特許第6835359号(P6835359)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6835359
(24)【登録日】2021年2月8日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】線幅縮小型軟性回路基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/02 20060101AFI20210215BHJP
【FI】
   H05K1/02 B
   H05K1/02 C
   H05K1/02 P
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-246218(P2018-246218)
(22)【出願日】2018年12月27日
(65)【公開番号】特開2019-129317(P2019-129317A)
(43)【公開日】2019年8月1日
【審査請求日】2018年12月27日
(31)【優先権主張番号】10-2018-0009433
(32)【優先日】2018年1月25日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】514182333
【氏名又は名称】ギガレーン カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GIGALANE CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】キム、サン ピル
(72)【発明者】
【氏名】ジョ、ビョン フン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ダ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ビョン ヨル
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ヒー ソク
【審査官】 黒田 久美子
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/003089(WO,A1)
【文献】 国際公開第2017/199930(WO,A1)
【文献】 国際公開第2017/052274(WO,A1)
【文献】 国際公開第2016/047540(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/02
H05K 3/46
H05K 1/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1グラウンドおよび第2グラウンドの間に位置する信号ライン;
前記第1グラウンドおよび前記信号ライン間に位置し、前記第2グラウンドおよび前記信号ライン間に位置する誘電体;および
前記第1グラウンドおよび前記第2グラウンドを電気的に連結できるように、垂直方向に形成された多数のトレンチに伝導体が満たされて形成され、前記伝導体の一側はトレンチによって囲まれて前記信号ラインの幅方向に前記信号ラインと対向するように形成され、前記伝導体の他側は外部に露出するビアホール;を含み、
前記信号ラインは前記ビアホールが形成された位置と離隔するように左右に折れ曲がって形成され
前記ビアホールは、前記信号ラインの延長方向に沿って離隔して形成される第1ビアホール、第2ビアホール、第3ビアホール、第4ビアホール、第5ビアホールおよび第6ビアホール;を含み、
前記第1ビアホールは前記信号ラインを挟んで一側に位置し、
前記第2ビアホールは前記信号ラインを挟んで他側に位置し、
前記第3ビアホールは前記信号ラインを挟んで一側に位置し、
前記第4ビアホールは前記信号ラインを挟んで他側に位置し、
前記第5ビアホールは前記信号ラインを挟んで一側に位置し、
前記第6ビアホールは前記信号ラインを挟んで他側に位置し、
前記信号ラインは前記第1ビアホール、前記第2ビアホール、前記第3ビアホール、前記第4ビアホール、前記第5ビアホールおよび前記第6ビアホールが形成された位置と離隔するように左右に折れ曲がって形成され、
前記信号ラインと離隔して同一層に形成され、前記第1ビアホールおよび前記第3ビアホールの間に前記信号ラインの延長方向に延びた遮蔽部;および
前記信号ラインと離隔して同一層に形成され、前記第4ビアホールおよび前記第6ビアホールの間に前記信号ラインの延長方向に延びた他の遮蔽部;を含み、
前記遮蔽部と前記信号ラインとの距離は、前記第1ビアホールと前記信号ラインとの距離、及び前記第3ビアホールと前記信号ラインとの距離よりも短く、
前記他の遮蔽部と前記信号ラインとの距離は、前記第4ビアホールと前記信号ラインとの距離、及び前記第6ビアホールと前記信号ラインとの距離よりも短い、線幅縮小型軟性回路基板。
【請求項2】
第1グラウンドおよび第2グラウンドの間に位置する信号ライン;
前記第1グラウンドおよび前記信号ライン間に位置し、前記第2グラウンドおよび前記信号ライン間に位置する誘電体;および
前記第1グラウンドおよび前記第2グラウンドを電気的に連結できるように、垂直方向に形成された多数のホールに伝導体が満たされて形成されるビアホール;を含み、
前記信号ラインは前記ビアホールが形成された位置と離隔するように左右に折れ曲がって形成され、
前記ビアホールは、前記信号ラインの延長方向に沿って離隔して形成される第1ビアホール、第2ビアホール、第3ビアホール、第4ビアホール、第5ビアホールおよび第6ビアホール;を含み、
前記第1ビアホールは前記信号ラインを挟んで一側に位置し、
前記第2ビアホールは前記信号ラインを挟んで他側に位置し、
前記第3ビアホールは前記信号ラインを挟んで一側に位置し、
前記第4ビアホールは前記信号ラインを挟んで他側に位置し、
前記第5ビアホールは前記信号ラインを挟んで一側に位置し、
前記第6ビアホールは前記信号ラインを挟んで他側に位置し、
前記信号ラインは前記第1ビアホール、前記第2ビアホール、前記第3ビアホール、前記第4ビアホール、前記第5ビアホールおよび前記第6ビアホールが形成された位置と離隔するように左右に折れ曲がって形成され、
前記信号ラインと離隔して同一層に形成され、前記第1ビアホールおよび前記第3ビアホールの間に前記信号ラインの延長方向に延びた遮蔽部;および
前記信号ラインと離隔して同一層に形成され、前記第4ビアホールおよび前記第6ビアホールの間に前記信号ラインの延長方向に延びた他の遮蔽部;を含み、
前記遮蔽部と前記信号ラインとの距離は、前記第1ビアホールと前記信号ラインとの距離、及び前記第3ビアホールと前記信号ラインとの距離よりも短く、
前記他の遮蔽部と前記信号ラインとの距離は、前記第4ビアホールと前記信号ラインとの距離、及び前記第6ビアホールと前記信号ラインとの距離よりも短い、線幅縮小型軟性回路基板。
【請求項3】
前記第1ビアホール及び前記第3ビアホールの間の垂直方向に前記第2ビアホールが配置され、
前記第4ビアホール及び前記第6ビアホールの間の垂直方向に前記第5ビアホールが配置され、
前記第2ビアホール及び前記第4ビアホールの間の垂直方向に前記第3ビアホールが配置されている、請求項又はに記載の線幅縮小型軟性回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は高周波信号伝送に使用される軟性回路基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に携帯電話、タブレットなどの無線機器には高周波(High frequency)信号を伝送する伝送線路が備えられる。
【0003】
従来は伝送線路として同軸ケーブルが主に使用されていたが、最近無線機器の小型化の趨勢に伴い、無線機器の内部空間が次第に狭くなっているところ、同軸ケーブルと比べて占める空間が小さい軟性回路基板が使用されている。
【0004】
また、無線機器の小型化の趨勢はもちろん、無線機器に多様な機能が追加されているところ、無線機器の内部空間はさらに狭くなりつつあり、このような趨勢に呼応してさらに小型化された軟性回路基板の開発が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような問題点を解決するための提案されたものであって、線幅を最小化することによって、小型化された軟性回路基板を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記のような目的を達成するための本発明の実施例に係る軟性回路基板は、第1グラウンドおよび第2グラウンドの間に位置する信号ライン;前記第1グラウンドおよび前記信号ライン間に位置し、前記第2グラウンドおよび前記信号ライン間に位置する誘電体;および前記第1グラウンドおよび第2グラウンドを電気的に連結できるように、垂直方向に形成された多数のホールに伝導体が満たされて形成されるビアホール;を含み、前記信号ラインは前記ビアホールが形成された位置と離隔するように左右に折れ曲がって形成される。
【0007】
第1グラウンドおよび第2グラウンドの間に位置する信号ライン;前記第1グラウンドおよび前記信号ライン間に位置し、前記第2グラウンドおよび前記信号ライン間に位置する誘電体;および前記第1グラウンドおよび第2グラウンドを電気的に連結できるように、垂直方向に形成された多数のトレンチに伝導体が満たされて形成され、前記伝導体の一側はトレンチによって囲まれて前記信号ラインの幅方向に信号ラインと対向するように形成され、前記伝導体の他側は外部に露出するビアホール;を含み、前記信号ラインは前記ビアホールが形成された位置と離隔するように左右に折れ曲がって形成される。
【0008】
前記ビアホールは、前記信号ラインの延長方向に沿って離隔して形成される第1ビアホール、第2ビアホールおよび第3ビアホール;を含み、前記第1ビアホールは前記信号ラインを挟んで一側に位置し、前記第2ビアホールは前記信号ラインを挟んで他側に位置し、前記第3ビアホールは前記信号ラインを挟んで一側に位置し、前記信号ラインは前記第1ビアホール、第2ビアホールおよび第3ビアホールが形成された位置と離隔するように左右に折れ曲がって形成される。
【0009】
前記信号ラインと離隔して同一層に形成され、前記第1ビアホールおよび前記第3ビアホールの間に前記信号ラインの延長方向に延びた遮蔽部;を含む。
【発明の効果】
【0010】
信号ライン300が折れ曲がった位置のビアホール500を内側に離隔させると、ビアホール500を内側に離隔させた幅の分だけ軟性回路基板の幅が減少する利点がある。
【0011】
ビアホール500の中心を基準として信号ライン300と対向する方向の他側をカッティングするため、カッティングされた幅の分だけ軟性回路基板の幅が減少する利点がある。
【0012】
遮蔽部600を形成すると、遮蔽部600により信号ライン300の突出して折れ曲がった部位にノイズが流入することを遮蔽できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】従来技術の問題点を示す図面である。
図2】従来技術の問題点を示す図面である。
図3】本発明の第1実施例を示す図面である。
図4】本発明の第1実施例を示す図面である。
図5】本発明の第2実施例を示す図面である。
図6】本発明の第2実施例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
従来の軟性回路基板は、図1および図2に図示された通り、第1グラウンド100、第2グラウンド200、信号ライン300、誘電体400およびビアホール500を含む。
【0015】
信号ライン300は第1グラウンド100および第2グラウンド200の間に位置する。
【0016】
誘電体400は第1グラウンド100および信号ライン300の間に位置し、第2グラウンド200および信号ライン300の間に位置する。
【0017】
ビアホール500は第1グラウンド100および第2グラウンド200を電気的に連結できるように、垂直方向に形成された多数のホールに伝導体が満たされて形成される。
【0018】
ビアホール500は信号ライン300を挟んで両側に形成される。
【0019】
信号ライン300は延長方向に沿って一直線に形成される。
【0020】
このような軟性回路基板が最小幅を有するために、本発明に係る第1実施例は、図3および図4に図示された通り、第1グラウンド100、第2グラウンド200、信号ライン300、誘電体400およびビアホール500を含む。
【0021】
信号ライン300は第1グラウンド100および第2グラウンド200の間に位置する。
【0022】
誘電体400は第1グラウンド100および信号ライン300の間に位置し、第2グラウンド200および信号ライン300の間に位置する。
【0023】
ビアホール500は第1グラウンド100および第2グラウンド200を電気的に連結できるように、垂直方向に形成された多数のホールに伝導体が満たされて形成される。
【0024】
信号ライン300はビアホール500が形成された位置と離隔するように左右に折れ曲がって形成される。
【0025】
信号ライン300の折れ曲がりを詳しく説明すると、ビアホール500は、信号ライン300の延長方向に沿って離隔して形成される第1ビアホール510、第2ビアホール520および第3ビアホール530を含む。
【0026】
第1ビアホール510は信号ライン300を挟んで一側に位置し、第2ビアホール520は信号ライン300を挟んで他側に位置し、第3ビアホール530は信号ライン300を挟んで一側に位置し、信号ライン300は第1ビアホール510、第2ビアホール520および第3ビアホール530が形成された位置と離隔するように左右に折れ曲がって形成される。
【0027】
このように、信号ライン300を左右に折れ曲がるように形成して、信号ライン300が折れ曲がった位置のビアホール500を内側に離隔させると、ビアホール500を内側に離隔させた幅の分だけ軟性回路基板の幅が減少する利点がある。
【0028】
このような軟性回路基板が最小幅を有するために、本発明に係る第2実施例は、図5および図6に図示された通り、第1グラウンド100、第2グラウンド200、信号ライン300、誘電体400およびビアホール500を含む。
【0029】
信号ライン300は第1グラウンド100および第2グラウンド200の間に位置する。
【0030】
誘電体400は第1グラウンド100および信号ライン300の間に位置し、第2グラウンド200および信号ライン300の間に位置する。
【0031】
ビアホール500は第1グラウンド100および第2グラウンド200を電気的に連結できるように、垂直方向に形成された多数のトレンチに伝導体が満たされて形成され、伝導体の一側はトレンチによって囲まれて信号ライン300の幅方向に信号ライン300と対向するように形成され、伝導体の他側は外部に露出するように形成される。
【0032】
信号ライン300はビアホール500が形成された位置と離隔するように左右に折れ曲がって形成される。
【0033】
第2実施例は、ビアホール500以外の構成は第1実施例と同じであり、第1実施例のビアホール500の中心を基準として信号ライン300と対向する方向の他側をカッティングすることによって第2実施例のビアホール500を形成することができる。
【0034】
第2実施例のビアホール500は中心を基準としてカッティングされて半円の形状に形成される。
【0035】
このように、ビアホール500の中心を基準として信号ライン300と対向する方向の他側をカッティングするため、カッティングされた幅の分だけ軟性回路基板の幅が減少する利点がある。
【0036】
第1実施例および第2実施例は、信号ライン300と離隔して同一層に形成され、第1ビアホール510および第3ビアホール530の間に信号ライン300の延長方向に延びた遮蔽部600を含むことができる。
【0037】
このように、遮蔽部600を形成すると、遮蔽部600により信号ライン300の突出して折れ曲がった部位にノイズが流入することを遮蔽できる利点がある。
【符号の説明】
【0038】
100:第1グラウンド
200:第2グラウンド
300:信号ライン
400:誘電体
500:ビアホール
510:第1ビアホール
520:第2ビアホール
530:第3ビアホール
600:遮蔽部
図1
図2
図3
図4
図5
図6