特許第6835421号(P6835421)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6835421磁気テープ装置及び磁気テープ装置におけるリーダーブロック倒れ軽減方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6835421
(24)【登録日】2021年2月8日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】磁気テープ装置及び磁気テープ装置におけるリーダーブロック倒れ軽減方法
(51)【国際特許分類】
   G11B 15/67 20060101AFI20210215BHJP
   G11B 23/107 20060101ALI20210215BHJP
【FI】
   G11B15/67
   G11B23/107
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-185108(P2019-185108)
(22)【出願日】2019年10月8日
【審査請求日】2019年10月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】土屋 学
【審査官】 中野 和彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−348923(JP,A)
【文献】 特開平07−220342(JP,A)
【文献】 特開平08−017111(JP,A)
【文献】 特開2004−213798(JP,A)
【文献】 特開平10−308046(JP,A)
【文献】 特開平04−076849(JP,A)
【文献】 特開2003−196899(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 15/67
G11B 23/107
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気テープカートリッジと巻取リールとの間のリーダーブロック動作経路を経由して、磁気テープの端部のリーダーピンをリーダーブロックにより把持して案内するスレッディング機構を、装置本体内に有する磁気テープ装置であって、
前記リーダーブロック動作経路に沿って前記磁気テープが移動する際に該磁気テープのテンションを監視するテンション監視手段と、
前記テンション監視手段の監視結果に基づき前記磁気テープのテンション異常と判断された場合に、前記スレッディング機構及び前記巻取リールを停止して、該巻取リールのリーダーブロック収容部に至る案内溝開口を前記リーダーブロック動作経路に向けて位置及び停止させるリーダーブロック制御手段と、を具備し、
前記リーダーブロック制御手段は、前記テンション異常で停止した後の前記巻取リールを所定角度回転させて、前記リーダーブロックの自重による倒れ込みを抑制することを特徴とする磁気テープ装置。
【請求項2】
前記テンション監視手段は、前記磁気テープカートリッジ内の内部リールを回転駆動するファイルリールモータの駆動電流値及び回転数の相関変位から得られる負荷に基づき、前記磁気テープのテンション異常を検知することを特徴とする請求項1に記載の磁気テープ装置。
【請求項3】
前記リーダーブロック制御手段は、前記テンション監視手段による異常発生時に、前記リーダーブロックが前記巻取リールのリーダーブロック収容部に至る案内溝内にあることを検出するリーダーブロック位置検出手段の検出結果に基づき、前記巻取リールを所定角度回転させる動作を行わせることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の磁気テープ装置。
【請求項4】
前記リーダーブロック制御手段は、前記テンション監視手段による異常発生時に、前記巻取リールのリーダーブロック収容部に至る案内溝内で転倒状態にある前記リーダーブロックを起こすように、前記巻取リールを所定角度回転させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気テープ装置。
【請求項5】
前記巻取リールのリーダーブロック収容部に至る案内溝内で転倒状態にあるリーダーブロックは、前記巻取リールの周縁部に位置するフランジでかつ前記案内溝の開口縁部で、転倒状態にあるリーダーブロックを起こすことを特徴とする請求項4に記載の磁気テープ装置。
【請求項6】
前記巻取リールの回転経路に設けられた被検出片と、該被検出片の通過を検知する通過センサとからなる検出手段により、前記リーダーブロックの位置及び前記巻取リールの所定角度の回転を検出することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気テープ装置。
【請求項7】
前記巻取リール内に設けられたリーダーブロック収容部及び該リーダーブロック収容部に接続される案内溝は、前記巻取リールの径方向に沿うように設置されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の磁気テープ装置。
【請求項8】
磁気テープカートリッジと巻取リールとの間のリーダーブロック動作経路を経由して、磁気テープの端部のリーダーピンをリーダーブロックにより把持して案内するスレッディング機構を、装置本体内に有する磁気テープ装置であって、
前記リーダーブロック動作経路に沿って前記磁気テープが移動する際に該磁気テープのテンションを監視するテンション監視段階と、
前記テンション監視段階の監視結果に基づき前記磁気テープのテンション異常と判断された場合に、前記スレッディング機構及び前記巻取リールを停止して、該巻取リールのリーダーブロック収容部に至る案内溝開口を前記リーダーブロック動作経路に向けて位置及び停止させるリーダーブロック制御段階と、を有し、
前記リーダーブロック制御段階では、前記テンション異常で停止した後の巻取リールを所定角度回転させて、前記リーダーブロックの自重による倒れ込みを抑制することを特徴とする、磁気テープ装置におけるリーダーブロック倒れ軽減方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気テープが切れるなどのテープテンションが失われた条件下で、リーダーブロックの倒れを軽減するための磁気テープ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ等の外部記憶装置として、磁気テープカートリッジが装填される磁気テープ装置が用いられている。
例えば、特許文献1に示される磁気テープ装置では、磁気テープに記録再生を行う磁気ヘッドを搭載したドラムと、磁気テープを巻回したシングルリールカートリッジを着脱可能に装着するファイルリールと、該ファイルリール内の磁気テープを巻き取るマシンリールと、ファイルリールから磁気ヘッドを経由して磁気テープを出し入れするスレッディング機構と、を具備している。
【0003】
スレッディング機構は、ファイルリールから磁気テープを引き出し該マシンリールへ懸架する第1スレッディング機構と、該マシンリールへの懸架状態から、該磁気テープを引き出しその引き出し面積を大きくする第2スレッディング機構と、磁気テープをドラムに巻装する第3スレッディング機構と、これら機構を制御するサーボコントローラとを具備する。
【0004】
そして、以上のように構成されたスレッディング機構では、リーダーブロックを介して、シングルリールカートリッジから、磁気テープの一端に取り付けたリーダーピンを引き出してマシンリールへ搬送し、ファイルリールとマシンリール間のリーダーブロック動作経路に磁気テープを懸架する動作を行う。
【0005】
その後、上記スレッディング機構では、ファイルリールに装着した図示しないエンコーダからの情報に基づき、テープを巻き取る方向に負荷を加え、テープテンションが一定となるように制御する。
その後、上記スレッディング機構では、第1スレッディングが完了したことを検知した後、サーボコントローラの命令により、第2、第3スレッディング動作時に必要となるテープ量をマシンリールに巻き取らせる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平07-192361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1に示される磁気記録再生装置では、装置内にてリーダーピンを保持して移動するリーダーブロックが、それを支持するスレッディングピンの軸と平行となるように回転自由に付設され、装置内のリーダーブロック動作経路に沿って移動する。
このとき、上記磁気記録再生装置では、リーダーブロックの動作進行方向とテープテンションの作用方向とが常時同じではないので、リーダーブロックがその動作経路に対して適度なクリアランスを持ち、テープテンションによる過拘束を回避し、スムーズなスレッディング及びアンスレッディング動作を行なっている。
【0008】
この動作においては、リーダーブロック上に付設されるガイド突起を、リーダーブロック動作経路を形成する溝の幅量に基づいて決定され、その溝幅に対してガイド突起幅を小さくすることによって、最適なクリアランス量を確保している。
通常、スレッディング及びアンスレッディング動作時におけるリーダーブロックの姿勢は、ほとんどテープテンションに支配されて安定状態となる。しかし、リーダーブロックの姿勢は、テープ切れなどでテープテンションが失われた場合に、前述したクリアランスの範囲内でガタ付き、不安定になる。
【0009】
特にリーダーブロックの回転軸とリーダーブロックの自重によるモーメント軸の方向が一致する装置縦置き時の使用にあっては、リーダーブロックがその回転中心から最も離れた位置に保持するというリーダーピンの位置関係により、回転モーメントが大きくなる場合がある。
このため、リーダーブロックは、テープテンションのある場合と比較して大きく姿勢が異なってしまい、特定の状況下にて、装置内のリーダーブロック動作経路上で、リーダーブロックと磁気テープ装置内の他部品が互いに干渉し、スレッディング及びアンスレッディング動作が阻害される恐れがある。
この問題は、磁気テープ装置内のリーダーブロック動作経路レイアウト上、特にアンスレッディング動作時にリーダーブロックがマシンリールから離れようとする位置で顕著となることがある。
【0010】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、磁気テープが切れるなどの諸原因によりテープテンションが失われるという条件下にて、簡易な構成により確実にアンスレッディング動作を行うことが可能な磁気テープ装置、及び磁気テープ装置におけるリーダーブロック倒れ軽減方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の第1態様は、磁気テープカートリッジと巻取リールとの間のリーダーブロック動作経路を経由して、磁気テープに接続されたリーダーピンをリーダーブロックにより把持して案内するスレッディング機構を、装置本体内に有する磁気テープ装置において、前記リーダーブロック動作経路に沿って前記磁気テープが移動する際に該磁気テープのテンションを監視するテンション監視手段と、前記テンション監視手段の監視結果に基づき前記磁気テープのテンションが喪失されたテンション異常と判断された場合に、前記スレッディング機構及び前記巻取リールを停止して、該巻取リールのリーダーブロック収容部に至る案内溝開口を前記リーダーブロック動作経路に向けて位置及び停止させるリーダーブロック制御手段と、を具備し、前記リーダーブロック制御手段は、前記テンション異常で停止した後の前記巻取リールを所定角度回転させて、前記リーダーブロックの自重による倒れ込みを抑制することを特徴とする。
【0012】
本発明の第2態様に示すリーダーブロック倒れ軽減方法では、磁気テープカートリッジと巻取リールとの間のリーダーブロック動作経路を経由して、磁気テープの端部のリーダーピンをリーダーブロックにより把持して案内するスレッディング機構を、装置本体内に有する磁気テープ装置において、前記リーダーブロック動作経路に沿って前記磁気テープが移動する際に該磁気テープのテンションを監視するテンション監視段階と、前記テンション監視段階の監視結果に基づき前記磁気テープのテンションが喪失されたテンション異常と判断された場合に、前記スレッディング機構及び前記巻取リールを停止して、該巻取リールのリーダーブロック収容部に至る案内溝開口を前記リーダーブロック動作経路に向けて位置及び停止させるリーダーブロック制御段階と、を有し、前記リーダーブロック制御段階では、前記テンション異常で停止した後の巻取リールを所定角度回転させて、前記リーダーブロックの自重による倒れ込みを抑制することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、テンション異常で停止した巻取リールを所定角度回転させるという動作を行わせることで、磁気テープが切れるなどの諸原因でテープテンションが失われた条件下であっても安定してアンスレッディング動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る磁気テープ装置を示す概略図であって、(A)は磁気テープのテンションが喪失した状態、(B)はリーダーブロックの倒れ込みを抑制する動作を示す図である。
図2】本発明に係る磁気テープ装置の外観図であって、(A)は縦置きにした状態、(B)は横置きにした状態を示している。
図3】磁気テープ装置のカバーを外した状態を示す斜視図である。
図4図3のスレッディングカムギヤを外した状態を示す斜視図である。
図5】(A)スレッディングカムギヤ、スレッディングアーム及びリーダーブロックの位置関係を示す図、(B)スレッディングアームとリーダーブロックとの接続状態を示す図、(C)リーダーブロックとリーダーピンの把持状態を示す図である。
図6】スレッディング動作中の磁気テープ装置を示す斜視図である。
図7図6の磁気テープ装置を裏面(下側)から観た斜視図である。
図8】磁気テープ装置のリーダーブロック位置検出手段を示す平面図である。
図9】TUリールの回転位置を検出するTUリールセンサの配置を示す斜視図である。
図10】TUリールを示す斜視図である。
図11】(A)装置を縦置きとした状態においてリーダーブロック動作経路とTUリールのリーダーブロック収容部との位置関係を示す正面図、(B)はリーダーブロック制御手段に係るブロック図である。
図12】通常のテープテンション状態でのリーダーブロック動作経路とTUリールのリーダーブロック収容部との位置関係を示す正面図である。
図13図12においてテープテンションが喪失されたときの状態を示す正面図である。
図14図13に示す状態からTUリールをTUリールモータにより図中時計回り方向に回転させた状態を示す正面図である。
図15図14の斜視図である。
図16図14に示す状態からアンスレッディング動作を行い、リーダーブロックをTUリール外に移動させた状態を示す図である。
図17】本願の装置内におけるリーダーブロック動作経路を比較例とともに示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る磁気テープ装置10について図1(A)及び(B)を参照して説明する。
本発明の磁気テープ装置10は、磁気テープカートリッジ(図示略)と巻取リール1との間のリーダーブロック動作経路2を経由して、磁気テープ11に接続されたリーダーピン3をリーダーブロック4により把持して案内するスレッディング機構Sを、装置本体5内に有する。
【0016】
さらに、本発明の磁気テープ装置10は、テンション監視手段6と、リーダーブロック制御手段7とを具備する。
テンション監視手段6では、例えば磁気テープ11を走行させるモータに掛かる負荷に基づき、リーダーブロック動作経路2に沿って移動する磁気テープ11のテンションを監視する。
【0017】
リーダーブロック制御手段7では、テンション監視手段6の監視結果に基づき磁気テープ11のテンションが喪失されたテンション異常(符号Tで示す)と判断された場合に、スレッディング機構S及び磁気テープ11の走行を停止して、該巻取リール1のリーダーブロック収容部8に至る案内溝開口9をリーダーブロック動作経路2に向けて位置及び停止させる(図1(A)参照)。
その後、リーダーブロック制御手段7では、テンション異常で停止した後の巻取リール1を矢印M方向に所定角度(符号Wで示す)回転させて、リーダーブロック4の自重による倒れ込みを抑制する(図1(B)参照)。
【0018】
そして、以上のように構成された本発明の磁気テープ装置10によれば、テンション監視手段6の監視結果に基づき磁気テープ11のテンションが喪失されたテンション異常と判断された場合に、図1(A)に示すように、スレッディング機構S及び磁気テープ11の動作を停止させて、巻取リール1のリーダーブロック収容部8に至る案内溝開口9を、リーダーブロック動作経路2に向けて位置及び停止させる。その後、上記磁気テープ装置10では、図1(B)に示すように、テンション異常で停止した後の巻取リール1を所定角度(符号Wで示す)回転させて、リーダーブロック4の自重による倒れ込みを抑制する。
【0019】
その結果、上記磁気テープ装置10では、テンション異常で停止した巻取リール1を所定角度(符号Wで示す)回転させるという動作を行わせることで、磁気テープ11が切れるなどの諸原因でテープテンションが失われた条件下であっても安定してアンスレッディング動作を行うことができる。
また、上記磁気テープ装置10では、テンション異常で停止した巻取リール1を所定角度(符号Wで示す)回転させるという制御動作を行わせるだけの構成であるので、全体構成を簡易とすることができる。
【0020】
(実施形態)
本発明の実施形態に係る磁気テープ装置100について図2図17を参照して説明する。
【0021】
まず、図2図11を参照して磁気テープ装置100の全体構成について説明する。
図2は磁気テープ装置100の置き方を示す図であって、図2(A)は磁気テープ装置100を縦置きにした状態、図2(B)は磁気テープ装置100を横置きにした状態を示している。
磁気テープ装置100内に脱着自在に装填されかつ記録媒体として使用されるシングルリールカートリッジ200(以下、カートリッジ200と言う)は、1つの内部リールに磁気テープ201(図5(C)及び図6参照)の一端部が取り付けられている。磁気テープ201の他端部にはリーダーピン202が取り付けられており、該リーダーピン202が取り付けられた磁気テープ201が内部リールに巻かれた状態で、カートリッジ200内に収納されている。
【0022】
この磁気テープ装置100は、図3及び図4に示されるように、装置本体100Aに装填されたカートリッジ200とTUリール500(テークアップリール、以下、TUリールという)との間にて、磁気テープ201の末端に連結されたリーダーピン202を、リーダーブロック300により把持して図中水平方向に移動させるスレッディング機構S1を有する。
【0023】
カートリッジ200は内部リール(図示略)に磁気テープ201が巻回された状態で収容されるカセットであって、装置本体100Aに対して脱着自在に設けられている。
カートリッジ200に収容される磁気テープ201の末端にはリーダーピン202が連結されており、該リーダーピン202をリーダーブロック300により引き出すことで、該磁気テープ201がTUリール500に案内される。
【0024】
また、カートリッジ200とTUリール500との間に位置する磁気テープ201のリーダーブロック動作経路900(図11参照)には、情報の読み取り、書込みをする磁気ヘッド(図示略)及び磁気テープ201を案内するガイドA-800及びガイドB-801が設けられている。
また、TUリール500は回転中心となるハブ500Aに互いに平行となるように上下に一定の間隔をおいてアッパフランジ及びロワフランジからなるリールフランジ501が配置される構成であり(図9及び図10参照)、リールフランジ501内のハブ500Aに磁気テープ201が巻回される。
【0025】
次に、磁気テープ201に接続されたリーダーピン202を把持して、TUリール500のハブ500Aに案内するリーダーブロック300を有するスレッディング機構S1について、図3図17を参照して詳細に説明する。
図3図5は、磁気テープ装置100の全体構成を示す斜視図であって、磁気テープ装置100内にローディングされたカートリッジ200とスレッディング機構S1に関係する主な機構部品の配置を示している。
【0026】
スレッディング機構S1は、図3図5に示されるように、駆動源となるスレッディングモータ403と、スレッディングモータ403の回転動力が伝達されるスレッディングカムギヤ400と、スレッディングカムギヤ400により駆動されるスレッディングアーム304と、スレッディングアーム304の先端に位置するリーダーブロック300とを主な構成要素とする。
【0027】
スレッディングカムギヤ400は、回転動力が伝達されるスレッディングギヤ列404を有するものであって、装置本体100Aに付設されるスレッディングカムギヤシャフト405(図4参照)に軸支されている。
スレッディングアーム304は図5(A)及び(B)に示されるようにスレッディングギヤ列404の中の1つに、取付部304Aを介して基端部が回転自在に軸支されるものであって、その先端部にスレッディングピン303を介してリーダーブロック300が回転自在に設置されている。
リーダーブロック300は、図5(C)に示されるように、先端位置にてリーダーピン202を保持して、磁気テープ201を装置本体100A内のリーダーブロック動作経路900に沿うように移動(スレッディング、アンスレッディング)する。
【0028】
スレッディングピン303には同軸状にガイドベアリング302が設置され、リーダーブロック300上にはガイド突起301が固定されている。
そして、以上のようなスレッディング機構S1では、スレッディングモータ403が駆動された場合に、スレッディングアーム304を介してリーダーブロック300に動力が伝達される。このとき、ガイドベアリング302及びガイド突起301はガイドA-800及びガイドB-801で形成されるリーダーブロック動作経路900に沿って移動し、これによりリーダーブロック300を同方向に沿って移動させる。
【0029】
リーダーブロック300への動力作用点は、その揺動中心となるスレッディングピン303及びガイドベアリング302の中心軸303Aである。一方、ガイド突起301は中心軸303Aから距離を置いた位置があり、リーダーブロック動作経路900の幅量に対して大きいガタがある。
すなわち、ガイドベアリング302はガイド突起301よりも遙かにガタ量が少ないため、スレッディングおよびアンスレッディング動作中、リーダーブロック動作経路900に対してリーダーブロック300の相対方向が反転することはない。
【0030】
図6は磁気テープ装置100でのスレッディング動作中の構成を示す図であって、リーダーブロック300に把持されたリーダーピン202を引っ張ることで、カートリッジ200から磁気テープ201が引き出された後、リーダーブロック動作経路900を経由してTUリール500に移動される様子が示される。
【0031】
図7は、磁気テープ装置100を裏面(下側)から観た図であって、ファイルリールモータ600及びTUリールモータ700の配置を示している。
ファイルリールモータ600はカートリッジ200内の内部リール(図示略)に係合してその回転力を伝達する。
TUリールモータ700はTUリール500と回転軸を同じく取り付けられ、駆動により生じる回転力をTUリール500に伝達することで、カートリッジ200から引き出された磁気テープ201の巻き取りを行う。
【0032】
そして、以上のような磁気テープ装置100では、カートリッジ200を装置本体100Aに挿入すると、スレッディングモータ403の駆動によりカートリッジ200がローディング位置に移動されることで、磁気テープ201先端に取り付けられたリーダーピン202が、リーダーブロック300を介してリーダーブロック動作経路900に沿い移動される。これにより磁気テープ201が装置本体100A内のTUリール500に案内されかつ巻き取られる(スレッディング)。
また、上記磁気テープ装置100では、カートリッジ200を装置本体100Aから取り出すに際して、スレッディングモータ403の駆動によりカートリッジ200がアンローディング位置に移動されることで、TUリール500からカートリッジ200側のリールに磁気テープ201が巻き戻される。これにより磁気テープ201端部のリーダーピン202がカートリッジ200内に収納排出される。
【0033】
なお、上記磁気テープ装置100では、通常、スレッディング及びアンスレッディングの動作中、磁気テープ201に撓みが出ないように、ファイルリールモータ600により、カートリッジ200側の内部リールを回転制御して、適度な張力(テープテンション)が磁気テープ201に作用するよう制御する。
また、上記磁気テープ装置100では、不測の事態によりスレッディング及びアンスレッディング動作中にテープテンションが失われた場合は、アンスレッディング及びアンローディングのリカバリー動作を行なう。
また、上記磁気テープ装置100では、スレッディング及びアンスレッディング中にテープ切れなどでテープテンションが失われたか否かを、カートリッジ側リールを駆動するファイルリールモータ600の負荷が通常より少なくなったかどうか(例えば、モータ駆動電流値とモータ回転数の相関変位の検出)の判定によってしている。このようにして示すテープテンションが失われたか否かを検出する手段は、以下の説明中、テンション監視手段90と表記する。
【0034】
図8はリーダーブロック300の位置検出をするリーダーブロック位置検出手段40を示す図である。
リーダーブロック位置検出手段40では、スレッディングカムギヤ400に付設されたスレッディングセンサフラグ401を、周囲にあるスレッディングセンサ402で検出することにより、該スレッディングカムギヤ400の回転角を把握し、スレッディングカムギヤ400に連動して動作するリーダーブロック300がリーダーブロック動作経路900のどの位置にあるかを把握する。
【0035】
図9及び図10は、TUリール500の回転位置を検出するTUリール位置検出手段50を示す図である。
TUリール位置検出手段50では、TUリールモータ700と同軸のTUリール500に周方向に沿い設置されたTUリールセンサフラグA-502及びB-503(図10参照)と、TUリール500の周囲に位置する装置本体100Aに設置されてこれらTUリールセンサフラグA-502及びB-503をそれぞれ検出するTUリールセンサA-504及びB-505(図9参照)とからなる。
そして、このTUリール位置検出手段50では、TUリールセンサA-504及びB-505によりTUリールセンサフラグA-502及びB-503の通過をそれぞれ検出することで、テンション異常の検出後に、TUリール500が所定角度(W1)回転したか否かを判定する。これについては、図12図16を参照して後述する。
【0036】
図11(A)は、リーダーブロック動作経路900を経由したリーダーブロック300が、TUリール500に形成されたリーダーブロック収容部510に向けて移動する様子を示す図である。このリーダーブロック収容部510はTUリール500に径方向に形成された凹状部であって、その凹状部内にリーダーブロック動作経路900を経由したリーダーブロック300を把持及び収容する。
また、リーダーブロック収容部510が形成されるTUリール500のリールフランジ501周縁部には、リーダーブロック収容部510に至る案内溝開口511が形成されており、該案内溝開口511に、リーダーブロック動作経路900のガイドA-800及びガイドB-801が接続される。
【0037】
次に、図12図17を参照してテンション監視手段90で磁気テープ201のテープテンションが失われた際のリーダーブロック300の姿勢制御について説明する。
なお、ここでのリーダーブロック300の姿勢制御は、図11(B)のブロック図に示されるように、リーダーブロック位置検出手段40、TUリール位置検出手段50及びテンション監視手段90からの検出信号に基づき、スレッディングモータ403、ファイルリールモータ600及びTUリールモータ700を動作制御するリーダーブロック制御手段Cにより実行される。
【0038】
図12は装置を縦置きとした状態で、磁気テープ201に通常のテープテンションがある場合における、リーダーブロック300、TUリール500のリールフランジ501及び磁気テープ装置本体100Aの装置壁101の位置関係を表す。
この場合、リーダーブロック300の姿勢はファイルリールモータ600で発生されるテープテンションの影響で、図中の矢印方向(符号T1で示す)に力が作用するので、リーダーブロック300進行方向と装置壁101の相対角度(符号D1で示す)は比較的鋭角である。
このように、リーダーブロック300がTUリール500に取り込まれる際には、TUリール500のリーダーブロック収容部510に至る案内溝開口511が、リーダーブロック動作経路900に向くリーダーブロック受入位置となる。
【0039】
図13は、図12において磁気テープ201のテープテンションが喪失した場合における各構成品の位置関係を表す図である。
図13に示すようにテープテンションが喪失された場合には、リーダーブロック300はその自重でスレッディングピン303を回転中心に図中矢印Rで示すように反時計回りに回転する。
このとき、リーダーブロック300の進行方向と装置壁101の相対角度(符号D2で示す)は鈍角になり、リーダーブロック300がアンスレッディング動作を行おうとすると、リーダーブロック300が装置壁101に衝突し、動作を停止する。なお、通常の状態におけるTUリール500停止位置は、図13に示すように、TUリールセンサフラグA-502がTUリールセンサA-504を検出した位置である。
【0040】
図14及び図15は、TUリールモータ700の駆動により、図13に示す状態からTUリール500のリールフランジ501を図中、時計回り方向(符号M1で示す)に回転させ、TUリールセンサB-505がTUリールセンサフラグB-503を検出する位置で停止させた状態を示している。
このとき、リーダーブロック300が収容されているリールフランジ501の案内溝開口511(の開口縁部511a)が、リーダーブロック300の先端部を押すことで、該リーダーブロック300をスレッディングピン303の回転中心に図の時計回り方向に回転させる。その結果、リーダーブロック300は、図14に示すようにテープテンションがある場合に近い姿勢にまで状態を回復することができる。
【0041】
すなわち、本実施形態のリーダーブロック制御手段Cでは、TUリールセンサフラグA-502がTUリールセンサA-504を検出したテンション異常による停止位置から、TUリールセンサB-505がTUリールセンサフラグB-503を検出する位置にまで、TUリール500のリールフランジ501を回転させることで(この回転量を所定角度W1とする)、リーダーブロック300の自重による倒れ込みを抑制することができる(図14図15参照)。
【0042】
図16は、図14の状態からアンスレッディング動作を行い、リーダーブロック300をリーダーブロック動作経路900まで移動させた状態を示している。
このときのリーダーブロック300の位置検出は図8に示すリーダーブロック位置検出手段40の検出信号に基づき行う。
そして、図16に示す位置にまでリーダーブロック300を移動した時点では、TUリールモータ700により、TUリール500のリールフランジ501を図中、反時計回り方向に回転させ、TUリールセンサA-504がTUリールセンサフラグA-502を検出する位置(図12に示すリーダーブロック受入位置)で停止させる。
【0043】
図17は、装置内の新旧のリーダーブロック移動経路を示す図である。
上記磁気テープ装置100のリーダーブロック移動経路900では、旧型の磁気テープ装置のリーダーブロック移動経路910よりも装置本体100Aの壁面近くまで引き回すことができ、スペースの有効利用が図られることが分かる。
【0044】
以上のように構成された磁気テープ装置100の一連の動作について説明する。
まず、上記磁気テープ装置100にて、スレッディング及びアンスレッディング中にテープ切れなどでテープテンションが失われた場合に、テープテンションを発生させるカートリッジ側リール(図示略)を駆動するファイルリールモータ600の負荷が通常より少なくなる。
このようなテープテンションが失われた状態は、図11(B)に示されるテンション監視手段90によって検出される。具体的には、テンション監視手段90によって、モータ駆動電流値とモータ回転数の相関変位の検出とに基づき、テープテンションの異常を検出する。
【0045】
その後、上記磁気テープ装置100では、スレッディングカムギヤ400に付設されるスレッディングセンサフラグ401をスレッディングセンサ402で検出することで(図8のリーダーブロック位置検出手段40参照)、リーダーブロック動作経路900内における磁気テープ201のリーダーピン202を把持するリーダーブロック300の位置を把握する。
【0046】
このとき、上記磁気テープ装置100では、テープテンション喪失時に、図11及び図12に示すようにリールフランジ501の案内溝開口511にリーダーブロック300がある場合、TUリールモータ700により図13図14で示すようにTUリール500を時計回り方向(矢印M1方向)に回転させる。
すなわち、上記磁気テープ装置100では、図13図14で示すように、リールフランジ501の案内溝開口511の開口縁部511aをリーダーブロック300に当て、テープテンション喪失により傾いたリーダーブロック300の姿勢を、テープテンションがある場合の姿勢、又はそれに近い状態になるようアシストする。
【0047】
このとき、TUリール500は、リールフランジ501に付設されるTUリールセンサフラグA-502、B-503及びこれらフラグを検出するTUリールセンサA-504、B-505(すなわち、TUリール位置検出手段50)により、所定角度(W1)回転したか否かが検出される。
そして、上記磁気テープ装置100では、テンション異常で停止した後のTUリール500を所定角度(W1)回転させることで、リーダーブロック300の自重による倒れ込みを抑制し、その姿勢を修正する。
【0048】
すなわち、上記磁気テープ装置100では、リーダーブロック300をアシストする前のTUリール500の位置を、TUリールセンサフラグA-502とTUリールセンサA-504により検出し、その後、該リーダーブロック300をアシストした後のTUリール500の位置を、TUリールセンサフラグB-503によりTUリールセンサB-505で検出する。
これにより上記磁気テープ装置100では、TUリール500を所定角度(W1)回転させて、リールフランジ501の案内溝開口511付近で傾斜状態にあるリーダーブロック300の姿勢を修正する。
【0049】
その後、上記磁気テープ装置100では、リーダーブロック300の姿勢変化を軽減させた状態でアンスレッディング動作を開始し、リーダーブロック300を図16に示す位置まで移動させる。
そして、上記磁気テープ装置100では、リーダーブロック300が図16に示す位置まで移動できれば、リールフランジ501による姿勢アシストがなくともアンスレッディング動作が阻害される懸念がなくなるので、その時点で、先ほど回転制御させていたTUリール500を元の位置(アシスト前の位置)に戻し停止させる。
そして、このTUリール500を元の位置(アシスト前の位置)に戻して停止させる動作の途中では、アンスレッディング動作を停止する必要はなく、それぞれの動作を並列的に行うことができる。
【0050】
以上のように構成された本実施形態に係る磁気テープ装置100によれば、テンション監視手段90の監視結果に基づき磁気テープ201のテンションが喪失されたテンション異常と判断された場合に、磁気テープ201の動作及びスレッディング機構S1及を停止させて、該TUリール500のリーダーブロック収容部510に至る案内溝開口511を、リーダーブロック動作経路900に向けて位置及び停止させる。
その後、上記磁気テープ装置100では、テンション異常で停止した後のTUリール500を所定角度(W1)回転させて、リーダーブロック300の自重による倒れ込みを抑制する。
【0051】
その結果、上記磁気テープ装置100では、テンション異常で停止したTUリール500を所定角度(W1)回転させるという動作を行わせることで、磁気テープ201が切れるなどの諸原因でテープテンションが失われた条件下であっても安定してアンスレッディング動作を行うことができる。
また、上記磁気テープ装置100では、テンション異常で停止したTUリール500を所定角度(W1)回転させるという制御動作を行わせるだけの構成であるので、全体構成を簡易とすることができる。
【0052】
本発明の効果の理解を容易にするため、本願の特徴を有していない別の構成例と比較して説明する。
別の構成例では、リーダーブロック300上に付設されたガイド突起が、リーダーブロック移動経路900のガイドに係合することでリーダーブロック300の揺動角を物理的に制限し、かつテープテンションが失われた場合を想定して、その揺動角の範囲でリーダーブロック300が他部品と干渉しないようリーダーブロック移動経路910(図17参照)を最適化することで課題を解決していた。
しかしながら、この構成例は、高密度実装化された装置内の限られたスペース内で実現しなければならないため、リーダーブロック移動経路レイアウトの自由度がほとんどなく、移動経路が変わると課題を解決できない問題が発生する。
これに対して本発明に係わる磁気テープ装置100では、TUリール500の回転制御により、該TUリール500のリールフランジ501をリーダーブロック300に当てて、テープテンション喪失時のリーダーブロック300の姿勢変化を軽減することで問題解決を図るものであるので、全体構成を簡易とすることができる。
【0053】
なお、上記実施形態では、リールフランジ501の案内溝開口511の開口縁部511aを、リーダーブロック300の姿勢変化軽減止手段として機能させたが、全く別の手段、例えば、ステッパモータを動力源としたリンクアームなどの機構を追加するなどして、当該機能を代替しても良い。
【0054】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、磁気テープが切れるなどのテープテンションが失われた条件下で、リーダーブロックの倒れを軽減するための磁気テープ装置に関する。
【符号の説明】
【0056】
1 巻取リール
2 リーダーブロック動作経路
3 リーダーピン
4 リーダーブロック
5 装置本体
6 テンション監視手段
7 リーダーブロック制御手段
8 リーダーブロック収容部
9 案内溝開口
10 磁気テープ装置
11 磁気テープ
40 リーダーブロック位置検出手段
50 TUリール位置検出手段
90 テンション監視手段
100 磁気テープ装置
200 カートリッジ
201 磁気テープ
202 リーダーピン
300 リーダーブロック
500 TUリール(巻取リール)
501 リールフランジ
A-502 TUリールセンサフラグ
B-503 TUリールセンサフラグ
A-504 TUリールセンサ
B-505 TUリールセンサ
510 リーダーブロック収容部
511 案内溝開口
511a 開口縁部
600 ファイルリールモータ
700 TUリールモータ
900 リーダーブロック動作経路
S スレッディング機構
S1 スレッディング機構
C リーダーブロック制御手段
W 所定角度
W1 所定角度
【要約】
【課題】磁気テープが切れるなどの諸原因でテープテンションが失われた条件下であっても安定してアンスレッディング動作を行う。
【解決手段】リーダーブロック動作経路2に沿って磁気テープが移動する際に該磁気テープのテンションを監視するテンション監視手段6と、テンション監視手段6の監視結果に基づき磁気テープのテンションが喪失されたテンション異常と判断された場合に、スレッディング機構S及び巻取リール1を停止して、該巻取リール1のリーダーブロック収容部8に至る案内溝開口9をリーダーブロック動作経路2に向けて位置及び停止させるリーダーブロック制御手段7とを具備し、リーダーブロック制御手段7は、テンション異常で停止した後の巻取リール1を所定角度回転させて、リーダーブロック4の自重による倒れ込みを抑制する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17