラとにより媒体を分離する分離部と、フィードローラと同軸においてフィードローラに対し軸方向の外側に設けられ、媒体を搬送する繰出ローラと、繰出ローラと当接し、該繰出ローラとの間で媒体を挟持するテンションローラとを設け、繰出ローラは、該繰出ローラの外周面に亘って形成された摩擦部と、軸方向におけるフィードローラから離間した側の端部に形成されテンションローラが繰出ローラと当接していない箇所において摩擦部を含む繰出ローラの表面同等の径方向の高さであり、テンションローラが繰出ローラと当接している箇所において、摩擦部を含む繰出ローラの表面よりも径方向に突出するリブとを有するようにした。
【0007】
また本発明の媒体収納庫においては、媒体が収納される媒体収納空間と、媒体収納空間から媒体を分離して繰り出す分離繰出部とを設け、分離繰出部は、フィードローラと、該フィードローラと対向するゲートローラとにより媒体を分離する分離部と、フィードローラと同軸においてフィードローラに対し軸方向の外側に設けられ、媒体を搬送する繰出ローラと、繰出ローラと当接し、該繰出ローラとの間で媒体を挟持するテンションローラとを設け、繰出ローラは、該繰出ローラの外周面に亘って形成された摩擦部と、軸方向におけるフィードローラから離間した側の端部に形成されテンションローラが繰出ローラと当接していない箇所において摩擦部を含む繰出ローラの表面同等の径方向の高さであり、テンションローラが繰出ローラと当接している箇所において、摩擦部を含む繰出ローラの表面よりも径方向に突出するリブとを有するようにした。
【0008】
さらに本発明の媒体取引装置においては、顧客に対して媒体を排出する排出部と、媒体が収納される媒体収納空間から媒体を分離して繰り出す分離繰出部を有する媒体収納庫とを設け、分離繰出部は、フィードローラと、該フィードローラと対向するゲートローラとにより媒体を分離する分離部と、フィードローラと同軸においてフィードローラに対し軸方向の外側に設けられ、媒体を搬送する繰出ローラと、繰出ローラと当接し、該繰出ローラとの間で媒体を挟持するテンションローラとを設け、繰出ローラは、該繰出ローラの外周面に亘って形成された摩擦部と、軸方向におけるフィードローラから離間した側の端部に形成されテンションローラが繰出ローラと当接していない箇所において摩擦部を含む繰出ローラの表面同等の径方向の高さであり、テンションローラが繰出ローラと当接している箇所において、摩擦部を含む繰出ローラの表面よりも径方向に突出するリブとを有するようにした。
【0009】
本発明は、繰出ローラが摩擦部により媒体を送り出す力を、リブが形成されていない箇所よりもリブが形成された箇所の方を弱めることができ、後続の媒体をゲート部に留めることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、信頼性を向上し得る媒体分離装置、媒体収納庫及び媒体取引装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】現金自動支払機の構成を示す斜視図である。
図2】紙幣出金機の構成を示す右側面図である。
図3】出金カセットの構成を示す右側面図である。
図4】紙幣がピッカローラに押し付けられた状態を示す平面図である。
図5】第1の実施の形態による分離繰出部の構成(1)においてピッカローラを省略した状態を示す平面図である。
図6】第1の実施の形態による分離繰出部の構成(2)においてピッカローラ及びゲートローラを省略した状態を示す平面図である。
図7】第1の実施の形態による分離繰出部の構成(3)においてピッカローラ及びゲートローラを省略した状態を示す右側面図である。
図8】繰出動作を示す右側面図である。
図9】第1の実施の形態において紙幣が第1ローラに押し付けられている状態を示す平面図である。
図10】第1の実施の形態において紙幣が第1ローラに押し付けられていない状態を示す平面図である。
図11】第2の実施の形態による分離繰出部の構成(1)においてピッカローラ及びゲートローラを省略した状態を示す平面図である。
図12】第2の実施の形態による分離繰出部の構成(2)においてピッカローラ及びゲートローラを省略した状態であり、図11におけるA−A矢視図である。
図13】第2の実施の形態において紙幣が第1ローラに押し付けられている状態を示す平面図である。
図14】第2の実施の形態において紙幣が第1ローラに押し付けられていない状態を示す平面図である。
図15】従来の分離繰出部の構成においてピッカローラ及びゲートローラを省略した状態を示す平面図である。
図16】従来の繰出動作を示す右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
【0013】
[1.第1の実施の形態]
[1−1.現金自動支払機の外観構成]
図1に外観を示すように、現金自動支払機1は、箱状の筐体2を中心に構成されており、例えば金融機関等に設置され、顧客との間で出金取引等の現金に関する取引を行う。筐体2は、その前側に顧客が対峙した状態で紙幣の投入やタッチパネルによる操作等をしやすい箇所に顧客応対部3が設けられている。
【0014】
顧客応対部3は、カード入出口4、出金口5、操作表示部6、テンキー7及びレシート発行口8が設けられており、顧客との間で現金や通帳等を直接やり取りすると共に、取引に関する情報の通知や操作指示の受付を行う。カード入出口4は、キャッシュカード等の各種カードが挿入又は排出される部分である。カード入出口4の奥側には、各種カードに磁気記録された口座番号等の読み取りを行うカード処理部(図示せず)が設けられている。出金口5は、顧客へ出金する紙幣が排出される部分である。出金口5は、シャッタ(図示せず)を駆動することにより開放又は閉塞する。操作表示部6は、取引に際して操作画面を表示するLCD(Liquid Crystal Display)と、取引の種類の選択、暗証番号や取引金額等を入力するタッチパネルとが一体化されている。テンキー7は、「0」〜「9」の数字等の入力を受け付ける物理的なキーであり、暗証番号や取引金額等の入力操作時に用いられる。レシート発行口8は、取引処理の終了時に取引内容等を印字したレシートを発行する部分である。因みにレシート発行口8の奥側には、レシートに取引内容等を印字するレシート処理部(図示せず)が設けられている。
【0015】
筐体2内には、現金自動支払機1全体を統括制御する主制御部9や、紙幣に関する種々の処理を行う紙幣出金機10等が設けられている。主制御部9は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部から所定のプログラムを読み出して実行することにより、各部を制御して出金取引等の種々の処理を行う。
【0016】
筐体2は、前面側及び後面側に、開閉可能な扉が設けられている。筐体2は、顧客との間で取引処理が行われる取引動作時の場合には扉を閉鎖することにより、現金自動支払機1の内部を保護する。一方筐体2は、保守員や金融機関の行員等により保守作業が行われる保守作業時の場合には、必要に応じて扉を開放することにより、内部の各部に対する作業を容易に行わせ得る。以下では、現金自動支払機1のうち顧客が対峙する側を前側とし、その反対を後側とし、該前側に対峙した顧客から見て左、右、上及び下をそれぞれ左側、右側、上側及び下側として説明する。
【0017】
[1−2.紙幣出金機の構成]
図2に示すように、紙幣出金機10は、大きく分けて下側の収納ユニット12及び上側の束搬送ユニット14により構成されており、さらに全体を制御する制御部16(図1)が組み込まれている。この紙幣出金機10は、その製造時に、下側の収納ユニット12に上側の束搬送ユニット14が取り付けられることにより組み立てられる。
【0018】
[1−3.収納ユニットの構成]
収納ユニット12は、直方体状の収納筐体18内に、紙幣に関する種々の処理を行う複数の部分が組み込まれており、紙幣を収納すると共に、利用者に引き渡すべき紙幣を集積して紙幣束を生成する。この収納筐体18内には、4個の出金カセット20(20A、20B、20C及び20D)、搬送部22、鑑別部26、集積部30及びリジェクトカセット32が設けられている。
【0019】
出金カセット20(20A、20B、20C及び20D)は、収納筐体18の前側における上下方向の中央から下側にかけて、互いに積み重なるように取り付けられている。各出金カセット20は、上下方向に短く前後方向に長い扁平な直方体状に形成されており、その内部に、紙面を前後方向に向けて前後方向に沿って並んだ状態で、紙幣を収納する。以下では出金カセット20A、20B、20C及び20Dをまとめて出金カセット20とも呼ぶ。また出金カセット20の後側下部には、収納されている紙幣を1枚ずつに分離して繰り出すカセット繰出口37が設けられている。さらに出金カセット20内部の後側下部におけるカセット繰出口37の前側には、収納されている紙幣を1枚ずつに分離して該カセット繰出口37から繰り出すローラ群と、該ローラ群を駆動するアクチュエータとにより構成された分離繰出部36が設けられている。
【0020】
出金カセット20は、直方体状のフレームであるカセットフレーム34を介し収納筐体18に取り付けられる。カセットフレーム34は、収納筐体18の内部に設けられ、それぞれ1個の出金カセット20を覆うように出金カセット20毎に分割されて構成されている。これによりカセットフレーム34は、紙幣出金機10に装着可能な出金カセット20の数量に合わせて追加又は削除が可能となっている。
【0021】
各出金カセット20は、収納筐体18のカセットフレーム34に対し前方向へ引き抜かれることにより、該収納筐体18から取り外され、また該収納筐体18の外カバー50に対し位置を合わされ後方向へ押し込まれることにより、該収納筐体18に装着される。すなわち各出金カセット20は、収納筐体18の前面から着脱可能に構成されている。また各出金カセット20は、それぞれに収納される紙幣の金種が予め定められている。
【0022】
搬送部22は、図示しないローラやベルト、或いはこれらを駆動するモータ等により、紙幣を搬送する経路である搬送路を構成している。この搬送路は、図中に実線で示すように、各出金カセット20のカセット繰出口37と集積部30及びリジェクトカセット32とを接続している。搬送部22は、各出金カセット20から繰り出された紙幣を、短辺に沿う方向を進行方向に沿わせて概ね上方向へ進行させる。
【0023】
鑑別部26は、搬送部22における出金カセット20Aの後方に、搬送部22の搬送路に沿って設けられている。この鑑別部26は、内部に厚みセンサやイメージセンサといった複数種類のセンサが組み込まれており、各センサから得られた情報を基に、搬送される紙幣の金種や走行状態等を鑑別し、その鑑別結果を制御部16へ供給する。制御部16は、得られた鑑別結果を基に、各紙幣の搬送先を決定する。具体的に制御部16は、出金すべき正常な紙幣の搬送先を集積部30に、出金すべきで無い紙幣(以下これをリジェクト紙幣と呼ぶ)の搬送先をリジェクトカセット32に、それぞれ決定する。
【0024】
切替部28は、出金カセット20Aの上側における前後方向のほぼ中央に配置されており、制御部16の制御に基づき、紙幣に当接して進行方向を変化させるブレード(図中三角形で示す)の傾斜角度を変更することにより、紙幣の進行方向を切り替える。また切替部28は、搬送部22により、前側の鑑別部26、上側の集積部30及び後側のリジェクトカセット32とそれぞれ接続されている。この切替部28は、前方から搬送されてきた紙幣それぞれの進行方向を、制御部16において決定された搬送先に応じて切り替え、集積部30又はリジェクトカセット32へ進行させる。
【0025】
集積部30は、収納筐体18内における最も上側の後側に位置しており、内部に紙幣を集積する空間である集積空間30Sを形成している。この集積部30は、集積空間30S内に、上面に紙幣を集積するステージ30Tを有している。ステージ30Tは、後端近傍及び前端近傍にそれぞれ配置されたローラの周囲に掛け回された無端ベルトが設けられており、このローラが回転することにより、その上面を前後方向に沿って走行させる。
【0026】
また集積部30における後側上寄りには、搬送部22から搬送されてきた紙幣を集積空間30S内へ放出する放出部30Jが設けられている。このため集積部30は、搬送部22から搬送され放出部30Jにより集積空間30S内へ放出された紙幣を、ステージ30T上に集積させる。このときステージ30T上に集積された紙幣は、束状に積み重ねられている。以下では、このように積み重ねられた紙幣を紙幣束とも呼ぶ。
【0027】
さらにステージ30Tは、図示しないステージ移動機構により上下方向へ移動する。また集積部30の上面には、集積空間30Sに相当する範囲に渡り、上下方向に貫通する集積孔30Hが穿設されている。集積孔30Hにおける前後方向の長さは、ステージ30Tにおける前後方向の長さよりも僅かに長くなっている。この集積孔30Hは、収納筐体18の上面も貫通しており、集積空間30Sと収納筐体18よりも上側の空間とを連通させている。このため集積部30は、ステージ30Tに紙幣束を載置した状態で該ステージ30Tを上方へ移動させることにより、該ステージ30T及び紙幣束を収納筐体18の上面よりも上側まで持ち上げる。
【0028】
リジェクトカセット32は、収納筐体18内における最も上側の前側に位置しており、搬送部22から搬送されたリジェクト紙幣と、束搬送ユニット14から落下した取忘れ紙幣束とを内部に収納する。またリジェクトカセット32の上面には、上下方向に貫通する取込孔32Hが穿設されている。この取込孔32Hは、収納筐体18の上面も貫通しており、リジェクトカセット32内部の空間と収納筐体18よりも上側の空間とを連通させている。
【0029】
収納筐体18における、後述する束搬送筐体40内の上搬送ベルト42よりも下側部分の後ろ寄りには、可動搬送ベルト38が設けられている。可動搬送ベルト38は、後端近傍及び前端近傍にそれぞれ配置されたローラの周囲に掛け回された無端ベルトであり、このローラが回転することにより、その上面を前後方向に沿って走行させる。この可動搬送ベルト38は、その下面が集積部30の上部ガイドを形成し、その上面が束搬送路14Yの下側の搬送ガイドを形成している。また可動搬送ベルト38は、図示しない駆動機構により、前後方向へ移動する。
【0030】
[1−4.束搬送ユニットの構成]
束搬送ユニット14は、全体として、上下方向に短く前後方向に長い、扁平な直方体状に形成されており、前後方向の長さが収納ユニット12よりも長くなっている。束搬送ユニット14は、直方体状の束搬送筐体40内に、紙幣束を搬送するための種々の機構が設けられている。
【0031】
束搬送筐体40内における上側部分には、上搬送ベルト42が設けられている。上搬送ベルト42は、後端近傍及び前端近傍にそれぞれ配置されたローラの周囲に掛け回された無端ベルトであり、このローラが回転することにより、その下面を前後方向に沿って走行させる。説明の都合上、以下では、上搬送ベルト42における下面部分の走行方向を、該上搬送ベルト42の走行方向と見なす。
【0032】
束搬送筐体40内における上搬送ベルト42よりも下側部分における前側には、出金口搬送ベルト44が設けられている。出金口搬送ベルト44は、上搬送ベルト42を前後方向に切り詰めたような構成となっており、その上面を上搬送ベルト42の下面と対向させ、前後方向に走行させる。説明の都合上、以下では、出金口搬送ベルト44における上面部分の走行方向を、該出金口搬送ベルト44の走行方向と見なす。
【0033】
束搬送ユニット14内には、上搬送ベルト42と、ステージ30T、可動搬送ベルト38及び出金口搬送ベルト44とにより上下方向から挟まれ水平方向に沿う束搬送路14Yが形成される。
【0034】
また束搬送ユニット14内には、押出部45が設けられている。押出部45は、その一部を上搬送ベルト42の下面よりも下方に突出させており、図示しない移動機構により、前後方向に沿って、すなわち束搬送路14Yに沿って移動する。すなわち押出部45は、出金方向(前方)へ移動することにより紙幣束の束ずれや紙幣残留等を防止しつつ該紙幣束の後端を押す一方、取込方向(後方)へ移動することにより紙幣束の束ずれや紙幣残留等を防止しつつ該紙幣束の前端を押す。このため押出部45は、束搬送路14Y内に紙幣束がある場合、これを前後方向へ押して進行させる。
【0035】
束搬送筐体40の前端には、束搬送路14Y内を前方へ搬送されてきた紙幣束を利用者に引き渡す出金機出金口46が形成されている。
【0036】
[1−5.出金カセットの構成]
図3に示すように、出金カセット20は、外カバー50内に複数の部品が取り付けられており、紙幣BLを収納する紙幣収納空間51を内部に形成している。外カバー50は、紙幣収納空間51と外部とを連通し該紙幣収納空間51へ紙幣を装填させるカバー開口が、上方に形成されている。また外カバー50は、後側の下側において、紙幣収納空間51と外カバー50の外部とを連通し紙幣BLを該紙幣収納空間51から搬送部22(図1)へ繰り出すカセット繰出口37が設けられている。なお図3において第1ローラ70は図示せず省略する。
【0037】
外カバー50には、カバー開口を覆い片開きする板状の開き扉であるカセット扉52が回動するよう開閉可能に設けられている。出金カセット20は、顧客との間で取引処理が行われる場合、図3に示したようにカセット扉52を閉じカバー開口を閉鎖することにより、出金カセット20内部の各部を保護する。一方出金カセット20は、現金自動支払機1から取り外された該出金カセット20に紙幣BLが装填される場合、カセット扉52を開きカバー開口を開放することにより、紙幣BLを装填可能な状態とする。
【0038】
カセット扉52における前端側には、カセット錠53が設けられている。出金カセット20は、カセット錠53に所定の鍵が差し込まれ一方向に捻られることにより、カセット扉52を施錠し、セキュリティを確保する。一方出金カセット20は、カセット錠53に所定の鍵が差し込まれ他方向に捻られることにより、カセット扉52を解錠する。
【0039】
また出金カセット20内には、押圧板55が設けられている。押圧板55は、前後方向に薄い板状に形成されており、紙幣収納空間51を前後に仕切る。また押圧板55は、前後方向へ自在に移動すると共に、図示しない引張ばねが取り付けられることにより、後方向である押付方向に付勢力が加えられている。これにより押圧板55は、紙幣収納空間51に収納された紙幣BLを後述するピッカローラ62に押し付ける。
【0040】
紙幣収納空間51は、紙幣BLの紙面を前後方向に向けると共に、その長手方向を、後述するピッカローラ62の軸に沿った幅方向である左右方向に向けた状態、すなわち短手方向を概ね上下方向に向けた状態で、複数の紙幣BLを前後方向に集積した状態で収容する。紙幣収納空間51の下方には、外カバー50に固定されたカバーガイド56が前後方向に延設しており、紙幣BLに当接することにより紙幣BLを滑らかに前後方向へ移動しやすくしている。カバーガイド56よりも後方には、分離繰出部ガイド57が形成されている。
【0041】
分離繰出部ガイド57は、紙幣収納空間51内の紙幣BLを搬送部22へ受け渡す分離繰出部36が組み込まれていると共に、後述するゲート部72よりも紙幣BLの搬送方向の下流側からカセット繰出口37までの搬送路であるカセット内搬送路58を構成している。
【0042】
[1−6.分離繰出部の構成]
分離繰出部36は、図示しない駆動機構から駆動力が伝達されることにより回転するピッカローラ62、フィードローラ64、ゲートローラ66、テンションローラ68及び第1ローラ70(図5)により構成されている。
【0043】
[1−6−1.ピッカローラの構成]
紙幣収納空間51の後側には、図4に示すように左右方向に沿って延在するピッカローラシャフト62Sが分離繰出部ガイド57に取り付けられている。ピッカローラシャフト62Sには、左右方向に紙幣BLの長手方向の長さよりも短い間隔を空けて、ピッカローラ62LL、62LR、62RL及び62RR(以下ではまとめてピッカローラ62とも呼ぶ)の4個が押圧板55と対向するよう図3中反時計回りに回転可能に取り付けられている。またピッカローラ62は、高摩擦部材であるピッカローラゴム部62Gが外周の一部分を覆っている。一方ピッカローラ62は、外周のうちピッカローラゴム部62Gにより覆われていない部分であるピッカローラゴム無部62Gnが低摩擦部材で形成されている。これにより出金カセット20は、ピッカローラ62が回転した際、ピッカローラゴム無部62Gnが紙幣BLに当接しても、該紙幣BLをカセット内搬送路58へ送り出さないようにしている。ピッカローラ62は、紙幣収納空間51に収納された紙幣BLのうち最後部に位置する紙幣にピッカローラゴム部62Gが当接し回転することにより、該紙幣BLをフィードローラ64へ向けて下側へ送り出す。
【0044】
[1−6−2.フィードローラの構成]
ピッカローラシャフト62Sの下方には、図5に示すように左右方向に沿って延在するフィードローラシャフト64Sが分離繰出部ガイド57に取り付けられている。フィードローラシャフト64Sには、左右方向に紙幣の長手方向の長さよりも短い間隔を空けて、フィードローラ64L及び64R(以下ではまとめてフィードローラ64とも呼ぶ)の2個がピッカローラ62と対向するよう図3中反時計回りに回転可能に取り付けられている。またフィードローラ64は、高摩擦部材であるフィードローラ摩擦部としてのフィードローラゴム部64Gが外周の一部分を覆っている。具体的にフィードローラゴム部64Gは、図8に示すように135度程度の回転角度の範囲に亘って、フィードローラ64の外周面に設けられている。一方フィードローラ64は、外周面のうちフィードローラゴム部64Gにより覆われていない部分であるフィードローラゴム無部64Gnが低摩擦部材で形成されている。これにより出金カセット20は、フィードローラ64が回転した際、フィードローラゴム無部64Gnが紙幣に当接しても、該紙幣をカセット内搬送路58へ送り出さないようにしている。またフィードローラ64L及び64Rには、外周全域に亘ってそれぞれフィードローラ溝部64Mが凹設されている。またフィードローラ64は、ピッカローラ62と駆動が連結されることにより、該ピッカローラ62と連動して回転する。これによりピッカローラ62のピッカローラゴム部62Gとフィードローラ64のフィードローラゴム部64Gとは、常に同じ位相となるように回転している。フィードローラ64は、ピッカローラ62により送り出された紙幣に当接し回転することにより、該紙幣をカセット内搬送路58へ送り出し後述する接触部74まで搬送し、さらにカセット繰出口37から搬送部22へ放出する。
【0045】
[1−6−3.第1ローラの構成]
第1ローラ70L及び70R(以下ではまとめて第1ローラ70とも呼ぶ)は、図5に示すようにそれぞれフィードローラシャフト64Sにおけるフィードローラ64Lの左側とフィードローラ64Rの右側、すなわちフィードローラ64に対する軸方向の両外側において、該フィードローラシャフト64Sに取り付けられている。これにより第1ローラ70は、フィードローラ64と常に同じ位相で回転している。また第1ローラ70は、ローラ部70Rolとリブ70Ribとを有している。
【0046】
[1−6−3−1.ローラ部の構成]
ローラ部70Rolは、フィードローラ64と同等の半径を有し、扁平な円柱状に構成されている。またローラ部70Rolは、フィードローラゴム部64Gと摩擦係数がほぼ同等の高摩擦部材である第1ローラゴム部70Gにより、該ローラ部70Rolの外周の全周を覆っている。
【0047】
[1−6−3−2.リブの構成]
ローラ部70Rolに対する軸方向におけるフィードローラ64から離間した側の端部には、外側リブ70RibOが、該ローラ部70Rolと一体化して形成されている。図7に示すように外側リブ70RibOは、その外周面が、第1ローラゴム部70Gを含むローラ部70Rolの外周面と同等の曲率となっており、フィードローラシャフト64Sの中心軸からローラ部70Rolの外周面に向かう方向である径方向の高さが、ローラ部70Rolと同等になっている。
【0048】
この外側リブ70RibOは、フィードローラ64におけるフィードローラゴム無部64Gnと摩擦係数がほぼ同等の低摩擦部材により形成されている。外側リブ70RibOは、225度程度の回転角度の範囲に亘って、ローラ部70Rolの軸方向における外側面の一部分に設けられている。またローラ部70Rolの軸方向における外側面において外側リブ70RibOが設けられていない部分であるリブ無部70Ribnは、135度程度の回転角度の範囲に亘って設けられている。
【0049】
このリブ無部70Ribnは、図7にフィードローラ64におけるフィードローラゴム部64Gを破線で示すように、フィードローラゴム部64Gと同じ位相において、該フィードローラゴム部64Gが配置されている回転角度以下でローラ部70Rolに配置されている。これにより、右側面視において、ローラ部70Rolの左右両脇にリブ70Ribが形成されていない箇所には、フィードローラ64のフィードローラゴム部64Gが必ず存在することとなっている。
【0050】
また図9に示すようにリブ70Ribは、ローラ部70Rolに対し軸方向に沿って左右両外側に向かうに連れて半径が大きくなるよう傾斜するテーパ部70Tが形成されている。これにより第1ローラ70は、テンションローラ68により紙幣がローラ部70Rolに向かって押し付けられた際に、紙幣が急激に屈曲してしまうことを抑え、紙幣を傷みにくくさせることができる。
【0051】
またローラ部70Rolに対する軸方向におけるフィードローラ64に近接する側の端部には、外側リブ70RibOと同一形状であり同一素材の内側リブ70RibIが、リブ無部70Ribnが外側リブ70RibOと同位相となるように形成されている。以下では外側リブ70RibO及び内側リブ70RibIをまとめてリブ70Ribとも呼ぶ。このように、ローラ部70Rolには、軸方向の両端部に互いに同一形状のリブ70Ribが形成されている。
【0052】
[1−6−4.ゲートローラの構成]
図5及び図8に示すようにフィードローラシャフト64Sの前方には、左右方向に沿って延在するゲートローラシャフト66Sがカセット内搬送路58を介してフィードローラシャフト64Sと対向するよう分離繰出部ガイド57に取り付けられている。ゲートローラシャフト66Sには、左右方向に紙幣の長手方向の長さよりも短い間隔を空けて、ゲートローラ66LL、66LR、66RL及び66RR(以下ではまとめてゲートローラ66とも呼ぶ)の4個がフィードローラ64と対向するよう図3中反時計回りに回転可能に取り付けられている。ゲートローラシャフト66Sは、図示しないワンウェイクラッチを介し分離繰出部ガイド57に取り付けられており、このワンウェイクラッチは、ゲートローラ66を図3中反時計回りにのみ回転させると共に、時計回りへの回転を規制する。またゲートローラ66は、フィードローラ64におけるフィードローラゴム部64Gよりも摩擦係数の若干低い高摩擦部材が外周の全周を覆っている。ゲートローラ66は、フィードローラ64のフィードローラ溝部64Mに入り込むことにより、該フィードローラ64と非接触状態で噛み合っている。これによりゲートローラ66の外周面とフィードローラ64の外周面とは、オーバーラップしている。以下では、ゲートローラ66がフィードローラ溝部64Mに入り込みゲートローラ66の外周面とフィードローラ64の外周面とがオーバーラップしている箇所をゲート部72とも呼ぶ。また以下ではフィードローラ64とゲートローラ66とをまとめて分離部61とも呼ぶ。ゲートローラ66は、反時計回りへ回転しないことにより、最後部の紙幣より前側の紙幣をその場に留め、紙幣の重送を防止する。
【0053】
[1−6−5.テンションローラの構成]
図3図6及び図8に示すように、テンションローラ68L及び68R(以下ではまとめてテンションローラ68とも呼ぶ)は、ゲート部72の下方(すなわち下流側)に配置されており、テンションローラ68L及び68Rがそれぞれ第1ローラ70L及び70Rのローラ部70Rolに当接するよう図3中時計回りに回転可能に図示しないシャフトに支持されている。テンションローラ68は、フィードローラ64及び第1ローラ70と比較して半径が小さく、且つ軸方向の厚さが第1ローラ70におけるローラ部70Rolよりも薄く、扁平な円柱状に構成されている。これによりテンションローラ68は、第1ローラ70におけるリブ70Ribと当接しないように構成されている。テンションローラ68は、図示しないスプリングによりフィードローラ64に向かって付勢されており、フィードローラ64と接触する箇所である接触部74でフィードローラ64に対して押し付ける力を加える。テンションローラ68は、フィードローラ64の回転に連れ回って回転する。
【0054】
図9に示すように接触部74においてはテンションローラ68が第1ローラ70におけるローラ部70Rolの第1ローラゴム部70Gを押し付ける。このためローラ部70Rolの第1ローラゴム部70Gは、テンションローラ68が図10に示すように第1ローラ70における第1ローラゴム部70Gに接触していない箇所の状態(すなわち接触部74よりも上流側)よりも凹むこととなる。これにより第1ローラ70におけるリブ70Ribは、ローラ部70Rolの第1ローラゴム部70Gよりも径方向の外側に突出した状態となる。
【0055】
一方図10に示すように接触部74よりも上流側においては、テンションローラ68が第1ローラ70における第1ローラゴム部70Gに接触していない。このため第1ローラ70におけるリブ70Ribは、ローラ部70Rolの第1ローラゴム部70Gと径方向においてほぼ同じ高さとなる。
【0056】
[1−7.繰出動作]
かかる構成において出金カセット20から紙幣を搬送部22へ繰り出す繰出動作を行う際、紙幣出金機10は、ピッカローラ62及びフィードローラ64を図3中反時計回りへ回転させる。先行する紙幣BLf(図8)は、回転するピッカローラ62のピッカローラゴム部62Gに接触してゲート部72へ送り出され、図8(A)に示すように、回転するフィードローラ64のフィードローラゴム部64Gと、第1ローラ70のローラ部70Rolにおけるリブ無部70Ribnと同位相の外周面とに接触する。なお図8においては第1ローラ70のリブ70Ribを破線で示している。
【0057】
このときゲートローラ66は図中時計回りには回転しない。このとき図8(A)に示すように紙幣BLfとフィードローラゴム部64G及び第1ローラゴム部70Gとの摩擦力F1が紙幣BLfとゲートローラ66との摩擦力F2よりも大きいため、紙幣BLfは接触部74へ送られる。これによりフィードローラ64及びゲートローラ66は、最後部の紙幣BLfより前側の紙幣をゲートローラ66によりその場に留めつつ、紙幣BLfを挟持してフィードローラ64により最後部の紙幣BLfのみをカセット内搬送路58を介し接触部74へ送り出す。
【0058】
続いて図9に示すように紙幣BLfは、第1ローラ70における外側リブ70RibO及び内側リブ70RibIには接触するものの、接触部74においてテンションローラ68により第1ローラ70における第1ローラゴム部70Gへ押し付けられて変形し、該第1ローラゴム部70Gへ接触する。これにより紙幣BLfは、第1ローラ70の第1ローラゴム部70Gとテンションローラ68とに挟み込まれることにより、ゲートローラ66から紙幣BLfが受ける抵抗力よりも第1ローラ70とテンションローラ68との搬送力が勝り、図8(B)に示すようにカセット内搬送路58(図3)をカセット繰出口37へ向かって搬送され、搬送部22へ繰り出される。このとき、図8(B)に示すように、後続する紙幣BLnは、ゲート部72に到達している。
【0059】
このとき図10に示すように、接触部74よりも上流側においては紙幣BLnがフィードローラ64のフィードローラゴム無部64Gnに接触している。またテンションローラ68が第1ローラ70における第1ローラゴム部70Gに接触していないため、第1ローラ70におけるリブ70Ribはローラ部70Rolの第1ローラゴム部70Gと径方向においてほぼ同じ高さとなっている。
【0060】
図10に示すように紙幣BLは、第1ローラ70におけるリブ70Ribと接触すると共に、第1ローラゴム部70Gとにも僅かに接触する。しかしながら、紙幣BLは第1ローラゴム部70Gに向けて押し付けられている訳ではないため、第1ローラゴム部70Gとの間に発生する摩擦力は小さくなる。このため、図8(B)及び図8(C)に示すように紙幣BLnとフィードローラゴム無部64Gn及びリブ70Ribとの摩擦力F3が紙幣BLnとゲートローラ66との摩擦力F2よりも小さくなるため、紙幣BLnは接触部74へ送られずにゲート部72に留まる。なおこのとき紙幣BLfは、第1ローラゴム部70Gからほとんど摩擦力を受けないため、第1ローラゴム部70Gから受ける摩擦力は無視する。
【0061】
[1−8.効果等]
ここで、図6と対応する部材に同一符号を付した図15に従来の分離繰出部236を示すように、分離繰出部236には、第1ローラ270(第1ローラ270L及び270R)にリブ70Ribが形成されていない。図8と対応する部材に同一符号を付した図16に示すように、分離繰出部236においては、図16(B)及び図16(C)に示すように紙幣BLnがゲート部72に到達すると、紙幣BLnは、フィードローラ64のフィードローラゴム部64Gには接触していないものの、第1ローラ270の第1ローラゴム部70Gに接触しているため、接触部74へ向けて送り出される力が加わる。なお図16(C)においてはフィードローラ64のフィードローラゴム部64Gを破線で示している。
【0062】
このため紙幣BLnは、図16(C)に示すように紙幣BLnと第1ローラ70の第1ローラゴム部70Gとの摩擦力F4が紙幣BLnとゲートローラ66との摩擦力F2を上回ってしまい、紙幣BLfの次に分離する紙幣BLnの繰り出しを始める前の段階において、ゲート部72において停止していることを想定されている紙幣BLnが、接触部74へ向けて送られてしまう可能性がある。
【0063】
この場合、紙幣BLnがゲート部72よりも下流側へ若干送り出されて紙幣BLnの位置が不安定になる。そのため、紙幣の搬送間隔が異常になってしまったり、紙幣BLnと片側の第1ローラ270(すなわち第1ローラ270L又は270R)の第1ローラゴム部70Gとの摩擦力が紙幣BLnとゲートローラ66との摩擦力F2を上回ってスキューして繰り出し不良となることがあった。
【0064】
これに対し出金カセット20は、第1ローラ70に対し、テンションローラ68で紙幣を押し付けた場合にのみ第1ローラゴム部70Gに該紙幣を強く接触させる一方、接触部74よりも上流側においてテンションローラ68で紙幣を押し付けていない場合には第1ローラゴム部70Gに該紙幣を強く接触させないようにした。
【0065】
これにより出金カセット20は、先行する紙幣BLfをフィードローラ64のフィードローラゴム部64Gに接触させゲート部72から接触部74まで搬送し、第1ローラ70の第1ローラゴム部70Gに強く接触させることにより接触部74からカセット繰出口37(図3)へ搬送できる。
【0066】
それと共に出金カセット20は、フィードローラ64のフィードローラゴム部64Gが後続する紙幣BLnに当接してゲート部72から紙幣を繰り出す以前には、紙幣BLnを、フィードローラ64のフィードローラゴム無部64Gnと第1ローラ70のリブ70Ribとに主に接触させ、第1ローラ70の第1ローラゴム部70Gに強く接触させないようにした。これにより出金カセット20は、紙幣BLnに対し、ゲート部72から下流側へ搬送する力を発生させずに、次に分離する紙幣BLnの繰り出しを始める前の段階において紙幣BLnをゲート部72に滞留させておくことができる。
【0067】
これにより出金カセット20は、紙幣の搬送間隔が異常になってしまったり、紙幣がスキューして繰り出し不良となってしまったりすることを防止できる。
【0068】
さらに出金カセット20は、ローラ部70Rolの軸方向における両外側面の全周ではなく、一部分のみにリブ70Ribを設け、フィードローラゴム部64Gと同位相の箇所にはリブ70Ribを形成しないようにした。これにより出金カセット20は、ゲート部72においてリブ無部70Ribnと同位相のフィードローラゴム部64Gに紙幣が接触する際にリブ70Ribが影響しないようにでき、フィードローラゴム部64Gに確実に紙幣を接触させることができる。
【0069】
さらに出金カセット20は、リブ無部70Ribnをフィードローラゴム部64Gと同位相であり、且つフィードローラゴム部64G以下の回転角度で配置するようにした。これにより出金カセット20は、側面視でローラ部70Rolの左右両脇にリブ70Ribが形成されていない箇所には、フィードローラ64のフィードローラゴム部64Gが必ず存在するようにでき、ゲート部72においてフィードローラゴム部64Gに確実に紙幣を接触させることができる。
【0070】
以上の構成によれば紙幣出金機10は、顧客に対して紙幣を排出する出金機出金口46と、媒体としての紙幣が収納される紙幣収納空間51から紙幣を分離して繰り出す分離繰出部36を有する出金カセット20とを設け、分離繰出部36は、フィードローラ64と、該フィードローラ64と対向するゲートローラ66とにより紙幣を分離する分離部61と、フィードローラ64と同軸においてフィードローラ64に対し軸方向の外側に設けられ、紙幣を搬送する第1ローラ70と、第1ローラ70と当接し、該第1ローラ70との間で紙幣を挟持するテンションローラ68とを設け、第1ローラ70は、該第1ローラ70の外周面に亘って形成された第1ローラゴム部70Gと、軸方向におけるフィードローラ64から離間した側の端部に、第1ローラゴム部70Gを含む第1ローラ70の表面と少なくとも同等の径方向の高さのリブ70Ribを有するようにした。
【0071】
これにより紙幣出金機10は、第1ローラ70が第1ローラゴム部70Gにより紙幣を送り出す力を、リブ70Ribが形成されていない箇所よりもリブ70Ribが形成された箇所の方を弱めることができ、後続の紙幣をゲート部72に留めることができる。
【0072】
[2.第2の実施の形態]
[2−1.紙幣出金機の構成]
図1に示すように第2の実施の形態による現金自動支払機101は、第1の実施の形態による現金自動支払機1と比較して、紙幣出金機10に代わる紙幣出金機110を有する点において相違するものの、他の点においては同様に構成されている。図2に示すように紙幣出金機110は、第1の実施の形態による紙幣出金機10と比較して、出金カセット20(20A、20B、20C及び20D)に代わる出金カセット120(120A、120B、120C及び120D)を有する点において相違するものの、他の点においては同様に構成されている。図3に示すように出金カセット120は、第1の実施の形態による出金カセット20(図3)と比較して、分離繰出部36に代わる分離繰出部136を有する点において相違するものの、他の点においては同様に構成されている。
【0073】
[2−2.分離繰出部の構成]
図6及び図7と対応する部材に同一符号を付した図11及び図12に示すように、第2の実施の形態による分離繰出部136は、第1の実施の形態による分離繰出部36と比較して、第1ローラ70(70L及び70R)に代わる第1ローラ170(170L及び170R)を有する点について相違するものの、他の点においては同様に構成されている。第1ローラ170は、第1の実施の形態による第1ローラ70と比較して、リブ70Ribに代わるリブ170Ribを有する点について相違するものの、他の点においては同様に構成されている。リブ170Ribは、第1の実施の形態によるリブ70Ribと比較して、内側リブ70RibIに代わる内側リブ170RibIを有する点について相違するものの、他の点においては同様に構成されている。なお図12においてはフィードローラ64のフィードローラゴム部64Gを仮想的に破線で示している。
【0074】
内側リブ170RibIは、径方向の高さが、ローラ部70Rol及び外側リブ70RibOよりも低くなっている。このため図9と対応する部材に同一符号を付した図13に示すように、接触部74においてテンションローラ68が第1ローラ70におけるローラ部70Rolの第1ローラゴム部70Gを押し付け、第1ローラゴム部70Gが凹んだ際においても内側リブ170RibIは、ローラ部70Rolの第1ローラゴム部70Gよりも径方向の内側に位置することとなる。これにより外側リブ70RibOは紙幣BLに接触するものの、内側リブ170RibIは紙幣に接触しなくなる。
【0075】
このように分離繰出部136においては、紙幣BLは内側リブ170RibIには接触せずに、外側リブ70RibOのみに接触して変形するため、分離繰出部36(図9)のように内側リブ70RibI及び外側リブ70RibOの両方が紙幣BLに接触して変形する場合と比較して、テンションローラ68が第1ローラ170を押す力が紙幣を変形させる力は、片持ち梁と両持ち梁の計算により8分の1に減少する。
【0076】
ここで、図4に示したようにピッカローラ62に対する軸方向の両外側には空間が空いており、押圧板55(図3)によりピッカローラ62に押し付けられた紙幣BLは、該空間に向かって軸方向の両端部が後方へ撓むように変形することとなる。
【0077】
図14に示すように接触部74よりも上流側においては、テンションローラ68が第1ローラ170におけるローラ部70Rolの第1ローラゴム部70Gに接触していない。このため第1ローラ170における外側リブ170RibOは、ローラ部70Rolの第1ローラゴム部70Gと径方向においてほぼ同じ高さとなり、内側リブ170RibIは、第1ローラゴム部70Gの径方向よりも低くなる。このとき紙幣BLは、ピッカローラ62によって軸方向の両端部が後方へ撓むように、すなわち第1ローラ70における外側リブ170RibOへ近接するように変形しているため、外側リブ170RibOには接触するものの、第1ローラゴム部70Gには強くは接触しない。
【0078】
[2−3.繰出動作]
かかる構成において紙幣出金機110が繰出動作を行う際、紙幣BLは、接触部74において、図13に示すように第1ローラ170における外側リブ70RibOには接触する。また紙幣BLは、テンションローラ68により第1ローラ170におけるローラ部70Rolの第1ローラゴム部70Gへ押し付けられて変形し、該第1ローラゴム部70Gへ接触する。これにより先行する紙幣BLfは、図8(B)に示すように、第1ローラ170の第1ローラゴム部70Gとテンションローラ68とに挟み込まれることにより、ゲートローラ66から紙幣BLfが受ける抵抗力よりも第1ローラ170とテンションローラ68との搬送力が勝り、カセット内搬送路58をカセット繰出口37(図3)へ向かって搬送され、搬送部22へ繰り出される。このとき、図8(B)に示すように、後続する紙幣BLnは、ゲート部72に到達している。
【0079】
このとき図14に示すように、接触部74よりも上流側においては紙幣BLがフィードローラ64のフィードローラゴム無部64Gnに接触している。またテンションローラ68が第1ローラ170におけるローラ部70Rolの第1ローラゴム部70Gに接触していないため、第1ローラ170における外側リブ70RibOはローラ部70Rolの第1ローラゴム部70Gと径方向においてほぼ同じ高さとなっている。このため図14に示すように紙幣BLは、第1ローラ170における外側リブ70RibOとローラ部70Rolの第1ローラゴム部70Gとに接触するものの、該第1ローラゴム部70Gに向けて押し付けられている訳ではないため、第1ローラゴム部70Gとの間に発生する摩擦力は小さい。このとき図8(B)及び図8(C)に示すように紙幣BLnとフィードローラゴム無部64Gn及び外側リブ70RibOとの摩擦力F13が紙幣BLnとゲートローラ66との摩擦力F2よりも小さくなるため、紙幣BLnは接触部74へ送られずにゲート部72に留まる。
【0080】
[2−4.効果等]
以上の構成において分離繰出部136は、接触部74において、紙幣を内側リブ170RibIには接触させずに、外側リブ70RibOのみに接触させて変形させるようにした。このため分離繰出部136は、テンションローラ68が第1ローラ170を押す力が紙幣を変形させる力を分離繰出部36よりも弱くすることができる。これにより分離繰出部136は、紙幣の変形を最小限に抑え、分離繰出部36よりも一層安定的に紙幣を搬送できる。
【0081】
また、第1の実施の形態の分離繰出部36のように、接触部74においてローラ部70Rolの第1ローラゴム部70Gよりも径方向の外側に突出した状態となる外側リブ70RibO及び内側リブ70RibIが第1ローラ70に設けられていると、紙幣が厚かったり硬かったりした場合、テンションローラ68で紙幣を第1ローラゴム部70Gに向けて押しても、図9のように該第1ローラゴム部70Gと接触するまで紙幣が変形しない可能性がある。そのような場合、テンションローラ68で紙幣を第1ローラゴム部70Gに向けて押しても、テンションローラ68で紙幣を第1ローラ70に押し付けられなくなってしまう。
【0082】
これに対し分離繰出部136は、接触部174においてローラ部70Rolの第1ローラゴム部70Gよりも径方向の外側に内側リブ170RibIが突出しないようにした。

このため分離繰出部136は、紙幣が厚かったり硬かったりしても、テンションローラ68で紙幣を第1ローラゴム部70Gに向けて押した際に、図13のように該第1ローラゴム部70Gと接触するまで紙幣を変形させることができる。これにより分離繰出部136は、テンションローラ68で紙幣を第1ローラゴム部70Gに向けて押した際に、テンションローラ68で厚かったり硬かったりする紙幣を第1ローラ170に押し付けることができ、正常に紙幣を搬送できる。
【0083】
また、押圧板55によりピッカローラ62に押し付けられた紙幣は、軸方向の両端部が第1ローラ170へ近接するように変形するため、図14に示したように、第1ローラ170の内側リブ170RibIに紙幣が接触しなくても、外側リブ70RibOに紙幣が接触する。このため分離繰出部136は、接触部74よりも上流側において紙幣が第1ローラ170の第1ローラゴム部70Gに強く接触してしまうことを防止し、紙幣をゲート部72に留めておくことができる。
【0084】
その他第2の実施の形態による紙幣出金機110は、第1の実施の形態による紙幣出金機10と同様の作用効果を奏する。
【0085】
[3.他の実施の形態]
なお上述した第1の実施の形態においては、リブ70Ribの径方向の高さをローラ部70Rolと同等とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、リブ70Ribの径方向の高さをローラ部70Rolよりも高くしても良い。要はゲート部72において紙幣BLnとフィードローラゴム無部64Gn及びリブ70Ribとの摩擦力F3が紙幣BLnとゲートローラ66との摩擦力F2よりも小さくなる程度の、紙幣の紙面と第1ローラゴム部70Gとの位置関係となるようなリブ70Ribの高さであれば良い。第2の実施の形態による外側リブ70RibOにおいても同様である。
【0086】
また上述した第1の実施の形態においては、ローラ部70Rolの軸方向における外側面の一部分にリブ70Ribを設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、ローラ部70Rolの軸方向における外側面の全周に亘ってリブを設けても良い。その場合、接触部74において紙幣がテンションローラ68によって第1ローラゴム部70Gに押し付けられた際に、ゲートローラ66から紙幣BLが受ける抵抗力よりも第1ローラ70とテンションローラ68との搬送力が勝れば良い。第2の実施の形態においても同様である。
【0087】
さらに上述した第1の実施の形態においては、フィードローラ64に対する軸方向の両外側に第1ローラ70を設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、フィードローラ64Lとフィードローラ64Rとの間に第1ローラを追加して設けても良い。第2の実施の形態においても同様である。その場合、第2の実施の形態による分離繰出部136においては、フィードローラ64Lとフィードローラ64Rとの間の第1ローラには、リブを形成しなくても良い。
【0088】
さらに上述した第2の実施の形態において、内側リブ170RibIを設けずに省略しても良い。
【0089】
さらに上述した実施の形態においては、現金自動支払機1又は101において紙面を前後方向に向けて前後方向に沿って並んだ状態で紙幣を収納する出金カセット20又は120の分離繰出部36又は136に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、現金自動取引装置において紙面を上下方向に向けて上下方向に沿って並んだ状態で紙幣を収納する紙幣収納庫の分離繰出部や、顧客と紙幣をやり取りする入出金部における分離繰出部等、種々の分離繰出部に本発明を適用しても良い。
【0090】
さらに上述した実施の形態においては、紙幣を出金する紙幣出金機10及び110に本発明を適用する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば種々の金券や証券、或いは各種チケット等、紙葉状の媒体を収納しておき、これを利用者に引き渡す種々の装置や、利用者に紙幣等の現金を入金させまた利用者へ現金を出金する現金入出金機等に適用しても良い。
【0091】
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
【0092】
さらに上述した実施の形態においては、分離部としての分離部61と、摩擦部としての第1ローラゴム部70Gとリブとしてのリブ70Rib又は170Ribとを有する繰出ローラとしての第1ローラ70又は170と、テンションローラとしてのテンションローラ68とによって、媒体分離装置としての分離繰出部36又は136を構成する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる分離部と、摩擦部とリブとを有する繰出ローラと、テンションローラとによって、媒体分離装置を構成しても良い。
【0093】
さらに上述した実施の形態においては、媒体収納空間としての紙幣収納空間51と、分離部としての分離部61と、摩擦部としての第1ローラゴム部70Gとリブとしてのリブ70Rib又は170Ribとを有する繰出ローラとしての第1ローラ70又は170とを有する分離繰出部としての分離繰出部36又は136とによって、媒体収納庫としての出金カセット20又は120を構成する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる媒体収納空間と、分離部と、摩擦部とリブとを有する繰出ローラとを有する分離繰出部とによって、媒体収納庫を構成しても良い。
【0094】
さらに上述した実施の形態においては、排出部としての出金機出金口46と、分離部としての分離部61と、摩擦部としての第1ローラゴム部70Gとリブとしてのリブ70Rib又は170Ribとを有する繰出ローラとしての第1ローラ70又は170とを有する分離繰出部としての分離繰出部36又は136を有する媒体収納庫としての出金カセット20又は120とによって、媒体取引装置としての現金自動支払機1又は101を構成する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる入出部と、分離部と、摩擦部とリブとを有する繰出ローラとを有する分離繰出部を有する媒体収納庫とによって、媒体取引装置を構成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、例えば着脱可能な紙幣収納庫に紙幣を収納しておき、利用者の操作に応じこの紙幣を出金する紙幣出金機でも利用できる。
【符号の説明】
【0096】
1、101……現金自動支払機、2……筐体、3……顧客応対部、4……カード入出口、5……出金口、6……操作表示部、7……テンキー、8……レシート発行口、9……主制御部、10……紙幣出金機、12……収納ユニット、14……束搬送ユニット、14Y……束搬送路、16……制御部、18……収納筐体、20、120……出金カセット、22……搬送部、26……鑑別部、28……切替部、30……集積部、30S……集積空間、30T……ステージ、30J……放出部、30H……集積孔、32……リジェクトカセット、32H……取込孔、34……カセットフレーム、36、136、236……分離繰出部、37……カセット繰出口、38……可動搬送ベルト、40……束搬送筐体、42……上搬送ベルト、44……出金口搬送ベルト、45……押出部、46……出金機出金口、50……外カバー、51……紙幣収納空間、52……カセット扉、53……カセット錠、55……押圧板、56……カバーガイド、57……分離繰出部ガイド、58……カセット内搬送路、61……分離部、62LL、62LR、62RL、62RR、62……ピッカローラ、62S……ピッカローラシャフト、62G……ピッカローラゴム部、62Gn……ピッカローラゴム無部、64L、64R、64……フィードローラ、64S……フィードローラシャフト、64G……フィードローラゴム部、64Gn……フィードローラゴム無部、64M……フィードローラ溝部、66LL、66LR、66RL、66RR、66……ゲートローラ、66S……ゲートローラシャフト、68L、68R……テンションローラ、70L、70R、170L、170R、70、170、270……第1ローラ、70G……第1ローラゴム部、70Rol……ローラ部、70RibO……外側リブ、70RibI、170RibI……内側リブ、70Rib、170Rib……リブ、70Ribn……リブ無部、70T……テーパ部、72……ゲート部、74……接触部、F1、F2、F3、F4、F13……摩擦力、BLf、BLn……紙幣。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図16