特許第6835902号(P6835902)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6835902気相冷媒を使用して炭化水素流を冷却するための改善された方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6835902
(24)【登録日】2021年2月8日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】気相冷媒を使用して炭化水素流を冷却するための改善された方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   F25J 1/00 20060101AFI20210215BHJP
   F25J 1/02 20060101ALI20210215BHJP
   F25J 5/00 20060101ALI20210215BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20210215BHJP
   F25B 31/00 20060101ALI20210215BHJP
   F25B 1/10 20060101ALI20210215BHJP
【FI】
   F25J1/00 B
   F25J1/02
   F25J5/00
   F25B1/00 321Q
   F25B1/00 331E
   F25B1/00 361J
   F25B31/00 A
   F25B1/10 H
   F25B1/10 S
   F25B1/00 321A
【請求項の数】18
【外国語出願】
【全頁数】42
(21)【出願番号】特願2019-80684(P2019-80684)
(22)【出願日】2019年4月22日
(65)【公開番号】特開2019-190818(P2019-190818A)
(43)【公開日】2019年10月31日
【審査請求日】2019年5月13日
(31)【優先権主張番号】15/964,302
(32)【優先日】2018年4月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591035368
【氏名又は名称】エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AIR PRODUCTS AND CHEMICALS INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100195213
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 健治
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(72)【発明者】
【氏名】ゴウリ クリシュナムルティ
(72)【発明者】
【氏名】マーク ジュリアン ロバーツ
【審査官】 関根 崇
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第03162519(US,A)
【文献】 中国特許出願公開第105823304(CN,A)
【文献】 米国特許第03318103(US,A)
【文献】 特開2018−013326(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第102006039889(DE,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0054053(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25J
F25B 1/00
F25B 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天然ガス供給流を液化してLNG製品を生成する方法であって、前記方法は、
天然ガス供給流を液化し、かつサブクーリングするように、複数の熱交換区分のいくつかまたはすべての温側前記天然ガス供給流通過させ、複数の熱交換区分のいくつかまたはすべての温側において前記天然ガス供給流を冷却することであって、前記複数の熱交換区分は、天然ガス流が液化される第1の熱交換区分と、前記第1の熱交換区分からの前記液化天然ガス流がサブクーリングされる第2の熱交換区分と、天然ガス流が前記第1の熱交換区分において液化される前に予冷される第3の熱交換区分と、を備え、前記液化されてサブクーリングされた天然ガス流は前記第2の熱交換区分から取り出されて、LNG製品を提供する、冷却することと、
メタンまたはメタンおよび窒素の混合物を含む冷媒を、前記複数の熱交換区分と、複数の圧縮機および/または圧縮段ならびに1つ以上のインタークーラーおよび/または後段クーラーを備える圧縮トレインと、第1のターボエキスパンダと、第2のターボエキスパンダと、第1のJ−T弁と、を備える冷凍回路において循環させることと、を含み、前記冷媒の循環は、前記複数の熱交換区分の各々に冷凍作用を提供し、それによって前記天然ガス供給流を液化し、かつサブクーリングするための冷却作用を提供し、前記冷凍回路において前記冷媒を循環させることは、
(i)前記冷媒の圧縮され、かつ冷却された気体流を分けて第1の冷却された気体冷媒流と、第2の冷却された気体冷媒流とを形成するステップと、
(ii)前記第1のターボエキスパンダにおいて前記第1の冷却された気体冷媒流を第1の圧力まで膨張させて、前記第1のターボエキスパンダを出るときに液体を含まない、または実質的に含まない気体流または主に気体流である第1の膨張した冷たい冷媒流を、第1の温度および前記第1の圧力で形成するステップと、
(iii)前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記温側前記第2の冷却された気体冷媒流通過させ、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記温側において前記第2の冷却された気体冷媒流を冷却し、結果として得られるさらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流を分けて、第3の冷却された気体冷媒流および第4の冷却された気体冷媒流を形成し、少なくとも前記第2の熱交換区分を含む前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも別の1つの前記温側に、前記第4の冷却された気体冷媒流を通過させ、前記温側において前記第4の冷却された気体冷媒流をさらに冷却し、かつ少なくとも部分的に液化するステップであって、液体または二相の冷媒流を形成する、ステップと、
(iv)前記液体または二相の冷媒流を、前記第1のJ−T弁を介して前記流をスロットル調整することによって第2の圧力まで膨張させて、第2の膨張した冷たい冷媒流を第2の温度および前記第2の圧力で形成するステップであって、前記第2の膨張した冷たい冷媒流は前記J−T弁を出るときに二相の流であり、前記第2の圧力は前記第1の圧力より低く、前記第2の温度は前記第1の温度より低い、ステップと、
(v)前記第2のターボエキスパンダにおいて前記第3の冷却された気体冷媒流を第3の圧力まで膨張させて、第3の膨張した冷たい冷媒流を第3の温度および前記第3の圧力で形成し、前記第3の膨張した冷たい冷媒流は、前記第2のターボエキスパンダを出るときに、液体を含まない、または実質的に含まない気体流であり、または主に気体流であり、前記第3の温度は前記第1の温度より低いが、前記第2の温度より高い、ステップと、
vi)少なくとも前記第3の熱交換区分、および/または前記第2の冷たい気体冷媒流のすべてまたは一部が冷却される熱交換区分を含む、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側前記第1の膨張した冷たい冷媒流通過させ、少なくとも前記第1の熱交換区分および/または前記第4の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部がさらに冷却される熱交換区分を含む、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側に、前記第3の膨張した冷たい冷媒流を通過させ、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側で前記第3の膨張した冷たい冷媒流を温め、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側において前記第1の膨張した冷たい冷媒流を温めて、少なくとも前記第2の熱交換区分を含む前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側前記第2の膨張した冷たい冷媒流通過させ、
前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側において前記第2の膨張した冷たい冷媒流を温めるステップであって、前記第1および第2の膨張した冷たい冷媒流は分離されたままにされ、前記複数の熱交換区分のうちのいずれの前記冷側においても混合されず、前記第1の膨張した冷たい冷媒流は温められて、第1の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成し、前記第2の膨張した冷たい冷媒流は温められ、気化されて、第2の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成する、ステップと、
vii)前記第1の温められた気体冷媒流および前記第2の温められた気体冷媒流を前記圧縮トレイン内へ導入し、それによって、前記第2の温められた気体冷媒流は、前記圧縮トレインの前記第1の温められた気体冷媒流とは異なる、より低い圧力位置で圧縮トレイン内に導入され、前記第1の温められた気体冷媒流と前記第2の温められた気体冷媒流とを圧縮し、冷却し、合わせて、次にステップ(i)で分けられる前記圧縮されて冷却された気体冷媒流を形成するステップ
(a)前記第3の圧力は、前記第2の圧力に実質的に同じであり、前記第3の膨張した冷たい冷媒流は、少なくとも前記第1の熱交換区分の前記冷側を通過し、前記冷側において温められ、前記第2の膨張した冷たい冷媒流は、少なくとも前記第2の熱交換区分の前記冷側を通過し、前記冷側において温められ、次に少なくとも前記第1の熱交換区分の前記冷側を通過し、前記冷側においてさらに温められ、そこで前記第3の膨張した冷たい冷媒流と混合し、
前記第3の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束、ならびに天然ガス流が予冷される、および/または前記第2の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部が冷却される第4の熱交換区分をさらに含む前記複数の熱交換区分を備えるコイル巻き熱交換区分であり、
前記第1の膨張した冷たい冷媒流は、前記第3および第4の熱交換区分のうちの一方の前記冷側を通過し、前記第3および第4の熱交換区分のうちの一方の前記冷側において温められて、前記第1の温められた気体冷媒流を形成し、前記第1の熱交換区分からの前記第2および第3の膨張した冷たい冷媒流の混合流は、前記第3および第4の熱交換区分のうちの他方の前記冷側を通過し、前記第3および第4の熱交換区分のうちの他方の前記冷側においてさらに温められて、前記第2の温められた気体冷媒流を形成する、あるいは、
(b)前記第3の圧力は、前記第1の圧力と同じであり、前記第3の膨張した冷たい冷媒流および前記第1の膨張下冷たい冷媒流が、前記複数の熱交換区分の少なくとも1つの前記冷側で混合され、そして温められ、前記第3および第1の膨張した冷たい冷媒流は混合され、そして暖められて、前記第1の暖められた気体冷媒流を形成し、前記複数の熱交換区分は、天然ガスは予冷され、および/または前記第2の冷却された気体冷媒流の全てもしくは一部が冷却される第4の熱交換区分、ならびに/あるいは天然ガス流が液化され、および/または前記第4もしくは第5の冷却された気体冷媒流の全てまたは一部が更に冷却される第5の熱交換区分を更に含み、そこで、前記第5の冷却された気体冷媒流は、存在する場合には、前記更に冷却された第2の冷却された気体冷媒流の他の部分から形成され、そして前記第2の膨張された冷たい冷媒流は、前記第2の熱交換区分の前記冷側を通過し、そして前記冷側で暖められた後に、少なくとも前記第5の熱交換区分、そして次いで前記第4の熱交換区分、の前記冷側を通過し、そして前記冷側で暖められる、
かの、いずれかである、
を含む、方法。
【請求項2】
前記冷媒は25〜65モル%の窒素と、30〜80モル%のメタンと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の膨張した冷たい冷媒流は、前記第1のターボエキスパンダを出るときに0.95より大きな蒸気率を有し、前記第2の膨張した冷たい冷媒流は、前記J−T弁を出るときに0.02〜0.1の蒸気率を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
蒸発冷凍作用を提供する冷媒の割合は0.02〜0.2であり、前記蒸発冷凍作用を提供する冷媒の割合は、J−T弁を介して膨張されて、前記複数の熱交換区分のうちの1つ以上において温められ、気化される膨張した冷たい二相の冷媒流を形成する、前記冷凍回路におけるすべての液体または二相の冷媒流のモル流量の合計を、前記冷凍回路において循環するすべての前記冷媒のモル流量の合計で割ったものとして定義される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の圧力と前記第2の圧力との圧力の割合は1.5:1〜2.5:1である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記液化されてサブクーリングされた天然ガス流は、−130〜−155℃の温度で前記第2の熱交換区分から取り出される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記冷凍回路は閉ループ冷凍回路である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第3の圧力が、前記第2の圧力と実質的に同じであり、前記第3の膨張した冷たい冷媒流は、少なくとも前記第1の熱交換区分の前記冷側を通過し、前記冷側において温められ、前記第2の膨張した冷たい冷媒流は、少なくとも前記第2の熱交換区分の前記冷側を通過し、前記冷側において温められ、次に少なくとも前記第1の熱交換区分の前記冷側を通過し、前記冷側においてさらに温められ、そこで前記第3の膨張した冷たい冷媒流と混合前記第3の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分であり、前記複数の熱交換区分は、天然ガス流が予冷される、および/または前記第2の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部が冷却される、第4の熱交換区分をさらに備え、前記第1の膨張した冷たい冷媒流は、前記第3および第4の熱交換区分のうちの一方の前記冷側を通過し、前記第3および第4の熱交換区分のうちの一方の前記冷側において温められて、前記第1の温められた気体冷媒流を形成し、前記第1の熱交換区分からの前記第2および第3の膨張した冷たい冷媒流の混合流は、前記第3および第4の熱交換区分のうちの他方の前記冷側を通過し、前記第3および第4の熱交換区分のうちの他方の前記冷側においてさらに温められて、前記第2の温められた気体冷媒流を形成する
請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分であり、前記第2の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1および第2の熱交換区分の前記管束は同じ外殻ケーシング内に収容される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第3の圧力は前記第1の圧力と実質的に同じであり、前記第3の膨張した冷たい冷媒流および前記第1の膨張した冷たい冷媒流は、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側において混合され、温められ、前記第3および第1の膨張した冷たい冷媒流は混合され、温められて、前記第1の温められた気体冷媒流を形成
前記複数の熱交換区分は、天然ガス流が予冷される、および/または前記第2の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部が冷却される第4の熱交換区分と、天然ガス流が液化される、および/または前記第4または第5の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部がさらに冷却される第5の熱交換区分とをさらに備え、前記第5の冷却された気体冷媒流は、存在する場合、前記さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流の別の部分から形成され、前記第2の膨張した冷たい冷媒流は、前記第2の熱交換区分の前記冷側を通過し、前記第2の熱交換区分の前記冷側において温められた後、少なくとも前記第5の熱交換区分、次に前記第4の熱交換区分の前記冷側を通過させられ、少なくとも前記第5の熱交換区分、次に前記第4の熱交換区分の前記冷側においてさらに温められる、
請求項に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の膨張した冷たい冷媒流は、少なくとも前記第3の熱交換区分の前記冷側を通過し、少なくとも前記第3の熱交換区分の前記冷側において温められ、前記第3の膨張した冷たい冷媒流は、少なくとも前記第1の熱交換区分の前記冷側を通過し、少なくとも前記第1の熱交換区分の前記冷側において温められ、次に、少なくとも前記第3の熱交換区分の前記冷側を通過し、少なくとも前記第3の熱交換区分の前記冷側においてさらに温められ、そこで前記第1の膨張した冷たい冷媒流と混合される、前記請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分であり、前記第3の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1および第3の熱交換区分の前記管束は同じ外殻ケーシング内に収容される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第3の膨張した冷たい冷媒流は、前記第2のターボエキスパンダを出るときに0.95より大きな蒸気率を有する、請求項に記載の方法。
【請求項18】
天然ガス供給流を液化してLNG製品を生成するシステムであって、前記システムは、冷媒を循環させるための冷凍回路を備え、前記冷凍回路は、
複数の熱交換区分であって、前記熱交換区分の各々は、温側と、冷側とを有し、前記複数の熱交換区分は、第1の熱交換区分と、第2の熱交換区分と、第3の熱交換区分と、を備え、前記第1の熱交換区分の前記温側は、天然ガス流を受け、冷却し、かつ液化するための前記第1の熱交換区分の前記温側を通る少なくとも1つの通路を画定し、前記第2の熱交換区分の前記温側は、前記第1の熱交換区分からの液化天然ガス流を受け、およびサブクーリングして、LNG製品を提供するための、前記第2の熱交換区分の前記温側を通る少なくとも1つの通路を画定し、前記複数の熱交換区分の各々の前記冷側は、冷凍作用を前記熱交換区分に提供する循環する冷媒の膨張流を受け、および温めるための前記複数の熱交換区分の各々の前記冷側を通る少なくとも1つの通路を画定
前記第3の熱交換区分の前記温側は、前記第1の熱交換区分において天然ガス流が受けられ、ならびにさらに冷却され、液化される前に前記天然ガス流を受け、および予冷するための前記第3の熱交換区分の前記温側を通る少なくとも1つの通路を画定する、複数の熱交換区分と、
前記循環する冷媒を圧縮し、かつ冷却するための複数の圧縮機および/または圧縮ステージならびに1つ以上のインタークーラーおよび/または後段クーラーを備える圧縮トレインであって、前記冷凍回路は、前記圧縮トレインは、前記複数の熱交換区分から第1の温められた気体冷媒流および第2の温められた気体冷媒流を受けるように構成され、前記第2の温められた気体冷媒流は、前記圧縮トレインの、前記第1の温められた気体冷媒流とは異なる、より低い圧力位置で受けられ、前記圧力位置に導入され、前記圧縮トレインは、前記第1の温められた気体冷媒流および前記第2の温められた気体冷媒流を圧縮し、冷却し、合わせて、圧縮され、冷却された前記冷媒の気体流を形成するように構成されている、圧縮トレインと、
第1の冷却された気体冷媒流を受け、および第1の圧力まで膨張させて、第1の温度および前記第1の圧力で第1の膨張した冷たい冷媒流を形成するように構成された第1のターボエキスパンダと、
液体または二相の冷媒流を受け、前記流をスロットル調整することによって第2の圧力まで膨張させ、第2の膨張した冷たい冷媒流を第2の温度および前記第2の圧力で形成するように構成された第1のJ−T弁であって、前記第2の圧力は前記第1の圧力より低く、前記第2の温度は前記第1の温度より低い、第1のJ−T弁と、を備え、
第3の冷却された気体冷媒流を受け、および第3の圧力まで膨張させて、第3の膨張した冷たい冷媒流を第3の温度および前記第3の圧力で形成するように構成された第2のターボエキスパンダ、前記第3の温度は前記第1の温度より低いが、前記第2の温度より高く、
前記冷凍回路は、
前記圧縮トレインからの、前記冷媒の前記圧縮され、冷却された気体流を分けて前記第1の冷却された気体冷媒流および第2の冷却された気体冷媒流を形成し、
前記複数の熱交換区分の少なくとも1つの前記温側前記第2の冷却された気体冷媒流通過させ、前記複数の熱交換区分の少なくとも1つの前記温側において前記第2の冷却された気体冷媒流を冷却し、結果として得られるさらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流を分けて、前記第3の冷却された気体冷媒流および第4の冷却された気体冷媒流を形成し、前記第2の熱交換区分を含む前記複数の熱交換区分の少なくとも別の1つの前記温側に前記第4の冷却された気体冷媒流を通過させ、前記複数の熱交換区分の少なくとも別の1つの前記温側において前記第4の冷却された気体冷媒流をさらに冷却し、かつ少なくとも部分的に液化して、前記液体または二相の冷媒流を形成し
少なくとも第3の熱交換区分、および/または前記第2の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部が冷却される熱交換区分を含む前記複数の熱交換区分の少なくとも1つの前記冷側前記第1の膨張した冷たい冷媒流通過させ、少なくとも前記第1の熱交換区分および/または前記第4の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部がさらに冷却される熱交換区分を含む、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側に、前記第3の膨張した冷たい冷媒流を通過させ、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側で前記第3の膨張した冷たい冷媒流を温め、
前記複数の熱交換区分の少なくとも1つの前記冷側において前記第1の膨張した冷たい冷媒流を温め、少なくとも前記第2の熱交換区分を含む前記複数の熱交換区分の少なくとも1つの前記冷側前記第2の膨張した冷たい冷媒流通過させ、前記複数の熱交換区分の少なくとも1つの前記冷側において前記第2の膨張した冷たい冷媒流を温め、前記第1および第2の膨張した冷たい冷媒流は分離されたままにされ、前記複数の熱交換区分のうちのいずれの前記冷側においても混合されず、前記第1の膨張した冷たい冷媒流は温められて、前記第1の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成し、前記第2の冷たい冷媒流は温められ、気化されて、前記第2の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成するようにさらに構成されており
(a)前記第3の圧力は、前記第2の圧力に実質的に同じであり、前記第3の膨張した冷たい冷媒流は、少なくとも前記第1の熱交換区分の前記冷側を通過し、前記冷側において温められ、前記第2の膨張した冷たい冷媒流は、少なくとも前記第2の熱交換区分の前記冷側を通過し、前記冷側において温められ、次に少なくとも前記第1の熱交換区分の前記冷側を通過し、前記冷側においてさらに温められ、そこで前記第3の膨張した冷たい冷媒流と混合し、
前記第3の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束、ならびに天然ガス流が予冷される、および/または前記第2の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部が冷却される第4の熱交換区分をさらに含む前記複数の熱交換区分を備えるコイル巻き熱交換区分であり、
前記第1の膨張した冷たい冷媒流は、前記第3および第4の熱交換区分のうちの一方の前記冷側を通過し、前記第3および第4の熱交換区分のうちの一方の前記冷側において温められて、前記第1の温められた気体冷媒流を形成し、前記第1の熱交換区分からの前記第2および第3の膨張した冷たい冷媒流の混合流は、前記第3および第4の熱交換区分のうちの他方の前記冷側を通過し、前記第3および第4の熱交換区分のうちの他方の前記冷側においてさらに温められて、前記第2の温められた気体冷媒流を形成する、あるいは、
(b)前記第3の圧力は、前記第1の圧力と同じであり、前記第3の膨張した冷たい冷媒流および前記第1の膨張下冷たい冷媒流が、前記複数の熱交換区分の少なくとも1つの前記冷側で混合され、そして温められ、前記第3および第1の膨張した冷たい冷媒流は混合され、そして暖められて、前記第1の暖められた気体冷媒流を形成し、前記複数の熱交換区分は、天然ガスは予冷され、および/または前記第2の冷却された気体冷媒流の全てもしくは一部が冷却される第4の熱交換区分、ならびに/あるいは天然ガス流が液化され、および/または前記第4もしくは第5の冷却された気体冷媒流の全てまたは一部が更に冷却される第5の熱交換区分を更に含み、そこで、前記第5の冷却された気体冷媒流は、存在する場合には、前記更に冷却された第2の冷却された気体冷媒流の他の部分から形成され、そして前記第2の膨張された冷たい冷媒流は、前記第2の熱交換区分の前記冷側を通過し、そして前記冷側で暖められた後に、少なくとも前記第5の熱交換区分、そして次いで前記第4の熱交換区分、の前記冷側を通過し、そして前記冷側で暖められる、
の、いずれかである、
システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、天然ガス供給流を液化して液化天然ガス(LNG)製品を生成するための方法およびシステムに関する。
【0002】
天然ガスの液化は重要な産業工程である。LNGの全世界での生産力は300MTPAを超え、天然ガスを液化するための様々な冷凍サイクルの開発が成功しており、当技術で知られており、広く使用されている。
【0003】
いくつかのサイクルは気化する冷媒を利用して、天然ガスを液化するための冷却作用を提供する。これらのサイクルでは、最初に気相である温かい冷媒(例えば、純粋な単一成分の冷媒、または混合冷媒であってもよい)が圧縮され、冷却され、液化されて、液体冷媒を提供する。この液体冷媒は、次に膨張させられて、冷媒と天然ガスとの間の間接的な熱交換を介して天然ガスを液化するために使用される冷たい気化する冷媒を生成する。結果として得られる温められ、かつ気化された冷媒は、次に圧縮されて、サイクルを再び開始することができる。当技術において知られており、かつ使用されているこの種類の例示のサイクルは、単一混合冷媒(SMR)サイクル、カスケードサイクル、デュアル混合冷媒(DMR)サイクル、プロパン予冷混合冷媒(C3MR)サイクルを含む。
【0004】
他のサイクルは気相膨張サイクルを利用して、天然ガスを液化するための冷却作用を提供する。これらのサイクルでは、気相冷媒はサイクル中に相が変化しない。気相の温かい冷媒は圧縮され、冷却されて、圧縮された冷媒を形成する。圧縮された冷媒は、次に膨張させられて、さらに冷媒を冷却し、冷媒と天然ガスとの間の間接的な熱交換を介して天然ガスを液化するために次に使用される膨張した冷たい冷媒をもたらす。結果として得られる温められて膨張した冷媒は、次に圧縮されて、サイクルを再び開始することができる。当技術で知られており、使用されているこの種類の例示のサイクルは、窒素膨張サイクルおよびメタン膨張サイクルなどの逆ブレイトンサイクルである。
【0005】
確立された窒素膨張サイクル、カスケード、SMRおよびC3MRプロセス、ならびに天然ガスを液化することにおけるそれらの使用のさらなる記述は、例えば、“Selecting a suitable process”J.C.Bronfenbrenner,M.pillarella,and J.Solomon,Review the process technology options available for the liquefaction of natural gas,summer 09,LNGINDUSTRY.COMで見られる。
【0006】
LNG産業の現在の傾向は、遠隔の海底ガス田を開発することであり、これは、浮体式LNG(FLNG)の適用としても知られる適用などの浮体式プラットフォーム上に構築される天然ガスを液化するためのシステムを必要とする。しかしながら、浮体式プラットフォーム上のこのようなLNGプラントの設計および操業は、克服される必要のある多数の課題をもたらす。浮体式プラットフォーム上の動きが主な課題の1つである。混合冷媒(MR)を使用する従来の液化プロセスは、冷凍サイクルの特定の時点で液相および気相の二相の流れおよび分離を含み、これは浮体式プラットフォーム上で使用される場合、液相−気相不均衡配分により、性能の低下につながり得る。また、液化された冷媒を使用する冷凍サイクルのいずれかにおいて、液体スロッシングは追加の機械的ストレスを引き起こし得る。可燃性成分の在庫の貯蔵は、安全性の考慮のため、冷凍サイクルを使用する多くのLNGプラントに関する別の懸念である。
【0007】
当産業における別の傾向は、ピークシェービング設備、または多数のより低能力の液化トレインが単一の高能力のトレインの代わりに使用されるモジュール化された液化設備の場合などの、より小さな規模の液化設備の開発である。より低能力で高いプロセス効率を有する液化サイクルを開発することが望ましい。
【0008】
その結果、最小限の二相の流れを含み、最小限の可燃性冷媒在庫を必要とし、高いプロセス効率を有する天然ガスを液化するためのプロセスの開発への必要性が増加している。
【0009】
窒素再循環膨張プロセスは、上述のように、気体窒素を冷媒として使用する既知のプロセスである。このプロセスは混合冷媒の使用をなくし、そのため、最小限の炭化水素在庫を必要とするFLNG設備および地上ベースのLNG設備の魅力的な代替を提示する。しかしながら、窒素循環膨張プロセスは、比較的低い効率を有し、より大きな熱交換器、圧縮機、エキスパンダ、および管寸法を有する。また、本プロセスは、比較的大量の純窒素の利用可能性に依存する。
【0010】
米国特許第8,656,733号明細書および米国特許第8,464,551号明細書は、例えば気体窒素を冷媒として使用する閉ループ気体膨張サイクルは、例えば天然ガス供給流などの供給流を液化し、かつサブクーリングする、液化方法およびシステムを教示する。説明された冷凍回路およびサイクルは、複数のターボエキスパンダを利用して、天然ガスを液化するために使用される冷媒流よりも低い圧力および温度まで下げられる天然ガスをサブクーリングする冷媒流を有する複数の膨張した冷たい気体冷媒流を生成する。
【0011】
米国特許出願公開第2016/054053号明細書および米国特許第7,581,411号明細書は、窒素などの冷媒が膨張されて複数の冷媒流を比較可能な圧力で生成する、天然ガス流を液化するプロセスおよびシステムを教示する。天然ガスを予冷し、かつ液化するために使用される冷媒流は、ターボエキスパンダにおいて膨張された気体流であり、一方で、天然ガスをサブクーリングするために使用される冷媒流は、J−T弁を介して膨張される前に少なくとも部分的に液化される。すべての冷媒流は同じ、またはおよそ同じ圧力まで下げられ、様々な熱交換区分を通過するときに混合され、様々な熱交換区分において温められて、再圧縮のために共有圧縮機内に導入される単一の温流を形成する。
【0012】
米国特許第9,163,873号明細書は、窒素などの気体冷媒を膨張させて複数の冷たい膨張された気体冷媒流を異なる圧力および温度で生成するために複数のターボエキスパンダが使用される、天然ガス流を液化するためのプロセスおよびシステムを教示する。米国特許第8,656,733号明細書および米国特許第8,464,551号明細書におけるように、最も低い圧力および温度の流れが天然ガスをサブクーリングするために使用される。
【0013】
米国特許出願公開第2016/0313057号明細書は、FLNGの適用に特に適正を有する天然ガス供給流を液化するための方法およびシステムを教示する。説明された方法およびシステムにおいて、気体メタンまたは天然ガス冷媒は複数のターボエキスパンダにおいて膨張されて、天然ガス供給流を予冷し、かつ液化するために使用される冷たい膨張した気体冷媒流を提供する。すべての冷媒流は同じ、またはおよそ同じ圧力まで下げられ、様々な熱交換区分を通過するときに混合され、様々な熱交換区分において温められて、再圧縮のために共有圧縮機内に導入される単一の温流を形成する。液化天然ガス供給流は様々なフラッシュ段の対象とされ、LNG製品を得るために天然ガスをさらに冷却する。
【0014】
それにもかかわらず、FLNGの適用、ピークシェービング設備、および二相の冷媒流および二相の冷媒の分離が好ましくなく、可燃性冷媒の大量の在庫の管理が問題であり得、大量の純窒素または他の必要とされる冷媒成分が利用不可能であり得、または得ることが困難であり得、および/またはプラントの利用可能な面積によって、冷凍回路において使用されることができる熱交換器、圧縮機、エキスパンダ、および管の寸法が制限される他の状況における使用に好適な高いプロセス効率を有する冷凍サイクルを活用する天然ガスを液化するための方法およびシステムに対する当技術における必要性が残っている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
天然ガス供給流を液化してLNG製品を生成するための方法およびシステムが本明細書で開示される。本方法およびシステムは、メタンまたはメタンおよび窒素の混合物を含む冷媒を循環させる冷凍回路を使用する。冷凍回路は1つ以上の冷媒の気体流を膨張させて、天然ガスを液化する、および/または予冷するための冷凍作用を提供するために使用される1つ以上の冷たい気体(またはすくなくとも主に気体)冷媒流を提供するために使用される1つ以上のターボエキスパンダと、液体または二相の冷媒流を膨張させて、天然ガスをサブクーリングするための冷凍作用を提供する冷たい気化している冷媒流を提供するために使用されるJ−T弁と、を含み、冷たい気化している冷媒流は、冷たい気体(または少なくとも主に気体)冷媒流のうちの1つ以上よりも低い圧力である。このような方法およびシステムは、現場で利用可能な冷媒(メタン)を使用し、冷媒の大半が冷媒サイクルを通して気体形状のままである、より高いプロセス効率を有する冷凍サイクルを活用するLNG製品の製造を提供する。
【0016】
本発明による本システムおよび方法のいくつかの好ましい態様の概要が下記に述べられる。
【0017】
態様1:天然ガス供給流を液化してLNG製品を生成する方法であって、方法は、
天然ガス供給流を液化し、かつサブクーリングするように、複数の熱交換区分のいくつかまたはすべての温側を天然ガス供給流に通過させ、複数の熱交換区分のいくつかまたはすべての温側において天然ガス供給流を冷却することであって、複数の熱交換区分は、天然ガス流が液化される第1の熱交換区分と、第1の熱交換区分からの液化天然ガス流がサブクーリングされる第2の熱交換区分と、を備え、液化されてサブクーリングされた天然ガス流は第2の熱交換区分から取り出されて、LNG製品を提供する、冷却することと、
メタンまたはメタンおよび窒素の混合物を含む冷媒を、複数の熱交換区分と、複数の圧縮機および/または圧縮段ならびに1つ以上のインタークーラーおよび/または後段クーラーを備える圧縮トレインと、第1のターボエキスパンダと、第1のJ−T弁と、を備える冷凍回路において循環させることと、を含み、冷媒の循環は、複数の熱交換区分の各々に冷凍作用を提供し、それによって天然ガス供給流を液化し、かつサブクーリングするための冷却作用を提供し、冷凍回路において冷媒を循環させることは、
(i)冷媒の圧縮され、かつ冷却された気体流を分けて第1の冷却された気体冷媒流と、第2の冷却された気体冷媒流とを形成するステップと、
(ii)第1のターボエキスパンダにおいて第1の冷却された気体冷媒流を第1の圧力まで膨張させて、第1のターボエキスパンダを出るときに液体を含まない、または実質的に含まない気体流または主に気体流である第1の膨張した冷たい冷媒流を、第1の温度および該第1の圧力で形成するステップと、
(iii)複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの温側を第2の冷却された気体冷媒流に通過させ、複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの温側において第2の冷却された気体冷媒流を冷却するステップであって、第2の冷却された気体冷媒流の少なくとも一部は冷却され、少なくとも部分的に液化されて、液体または二相の冷媒流を形成する、ステップと、
(iv)液体または二相の冷媒流を、第1のJ−T弁を介して流をスロットル調整することによって第2の圧力まで膨張させて、第2の膨張した冷たい冷媒流を第2の温度および第2の圧力で形成するステップであって、第2の膨張した冷たい冷媒流はJ−T弁を出るときに二相の流であり、第2の圧力は第1の圧力より低く、第2の温度は第1の温度より低い、ステップと、
(v)少なくとも第1の熱交換区分、および/または天然ガス流が予冷される熱交換区分、および/または第2の冷たい気体冷媒流のすべてまたは一部が冷却される熱交換区分を含む、複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの冷側を第1の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの冷側において第1の膨張した冷たい冷媒流を温めて、少なくとも第2の熱交換区分を含む複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの冷側を第2の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの冷側において第2の膨張した冷たい冷媒流を温めるステップであって、第1および第2の膨張した冷たい冷媒流は分離されたままにされ、複数の熱交換区分のうちのいずれの冷側においても混合されず、第1の膨張した冷たい冷媒流は温められて、第1の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成し、第2の膨張した冷たい冷媒流は温められ、気化されて、第2の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成する、ステップと、
(vi)第1の温められた気体冷媒流および第2の温められた気体冷媒流を圧縮トレイン内へ導入し、それによって、第2の温められた気体冷媒流は、圧縮トレインの第1の温められた気体冷媒流とは異なる、より低い圧力位置で圧縮トレイン内に導入され、第1の温められた気体冷媒流と第2の温められた気体冷媒流とを圧縮し、冷却し、合わせて、次にステップ(i)で分けられる圧縮されて冷却された気体冷媒流を形成するステップと、を含む、方法。
【0018】
態様2:冷媒は25〜65モル%の窒素と、30〜80モル%のメタンと、を含む態様1に記載の方法。
【0019】
態様3:第1の膨張した冷たい冷媒流は、第1のターボエキスパンダを出るときに0.95より大きな蒸気率を有し、第2の膨張した冷たい冷媒流は、J−T弁を出るときに0.02〜0.1の蒸気率を有する、態様1または2に記載の方法。
【0020】
態様4:蒸発冷凍作用を提供する冷媒の割合は0.02〜0.2であり、蒸発冷凍作用を提供する冷媒の割合は、J−T弁を介して膨張されて、複数の熱交換区分のうちの1つ以上において温められ、気化される膨張した冷たい二相の冷媒流を形成する、冷凍回路におけるすべての液体または二相の冷媒流のモル流量の合計を、冷凍回路において循環するすべての冷媒のモル流量の合計で割ったものとして定義される、態様1〜3のいずれか1つに記載の方法。
【0021】
態様5:第1の圧力と第2の圧力との圧力の割合は1.5:1〜2.5:1である、態様1〜4のいずれか1つに記載の方法。
【0022】
態様6:液化されてサブクーリングされた天然ガス流は、−130〜−155℃の温度で第2の熱交換区分から取り出される、態様1〜5のいずれか1つに記載の方法。
【0023】
態様7:冷凍回路は閉ループ冷凍回路である、態様1〜6のいずれか1つに記載の方法。
【0024】
態様8:第1の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分である、態様1〜7のいずれか1つに記載の方法。
【0025】
態様9:第2の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分である、態様1〜8のいずれか1つに記載の方法。
【0026】
態様10:複数の熱交換区分は、天然ガス流が第1の熱交換区分で液化される前に予冷される第3の熱交換区分をさらに含む、態様1〜9のいずれか1つに記載の方法。
【0027】
態様11:冷凍回路は第2のターボエキスパンダをさらに備え、
冷凍回路において冷媒を循環させるステップ(iii)は、複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの温側を第2の冷却された気体冷媒流に通過させ、温側において第2の冷却された気体冷媒流を冷却することと、結果として得られるさらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流を分けて、第3の冷却された気体冷媒流および第4の冷却された気体冷媒流を形成することと、複数の熱交換区分のうちの少なくとも別の1つの温側を第4の冷却された気体冷媒流に通過させ、温側において第4の冷却された気体冷媒流をさらに冷却し、かつ少なくとも部分的に液化して、液体または二相の冷媒流を形成することと、を含み、
冷凍回路において冷媒を循環させることは、第2のターボエキスパンダにおいて第3の冷却された気体冷媒流を第3の圧力まで膨張させて、第3の膨張した冷たい冷媒流を第3の温度および第3の圧力で形成するステップをさらに含み、第3の膨張した冷たい冷媒流は、第2のターボエキスパンダを出るときに、液体を含まない、または実質的に含まない気体流であり、または主に気体流であり、第3の温度は第1の温度より低いが、第2の温度より高く、
冷凍回路において冷媒を循環させるステップ(v)は、少なくとも第3の熱交換区分および/または第2の冷却された気体冷媒流のうちのすべてまたは一部が冷却される熱交換区分を含む、複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの冷側を第1の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、冷側において第1の膨張した冷たい冷媒流を温めることと、少なくとも第1の熱交換区分および/または第4の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部がさらに冷却される熱交換区分を含む、複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの冷側を第3の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、冷側において第3の膨張した冷たい冷媒流を温めることと、少なくとも第2の熱交換区分を含む、複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの冷側を第2の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、冷側において第2の膨張した冷たい冷媒流を温めることと、を含み、第1および第2の膨張した冷たい冷媒流は分離されたままにされ、複数の熱交換区分のうちのいずれの冷側においても混合されず、第1の膨張した冷たい冷媒流は温められて、第1の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成し、第2の膨張した冷たい冷媒流は温められ、気化されて、第2の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成する、態様10に記載の方法。
【0028】
態様12:第3の圧力は第2の圧力と実質的に同じであり、第2の膨張した冷たい冷媒流および第3の膨張した冷たい冷媒流は、複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの冷側で混合され、温められ、第2および第3の膨張した冷たい冷媒流は混合され、温められて、第2の温められた気体冷媒流を形成する、態様11に記載の方法。
【0029】
態様13:第3の膨張した冷たい冷媒流は、少なくとも第1の熱交換区分の冷側を通過し、冷側において温められ、第2の膨張した冷たい冷媒流は、少なくとも第2の熱交換区分の冷側を通過し、冷側において温められ、次に少なくとも第1の熱交換区分の冷側を通過し、冷側においてさらに温められ、そこで第3の膨張した冷たい冷媒流と混合する、態様12に記載の方法。
【0030】
態様14:第1の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分であり、第2の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分である、態様13に記載の方法。
【0031】
態様15:第1および第2の熱交換区分の管束は同じ外殻ケーシング内に収容される、態様14に記載の方法。
【0032】
態様16:第3の熱交換区分は、熱交換区分を通る複数の分離した通路を画定する冷側を有し、第1の膨張した冷たい冷媒流は、通路のうちの少なくとも1つを通過し、通路のうちの少なくとも1つにおいて温められて、第1の温められた気体冷媒流を形成し、第1の熱交換区分からの第2および第3の膨張した冷たい冷媒流の混合流は、通路のうちの少なくとも1つ以上の他方を通過し、通路のうちの少なくとも1つ以上の他方において温められて、第2の温められた気体冷媒流を形成する、態様13〜15のいずれか1つに記載の方法。
【0033】
態様17:第3の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分であり、複数の熱交換区分は、天然ガス流が予冷される、および/または第2の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部が冷却される、第4の熱交換区分をさらに備え、第1の膨張した冷たい冷媒流は、第3および第4の熱交換区分のうちの一方の冷側を通過し、第3および第4の熱交換区分のうちの一方の冷側において温められて、第1の温められた気体冷媒流を形成し、第1の熱交換区分からの第2および第3の膨張した冷たい冷媒流の混合流は、第3および第4の熱交換区分のうちの他方の冷側を通過し、第3および第4の熱交換区分のうちの他方の冷側においてさらに温められて、第2の温められた気体冷媒流を形成する、態様13〜15のいずれか1つに記載の方法。
【0034】
態様18:第3の圧力は第1の圧力と実質的に同じであり、第3の膨張した冷たい冷媒流および第1の膨張した冷たい冷媒流は、複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの冷側において混合され、温められ、第3および第1の膨張した冷たい冷媒流は混合され、温められて、第1の温められた気体冷媒流を形成する、態様11に記載の方法。
【0035】
態様19:第1の膨張した冷たい冷媒流は、少なくとも第3の熱交換区分の冷側を通過し、少なくとも第3の熱交換区分の冷側において温められ、第3の膨張した冷たい冷媒流は、少なくとも第1の熱交換区分の冷側を通過し、少なくとも第1の熱交換区分の冷側において温められ、次に、少なくとも第3の熱交換区分の冷側を通過し、少なくとも第3の熱交換区分の冷側においてさらに温められ、そこで第1の膨張した冷たい冷媒流と混合する、態様18に記載の方法。
【0036】
態様20:第1の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分であり、第3の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分である、態様19に記載の方法。
【0037】
態様21:第1および第3の熱交換区分の管束は同じ外殻ケーシング内に収容される、態様20に記載の方法。
【0038】
態様22:複数の熱交換区分は、天然ガス流が予冷される、および/または第2の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部が冷却される第4の熱交換区分と、天然ガス流が液化される、および/または第4または第5の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部がさらに冷却される第5の熱交換区分とをさらに備え、第5の冷却された気体冷媒流は、存在する場合、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流の別の部分から形成され、第2の膨張した冷たい冷媒流は、第2の熱交換区分の冷側を通過し、第2の熱交換区分の冷側において温められた後、少なくとも第5の熱交換区分、次に第4の熱交換区分の冷側を通過させられ、少なくとも第5の熱交換区分、次に第4の熱交換区分の冷側においてさらに温められる、態様18〜21のいずれか1つに記載の方法。
【0039】
態様23:第3の膨張した冷たい冷媒流は、第2のターボエキスパンダを出るときに0.95より大きな蒸気率を有する、態様11〜22のいずれか1つに記載の方法。
【0040】
態様24:天然ガス供給流を液化してLNG製品を生成するシステムであって、システムは、冷媒を循環させるための冷凍回路を備え、冷凍回路は、
複数の熱交換区分であって、熱交換区分の各々は、温側と、冷側とを有し、複数の熱交換区分は、第1の熱交換区分と、第2の熱交換区分と、を備え、第1の熱交換区分の温側は、天然ガス流を受け、冷却し、かつ液化するための第1の熱交換区分の温側を通る少なくとも1つの通路を画定し、第2の熱交換区分の温側は、第1の熱交換区分からの液化天然ガス流を受け、およびサブクーリングして、LNG製品を提供するための、第2の熱交換区分の温側を通る少なくとも1つの通路を画定し、複数の熱交換区分の各々の冷側は、冷凍作用を熱交換区分に提供する循環する冷媒の膨張流を受け、および温めるための複数の熱交換区分の各々の冷側を通る少なくとも1つの通路を画定する、複数の熱交換区分と、
循環する冷媒を圧縮し、かつ冷却するための複数の圧縮機および/または圧縮ステージならびに1つ以上のインタークーラーおよび/または後段クーラーを備える圧縮トレインであって、冷凍回路は、圧縮トレインは、複数の熱交換区分から第1の温められた気体冷媒流および第2の温められた気体冷媒流を受けるように構成され、第2の温められた気体冷媒流は、圧縮トレインの、第1の温められた気体冷媒流とは異なる、より低い圧力位置で受けられ、圧力位置に導入され、圧縮トレインは、第1の温められた気体冷媒流および第2の温められた気体冷媒流を圧縮し、冷却し、合わせて、圧縮され、冷却された冷媒の気体流を形成するように構成される、圧縮トレインと、
第1の冷却された気体冷媒流を受け、および第1の圧力まで膨張させて、第1の温度および第1の圧力で第1の膨張した冷たい冷媒流を形成するように構成された第1のターボエキスパンダと、
液体または二相の冷媒流を受け、流をスロットル調整することによって第2の圧力まで膨張させ、第2の膨張した冷たい冷媒流を第2の温度および第2の圧力で形成するように構成された第1のJ−T弁であって、第2の圧力は第1の圧力より低く、第2の温度は第1の温度より低い、第1のJ−T弁と、を備え、
冷凍回路は、
圧縮トレインからの、冷媒の圧縮され、冷却された気体流を分けて第1の冷却された気体冷媒流および第2の冷却された気体冷媒流を形成し、
複数の熱交換区分の少なくとも1つの温側を第2の冷却された気体冷媒流に通過させ、複数の熱交換区分の少なくとも1つの温側において第2の冷却された気体冷媒流を冷却し、第2の冷却された気体冷媒流の少なくとも一部は、冷却され、少なくとも部分的に液化されて、液体または二相の冷媒流を形成し、
少なくとも第1の熱交換区分、および/または天然ガス流が予冷される熱交換区分、および/または第2の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部が冷却される熱交換区分を含む複数の熱交換区分の少なくとも1つの冷側を第1の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、複数の熱交換区分の少なくとも1つの冷側において第1の膨張した冷たい冷媒流を温め、少なくとも第2の熱交換区分を含む複数の熱交換区分の少なくとも1つの冷側を第2の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、複数の熱交換区分の少なくとも1つの冷側において第2の膨張した冷たい冷媒流を温め、第1および第2の膨張した冷たい冷媒流は分離されたままにされ、複数の熱交換区分のうちのいずれの冷側においても混合されず、第1の膨張した冷たい冷媒流は温められて、第1の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成し、第2の冷たい冷媒流は温められ、気化されて、第2の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成するようにさらに構成される、システム。
【0041】
態様25:複数の熱交換区分は第3の熱交換区分をさらに備え、第3の熱交換区分の温側は、第1の熱交換区分において天然ガス流が受けられ、ならびにさらに冷却され、液化される前に天然ガス流を受け、および予冷するための第3の熱交換区分の温側を通る少なくとも1つの通路を画定し、
冷凍回路は、第3の冷却された気体冷媒流を受け、および第3の圧力まで膨張させて、第3の膨張した冷たい冷媒流を第3の温度および第3の圧力で形成するように構成された第2のターボエキスパンダをさらに備え、第3の温度は第1の温度より低いが、第2の温度より高く、
冷凍回路は、複数の熱交換区分の少なくとも1つの温側を第2の冷却された気体冷媒流に通過させ、複数の熱交換区分の少なくとも1つの温側において第2の冷却された気体冷媒流を冷却し、結果として得られるさらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流を分けて、第3の冷却された気体冷媒流および第4の冷却された気体冷媒流を形成し、複数の熱交換区分の少なくとも別の1つの温側を第4の冷却された気体冷媒流に通過させ、複数の熱交換区分の少なくとも別の1つの温側において第4の冷却された気体冷媒流をさらに冷却し、かつ少なくとも部分的に液化して、液体または二相の冷媒流を形成し、
少なくとも第3の熱交換区分および/または第2の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部が冷却される熱交換区分を備える複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの冷側を第1の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの冷側において第1の膨張した冷たい冷媒流を温め、少なくとも第1の熱交換区分および/または第4の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部がさらに冷却される熱交換区分を備える複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの冷側を第3の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの冷側において第3の膨張した冷たい冷媒流を温め、少なくとも第2の熱交換区分を備える複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの冷側を第2の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの冷側において第2の膨張した冷たい冷媒流を温め、第1および第2の膨張した冷たい冷媒流は分離されたままにされ、複数の熱交換区分のうちのいずれの冷側においても混合されず、第1の膨張した冷たい冷媒流は温められて、第1の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成し、第2の膨張した冷たい冷媒流は温められ、気化されて、第2の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成するようにさらに構成される、
態様24に記載のシステム。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1図1は、従来技術による天然ガス液化方法およびシステムを示す概略的なフロー図である。
【0043】
図2図2は、従来技術による天然ガス液化方法およびシステムを示す概略的なフロー図である。
【0044】
図3図3は、第1の実施形態による天然ガス液化方法およびシステムを示す概略的なフロー図である。
【0045】
図4図4は、第2の実施形態による天然ガス液化方法およびシステムを示す概略的なフロー図である。
【0046】
図5図5は、第3の実施形態による天然ガス液化方法およびシステムを示す概略的なフロー図である。
【0047】
図6図6は、第4の実施形態による天然ガス液化方法およびシステムを示す概略的なフロー図である。
【0048】
図7図7は、第5の実施形態による天然ガス液化方法およびシステムを示す概略的なフロー図である。
【0049】
図8図8は、第6の実施形態による天然ガス液化方法およびシステムを示す概略的なフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
浮体式LNG(FLNG)の適用、ピークシェービングの適用、モジュラー液化設備、小規模設備、および/または高いプロセス効率が望ましく、二相の冷媒流および二相の冷媒の分離が好ましくなく、可燃性冷媒の大量の在庫の管理が問題であり得、大量の純窒素または他の必要とされる冷媒成分が利用不可能であり得、または得ることが困難であり得、および/またはプラントの利用可能な面積によって、冷凍システムにおいて使用されることができる熱交換器、圧縮機、エキスパンダ、および管の寸法が制限される、任意の他の適用に特に好適であり、かつ魅力的な天然ガスを液化するための方法およびシステムが本明細書において開示される。
【0051】
本明細書で使用される場合、別途示されない限り、冠詞「a」および「an」は、明細書および請求項において説明される本発明の実施形態における任意の特徴に適用されるとき、1つ以上を意味する。「a」および「an」の使用は、そのような制限が特に述べられない限り、単一の特徴に意味を限定しない。単数または複数の名詞または名詞句に先行する「the」という記述は、1つの特に指定された特徴または複数の特に指定された特徴を示し、それが使用される文脈に依存して単数または複数の含意を有してもよい。
【0052】
文字が本明細書で、方法(例えば、(a)、(b)および(c))の列挙されたステップを特定するように使用される場合、これらの文字は方法ステップを参照することを補助するためだけに使用され、特許請求されたステップが実行される特定の順序を、そのような順序が特に列挙されない限り、およびそのような順序が特に列挙される範囲までのみ、示すように意図される。
【0053】
方法またはシステムの列挙された特徴を特定するように本明細書で使用される場合、「第1の」、「第2の」、「第3の」などの用語は、当該の特徴を参照すること、および区別することを補助するためにのみ使用され、そのような順序が特に列挙されない限り、およびそのような順序が特に列挙される範囲までのみ、特徴の任意の特定の順序を示すように意図されない。
【0054】
本明細書で使用されるような、用語「天然ガス」および「天然ガス流」は、合成および/または代替天然ガスを含む気体および流れも包含する。天然ガスの主な成分はメタン(典型的に少なくとも供給流の85モル%、より多くは少なくとも90モル%、および平均的に95モル%含む)である。天然ガスは、エタン、プロパン、ブタン、ペンタンなどの、より少ない量の他の、より重い炭化水素を含む。原天然ガスの他の典型的な成分は、窒素、ヘリウム、水素、二酸化炭素および/または他の酸性ガス、および水銀などの1つ以上の成分を含む。しかしながら、本発明に従って処理された天然ガス供給流は、水分、酸性ガス、水銀および/または、より重い炭化水素などの氷点の(比較的)高い任意の成分の度合いを、天然ガスが液化され、かつサブクーリングされる1つの、または複数の熱交換区分における凍結または他の動作上の問題を避けるために必要である度合いまで減少させる場合、もしくは減少させる必要に応じて、前処理される。
【0055】
本明細書で使用されるような、「冷凍サイクル」という用語は、別の液体に冷凍作用を提供するために循環する冷媒が通る一連のステップを指し、「冷凍回路」という用語は、冷凍サイクルの上述のステップを実行する冷媒が循環する一連の接続された装置を指す。本明細書で説明される方法およびシステムでは、冷凍回路は、循環する冷媒が温められて冷凍作用を提供する複数の熱交換区分と、循環する冷媒が圧縮され、かつ冷却される複数の圧縮機および/または圧縮段、および1つ以上のインタークーラーおよび/または後段クーラーを含む圧縮トレインと、ならびに循環する冷媒が膨張されて熱交換区分に供給されるための冷たい冷媒を提供する少なくとも1つのターボエキスパンダおよび少なくとも1つのJ−T弁とを含む。
【0056】
本明細書で使用されるような、「熱交換区分」という用語は、熱交換器の冷側を通って流れる液体の1つ以上の流れと、熱交換器の温側を通って流れる液体の1つ以上の流れとの間で間接的な熱交換が行われるユニットまたは部分を指し、冷側を通って流れる液体の流れはそれによって温められ、温側を通って流れる液体の流れはそれによって冷却される。
【0057】
本明細書で使用されるような、「間接的な熱交換」という用語は、2つの液体間の熱交換を指し、2つの液体は何らかの形状の物理的な障壁によって互いから分離されている。
【0058】
本明細書で使用されるような、熱交換区分の部分を指すように使用される「温側」という用語は、冷側を通って流れる液体での間接的な熱交換によって冷却される液体の1つまたは複数の流れが通す熱交換器の側を指す。温側は、液体の単一の流れを受ける熱交換区分を通る単一の通路、または熱交換区分を通過するときに互いから分離されている同じまたは異なる液体の多数の流れを受ける熱交換区分を通る1つ以上の通路を画定してもよい。
【0059】
本明細書で使用されるような、熱交換区分の部分を指すように使用される「冷側」という用語は、温側を通って流れる液体での間接的な熱交換によって温められる液体の1つまたは複数の流れが通過する熱交換器の側を指す。冷側は、液体の単一の流れを受ける熱交換区分を通る単一の通路、または熱交換区分を通過するときに互いから分離されている液体の多数の流れを受ける熱交換区分を通る1つ以上の通路を含んでもよい。
【0060】
本明細書で使用されるような、「コイル巻き熱交換器」という用語は、外殻ケーシングに入れられた1つ以上の管束を含む当技術において知られた種類の熱交換器を指し、各管束はそれ自体の外殻ケーシングを有してもよく、または2つ以上の管束が共通の外殻ケーシングを共有してもよい。各管束は「コイル巻き熱交換区分」となってもよく、束の管側は当該区分の温側となり、当該区分を通る1つ以上の通路を画定し、束の外殻側は、当該区分を通る単一の通路を画定する当該区分の冷側となる。コイル巻き熱交換器は、堅牢さ、安全性、および熱伝導効率で知られた小型設計の熱交換器であり、したがって、面積の割に効率性の度合いの高い熱交換を提供する利点を有する。しかしながら、外殻側は熱交換区分を通る単一の通路のみ確定するため、冷媒流が当該熱交換区分の冷側において混合することなく、各コイル巻き熱交換区分の冷側(外殻側)において1つ以上の冷媒流を使用することはできない。
【0061】
本明細書で使用されるような、「ターボエキスパンダ」という用語は、その中およびそれを通って気体が作用膨張し(膨張されて作用を生成し)、それによって気体の圧力および温度を下げる、遠心性、放射状、または軸流のタービンを指す。このような装置は、当技術において膨張タービンとも呼ばれる。ターボエキスパンダによって生成される作用は、任意の所望される目的に使用されてもよい。例えば、圧縮機(1つ以上の圧縮機または冷媒圧縮トレインの圧縮段など)を駆動するため、および/または発電機を駆動するために使用されてもよい。
【0062】
本明細書で使用されるような、「J−T」弁または「ジュールトムソン弁」は、その中で、およびそれを通って液体がスロットル調整され、それによってジュールトムソン膨張を介して液体の圧力および温度を下げる弁を指す。
【0063】
本明細書で使用されるような、「閉ループサイクル」、「閉ループ回路」などの用語は、通常動作中、冷媒が回路から除去されない、かつ回路に追加されない(漏れなどを通してなど小さな意図されない損失を補償するため以外で)冷凍サイクルまたは回路を指す。したがって、閉ループ冷凍回路では、任意の熱交換区分の温側において冷却されている液体が冷媒流と予冷され、液化され、および/またはサブクーリングされる天然ガス流との両方を含む場合、当該冷媒流および天然ガス流は、当該流が分離され、かつ混合しないように当該熱交換区分の温側において別々の通路を通過する。
【0064】
本明細書で使用されるような、「開ループサイクル」、「開ループ回路」などは、液化される供給流、即ち、天然ガスも循環冷媒を提供し、それによって通常動作中に継続的に回路に冷媒が追加される、および回路から冷媒が除去される、冷媒サイクルまたは回路を指す。したがって、例えば、開ループサイクルでは、天然ガス流は開ループ回路内に天然ガス供給と補償冷媒との組み合わせとして導入されてもよく、天然ガス流は次に熱交換区分の温められた気体冷媒流と組み合わせられて、次に圧縮トレインにおいて圧縮され、かつ冷却される組み合わせられた流れを形成し、圧縮され、かつ冷却された気体冷媒流を形成し、その一部はその後離れて、液化される天然ガス供給流を形成する。
【0065】
単に例示のために、ある技術の配置および本発明の例示の実施形態が、図1〜8を参照して説明される。明確性および簡潔性のために、1つ以上の図で、各図における同じ参照符号が割り当てられた特徴は共通である。
【0066】
図1を参照して、当技術による天然ガス液化方法およびシステムが示される。原天然ガス供給流100は、前処理システム101において選択的に前処理されて、水銀、水、酸性ガス、および重炭化水素などの不純物を除去し、前処理された天然ガス供給流102を生成し、前処理された天然ガス供給流102は予冷システム103において選択的に予冷されて、天然ガス供給流104を生成してもよい。天然ガス供給流104は、次にメインクライオジェニック熱交換器(MCHE)198において液化され、かつサブクーリングされて、第1の液化天然ガス(LNG)流106を生成する。図1に示されるように、MCHE198はコイル巻き熱交換器であってもよく、またはプレートフィンまたはシェルアンドチューブ熱交換器などの別の種類の熱交換器であってもよい。1つ以上の多数の区分からなってもよい。これらの区分は同じ、または異なる種類であり、別々のケーシングまたは単一のケーシングに含まれてもよい。図1に示されるように、MCHE198は、天然ガス供給流が予冷されるMCHE198の温端(本明細書で温区分とも呼ばれる)に配置された第3の熱交換区分198Aと、第3の区分198Aからの予冷された天然ガス流105がさらに冷却され、かつ液化されるMCHE198の中間(本明細書で中間区分とも呼ばれる)に配置された第1の熱交換区分198Bと、第1の区分198Bからの液化天然ガス流がサブクーリングされるMCHE198の冷端(本明細書で冷区分とも呼ばれる)における第2の熱交換区分198Cとからなる。MCHE198は、コイル巻き熱交換器である場合、区分は熱交換器の管束として示される。
【0067】
冷区分198Cを出るサブクーリングされたLNG流106は、次に第1のLNG降下弁108において圧力が下げられて、圧力が下げられたLNG製品流110を生成し、圧力が下げられたLNG製品流110はLNG貯蔵タンク115に送られる。LNG貯蔵タンクにおいて生成された任意のボイルオフガス(BOG)はBOG流112としてタンクから除去され、ボイルオフガス(BOG)はプラントにおいて燃料として使用され、燃やされ、および/または供給へ再利用される。
【0068】
MCHE198への冷凍作用は、MCHE198の区分198A〜Cを含む冷凍回路を循環する冷媒、圧縮機136および後段クーラー156として図1に示される圧縮トレインと、第1のターボエキスパンダ164と、第2のターボエキスパンダ172と、第1のJ−T弁178と、によって提供される温かい気体冷媒流130はMCHE198から取り出され、かつ一時的な非設計動作中にその中に存在するあらゆる液体は、ノックアウトドラム132において除去されてもよい。塔頂の温かい気体冷媒流134は次に圧縮機136で圧縮されて、圧縮された冷媒流155を生成し、冷媒後段クーラー156において大気または冷却水に対して冷却されて、圧縮され、かつ冷却された気体冷媒流158を生成する。冷却されて圧縮された気体冷媒流158は次に2つの流れ、即ち第1の冷却された気体冷媒流162および第2の冷却された気体冷媒流160に分かれる。第2の流れ160は、天然ガス供給流104が通過する通路へのMCHE198の温区分198Aの温側における別の通路を介してMCHE198の温区分198Aの温側を通過し、かつMCHE198の温区分198Aの温側において冷却され、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流168を生成し、一方で、第1の流れ162は第1のターボエキスパンダ164(本明細書で温エキスパンダとも呼ばれる)において膨張されて、MCHE198の温区分198Aの冷側を通過した第1の膨張された冷たい冷媒流166を生成し、天然ガス供給流104を予冷し、かつ第2の冷却された気体冷媒流160を冷却するために冷凍および冷却作用を提供するために温められる。
【0069】
さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流168は2つの流れ、即ち、第3の冷却された気体冷媒流170および第4の冷却された気体冷媒流169に分けられる。第4の流れ169は、天然ガス供給流104/105が通過させられる通路への当該中間ならびに冷区分198Bおよび198Cの当該温側における別々の通路を介して、中間区分198Bの温側、次にMCHE198の冷区分198Bを通過させられ、かつ中間区分198Bの温側、次にMCHE198の冷区分198Bにおいて冷却され、第4の流れは当該中間および/または冷区分198Bおよび198Cにおいて少なくとも部分的に液化されて、液体または二相の冷媒流176を生成する。第3の冷却された気体冷媒流170は第2のターボエキスパンダ172(本明細書で冷エキスパンダとも呼ばれる)において膨張されて、MCHE198の中間区分198Bの冷側を通過させられた第3の膨張した冷たい冷媒流174を生成し、予冷された天然ガス供給流105を液化するため、および第4の冷却された気体冷媒流169を冷却するための冷凍および冷却作用を提供するために温められ、次にMCHE198の温区分198Aの冷側を通過させられ、MCHE198の温区分198Aの冷側においてさらに温められ、そこで第1の膨張した冷たい冷媒流166と混合する。第1および第2の膨張した冷たい冷媒流166および174は、第1および第2のターボエキスパンダ164および172のそれぞれを出るときに0.95より大きな蒸気率を有する、少なくとも主に気体である。
【0070】
MCHE198の冷区分198Cの温側を出る液体または二相の冷媒176は、第1のJ−T弁178においてスロットル調整を介して圧力が下げられて、第2の膨張した冷たい冷媒流180を生成し、第2の膨張した冷たい冷媒流180はJ−T弁178を出るときに元々二相である。第2の膨張した冷たい冷媒流180は、第2の膨張した冷たい冷媒流180が、液化天然ガス供給流をサブクーリングし、かつ第4の冷却された気体冷媒流を冷却するための冷凍および冷却作用を提供するために温められるMCHE198の冷区分198Cの冷側を通過させられ、次にMCHE198の中間区分198Bおよび温区分198Aの冷側を通過させられ、かつMCHE198の中間区分198Bおよび温区分198Aの冷側において温められ、そこで第3の膨張した冷たい冷媒流174および第1の膨張した冷たい冷媒流166と混合する。
【0071】
図2は、圧縮機136が一連の圧縮機またはインタークーラーを有する圧縮段を含む圧縮システム136の代わりである図1の圧縮トレインの好ましい構成を示す。塔頂の温かい気体冷媒流134は第1の圧縮機137において圧縮されて、第1の圧縮された冷媒流138を生成し、第1のインタークーラー139において大気または冷却水に対して冷却されて、第1の冷却され、かつ圧縮された冷媒流140を生成し、第1の冷却され、かつ圧縮された冷媒流140は第2の圧縮機141においてさらに圧縮されて、第2の圧縮された冷媒流142を生成する。第2の圧縮された冷媒流142は第2のインタークーラー143において大気または冷却水に対して冷却されて、第2の冷却された圧縮冷媒流144を生成し、第2の冷却された圧縮冷媒流144は2つの部分、第1の部分145および第2の部分146に分かれる。第2の冷却され、かつ圧縮された冷媒流145の第1の部分は、第3の圧縮機147において圧縮されて、第3の圧縮された流れ148を生成し、一方で第2の冷却され、かつ圧縮された冷媒流146の第2の部分は第4の圧縮機149において圧縮されて、第4の圧縮された流れ150を生成する。第3の圧縮された流れ148および第4の圧縮された流れ150は混合されて、次に冷媒後段クーラー156において冷却される圧縮された冷媒流155を生成し、冷却され、かつ圧縮された気体冷媒流158を生成する。
【0072】
第3の圧縮機147は、温エキスパンダ164によって生成された力によって少なくとも部分的に駆動されてもよく、一方で、第4の圧縮機149は、冷エキスパンダ172によって生成された力によって少なくとも部分的に駆動されてもよく、またはその逆でもよい。同等に、温および/または冷エキスパンダは、圧縮トレインにおける他の圧縮機のいずれかを駆動することができる。図2において別々の圧縮機として示されるが、圧縮システムにおける2つ以上の圧縮機は単一の圧縮ユニットの圧縮段の代わりであることができる。同等に、1つ以上の圧縮機は1つ以上のエキスパンダによって駆動され、関連付けられた圧縮機およびエキスパンダは圧縮機エキスパンダアセンブリまたは「コンパンダ」と呼ばれる単一のケーシングに配置されてもよい。
【0073】
図1〜2に示される従来技術の配置の欠点は、冷媒が、温かい、中間の、および冷たい区分に冷却作用をおよそ同じ圧力で提供することである。これは冷たい流れが中間および温かい区分の上部で混合し、その結果、温および冷エキスパンダならびにJ−T弁から同様の出力圧力をもたらすためである。当技術の構成におけるこれらの出力圧力における任意の微細な違いは、冷、中間、および音区分にわたる熱交換器の冷側の圧力降下のためであり、各区分に対して典型的には約45psia(3bara)、好ましくは25psia(1.7bara)未満、およびより好ましくは10psia(0.7bara)未満である。この圧力低下は熱交換器の種類に基づいて変化する。したがって、従来技術の配置は、所望される冷媒温度に基づく冷流の圧力を調整する選択を提供しない。
【0074】
図3は第1の例示の実施形態を示す。本実施形態におけるMCHE198はいかなる種類であってもよいが、繰り返すが好ましくはコイル巻き熱交換器である。この場合では、MCHE198は2つの熱交換区分(即ち、MCHEがコイル巻き熱交換器である場合では2つの管束)、即ち、予冷された天然ガス供給流105が液化される第1の熱交換区分198B(図1および2におけるMCHE198の中間区分と同等)、および第1の熱交換区分198Bからの液化天然ガス供給流がサブクーリングされる第2の熱交換区分198C(図1におけるMCHE198の冷区分と同等)を有する。図1および2のMCHE198の温区分198Aの代わりに、本実施形態では、天然ガス供給流104が予冷される第3の熱交換区分197が別のユニットに配置され、かつ、熱交換区分を通る複数の別々の通路を画定し、1つ以上の冷媒流が混合せずに当該区分の冷側を別々に通過することを可能にする冷側を有する、プレートフィン熱交換区分(図示されるような)または、当技術において知られた任意の他の好適な種類の熱交換区分である。第1および第2の熱交換区分198Bおよび198Cは同じ外殻ケーシングに収容されているように示されるが、これらの区分の各々の代替の配置では、それ自体の外殻ケーシングに収容されることができる。第3の熱交換区分197の入口および出口は、温端、冷端、および/または区分の任意の中間位置に配置されてもよい。
【0075】
原天然ガス供給流100は、前処理システム101において選択的に前処理されて、水銀、水、酸性ガス、および重炭化水素などの不純物を除去し、前処理された天然ガス供給流102を生成し、前処理された天然ガス供給流102は予冷システム103において選択的に予冷されて、天然ガス供給流104を生成してもよい。予冷システム103は、閉または開ループサイクルを含んでもよく、供給ガス、プロパン、ハイドロフルオロカーボン、混合冷媒などの任意の予冷冷媒を活用してもよい。予冷システム103は、いくつかの場合では存在しない。
【0076】
天然ガス供給流104は、第3の熱交換区分197の温側において予冷されて(またはさらに予冷されて)予冷された天然ガス流105を生成し、予冷された天然ガス流105は、次に、第1の熱交換区分198Bの温側において液化され、かつ第2の熱交換区分198Cの温側においてサブクーリングされて、第2の熱交換区分198CおよびMCHE198を約−130℃〜約−155℃、およびより好ましくは約−140℃〜−155℃の温度で出るサブクーリングされたLNG流106を生成する。MCHE198を出るLNG流106は、第1のLNG降圧装置108において圧力が下げられて、圧力が下げられたLNG製品流110を生成し、LNG製品流110はLNG貯蔵タンク115に送られる。第1のLNG降圧装置108は、J−T弁(図3に示されるような)であってもよく、または水力タービン(ターボエキスパンダ)または任意の他の好適な装置であってもよい。LNG貯蔵タンクにおいて生成された任意のBOGはBOG流112としてタンクから除去され、BOG流112はプラントの燃料として使用されてもよく、燃やされてもよく、および/または供給に再利用されてもよい。
【0077】
第3、第1および第2の熱交換区分197、198Bおよび198Cへの冷凍作用は、当該熱交換区分197、198B、198Cと、圧縮システム136(圧縮機/圧縮段137、141、147、149およびインタークーラー139、143)と、後段クーラー156と、第1のターボエキスパンダ164と、第2のターボエキスパンダ172と、第1のJ−T弁178と、を含む圧縮トレインと、含む閉ループ冷凍回路を循環する冷媒によって提供される。
【0078】
第1の温められた気体冷媒流131および第2の温められた気体冷媒流173は、当該熱交換区分の冷側における別々の通路から、第3の熱交換区分197の温端から取り出され、第2の温められた気体冷媒流173は第1の温められた気体冷媒流131よりも圧力が低い。第1の温められた気体冷媒流131は、ノックアウトドラム(図示せず)に送られて、一時的な非設計動作中に気体冷媒流131の中に存在するあらゆる液体を除去してもよく、第1の温められた気体冷媒流131は、塔頂流(図示せず)としてノックアウトドラムを出る。第2の温められた気体冷媒流173は同様に、別のノックアウトドラム132に送られて、一時的な非設計動作中に気体冷媒流131の中に存在するあらゆる液体をたたき出してもよく、第2の温められた気体冷媒流は、塔頂流134としてノックアウトドラムを出る。第1の温められた気体冷媒流131および第2の温められた気体冷媒流134は、次に圧縮システム136の異なる位置に導入され、第2の温められた気体冷媒流は、第1の温められた気体冷媒流よりも圧力の低い位置で圧縮システム内に導入される。
【0079】
冷媒圧縮システム136では、第2の温められた気体冷媒流134は第1の圧縮機/圧縮段137において圧縮されて、第1の圧縮された冷媒流138を生成し、第1の圧縮された冷媒流138は第1のインタークーラー139において大気または冷却水に対して冷却されて、第1の冷却され、かつ圧縮された冷媒流140を生成する。第1の温められた気体冷媒流131は第1の冷却され、かつ圧縮された冷媒流140と混合されて、混合された中間圧力冷媒流151を生成し、混合された中間圧力冷媒流151は第2の圧縮機141においてさらに圧縮されて、第2の圧縮された冷媒流142を生成する。第2の圧縮された冷媒流142は第2のインタークーラー143において大気または冷却水に対して冷却されて、第2の冷却され、かつ圧縮された冷媒流144を生成し、第2の冷却され、かつ圧縮された冷媒流144は2つの部分、第1の部分145および第2の部分146に分けられる。第2の冷却され、かつ圧縮された冷媒流145の第1の部分は第3の圧縮機147において圧縮されて、第3の圧縮された流れ148を生成し、一方で、第2の冷却され、かつ圧縮された冷媒流146の第2の部分は第4の圧縮機149において圧縮されて、第4の圧縮された流れ150を生成する。第3の圧縮された流れ148および第4の圧縮された流れ150は混合されて、圧縮された冷媒流155を生成する。
【0080】
圧縮された冷媒流155は冷媒後段クーラー156において大気または冷却水に対して冷却されて、圧縮され、かつ冷却された気体冷媒流158を生成する。冷却され、かつ圧縮された気体冷媒流158は、次に2つの流れ、即ち第1の冷却された気体冷媒流162および第2の冷却された気体冷媒流160に分けられる。第2の冷却された気体冷媒流160は、当該温側における別の通路を介して天然ガス供給流104が通過させられる通路へ、第3の熱交換区分197の温側を通過し、第3の熱交換区分197の温側において冷却されて、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流168を生成する。第1の冷却された気体冷媒流162は第1のターボエキスパンダ164(本明細書で温エキスパンダとも呼ばれる)において膨張されて第1の圧力へ圧力を下げられて、第1の膨張した冷たい冷媒流166を第1の温度および当該第1の圧力で生成し、第1の膨張した冷たい冷媒流166は、第1のターボエキスパンダを出るときに0.95より大きな蒸気率を有する、少なくとも主に気体である。第1の膨張した冷たい冷媒流166は第3の熱交換区分197を通過し、そこで温められて、天然ガス供給流104を予冷し、かつ第2の冷却された気体冷媒流160を冷却するための冷凍および冷却作用を提供し、第1の膨張した冷たい冷媒流166は温められて、第1の温められた気体冷媒流131を形成する。
【0081】
さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流168は、2つのさらなる流れ、即ち、第3の冷却された気体冷媒流170および第4の冷却された気体冷媒流169に分かれる。第3の冷却された気体冷媒流170は、第2のターボエキスパンダ172(本明細書で冷エキスパンダとも呼ばれる)において膨張されて第3の圧力まで圧力を下げられて、第3の膨張した冷たい冷媒流174を第3の温度および当該第3の圧力で生成し、第3の膨張した冷たい冷媒流174は、第2のターボエキスパンダを出るときに0.95を超える蒸気率を有する、少なくとも主に気体である。第3の温度および第3の圧力は、それぞれ第1の温度および第1の圧力よりも低い。第4の流れ169は、当該第1および第2の熱交換区分198B、198Cの当該温側における別々の通路を介して天然ガス供給流104/105が通過する第1の熱交換区分198Bの温側、および次に第2の熱交換区分198Cの温側を通過させられ、かつ第1の熱交換区分198Bの温側、および次に第2の熱交換区分198Cの温側において冷却され、第4の流れは当該第1および/または区分熱交換区分198B、198Cにおいて少なくとも部分的に液化されて、液体または二相の冷媒流176を生成する。第3の熱交換区分198Cの温側を出る液体または二相の冷媒流176は、第1のJ−T弁178におけるスロットル調整を介して第2の圧力まで圧力が下げられて、第2の膨張した冷たい冷媒流180を第2の温度および当該第2の圧力で生成し、第2の膨張した冷たい冷媒流180は、第1のJ−T弁178を出るときに元々二相である。好ましい実施形態では、第2の膨張した冷たい冷媒流180は、第1のJ−T弁178を出るときに約0.02〜約0.1の蒸気率を有する。第2の温度は第3の温度よりも低い(および、したがって第1の温度よりも低い)。第2の圧力は本実施形態では第3の圧力と実質的に同じである。
【0082】
第3の膨張した冷たい冷媒流174は第1の熱交換区分198Bの冷側を通過させられ、そこで温められて、予冷された天然ガス供給流105を液化し、第4の冷却された気体冷媒流169を冷却するための冷凍および冷却作用を提供する。第2の膨張した冷たい冷媒流180は、第2の熱交換区分198Cの冷側を通過させられ、そこで温められて(第2の膨張した冷たい冷媒流180を少なくとも部分的に気化させて、および/または温めて)、液化した天然ガス供給流をサブクーリングし、かつ第4の冷却された気体冷媒流を冷却するために冷凍および冷却作用を提供し、次に第1の熱交換区分198Bの冷側を通過させられて、第1の熱交換区分198Bの冷側においてさらに温められ、そこで第3の膨張した冷たい冷媒流174と混合し、予冷された天然ガス供給流105を液化し、かつ第4の冷却された気体冷媒流169を冷却するための、さらなる冷凍および冷却作用を提供する。結果として得られる、第1の熱交換区分198Bの冷側の温端を出る混合流171(混合され、かつ温められた第2および第3の膨張した冷たい冷媒流からなる)は、第3の熱交換区分197の冷側を通過させられ、そこでさらに温められて、天然ガス供給流104を予冷し、かつ第2の冷却された気体冷媒流160を冷却するための、さらなる冷凍および冷却作用を提供し、混合流171はさらに温められて、第2の温められた気体冷媒流173を形成し、混合流171は、第1の膨張した冷たい冷媒流166が通過する冷側における通路から第3の熱交換区分197の冷側における別の通路を通過させられる。
【0083】
したがって、第3の熱交換区分197に対する冷却作用は、混合せず、かつ異なる圧力の少なくとも2つの別々の冷媒流、即ち、混合流171(第1の熱交換区分198Bの冷側の温端を出る、混合され、かつ温められた第2および第3の膨張した冷たい冷媒流からなる)および第1の膨張した冷たい冷媒流166によって提供される。それらは冷却作用を提供して、天然ガス供給流104を予冷し、かつ第2の冷却された気体冷媒流160を冷却して、予冷された天然ガス供給流105を生成およびさらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流168をそれぞれ、−25℃〜−70℃、および好ましくは−35℃〜−55℃の温度で生成する。
【0084】
第2の冷却された気体冷媒流160は、冷却され、かつ圧縮された気体冷媒流158の約40モル%〜85モル%、および冷却され、かつ圧縮された気体冷媒流158の好ましくは約55モル%〜75モル%である。第4の冷却された気体冷媒流169は、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流168の約3モル%〜20モル%、および好ましくは、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流168の約5モル%〜15モル%である。液体または二相の冷媒流176のモル流量の冷却され、かつ圧縮された気体冷媒流158のモル流量に対する割合は、典型的に0.02〜0.2、および好ましくは約0.02〜0.1である。この割合は、J−T弁(第1のJ−T弁178)を通して膨張されて、冷凍回路(198C、198B、197)の1つ以上の熱交換区分において温められ、かつ気化される、膨張され、かつ冷却された二相の冷媒流(第2の膨張した冷たい冷媒流180)を形成する、冷凍回路におけるすべての液体または二相の冷媒流(液体または二相の冷媒流176)のモル流量の合計を、冷凍回路において循環するすべての冷媒のモル流量の合計(これは冷却され、かつ圧縮された気体冷媒流158の流量と同じ)で割ったものを表すため、図3に示される実施形態に関する「蒸発冷凍を提供する冷媒の割合」である。
【0085】
上述のように、第2の圧力(J−T弁178を出るときの第2の膨張した冷たい冷媒流180の圧力)および第3の圧力(第2のターボエキスパンダ172を出るときの第3の膨張した冷たい冷媒流174)は実質的に同じであり、第1の圧力(第1のターボエキスパンダ164を出るときの第1の膨張した冷たい冷媒流166の圧力)よりも各々が低い。第2および第3の圧力間に存在するような圧力のこのような違いは、第2の熱交換区分198Cにわたる圧力降下の結果である。例えば、第2の膨張した冷たい冷媒流が第2の熱交換区分の冷側を通過すると、第2の膨張した冷たい冷媒流の圧力は典型的に非常に僅かに、典型的には1bara(例えば1〜10psi(0.07〜0.7bara))未満だけ降下し、その結果、第2および第3の膨張した冷たい冷媒流が、第1の熱交換区分の冷側に入り、かつ混合されるときに同じ圧力であることを可能にし、第2の圧力は第3の圧力より非常に僅かに(典型的1bara未満)高い必要があり得る。好ましい実施形態では、第1の圧力の第2の圧力に対する圧力比は、1.5:1〜2.5:1である。好ましい実施形態では、第1の膨張した冷たい冷媒流166の圧力は約10bara〜35baraであり、一方で第3の膨張した冷たい冷媒流174の圧力および第2の膨張した冷たい冷媒流180の圧力は、約4bara〜20baraである。対応して、第2の温められた気体冷媒流173は約4bara〜20baraの圧力を有し、一方で第1の温められた気体冷媒流131は約10bara〜35baraの圧力を有する。
【0086】
第3の圧縮機147は、温エキスパンダ164によって生成された力によって少なくとも部分的に駆動されもよく、一方で第4の圧縮機149は、冷エキスパンダ172によって生成された力によって少なくとも部分的に駆動されてもよく、その逆でもよい。代替的に、圧縮システムにおける他の圧縮機のうちのいずれかは温エキスパンダおよび/または冷エキスパンダによって少なくとも部分的に駆動されることができる。圧縮機およびエキスパンダユニットは1つのケーシングに配置されてもよく、圧縮機−エキスパンダアセンブリまたは「コンパンダ」と呼ばれる。必要とされる任意の追加の力が電気モータまたはガスタービンなどの外部ドライバを使用して提供されてもよい。コンパンダを使用することは回転機器のプロット空間を下げ、全体的な効率を改善する。
【0087】
図3に示される冷媒圧縮システム136は例示の配置であり、圧縮システムおよび圧縮機のいくつかの変形が可能である。例えば、図3では別々の圧縮機として示されるが、圧縮システムにおける2つ以上の圧縮機が単一の圧縮ユニットの圧縮段の代わりになることができる。同等に、示される各圧縮機は1つ以上のケーシングにおける多数の圧縮段を含んでもよい。多数のインタークーラーおよび後段クーラーが存在してもよい。各圧縮段は1つ以上のインペラおよび関連するディフューザを含んでもよい。追加の圧縮機/圧縮段が示される圧縮機のうちのいずれかと直列に、または並列に含まれることができ、および/または1つ以上の示される圧縮機は省略されることができる。第1の圧縮機137、第2の圧縮機141、および他の圧縮機のうちのいずれかは、電気モータ、工業ガスタービン、航空転用ガスタービン、蒸気タービンなどの任意の種類のドライバによって駆動されてもよい。圧縮機は、遠心性、軸流、容積式などの任意の種類であってもよい。
【0088】
好ましい実施形態では、第1の圧縮機137および第2の圧縮機141が単一の多段の圧縮機であるように、第1の温められた気体冷媒流131は多段圧縮機における側流として導入されてもよい。
【0089】
別の実施形態(図示せず)では、第1の温められた気体冷媒流131および第2の温められた気体冷媒流173は、別々の圧縮機において並列で圧縮されてもよく、圧縮された流れは組み合わせられて第2の圧縮された冷媒流142を生成してもよい。
【0090】
冷凍回路を循環する冷媒は、メタンまたはメタンおよび窒素の混合物を含む冷媒である。冷凍回路を循環する冷媒はさらに、二酸化炭素、エタン、エチレン、アルゴンなどの(限定されないが)他の冷媒成分を、第1および第2のターボエキスパンダそれぞれを出るときに少なくとも主な気体である第1および第3の膨張した冷たい冷媒流に影響しない、または第1のJ−T弁を出るときに二相である第2の膨張した冷たい冷媒流に影響しない程度に含んでもよい。好ましい実施形態では、冷媒はメタンおよび窒素の混合物を含む。冷却され、かつ圧縮された冷媒流158の好ましい窒素含有量は、約20モル%〜70モル%、好ましくは約25モル%〜65モル%、およびより好ましくは約30モル%〜60モル%の窒素である。冷却され、かつ圧縮された冷媒流158の好ましいメタン含有量は、約30モル%〜80モル%、好ましくは約35モル%〜75モル%、およびより好ましくは約40モル%〜70モル%のメタンである。
【0091】
図3に示される実施形態の変形では、本システムは第2のターボエキスパンダ172を含まず、したがって、予冷および液化作用の両方を提供する第1のターボエキスパンダ164と、サブクーリング作用を提供する第1のJ−T弁172と、だけを使用する。このような状況では、熱交換区分198Bは省略される。第2の熱交換区分に対する冷凍作用は、J−T弁178(図3におけるような)によって提供される。熱交換区分197は、第1の熱交換区分として働き、かつ予冷および液化作用の両方を提供し、熱交換区分197に対する冷凍作用は異なる圧力の2つの冷たい流れ、即ち、第2の膨張した冷たい冷媒流(第2の熱交換区分198Cにおいて最初に温められた後)および第1の膨張した冷たい冷媒流166によって提供される。本実施形態では、第2のターボエキスパンダ(冷エキスパンダ)172は存在しない。
【0092】
従来技術を超える、図3に示される本実施形態の重要な利点は、第1の膨張した冷たい冷媒流166の圧力が第2および第3の膨張した冷たい冷媒流180、174の圧力とは著しくことなることである。これは第1および第2の熱交換区分198B、198C(液化およびサブクーリング区分)に対して、第3の熱交換区分197(予冷区分)とは異なる圧力で冷却することの提供を可能にする。より低い冷媒圧力は液化、および特にサブクーリング区分に好ましく、より高い冷媒圧力は予冷区分に好ましい。温エキスパンダ圧力が冷エキスパンダおよびJ−T弁圧力とは著しく異なることを可能にすることで、本プロセスはより高い全体的な効率をもたらす。その結果、温エキスパンダ164は主に予冷作用を提供するために使用され、一方で冷エキスパンダ172は主に液化作用を提供するために使用され、J−T弁178はサブクーリング作用を提供する。さらに、液化およびサブクーリング区分198B、198Cに対してコイル巻き熱交換区分を使用することによって、これらの区分に対して交換器の本種類を使用する利点(即ち、小型および高効率)が保たれることができ、一方で予冷区分197に対して熱交換区分を通る複数の別々の通路を画定する冷側を有する種類の熱交換区分を使用することによって、当該流れ171が、異なる圧力であり、さらに予冷区分197の冷側を通過する第1の膨張した冷たい冷媒流166と混合せずに、膨張した冷たい冷媒流の第2および第3の流れの混合流171から予冷区分197において回収されることができる。前述のように、結果として得られる第2の温められた気体冷媒流173、および予冷区分197の冷側に存在する第1の温められた気体冷媒流131は、次に冷凍圧縮システム136に2つの異なる圧力で送られることができ、より低い圧力の第2の温められた気体冷媒流173は圧縮システムの圧力のより低い位置、例えば冷凍圧縮システム136の最も低い圧力入口などへ送られ、より高い圧力の第1の温められた気体冷媒流131は圧縮システムの圧力のより高い位置、例えば冷凍圧縮システム136内へ側流として送られる。このような配置の重要な利点は、従来プロセスよりも高いプロセス効率を有する小型システムをもたらすことである。
【0093】
図4は第2の実施形態および図3の変形を示す。本実施形態では、MCHE198は、繰り返すが、好ましくはコイル巻き熱交換器であり、この場合では第3の熱交換区分(温区分/管束)198Aと、第1の熱交換区分(中間区分/管束)198Bと、第2の熱交換区分(冷区分/管束)198Cと、を含む。しかしながらこの場合では、MCHE198は温区分198Aの冷側(外殻側)をコイル巻き熱交換器の中間区分198Bの冷側(外殻側)から分離させ、冷および中間区分198C、198Bの冷側における冷媒が温区分198Aの冷側内に流れることを防ぐヘッド118も含む。したがって、ヘッド118は外殻側の圧力を含み、かつ温区分198Aの冷側が中間および冷区分198B、198Cの冷側とは異なる外殻側圧力であることを可能にする。中間区分198Bの冷側の温端から取り出された第2および第3の膨張した冷たい冷媒流171の混合流171は、液体除去のためのノックアウトドラム132に直接送られ、したがって本配置では、混合流171は、冷媒圧縮システム136において圧縮される第2の温められた気体冷媒流を形成し、さらなる冷凍作用は圧縮の前に中間区分198Bの冷側の温端を出る混合流171から回収されない。混合流171の温度は約−40℃〜−70℃である。
【0094】
図4に示される実施形態の変形では、2つの別々のコイル巻き熱交換ユニットが使用されてもよく、その場合、第3の熱交換区分(温区分)198Aはそれ自体の外殻ケーシングに入れられ、第1の熱交換区分(中間区分)198Bおよび第2の熱交換区分(冷側)198Cは別の外殻ケーシングを共有し、かつ別の外殻ケーシングに共に入れられる。このような配置では、ヘッド118は、温区分198Aの冷側(外殻側)を中間区分198Bおよび温区分198Cの冷側(外殻側)から分離するために必要とされない。
【0095】
図4に示される実施形態は、図4では圧縮システム136において圧縮される第2の温められた気体冷媒流が「冷圧縮された」またはより冷たい温度で圧縮された混合流171であるため、図3と比べて僅かに低いプロセス効率を有し、図3では混合流171は第3の熱交換区分197において最初にさらに温められて、第2の温められた気体冷媒流を形成し、それによって圧縮の前に当該流れからさらなる冷凍作用を抽出する。しかしながら、図4に示される配置は、従来技術に比べてプロセス効率がさらに高いという利益を有さず、図3より少ない機器数および面積をもたらす。第3の熱交換区分198Aの冷側を通過する1つの冷媒流(第1の膨張した冷たい冷媒流166)しかないため、コイル巻き熱交換区分は、繰り返すがプラントのプロセスおよび面積の熱伝達効率についての利益を提供するこの区分に対して使用されることができる。
【0096】
図5は第3の実施形態および図4のさらなる変形を示す。MCHE198は、繰り返すが、好ましくはコイル巻き熱交換器であり、この場合、第3の熱交換区分(温区分/管束)198Aと、第1の熱交換区分(中間区分/管束)198Bと、第2の熱交換区分(冷区分/管束)198Cとを含み、MCHE198は、繰り返すが、温区分198Aの冷側(外殻側)を中間区分198Bの冷側(外殻側)から分離し、冷および中間区分198C、198Bの冷側における冷媒が温区分198Aの冷側内に流れることを防ぐヘッド118を含む。しかしながら、この場合、中間区分198Bの冷側の温端から取り出された温められた第2および第3の膨張した冷たい冷媒流の混合流171は冷圧縮されない。代わりに、図5に示される実施形態では、冷凍回路は第4の熱交換区分196をさらに含み、冷凍作用は当該第4の熱交換区分196において温められた第2および第3の膨張した冷たい冷媒流の混合流171から抽出され、混合流171は第4の熱交換区分196の冷側を通過させられ、かつ第4の熱交換区分196の冷側において温められて、第2の温められた気体冷媒流173を生成する。第4の熱交換区分196は、例えばコイル巻き区分、プレートフィン区分(図5に示されるような)またはシェルアンドチューブ区分など、任意の好適な種類の熱交換器の熱交換区分であってもよい。
【0097】
図5に示される実施形態では、第2の冷却された気体冷媒流160はさらに、2つの部分、即ち、第1の部分161および第2の部分107に分けられる。前述のように、第1の部分は第3の熱交換区分198Aの温側を通過し、かつ第3の熱交換区分198Aの温側において冷却されて、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流168の第1の部分を生成し、第3の熱交換区分198Aへの冷凍作用は第3の熱交換区分198Aにおいて温められる第1の膨張した冷たい冷媒流166によって供給されて、第1の温められた気体冷媒流131を生成する。
【0098】
前述のように、第2の冷却された気体冷媒流の第2の部分107は、第4の熱交換区分196の温側において冷却されて、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流111の第2の部分を生成し、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流111の第2の部分は次に第1の部分168と組み合わせられて、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流を提供し、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流は次に分けられて第3の冷却された気体冷媒流170および第4の冷却された気体冷媒流169を提供する。好ましい実施形態では、第2の冷却された気体冷媒流の第2の部分107は、第2の冷却された気体冷媒流160の約50モル%〜95モル%である。
【0099】
前述のように、図5に示される実施形態では、冷および中間区分198C、198Bの冷側における冷媒が温区分198Aの冷側に流れることを防いて、それによってこれらの区分の外殻側が異なる圧力を有することを可能にするように、ヘッド118は温区分198Aの冷側(外殻側)をMCHE198の中間区分198Bの冷側(外殻側)から分離するために使用される。しかしながら、代替の実施形態では、別々の外殻ケーシングを有する2つの別々のコイル巻き熱交換器ユニットは、1つの外殻ケーシングに封入された温区分198Aと共に、別の外殻ケーシングに封入された中間区分198Bおよび冷区分198Cと共に使用されて、ヘッド118の必要性をなくすことができる。
【0100】
代替の実施形態では、第2の冷却された気体冷媒流の部分107を冷却するために使用される代わりに、第4の熱交換区分196は、天然ガス流を冷却するために使用されてもよい。例えば、天然ガス供給流104は、2つの流れに分割されてもよく、第1の流れは前述のように第3の熱交換区分198Aの温側を通過させられ、かつ第3の熱交換区分198Aの温側において冷却され、第2の流れは第4の熱交換区分196の温側を通過させられ、第4の熱交換区分196の温側において冷却され、第3および第4の熱交換区分を出る冷却された天然ガス流は、再度組み合わせられ、かつ混合されて、予冷された天然ガス流105を形成し、予冷された天然ガス流105は次に、前述のように第1の熱交換区分198Bにおいてさらに冷却され、かつ液化される。さらに別の変形では、第4の熱交換区分は、区分を通る1つ以上の別々の通路を画定する温側を有することができ、かつ第2の冷却された気体冷媒流の一部107および天然ガス流の両方を冷却するために使用されることができる。
【0101】
図5に示される実施形態は、従来技術より高いプロセス効率を含む図3に示される実施形態の利益を有する。また、1つのみの冷媒流(第1の膨張した冷たい冷媒流166)が第3の熱交換区分198Aの冷側を通過するため、コイル巻き熱交換区分はこの区分に対して使用されてもよい。しかしながら、この配置は第4の熱交換区分196の形式での追加の機器の使用を必要としない。
【0102】
図6は第4の実施形態および図5の変形を示す。本実施形態では、MCHE198は、繰り返すが、好ましくは第3の熱交換区分(温区分/管束)198Aと、第1の熱交換区分(中間区分/管束)198Bと、第2の熱交換区分(冷側/管束)198Cと、を含むコイル巻き熱交換器である。しかしながら、MCHE198は、温区分198Aの冷側(外殻側)を中間区分198Bの冷側(外殻側)から分離するヘッド118を、もはや含まず、かつ温区分198Aに対する冷凍は第1の膨張した冷たい冷媒流166によって、もはや提供されない。代わりに、第1の熱交換区分(中間区分)198Bの冷側(外殻側)の温端からの温められた第2および第3の膨張した冷たい冷媒流の混合流は、第3の熱交換区分198Aの冷側(外殻側)内に流れ、第3の熱交換区分198Aの冷側(外殻側)を通過し、かつ第3の熱交換区分198Aの冷側(外殻側)においてさらに温められて、第3の熱交換区分198Aにおいて冷却作用を提供し、第2および第3の膨張した冷たい冷媒流の混合流は当該第3の熱交換区分198Aにおいてさらに温められて、第2の温められた気体冷媒流173を形成する。
【0103】
同様に、図6に示される実施形態では、第4の熱交換区分196に対する冷凍作用は、温められた第2および第3の膨張した冷たい冷媒流の混合流によって、もはや提供されない。代わりに、第1の膨張した冷たい冷媒流166は、第4の熱交換区分196の冷側を通過し、かつ第4の熱交換区分196の冷側において温められて、第4の熱交換区分196において冷却作用を提供し、第1の膨張した冷たい冷媒流166は当該区分において温められて、第1の温められた気体冷媒流131を生成する。
【0104】
図5に関連して上述したように、図6にしめされる実施形態では、第2の冷却された気体冷媒流の第1の部分161は、第3の熱交換区分198Aを通過し、かつ第3の熱交換区分198Aにおいて冷却されて、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流168の第1の部分を生成し、第2の冷却された気体冷媒流の107の第2の部分は、第4の熱交換区分196の温側を通過させられ、かつ第4の熱交換区分196の温側において冷却されて、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流111を生成し、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流111は次に第1の部分168と組み合わせられて、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流を提供し、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流は次に分けられて第3の冷却された気体冷媒流170および第4の冷却された気体冷媒流169を提供する。好ましい実施形態では、第2の冷却された気体冷媒流の第2の部分107は、第2の冷却された気体冷媒流160の約20モル%〜60モル%である。
【0105】
代替的に、および図5に関して上記でも説明されるように、図6に示される実施形態の変形では、第4の熱交換区分196は、第2の冷却された気体冷媒流の一部107を冷却するために使用される代わりに、天然ガス供給流を冷却するために使用されてもよい。さらに別の変形では(繰り返すが、図5に関連して上述したように)、第4の熱交換区分196は、熱交換区分196を通る1つ以上の別々の通路を画定する温側を有することができ、かつ第2の冷却された気体冷媒流の部分107および天然ガス流の両方を冷却するために使用されることができる。
【0106】
図6に示される実施形態は、従来技術より高いプロセス効率を含む図3に示される実施形態の利益を有する。また、1つのみの冷媒流(第2および第3の膨張した冷たい冷媒流の混合流)が第3の熱交換区分198Aの冷側を通過するため、コイル巻き熱交換区分はこの区分に対して使用されてもよい。しかしながら、この配置は第4の熱交換区分196の形式での追加の機器の使用を必要としない。ヘッド118が必要とされず、かつ中間区分198Bの温端におけるMCHE198の外殻側からいかなる冷媒流も抽出される必要がなく、より単純な熱交換器設計をもたらすため、図5に示される実施形態と比べて、図6の実施形態は図5の実施形態よりも単純である。
【0107】
図7は第5の実施形態および図3の別の変形を示す。本実施形態におけるMCHE198はいかなる種類であってもよいが、繰り返すが好ましくはコイル巻き熱交換器である。この場合では、MCHE198は2つの熱交換区分(即ち、MCHEがコイル巻き熱交換器である場合では2つの管束)、即ち、予冷された天然ガス供給流105が液化される第1の熱交換区分198B(図1および2におけるMCHE198の中間区分と同等)、および第1の熱交換区分198Bからの液化天然ガス供給流104が予冷されて、第1の熱交換区分において液化される天然ガス供給流105を提供する第3の熱交換区分198A(図1および2におけるMCHEの温区分と同等)を有する。図1および2のMCHE198の冷区分198Cの代わりに、本実施形態では、第2の熱交換区分198C(第1の熱交換区分198Bからの液化天然ガス供給流がサブクーリングされる)が別のユニットに配置され、かつ、プレートフィン熱交換区分(示されるように)、シェルアンドチューブ熱交換熱交換区分、コイル巻き熱交換区分、または、当技術において知られた任意の他の好適な種類の熱交換区分である。代替的に、MCHE198は、第2の熱交換区分198CがMCHE198における冷区分198Cを構成するが、冷媒が第2の熱交換区分198Cの冷側から第1および第3の熱交換区分198B、198Aの冷側に流れることができないように、MCHE198は第1の熱交換区分(中間区分)198Bの冷側(外殻側)を第2の熱交換区分(冷側)198Cの冷側(外殻側)から分離するヘッドも含む、3つの熱交換区分を有するコイル巻き熱交換器であることができる。第3および第1の熱交換区分198Aおよび198Bは同じ外殻ケーシングに収容されているように示されるが、これらの区分の各々の代替の配置では、それ自体の外殻ケーシングに収容されることができる。
【0108】
本実施形態では、閉ループ冷凍回路は、第4の熱交換区分182Aおよび第5の熱交換区分182Bもさらに含み、第4の熱交換区分182Aおよび第5の熱交換区分182Bはそれぞれ、プレートフィン熱交換器ユニット182の温182Aおよび冷182B区分として図7に示される。しかしながら、代替の実施形態では、第4および第5の熱交換区分182Aおよび182Bは、別々のユニットであることができ、および/または、シェルアンドチューブ熱交換器区分、コイル巻き熱交換器区分、または当技術において知られた任意の他の種類の好適な熱交換器などの異なる種類の熱交換区分/ユニットであることができる。代替の実施形態では、第2の熱交換区分198Cは、第4の熱交換区分182A、第5の熱交換区分182B、および第2の熱交換区分198Cがそれぞれユニットの温、中間および冷区分である、第4および第5の熱交換区分182Aおよび182Bのような同じ熱交換区分ユニットの一部であることもできる。
【0109】
図3に示される実施形態のように、冷却され、かつ圧縮された気体冷媒流158は、2つの流れ、即ち、第1の冷却された気体冷媒流162および第2の冷却された気体冷媒流160に分けられる。第1の冷却された気体冷媒流162は、第1のターボエキスパンダ164(本明細書で温エキスパンダとも呼ばれる)において膨張されて第1の圧力へ圧力を下げられて、第1の膨張した冷たい冷媒流166を第1の温度および当該第1の圧力で生成し、第1の膨張した冷たい冷媒流166は、第1のターボエキスパンダを出るときに0.95より大きな蒸気率を有する、少なくとも主に気体である。第1の膨張した冷たい冷媒流166は第3の熱交換区分198Aの冷側を通過し、そこで温められて、天然ガス供給流104を予冷し、かつ第2の冷却された気体冷媒流160の一部161を冷却するための冷凍および冷却作用を提供する。
【0110】
第2の冷却された気体冷媒流160は、2つの流れ、即ち第1の部分161および第2の部分107に分けられる。第1の部分161は、当該温側における別の通路を介して天然ガス供給流104が通過させられる通路へ、第3の熱交換区分198Aの温側を通過し、第3の熱交換区分198Aの温側において冷却されて、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流の第1の部分168を生成する。第2の冷却された気体冷媒流の第2の部分107は、第4の熱交換区分182Aの温側を通過し、第4の熱交換区分182Aの温側において冷却されて、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流の第2の部分111を生成する。
【0111】
さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流の第1の部分168は分けられて、第3の冷却された気体冷媒流170および第4の冷却された気体冷媒流169を形成する。
【0112】
第4の冷却された気体冷媒流169は、当該温側における別の通路を介して予冷された天然ガス供給流105が通過させられる通路へ、第1の熱交換区分198Bの温側を通過し、第1の熱交換区分198Bの温側においてさらに冷却されて、および選択的に第1の熱交換区分198Bの温側において少なくとも部分的に液化されて、さらに冷却された第4の冷却された気体冷媒流114を形成する。
【0113】
第3の冷却された気体冷媒流170は、第2のターボエキスパンダ172(本明細書で冷エキスパンダとも呼ばれる)において膨張されて第3の圧力まで圧力を下げられて、第3の膨張した冷たい冷媒流174を第3の温度および当該第3の圧力で生成し、第3の膨張した冷たい冷媒流174は、第2のターボエキスパンダを出るときに0.95を超える蒸気率を有する、少なくとも主に気体である。第3の温度は第1の温度よりも低く、および第3の圧力は第1の圧力と実質的に同じである。第3の膨張した冷たい冷媒流174は第1の熱交換区分198Bの冷側を通過させられ、そこで温められて、予冷された天然ガス供給流105を液化し、第4の冷却された気体冷媒流169を冷却するための冷凍および冷却作用を提供し、次に、第3の熱交換区分198Aの冷側を通過させられ、そこで第1の膨張した冷たい冷媒流166と混合し、天然ガス供給流104を予冷し、かつ第2の冷却された気体冷媒流の第1の部分161を冷却するための、さらなる冷凍および冷却作用を提供し、第1および第3の膨張した冷たい冷媒流はそれによって混合され、かつ温められて、第1の温められた気体冷媒流131を形成し、第1の温められた気体冷媒流131は次に圧縮システム136において圧縮される。
【0114】
さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流の第2の部分111は、冷却された気体冷媒流187の第5の流れを形成する。好ましくは、図7に示されるように、第2の部分111は分けられて、第5の冷却された気体冷媒流187および冷却された気体冷媒流の平衡流186を形成する。
【0115】
平衡流186は、第1の部分が分けられて第3および第4の冷却された気体冷媒流170、169を形成する前に、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流の第1の部分168と混合され、および/または、当該流れが第2のターボエキスパンダ172において膨張される、または第の熱交換区分198Bにおいてさらに冷却される前に、第3および/または第4の冷却された気体冷媒流170、169と混合される。
【0116】
第5の冷却された気体冷媒流187は、第5の熱交換区分182Bの温側を通過し、さらに冷却され、かつ選択的に第5の熱交換区分182Bの温側において少なくとも部分的に液化されて、さらに冷却された第5の冷媒流188を生成し、さらに冷却された第5の冷媒流188は、第1の熱交換区分198Bの温側の冷端を出る、さらに冷却された第4の冷媒流114と次に混合されて、さらに冷却された第4および第5の冷媒流の混合流189を形成する。
【0117】
さらに冷却された第4および第5の冷媒流の混合流189は、次に、当該温側における別の通路を介して天然ガス供給流が通過させられる通路へ、第2の熱交換区分198Cの温側を通過し、第2の熱交換区分198Cの温側において冷却されて、および第2の熱交換区分198Cの温側において少なくとも部分的に液化されて(まだ完全に液化されていない場合)、第2の熱交換区分198Cの温側の冷端から取り出される液体または二相の冷媒流176を生成する。第3の熱交換区分198Cの温側を出る液体または二相の冷媒流176は、第1のJ−T弁178におけるスロットル調整を介して第2の圧力まで圧力が下げられて、第2の膨張した冷たい冷媒流180を第2の温度および当該第2の圧力で生成し、第2の膨張した冷たい冷媒流180は、第1のJ−T弁178を出るときに元々二相である。好ましい実施形態では、第2の膨張した冷たい冷媒流180は、第1のJ−T弁178を出るときに約0.02〜約0.1の蒸気率を有する。第2の温度は第3の温度よりも低く(および、したがって第1の温度よりも低い)、第2の圧力は本実施形態では第3の圧力および第1の圧力よりも低い。
【0118】
第2の膨張した冷たい冷媒流180は、第2の熱交換区分198Cの冷側を通過させられ、そこで温められて(少なくとも部分的に気化させて、および/または温めて)、液化した天然ガス供給流をサブクーリングし、かつさらに冷却された第4および第5の冷媒流の混合流189を冷却するために冷凍および冷却作用を提供する。結果として得られる、温められた第2の膨張した冷たい冷媒流181は、第5の熱交換区分182Bの冷側を通過させられ、さらに温められて、第5の冷却された気体冷媒流183を冷却するための冷凍および冷却作用を提供し、結果として得られるさらに温められた第2の膨張した冷たい冷媒流183は、次に第4の熱交換区分182Aの冷側を通過させられ、第4の熱交換区分182Aの冷側においてさらに温められて、第2の冷却された気体冷媒流の第2の部分107を冷却するための冷凍および冷却作用を提供し、第2の膨張した冷たい冷媒流はそれによって温められて、第2の温められた気体冷媒流173を形成し、第2の温められた気体冷媒流173は次に圧縮システム136において圧縮される。
【0119】
上述のように、第1の圧力(第1のターボエキスパンダ164を出るときの第1の膨張した冷たい冷媒流166の圧力)および第3の圧力(第2のターボエキスパンダ172を出るときの第3の膨張した冷たい冷媒流174の圧力)は実質的に同じであり、第2の圧力(J−T弁178を出るときの第2の膨張した冷たい冷媒流180の圧力)は第1の圧力および第3の圧力よりも低い。第1および第3の圧力間に存在するような圧力のこのような違いは、第1の熱交換区分198Bにわたる圧力降下の結果である。例えば、第3の膨張した冷たい冷媒流が第1の熱交換区分の冷側を通過すると、第3の膨張した冷たい冷媒流の圧力は典型的に非常に僅かに、典型的には1バール(例えば1〜10psi(0.07〜0.7バール))未満だけ降下し、その結果、第3および第1の膨張した冷たい冷媒流が、第3の熱交換区分の冷側に入り、かつ混合されるときに同じ圧力であることを可能にし、第3の圧力は第1の圧力より非常に僅かに(典型的1バール未満)高い必要があり得る。好ましい実施形態では、第1の圧力の第2の圧力に対する圧力比は、1.5:1〜2.5:1である。好ましい実施形態では、第1の膨張した冷たい冷媒流166の圧力および第3の膨張した冷たい冷媒流174の圧力は約10bara〜35baraであり、一方で第2の膨張した冷たい冷媒流180の圧力は、約4bara〜20baraである。対応して、第2の温められた気体冷媒流173は約4bara〜20baraの圧力を有し、一方で第1の温められた気体冷媒流131は約10bara〜35baraの圧力を有する。
【0120】
図7に示される実施形態の変形では、本システムは第2のターボエキスパンダ172を含まず、したがって、予冷および液化作用の両方を提供する第1のターボエキスパンダ164と、サブクーリング作用を提供する第1のJ−T弁178と、だけを使用する。このような状況では、熱交換区分198Bは省略され、熱交換区分198Aが第1の熱交換区分として働き、かつ予冷および液化作用の両方を提供する。
【0121】
図7における平衡流186の目的は、第4および第5の熱交換区分を含む熱交換ユニット182、および第3および第1の熱交換区分を含むMCHE198において冷媒を熱負荷率に調整することである。第4および第5の熱交換区分の冷側における冷媒の流量に基づいて、第4および第5の熱交換区分の温側において冷却された流れの流量を調整することが必要であり得る。これは、熱交換ユニット182の温側を通るいくつかの流れを除去すること、および熱交換ユニット182の温側を通るいくつかの流れをMCHE198の温側に送ることによって達成されることができる。平衡流186は、熱交換ユニット182およびMCHE198における、より狭い冷却カーブ(熱作用カーブに対する温度)を可能にする。
【0122】
代替の実施形態では、第2の冷却された気体冷媒流の一部107を冷却するために使用される代わりに、第4の熱交換区分182Aおよび第の熱交換区分5182Bは、天然ガス流を冷却するために使用されてもよい。例えば、天然ガス供給流104は、2つの流れに分割されてもよく、第1の流れは第3の熱交換区分198Aの温側を通過し、かつ第3の熱交換区分198Aの温側において予冷され、前述のように第1の熱交換区分198Bの温側においてさらに冷却され、かつ液化され、ならびに第2の流れは第4の熱交換区分182Aの温側を通過し、かつ第4の熱交換区分182Aの温側において予冷され、第5の熱交換区分182Bの温側においてさらに冷却され、かつ液化され、第5および第1の熱交換区分を出る液化天然ガス流は、再度組み合わせられ、かつ混合されて、液化天然ガス供給流を形成し、次に液化天然ガス供給流は前述のように第2の熱交換区分198Cにおいてサブクーリングされる。予冷された天然ガスの一部を第4の熱交換区分を出る予冷された天然ガス流から第1の熱交換区分に入る予冷された天然ガス流へ運ぶために、バイパス流が同様に利用されることができる。さらに別の変形では、第4および第5の熱交換区分は、区分を通る1つ以上の別々の通路を画定する温側をそれぞれ有することができ、かつ第2の冷却された気体冷媒流の一部107および天然ガス流の両方を冷却するために使用されることができる。
【0123】
任意の好ましい態様および/またはその変形を含む、図7に示される実施形態の設計および動作のすべての他の態様は、図3に示される実施形態に対して上述されたものと同じである。
【0124】
図7において示される実施形態は、図3における実施形態の利益を有する。さらに、図7において示される実施形態は、より小さなMCHE198およびより高いプロセス効率をもたらし得る。
【0125】
図8は、第4または第5の熱交換区分がなく、MCHE198は3つの区分、即ち、第3の熱交換区分(温区分)198A、第1の熱交換区分(中間区分)198B、および第2の熱交換区分(冷区分)198Cを有し、少なくとも第3および第1の熱交換区分は、冷媒の1つ以上の流れが混合されずに当該区分の冷側を別々に通過することを可能にする、熱交換区分を通る複数の別々の通路を画定する冷側を有する種類の熱交換区分であり、第6の実施形態および図7の変形を示す。図8に示されるように、3つの区分は、単一のプレートフィン熱交換ユニットの温、中間、および冷区分を構成してもよい。しかしながら、代替的に、区分のうちの1つまたは各々は、それ自体のユニットに収容されてもよく、当技術において知られた任意の好適な種類の熱交換区分が各区分に対して使用されてもよい(第3および第1の熱交換区分は、その区分を通る複数の別々の通路を画定する冷側を有する種類の熱交換区分であるという要件に従う)。
【0126】
本実施形態では、第2の冷却された気体冷媒流160は、第1および第2の部分に分けられない。そうではなく、第2の冷却された気体冷媒流160のすべてが、当該温側における別々の通路を介して天然ガス供給流104が通過させられる通路へ、第3の熱交換区分198Aの温側を通過させられ、かつ第3の熱交換区分198Aの温側において冷却されて、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流168を生成し、さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流168は次に分けられて、第4の冷却された気体冷媒流169および第3の冷却された気体冷媒流170を提供する。第4の冷却された気体冷媒流169は、次に、当該第1および第2の熱交換区分198Bおよび198Cの温側における別々の通路を介して予冷された天然ガス供給流105が通過する通路へ、第1の熱交換区分198Bの温側および第2の熱交換区分198Cの温側を通過させられ、かつ第1の熱交換区分198Bの温側および第2の熱交換区分198Cの温側においてさらに冷却され、第4の流れは、液体または二相の冷媒流176を形成するように、当該第1および/または第2の熱交換区分198Bおよび198Cにおいて少なくとも部分的に液化される。
【0127】
第2の膨張した冷たい冷媒流180は、順番に、第2の熱交換区分198C、第1の熱交換区分198Bおよび第3の熱交換区分198Aの冷側を通過し、かつ第2の熱交換区分198C、第1の熱交換区分198Bおよび第3の熱交換区分198Aの冷側において温められ、それによって天然ガス流をサブクーリングし、予冷された天然ガス供給流105を液化し、第4の冷却された気体冷媒流169を冷却し、天然ガス流104を予冷し、かつ第2の冷却された気体冷媒流160を冷却するための冷凍および冷却作用を提供し、第2の膨張した冷たい冷媒流180は、それによって温められ、かつ気化されて、第2の温められた気体冷媒流173を形成し、即ち、次に冷媒圧縮システム136において圧縮される。第3の膨張した冷たい冷媒流174は、当該区分の冷側を別々の通路を介して第2の膨張した冷たい冷媒流が通過させられる通路へ、第1の熱交換区分198Bを通過し、かつ第1の熱交換区分198Bにおいて温められ、それによって予冷された天然ガス供給流105を液化する、かつ第4の冷却された気体冷媒流169を冷却するためのさらなる冷凍および冷却作用を提供する。結果として得られる、第1の熱交換区分198Bの冷側の温端を出る第3の膨張した冷たい冷媒流の温められた流れ184は、次に第1の膨張した冷たい冷媒流166と混合されて、膨張した冷たい冷媒の混合流185を生成する。膨張した冷たい冷媒の混合流185は次に、当該区分の冷側における別々の通路を介して第2の膨張した冷たい冷媒流が通過させられる通路へ、第3の熱交換区分198Aの冷側を通過させられ、かつ第3の熱交換区分198Aの冷側において温められ、それによって天然ガス流104を予冷し、かつ第2の冷却された気体冷媒流160を冷却するためのさらなる冷凍および冷却作用を提供し、膨張した冷たい冷媒の混合流185はそれによって温められて、第1の温められた気体冷媒流131を形成し、即ち、次に冷媒圧縮システム136において圧縮される。
【0128】
代替の実施形態および図8の変形では、第3の冷却された気体冷媒流170は、第2のターボエキスパンダ172において膨張されて、第1の圧力および第2の圧力とは異なる第3の圧力まで下げられて、第3の圧力は第1の圧力より低いが、第2の圧力より高く、第1の熱交換区分198Bの冷側の温端を出る第3の膨張した冷たい冷媒流の温められた流れ184は、第3の熱交換区分198Aの冷側における第1の膨張した冷たい冷媒流166と混合しない。この配置では、第3の熱交換区分198Aは、第3の熱交換区分198Aを通る少なくとも3つの別々の通路を画定する冷側を有し、第2、第1および第3の膨張した冷たい冷媒流は、温められた気体冷媒の3つの別々の流れを3つの別々の圧力で形成するように第3の熱交換区分198Aを別々に通過させられ、第2、第1および第3の膨張した冷たい冷媒流は次に3つの異なる圧力位置で圧縮トレインの冷媒圧縮システム136内に導入される。
【0129】
この実施形態は、図7の実施形態に関連する利益を有し、より低い熱交換器数を有し、かつピークシェービング設備に対する実行可能な選択肢である。しかしながら、コイル巻き熱交換区分を使用することの利益を弱め、特に、より大きな面積を有するプラントをもたらす。
【0130】
本明細書で提示される上記で説明された実施形態では、天然ガスを液化する、かつサブクーリングするための冷却作用のすべてがメタンまたはメタンおよび窒素の混合物を含む冷媒によって提供されるため、外部の冷媒に対する必要性は最小限にされることができる。メタン(および典型的にいくつかの窒素)は、天然ガス供給から現場で利用可能であり、一方で、効率をさらに高めるために冷媒に追加されてもよい、このような窒素は空気から現場で生成されてもよい。
【0131】
効率をさらに高めるために、上記で説明された冷凍サイクルは、異なる圧力で冷媒の多数の冷流も利用し、1つ以上のターボエキスパンダによって生成される1つ以上の冷たい気体または主に気体の冷媒流は、天然ガスを液化し、かつ選択的に予冷するための冷媒を提供するために使用され、J−T弁によって生成される二相の冷たい冷媒流は、天然ガスをサブクーリングするための冷凍作用を提供する。
【0132】
本明細書で提示されるすべての実施形態では、熱交換区分からの入口および出口の流れは、冷却または過熱プロセスを途中まで通って取り出された側流であってもよい。例えば、図3において、混合流171および/または第1の膨張した冷たい冷媒流166は、第3の熱交換区分197において側流であってもよい。さらに、本明細書で提示されるすべての実施形態において、任意の数の気相膨張段が利用されてもよい。
【実施例】
【0133】
本明細書で説明された液化システムのいずれかおよびすべての成分は、従来技術によって、または追加の製造を介して製造されてもよい。

例1
【0134】
この例では、図3において説明され、示される天然ガス供給流を液化する方法が想定された。結果は表1に示され、図3の参照符号が使用される。
【0135】
【表1】
【0136】
この例では、循環する冷媒(冷却され、かつ圧縮された気体冷媒流158によって表されるような)は、54モル%の窒素および46モル%のメタンである。蒸発冷凍を提供する冷媒の割合は0.05である。第1の膨張した冷たい冷媒流166の圧力は、第3の膨張した冷たい冷媒流174の圧力よりも高い。比較して、図2に示される従来技術の配置に対して、第1の膨張した冷たい冷媒流166、第3の膨張した冷たい冷媒流174、および第2の膨張した冷たい冷媒流180は、約15.5bara(225.5psia)の同様の圧力である。図3の実施形態におけるこの圧力の違いは、図2(従来技術)の効率と比べて、約5%だけ図3の実施形態のプロセス効率を上げる。
【0137】
この例は、図5および図6の実施形態にも適用され、例1において示されるような同様の利益をもたらす。図5の実施形態を参照すると、第2の冷却された気体冷媒流の第2の部分107は、第2の冷却された気体冷媒流160の約90%である。図6の実施形態を参照すると、第2の冷却された気体冷媒流の第2の部分107は、第2の冷却された気体冷媒流160の約40%である。

例2
【0138】
この例では、図8において説明され、示される天然ガス供給流を液化する方法が想定された。結果は表2に示され、図8の参照符号が使用される。
【0139】
【表2】
【0140】
この例では、循環する冷媒(冷却され、かつ圧縮された気体冷媒流158によって表されるような)は、36モル%の窒素および64モル%のメタンである。蒸発冷凍を提供する冷媒の割合は0.07である。第3の膨張した冷たい冷媒流174の圧力は、第2の膨張した冷たい冷媒流180の圧力よりも高い。図8の実施形態におけるこの圧力の違いは、図2(従来技術)の効率と比べて、約5%だけ図8の実施形態のプロセス効率を上げる。
【0141】
本発明は好ましい実施形態を参照して上記で説明された詳細に限定されないが、数々の変更および変形が、下記の特許請求の範囲に定義された本発明の精神および範囲から逸脱せずに行われ得ることが理解されるであろう。
本発明は、以下の態様を含んでいる。
(1)天然ガス供給流を液化してLNG製品を生成する方法であって、前記方法は、
天然ガス供給流を液化し、かつサブクーリングするように、複数の熱交換区分のいくつかまたはすべての温側を前記天然ガス供給流に通過させ、複数の熱交換区分のいくつかまたはすべての温側において前記天然ガス供給流を冷却することであって、前記複数の熱交換区分は、天然ガス流が液化される第1の熱交換区分と、前記第1の熱交換区分からの前記液化天然ガス流がサブクーリングされる第2の熱交換区分と、を備え、前記液化されてサブクーリングされた天然ガス流は前記第2の熱交換区分から取り出されて、LNG製品を提供する、冷却することと、
メタンまたはメタンおよび窒素の混合物を含む冷媒を、前記複数の熱交換区分と、複数の圧縮機および/または圧縮段ならびに1つ以上のインタークーラーおよび/または後段クーラーを備える圧縮トレインと、第1のターボエキスパンダと、第1のJ−T弁と、を備える冷凍回路において循環させることと、を含み、前記冷媒の循環は、前記複数の熱交換区分の各々に冷凍作用を提供し、それによって前記天然ガス供給流を液化し、かつサブクーリングするための冷却作用を提供し、前記冷凍回路において前記冷媒を循環させることは、
(i)前記冷媒の圧縮され、かつ冷却された気体流を分けて第1の冷却された気体冷媒流と、第2の冷却された気体冷媒流とを形成するステップと、
(ii)前記第1のターボエキスパンダにおいて前記第1の冷却された気体冷媒流を第1の圧力まで膨張させて、前記第1のターボエキスパンダを出るときに液体を含まない、または実質的に含まない気体流または主に気体流である第1の膨張した冷たい冷媒流を、第1の温度および前記第1の圧力で形成するステップと、
(iii)前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記温側を前記第2の冷却された気体冷媒流に通過させ、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記温側において前記第2の冷却された気体冷媒流を冷却するステップであって、前記第2の冷却された気体冷媒流の少なくとも一部は冷却され、少なくとも部分的に液化されて、液体または二相の冷媒流を形成する、ステップと、
(iv)前記液体または二相の冷媒流を、前記第1のJ−T弁を介して前記流をスロットル調整することによって第2の圧力まで膨張させて、第2の膨張した冷たい冷媒流を第2の温度および前記第2の圧力で形成するステップであって、前記第2の膨張した冷たい冷媒流は前記J−T弁を出るときに二相の流であり、前記第2の圧力は前記第1の圧力より低く、前記第2の温度は前記第1の温度より低い、ステップと、
(v)少なくとも前記第1の熱交換区分、および/または天然ガス流が予冷される熱交換区分、および/または前記第2の冷たい気体冷媒流のすべてまたは一部が冷却される熱交換区分を含む、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側を前記第1の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側において前記第1の膨張した冷たい冷媒流を温めて、少なくとも前記第2の熱交換区分を含む前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側を前記第2の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側において前記第2の膨張した冷たい冷媒流を温めるステップであって、前記第1および第2の膨張した冷たい冷媒流は分離されたままにされ、前記複数の熱交換区分のうちのいずれの前記冷側においても混合されず、前記第1の膨張した冷たい冷媒流は温められて、第1の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成し、前記第2の膨張した冷たい冷媒流は温められ、気化されて、第2の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成する、ステップと、
(vi)前記第1の温められた気体冷媒流および前記第2の温められた気体冷媒流を前記圧縮トレイン内へ導入し、それによって、前記第2の温められた気体冷媒流は、前記圧縮トレインの前記第1の温められた気体冷媒流とは異なる、より低い圧力位置で圧縮トレイン内に導入され、前記第1の温められた気体冷媒流と前記第2の温められた気体冷媒流とを圧縮し、冷却し、合わせて、次にステップ(i)で分けられる前記圧縮されて冷却された気体冷媒流を形成するステップと、を含む、方法。
(2)前記冷媒は25〜65モル%の窒素と、30〜80モル%のメタンと、を含む、(1)に記載の方法。
(3)前記第1の膨張した冷たい冷媒流は、前記第1のターボエキスパンダを出るときに0.95より大きな蒸気率を有し、前記第2の膨張した冷たい冷媒流は、前記J−T弁を出るときに0.02〜0.1の蒸気率を有する、(1)に記載の方法。
(4)蒸発冷凍作用を提供する冷媒の割合は0.02〜0.2であり、前記蒸発冷凍作用を提供する冷媒の割合は、J−T弁を介して膨張されて、前記複数の熱交換区分のうちの1つ以上において温められ、気化される膨張した冷たい二相の冷媒流を形成する、前記冷凍回路におけるすべての液体または二相の冷媒流のモル流量の合計を、前記冷凍回路において循環するすべての前記冷媒のモル流量の合計で割ったものとして定義される、(1)に記載の方法。
(5)前記第1の圧力と前記第2の圧力との圧力の割合は1.5:1〜2.5:1である、(1)に記載の方法。
(6)前記液化されてサブクーリングされた天然ガス流は、−130〜−155℃の温度で前記第2の熱交換区分から取り出される、(1)に記載の方法。
(7)前記冷凍回路は閉ループ冷凍回路である、(に記載1の方法。
(8)前記第1の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分である、(1)に記載の方法。
(9)前記第2の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分である、(1)に記載の方法。
(10)前記複数の熱交換区分は、天然ガス流が前記第1の熱交換区分で液化される前に予冷される第3の熱交換区分をさらに含む、(1)に記載の方法。
(11)前記冷凍回路は第2のターボエキスパンダをさらに備え、
前記冷凍回路において前記冷媒を循環させるステップ(iii)は、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記温側を前記第2の冷却された気体冷媒流に通過させ、前記温側において前記第2の冷却された気体冷媒流を冷却することと、結果として得られるさらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流を分けて、第3の冷却された気体冷媒流および第4の冷却された気体冷媒流を形成することと、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも別の1つの前記温側を前記第4の冷却された気体冷媒流に通過させ、前記温側において前記第4の冷却された気体冷媒流をさらに冷却し、かつ少なくとも部分的に液化して、前記液体または二相の冷媒流を形成することと、を含み、
前記冷凍回路において前記冷媒を循環させることは、前記第2のターボエキスパンダにおいて前記第3の冷却された気体冷媒流を第3の圧力まで膨張させて、第3の膨張した冷たい冷媒流を第3の温度および前記第3の圧力で形成するステップをさらに含み、前記第3の膨張した冷たい冷媒流は、前記第2のターボエキスパンダを出るときに、液体を含まない、または実質的に含まない気体流であり、または主に気体流であり、前記第3の温度は前記第1の温度より低いが、前記第2の温度より高く、
前記冷凍回路において前記冷媒を循環させるステップ(v)は、少なくとも前記第3の熱交換区分および/または前記第2の冷却された気体冷媒流のうちのすべてまたは一部が冷却される熱交換区分を含む、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側を前記第1の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、前記冷側において前記第1の膨張した冷たい冷媒流を温めることと、少なくとも前記第1の熱交換区分および/または前記第4の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部がさらに冷却される熱交換区分を含む、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側を前記第3の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、前記冷側において前記第3の膨張した冷たい冷媒流を温めることと、少なくとも前記第2の熱交換区分を含む、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側を前記第2の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、前記冷側において前記第2の膨張した冷たい冷媒流を温めることと、を含み、前記第1および第2の膨張した冷たい冷媒流は分離されたままにされ、前記複数の熱交換区分のうちのいずれの前記冷側においても混合されず、前記第1の膨張した冷たい冷媒流は温められて、第1の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成し、前記第2の膨張した冷たい冷媒流は温められ、気化されて、第2の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成する、(10)に記載の方法。
(12)前記第3の圧力は前記第2の圧力と実質的に同じであり、前記第2の膨張した冷たい冷媒流および前記第3の膨張した冷たい冷媒流は、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側で混合され、温められ、前記第2および第3の膨張した冷たい冷媒流は混合され、温められて、前記第2の温められた気体冷媒流を形成する、(11)に記載の方法。
(13)前記第3の膨張した冷たい冷媒流は、少なくとも前記第1の熱交換区分の前記冷側を通過し、前記冷側において温められ、前記第2の膨張した冷たい冷媒流は、少なくとも前記第2の熱交換区分の前記冷側を通過し、前記冷側において温められ、次に少なくとも前記第1の熱交換区分の前記冷側を通過し、前記冷側においてさらに温められ、そこで前記第3の膨張した冷たい冷媒流と混合する、(12)に記載の方法。
(14)前記第1の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分であり、前記第2の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分である、(13)に記載の方法。
(15)前記第1および第2の熱交換区分の前記管束は同じ外殻ケーシング内に収容される、(14)に記載の方法。
(16)前記第3の熱交換区分は、前記熱交換区分を通る複数の分離した通路を画定する冷側を有し、前記第1の膨張した冷たい冷媒流は、前記通路のうちの少なくとも1つを通過し、前記通路のうちの少なくとも1つにおいて温められて、前記第1の温められた気体冷媒流を形成し、前記第1の熱交換区分からの前記第2および第3の膨張した冷たい冷媒流の混合流は、前記通路のうちの少なくとも1つ以上の他方を通過し、前記通路のうちの少なくとも1つ以上の他方においてさらに温められて、前記第2の温められた気体冷媒流を形成する、(13)に記載の方法。
(17)前記第3の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分であり、前記複数の熱交換区分は、天然ガス流が予冷される、および/または前記第2の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部が冷却される、第4の熱交換区分をさらに備え、前記第1の膨張した冷たい冷媒流は、前記第3および第4の熱交換区分のうちの一方の前記冷側を通過し、前記第3および第4の熱交換区分のうちの一方の前記冷側において温められて、前記第1の温められた気体冷媒流を形成し、前記第1の熱交換区分からの前記第2および第3の膨張した冷たい冷媒流の混合流は、前記第3および第4の熱交換区分のうちの他方の前記冷側を通過し、前記第3および第4の熱交換区分のうちの他方の前記冷側においてさらに温められて、前記第2の温められた気体冷媒流を形成する、(13)に記載の方法。
(18)前記第3の圧力は前記第1の圧力と実質的に同じであり、前記第3の膨張した冷たい冷媒流および前記第1の膨張した冷たい冷媒流は、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側において混合され、温められ、前記第3および第1の膨張した冷たい冷媒流は混合され、温められて、前記第1の温められた気体冷媒流を形成する、(11)に記載の方法。
(19)前記第1の膨張した冷たい冷媒流は、少なくとも前記第3の熱交換区分の前記冷側を通過し、少なくとも前記第3の熱交換区分の前記冷側において温められ、前記第3の膨張した冷たい冷媒流は、少なくとも前記第1の熱交換区分の前記冷側を通過し、少なくとも前記第1の熱交換区分の前記冷側において温められ、次に、少なくとも前記第3の熱交換区分の前記冷側を通過し、少なくとも前記第3の熱交換区分の前記冷側においてさらに温められ、そこで前記第1の膨張した冷たい冷媒流と混合される、前記(18)に記載の方法。
(20)前記第1の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分であり、前記第3の熱交換区分は、管側と外殻側とを有する管束を備えるコイル巻き熱交換区分である、(19)に記載の方法。
(21)前記第1および第3の熱交換区分の前記管束は同じ外殻ケーシング内に収容される、(20)に記載の方法。
(22)前記複数の熱交換区分は、天然ガス流が予冷される、および/または前記第2の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部が冷却される第4の熱交換区分と、天然ガス流が液化される、および/または前記第4または第5の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部がさらに冷却される第5の熱交換区分とをさらに備え、前記第5の冷却された気体冷媒流は、存在する場合、前記さらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流の別の部分から形成され、前記第2の膨張した冷たい冷媒流は、前記第2の熱交換区分の前記冷側を通過し、前記第2の熱交換区分の前記冷側において温められた後、少なくとも前記第5の熱交換区分、次に前記第4の熱交換区分の前記冷側を通過させられ、少なくとも前記第5の熱交換区分、次に前記第4の熱交換区分の前記冷側においてさらに温められる、(18)に記載の方法。
(23)前記第3の膨張した冷たい冷媒流は、前記第2のターボエキスパンダを出るときに0.95より大きな蒸気率を有する、(11)に記載の方法。
(24)天然ガス供給流を液化してLNG製品を生成するシステムであって、前記システムは、冷媒を循環させるための冷凍回路を備え、前記冷凍回路は、
複数の熱交換区分であって、前記熱交換区分の各々は、温側と、冷側とを有し、前記複数の熱交換区分は、第1の熱交換区分と、第2の熱交換区分と、を備え、前記第1の熱交換区分の前記温側は、天然ガス流を受け、冷却し、かつ液化するための前記第1の熱交換区分の前記温側を通る少なくとも1つの通路を画定し、前記第2の熱交換区分の前記温側は、前記第1の熱交換区分からの液化天然ガス流を受け、およびサブクーリングして、LNG製品を提供するための、前記第2の熱交換区分の前記温側を通る少なくとも1つの通路を画定し、前記複数の熱交換区分の各々の前記冷側は、冷凍作用を前記熱交換区分に提供する循環する冷媒の膨張流を受け、および温めるための前記複数の熱交換区分の各々の前記冷側を通る少なくとも1つの通路を画定する、複数の熱交換区分と、
前記循環する冷媒を圧縮し、かつ冷却するための複数の圧縮機および/または圧縮ステージならびに1つ以上のインタークーラーおよび/または後段クーラーを備える圧縮トレインであって、前記冷凍回路は、前記圧縮トレインは、前記複数の熱交換区分から第1の温められた気体冷媒流および第2の温められた気体冷媒流を受けるように構成され、前記第2の温められた気体冷媒流は、前記圧縮トレインの、前記第1の温められた気体冷媒流とは異なる、より低い圧力位置で受けられ、前記圧力位置に導入され、前記圧縮トレインは、前記第1の温められた気体冷媒流および前記第2の温められた気体冷媒流を圧縮し、冷却し、合わせて、圧縮され、冷却された前記冷媒の気体流を形成するように構成されている、圧縮トレインと、
第1の冷却された気体冷媒流を受け、および第1の圧力まで膨張させて、第1の温度および前記第1の圧力で第1の膨張した冷たい冷媒流を形成するように構成された第1のターボエキスパンダと、
液体または二相の冷媒流を受け、前記流をスロットル調整することによって第2の圧力まで膨張させ、第2の膨張した冷たい冷媒流を第2の温度および前記第2の圧力で形成するように構成された第1のJ−T弁であって、前記第2の圧力は前記第1の圧力より低く、前記第2の温度は前記第1の温度より低い、第1のJ−T弁と、を備え、
前記冷凍回路は、
前記圧縮トレインからの、前記冷媒の前記圧縮され、冷却された気体流を分けて前記第1の冷却された気体冷媒流および第2の冷却された気体冷媒流を形成し、
前記複数の熱交換区分の少なくとも1つの前記温側を前記第2の冷却された気体冷媒流に通過させ、前記複数の熱交換区分の少なくとも1つの前記温側において前記第2の冷却された気体冷媒流を冷却し、前記第2の冷却された気体冷媒流の少なくとも一部は、冷却され、少なくとも部分的に液化されて、前記液体または二相の冷媒流を形成し、
少なくとも前記第1の熱交換区分、および/または天然ガス流が予冷される熱交換区分、および/または前記第2の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部が冷却される熱交換区分を含む前記複数の熱交換区分の少なくとも1つの前記冷側を前記第1の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、前記複数の熱交換区分の少なくとも1つの前記冷側において前記第1の膨張した冷たい冷媒流を温め、少なくとも前記第2の熱交換区分を含む前記複数の熱交換区分の少なくとも1つの前記冷側を前記第2の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、前記複数の熱交換区分の少なくとも1つの前記冷側において前記第2の膨張した冷たい冷媒流を温め、前記第1および第2の膨張した冷たい冷媒流は分離されたままにされ、前記複数の熱交換区分のうちのいずれの前記冷側においても混合されず、前記第1の膨張した冷たい冷媒流は温められて、前記第1の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成し、前記第2の冷たい冷媒流は温められ、気化されて、前記第2の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成するようにさらに構成されている、システム。
(25)前記複数の熱交換区分は第3の熱交換区分をさらに備え、前記第3の熱交換区分の前記温側は、前記第1の熱交換区分において天然ガス流が受けられ、ならびにさらに冷却され、液化される前に前記天然ガス流を受け、および予冷するための前記第3の熱交換区分の前記温側を通る少なくとも1つの通路を画定し、
前記冷凍回路は、第3の冷却された気体冷媒流を受け、および第3の圧力まで膨張させて、第3の膨張した冷たい冷媒流を第3の温度および前記第3の圧力で形成するように構成された第2のターボエキスパンダをさらに備え、前記第3の温度は前記第1の温度より低いが、前記第2の温度より高く、
前記冷凍回路は、
前記複数の熱交換区分の少なくとも1つの前記温側を前記第2の冷却された気体冷媒流に通過させ、前記複数の熱交換区分の少なくとも1つの前記温側において前記第2の冷却された気体冷媒流を冷却し、結果として得られるさらに冷却された第2の冷却された気体冷媒流を分けて、前記第3の冷却された気体冷媒流および第4の冷却された気体冷媒流を形成し、前記複数の熱交換区分の少なくとも別の1つの前記温側を前記第4の冷却された気体冷媒流に通過させ、前記複数の熱交換区分の少なくとも別の1つの前記温側において前記第4の冷却された気体冷媒流をさらに冷却し、かつ少なくとも部分的に液化して、前記液体または二相の冷媒流を形成し、
少なくとも前記第3の熱交換区分および/または前記第2の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部が冷却される熱交換区分を備える前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側を前記第1の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側において前記第1の膨張した冷たい冷媒流を温め、少なくとも前記第1の熱交換区分および/または前記第4の冷却された気体冷媒流のすべてまたは一部がさらに冷却される熱交換区分を備える前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側を前記第3の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側において前記第3の膨張した冷たい冷媒流を温め、少なくとも前記第2の熱交換区分を備える前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側を前記第2の膨張した冷たい冷媒流に通過させ、前記複数の熱交換区分のうちの少なくとも1つの前記冷側において前記第2の膨張した冷たい冷媒流を温め、前記第1および第2の膨張した冷たい冷媒流は分離されたままにされ、前記複数の熱交換区分のうちのいずれの前記冷側においても混合されず、前記第1の膨張した冷たい冷媒流は温められて、前記第1の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成し、前記第2の膨張した冷たい冷媒流は温められ、気化されて、前記第2の温められた気体冷媒流のすべてまたは一部を形成するようにさらに構成されている、(24)に記載のシステム。
図1
図2
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図5
図6
図7
図8