特許第6834749号(P6834749)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6834749
(24)【登録日】2021年2月8日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】セキュリティ機器の筐体構造
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/02 20060101AFI20210215BHJP
【FI】
   H05K5/02 L
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-86120(P2017-86120)
(22)【出願日】2017年4月25日
(65)【公開番号】特開2018-186155(P2018-186155A)
(43)【公開日】2018年11月22日
【審査請求日】2020年2月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】保科 有希
【審査官】 原田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−087129(JP,A)
【文献】 特開平10−284853(JP,A)
【文献】 特開2016−018942(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建造物の外壁に設置されるセキュリティ機器に使用され、内部に回路基板が収容される筐体を構成するもので、
壁側に配置され、矩形状の基板部と、この基板部の外周の3方を囲むように形成される上辺部又は下辺部及び2つの側辺部とを有してなる固定側ケースと、
この固定側ケースに組み付けられ、矩形状の基板部と、この基板部の外周の3方を囲むように形成される、上辺部又は下辺部のうち前記固定側ケースが備えていない辺部及び2つの側辺部とを有してなる組み付け側ケースとを備え、
前記固定側ケースと前記組み付け側ケースとは、それぞれが有する側辺部の少なくとも一部分が、対応する基板部の面に対して垂直よりも内側に傾斜するように形成されており、
前記固定側ケースに前記組み付け側ケースを組み付けた際に、一方の側辺部の内面が、他方の基板部と側辺部とのつなぎ目であるエッジラインに接するように構成されているセキュリティ機器の筐体構造。
【請求項2】
前記固定側ケース及び前記組み付け側ケースには、それぞれの基板部上に、2つの側辺部の間を支持するリブが設けられていない請求項1記載のセキュリティ機器の筐体構造。
【請求項3】
一方のケースの上辺部に、他方のケースの基板部上端が接する部分を覆うように、下方に向けて延設される延設部を設ける請求項1又は2記載のセキュリティ機器の筐体構造。
【請求項4】
前記上辺部は、前記組み付け側ケース側に設けられ、
前記固定側ケースの基板部の上端が、前記上辺部の先端から所定の間隔を置いた位置で、当該上辺部の内面に当接するように構成されている請求項3記載のセキュリティ機器の筐体構造。
【請求項5】
前記延設部は、前記上辺部の先端から所定の間隔を置いた位置に形成されている請求項4記載のセキュリティ機器の筐体構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建造物の外壁に設置されるセキュリティ機器に使用され、内部に回路基板が収容される筐体の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅等の建造物の外壁に設置される、例えばカードリーダのようなセキュリティ機器に使用される筐体には、内部に収容されている回路基板を保護するため、雨水等に対する防水性が要求される。また、セキュリティ機器には、やはり防水性を考慮してバッテリ駆動されるものがある。この場合、筐体の内部に配置されているバッテリが消耗すると、例えば設置業者やセキュリティサービス業者,エンドユーザ等がケースの一部を取り外してバッテリを交換する必要がある。したがって、ユーザの作業ばらつきを考慮すると、ケースの一部の取り外しや取り付けを極力容易に行い得る構造にしなければならない。
【0003】
一般的に、筐体の防水性を確保するためには、例えば特許文献1の図9に開示されているように、筐体を構成するケースの合わせ目となる部分にパッキン等の部材を用いることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−98535号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、パッキン等の部材を用いた場合、ユーザにとっては、防水性を確保する状態でケースを正しく取り付けることが難しくなる。取り付け作業の状態によっては、パッキンに「寄れ」や「ねじれ」が発生する可能性があり、筐体の防水機能が保障されなくなるおそれがある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、取付け作業の容易性を確保しつつ、防水機能を十分に維持できるセキュリティ機器の筐体構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載のセキュリティ機器の筐体構造によれば、その筐体は、矩形状の基板部と、基板部の外周の3方を囲むように形成される上辺部又は下辺部及び2つの側辺部とを有してなる固定側ケース並びに組み付け側ケースを備えている。固定側ケースを建造物の外壁側に設置して、組み付け側ケースを組み付けることで、両ケースの基板部と、基板部の4方を囲む上辺部及び下辺部並びに2つの側辺部とで形成される筐体の内部空間に、回路基板が収容される。
【0008】
そして、固定側ケースと組み付け側ケースとがそれぞれが有する側辺部の少なくとも一部分を、対応する基板部の面に対して垂直よりも内側に傾斜するように形成し、固定側ケースに組み付け側ケースを組み付けた際に、一方の側辺部の内面が、他方の基板部と側辺部とのつなぎ目,つまり「角」の部分であるであるエッジラインに接するように構成する。固定側ケース,組み付け側ケースは、それぞれ上辺部又は下辺部の何れか一方を欠いている。そのため、ケースの形成時において、それぞれの両側辺部は、前記欠いている辺部に向かうに従って間隔が狭まり易くなる。
【0009】
このように構成すれば、固定側ケースと組み付け側ケースとが接する部分にパッキン等の防水部材を用いずとも、一方のケースの側辺部の内面が他方のケースのエッジラインに接しているので、雨水等の浸入を防止できる。そして、ユーザは、組み付け側ケースの取り付けを容易に行うことができる。尚、上述したように、各ケースが上辺部又は下辺部の何れか一方を欠いていることも、取り付けを容易に行い得る要因となる。また、一方の側辺部が他方のエッジラインに接するまでの部位には空間が形成されるので、若し水が浸入した場合でも、前記空間を伝わせて下方に排水させることができる。
【0010】
請求項2記載のセキュリティ機器の筐体構造によれば、固定側ケース及び組み付け側ケースには、それぞれの基板部上に、2つの側辺部の間を支持するためのリブを設けない構成とする。一般にこのようなケースは、金型を起こして樹脂等の材料で形成される。その際に、基板部の外周端において立上るように形成される側辺部については、通常であれば、基板部の面に対し所定の公差を含んで垂直となるように、側辺部を支持するリブを設ける。
【0011】
しかし本発明では、側辺部を垂直よりも内側に傾斜するように、所謂「倒れ」が生じるように形成するので、上記のようなリブを設ける必要が無い。したがって、金型に上記傾斜を考慮した設計を施さずとも、側辺部が内側に傾斜するように形成できる。また、両ケースに上記のようなリブがないことで、固定側ケースに対して組み付け側ケースを、上辺側又は下辺側からスライドさせて取り付けることができる。このように、ケースをスライドさせて取り付けるようにすれば、ユーザが、防水機能を確保する状態での組み付けを容易に行うことができる。
【0012】
請求項3記載のセキュリティ機器の筐体構造によれば、一方のケースの上辺部に、他方のケースの基板部上端が接する部分を覆うように、下方に向けて延設される延設部を設ける。このように構成すれば、上辺部と基板部の上端とが接する部分から雨水等が浸入することを、延設部によって防止できる。
【0013】
請求項4記載のセキュリティ機器の筐体構造によれば、上辺部を組み付け側ケース側に設け、固定側ケースの基板部の上端を、前記上辺部の先端から所定の間隔を置いた位置で、当該上辺部の内面に当接させる。このように構成すれば、上辺部の内面と基板部の上端とが接する部分が、上辺部の先端よりも手前側になるので、雨水等がより浸入し難くなる。
【0014】
請求項5記載のセキュリティ機器の筐体構造によれば、延設部を、上辺部の先端から所定の間隔を置いた位置に形成する。このように構成すれば、上辺部の先端から延設部に至るまでの部分が、下方から見て庇状に張り出す形状となるので、雨水等の浸入をより確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一実施形態であり、セキュリティ機器筐体の図4に示すB−B断面図
図2】セキュリティ機器筐体の図4に示すC−C断面図
図3】セキュリティ機器筐体の図4に示すA−A断面図
図4】アッパケースの背面図
図5】ロアケースの内部を示す斜視図
図6】アッパケースの内部を示す斜視図
図7】ロアケースの外部を示す斜視図
図8】セキュリティ機器を建造物の外壁に設置した状態を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、一実施形態について図面を参照して説明する。図6から図8に示すように、本実施形態のセキュリティ機器の筐体1は、例えば樹脂等の材料で形成されたロアケース2とアッパケース3とを備えている。ロアケース2は、矩形状の基板部4と、基板部4の図6中で下辺側に形成される下辺部5と、基板部4の両側辺に形成される側辺部6L,6Rとを有している。すなわち、基板部4は、下辺部5並びに側辺部6L及び6Rにより3方が囲まれており、ロアケース2の上方側には辺部が形成されていない。
【0017】
アッパケース3は、矩形状の基板部7と、基板部7の図6中で上辺側に形成される上辺部8と、基板部7の両側辺に形成される側辺部9L,9Rとを有している。すなわち、基板部7は、上辺部8並びに側辺部9L及び9Rにより3方が囲まれており、アッパケース3の下方側には辺部が形成されていない。尚、側辺部6L及び6Rの高さ寸法は、側辺部9L及び9Rよりも短くなるように設定されている。また、図6に示すように、上辺部8の先端より所定の間隔を置いた位置には、下方に向けて延設され、図中の左右方向に亘るようにして延設部10が形成されている。
【0018】
ロアケース2は、図8に示すように、例えば住宅等の建造物の外壁W側に取り付けられ、そのロアケース2を覆うようにしてアッパケース3が組み付けられる。これにより、筐体1は、ケース2,3の基板部4,7と、ロアケース2の下辺部5及び側辺部6L,6Rと、アッパケース3の上辺部8とで囲まれた内部空間を備える。その内部空間に、図示しない回路基板が収容される。ロアケース2は固定側ケースに相当し、アッパケース3は組み付け側ケースに相当する。
【0019】
尚、ロアケース2は、図示しない取付板を介して外壁W側に取り付けられることがある。また、ケース2,3の間には、前記内部空間において回路基板等を固定するための図示しないホルダが介在することがある。
【0020】
図4は、筐体1をロアケース2側から見たもので、図1図4のA−A断面を、図2は同C−C断面を、図3は同B−B断面を特徴をデフォルメしてモデル的に示している。図5に示すように、ロアケース2の基板部4の内側には、側辺部6L及び6Rを支持するためのリブが形成されていない。一般に、このような形状のケースを金型により形成する際には、側辺部が基板部の平面を基準として所定の公差を含んで垂直となるように、側辺部を支持するリブを設ける。
【0021】
これに対して本実施形態では、側辺部6L及び6Rを、基板部4の面を基準として垂直にすることは狙わず、図1に示すように、敢えて内側に傾くように形成する。但し、側辺部6L及び6Rの下辺部5に近い側では、下辺部5がリブとなることで比較的垂直に近く立上り、そこから上辺側に向かうに従って傾斜の度合いが大きくなるように形成される。これは、アッパケース3についても同様であり、図6に示すように、基板部7の内側には同趣旨のリブが形成されていないため、図1に示すように、側辺部9L及び9Rが内側に傾くように形成されている。したがって、図2に示す上下方向の中間部位に近いC−C断面では、側辺部9L及び9Rと側辺部6L及び6Rとはそ、れぞれ垂直に近い状態で立上っている。
【0022】
つまり、図1に示すように、アッパケース3は、基板部7の両側辺から後方に延びる側辺部9L及び9Rの間隔が、図4において下方に向かうに従い狭まるような形状となっている。また、同図から類推されるように、ロアケース2は、背面側,外壁側に位置する基板部4の両側辺から前方に延びる側辺部6L及び6Rの間隔が、図4において上方に向かうに従い狭まるような形状となっている。
【0023】
その結果、ロアケース2にアッパケース3を取り付けると、外側に位置するアッパケース3の側辺部9L及び9Rの内面が、ロアケース2側の基板部4と側辺部6L及び6Rとのつなぎ目である「角」の部分に接するようになる。以下、前記つなぎ目が上下方向に繋がる線を「エッジラインEL」と称する。これにより、筐体1の側方から水が、図中にハッチングで示す内部空間に浸入することを阻止できる。
【0024】
また、アッパケース3の基板部7と、側辺部9L及び9Rの内面がエッジラインELに接するまでの部位には空間が形成される。これにより、若しこの部分に水が浸入したとしても、この空間によって水を下方に排水させることができる。
【0025】
更に図3に示すように、基板部4の上端は、上辺部8に形成されている延設部10よりも前方となる位置で上辺部8の内面に当接している。つまり、延設部10は、基板部4の上端と上辺部8とが接する部位を、背面側から覆うように形成されている。この場合、延設部10の前面側と、基板部4の上端部の少なくとも一部とが接している。加えて、上辺部8の先端から延設部10が形成されているまでの部位は、下方から見て庇状に張り出した形状となっており、当該部分を庇部8Eと称する。このように、延設部10及び庇部8Eを備える構造とすることで、筐体1の上方から水が内部に浸入することも確実に阻止できる。
【0026】
また、アッパケース3の内部側にリブが設けられていないので、先に外壁側に据え付けたロアケース2にアッパケース3を取り付ける際に、アッパケース3を、ロアケース2の上方から下方にスライドさせて組み付けることができる。このような組み付け作業は、アッパケース3を、ロアケース2の正面方向から組み付ける作業よりも容易であるから、作業レベルが異なる多数のユーザがそれぞれ内部の電池等を交換する際に、アッパケース3を容易に組み付けることができる。
【0027】
また、アッパケース3をロアケース2に組み付ける際に、最初はアッパケース3の側辺部9L及び9Rの内面がロアケース2のエッジラインELに接触するが、側辺部9L及び9Rの傾斜量は僅かであるから、作業者は、一般的な略垂直に立ち上がる側辺部と同じような感覚で組み付け作業を行い得る。そして、組み付け作業の終わり際では、図1に示すように、アッパケース3の側辺部9L及び9Rが内側に傾くのに対し、ロアケース2の側辺部6L及び6Rは垂直に近くなるのでスライド時の抵抗が減少し、組み付けがスムーズになり最終的な組立が失敗し難くなる。
【0028】
さらに、アッパケース3を、ロアケース2の上方からスライドさせて組み付ける際には、例えばアッパケース3の基板部7と、ロアケース2の側辺部6L及び6Rの先端とが接する部分に塵芥等が付着していた際に、その塵芥が側辺部6L及び6Rによって上方に押し上げられる。基板部7と側辺部6L及び6Rとの間に塵芥が介在すると、アッパケース3の内部に浸入した水が、毛細管現象によってロアケース2の内部に浸入し易くなる。そのような塵芥を上方に押し上げることで、毛細管現象の発生を防止できる。
【0029】
なお、アッパケース3をロアケース2に組み付けた後は、アッパケース3の正面下方にあるねじ穴よりねじを差し込んで締め付けることで、例えば前述した取付板に対しケース2及び3を共締めし、外壁Wに固定する。
【0030】
以上のように本実施形態によれば、筐体1を、矩形状の基板部4と、基板部4の外周の3方を囲むように形成される下辺部5並びに側辺部6L及び6Rとを有してなるロアケース2と、基板部7,上辺部8並びに側辺部9L及び9Rとを有してなるアッパケース3とで構成する。ロアケース2を建造物の外壁W側に設置してアッパケース3を組み付けることで、両ケースの基板部4及び7と、それらの4方を囲む下辺部5,上辺部8,側辺部6L及び6Rで形成される筐体1の内部空間に、回路基板が収容される。
【0031】
そして、ケース2,3のそれぞれが有する側辺部6L及び6R,9L及び9Rの少なくとも一部分を、対応する基板部4,7の面に対して垂直よりも内側に傾斜するように形成し、ロアケース2にアッパケース3を組み付けた際に、側辺部9L及び9Rの内面が、ロアケース2のエッジラインELに接するように構成する。
【0032】
したがって、ロアケース2とアッパケース3とが接する部分にパッキン等の防水部材を用いずとも、雨水等の浸入を防止できる。そして、ユーザは、アッパケース3の取付けを容易に行うことができる。また、基板部7より立上る側辺部9L及び9R面がエッジラインELに接するまでの部位には空間が形成されるので、若し水が浸入した場合でも、前記空間を伝わせて下方に排水させることができる。
【0033】
この場合、ケース2及び3には、それぞれの基板部4及び7上に、側辺部6L及び6R,9L及び9Rの間を支持するためのリブを設けない構成として、側辺部6L及び6R,9L及び9Rに「倒れ」が生じるように形成する。したがって、金型に上記傾斜を考慮した設計を施さずとも、側辺部が内側に傾斜するように形成できる。また、ロアケース2に対してアッパケース2を、上辺側からスライドさせて取り付けることができるので、ユーザが、防水機能を確保する状態での組み付けを容易に行うことができる。
【0034】
また、アッパケース3の上辺部8に、ロアケース2の基板部4の上端が接する部分を覆うように、下方に向けて延設される延設部10を設けるので、上辺部8と基板部4の上端とが接する部分から雨水等が浸入することを、延設部10により防止できる。
【0035】
更に、上辺部8をアッパケース3側に設け、ロアケース2の基板部4の上端を、上辺部8の先端から所定の間隔を置いた位置で上辺部8の内面に当接させるので、両者が接する部分が上辺部8の先端よりも手前側になり、雨水等がより浸入し難くなる。
【0036】
加えて、延設部10を、上辺部8の先端から所定の間隔を置いた位置に形成するので、上辺部8の先端から延設部10に至るまでの部分が庇部8Eとなり、雨水等の浸入をより確実に防止できる。
【0037】
本発明は上記した、又は図面に記載した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のような変形又は拡張が可能である。
庇部8Eや延設部10は、必要に応じて設ければ良い。
固定側ケースをアッパケース,組み付け側ケースをロアケースとしても良い。その場合、固定側ケースに上辺部を設け、組み付け側ケースに下辺部を設けて、固定側ケースの側辺部の内面が、組み付け側ケースのエッジラインに接するように構成する。
【符号の説明】
【0038】
図面中、1は筐体、2はロアケース、3はアッパケース、4は基板部、5は下辺部、6L及び6Rは側辺部、7は基板部、8は上辺部、8Eは庇部、9L及び9Rは側辺部、10は延設部を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8