特許第6834739号(P6834739)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6834739
(24)【登録日】2021年2月8日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】コネクタ装置
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/648 20060101AFI20210215BHJP
   H01R 24/38 20110101ALI20210215BHJP
   H01R 24/60 20110101ALI20210215BHJP
【FI】
   H01R13/648
   H01R24/38
   H01R24/60
【請求項の数】6
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-82206(P2017-82206)
(22)【出願日】2017年4月18日
(65)【公開番号】特開2018-181701(P2018-181701A)
(43)【公開日】2018年11月15日
【審査請求日】2020年3月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】592028846
【氏名又は名称】I−PEX株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100145012
【弁理士】
【氏名又は名称】石坂 泰紀
(74)【代理人】
【識別番号】100171099
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】田篭 創
【審査官】 内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−150890(JP,A)
【文献】 特開2011−175798(JP,A)
【文献】 特開2009−199891(JP,A)
【文献】 特開2009−134947(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/00 − 12/91
H01R 13/56 − 13/72
H01R 24/00 − 24/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のケーブルが接続される複数のプラグ側コンタクトが配列配置された接続嵌合部を有したプラグ側絶縁ハウジング、及び、上記複数のプラグ側コンタクトにおける上記複数のケーブルが接続された部分を覆うプラグ側導電性シェルを備えたプラグコネクタと、
一対の相互対向端面部を有し、該相互対向端面部の一方に上記プラグコネクタの接続嵌合部が差し込まれる嵌合口部が設けられて回路基板に配されるリセプタクル側絶縁ハウジング,該リセプタクル側絶縁ハウジングを部分的に覆って上記回路基板に接続されて接地電位が印加されるリセプタクル側導電性シェル、及び、上記リセプタクル側絶縁ハウジングに配列配置され、上記嵌合口部を通じて上記リセプタクル側絶縁ハウジングに差し込まれた上記プラグコネクタの接続嵌合部に配された複数のプラグ側コンタクトに夫々押圧接触する複数のリセプタクル側コンタクトを備え、該複数のリセプタクル側コンタクトが、各々が上記相互対向端面部の一方から上記リセプタクル側絶縁ハウジングの外部に突出して上記回路基板に接続される第1の接続端子部を有するものとされた複数の第1のコンタクトと各々が上記相互対向端面部の他方から上記リセプタクル側絶縁ハウジングの外部に突出して上記回路基板に接続される第2の接続端子部を有するものとされた複数の第2のコンタクトを含んで成るリセプタクルコネクタと、
を含んで構成され、
上記リセプタクル側導電性シェルが、上記複数の第1のコンタクトが夫々有する複数の第1の接続端子部の配列の外方に該複数の第1の接続端子部の配列を包囲して配されて、上記プラグコネクタの接続嵌合部が上記リセプタクル側絶縁ハウジングに上記嵌合口部を通じて差し込まれたとき、上記プラグ側導電性シェルに当接接触する端子シールド部を有することを特徴とするコネクタ装置。
【請求項2】
上記端子シールド部が、上記プラグ側導電性シェルに押圧当接する凸部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項3】
上記複数の第1のコンタクトが夫々有する複数の第1の接続端子部及び上記複数の第2のコンタクトが夫々有する複数の第2の接続端子部が、上記回路基板に設けられた端子部に接続されるもとで、上記端子シールド部が上記回路基板上に配されることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項4】
上記端子シールド部が、上記回路基板に設けられた接地導体部に半田付けされる半田付部が設けられていることを特徴とする請求項3記載のコネクタ装置。
【請求項5】
上記端子シールド部が、上記リセプタクル側導電性シェルにおける上記リセプタクル側絶縁ハウジングを部分的に覆う部分から屈曲せしめられて伸びて上記回路基板上に配されることを特徴とする請求項3記載のコネクタ装置。
【請求項6】
上記プラグコネクタが、上記プラグ側導電性シェルに対して回動可能に設けられるとともに該プラグ側導電性シェルに電気的に連結され、上記プラグコネクタの接続嵌合部が上記リセプタクル側絶縁ハウジングに上記嵌合口部を通じて差し込まれたとき、上記リセプタクル側導電性シェルに係合して上記プラグコネクタの上記リセプタクルコネクタとの嵌合状態を維持する嵌合維持部材を備え、該嵌合維持部材が、上記リセプタクル側導電性シェルに係合したとき上記リセプタクルコネクタに備えられた上記複数の第2のコンタクトが夫々有する複数の第2の接続端子部の配列を覆うカバー部を有することを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の特許請求の範囲に記載された発明は、複数の同軸ケーブル等のケーブルが装着されるプラグコネクタとそのプラグコネクタの接続嵌合部の差込みがなされる嵌合口部が設けられて回路基板に取り付けられるリセプタクルコネクタとを含んで構成され、プラグコネクタに装着された複数のケーブルをリセプタクルコネクタが取り付けられた回路基板に電気的に連結された状態とするために使用されるコネクタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の電気信号や電圧等を伝送する複数の同軸ケーブル等のケーブルが、各々が比較的細いものであり、ケーブル群を形成するように纏められた状態をもって、各種の電気部品が取り付けられる回路基板に電気的に連結されるにあたっては、複数のケーブルの回路基板に対する電気的接続の仲介役を果たすコネクタ装置が用いられることが多い。斯かるコネクタ装置は、例えば、当該複数のケーブルが装着されるプラグコネクタと、回路基板との電気的接続がなされて配され、プラグコネクタの接続嵌合部の差込みがなされる嵌合口部が設けられたリセプタクルコネクタと、を含んで構成される。
【0003】
このような複数のケーブルの回路基板に対する電気的連結にあたって用いられるコネクタ装置にあっては、プラグコネクタの接続嵌合部に、複数のケーブルが夫々接続される複数のプラグ側コンタクトが配列配置されて設けられ、一方、リセプタクルコネクタの嵌合口部の内側に、回路基板に設けられた配線部に接続される複数のリセプタクル側コンタクトが配列配置されて設けられる。そして、プラグコネクタの接続嵌合部がリセプタクルコネクタの嵌合口部に差し込まれたとき、複数のリセプタクル側コンタクトが、複数のプラグ側コンタクトに夫々押圧接触する状態をもって接続され、それにより、複数のケーブルが、プラグコネクタ及びリセプタクルコネクタを介して、回路基板に設けられた配線部に電気的に連結される。
【0004】
上述のように複数のケーブルが装着されるプラグコネクタの接続嵌合部が回路基板に取り付けられるリセプタクルコネクタの嵌合口部に差し込まれるコネクタ装置においては、複数のケーブルのより一層の細線化及び回路基板のより一層の小型・軽量化に伴い、プラグコネクタ及びリセプタクルコネクタの夫々の小型・薄型化が図られることが望まれている。そのため、リセプタクルコネクタにあっては、全体の小型化が図られて複数のリセプタクル側コンタクトの配列間隔が極めて小とされたもとで、複数のリセプタクル側コンタクトの夫々が適正かつ確実に回路基板の配線部に接続されることが求められ、また、プラグコネクタにあっては、全体の小型化が図られたもとで、その接続嵌合部がリセプタクルコネクタの嵌合口部に差し込まれてリセプタクルコネクタに嵌合した状態を安定に維持できることが求められている。
【0005】
このようなもとで、従来にあっては、プラグコネクタとリセプタクルコネクタとを含んで構成され、複数のケーブルの回路基板に対する電気的連結に用いられるコネクタ装置であって、リセプタクルコネクタが、一対の相互対向端面部の一方にプラグコネクタの接続嵌合部が差し込まれる嵌合口部が設けられて回路基板に配されるリセプタクル側絶縁ハウジングを備え、そのリセプタクル側絶縁ハウジングに配列配置された複数のリセプタクル側コンタクトが、交互に配された複数の第1のコンタクトと複数の第2のコンタクトとを含むものとされたもとで、複数の第1のコンタクトの各々の接続端子部がリセプタクル側絶縁ハウジングの相互対向端面部の一方からその外部に突出して回路基板に接続されるとともに、複数の第2のコンタクトの各々の接続端子部がリセプタクル側絶縁ハウジングの相互対向端面部の他方からその外部に突出して回路基板に接続されるものが提案されている (例えば、特許文献1参照。)。また、プラグコネクタとリセプタクルコネクタとを含んで構成され、複数のケーブルの回路基板に対する電気的連結に用いられるコネクタ装置であって、プラグコネクタが、その接続嵌合部がリセプタクルコネクタの嵌合口部に差し込まれたとき、リセプタクルコネクタに係合してプラグコネクタのリセプタクルコネクタとの嵌合状態を維持する嵌合維持手段を備えたものも提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
特許文献1に示されるコネクタ装置(ケーブルコネクタ)にあっては、プラグコネクタ(P)とリセプタクルコネクタ(レセプタクルコネクタ(R))とを備えて構成されたもとにおいて、回路基板(プリント基板) に配されるリセプタクル側絶縁ハウジング(レセプタクル側保持部材(51)) における一対の相互対向端面部の一方に、プラグコネクタの接続嵌合部(プラグ突起部(15)) が差し込まれる嵌合口部(レセプタクル側空間(52)の開口部)が設けられており、リセプタクル側絶縁ハウジングに配列配置された複数のリセプタクル側コンタクトが、交互に配された複数の第1のコンタクト(レセプタクルコンタクト(50)) と複数の第2のコンタクト(レセプタクルコンタクト(50'))とを含んで成るものとされている。そして、複数の第1のコンタクトの夫々が、その接続端子部(リード部 (50c)) を、リセプタクル側絶縁ハウジングにおける一対の相互対向端面部の他方からその外部に突出して、回路基板に設けられた配線部(信号パターン)に半田付け等により電気的に接続されるものとされ、また、複数の第2のコンタクトの夫々が、その接続端子部(リード部 (50c'))を、リセプタクル側絶縁ハウジングにおける一対の相互対向端面部の一方からその外部に突出して、回路基板に設けられた配線部(信号パターン)に半田付け等により電気的に接続されるものとされている。
【0007】
このように、回路基板に配されるリセプタクル側絶縁ハウジングに配列配置された複数のリセプタクル側コンタクトが交互に配された複数の第1のコンタクトと複数の第2のコンタクトとを含んで成り、複数の第1のコンタクトの夫々の接続端子部及び複数の第2のコンタクトの夫々の接続端子部が、リセプタクル側絶縁ハウジングにおける相互対向端面部のうちの一方及び他方から夫々その外部に突出するものとされることにより、複数のリセプタクル側コンタクトの配列間隔が極めて小なるものとされるもとにあっても、複数の第1のコンタクトの夫々の接続端子部の回路基板に設けられた配線部との接続が、複数の第2のコンタクトの夫々の接続端子部により妨げられることなく、適正に行われるとともに、複数の第2のコンタクトの夫々の接続端子部の回路基板に設けられた配線部との接続が、複数の第1のコンタクトの夫々の接続端子部により妨げられることなく、適正に行われることになる。
【0008】
また、特許文献2に示されるコネクタ装置(電気コネクタ組立体)にあっては、プラグコネクタ(1)とリセプタクルコネクタ(2)とを備えて構成されたもとにおいて、プラグコネクタが、プラグ側導電性シェル(導電性シェル(13)) に回動可能に取り付けられ、プラグ側絶縁ハウジング(本体ハウジング(11)) に備えられた接続嵌合部(嵌合突起(11b))がリセプタクルコネクタに差し込まれてプラグコネクタがリセプタクルコネクタとの嵌合状態をとるとき、リセプタクルコネクタ側へと回動せしめられて、リセプタクル側導電性シェル(導電性シェル(23)) に設けられたロック部(23b) に係合し、それにより、プラグコネクタのリセプタクルコネクタとの嵌合状態を維持する嵌合維持部材(嵌合回動アーム(14)) を備えたものとされている。そして、嵌合維持部材には、それが、リセプタクル側導電性シェル(導電性シェル(23)) に設けられたロック部(23b) に係合して、プラグコネクタのリセプタクルコネクタとの嵌合状態を維持する状態をとるとき、リセプタクルコネクタにおけるリセプタクル側絶縁ハウジング(本体ハウジング(21)) におけるプラグ側絶縁ハウジングに備えられた接続嵌合部が差し込まれる側とは反対側の端面部からその外部に突出する、複数のリセプタクル側コンタクト(導電コンタクト(22)) の夫々における回路基板(主印刷配線基板(B))との接続部位である接続端子部(半田接続部(22a))を覆うカバー部(導電性カバー部(14d))が設けられている。
【0009】
このように、プラグコネクタに回動可能とされた嵌合維持部材が備えられ、プラグコネクタがリセプタクルコネクタとの嵌合状態をとるとき、嵌合維持部材が、リセプタクルコネクタ側へと回動せしめられて、リセプタクル側導電性シェルに設けられたロック部に係合することにより、プラグコネクタのリセプタクルコネクタとの嵌合状態が安定に維持されることになる。また、その際、嵌合維持部材に設けられたカバー部が、複数のリセプタクル側コンタクトの夫々における、回路基板との接続部位である接続端子部を覆うものとされることにより、複数のリセプタクル側コンタクトの夫々における接続端子部に対する電磁シールド作用がもたらされることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2009−199891号公報
【特許文献2】特開2011−238410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述のような、特許文献1に記載された従来提案されている、プラグコネクタとリセプタクルコネクタとを含んで構成され、複数のケーブルの回路基板に対する電気的連結に用いられるコネクタ装置であって、回路基板に配されるリセプタクル側絶縁ハウジングに配列配置された複数のリセプタクル側コンタクトが交互に配された複数の第1のコンタクトと複数の第2のコンタクトとを含んで成り、複数の第1のコンタクトの夫々の接続端子部及び複数の第2のコンタクトの夫々の接続端子部が、リセプタクル側絶縁ハウジングにおける相互対向端面部のうちの一方及び他方から夫々その外部に突出するものとされたものにあっては、複数のリセプタクル側コンタクトの夫々の接続端子部に対する電磁シールドの点においての不都合を伴っている。
【0012】
即ち、複数のリセプタクル側コンタクトを構成する複数の第1のコンタクト及び複数の第2のコンタクトのうちの複数の第1のコンタクトの夫々の接続端子部については、それが、リセプタクル側絶縁ハウジングにおける、プラグコネクタの接続嵌合部が差し込まれる嵌合口部が設けられた端面部に対向する反対側の端面部からその外部に突出するものとされるので、例えば、リセプタクルコネクタに嵌合するプラグコネクタを、特許文献2に記載されたプラグコネクタのように、カバー部が設けられた嵌合維持部材が回動可能に備えられたものとすることにより、プラグコネクタがリセプタクルコネクタとの嵌合状態をとるもとにおいて、プラグコネクタにおける嵌合維持部材に設けられたカバー部によって覆われるものとし、それにより、プラグコネクタにおける嵌合維持部材に設けられたカバー部による電磁シールド作用がもたらされる状態におくことができる。しかしながら、複数のリセプタクル側コンタクトを構成する複数の第1のコンタクト及び複数の第2のコンタクトのうちの複数の第2のコンタクトの夫々の接続端子部については、たとえ、リセプタクルコネクタに嵌合するプラグコネクタを、特許文献2に記載されたプラグコネクタにように、カバー部が設けられた嵌合維持部材が回動可能に備えられたものとした場合にあっても、上述のような電磁シールド作用がもたらされる状態におくことができない。
【0013】
なぜなら、複数の第2のコンタクトの夫々の接続端子部は、リセプタクル側絶縁ハウジングにおける、プラグコネクタの接続嵌合部が差し込まれる嵌合口部が設けられた端面部からその外部に突出するものとされるので、プラグコネクタがリセプタクルコネクタとの嵌合状態をとるもとにおいては、リセプタクル側絶縁ハウジングにおける嵌合口部に差し込まれたプラグコネクタの接続嵌合部が近接配置されるものとされて、プラグコネクタにおける嵌合維持部材に設けられたカバー部によって覆われるものとはされないからである。また、複数の第2のコンタクトの夫々の接続端子部の配置部位からして、プラグコネクタあるいはリセプタクルコネクタに、プラグコネクタがリセプタクルコネクタとの嵌合状態をとるもとにおいて複数の第2のコンタクトの夫々の接続端子部に電磁シールド作用を及ぼす附加導電性部材を配することも、困難であり、かつ、実用的ではない。それゆえ、複数の第2のコンタクトの夫々の接続端子部には、電磁シールド作用がもたらされず、例えば、複数の第2のコンタクトの夫々の接続端子部の周囲の隙間から不所望な電磁波が漏出してしまう虞がある。
【0014】
斯かる点に鑑み、本願の特許請求の範囲に記載された発明は、複数のケーブルの回路基板に対する電気的連結に用いられる、複数のケーブルが装着されるプラグコネクタとそのプラグコネクタが嵌合するリセプタクルコネクタとを含んで構成され、リセプタクルコネクタが、一対の相互対向端面部の一方にプラグコネクタの接続嵌合部が差し込まれる嵌合口部が設けられて回路基板に配されるリセプタクル側絶縁ハウジングを備え、そのリセプタクル側絶縁ハウジングに配列配置された複数のリセプタクル側コンタクトが、交互に配された複数の第1のコンタクトと複数の第2のコンタクトとを含むものとされたもとで、複数の第1のコンタクトの各々の接続端子部がリセプタクル側絶縁ハウジングの相互対向端面部の一方からその外部に突出して回路基板に接続されるとともに、複数の第2のコンタクトの各々の接続端子部がリセプタクル側絶縁ハウジングの相互対向端面部の他方からその外部に突出して回路基板に接続されるものとされたコネクタ装置であって、全体の小型・薄型化が図られるもとにおいても、プラグコネクタがリセプタクルコネクタとの嵌合状態におかれた際において、複数のリセプタクル側コンタクトの夫々の接続端子部に対して効果的な電磁シールド作用をもたらすことができるものを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項6までのいずれかに記載された発明(以下、本願発明という。)に係るコネクタ装置は、複数のケーブルが接続される複数のプラグ側コンタクトが配列配置された接続嵌合部を有したプラグ側絶縁ハウジング、及び、複数のプラグ側コンタクトにおける複数のケーブルが接続された部分を覆うプラグ側導電性シェルを備えたプラグコネクタと、一対の相互対向端面部を有していてそれらの一方にプラグコネクタの接続嵌合部が差し込まれる嵌合口部が設けられて回路基板に配されるリセプタクル側絶縁ハウジング,リセプタクル側絶縁ハウジングを部分的に覆って回路基板に接続されて接地電位が印加されるリセプタクル側導電性シェル、及び、リセプタクル側絶縁ハウジングに配列配置されて、嵌合口部を通じてリセプタクル側絶縁ハウジングに差し込まれたプラグコネクタの接続嵌合部に配された複数のプラグ側コンタクトに夫々押圧接触する複数のリセプタクル側コンタクトを備え、複数のリセプタクル側コンタクトが、各々がリセプタクル側絶縁ハウジングの相互対向端面部の一方からリセプタクル側絶縁ハウジングの外部に突出して回路基板に接続される第1の接続端子部を有するものとされた複数の第1のコンタクトと、各々がリセプタクル側絶縁ハウジングの相互対向端面部の他方からリセプタクル側絶縁ハウジングの外部に突出して回路基板に接続される第2の接続端子部を有するものとされた複数の第2のコンタクトを含んで成るものとされたリセプタクルコネクタと、を含んで構成され、リセプタクル側導電性シェルが、複数の第1のコンタクトが夫々有する複数の第1の接続端子部の配列の外方にそれを包囲して配されて、上記プラグコネクタの接続嵌合部がリセプタクル側絶縁ハウジングに嵌合口部を通じて差し込まれたとき、プラグ側導電性シェルに当接接触する端子シールド部を有することを特徴とするものとされる。
【0016】
上述のような本願発明に係るコネクタ装置にあっては、回路基板に配されたリセプタクル側絶縁ハウジングを備えたリセプタクルコネクタが、リセプタクル側絶縁ハウジングに配列配置された複数のリセプタクル側コンタクトを成す交互に配された複数の第1のコンタクト及び複数の第2のコンタクトが、それらのうちの複数の第1のコンタクトが夫々有する複数の第1の接続端子部を、リセプタクル側絶縁ハウジングの相互対向端面部の一方からリセプタクル側絶縁ハウジングの外部に突出して回路基板に接続されるものとするとともに、それらのうちの複数の第2のコンタクトが夫々有する複数の第2の接続端子部を、リセプタクル側絶縁ハウジングの相互対向端面部の他方からリセプタクル側絶縁ハウジングの外部に突出して回路基板に接続されるものとし、リセプタクル側導電性シェルが有する端子シールド部が、複数の第1のコンタクトが夫々有する複数の第1の接続端子部の配列の外方にそれを包囲して配された状態におかれたもとで、プラグコネクタが備えるプラグ側絶縁ハウジングにおける複数のケーブルが夫々接続された複数のプラグ側コンタクトが配列配置された接続嵌合部が、リセプタクル側絶縁ハウジングの相互対向端面部の一方に設けられた嵌合口部に差し込まれて、プラグコネクタがリセプタクルコネクタとの嵌合状態をとる。このとき、複数の第1のコンタクトと複数の第2のコンタクトとを含んだ複数のリセプタクル側コンタクトが、複数のプラグ側コンタクトに夫々押圧接触し、複数のプラグ側コンタクトに夫々接続された複数のケーブルが、複数のプラグ側コンタクト及び複数のリセプタクル側コンタクトを通じて、回路基板に電気的に連結される。
【0017】
それとともに、このとき、接地電位が印加されるリセプタクル側導電性シェルに設けられた端子シールド部が、複数の第1のコンタクトが夫々有する複数の第1の接続端子部の配列の外方にそれを包囲して配されたもとで、プラグコネクタが備える複数のプラグ側コンタクトにおける複数のケーブルが接続された部分を覆うプラグ側導電性シェルに当接接触する。このようにして、接地電位が印加されるリセプタクル側導電性シェルに設けられ、複数の第1の接続端子部の配列の外方にそれを包囲して配されて、プラグ側導電性シェルに当接接触する端子シールド部は、リセプタクルコネクタにおける複数の第1のコンタクトが夫々有する複数の第1の接続端子部に対する電磁シールド作用をもたらす。
【0018】
特に、本願の特許請求の範囲における請求項6に記載された本願発明に係るコネクタ装置にあっては、プラグコネクタが、プラグ側導電性シェルに対して回動可能に設けられるとともに当該プラグ側導電性シェルに電気的に連結され、プラグコネクタの接続嵌合部がリセプタクル側絶縁ハウジングに嵌合口部を通じて差し込まれたとき、リセプタクル側導電性シェルに係合してプラグコネクタのリセプタクルコネクタとの嵌合状態を維持する嵌合維持部材を備え、当該嵌合維持部材が、リセプタクル側導電性シェルに係合したときリセプタクルコネクタに備えられた複数の第2のコンタクトが夫々有する複数の第2の接続端子部の配列を覆うカバー部を有するものとされる。そして、プラグコネクタが備える嵌合維持部材が有するカバー部は、嵌合維持部材がリセプタクル側導電性シェルに係合したとき、リセプタクルコネクタにおける複数の第2の接続端子部の配列を覆うものとされて、リセプタクルコネクタに備えられた複数の第2のコンタクトが夫々有する複数の第2の接続端子部に対する電磁シールド作用をもたらす。
【発明の効果】
【0019】
本願発明に係るコネクタ装置においては、上述のように、回路基板に配されたリセプタクル側絶縁ハウジングを備えたリセプタクルコネクタが、複数の第1のコンタクトが夫々有する複数の第1の接続端子部を、リセプタクル側絶縁ハウジングの相互対向端面部の一方からリセプタクル側絶縁ハウジングの外部に突出して回路基板に接続されるものとするとともに、複数の第2のコンタクトが夫々有する複数の第2の接続端子部を、リセプタクル側絶縁ハウジングの相互対向端面部の他方からリセプタクル側絶縁ハウジングの外部に突出して回路基板に接続されるものとしたもとで、プラグコネクタが備えるプラグ側絶縁ハウジングにおける複数のケーブルが夫々接続された複数のプラグ側コンタクトが配列配置された接続嵌合部が、リセプタクル側絶縁ハウジングの相互対向端面部の一方に設けられた嵌合口部に差し込まれて、プラグコネクタがリセプタクルコネクタとの嵌合状態をとるとき、リセプタクルコネクタにおけるリセプタクル側導電性シェルが有する端子シールド部が、複数の第1のコンタクトが夫々有する複数の第1の接続端子部の配列の外方にそれを包囲して配されたもとで、プラグコネクタが備える複数のプラグ側コンタクトにおける複数のケーブルが接続された部分を覆うプラグ側導電性シェルに当接接触するものとされ、それにより、リセプタクルコネクタにおける複数の第1のコンタクトが夫々有する複数の第1の接続端子部に対する電磁シールド作用をもたらす。
【0020】
従って、本願発明に係るコネクタ装置によれば、複数のケーブルが装着されるプラグコネクタとそのプラグコネクタが嵌合するリセプタクルコネクタとを含んで構成され、リセプタクルコネクタが、一対の相互対向端面部の一方にプラグコネクタの接続嵌合部が差し込まれる嵌合口部が設けられて回路基板に配されるリセプタクル側絶縁ハウジングを備え、そのリセプタクル側絶縁ハウジングに配列配置された複数のリセプタクル側コンタクトが、交互に配された複数の第1のコンタクトと複数の第2のコンタクトとを含むものとされたもとで、複数の第1のコンタクトの各々の第1の接続端子部がリセプタクル側絶縁ハウジングの相互対向端面部の一方からその外部に突出して回路基板に接続されるとともに、複数の第2のコンタクトの各々の第2の接続端子部がリセプタクル側絶縁ハウジングの相互対向端面部の他方からその外部に突出して回路基板に接続されるものとされて、全体の小型・薄型化が図られるもとにおいても、プラグコネクタがリセプタクルコネクタとの嵌合状態におかれた際において、複数の第1のコンタクトが夫々有する複数の第1の接続端子部に対して効果的な電磁シールド作用をもたらすことができることになる。
【0021】
また、本願発明に係るコネクタ装置にあっては、プラグコネクタがリセプタクルコネクタとの嵌合状態におかれた際における、複数の第2のコンタクトが夫々有する複数の第2の接続端子部に対する電磁シールド作用については、例えば、プラグコネクタに設けられた嵌合維持部材が有するカバー部がもたらすものとすることができる。斯かる際には、本願の特許請求の範囲における請求項6に記載された本願発明に係るコネクタ装置の場合のように、プラグコネクタがリセプタクルコネクタとの嵌合状態におかれたもとで、プラグコネクタが備える嵌合維持部材が有するカバー部が、嵌合維持部材がリセプタクル側導電性シェルに係合したとき、リセプタクルコネクタにおける複数の第2の接続端子部の配列を覆うものとされ、それにより、リセプタクルコネクタに備えられた複数の第2のコンタクトが夫々有する複数の第2の接続端子部に対する電磁シールド作用をもたらすものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本願発明に係るコネクタ装置の一例を構成するプラグコネクタとリセプタクルコネクタとを、互いに分離され、プラグコネクタに複数のケーブルが装着された状態をもって示す斜視図である。
図2】本願発明に係るコネクタ装置の一例を構成するプラグコネクタとリセプタクルコネクタとを、互いに分離され、プラグコネクタに複数のケーブルが装着された状態をもって示す平面図である。
図3】本願発明に係るコネクタ装置の一例を構成するプラグコネクタとリセプタクルコネクタとを、互いに分離されたもとで、プラグコネクタに複数のケーブルが装着され、プラグコネクタから嵌合維持部材が取り去られた状態をもって示す斜視図である。
図4】本願発明に係るコネクタ装置の一例を構成するリセプタクルコネクタをそれが備えるリセプタクル側導電性シェルが取り外された状態をもって示す斜視図である。
図5図2における V−V 線断面を示す断面図である。
図6図2におけるVI−VI線断面を示す断面図である。
図7】本願発明に係るコネクタ装置の一例を構成するプラグコネクタとリセプタクルコネクタとの相互嵌合状態を、プラグコネクタに複数のケーブルが装着され、プラグコネクタが備える嵌合維持部材が第1の静止位置をとる状態をもって示す平面図である。
図8】本願発明に係るコネクタ装置の一例を構成するプラグコネクタとリセプタクルコネクタとの相互嵌合状態を、プラグコネクタに複数のケーブルが装着され、プラグコネクタが備える嵌合維持部材が第1の静止位置をとる状態をもって示す側面図である。
図9】本願発明に係るコネクタ装置の一例を構成するプラグコネクタとリセプタクルコネクタとの相互嵌合状態を、プラグコネクタに複数のケーブルが装着され、プラグコネクタが備える嵌合維持部材が第2の静止位置をとる状態をもって示す平面図である。
図10図9における X−X 線断面を示す断面図である。
図11図9におけるXI−XI線断面を示す断面図である。
図12】本願発明に係るコネクタ装置の一例を構成するプラグコネクタとリセプタクルコネクタとの相互嵌合状態を、リセプタクルコネクタが回路基板に取り付けられたもとで、プラグコネクタに複数のケーブルが装着され、プラグコネクタが備える嵌合維持部材が第2の静止位置をとる状態をもって示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本願発明を実施するための形態は、以下に述べられる本願発明についての実施例をもって説明される。
【実施例】
【0024】
図1(斜視図)及び図2(平面図)には、本願発明に係るコネクタ装置の一例を構成するプラグコネクタ11及びリセプタクルコネクタ12が、プラグコネクタ11に複数のケーブル13が装着された状態もって示されている。
【0025】
プラグコネクタ11は、合成樹脂等の絶縁材料によって形成されたプラグ側絶縁ハウジング14と導電材料で形成されたプラグ側導電性シェル15とプラグ側導電性シェル15に対して回動可能とされて設けられた嵌合維持部材16とを備えている。プラグ側絶縁ハウジング14には、その長手方向(プラグコネクタ11の長手方向(左右方向))に沿って、各々が導電材料で形成された複数のコンタクト17と複数のコンタクト18とが交互に配列配置されて設けられている。これらの交互に配列配置されたコンタクト17及びコンタクト18は、全体で、複数のプラグ側コンタクトを形成している。即ち、プラグ側絶縁ハウジング14に配列配置された複数のプラグ側コンタクトが、複数のコンタクト17と複数のコンタクト18とを含むものとされているのである。そして、複数のコンタクト17と複数のコンタクト18とを含んだ複数のプラグ側コンタクトには、複数のケーブル13が夫々接続されている。複数のケーブル13の夫々は、例えば、図5等に図示されるように、コンタクト17あるいはコンタクト18に接続される中心導体,中心導体を被覆する誘電体,誘電体を包囲する外部導体、及び、外部導体を被覆する外皮から成る。外部導体は、複数のケーブル13に共通に設けられたグランドバーを介して、後述されるプラグ側導電性シェル15に接続される。
【0026】
プラグ側絶縁ハウジング14における複数のコンタクト17と複数のコンタクト18とを含んだ複数のプラグ側コンタクトが配列配置された部分14aは、プラグ側絶縁ハウジング14の長手方向に伸びる板状部とされていて、接続嵌合部19を形成している。接続嵌合部19は、プラグコネクタ11と共に本願発明に係るコネクタ装置の一例を構成するリセプタクルコネクタ12における後述されるリセプタクル側絶縁ハウジング20に、それに設けられた嵌合口部21を通じて差し込まれ、それにより、プラグコネクタ11とリセプタクルコネクタ12との相互嵌合状態がとられる。
【0027】
プラグ側導電性シェル15は、プラグコネクタ11を、それが備える嵌合維持部材16を取り去ったものとして示す図3に示されるように、複数のプラグ側コンタクトにおける複数のケーブル13が夫々接続された部分を、図3における上下方向において挟んで覆うものとされている。そして、プラグ側導電性シェル15には、その長手方向(プラグコネクタ11の長手方向(左右方向))における両端部に、複数のケーブル13の配列を挟んで設けられた一対の突出部15aが形成されている。
【0028】
プラグ側導電性シェル15に、それに対して回動可能とされて設けられた嵌合維持部材16は、例えば、図1に示されるように、金属製とされる棒状体が屈曲せしめられて形成された枠状部22と、枠状部22に取り付けられたカバー部23とを有したものとされている。枠状部22は、その両端部分がプラグ側導電性シェル15における長手方向の両端部に形成された一対の突出部15aに夫々係合しており、それにより、嵌合維持部材16の全体を、プラグ側導電性シェル15に対して回動可能に支持している。また、カバー部23は、導電性板状体によって形成され、複数の弾性接触片部23a及び23bが設けられていて、枠状部22に固着されている。そして、嵌合維持部材16は、プラグコネクタ11における接続嵌合部19が、リセプタクルコネクタ12のリセプタクル側絶縁ハウジング20に、それに設けられた嵌合口部21を通じて差し込まれたとき、リセプタクルコネクタ12における、リセプタクル側絶縁ハウジング20を部分的に覆うリセプタクル側導電性シェル24に係合し、それにより、プラグコネクタ11のリセプタクルコネクタ12との嵌合状態を維持する。
【0029】
そして、嵌合維持部材16は、図1図2、さらには、図2における V−V 線断面及びVI−VI線断面を夫々示す図5及び図6に示されるような、プラグ側導電性シェル15に対して起き上がった位置である第1の静止位置と、後述される図9図11に示されるような、プラグ側導電性シェル15に対して伏した位置である第2の静止位置とを選択的にとる。嵌合維持部材16が、プラグコネクタ11における接続嵌合部19がリセプタクル側絶縁ハウジング20にそれに設けられた嵌合口部21を通じて差し込まれたもとでリセプタクル側導電性シェル24に係合し、それにより、プラグコネクタ11のリセプタクルコネクタ12との嵌合状態を維持する状態をとるときには、当該嵌合維持部材16は、第2の静止位置をとるものとされる。
【0030】
また、プラグコネクタ11と共に本願発明に係るコネクタ装置の一例を構成するリセプタクルコネクタ12は、合成樹脂等の絶縁材料によって形成されたリセプタクル側絶縁ハウジング20を備えている。リセプタクルコネクタ12をそれが備えるリセプタクル側導電性シェル24が取り外された状態をもって示す図4に示されるように、リセプタクル側絶縁ハウジング20には、その相互対向端面部の一方に、前述のプラグコネクタ11の接続嵌合部19が差し込まれる嵌合口部21が設けられており、嵌合口部21からリセプタクル側絶縁ハウジング20の内部へと接続嵌合部収容空間が伸びている。以下においては、リセプタクルコネクタ12について、リセプタクル側絶縁ハウジング20における嵌合口部21が設けられた相互対向端面部の一方側を正面側とし、正面側の反対側となる相互対向端面部の他方側を背面側とし、正面側に向かって上側,下側,左側及び右側を、夫々、上,下,左及び右とする。リセプタクル側絶縁ハウジング20は、例えば、後述される図12に示される回路基板60に配されて固定され、それにより、リセプタクルコネクタ12の全体が回路基板60に取り付けられたものとされる。
【0031】
リセプタクル側絶縁ハウジング20には、図2に示されるような、複数の第1のコンタクト25と複数の第2のコンタクト26とが交互に配列配置されて設けられている。これらの第1のコンタクト25及び第2のコンタクト26は、全体で、複数のリセプタクル側コンタクトを形成している。即ち、リセプタクル側絶縁ハウジング20に配列配置された複数のリセプタクル側コンタクトが、複数の第1のコンタクト25と複数の第2のコンタクト26とを含むものとされているのである。図2に示されるように、複数の第1のコンタクト25の夫々は、リセプタクル側絶縁ハウジング20が配される回路基板60に設けられた端子部に接続される第1の接続端子部27を、リセプタクル側絶縁ハウジング20の正面側端面部(相互対向端面部の一方)からリセプタクル側絶縁ハウジング20の外部に突出させており、また、複数の第2のコンタクト26の夫々は、リセプタクル側絶縁ハウジング20が配される回路基板60に設けられた端子部に接続される第2の接続端子部28を、リセプタクル側絶縁ハウジング20の背面側端面部(相互対向端面部の他方)からリセプタクル側絶縁ハウジング20の外部に突出させている。それにより、リセプタクル側絶縁ハウジング20の正面側端面部の外方には、第1の接続端子部27の配列が形成されており、また、リセプタクル側絶縁ハウジング20の背面側端面部の外方には、第2の接続端子部28の配列が形成されていることになる。
【0032】
複数の第1のコンタクト25と複数の第2のコンタクト26とを含んだ複数のリセプタクル側コンタクトは、プラグコネクタ11の接続嵌合部19がリセプタクル側絶縁ハウジング20に設けられた嵌合口部21を通じてリセプタクル側絶縁ハウジング20に差し込まれたとき、リセプタクル側絶縁ハウジング20に差し込まれたプラグコネクタ11の接続嵌合部19における複数のプラグ側コンタクトに夫々押圧接触する。その際、複数のリセプタクル側コンタクトに含まれる複数の第1のコンタクト25が、複数のプラグ側コンタクトに含まれる複数のコンタクト17に夫々押圧接触するとともに、複数のリセプタクル側コンタクトに含まれる複数の第2のコンタクト26が、複数のプラグ側コンタクトに含まれる複数のコンタクト18に夫々押圧接触する。それにより、リセプタクル側絶縁ハウジング20に差し込まれたプラグコネクタ11の接続嵌合部19における複数のプラグ側コンタクトが、複数のリセプタクル側コンタクトを介して、リセプタクルコネクタ12が取り付けられた回路基板60に設けられた端子部に連結される。
【0033】
また、リセプタクルコネクタ12に備えられたリセプタクル側導電性シェル24は、リセプタクル側絶縁ハウジング20の正面側端面部における嵌合口部21の周囲部分,背面側端面部及びその近傍の部分,左右方向の両側面部の一部分及び下面部の大部分を除いた残りの部分を覆うものとされている。即ち、リセプタクル側導電性シェル24は、リセプタクル側絶縁ハウジング20を部分的に覆っているのである。斯かるリセプタクル側導電性シェル24には、リセプタクル側絶縁ハウジング20の長手方向に沿って伸びて、リセプタクル側絶縁ハウジング20の上方平坦部29を覆う平板状部30が設けられている。
【0034】
そして、リセプタクル側導電性シェル24は、平板状部30におけるその長手方向の両端部から夫々屈曲して下方に伸びる複数の基板接続部32を有しており、複数の基板接続部32の夫々は、リセプタクルコネクタ12が取り付けられた回路基板60に設けられた接地導体部に、例えば、半田付けにより接続されるものとされている。さらに、リセプタクル側導電性シェル24は、平板状部30におけるその長手方向の両端部から夫々屈曲して下方に伸びる一対の連結部31によって支えられた、帯状を成す端子シールド部33を有している。端子シールド部33は、複数の第1のコンタクト25が夫々有する複数の第1の接続端子部27の配列の外方に複数の第1の接続端子部27の配列を包囲して配されるものとされている。それにより、複数の第1の接続端子部27及び複数の第2の接続端子部28の夫々が、リセプタクル側絶縁ハウジング20が配される回路基板60に設けられた端子部に接続されるとともに、リセプタクル側導電性シェル24の複数の基板接続部32が回路基板60に設けられた接地導体部に接続されたもとにあっては、端子シールド部33が、回路基板60上において、複数の第1の接続端子部27の配列の外方において複数の第1の接続端子部27の配列を包囲して配されることになる。
【0035】
端子シールド部33には、複数の凸部34と複数の切欠き部を成す半田付け部35が設けられている。複数の凸部34は、プラグコネクタ11の接続嵌合部19がリセプタクル側絶縁ハウジング20に設けられた嵌合口部21を通じてリセプタクル側絶縁ハウジング20に差し込まれたとき、プラグコネクタ11が備えるプラグ側導電性シェル15の、複数のプラグ側コンタクトにおける複数のケーブル13が夫々接続された部分を覆う部分に押圧当接する。また、複数の半田付け部35は、回路基板60上に配された端子シールド部33の回路基板60に設けられた接地導体部に対する半田付け接続に供される。
【0036】
図2における V−V 線断面を示す図5に示されるように、リセプタクルコネクタ11における複数のリセプタクル側コンタクトに含まれる複数の第1のコンタクト25の夫々は、二股状部を成す一対の上アーム部41及び下アーム部42を有している。上アーム部41には、その先端部分に接点部43が形成されており、また、下アーム部42には、その中間部分に接点部44が形成されているとともに、接点部44を挟む両端部分に第1の接続端子部27とリセプタクル側絶縁ハウジング20により保持される係止部46とが夫々形成されている。
【0037】
斯かる複数の第1のコンタクト25の夫々は、例えば、弾性を有した導電性板状部材に打抜き加工が施されて形成される。そして、下アーム部42の一端部分に形成された接続端子部27は、リセプタクルコネクタ12の全体が回路基板60に取り付けられるとき、当該回路基板60における端子部に、例えば、半田付けされて電気的に接続される。
【0038】
また、図2におけるVI−VI線断面を示す図6に示されるように、リセプタクルコネクタ12における複数のリセプタクル側コンタクトに含まれる複数の第2のコンタクト26の夫々も、二股状部を成す一対の上アーム部47及び下アーム部48を有している。上アーム部47には、その先端部分に接点部49が形成されており、また、下アーム部48には、その両端部分に接点部50と第2の接続端子部28とが夫々形成されているとともに、中間部分にリセプタクル側絶縁ハウジング20により保持される係止部51が形成されている。
【0039】
斯かる複数の第2のコンタクト26の夫々も、例えば、弾性を有した導電性板状部材に打抜き加工が施されて形成される。そして、下アーム部48の他端部分に形成された接続端子部28は、リセプタクルコネクタ12の全体が回路基板60に取り付けられるとき、当該回路基板60における端子部に、例えば、半田付けされて電気的に接続される。
【0040】
図7(平面図)及び図8(側面図)は、複数のケーブル13が装着されたプラグコネクタ11が、それに備えられた嵌合維持部材16が第1の静止位置をとる状態におかれたもとで、プラグコネクタ11のプラグ側絶縁ハウジング14における接続嵌合部19(図2参照)が、リセプタクルコネクタ12のリセプタクル側絶縁ハウジング20に設けられた嵌合口部21を通じてリセプタクル側絶縁ハウジング20に差し込まれ、プラグコネクタ11とリセプタクルコネクタ12とが相互嵌合状態におかれた、本願発明に係るコネクタ装置の一例を示す。
【0041】
プラグコネクタ11における接続嵌合部19がリセプタクルコネクタ12のリセプタクル側絶縁ハウジング20に設けられた嵌合口部21を通じてリセプタクル側絶縁ハウジング20に差し込まれたもとにあっては、後述される図10に示されるように、プラグコネクタ11における接続嵌合部19が、リセプタクルコネクタ12における複数の第1のコンタクト25の夫々が有する二股状部を成す一対の上アーム部41及び下アーム部42によって挟まれる状態におかれる。そして、プラグコネクタ11における接続嵌合部19の上面側において、複数のコンタクト17の夫々の受圧接触部52に、それ対応する第1のコンタクト25における上アーム部41に形成された接点部43が押圧当接するとともに、プラグコネクタ11における接続嵌合部19の下面側において、複数のコンタクト17の夫々の受圧接触部53に、それに対応する第1のコンタクト25における下側アーム部42に形成された接点部44が押圧当接する。
【0042】
また、プラグコネクタ11における接続嵌合部19がリセプタクルコネクタ12のリセプタクル側絶縁ハウジング20に設けられた嵌合口部21を通じてリセプタクル側絶縁ハウジング20に差し込まれたもとにあっては、後述される図11に示されるように、プラグコネクタ11における接続嵌合部19が、リセプタクルコネクタ12における複数の第2のコンタクト26の夫々が有する二股状部を成す一対の上アーム部47及び下アーム部48によっても挟まれる状態におかれる。そして、プラグコネクタ11における接続嵌合部19の下面側において、複数のコンタクト18の夫々の受圧接触部54に、それに対応する第2のコンタクト26における下アーム部48に形成された接点部50が押圧当接するとともに、プラグコネクタ11における接続嵌合部19の上面側において、複数のコンタクト18の夫々における受圧接触部55に、それに対応する第2のコンタクト26における上アーム部47に形成された接点部49が押圧当接する。
【0043】
さらに、プラグコネクタ11における接続嵌合部19がリセプタクルコネクタ12のリセプタクル側絶縁ハウジング20に設けられた嵌合口部21を通じてリセプタクル側絶縁ハウジング20に差し込まれたもとにあっては、リセプタクルコネクタ12に備えられたリセプタクル側導電性シェル24における端子シールド部33が、それに設けられた複数の凸部34(図2参照)を、プラグコネクタ11に備えられたプラグ側導電性シェル15における、複数のプラグ側コンタクトにおける複数のケーブル13が夫々接続された部分を覆う部分に押圧当接させるものとされ、それにより、端子シールド部33がプラグ側導電性シェル15との電気的接続状態におかれる。
【0044】
その後、上述のようにしてプラグコネクタ11とリセプタクルコネクタ12とが相互嵌合状態におかれたもとで、図9, 図9における X−X 線断面を示す図10、及び、図9におけるXI−XI線断面を示す図11に示されるように、プラグコネクタ11に備えられた嵌合維持部材16が第1の静止位置から第2の静止位置へと移行せしめられると、嵌合維持部材16が、リセプタクルコネクタ12におけるリセプタクル側導電性シェル24に係合し、それにより、プラグコネクタ11のリセプタクルコネクタ12との嵌合状態を維持するものとされる。斯かる際にあっては、図12に示されるように、リセプタクルコネクタ12は、そのリセプタクル側絶縁ハウジング20が回路基板60に配されて、回路基板60に取り付けられている。
【0045】
回路基板60に取り付けられたリセプタクルコネクタ12にあっては、リセプタクル側導電性シェル24における複数の基板接続部32(図2参照)の夫々が、回路基板60に設けられた接地導体部に、例えば、半田付けにより接続されていて、リセプタクル側導電性シェル24に接地電位が印加されており、また、複数の第1のコンタクト25の夫々における第1の接続端子部27が、回路基板60に設けられた端子部に接続されるとともに、複数の第2のコンタクト26の夫々における第2の接続端子部28が、回路基板60に設けられた端子部に接続されており、リセプタクル側導電性シェル24における端子シールド部33が、回路基板60上に、複数の第1の接続端子部27の配列の外方において複数の第1の接続端子部27の配列を包囲するものとして配されていて、それにおける複数の半田付け部35において、回路基板60に設けられた接地導体部に半田付け接続されている。
【0046】
第2の静止位置へと移行せしめられて、リセプタクルコネクタ12におけるリセプタクル側導電性シェル24に係合し、プラグコネクタ11のリセプタクルコネクタ12との嵌合状態を維持するものとされたプラグコネクタ11に備えられた嵌合維持部材16にあっては、図12に示されるように、カバー部23が、リセプタクルコネクタ12におけるリセプタクル側導電性シェル24を全体的に覆うものとされる。そして、カバー部23に設けられた複数の弾性接触片部23aの夫々が、プラグコネクタ11におけるプラグ側導電性シェル15に押圧接触して、プラグ側導電性シェル15との電気的接続状態におかれるとともに、カバー部23に設けられた複数の弾性接触片部23b(図1参照)の夫々が、リセプタクル側導電性シェル24に押圧接触して、リセプタクル側導電性シェル24との電気的接続状態におかれる。それにより、プラグ側導電性シェル15及びカバー部23を含めた嵌合維持部材16に、リセプタクル側導電性シェル24を介して接地電位が印加される。
【0047】
このようにして、回路基板60に取り付けられたリセプタクルコネクタ12と複数のケーブル13が装着されたプラグコネクタ11とが相互嵌合状態におかれたもとにあっては、プラグコネクタ11に装着された複数のケーブル13が、プラグコネクタ11における複数のコンタクト17と複数のコンタクト18とを含んだ複数のプラグ側コンタクト及びリセプタクルコネクタ12における複数の第1のコンタクト25及び複数の第2のコンタクト26とを含んだ複数のリセプタクル側コンタクトを通じて、回路基板60に設けられた端子部に連結されたものとされる。そして、斯かるもとで、リセプタクルコネクタ12に備えられたリセプタクル側導電性シェル24における端子シールド部33(図1参照)は、回路基板60上において、リセプタクルコネクタ12における複数の第1のコンタクト25が夫々有する複数の第1の接続端子部27の配列を包囲して配され、プラグコネクタ11に備えられたプラグ側導電性シェル15との電気的接続状態におかれたもとで、接地電位が印加されるものとされることにより、リセプタクルコネクタ12における複数の第1のコンタクト25が夫々有する複数の第1の接続端子部27に対して電磁シールド作用をもたらす。即ち、回路基板60上に配された複数の第1の接続端子部27が、リセプタクル側導電性シェル24における端子シールド部33による電磁シールド作用を受けて、外部からの電磁ノイズの導入あるいは外部への電磁ノイズの漏出が阻止されるものとされるのである。
【0048】
また、回路基板60上において、リセプタクルコネクタ12における複数の第2のコンタクト26が夫々有する複数の第2の接続端子部28(図2参照)の配列は、リセプタクルコネクタ12におけるリセプタクル側導電性シェル24を全体的に覆うものとされた、プラグコネクタ11に備えられた嵌合維持部材16におけるカバー部23によって覆われる。そして、カバー部23を含めた嵌合維持部材16には、リセプタクル側導電性シェル24を介して接地電位が印加されるので、回路基板60上に配された複数の第2の接続端子部28が、嵌合維持部材16におけるカバー部23による電磁シールド作用を受けて、外部からの電磁ノイズの導入あるいは外部への電磁ノイズの漏出が阻止されるものとされる。
【0049】
上述のように、プラグコネクタ11とリセプタクルコネクタ12とを含んで構成される本願発明に係るコネクタ装置の一例にあっては、回路基板60に配されたリセプタクル側絶縁ハウジング20を備えたリセプタクルコネクタ12が、複数の第1のコンタクト25が夫々有する複数の第1の接続端子部27を、リセプタクル側絶縁ハウジング20の正面側端面部(相互対向端面部のうちの一方)からリセプタクル側絶縁ハウジング20の外部に突出して回路基板60に接続されるものとするとともに、複数の第2のコンタクト26が夫々有する複数の第2の接続端子部28を、リセプタクル側絶縁ハウジング20の背面側端面部(相互対向端面部のうちの他方)からリセプタクル側絶縁ハウジング20の外部に突出して回路基板60に接続されるものとしたもとで、プラグコネクタ11が備えるプラグ側絶縁ハウジング14における複数のケーブル13が夫々接続された複数のプラグ側コンタクト(複数のコンタクト17及び18)が配列配置された接続嵌合部19が、リセプタクル側絶縁ハウジング20の正面側端面部に設けられた嵌合口部21に差し込まれて、プラグコネクタ11がリセプタクルコネクタ12との嵌合状態をとるとき、リセプタクルコネクタ12におけるリセプタクル側導電性シェル24が有する端子シールド部33が、複数の第1のコンタクト25が夫々有する複数の第1の接続端子部27の配列の外方にそれを包囲して配されたもとで、プラグコネクタ11が備える複数のプラグ側コンタクトにおける複数のケーブル13が接続された部分を覆うプラグ側導電性シェル15に当接接触するものとされ、それにより、リセプタクルコネクタ12における複数の第1のコンタクト25が夫々有する複数の第1の接続端子部27に対する電磁シールド作用をもたらす。
【0050】
従って、上述の本願発明に係るコネクタ装置の一例によれば、複数のケーブル13が装着されるプラグコネクタ11とそのプラグコネクタ11が嵌合するリセプタクルコネクタ12とを含んで構成され、リセプタクルコネクタ12が、正面側端面部にプラグコネクタ11における接続嵌合部19が差し込まれる嵌合口部21が設けられて回路基板60に配されるリセプタクル側絶縁ハウジング20を備え、そのリセプタクル側絶縁ハウジング20に配列配置された複数のリセプタクル側コンタクトが、交互に配された複数の第1のコンタクト25と複数の第2のコンタクト26とを含むものとされたもとで、複数の第1のコンタクト25の各々の第1の接続端子部27がリセプタクル側絶縁ハウジング20の正面側端面部からその外部に突出して回路基板60に接続されるとともに、複数の第2のコンタクト26の各々の第2の接続端子部28がリセプタクル側絶縁ハウジング20の背面側端面部からその外部に突出して回路基板60に接続されるものとされて、全体の小型・薄型化が図られるもとにおいても、プラグコネクタ11がリセプタクルコネクタ12との嵌合状態におかれた際において、複数の第1のコンタクト25が夫々有する複数の第1の接続端子部27に対して効果的な電磁シールド作用をもたらすことができることになる。
【0051】
また、本願発明に係るコネクタ装置の一例にあっては、プラグコネクタ11がリセプタクルコネクタ12との嵌合状態におかれた際における、複数の第2のコンタクト26が夫々有する複数の第2の接続端子部28に対する電磁シールド作用については、プラグコネクタ11に設けられた嵌合維持部材16が有するカバー部23がもたらすものとすることができる。斯かる際には、プラグコネクタ11がリセプタクルコネクタ12との嵌合状態におかれたもとで、プラグコネクタ11が備える嵌合維持部材16が有するカバー部23が、嵌合維持部材16がリセプタクル側導電性シェル24に係合したとき、リセプタクルコネクタ12における複数の第2の接続端子部28の配列を覆うものとされ、それにより、リセプタクルコネクタ12に備えられた複数の第2のコンタクト26が夫々有する複数の第2の接続端子部28に対する電磁シールド作用をもたらすものとなる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
以上のような本願発明に係るコネクタ装置は、複数のケーブルが装着されるプラグコネクタとそのプラグコネクタが嵌合するリセプタクルコネクタとを含んで構成され、リセプタクルコネクタが、一対の相互対向端面部の一方にプラグコネクタの接続嵌合部が差し込まれる嵌合口部が設けられて回路基板に配されるリセプタクル側絶縁ハウジングを備え、そのリセプタクル側絶縁ハウジングに配列配置された複数のリセプタクル側コンタクトが、交互に配された複数の第1のコンタクトと複数の第2のコンタクトとを含むものとされたもとで、複数の第1のコンタクトの各々の接続端子部がリセプタクル側絶縁ハウジングの相互対向端面部の一方からその外部に突出して回路基板に接続されるとともに、複数の第2のコンタクトの各々の接続端子部がリセプタクル側絶縁ハウジングの相互対向端面部の他方からその外部に突出して回路基板に接続されるものとされて、全体の小型・薄型化が図られるもとにおいても、プラグコネクタがリセプタクルコネクタとの嵌合状態におかれた際において、複数のリセプタクル側コンタクトの夫々の接続端子部に対して効果的な電磁シールド作用をもたらすことができるものとして、様々な電子機器等に広く適用され得るものである。
【符号の説明】
【0053】
11・・・プラグコネクタ, 12・・・リセプタクルコネクタ, 13・・・ケーブル, 14・・・プラグ側絶縁ハウジング, 15・・・プラグ側導電性シェル, 16・・・嵌合維持部材, 17,18・・・コンタクト, 19・・・接続嵌合部, 20・・・リセプタクル側絶縁ハウジング, 21・・・嵌合口部, 22・・・枠状部, 23・・・カバー部, 24・・・リセプタクル側導電性シェル, 25・・・第1のコンタクト, 26・・・第2のコンタクト, 27・・・第1の接続端子部, 28・・・第2の接続端子部, 29・・・上方平坦部, 30・・・平板状部, 31・・・連結部, 32・・・基板接続部, 33・・・端子シールド部, 34・・・凸部, 35・・・半田付け部, 41,47・・・上アーム部, 42,48・・・下アーム部, 43,44,49,50・・・接点部, 46,51・・・係止部, 52,53,54,55・・・受圧接触部 60・・・回路基板
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