【文献】
LG Electronics,Two solutions for Online Small Data transmission[online],3GPP TSG-SA WG2#78 S2-101363,2010年 2月26日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_78_San_Francisco/Docs/S2-101363.zip>
【文献】
Alcatel-Lucent Shanghai Bell, Alcatel-Lucent,Online Small Data Transmission[online],3GPP TSG-SA WG2#78 S2-101204,2010年 2月26日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_78_San_Francisco/Docs/S2-101204.zip>
【文献】
Huawei,Network improvements for Small Data Transmission[online],3GPP TSG-SA WG2#78 S2-101076,2010年 2月26日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_78_San_Francisco/Docs/S2-101076.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記RRCメッセージは、RRC接続セットアップメッセージ、RRC接続受諾メッセージ、またはRRC接続拒否メッセージのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
前記RRCメッセージは、情報要素(IE)を含み、前記IEは、前記RRCメッセージが小データを含む最後のメッセージであることを示している、請求項1に記載の方法。
前記RRCメッセージは、RRC接続セットアップメッセージ、RRC接続受諾メッセージ、またはRRC接続拒否メッセージのうちの少なくとも1つである、請求項7に記載のWTRU。
前記RRCメッセージは、情報要素(IE)を含み、前記プロセッサは、前記RRCメッセージが小データを含む最後のメッセージであることを示しているものとして前記IEを解釈するようにさらに構成された、請求項7に記載のWTRU。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1Aは、開示された1または複数の実施形態を実装できる例示的な通信システム100の図である。通信システム100を、音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャストなどのコンテンツを複数の無線ユーザに提供する、多元接続システムにすることができる。通信システム100は、無線帯域幅を含むシステムリソースの共有を通じて、複数の無線ユーザがそのようなコンテンツにアクセスするのを可能にする。例えば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、単一キャリアFDMA(SC−FDMA)などの、1または複数のチャネルアクセス方法を用いることができる。
【0011】
図1Aに示すように、通信システム100は、無線送信/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102dと、無線アクセスネットワーク(RAN)104と、コアネットワーク106と、公衆交換電話網(PSTN)108と、インターネット110と、他のネットワーク112とを含むことができるが、開示された実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素も想定していることを認識されたい。WTRU102a、102b、102c、102dのそれぞれを、無線環境で動作および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスにしてよい。例として、WTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信および/または受信するように構成されてもよく、ユーザ機器(UE)、移動局、固定式または移動式加入者ユニット、ページャ、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、家電製品などを含んでよい。
【0012】
通信システム100は、基地局114aと基地局114bとを含むこともできる。基地局114a、114bのそれぞれは、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つとワイヤレスにインタフェースして、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112などの、1または複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするように構成された任意のタイプの装置としてよい。例として、基地局114a、114bを、ベーストランシーバ基地局(BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、無線ルータなどにしてよい。基地局114a、114bはそれぞれ、単一要素として示されているが、基地局114a、114bは、相互接続された任意の数の基地局および/またはネットワーク要素を含んでよいことを認識されたい。
【0013】
基地局114aを、RAN104の一部にすることができ、RANは、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなどの、他の基地局および/またはネットワーク要素(図示せず)を含むこともできる。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示せず)と呼ばれ得る、特定の地理的領域内で無線信号を送信および/または受信するように構成されてもよい。セルをセルセクタにさらに分割できる。例えば、基地局114aと関連付けられたセルを3つのセクタに分割できる。このように、一実施形態において、基地局114aは、3つのトランシーバ、即ち、セルの1セクタ当たり1トランシーバを含むことができる。別の実施形態において、基地局114aは、MIMO(Multiple-input multiple-output)技術を用いることができるので、セルの1セクタ当たり複数のトランシーバを利用することができる。
【0014】
基地局114a、114bは、無線インタフェース116を介してWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1または複数と通信でき、無線インタフェースを、適した任意の無線通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光線など)にしてよい。適した任意の無線アクセス技術(RAT)を使用して、無線インタフェース116を確立できる。
【0015】
より詳細には、上述のように、通信システム100を、多元接続システムにすることができ、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAなどの、1または複数のチャネルアクセススキームを用いることができる。例えば、RAN104内の基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、広域CDMA(WCDMA(登録商標))を使用して無線インタフェース116を確立できる、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上波無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実装できる。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含むことができる。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含むことができる。
【0016】
別の実施形態において、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、ロングタームエボリューション(LTE)および/またはLTEアドバンスト(LTE−A)を使用して無線インタフェース116を確立できる、進化型UMTS地上波無線アクセス(E−UTRA)などの無線技術を実装できる。
【0017】
その他の実施形態において、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.16(即ち、マイクロ波アクセスのための世界規模の相互運用(WiMAX))、CDMA2000、CDMA20001X、CDMA2000EV−DO、IS−2000(Interim Standard 2000)、IS−95(Interim Standard 95)、IS−856(Interim Standard 856)、移動体通信のためのグローバルシステム(GSM(登録商標))、GSMエボリューションのための拡張データレート(EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実装できる。
【0018】
図1Aの基地局114bを、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeノードB、またはアクセスポイントにすることができ、事業所、住居、車、キャンパスなどのローカルエリアで無線接続性を容易にするのに適した任意のRATを利用してよい。一実施形態において、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立するIEEE802.11などの、無線技術を実装できる。別の実施形態において、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立するIEEE802.15などの、無線技術を実装できる。さらに別の実施形態において、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、セルベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立できる。
図1Aに示すように、基地局114bは、インターネット110に直接接続できる。このように、基地局114bは、コアネットワーク106経由でインターネット110にアクセスする必要がない。
【0019】
RAN104は、コアネットワーク106と通信でき、コアネットワーク106は、音声、データ、アプリケーション、および/またはボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)サービスを、WTRU102a、102b、102c、102dのうち1または複数に提供するように構成された任意のタイプのネットワークにされてもよい。例えば、コアネットワーク106は、呼制御、課金サービス、移動体の位置ベースのサービス、プリペイド電話、インターネット接続性、映像配信などを提供でき、および/またはユーザ認証などのハイレベルのセキュリティ機能を実行できる。
図1Aに示していないが、RAN104および/またはコアネットワーク106を、RAN104と同じRATまたは異なるRATを用いた、他のRATとの直接または間接通信にすることができることを認識されたい。例えば、コアネットワーク106は、E−UTRA無線技術を利用するRAN104に接続されることに加えて、GSM無線技術を用いた別のRAN(図示せず)と通信することもできる。
【0020】
コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102c、102dがPSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとして機能することもできる。PSTN108は、旧来の音声電話サービス(POST)を提供する回線交換電話網を含むことができる。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートにおけるTCP、UDPおよびIPなどの、一般的な通信プロトコルを使用して相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスのグローバルシステムを含むことができる。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運用される有線または無線通信ネットワークを含むことができる。例えば、ネットワーク112は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを用いることができる、1または複数のRANに接続された別のコアネットワークを含むことができる。
【0021】
通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102dのいくつかまたはすべては、マルチモード能力を含むことができる。即ち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信する複数のトランシーバを含むことができる。例えば、
図1Aに示したWTRU102cを、セルベースの無線技術を用いることができる基地局114aと、IEEE802無線技術を用いることができる基地局114bとの通信を行うように構成できる。
【0022】
図1Bは、例示的なWTRU102の系統図である。
図1Bに示すように、WTRU102は、プロセッサ118と、トランシーバ120と、送信/受信要素122と、スピーカ/マイクロフォン124と、キーパッド126と、ディスプレイ/タッチパッド128と、ノンリムーバブルメモリ130と、リムーバブルメモリ132と、電源134と、全地球測位システム(GPS)チップセット136と、他の周辺機器138とを含むことができる。WTRU102は、実施形態と整合性を保った上で、上述の要素の任意の組み合わせを含んでよいことを認識されたい。
【0023】
プロセッサ118を、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連動する1または複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、現場プログラム可能ゲートアレイ(FPGA)回路、その他のタイプの集積回路(IC)、ステートマシンなどにすることができる。プロセッサ118は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、および/またはWTRU102が無線環境で動作することを可能にするその他の機能性を実行できる。プロセッサ118をトランシーバ120に結合でき、トランシーバ120を送信/受信要素122に結合できる。
図1Bでは、プロセッサ118とトランシーバ120とを個別のコンポーネントとして示しているが、プロセッサ118とトランシーバ120とを電子パッケージまたはチップ内にまとめることができることを認識されたい。
【0024】
送信/受信要素122を、無線インタフェース116を介して基地局(例えば、基地局114a)と信号の送受信を行うように構成できる。例えば、一実施形態において、送信/受信要素122を、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナにすることができる。別の実施形態において、送信/受信要素122を、例えば、IR、UV、または可視光線の信号を送信および/または受信するように構成されたエミッタ/検出器にすることができる。さらに別の実施形態において、送信/受信要素122を、RF信号と光信号との両方を送受信するように構成できる。送信/受信要素122を、無線信号の任意の組み合わせを送信および/または受信するように構成できることを認識されたい。
【0025】
さらに、送信/受信要素122を単一要素として
図1Bに示しているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を含んでよい。より詳細には、WTRU102は、MIMO技術を用いることができる。このように、一実施形態において、WTRU102は、インタフェース116を介して無線信号を送受信する2または3以上の送信/受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含むことができる。
【0026】
トランシーバ120を、送信/受信要素122によって送信される信号を変調して、送信/受信要素122によって受信された信号を復調するように構成できる。上述のように、WTRU102は、マルチモード能力を有することができる、このように、トランシーバ120は、WTRU102が、例えば、UTRAおよびIEEE802.11などの、複数のRATを通じて通信するのを可能にする複数のトランシーバを含むことができる。
【0027】
WTRU102のプロセッサ118を、スピーカ/マイクロフォン124、キーバッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)表示ユニットまたは有機発光ダイオード(OLED)表示ユニット)に結合して、ユーザ入力データを受信できる。プロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーバッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力することもできる。さらに、プロセッサ118は、ノンリムーバブルメモリ130および/またはリムーバブルメモリ132などの、適した任意のタイプのメモリからの情報にアクセスして、それらのメモリにデータを記憶できる。ノンリムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ハードディスク、またはその他のタイプのメモリ記憶デバイスを含むことができる。リムーバブルメモリ132は、SIMカード、メモリスティック、SDメモリカードなどを含むことができる。他の実施形態において、プロセッサ118は、サーバまたはホームコンピュータ(図示せず)などの、物理的にWTRU102に置いてないメモリからの情報にアクセスして、それらのメモリにデータを記憶できる。
【0028】
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取ることができ、その電力をWTRU102内の他のコンポーネントに配分および/または制御するように構成されることができる。電源134は、WTRU102に電力供給するのに適した任意のデバイスにしてよい。例えば、電源134は、1または複数の乾電池(例えば、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li−ion)など)、太陽電池、燃料電池などを含むことができる。
【0029】
プロセッサ118をGPSチップセット136に結合することもでき、GPSチップセット136を、WTRU102の現在の位置に関する位置情報(例えば、経緯度)を提供するように構成できる。追加または代替として、GPSチップセット136からの情報により、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)から無線インタフェース116を介して位置情報を受信し、および/または2または3以上の近隣の基地局から受信される信号のタイミングに基づいて自身の位置を判定できる。WTRU102は、実施形態と整合性を保った上で、適した任意の位置判定方法によって位置情報を取得してよいことを認識されたい。
【0030】
プロセッサ118をさらに他の周辺機器138に結合することができ、周辺機器138は、付加的なフィーチャ、機能性および/または有線または無線接続性を提供する、1または複数のソフトウェアモジュールおよび/またはハードウェアモジュールを含むことができる。例えば、周辺機器138は、加速度計、電子コンパス、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真またはビデオ用)、USBポート、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザなどを含むことができる。
【0031】
図1Cは、実施形態に従ったRAN104およびコアネットワーク106の系統図である。上述のように、RAN104は、E−UTRA無線技術を用いて、無線インタフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信できる。RAN104は、コアネットワーク106とも通信できる。
【0032】
RAN104は、eノードB140a、140b、140cを含むことができるが、RAN104は、実施形態と整合性を保った上で、任意の数のeノードBを含んでよいことを認識されたい。eノードB140a、140b、140cはそれぞれ、無線インタフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信する1または複数のトランシーバを含むことができる。一実施形態において、eノードB140a、140b、140cは、MIMO技術を実装できる。このように、例えば、eノードB140aは、WTRU102aと無線信号を送受信するための複数のアンテナを使用できる。
【0033】
eノードB140a、140b、140cのそれぞれを、特定のセル(図示せず)と関連付けることができ、そして無線リソース管理判定、ハンドオーバー判定、アップリンクおよび/またはダウンリンクのユーザのスケジューリングなどを処理するように構成できる。
図1Cに示すように、eノードB140a、140b、140cは、X2インタフェースを介して互いに通信できる。
図1Cに示したコアネットワーク106は、モビリティ管理ゲートウェイ(MME)142、サービングゲートウェイ144、およびパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ146を含むことができる。上述した要素のそれぞれをコアネットワーク106の一部として示しているが、これらの要素のいずれも、コアネットワーク通信業者以外のエンティティによって所有および/または運用されてよいことを認識されたい。
【0034】
MME142は、S1インタフェース経由でRAN104内のeノードB140a、140b、140cのそれぞれに接続されることができ、制御ノードとして機能できる。例えば、MME142は、WTRU102a、102b、102cのユーザを認証すること、ベアラをアクティブ化/非アクティブ化すること、WTRU102a、102b、102cの初期接続(initial attach)時に特定のサービングゲートウェイを選択することなどに関与することができる。MME142は、RAN104と、GSMまたはWCDMAなどの他の無線技術を用いる他のRAN(図示せず)とを切り替える制御プレーン機能を提供することもできる。
【0035】
サービングゲートウェイ144を、S1インタフェース経由でRAN104内のeノードB140a、140b、140cのそれぞれに接続できる。サービングゲートウェイ144は一般に、WTRU102a、102b、102cへの/からのユーザデータパケットを経路指定してフォワードできる。サービングゲートウェイ144は、eノードB間のハンドオーバー時にユーザプレーンをアンカーすること、ダウンリンクデータがWTRU102a、102b、102cに使用可能になった時にページングをトリガすること、WTRU102a、102b、102cのコンテキストを管理して記憶することなどの、他の機能も実行できる。
【0036】
サービングゲートウェイ144をPDNゲートウェイ146に接続することもでき、PDNゲートウェイは、WTRU102a、102b、102cにインターネット110などの、パケット交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU102a、102b、102cとIP通信可能な(IP-enabled)装置との間の通信を容易にすることができる。
【0037】
コアネットワーク106は、他のネットワークとの通信を容易にできる。例えば、コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102cにPSTN108などの回路交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU102a、102b、102cと従来の固定電話回線による通信デバイスとの間の通信を容易にできる。例えば、コアネットワーク106は、コアネットワーク106とPSTN108との間のインタフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含むことができるか、またはそれと通信できる。さらに、コアネットワーク106は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運用される他の有線または無線通信ネットワークを含むことができる、ネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供できる。
【0038】
図2は、本明細書で説明する実施形態を組み込むことができる3GPPのM2Mシステムのアーキテクチャ図を示す。M2Mシステム200は、3GPPがMTC用に最適化されたトランスポート・通信サービス(3GPPベアラサービス、IMSおよびSMSを含む)を提供できる、3GPPネットワークに関連して説明される。3GPPで定義されているとおり、マシンタイプ通信(MTC)は、MTCユーザ202、MTCサーバ203、およびMTCデバイス204a−204dを伴うものとする。図示したエンティティは、ネットワーク事業者201を介してリンクされる。このように、MTCデバイスは、MTCサーバ203と(ネットワーク事業者ドメイン201の内側かまたは外側のいずれかにあるMTCサーバ203と)通信できる。MTCデバイス204a−204dを、3GPPネットワーク上(例えば、UTRAN、E−UTRAN、GERAN、1−WLANなど)の事業者ドメイン201に接続して、3GPPネットワーク経由でMTCサーバ203と通信できる。
図2は、例示的なアーキテクチャを表しているが、そのアーキテクチャは、限定されたデバイスまたは図示したデバイスの組み合わせに限らないことに留意されたい。つまり、構成部分は、任意の数または組み合わせで組み込まれてよい。
【0039】
MTCデバイス204a−204dとMTCサーバ203との間の、エンドツーエンドのアプリケーションは、3GPPシステムによって提供されるサービスを使用できる。各MTCデバイス204a−204dは、M2Mアプリケーション用に最適化されたネットワーク機能であるフューチャを組み込むことができる。例えば、各MTCデバイス204a−204dは、デバイス204dと関連付けて図示したMTCフューチャ1、MTCフューチャ2、およびMTCフューチャ3などの、フューチャを有することができる。
【0040】
MTCサーバ203を、3GPPネットワークに接続するエンティティにすることができ、事業者ドメイン201の外側のエンティティまたは事業者ドメイン201の内側のエンティティにすることができる。MTCサーバ203を、移動体ネットワークと直接通信し、そして移動体ネットワークを通じてMTCデバイスと間接的に通信する、エンティティにすることができる。MTCサーバ203は、MTCユーザ202にインタフェースを提供することもでき、MTCユーザ202は、M2Mサーバのサービスを使用するユーザになる。
【0041】
MTCアプリケーションおよびMTCデバイスは、同じフィーチャおよび/またはサービス要件を有しない場合がある。MTCデバイスが本明細書で説明する方法を実装するために、MTCデバイスは、無線事業者が提供できるMTC能力を理解する必要があるだろう。
【0042】
無線通信ネットワーク事業者が提供できる(およびMTCデバイスが有することができる)能力の中で、例えば、オンラインおよび/またはオフラインによる低いデータ利用(または小データ利用)、低モビリティ、時間制御伝送、許容時間伝送、パケット交換(PS)専用、移動体発信専用、低頻度移動体の終端化、MTCモニタリング、オフライン表示、輻輳表示、優先度アラームメッセージ(PAM)、予備の低消費電力、セキュアな接続、位置に限定したトリガ、グループベースのMTCフィーチャ、グループベースのポリシー付け、および/またはグループベースのアドレス指定、がある。通信ネットワークによって提供される特定のMTC能力に応じて、MTCデバイスのユーザは、特定の通信ネットワークおよび/または事業者を選択できる。また、通信ネットワークが特定のMTC能力を提供できる場合、提供されるMTC能力をMTCデバイスが利用できるように、そのネットワークとどのように通信するかについての表示を受信することは、MTCデバイスにとって有用だろう。
【0043】
ネットワークのMTC能力を表示できる方法およびデバイスが、本明細書で開示される。MTC能力をWTRU(例えば、MTC対応デバイス)に表示できる。1または複数のMTC能力は、いくつかのMTCアプリケーションに対して共通にすることができる。また、1または複数のMTC能力は、特定のMTCアプリケーションの要件に限定することができる。それぞれのネットワークが提供できるMTC能力を、登録に先立ってWTRUに表示できる。WTRUは、開示された実施形態を実装するためにプログラムできる、1または複数の構成可能な要素を含むことができる
【0044】
MTCアプリケーションの特定能力要件は、「オンライン小データ伝送(Online Small Data Transmission)」か、または「オフライン小データ伝送(Offline Small Data Transmission)」として分類できる、低いデータ利用(Low Data Usage)の要件を含むことができる。「オンライン小データ伝送」と呼ばれるMTCフィーチャをオンラインまたは接続されたMTCデバイスに使用して、少量のデータを頻繁に送信または受信できる。
【0045】
「オフライン小データ伝送」と呼ばれるMTCフィーチャを、「オフライン」または「切断された」装置に使用することができる。「オフライン」または「切断された」装置は、接続した後、事前定義された少量のデータを送信および/または受信し、その後に通信ネットワークから切断される。「オフライン」または「切断された」とは、MTCシグナリングまたはユーザプレーンデータ用の通信ネットワークでは到達できないMTCデバイスを意味する。オフライン小データ伝送のMTCフィーチャをサポートするために、MTCデバイスは、通信ネットワークにアクセスし、データを送信し、送信したデータの肯定応答を受信し、そしてネットワークから切断することを効率的にできる。オンラインとオフラインとの両方の小データ転送に対し、1加入当たりのベースで少量のデータの定義が構成可能である。
【0046】
本明細書に記述した方法などの、MTC強化をサポートするために、MTCデバイスは、それぞれの無線通信ネットワークによってサポートされるオンライン/オフラインの小データを転送するための特定の方法、サービス、または能力を認識する必要があるだろう。従って、MTCアプリケーションに関連するそれぞれの無線通信ネットワークのMTC能力をMTCデバイスに通知する機構、デバイス、装置、および/または方法が有用だろう。
【0047】
実施形態において、無線通信ネットワークの1または複数のノードまたはデバイスは、1または複数の構成可能な要素を含むことができる。無線通信ネットワークの構成可能なノードまたはデバイスは、ブロードキャストシステム情報の手順を使用して、1または複数のサポートされるMTC能力を1または複数のMTCデバイスに通知するように構成されることができる。情報のブロードキャストは、オンラインおよび/またはオフラインによる低いデータ利用などの、MTCまたはWTRUアプリケーション用にサポートされるMTC能力に関することもあるが、これらに限らない。サポートされるMTC能力に関連する情報を、既存/レガシーのシステム情報ブロック(SIB)に付加できる。代替として、GSM EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)アクセスの場合、サポートされるMTC能力に関連する情報を既存のシステム情報(SI)メッセージに付加できる。例えば、
図3において、UTRAN320は、システム情報をWTRU310に送信できる。
【0048】
代替的な実施形態において、サポートされるMTC能力に関連する情報を、新しく作成されたSIBに付加できる。また、GERANアクセスの場合、サポートされるMTC能力に関連する情報を、新しく作成されたシステム情報(SI)メッセージに付加できる。新しく作成されたSIBまたは新しく作成されたSIの場合、SIBまたはSIを、MTC限定のSIBまたはSIにすることができて、MTC関連情報の一部またはすべてを搬送できる。例として、新しく作成されたSIBまたはSIは、許容時間伝送(Time Tolerant Transmissions)をサポートするのに必要なロード情報を搬送できる。
【0049】
実施形態において、無線リソース制御(RRC)接続設定メッセージをさらに拡張して、オンラインおよび/またはオフラインによる低いデータ利用などの、MTCアプリケーション用にサポートされるMTC能力に関する情報を含むことができるが、これに限らない。拡張されたRRC接続設定メッセージ内の情報を使用して、どのMTC能力が、それぞれの無線通信ネットワークによってサポートされるかをWTRUに表示できる。
図4は、RRC接続確立手順(RRC Connection Establishment Procedure)中にWTRUとE−UTRANとの間で発生し得るシグナリングの例示的な図である。
【0050】
実施形態において、WTRU410は、例えば、小データ伝送などの、MTCアプリケーションまたはフィーチャ用の通信ネットワークの能力を要求する情報要素(IE)を含むことができる、RRC接続要求402を送信できる。RRC接続要求402は、WTRU410が、MTCデバイスになることができるか、またはMTCフィーチャ、グループなどに属する能力をサポートできる、情報を含むことができる。それに応答して、それぞれの通信ネットワークである、E−UTRAN420は、新しいIEに変更されることができるRRC接続設定メッセージ404を送信できる。新しいIEは、例えば、限定したMTCフィーチャまたはアプリケーション用のデータを転送するための1または複数の特定の方法を表示できる。WTRU410は、自身に送信された新しいIEを認識できるし、WTRU410は、新しいIEと関連付けられた情報を復号して、ネットワークのMTCまたは他の能力にアクセスできる。例えば、WTRU410は、受信したIEに基づいて、通信ネットワーク420が制御プレーンメッセージ上でデータのピギーバッグをサポートできると判定でき、その場合、WTRU420は、新しいIEを使用して、短いデータ(または小データ)をRRC接続設定完了メッセージ406内にカプセル化できる。
【0051】
代替として、通信ネットワーク420は、WTRU410から明示的な要求がなくても小データを転送するための1または複数の特定の方法を表示する新しいIEを送信できる(例えば、通信ネットワークは、一部またはすべてのWTRUにIEを送信できる)。
【0052】
別の例示的な実施形態において、
図5に示すように、異なるRRCシグナリングソリューションを2G(GERANアクセス)ネットワーク用に実装できる。
図5は、GERANにおけるRRC接続確立手順中に移動局/ユーザ機器/WTRU510と基地局サブステーション(BSS)520との間で発生し得るシグナリングを示す。
【0053】
即時割り当て(または拡張即時割り当て)メッセージを拡張して、低いデータ利用に対するMTC能力などの、サポートされるMTC能力に関する情報を含むことができるが、これに限らない。即時割り当てメッセージ内の情報を使用して、どのMTCサービスまたは能力が、それぞれの無線通信ネットワークによってサポートされ得るかをWTRU(即ち、MS/UE)に表示できる。
【0054】
例えば、
図5において、WTRU510は、小データ伝送などの、通信ネットワーク520のMTC能力を要求するIEを有する、チャネル要求(またはEGPRSチャネル要求)メッセージ502を送信できる。代替として、WTRU510は、WTRU510はMTCデバイスであるという情報を有する、チャネル要求(またはEGPRSチャネル要求)メッセージ502を送信できる。それに応答して、通信ネットワークおよび/またはBSS520は、例えば、小データを転送するための1または複数の特定の方法を表示できる新しいIEを有する、即時割り当て504を送信できる。代替として、通信ネットワークおよび/またはBSS520は、WTRU510から明示的な要求がなくても小データを転送するための1または複数の特定の方法を表示するIEを送信できる(即ち、通信ネットワークおよび/またはBSSは、一部またはすべてのWTRUにIEを送信できる)。WTRU510は、IE(または新しいIE)を認識できるし、WTRU510は、IEと関連付けられた情報を復号して、ネットワーク520のMTC能力にアクセスできる。
【0055】
別の実施形態において、
図6Aおよび
図6Bの例示的なメッセージ交換で示すように、非アクセス層(NAS)シグナリングを使用できる。NASアタッチ受諾メッセージを拡張して、低いデータ利用などの、1または複数のサポートされるMTC能力に関する情報を含むことができる。その情報を使用して、どのMTC能力が、それぞれの無線通信ネットワークによってサポートされ得るかをWTRUに表示できる。例えば、
図6Aに示すように、WTRU610は、小データ伝送に対するネットワーク620のMTC能力を要求するIEを含むことができる、アタッチ要求602を送信できる。代替として、アタッチ要求602は、WTRUはMTCデバイスであるという情報を含むことができる。
【0056】
アタッチ要求602に応答して、通信ネットワーク620は、例えば、小データを転送するのに使用されることができる1または複数の特定の方法を表示する新しいIEを含むことができる、変更されたアタッチ受諾604を送信できる。代替として、通信ネットワーク620は、WTRU610から明示的な要求がなくても小データを転送するための1または複数の特定の方法を表示する新しいIEを送信できる(例えば、通信ネットワークは、一部またはすべてのWTRUに情報を送信できる)。
【0057】
WTRU610は、新しいIEを認識できるし、新しいIEと関連付けられた情報を復号して、ネットワーク620のMTC能力にアクセスできる。通信ネットワーク620がNASメッセージ上でデータのピギーバッグをサポートする場合、WTRU610は、新しいIEを使用して、短いデータをアタッチ完了メッセージ606内にカプセル化できる。
【0058】
図6Aに示すように、WTRU610は、アタッチ受諾604の後にアタッチ完了メッセージを送信できる。オフライン小データ伝送ソリューションが、MTCデータを搬送するためにアタッチ完了メッセージ606を使用する場合、MTCデバイス610は、データをアタッチ完了メッセージ606に付加できる。その場合、MTCデバイス610は、
図6Aに示すように、アタッチ完了メッセージ606の直前に送信され得るアタッチ受諾メッセージ604内で通信されるので、ネットワーク620のMTCデバイス能力を必ずしも記憶しなくてよい。また、NASアタッチ/トラッキングエリア更新(TAU)/ルーティングエリア更新(RAU)/位置更新受諾メッセージ(複数)も、MTC関連データを送信するのにアタッチ/TAU/RAU/移動体加入者一時識別子(TMSI)再割り振り完了メッセージ(複数)を使用できることを、MTCデバイスに通知するために変更されることができる。
【0059】
実施形態において、
図6Bに示すように、WTRU650からのアタッチ要求652が成功しなければ、アタッチ拒否メッセージ654を通信ネットワーク660から送信できる。アタッチ拒否メッセージ654を拡張して、MTC能力情報を含むことができる。
【0060】
本明細書で説明するアタッチ手順は、パケット交換(PS)ドメイン内で行われる登録プロセスであってよい。代替として、WTRUが回路交換(CS)ドメイン内で登録される場合、アタッチ手順を使用しなくてよい。CSドメイン内の登録手順は、「位置更新(Location Update)」であってよい。位置更新手順が、使用する手順に最も適している場合、その手順は、アタッチ手順に関する本開示と一致するだろう。例えば、WTRUは、例えば、小データ伝送に対するネットワークのMTC能力を要求する情報要素を含むことができる、位置更新要求を送信できる。位置更新要求に応答して、通信ネットワークは、例えば、小データを転送するのに使用されることができる1または複数の特定の方法を表示する新しいIEを含むことができる、変更された位置更新受諾を送信できる。WTRUは、新しいIEを認識できるし、新しいIEと関連付けられた情報を復号して、ネットワークのMTC能力にアクセスできる。
【0061】
代替として、WTRUは、例えば、小データを転送するためのサポートされたMTC能力について通信ネットワークに問い合わせる、変更されたアタッチ要求を送信できる。また、変更されたアタッチ要求に応答して、通信ネットワークは、必要に応じて、通信ネットワークのMTC能力をWTRUに通知できる。
【0062】
実施形態において、MTCデバイスがすでに通信ネットワークに登録されている(即ち、MTCデバイスがアタッチ手順を完了した)場合、MTCデバイスは、定期的なアクションまたはモビリティに基づいて登録更新手順をなおも行うことができる。そのようなシナリオにおいて、通信ネットワークは、「受諾」メッセージを送信する時にどのMTCサービスまたは能力が、通信ネットワークによってサポートされ得るかをMTCデバイスに表示できる。「受諾」メッセージの例は、TAU ACCEPT、RAU ACCEPTおよび位置更新受諾(Location Updating Accept)がある。
【0063】
実施形態において、オフライン小データ伝送MTCソリューションが、MTCデータを搬送するためにアタッチ要求メッセージを使用する場合、最初にMTCデバイスは、新しい通信ネットワーク上でアタッチ手順を行うので、そのMTCデバイスは、通信ネットワークのMTC能力の情報(knowledge)を有しないことになる。そのような状況において、MTCデバイスは、MTCデータを搬送するためにアタッチ要求メッセージを利用することができないだろう。しかし、MTCデバイスは、そのMTCデバイスが、通信ネットワークがこの手順をサポートすることを学習した後に、この手順を使用できる。それにより、MTCデバイスは、MTCデバイスが、今後データ転送を試みるために、アタッチ要求を使用してMTCデータを搬送できるか否かについての決定を行うのに使用できるように、この情報をメモリにローカルに記憶できる。
【0064】
別の実施形態において、
図3に示した実施形態と同様に、システム情報ブロック/メッセージ(SIB/SI)を拡張して、MTCデバイスが、MTC関連データをアタッチ要求メッセージ上に送信するのを許可され得ることをMTCデバイスに通知できる。
【0065】
WTRU(例えば、MTCデバイス)をアイドルモードにすることができる。WTRUは、非アクセス層(NAS)の状態(例えば、アタッチまたはデタッチ)に依存し得るさまざまなレベルの接続を確立するために、一連のシグナリング手順が実行される場合、ユーザデータ伝送を起動(wake up)して使用可能にできる。LTEまたはUMTSにおいて、レガシーメッセージシリーズは、以下を含むことができる:1)無線リソース制御(RRC)接続確立、2)セキュリティ有効化、3)データベアラ確立、4)データベアラ上のデータ伝送、5)データベアラ解除、6)RRC接続解除。
【0066】
上記のサイクルを要求する接続のためのレガシー方法は、いくつかのシナリオにおいて不必要な信号オーバーヘッドが生じることもある。さまざまな動作モードの不連続送信/不連続受信(DTX/DRX)および連続パケット接続性(CPC)機能(features)などの、機構が、信号オーバーヘッドに対処するために用いられている。しかし、このようなソリューションは、多くのMTCアプリケーション、特に、低消費電力を必要とするMTCデバイスにとって効率的でない場合がある。例えば、超低電力デバイスが、アイドルモードまたはセルページングチャネル(CELL_PCH)/URAページングチャネル(URA_PCH)などの、節電状態のままである場合、データの伝送に関連するかなりのオーバーヘッドがあるだろう。より詳細には、アイドルモードのデバイスは、伝送の開始に先立ってRRC接続を確立しなければならないだろう。さらに、WTRUがネットワークからデタッチされる場合、WTRUは、これらのデータを送信することができるようにNAS登録および付加的な手順も行わなければならないだろう。小データ伝送または他のタイプのデータ伝送の場合、このことは、信号オーバーヘッドが増大する結果となり、信号エネルギーの使用効率が悪くなる恐れがある。
【0067】
M2Mシステムの展開(deployment)を用いれば、多様な能力を有するさまざまなデバイスは、異なる条件で動作できる。MTCグループを区別するために、異なるシーケンスおよび異なるバックオフを異なるグループに定義できる。M2Mのさまざまな特性に対処することによって事業者ネットワークの利用を最適化する努力の一環として、MTCデバイスの特性をMTCフィーチャに基づいてグループ化できることに留意されたい。例えば、MTCフィーチャは、以下のもの:低モビリティ、時間制御、時間許容、パケット交換専用、オンライン小データ伝送、オフライン小データ伝送、移動体発信専用、低頻度移動体の終端化、MTCモニタリング、オフライン表示、渋滞表示、優先度アラームメッセージ(PAM)、予備の低消費電力、セキュアな接続、位置に限定したトリガ、グループベースのMTCポリシー付け、およびグループベースのMTCアドレス指定、を含むことができる。
【0068】
M2Mシステムのさまざまなコンポーネントは、MTCサーバ、事業者ネットワーク、MTCデバイスなどの、処理中に電力を消費する。信号オーバーヘッドは、M2Mシステム内の不必要な電力消費(power consumption)が生じることもある。例えば、不必要な信号オーバーヘッドは、MTCデバイスのバッテリの電力消費(power consumption)につながる恐れがある。電力をより効率的に利用するために低電力または超低電力の消費を必要とすることは、MTCデバイスにとって有利だろう。超低電力デバイスの例は、月または年などの、長期間処理されないデバイスであるだろう。超低電力デバイスの別の例は、少量のデータを送信するか、またはまれにしか送信しないデバイスであるだろう。
【0069】
本明細書で表すように、オーバーヘッドの削減またはデバイスの節電のために提案される手法は、制御プレーン(シグナリングベアラ)上のMTCデータを送信することか、またはユーザプレーンメッセージを搬送するために制御プレーンメッセージを使用することである。このような技術によって、デバイスが接続手順の全てのサイクルを行わなくて済むようにできるので、遅延、シグナリングオーバーヘッド、および消費電力を削減することができる。
【0070】
いくつかのタイプのメッセージを用いて説明したが、他の既存のメッセージまたは新しいメッセージに対して同じソリューションを適用してよいことを理解されたい。本明細書で使用される用語が、UMTSおよび/またはロングタームエボリューション(LTE)から成るものであっても、本明細書の概念は、ロングタームエボリューション−アドバンスト(LTE−A)、移動体通信のためのグローバルシステム(GSM)などの、他の無線技術か、またはGERAN,WiMaxなどの、他の無線技術に等しく適用されてよいことに留意されたい。また、アイドルモードがUMTSのコンテキスト内で記述される時、それは、以下のRRC状態:アイドル、CELL_PCH、URA_PCH、またはCELL_FACHのうちのいずれかを指す場合があることを理解されたい。他の無線技術においてUMTSと同様のアイドル状態が想定される。本明細書で説明した方法の開始は、ネットワーク能力の決定によって行われることができる。
【0071】
実施形態は、共通制御チャネル(CCCH)経由か、または専用制御チャネル(DCCH)シグナリングベアラを使用した、MTCデータ伝送を対象とする。本明細書では、CCCHまたはDCCHに対して説明される概念は、共有され得ることを想定している。
【0072】
CCCHについて、WTRUがアイドルモードである時、WTRUまたはネットワークからのデータ伝送の初期化では、無線接続がRRC接続設定手順によって最初に確立されるように要求でき、それによって、WTRUのRRCエンティティとネットワークのRRCエンティティとの間で、RRCシグナリングメッセージのセットを交換できる。このようなシグナリングメッセージは、RRC接続確立に対する制御およびコンフィギュレーション情報を渡すように設計されることができるし、CCCH論理チャネル上で送信されることができる。CCCHは通常、制御プレーンの一部と見なされることに留意されたい。
【0073】
既存の共通制御シグナリングを使用して、MTCデータを搬送するためにメッセージをCCCH上で送信できることによって、さらにデータベアラおよび他の信号ベアラを確立しなくて済む。このことは、シグナリングの削減をもたらすので、デバイスの消費電力を削減できる。この方法は、シグナリングのオーバーヘッドを減らす結果となる接続手順を提供できる。
【0074】
シグナリングオーバーヘッドは、RRC手順(RRC接続確立またはセル更新など)の異なるステップに関与するメッセージ内にMTCデータを含むまたは添付することによって削減され得るが、RRC接続がなくても実際には確立される。RRCメッセージ上のMTCデータ伝送は、アップリンクおよびダウンリンク用に本明細書で説明する。
【0075】
アップリンク伝送について、アップリンクCCCHメッセージRRC接続要求、セル更新、およびUTRAN登録エリア(URA)更新を使用して、MTCデータを搬送および送信できる。その伝送は、データをこれらのメッセージに添付することによって達成されることができる。例えば、アイドルモードのWTRUの場合、MTCデータが上位層によってトリガされる時、RRC接続要求手順を開始できる。
【0076】
図7は、RRC接続要求の手順を示す。この手順の一部として、UE/WTRUは、RRC接続が最初に確立されるおよびデータの無線ベアラが設定されるのを待たずに、データをRRC接続要求メッセージに直接添付できる。同様に、接続モードのWTRUの場合、データをCELL_UPDATEメッセージまたはURA_UPDATEに直接添付できる。データを添付することによって、システムは、WTRUがCELL_UPDATE確認を待たなくてもよい理由により、遅延およびシグナリング交換を最適化できる。
【0077】
データをネットワークに搬送または送信するためのRRCメッセージ(例えば、RRC接続要求)を可能にするために、WTRUは、データがメッセージに添付されたことをネットワークに表示できる。例えば、新しいRRC確立要因またはセル更新またはURA更新要因を導入できる。例えば、この要因を「MTCデータ伝送」とする。メッセージの再伝送が発生すると、これは、「MTCデータ再伝送」に設定される。
【0078】
表1は、MTCデータの情報要素(IE)をRRCメッセージに使用できる、別の例示的な実施形態を示す。例えば、新しいIEを導入して、RRCメッセージに含むことができる。このIEのコンテンツは、「MTCデータ伝送」があることを表示する列挙型IEを含むことができる。そのIEは、添付されるMTCデータの長さ/サイズなどの、MTCデータをRRCメッセージからデマルチプレクス(de-multiplex)するためにネットワークが使用できる付加的な情報を提供できる。例えば、サイズを事前定義または構成することができ、そこにおいてWTRUは、何も表示しなくてよい。別の例において、サイズのセットを定義できるし、WTRUは、そのサイズに一致するインデックスを表示できる。
【0080】
図7に示すように、LTEの場合、新しい要因を確立要因701に付加できる。同じ概念をUMTSに適用してもよい。表1および
図7は、MTCデータの付加を示すが、これは、他のやり方で得られてもよいことを理解されたい。表1は、MTCデータのIEを、UMTSシステムにおけるダウンリンクのMTCデータ伝送用のRRC CONNECTION REQUESTメッセージ内の最後部に添付できることを示す。
【0081】
例示的な実施形態において、WTRUは、送信するデータ量が閾値と同じまたはそれよりも少ない場合、本明細書で説明された手順を使用することを許可され得る。データ量がこの閾値を越える場合、WTRUは、許可されたのと同じ量のデータをメッセージに付加できるし、WTRUが付加的なデータを有することをネットワークに表示できるし、未処理のデータ量を表示することもできる。代替として、WTRUは、本明細書で説明した手順を、WTRUがデータの伝送を完了するのに必要な回数だけ開始できる。代替として、WTRUは、自身が、転送するMTCデータを有していることを表示するオプションを有することができ、そのデータ量をネットワークに提供できる。
【0082】
アップリンクデータ転送用の別の実施形態において、ネットワークエンティティ内で受信するノードは、MTCメッセージを復号して理解しなくてもよい。データを所望の宛先に正しく経路指定することができるように、WTRUは、データを搬送するRRCメッセージ内に付加的な情報を提供できる。そのような情報は、とりわけ、MTCデバイス識別子、宛先MTCサーバ識別子、加入情報、および送信されるデータのタイプ(例えば、論理チャネルのタイプ)を含むことができる。
【0083】
ネットワーク応答が処理される典型的な方法を、開示された技術を有する機能に変更できる。例えば、データ伝送の最適化およびシグナリングオーバーヘッドの削減をさらに行うために、RRC確立手順が、RRC接続要求を開始しても、RRC接続を完全に確立することを予測しないように、RRC確立手順を変更できる。これは、WTRUが、RRC接続要求メッセージを送信しても、応答を予測しないことによって達成されることができる。
【0084】
この機構を、データが正しく肯定応答されたことをWTRUに保証しないが、シグナリングオーバーヘッドを削減する機構にすることができるし、特定の環境に望ましいものにできることに留意されたい。例えば、確立要因が、MTCデータ伝送である場合、WTRUは、アップリンクCCCH上の伝送用にRRC接続要求メッセージを下位層に送り、アイドルモードに入り、そして手順を終了することができる。この例において、WTRUは、適用可能なタイマV300およびカウンタN300を開始しなくてよい。WTRUは、メッセージの反復などの、下位層の信頼性を上げるスキームを使用できる。代替として、UEは、下位層のハイブリッド自動反復要求(HARQ)機構によってメッセージが送信されて肯定応答されたことを、手順が、下位層から確認して完了したと見なすまで待つことができる。下位層が失敗を表示した場合、WTRUは、データを再送信できる。
【0085】
ネットワーク側では、ネットワークがWTRU RRC要求を受信した場合、ネットワークは、RRC接続要求を処理し、MTCデータを抽出し、データを対応するエンティティ/ノードに経路指定し、そしてWTRUに応答しないようにできる。
【0086】
信号オーバーヘッドを削減して信頼性を提供できる、ネットワーク応答の別の例示的な実施形態において、RRC接続設定メッセージを送信できる。WTRUからのRRC接続設定の受信は、ネットワークによるMTCデータの受信に対する暗示的な肯定応答として機能できる。RRC接続設定を受信できるが、シグナリングをさらに削減するために、WTRUは、RRC接続設定完了メッセージを送信しないようにできる。WTRUがMTCデータの要求を送信して、WTRUがRRC接続設定完了メッセージを受信する場合、WTRUは、手順が完了したと見なして、アイドルモードに戻ることができるように、暗示的なルールを定義できる(例えば、WTRUが、RCC接続設定完了を送信しないようにできる)。
【0087】
RRC接続設定メッセージを使用した別の実施形態において、表示またはIEをRRC接続設定メッセージに含めて、RRC接続設定メッセージが、データ転送を包含する要求元への応答であることを、WTRUに明示的に表示できる。この表示を受信した後、WTRUは、手順を終了できる。RRC接続設定は、新しいフィールド「MTC肯定応答」または「MTCデータ完了」を含むことができる。「MTC肯定応答」がRRC接続設定メッセージに含まれていて、WTRUがRRC接続設定完了を送信しなくてよい場合、WTRUは、停止できるし、(適用可能であれば)タイマの一部またはすべてを休止できるし、手順が完了したと見なすことができるし、そしてアイドルモードに戻ることができる。「MTC肯定応答」が含まれない場合、WTRUは、あたかも通常のRRC接続設定を受信したかのようにふるまうことができる(即ち、ネットワークによって送信されたコンフィギュレーションを適用して、成功した場合にRRC接続設定完了を返信する)。
【0088】
RRC接続設定メッセージが受信された別の例示的な実施形態において、WTRUは、メッセージまたはRRC確立は、MTCデータ伝送が受け持ったことを表示するか、あるいはWTRUは、接続を解除することを表示する、RRC接続設定完了で応答できる。しかし、WTRUは、そのメッセージを送信して、手順が完了したと見なすと、アイドルモードに戻る(例えば、RRC接続を解除する)ことができる。
【0089】
信号オーバーヘッドを削減して信頼性を提供できる、ネットワーク応答の別の例示的な実施形態において、RRC接続拒否メッセージを送信できる。MTCデータの受信への応答をRRC接続拒否メッセージにすることができる。RRC接続拒否メッセージ応答は、MTCデータに対するRRC接続要求を送信する時、WTRUによって予期されることができる。RRC接続拒否メッセージの受信は、ネットワークがデータの受信に成功したという、暗示的な肯定応答として機能できる。RRC接続拒否は、「未指定」拒否要因を指定できる。代替として、例えば、「MTCデータ完了」または「データ肯定応答」などの、新しい拒否要因を付加できる。
【0090】
RRC接続拒否メッセージを受信した後、WTRUは、拒否メッセージがMTCデータ伝送への応答であることを暗示的に検出するか、または拒否要因を明示的に検出できる。いずれの例においても、WTRUは、手順が成功したと見なして、アイドルモードに移り、そして手順を終了できる。このように、WTRUは、RRC接続要求メッセージを再送信しなくてよい。ネットワークがRRC接続設定で応答する場合、WTRUは、通常の手順を行って、RRC接続確立を継続できる。
【0091】
RRC接続拒否を使用するための概念を、CELL UPDATE/CELL UPDATE CONFIRM/WTRU_RESPONSE_TO_CELL_UPDATE AND URA UPDATE/URA UPDATE CONFIRM/UE_RESPONSE_TO_URA_UPDATEメッセージに適用してもよい。
【0092】
本明細書で説明するように、応答の受信を、MTCデータが受信されたという、暗示的な肯定応答にすることができる。RRC応答が受信された場合、これは、RRCメッセージが受信されたので、ネットワークは、それに基づいて動作したことを暗示する。これは、このメッセージに添付されたMTCデータの受信も成功したことを意味する。
【0093】
しかし、ネットワーク側で生じる付加的な失敗に対処するために、多くの形態をとることができる、付加的な肯定応答機構を付加できる。付加的な肯定応答機構の例示的な実施形態において、RRC応答メッセージを使用して、メッセージに明示的に肯定応答できる。例えば、これは、「MTCデータ肯定応答」と呼ばれる新しい要因を定義することによって達成され得る。例えば、ULデータ伝送の場合、新しい要因がRRC接続拒否メッセージまたはRRC接続要求メッセージ内に付加された、メッセージ内の「MTCデータ肯定応答」の設定を行うことができる。否定応答を、例えば、新しい要因またはフィールドを付加することによって、WTRUに送信することもできる。否定応答は、例えば、ネットワークが、サーバまたはWTRUを識別することができないか、またはその他の理由で、MTCデータをフォワードできないかもしれない時に、使用されることができる。
【0094】
代替として、要因が「MTCデータ肯定応答」に設定されない場合、WTRUは、これを、ネットワークがその手順をサポートしない表示と受け取ることもあるので、通常のRRC接続要求手順を行うこともある。明示的な肯定応答の別の代替手段において、例えば、「MTCデータACK」と呼ばれてもよいIEを、RRCメッセージ内に導入できる。「MTCデータACK」IEは、MTCデータの肯定応答受信または否定応答受信を表示できる。
【0095】
付加的な肯定応答の別の例において、新しいメッセージを、肯定応答を表示するように定義できる。付加的な肯定応答の別の例において、データ転送の肯定応答を、上位層によって行うことができる。または、サーバが、自身が予測したデータを時間期間内に受信しない場合、サーバは、WTRUを再度ポーリングできる。
【0096】
伝送の失敗の処理は、開示されているいくつかの電力削減技術を実装するための変更が必要な場合もある、M2Mシステムの別の部分である。例示的な実施形態において、CCCHメッセージは、データがネットワーク側で受信されることを保証するのに使用される、失敗機構(failure mechanisms)、例えば、T300の開始、を使用できる。T300内で応答がまったく受信されない場合、WTRUは、N300の最大回数までメッセージを再送信できる。WTRUは、MTCに限定した再伝送およびカウンタ値(例えば、T300およびN300またはT302/N302など)を使用できるか、または任意には、RRC接続確立機構と同じ値を使用できる。
【0097】
本明細書の例で論じたT300/T302などを、ネットワークによって構成される値を包含する、タイマ変数にすることができる。RRC接続要求メッセージを伝送した後、WTRU内でタイマT300を開始できる。WTRUは、T300の時間期間、ネットワークからの応答を待つことができ、応答がまったく受信されずに、タイマの期限が切れた場合、WTRUは、RRC接続要求を再送信できる。本明細書の例で論じたN300/N302などを、定数(例えば、ネットワークによって構成される値を包含する変数)にすることができ、その定数を使用して、RRC接続要求メッセージの再伝送の最大数を判定する。
【0098】
伝送の失敗を処理するための代替的なソリューションにおいて、WTRUは、RRC層においていずれの再伝送機構も導入せずに、一回のみRRCメッセージベースの転送手順を試みることを許可され得る。失敗が検出された(例えば、タイマの期限が切れて、応答がまったく受信されない)場合、レガシー手順を使用して、RRC接続要求メッセージを再送信できる。より詳細には、MTCデータを添付せずに、新しいRRC接続要求メッセージをトリガできる。レガシー方法を使用することによって、MTCデータ転送を行うことができる。
【0099】
図8Aおよび
図8Bは、開示されたシグナリング技術のためのアップリンクデータ転送用の例示的なメッセージシーケンスを示す。
図8Aおよび
図8Bは、本明細書で説明する設計の例である、CCCH上でRRCシグナリングメッセージRRC接続要求にデータを添付することを備えることができる、アップリンクのMTCデータ伝送の例示的なメッセージシーケンスを示す。データ伝送は、元々アイドルモードまたは電源がオフになっているであろうWTRUを元とすることができる。
【0100】
図8Aにおいて、WTRU810は、802において、RRC接続要求メッセージを送信することによってMTCデータ伝送を開始できる。802において、RRC接続要求メッセージを、メッセージの一部として添付されたMTCデータで構成できる。802において、ESTABLISHMENT_CAUSEを、「MTCデータ伝送」の定義された値に設定できる。RRC接続要求メッセージの伝送に従って、WTRU810は、カウンタV300を1に設定し、および/またはタイマT300を開始できる。本明細書の例で論じたV300を、WTRUによって使用されるカウンタ変数にすることができる。V300を、RRC接続要求メッセージが送信された回数をカウントする変数にすることができる。ひとたびV300の値が、WTRUが再送信することができる最大回数(例えば、N300)を越えると、WTRUは、アイドルモードに入る。
【0101】
804において、RRC接続要求メッセージが送信される場合がある。これは、802において、MTCデータ伝送が失敗した理由による。ここでは、例えば、WTRU810において、時間T300までにUTRAN/E−UTRAN820からの応答がまったく受信されなかったので、804において、802から添付された同じMTCデータを有するRRC接続要求メッセージが送信された。ESTABLISHMENT_CAUSEを、新しく定義された値、例えば、「MTCデータ再伝送」要因、または同じ「MTCデータ伝送」要因に送信できる。さらに、WTRU810は、カウンタV300を増分して、別のタイマT300を開始できる。
【0102】
804において、反復メッセージは、連続して失敗した伝送を受け持つことが可能である。カウンタV300が、再伝送が許可された事前構成による値N300の最大数よりも大きい場合、WTRU810は、再伝送を停止して、アイドルモードに戻ることができる。
【0103】
RRC接続要求を受信した後、UTRAN/E−UTRAN820は、データ伝送の受諾を決定できる。UTRAN/E−UTRAN820は、MTCデータを復号して、そのデータを、MTCサーバに到達する上位層にフォワードできる。また、UTRAN/E−UTRAN820は、「MTCデータ肯定応答」の定義された拒否要因を有するRRC接続拒否メッセージを送信することによって、WTRU810に応答できる。
【0104】
806において、「MTCデータ肯定応答」に設定されている拒否要因を有するRRC接続拒否を受信した後、WTRU810は、データ転送が成功したと見なすことができ、アイドルモードに戻ることができる。代替として、ネットワークは、例えば、上述したRRC接続拒否の代わりの応答として、RRC接続設定を使用することもできる。
【0105】
図8Bにおいて、WTRU850は、852において、RRC接続要求メッセージをネットワーク860に送信することによって、MTCデータ伝送を開始できる。852において、RRC接続要求メッセージを、メッセージの一部として添付されたMTCデータで構成できる。852において、ESTABLISHMENT_CAUSEを、「MTCデータ伝送」の定義された値に設定できる。RRC接続要求メッセージの伝送に従って、WTRU850は、カウンタV300を1に設定し、および/またはタイマT300を開始できる。
【0106】
854において、タイマT300の期限が切れる前に、「MTCデータ肯定応答」に設定されている拒否要因を有するRRC接続拒否メッセージを受信できる。WTRU850は、データ転送が成功したと見なして、アイドルモードに戻ることができる。この例は、明示的な拒否要因の使用を示す。本明細書に記述するように、明示的でない新しい拒否要因が付加されるかまたは拒否要因が「MTCデータ完了」などの、異なる値に設定される場合があるだろう。
【0107】
アップリンク伝送と同様に、ダウンリンク(DL)伝送に対して、CCCH上のDLで送信されるいくつかのRRCメッセージを使用して、MTCデータをネットワークからWTRUに搬送して送信できることが提案されている。このようなメッセージは、例えば、RRC接続拒否、RRC接続設定、Cell_Update確認、およびURA_Update確認、を含むことができる。
【0108】
例えば、DLの上位層によってMTCデータがトリガされる時、RRC接続要求手順を開始できる。この手順の一部として、ネットワークは、RRC接続が最初に確立されるおよびデータの無線ベアラが設定されるのを待たずに、データをRRC接続要求メッセージに直接添付できる。
【0109】
ネットワークは、WTRUを要因「MTCデータ伝送」でページできる。このページングを受信した後、WTRUは、ネットワークへのRRC接続要求、セル更新またはURA更新を開始できる。WTRUが、RRC接続要求(またはセルまたはURA更新)を送信する時、WTRUは、例えば、「MTCデータを待つ」と呼ばれる新しい要因を表示するか、またはページングのみに応答できる。
【0110】
ネットワークがRRC接続要求(またはセルまたはURA更新)メッセージを受信する時、ネットワークは、MTCデータを応答メッセージ(例えば、RRC接続拒否、セルまたはURA更新確認、またはRRC接続設定メッセージ)に添付できる。
【0111】
「MTCデータ伝送」などの、RRC接続拒否の新しい要因を定義できるか、または「未指定」などの、既存の要因を使用できる(そしてWTRUは、その応答がMTCデータに対するものであることを暗示的に知ることができる)。代替として、IEを付加して、そのメッセージがMTCデータを添付するために送信されたことを表示できる。
【0112】
ネットワークによって送信されるメッセージは、1つのIEまたは組み合わせたIEを含むことができる。IEは、以下、データがメッセージに添付されるという表示と、MTCデータと、データのサイズと、データを送信するために1つまたはいくつかのメッセージが使用されるかどうかの表示と、MTCデータを完全に伝送するために送信できるいくつかのメッセージ(例えば、いくつかのメッセージが要求された場合)と、メッセージはMTCデータを包含する最後のメッセージであるという表示(例えば、「MTCデータ終了」と呼ばれてもよい)と、メッセージが最初の伝送かまたは再伝送かどうかという表示と、論理チャネルのタイプと、MTCデータの優先度と、を含むことができる。
【0113】
WTRUは、本明細書で指定されたように、RRC接続拒否、接続設定、セル更新確認またはURA更新確認を待つことができる(即ち、WTRUがまだ受信していない場合に、一定の時間期間の後、再試行の最大回数まで要求の送信を再試行する)。ネットワークは、異なるタイマおよび再試行の最大回数を指定できる。
【0114】
セル更新またはURA更新の場合、WTRUは、確認メッセージを受信することなく、再試行の最大回数に到達した時、リソースを解除しないように決定できる。WTRUは、自身の以前のモード(例えば、アイドルモード)に戻ることができる。上述の失敗機構の手順は、ダウンリンク転送手順にも適用できる。例えば、WTRUは、ネットワークから応答メッセージを何も受信していない場合、付加的なRRC接続要求、セル更新またはURA更新メッセージを送信しないように決定できるし、WTRUは、一定の時間期間の後、手順を中止して、自身の以前のモードに戻ることができる。ここでは、WTRUは、MTCデータをこれ以上待たないことを表示するメッセージをネットワークに送信できるか、またはネットワークにまったく通知しないようにできる。
【0115】
WTRUは、MTCデータを送信するために、受信されたRRC接続拒否、セル更新確認またはURA更新確認が、ネットワークによって送信されたことを暗示的に知ることができる。WTRUは、受信されたメッセージがMTCデータを受信する要求を含んでいるかもしれないか、またはページングメッセージがMTCデータの要因を有しているかもしれない理由により、認識できる。代替として、WTRUは、MTCデータの情報をチェックできる、および/またはMTCデータが、本明細書で定義されたメッセージ内に存在するかどうかをチェックできる。MTCデータを有するDLデータを受信した後、WTRUは、アイドルモードまたは以前のモードに戻ることができる(即ち、WTRUは、RRC接続拒否を受信した場合の通常の手順のように、別のセル上でRRC接続要求の送信を試みない)。
【0116】
肯定応答がネットワークによって望まれる場合、WTRUは、RRC接続要求メッセージを使用して、(例えば、本明細書で説明した要因「MTC肯定応答」を付加することによって)肯定応答を送信できる。肯定応答を下位層に送信した後か、または下位層から確認を受信した後に、WTRUは、アイドルモードに戻って、手順を終了できる。
【0117】
WTRUが、RRC接続拒否の代わりに、RRC接続設定を受信できる場合、WTRUは、いくつかのやり方で応答できる。例示的な実施形態において、WTRUは、RRC接続設定完了を送信することによって、RRC接続手順を継続できる。設定完了は、WTRUがデータを受信した肯定応答機構として機能できる。この時点において、要因がMTCデータである場合、WTRUは、異なる状態に移動せずに、設定完了を送信し、アイドルモードに戻り、そして手順を終了できる。WTRUは、ひとたびRRCメッセージの配信が成功したことを確認すると、アイドルモードに戻ることができる。
【0118】
別の実施形態において、WTRUが、RRC接続拒否の代わりに、RRC接続設定を受信する時、RRC接続設定メッセージは、WTRUが、確立を完全に行って、接続モードに入るかまたはその後にアイドルモードに戻るかどうかを選択するのを許可する、明示的な表示を有することができる。別の実施形態において、WTRUは、ネットワークからの要求を無視して、メッセージを何も返信しないようにできる。別の実施形態において、WTRUは、IEをRRC接続設定完了内に付加することによって、または新しいタイプのメッセージを送信することによって、またはMTCデータを再度求める別のRRC接続要求を送信することによって、RRC接続設定メッセージを無視することをネットワークに通知できる。WTRUもMTCデータをネットワークに送信する必要がある場合、WTRUは、ネットワークに送信するRRC接続設定完了にそのデータを添付できる(詳細は本明細書のDCCH関連を参照されたい)。別の実施形態において、WTRUが、DLで受信されたメッセージが受け持つ転送のアップリンクデータを有する場合、WTRUは、RRC接続を維持する選択をして、レガシー応答を有するRRC接続設定を送信できる。
【0119】
実施形態において、データをRRC接続拒否内に添付する代わりに、ネットワークは、MTCデータをRRC接続設定内に添付できる。同様に、MTCデータをRRC接続拒否に添付するための、本明細書で説明したIEおよびふるまいを使用できる。
【0120】
実施形態において、ひとたびWTRUが、MTCデータを受信するためにページされると、要求メッセージをネットワークに送信しなくても、WTRUは、RRC接続拒否、セル更新確認、およびURA更新確認を受信することができるだろう。別の実施形態において、ネットワークは、ページングメッセージ自体の中にMTCデータを添付できる。この場合、ネットワークは、本明細書で定義したのと同じタイプのIEをページングメッセージ内で使用できる。MTCデータを転送するために、1または複数のページングメッセージがネットワークによって使用され得る。この場合、WTRUは、データの肯定応答をしてもしなくてもよい。肯定応答の場合、WTRUは、RRC接続要求のような、既存のメッセージを再使用して、データの肯定応答のみに使用されるIEを付加できるし、または新しいメッセージを使用でき、ネットワークからのどのようなタイプの応答(answer)も待たない(即ち、RRC接続設定または接続拒否を待たない)。この特別なタイプのRRC接続要求を受信した時、ネットワークは、接続手順を開始しなくても、むしろ要求メッセージを肯定応答として使用できることを知ることができる。
【0121】
伝送のふるまいについて、WTRUにおいて、成功か否かの、MTC伝送のステータスを確認した後、WTRUは、アイドルモードに直接戻ることができる。WTRUが、データ伝送のレガシーのやり方(本明細書に記述したオプション)に対するRRC接続を確立させることを決定した場合、WTRUがアイドルモードに戻る前に、RRC接続解除手順を要求できる。
【0122】
付加的なシグナリングインジケータを開示されたシグナリング技術に組み込むことができる。CCCH上のRRCメッセージに乗せたMTCデータ伝送を支援するために、いくつかのRRCメッセージの要因を定義するIEは、MTCデータ伝送手順中に必要なシグナリングの設定を含むことができる。IEは、以下、ページング要因の設定を定義できる、PAGING TYPE1メッセージと、IEが定義できる確立要因で設定する、RRC CONNECTION REQUESTと、IEが定義できる拒否要因で設定する、RRC CONNECTION REJECTと、IEが定義できるセル更新要因で設定する、CELL UPDATEと、を含むことができる。
【0123】
設定は、以下のオプション:第1のMTCデータ伝送を表示する「第1のMTCデータ伝送」と、「MTCデータ再伝送」と、MTCデータ再伝送を表示する「MTCデータ再伝送」と、MTCデータの正しい受信を肯定応答する「MTCデータ肯定応答」と、ダウンリンクのMTCデータ転送を要求する「DL MTCデータ転送要求」と、アップリンクのMTCデータ転送を要求する「UL MTCデータ転送要求」と、MTCデータ転送のさらなるアクションを拒否する「MTCデータ拒否」と、MTCデータがあるかどうかをポーリングする「MTCデータポーリング」と、MTCデータポーリングに応答する「MTCデータ不在」と、のうちの1つまたは組み合わせを含むことができる。
【0124】
図9は、本明細書で説明したように、MTCデータを、CCCH上でRRCシグナリングメッセージ、RRC接続拒否に添付することに関するダウンリンクのMTCデータ伝送用の例示的なメッセージシーケンスである。別の実装は、ネットワークにページングメッセージ自体の中にデータを送信させることを含むことができ、そこにおいてページングメッセージを、ページングチャネル(PCH)内のUEにページするために送信できる「ページングタイプ1」のRRCメッセージにすることができる。データ伝送は、ページングメッセージを有するネットワークを元とすることができる。
【0125】
ダウンリンクのデータ転送サイクルは、RRC接続拒否メッセージに従うことを含むことができる。UTRAN/E−UTRAN925(例えば、ネットワーク)は、「DL MTCデータ伝送要求」の定義されたIEに設定された、ページングメッセージ902のページング要因をWTRU920に送信できる。WTRU920は、「DL MTCデータ転送要求」の定義された要因に設定されたESTABLISHMENT_CAUSEか、または別のレガシー設定を包含できる、RRC CONNECTION REQUEST904を送信することによってページングメッセージ902に応答できる。RRC CONNECTION REJECTメッセージ906は、「MTCデータ伝送」に添付されたMTCデータと、「MTCデータ伝送」に設定された拒否要因とを有する、UTRAN925から送信されることができる。WTRU920は、「MTCデータ肯定応答」の定義された確立要因を有する別のRRC CONNECTION REQUEST908を送信することによって、肯定応答で応答できる。この時点において、WTRU920は、DLデータ伝送が完了したと見なして、アイドルモード910に入ることができる。UTRAN/E−UTRAN925は、「MTCデータ肯定応答」に設定された確立要因を有するRRC CONNECTION REQUEST908を受信して、DLデータ伝送が完了したと見なすことができる。
【0126】
代替として、UTRAN/E−UTRAN925が、第2のRRC CONNECTION REQUESTを受信した場合、UTRAN/E−UTRAN925は、以前のMTCデータ伝送906を失敗と見なすことができ、そして、「MTCデータ再伝送」に設定されることができる拒否要因以外は、シーケンス906と同様の伝送を反復することによってMTCデータの再伝送を開始できる。
【0127】
図10は、RRC接続設定を使用してMTCデータを搬送する、例示的なメッセージシーケンスである。シーケンスは、
図9と同様である。
図10に示すように、1005において、RRC接続設定完了メッセージを、WTRU1010からUTRAN/E−UTRAN1015(即ち、ネットワーク)に送信して、MTCデータの受信が成功し、WTRU1010がデータ交換を終了し、そしてアイドルモード1007に戻ることを表示できる。
【0128】
開示されたシグナリング技術をサポートできる別の変更を、WTRUの開始によるダウンリンク伝送とする。例えば、WTRUが起動してページング機会を聴取する代わりに、WTRUは、例えば、定期的な報告などの、事前定義された時間間隔(恐らくMTCコンフィギュレーションによって構成される)で起動して、データをWTRUに送信するために必要とするネットワークをポーリングできる。
【0129】
WTRUの開始によるダウンリンク伝送を、RRC接続要求、セル更新メッセージ、またはURA更新メッセージのうちの1つまたは組み合わせを使用して、WTRUがネットワークをポーリングすることによって行うことができる。新しい要因を、WTRUがデータをポーリングすることを表示する、このメッセージに付加できる。DL応答メッセージは、本明細書で説明した手順を任意に使用してWTRUに添付して送信できる、MTCデータを包含できる。代替として、データがないことを表示するDL応答を送信できる。例えば、「MTCデータ不在」要因を有するRRC接続拒否メッセージを送信できる。この概念は、他のDLメッセージに適用でき、本明細書で説明した手順も適用可能できる。
【0130】
図11は、WTRUの開始によるダウンリンク伝送の例示的なメッセージシーケンスである。WTRU1120は、事前定義された時間にRRC接続要求を有するUTRAN/E−UTRAN1125(即ち、ネットワーク)をポーリングできる。1103において、ネットワーク1125は、伝送に使用可能なデータがないことを表示する要因「「MTCデータ不在」を有するRRC接続拒否メッセージで応答できる。WTRU1120は、アイドルモード1105に戻ることができる。定期的なタイマの期限が切れた時、1107において、WTRU1120は、ネットワーク1125に再度ポーリングできる。ネットワーク1125は、DLで送信するデータを有していて、1109において、データの伝送を開始できる。
【0131】
実施形態は、DCCHシグナリングベアラを使用してMTCデータ伝送を実現することもできる。ダイレクト転送メッセージを、アップリンクおよびダウンリンクのMTCデータ伝送に使用できる。ダイレクト転送メッセージは、符号化されたNASメッセージを搬送でき、UMTS用のシグナリング無線ベアラRB3およびRB4上と、LTE用のSRB2上に送信できる。本明細書で説明した実施形態を、他の無線ベアラに対しても実装できる。さらに、1またはいくつかの無線ベアラをMTCメッセージ専用にすることができる。MTC無線ベアラのパラメータを、ネットワークによってRRCメッセージ内で構成されたシステム情報におけるDLのブロードキャスト制御チャネル(BCCH)上にブロードキャストするか、またはWTRUに記憶されたデフォルトコンフィギュレーションにすることができる。
【0132】
MTCデータを包含するダイレクト転送メッセージが送信される時、WTRUは、アタッチ手順ならびに認証・セキュリティ手順を行ったかもしれない。代替として、MTCデータを包含するダイレクト転送メッセージを、WTRUにアタッチされずに、および/またはWTRUが認証・セキュリティ手順を行わずに、送信できる。
【0133】
接続モードにおいて、MTCデバイスは、イニシャルダイレクト転送、アップリンクダイレクト転送、またはUL情報転送メッセージを送信することによって、データをネットワークに送信できる。ネットワークが、データをMTCデバイスに送信する必要がある度に、ネットワークは、ダウンリンクダイレクト転送またはDL情報転送メッセージをWTRUに送信できる。その後に続くIEのうちの1つまたは組み合わせを、異なるタイプのダイレクト転送メッセージに付加できる。IEは、MTCデータがメッセージ(例えば、ブールメッセージ)内に存在することを表示するIEと、IE MTCデータ(例えば、オプションIE)と、IE MTCデータサイズと、MTCサービスまたはCNドメイン識別子をパケット交換(PS)の既存値に設定できるドメイン識別子に設定された、レガシーIEコアネットワーク(CN)のドメイン識別子と、MTCデータ転送の値に設定されたレガシーIE確立要因と、MTCデータ受信の識別子を表示するIEと、IE MTCデバイス識別子と、IE MTCコントローラ識別子と、を含むことができる。
【0134】
レガシーダイレクト転送メッセージの使用に代わる実施形態において、1またはいくつかの新しいメッセージを定義でき、例えば、イニシャルMTCデータ転送、アップリンクのMTCデータ転送、およびダウンリンクのMTCデータ転送と呼ばれてもよい。さらに、NASメッセージを搬送するのに使用される、他のレガシーRRCメッセージを、例えば、LTEのRRCConnectionSetupCompleteまたはRRCConnectionReconfigurationに使用することもできる。
【0135】
WTRU側またはネットワーク側のRRCが、ダイレクト転送メッセージを受信する時、ダイレクト転送メッセージをチェックして、メッセージがMTCデータを包含しているかどうかを判定できる。その判定は、MTCデータの存在を表示するIEをチェックするか、またはMTCデータのIEをチェックすることによって行われることができる。MTCデータは、NASメッセージを送信するのに使用できる信号か、または異なる信号よりはむしろ、同じ信号で上位層に送信されることができる。
【0136】
ダイレクト転送手順を使用したMTCデータ伝送の別の例示的な実施形態において、MTCデータをダイレクト転送メッセージにただ添付する代わりに、NASメッセージ自体をMTCデータを送信するのに使用できる。例えば、IEを、アタッチ要求、アタッチ受諾、アタッチ拒否、アタッチ完了、位置エリア更新/受諾/拒否、および/またルーティングエリア更新/受諾/拒否などの、既存のNASメッセージ内に付加できる。位置エリア更新およびルーティングエリア更新などの、いくつかのNASメッセージを、WTRUによって定期的に送信できることによって、WTRUが、シグナリング負荷を増大せずに、データをネットワークに送信することが可能になる。この実施形態において、本明細書で説明したダイレクト転送メッセージ用のIEのうちの1つまたは組み合わせを、NASメッセージに付加できる。
【0137】
ネットワークは、PAGING TYPE2メッセージまたは例えば、「NASメッセージ上へのMTCデータ伝送」と呼ばれてもよい新しいページング要因を有する別の既存のメッセージを利用することによって、または例えば、UL MTC転送要求と呼ばれてもよい新しいメッセージを使用することによって、アップリンクのMTCデータ転送を開始できる。
【0138】
MTCデータは、例えば、「DL MTC転送要求」と呼ばれてもよい新しいメッセージを送信することによって、または既存のメッセージを再使用して例えば、「MTCデータ受信要求」と呼ばれるIEを付加することによって、ダウンリンクのMTCデータ転送を開始できる。
【0139】
MTCデータ伝送は、RRC接続設定完了メッセージを使用して実現されることもできる。DCCHにおけるアップリンクのMTCデータ伝送は、予備のRRC接続の確立を要求できる、RRC接続設定完了メッセージを使用することによって達成されることができる。
【0140】
WTRUは、例えば、MTCデータ伝送要求と呼ばれてもよい、新しく定義された要因に設定された確立要因を有するRRC接続要求メッセージを、ネットワークに送信することによって、MTCデータ伝送要求を開始できる。ネットワークが要求を受諾する場合、WTRUは、RRC接続設定メッセージをWTRUに送信することによって、通常通りのRRC接続設定手順を継続できる。RRC接続設定メッセージは、以下のIE:MTCデータ伝送の許可が与えられたという表示と、WTRUが送信を許可されているMTCデータの最大サイズと、MTCデータを添付するためにWTRUが送信することができるメッセージ数の表示(例えば、WTRUは、1つに限らずいくつかのRRC接続設定完了メッセージを使用できる)と、WTRUがMTCデータを送信するのにいくつかのメッセージが必要な場合に、WTRUが次のメッセージをそのMTCデータと共に送信できるという表示と、のうちの1つまたは組み合わせを含むことができる。
【0141】
ネットワークが、WTRUからのMTCデータ伝送要求を拒否することを決定する場合に、ネットワークは、例えば、「MTCデータ伝送拒否」と呼ばれてもよいIEに設定された拒否要因を有する、RRC接続拒否を送信できる。代替として、RRC接続拒否との接続を拒否する代わりに、ネットワークは、MTCデータ伝送が拒否されたことを表示するIEを有する、RRC接続設定を送信できる。
【0142】
WTRUが、MTCデータ伝送要求を受諾する、RRC接続設定メッセージを受信する時、WTRUは、このメッセージのIEの一部として添付されたMTCデータを有するRRC接続設定完了メッセージを送信することによって、MTCデータ伝送を開始できる。以下のIE:MTCデータまたはMTCデータの一部と、MTCデータのサイズまたはMTCデータの一部のサイズと、MTCデータの全サイズと、WTRUが全MTCデータを添付するために送信が必要なメッセージ数と、例えば、MTCデータ専用のMTCコントローラなどの、受信側の識別子と、MTCデータの優先度と、のうちの1つまたは組み合わせをRRC接続設定完了メッセージに付加できる。
【0143】
ネットワークが、MTCデータを包含するRRC接続設定完了を受信した時、ネットワークは、RRC接続解除(RRC Connection Release)をWTRUに送信して、その接続を解除できる。このRRC接続解除は、WTRUがMTCデータの送信を停止しなければならないことを表示するIEを包含できる。代替として、ネットワークは、RRC接続解除を送信する前に、WTRUが全てのMTCデータを送信するのに必要とする数の、RRC接続設定完了メッセージを待つことができる。WTRUは、自身が、添付されたMTCデータ有するRRC接続設定完了メッセージの送信を継続できることをWTRUに表示する、別のメッセージを送信することもできる。このメッセージを、別のレガシーRRCメッセージまたは新しいメッセージに付加される、IEを有する別のRRC接続設定にすることができる。
【0144】
WTRUがRRC接続解除を受信した時、WTRUは、MTCデータをネットワークに送信することを停止して、WTRUがMTCデータの送信を停止したことをネットワークに表示するIEを包含できる、RRC接続解除完了(RRC Connection Release Complete)を送信できる。RRC接続解除を待つ代わりに、WTRUは、MTCデータの送信を自律的に停止して、RRC接続解除を何も受信せずにRRC接続解除完了を送信することによって、またはMTCデータ伝送の中断を表示するIEを有する別の既存のRRCメッセージを送信することによって、または例えば、「MTCデータ伝送完了」と呼ばれてもよいRRCメッセージを送信することによって、MTCデータ伝送を中断することをネットワークに通知できる。
【0145】
シグナリング負荷を削減するために、WTRUは、ネットワークによって命令されなくても、自律的に接続を解除できる。例えば、時間制御されたデバイスは、ネットワークによって命令されなくても、自律的に接続を解除でき、そこでのネットワークおよびWTRUは、WTRUがデータを送受信する時を前もって知っている。自律的RRC接続解除の異なるソリューションを以下に提示するが、それらを単独または組み合わせて使用してよい。
【0146】
データの送信または受信の予定持続時間(anticipated duration)を前もって知ることができる。WTRUは、持続時間が過ぎた後、接続を解除でき、そこでの開始時間を、例えば、ネットワークまたはWTRUにおいて送信または受信が始まる時刻にすることができる。さらに、接続解除時間は、送信(または受信)の持続時間および一定の時間遅延を考慮するように構成されてもよい。時間遅延をデフォルト値および/またはユーザまたはネットワークが構成可能な値にすることができる。
【0147】
実施形態において、持続時間をWTRUに記憶して、ネットワークによって1回または一定の間隔で構成することができる。言い換えれば、WTRUに記憶されたデフォルト持続時間があるだろうが、ネットワークは、制御メッセージ経由で、例えば、RRCメッセージ経由でそれを更新できる。WTRUは、更新された持続時間を受信するまで、この新しい持続時間を保存できる。
【0148】
さらに、持続時間は、接続設定フェーズ中にネットワークによって構成されることができる。この場合、WTRUによって使用されるデフォルトコンフィギュレーションもあるだろう。ネットワークによって送信された値を、各接続が終わった後、WTRU内で再設定できる。
【0149】
WTRUは、データ送信を行った後、RRC接続を自律的に解除できる。実施形態において、WTRUは、最後のデータを送信した後、時間期間が過ぎた後でRRC接続を自律的に解除できる。別の実施形態において、WTRUは、事前定義された時間期間にアップリンク(UL)データがまったく実行されなかった、およびこの時間期間中にDLデータがまったく受信されなかった場合、RRC接続を自律的に解除できる。データ伝送は、上位層のデータ伝送を指してもよいし、または第2層(L2)伝送を考慮に入れてもよい。使用可能なデータがそれ以上ないかどうかの判定は、無線リンク制御(RLC)のバッファステータスに基づくことができる。使用中のRLC肯定応答モード(AM)および否定応答データがまだバッファ内に残っている場合、WTRUは、接続を維持できる。そうでなければ、WTRUは、上記の基準に合致した時に接続を解除できる。
【0150】
ネットワークは、WTRUが、以下の方法のうちの1つまたは組み合わせを用いて接続を解除したことを認識できる。実施形態において、ネットワークは、WTRUからのデータを何も受信せずに、あるタイマの時間が過ぎた後、接続が終わったと判定できる。別の実施形態において、WTRUは、既存のRRCメッセージまたは新しいRRCメッセージを使用して、RRC接続を解除する表示をネットワークに送信できる。代替として、WTRUは、L2表示(例えば、MACメッセージ、SIのヘッダ内またはペイロードの一部としてまたは特殊値)またはL1信号を送信できる。別の実施形態において、ネットワークは、WTRUが送信する予定のデータ量を認識して、このデータ量が受信された後に接続を解除できる。このデータ量をデフォルト値にすることができるか、またはデータ伝送を開始する前にWTRUまたはネットワークによって表示できる。WTRUがデータの一部またはすべてを送信できなくなった場合の失速状況を避けるために、伝送がとることができる最大持続時間を定義するようにタイマを定義できる。このタイマの時間が過ぎた時、ネットワークは、接続を解除できる。ひとたびデータ全体がネットワークによって受信されると、このタイマを停止できる。
【0151】
ネットワークは、WTRUへのデータ送信を行った時、RRC接続を自律的に解除できる。WTRUは、WTRUがネットワークからのデータの受信を停止した後、一定の時間期間の後で、ネットワークが接続を終了したことを判定でき、そこにおいて、WTRUは、WTRU側で接続を解除できる。さらに、WTRUも一定の時間期間中に送信するアップリンクデータがない場合、接続を終了できる。
【0152】
ネットワークは、WTRUへのデータ送信を行った時、RRC接続を自律的に解除でき、そこにおいて、WTRUは、ネットワークがWTRUに送信する予定の一定量のデータを前もって知ることができ、その一定量のデータが受信された。データ量をデフォルト値にすることができるか、または各データ伝送の開始時にネットワークによるか、またはデータ伝送の一定数か、またはリコンフィギュレーションが発生するまでの量に構成できる。ネットワークが、データの一部またはすべてを送信することができない場合に、タイマをWTRU内で定義して、データ受信を最大持続時間にする予定で表すことができる。たとえWTRUが、予定されていたデータ量を受信していなくても、タイマの期限が切れる時、WTRUは、接続を自律的に解除できる。代替として、タイマの期限が切れる前にデータの一部またはすべてがWTRUによって受信された時、タイマを停止でき、WTRUは、接続を自律的に解除できる。
【0153】
WTRUは、本明細書に記述した条件に合致する時、NASから自律的にデタッチすることもできる。例えば、ひとたびRRC接続が解除されると、WTRUは、以下の基準:1)所定の時間期間にUL伝送がまったく行われていない(例えば、RRC接続の開始をまったく要求しない)、2)時間期間に情報を要求するポーリングメッセージがまったくない受信されていない、3)このWTRUを対象としたページングメッセージがないか、またはWTRUにRRC接続を開始させるページングメッセージが時間期間に受信されない、4)この時間と次にスケジュールされた発生との間の時間差が閾値よりも大きい、のうちの1つまたは組み合わせに合致する時、NASアタッチメントを解除できる。
【0154】
本明細書で開示された技術をいずれのWTRUにも使用できることに留意されたい。本明細書に記述したシグナリング削減は、低消費電力デバイスに有利となる、消費電力を削減するソリューションにつながるであろう。本明細書の概念は、MTC通信に関連する他の多くの使用時例に適用可能であり拡張可能であることを理解されたい。開示された技術は、MTCデータを制御プレーン上に送信することによって、デバイスが節電できる結果となる。またレガシー伝送技術が典型的に必要とする接続手順を行わなくて済む技術も開示されている。この概念の一部は、いくつかのMTCアプリケーションに適用できるので、増加した数のシナリオに適用できる。
【0155】
MTCデバイスは、MTCフューチャのサブセットを含むことができることにも留意されたい。例えば、単一のMTCデバイスは、以下のフューチャ、1)時間許容、2)時間制御、3)渋滞表示、を有することができる。本開示において、言及したMTCフューチャは、3GPPによって定義されるMTCデバイスに起因するフィーチャを含むが、3GPPネットワーク内のMTCデバイスに起因するその他のフィーチャか、または他の無線ネットワークのコンテキストにおけるMTCデバイスに起因する他のフィーチャを含むこともできる。開示された技術の最適な組み合わせは、限定されたMTCデバイスの特定のフィーチャによって決まる。本明細書に記述した概念をMTC実施形態以外のWTRUに適用できることに留意されたい。
【0156】
本機能および要素を特定の組み合わせにおいて上述したが、各機能または要素を単独で、または他の機能および要素との任意の組み合わせにおいて使用することができることを当業者は認識されたい。さらに、本明細書で説明した方法を、コンピュータまたはプロセッサによって実行するためのコンピュータ可読媒体に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアに実装できる。コンピュータ可読媒体の例は、電子信号(有線または無線接続を介して送信される)およびコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体の例は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、およびCD−ROMおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体を含むが、これらに限らない。ソフトウェアと連動するプロセッサを使用して、WTRU、UE、端末機、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータで使用するための無線周波数トランシーバを実装することができる。UMTSおよびLTE仕様で使用されるメッセージングの命名規則は、わずかに異なって表現される場合もあることに留意されたい。メッセージングの命名規則を、特に断りのない限り、特定の項および全体として開示されるそれらの使用の状況において自称してもよい。本明細書の用語である、フューチャ、能力、およびサービスを同じ意味で使用してよい。本明細書の方法は、必ずしもMTCデバイスではないWTRUにも適用可能である。