(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6835377
(24)【登録日】2021年2月8日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】飲料用演出グラス、遠隔地乾杯カウンターシステム
(51)【国際特許分類】
A47G 19/22 20060101AFI20210215BHJP
【FI】
A47G19/22 S
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2020-154157(P2020-154157)
(22)【出願日】2020年8月27日
【審査請求日】2020年10月8日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510286433
【氏名又は名称】株式会社ネットアプリ
(74)【代理人】
【識別番号】100154966
【弁理士】
【氏名又は名称】海野 徹
(72)【発明者】
【氏名】西田 誠
【審査官】
芝井 隆
(56)【参考文献】
【文献】
特開2016−002451(JP,A)
【文献】
特開2019−213634(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 19/22 − 19/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部開口を有する有底の筒状体であるグラス本体と、
前記グラス本体に映像表示装置を固定するための固定機構を有するサイドフレームと、
前記グラス本体と前記サイドフレームを一緒に挿入するための環形状の円環フレームとを備え、
前記グラス本体はその底部近傍の側面に湾曲している第1湾曲面を備え、
前記グラス本体は前記第1湾曲面と対向している位置に第1接合面を備え、
前記サイドフレームはその底部近傍の側面に湾曲している第2湾曲面を備え、
前記サイドフレームは前記第2湾曲面と対向している位置に第2接合面を備え、
前記第2湾曲面に第1突起部を備え、
前記第1湾曲面の曲率半径と前記第2湾曲面の曲率半径は等しく、
前記円環フレームの内周面に前記第1突起部に接合する第2突起部を備え、
前記円環フレームの内周面に第3突起部を備え、
前記第3突起部の先端に前記第1湾曲面に密着する密着面を備え、
前記グラス本体と前記サイドフレームを前記第1接合面と前記第2接合面が接合した状態で前記円環フレームに挿入することにより前記第1湾曲面と前記密着面が密着し、
前記第1湾曲面と前記密着面が密着した状態で前記円環フレームを回転することにより前記第1突起部に前記第2突起部が接合し前記サイドフレームに前記グラス本体が固定されることを特徴とする飲料用演出グラス。
【請求項2】
前記第1接合面と前記第2接合面の間に弾性を有する材料からなる弾性シートを備え、
前記円環フレームに前記グラス本体の底面を保護する底板を備えることを特徴とする請求項1に記載の飲料用演出グラス。
【請求項3】
前記第1突起部及び/又は前記第2突起部が複数備えることを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
【請求項4】
前記上部開口を塞ぐための蓋を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
【請求項5】
前記映像表示装置が携帯型通信装置の一部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
【請求項6】
請求項5に記載の飲料用演出グラスと、
前記携帯型通信装置と、
外部のサーバーコンピュータと、
ユーザー操作検知部とを備え、
前記ユーザー操作検知部は前記携帯型通信装置の加速度センサー又はカメラセンサーの出力データに基づいてユーザーが前記グラス本体を移動、傾斜又は他物体へ衝突させたことを検知し、出力信号を前記外部のサーバーコンピュータに送信し、
前記外部のサーバーコンピュータは前記出力信号を受信し、その受信回数をカウントして乾杯操作累計数として記録し、ユーザーが前記乾杯操作累計数を閲覧出来ることを特徴とする遠隔地乾杯カウンターシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像表示装置を固定する格納部を容易に交換可能な飲料用演出グラス及び遠隔地乾杯カウンターシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
飲料を入れる機能以外に様々な機能を持ったグラスが開発されている。
例えば特許文献1及び2にはグラスの表面に表示装置を配置し、表示装置に映す映像を手動で切り替えたり、グラスの状態を検知するモーションセンサーの出力に応じて切り替えたりする技術が開示されている。
特許文献3〜5には本願発明者が発明した飲料用演出グラスが開示されている。この飲料用演出グラスは、グラス本体と、グラス本体の底部から内部側にのびており携帯型通信装置を格納するための格納部と、グラス本体の側面から内部側にのびており携帯型通信装置の電波を通過させるための導波部を備えている。この飲料用演出グラスはグラス本体内に飲料を充填した状態でも携帯型通信装置の電波を導波部を通して外部に出して無線通信できる。
特許文献6には本願発明者が発明した飲料用演出グラスが開示されている。この飲料用演出グラスは、グラス側面に固定された映像表示装置と、グラス本体内部に配置された反射鏡とを備えてりおり、映像表示装置の映像を疑似的にグラス内部に投影する演出が可能なグラスである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005―99159号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2008/0100469号明細書
【特許文献3】特許第6337256号
【特許文献4】特許第6406742号
【特許文献5】特許第6432960号
【特許文献6】特許第6488049号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1〜6は映像表示装置を格納する格納部を携帯電話やスマートフォンのサイズやユーザーの好みに応じて変更出来ないという問題点を有する。
【0005】
本発明は上記問題を鑑み、映像表示装置を格納する格納部を携帯電話やスマートフォンのサイズやユーザーの好みに応じて変更可能な飲料用演出グラスを提供することを課題とする。
また、その飲料用演出グラスを用いた遠隔地乾杯カウンターシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の飲料用演出グラスは、上部開口を有する有底の筒状体であるグラス本体と、前記グラス本体に映像表示装置を固定するための固定機構を有するサイドフレームと、前記グラス本体と前記サイドフレームを一緒に挿入するための環形状の円環フレームとを備え、前記グラス本体はその底部近傍の側面に湾曲している第1湾曲面を備え、
前記グラス本体は前記第1湾曲面と対向している位置に第1接合面を備え、前記サイドフレームはその底部近傍の側面に湾曲している第2湾曲面を備え、前記サイドフレームは前記第2湾曲面と対向している位置に第2接合面を備え、前記第2湾曲面に第1突起部を備え、前記第1湾曲面の曲率半径と前記第2湾曲面の曲率半径は等しく、前記円環フレームの内周面に前記第1突起部に接合する第2突起部を備え、前記円環フレームの内周面に第3突起部を備え、前記第3突起部の先端に前記第1湾曲面に密着する密着面を備え、前記グラス本体と前記サイドフレームを前記第1接合面と前記第2接合面が接合した状態で前記円環フレームに挿入することにより前記第1湾曲面と前記密着面が密着し、前記第1湾曲面と前記密着面が密着した状態で前記円環フレームを回転することにより前記第1突起部に前記第2突起部が接合し前記サイドフレームに前記グラス本体が固定されることを特徴とする。
また、前記第1接合面と前記第2接合面の間に弾性を有する材料からなる弾性シートを備え、前記円環フレームに
前記グラス本体の底面を保護する底板を備えることを特徴とする。
また、前記第1突起部及び/又は前記第2突起部が複数備えることを特徴とする。
また、前記上部開口を塞ぐための蓋を備えることを特徴とする。
また、前記映像表示装置が携帯型通信装置の一部であることを特徴とする。
本発明の遠隔地乾杯カウンターシステムは、前記飲料用演出グラスと、前記携帯型通信装置と、外部のサーバーコンピュータと、ユーザー操作検知部とを備え、前記ユーザー操作検知部は前記携帯型通信装置の加速度センサー又はカメラセンサーの出力データに基づいてユーザーが前記グラス本体を移動、傾斜又は他物体へ
衝突させたことを検知し、出力信号を前記外部のサーバーコンピュータに送信し、前記外部のサーバーコンピュータは前記出力信号を受信し、その受信回数をカウントして乾杯操作累計数として記録し、ユーザーが前記乾杯操作累計数を閲覧出来ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
映像表示装置を固定するための固定機構(又は格納部)を設けたサイドフレームをグラス本体と一緒に円環の底部の円環フレームに螺入(又は回し入れ)するだけで着脱することが可能である。
サイドフレームの着脱が円環フレームを回転させるだけで良く容易であるため、ユーザーは好みに応じて様々な形状のサイドフレームを着脱できる。
円環フレームを交換するだけで様々なデザインのコースターをグラスに付加出来る。
円環フレームがグラスの底部又は底部近傍にあるためグラス本体の高さが高い(つまり重心が高く転倒しやすい)場合でも円環フレームを大きい物に交換するだけでグラス本体の転倒を防げる。そのため様々な高さのグラス本体に対応できる。
グラス本体そのものがネジ軸の一部となるため多軸アーム等を用いた映像表示装置の固定機構に比して稼働部分が少ないため構造上丈夫である。
コースターの代わりに円環フレーム上にスプーンや角砂糖等を置く事が出来るため衛生的である。
映像表示装置又は携帯型通信装置の大きさに応じてサイドフレーム(つまり固定機構)を交換出来るメリットを有する。
本発明の飲料用演出グラスはグラス本体側には接合用の突起部を一切設ける必要が無いのでグラス本体の金型での鋳造(又は製造)が非常に容易である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1の実施の形態の飲料用演出グラスを示す断面図
【
図2】第1の実施の形態の飲料用演出グラスを示す上方断面図
【
図3】第1突起部と第2突起部の接合部の形状例を示す拡大断面図(a),(b)
【
図5】第1接合面と第2接合面の間に弾性シートを備える例を示す断面図
【
図7】様々な形状のサイドフレームを示す斜視図(a),(b)及び(c)
【
図8】様々な形状の円環フレームを示す斜視図(a),(b)及び(c)
【
図9】遠隔地乾杯カウンターシステムの構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
[飲料用演出グラスの第1の実施の形態]
以下、本発明の飲料用演出グラスの第1の実施の形態を図面を用いて示す。
図1に示すように、飲料用演出グラス1はグラス本体10、サイドフレーム20、固定機構21、円環フレーム30から概略構成される。
グラス本体10は上部開口11を有する有底の筒状体でありその内部に清涼飲料水やアルコール飲料等の飲料Lを充填出来る。グラス本体10の材質としては、一般的なグラスと同様に透明なガラス、樹脂、陶器、磁器等が挙げられる。グラス本体10の形状としては
図1に示すような通常のコップ型の円筒形の形状以外に
図4のように上部開口11を閉めるための蓋15を有するボトル型であってもよい。グラス本体10は
図1、
図2に示すように底部又は底部近傍の側面に第1湾曲面12を備え、第1湾曲面12の対向している位置に第1接合面13を備える。
サイドフレーム20は映像表示装置80をグラス本体10の側面に固定(又は支持)しておくための部材である。サイドフレーム20はグラス本体の側面に映像表示装置80を固定するための固定機構21を備える。なお
図1の例では固定機構21としてコの字形状(又はU字型)の格納部を用いてサイドフレーム20に映像表示装置80を固定している。ネジ機構やマグネット機構或いは他の形状の格納部(ポケット)等を固定機構21として用いても良い。サイドフレーム20は
図1、
図2に示すように底部又は底部近傍の側面に第2湾曲面22を備え、第2湾曲面22の対向している位置に第2接合面23を備える。第2湾曲面22には第1突起部24を備える。
円環フレーム30はグラス本体10とサイドフレーム20を一緒に挿入して一体化するための環形状(リング状)の部材である。円環フレーム30の内周面には第1突起部24に接合する第2突起部31を備える。円環フレーム30の内周面には第3突起部35を備え、その第3突起部35の先端には第1湾曲面12に密着(又は接合)する密着面32を備える。
図2に示すように飲料用演出グラス1は第1湾曲面12の曲率半径R1と第2湾曲面22の曲率半径R2は等しい(又はほぼ等しい)ように調整されているため
図1や
図2のように第1接合面13と第2接合面23が接合することによりグラス本体10(の第1湾曲面12)とサイドフレーム20(の第2湾曲面22)が一体化して一つの円筒形の軸(ネジ軸)を形成するため、第1接合面13と第2接合面23が接合した状態でグラス本体10とサイドフレーム20を円環フレーム30に螺入(回し入れて固定)することが可能である。この螺入の過程を更に詳しく説明すると、最初にグラス本体10とサイドフレーム20を第1接合面13と第2接合面23が接合した状態で円環フレーム30に挿入することにより第1湾曲面12と密着面32が密着させて、次に第1湾曲面12と密着面32が密着した状態で円環フレーム30を回転することにより第1突起部24に第2突起部31が接合しサイドフレーム20にグラス本体10が固定される。グラス本体10とサイドフレーム20が一体化する事により(グラス本体10とサイドフレーム20が)一つのネジ軸のように機能するためグラス本体10にサイドフレーム20を強固に固定する事が出来る。
【0010】
グラス本体10とサイドフレーム20は各突起部により円環フレームに螺入されているため、グラス本体10を乾杯動作時に傾けても、上下逆さまにしてもサイドフレーム20が脱落することは無い。仮に第1接合面13と第2接合面23が離れる方向に力を掛けたとしてもその分だけグラス本体10とサイドフレーム20より構成される円筒形の軸(ネジ軸)の径が大きくなるため結果的に円環フレーム30によるグラス本体10とサイドフレーム20を締め付ける応力が更に強化される。グラス本体10とサイドフレーム20は円環フレームに螺入されているため、グラス本体10とサイドフレーム20をベルトや紐等で単純に縛って一体化した場合と違いグラス本体10を上下左右様々な方向に傾けてもグラス本体10からサイドフレーム20が脱落する事は無い。
本発明の飲料用演出グラス1はグラス本体10側には接合用の突起部を一切設ける必要が無いのでグラス本体10の金型での鋳造が非常に容易である(筒状体のガラス製グラスを金型で鋳造する際にその筒状体の表面に突起部を設けるとその突起部がアンダーカット部の原因になるため鋳造が非常に困難になる)。
【0011】
図3(a)と
図3(b)に第1突起部と第2突起部の形状の例を示す(なお、
図3(a)と
図3(b)は円環フレーム20側から第2湾曲面22の方向を見た第1突起部と第2突起部の接合部の形状例を示す拡大断面図である)。
第1突起部24と第2突起部31が接合さえすれば第1突起部と第2突起部の形状に特に制限は無い。
図3(a)のようにコの字形状の第2突起部31に挿入できる凸型形状の第1突起部24の組み合わせを用いても良い。
図3(b)のように第2突起部31の形状が第1突起部24を挟み込むような形状になっていても良い。また、第1突起部と第2突起部の形状を既知のネジ山の形状にして第1突起部と第2突起部が螺合するようにしても良い。
なお、第1突起部24と第2突起部31の接合部40の面積は大きいほど両者の接合部40の摩擦が増えるため第1突起部24と第2突起部31の接合強度は強くなる(つまりグラス本体10とサイドフレームの固定強度が強くなる)。そのため、第1突起部24と第2突起部31の接合部40の面積を稼ぐために第1突起部と第2突起部を複数備える構成にしても良い。
【0012】
図5に示すように、第1接合面13と第2接合面23の間に弾性を有す材料から成る弾性シート14を挟み込んでも良い。弾性シート14は弾性を有しているためその応力Fにより第1湾曲面12の方向と第2湾曲面22の方向の力を常時加える事が出来る。そのため第1突起部24と第2突起部31の結合強度と第1湾曲面12と密着面32の結合強度を常時強める事が出来る。
図6のように円環フレーム30のどちらか一方の面に底板33を備える構成にしても良い。底板33はグラス本体10やサイドフレーム20を螺入する際の底部のストッパーとして機能するだけでなくグラス本体10底面の保護の底板としても機能する。
【0013】
本発明の飲料用演出グラス1は円環フレーム30にグラス本体10とサイドフレーム20を一緒に螺入するだけでグラス本体10とサイドフレーム20を一体化したり切り離したり出来るためユーザーは周囲の状況や好みに応じて様々な形状のサイドフレーム20を即座に交換する事が出来る。例えば恋人同士や夫婦で乾杯をする場合は
図7(b)のようにハート型の形状のサイドフレーム20を円環フレーム30に螺入して乾杯を演出しても良い。また映像表示装置80が携帯電話やスマートフォン等の携帯型通信装置100の場合、その携帯型通信装置100内蔵のアプリケーションゲームを楽しみたい場合は
図7(a)のように大きな窓の空いたデザインのサイドフレーム20に交換すれば良い。また、映像表示装置80又は携帯型通信装置100の大きさに応じてサイドフレーム20(つまり固定機構21)をより大きなサイズの物に交換しても良い。
【0014】
本発明の飲料用演出グラス1は円環フレーム30がグラス本体10の底部又は底部にあるためコースターの代わりに円環フレーム上にスプーンや角砂糖等を置く事が出来るため衛生的である。コーヒーを飲む場合等の角砂糖やスプーンを必要とするシチュエーションでは
図8(a)のようにスプーンや角砂糖を置けるスペースが有る大きめの円環フレーム30に交換すれば良い。このように本発明の飲料用演出グラスは円環フレーム30が底部に有る為グラス用コースターとして機能する。円環フレーム30を交換するだけで
図8(a)、
図8(b)、
図8(c)のように様々なデザインのコースターを飲料用演出グラス1に付加出来る。
円環フレーム30がグラス本体10の底部又は底部近傍にあるためグラス本体10の高さが高い(つまり重心が高く転倒しやすい)デザインの場合でも円環フレーム30を大きい物(より具体的には
図8(a)のように円環フレーム30の内周面と外周面との距離が大きい物)に交換するだけでグラス本体の転倒を防げる。そのため本発明の飲料用演出グラス1はどのような高さのグラス本体10にも対応できる。円環フレーム30の交換は
図1や
図2のようにユーザーの手UHで円環フレーム30を回す又は捻るだけで出来る。
【0015】
[遠隔地乾杯カウンターシステムの実施の形態]
以下、本発明の遠隔地乾杯カウンターシステムの実施の形態について説明する。上記各実施の形態の飲料用演出グラスと同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
携帯電話やスマートフォン等の携帯型通信装置の殆どの機種は加速度センサーやカメラセンサーを内蔵している。加速度センサーは同センサーが内蔵されている物体の加速度に基づいて、物体の移動量、傾斜量、他物体への衝突の有無を取得出来る。カメラセンサーも画像解析により物体の移動量、傾斜量、他物体への衝突の有無を取得出来る。そこで本実施の形態の遠隔地乾杯カウンターシステムでは
図7に示すように本発明の飲料用演出グラス1と携帯型通信装置100と外部のサーバーコンピュータ200とユーザー操作検知部110とを備える。
携帯型通信装置100のセンサー111からの信号を元にグラス本体10に対するユーザー操作(他の飲料用グラス3への衝突や傾斜操作等)をユーザー操作検知部110にて検知して遠隔地のサーバーコンピュータ200等に送信する。
図9に示すように、遠隔地のサーバーコンピュータ200が受信回数をカウントしてそれを乾杯操作累計数として記録して、閲覧や公開出来るようにする事により遠隔地乾杯カウンターシステムを得ることができる。
なお、ユーザー操作検知部110は飲料用演出グラス1に取り付けられた専用ICチップ内部に実装しても良いし、外部のサーバーコンピュータに実装しても構わない。
結婚等を祝うために遠隔地から乾杯ネットワークに参加する場合は
図9のようにサイドフレーム20をハート形状の物へと交換しても良い。携帯型通信装置100のセンサー111がカメラセンサーの場合はサイドフレーム20の形状を撮影して遠隔地のサーバーコンピュータ200に送信することが可能なためハート形状のサイドフレーム20を用いている者だけを特に結婚を祝福している者として抽出してカウントしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明は、様々なデザインのサイドフレームをユーザーの好みに応じて交換できるため多様な乾杯演出が可能な飲料用演出グラス。遠隔地乾杯カウンターシステムに関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0017】
L 飲料(液体)
UH ユーザーの手
R1 曲率半径(グラス本体)
R2 曲率半径(サイドフレーム)
F 応力
1 飲料用演出グラス
2 飲料用演出グラス
3 他の飲料用グラス
4 他の飲料用グラス
10 グラス本体
11 上部開口
12 第1湾曲面
13 第1接合面
14 弾性シート
15 蓋
20 サイドフレーム
21 固定機構
22 第2湾曲面
23 第2接合面
24 第1突起部
30 円環フレーム
31 第2突起部
32 密着面
33 底板
34 穴
35 第3突起部
40 接合部
80 映像表示装置
81 映像表示部
100 携帯型通信装置
110 ユーザー操作検知部
111 センサー
200 外部のサーバーコンピュータ
【要約】
【課題】 映像表示装置を格納する格納部を携帯電話やスマートフォンのサイズやユーザーの好みに応じて変更可能な飲料用演出グラスを提供することを課題とする。また、その飲料用演出グラスを用いた遠隔地乾杯カウンターシステムを提供することを課題とする。
【解決手段】 飲料用演出グラス1は、上部開口を有する有底の筒状体であるグラス本体と、前記グラス本体に映像表示装置を固定するための固定機構を有するサイドフレームと、前記グラス本体と前記サイドフレームを一緒に挿入する環形状の円環フレームとを備え、前記グラス本体と前記サイドフレームを第1接合面と第2接合面が接合した状態で前記円環フレームに螺入することにより前記グラス本体に前記サイドフレームを固定することを特徴とする。
【選択図】
図1