特許第6835258号(P6835258)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6835258冷媒を含む組成物、その使用、並びにそれを有する冷凍機及びその冷凍機の運転方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6835258
(24)【登録日】2021年2月8日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】冷媒を含む組成物、その使用、並びにそれを有する冷凍機及びその冷凍機の運転方法
(51)【国際特許分類】
   C09K 5/04 20060101AFI20210215BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20210215BHJP
【FI】
   C09K5/04 F
   C09K5/04 E
   F25B1/00 396Z
【請求項の数】10
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2019-560830(P2019-560830)
(86)(22)【出願日】2018年10月17日
(86)【国際出願番号】JP2018038748
(87)【国際公開番号】WO2019123806
(87)【国際公開日】20190627
【審査請求日】2020年3月3日
(31)【優先権主張番号】特願2017-242187(P2017-242187)
(32)【優先日】2017年12月18日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】板野 充司
(72)【発明者】
【氏名】加留部 大輔
(72)【発明者】
【氏名】四元 佑樹
(72)【発明者】
【氏名】高橋 一博
【審査官】 中野 孝一
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2015/186670(WO,A1)
【文献】 国際公開第2015/186557(WO,A1)
【文献】 国際公開第2015/115252(WO,A1)
【文献】 国際公開第2015/141678(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K5/04、
F25B1/00、
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒を含む組成物であって、
前記冷媒が、トランス−1,2−ジフルオロエチレン(HFO-1132(E))、ジフルオロメタン(R32)及び2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(R1234yf)を含み、かつHFO-1132(E)、R32及びR1234yfの合計を、前記冷媒全体に対して99.5質量%以上含み、前記冷媒において、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点I(72.0, 0.0, 28.0)、
点J(48.5, 18.3, 33.2)、
点N(27.7, 18.2, 54.1)及び
点E(58.3, 0.0, 41.7)
の4点をそれぞれ結ぶ線分IJ、JN、NE、及びEIで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり(ただし、線分EI上にある点は除く)、
前記線分IJは、
座標(0.0236y2-1.7616y+72.0, y, -0.0236y2+0.7616y+28.0)
で表わされ、
前記線分NEは、
座標(0.012y2-1.9003y+58.3, y, -0.012y2+0.9003y+41.7)
で表わされ、かつ
前記線分JN及びEIが直線である、組成物。
【請求項2】
冷媒を含む組成物であって、
前記冷媒が、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfを含み、かつHFO-1132(E)、R32及びR1234yfの合計を、前記冷媒全体に対して99.5質量%以上含み、前記冷媒において、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点M(52.6, 0.0, 47.4)、
点M’(39.2, 5.0, 55.8)、
点N(27.7, 18.2, 54.1)、
点V(11.0, 18.1, 70.9)及び
点G(39.6, 0.0, 60.4)
の5点をそれぞれ結ぶ線分MM’、M’N、NV、VG、及びGMで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり(ただし、線分GM上にある点は除く)、
前記線分MM’は、
座標(x, 0.132x2-3.34x+52.6, -0.132x2+2.34x+47.4)
で表わされ、
前記線分M’Nは、
座標(0.0313y2-1.4551y+43.824, y, -0.0313y2+0.4551y+56.176)
で表わされ、
前記線分VGは、
座標(0.0123y2-1.8033y+39.6, y, -0.0123y2+0.8033y+60.4)
で表わされ、かつ
前記線分NV及びGMが直線である、組成物。
【請求項3】
冷媒を含む組成物であって、
前記冷媒が、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfを含み、かつHFO-1132(E)、R32及びR1234yfの合計を、前記冷媒全体に対して99.5質量%以上含み、前記冷媒において、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点O(22.6, 36.8, 40.6)、
点N(27.7, 18.2, 54.1)及び
点U(3.9, 36.7, 59.4)
の3点をそれぞれ結ぶ線分ON、NU及びUOで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、
前記線分ONは、
座標(0.0072y2-0.6701y+37.512, y, -0.0072y2-0.3299y+62.488)
で表わされ、
前記線分NUは、
座標(0.0083y2-1.7403y+56.635, y, -0.0083y2+0.7403y+43.365)
で表わされ、かつ
前記線分UOが直線である、組成物。
【請求項4】
冷媒を含む組成物であって、
前記冷媒が、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfを含み、かつHFO-1132(E)、R32及びR1234yfの合計を、前記冷媒全体に対して99.5質量%以上含み、前記冷媒において、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点Q(44.6, 23.0, 32.4)、
点R(25.5, 36.8, 37.7)及び
点K(35.6, 36.8, 27.6)
3点をそれぞれ結ぶ線分QR、RK及びKQで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、
前記線分QRは、
座標(0.0099y2-1.975y+84.765, y, -0.0099y2+0.975y+15.235)
で表わされ、
前記線分KQは、
座標(0.0095y2-1.2222y+67.676, y, -0.0095y2+0.2222y+32.324)
で表わされ、かつ
前記線分RKが直線である、組成物。
【請求項5】
冷媒を含む組成物であって、
前記冷媒が、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfを含み、かつHFO-1132(E)、R32及びR1234yfの合計を、前記冷媒全体に対して99.5質量%以上含み、前記冷媒において、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点P(20.5, 51.7, 27.8)、
点S(21.9, 39.7, 38.4)及び
点T(8.6, 51.6, 39.8)
の3点をそれぞれ結ぶ線分PS、ST及びTPで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、
前記線分PSは、
座標(0.0064y2-0.7103y+40.1, y, -0.0064y2-0.2897y+59.9)
で表わされ、
前記線分STは、
座標(0.082y2-1.8683y+83.126, y, -0.082y2+0.8683y+16.874)
で表わされ、かつ
前記線分TPが直線である、組成物。
【請求項6】
さらに、冷凍機油を含有し、冷凍機用作動流体として用いられる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
R410Aの代替冷媒として用いられる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物の、R410Aの代替冷媒としての使用。
【請求項9】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物を作動流体として含む、冷凍機。
【請求項10】
冷凍機の運転方法であって、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物を作動流体として冷凍機において循環させる工程を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷媒を含む組成物、その使用、並びにそれを有する冷凍機及びその冷凍機の運転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
家庭用エアコン等の空調用冷媒として現在、R410Aが用いられている。R410Aは、ジフルオロメタン(CH2F2;HFC-32又はR32)とペンタフルオロエタン(C2HF5;HFC-125又はR125)との2成分混合冷媒であり、擬似共沸組成物である。
しかし、R410Aの地球温暖化係数(GWP)は2088であり、地球温暖化への懸念の高まりからGWPが675のR32がより多く使用されつつある。
このため、R410Aに代替可能な低GWP混合冷媒が種々提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2015/186557号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、独自の検討により、従来技術においては、R410Aと同等の冷凍能力[Refrigeration Capacity(Cooling Capacity又はCapacityと表記されることもある)]を有し、GWPが十分に小さく、かつアメリカ暖房冷凍空調学会(ASHRAE)の規格で微燃性(2Lクラス)である、という三種の性能を兼ね備える冷媒組成物の開発には至っていないと着想するに至った。本開示はかかる独自の課題を解決することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
項1.
冷媒を含む組成物であって、
前記冷媒が、トランス−1,2−ジフルオロエチレン(HFO-1132(E))、ジフルオロメタン(R32)及び2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(R1234yf)を含み、前記冷媒において、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点I(72.0, 0.0, 28.0)、
点J(48.5, 18.3, 33.2)、
点N(27.7, 18.2, 54.1)及び
点E(58.3, 0.0, 41.7)
の4点をそれぞれ結ぶ線分IJ、JN、NE、及びEIで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり(ただし、線分EI上にある点は除く)、
前記線分IJは、
座標(0.0236y2-1.7616y+72.0, y, -0.0236y2+0.7616y+28.0)
で表わされ、
前記線分NEは、
座標(0.012y2-1.9003y+58.3, y, -0.012y2+0.9003y+41.7)
で表わされ、かつ
前記線分JN及びEIが直線である、組成物。
項2.
冷媒を含む組成物であって、
前記冷媒が、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfを含み、前記冷媒において、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点M(52.6, 0.0, 47.4)、
点M’(39.2, 5.0, 55.8)、
点N(27.7, 18.2, 54.1)、
点V(11.0, 18.1, 70.9)及び
点G(39.6, 0.0, 60.4)
の5点をそれぞれ結ぶ線分MM’、M’N、NV、VG、及びGMで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり(ただし、線分GM上にある点は除く)、
前記線分MM’は、
座標(x, 0.132x2-3.34x+52.6, -0.132x2+2.34x+47.4)
で表わされ、
前記線分M’Nは、
座標(0.0313y2-1.4551y+43.824, y, -0.0313y2+0.4551y+56.176)
で表わされ、
前記線分VGは、
座標(0.0123y2-1.8033y+39.6, y, -0.0123y2+0.8033y+60.4)
で表わされ、かつ
前記線分NV及びGMが直線である、組成物。
項3.
冷媒を含む組成物であって、
前記冷媒が、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfを含み、前記冷媒において、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点O(22.6, 36.8, 40.6)、
点N(27.7, 18.2, 54.1)及び
点U(3.9, 36.7, 59.4)
の3点をそれぞれ結ぶ線分ON、NU及びUOで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、
前記線分ONは、
座標(0.0072y2-0.6701y+37.512, y, -0.0072y2-0.3299y+62.488)
で表わされ、
前記線分NUは、
座標(0.0083y2-1.7403y+56.635, y, -0.0083y2+0.7403y+43.365)
で表わされ、かつ
前記線分UOが直線である、組成物。
項4.
冷媒を含む組成物であって、
前記冷媒が、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfを含み、前記冷媒において、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点Q(44.6, 23.0, 32.4)、
点R(25.5, 36.8, 37.7)、
点T(8.6, 51.6, 39.8)、
点L(28.9, 51.7, 19.4)及び
点K(35.6, 36.8, 27.6)
の5点をそれぞれ結ぶ線分QR、RT、TL、LK及びKQで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、
前記線分QRは、
座標(0.0099y2-1.975y+84.765, y, -0.0099y2+0.975y+15.235)
で表わされ、
前記線分RTは、
座標(0.082y2-1.8683y+83.126, y, -0.082y2+0.8683y+16.874)
で表わされ、
前記線分LKは、
座標(0.0049y2-0.8842y+61.488, y, -0.0049y2-0.11158y+38.512)
で表わされ、
前記線分KQは、
座標(0.0095y2-1.2222y+67.676, y, -0.0095y2+0.2222y+32.324)
で表わされ、かつ
前記線分TLが直線である、組成物。
項5.
冷媒を含む組成物であって、
前記冷媒が、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfを含み、前記冷媒において、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点P(20.5, 51.7, 27.8)、
点S(21.9, 39.7, 38.4)及び
点T(8.6, 51.6, 39.8)
の3点をそれぞれ結ぶ線分PS、ST及びTPで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、
前記線分PSは、
座標(0.0064y2-0.7103y+40.1, y, -0.0064y2-0.2897y+59.9)
で表わされ、
前記線分STは、
座標(0.082y2-1.8683y+83.126, y, -0.082y2+0.8683y+16.874)
で表わされ、かつ
前記線分TPが直線である、組成物。
項6.
冷媒を含む組成物であって、
前記冷媒が、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfを含み、前記冷媒において、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点a(71.1, 0.0, 28.9)、
点c(36.5, 18.2, 45.3)、
点f(47.6, 18.3, 34.1)及び
点d(72.0, 0.0, 28.0)
の4点をそれぞれ結ぶ線分ac、cf、fd、及びdaで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、
前記線分acは、
座標(0.0181y2-2.2288y+71.096, y, -0.0181y2+1.2288y+28.904)で表わされ、
前記線分fdは、
座標(0.02y2-1.7y+72, y, -0.02y2+0.7y+28)で表わされ、かつ
前記線分cf及びdaが直線である、組成物。
項7.
冷媒を含む組成物であって、
前記冷媒が、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfを含み、前記冷媒において、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点a(71.1, 0.0, 28.9)、
点b(42.6, 14.5, 42.9)、
点e(51.4, 14.6, 34.0)及び
点d(72.0, 0.0, 28.0)
の4点をそれぞれ結ぶ線分ab、be、ed、及びdaで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、
前記線分abは、
座標(0.0181y2-2.2288y+71.096, y, -0.0181y2+1.2288y+28.904)で表わされ、
前記線分edは、
座標(0.02y2-1.7y+72, y, -0.02y2+0.7y+28)で表わされ、かつ
前記線分be及びdaが直線である、組成物。
項8.
冷媒を含む組成物であって、
前記冷媒が、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfを含み、前記冷媒において、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点g(77.5, 6.9, 15.6)、
点i(55.1, 18.3, 26.6)及び
点j(77.5. 18.4, 4.1)
の3点をそれぞれ結ぶ線分gi、ij及びjkで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、前記線分giは、
座標(0.02y2-2.4583y+93.396, y, -0.02y2+1.4583y+6.604)で表わされ、かつ
前記線分ij及びjkが直線である、組成物。
項9.
冷媒を含む組成物であって、
前記冷媒が、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfを含み、前記冷媒において、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点g(77.5, 6.9, 15.6)、
点h(61.8, 14.6, 23.6)及び
点k(77.5, 14.6, 7.9)
の3点をそれぞれ結ぶ線分gh、hi及びkgで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、前記線分ghは、
座標(0.02y2-2.4583y+93.396, y, -0.02y2+1.4583y+6.604)で表わされ、かつ
前記線分hk及びkgが直線である、組成物。
項10.
さらに、冷凍機油を含有し、冷凍機用作動流体として用いられる、項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
項11.
R410Aの代替冷媒として用いられる、項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
項12.
項1〜10のいずれか一項に記載の組成物の、R410Aの代替冷媒としての使用。
項13.
項1〜10のいずれか一項に記載の組成物を作動流体として含む、冷凍機。
項14.
冷凍機の運転方法であって、
項1〜10のいずれか一項に記載の組成物を作動流体として冷凍機において循環させる工程を含む、方法。
【発明の効果】
【0006】
本開示の冷媒は、R410Aと同等の冷却能力を有し、GWPが十分に小さく、かつASHRAEの規格で微燃性(2Lクラス)である、という三種の性能を兼ね備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】燃焼速度の測定に用いた装置の模式図である。
図2】HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図に、点A〜C、E、G、及びI〜W並びにそれらを互いに結ぶ線分を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、トランス−1,2−ジフルオロエチレン(HFO-1132(E))、ジフルオロメタン(HFC-32又はR32)及び2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(HFO-1234yf又はR1234yf)を含む混合冷媒が、上記特性を有することを見出した。
【0009】
本開示は、かかる知見に基づきさらに研究を重ねた結果完成されたものである。本開示は、以下の実施形態を含む。
【0010】
<用語の定義>
本明細書において用語「冷媒」には、ISO817(国際標準化機構)で定められた、冷媒の種類を表すRで始まる冷媒番号(ASHRAE番号)が付された化合物が少なくとも含まれ、さらに冷媒番号が未だ付されていないとしても、それらと同等の冷媒としての特性を有するものが含まれる。冷媒は、化合物の構造の面で、「フルオロカーボン系化合物」と「非フルオロカーボン系化合物」とに大別される。「フルオロカーボン系化合物」には、クロロフルオロカーボン(CFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)及びハイドロフルオロカーボン(HFC)が含まれる。「非フルオロカーボン系化合物」としては、プロパン(R290)、プロピレン(R1270)、ブタン(R600)、イソブタン(R600a)、二酸化炭素(R744)及びアンモニア(R717)等が挙げられる。
【0011】
本明細書において、用語「冷媒を含有する組成物」には、(1)冷媒そのもの(冷媒の混合物を含む)と、(2)その他の成分をさらに含み、少なくとも冷凍機油と混合することにより冷凍機用作動流体を得るために用いることのできる組成物と、(3)冷凍機油を含有する冷凍機用作動流体とが少なくとも含まれる。本明細書においては、これら三態様のうち、(2)の組成物のことを、冷媒そのもの(冷媒の混合物を含む)と区別して「冷媒組成物」と表記する。また、(3)の冷凍機用作動流体のことを「冷媒組成物」と区別して「冷凍機油含有作動流体」と表記する。
【0012】
本明細書において、用語「代替」は、第一の冷媒を第二の冷媒で「代替」するという文脈で用いられる場合、第一の類型として、第一の冷媒を使用して運転するために設計された機器において、必要に応じてわずかな部品(冷凍機油、ガスケット、パッキン、膨張弁、ドライヤその他の部品のうち少なくとも一種)の変更及び機器調整のみを経るだけで、第二の冷媒を使用して、最適条件下で運転することができることを意味する。すなわち、この類型は、同一の機器を、冷媒を「代替」して運転することを指す。この類型の「代替」の態様としては、第二の冷媒への置き換えの際に必要とされる変更乃至調整の度合いが小さい順に、「ドロップイン(drop in)代替」、「ニアリー・ドロップイン(nealy drop in)代替」及び「レトロフィット(retrofit)」があり得る。
【0013】
第二の類型として、第二の冷媒を用いて運転するために設計された機器を、第一の冷媒の既存用途と同一の用途のために、第二の冷媒を搭載して用いることも、用語「代替」に含まれる。この類型は、同一の用途を、冷媒を「代替」して提供することを指す。
【0014】
本明細書において用語「冷凍機(refrigerator)」とは、物あるいは空間の熱を奪い去ることにより、周囲の外気よりも低い温度にし、かつこの低温を維持する装置全般のことをいう。言い換えれば、冷凍機は温度の低い方から高い方へ熱を移動させるために、外部からエネルギーを得て仕事を行いエネルギー変換する変換装置のことをいう。
【0015】
本明細書において冷媒が「WCF微燃」であるとは、米国ANSI/ASHRAE34-2013規格に従い最も燃えやすい組成(Worst case of formulation for flammability; WCF)が、燃焼速度が10cm/s以下であることを意味する。また、本明細書において冷媒が「ASHRAE微燃」であるとは、WCFの燃焼速度が10cm/s以下で、かつ、WCFを用いてANSI/ASHRAE34-2013に基づいた貯蔵、輸送、使用時の漏洩試験を行うことで特定される最も燃えやすい分画組成(Worst case of fractionation for flammability; WCFF)が、燃焼速度が10cm/s以下であり、米国ANSI/ASHRAE34-2013規格の燃焼性区分が「2Lクラス」と判断されることを意味する。
【0016】
1.冷媒
1.1 冷媒成分
本開示の冷媒は、トランス−1,2−ジフルオロエチレン(HFO-1132(E))、ジフルオロメタン(R32)及び2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(R1234yf)を含む混合冷媒である。
【0017】
本開示の冷媒は、R410Aと同等の冷却能力を有し、GWPが十分に小さく、かつASHRAEの規格で微燃性(2Lクラス)である、という、R410A代替冷媒として望ましい諸特性を有する。
【0018】
本開示の冷媒は、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点I(72.0, 0.0, 28.0)、
点J(48.5, 18.3, 33.2)、
点N(27.7, 18.2, 54.1)及び
点E(58.3, 0.0, 41.7)
の4点をそれぞれ結ぶ線分IJ、JN、NE、及びEIで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり(ただし、線分EI上にある点は除く)、
前記線分IJは、
座標(0.0236y2-1.7616y+72.0, y, -0.0236y2+0.7616y+28.0)
で表わされ、
前記線分NEは、
座標(0.012y2-1.9003y+58.3, y, -0.012y2+0.9003y+41.7)
で表わされ、かつ
前記線分JN及びEIが直線であるものであれば好ましい。本開示の冷媒は、上記要件が満たされる場合、R410Aを基準とする冷凍能力比が80%以上となり、GWPが125以下となり、かつWCF微燃となる。
【0019】
本開示の冷媒は、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点M(52.6, 0.0, 47.4)、
点M’(39.2, 5.0, 55.8)、
点N(27.7, 18.2, 54.1)、
点V(11.0, 18.1, 70.9)及び
点G(39.6, 0.0, 60.4)
の5点をそれぞれ結ぶ線分MM’、M’N、NV、VG、及びGMで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり(ただし、線分GM上にある点は除く)、
前記線分MM’は、
座標(x, 0.132x2-3.34x+52.6, -0.132x2+2.34x+47.4)
で表わされ、
前記線分M’Nは、
座標(x, 0.0313x2-1.4551x+43.824, -0.0313x2+0.4551x+56.176)
で表わされ、
前記線分VGは、
座標(0.0123y2-1.8033y+39.6, y, -0.0123y2+0.8033y+60.4)
で表わされ、かつ
前記線分NV及びGMが直線であるものであれば好ましい。本開示の冷媒は、上記要件が満たされる場合、R410Aを基準とする冷凍能力比が70%以上となり、GWPが125以下となり、かつASHRAE微燃となる。
【0020】
本開示の冷媒は、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点O(22.6, 36.8, 40.6)、
点N(27.7, 18.2, 54.1)及び
点U(3.9, 36.7, 59.4)
の3点をそれぞれ結ぶ線分ON、NU及びUOで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、
前記線分ONは、
座標(0.0072y2-0.6701y+37.512, y, -0.0072y2-0.3299y+62.488)
で表わされ、
前記線分NUは、
座標(0.0083y2-1.7403y+56.635, y, -0.0083y2+0.7403y+43.365)
で表わされ、かつ
前記線分UOが直線であるものであれば好ましい。本開示の冷媒は、上記要件が満たされる場合、R410Aを基準とする冷凍能力比が80%以上となり、GWPが250以下となり、かつASHRAE微燃となる。
【0021】
本開示の冷媒は、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点Q(44.6, 23.0, 32.4)、
点R(25.5, 36.8, 37.7)、
点T(8.6, 51.6, 39.8)、
点L(28.9, 51.7, 19.4)及び
点K(35.6, 36.8, 27.6)
の5点をそれぞれ結ぶ線分QR、RT、TL、LK及びKQで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、
前記線分QRは、
座標(0.0099y2-1.975y+84.765, y, -0.0099y2+0.975y+15.235)
で表わされ、
前記線分RTは、
座標(0.082y2-1.8683y+83.126, y, -0.082y2+0.8683y+16.874)
で表わされ、
前記線分LKは、
座標(0.0049y2-0.8842y+61.488, y, -0.0049y2-0.11158y+38.512)
で表わされ、
前記線分KQは、
座標(0.0095y2-1.2222y+67.676, y, -0.0095y2+0.2222y+32.324)
で表わされ、かつ
前記線分TLが直線であるものであれば好ましい。本開示の冷媒は、上記要件が満たされる場合、R410Aを基準とする冷凍能力比が92.5%以上となり、GWPが350以下となり、かつWCF微燃となる。
【0022】
本開示の冷媒は、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点P(20.5, 51.7, 27.8)、
点S(21.9, 39.7, 38.4)及び
点T(8.6, 51.6, 39.8)
の3点をそれぞれ結ぶ線分PS、ST及びTPで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、
前記線分PSは、
座標(0.0064y2-0.7103y+40.1, y, -0.0064y2-0.2897y+59.9)
で表わされ、
前記線分STは、
座標(0.082y2-1.8683y+83.126, y, -0.082y2+0.8683y+16.874)
で表わされ、かつ
前記線分TPが直線であるものであれば好ましい。本開示の冷媒は、上記要件が満たされる場合、R410Aを基準とする冷凍能力比が92.5%以上となり、GWPが350以下となり、かつASHRAE微燃となる。
【0023】
本開示の冷媒は、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点a(71.1, 0.0, 28.9)、
点c(36.5, 18.2, 45.3)、
点f(47.6, 18.3, 34.1)及び
点d(72.0, 0.0, 28.0)
の4点をそれぞれ結ぶ線分ac、cf、fd、及びdaで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、
前記線分acは、
座標(0.0181y2-2.2288y+71.096, y, -0.0181y2+1.2288y+28.904)
で表わされ、
前記線分fdは、
座標(0.02y2-1.7y+72, y, -0.02y2+0.7y+28)
で表わされ、かつ
前記線分cf及びdaが直線であるものであれば好ましい。本開示の冷媒は、上記要件が満たされる場合、R410Aを基準とする冷凍能力比が85%以上となり、GWPが125以下となり、かつASHRAEの規格で微燃性(2Lクラス)となる。
【0024】
本開示の冷媒は、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点a(71.1, 0.0, 28.9)、
点b(42.6, 14.5, 42.9)、
点e(51.4, 14.6, 34.0)及び
点d(72.0, 0.0, 28.0)
の4点をそれぞれ結ぶ線分ab、be、ed、及びdaで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、
前記線分abは、
座標(0.0181y2-2.2288y+71.096, y, -0.0181y2+1.2288y+28.904)
で表わされ、
前記線分edは、
座標(0.02y2-1.7y+72, y, -0.02y2+0.7y+28)
で表わされ、かつ
前記線分be及びdaが直線であるものであれば好ましい。本開示の冷媒は、上記要件が満たされる場合、R410Aを基準とする冷凍能力比が85%以上となり、GWPが100以下となり、かつASHRAEの規格で微燃性(2Lクラス)となる。
【0025】
本開示の冷媒は、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点g(77.5, 6.9, 15.6)、
点iI(55.1, 18.3, 26.6)及び
点j(77.5. 18.4, 4.1)
の3点をそれぞれ結ぶ線分gi、ij及びjkで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、前記線分giは、
座標(0.02y2-2.4583y+93.396, y, -0.02y2+1.4583y+6.604)
で表わされ、かつ
前記線分ij及びjkが直線であるものであれば好ましい。本開示の冷媒は、上記要件が満たされる場合、R410Aを基準とする冷凍能力比が95%以上となり、GWPが100以下となり、かつ重合や分解などの変化を起こしにくく、安定性に優れている。
【0026】
本開示の冷媒は、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点g(77.5, 6.9, 15.6)、
点h(61.8, 14.6, 23.6)及び
点k(77.5, 14.6, 7.9)
の3点をそれぞれ結ぶ線分gh、hk及びkgで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、前記線分ghは、
座標(0.02y2-2.4583y+93.396, y, -0.02y2+1.4583y+6.604)
で表わされ、かつ
前記線分hk及びkgが直線であるものであれば好ましい。本開示の冷媒は、上記要件が満たされる場合、R410Aを基準とする冷凍能力比が95%以上となり、GWPが100以下となり、かつ重合や分解などの変化を起こしにくく、安定性に優れている。
【0027】
本開示の冷媒は、上記の特性や効果を損なわない範囲内で、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfに加えて、さらに他の追加的な冷媒を含有していてもよい。この点で、本開示の冷媒が、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの合計を、冷媒全体に対して99.5質量%以上含むことが好ましく、99.75質量%以上含むことがより好ましく、99.9質量%以上含むことがさらに好ましい。
【0028】
追加的な冷媒としては、特に限定されず、幅広く選択できる。混合冷媒は、追加的な冷媒として、一種を単独で含んでいてもよいし、二種以上を含んでいてもよい。
【0029】
1.2 用途
本開示の冷媒は、冷凍機における作動流体として好ましく使用することができる。
【0030】
本開示の組成物は、R410Aの代替冷媒としての使用に適している。
【0031】
2. 冷媒組成物
本開示の冷媒組成物は、本開示の冷媒を少なくとも含み、本開示の冷媒と同じ用途のために使用することができる。また、本開示の冷媒組成物は、さらに少なくとも冷凍機油と混合することにより冷凍機用作動流体を得るために用いることができる。
本開示の冷媒組成物は、本開示の冷媒に加え、さらに少なくとも一種のその他の成分を含有する。本開示の冷媒組成物は、必要に応じて、以下のその他の成分のうち少なくとも一種を含有していてもよい。上述の通り、本開示の冷媒組成物を、冷凍機における作動流体として使用するに際しては、通常、少なくとも冷凍機油と混合して用いられる。したがって、本開示の冷媒組成物は、好ましくは冷凍機油を実質的に含まない。具体的には、本開示の冷媒組成物は、冷媒組成物全体に対する冷凍機油の含有量が好ましくは0〜1質量%であり、より好ましくは0〜0.1質量%である。
【0032】
2.1
本開示の冷媒組成物は微量の水を含んでもよい。冷媒組成物における含水割合は、冷媒全体に対して、0.1質量%以下とすることが好ましい。冷媒組成物が微量の水分を含むことにより、冷媒中に含まれ得る不飽和のフルオロカーボン系化合物の分子内二重結合が安定化され、また、不飽和のフルオロカーボン系化合物の酸化も起こりにくくなるため、冷媒組成物の安定性が向上する。
【0033】
2.2 トレーサー
トレーサーは、本開示の冷媒組成物が希釈、汚染、その他何らかの変更があった場合、その変更を追跡できるように検出可能な濃度で本開示の冷媒組成物に添加される。
【0034】
本開示の冷媒組成物は、トレーサーとして、一種を単独で含有してもよいし、二種以上を含有してもよい。
【0035】
トレーサーとしては、特に限定されず、一般に用いられるトレーサーの中から適宜選択することができる。好ましくは、本開示の冷媒に不可避的に混入する不純物とはなり得ない化合物をトレーサーとして選択する。
【0036】
トレーサーとしては、例えば、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、クロロフルオロカーボン、ハイドロクロロカーボン、フルオロカーボン、重水素化炭化水素、重水素化ハイドロフルオロカーボン、パーフルオロカーボン、フルオロエーテル、臭素化化合物、ヨウ素化化合物、アルコール、アルデヒド、ケトン、亜酸化窒素(N2O)等が挙げられる。トレーサーとしては、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、クロロフルオロカーボン、フルオロカーボン、ハイドロクロロカーボン、フルオロカーボン及びフルオロエーテルが特に好ましい。
【0037】
上記トレーサーとしては、具体的には、以下の化合物が好ましい。
FC-14(テトラフルオロメタン、CF4
HCC-40(クロロメタン、CH3Cl)
HFC-23(トリフルオロメタン、CHF3
HFC-41(フルオロメタン、CH3Cl)
HFC-125(ペンタフルオロエタン、CF3CHF2
HFC-134a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン、CF3CH2F)
HFC-134(1,1,2,2−テトラフルオロエタン、CHF2CHF2
HFC-143a(1,1,1−トリフルオロエタン、CF3CH3
HFC-143(1,1,2−トリフルオロエタン、CHF2CH2F)
HFC-152a(1,1−ジフルオロエタン、CHF2CH3
HFC-152(1,2−ジフルオロエタン、CH2FCH2F)
HFC-161(フルオロエタン、CH3CH2F)
HFC-245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、CF3CH2CHF2)HFC-236fa(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、CF3CH2CF3)HFC-236ea(1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン、CF3CHFCHF2)HFC-227ea(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、CF3CHFCF3)HCFC-22(クロロジフルオロメタン、CHClF2
HCFC-31(クロロフルオロメタン、CH2ClF)
CFC-1113(クロロトリフルオロエチレン、CF2=CClF)
HFE-125(トリフルオロメチル−ジフルオロメチルエーテル、CF3OCHF2)HFE-134a(トリフルオロメチル−フルオロメチルエーテル、CF3OCH2F)HFE-143a(トリフルオロメチル−メチルエーテル、CF3OCH3
HFE-227ea(トリフルオロメチル−テトラフルオロエチルエーテル、CF3OCHFCF3)HFE-236fa(トリフルオロメチル−トリフルオロエチルエーテル、CF3OCH2CF3
【0038】
トレーサー化合物は、約10重量百万分率(ppm)〜約1000ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在し得る。好ましくは、トレーサー化合物は約30ppm〜約500ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在し、最も好ましくは、トレーサー化合物は約50ppm〜約300ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在する。
【0039】
2.3 紫外線蛍光染料
本開示の冷媒組成物は、紫外線蛍光染料として、一種を単独で含有してもよいし、二種以上を含有してもよい。
【0040】
紫外線蛍光染料としては、特に限定されず、一般に用いられる紫外線蛍光染料の中から適宜選択することができる。
【0041】
紫外線蛍光染料としては、例えば、ナフタルイミド、クマリン、アントラセン、フェナントレン、キサンテン、チオキサンテン、ナフトキサンテン及びフルオレセイン、並びにこれらの誘導体が挙げられる。紫外線蛍光染料としては、ナフタルイミド及びクマリンのいずれか又は両方が特に好ましい。
【0042】
2.4 安定剤
本開示の冷媒組成物は、安定剤として、一種を単独で含有してもよいし、二種以上を含有してもよい。
【0043】
安定剤としては、特に限定されず、一般に用いられる安定剤の中から適宜選択することができる。
【0044】
安定剤としては、例えば、ニトロ化合物、エーテル類及びアミン類等が挙げられる。
【0045】
ニトロ化合物としては、例えば、ニトロメタン及びニトロエタン等の脂肪族ニトロ化合物、並びにニトロベンゼン及びニトロスチレン等の芳香族ニトロ化合物等が挙げられる。
【0046】
エーテル類としては、例えば、1,4-ジオキサン等が挙げられる。
【0047】
アミン類としては、例えば、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルアミン、ジフェニルアミン等が挙げられる。
【0048】
その他にも、ブチルヒドロキシキシレン、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
【0049】
安定剤の含有割合は、特に限定されず、冷媒全体に対して、通常、0.01〜5質量%とすることが好ましく、0.05〜2質量%とすることがより好ましい。
【0050】
2.5 重合禁止剤
本開示の冷媒組成物は、重合禁止剤として、一種を単独で含有してもよいし、二種以上を含有してもよい。
【0051】
重合禁止剤としては、特に限定されず、一般に用いられる重合禁止剤の中から適宜選択することができる。
【0052】
重合禁止剤としては、例えば、4-メトキシ-1-ナフトール、ヒドロキノン、ヒドロキノンメチルエーテル、ジメチル-t-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
【0053】
重合禁止剤の含有割合は、特に限定されず、冷媒全体に対して、通常、0.01〜5質量%とすることが好ましく、0.05〜2質量%とすることがより好ましい。
【0054】
3. 冷凍機油含有作動流体
本開示の冷凍機油含有作動流体は、本開示の冷媒又は冷媒組成物と、冷凍機油とを少なくとも含み、冷凍機における作動流体として用いられる。具体的には、本開示の冷凍機油含有作動流体は、冷凍機の圧縮機において使用される冷凍機油と、冷媒又は冷媒組成物とが互いに混じり合うことにより得られる。冷凍機油含有作動流体には冷凍機油は一般に10〜50質量%含まれる。
【0055】
3.1 冷凍機油
本開示の組成物は、冷凍機油として、一種を単独で含有してもよいし、二種以上を含有してもよい。
【0056】
冷凍機油としては、特に限定されず、一般に用いられる冷凍機油の中から適宜選択することができる。その際には、必要に応じて、前記混合物との相溶性(miscibility)及び前記混合物の安定性等を向上する作用等の点でより優れている冷凍機油を適宜選択することができる。
【0057】
冷凍機油の基油としては、例えば、ポリアルキレングリコール(PAG)、ポリオールエステル(POE)及びポリビニルエーテル(PVE)からなる群より選択される少なくとも一種が好ましい。
【0058】
冷凍機油は、基油に加えて、さらに添加剤を含んでいてもよい。添加剤は、酸化防止剤、極圧剤、酸捕捉剤、酸素捕捉剤、銅不活性化剤、防錆剤、油性剤及び消泡剤からなる群より選択される少なくとも一種であってもよい。
【0059】
冷凍機油として、40℃における動粘度が5〜400 cStであるものが、潤滑の点で好ましい。
【0060】
本開示の冷凍機油含有作動流体は、必要に応じて、さらに少なくとも一種の添加剤を含んでもよい。添加剤としては例えば以下の相溶化剤等が挙げられる。
【0061】
3.2 相溶化剤
本開示の冷凍機油含有作動流体は、相溶化剤として、一種を単独で含有してもよいし、二種以上を含有してもよい。
【0062】
相溶化剤としては、特に限定されず、一般に用いられる相溶化剤の中から適宜選択することができる。
【0063】
相溶化剤としては、例えば、ポリオキシアルキレングリコールエーテル、アミド、ニトリル、ケトン、クロロカーボン、エステル、ラクトン、アリールエーテル、フルオロエーテルおよび1,1,1-トリフルオロアルカン等が挙げられる。相溶化剤としては、ポリオキシアルキレングリコールエーテルが特に好ましい。
【0064】
4.冷凍機の運転方法
本開示の冷凍機の運転方法は、本開示の冷媒を用いて冷凍機を運転する方法である。
【0065】
具体的には、本開示の冷凍機の運転方法は、本開示の冷媒を冷凍機において循環させる工程を含む。
【0066】
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【実施例】
【0067】
以下に、実施例を挙げてさらに詳細に説明する。ただし、本開示は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0068】
HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの各混合冷媒の組成をWCFとし、ASHRAE34-2013規格に従って装置(Equipment)、貯蔵(Storage)、輸送(Shipping)、漏洩(Leak)及び再充填(Recharge)の条件でNIST Standard Reference Data Base Refleak Version 4.0により漏洩シミュレーションを行い、最も燃えやすい分画(fraction)をWCFFとした。
【0069】
なお、燃焼速度試験は図1に示す装置を用いて、以下の通り行った。まず、使用した混合冷媒は99.5%またはそれ以上の純度とし、真空ゲージ上に空気の痕跡が見られなくなるまで凍結、ポンピング及び解凍のサイクルを繰り返すことにより脱気した。閉鎖法により燃焼速度を測定した。初期温度は周囲温度とした。点火は、試料セルの中心で電極間に電気的スパークを生じさせることにより行った。放電の持続時間は1.0〜9.9msとし、点火エネルギーは典型的には約0.1〜1.0Jであった。シュリーレン写真を使って炎の広がりを視覚化した。光を通す2つのアクリル窓を備えた円筒形容器(内径:155mm、長さ:198mm)を試料セルとして用い、光源としてはキセノンランプを用いた。炎のシュリーレン画像を高速デジタルビデオカメラで600fpsのフレーミング速度で記録し、PCに保存した。結果を表1〜3に示す。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
これらの結果から、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる図2の3成分組成図において、座標(x,y,z)が、点I、点J、点K及び点Lをそれぞれ結ぶ線分上又は該線分よりも下側にある場合、WCF微燃となることが判る。
【0074】
また、これらの結果から、図2の3成分組成図において、上記座標(x,y,z)が、点M、点M’、点W、点J、点N及び点Pをそれぞれ結ぶ線分上又は該線分よりも下側にある場合、ASHRAE微燃となることが判る。
【0075】
HFO-1132(E)、R32及びR1234yfを、これらの総和を基準として、表2〜6にそれぞれ示した質量%で混合した混合冷媒を調製した。表2〜6の各混合冷媒について、R410を基準とする成績係数[Coefficient of Performance(COP)]比及び冷凍能力比をそれぞれ求めた。計算条件は以下の通りとした。
蒸発温度:5℃
凝縮温度:45℃
過熱度:5K
過冷却度;5K
圧縮機効率 70%
これらの値を、各混合冷媒についてのGWPと合わせて表4〜32に示す。
【0076】
【表4】
【0077】
【表5】
【0078】
【表6】
【0079】
【表7】
【0080】
【表8】
【0081】
【表9】
【0082】
【表10】
【0083】
【表11】
【0084】
【表12】
【0085】
【表13】
【0086】
【表14】
【0087】
【表15】
【0088】
【表16】
【0089】
【表17】
【0090】
【表18】
【0091】
【表19】
【0092】
【表20】
【0093】
【表21】
【0094】
【表22】
【0095】
【表23】
【0096】
【表24】
【0097】
【表25】
【0098】
【表26】
【0099】
【表27】
【0100】
【表28】
【0101】
【表29】
【0102】
【表30】
【0103】
【表31】
【0104】
【表32】
【0105】
これらの結果から、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点I(72.0, 0.0, 28.0)、
点J(48.5, 18.3, 33.2)、
点N(27.7, 18.2, 54.1)及び
点E(58.3, 0.0, 41.7)
の4点をそれぞれ結ぶ線分IJ、JN、NE、及びEIで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり(ただし、線分EI上にある点は除く)、
前記線分IJは、
座標(0.0236y2-1.7616y+72.0, y, -0.0236y2+0.7616y+28.0)
で表わされ、
前記線分NEは、
座標(0.012y2-1.9003y+58.3, y, -0.012y2+0.9003y+41.7)
で表わされ、かつ
前記線分JN及びEIが直線である場合、R410Aを基準とする冷凍能力比が80%以上となり、GWPが125以下となり、かつWCF微燃となることが判る。
【0106】
また、本開示の冷媒は、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点M(52.6, 0.0, 47.4)、
点M’(39.2, 5.0, 55.8)、
点N(27.7, 18.2, 54.1)、
点V(11.0, 18.1, 70.9)及び
点G(39.6, 0.0, 60.4)
の5点をそれぞれ結ぶ線分MM’、M’N、NV、VG、及びGMで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり(ただし、線分GM上にある点は除く)、
前記線分MM’は、
座標(x, 0.132x2-3.34x+52.6, -0.132x2+2.34x+47.4)
で表わされ、
前記線分M’Nは、
座標(x, 0.0313x2-1.4551x+43.824, -0.0313x2+0.4551x+56.176)
で表わされ、
前記線分VGは、
座標(0.0123y2-1.8033y+39.6, y, -0.0123y2+0.8033y+60.4)
で表わされ、かつ
前記線分NV及びGMが直線である場合、R410Aを基準とする冷凍能力比が70%以上となり、GWPが125以下となり、かつASHRAE微燃となることが判る。
【0107】
さらに、本開示の冷媒は、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点O(22.6, 36.8, 40.6)、
点N(27.7, 18.2, 54.1)及び
点U(3.9, 36.7, 59.4)
の3点をそれぞれ結ぶ線分ON、NU及びUOで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、
前記線分ONは、
座標(0.0072y2-0.6701y+37.512, y, -0.0072y2-0.3299y+62.488)
で表わされ、
前記線分NUは、
座標(0.0083y2-1.7403y+56.635, y, -0.0083y2+0.7403y+43.365)
で表わされ、かつ
前記線分UOが直線である場合、R410Aを基準とする冷凍能力比が80%以上となり、GWPが250以下となり、かつASHRAE微燃となることが判る。
【0108】
また、本開示の冷媒は、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点Q(44.6, 23.0, 32.4)、
点R(25.5, 36.8, 37.7)、
点T(8.6, 51.6, 39.8)、
点L(28.9, 51.7, 19.4)及び
点K(35.6, 36.8, 27.6)
の5点をそれぞれ結ぶ線分QR、RT、TL、LK及びKQで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、
前記線分QRは、
座標(0.0099y2-1.975y+84.765, y, -0.0099y2+0.975y+15.235)
で表わされ、
前記線分RTは、
座標(0.082y2-1.8683y+83.126, y, -0.082y2+0.8683y+16.874)
で表わされ、
前記線分LKは、
座標(0.0049y2-0.8842y+61.488, y, -0.0049y2-0.11158y+38.512)
で表わされ、
前記線分KQは、
座標(0.0095y2-1.2222y+67.676, y, -0.0095y2+0.2222y+32.324)
で表わされ、かつ
前記線分TLが直線である場合、R410Aを基準とする冷凍能力比が92.5%以上となり、GWPが350以下となり、かつWCF微燃となることが判る。
【0109】
さらに、本開示の冷媒は、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、
点P(20.5, 51.7, 27.8)、
点S(21.9, 39.7, 38.4)及び
点T(8.6, 51.6, 39.8)
の3点をそれぞれ結ぶ線分PS、ST及びTPで囲まれる図形の範囲内又は前記線分上にあり、
前記線分PSは、
座標(0.0064y2-0.7103y+40.1, y, -0.0064y2-0.2897y+59.9)
で表わされ、
前記線分STは、
座標(0.082y2-1.8683y+83.126, y, -0.082y2+0.8683y+16.874)
で表わされ、かつ
前記線分TPが直線である場合、R410Aを基準とする冷凍能力比が92.5%以上となり、GWPが350以下となり、かつASHRAE微燃となることが判る。
【符号の説明】
【0110】
1:試料セル
2:高速カメラ
3:キセノンランプ
4:コリメートレンズ
5:コリメートレンズ
6:リングフィルター
図1
図2