特許第6835462号(P6835462)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6835462
(24)【登録日】2021年2月8日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】付設機器管理装置及び付設機器管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20120101AFI20210215BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20210215BHJP
   G06Q 50/16 20120101ALI20210215BHJP
【FI】
   G06Q10/00 300
   G06Q30/02 470
   G06Q50/16 300
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-71443(P2015-71443)
(22)【出願日】2015年3月31日
(65)【公開番号】特開2016-192057(P2016-192057A)
(43)【公開日】2016年11月10日
【審査請求日】2018年3月8日
【審判番号】不服2020-3632(P2020-3632/J1)
【審判請求日】2020年3月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】田原 靖和
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】竹田 健次
【合議体】
【審判長】 佐藤 聡史
【審判官】 後藤 嘉宏
【審判官】 中野 浩昌
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−025864(JP,A)
【文献】 特開2004−258893(JP,A)
【文献】 特開2010−055542(JP,A)
【文献】 特開2003−085212(JP,A)
【文献】 特開2003−085436(JP,A)
【文献】 特開2002−298010(JP,A)
【文献】 特開2013−215865(JP,A)
【文献】 特開2003−150857(JP,A)
【文献】 特開2010−049428(JP,A)
【文献】 特開2006−350631(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
社宅や寮に付設されている複数の機器の管理を支援する情報処理装置であり、
インターネットに通信可能に接続し、
社宅や寮の建物に付設されている機器である付設機器の型式又は年式の少なくともいずれかを特定する情報を記憶し、
インターネットを介して前記機器に関する情報を提供するサーバ装置と接続し、前記サーバ装置が提供するデータベースを対象として、前記付設機器の前記特定する情報をキーワードとする検索を実行することにより、前記サーバ装置から、前記付設機器の保守サービスの中止の予告又は告知に関する情報を取得し、取得した前記情報を出力する
付設機器管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の付設機器管理装置であって、
前記付設機器の仕様を特定する情報を記憶し、
インターネットを介して前記機器に関する情報を提供するサーバ装置と接続し、保守サービスの中止の予告又は告知がなされている前記付設機器について、前記サーバ装置が提供するデータベースに対して、当該付設機器の前記特定する情報をキーワードとする検索を行うことにより、前記サーバ装置から、当該付設機器の仕様と類似もしくは同等以上の仕様を有する機器に関する情報を代替候補の機器の情報として取得し、取得した前記情報を出力する
付設機器管理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の付設機器管理装置であって、
前記代替候補の機器の情報には、前記代替候補の機器の価格を示す情報が含まれる
付設機器管理装置。
【請求項4】
社宅や寮に付設されている複数の機器の管理を支援する方法であって、
インターネットに通信可能に接続する情報処理装置が、
社宅や寮の建物に付設されている機器である付設機器の型式又は年式の少なくともいずれかを特定する情報を記憶するステップ、
及び、
インターネットを介して前記機器に関する情報を提供するサーバ装置と接続し、前記サーバ装置が提供するデータベースを対象として、前記付設機器の前記特定する情報をキーワードとする検索を実行することにより、前記サーバ装置から、前記付設機器の保守サービスの中止の予告又は告知に関する情報を取得し、取得した前記情報を出力するステップ
を実行する、付設機器管理方法。
【請求項5】
請求項4に記載の付設機器管理方法であって、
前記情報処理装置が、更に、
前記付設機器の仕様を特定する情報を記憶するステップ、及び、
インターネットを介して前記機器に関する情報を提供するサーバ装置と接続し、保守サービスの中止の予告又は告知がなされている前記付設機器について、前記サーバ装置が提供するデータベースに対して、当該付設機器の前記特定する情報をキーワードとする検索を行うことにより、前記サーバ装置から、当該付設機器の仕様と類似もしくは同等以上の仕様を有する機器に関する情報を代替候補の機器の情報として取得し、取得した前記情報を出力するステップ
を実行する、付設機器管理方法。
【請求項6】
請求項5に記載の付設機器管理方法であって、
前記代替候補の機器の情報には、前記代替候補の機器の価格を示す情報が含まれる
付設機器管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、付設機器管理装置及び付設機器管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、保守修理サービスセンターを核として顧客、販売店、メーカ及び金融機関をネットワークで結び、顧客の電気製品の劣化度情報をもとに顧客ごとの効果的な販売活動を支援し、製品ごとの精度の高い製造計画、商品企画の立案を支援することが記載されている。
【0003】
特許文献2には、電化製品情報端末が、全製品の情報を記憶し、ユーザ製品の情報を記憶し、製品情報を参照してユーザ製品の買い換え時期を算出し、買い換え時期を監視し、小売店端末に対して買い換え情報を送信することが記載されている。
【0004】
特許文献3には、メーカで取り扱っている製品のコンテンツ、製品の故障診断情報、修理に掛かる費用などのサービス情報を蓄積しておき、顧客からのアクセスがあったときにアクセス内容に応じた情報を提供し、修理しても費用が嵩むようなときでユーザが望むときには買い換え情報を提供することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−92212号公報
【特許文献2】特開2003−228672号公報
【特許文献3】特開2002−32499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、社宅や寮に設けられている電気機器等の付設機器の保守は戸毎に行われている。そのため、社宅や寮の管理人は、各戸から出される修理依頼や取替依頼に個別に対応する必要があり、煩雑な対応を強いられている。また個別に対応することで、電気店等による現場確認の依頼や修理依頼の回数も必然的に増えるため、電気店等に支払う委託料等も嵩んでしまう。また個別に対応する結果、同じ社宅内や寮内において付設機器の種類が多様化し、付設機器の効率的かつ統一的な管理が難しくなってしまう。
【0007】
本発明は、こうした事情に鑑みてなされたものであり、社宅や寮に設けられている付設機器の効率的かつ統一的な管理を支援することが可能な、付設機器管理装置及び付設機器管理方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明のうちの一つは、社宅や寮に付設されている複数の機器の管理を支援する情報処理装置であり、インターネットに通信可能に接続し、社宅や寮の建物に付設されている機器である付設機器の型式又は年式の少なくともいずれかを特定する情報を記憶し、インターネットを介して前記機器に関する情報を提供するサーバ装置と接続し、前記サーバ装置が提供するデータベースを対象として、前記付設機器の前記特定する情報をキーワードとする検索を実行することにより、前記サーバ装置から、前記付設機器の保守サービスの中止の予告又は告知に関する情報を取得し、取得した前記情報を出力する。
【0009】
本発明によれば、社宅や寮の管理人は、社宅や寮の建物の付設機器について、保守サービスの中止の予告又は告知がなされていることを確実に把握することができる。このため、管理人は、社宅や寮に設置されている付設機器の修理や取替について、効率的かつ統一的な観点から適切に対応することができる。
【0010】
本発明のうちの他の一つは、上記付設機器管理装置であって、前記付設機器の仕様を特定する情報を記憶し、インターネットを介して前記機器に関する情報を提供するサーバ装置と接続し、保守サービスの中止の予告又は告知がなされている前記付設機器について、前記サーバ装置が提供するデータベースに対して、当該付設機器の前記特定する情報をキーワードとする検索を行うことにより、前記サーバ装置から、当該付設機器の仕様と類似もしくは同等以上の仕様を有する機器に関する情報を代替候補の機器の情報として取得し、取得した前記情報を出力する。
【0011】
本発明によれば、社宅や寮の管理人は、保守サービスの中止の予告又は告知がなされている付設機器について、その代替候補となる機器に関する情報を取得することができ、取得した情報を利用して付設機器の取替について、効率的かつ統一的な観点から適切に対応することができる。
【0012】
本発明のうちの他の一つは、上記付設機器管理装置であって、前記代替候補の機器の情報には、前記代替候補の機器の価格を示す情報が含まれる。
【0013】
本発明によれば、社宅や寮の管理人は、付設機器の取替についての計画を、コストを考慮しつつ適切に立案することができる。
【0014】
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、社宅や寮に設けられている付設機器の効率的かつ統一的な管理を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】付設機器管理システム1の概略的な構成を示す図である。
図2】付設機器管理装置10のハードウェア構成を示す図である。
図3】付設機器管理装置10の機能並びに付設機器管理装置10が記憶するデータを示す図である。
図4】付設機器情報TBL151の一例である。
図5】代替候補情報TBL152の一例である。
図6】サーバ装置30のハードウェア構成を示す図である。
図7】サーバ装置30の機能を示す図である。
図8】付設機器取替情報生成処理S800を説明するフローチャートである。
図9】取替候補リスト153の一例である。
図10】取替候補情報画面1000の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面とともに本発明の一実施形態について詳細に説明する。
【0018】
図1に本発明の一実施形態として説明する付設機器管理システム1の概略的な構成を示している。同図に示すように、付設機器管理システム1は、当該システムが適用される社宅や寮の建物2に設置されている様々な付設機器(冷暖房設備、冷蔵庫、洗濯機、電気式調理器、電気温水器、照明器具等)の効率的かつ統一的な管理を支援する情報処理装置である付設機器管理装置10、及び、付設機器管理装置10がインターネット50を介してアクセスする一つ以上のサーバ装置30を含んで構成されている。付設機器管理装置10は、例えば、社宅や寮の管理人によって操作される。管理人は、付設機器管理装置10を利用して建物2の付設機器3の管理を行う。
【0019】
付設機器管理装置10は、社宅や寮の建物2に設けられている付設機器3の機種を特定する情報(例えば、付設機器3の型式や年式等)を記憶する。付設機器管理装置10は、インターネット50を介して付設機器3に関する情報を提供するサーバ装置30と接続し、サーバ装置30が提供するデータベースを対象として、付設機器3の機種を特定する情報をキーワードとする検索を実行することにより、サーバ装置30から、付設機器3の保守サービスの中止の予告又は告知に関する情報(例えば、製造中止の予告や告知に関する情報)を取得し、取得した上記情報を出力(管理人に提示)する。尚、保守サービスの中止の告知がされている機種は現時点で既に保守サービスが中止されているものとする。
【0020】
これによれば、管理人は、付設機器3について、保守サービスの中止の予告又は告知がなされていることを確実に把握することができる。このため、管理人は、社宅や寮に設置されている付設機器3の修理や取替について、効率的かつ統一的な観点から適切に対応することができる。
【0021】
また付設機器管理装置10は、付設機器3の仕様を特定する情報を記憶し、インターネット50を介して付設機器3に関する情報を提供するサーバ装置30と接続し、保守サービスの中止の予告又は告知がなされている付設機器3について、サーバ装置30が提供するデータベースに対して、当該付設機器3の機種を特定する情報をキーワードとする検索を行うことにより、サーバ装置30から、当該付設機器3の仕様と類似もしくは同等以上の仕様を有する機器に関する情報を代替候補の機器の情報として取得し、取得した情報を出力する。
【0022】
これによれば、管理人は、保守サービスの中止の予告又は告知がなされている付設機器3について、その代替候補となる機器に関する情報を取得することができ、取得した情報を利用して付設機器3の取替について、効率的かつ統一的な観点から適切に対応することができる。
【0023】
尚、代替候補の付設機器3に関する上記情報には、例えば、代替候補の機器の価格を示す情報が含まれている。そのため、管理人は、付設機器3の取替についての計画を、コストを考慮しつつ適切に立案することができる。
【0024】
図2に付設機器管理装置10のハードウェア構成を示している。同図に示すように、付設機器管理装置10は、プロセッサ11、記憶装置12、入力装置13、出力装置14、通信装置15、及び計時装置16を備える。
【0025】
プロセッサ11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)を用いて構成されている。記憶装置12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、NVRAM(Non Volatile RAM)、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)等であり、プログラムやデータを記憶する。入力装置13は、情報の入力を行うユーザインタフェース(タッチパネル、キーパッド、キーボード、マウス等)である。出力装置14は、各種の情報をユーザに提供するユーザインタフェースであり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、スピーカ、印字装置等である。通信装置15は、例えば、NIC(Network Interface Card)であり、インターネット50を介したサーバ装置30との間の通信を担う。計時装置16は、例えば、RTC(Real Time Clock)を用いて構成され、現在日時を示す情報を生成する。
【0026】
図3に付設機器管理装置10の機能並びに付設機器管理装置10が記憶するデータを示している。同図に示すように、付設機器管理装置10は、付設機器情報管理部111、保守サービス情報取得部112、代替候補情報取得部113、及び情報出力部114の各機能を備える。これらの機能は、プロセッサ11が、記憶装置12に格納されているプログラムを実行することにより、もしくは付設機器管理装置10が備えるASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアによって実現される。また付設機器管理装置10は、付設機器情報テーブル(以下、付設機器情報TBL151と称する。)、代替候補情報テーブル(以下、代替候補情報TBL152と称する。)、及び取替候補リスト153を記憶する。付設機器管理装置10は、付設機器情報TBL151、代替候補情報TBL152、及び取替候補リスト153を、例えば、DBMS(DataBase Management System)によって実現されるデータベースに管理する。
【0027】
上記機能のうち、付設機器情報管理部111は、入力装置13や通信装置15を介して付設機器3に関する情報を取得し、取得した情報を付設機器情報TBL151に管理する。
【0028】
図4に付設機器情報TBL151の一例を示す。同図に示すように、付設機器情報TBL151は、種類411、型式番号412、設置台数413、製造年月414、保守サービス中止予告年月415、保守サービス中止告知年月416、及び詳細情報リンク417の各項目を含む一つ以上のレコードで構成される。各レコードは、付設機器3の種類(機種)に対応している。
【0029】
種類411には、付設機器3の種類を示す情報(例えば、冷暖房設備、冷蔵庫、洗濯機、電気式調理器、電気温水器、照明器具等)が設定される。型式番号412には、製造メーカ等によって付与される、種類411に対応する付設機器3の型式番号が設定される。設置台数413には、建物2に現在設置されている当該機種の総数が設定される。製造年月414には、当該機種の製造年月が設定される。保守サービス中止予告年月415には、保守サービス情報取得部112がサーバ装置30から取得した、当該機種の保守サービスの中止予告年月(保守サービスが中止される予定の年月)が設定される。保守サービス中止告知年月416には、保守サービス情報取得部112がサーバ装置30から取得した、当該機種の保守サービスの中止告知年月(保守サービスが中止された年月)が設定される。詳細情報リンク417には、当該機種に関する情報(当該機種の仕様や当該機種の保守サービスに関する情報(以下、「保守サービス情報」とも称する。)等)の所在(例えば、インターネット50のサイトのアドレス(URL(Uniform Resource Locator)))を示す情報が設定される。
【0030】
図3に戻り、保守サービス情報取得部112は、インターネット50を介して一つ以上のサーバ装置30にアクセスし、サーバ装置30から付設機器3の保守サービス情報を取得する。保守サービス情報取得部112は、取得した保守サービス情報を付設機器情報TBL151に反映する。
【0031】
代替候補情報取得部113は、付設機器情報TBL151において保守サービス中止の予告415及び保守サービス中止の告知416のうち少なくともいずれかが設定されている付設機器3について、サーバ装置30が提供するデータベースに対して、当該付設機器3の機種を特定する情報をキーワードとする検索を行うことにより、サーバ装置30から、当該付設機器3の仕様(例えば、定格出力、冷却能力、収納容量、機能等)と類似もしくは同等以上の仕様を有する機器に関する情報を代替候補の機器の情報として取得し、取得した情報を代替候補情報TBL152に格納する。尚、代替候補情報取得部113は、上記付設機器3の仕様を、例えば、詳細情報リンク417にアクセスして取得する。
【0032】
図5に代替候補情報TBL152の一例を示す。同図に示すように、代替候補情報TBL152は、種類511、型式番号512、製造年月513、代替候補型式番号514、代替候補価格/台515、及び代替候補詳細情報リンク516の各項目を含む一つ以上のレコードで構成される。各レコードは、付設機器3の種類(機種)に対応している。
【0033】
種類511には、付設機器3の種類を示す情報が設定される。型式番号512には、製造メーカ等によって付与される、種類511に対応する付設機器3の型式番号が設定される。製造年月513には、当該機種の製造年月が設定される。代替候補型式番号514には、当該機種の代替候補となる機器の型式番号が設定される。代替候補価格/台515には、代替候補型式番号514で特定される機器の販売価格が設定される。代替候補詳細情報リンク516には、代替候補型式番号514で特定される機器に関する情報の所在(例えば、インターネット50のサイトのアドレス(URL))を示す情報が設定される。
【0034】
図3に戻り、情報出力部114は、付設機器情報TBL151や代替候補情報TBL152の内容を出力装置14に出力する。また情報出力部114は、付設機器情報TBL151や代替候補情報TBL152の内容に基づき算出もしくは生成した情報(例えば、付設機器3の取替時機や取替に要する費用の総額等)を出力装置14に出力する。
【0035】
図6にサーバ装置30のハードウェア構成の一例を示している。同図に示すように、サーバ装置30は、例えば、プロセッサ31、記憶装置32、及び通信装置33を備える。プロセッサ31は、例えば、CPUやMPUを用いて構成されている。記憶装置32は、RAM、ROM、NVRAM、ハードディスクドライブ、SSD等であり、プログラムやデータを記憶する。通信装置33は、例えば、NICである。
【0036】
図7にサーバ装置30の機能を示している。同図に示すように、サーバ装置30は、Webサーバ710、保守サービス情報提供部711、及び機器情報提供部712等の機能を備える。これらの機能は、例えば、プロセッサ31が、記憶装置32に格納されているプログラムを実行することにより、もしくはサーバ装置30が備えるASIC等のハードウェアにより実現される。
【0037】
上記機能のうち、Webサーバ710は、サーバ装置30を、インターネット50を経由して送られてくるリクエストに応じてレスポンスを返すWebサーバとして機能させる。尚、Webサーバ710は、例えば、バックグラウンドで動作するDBMSと連携し、インターネット50を経由して送られてくるリクエストに対してDBMSが管理するデータベースに格納されている情報をレスポンスとして返す。
【0038】
保守サービス情報提供部711は、付設機器管理装置10からインターネット50を経由して送られてくるリクエストに応じて上記データベースを検索することにより保守サービス情報を取得し、取得した保守サービス情報を上記付設機器管理装置10にレスポンスとして返す。
【0039】
機器情報提供部712は、付設機器管理装置10からインターネット50を経由して送られてくるリクエストに応じて上記データベースを検索することにより機器の仕様等の情報を取得し、取得した情報を上記付設機器管理装置10にレスポンスとして返す。
【0040】
=処理説明=
続いて、図8に示すフローチャートとともに付設機器管理装置10が行う処理(以下、付設機器取替情報生成処理S800と称する。)について説明する。
【0041】
付設機器管理装置10は、S812以降の処理を開始する契機の到来をリアルタイムに監視しており(S811)、上記契機が到来すると(S811:YES)、S812以降の処理を開始する。尚、上記契機は、例えば、入力装置12に対してユーザが所定の開始操作を行うことにより到来する。
【0042】
S812では、付設機器管理装置10は、付設機器情報TBL151から、未選択の機種を選択する。
【0043】
続いて、付設機器管理装置10は、インターネット50を介して一つ以上のサーバ装置30にアクセスすることにより、選択中の機種の最新の保守サービス情報を取得し、取得した情報を付設機器情報TBL151に反映する(S813)。
【0044】
続いて、付設機器管理装置10は、計時装置16から取得される現在日時と付設機器情報TBL151の保守サービス中止予告年月415又は保守サービス中止告知年月416とを比較し、保守サービスの中止予告年月が近づいているか(例えば、現在から1年以内に中止予告年月が到来するか)、及び保守サービスが中止された年月が経過しているかを判定する。少なくとも上記いずれかの条件が成立する場合(S814:YES)、処理はS815に進み、上記いずれの条件も成立しない場合(S814:NO)、処理はS817に進む。
【0045】
S815では、付設機器管理装置10は、サーバ装置30が提供するデータベースに対して、選択中の機種の仕様を特定する情報をキーワードとする検索を行うことにより、当該付設機器3の仕様と類似もしくは同等以上の仕様を有する機器に関する情報を当該付設機器3の代替候補となる機器の情報として取得し、取得した情報を代替候補情報TBL152に反映する。
【0046】
続いて、付設機器管理装置10は、選択中の機種に関する情報と当該機種の代替候補に関する情報を、取替候補リスト153に出力する(S816)。
【0047】
図9に取替候補リスト153の一例を示す。同図に示すように、取替候補リスト153は、種類911、型式番号912、設置台数913、製造年月914、保守サービス中止予告年月915、保守サービス中止告知年月916、代替候補型式番号917、及び代替機器の価格/台918の各項目を含む一つ以上のレコードで構成される。各レコードは、付設機器3の一つの種類(機種)に対応している。尚、各項目の詳細については付設機器情報TBL151又は代替候補情報TBL152における同一名称の項目と同様であるので説明を省略する。
【0048】
図8に戻り、続いて、付設機器管理装置10は、S811において付設機器情報TBL151から全ての付設機器3を選択済か否かを判定する(S817)。全ての付設機器3を選択済である場合(S817:YES)、処理はS818に進む。一方、未選択の付設機器3が残存する場合(S817:NO)、処理はS812に戻る。
【0049】
S818では、付設機器管理装置10は、取替候補リスト153の各機種について設置台数913と代替候補価格/台918を乗算した値を求め、求めた値を集計することにより、取替費用の総額を算出する。
【0050】
続いて、付設機器管理装置10は、取替候補リスト153の内容と、S818で算出した取替費用の総額とを記載した画面(以下、「取替候補情報画面1000」と称する。)を生成し、生成した取替候補情報画面1000を出力装置14に出力する。図10に取替候補情報画面1000の一例を示す。その後、付設機器管理装置10は取替候補リスト153の内容を初期化し、再び処理はS811に戻る。
【0051】
以上に説明した付設機器管理システム1によれば、社宅や寮の管理人は、付設機器3について、保守サービスの中止の予告又は告知がなされていることを確実に把握することができる。このため、管理人は、社宅や寮に設置されている付設機器3の修理や取替について、効率的かつ統一的な観点から適切に対応することができる。
【0052】
また管理人は、保守サービスの中止の予告又は告知がなされている付設機器3について、その代替候補となる機器に関する情報を取得することができ、取得した情報を利用して付設機器3の取替について、効率的かつ統一的な観点から適切に対応することができる。
【0053】
また管理人は、付設機器3の取替についての計画を、コストを考慮しつつ適切に立案することができる。
【0054】
またこのように管理人が付設機器3の修理や取替について効率的かつ統一的な観点から対応することができることで、修理対応業務の削減効果や居住者の不満解消効果を期待できる。また取替時に機器の一括購入が可能となるため、コスト削減効果も期待できる。
【0055】
ところで、以上の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0056】
1 付設機器管理システム、2 建物、3 付設機器、10 付設機器管理装置、111 付設機器情報管理部、112 保守サービス情報取得部、113 代替候補情報取得部、114 情報出力部、151 付設機器情報TBL、152 代替候補情報TBL、153 取替候補リスト、30 サーバ装置、50 インターネット、1000 取替候補情報画面、S800 付設機器取替情報生成処理
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10