(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記単一の二次元表現が単一のパッケージ平面として単一の利用可能な基板に配置されるべきでないと前記判定することは、前記単一のパッケージ平面が、任意の利用可能な基板に適合するには大き過ぎる寸法を有すると判定することを備える、請求項1または2に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、記載される特定のシステム、デバイス、および方法に限定されず、様々であってよい。説明において使用される専門用語は、特定のバージョンまたは実施形態を説明することのみを目的としており、範囲を限定する意図はない。
【0010】
この明細書において使用される場合、任意の単語の単数形および「a」「an」「the」のような特徴づける形容詞は、文脈で明確に指示されない限り、複数の参照を含む。別に指示されない限り、本明細書において使用される、すべての技術的および科学的な用語は、当業者により共通して理解されるのと同じ意味を有する。この明細書において使用される場合、「comprising(備える)」という用語は、「including,but not limited to(含むが、それに限定されない)」を意味する。
【0011】
「パッケージ生成デバイス」または「パッケージ生成システム」は、切り目、折り目、および/またはミシン目を基板上に伝え、それにより、基板が三次元(3D)パッケージまたはグリーティングカードなど他の3D構造へ折り曲げられ得る、1つ以上のツールを含む機器または機器の群である。さらに、選択的に、パッケージ生成システムは、印刷コンテンツをパッケージ平面に適用するための印刷デバイスを含んでよい。この明細書は、「パッケージ」という用語を一般的な意味で使用してよく、パッケージ生成デバイスにより形成される任意の3D構造を指してよい。
【0012】
「パッケージ平面」は、一般的に、切目線(ミシン目など)および/または折目線(折り目および/またはスコア線など)により基板に形成される2つ以上の小平面を有する二次元構造を指す。基板は、典型的に(必須ではないが)、カードストック、カードボード、または、三次元形状に折り曲げられた際に構造的な支持を提供するのに十分な厚さを有する紙など、紙材料である。平面は切目線で基板から除去されてよく、その後、平面は2つ以上の側部を有する三次元構造に折り曲げられてよい。パッケージの実際の三次元形状は、平面を構成する小平面を折り曲げ、一般に接続することにより、実質的に作成される。
【0013】
パッケージまたはパッケージ平面の「機能素子」は、典型的に(必須ではないが)、2つ以上の他の小平面を相互接続するための機能特性を有する小平面である。機能素子は、閉じたパッケージにおいて視認可能であってよく、または、視認可能でなくてよい(視認可能な小平面は、パッケージの外面と称されてよい)。一般的に、機能素子は、パッケージの小平面を接続してよく、パッケージの組み立てに影響してよく、および/または、組み立てパッケージの構造特性をパッケージ平面に比べて変化させてよい。そのような特性の例は、剛性および防塵を含む。機能素子の例は、タブ、スロット、フラップなどを含む。この明細書は、一般的に、タブとスロットの配置など、安全な手法で別の素子と接続する機能素子を指す場合、「タブ」という用語を使用する。一般的に、容易に開くことが可能な手法で継ぎ目の一部を被覆または形成する機能素子を指す場合、「フラップ」を使用し、したがって、実質的に安定性に貢献しなくてよい。
【0014】
「機能接続」という用語は、2つ以上の相互接続される機能素子(タブとスロットの接続など)により、または、機能素子と1つ以上の小平面または他の機能素子との間の重複関係(フラップと蓋との関係など)により、形成される構造を指す。
【0015】
「切目ファイル」および「パッケージ設計ファイル」という用語は、交換可能に使用され、パッケージ平面の切目線、折目線、または両方を1つ以上の基板上に伝えるための指示および/またはパラメータを包含するファイルを指す。さらに、パッケージ平面のための指示は、テキストまたはグラフィックコンテンツを1つ以上のパッケージの小平面上に印刷するための命令を含んでよい。
【0016】
パッケージ生産は、基板への印刷動作の施行および折り目および切り目の基板への適用が可能な、パッケージ生成システムにより行われてよい。さらに、システムは、基板の被覆および/または積重など他の動作を行ってよい。自動化されたパッケージ生成システムの例は、Xerox Corporationから入手可能な、デジタル生産印刷プロセスのiGen(登録商標)シリーズにおけるものを、対応する仕上げデバイスと関連して含む。他のシステムは、Xerox DocuColor(登録商標)250などの小型の印刷デバイス、または、様々な製造業者により提案されるデジタルカッターを含んでよい。
【0017】
図1は、この事例において矩形のボックスであり、人間により一般的に想像されるように様々な小平面11〜24を伴う一般的なパッケージ平面10を示す。小平面の一部は、最終的なパッケージの側壁または蓋などの外部面として機能してよい(例えば、小平面11〜16を参照)。他の小平面は、他の機能素子と連動することにより支持構造を提供するという点において、機能素子として機能してよい(例えば、タブ23Aおよび23B、および、スロット28Aおよび28Bを含む小平面24を参照)。一部の小平面は、外面および機能素子の両方であってよい(例えば、フラップ20〜27を参照)。
【0018】
パッケージを規定するために、パッケージ生成システムまたは計算デバイスは、ユーザが寸法および機能情報を入力可能なユーザインタフェースを提供してよい。その後、システムは当該の情報を使用して、パッケージ生成装置がパッケージ平面を構築するために使用してよい切目線および折目線のための指示を包含するパッケージ定義ファイルを作成する。
図1において、切目線は実線により表され、折目線は破線により図示される。異なる装置または1つ以上の装置の異なる設定は、折目線を伝えるために使用されるよりも、切目線を伝えるために使用されてよい。例えば、切目線は、基板を切断するのに十分な力でナイフを使用することにより伝えられてよい。折目線は、折り目をつけるローラまたは弱い切断力を使用する基板を完全に切断しないナイフなどの折曲デバイスにより、または、別の手段により、伝えられてよい。
【0019】
図1の例において、ユーザは、高さ、幅、および奥行きなどの寸法情報を入力してよい(または、システムが受信してよい)。さらに、ユーザまたは他のソースは、蓋およびロッキング床などの機能要件を提供してよい。または、ユーザはパッケージの意図を特定してよく(または、システムが受信してよく)、システムは、その意図を使用して適切な寸法および形状を判定してよい。システムは、この情報を使用して、小平面および機能素子を規定してよい。
図1の例において、様々な小平面の位置は多様であってよく、(上部の蓋Tに対応する)小平面15および(底部の蓋Bに対応する)小平面16は、小平面11の代わりに小平面13に、結果として生じる三次元構造を変更することなく、対応する機能素子20および27が動きに追随する限り、取り付けられ得ることに留意されたい。
【0020】
上述されるように、機能素子は三次元構造のための機能特性を有する小平面(または、小平面の一部分)であり、閉じられたパッケージにおいて視認可能であってよく、または、視認可能でなくてよい。そのような機能特性の例は、剛性および防塵を含む。この明細書は、タブとスロットの配置など、安全な手法において別の素子と接続する機能素子を指す場合に、「タブ」という用語を使用する。容易に開くことが可能な手法において継ぎ目を被覆する機能素子を指す場合に、「フラップ」を使用し、したがって、実質的に安定性に貢献しなくてよい。機能素子は、高さ、幅、または奥行きなど寸法のユーザ入力により完全には規定されず、他の寸法、特徴、および/または梱包の意図する使用に基づいて動的に生成されてよい。
【0021】
図2は、パッケージ平面の素子のグラフ表現であり、機能素子および機能接続の概念を図示するために追加的な詳細を提供する。
図2において、外面を相互に接続する線は、線が指し示す端部に沿って2つの外面が接触または接続することを示す。
図2の線は、接続される外面を示す下付き記号を伴ってFでラベル化される。これらは以下に詳細に記載される機能接続を表す。例えば、機能接続F
12,Tは、蓋Tが三次元構造の側面12に物理的に取り付けられる場所を表す。実際の機能素子として、これは折り目であってよく、切目ファイルが、折り目が基板に伝えられるべきことを示すことを意味する。この例において、実際の新しい物理的な部分は追加されなくてよいが、他の例において、追加的な機能素子が機能接続を形成してよい。機能接続F
11,Tは蓋の側部を描写し、2つの外面の間の切断分割を表してよく、基板により接続されないことを意味する。さらに、一部の事例において、F
11,Tは、外面11に取り付けられて塵フラップとして作用する追加的な媒体表面を含んでよい。この塵フラップは、機能接続から生じる機能素子の例である。
【0022】
図3は、どのように機能素子が
図1および
図2の外面11および14を相互接続してよいかを示す。2つの外面11、14は、様々な機能素子23A、23B、24、28A、および28Bから構成される機能接続F
11,14を介して機能的に接続される。最終的な構成において、すべての4つの側部は、相互に堅く接続される。したがって、
図3のF
11,14は、
図2のF
12,Tと一致しており、接続性の点においては当てはまるが、切目ファイルにおける特有の規則に関しては当てはまらない。これは、3Dパッケージ構造を二次元(2D)のパッケージ平面として表すことに起因する。パッケージ平面の反対側の端部であるので、2つの外面11、14の間に単に折り目をつける可能性はない。したがって、この開示の目的において、これを「継ぎ目」と定義してよく、システムは機能素子を追加して、3D構造に折り曲げられる際に2つの外面を接続してよい。
図3のこの例において、F
11,14は、5個の機能素子(23A、23B、24、28A、および28B)を介して実現され、23Aおよび23Bはタブ(基板の追加的な部分)であり、24は大きなフラップであり、28Aおよび28Bはタブ23Aおよび23Bを受けるよう構成されるフラップ24への追加的な切り目である。この点において、システムは、切目ファイルを作成するためにグラフを作成してよい。
【0023】
機能素子と
図3に示されるような機能接続とを統合するグラフ表現(この明細書において機能素子表現と称してよい)を伴って、プロセッサは、切目および折目線を適用するための指示を含む規則集合を作成して、機能素子およびパッケージの他の素子を規定してよい。規則集合は、機能素子またはコンポーネントの数およびサイズ/形状を変更するための命令を含んでよく、二次元の平面においては解体されるが三次元空間においては接合される機能素子を結合して、輪郭カットを作成する。輪郭カットの例は、
図1のパッケージ平面10において最も外側の(実)線により示される。
【0024】
パッケージの輪郭のための切目線の規定を作成するために、プロセッサは、所与の最終的なパッケージ構造および寸法においてノードにマップするすべての機能素子リンクを最初に決定してよく、任意の小平面から開始して別の小平面に対して折目接続の関係を有さない端部を選択することにより、グラフ表現を「歩いて」よい。システムは、当該の端部のための切目コマンドを作成する。その後、時計回り方向、反時計回り方向、または、隣接する折り曲げない端部の列に対する別の決定順に、隣接する端部に続き、切目コマンドを作成して別の小平面との折目接続の関係を有する端部に到達するまで、続行する。これが起こる場合、システムは当該の小平面に踏み込んで、反時計回りの隣接する端部に注目する。その後、システムは、前の小平面に対して行われたように進行し、折り曲げない端部の列に対する切目コマンドをもたらして折り曲げる端部に対する接続された小平面に踏み込む。これは、開始地点へ戻るまで続行する。当該の手法において、システムは、反時計回りの順番におけるボックスの輪郭に対する切目線コマンドを規定し、一方でグラフを介する体系化された手法に踏み込む。本発明は、システムも時計回り方向に移動してよいので、反時計回り方向における動作に限定されないことに、留意されたい。
【0025】
折目線の指示および他の切目線の指示を生成するために、システムは各小平面を分析してよい。追加的または代替的に、輪郭カットの一部ではない各端部を分析してよい。折目接続の端部を有する小平面は、キスカット、折り曲げナイフ、または、他の選択された折り曲げの選択肢を伴って折目線コマンドを受信してよい。折目接続されていない端部は、切目線コマンドを受信してよい。切目線および折目線の指示を生成する他の方法が使用されてよい。
【0026】
システムは、パッケージ生成システムがパッケージ平面を作成するために使用するデータファイルに対する切目および折目線を作成するための指示および/またはパラメータを保存してよい。一部の状況において、このデータは、証明と生産工程との間に、使用される装置、所望のパッケージ特性、異なる基板特性、または、他の検討事項における差異に基づいて、動的に変化する必要があってよい。
【0027】
一部の状況において、切目ファイルまたは切目ファイルの集合は、単一のパッケージに対して複数の基板を使用する規則を含むことが望ましくてよい。これは、例えば、システムが、パッケージ平面がシステムに利用可能な任意の基板に適用するのに大き過ぎる1つ以上の寸法を有すると判定する場合に、起こる可能性がある。他の状況において、パッケージ平面が利用可能な基板に適合しない場合、パッケージ平面を2つに分割するが、単一の利用可能な基板に適合する2つのサブ部品を配置することが望ましくてよい。「利用可能」である基板は、プロセスに対するシステムの技術能力内であると共に、パッケージ生成システム(基板ビンにおけるものなど)の在庫であるか、または、在庫であると見込まれるものである。他の理由(基板使用の効率性など)は、システムがパッケージ平面を分割してパッケージ平面の一部分を複数の基板に適用させるよう促してよく、または、単一の基板の領域を分離するよう促してよい。例えば、(i)パッケージ平面が、サイズAの第1の基板およびサイズBの第2の大きい基板に適合する第1の横寸法(y軸の寸法など)を有する場合、(ii)パッケージ平面の第2の横寸法(x軸の寸法など)が大きなサイズのB基板に適合するのみである場合、および、(iii)パッケージ平面のB基板への適用が少なくとも閾値の割合の無駄な基板をもたらす場合、システムは、パッケージ平面を2つの「サイズA」基板全体で分割することにより、または、単一の「サイズA」基板の2つ以上の領域上で分割することにより、無駄になる基板が少なくなると判定してよい(そのような分割の例は、以下に記載される
図4に示される)。例えば、システムは、1つの「サイズB」基板を使用することから生じる余剰空間を計算してよく、2つの「サイズA」基板を使用することから生じる余剰空間を減算してよく、および、切目ファイルが分割され、結果が正の数である場合に使用される2つの「サイズA」基板(または、単一の「サイズA」基板の2つ以上の領域)を判定してよい。
【0028】
パッケージ平面を2つに分割するための切目ファイルの集合は、単一のパッケージ平面として印刷され得る構造と同等の機能特性を有する3Dパッケージ構造をもたらす。システムは、パッケージ平面を少なくとも2つの手法で分割してよく、この明細書では水平的な分割および垂直的な分割と称するが、ラベル「水平的」および「垂直的」は、ある意味恣意的であり、システムは、垂直方向が水平方向に対して90度のずれを示す限り、水平となる任意の方向を検討してよい。例えば、「水平的」は、基板のx軸または長い寸法に対応してよく、「垂直的」は基板のy軸または短い寸法に対応してよい。
【0029】
水平的な分割または垂直的な状況のいずれかにおいて、システムは、継ぎ目に変換され得るパッケージ平面における折り目を特定する。継ぎ目は、パッケージ平面を作成する目的で折目線が分割されている位置であるが、パッケージ平面から3Dパッケージが形成される際に再結合される。継ぎ目の1つの側部に存在するパッケージ平面の一部分は、第1の切目ファイルを構成し、第1の基板に適用される。継ぎ目の反対側に存在するパッケージ平面の一部分は、第2の切目ファイルを構成し、第2の基板に適用される。システムは、機能素子を継ぎ目の各側部と隣接する小平面に自動的に伝え、それにより、2つのパッケージ平面部分が相互接続してよく、単一の3Dパッケージを形成するために使用されてよい。
【0030】
水平的な分割の想定において、システムは、切目ファイルが水平方向において利用可能な基板の寸法を超えるパッケージをもたらすと判定した場合、折り線を継ぎ目に機能接続を伴って変換してよい。例えば、
図1のパッケージまたは
図2のグラフ表現を考慮すると、システムは、垂直的である(すなわち、利用可能な基板を超える寸法を有する方向に対して垂直な)折目線を特定し、当該の折目線を継ぎ目として選択してよい。この例において、分割には3つの候補がある:(1)小平面11と12との間の接続;(2)小平面12と13との間の接続;および、(3)小平面13と14との間の接続。
図1は、小平面11と14との間の接続が既に分割され、既に相互接続する機能素子を含むことを示す。
【0031】
システムは、どの折り目が継ぎ目に変換されるべきか判定するための規則を伴うプログラミング命令の集合を適用してよい。規則が考慮する可能性がある要因は、制限なしに以下を含む:(i)特定の折り目の継ぎ目への変換が3Dパッケージの別の機能接続に悪影響を及ぼすか;または、(ii)機能素子の特定の折り目への適用が3Dパッケージの組み立て易さに影響を及ぼすか。システムが組み立て易さを判定する可能性がある1つの手法は、継ぎ目の1つの側部におけるパッケージ平面部分が、(表面エリアまたは1つ以上の横寸法により測定されるような)他のパッケージ部分より実質的に大きいエリアを有さないという規則を適用することである。パッケージ部分は、他の部分より大きい閾値より大きい寸法またはエリアを有する場合、または、2つの部分の寸法またはエリアの比較値が閾値割合または量より大きく異なる場合、他の部分より実質的に大きくてよい。システムが考慮する可能性がある別の要因または基準は、構造の全体的な外観および感覚を支配する規則の集合である。この例は、継ぎ目が3D構造の「上部」または「前部」として規定される小平面に影響を及ぼす(例えば、接続する)場合、折り目は継ぎ目に変換されるべきでないということである。この例は、以下に記載される。
【0032】
これらの規則を
図1および
図2の例に適用すると:(i)3つの選択肢のいずれも別の接続に悪影響を及ぼさない;および、(ii)外面14のための切目ファイルにより生成されるパッケージ部分は外面11〜13のための切目ファイルにより生成されるパッケージ部分より実質的に小さいため、分割をF
13,14(すなわち、外面13と14との間の接続)に適用することにより組み立て易さの規則が侵害されることはない。したがって、F
11,12およびF
12,13に対応する折り目は、それまでに適用された規則に基づく実行可能な候補である。その後、システムは、継ぎ目をF
11,12またはF
12,13に適用することが3D構造の前部に向いている小平面に影響を及ぼすか判定してよい。
図1の例において、上部の蓋15および底部の蓋16は両方とも外面13に向かって開き、3D構造において側部13に対して置かれるフラップを含む。したがって、システムは、表面13を構造の「前部」と見なしてよく、表面13と隣接する継ぎ目を配置することを回避する。これにより、F
12,13は継ぎ目への変換の候補には不適格であるとされ、システムは、F
11,12を継ぎ目へ変換される折り目として選択する。
【0033】
図4は、どのように
図1のパッケージが2つのパッケージ部分10Aおよび10Bへ、継ぎ目40Aおよび40Bの2つの側に沿って分割されているかを図示する。パッケージ平面部分10Bは、部分10Aのために使用されるものと同じサイズの基板に適合するよう回転されている。各パッケージ部分は独自の切目ファイルを含んでよく、または、システムは単一の切目ファイルに両方のパッケージ部分に対する規則を含んでよい。システムは、機能要素43A、43B、44、48A、および48Bを特定して継ぎ目の各側部へ適用してよく、それにより、機能素子は機能接続を形成する。システムは、当業者において既知のような、および/または、
図2および
図3の文脈において上述されるプロセスを使用して、機能素子を選択および適用するための任意の適切な規則を適用してよい。例えば、システムは、類似の特性を有する継ぎ目を分割が適用された継ぎ目として特定してよく、機能素子を、特定された継ぎ目に存在するものと類似の選択された継ぎ目に伝えてよい。
図4の例において、そのような継ぎ目が機能接続F
13,14に存在する。
【0034】
図5は、システムが垂直的な分割を適用し、それにより、パッケージ平面が上部部分10Cおよび下部部分10Dに分割された例を図示する。水平的な分割のための上述した規則を適用すると、システムは、継ぎ目を上部15および底部16の間の接続の任意の部分に適用しない可能性がある。これは、そこに存在する機能接続に悪影響を及ぼし得るからである。したがって、継ぎ目への変換に対する利用可能な折り目候補は、F
11,15およびF
11,16である。結果として生じる異なるサイズのパッケージ部分は実質的に同じであるので、システムは、継ぎ目を上部小平面へ適用することよりも継ぎ目を底部小平面へ適用することを優先するような、または、継ぎ目を前部小平面の代わりに後部小平面へ適用することを優先させることにより、「外観と感覚」規則を適用してよい。したがって、システムは、F
11,15の代わりにF
11,16を選択する。システムは、機能素子53A、53B、54、58A、および58Bを継ぎ目50に、上述されたようなプロセスを使用して適用する。
【0035】
上述された例において、システムは、水平的なサイズ侵害および垂直的なサイズ侵害を区別する。実際には、2D切目ファイルは固有の「水平」または「垂直」方向を有さなくてよいので、システムは、垂直となる1つの軸および水平となる1つの軸を、切目ファイルおよび実際の利用可能な基板の間のアスペクト比に基づいて、単に選択してよい(例えば、シートの短い側に対応するパッケージの短い側、および、シートの長い側に対応するパッケージの長い側)。一般的な事例において、システムは、水平および垂直方向の両方において可能な分割を検査してよい。そうである場合、
図5に示される結果は、パッケージ部分10Aよりも非常に小さいパッケージ部分10Dへの相対的なサイズ侵害をもたらすので、所望でなくてよい。その後、システムは、パッケージ部分が90度(または、他の)方向に回転する場合、相対的なサイズ規則が満たされるか判定してよい。これにより、
図6に示されるような分割がもたらされてよく、切目ファイル10Eおよび10Fは実質的に同等のサイズを示す。
図6において、継ぎ目60は、外面11および12の間にあった折り目の代わりとなり、システムは、タブ63A、63Bおよびスロット68A、68Bの形式で機能接続を継ぎ目に追加している。
【0036】
図7は、三次元パッケージを複数のパッケージ平面サブ部分を使用して作成するための切目ファイルの集合を作成する場合に、パッケージ規定システムが従うステップを図示する。システムは、パッケージ平面701に対する切目線の指示および折目線の指示の集合を特定してよい。切目線の指示はパラメータを含み、それに従って、パッケージ生成システムのデバイスが切目線を1つ以上の基板の集合に伝える。折目線の指示はパラメータを含み、それに従って、パッケージ生成システムのデバイスが継ぎ目を基板(複数可)に伝える。システムは、切目線および折目線の指示701を、
図1〜
図3の議論において上述されたようなプロセスを使用して、入力パラメータの集合に応答して作成することにより、特定してよい。または、システムは、ユーザ入力を介して、それらを受信してよく、または、既存の指示集合を包含する切目ファイルをロードしてよい。
【0037】
その後、システムは、利用可能な基板702のサイズを確認し、利用可能な基板のサイズに基づいて、パッケージ平面が分割されて2つ以上の基板または単一基板のサブ領域がパッケージ平面703を作成するために使用されるべきであるか判定する。システムは、在庫センサを包含する指示集合またはデータ集合などの任意の適切な入力に基づいて、1つ以上の紙サイズが割り当てられたビンに存在するかを検出する1つ以上のセンサに基づいて、または、他のプロセスに基づいて、入手可能な基板サイズ702を確認してよい。システムは、パッケージ平面が単一の入手可能な基板に配置されてよいか、または、パッケージ平面が分割されるべきか、を示す規則をパッケージ平面が満たすか判定することにより、パッケージ平面が分割されるべきか703判定してよい。例えば、上述されるように、パッケージ平面が任意の入手可能な基板全体に適合しない場合、システムは、パッケージ平面が2つ以上の基板全体に分割されるべきか、または、単一の利用可能な基板の単一のサブ領域に個々に適用されるサブ部分へ分割されるべきか、判定してよい。別の例として、パッケージ平面を第1のサイズの基板へ適用することで、閾値の量より多い無駄な基板エリアがもたらされるが、2つ以上の小さい基板全体または異なるサイズの基板の2つのサブ部分全体でパッケージ平面を分割することで、無駄な基板エリアが閾値より少なくなるまで削減される場合、システムはパッケージ平面が2つ以上のサブ部分に分割されるべきであると判定してよい。この計算は、各基板の選択肢に対して以下のような式を使用して行われてよい:(1)基板表面エリア全体の量を判定すること、(2)パッケージ平面(または、パッケージ平面コンポーネント)に取られる基板エリアの量を減算すること、および、(3)どの基板の選択肢が最低値をもたらすか判定すること。さらに、他の規則が使用されてもよい。
【0038】
システムが2つ以上のパッケージ平面サブ部分は不要であると判定する場合(例えば、パッケージ平面が利用可能な基板に完全に適合し、選択的に無駄な基板エリアに反する規則など追加的なレイアウト規則を満たす場合)、システムは単一の切目ファイルを生成して、切目線および折目線を適切な利用可能な基板704の単一のシートに適用する。しかしながら、パッケージ平面が2つ以上のサブ部分に分割されるべきであるとシステムが判定する場合、1つ以上の潜在的な分割位置705を判定する。上述したように、分割位置は、システムが折目線を継ぎ目に変換してよい場所である。継ぎ目は、1つ以上の折目線を、分割に沿って機能接続を一緒に形成する機能素子と併せて含む。
【0039】
複数の候補分割位置が利用可能である場合(706)、システムは規則集合を適用して1つ以上の候補分割位置を選択し、実際に変換する折目線を判定する(707)。1つ以上の規則集合は、ステップ707において適用されてよい。
【0040】
例えば、ステップ707において、継ぎ目へ変換される場合、システムは、候補分割位置の各々が三次元構造の機能接続に悪影響を及ぼすか判定してよい。その後、候補分割位置を、継ぎ目へ変換される場合に選択された候補分割位置が梱包の機能接続に悪影響を与えない場合に継ぎ目へ変換されるべき折目線として、選択するのみである。悪影響の例が
図8に図示され、ここでパッケージは4つの外面81〜84を有し、各外面はボックス底部の機能接続を一緒に形成する接続された機能素子85〜88を有する。システムは、
図8に示されるような分割を回避しようと試みてよく、すべての4つの小平面が連動する必要があり得るため、2つの小平面のみが連動する必要がある構造と比較して、組み立て易さに悪影響を及ぼし得る。
【0041】
図7に戻ると、候補位置の集合から分割位置を選択するための規則集合の別の例は(ステップ707)、継ぎ目へ変換される場合、システムが、候補折目線の各々が三次元構造の組み立て易さに悪影響を及ぼすか判定するものである。規則集合は、システムが候補折目線を、選択された候補折目線が三次元構造の組み立て易さに悪影響を及ぼさない場合に継ぎ目へ変換されるべき折目線として、選択するのみであるべきことを示してよい。例えば、システムは、分割のための候補である折目線の第1の側に対応するパッケージ平面部分のための第1のエリアを判定してよく、折目線の第2の側に対応するパッケージ平面部分のための第2のエリアを判定してよく、および、選択された候補折目線の第1のエリアおよび第2のエリアが閾値ほど異ならない場合に継ぎ目へ変換されるべき折目線として、候補折目線を選択のみしてよい。
【0042】
継ぎ目へ変換されるべき分割位置(すなわち、折目線)を選択するための規則の別の例として、システムは、候補折目線の継ぎ目への変換が「外観と感覚」規則を侵害する継ぎ目をもたらすか判定してよい。そのような規則の例は、三次元構造の上部小平面または前部小平面と接続する継ぎ目の適用を防止するものである。そうである場合、システムは、候補折目線の継ぎ目への変換が外観と感覚の規則を侵害しない場合に継ぎ目へ変換されるべき折目線として、候補折目線を選択するのみであってよい(例えば、三次元構造の上部小平面または前部小平面と接続する継ぎ目をもたらさない)。
【0043】
システムが継ぎ目へ変換するために折目線を選択すると、選択された折目線(複数可)を1つ以上の切目線(複数可)へ分割位置(複数可)で変換し(708)、機能素子を分割位置(複数可)の各側に伝えるための規則を生成し(709)、それにより、機能素子が三次元パッケージの機能接続を形成して、各々の結果として生じるパッケージ部分のための規則集合をコンピュータ可読メモリに1つ以上の切目ファイルとして保存する(710)。
【0044】
さらに、システムは、パッケージ平面サブ部分を単一の基板または複数の基板へ適用するか判定してよい(711)。例えば、システムは、各単一の利用可能な基板をサブ領域へ分割してよく、パッケージ平面の各サブ部分(すなわち、分割の各側における部分)が利用可能な基板のサブ領域に適合するか判定してよい。サブ領域を任意の適切なプロセスを使用して判定してよい。例えば、サブ領域は事前に規定されてよく、または、システムは、第1のパッケージ平面サブ部分が基板へ適用された後にサブ領域を規定してよく、それにより、第1のサブ領域は第1のパッケージ平面サブ部分を包含するエリアとなり、第2のサブ領域は第2のパッケージ平面サブ部分を包含するエリアとなる。システムは、サブ領域に適合するか判定する際にサブ部分の一方または両方を回転してよい。すべてのパッケージ平面サブ部分が単一の利用可能な基板のサブ領域に適合する場合、システムは切目ファイルを生成してよく、それにより、パッケージ平面サブ部分のすべてが単一の基板へ適用される(713)。そうでない場合、システムは、2つ以上のパッケージ平面サブ部分のための分割基板を必要とする切目ファイルを生成してよい(715)。
【0045】
最終的に、システムは、切目ファイルを使用することによりパッケージ平面コンポーネントを生成してよく、切目線および折目線を、単一の基板全体に(713)または複数の基板全体に(715)伝えてよい。システムに切断デバイスおよび折曲デバイスを使用させ、分割位置の第1の側における小平面の第1の群に対する切目線および折目線を第1の基板(または、単一の基板の第1の領域)に伝える切目ファイル(複数可)を実行することにより、システムはこれを行ってよい。さらに、切断デバイスおよび折曲デバイスを使用して、分割位置の第2の側における小平面の第2の群に対する切目線および折目線を第2の基板(または、単一の基板の第2の領域)に伝える。したがって、この文脈において、「複数の基板」は、単一の基板の分割部分および別個の部分を選択的に含み得る。
【0046】
図9は、パッケージ規定および/または生産システムを構成することが可能なハードウェアおよび/または電子機器のブロック図である。バスまたはネットワークなどの1つ以上の通信回線900は、図示されたコンポーネントを相互接続し、データおよび/または信号がコンポーネント間を流れることを可能にする。CPU901は、プログラムを実行するのに必要な計算および論理演算を行う1つ以上のプロセッサを表す。任意の数のプロセッサが利用可能であってよく、プロセッサは単一の電子デバイスの一部であってよく、または、任意の数のネットワーク化された電子デバイス全体に分散してよい。プロセッサ(複数可)は、プログラミング命令を包含するコンピュータ可読メモリデバイス903に、パッケージ生成テンプレートおよび/または規則集合を保存するデータベースなどのデータ保存設備905と共にアクセスしてよい。
【0047】
この明細書および任意の請求項が「プロセッサ」という用語を使用する場合、他に特に明示されない限り、そのような実施形態のすべてを指すことが意図される(すなわち、単一のプロセッサまたは複数のプロセッサ)。この明細書または明細書の任意の請求項が「コンピュータ可読メモリ」「コンピュータ可読媒体」「データ保存設備」または類似の語句を使用する場合、他に特に明示されない限り、単一のデバイスを含む実施形態、データが複数のデバイス全体に分散する実施形態、および、単一デバイスの様々な区域に関連する実施形態を指すことが意図される。
【0048】
ユーザインタフェース907は、ユーザへ出力を提供し、ユーザから入力を受信する、デバイスまたはシステムである。ユーザインタフェースは、ディスプレイ、音声出力、プリンタ、または、ユーザへ情報を提供する別の要素を含んでよい。さらに、ユーザインタフェース907は、タッチセンサ式のコンポーネント、マイクロホン、音声ポート、キーボード、マウス、タッチパッド、または、ユーザ入力を受信可能な他の入力機構を含んでよい。
【0049】
さらに、システムは、以下の要素のうちの一部または全部を含んでよいパッケージ生成デバイスを含んでよい:プリンタ911、ナイフまたは他の切断デバイス913、および、基板に折り目をつけることが可能なローラまたは他のデバイス915。