(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記血管外画像が、二次元血管造影画像、三次元血管造影画像及びコンピュータトモグラフィ血管造影(CTA)画像のうちの少なくとも1つである、請求項6に記載のシステム。
前記診断視覚化情報が、前記第1器具からの圧力測定値、前記第2器具からの圧力測定値、前記第1及び第2器具からの圧力測定値の比、FFR値、又は、iFR値のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
更に、第2治療オプションをシミュレーションし、ここで、該第2治療オプションのシミュレーションは、該第2治療オプションの予測される結果に基づいて前記診断視覚化情報を修正することを含み、
前記第1及び第2治療オプションに関連する前記修正された診断視覚化情報を比較して、推奨される治療オプションを識別する、
請求項1に記載のシステム。
前記第1及び第2治療オプションが、血管形成の実行、1以上のステントの留置、薬剤の投与、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項13に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本開示の解説的実施態様を、添付図面を参照して説明する。
【0021】
本開示の原理の理解を高める目的で、図面に示された実施態様を参照すると共に、同実施態様を説明するために固有の文言が使用される。それにも拘わらず、本開示の範囲に対する限定が意図されるものではないと理解されるものである。記載された装置、システム及び方法に対する如何なる変更及び更なる修正、並びに本開示の原理の如何なる他の適用も、当該開示に関係する当業者にとり普通に思い付くように、完全に想定されるものであり、且つ、本開示内に含まれるものである。特に、或る実施態様に関して説明されたフィーチャ、構成要素及び/又はステップを、本開示の他の実施態様に関して説明されるフィーチャ、構成要素及び/又はステップと組み合わせることができることは、十分に想定されるものである。しかしながら、簡略化のために、これらの組み合わせの多くの繰り返しを別途説明するものではない。
【0022】
図1は、本開示の一実施態様によるベッド脇インターフェース102を含む医療センシングシステム100を図示した概略図である。一般的に、該医療センシングシステム100は、人の生物学的な生理的及び形態的情報を取得及び解釈ために使用される種々の方法に対して感知的となるように設計された複数の形態の収集及び処理エレメントの一貫性のある統合及び併合を提供する。更に詳細には、システム100において、ベッド脇インターフェース102は、医療センシングデータの収集、制御、解釈、測定及び表示のためのタッチ操作可能な、統合された計算装置である。図示された実施態様において、ベッド脇インターフェース102は、単一面上でユーザ制御及び診断画像を提供するタブレット型のタッチ感知性コンピュータである。当該医療センシングシステム100において、ベッド脇インターフェース102は、複数の医療センシング方式に対応するグラフィックユーザインターフェース(GUI)を介して診断視覚化及び患者画像データを操作することができる。これらのオプションに含まれるものは、ベッド脇インターフェース102の障害箇所の拡大画像を提示し、ユーザに対して一層高いレベルの詳細を提供する能力である。ベッド脇インターフェース102は、
図3〜
図6に関連して更に詳細に説明する。
【0023】
図示された実施態様において、当該医療センシングシステム100はカテーテル検査室104内に配備される。カテーテル検査室104は、患者106に対して、これらに限られるものではないが例示として、血管造影法、血管内超音波法(IVUS)、仮想組織診断法(VH)、前方視IVUS(FL-IVUS)、血管内光音響的(IVPA)撮像法、圧力、血流予備量比(FFR)測定、流速、流量、冠状動脈血流予備能(CFR)測定、光干渉断層撮影(OCT)、コンピュータトモグラフィ、心臓内心エコー検査法(ICE)、前方視ICE(FLICE)、血管内パルポグラフィ、経食道心エコー法又は従来技術において既知の何らかの他の医療センシング方式等の任意の多くの医療センシング手順を単独で若しくは組み合わせで実施するために使用することができる。カテーテル検査室104は、インスタント・ウェーブ・フリー・レシオ(登録商標)機能
【数1】
(共に、ボルケーノ・コーポレーションの登録商標)及び“血管を評価するための装置、システム及び方法”なる名称の米国特許出願第13/460,296号に開示されたものに関連する医療センシング手順を実行することもでき、上記米国特許出願は充血剤の適用無しで利用可能な圧力比の使用を開示するもので、参照により本明細書に全体として組み込まれる。更に、
【数2】
を推定するのに適した補償Pd/Pa比、FFR及び/又は“血管の治療のための装置、システム及び方法”なる名称で2014年7月14日に出願された米国予備特許出願第62/024,005号に開示されたような他の認められた診断圧力比に関連する医療センシング手順も当該カテーテル検査室104において実施することができ、上記出願は参照により全体として本明細書に組み込まれるものである。当該医療センシングシステムを制御することに加えて、前記ベッド脇インターフェースは、例えば限定されるものではないがステント留置術、コイル塞栓術、アブレーション治療、腎臓結石治療、膀胱鏡検査法におけるバスケット留置、腫瘍除去及び化学療法に使用されるもの等の医療処置システムと協動し及び斯かるシステムを制御するために使用することができる。カテーテル検査室104は、更に、該カテーテル検査室における処置テーブル109上の患者106及び医師(clinician)107(任意の多くの医療センシング手順又は治療を実行することができる)を囲む部分を含む無菌野105も含む。
【0024】
図1に示されるように、ベッド脇インターフェース102は無菌野105内に配置することができ、医師107により患者106に対して実行される医療センシング手順又は治療の作業フローを制御するために利用することができる。例えば、医師107は、当該手順の作業フローを開始し、該手順の間において取得される圧力測定値(例えば、圧力波形等の圧力データの視覚的表現)等のリアルタイムな医療センシングデータを監視し、該取得された医療センシングデータに無菌野105の内部のベッド脇インターフェース102を用いて対応することができる。更に、該ベッド脇インターフェースは、ブームディスプレイ122等の他の画像化ツールと一緒に使用することができる。ベッド脇インターフェース102及びブームディスプレイ122は同一の画像を表示することができるか、又はベッド脇インターフェース102は患者を診断し若しくは手術を実行する際に医療専門家を補助すべく代替画像を提供することもできる。例えば、ベッド脇インターフェース102は、他の視角を見せることができるか、又はブームディスプレイ122上に示されたもの上に強調画像を重ねることができる。更に、ベッド脇インターフェース102は、特定の関心領域に対する追加の詳細を提供するために使用することもできる。例えば、医師107はブームディスプレイ122上で全体的診断画像を見る一方、該画像におけるベッド脇インターフェース102上で表示するための一層小さな部分を選択することができる。ベッド脇インターフェース102上の表示の倍率は可変とすることができ、該医師が特定の領域にズームインする一方、全体的画像は依然としてブームディスプレイ122上に見えたままに維持することを可能にする。医師107は、ベッド脇インターフェース102上の斯様な画像を、同時的タッチ入力(即ち、マルチタッチ)及びジェスチャを用いてズームし、回転し、及びそれ以外で操作することができる。他の実施態様において、ベッド脇インターフェース102は、無菌野105外で、例えばカテーテル検査室104内の他の場所で又はカテーテル検査室104に隣接する制御室内で使用することもできる。
【0025】
図1に示された実施態様において、当該医療センシングシステム100は、医療センシング装置108及び医療センシング装置110並びに処理システム124等の、圧力センシング作業フロー手順を容易化するための当該カテーテル検査室104内の複数の相互接続された医療センシング関連ツールを更に含んでいる。医療センシング装置108及び110は、圧力監視エレメントを含むことができる。医療センシングシステム100の幾つかの実施態様は、医療センシング装置108に通信可能に結合された患者インターフェースモジュール(PIM)112、医療センシング装置110に通信可能に結合されたPIM114、心電図(ECG)装置116、血管造影システム117及びブームディスプレイ122を含むことができる。ベッド脇インターフェース102、PIM112及び114、ECG装置116、血管造影システム117並びにブームディスプレイ122は、処理システム124に通信可能に結合される。幾つかの実施態様において、医療センシング装置108及び110は、撮像作業フローを促進するための撮像エレメントを含むことができる。一実施態様において、処理システム124は医療センシングデータを収集、処理及び表示するためのハードウェア又はソフトウェアによるコンピュータワークステーションであるが、他の実施態様において、該処理システムは医療センシングデータを処理するように動作可能な任意の他のタイプの計算システムとすることができる。例えば、圧力センシング作業フローの間において、処理システム124は、医療センシング装置108及び110並びに/又はPIM112及び114から生の圧力データを受け、該圧力データを例えば圧力波形等の視覚的表現、数値、算出値等を含むスクリーン表示に変換し、該スクリーン表示をベッド脇インターフェース102に対して利用可能にして、これらが分析のために医師107に対して表示され得るようにするよう動作する。処理システム124がコンピュータワークステーションである実施態様において、該システムは、少なくともマイクロインターフェース若しくは専用の中央処理ユニット(CPU)等のプロセッサ、ハードドライブ、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又はコンパクトディスク読出専用メモリ(CD−ROM)等の非一時的コンピュータ読取可能な記憶媒体、グラフィックス処理ユニット(GPU)等のビデオインターフェース、並びにイーサネット(登録商標)インターフェース等のネットワーク通信装置を含む。
【0026】
更に、処理システム124はデータネットワーク125に通信可能に結合される。図示された実施態様において、データネットワーク125はTCP/IP型ローカルエリアネットワーク(LAN)であるが、他の実施態様では、同期光ネットワーク(SONET)等の異なるプロトコルを用いることができるか、又は広域ネットワーク(WAN)とすることもできる。この点に関し、ネットワーク125は有線及び/又は無線接続を用いることができる。幾つかの事例において、ネットワーク125の少なくとも一部はセルラネットワークである。当該システム100におけるベッド脇インターフェース102及びブームディスプレイ122等の他の構成部品は処理システム124に有線若しくは無線インターフェースを介して直接的に、又はネットワーク125若しくは他のネットワーク構成部品を介して間接的に接続される。更に、処理システム124はネットワーク125を介して、医療デジタル画像通信(DICOM)システム、画像保存通信システム(PACS)及び病院情報システム等の種々の資源に接続することができる。処理システム124は、2014年6月17日に発行された“MEDICAL MEASURING SYSTEM AND METHOD”なる名称の米国特許第8,754,865号、及び2011年4月8日に出願された“MULTI-MODALITY MEDICAL SENSING SYSTEM AND METHOD”なる名称の米国特許出願第61/473,570号に開示された医療センシングデータを処理する多様式処理システムと同様のものとすることができ、これら両文献は参照により本明細書に全体として組み込まれるものとする。
【0027】
医療センシングシステム100において、PIM112及びPIM114は、医療センシング装置108及び医療センシング装置110により患者106から収集された医療センシングデータを各々受信するように動作すると共に、該受信されたデータを処理システム124に送信するように動作する。一実施態様において、PIM112及びPIM114は上記医療センシングデータを周辺機器相互接続エクスプレス(PCIe)データバス接続を介して送信するが、他の実施態様において、これらPIMはデータをUSB接続、サンダーボルト接続、ファイヤワイヤ接続又は何らかの他の高速データバス接続を介して送信することもできる。更に、ECG装置116は心電図信号又は他の血流力学的データを患者106から処理システム124に送信するよう動作する。データキャプチャの際に医師を補助するために、ベッド脇インターフェース102はECGデータを医療センシングデータと一緒に表示するよう動作する。更に、幾つかの実施態様において、処理システム124はカテーテル108及び110によるデータ収集をECG116からのECG信号を用いて同期させるように動作することができる。更に、血管造影システム117は患者106のX線、コンピュータトモグラフィ(CT)又は磁気共鳴画像(MRI)を収集し、これらを処理システム124に送信するように動作する。X線、CT又はMRI画像が処理システム124により人が解読可能な画像へと処理された後、医師107はベッド脇インターフェース102上のGUIを操作して、処理システム124から画像を取り出し、これら画像を該インターフェース上に表示することができる。幾つかの実施態様において、処理システム124は血管造影システム117からの画像データ(例えば、X線データ、MRIデータ、CTデータ等)をカテーテル108及び110からのセンシングデータと重ね合わせることができる。本開示の一態様として、上記重ね合わせは、センシングデータにより三次元画像を発生するために実行することができる。このような重ね合わされた3D画像データはベッド脇インターフェース102上で見ることができる。一実施態様において、医師はベッド脇インターフェース102上の斯様な3D画像を、同時的タッチ入力(即ち、マルチタッチ)及びジェスチャを用いて回転し、ズームし及びそれ以外で操作することができる。
【0028】
更に、
図1の図示された実施態様において、システム100における医療センシングツールは標準の銅線リンク又は光ファイバリンク等の有線接続を介して処理システム124に通信可能に結合される。特に、ベッド脇インターフェース102は、汎用直列バス(USB)接続、パワー・オーバー・イーサネット(登録商標)接続、サンダーボルト接続、ファイヤワイヤ接続又は何らかの他の高速データバス接続を介して処理システム124に通信的に及び/又は電気的に結合することができる。
【0029】
しかしながら、
図2に示されるもののような他の実施態様において、医療センシングツールは無線で通信することができる。この点に関すると、
図2は本開示の他の実施態様による無線ベッド脇インターフェース202を含む医療センシングシステム200を示す概略図である。該医療センシングシステム200は、
図1のシステム100に類似するが、無線ベッド脇インターフェース202、無線PIM204及び無線PIM206を含む医療センシングツールは無線ネットワークプロトコルを介して無線ネットワーク208と通信する。例えば、ベッド脇インターフェース202は遠隔処理システムに対してIEEE 802.11Wi-Fi(登録商標)規格、超広帯域(UWB)規格、無線ファイヤワイヤ、無線USB、ブルートゥース(登録商標)又は他の高速無線ネットワーク規格により作業フロー制御パラメータ、医療センシング画像及び測定データを送受することができる。このような無線能力は、医師107が、より良い作業フロー管理のためにベッド脇インターフェース202を無菌野105の内部又は外部に一層自由に配置することを可能にする。
【0030】
次に
図3を参照すると、ベッド脇インターフェース202は、把持すると共にカテーテル検査室又は他の環境内であちこち移動させるのが容易な一体的に形成されたハウジング302を有する。一実施態様において、該一体的に形成されたハウジング302は、熱可塑性若しくは熱硬化性プラスチック又は鋳造可能な金属等の材料から継ぎ目無しで型成形することができる。他の実施態様において、該一体的に形成されるハウジング302は、一体的ハウジングを形成するために実質的に永久的に接着固定される複数のハウジング部分を有することもできる。ハウジング302は防液(防水)的であり、一実施態様においては、国際電気標準会議(IEC)により規定された液体の侵入に対するIPX4の等級を有することができる。ハウジング302を異なる環境で使用することができる他の実施態様において、ハブは異なる液体侵入等級を有することができる。図示された実施態様において、ハウジング302は携帯に資する幅、高さ及び厚さを有する。
【0031】
図3を続いて参照すると、ベッド脇インターフェース202はブームディスプレイ122と関連させて使用するように構成されている。一実施態様において、ベッド脇インターフェース202及びブームディスプレイ122は、血管内センサ及び/又は撮像構成部品により取得されたデータを受信し、対応する医療画像301を表示する。このような画像301は、静止画像、ビデオ、3Dレンダリング、生のセンサ若しくは撮像データ、フィルタ処理されたセンサ若しくは撮像データ、計算されたセンサ若しくは撮像データ、及び/又は当該患者の生体構造を表す他のデータを含むことができる。このデータは、診断手順の間に収集することができるか、又はPCI等の手術手順の間に収集することができる。一実施態様において、診断視覚化情報は、ブームディスプレイ122及び/又はベッド脇インターフェース202上に表示された血管の画像上に重ねられる。これらの診断視覚化情報は、医師107が特定の患者に対して最良の利用可能な治療オプションを決定することを支援することができる。
【0032】
上記診断視覚化情報は、マーキング、カラー、数値、又はガイドワイヤ及びカテーテル等の医療器具から得られるデータの他の表現を含むことができる。この点に関して、該診断視覚化情報は、記録された圧力測定値に基づく輝度マップを含むことができると共に、対応する圧力比のグラフを組み込むことができる。更に、該診断視覚化情報は、二次元血管造影画像、三次元血管造影画像及びコンピュータトモグラフィ血管造影(CTA)画像等の血管外画像、並びに超音波(IVUS)画像及び光干渉トモグラフィ(OCT)画像等の血管内画像上に重ねることができる。幾つかの実施態様において、該診断視覚化情報は或るタイプの画像上に重ねられた他のタイプの画像を含むことができる。更に、1以上の治療オプションをシミュレーションすることができると共に、当該診断視覚化情報を各特定のシミュレーションされた治療オプションに関連するパラメータに基づいて更新することができる。このようにして、各治療オプションに関する推定される結果又は成果を当該医師に対して視覚的に提供することができる。上記の診断視覚化及び/又はシミュレーション治療は、2012年8月20日に“DEVICES, SYSTEMS AND METHODS FOR VISUALLY DEPICTING A VESSEL AND EVALUATING TREATMENT OPTIONS”なる名称で出願された国際特許出願公開第2013/028612号、2013年10月25日に“Devices, Systems and Methods for Vessel Assessment”なる名称で出願された米国予備特許出願第61/895,909号、2014年2月21日に“DEVICES, SYSTEMS AND METHODS AND ASSOCIATED DISPLAY SCREENS FOR ASSESSMENT OF VESSELS”なる名称で出願された米国予備特許出願第61/943,168号、及び2014年7月14日に“DEVICES, SYSTEMS AND METHODS FOR TREATMENT OF VESSELS”なる名称で出願された米国予備特許出願第62/024,005号の1以上に記載されているように実施することができ、これら文献の各々は参照により本明細書に全体として組み込まれるものである。
【0033】
上記画像(又は複数の画像)、診断視覚化情報(又は複数の情報)及び/又はシミュレーション治療に基づいて、医師は当該患者に対する最良の治療オプションを決定することができる。医療監督者も、医師107の作業をチェックするため又は患者106にセカンドオピニオンを提供するために、ベッド脇インターフェース202を用いることができる。診断視覚化情報は、医師107が検査結果又は治療オプションを説明するのを支援するために、患者106に又は患者106の介護者に提示することもできる。更に、ベッド脇インターフェース202は、処置の間において治療装置の配置を誘導するために使用することもできる。この場合、医師107はベッド脇インターフェース202を用いて、処置の間における位置的正確さを保証すべく医療器具、ガイドワイヤ又はステントの位置をチェックすることができる。
【0034】
医師107が画像301における特定の関心領域をみることを可能にするために、該画像301の一部303がベッド脇インターフェース202上に表示される。ベッド脇インターフェース202はタッチスクリーンインターフェースを備え、医師107が同時的なタッチ入力及びジェスチャを用いて画像301を容易に操作することを可能にする。ベッド脇インターフェース202は、関心領域にズームインし、画像301に関連する画像、グラフィック情報及びテキストを表示することができるように構成される。
図3は、全体画像301のうちのベッド脇インターフェース202上に表示される当該ズームイン部分303を示している。図示された実施態様において、通信ネットワーク208はブームディスプレイ122及びベッド脇インターフェース202を処理システム124に接続する。診断処置の間において医師107がベッド脇インターフェース202を望むように運び、再配置し又は動かすことを可能にするために、ベッド脇インターフェース202に対する無線接続が好ましい。この構成は、当該処置の特定の重要な様子を連続的に監視(モニタ)することを可能にすると共に、医師107が診断情報及び治療オプションを他の医師及び/又は当該患者の介護者若しくは家族に通知することを可能にし得る。
【0035】
図3に示されるように、ベッド脇インターフェース202は、血管の関心領域に対応する部分303に関する追加の又は一層詳細な診断情報を表示するために使用することもできる。この例において、ブームディスプレイ122は患者の画像301を表示する一方、ベッド脇インターフェース202は関心部分303を診断視覚化情報が重ねられて表示する。
図3に示される例においては、当該血管の関心領域に沿ってFFR又はiFR値等の圧力比が示されている。図示のように、当該圧力比には0.92から0.68への大きな低下が存在し、これは深刻な閉塞又は障害を示し得る。任意の多くの他のタイプの診断視覚化情報が上述したように用いることができると理解される。
【0036】
更に、1以上の治療オプションをシミュレーションすることができ、ベッド脇インターフェース202上に表示される診断視覚化情報は特定のシミュレーションされた治療オプションに関連するパラメータに基づいて更新することができる。
図4は、この手法の一例を示す。特に、
図4は、ステント306のシミュレーションされた配置及び当該診断視覚化情報における対応する結果的変化を示している。特に、
図3に示された0.68への深刻な低下は、該ステントの配置により0.91の値まで大幅に改善されると推定されている。この及び他の診断視覚化情報による同様の手法を用いて、各治療オプションに関する推定される結果又は成果を、医師に対してベッド脇ディスプレイ202及び/又は頭上ブームディスプレイ122上で視覚的に提供することができる。シミュレーションされた処置をベッド脇インターフェース202上に処置のありそうな結果を示すために表示することができる。シミュレーションされたステント306が、ベッド脇インターフェース202上に、該ステントの寸法及び位置に関する統計的データ303と同様に示される。医師107は、重要な領域を示すか又は進行中の圧力測定値を提供するためにベッド脇インターフェース202の画像301上にマーカ305を配置することもできる。
図4に示されたもののようなシミュレーションは、医師107に、ベッド脇インターフェース202上における処置の予測される結果及びブームディスプレイ122上における当該患者のリアルタイム画像301の両方のビューを提供することができ、かくして、治療オプションの詳細で容易に理解可能な分析を提供する。この分析は、患者106又は患者の保護者若しくは介護者とも容易に共有される。
【0037】
図5は、本開示の態様によるベッド脇コントローラ300の機能ブロック図を示す。ハウジング302の前部に埋め込まれるものは接触感知性ディスプレイ307であり、該ディスプレイはタッチパネル308及びフラットパネルディスプレイ309を有している。タッチパネル308はフラットパネルディスプレイ309上に重なり、人の接触、スタイラスの接触又は他の同様の入力方法を介してユーザ入力を受ける。言い換えると、接触感知性ディスプレイ307は、同一面上で画像を表示すると共にユーザ入力を受ける。本実施態様において、タッチパネル308は抵抗型パネルであるが、他の実施態様において、該タッチパネルは容量型パネル、投影型パネル又は何らかの他の好適なタイプの接触可能化入力パネルとすることもできる。更に、タッチパネル308は、例えば血管の三次元レンダリングの複数の軸に沿う回転を可能にするために、複数の入力を同時に受けるよう動作することができる(マルチタッチ)。更に、タッチパネル308は、滅菌ドレープがベッド脇インターフェース300を覆っている場合、及びユーザが手袋をはめている場合にも、入力を受けることができる。タッチパネル308は、ハウジング302内に配置されたタッチインターフェース310により制御される。更に、医師がタッチパネル308に接触した場合、該タッチパネルは触覚インターフェース312及び触覚ドライバ314を介して触覚フィードバックを供給するよう動作することができる。この触覚技術は、ユーザが当該タッチパネルに接触した場合に発生される振動の強度及び周波数を変化させることによりタッチパネル308上での複数の感覚をシミュレーションするように動作することができる。幾つかの実施態様において、ハウジング302は、内部にスタイラスを保管するよう構成された鞘を有することができる。このように、医師は、当該ベッド脇インターフェースで測定を行うために上記ハウジング内の鞘からスタイラスを取り出す一方、測定が完了した場合に該スタイラスを保管することができる。
【0038】
タッチパネル308の下には、ユーザに対してグラフィックユーザインターフェース(GUI)316を提供するフラットパネルディスプレイ309が存在する。図示された実施態様において、該フラットパネルディスプレイ309はLCDディスプレイであるが、他の実施態様において、該フラットパネルディスプレイはLEDディスプレイ又はAMOLEDディスプレイ等の別のタイプのディスプレイとすることもできる。図示の実施態様において、フラットパネルディスプレイ309はLEDバックライト電力インバータ318により照明される。上述したように、GUI316は、医師が医療センシング作業フローを制御することを可能にするのみならず、無菌野内の患者から得られる圧力データを見ると共に該データと対話することも可能にする。
【0039】
ベッド脇インターフェース300は、ハウジング302内に単一基板処理プラットフォーム320を含み、該処理プラットフォームはGUI316をレンダリングすると共にユーザタッチ入力を処理するように動作することができる。図示の実施態様において、当該処理プラットフォームはピコフォームファクタを有し、プロセッサ321、システムメモリ322、グラフィックス処理ユニット(GPU)、通信モジュール323及びI/Oバスインターフェース等の統合された処理構成部品を含んでいる。幾つかの実施態様において、プロセッサ321はインテル社製アトム(Atom:登録商標)プロセッサ又はARMベースのプロセッサ等の低電力プロセッサとすることができ、通信モジュール323は10/100/1Gbのイーサネット(登録商標)モジュールとすることができる。上記I/Oバスインターフェースは汎用直列バス(USB)インターフェースであり得る。ベッド脇インターフェース300は更に記憶モジュール324も含み、該記憶モジュールはオペレーティングシステム(即ち、GUIをレンダリング及び制御するためのソフトウェア)、データ及び/又は視覚表現操作ソフトウェア、処理システムから受信される医療センシングデータ及び視覚表現、並びに他の医療センシング関係ソフトウェアを記憶するように動作することができる非一時的コンピュータ読取可能な記憶媒体である。プロセッサ321は記憶モジュール324上に記憶されたソフトウェア及び命令を実行するように構成される。図示の実施態様において、記憶モジュール324はSATA接続を介して処理プラットフォーム320に通信可能に結合された固体ドライブ(SSD)型ハードドライブであるが、他の実施態様において、該記憶モジュールは任意の他のタイプの不揮発性又は一時的記憶モジュールとすることができる。ベッド脇インターフェース300は、更に、処理プラットフォーム320に通信可能に結合された無線通信モジュール326を含む。幾つかの実施態様において、該無線通信モジュールはIEEE 802.11Wi-Fi(登録商標)モジュールであるが、他の実施態様では、超広帯域(UWB)無線モジュール、無線ワイヤファイヤモジュール、無線USBモジュール、ブルートゥース(登録商標)モジュール又は他の高速無線ネットワークモジュールとすることもできる。
【0040】
図示の実施態様において、ベッド脇インターフェース300は結線される12VDCパワー・オーバー・イーサネット(登録商標)(PoE)接続328及びハウジング302内に配置された電池330の両方を介して給電される。一実施態様において、電池330は一体的に形成されるハウジング302内に密閉することができ、該ハウジングの外部に配置されると共に当該電池に電気的に結合された電気接点を介して再充電することができる。
図5の実施態様に示されるように、前壁350は、当該インターフェースが互換性のある充電構造を備える対象に取り付けられた場合に該電池330を充電することができる1以上の電気接点358を含むことができる。他の実施態様において、ハウジング302は電池交換を可能にするための取り外し可能なカバーを備えた電池室を含むことができる。このような電池室カバーは流体の侵入に耐性のあるものとすることができる(例えば、IPX4等級を持つ)。ベッド脇インターフェース300はカテーテル検査室内の処理システムにPoE接続328を介して結合することができ、当該ベッド脇インターフェースは該PoE接続を介して、患者からキャプチャされ当該処理システム上にレンダリングされる医療センシングデータを受信する。動作時において、当該ベッド脇インターフェースがPoE接続328に結合されると、該ベッド脇インターフェースは電力及び通信を同じ物理的ワイヤを介して受ける。ベッド脇インターフェース300がPoE接続328から切り離された場合、該ベッド脇インターフェースは電池の電力で動作し、無線通信モジュール326を介してデータを無線で受信する。カテーテル検査室において無線で使用される場合、当該ベッド脇インターフェースは処理システムと直接通信することができるか(即ち、アドホック無線モードで)、又は代わりに複数の無線装置にサービスする無線ネットワークと通信することができる。他の実施態様において、ベッド脇インターフェース300は電力及びデータを異なる有線接続を介して受けることができるか、有線データ接続を介してデータ通信を受信すると共に電池330から電力を受けることができるか、又は無線モジュール326を介してデータ通信を受信すると共に有線電気接続から電力を受けることができる。幾つかの実施態様において、ベッド脇インターフェース300は準無線(semi-wireless)構成で使用することもでき、該構成において電池330は当該インターフェースが有線電源から一時的に切断されている場合に該インターフェースにバックアップ電力を供給する。例えば、処置の開始時にベッド脇インターフェース300がPoE接続(又は他のタイプの有線接続)に接続され、当該処置の間において配線の調整を可能にするために該インターフェースをPoE接続から切断しなければならない場合、電池330はPoE接続が再確立されるまで当該インターフェースを動作状態に維持することができる。このようにして、処置の間においてインターフェース300の完全な電源オフ及び再ブートが回避される。
図5に示されるように、DC/DC電力コンバータ332は入力電圧を処理プラットフォーム320により使用可能な電圧に変換する。
【0041】
ベッド脇インターフェース300は、ここに述べた特定の構成部品を有するが、該ベッド脇インターフェースは例えば前記電気接点と電池との間に配置された充電調整器等の任意の多くの追加の構成部品を含むことができ、代替実施態様においては任意の多くの代替的配置で構成することができると理解される。
【0042】
図6は、患者の治療を計画する方法600を解説したフローチャートである。方法600は、iFR手順等の圧力センシング手順の前後関係で説明されるが、FFR手順、IVUS手順、OCT手順、FLIVUS手順及びICE手順等の任意の多くの医療センシング又は治療手順に等しく当てはまり得るものである。方法600は
図7〜
図10を参照すると一層良く理解することができる。
【0043】
この点に関して、
図7及び
図8を参照すると、本開示の一実施態様による狭窄を有する導管800が図示されている。この点に関し、
図7は導管800の概略斜視図である一方、
図8は導管800の一部の部分断面斜視図である。
図7を詳細に参照すると、導管800は近端部802及び遠端部804を含んでいる。管腔806が、導管800の長さに沿って近端部802と遠端部804との間に延びている。この点に関し、管腔806は当該導管を経て流体の流れを可能にするようになっている。幾つかの事例において、導管800は血管である。幾つかの特定の事例において、血管800は環状動脈である。このような事例において、管腔806は血管800を介しての血液の流れを容易にするようになっている。
【0044】
図示されたように、血管800は近端部802と遠端部804との間に狭窄808を含んでいる。狭窄808は、一般的に、血管800の管腔806を介しての流体の流れの制限を生じる何らかの閉塞又は他の構造的状態を表す。本開示の実施態様は、限定するものではないが環状動脈、末梢血管(限定するものではないが、下肢、頸動脈及び神経血管を含む)、腎臓及び/又は静脈を含む広範囲の血管応用分野における使用に適している。導管800が血管である場合、狭窄808は、限定されるものではないが、繊維質、繊維状脂質(繊維状脂肪)、壊死性コア、石灰化(濃密カルシウム)、血液、新鮮血栓及び成熟血栓を含むプラーク蓄積の結果であり得る。一般的に、狭窄の組成は評価されている血管のタイプに依存する。この点に関して、本開示の思想は、流体の流れの減少を生じる導管の実質的に如何なるタイプの閉塞又は狭窄にも適用可能であると理解される。
【0045】
図8を更に詳細に参照すると、血管800の管腔806は狭窄808の近端側で直径810を、該狭窄の遠端側で直径812を有している。幾つかの事例において、直径810及び812は実質的に互いに等しい。この点に関し、直径810及び812は狭窄808と比較して当該管腔806の健康な部分又は少なくとも一層健康な部分を表そうとするものである。従って、管腔806の斯かる一層健康な部分は、実質的に一定な円柱状外形を有するように図示されており、結果として該管腔の高さ又は幅は直径と称される。しかしながら、多くの事例において、管腔806の斯かる部分は狭窄808よりも少ない程度ではあるがプラークの蓄積、非対称な外形及び/又は他の不規則さも有する(従って、円柱状外形は有さない)と理解される。このような事例において、上記直径810及び812は、当該管腔の相対寸法又は断面積を表し、円形断面形状を意味するものではないと理解される。
【0046】
図8に示されるように、狭窄808は血管800の管腔806を狭めるプラーク蓄積814を含んでいる。幾つかの事例において、プラーク蓄積814は一様な又は対称な外形は有さず、このような狭窄の血管造影評価を信頼のおけないものにさせる。図示された実施態様において、プラーク蓄積814は上側部分816及び対向する下側部分818を有している。この点に関し、下側部分818は上側部分816に対して大きな厚さを有し、その結果、当該管腔における狭窄808の近端側及び遠端側の部分に対して非対称で不均一な外形を生じる。図示されたように、プラーク蓄積814は流体が管腔806を介して流れるために利用可能な空間を減少させる。特に、管腔806の断面積が該プラーク蓄積814により減少される。上側及び下側部分816及び818の間の最も狭い箇所において、管腔806は高さ820を有し、該高さは狭窄808より近端側及び遠端側の直径810及び812に対して減少された寸法又は断面積を表す。プラーク蓄積814を含む狭窄808は、性質的に例示的なもので、何らかの態様で制限するものであると考えられるべきものであることに注意されたい。この点に関し、狭窄808は他の事例においては管腔806を経る流体の流れを制限するような他の形状及び/又は組成を有すると理解される。血管800は
図7及び
図8においては単一の狭窄808を有するものとして図示され、以下の実施態様の説明は主に単一の狭窄に関連してなされるが、ここに記載される装置、システム及び方法は複数の狭窄領域を有する血管に対しても同様の応用性を有すると理解される。
【0047】
ここで
図9を参照すると、血管800は、本開示の一実施態様により器具830及び832が内部に配置されて図示されている。一般的に、器具830及び832は、血管内に配置されるように寸法決め及び形成された如何なる形態の装置、器具又はプローブとすることもできる。器具830及び832は、当該医療センシングシステム100(
図1)において医療センシング装置108及び110として構成することができる。図示の実施態様において、器具830は概してガイドワイヤを表す一方、器具832は概してカテーテルを表している。この点に関し、器具830は器具832の中心管腔を介して延在する。しかしながら、他の実施態様において、器具830及び832は他の形態を呈することもできる。この点に関し、器具830及び832は幾つかの実施態様では同様の形態のものである。例えば、幾つかの事例において、両器具830及び832はガイドワイヤである。他の事例において、両器具830及び832はカテーテルである。一方、器具830及び832は、図示された実施態様のような幾つかの実施態様では異なる形態のものであり、これら器具のうちの一方はカテーテルであり、他方はガイドワイヤである。更に、幾つかの事例において、器具830及び832は、
図9の図示の実施態様に示されるように、互いに同軸的に配置される。他の実施態様において、これら器具のうちの一方は、他方の器具の心の外れた管腔を介して延在する。更に他の事例において、器具830及び832は並んで延在する。幾つかの特定の実施態様において、これら器具のうちの少なくとも1つは、迅速交換カテーテルのような迅速交換装置である。このような実施態様において、他方の器具は、バディワイヤ又は当該迅速交換装置の導入及び除去を容易化するように構成された他の装置である。更に、他の事例においては、2つの別個の器具830及び832の代わりに、単一の器具が使用される。幾つかの実施態様において、該単一の器具は、両器具830及び832の機能の特徴(例えば、データ収集)を組み込む。
【0048】
器具830は、血管800に関する診断情報を取得するように構成される。この点に関し、器具830は血管に関する診断情報を取得するための1以上のセンサ、トランスジューサ及び/又は他の監視エレメントを含む。上記診断情報は、圧力、フロー(速度及び/又は量)、画像(超音波(例えば、IVUS)、OCT、熱及び/又は他の撮像技術を用いて取得される画像を含む)、温度、及び/又はこれらの組み合わせのうちの1以上を含む。上記1以上のセンサ、トランスジューサ及び/又は他の監視エレメントは、幾つかの事例では器具830の遠端部に隣接して配置される。この点に関し、該1以上のセンサ、トランスジューサ及び/又は他の監視エレメントは、幾つかの事例では器具830の遠端側先端834から30cm未満、10cm未満、5cm未満、3cm未満、2cm未満及び/又は1cm未満に配置される。幾つかの事例において、上記1以上のセンサ、トランスジューサ及び/又は他の監視エレメントのうちの少なくとも1つは器具830の遠端側先端に配置される。
【0049】
器具830は、血管800内の圧力をモニタするように構成された少なくとも1つのエレメントを含む。該圧力監視エレメントは、ピエゾ抵抗圧力センサ、圧電(ピエゾ)圧力センサ、容量性圧力センサ、電磁圧力センサ、液柱(該液柱は、当該器具とは別体である液柱センサに連通する、及び/又は該器具の当該液柱の近端側の部分に配置される)、光学圧力センサ、及び/又はこれらの組み合わせの形態をとることができる。幾つかの事例において、該圧力監視エレメントの1以上の特徴は、半導体及び/又は他の好適な製造技術を用いて製造される固体部品として実施化される。適切な圧力監視エレメントを含む市場で入手可能なガイドワイヤ製品の例は、限定されるものではないが、Volcano Corporationから各々入手可能なPrimeWire PRESTIGE(R)圧力ガイドワイヤ、PrimeWire(R)圧力ガイドワイヤ及びComboWire(R)XT圧力及びフローガイドワイヤ、並びにSt.Jude Medical,Inc.から各々入手可能なPressureWireTM Certusガイドワイヤ及びPressureWireTM Aerisガイドワイヤを含む。一般的に、器具830は、遠端側の圧力測定値(読み)に影響を与え得るような当該狭窄の間の流体の流れに大きな影響を与えることなく該狭窄808を経て配置することができるように寸法決めされる。従って、幾つかの事例において器具830は0.014インチ以下の直径を有する。
【0050】
器具832も、血管800に関する診断情報を得るように構成される。幾つかの事例において、器具832は器具830と同一の診断情報を得るように構成される。他の事例において、器具832は器具830とは異なる診断情報を得るように構成され、該異なる診断情報は、追加の診断情報、より少ない診断情報及び/又は他の診断情報を含み得る。器具832により取得される診断情報は、圧力、フロー(速度及び/又は量)、画像(超音波(例えば、IVUS)、OCT、熱及び/又は他の撮像技術を用いて取得される画像を含む)、温度、及び/又はこれらの組み合わせのうちの1以上を含む。この点に関し、上記1以上のセンサ、トランスジューサ及び/又は他の監視エレメントは、幾つかの事例では器具832の遠端部に隣接して配置される。この点に関し、該1以上のセンサ、トランスジューサ及び/又は他の監視エレメントは、幾つかの事例では器具832の遠端側先端836から30cm未満、10cm未満、5cm未満、3cm未満、2cm未満及び/又は1cm未満に配置される。幾つかの事例において、上記1以上のセンサ、トランスジューサ及び/又は他の監視エレメントのうちの少なくとも1つは器具832の遠端側先端に配置される。
【0051】
器具830と同様に、器具832も、血管800内の圧力をモニタするように構成された少なくとも1つのエレメントを含む。該圧力監視エレメントは、ピエゾ抵抗圧力センサ、圧電圧力センサ、容量性圧力センサ、電磁圧力センサ、液柱(該液柱は、当該器具とは別体である液柱センサに連通する、及び/又は該器具の当該液柱の近端側の部分に配置される)、光学圧力センサ、及び/又はこれらの組み合わせの形態をとることができる。幾つかの事例において、該圧力監視エレメントの1以上の特徴は、半導体及び/又は他の好適な製造技術を用いて製造される固体部品として実施化される。幾つかの事例では、Siemens AXIOM Sensis、Mennen Horizon XVu及びPhilips Xper IM Physiomonitoring 5の1以上と一緒に使用するのに適し、圧力監視エレメントを含む現在入手可能なカテーテル製品を器具832のために用いることができる。
【0052】
本開示の態様によれば、器具830及び832のうちの少なくとも1つは血管800内の狭窄808の遠端側の圧力をモニタするように構成され、器具830及び832のうちの少なくとも1つは該血管内の当該狭窄の近端側の圧力をモニタするように構成される。この点に関し、器具830、832は、血管800内の圧力をモニタするように構成された上記少なくとも1つのエレメントの配置が当該装置の構成に基づき必要に応じて狭窄808の近端側及び/又は遠端側に位置決めされることを可能にするように寸法決めされると共に成形される。この点に関し、
図9は狭窄808の遠端側の圧力を測定するのに適した位置838を示している。この点に関し、該位置838は、幾つかの事例では、狭窄808の遠端(
図8に示されるような)から5cm未満、3cm未満、2cm未満、1cm未満、5mm未満及び/又は2.5mm未満である。
図9は、狭窄808の近端側の圧力を測定するための複数の好適な位置も示している。この点に関し、幾つかの事例において、位置840、842、844、846及び848は、各々、当該狭窄の近端側の圧力をモニタするのに適した位置を表している。この点に関し、位置840、842、844、846及び848は、狭窄808の近端から20cm以上から約5mm以下までの範囲の種々の距離に配置されている。一般的に、近端側圧力測定は当該狭窄の近端から離隔されてなされる。従って、幾つかの事例において、近端側圧力測定値は、当該狭窄の近端から、血管の管腔の内径以上の距離においてとられる。環状動脈圧力測定の前後関係において、近端側圧力測定値は、一般的に、当該血管の近端側部分における当該狭窄の近端側で大動脈の遠端側の位置においてとられる。しかしながら、環状動脈圧力測定の幾つかの特定の事例において、近端側圧力測定値は大動脈内の位置からとられる。他の事例において、近端側圧力測定値は冠状動脈の根元又は口においてとられる。
【0053】
幾つかの実施態様において、器具830及び832のうちの少なくとも一方は、管腔806を経て移動されている間に血管800内の圧力をモニタするように構成される。幾つかの事例において、器具830は管腔806を経て且つ狭窄808を超えて移動されるように構成される。この点に関し、器具830は、幾つかの事例において、狭窄808の遠端側に位置決めされると共に該狭窄を横切って該狭窄の近端側の位置へと近端側方向に移動される(即ち、引き戻される)。他の事例において、器具830は狭窄808の近端側に位置決めされると共に該狭窄を横切って該狭窄の遠端側の位置へと遠端側方向に移動される。幾つかの実施態様において、近端側方向又は遠端側方向の何れの方向への器具830の移動も医療要員により手作業(例えば、手術医の手)で制御される。他の実施態様において、近端側方向又は遠端側方向の何れの方向への器具830の移動も、移動制御装置(例えば、Volcano Corporationから入手可能なTrak Back(R) II Device等の引き抜き装置)により自動的に制御される。この点に関し、上記移動制御装置は、幾つかの事例では、器具830の移動を選択可能で既知の速度(例えば、2.0mm/s、1.0mm/s、0.5mm/s、0.2mm/s等)で制御する。血管を経ての器具830の移動は、幾つかの事例では、各引き抜き又は押し通しに対して連続的である。他の事例において、器具830は血管を経てステップ状に移動される(即ち、一定量の距離及び/又は一定量の時間で繰り返し移動される)。以下に説明する視覚的描写の幾つかの特徴は、器具830及び832のうちの少なくとも一方が管腔806を介して移動される実施態様に対し特に適している。更に、幾つかの特定の事例において、以下に説明する視覚的描写の特徴は、単一の器具が第2の器具の存在を伴って又は伴わずに、管腔806を介して移動されるような実施態様にとり特に適している。
【0054】
幾つかの事例において、単一の器具の使用は、或る器具の圧力測定値の他方のものに対する時間にわたる変動(通常、ドリフトと称される)に関連する問題を回避するという点で利点を有している。この点に関し、伝統的な血流予備量比(FFR)測定値のドリフトの主たる原因は、ガイドカテーテルの圧力測定値に対するガイドワイヤの圧力測定値の発散である。この点に関し、FFRは当該カテーテルにより取得された圧力測定値に対する当該ガイドワイヤにより取得された圧力測定値の比として計算されるので、この発散は結果としてのFFR値に対して影響を有する。対照的に、単一の器具が当該血管を経て移動される間に圧力測定値を取得するために用いられる場合、ドリフトは無視可能であるか又は存在しない。例えば、幾つかの事例においては、単一の器具が、各圧力測定の間の期間が該器具の圧力感度の如何なる変化からの影響も回避するほど十分に短くなるようにして(例えば、500ms未満、100ms未満、50ms未満、10ms未満、5ms未満、1ms未満、又はそれ以外)、当該血管を経て移動される際に圧力の相対的変化を取得するために使用される。
【0055】
ここで
図10を参照すると、該図には本開示の一実施態様によるシステム850が示されている。この点に関し、
図10はシステム850の図式的概略図である。幾つかの実施態様において、システム850は医療センシングシステム100(
図1)として実施化することができる。幾つかの実施態様において、該システム850では、接触感知性ディスプレイを有するベッド脇インターフェースのような医療センシングシステム100の1以上の構成部品を付加的に実施化することができる。図示されたように、システム850は器具852を含んでいる。この点に関し、幾つかの事例において、器具852は前述した器具830及び832(
図7〜
図9)並びに/又は医療センシング装置108及び110(
図1)のうちの少なくとも1つとして使用するのに適したものである。従って、幾つかの事例において、器具852は、幾つかの事例において器具830及び832に関して前述したものと同様のフィーチャを含んでいる。図示した実施態様において、器具852は遠端部854及び該遠端部に隣接して配置されたハウジング856を有するガイドワイヤである。この点に関し、ハウジング856は当該器具852の遠端側先端から約3cm隔てられている。該ハウジング856は、当該血管に関する診断情報を得るための1以上のセンサ、トランスジューサ及び/又は他の監視エレメントを収容するように構成されている。図示された実施態様において、ハウジング856は、当該器具852が配置される管腔内の圧力をモニタするように構成された少なくとも1つの圧力センサを収容する。シャフト858が、該ハウジング856から近端側に延びている。トルク装置860が、シャフト858の近端部上に配置されると共に該近端部に結合されている。当該器具852の近端部862は、コネクタ864に結合されている。ケーブル866が、該コネクタ864からコネクタ868まで延びている。幾つかの事例において、コネクタ868はインターフェース870にプラグ接続されるように構成される。この点に関し、インターフェース870は幾つかの事例では患者インターフェースモジュール(PIM)である。該インターフェース870は、前記PIM112(
図1)として実施化することができる。幾つかの事例において、ケーブル866は無線接続に置換される。この点に関し、物理的接続(電気的、光学的及び/又は流体的接続を含む)、無線接続及び/又はこれらの組み合わせを含む、器具852とインターフェース870との間の種々の通信経路を利用することができると理解される。
【0056】
インターフェース870は、接続874を介して計算装置872に通信的に結合される。計算装置872は、一般的に、本開示内で述べられる処理及び分析技術を実行するのに適した任意の装置を表すものである。幾つかの実施態様において、計算装置872はプロセッサ、ランダムアクセスメモリ及び記憶媒体を含む。この点に関し、幾つかの特定の事例において、該計算装置872は、ここで説明されるデータ収集及び分析に関連するステップを実行するようにプログラムされる。従って、本開示のデータ収集、データ処理、器具制御及び/又は他の処理若しくは制御態様に関連する如何なるステップも、上記計算装置により、該計算装置によりアクセス可能な非一時的コンピュータ読取可能な媒体に記憶された対応する命令を用いて実施することができると理解される。幾つかの事例において、計算装置872は前記ベッド脇インターフェースである。例えば、ここに述べる処理ステップは、前記処理プラットフォーム320等の、当該ベッド脇インターフェースの1以上の処理要素により実行することができる。幾つかの事例において、計算装置872はコンソール装置である。幾つかの特定の事例において、計算装置872は、各々Volcano Corporationから入手可能な、s5TM Imaging System又はs5iTM Imaging Systemに類似のものである。幾つかの事例において、計算装置872は可搬型のもの(例えば、手持ち型、手押しカート上、等)である。更に、幾つかの事例において、計算装置872は複数の計算装置を有するものと理解される。この点に関し、本開示の異なる処理及び/又は制御態様は、特に、複数の計算装置を用いて別個に又は予め定められたグループ内で実施することができると理解される。下記に述べる複数の計算装置にまたがる処理及び/又は制御態様の任意の分割及び/又は組み合わせも、本開示の範囲内である。
【0057】
コネクタ864、ケーブル866、コネクタ868、インターフェース870及び接続874は、一緒になって、器具852の1以上のセンサ、トランスジューサ及び/又は他の監視エレメントと、計算装置872との間の通信を容易にする。しかしながら、この通信経路は性質上例示的なもので、決して制限するものと見なしてはならない。この点に関し、物理的接続(電気的、光学的及び/又は流体的接続を含む)、無線接続及び/又はこれらの組み合わせを含み、器具852と計算装置872との間の如何なる通信経路も利用することができると理解される。この点に関し、接続874は幾つかの事例では無線であると理解される。幾つかの事例において、接続874はネットワーク(例えば、イントラネット、インターネット、通信ネットワーク及び/又は他のネットワーク)上の通信リンクを含む。この点に関し、幾つかの事例において、計算装置872は器具852が使用されている手術領域から遠方に配置されると理解される。接続874にネットワーク上の接続を含ませることは、器具852と遠隔の計算装置872との間の通信を、該計算装置が隣接する部屋、隣接するビル内にあるか又は別の州/国にあるかに無関係に容易化することができる。更に、幾つかの事例において、器具852と計算装置872との間の通信経路は安全な接続であると理解される。更に、幾つかの事例において、器具852と計算装置872との間の通信経路の1以上の位置にわたって通信されるデータは暗号化されると理解される。
【0058】
当該システム850は器具875も含む。この点に関し、幾つかの事例において、器具875は前述した器具830及び832(
図7〜
図9)並びに/又は医療センシング装置108及び110(
図1)のうちの少なくとも1つとして使用するのに適したものである。従って、幾つかの事例において、器具875は、幾つかの事例において器具830及び832に関して前述したものと同様のフィーチャを含んでいる。図示した実施態様において、器具875はカテーテル型装置である。この点に関し、器具875は、血管に関する診断情報を取得するように構成された、該器具の遠端部に隣接する1以上のセンサ、トランスジューサ及び/又は他の監視エレメントを含む。図示の実施態様において、器具875は、該器具875が位置された管腔内の圧力をモニタするよう構成された圧力センサを含む。該器具875は、接続877を介してインターフェース876と通信する。幾つかの事例において、インターフェース876は、Siemens AXIOM Sensis、Mennen Horizon XVu及びPhilips Xper IM Physiomonitoring 5等の、血行動態監視システム又は他の制御装置である。或る特定の実施態様において、器具875は、長さに沿って延在する液柱を含んだ圧力感知性カテーテルである。このような実施態様において、インターフェース876は、当該カテーテルの上記液柱に流体的に結合された止血弁、該止血弁に流体的に結合されたマニホルド、及び斯かる部品を流体的に結合するために該部品間に必要に応じて延びる配管を含む。この点に関し、当該カテーテルの液柱は、上記弁、マニホルド及び配管を介して圧力センサに流体的に連通する。幾つかの事例において、該圧力センサはインターフェース876の一部である。他の事例において、該圧力センサは器具875とインターフェース876との間に配置される別個の部品である。インターフェース876は接続878を介して計算装置872と通信的に結合される。
【0059】
器具852と計算装置872との間の接続と同様に、インターフェース876並びに接続877及び878は、器具875の1以上のセンサ、トランスジューサ及び/又は他の監視エレメントと、計算装置872との間の通信を容易にする。しかしながら、この通信経路は性質上例示的なもので、決して制限するものと見なしてはならない。この点に関し、物理的接続(電気的、光学的及び/又は流体的接続を含む)、無線接続及び/又はこれらの組み合わせを含み、器具875と計算装置872との間の如何なる通信経路も利用することができると理解される。この点に関し、接続878は幾つかの事例では無線であると理解される。幾つかの事例において、接続878はネットワーク(例えば、イントラネット、インターネット、通信ネットワーク及び/又は他のネットワーク)上の通信リンクを含む。この点に関し、幾つかの事例では、計算装置872は器具875が使用されている手術領域から遠方に配置されると理解される。接続878にネットワーク上の接続を含ませることは、器具875と遠隔の計算装置872との間の通信を、該計算装置が隣接する部屋、隣接するビル又は別の州/国にあるかに無関係に容易化することができる。更に、幾つかの事例において、器具875と計算装置872との間の通信経路は安全な接続であると理解される。更に、幾つかの事例において、器具875と計算装置872との間の通信経路の1以上の位置にわたって通信されるデータは暗号化されると理解される。
【0060】
当該システム850の1以上の構成部品は本開示の他の実施態様では、含まれず、異なる配置/順序で実施化され、及び/又は代替装置/機構により置換されると理解される。例えば、幾つかの事例において、システム850はインターフェース870及び/又はインターフェース876を含まない。このような事例において、コネクタ868(又は、器具852又は器具875につながる他の同様のコネクタ)は、計算装置872に関連するポートにプラグ接続することができる。代わりに、器具852、875は計算装置872と無線で通信することもできる。一般的に言うと、器具852、875の一方又は両方と、計算装置872との間の通信経路は、中間ノードを有さない(即ち、直結)、当該器具と計算装置との間に1つの中間ノードを有する、又は当該器具と計算装置との間に複数の中間ノードを有することができる。システム850は、更に、医療センシングシステム100(
図1)のベッド脇インターフェースのような、ベッド脇インターフェースを含むことができる。該ベッド脇インターフェースは、医師により器具852及び875を制御して、処置の間に圧力データを収集し、リアルタイムな医療圧力測定値(例えば、圧力波形、数値等の圧力データの視覚的表現)を監視し、該ベッド脇インターフェースを用いて取得された医療センシングデータと対話するために使用することができる。この点に関し、該ベッド脇インターフェースは計算装置872、インターフェース870及び876、並びに/又は器具852及び875と通信可能に結合することができる。
【0061】
図6を再び参照すると、方法600はブロック610で開始し、該ブロックにおいては器具830及び832等の診断器具を用いて圧力測定値が取得される。これら診断器具は、血管800に関する診断情報も取得するように構成される。一実施態様において、これら器具830及び832は、血管800内の圧力をモニタするように構成された前記1以上のエレメントの配置が、当該装置の構成に基づいて必要に応じて狭窄808の近端側及び/又は遠端側に位置決めされることを可能にするように寸法決め及び成形される。この器具には、ピエゾ抵抗圧力センサ、圧電圧力センサ、容量性圧力センサ、電磁圧力センサ、液柱、光学圧力センサ及び/又はこれらの組み合わせ等の、種々のセンサを組み込むことができる。
【0062】
ブロック620において、上記圧力測定データは処理システムに伝送される。この処理システムは計算装置872の形態をとることができる。幾つかの実施態様において、当該圧力測定データはPIM112又はインターフェース870に直接伝送することができる。該データの伝送は、有線接続(ケーブル866を用いた)又は無線接続を介して達成することができる。この点に関し、当該処理システムは当該診断器具が使用されている手術領域から遠くに配置することができる。接続874にネットワークを介してノードの接続を含ませることは、当該診断器具と当該処理システムとの間の通信を、当該計算装置が隣接する部屋、隣接するビル又は別の州/国にあるかに無関係に容易化することができる。典型的な実施態様において、処理システムは、当該診断器具から生の圧力データを収集し、該データを処理して、取得された圧力データの視覚的表現をレンダリングすることができる。
【0063】
ブロック630において、医療画像の表示を容易化するために、データはブームディスプレイ122及びベッド脇インターフェース202に伝送される。この医療画像は、診断的視覚化とすることができ、数値の、グラフィックの、テキストの及び/又は他の適切な視覚化を含むことができる。ベッド脇インターフェース202及びブームディスプレイ122は上記視覚的表現を当該処理システムから取り込み、これらをユーザに対してリアルタイムに表示する。前述したように、PIM112又はインターフェース870は、診断表示を医師107又は患者106に対して表示するためにベッド脇インターフェース202と一緒に使用することができる。ブロック640において、ベッド脇インターフェース202はクローズアップ関心領域を表示するために使用される。特に、ベッド脇インターフェースは圧力測定値又は取得された圧力データの視覚的表現を該ベッド脇インターフェース上で提示することができる一方、医師107は、これらを介して該ベッド脇インターフェース202のタッチパネル上でのジェスチャを用いてナビゲートすることができる。このクローズアップ領域はブームディスプレイ122上のもっと全体的な表示では明らかではない詳細を示すことができる一方、このクローズアップ表示には指定された統計的データが伴うことができる。
【0064】
ブロック650において、医師107はベッド脇インターフェース202上の医療画像又は診断画像化情報を分析する。該医師は、取得された圧力データ又は該取得された圧力データの視覚的表現を、ベッド脇インターフェース202上で直接分析する。例えば、該ベッド脇インターフェースのユーザは、該取得された圧力データ又は視覚的表現と、該インターフェースの接触感知性ディスプレイ上での指又はスタイラスを用いた一連の押圧、移動及びリリースを介して対話する。これらの操作は該ベッド脇インターフェース202の内部プロセッサにより解釈される。幾つかの実施態様において、上記の取得された圧力データ及び/又は視覚的表現は、ユーザのタッチ入力に応答して変更することができる。例えば、ベッド脇インターフェース202上でのユーザのタッチ入力は、圧力波形における当該圧力測定値が取得された特定の時点に対応する特定の位置を選択することができる。診断器具が血管800の長さに沿って圧力測定値を取り込む他の例において、ユーザは当該血管の異なる区域に関連させて圧力測定値をチェックすることができる。ユーザのタッチ入力に応答して、特定の時点で取得された圧力データを、当該ベッド脇インターフェース上の圧力波形における特定の位置の近くに表示することができる。医師107は、この段階において、当該視覚化情報を患者106と共有することができる。
【0065】
ブロック660において、医師107は経皮的冠状動脈介入治療を該ベッド脇インターフェースによる上記分析に基づいて計画する。該ベッド脇インターフェースを、診断視覚化情報上に仮想マーカを配置する、又は当該計画処理で使用されるべき圧力データを列挙するために用いることができる。更に、診断視覚化情報は、ブームディスプレイ122及び/又はベッド脇インターフェース202上に表示される血管の画像上に重ねることができる。これらの診断視覚化情報は、特定の患者に対する最良の利用可能な治療オプションを決定する際に医師107を支援することができる。
【0066】
当業者であれば、上述した装置、システム及び方法は種々の態様で変更することができると理解するであろう。従って、当業者は、本開示により含まれる実施態様は、上述した特定の例示的実施態様に限定されるものではないと理解するものである。この点に関し、解説的な実施態様が図示及び記載されたが、上述した開示において広範囲の修正、変更及び弛緩を想定することができる。このような変形例は本開示の範囲から逸脱することなしに上述したものに対して実施することができると理解される。従って、添付請求項は本開示に一貫する態様において広く解釈されるべきであると理解される。